このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
表裏の定め
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- 1 : 2019/02/03(日) 11:27:20 :
- -表裏の定め-
俺は......
どんなに苦しくても
どんなに悲しくても
どんなに辛くても
止めることは出来ない。
『裏』は俺をどう思っているのか
そして、『表』は『裏』をどうすれば殺す事が出来るのか。
『裏』が死なない限り
俺はこの憎き『定め』から
逃れることは出来ない。
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- 2 : 2019/02/03(日) 11:35:35 :
- カランカラン
「いらっしゃ......あ、お前らか」
「今日も頑張ってるね」
「たまには学校に来たらいいのに......」
「そう言う訳には行かないんだよな......父さんは死んで、母さんは入院中だし、入院費を払わないといけないしな」
「僕たちに出来ることがあったら言ってね」
「そう。私達に出来ることならしてあげる」
「ありがとな」
「今のところどうなの?」
「まあまあ儲かってるな。生活は出来ない事はない」
「だったら安心。でも無理はしないで」
「分かってるさ」
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- 3 : 2019/02/03(日) 11:46:55 :
- ほい
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- 4 : 2019/02/03(日) 14:26:13 :
- カランカラン
「いらっしゃいませー」
「お、エレンか」
エレン「......ハンネスさん」
ハンネス「今ミカサやアルミンとすれ違ったが、何やら心配しそうな顔してたぞ」
エレン「そうなのか......」
ハンネス「ともかく、コーヒー、一杯頼む」
エレン「はいはい」
俺は喫茶店を経営している。
元々父さんの店だったが、父さんは事故で死んで、母さんは入院中のため、俺が今営んでいる。
色々大変だが、ミカサやアルミン、それにハンネスさん、その他大勢の人に支えられて今の俺があるんだ。
___ただ、『あいつ』はいなくなってほしい、とは思う。
___『裏』だ。
ある意味『裏』がいるからこそ、俺......『表』がいると言える。
『メビウスの輪』を知っているか?
表と裏が繋がっている、不思議な輪だ。
だが、俺らは違う。
『表』は店を経営し、そして『裏』は......
"殺人鬼"だ。
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- 5 : 2019/02/03(日) 14:28:44 :
- >>3 ほい\(´・ω・ `)
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- 6 : 2019/02/03(日) 15:24:33 :
- 期待
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- 7 : 2019/02/03(日) 16:51:16 :
- >>6 ありがとうございますm(__)m
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- 8 : 2019/02/03(日) 16:52:54 :
- 荒らされないように気をつけてな。
書いてる作品は全く違うが期待!!
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- 9 : 2019/02/03(日) 16:54:17 :
- >>8 了解です。ありがとうございますm(__)m
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- 10 : 2019/02/03(日) 17:12:54 :
- 一週間前、夜
ザァァァァ......※雨
「はぁっ、はぁっ......」タッタッタッ
「撒けたか......?」
「残念」
「!」
「君の逃げる方向など『僕』にとっては予測出来た。『俺』の方では無理だっただろうけど」
「な、何を......」
「まあいい。君を殺すのが僕の定め。『俺』の方が生きる為にもね」
「ひいいっ!や、やめ、止めてくれ!」
「止めないよ」スッ※ナイフ
「お、俺には妻や子供がいるんだ!勘弁してくれよ!」
「そうなんだ。へえー。じゃあ、さようなら」
「や、やめ、止めろ、頼む、たたた、たす、助け......!」
グチャッ!!
「......『俺』の方も苦しむだろうが、仕方がない。君や僕が生きる為なんだ」
現在
『今日のニュースです。一週間前、殺害された○○議員が、賄賂を与えていたことが発覚しました。警察は、今回の殺人は賄賂を与えた事に関係があるとみて、捜査中です』
エレン「......」
辛い。
いくら賄賂与えたとか汚職事件起こしたとか言っても、人の命を終わらせるのは違う。
・・・・・
犯人は俺だ。
警察は、逮捕するなら『俺』として逮捕するだろう。
もう、完璧に理解していた筈だ。『表』の定めは店を経営する事。
そして、『裏』の定めは......
人を殺すこと。
俺は二重人格者。
『裏』がどんな性格かは知らないが、殺人を犯しているのは分かっていた。
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- 11 : 2019/02/03(日) 20:48:29 :
- カップリングあります?
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- 12 : 2019/02/04(月) 17:17:32 :
- >>11 未☆定! 有るにしても二重人格のエレンと誰をくっ付ければ良いのやら
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- 13 : 2019/02/05(火) 20:27:37 :
- ハンネス「どうした?」
エレン「!」
ハンネス「何かボーッとしていたみたいだが」
エレン「......いや、何でもない。大丈夫」
ハンネス「じゃあ、そろそろ帰るな。ほい、コーヒー代。じゃあな」
エレン「ありがとうございましたー」
エレン(はぁ......暇だ。コーヒーでも飲むか。商品だけど)
ジャー......
エレン「はあ......」ズズッ
カランカラン
エレン「あ、いらっしゃいませー」
「......コーヒー2つ、頼む」
「ちょっとちょっと、私はいらないんだけど!」
「いいから飲め」
エレン「は、はい。2つですね」
エレン「コーヒー2つです」カタン
「......お前1人で働いているのか?」
エレン「あー、まあ、はい。そうですね。たまに友達が手伝ってくれたりしますが」
「ご両親はいるの?」
エレン「父はいませんが、母ならいます。とは言っても入院中ですが」
「大変だな」ズズッ
「......美味い」
エレン「あ、どうも」
「......少年」
エレン「はい?」
「暇があったらこっちに来てみろ」スッ
エレン(名刺?)
紅蓮探偵事務所
リヴァイ・アッカーマン
TEL ○○○○-○○-○○○○
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- 14 : 2019/02/06(水) 19:37:22 :
- エレン「......結局、来てしまったな」
エレン(探偵、か......本とかでしか見たことがないが、やっぱり本当にいるものなんだな......)
ピンポーン
ガチャッ
「あれ?君は確か、あの喫茶店の?」
エレン「はい」
「ほうほう......リヴァイー!来てくれたよ!」
「黙れ、ハンジ」
ハンジ「はいはい」
リヴァイ「よく来たな」
エレン「えーと、まずは何を?」
リヴァイ「とりあえず上がれ」
何だかんだで来てしまったが、俺は中に上げられた。
室内は意外に清潔......いや、寧 ろ綺麗すぎる、と言うべきか。光って見える。
黒い革張りのソファーに座る。座った衝撃を吸収したのかと思ってしまうくらい、座り心地が良い。高級品なのかもしれない。
ソファーの心地よさは別にいいとして、俺は心配していることがあった。
相手は探偵だ。まさかとは思うが俺(正確には『裏』だが)が殺人を犯していることを知って訪ねてきたのかもしれない、と思った。
リヴァイさんがコーヒーを置く。一口啜 ってみる。こんなことを言ったら失礼だが、俺が淹れた方が美味しかった。
リヴァイ「二度言うが、よく来たな」
エレン「あ、はい」
リヴァイ「単刀直入に言おう。働かないか?」
エレン「......え?」
リヴァイ「喫茶店の仕事があるのは知ってる。だからあくまでも副業だ」
エレン「でも俺は、高校には忙しいので行けていないし、頭もあまり良い方ではありませんが......」
リヴァイ「ここは、今人材が欲しい」
エレン「人材?」
リヴァイ「紅蓮探偵事務所所長なんて肩書きだが、実際は俺とハンジ、それからもう一人しかいないからな。しかも上下関係はほぼ崩壊だ」
エレン「はぁ......」
ハンジ「でも、裏では有名だよね」
エレン「裏?」
リヴァイ「裏は裏だ。この前もニュースであっただろ。喉殺しに殺害された政治家が賄賂を与えていた、とかな」
エレン「あ、見ましたよ......」
リヴァイ「その世界で有名なだけだ。お前が欲しくなったのは、人材の確保もあったが、コーヒーも飲みたかったからだな」
エレン「えっと、『喉殺し』って何です?」
リヴァイ「『喉殺し』か......あれには俺達も手を焼いている。裏では有名だ。最近出没している殺人犯で、喉を切り殺していることから『喉殺し』と呼ばれたが、証拠も落とし物も皆無。面倒くさい相手だ」
エレン「......」
リヴァイ「さて、本題に入る。......ここで働くか?無論、たまにでも良い」
エレン(......俺は)
自分で自分を調べたい。
何故、『裏』は人を殺すのか。
リヴァイ「結論が出たか?」
もし発覚した場合、俺は逮捕、最悪死刑。
二重人格だ、と言うことを伝えるのは難しいだろう。
だが、俺は殺害された人に贖 わなければならない。
中身は違うが、体は同じなのだから。
エレン「......わかりました。ここで、ここで働きます」
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