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アニ「アルミン……私、あんたが」
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- 1 : 2014/01/12(日) 09:22:32 :
- アルアニですね。
このサイトに来るの、久しぶりな気がします。
まぁ頑張る。
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- 2 : 2014/01/12(日) 09:23:51 :
- 期待!!!です!!!
-
- 3 : 2014/01/12(日) 10:16:24 :
- ーー
アルミン「そう、そこの問題はそうやって解くんだよ」
アニ「ふぅん……」
ある夏の日、研修室。
暑苦しい室内で、私はアルミンに勉強を教えてもらっている。
ミンミンと蝉の鳴く声を聞きながら。
額に汗を滲ませながら。
アルミン「ねぇ、アニ」
アニ「?」
アルミン「暑いね」
これが遠回しに飲み物が飲みたいと言っていることはその目から察した、が気づかないフリをした。
アニ「それで?」
アルミン「飲み物が欲しいかな…って」
アニ「あんた、女にそんな事頼む気?」
じろっとアルミンを睨む。
アルミンは汗を拭きながら言う
アルミン「だって、アニは僕に勉強を教えてもらってるんだよ?その代償さ」
うん、まぁ当然か
仕方ない
特に断る理由も無いので、仕方なく私は水を取りに行った
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- 4 : 2014/01/12(日) 10:26:19 :
- エレアニ多いのにアルアニが少ないので期待。と言うかアニはアルミンが1番お似合いだ!!エレアニはあんまりお似合いではないと思う。
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- 5 : 2014/01/12(日) 10:50:58 :
- 期待
-
- 6 : 2014/01/12(日) 11:19:06 :
- 頑張れアニ神さん!
-
- 7 : 2014/01/12(日) 12:01:42 :
- ありがとうございます。がんばりんちょ
-
- 8 : 2014/01/12(日) 12:06:39 :
- アニ「はい」
丁寧に水をアルミンの前に差し出す。
表面が夏の日差しに反射して煌めいている。
アルミン「ありがとう」
アルミンはそう言うと一気にそれを飲み干した。
ぐびっと音を立て、コップの水がみるみる消えていく。
コトッと音を立て、コップを机に置いたアルミンは突然私にこう言った。
アルミン「アニってさ、なんでみんなと距離を置いてるの?」
アニ「……?」
アルミン「僕の思い違いかもしれないんだけどさ……なんかそう見えて。 何か理由があるのかな……って」
アニ「そう……まぁ間違ってはいないね」
それだけ言うと、私はコップに口をつけた。
冷んやりしてておいしい。
真夏の冷水はまさに喉の救世主だ。
-
- 9 : 2014/01/12(日) 12:28:24 :
- アルミン「なんでなの?」
不思議そうに尋ねるアルミン。
アニ「別に……理由なんてないよ」
アルミン「ふぅん……」
それっきり、私達は会話もなく研修室を後にした。
アルミン「今日は休みだし、街にでも気晴らしに行ってみないかい?」
アニ「……いいよ」
特にすることもないし。
別に行ってやってもいいかな……と思った。
ーー
外は快晴。
暑い。ミンミンと蝉が鳴いている。
それが余計に暑さを演出する。
アルミン「と言ってはみたものの……」
アニ「何もする事が無い」
アルミン「当たり」
私は溜息をついた。
アニ「どうするの」
アルミン「とりあえず……本通りの方に出てみようか。 それから決めよう」
アニ「……分かった」
本通りは、いつものように賑わっていた。
商人、兵士、飲んだくれ、カップル。
こんなに暑いのに無駄に騒がしい。
-
- 10 : 2014/01/12(日) 12:34:02 :
- アニ「はぁ……暑苦しい」
アルミン「ちょっと暑いし……なんか冷たい物でも食べる?」
アニ「……うん」
ーー
喫茶店の中は、少し涼しい内装をしていた。
店員が冷たい飲み物を持ってきた。
何かの果物を搾ったジュースなのだろうか。
よく分からなかったけど 「冷たい物」ではあった。
「食べる」の分類では無かったが。
アルミン「………何か話そうよ」
アニ「……うん」
静寂。
私達の間には静寂、無言の空間がいつも生み出されるのであった。
特に話したい事も無い、かと言って無言というのもいい気はしない。
-
- 11 : 2014/01/12(日) 12:38:12 :
- アニ「じゃあ……話すけどさ」
仕方なく切り出した。
アニ「あんたは……その……」
言い出してから何を言おうか考えたので、言葉が詰まる。
アルミン「言う事考えてから言いなよ」
適切な対応だ。
流石アルミンだ……
アニ「うん、えっと……なんであんたはそんなに勉強ができるの?」
アルミン「えっ、ここに来て勉強の話?」
テストの成績が悪かったヤツがテストを忘れたいが為に言っているような口ぶり。
アニ「そうだね……」
アルミン「じゃあ僕、言うけど」
少し間を置いてアルミンが小声で言った。
アルミン「アニは……理想の男子とかいるのかな?」
アニ「は?」
-
- 12 : 2014/01/12(日) 12:55:21 :
- なんでアルミンがいきなりこんなことを聞き出したのか、それはさっぱり謎だった。
アニ「いる訳ないでしょ」
素っ気なく答えた。
アルミン「……へぇ、そうなんだ」
どこか疑いの目で私を見る。
何か隠してるね?と言うような目で。
アニ「別に嘘なんて吐いちゃいないよ」
釘を刺した。
これで流石に納得してくれるだろうと思ったのだ。
アルミン「うん、分かってる分かってる」
その話題はそこで終わった。
まぁ確かにそんなのいないのは本当の事だし。
アルミンは机に置いてあるフルーツジュースを口にしてから言った。
アルミン「アニはさ、憲兵団に入るって言ってたけど」
アニ「うん」
アルミン「なんで入りたいのかな?」
アニ「それも特に理由なんてないよ。内地で暮らしたいだけ、それだけ」
理由をしつこく聞き込まれるのも嫌だったので、わざと不機嫌そうな声を出した。
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- 13 : 2014/01/12(日) 13:00:24 :
- アルミン「うーん……そうなんだ」
どこか腑に落ちなさそうな表情を浮かべるアルミン。
またジュースを口にした。
そうして落ち着くと今度は
アルミン「アニって、本は好きかい?」
急な話題だ。
確かに嫌いじゃないし、時々は読む。
趣味の一環……とまではいかないかもしれないけど。
アニ「うん……まぁ時々は読むけど」
アルミン「そうなんだ! じゃあさ、本屋に行かない?」
前述の通り、特に宛もないんだ。
行ったって別に何ということもない。
アニ「いいよ」
そう言うと、アルミンは少しウキウキしたような顔になった。
自分の好きなことに関して語る人間は熱心で……楽しそうだ。
そういう事だろう。
アルミンと私は、残りのジュースを飲み干し、金を払って店を出た。
また、暑い夏の日差しが容赦なく照りつける。
-
- 14 : 2014/01/12(日) 13:18:05 :
- ーー
本屋に到着。
アルミンお気に入りの本屋らしい。
ちょっと裏通りを進むとある。
本通りから隠れているような位置だ。
当然私はこんな所に店があるなんて知らなかった。
アニ「へぇ……こんな裏通りに本屋なんてあったんだね」
アルミン「うん、ずっと昔に運良く見つけてさ」
アルミンは子供のようにはしゃいだ表情で店内に入って行った。
私もその後を追った。
店内は酷く複雑だった。
狭いくせに、無駄に棚が分かれていた。
初めて来た人なら、まず迷子だろう。
アルミンの足が止まる。
アルミン「ここ!」
指を差す先には、目がチカチカする程の本の山。
でも、全て古びれている。
破れている物もあれば、色が変色しているものも。
アニ「随分古臭い本だね」
アルミン「うん、何十年も昔の本もあるんだ」
そう言うとアルミンは、その小さい手で一つの本を手に取った。
アルミン「例えばこれ」
私の目の前に突き出した。
その時気づく。
これは「外の世界」の本だ。
発行及び、販売は禁止されている。
アニ「これ……」
アルミン「そう、販売禁止になってる本 ここにはそんな本がたくさんあるんだよ」
アニ「……闇本屋だね」
アルミン「子供の頃 ここの本を見つけて以来今でも時々通って見に来てるんだよ」
アニ「……へぇ」
本の山の隅に、小さく注意書きの紙が貼ってある。
「ここの本は持ち出し禁止ですので、ご了承ください」
それはそうだ。
こんな本を読んでいる所を、憲兵にでも見られたりしたら……
アニ「……ここの本屋、大丈夫なの?こんな本置いてて ……確かこの手の本は、所持してるだけでも罪だよね」
アルミン「ここは隠れた場所にあるから……そう気付く人もいないんだよ、読むのも僕みたいな人ばかりだし」
アニ「変人ってことで把握していい?」
アルミン「失礼だなぁ! 僕は変人なんかじゃないよ」
アニ「ふふっ……分かってるよ」
アルミン「それでさ! ほら!」
アルミンは本の山からいくつかの本を持ってきた。
海、山、砂の大地
様々なタイトル。
アルミン「これ、読んでみてよ! すごく面白いよ!」
キラキラした顔で勧めてくる。
私は適当なのをパッと手に取り、開けてみた。
一斉にホコリが飛び散る。
むせる。
咳が出る。
さらにホコリが散る。
ツーンとした臭いがした。
アニ「……『海』……へぇ」
私の直感が選んだのは、『海』の本だった。
-
- 15 : 2014/01/12(日) 13:27:44 :
- ーー
本を読み進めていく。
自分で言うのもなんだが、読むのは早い方だ。
ペラペラとページをめくる。
ピタッ
ページが途切れている。
破れていて字が見えなくなっていた。
アルミン「……まぁ、大体の本は途中で途切れちゃってる」
アニ「……ふぅん」
アルミン「それで? どうだった?」
アニ「うん、面白いと思ったよ」
アルミン「えっ、それだけ?」
アニ「……行ってみたい」
アルミン「そうだよね!!」
いきなり大声を張り上げるアルミン。
その声に反応して、奥の方からこの本屋を管理しているらしい、年配の女性が出てきた。
女性「あれ……今日はお友達も一緒なのかい」
アルミン「あっ、はい……さっきはすいません……大きな声を出してしまって」
女性「いいんだよ……アル君は数少ない常連さんなんじゃから」
アルミン「あはは……」
アル君。
私の興味はそこだった。
……可愛い
アル君、響きがなんか可愛い。
私の女性本能が覚醒した。
ーー
アルミン「もうすっかり夕方だね……」
アニ「そうだね……」
本屋で知らないうちに時間が過ぎていたようだ。
日は沈みかけていた。
明日からはまた訓練なのだ。
そろそろお家に帰る時間だ。
アルミン「じゃあ……戻ろうか」
アニ「うん」
夕焼けでオレンジ色に染まる道を、二人並んで歩いた。
何故か、父親のことを思い出した。
確かこんな事があったんだ。
お父さんと……夕焼けに染まる小道を歩いたことがあった。
………おんぶしてくれたっけ
懐かしい
-
- 16 : 2014/01/12(日) 14:39:39 :
- ーー
宿舎に着いた。
女子寮のドアを開ける。
少し遅くなった
おそらくみんなもう揃っているだろうと思いながらドアを押す。
ギイッという音
中では同期たちがニヤニヤした顔で私を待っている様子だった。
問う。
アニ「……何ニヤニヤしてるの」
クリスタが答えた。
クリスタ「アニ、さっきまでどこ行ってたの?」
アニ「本屋だよ」
ユミルが隣から口を挟む。
ユミル「誰と……だ?」
アニ「アルミンだけど?」
どっと騒ぎ出すみんな。
何が起こった。
クリスタ「アニってもしかしてさ、アルミンの事気になってたりする?」
アニ「は?しないよ」
少し静まり返る寮。
ユミルが続けた。
ユミル「その割にはイチャイチャしてた……って話だが?」
ニヤけた表情。
顔面殴ってやりたい。
アニ「してないよ」
クリスタ「えーっ、また嘘情報なのー?」
アニ「なんだい 嘘情報って」
クリスタ「アニとアルミンがずっと前から一緒にいるから……ってみんなでこっそり監視してたんだけど」
アニ「……はぁ、下らない」
大きな溜息をついた。
はぁー という音が響く。
アニ「あのね、ちょっと一緒にいたからってそんな事言ってたら……あんたら将来詐欺師にでも詐欺られるよ?」
クリスタ「あはは……そうかも……」
ユミル「チッ、面白くなると思ったのになぁ……ま、アニさんに恋愛なんて有り得ないっちゃ有り得ないけどな」
つまらなさそうに言った。
その声と同時に群がっていた女子たちも離れていった。
なんだったんだい 全く。
いい迷惑だよ。
こんなことになるんなら行くんじゃなかった。
そう思った
-
- 17 : 2014/01/12(日) 14:46:30 :
- ーー 秋
葉は橙色に染まっていた。
訓練場の周りの木々も例外ではない。
ついこの前まで緑に生い茂っていた木は、もうその面影を残してはいない。
毎年、この時期になると厄介な行事がある。
そう、「落ち葉掃除」
落ち葉掃除とは、
体力と気力の無駄遣いそのものだ。
掃いても掃いても、いくらでも降ってくるのだ。
だからと言って掃除をサボると、どんどん溜まっていく。
更に教官のお怒りまでオマケで付いてくる。
更に更に面倒くさいのは
今年は私が当番なのだ。
落ち葉掃除の班は、いくつかに分類されている。
1、メイン班
毎年異なる人から構成される。
少人数。
ここの人たちがメインとなって掃除をやる羽目になる。
2、サブ班
メインの手伝い……を 「できれば」する。
まぁ、実際やるヤツなんていないから……
無意味な班である。
3、担当外
その年は、落ち葉掃除には携わることはない。
快適な人達。
私は今まで、上手くサブや担当外だったのだが
今年は選ばれてしまったのだ。
地獄のメイン班に。
-
- 18 : 2014/01/12(日) 14:57:46 :
- 地獄なのかよwwww
期待
-
- 19 : 2014/01/12(日) 15:02:25 :
アニ(なんでこんな面倒くさいことを……)
心の中でブツブツ呟きながら、乱雑にほうきを振り回す。
落ち葉がヒラヒラ飛ぶ。
また降ってくる。
イライラする。
木を蹴り倒してやれば降ることもないだろう。
……なんて馬鹿な事考えるのはやめよう。
アルミン「アニ……そんなんじゃ落ち葉が片付かないよ?」
お母さんのように隣から話しかけてきたのはアルミンだ。
こいつも今年はメイン班。
しかも私と同じ木の担当。
何故かこいつとは無駄に縁があるな……と思う。
アニ「いいじゃないか どうせ無限に降ってくるんだからさ」
アルミン「無限じゃないよ! 葉っぱが全部落ちたら降らないよ!」
それは当たり前だ。
幼稚園児でも理解可能だ。
だけど、その葉っぱが全部落ちるまで
到底私には我慢できない。
アニ「……そんな事は分かってるよ」
また乱雑にほうきを振るう。
落ち葉がどこかに飛んでいく。
アルミン「アーーニ!! ちゃんとやってよ!」
少し強めの声で言ってくる。
アニ「……分かったよ」
小さく舌打ちをし、渋々と真面目に掃除を始める。
はぁ、休日だってのに掃除……
アルミン「ねぇ、アニ」
アニ「?」
アルミン「落ち葉の数をさ……数えながら掃かないかい?」
アニ「は?……何の為に」
アルミン「何の為にって……そりゃあ楽しく掃除できたら、そっちの方がいいでしょ」
なんて理屈だ。
アルミンって時々こういう事を言う。
アニ「……まぁ」
アルミン「うん! 決まりだね、数えよう」
待って。
いつ決まった?
「やります」なんて一言も言ってないんですけどね?
幻聴?
難聴?
もう知らない
どうでもいい
数えてやる!
落ち葉の数を!!!
ーー
アルミン「三万五千三十五……」
アニ「二万八千五百八十六」
アルミン「三万五千三十六」
アニ「二万八千五百八十七」
アルミン「あーーぁイライラする!!!」
ほうきを投げ捨てるアルミン。
イライラする?今更言うんじゃないよ!
立案者あんたなんだよ!?
私、もうイライラの域越えてるよ?
アニ「…………私、とっくにイライラしてるんだけど?」
ギロリとアルミンを睨む。
一瞬飛び退くアルミン。
アルミン「だ、だって……ここまで数えたんだからやり切ろうって……」
アニ「大体、数え切れる訳ないでしょ。全然楽しくないしさ」
アルミン「ひ、酷いなぁ! 最初の方は楽しかったよ!?」
……こいつといると疲れる。
本当に溜息が出るよ。
……でも不思議と……
こいつのことは嫌いになれなかった。
-
- 21 : 2014/01/12(日) 15:16:45 :
- ーー 冬
休日だ。
どんどん月日は流れていく。
かつての本屋事件も、落ち葉掃除も、すっかり「昔」の出来事。
今年の冬は一段と寒い。
雪も降った
いや、降っている。
現在進行形で。
綿飴のような白い雪が、ふわりふわりと降っている。
落ち葉を思い出す。
イラッとくる。
イスを蹴飛ばす。
……誰も座っていないイス
……の筈だった
アルミン「痛て……」
尻餅をつくアルミン。
アニ「は?……あんたいつからそこに……」
アルミン「ちょっと前からいたよ! 蹴るならちゃんと確認してから蹴ってよ……」
アニ「ごめんごめん」
蹴るのを注意するんじゃないのか。
それだけが頭の中に残ったが、気にしないことにした。
窓の外を眺める。
本屋での事を思い出した。
確か、アルミンが勧めてくれた本のどれかに
『雪』というタイトルがあった気がする。
ここの雪と「外の世界」の雪は、形が違うのだろうか
……なんて思いながら、白銀に染まりつつあるグラウンドを眺めていた。
アルミン「ねぇ、アニ」
アニ「?」
アルミン「外、出てみようよ 雪、間近で見に行かない?」
アニ「……別にいいけど」
私とアルミンは外に出た。
一面真っ白
雪は少しだが積もっていて、エレン達は雪合戦なるものをしていた。
アニ「あいつら……精神年齢低いね」
アルミン「そう言ってあげないでよ、雪なんてそうそう降らないんだし……それに」
アニ「それに?」
アルミン「アニだって少し、興奮してるじゃないか」
アニ「……は?」
ドキッとする。
心臓の鼓動が早まる。
何故バレたんだろう。
私がこの雪を前に内心ウキウキしていたことが。
アルミン「……顔だよ」
アニ「?」
アルミン「雪を見た途端、アニの顔つきが変わったからさ」
アニ「……ふんっ」
顔をアルミンから背けた。
アルミン「顔、赤くなってるよ?」
アルミンの手が私の頬を撫でる。
優しい感触だ。
熱が伝わってくる。
いや、正確にはこの熱はアルミンの手のものではなく……
私の頬から発せられているものだと気が付いた。
アルミン「もっと赤くなった……アニも恥ずかしがるんだね」
アニ「……うるさい」
小さい声で言った。
何故だか、アルミンに頬を撫でられてから体中が火照り、心臓の鼓動が落ち着かない。
-
- 22 : 2014/01/12(日) 15:38:29 :
- アルミンが不思議そうに問いかける。
アルミン「なんでこっちを向かないの?」
キョトンとした顔をしている……のだろう。
今の私にはアルミンの方を向くほどの余裕がないのだ。
何故か抑えられない鼓動。
きっと私の頬は、今真っ赤だ。
なんとなく分かる
こんな姿をアルミンに見られたら……絶対バカにされる。
アルミン「ねぇ、アニってば」
アルミンはひょいっと私の目の前に回り込んだ。
目に映るアルミンの顔。
ダメだ、今日の私 やっぱり変だ。
熱い、顔が。
アルミン「アニ……どうしたのそんなに赤くなっちゃって?」
何も分かっていないような素振りのアルミンが余計に怖い。
アルミン「もしかして……僕がほっぺた触ったのがそんなに嫌だった?」
アニ「べ、別に嫌なんかじゃ……」
なんとか声を発した。
死に物狂いってやつだ、言葉が震え 噛みそうになりながらもなんとか言い切った。
アルミン「じゃあなんで顔を背けるの?」
アニ「……」
私は無言だ。
無視してる訳ではない。
自分でも理解できない、けど
今私はアルミンから反射的に離れようとしている。
アルミン「ねぇ、アニってばー聞こえてる?」
つんつんと指の先で私の頬を突く。
柔らかい指が触れる。
みるみる顔が火照る。
やっと落ち着いてきたことなのに……!
アニ「さっ、触らないで!」
大声を出してしまった。
ビクッとするアルミン。
……言いすぎたか
いや、言いすぎたというより意味を勘違いさせてしまったかが不安だ。
本気で触って欲しくないんじゃない。
……恥ずかしいだけなんだ
-
- 23 : 2014/01/12(日) 16:11:46 :
- アルミン「ちょっ…そんなに怒らないでよ……」
おどおどと後退りするアルミン。
アニ「ご、ごめん……つい大きな声だしちゃって……」
弁解する。
嫌なんじゃないんだ、私は。
むしろ嬉しいのかもしれない。
でも恥ずかしい。
……言ってみようか、正直に
まだおどおどしているアルミンに優しく声をかけた。
アニ「あの……ね、アルミン」
アルミン「?」
アニ「さっき……あんたの方向かなかったの……さ」
アルミン「……うん」
アニ「恥ずかし……かった……んだ」
胸をバクバク言わせながらそう言った。
アルミンは驚いていた。とても、とても。
-
- 24 : 2014/01/12(日) 17:00:07 :
- 期待!
-
- 25 : 2014/01/12(日) 17:04:41 :
- >>24 ありがとうございますです
-
- 26 : 2014/01/12(日) 17:12:03 :
- しばらく驚いていた様子だった、が
プッ
小さくそう聞こえた
するとその音は段々大きくなってきた
アルミン「ぷっ……あはっ……あはははっ!!」
大声で笑い転げるアルミン。
やっぱりだ 言った私が馬鹿だった。
しかし、こんなに笑う必要があるのだろうか、
こんなにも私を馬鹿にする必要があるのだろうか。
アニ「何笑ってんの……」
最大級の怒りを込めてアルミンを睨む。
だが今のアルミンには通用しなかった。
アルミン「だってさ……アニ……あははっ 理由が……可愛いんだもん……」
笑いながら途切れる声でそう言った
ーー可愛い……?
アルミンは確かにそう言った
……ってなんで私は可愛いなんて言葉に反応してるんだ!
アルミン「はぁーー……落ち着いたよ」
胸を押さえてアルミンが言った
アルミン「アニってやっぱり可愛いや」
アニ「はぁ!?」
またまた大声を出した。
さっきより大きく
アルミン「ふふっ……だってさ、顔真っ赤になって照れるなんて……」
アニ「……馬鹿にするんじゃないよ」
一発蹴りを入れてやった
その場に倒れるアルミン
アルミン「……照れ隠しの蹴りだね」
アニ「……違
アルミン「顔また赤くなってるもん」
くそっ……!
腹が立つ!
また恥ずかしさで顔が熱くなる。
アニ「もう知らないからね!」
私はそう強く言い捨てて、宿舎の方に戻っていった
-
- 27 : 2014/01/12(日) 17:23:41 :
- アニ「はぁっ……もう知らない! あんなヤツなんか……」
窓にブツブツと呟く
私は、自分自身が情けなかった。
うしろから、トントン と背中を叩かれる。
振り向く。
そこにはクリスタがいた。
なにやら笑顔で。
まるでさっきのやり取りを見ていたかのように……
ーー
やはり悪い予感は的中した。
クリスタはさっきの状況を見、私に話しかけてきたのだ。
クリスタ「へぇ……つまりドキドキするって事だよね?」
アニ「うん……まぁね」
クリスタ「……アニ、それはね」
アニ「うん」
クリスタ「恋だよ」
「恋」
こい
こい……
鯉じゃない。
故意でもない。
乞、醲、濃い
違う、違う
…… 「恋」
乙女な女の子がする事。
私には無縁だと、ずっと考えてきた事。
それが今まさに、私の身に起こっている。
信じられない、私に好きな人が出来てしまったなんて。
許されるはずがない。私が恋をするなんて
-
- 28 : 2014/01/12(日) 17:27:27 :
クリスタ「そんなに気にすることないよ?女の子にならあり得ることだよ」
アニ「うん……そう……かもね」
女の子。
それは「普通の」女の子だろうね。
私、「普通の」じゃないから
「巨人になれる女の子」だから……
クリスタ「それで?告白するの?」
私は思わず吹き出した
アニ「なっ……あんた何言ってるの!?」
クリスタ「えーーすればいいじゃない」
アニ「ダメ! 絶対ダメだから!」
しつこく断る
ダメなんだ
私には!
恋なんて!
ダメなんだ!!
-
- 29 : 2014/01/12(日) 17:31:27 :
- 過剰に反応する私に、クリスタは鋭い質問を入れた
クリスタ「何か……恋しちゃいけない理由でもあるの?」
きょとんとした顔だったが、確実に何かを聞き出そうとする目だった。
狩人が獲物を狙っている時のような……
アニ「そんなのは……ないけど」
クリスタ「ふぅん……私が協力してあげるのになーー」
クリスタはボソッとそう言った。
ここで「お願いします」なんて言ったら一環の終わりだ。
そもそも、クリスタの事だ
「何やってんだ?クリスタ」なんてユミルに言われれば、すぐ事情を話すだろう
ユミル→郵便局だ。
女子の情報網はあいつの手に掛かっている。
絶対に漏らしてはいけない秘密はあいつに渡らないよう尽くす。
それが104期女子の秘密のルール
-
- 30 : 2014/01/12(日) 17:32:46 :
- >>29 一巻の です
-
- 31 : 2014/01/12(日) 17:42:30 :
- アニ「とにかく、今日の事は忘れて」
クリスタ「はぁーーい」
渋々クリスタはそう言った
果たして忘れてくれるかは謎だ。
いや、おそらく忘れてはくれまい。
仕方ない……自分のミスなのだから。
ーー 春
あれからまた月日が流れた。
いよいよ春。
卒業間近の所。
そんなある日の休日。
私はこの日、やろうと決めていたことがあった。
それは何か?
三年間世話になった訓練場に別れの挨拶を告げること。
ーー
入団当時から古びれていた外見は、さらに酷くなった。
雑草もたくさん生えた。
まずは食堂に向かった。
ギイッと悲鳴を上げて、ドアは開いた。
中には見慣れた風景。
当たり前の風景。
もうこれが見えなくなるのか、なんていうか……寂しい。
ボロボロのイスを眺めた。
あのイス……冬、雪の日に蹴ったイスだ
懐かしいな
アルミン、蹴ることには注意しなかったんだっけ
ふふっ 私は小声で笑った。
いつものテーブル。
ここで、ミーナ達と食べた おいしくない料理を
味の薄いスープ、無駄に硬いパン
時々出されたおいしい干し肉。
色々な思い出が詰まっている。
私はそっとテーブルを撫でて呟いた。
アニ「三年間、ありがとう」
当然、返事はない
アニ「当たり前か……」
すると、どこからか声が聞こえた
「コチラモお世話にナッタヨ アリガトウ」
声の方を振り向く。
人はいない。
漂う人の気配。
テーブルを思い切り動かした。
その下には潜り込んでいた。
あいつが……
アルミン。
-
- 32 : 2014/01/12(日) 17:49:34 :
- アルミン「んもぉーー……「えっ?」とかいう反応してよ」
アニ「しないよ こっちはあんたの声三年聞いてんだよ、分からない訳ないでしょ」
アルミン「それもそう……か」
アルミンはパンパンと服についたホコリを払いながら立ち上がった。
アルミン「それでさ?……何しに来たの?」
アニ「……別れの挨拶 ……さっきの聞いてれば分かるでしょ」
アルミン「本当に!?」
馬鹿にしたような声を出したので、私は怒鳴り気味に言った
アニ「悪い?」
アルミン「いや、僕と考えてることが同じだったからさ……」
アニ「?」
アルミン「僕、今日訓練場の施設を最後に見て回ることにしたんだ……お別れの念を込めてね」
アニ「へぇ……それで私が来たから隠れたの」
アルミン「誰かに見つかったら恥ずかしいからね」
アニ「奇遇だね、私もそう思ってた」
アルミン「じゃあさ、一緒に回らないかい?」
アニ「……喜んで」
アルミン「!?」
アルミンは私の反応に驚いた様子だった。
目をクリクリさせて、不思議そうに私を見た。
いつも「うん」とか「別にいいよ」の一点張りな私の「喜んで」が珍しかったのだろう。
-
- 33 : 2014/01/12(日) 18:00:17 :
- アニ「いいよ、気にしないで」
アルミン「あっ、うん……行こうか!」
そうして私たちは元気の良い足取りで、訓練場を回り始めた。
デート。
……二人一緒に歩いているだけだけど。
これくらいの距離感が私には丁度良いのかもしれない。
これがデートと呼べるなら……
これは「最後の」デート。
ーー
外に出た。
草木が我先にと芽を伸ばしている。
大きな気の見つめた。
記憶が呼び戻される。
間違いない。
これはあの木だ。
落ち葉掃除の……アルミンとの大切な思い出の木だ。
アニ「ねぇ、アルミン……この木、覚えてるよね?」
アルミン「うん……勿論だよ この木には、苦い思い出があるから……」
アニ「……私にとっては「いい思い出」だよ?」
アルミン「えっ?」
アニ「ううん……なんでもない」
アルミン「今日のアニ……なんか変だね」
アニ「機嫌いいだけだよ」
幸せだった。
こんな他愛もないやり取りが。
こいつと話せる時間が、いつしか幸せだと感じるようになった。
私たちは足を進める。
グラウンド。
アルミン「対人格闘……たくさんしたね」
アニ「うん……あんたとは出来なかったけど……」
アルミン「僕、死んじゃうよ」
アルミンはそう言って笑った。
アニ「確かに」
私も微笑んだ。
広大なグラウンドに、ポツンと二つの影。
二人には広すぎる空間。
その寂しさが、私たちは訓練を終えたんだ
と実感させてくれる。
-
- 34 : 2014/01/12(日) 18:03:11 :
- アルミン「次、行こうか」
アニ「……アルミン」
アルミン「?」
アニ「手、繋いでもいいかい?」
-
- 35 : 2014/01/12(日) 18:14:03 :
- 訓練場だけを回るつもりが、いつの間にか街に出ていた。
街の中を二人で歩く。
今までのように。
でも、今までとは違う。
手を繋いでいる。
私は今、最高に幸せ。
アルミン「一緒に本屋に行ったね」
アニ「喫茶店でジュースを飲んで……」
いくつもいくつも思い出が蘇ってくる。
鮮明に。
アルミンの素振り、言った言葉。
話した内容。
どれだけ下らない事でも。
-
- 36 : 2014/01/12(日) 18:16:54 :
- ーー
日が暮れた。
大体回れた。
三年間の思い出の場所全部。
最後にあの本屋に行った。
アルミン「欲しい本があってね」
だが、その本は売り切れだったようだ。
残念だ。
最後の日、最後の思い出なのに。
ーー
-
- 37 : 2014/01/12(日) 18:18:01 :
- 作戦前日。
ライナー「頼むぞ アニ……健闘を祈る」
ベルトルト「……頑張ってね」
アニ「……分かってる」
ーー
-
- 38 : 2014/01/12(日) 18:21:29 :
作戦は失敗した。
エレンの捕獲は失敗。
そんなある日の勤務中……アルミンが私に声を掛けてきた。
久しぶりだ…… 感動の再会…… という訳にはいかないらしかった。
作戦失敗。それは私にとって許されないことだった。
アルミンは言った。
「エレンを逃がすのに協力して欲しい」
分かってたよ、アルミン
どういう目的だったのか。
もうその時に分かってた。
だけど私はあんたに逆らえなかった……
あんたにとって「悪い人」になりたくなかったんだ。
-
- 39 : 2014/01/12(日) 18:27:12 :
驚き、疑い、恐怖
色々な感情が入り混じった瞳で、私を見つめるアルミン。
アニ「……まったく 傷つくよ 一体あんたは……いつからそんな目で私を見るようになったの?……アルミン」
ーー
アルミン「アニだってあの時……僕を殺さなかったから 今……こんな事になってるんじゃないか」
張り詰める緊張感。
ピリピリとしている。
ミカサが静かに怒りの火を灯す。
アルミン「話してよアニ!僕たちはまだ話し合うことが……」
ミカサ「もういい……これ以上聞いてられない ……不毛 もう一度ズタズタに削いでやる 女型の巨人」
-
- 40 : 2014/01/12(日) 20:15:56 :
- 支援!ですd(゚∀゚。)
-
- 41 : 2014/01/12(日) 20:20:20 :
- スチャッ
ミカサが勢いよく刃を向ける。
いつ殺しにかかってきてもおかしくない。
アルミン……私、あんたの事が……
ダメ……ダメだ
この気持ちを伝えないといけない。
そうしなければ、未練が残るだろう。
覚悟を決めた。
言う
言おう
-
- 42 : 2014/01/12(日) 20:20:54 :
- >>40 ありがとうございますヽ(´▽`)/
-
- 43 : 2014/01/12(日) 20:22:45 :
- アニ(泣)
期待!
-
- 44 : 2014/01/12(日) 20:31:08 :
暗い階段を降りる。
一段、一段 ゆっくりと。
コツコツと音が響く。
ミカサの前に近づく
ミカサは迷わず刃を私に向けたままだ。
刃が目の前に来た。数センチという所か。
刃物の独特の臭いが香る。
口を開く。
アニ「ミカサ」
ミカサ「……」
ミカサは表情を崩さない。
アニ「……お願いがあるんだ」
ミカサ「聞く筈がない」
即答。
負けてたまるか。
ここで負けちゃいけない。
絶対に。
……私は怯まずに続けた。
アニ「アルミンと話させて欲しい」
その一言に、アルミンは驚いたようだった。
ミカサ「それは聞けない」
アニ「……分かってるよ 自分の立場くらい でも、どうしてもお願いしたいんだ」
ミカサ「……聞けない」
アニ「……」
ミカサは刃を振りかざす。
ミカサ「あなたは今ここで死ぬ。アルミンと話すことなく」
刃が光る。
振り下ろされそうになる。
私は最後までその場を動かない。
ミカサ「いいの?巨人化しなくて」
アニ「……アルミンと話すまで……私は絶対に死なないから」
ミカサ「……殺してあげる」
ミカサが刃を振り下ろす。
髪の毛が切れる。
私は動かない。
ミカサ「……」
ミカサはしばらく無言でその場に立っていたが、やがて
ミカサ「アルミン、あなたは……アニに話させてもいいの?」
とアルミンに聞いた。
アルミン「……うん」
アルミンは小さく、でもはっきりそう言って肯いた。
ミカサ「……少しだけ許可する」
アニ「……ありがとう」
-
- 45 : 2014/01/12(日) 20:39:18 :
- アルミンの方に近づく。
一歩一歩を噛み締めて。
歩く度、アルミンとの思い出が蘇った。
初めて会った日。
座学を教えてもらった日。
本屋に行った日。
落ち葉を掃除した日。
雪の日。
二人で……手を繋いで歩いた日。
どれも大切な思い出。
アルミンの目の前にたどり着いた。
相変わらず、辺りは緊張感に包まれている。
アルミンの耳元に口を寄せるようにして話す。
アニ「アルミン……」
アルミン「……アニ」
アニ「まず……ごめんなさい」
アルミン「……」
アニ「アルミン……あんたとの思い出……忘れないから」
アルミン「……」
アニ「あんたと一緒に飲んだジュースの味も……本屋のことも……落ち葉掃除の事だって……頬を撫でられた事」
アルミン「……」
アニ「二人で……一緒に歩いた事」
アルミン「……」
アルミンは無言だ。
表情に変化もない。
アニ「……アルミン」
アルミン「……」
アニ「今までありがとう」
アルミン「……」
アニ「……アルミン…………大好きだよ」
私はそう言ってアルミンに口づけをした。
最後に、アルミンの手に紙切れを仕込ませた。
……やりたいことは終わった。
もう悔いはない。
階段を上る 一段、一段
これを登る度、遠ざかる
人間から
兵士から
アルミンから
-
- 46 : 2014/01/12(日) 20:46:03 :
- 涙腺崩壊
-
- 47 : 2014/01/12(日) 20:47:42 :
- ↑同意見(泣)
-
- 48 : 2014/01/12(日) 20:56:32 :
- 涙がポロポロ零れる。
瞬間、腕を掴まれる。
後ろは振り向かない。
いや、振り向いてはならない気がするから。
アルミンの声が後ろから聞こえてくる。
アルミン「アニ……」
アルミンはそう呟くと、強引に私の身体を引っ張った。
また、正面にアルミンの顔が映った。
アルミン「アニ……僕も君のこと大好き」
私の唇に、アルミンの唇が触れる。
涙が溢れてくる。
止められない。
アルミンとの思い出が。
全てが。
もうこれで終わってしまうのだろうかと思うと。
アルミンはいつもと変わらない様子で、
アルミン「アニ……涙」
そう言うと、ハンカチで涙を拭ってくれた。
アニ「ふふっ……ごめんごめん」
私達の最後の会話はこれだった。
私は……負けた。
ーーー
ギィッと言う音。
ここのドアも訓練場のようにボロボロだな…
そう思いながら、アルミンは自分の部屋に戻った。
今日のことを整理しようと。
ふと思い出す。
紙切れを貰ったんだった。
開いてみる。
中にはちゃんもアニの字でこう書いてあった。
「今まで本当にありがとう。これは私からのプレゼントだから受け取ってね あんたのこと……忘れない」 アニ・レオンハート
棚の絵が書いてあった。
棚…棚…
あった。確かに絵と同じ。
開ける。
中には一冊の本が入っていた。
それは、アニと自分が最後に街に行った日、買いそびれた物だった。
ポツ ポツ
本を涙が侵食する。
どんどん水分に侵されていく本。
アルミン「ごめん……アニ、せっかく買ってくれたのに……汚しちゃった……」
アルミンの涙は止まらなかった。
拭って欲しい。
アニに。
「ほら……男なんだからすぐ泣くんじゃないよ」
…………って
ーENDー
-
- 49 : 2014/01/12(日) 20:57:21 :
- >>48 ちゃんもじゃない!ちゃんと!!
-
- 50 : 2014/01/12(日) 20:58:09 :
- 終わり方最低ですね…はい。
みなさまありがとうございました。
無企画、無下書きだったのでグタグタ?かもしれませんが。見てくれた方、感謝
-
- 51 : 2014/01/12(日) 20:58:59 :
- °(°´д`°)°ウアーーーン
ええ話だー
-
- 52 : 2014/01/12(日) 21:01:11 :
- とても、良かったですよーー!
アルアニ最高!!
-
- 53 : 2014/01/12(日) 21:01:55 :
- これはもっとPV伸びるべき
-
- 54 : 2014/01/12(日) 21:09:32 :
- いや!終わり方がサイコーでしたよ♪
-
- 55 : 2014/01/12(日) 21:22:01 :
- ありがとうございます……嬉しいです
僕も泣きます 拭ってもらいたいな アニに
-
- 56 : 2014/01/12(日) 23:59:39 :
- 切ない恋やな~あれ、目からゲリラ豪雨が…(´;ω;`)
次回も期待してます!!
-
- 57 : 2014/01/13(月) 00:27:13 :
- 涙腺崩壊(´;ω;`)
また書いて欲しい( ;`ω´) (`ω´;(`ω´; )
-
- 58 : 2014/01/13(月) 00:28:22 :
- すげぇ、いい話すぎるだろ!
次作も期待です!!
-
- 59 : 2014/01/13(月) 00:44:57 :
- ヤバイです
もう涙が目にたまってふきでそうです
゜゜(´O`)°゜
-
- 60 : 2014/01/13(月) 04:47:33 :
- 流石はアニ神様だな。良かったよ!
-
- 61 : 2014/01/13(月) 10:23:59 :
- ありがとうございます。
色々足らない点があったので次回はもっと質を上げたいです。
-
- 62 : 2014/01/13(月) 16:09:46 :
- こういうの好きだわ次回期待
-
- 63 : 2014/01/13(月) 18:17:26 :
- http://www.ssnote.net/archives/7804 続き(?) です
-
- 64 : 2014/01/13(月) 19:29:37 :
- *・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
読み終えた途端こんなん☝
になってしまいました!
最高でした!
-
- 65 : 2014/01/13(月) 19:34:48 :
- >>64 ありがとうございました!
-
- 66 : 2014/01/13(月) 22:39:09 :
- 切ないですね
感動です!
-
- 67 : 2014/01/13(月) 23:54:15 :
- >>66 ありがとうございます!
-
- 68 : 2014/01/24(金) 21:08:14 :
- 計画・書き.無しでこれかよ…!!
-
- 69 : 2014/02/03(月) 19:07:02 :
- 私アルミン&アニ大好きです!!!これは今まで見たアルアニの中で1番面白いお話しでした~ 小学生6年生のグリンピースでした~
-
- 70 : 2014/02/03(月) 19:08:50 :
- すごくいい終り方ですね(≧〇≦)ひゃー
-
- 71 : 2017/12/21(木) 23:02:43 :
- あれ?読んでるときアニのキャラソン聞いてからか涙が止まらない
-
- 72 : 2020/01/23(木) 07:20:19 :
- アレアレ?目から大洪水が、
グシグシ
凄くいいssをありがとうございました!
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