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ミカサ「ヒガンバナ」【エレミカ】

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  1. 1 : : 2013/10/07(月) 21:57:50
    初です。エレミカ(+アルミン)。
    ちまちまかいて行きますのでどうかよしなに。
    ―――――――――――――――――――――――
    ミカサ「と、言う花がある」

    ミカサ「私の小さい頃、秋になると山の麓にたくさん咲いていた」

    アルミン「へぇ…!僕も初めて聞いたよ、そんな花があるんだね。」

    エレン「ふーん…まぁ確かにそんな花、シガンシナでは見たことねーな。」

    ミカサ「元々は東洋に多くあった花らしい。お母さんが好きだったとよく言っていた。」

    アルミン「ミカサもその花が好きなの?」

    ミカサ「…好きかと言われると、なんとも言えない。」

    ミカサ「あの赤は美しいけれど、血のようで少し怖かった。」

    ミカサ「毒もあるし、花言葉もあまり良いものを聞かなかったから」

    エレン「まあそんなのが近くにいっぱい咲いてたらちょっと引くよな」

    アルミン「ちょ、エレン!」

    ミカサ「いい、アルミン。しかし、ヒガンバナの根は薬として利用できるらしい。」

    アルミン「毒があるのに根は薬になるなんて不思議な花だね。」
  2. 2 : : 2013/10/07(月) 21:59:10
    エレン「そりゃ確かに面白い花だな。毒なのか薬なのかはっきりしろよって感じで」

    アルミン「もう…エレン…!」

    ミカサ「…ただ、あの花は私の大切な思い出の一つだから、」

    ミカサ「できることならもう一度くらい沢山のヒガンバナを見たいとは思う。」シュン

    アルミン「ミカサ…。」

    エレン「…。」


    ―夜・男子寮

    エレン「なあ、アルミン」

    アルミン「あ、エレン。どうしたの?」

    エレン「昼間ミカサが言ってた…ヒガンバナ?のことなんだが」

    アルミン「ああ、エレンも気になってたんだね。」

    アルミン「僕もあの後、書庫でちょっと調べていたんだけど、」

    アルミン「確かにあんまり良くない花言葉が多いのは本当みたいだね。」

    エレン「例えば?」

    アルミン「悲しい思い出、諦め、とかね…
    もともとはモグラとかから墓地を守るために植えたらしいんだけど、
    それで死人花とか呼ばれるようになっちゃったみたいなんだ。」

    エレン「なんかホントに悲しい花言葉ばっかだな」

    アルミン「でもね、エレン。この花には曼珠沙華っていう別名があって、」

    アルミン「天上の花やめでたい花とも言われてるんだよ」

    アルミン「それに、悲しい花言葉ばかりじゃなくて良い花言葉もあるみたいだよ」

    アルミン「たとえば…」
  3. 3 : : 2013/10/07(月) 22:00:06
     ―翌日・立体機動の訓練前

    エレン(アルミンの話を聞いたおかげで、いい意味の花言葉もあることが分かった)

    エレン(多分ミカサは知らねぇだろうな。)

    エレン(思い出の花とか言ってたし、見せてやりてえな…)

    アルミン「エレン!同じ班だね、よろしく!」

    エレン「おう、よろしくな」

    ミカサ「…私も二人と同じ班になりたかった」

    エレン「うぉ?!ミカサいつから居たんだよ!!びっくりするだろ!」

    アルミン「あはは…エレン、ちゃんと周り見てね」

    ミカサ「エレン、立体機動の訓練は危険。きちんと周りを見ないと駄目…」

    エレン「ちッ、わかってるっつーの。俺はお前の子供でも弟でもねぇ!」

    ミカサ「でも、エレ…

    エレン「うるせぇな。それぐらい自分でできるって言ってんだろ!!」

    ミカサ「…。」

    アルミン「二人共落ち着いて。それにエレン、言いすぎだよ。」

    エレン「っ…悪かった」フイッ
  4. 4 : : 2013/10/07(月) 22:00:50
    見てますよ
    頑張って下さいね!
  5. 5 : : 2013/10/07(月) 22:01:49
    ―夕方・立体機動訓練後・山中

    キース「本日の訓練はここまで!速やかに兵舎に戻れ!
    イェーガー訓練兵、アルレルト訓練兵、そこの模型を兵舎まで持ち帰っておけ!!」

    エレン・アルミン「「はっ!!」」

    エレン「よっ…と。そっち大丈夫か?アルミン。」

    アルミン「うん、大丈夫だよ。ところでさ」

    アルミン「今日のエレン、心ここにあらず、って感じだったよ。」

    アルミン「大方ミカサのことだろうけど」

    エレン「…アルミンには昔から何も隠し事できねぇな」

    エレン「あいつからああやって子供扱いされんのむかつくんだよ…」

    エレン「ミカサにはまだ何一つ勝てねえし…俺だって…」

    アルミン「…ねえ、エレン」

    エレン「なんだよ」

    アルミン「子供でも弟でもないなら、エレンにとってミカサって何なのさ?」

    エレン「そりゃお前……家族…だよ。」

    アルミン「本当に?」

    エレン「…ああ。」

    アルミン「僕には、他の関係になりたがってるようにも見えるけど」

    エレン「…」

    アルミン「エレン、伝えたいことは言えるうちに言っておかないと」

    アルミン「…こんなこと言うのもあれだけど、僕たちは明日死なないって確証はないんだ」

    アルミン「だからこそ、後悔しないように、言葉にして伝えなければ」

    アルミン「一生、相手には伝わらないんだよ。」

    エレン「…ああ。」

    アルミン「エレンはもっと素直に…あっ!!」

    エレン「どうしたアルミ…おお!花がなんかすげぇいっぱい咲いてるな!!」

    アルミン「凄いなんてもんじゃないよ!!これ、全部ヒガンバナだよ!!!!図鑑で見たのと同じだ!!」
  6. 6 : : 2013/10/07(月) 22:03:29
    見てますよ
  7. 7 : : 2013/10/07(月) 22:05:10
    胸を躍らせながら見てます
  8. 8 : : 2013/10/07(月) 22:06:36
    >>6
    >>7
    ありがとうございます!
  9. 9 : : 2013/10/07(月) 22:07:53
    エレン「?!これが…ヒガンバナなのか…?」

    アルミン「すごい…ヒガンバナが夕日に照らされて…。まるで地面が燃えてるみたいだよ!」

    エレン「…もっと不気味な花かと思ってた、けどこれは…」

    エレン(あいつのマフラーの色と同じ…)

    エレン(確か、ヒガンバナの花言葉は…)

    エレン(…ミカサみたいだな)

    エレン「……綺麗だ…。」

    アルミン「エレン」

    アルミン「ミカサにもここ、見せてあげなよ」

    エレン「そう…だな。でも今からじゃ…」

    アルミン「今夜は、満月だよ」

    エレン「?」

    アルミン「これだけ鮮やかなんだ、きっと夜でも綺麗に咲いてるよ」

    アルミン「教官は僕がなんとかするから、二人で行っておいでよ。」

    アルミン「…伝えたいことはきちんと伝えなよ、エレン。」

    エレン「…おう。すまねぇな、アルミン。巻き込んじまって」

    アルミン「ふふっ、何言ってるんだ、僕たち親友でしょ?」





  10. 10 : : 2013/10/07(月) 22:08:30
    彼岸花の花言葉知ってます!
  11. 11 : : 2013/10/07(月) 22:22:06
    ―夜・食堂

    ミカサ「エレン、アルミン、お疲れ様。席と夕食は取っておいたから食べよう」

    エレン「おう、ありがと」

    アルミン「ありがとう、ミカサ。」

    アルミン「そういえばエレン、ミカサに何か話すことあったんじゃない?」

    エレン「ゴホッ!?ちょ、アルミン!!」ゴホッゴホ

    ミカサ「…?エレン、大丈夫?話すことって何…?」

    エレン「あー…いや、ここじゃ話しにくいから後で兵舎裏に来てもらっても良いか?」

    ミカサ「うん、分かった。」

    ジャン「?!エレンてめっ…アルミン「ジャンうるさい」

    ジャン「」
  12. 12 : : 2013/10/07(月) 22:35:38

    ―消灯一時間前

    ミカサ「エレン」

    エレン「おう、来たか。悪ぃな」

    ミカサ「…エレン、話、とは」

    エレン「その…昼間は、悪かった。」

    ミカサ「大丈夫…気にして、いない。」

    エレン「実は、お前に見せたいものがあるんだ」

    エレン「今から裏の山行くぞ」

    ミカサ「え…エレン、でも消灯時間が近い」

    エレン「だから今から行くんだろ。見つかったときは共犯だ共犯。」

    エレン「ほら、行くぞ」ギュッ

    ミカサ「あっ…」

    ミカサ(エレンの手、暖かい…。)ギュッ
  13. 13 : : 2013/10/07(月) 22:36:39
    一旦抜けます;
    続きは明日に。
  14. 14 : : 2013/10/07(月) 22:44:04
    待ってます
  15. 15 : : 2013/10/07(月) 23:10:20
    いいぞ 期待!
  16. 16 : : 2013/10/07(月) 23:57:12
    期待してます
  17. 17 : : 2013/10/08(火) 17:46:08
    >>14 >>15 >>16
    ありがとうございます。続けていきます。
  18. 18 : : 2013/10/08(火) 17:46:48
    ー裏の山

    ザッ ザッ

    エレン「…こうやって歩くの、いつ振りだろうな」

    ミカサ「シガンシナにいた頃はよくこうやって歩いた」

    ミカサ「こうしていないとエレンはすぐ何処かへ行ってしまうから」

    エレン「何年前の話だよ…さすがに今は手ぇ離してもどこも行かねぇよ。」

    ミカサ「…。」ウタガイノメ

    エレン「何なら今離してみるか?」

    ミカサ「それは嫌」

    エレン「…ミカサが迷子にならないように繋いでやってんだよ」

    ミカサ「…そういうことにしておこう」

    ミカサ「それにしても今日は月が綺麗だ」

    エレン「アルミンが満月って言ってたぞ」

    ミカサ「ええ、とても良い月。明かりがなくても足元まではっきり見える」

    ミカサ「これならエレンもちゃんと見える、夜の山も怖くない」

    エレン「ばっ…///当たり前だろ。つかライナー投げる女が山が怖いとか冗談だろ」

    ミカサ「…エレンが思っているより私は怖がり。ので、帰るまで手を繋いでほしい」ギュウゥ

    エレン「いっ!!ちょ、痛てぇって力緩めろよ」

    ミカサ「しょうがない」フゥ
  19. 19 : : 2013/10/08(火) 17:48:08
    エレン「よし、目開けていいぞ」

    ミカサ「…!これは…!!」

    ミカサ「ヒガンバナ…?」

    エレン「ああ。すげぇだろ!今日アルミンと見つけたんだ」

    ミカサ「ええ…!とても、とても…綺麗だ」

    ミカサ「……お母さん…。」ポロポロ

    エレン「…ミカサ」ギュ

    ミカサ「え、エレ…ッ…ごめんなさ…ひっ…ぐすッ」

    エレン「謝んなよ…」

    エレン「お前に言わなきゃいけないことがあるんだ」

    ミカサ「うん…。ぐすッ」

    エレン「お前さ、ヒガンバナの赤が怖いって言ってたよな」

    ミカサ「うん、」

    エレン「花言葉も怖いって」

    ミカサ「…うん、」

    エレン「でもな、俺はそうは思わない」

    エレン「この花、お前のマフラーの色みたいでさ、初めて見た時お前を思い出したんだ」

    エレン「綺麗な赤だと思った」

    ミカサ「私を…?」

    エレン「ああ、それにな、良い花言葉だってあるんだぞ」
  20. 20 : : 2013/10/08(火) 18:21:20

    ミカサ「それは本当?」ジッ

    エレン「おう。…っあー、その、えーと…///それ聞く前にまずこれ受け取ってくれ」

    ミカサ「…ヒガンバナ?」

    エレン「よし。い、いい1度しか言わねーからな、良く聞けよ!」

    エレン「ヒガンバナの花言葉はな、」




    エレン「『想うはお前1人だけ』」




    ミカサ「エ…レン…?」

    ミカサ「それはその…つまり…」

    エレン「お前が好きだ。」

    ミカサ「…エレン…!!///」ブワッ

    エレン「え、ちょ、ミカサ?!何でまだ泣いて」オロオロ

    ミカサ「これは嬉し泣き」グスグス

    ミカサ「…っので、問題、ない」

    エレン「嬉しくても泣くのかよ…お前本当は泣き虫だろ…」

    ミカサ「エレンには言われたくない…。」ムゥ

    エレン「はいはい、言ってろよ。」

    エレン「で、返事は聞かせてくれねーのか?」

    ミカサ「あ、あの」

    エレン「ん」ジッ

    ミカサ「…そんなに近くで見られると言いにくい…///」

    エレン「俺の時もこんぐらい見てただろ」

    ミカサ「エレンは意地悪だ…い、言わなければ駄目?」

    エレン「当たり前だろ、ちゃんと返事が欲しい」

    ミカサ「……私も、エレンが、好き。///」

    エレン「…おう。」

    ミカサ「…とても好き。」ギュウ

    エレン(なんだこの可愛い生き物)ナデナデ
  21. 21 : : 2013/10/08(火) 18:31:12


    ―――

    ミカサ「エレン」

    エレン「ん?」

    ミカサ「ヒガンバナは、根を伸ばして年月を経るごとに増えるらしい」

    ミカサ「…来年は、ここにもっと沢山のヒガンバナが咲くだろう。」

    ミカサ「だから…来年もまた、こうやってエレンとヒガンバナを見たい」

    エレン「そうだな。」

    ミカサ「きっと良い思い出になるだろう。」

    ミカサ「まだまだ生きなければ」

    エレン「お前…冗談でもそんなこと言うなよ。あっちにやる気は更々ねぇ。」





    エレン「…巨人を駆逐し終わったら、俺の母さんとお前ん家の墓作って」

    エレン「ここより沢山のヒガンバナ、植えようぜ」

    エレン「お前の母さんも喜んでくれるだろ」

    ミカサ「…そうしよう。」

    ミカサ「空の上からでも見えるよう、数え切れないくらい沢山咲くといい」



  22. 22 : : 2013/10/08(火) 18:47:21
    エレクリで同じようなのがあったな」
  23. 23 : : 2013/10/08(火) 18:48:18
    ―――――

    ―トロスト区


    ミカサ(いい人生だった…)

    ミカサ(エレンは知っていたのだろうか)

    ミカサ(ヒガンバナの、もうひとつの花言葉。)


    『また会う日を楽しみに』

    ミカサ(…エレンにはもう、会えないのだろうか)

    ミカサ(ここで死んだら、私も空の上からヒガンバナを見れるだろうか)



    ―『思うはお前一人だけ』


    エレン『      』




    ミカサ「……!!」

    ミカサ(この世界は、残酷だ…)

    ミカサ「そして…とても美しい…」

    ミカサ(ごめんなさい、エレン…。)

    ミカサ(死んでしまったら、この綺麗な思い出さえ失ってしまう…!)

    ミカサ「私は…生きる」

    ミカサ「なんとしてでも…生きる!」
  24. 24 : : 2013/10/08(火) 18:48:56












    ミカサ(エレンに貰ったあのヒガンバナが)

    ミカサ(無くなったことに気づいたのは)

    ミカサ(エレンが目を覚ましたという上官からの報告のあとだった)





  25. 25 : : 2013/10/08(火) 18:58:25
    終わりです。読んで頂いた方、ありがとうございました。

    エレミカ可愛すぎて辛いです。エレミカSSもっと増えて欲しいと切実に願ってます…。
  26. 26 : : 2013/10/08(火) 21:57:44
    おつ! よかった

    俺もエレミカ好きだから増えて欲しい
  27. 27 : : 2013/10/09(水) 22:45:33
    俺も、エレミカもっと増えて欲しいと、思います〜( ̄▽ ̄)
  28. 28 : : 2013/10/09(水) 22:51:31
    >>26
    >>27
    ありがとうございます!以外と少ないんですよね、エレミカ…エレミカ派もっと増えて頂きたいです
  29. 29 : : 2013/11/17(日) 00:37:06
    すごく良かったです☆
    エレミカ最高☆
  30. 30 : : 2013/11/20(水) 19:35:30
    感動した(;_;)
    素晴らしいssをありがとうございました。
  31. 31 : : 2013/11/21(木) 06:28:51
    いいな~こういう感じ(´ω`)
    心あたたまるエレミカありがとうございます。
  32. 32 : : 2013/12/16(月) 19:03:50
    よかったよ!!
    エレミカ最高!!
    他に作品あったら教えて!
  33. 33 : : 2016/07/09(土) 19:18:48
    告白のシーンで超恥ずかしくなった///
    とってもいい作品でした!
  34. 34 : : 2017/11/02(木) 21:29:03
    マジでエレミカっていいよね。
    好きだわー。
    王道的なカップルだよねー。
    もっとSS増えて欲しいです。
    >>25そうですよね〜〜。
  35. 35 : : 2018/01/28(日) 17:03:30
    >>1
    す、すごいですぅ!
  36. 36 : : 2018/09/30(日) 09:45:20
    えれみかさいこう

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著者情報
inori0127

とあるミカサ厨

@inori0127

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