このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品は執筆を終了しています。
苗木「僕の才能は【超高校級の殺人鬼】だよ!」一同「!?」ザワッ 【後】
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- 1 : 2013/12/28(土) 19:05:16 :
- 【前】http://www.ssnote.net/archives/4781
【中】http://www.ssnote.net/archives/5469
気がつけばたくさんの人に応援してもらっていて…感激です!フィナーレまであと少しとなりましたので最後まで頑張ります!
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- 2 : 2013/12/28(土) 19:06:38 :
- =PM9:30=
体育館
モノクマ「オマエラ全員集まったね。それじゃあ動機発表!…と言いたいところなんですが」
苗木(うっ…クラクラする。頭痛も酷くなってきたや)ハァハァ
モノクマ「なんで男子たちプラス腐川さんが、顔真っ赤で息の荒い苗木くんを手錠で拘束して連れてきたのかな?」
舞園「そ、そうですよ!どうして苗木くんが……」
モノクマ「あわわ…もしかしてナニかイケないこt霧切「…病人にずいぶん乱暴なことするのね」
大神「霧切の言う通りだ。なぜそんなことをする?」
十神「貴様たちはもう使えそうにもないからな。安全確保のためだ」
セレス「苗木くんがここに来てコロシアイをすると?」
朝日奈「て言うか、苗木熱やばそうじゃん!…コロシアイとかそれ以前に可哀相だよ」
不二咲「そ、そうだよぉ……」
モノクマ「ああんもう、これじゃあ話が進まないでしょ?いったん苗木くんは自由にしてあげなさい!」
十神「チッ……おい、鍵を外してやれ」
石丸「了解した!」カチャッ
苗木(手錠の鍵を持っていた石丸クンがボクを開放する)
舞園「苗木くん、大丈夫ですか!?」
苗木(それと同時に、舞園さんを先頭にボクを気遣ってくれる人たちが駆け寄ってくれた)
苗木「ん…ボクなら大丈夫だよ……」
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- 3 : 2013/12/28(土) 19:16:50 :
- 来た!
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- 4 : 2013/12/28(土) 19:40:15 :
- 待ってました!
楽しみです!
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- 6 : 2013/12/28(土) 20:08:02 :
- モノクマ「…みんな準備OKかな?もう始めちゃうよ?」
苗木(そう言って、モノクマは懐から小瓶を取り出す。中には黒っぽい粉が入ってるみたいだ)
大和田「あぁ?なんだそりゃ」
モノクマ「ここでクイズでーす。この粉の正体とは何でしょうか?」
苗木「…猛烈な殺人衝動に襲われる薬」
モノクマ「ブッブー!もっと真面目に考えてよ恐すぎるよ!」
苗木「じゃあ猛烈な被殺人衝動に襲われる薬」
モノクマ「ブッブー!被せなくていいよ何だよ被殺人衝動って。ある意味殺人衝動より恐いよ!」
朝日奈「ノーヒントじゃ分かんないよ~。ヒントヒント!」
モノクマ「まったくもう…最近の若者はすぐヒントを欲しがるからイカンよね」
セレス「でも早くしないと夜時間になってしまいますわ」
モノクマ「しょーがないな~。じゃあヒント!これは怪しい薬とかじゃなくて、君たちの身近に普通にあるものだよ」
山田「うーん、身近にあるものですか…」
葉隠「もういっちょヒントくれ!」
モノクマ「ええ~…じゃあもう一つだけだよ?」
モノクマ「ヒント!これはキッチンにあるもので、特に牛肉との相性が抜群だよ」
霧切「…もしかして、黒胡椒?」
モノクマ「ピンポンピンポーン!大正解!これはコショウでした~」
腐川「こ、胡椒なんかで何するつもりなのよ……」
モノクマ「それはね…オマエラにプレゼント~!!」バサァッ!!
「ぐっ!」「おわあっ!?」「きゃあっ!」「ふえっくしょ!」
苗木「わっ!」
苗木(コショウをバラまいた!?)
モノクマ「うぷぷ、長いこと出てこれないようにされてたみたいだけど…そろそろ出番だよ」
苗木(モノクマの奴、何言って……)
???「ゲラゲラゲラゲラッ!!」バッ
苗木「!!」
ザクッ!!
苗木「…ったぁ……!!」ボタボタ
苗木(ぐっ…手首を切られた!)
???「あらまこりん?アタシが見ないうちに腑抜けちゃったのかしらん?」
苗木(でもこの声…間違いない)
朝日奈「あれ…?腐川ちゃん、どうしちゃったの……?」
葉隠「うおおおっ!苗木っちが怪我してるべ!」
???「ナニさ、みんなしてアタシのこと忘れちゃったわけ?じゃあ自己紹介しましょーか!」
ジェノ「どーもぉー!笑顔の素敵な殺人鬼、ジェノサイダー翔でーす!ゲラゲラゲラゲラ!!」
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- 7 : 2013/12/28(土) 20:08:28 :
- おもしろそうだな。
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- 8 : 2013/12/28(土) 20:50:01 :
- 追いついた
マジで楽しみだ。頑張って下さい
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- 9 : 2013/12/28(土) 22:14:46 :
- >>8
ありがとうございます。頑張ります!
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- 10 : 2013/12/28(土) 22:14:54 :
- 舞園「ジェノサイダー翔…?」
不二咲「そ、それって……!」
霧切「特殊な形状の鋏で人を惨殺し、現場に被害者の血で『チミドロフィーバー』の血文字を残す猟奇的な殺人鬼……」
十神「…それが貴様の正体か、腐川」
ジェノ「アタシを根暗の名前で呼ぶのは止めて下さい白夜様!!」
朝日奈「苗木、大丈夫!?」
苗木「…ふふ」
セレス「苗木くん…?」
苗木「ふふっ…あはははははっ……♪」
苗木(見つけた…ジェノサイダー翔…!)
大神「落ち着け苗木」ガッ
苗木「放して大神さん!殺させて!」
舞園「苗木くんダメですよ!保健室に行かないと……」
モノクマ「ぶっひゃっひゃっひゃ、面白ーい!苗木くん、ただの女たらしかと思ったらそんな殺る気満々の顔も出来るじゃない!!」
キーンコーンカンコーン
モノクマ「うぷぷ、久しぶりにいい夢見れそうだよ…。オマエラお休みなさい!」シュポン
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- 11 : 2013/12/28(土) 22:29:43 :
- 2chで活動してたのかバリに本格的…!
期待です!
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- 12 : 2013/12/28(土) 23:37:19 :
- >>11
自分は2ch活動はしてないですね
妄想と執筆が好きなだけです^^
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- 13 : 2013/12/28(土) 23:37:35 :
- =数分後=
保健室
苗木「はーっ、はーっ……」
江ノ島「ハイ、傷口の処置終わり」
霧切「手慣れてるのね」
江ノ島「へへっ、まーね!」
戦刃(傭兵だしこれぐらいは…苗木くん大丈夫かな)
苗木「江ノ島さんありがとう…ごほっ!」
舞園「苗木くん…無茶したらダメですよ、風邪も引いてるのに」
苗木「ボクを心配してくれるの?…さっきまであんなに『殺す殺す』連呼してたような男なのに」
不二咲「そりゃそうだけど…でも、苗木くんはボクの恩人だもん!」
舞園「私もです。苗木くんがいなかったら、私今頃どうなっていたか……」
大神「お主は疑われていた我をも信じてくれた。ならば我もお主を信じよう」
朝日奈「そうそう!それに苗木は優しいよ」
江ノ島「まあ、さっきはコーフンしすぎただけっしょ?問題なし!」
セレス「苗木くんはわたくしのナイトですもの。下僕の管理は主人の役目ですわ」
霧切「大丈夫。私たちはあなたを見捨てたりしない」
苗木「…こんなに可愛い子たちに優しくしてもらって…今なら幸せすぎて死ねるかも」クスッ
ジェノ「あぁん?まこぴょん死ねるっつったか今!!」ガラッ
一堂「「「!!!」」」
ジェノ「悪いがまこちん殺んのはアタシなんだよ!すっこんでろメス共!!」
十神「貴様は騒がしい…とっとと部屋に帰れ」
ジェノ「ヤダ!白夜様ったらツンデレなんだからっ!!」
十神「帰らないのならせめて口を閉ざせ…」
セレス「あら十神くん。何をしに来たのですか?」
十神「苗木の拘束に決まってるだろう。さっきのあの行動…警戒に越したことはない」
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- 14 : 2013/12/29(日) 00:04:16 :
- 頑張って!
あの完結という夕日に向かって書き続けてください
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- 15 : 2013/12/29(日) 00:27:29 :
- >>14
完結という名の夕日ですか…よし、頑張ります!
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- 16 : 2013/12/29(日) 00:27:40 :
- 舞園「苗木くんなら私たちが看てますから平気ですよ!」
十神「貴様らなどあてにならん。何度も言わせるな」
不二咲「で、でもぉ……」
苗木「いいよみんな…全部ボクのせいだもん、自業自得だよ」
十神「本人は物分かりが良くて助かるな。おい大神、傷の治療が終わったのならそいつを部屋まで連れていけ」
大神「………………」
苗木「大神さん、ボクなら大丈夫だから…ね?」
大神「…分かった」ヒョイ
苗木「わっ」
十神「よし、苗木は鍵を渡せ。貴様の部屋の危険物を回収させてもらう」
苗木「はい…」チャラッ
霧切「私たちも行くわ」
十神「…勝手にしろ」
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- 17 : 2013/12/29(日) 00:28:42 :
- でも完結して欲しくないと思う自分がいるよ…頑張って!!
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- 18 : 2013/12/29(日) 00:36:55 :
- 偶々ダンガンロンパの二次創作漁ってたらなんだこれ!?
見てきた中でトップクラスの出来でめっちゃ面白い!
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- 20 : 2013/12/29(日) 00:59:12 :
- in 苗木 room
十神「本当にこのナイフだけなのか?」
苗木「まあ工具セットもあるけど…そもそもここで誰かを殺す気なんてなかったし、特に凶器は持ち合わせてないよ……ごほっ」
舞園「大丈夫ですか?」
苗木「うん、気にしないで……」
十神「…まあいい。拘束もしたからな」
苗木「でもこれSMプレイ用の足枷だよね…もっと普通の無かったの?」
十神「あったらそんな物は使ってない。ベッドの脚に繋いではあるが、この部屋の中なら問題なく移動できるだろう…感謝するんだな」
苗木「どうせしばらくは動けそうにないけどね」
十神「部屋の鍵は俺が預かっておく。食事はその辺の女子に頼んでおけ、そのときだけ開けてやる」
セレス「まるで囚人ですわね。可哀想に、わたくしのナイト……」
苗木「セレスさん、ありがとう。でも大丈夫だから」
十神「…外に出ろ、今日は解散だ」
江ノ島「苗木、また来てやっから」
朝日奈「今度ドーナツ持ってきてあげるね!」
霧切「お休みなさい、苗木君」
苗木「うん、みんなお休み……」
バタン…
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- 21 : 2013/12/29(日) 02:49:24 :
- 前
中
下
下!!!
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- 22 : 2013/12/29(日) 10:15:14 :
- 下が始まったー♪
ラストスパート無理しないで
ゆっくりと頑張ってください!
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- 24 : 2013/12/29(日) 12:29:25 :
- どうりで後で検索ひっかからないと思ったわ
頑張ってね
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- 25 : 2013/12/29(日) 14:42:07 :
- 追いついた…
もうすげえ面白いわこれ!!
やべえわマジべえわ!!
頑張ってください!!!
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- 26 : 2013/12/29(日) 15:33:13 :
- 支援っすよ
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- 28 : 2013/12/29(日) 19:00:44 :
- 翌日
江ノ島「おっはよー苗木!」
苗木「ん…ふぁ……。おはよう江ノ島さん」
江ノ島「具合とかどう?とりあえず傷の包帯変えとくね」ゲホゲホ
苗木「ありがとう。具合は…あんまり良くないかな」
江ノ島「そっか…まあちゃちゃっと処置して朝ご飯にしよう!」クルクル
戦刃(傷の経過は良好…うん、化膿しなくてない。良かった)
苗木「………………」ボーッ
戦刃(…でも苗木くん、明らかに元気ない。風邪もだけど…きっと拘束のせい)
江ノ島「なあ苗木、ご飯食った後遊ぶか?」
苗木「え?…ダメだよ、風邪が移っちゃうかもしれないし……」
江ノ島「気にすんなって!ハイ、傷のほうは済んだから食え食え!」
苗木「…食べさせてくれないの?」
江ノ島「っ!バカっ、早く食べろ!!」///
戦刃(ダメだ!やっぱり直視できないっ!!///)
苗木「あはっ♪…っくしょ!」
戦刃(う…、でも一番最初の食事当番取れたんだもん。今度こそちゃんと…盾子ちゃんに昨日、言われた通りに…)
江ノ島「苗木、食べながらでいいから質問に答えてくれる?」
苗木「いいよ。…でも内容による」モグモグ
-
- 29 : 2013/12/29(日) 19:15:38 :
- 江ノ島「あんたってさ、女の子に優しいよね」
苗木「そりゃまあ…男は女性に貢ぐ生き物だから」モグモグ
江ノ島「つらくないの?」
苗木「つらいこともなくはないけど…それなりに見返りもあるからね」モグモグ
江ノ島「違う。そういう意味じゃない」
苗木「…じゃあどういう意味なのかな?」
戦刃(食事の手を止めて私を見つめる苗木くん。少し恥ずかしいけど…でも今は違う)
戦刃(今の苗木くんの目、知ってる。その目は、敵か味方か疑う目だ)
江ノ島「いや…殺すときだよ」
苗木「えっ?」
江ノ島「殺す前にそんな絆みたいなの育んどいて…殺すときつらくないのかってこと」
苗木「…さあ?って言うかさ、江ノ島さんがそんなことを知って何になるの?」
江ノ島「答えられない…ってこと?」
苗木「ゴメンね」
戦刃(…もう苗木くんは目を合わせてくれなくなった。黙々とご飯を食べている)
苗木「はい。江ノ島さんありがとう」ニコ
江ノ島「いいってことよ」
戦刃(愛想笑いで空になった食器を突き返して、苗木くんはゴロンと横になる)
苗木「…ボクは少し寝るよ。お休みなさい」
江ノ島「そっか。昼は舞園が来てくれるよ、じゃあお休み」
バタン
戦刃(どう考えても…追い出されたよね)
戦刃(盾子ちゃんに報告、しないと…)タタタ…
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- 30 : 2013/12/29(日) 19:22:34 :
- >>28で江ノ島ちゃんもとい残姉ちゃんがなぜか咳込んでますがミスですごめんなさい
-
- 31 : 2013/12/29(日) 19:42:52 :
- 面白&期待
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- 32 : 2013/12/29(日) 21:07:47 :
- 頑張ってください!
無理しないで風邪を引かないように
してください!
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- 33 : 2013/12/29(日) 21:08:58 :
- 超期待!超支援!
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- 34 : 2013/12/29(日) 21:42:22 :
- 時雨さんも風邪を引かないで頑張ってください!
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- 36 : 2013/12/30(月) 01:03:56 :
- 苗木「ぐっ……!」
苗木(酷い頭痛だ。咳は止まらないし…吐きそう。それなのにぼーっとするし体も熱い)
苗木「江ノ島さん…キミはボクの何を知っている?」
苗木(痛み、吐き気、熱、そして倦怠感に襲われながら、働かない脳を必死で回転させる)
苗木「もしも…キミがボクの正体を知ってるなら?」
苗木(それなら…ボクはキミに……)
苗木「う…ぐっ…!?」
苗木(シャワールームの戸を開け放ち、奥に据えられている洗面台に急いで寄りかかる)
苗木「う…」
苗木(そしてそのまま…胃の中に残ったモノをすべて戻す)
苗木「げほっげほっ…くうぅぅ……!!」
苗木(気持ち悪さに耐えかねて、目の縁から涙が零れた)
苗木「…きっと、知ってるんだ……」
苗木(江ノ島さんは、ボクが何なのかを……)
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- 37 : 2013/12/30(月) 01:17:27 :
- このssの更新が最近の楽しみ!
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- 38 : 2013/12/30(月) 01:27:34 :
- =PM12:30=
舞園「おじゃまします…苗木くん、大丈夫ですか?」
苗木「くぅ……くぅ……」Zzz
舞園「…寝ちゃってますね」
舞園(起こすのは可哀想だし…そっとしておいてあげようかな)
舞園「目が腫れてる…」
舞園(まるでぐずった子供が泣き疲れたように、苗木くんは小さく肩を上下させて眠っています)
舞園「そういえば…苗木くんって、意外と怖がりでしたよね」
舞園(…やっぱり、起こしましょうか。それでお話してあげよう)
舞園「苗木くん、ご飯ですよ」ユサユサ
苗木「う…舞園さん……」
舞園「大丈夫ですか?泣いていたみたいですけど……」
苗木「うん…さっき吐いちゃって。あの感覚、耐えられなくていつもその後泣いてるんだ」
舞園「そうだったんですか…。じゃあご飯はとてもじゃないけど食べれないですよね」
苗木「うん…。せっかく持ってきてもらったのに、ゴメン」
舞園「気にしないで下さい。体調が悪いんですから仕方ないですよ」
苗木「ん……」コクン
舞園(苗木くんは頷くと、横たわりながら私の方をじっと見つめます)
苗木「ねえ舞園さん…。もしもだけどさ、ボクがキミを殺そうとしているとしたら…どう思う?」
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- 39 : 2013/12/30(月) 14:01:14 :
- 舞園「と、唐突ですね……」
苗木「本当にもしもの話だからさ…ボクに遠慮せずに答えてよ」
舞園「…死ぬのは嫌ですよ。でも」
苗木「でも?」
舞園(弱々しくても、きちんと興味を示す苗木くんの視線。それに応えるように、私も偽りなく自分の想いを伝えます)
舞園「でも何だろう…苗木くんが相手ならきっと怒らないと思います」
苗木「殺されるのに?」
舞園「分からないですけど…苗木くんの腕の中で死ねるなら、別にそれでも構わないと思ってる自分がいるんです」
苗木「ボクなら特別…ってこと?」
舞園「…かもしれませんね」
舞園(この感情は…何と言えばいいのか、正直分かりません。『恋』とも『愛』とも似ているようで違う……)
苗木「……もう、舞園さん」スッ
舞園(困ったように弱々しく微笑み、私の手を取る苗木くん)
苗木「そんなこと言われると本気にしちゃうんだからね。ボクはずるい人間なんだから」
舞園「ふふっ。でも、それも冗談でしょう?」
苗木「…なんで分かったの?エスパー?」
舞園「えっ?…ただの勘ですよ」ニコッ
苗木「あははっ!…げぼっ」
舞園「…さあ、もう無理しないで。休んでいてください」
苗木「うん…分かった」
舞園「晩ご飯は霧切さんが持ってきてくれますから。じゃあ、失礼します」
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- 40 : 2013/12/30(月) 14:02:18 :
- あ…1行開けるの忘れてる_| ̄|○
すいません……
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- 41 : 2013/12/30(月) 14:24:47 :
- ミスなんて気にしないで♪
無理しないでください
ファイト!
-
- 42 : 2013/12/30(月) 15:03:18 :
- >>41
ありがとうございます!
めげずに頑張っていこうと思います^^
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- 43 : 2013/12/30(月) 15:04:07 :
- バタン
苗木「舞園さん……」
苗木(意外な言葉を投げかけられた)
苗木(ボクになら…殺されてもいい?)
苗木「それは冗談?それとも……」
苗木「ぐっ…!」
苗木(頭痛はますます酷くなる)
苗木「ボクは…どうすれば……」
苗木「…そうだ、霧切さん……」
苗木(ボクと同じだった…彼女なら…)
苗木「イヤ、完全に一緒じゃないか……」
苗木(ボクの脳は考えるのを止め、深いまどろみに落ちていく……)
-
- 44 : 2013/12/30(月) 20:39:43 :
- 情報処理室
江ノ島「私の計画は完璧です。直に苗木は…
」
江ノ島「ヒャッハァ!絶望に真っ逆さまだぜぇ!!」
江ノ島「…『告白』のときに動揺した素振りを見せなかったときは何も考えていないのかと思ったが……」
江ノ島「苗木くんってそんな脳天気な子じゃないよ~!あたし知ってるもん!」
江ノ島「しかし愚かじゃな。大人しく私様に付き従っておけば良いものを……」
江ノ島「うぷぷ…でもそこで抗って抗って抗って抗うのが【超高校級の希望】の苗木くんだよ」
江ノ島「あとは霧切さんに任せますか…もうどちらに転ぶかは私なんかには決められませんし……」
江ノ島「【超高校級の殺人鬼】に堕ちた苗木がどこまで抗えるのかしら?…さあ、根性見せてみな!」
江ノ島「どうせ絶望には勝てやしないけどね」
-
- 45 : 2013/12/30(月) 21:49:12 :
- =PM7:30=
霧切「苗木君、起きてる?」
苗木「…起きてるよ」
霧切「そう…。じゃあ、お邪魔するわね」
苗木「ご飯持ってきてくれたんでしょう?ありがとう」
霧切(苗木君は私からトレイを受け取って、乗せてあったおかゆをゆっくりと食べ始めた)
霧切「体調はもういいの?」
苗木「昼よりはだいぶね…」
霧切「なら良かった」
霧切(でも顔色は悪いし、とても疲れ切っている。私を気遣っているのか、本人も気付いていないのか……)
苗木「ねえ、霧切さん。キミは記憶喪失だったんだよね?」
霧切「ええ、そうね。自分の過去や超高校級の才能も忘れていたわ」
苗木「………………」
霧切「どうかしたの?」
苗木「キミに…訊きたいことが……」
ピンポンパンポン
モノクマ『えー、オマエラ。学園長から大事なお知らせがあるよ!今すぐ体育館にしゅーごー!』プツン
苗木「集合?…ずいぶん急だね」
霧切「何があったのかしら……」
苗木「話はモノクマの用事が済んだ後にしよう。それよりも足枷を外してもらわないと……」
霧切「そうね。じゃあ十神君を呼んできましょうか」
-
- 46 : 2013/12/30(月) 23:39:21 :
- 面白い!
これからも面白くしてくれるかな?
-
- 47 : 2013/12/31(火) 00:33:05 :
- 終わると思うと悲しい!
まだまだ続いてほしい
頑張ってください!支援!
-
- 49 : 2013/12/31(火) 01:18:01 :
- 体育館
モノクマ「やあやあオマエラ、いらっしゃい」
十神「今度は何の用だ?」
セレス「まさか動機とは言いませんよね。もう引き換えに開放する階層もありませんわよ?」
モノクマ「うーん、今回は動機じゃないんですよね。って言うかコロシアエよ!ボクもう飽き飽きしちゃってんだけど!!」
朝日奈「あんたが殺すのが嫌ならここで暮らせって言ったんでしょーが!」
モノクマ「確かにそうだけどこんな硬直状態みたいな画は誰も望んでないよ!尺がもったいない!」
桑田「尺って何だよ尺って!」
モノクマ「えーいうるさーい!口答えするような悪い生徒はおしおきだよ!」
大神「余計な御託はいい…簡潔に用件だけを言え」
モノクマ「そんなこと言われなくてもそのつもりだってば!オマエラが邪魔するからいけないんだろ?」
モノクマ「と言うわけで早速!残姉ちゃん、苗木をひっ捕らえろ!!」
苗木「残姉ちゃん…?」
苗木(突然、モノクマの口調が変わった?)
苗木(そう思った瞬間…)
ガシッ!
苗木「えっ!?」
江ノ島「苗木くん、ごめんね」
苗木(江ノ島さんが人間離れした跳躍で距離を詰め、モノクマの指示通りにボクを捕らえた)
苗木「な、何するの!?放してよ江ノ島さ…」
江ノ島「…あたしは盾子ちゃんじゃない」バサッ
苗木「え……?」
苗木(江ノ島さんはーーー江ノ島さんだった彼女は、ウィッグを脱ぎ捨てる。黒く短い髪がその下から覗いた)
戦刃「私、戦刃むくろ…。盾子ちゃんは妹なの」
-
- 50 : 2013/12/31(火) 01:56:48 :
- 苗木「戦刃むくろさん…?」
苗木(ボクを抱えたまま、戦刃さんというらしい彼女は頷く)
舞園「苗木くんっ!…苗木くんを放してあげてください!」
戦刃「…盾子ちゃん、どうしよう」
モノクマ「何迷ってんだよ馬鹿!つーかそんなこと言ったら……」
霧切「…つまり、モノクマを操っているのが本物の江ノ島盾子ってことでいいのかしら?」
モノクマ「ほらー、やっぱりこうなった!相変わらず絶望的に残念なお姉ちゃんだぜ!!」
不二咲「ど、どうなってるのぉ…?」
モノクマ「…もういいや。順番が狂っただけで特に支障が出た訳じゃないし」
バチン
大和田「何だ?電気が消えて……」
パッ
山田「復旧早っ!…ってぬわああぁぁ!!モノクマが消えて……」
江ノ島「どーもー、江ノ島盾子でーす!よろしくね!!」
苗木(さっきモノクマがいたはずの場所に、江ノ島盾子は立っていた)
苗木「雑誌と同じ顔…!!」
江ノ島「どーにも状況は絶望的なんだよ!オマエラ耳かっぽじってよく聞いとけ!!」
江ノ島「話ってのは他でもねぇ、苗木誠の『真実』についてだ……」
苗木「ボクの…真実?」
-
- 51 : 2013/12/31(火) 01:59:42 :
- なにこの急展開
白熱すぎる
-
- 52 : 2013/12/31(火) 05:43:23 :
- めちゃくちゃ白熱するぅ~
-
- 53 : 2013/12/31(火) 11:09:03 :
- 苗木の真実?
展開が気になります!
-
- 54 : 2013/12/31(火) 12:10:37 :
- 殺人鬼のしんじつとは?(*゚ロ゚)
-
- 55 : 2013/12/31(火) 14:14:39 :
- 江ノ島「お姉ちゃん、苗木を連れてこい!」
戦刃「………………」コクン
苗木「わっ!?」
苗木(戦刃さんは、今度はボクを抱えたまま江ノ島さんのところまで跳ぶ。…江ノ島さんの姉らしいけど彼女は一体何なんだ……?)
江ノ島「よし、良くやった!残姉ちゃんにしてはいい仕事だ」
ジェノ「ゲラゲラゲラゲラ!殺らせるかぁぁっ!!!」
苗木(戦刃さんに負けないぐらいの跳躍力でジェノサイダーが突っ込んでくる)
江ノ島「やっぱ苗木はいい!ジェノサイダー押さえろ!」
戦刃「うん、分かった!」バッ
苗木「うわわっ……」
苗木(戦刃さんの三度の跳躍。ボクをみんなのところで降ろすと、指示通りにジェノサイダーに飛びかかる)
江ノ島「おい馬鹿誰が苗木返していいっつったよ!!」
ジェノ「まこちーのふわふわの髪もおっきな目も華奢な肢体も裂いて刻んで抉って快感タイム味わっちゃうのはアタシなんだよっ!!」
戦刃「ジェノサイダー、大人しくして」
葉隠「…ありゃ聞こえてねーな」
-
- 56 : 2013/12/31(火) 15:01:23 :
- 江ノ島「…もういーや。残姉と殺人鬼はほっとけほっとけ」
石丸「しかし…戦刃くんとは一体誰なのだ?僕たちと同じ、希望ヶ峰学園の生徒なのか?」
大神「16人目の高校生……」
セレス「16人目?」
霧切「16人目の高校生。【超高校級の軍人】にして【超高校級の絶望】……」
江ノ島「そういや、あんたはこそこそ調べたりしてたわね。マスターキーまでちゃっかり盗っちゃってさ!」
霧切「学園について調べるのは自由でしょう?私は別に校則違反はしてないわ」
江ノ島「まあその通りよ。ほんっと姑息ね!」
江ノ島「…でも、そんなあんたでも知り得ない真実があるでしょう?」
霧切「………………」
十神「そもそも霧切、貴様は一体何者なんだ?」
苗木「【超高校級の探偵】……」
十神「…貴様には訊いていない」
霧切「苗木君の言う通りよ。私は【超高校級の探偵】…苗木君が思い出させてくれたの」
十神「記憶喪失か。貴様が苗木に懐いた理由はそれだったんだな」
苗木「そんな人を犬みたいに……」
霧切「でも、あながち間違ってないわ」
-
- 57 : 2013/12/31(火) 15:24:26 :
- 十神「そもそも苗木はなぜそんなことを知っている?…貴様も江ノ島の仲間なのか?」
苗木「えっ…?…違う違う!単なる推測だって!」
霧切「苗木君の洞察力は凄いわ。私も最初は黒幕と繋がっているのかと思ったもの」
江ノ島「でも残念!あたしと苗木はなーんも関係ないよー!!」
戦刃「盾子ちゃん呼んだ?」
江ノ島「『残姉』じゃねーよ『残念』だよ!どんだけ耳遠いんだ残念すぎんだろ」
戦刃「ご、ごめんね……」シュン
ジェノ「隙ありぃっ!!」バッ!
戦刃「おっと」ヒョイッ
苗木(完全に死角からだったはずのジェノサイダーの横なぎをかわす戦刃さん)
戦刃「ジェノサイダー、眠って」ガスッ!
ジェノ「ぎゃんっ!!」ドサッ
苗木(そしてジェノサイダーの顎を掠めるように蹴り抜く。ジェノサイダーはよろけるようにその場に倒れこんだ……)
戦刃「脳を揺さぶった。しばらくは動けない…はず」
-
- 58 : 2013/12/31(火) 15:48:25 :
- 江ノ島「おしっ、テイク2だ!残姉ちゃん、苗木をとっ捕まえろ!!」
戦刃「了解…!」スッ
大神「させんっ!!」バシッ!
苗木(ボクを庇うように大神さんが前に出た。そのまま、戦刃さんの腕を払う)
苗木「大神さん!」
戦刃「おっと。…ちょっと大神さんは素手じゃ勝てないかも……」タタタ
苗木(戦刃さんはヒラリと一回転して着地したあと、江ノ島さんの元まで駆けていった)
戦刃「…盾子ちゃん、どうしよう?」
江ノ島「もういーよ使えねーな!あたしが指示するまで待機だ待機!!」
戦刃「…はーい」シュン
-
- 59 : 2013/12/31(火) 17:17:44 :
- 江ノ島「えー…では仕切り直し」
江ノ島「霧切。あんたでも知り得なかったこと、教えてやりなよ」
霧切「…私はこの学園の謎を追求していたとき、新入生のプロフィールを見つけたの」
霧切「そこにはみんなの名前、顔写真、身長、体重、胸囲、才能、経歴が簡潔にまとめられていたわ」
朝日奈「…それがどうかしたの?」
霧切「だけど1人だけ…。1人だけ最初の自己紹介と情報が食い違っている生徒がいた……」
大和田「なっ!?」
桑田「あんときにウソこいてる奴がいたってことか!!」
舞園「そ、それって誰なんですか…?」
苗木(ゆるゆると躊躇うように首振り、霧切さんはゆっくり口を開く)
霧切「…苗木君」
苗木(えっ…?)
苗木「霧切さん…何、言ってるの?」
苗木(霧切さんはこちらを見ようとしない。ただ淡々と、自分の言い分を述べていく)
霧切「ねえ、苗木君。…苗木君は本当に【超高校級の殺人鬼】なのかしら?」
霧切「私が見たプロフィールには、あなたの才能はこう記されていたわ」
霧切「【超高校級の幸運】と……」
-
- 60 : 2013/12/31(火) 18:07:41 :
- 続きが気になります!
支援してます
ラストスパート頑張ってください!
でも無理しないでください
-
- 61 : 2013/12/31(火) 19:17:30 :
- 全然予測のつかない展開で驚かされます!
楽しみにしてます!
-
- 62 : 2013/12/31(火) 19:38:35 :
- 苗木「ちょ…ちょっと待ってよ!【超高校級の幸運】って…!!」
セレス「わたくしが先日、苗木くんに言った…」
大神「確か苗木が『妙にしっくりくる』と言って思い当たることがないかと思案していたな」
十神「しっくりくるどころか本当の事じゃないか。なぜ俺たちを欺いていた?」
苗木「欺いてなんかないよ!ボクは【超高校級の殺人鬼】だ!!」
霧切「【超高校級の幸運】…。希望ヶ峰学園が未だに不明な『運』という要素を研究するために毎年、全国から抽選で招き入れる平均的な高校生の称号よ」
桑田「はぁ!?じゃあ苗木が希望ヶ峰学園に来たのは、特に何か優れてる訳じゃなくて…」
舞園「運、だけで…?」
苗木「違う…違うよ……そんなわけ……」
苗木「ボクは……」
江ノ島「…うぷぷ。自信がなくなってきた?…【超高校級の殺人鬼】の苗木誠くん」
-
- 63 : 2013/12/31(火) 19:46:12 :
- 苗木が殺人鬼であってほしいと
思う自分がいる。
続きと展開が気になります!
-
- 64 : 2013/12/31(火) 20:33:49 :
- 年明けまでにおわるのか・・・・?
-
- 65 : 2013/12/31(火) 20:54:39 :
- いつ終わってもいい
-
- 66 : 2013/12/31(火) 21:07:42 :
- むしろ続きが見たいけど終わらないで欲しいジレンマ
-
- 67 : 2013/12/31(火) 21:31:20 :
- 年明けまでに終わるかどうか…
それ以前に希望ENDにするか絶望ENDにするか迷っているという始末((
-
- 68 : 2013/12/31(火) 21:31:32 :
- 苗木(『幸運』…?『殺人鬼』…?)
苗木「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っーーー!!」
舞園「苗木くんっ!」
苗木(分からない…分からない分からない分からない分からない分からない……!!)
苗木「ボクは…一体、何なんだ……!?」
霧切「…やっぱり」
舞園「…霧切さん、何か知っているんですか?」
霧切「別に知っている訳じゃなくて…推測なんだけどね」
江ノ島「感づいたか。じゃあ答え合わせ」
苗木「答え…合わせ……?」
江ノ島「……をお願いしようか、苗木!」スタスタ
苗木「!?」
苗木(さっきまで傍観していただけの江ノ島さんが動いた。…【超高校級のギャル】と言うに相応しい軽やかな足取りでボクに近づき、目線を合わせる)
江ノ島「大丈夫。…あんたの感覚はおかしくない。あんたは間違ってないわ」
苗木(ボクの頬に手を添え、なだめるように優しく説き伏せる江ノ島さん……)
苗木「あ……」
苗木(柔らかい笑顔に、ほんのりと鼻につく化粧水の香り……)
江ノ島「さ、言えるよね?」
苗木「…うん……」
江ノ島「よし、いい子だ」ニコッ
苗木(なんだろう…さっきまで不安で不安でたまらなかったのに……)
苗木「みんな…。怒らないで聞いてほしい」
舞園「な、苗木くん?」
苗木(今なら怖くない)
苗木「実は…ボクは覚えてないんだ」
苗木「自分の才能以外の記憶がないんだよ……」
-
- 69 : 2013/12/31(火) 21:43:31 :
- >>67
き、希望は前に進むんだ……(震え声
-
- 70 : 2013/12/31(火) 21:46:57 :
- 年明けまでもうすぐ!
僕てきには、希望END
出来れば両方のENDを出してください
お願いします!頑張ってください
-
- 71 : 2013/12/31(火) 22:12:27 :
- じゃあ両方のEND出しましょうかσ(^_^;
実はトゥルーエンドだった絶望ENDを先、IFエンドの希望ENDを後に…(絶望度数低下のための処置)
-
- 72 : 2013/12/31(火) 22:26:34 :
- ありがとうございます!
僕みたいなクズの意見を
採用してくれて感謝します!
量が増えてしまいましたが
頑張ってください!無理しないでください
-
- 73 : 2013/12/31(火) 22:27:30 :
- 絶望!絶望!
-
- 74 : 2013/12/31(火) 22:31:01 :
- すばらしいよ!
こうやって希望は成長
するんだね♪
by狛枝
-
- 75 : 2013/12/31(火) 23:16:09 :
- >>72
いえいえ、どっちにするか決めかねていたので両方とも書けるのはありがたいです(^^)
-
- 76 : 2013/12/31(火) 23:16:18 :
- 不二咲「もしかして、苗木くんも霧切さんと同じ記憶喪失なのぉ……?」
苗木「イヤ、霧切さんと完全には同じじゃないよ…。ボクは自分が【超高校級の殺人鬼】だってことは覚えてたからね」
戦刃「でも、苗木くんの才能は【超高校級の幸運】。これは本当」
江ノ島「残姉ちゃんの言う通り!どう足掻いてもあんたは『運』だけで希望ヶ峰学園に選ばれただけの地味~な高校生ってワケ」
苗木「…でも、ボクは自分の才能は【超高校級の殺人鬼】で間違いないと思っていた。【超高校級の幸運】なんて考えもしなかったよ」
十神「この矛盾はどうやって解決する気だ、江ノ島」
江ノ島「そうそう!それが今日あたしがオマエラをここに集めた理由なのよ」
苗木「どういうこと?」
江ノ島「今日は予定を大幅に変更した特番でお送りいたしまーす」
セレス「…何をおっしゃっているのですか?」
江ノ島「んー…こっちの都合」
江ノ島「今から苗木以外の奴らに『卒業』と『留年』の選択をしてもらいまーす」
大神「『卒業』と『留年』?」
江ノ島「そう!じゃあルール説明ね。残姉ちゃんフリップだせ!!」
戦刃「はーい」サッ
苗木(戦刃さんに手渡されたフリップを掲げ、江ノ島さんは意気揚々と説明を始めた……)
-
- 77 : 2013/12/31(火) 23:19:40 :
- 希望エンドがいいなー
-
- 78 : 2014/01/01(水) 00:05:45 :
- あけましておめでとうございます!
ラインが圧迫され携帯が壊れそうです
SS頑張ってください
-
- 79 : 2014/01/01(水) 00:27:06 :
- >>78
おめでとうございます♪
とうとうssで年を越しましたw頑張って仕上げたいと思います(*´▽`*)
-
- 80 : 2014/01/01(水) 00:28:04 :
- 江ノ島「簡単に言うと『卒業』っていうのはこの学園から出てってもらうこと。『留年』ってのはこの学園に留まることね」
苗木(フリップには可愛らしい絵で『卒業』と『留年』の説明らしいものが)
朝日奈「えっ!?…じゃあ『卒業』を選べばこの学園から出れるの?」
葉隠「じゃあ別に迷う必要ないべ!今すぐ卒業だ!」
十神「待て。…急にこんな話を持ち出したんだ、何か条件があるのだろう?」
江ノ島「はいはーい、その通り!これからオマエラにはこの世界の真実を教えてあげるよ」
苗木「世界の真実…?」
江ノ島「要はオマエラがなんでこの学園に閉じ込められたのかとか、今オマエラの家族や家がどうなっているのか…エトセトラ」
江ノ島「その上でオマエラには『卒業』か『留年』を選んでもらうよ」
霧切「…どうしてその選択に苗木君が参加できないのかしら?」
江ノ島「それはね…苗木の真実は苗木にしか伝えないからだよ」
舞園「えっ…?」
-
- 81 : 2014/01/01(水) 00:41:18 :
- 今年も面白いSSを書いてください!
今年の意気込みは何でしょうか?
-
- 82 : 2014/01/01(水) 00:48:49 :
- このSSが終わったあと、
新シリーズの予定ありますか?
-
- 84 : 2014/01/01(水) 01:16:58 :
- 桑田「苗木の真実っつーのは…苗木はホントは【超高校級の幸運】なのに【超高校級の殺人鬼】って名乗ってたワケか」
江ノ島「そゆこと!そして苗木の命運はオマエラの選択にかかってんのさ」
苗木「…それはどういうこと?」
江ノ島「オマエラが『卒業』を選べば苗木も一緒に開放してあげるよ!…でも『留年』を選ぶと……」
苗木「選ぶと?」
江ノ島「うぷぷ…こうなるんだよ!」ガシッ
苗木「わっ……」
苗木(江ノ島さんが…僕に抱きついた)
江ノ島「苗木はあたしのモンだ。もう放さねーから」
苗木「えっ、ちょっ……」
苗木(柔らかい感触とクラクラしそうな甘い香り……)
江ノ島「はい、そういうわけでね!ちゃっちゃと始めちゃうわよ~」
苗木「ま、待ってよ……」
江ノ島「残姉ちゃん、そっちの説明はお願いね。あたしはたっぷり苗木に教え込んであげちゃうんだから…」
戦刃「了解!」
苗木「…っていうかこの姿勢のままなの!?」
-
- 85 : 2014/01/01(水) 01:45:26 :
- 苗木・・・
場所を変われ・・・・
-
- 86 : 2014/01/01(水) 13:52:36 :
- >>85
主人公スキル(確信)
-
- 87 : 2014/01/01(水) 13:52:45 :
- 江ノ島「さぁーて、何から話そうか」
苗木「え、江ノ島さん放してよ…」
江ノ島「ん、どーしたのよ。ちょっと前までは女の子に密着出来ればかなり喜んでたじゃない」ニヤニヤ
苗木「えっ?…えっと、その……」///
江ノ島「…それがあんた自身が忘れている【超高校級の幸運】の苗木誠だよ」
苗木「…それがよく分からない。【超高校級の幸運】のボクって何なんだよ……」
苗木(モヤモヤするしイライラする。…こんな情けない対応しか出来ないのがボクだって言うのか……?)
江ノ島「『幸運』のあんたはそりゃ、見てるだけでイライラするようなヤツだったよ。恐ろしく弱気で…それでいて誰よりも前向きで希望を信じてた」
苗木「なるほど…、そりゃイライラもするよ」
苗木(そういうヤツは好かれもするけど、ある種のヤツには嫌われもする。ボクだって嫌いだ)
江ノ島「まああたしは、そんなあんたが生理的に受け付けないぐらい好きだったんだけどね~」
苗木「ふふっ、天の邪鬼だね」
江ノ島「…あんたほどじゃないわよ」
苗木「えっ?…どういうこと?」
-
- 88 : 2014/01/01(水) 14:42:37 :
- 江ノ島「…あんたはクラスメイトに希望を諭していく裏で、平凡な自分に絶望していた」
苗木「まあそうかもね。…だってみんなは本当にすごい能力の持ち主だもの」
苗木(むしろそんなメンバーの中で堂々としてられる方がおかしいだろ……)
江ノ島「あんたの絶望は、ほんっとに質が悪かったわよ。…だって周りに悟らせない。いつもあんたの傍にいた、舞園や霧切だって気付いてなかったんだもん」
苗木「ん?…ねえ、江ノ島さんストップ」
江ノ島「どーしたのよ」
苗木「舞園さんや霧切さんがいつもボクの傍にいた?…ボクらはまだ、出会って1週間ぐらいしか経ってないよ……」
苗木(そもそも【超高校級の幸運】だったころのボクって何だよ…。まるで何年かはそれで過ごしてたみたい…な……?)
苗木「…江ノ島さん。ボク気付いちゃったかも」
江ノ島「さっすがにはえーな。『殺人鬼』として世間の目を欺くために磨いてた洞察力の賜物ってカンジ?」
苗木「…かもね」
苗木(【超高校級の幸運】と【超高校級の殺人鬼】の矛盾。江ノ島さんの口振り……)
苗木「ボクらはついこの前出会ったワケじゃない…。恐らく数年間は過ごしていたんじゃないかな」
苗木「そしてその間に…惨めな【超高校級の幸運】のボクは【超高校級の殺人鬼】へと変貌していった……」
江ノ島「…推理は繋がった、わね」
江ノ島「見てみなさい。あのスクリーン」
苗木(江ノ島さんが指差した先には舞台の上部から垂れ下がるスクリーンがあった。どこからか写映機によって、映像が投影されている)
戦刃「…だからね、世界は壊れちゃったの。外には絶望しかないんだよ」
苗木(モノクマが世界を破壊する映像…)
十神「十神家が滅んだだと……!?」
朝日奈「じゃあ…あたしたちの帰る家は!?」
大和田「お、俺のチームも……」
舞園「みんなも…?」
苗木(仲間たちの絶望……)
江ノ島「いやー、絶景絶景!」
苗木(それを満足気に眺める江ノ島さん……)
苗木「…なんだ。そうだったのか」
苗木(ボクらは絶望と戦うまでもなく、負けていた)
苗木「外に希望なんてないんだ……」
-
- 89 : 2014/01/01(水) 17:08:57 :
- 江ノ島「さあ、外の状況が分かったうえであんたが『殺人鬼』に堕ちた経緯を教えてあげるよ」
苗木「…いいよ。覚悟は出来てる」
苗木(情けないボクの事なんだ。きっとしょうもない、人1人だって殺せないような架空の殺人鬼だったんだよ……)
江ノ島「うーん、イイ顔♪」
苗木「………………」
江ノ島「…【超高校級の幸運】だったころのあんたは凄かったわ。まるで相手の心を見透かしてるみたいに、その人が最も渇望している言葉をかけられた。…氷をゆっくり解かすみたいにね」
江ノ島「絆を大切にしていつでも希望を胸に前進する少年を、希望ヶ峰学園は影で『もう1人の【超高校級の希望】』なんて呼んでたのよ」
苗木「…もう1人?」
江ノ島「『希望』は2人いたのよ。…でも、どっちの心も周囲の期待が高まるのと同時にどんどん壊れていった……」
苗木「…そこを江ノ島さんは狙ったのか」
江ノ島「そゆこと!」
-
- 90 : 2014/01/01(水) 17:11:31 :
- このssノートに初めて書き込む・・・。
面白いです!!。頑張って!!
あと苗木、帰ったら千本ノックな。
-
- 91 : 2014/01/01(水) 18:05:29 :
- 頑張ってください!
-
- 92 : 2014/01/01(水) 18:46:12 :
- マジエキサイトなSSで毎日楽しみです
次回作のロンパ&ドラゴンズ略してロンドラも楽しみにしてますwww
-
- 93 : 2014/01/01(水) 18:48:46 :
- がんばれー!
これってやっぱバッドエンドなのかな……
-
- 94 : 2014/01/01(水) 19:05:16 :
- 超支援!超期待!
-
- 95 : 2014/01/01(水) 19:38:05 :
- まじ頑張って下さい!!
-
- 97 : 2014/01/01(水) 20:05:35 :
- 江ノ島「あんたは表に出さないだけで、裏側は相当飢えていたわね。少しでも自分を肯定する理由を欲しがってた」
江ノ島「あたしは試しに『あんたは優しいし、みんなに好かれている。それで十分じゃない』って言ってみたのよ」
江ノ島「まだまともなヤツは、こういうとき『それじゃあ足りない。もっと尊敬されたい』とか言うんだけどね。…でもあんたは悪い意味で一歩進んでた」
苗木「…分かるよ。今ならよく覚えてる」
苗木「『そうか。なら、殺すよ』『好きな人に殺される。ボクに負けないぐらいに、惨めで素敵じゃないか』…ってね」
江ノ島「若気の至りっていうかなんていうか…あんた何でジェノサイダーに憧れてたのよ」
苗木「…こういう夢見がちな時期にはさ、信念を持って人を殺す殺人鬼が格好良く見えたりするもんだよ」
江ノ島「…そういうモンなの?男ってよく分かんないわ~」
-
- 99 : 2014/01/01(水) 21:21:07 :
- 狛枝「それは違うよ」ネットリ
-
- 100 : 2014/01/01(水) 21:22:32 :
- 狛枝「時雨さんは十分頑張っているよ」ネットリ
-
- 102 : 2014/01/01(水) 22:53:47 :
- 江ノ島「さーて、向こうもいい感じに絶望してるわね」
苗木(江ノ島さんの見渡す先にはすべての真実を知って…彼女の言う通り絶望を露わにした面子が揃っていた)
江ノ島「ありゃ、あいつらは何の迷いもなく『留年』行きかもな」
苗木「………………」
江ノ島「残姉ちゃん、スイッチ配れスイッチ!」
戦刃「はーい」
苗木(戦刃さんは体育館の舞台の奥から袋を引きずり出して、中から小さなタブレット端末を取り出してみんなに配る)
苗木(画面は『卒業』と書かれた白いエリアと『留年』と書かれた黒いエリアに分かれているみたいだ)
江ノ島「うぷぷ…。さあオマエラ、ジャッジメントの時間だよ!」
江ノ島「『卒業』か『留年』か、自分のお好きな方をタップして選択してください!多かった方が最終的なオマエラの答えだよ!!」
江ノ島「それではオマエラ一斉にどうぞー!!」
◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇
-
- 103 : 2014/01/01(水) 23:12:41 :
- 次回作・・・だと!?
超期待です!
-
- 104 : 2014/01/01(水) 23:23:51 :
- スゴく面白いです!!
最終回楽しみにしてます!
-
- 105 : 2014/01/01(水) 23:58:38 :
▶『留年』END
江ノ島「うぷぷ…投票の結果、オマエラは『留年』を選択されましたーっ!!」
苗木(やっぱりな)
舞園「苗木くん……ごめんなさい」
苗木「…舞園さん、どうして謝るの?」
舞園「だって……」ポロポロ
苗木(理由を言う前に舞園さんは泣き出してしまう)
苗木「…ごめん。やっぱり言わなくていいよ、分かってるからさ」
苗木(ザワザワと胸騒ぎがする。泣いている舞園さんを見ていると、憎悪でも哀れみでもない、熱い感情が込み上げてくる……)
舞園「あっ……」
霧切「…苗木くん?」
苗木(揺らめくようにこちらに歩み寄ってくる霧切さん)
苗木「あれ……?」ポロポロ
苗木(これは…涙?ボクが、泣いている…?)
苗木「あれ、おかしいなぁ…。ゴメン、すぐ止めるから」ゴシゴシ
苗木(何で泣いてるんだよ。もう諦めてたじゃないか)
苗木(ボクは救われないって。ボクは助からないって)
苗木(何だろう…これって凄く懐かしい……)
苗木「絶望、だね」ニコッ
江ノ島「うぷぷ…。さあ苗木、イってきなよ」
舞園「苗木くん…どうしたんですか?」
苗木「舞園さん、ゴメン」ガシッ
舞園「きゃっ……!?」
苗木(江ノ島さんに背を押され、舞園さんの手首を掴む)
舞園「……っ!!」
苗木「ねえ舞園さん…。どう思う?このシチュエーション、懐かしいね」
舞園「あっ……」カタカタ
苗木(まあ、怯えちゃうのは仕方ないか。怖いもんね)
苗木(泣きながら笑ってる男が、自分の頬に頬にナイフを添えているなんてね)
江ノ島「苗木、……殺れ」
舞園「!!」
霧切「駄目っ、苗木君!!」
………
…………
……………
………………
…………………
……………………
-
- 106 : 2014/01/02(木) 01:00:22 :
- ………
……
…
苗木「あはっ…」
江ノ島「終わったわね」
苗木(何が起きたのか…ボクの記憶は定かじゃない)
苗木(ただ気が付いたら…周りは血と脂の匂いが立ち込める、真っ赤な海だった)
苗木「江ノ島さんダメだ。ボクもう戻れないや」
苗木「…こんな状況でも愉しくてたまらない」
江ノ島「【超高校級の殺人鬼】ね…完成されてるわ」
苗木「ホント、ダメなヤツだよね。死ねばいいのに」
江ノ島「…『許してあげるよ』って言ってほしいワケ?」
苗木「ははっ、バレバレか」
苗木(考えるのを放棄して、江ノ島さんに抱きつく)
苗木「ボクを許して。江ノ島さん」
江ノ島「もちろん。ようこそ、絶望へ」ギュ
苗木(ああ、安心する。ボクの居場所はここなんだ)
???『ダメだ……』
苗木(…あれ、何か聞こえる?)
???『ダメだよ。絶望に負けたら』
苗木(なんだ…。もう、聞こえない)
???『希望は前に進むんだ…』
苗木「うるさい」
江ノ島「…どした?」
苗木「何か思い出しそうになったんだけど…もういいや」
苗木「今、幸せだから忘れるよ」
ー 絶望 END ー
-
- 107 : 2014/01/02(木) 01:47:56 :
- 希望ENDは明日に持ち越しますすいません(土下座)
-
- 108 : 2014/01/02(木) 02:45:34 :
- 待ってまーす(つД`)ノ
-
- 109 : 2014/01/02(木) 04:35:03 :
- 支援
-
- 110 : 2014/01/02(木) 06:22:10 :
- オーガもやったのかwww
そりゃ超高校級だわwww
-
- 111 : 2014/01/02(木) 06:58:13 :
- 絶望エンドでも苗木が無事だからおkだった
-
- 112 : 2014/01/02(木) 11:13:24 :
- 狛枝「絶望的だね~」
-
- 113 : 2014/01/02(木) 11:34:05 :
- 続きみたいなーー!!!
-
- 114 : 2014/01/02(木) 11:34:48 :
- 続きみたいなーー!!
-
- 115 : 2014/01/02(木) 11:35:39 :
- 続きみたいなーー!!
-
- 116 : 2014/01/02(木) 11:44:50 :
- 狛枝「急かしたらダメだよ♪」
-
- 118 : 2014/01/02(木) 13:02:01 :
▶『卒業』END
江ノ島「うぷぷ…。投票の結果、オマエラは『卒業』を選択されましたーっ!!」
江ノ島「ってはあああぁぁっ!?」
苗木「えっ…?」
苗木(何で!?何であれだけの惨状で『卒業』の選択肢が浮かぶんだよ!?)
霧切「江ノ島さん、苗木君を返して。あなたの負けよ」
苗木(霧切さんが毅然とした態度でこちらに歩み寄ってくる)
江ノ島「は、なんで?分かんない!なんであんだけ絶望的な状況を見て『卒業』とか選べんだよ!?」
霧切「別に…私たちはただ、あなたに苗木君を渡したくなかっただけ」
不二咲「そうだよ!」
苗木「え…?え…?」
舞園「だって…。苗木くんに何があったのかは分からないけど、苗木くんは私たちの仲間ですもん」
朝日奈「まあ反対の人たちを説得するのが大変だったけどね……」
セレス「最終的にはわたくしと大神さんでなるべく穏便に解決しましたよ」
大神「うむ……」
苗木「ねえそれって脅迫だよね!何が穏便なのかさっぱり分からないんだけど!」
霧切「…どうしたの?あなたは帰りたくないの?」
苗木「えっ?…えっと……」
苗木(あれ?…何でボクは迷ってるんだ……?)
江ノ島「バァーカ!今、苗木を外に連れ出すなんて自殺行為なんだよ!!」ギュウッ!
苗木「うぐっ!?苦しいよ…」
江ノ島「この際だから教えてやるよ!オマエラが【超高校級の殺人鬼】苗木誠を今まで見落としていたワケをなぁ!!」
-
- 119 : 2014/01/02(木) 15:42:53 :
- 十神「…そうだ、俺もそれが気になっていた。我が十神家の情報網をもってしても、そんな殺人鬼の名は聞いたことがなかったからな」
江ノ島「だろーよ!気になるだろ!?」
戦刃「じゅ、盾子ちゃん落ち着いて…」
江ノ島「お姉ちゃんは黙ってろ!」
戦刃「えぇっ!?…は~い……」
苗木「…どうせ架空の存在なんでしょ?」
苗木(ボクなんかに人なんて殺せるわけない。分かってるよ)
江ノ島「んなワケねーだろ。『苗木誠』っていう殺人鬼は実在してるよ」
苗木「えっ?」
江ノ島「ただ、あんたの殺人は全部希望ヶ峰学園が隠蔽しちまってるんだ。だから、誰も知らない」
霧切「希望ヶ峰学園が…殺人を隠蔽?」
-
- 120 : 2014/01/02(木) 18:44:08 :
- 江ノ島「その通りーぃ!」
江ノ島「だって自分たちで『希望』だってはやし立ててたヤツが人殺しだったんだぜ!?人殺しになっちまうようなヤツを『希望』なんて評価したとあっちゃあ、希望ヶ峰学園はお終いだ!!」
江ノ島「でも今あたしがバラしちゃったもんね!こんな危ねーヤツが外に出て行って、外にいる希望を捨てきれない連中が歓迎するワケねーだろ!!」
江ノ島「苗木には『外に出る』なんて選択肢は最初からないんだよ!!!」
苗木(江ノ島さんは狂ったように一気にまくし立てる)
苗木(…でもそれにしても焦りすぎだ。何でこんなにも、彼女はボクを開放しようとしない?)
江ノ島「あんたたちの記憶を消すときに何をミスったか知らねーが、『殺人鬼』としての自分しか覚えてなかったのは不運だったな苗木ィ!!」
江ノ島「おかげで外には帰れない!さっすが【超高校級の不運】だぜ、ギャハハハハハッ!!」
江ノ島「だからあたしがたっぷり可愛がってやんよ!覚悟しろや!!」
苗木(江ノ島さんが叫ぶごとに、ボクの心は冷めていく)
苗木(少しずつ冷静になって、自分の気持ちに整理がつく)
苗木「…ねえ、江ノ島さん」
苗木(そして…彼女の気持ちも、察することが出来る)
-
- 121 : 2014/01/02(木) 19:58:20 :
- 苗木「やっぱりボクは【超高校級の殺人鬼】なんかじゃないんだよね?」
江ノ島「…何言ってんの?あんたは【超高校級の殺人鬼】よ。それ以外有り得ないし」
苗木「でも…どんな理由があっても、希望ヶ峰学園が殺人を隠蔽したりするのかな?」
江ノ島「してんのよ!だから実際、あんたの罪状を誰も知らないんじゃない!!」
苗木「…キミは…、知ってるの?」
江ノ島「は?」
苗木(なにか、引っかかる)
苗木「…殺人鬼としてのボクをプロデュースしたのはキミだよね」
江ノ島「そーよ。それがどうかしたの?」
苗木「ならキミは、…僕の罪状を知ってるのかな?」
-
- 122 : 2014/01/02(木) 21:18:20 :
- 江ノ島「……はぁ?何言ってんの?」
苗木「だからさ、キミがボクを最終的に最終的に殺人鬼に仕立て上げたんでしょう?」
苗木「…なら、キミは知っているんだよね?ボクの殺しの実情をさ」
戦刃「盾子ちゃんは知ってるの?…私は全然分かんないんだけど……」
江ノ島「もちろんよ!もちろん知ってるわ!」
苗木「じゃあ教えて。…それならボクは償わないといけない」
江ノ島「ハッ!わざわざ償いに行くなんて物好きね。あたしが匿ってやるっつってんのに!!」
苗木「ごまかさないでよ…」
霧切「…水を差すようで悪いけど、あの人はそんなことをする人じゃないわ」
苗木「霧切さん、あの人…って誰?」
霧切「希望ヶ峰学園長…私の父」
苗木「えっ!?希望ヶ峰学園の学園長って霧切さんのお父さんなの!?」
霧切「…ろくな人間じゃないわよ」
霧切「でも、殺人を見逃すような人じゃない」
-
- 123 : 2014/01/02(木) 22:01:57 :
- 江ノ島「そんなのアテになるか!家族なんだからいくらでも庇えるだろ」
霧切「何の悪あがきかしら。私があんな人、庇うわけないって知ってるでしょう?」
苗木「…霧切さん、お父さん嫌いなの?」
霧切「嫌いもなにも…。まあ、この話は後でするわ」
霧切「とにかく苗木君を返しなさい。彼は【超高校級の殺人鬼】じゃなかったのよ」
江ノ島「いーや、苗木は【超高校級の殺人鬼】だ!間違いない!!」
苗木(詰め寄る霧切さんに、あくまでも足掻く江ノ島さん)
苗木「………………」
苗木(決まった。ボクがやるべきこと)
苗木「ねえ、江ノ島さん」
苗木(今思えば…。記憶を失って、『殺人鬼』として振る舞ったのも悪くはなかったのかな)
苗木(おかげで、物怖じせずに話せるし)
-
- 124 : 2014/01/03(金) 00:11:28 :
- 江ノ島「なんだよ、さっきから何回も呼んでんじゃねーよ!」
苗木「もしかして、ボクと離れたくないの?」
江ノ島「馬鹿か!!」ゴスッ
苗木「いって!」
江ノ島「あたしはイライラしてんだよ!!何でこの状況で誰も絶望してねーんだよ!!」
江ノ島「だから苗木、【超高校級の希望】のあんただけは絶望させてやんよ!!」ギリギリ
苗木「がっ…!」
苗木(絞め殺す勢いで江ノ島さんは抱き付いてくる)
苗木「苦しいよ…江ノ島さん」
江ノ島「そうだろ!絶望だろ!?」
戦刃「えっ…えっと……盾子ちゃん……」オロオロ
江ノ島「あぁ!?」ギロッ
戦刃「…分かった、もう何も言わない。盾子ちゃんの好きにして」
-
- 125 : 2014/01/03(金) 01:08:21 :
- 苗木「………………」
江ノ島「何黙ってんのよ、ワケ分かんない」
江ノ島(さっきからどうしてこう上手くかないの!!)
江ノ島(もうキャラを変えるのを忘れてずっと怒鳴り続けてる。それなのに苗木ったら顔色一つ変えやしない)
江ノ島「どうしてなのよ……」
江ノ島(いつもならこの絶望的状況に喜ぶとこなんだけど…コイツ相手だと調子が狂う)
苗木「江ノ島さんどうしたの?…力が抜けてきてるよ」
江ノ島「っ…!!」
江ノ島(何よこれ…何なのよ!まさかあたしが絶望したくないから足掻いてるって言うの!?)
江ノ島「黙れ!!」
苗木「…あれ。今さっきキミに『黙るな』って言われたんだけど」
江ノ島「黙れ…黙れ……!!」
苗木「…江ノ島さん、無理しなくていいんだよ?」
江ノ島「黙れっつってんだろうがよ!!」
江ノ島(もうホント、話しかけんなよ……)
-
- 126 : 2014/01/03(金) 01:41:08 :
- 江ノ島「もう…いいや」
江ノ島(ダメだ。考えるのも、意固地になるのも飽きた)
江ノ島(アタシは苗木を解放する)
苗木「………………」
江ノ島「どうしたのよ、さっさとお仲間のところに行けばいいじゃない」
江ノ島(…それなのに苗木は離れようとしない。ただ、あたしの手を取って立ち尽くしてるだけ)
江ノ島「止めろって!行けよ!!それで外で勝手に死ね!!」バッ
江ノ島(その手を無理矢理ほどいて、あたしの方から距離を置く)
江ノ島「お姉ちゃん、脱出スイッチ持ってきて、コイツら外に追っ払って!!」
苗木「待ってよ江ノ島さん!」
江ノ島(苗木はまた、あたしへの距離を詰めた。そしてさっきと同じように手を取って握りしめる)
苗木「そんな辛そうな顔をした子を置いてけないよ……」
江ノ島「はぁ!?」
江ノ島(今すぐ泣き出しそうな顔して何言ってるのよ…!!)
-
- 127 : 2014/01/03(金) 02:43:03 :
- 寝落ち?
マジ胸熱ですわ
-
- 128 : 2014/01/03(金) 02:55:38 :
- >>127
今日は仕上げるまで起きてます
あとちょっと!
-
- 129 : 2014/01/03(金) 02:55:57 :
- 苗木「ねえ江ノ島さん、一緒に行こう?」
江ノ島「ふざけんなよ誰が行くか!!」
江ノ島(…ったく、ほんとムカつくヤツ!!)
江ノ島「希望と絶望はそんな近くに存在出来ないのよ!あたしが絶望で、あんたが希望である限りはね!!」
江ノ島(そう、そうよ!あたしは絶望であんたは希望!!これはどう足掻いても変えられないのよ!!)
苗木「ふふっ…」
江ノ島「…何が可笑しいのよ」
苗木「良かった。これでいつもの江ノ島さんだ」
江ノ島「…っ!?馬鹿、さっさと出てけ!!」
苗木「ねえねえ、江ノ島さん」
江ノ島「あーもう何よ!?」
苗木「また会える?」
江ノ島(早く出てけつってるのにこいつは……)
江ノ島「…会えるわよ。希望と絶望は引かれあうんだから」
苗木「そっか、良かった!」ニコッ
江ノ島(苗木が見せたのは心の底から安心したような…元の優しい苗木の笑顔)
苗木「じゃあ、またね。江ノ島さん」
江ノ島「…フン」
江ノ島(苗木はそう言って、他の奴らと一緒に、外を目指して出て行った……)
戦刃「みんな、行っちゃったね」
江ノ島「………………」
戦刃「…盾子ちゃんどうしたの?顔があk江ノ島「黙れ残念なクセにっ!!」スタスタ
戦刃「ええっ!?ちょっと盾子ちゃん、待ってよ~」タタタ…
-
- 130 : 2014/01/03(金) 03:09:44 :
- 扉前
苗木「ふう…なんか緊張しちゃうな」
舞園「でもみんな揃って出られるんですから、本当に凄いですよ!」
不二咲「本当、一時期はどうなるかと思ったけどぉ……」
セレス「これも苗木くんのおかげですわ」
苗木「いや、大したことはしてないよ……」
大神「しかし荒廃した世界か……」
朝日奈「まあドーナツがあればどうにかなるよ!ネガティブなのはダメダメ!!」
霧切「不思議ね…。名残惜しくはないけど、なんだか寂しい感じ」
苗木「ははっ、…きっと、これが『卒業』だからだよ」
苗木(それにしても散々な目にあったな…)
苗木(でも…【超高校級の殺人鬼】で過ごした日も悪くはなかった…かな)
苗木(そのおかげで…こうやってみんなそろって『卒業』出来たのかもしれないし)
苗木「じゃあみんな、行こう」
苗木(希望は前に進むんだ!)
ー 希望 END ー
-
- 131 : 2014/01/03(金) 03:11:16 :
- 長い執筆作業になりましたが、これにて完結です!
たくさんの支援、ありがとうございました!!
-
- 132 : 2014/01/03(金) 03:23:38 :
- お疲れさまでした!
-
- 133 : 2014/01/03(金) 03:32:57 :
- お疲れさまー!
-
- 134 : 2014/01/03(金) 05:43:56 :
- 乙っす!
-
- 135 : 2014/01/03(金) 14:31:57 :
- 乙
次回作楽しみにしてます。
-
- 136 : 2014/01/03(金) 14:37:26 :
- 乙です!
-
- 137 : 2014/01/03(金) 17:38:53 :
お疲れ様でした
-
- 138 : 2014/01/03(金) 21:36:41 :
- お疲れさまでした!
-
- 139 : 2014/01/07(火) 00:53:58 :
- お疲れです
-
- 140 : 2014/04/04(金) 20:58:39 :
- 乙
続編があれば見たいです。アポ多めで
それで舞園さんに嫌われまくって絶望すればいいのです。
-
- 141 : 2014/07/12(土) 16:55:47 :
- 終わってしまったか。
-
- 142 : 2014/10/21(火) 21:46:10 :
- シネ
-
- 143 : 2014/11/27(木) 04:09:05 :
- あ"ぁ!!142:名無しふざけんな!!
-
- 144 : 2015/01/07(水) 15:32:31 :
- >>142
オマエガナー
-
- 145 : 2015/01/12(月) 14:53:34 :
- >>142
お前が萌える男子になるスイッチ作ったからジェノにでもコロされてこい
-
- 146 : 2015/01/26(月) 21:05:51 :
- いやー!実に面白かった!
皆死ななくて良かった!
-
- 147 : 2015/06/29(月) 20:03:31 :
- 面白かったです!
-
- 148 : 2015/12/06(日) 19:09:11 :
- >>142そういう事は指摘することを言ってから、あと「シネ」は言い過ぎだからな。今後はやめといた方がいいぞ。
-
- 149 : 2016/03/21(月) 20:58:17 :
- 142
やめよ?ね?そうゆう死語つかうのやめよ?
-
- 150 : 2016/07/15(金) 03:25:56 :
- (∴)「俺の糞は旨かったかァ?」
-
- 151 : 2016/07/15(金) 03:26:44 :
- 死ぬ? 消える? 土下座してでも生き延びる?
-
- 152 : 2016/09/20(火) 00:02:54 :
- あおりすぎ
-
- 153 : 2016/10/14(金) 02:29:49 :
- >>141
バルバトスで煽る奴初めて見たわ。
嫉妬か?www
-
- 154 : 2017/02/17(金) 02:17:52 :
- スルースキル低すぎクソワロタ
-
- 155 : 2018/05/30(水) 18:53:04 :
- お前ら黙れ。
作者に迷惑かけてることも
分からんのか。
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