この作品は執筆を終了しています。
ー1番の友達ー短編
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- 1 : 2018/08/20(月) 17:42:31 :
- 今回は、エレンがもしも巨人化の能力が無かったら…。と言った話です。
原作1巻ぐらいですかね。少しキャラのセリフとかも変えてありますが。
まぁ、もう書き終えているので全部投下しますが結構短編で楽しめると思います。
キャラ崩壊しないように注意しましたが、しているかも。
シリアス苦手なので、初めての挑戦ですが是非見てねー。
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- 2 : 2018/08/20(月) 17:42:43 :
- 「うあぁぁあぁぁぁぁ」
アルミンの絶叫が聞こえる…。
俺が、俺が助けに行かないと…。
「ア…アルミン……」
ハァッ、ハァッ…。
巨人に噛みちぎられた左足からドクドクと血が流れる。
あぁ、こんな時に思い出すのは…。
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- 3 : 2018/08/20(月) 17:43:35 :
- ーーーーーーーーー
小鳥の囀りが聞こえる…。
エレンは、川の近くで日向ぼっこをしていた。
見上げている空は真っ青で、とても綺麗だ。
ああ…。気持ちいいなぁ。
そんな事を思いながらウトウトしていると、
「エレーン!」
アルミンが、息を切らしながら走ってきたので、どうしたのかと聞いてみる。
「おじいちゃんに壁の外の本を貸してもらったんだ!」
おいおい…。外の本は確か憲兵に禁止されているよな?
「アルミン…。外の世界の本は確か禁止されていなかったか?」
一応言ってみたものの、アルミンの耳には入っていないようだ。
「そんな事より見て!この本すっっごいんだよ!」
目をキラキラさせながらこっちをみて来ると、やはり気になってしまう…。
ちょっとだけなら…いいよな?
「この本によると、この壁のずっと遠くには…炎の水や、氷の大地、砂の雪原…。それに、海って言うでっかい塩水の湖があるんだって!」
炎の水?氷の大地?砂の雪原?塩水の湖?
「なんだそれ!本当にあるのか!?」
初めて聞いた。心踊らされる話題…。壁の外ってそんなものがあるのか!
「うん!絶対そうだよ!」
こんなに嬉しそうなアルミンを見るのは久しぶりだな…。
「でも、それを見るにはどうしたらいいんだろう…」
どうしたらいい?そんな事決まってるだろ。
「俺達で探検しに行くんだ!いつか、壁の中の自由じゃない。本当の自由を知るために!」
アルミンは、エレンの強気な態度に少し驚いていたが、すぐに笑顔を取り戻し
「ああ!いつか本当の世界を見るために!」
今日一番の笑顔でエレンと約束をした。
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- 4 : 2018/08/20(月) 17:45:03 :
- そうだ。俺たちは誓ったんだ。
壁の外を探検する…と。
本当の世界を…、本当の自由を知るために!
だから!こんなところで死ぬわけには行かないんだ!
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- 5 : 2018/08/20(月) 17:46:11 :
- 「うぅ…うああぁぁぁあ」
アルミンが巨人に飲み込まれそうになったその時…
「うぉぉぉぉぉぉ!」
エレンは巨人の口の中に自ら入り、アルミンを外へ投げた。
「エレン!!」
「こんなところで…死ねるか……」
「なぁ…アルミン…お前が……」
「お前が教えてくれたから…俺は……外の…世界に…」
「エレン!!早く!!」
必死でアルミンは手を伸ばす…。しかしその手は届かない。
「うぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
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- 6 : 2018/08/20(月) 17:47:03 :
- 巨人に飲み込まれたエレンは悔しさでいっぱいだった。
巨人の腹のなかは、これまでに食ったであろう兵士が沢山いた。
1人の兵士が、母の名前を呼ぶ。
エレンは、自分の腕が無くなっていることに気づく。
「くそッ。これじゃあ…、巨人を駆逐できねぇじゃねぇか!」
流れるのは、血と涙。
いくら涙を流して…。いくら叫んでも…。
エレンには、もうすぐ自分が死ぬことがわかっていた。
しかも、巨人の腹のなかで息絶えることは。
叫ぶ気力も無くなって、エレンは思いにふける。
なぁ…。アルミン。俺はこの世界に抗えたのか?
こんな…。自由がない世界に…。
なぁ…。教えてくれよ…。
…アルミン……。
意識が遠のいて行く…。視野がどんどん狭くなり、暗くなる…。
「アルミン」
俺の、一番の友達。親友の名前を呼ぶ。
「…いつか……。壁…の外…をみ…て…くれ…」
あぁ。もうすぐだ。俺はまだ…やることがたくさんあったのに。
「…じゃあ…な。ア……ル…ミ………ン」
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- 7 : 2018/08/20(月) 17:47:34 :
- ザザーーー。
向こうから青い波が押し寄せてくる音がする。
ついに…。自由を見ることができた。
ここまで来れたのには、沢山の犠牲があったからだ、
「あぁ。これが海か…」
ポロポロと涙溢れて来る。
あれ、涙はもう流さないと誓ったのにな。
なんでだろう。今になって、君のことを思い出すだけで…
「…エレン。ついに…叶ったんだね…」
アルミンは、そっとエレンの遺骨が入った小型のビンを取り出して砂浜の中へ埋めた。
「エレン、これで君も…。海を見ることができたかな」
ザザーーー。
少し思い出せば、君との思い出が蘇る。
本当は、2人でここへ来たかった。
でも、残酷なこの世界はそれを許してくれなかった。
さっき…エレンの声が聞こえた気がした。
あぁ。エレン。
君はこんな僕を許してくれるのか。
尊い犠牲を払ってまで海へ来ようとした僕を。
「アルミン、ありがとな!」
…エレン。僕の一番の友達。
おわり
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- 8 : 2018/08/20(月) 17:48:30 :
- はい、一気に投稿しましたが、いかがだったでしょうか。
誤字脱字はす↑まん↓って事で。
それじゃ、また次のSSで!
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