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獅子の心臓
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- 1 : 2018/08/09(木) 19:49:13 :
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号哭
耳を劈くような轟音が夕暮れの平原に響き渡る。
その音を遮るものすらなく、遥か地平まで広がる大地に聳える巨体。 この音はソレから発せられたのだろう。
怒りと憎しみを含んだその声は、どこか悲しさを帯びてもいた。
私は死ぬのだろうか。さっきまでそこにいた戦友達はどこだ。
朱く染まった草花と、なにかもわからない赤黒い塊を見やって心を決めた。
腰もとにある刃の柄に手を置いた瞬間、眼前の巨影が揺らぐ。
鈍い衝撃と共に世界が反転したーー。
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「……ハッ!?」
勢い良く起き上がった体と毛布が朝日の差す部屋に埃を舞わせた。
「……なんだ………夢か。」
ブロンドの細い髪を揺らし、少女は立ち上がる。氷のようなその表情はどこか朧げで何かを探してるようにもある。 周りの人間はまだ眠っているらしく、窓から見える空はとても綺麗だった。
「さて、今日もあのバカの相手してやるか」
寝惚け眼をこすりながら呟くと髪紐を小さな引き出しから取り出す。
鎖骨までは届かない程の髪を後ろで結わえ、氷は少しだけ溶けてみせた。
今日もまた、何でもない日常が始まるー。
アニ・レオンハート
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- 2 : 2018/08/10(金) 08:27:47 :
- 期待
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- 3 : 2018/08/14(火) 01:44:24 :
- え?こんだけ?
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