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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

俺の残酷で不思議な『眼』

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  1. 1 : : 2018/08/07(火) 20:51:08







    よお、俺はエレンっていう何処にでもいる普通の少し目付きが悪い人間だ。


    突然だが、人によってモノの見え方は全然違うと聞いたことがある。



    例えば、そこら辺に生えている雑草を鬱陶しいように見える人もいれば、たくましいと見える人もいる。
    極端な話、自身と他人の視界を入れ替えれば、それまで綺麗に見えてた花を醜く見えてしまうというものだ。



    でも俺はこう思う。人によって見え方が違うのは、人によって考えや価値観が違うからだ。

    何で考えや価値観が見え方の違いに関係するのかって?
    それはそうだろう、人の考えや価値観は感情からくるものだ。その感情が同一の人間なんてありえない。そんなものがあるとすれば、それはクローンや感情も何もない“奴ら”と何ら変わりない。




    長々と語ったが、問題なのは俺が普段から見えているモノだ。

    俺が見えているモノは、それこそ地面、物、生き物、空間なんかにも張り付いて見えている。

    それは青黒く、張り付いていると言うよりは元々あったモノのようにも見える。


    まぁ詰まる所、その俺が見えているモノは“線”であり、“点”であり、いつか来る“終わり”である。






    そう、俺にだけ見えるソレは
























    『死』









  2. 2 : : 2018/08/07(火) 21:16:40



    どうも〜


    今回で初めての作品となるイシコロで〜す
    まず始めに注意事項を。

    ・この作品は初めてなので色々と拙い部分があります。
    ・バイトの合間に投稿しているので恐らく亀更新です。
    ・荒らしはご遠慮願います。

    まぁ以上ですね。

    それと、主人公であるエレンの発言で大体どんな『眼』なのか察した方々もいると思いますので、もうぶっちゃけちゃいますね!

    そう!『直◯の魔眼』です!!
    ※本編で正式に出るまで◯を付けさせてもらいます。

    いや〜、書こうとした時に空の境界のタグがなかったから断念しようとしましたけど、タグ関係なしに書いてらっしゃる方もいたので思い切ってやっちゃいましたよ。




    まぁ何はともあれ、これから作者イシコロの【俺の残酷で不思議な『眼』】をよろしくお願いします!


  3. 3 : : 2018/08/08(水) 13:23:07
    面白そうなので期待しています!頑張って下さい(*^^*)
  4. 4 : : 2018/08/09(木) 00:56:48
    期待です!
  5. 5 : : 2018/08/11(土) 19:10:43






    暗く、広く、深い。


    ここは『地下街』。太陽の光が届かず、病人や暴力、犯罪で溢れている場所。
    そんな掃き溜めのような場所に



    ……………………………ヒュンッ



    風を切る音









    ザンッ シュッ

    トスッ



    続いて響くのは何かを斬りつけ、突き刺す音。
    ここの治安を考えれば、それほど珍しくはない。
    仮に後日ここで死体が見つかっても「ああ、またか」くらいの感想しか抱かないだろう。



    「…」



    次いで見えるのはまだ少年と言っても差し支えない、少し目付きの悪い少年。
    この少年こそが物語の主人公『エレン・イェーガー』
    その主人公の足元には血と、もはや物言わぬ肉塊となった者達。その数7。





    エレン「はぁ、やっと終わった」



    エレン「たくっ、何でこんな時間にも出やがるんですかね〜。クズってのはいちいち俺の安眠を邪魔しないと気が済まないのかぁ?」



    と、冗談と呆れの言葉を呟いたエレン。
    だがこの文句は恐らく自業自得である。
    エレンの足元に転がっている肉塊達は皆、エレンに何かしらの恨みを持っていた者達であった。
    エレンは良くも悪くもこの地下街では有名だ。
    エレンのモットーは「生きるためには他人も蹴落とす」である。エレンはこれに従い日々を生きているので、当然その蹴落とされた者達も出てくる。
    ある者はあり金を盗まれ、ある者は仲間を殺され、ある者は憲兵からの逃走中に囮にされた。



    エレン「数揃えりゃ勝てるとでも思ってんかね。いい加減、学習しろよな」



    事実そうである。エレンにはいくら数で押したとしても、それを覆すだけの技量と能力がある。
    だが、ここである違和感に気付いてほしい。
    そう、エレンは丸腰なのだ。先ほど肉塊達を斬殺したと思われる得物がない。返り血が付着している箇所も腕や手に集中している。
    それはそうだろう、何せエレンは“無手”で相手を殺したのだ。それも相手に悲鳴すら上げさせない、文字通りの瞬殺で。
    馬鹿げたことだとは思うが先ほども述べたように、エレンにはそれができるだけの技量と能力がある。



    エレン「はぁ、また、拠点変えなきゃなぁ」



    拠点を変える。当然のことだ。この人数がここに来たということは、この拠点はもう調べがついてると見て間違いない。
    態々また襲撃される危険のある場所に長居するほど、エレンは馬鹿じゃない。だが、



    エレン「ただ、そうなるともう地上に行くしかないんだが…」



    そう、エレンは襲撃があれば必ずと言っていい頻度で拠点を変える。地下街に来た際は前もって拠点になりそうな場所を30箇所ほど調べていたが、今はその数0。
    つまり、地下街には次に移り住むべき場所がない。



    エレン「どうしよう」



    エレン「………! そう言えば、巨人供が壁を破って避難民が大勢いるんだったな」



    今現在、人類は大混乱に陥っている。
    理由は人類の天敵、巨人が人類を守る3つの壁、ウォールマリアを破ったからだ。
    それにより人口の三分の一が、死亡、もしくは内地に避難してきた避難民になり果てた。



    エレン「それに紛れればイケるか?その後は訓練兵団にでも入ればいいし…」



    確かに、この国は避難民の数なんてロクに把握していないだろう。それに付け入ればいいだけの話だ。
    その後も訓練兵団に入れば衣・食・住の全てが揃う。



    エレン「よっし!そうと決まればさっさと地上に行こう」





    そう言ってエレンは歩きだす。



    彼の力は未だ明かされず、その一端だけが見てとれた。



    ありがちだが、この言葉を使おう。
























    運命は今、動きだす









  6. 6 : : 2018/08/18(土) 01:37:16

    Profile


    名前:エレン・イェーガー

    年齢:10歳(初登場時)~12歳(訓練兵団入団時)~15歳(訓練兵団卒業時)

    身長:170㎝(訓練兵団卒業時)

    体重:63㎏(訓練兵団卒業時)

    特徴:黒髪と翠色の瞳。目付きが鋭く、大抵の人間は近寄ろうとしない。また、『眼』を使用する際は瞳の色が蒼く変色する。

    性格:本編でも述べた通り、モットーが「生きるためには他人も蹴落とす」なので自分本位。基本的に、自分以外がどうなろうと知ったことではない。そもそも巨人への敵対心の根幹にあるのも「生きる意味も意義も意思も何もない奴が生きてんじゃねぇよ」と言った自分勝手なモノから来るもの。

    戦闘能力:立体機動装置が無くとも足場さえあれば三次元的な動きが可能になる身体能力。あらゆるモノを終わらせる特殊な『眼』。“倒す”ことより“殺す”ことを重きに置いた戦闘方法。身体能力だけならリヴァイを上回る。同期の訓練兵からは「人間か?」とよく聞かれる。
  7. 7 : : 2018/08/23(木) 12:31:58








    ザッ ザッ ザッ ザッ



    一定の間隔でなる地面を踏みしめ歩く音。
    そして………





    「貴様は何者だ!!」



    怒号。
    うるさい。凄くうるさい、とにかくうるさい。
    この屋外にも関わらずよく響く大声を発しているのは、訓練兵団でまだ新兵ですらない者達に通過儀礼を行うキース・シャーディス教官である。



    アルミン「ハッ!シガンシナ区出身、アルミン・アルレルトです!」



    キース「そうか!馬鹿みたいな名前だな!!親が付けたのか!!」



    アルミン「祖父が付けてくれました!」



    そして、今絶讃名前を馬鹿にされている金髪で小柄な少年は、説明するまでもなく馬鹿みたいな名前のアルミン・アルレルトである。
    彼は2年前にかなり辛い体験をし、自身で定めた目的の為にここにいる。心の強い少年である。
    そして教官は馬の様な顔の少年へ……



    キース「貴様は何者だ!!」



    ジャン「ハッ!トロスト区出身、ジャン・キルシュタインです!」



    キース「そうか!貴様は何しにここへ来た!!」



    ジャン「…………憲兵団に入って、内地で暮らす為です…」



    この正直にも程がある少年はジャン・キルシュタイン。
    発言だけ見れば腑抜けの様に見えるが、これはある意味で当たり前である。
    現在自分達が守られている壁、ウォールローゼは事実上最も危険な場所だからだ。何故なら2年前の巨人達の進撃により、民衆は「壁はいつか破られる」と認識してしまったからである。だから、現在最も安全な場所、内地と呼ばれるウォールシーナ内に憲兵団として入ろうとする者は多い。
    要は現実逃避である。いつか破られると分かっていても、自身の都合のいい選択しか取れないのが人間だ。事実、ここにいる半数以上が内地に行く為にいる。
    そして教官は……



    キース「そうか…」



    ジャン「…」ホッ






    ゴッッ!!



    ジャン「いッ!?」ドテッ



    教官の頭突きが決まった!恐らく会心の一撃だろう。
    ジャンよ、哀れ。



    キース「誰が座っていいと言った!!そんなことでヘコタレるような者が、憲兵団になど行けるものか!!」



    そして鈍らない教官の罵倒。
    ジャンよ、お前は泣いていい。





    エレン(あいつ可哀想だな。ま、俺には関係ないけど。大体、この壁のどこら辺が安全なんだよ、馬鹿じゃねぇの?)



    キース「敬礼が逆だ、コニー・スプリンガー」グググ

    コニー「お…ご…」メキ ミシッ



    エレン(内地で裕福な余生、ねぇ。興味はあるが、俺には縁のない話だな)



    サシャ「半分、どうぞ」

    キース「半、分…?」



    ここで我らが主人公のエレンくんが登場。ジャンに対して同情し、やっぱり馬鹿にしている。
    因みにこの間にも、坊主頭のバカな少年と後に芋女と呼ばれる少女が、教官の洗礼を受けている。



    エレン「ん、くぁ〜」





    「「「!!??」」」





    流石、空気を読めないエレンくん。堂々と欠伸をしているではないか。
    全員から視線を集めている。









    キース「おい……貴様は、何者だ?そして今何をした?」




    教官もお怒りである。
    というか怒りが一周回って冷静になっているではないか。これなら罰則なしも可能性があるのでは?



    エレン「ん?ああ、え〜っと、ウォールシーナ地下街出身、エレン・イェーガーです。さっきは少し気が抜けて欠伸をしてしまいました。」



    キース「そうか。貴様も死ぬ寸前まで走ってこい」



    残念、冷静になっても罰則は変わらなかった。
    エレンよ、哀れ。



    エレン「今から?」



    キース「死ぬまで説教がいいか?」



    エレン「イッテキマース」ダッ





    かくして、エレンの死ぬ寸前までの走り込みが決定し、通過儀礼は幕を閉じた。


    ほぼ成り行きで訓練兵団に入ったエレン。
    彼がこの生活でどんな出会いをするのかは、誰にもわからない







    エレン(そういえば、あの金髪のアルミンって奴、少し気になるな。後で話でもしてみるか…)






    わからない!!







  8. 8 : : 2018/08/30(木) 02:59:18




    〜訓練兵団、グラウンド〜







    サシャ「はぁ……はぁ……はぁ…」タッ タッ タッ



    エレン「〜♪」タッタッタッ



    ここでは、先ほど教官からお叱りを受けた者達が自らの罰則を消化するために走っている。
    片や死にかけ、片や余裕飄々。
    差がありすぎる。何だこの差は。
    その疑問を持っているのは地の文だけではなく……



    コニー「すっげぇ、あいつらまだ走ってやがる」



    マルコ「凄いね。もう何時間も走ってるんじゃないかな?」



    アルミン「差が凄いね、差が」



    コニー「あの〜、エラン?って奴、すげぇな。息切らすどころか顔色一つ変えてねぇ」



    マルコ「エレン、ね。確かフルネームは“エレン・イェーガー”だったかな?」



    コニー「おお!よく覚えてんなぁ!」



    アルミン「いや、あれだけインパクトがあって忘れるって…」



    コニー・スプリンガー、マルコ・ポット、アルミン・アルレルト。彼ら三人が話ているのは食堂前である。コニーはエレンの名前を間違えたことで自身の頭の出来を知らしめた。
    そしてコニーに名前を間違えられたエレンはというと……



    エレン(適当に終わらせて、後は適当に就寝時間まで時間潰そう)



    楽観的というか能天気というか…。
    これでも10歳ながらにして地下街を生き抜いた実力者だというのに。コニーとは別のベクトルで馬鹿である。
    もうバカ、本当にバカ。


    エレン(ん?何か罵倒されたような…?)



    エレンよ、地の文にまで干渉して来るんじゃない。物語が成り立たないだろう。(メメタァ)



    エレン「ま、いっか」タッタッタッ



    サシャ「はひぃ…はひぃ、どうしたん、ですか…?」タッ タッ タッ



    エレン「ん、何でもねぇ」タッタッタッ



    サシャ「そうですか…はひぃ……それはそうと、私は、もう……限界、です」ドサァ



    おおサシャよ、死んでしまうとは情けない。(存命です)
    冗談はさておき、どうやらサシャはもう限界のようだ。それはそうだろう、あの通過儀礼から優に5時間は既に経過している。エレンならともかく、サシャには流石に荷が重い。エレンならともかく。



    エレン「じゃあ俺もここらで終わるとするか」



    サシャ「」



    エレン「あり?」



    どうやら気絶しているようだ。普通の男の子ならここらで【ピー】して【ピー】が【ピー】な展開になるのだろうが、生憎とこのssにそんな展開は万に一つもありはしない。
    健・全・第・一!(ドヤァ)



    エレン「しゃあねぇ、ほってくか」



    流石エレン、人でなしである。
    まぁ、この後サシャは女神に窮地を救われるのだが、まぁ別にいいだろう。
    そうして、エレンは何やら騒がしい食堂へ向かうのであった。







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