リヴァイ「ウォール高校と」ジーク「レベリオ高校は」エレン「仲が悪い」
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- 1 : 2018/05/04(金) 19:30:16 :
- 進撃の学パロでマーレ勢の立ち位置を適当に書いてみた。
亀更新なので切のいいところで終わる。
期待はするな。
設定
・ウォール高校と隣町のレベリオ高校はメチャクチャ仲悪い。
・リヴァイとジークはそれぞれの高校の2年で顔役。
・エレン達はウォール附属中学校の1年でリヴァイの後輩。
・ライナー3人組は小学校卒業後にレベリオから引っ越してウォール附属中に入学したので一部を除いてレベリオとは仲悪くない。
・エレンは町の堺の不良の溜まる喫茶店でアルバイトしている。
・ジークは微ブラコンでエレンにレベリオ高を受験して欲しいが、エレンはリヴァイに気に入られているので今のところその気はない。
大体こんな感じ。
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- 2 : 2018/05/04(金) 19:41:39 :
僕ことアルミン・アルレルトは、人生初の危機に直面している。
「もしもーし」
入学式から一週間後、街境の本屋の店頭で立ち読みしていたら、肩をポン、と叩かれた。
どうやら夢中になりすぎてお邪魔しちゃったようだ。店員さんへのお詫びと会計の準備をしようと顔を上げたら
「どのツラ下げて俺らの縄張りでくつろいでんだ?」
「ナヨっちいウォールの中坊ちゃんよぉ…」
不良に絡まれました。
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- 3 : 2018/05/04(金) 20:29:49 :
ガシァッ‼
アルミン「ひぃッッ!」
方を組まれて路地裏に連れ込まれたら、フェンスに追いやられて蹴りを入れられる
(うわ…日本の漫画で見た不良のまんまだぁ…)
レベリオ校生a「なぁ…お前んとこのアッカーマンがこの前俺らのチームの4人を病院送りにしてくれたんだよ」
レベ校b「おいよせよポルコ。ここは中立地帯だ、揉め事起こしたら…」
ポルコ「黙ってろよマルセル!!
しかもご丁寧に全員の顔に蹴りを食らわせて奥歯を一本ずつ持って行ってな。何か言う事があるだろ?」
リヴァイ・アッカーマンーーー
うちの中学が附属するウォール高校の2年
表向きは成績優秀な美化委員だが、極度の潔癖症で入学からわずか一ヶ月で校内のゴミ(不良)掃除を完遂した腕っぷしを持つ男…
同じ学内ですら、彼を恐れるあまり関わりを持とうとしないのがほとんどだ
もちろん僕だって関わってなんかいない
そんな僕にいったい何を言えと言うんだ?!
アルミン「その…ご愁傷さまです…」
僕は思った通りの言葉を言った。だってその通りなんだし仕方ないじゃないか。
むしろとばっちりを食らった僕こそご愁傷さまだよ!
ポルコ「ああそうさ!とんだご愁傷さまだよなぁッ!!
茶店で口喧嘩したはずみでカップをぶちまけちまっただけでボコボコにされたんだぞ?!
理不尽にも程があるよなぁ?!」
マルセル「落ち着けポルコ!あの後4人分の治療費をウォールの理事長が払って決着したろ?」
ポルコ「アッカーマンが頭を下げに来たか?!
あの野郎理事長が出張っておきながら自分はごめんの一言もなしだ!!
しかも次の日あいつを問い詰めたらなんて言ったと思う?!」
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- 5 : 2018/05/04(金) 20:34:28 :
リヴァイ『自分の部屋にゴミが転がってたら…
掃除するだろ?』
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- 6 : 2018/05/04(金) 20:48:55 :
アルミン(うぁあ…)
ポルコ「あいつと同じ店に居たせいで理不尽な目に遭ったんだ…ならお前がここで俺と出会って理不尽な目に遭ったって仕方ねえよなぁ?!」ガシ
マルセル「ポルコ!!」
胸ぐらを掴み上げられた僕は拳が振り降ろされる恐怖に屈した
アルミン「ごっ、ごめんなさいいい!!!」
ああ…彼の言うとおり理不尽だ
新刊を待ち切れずに一人で街堺の本屋に来たばかりに
こんな事なら地元の本屋に入荷されるのを大人しく待っておくんだった
迫り来る彼の拳を前にまぶたを固く閉じたーーー
「楽しいか?そんな事して…」
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- 7 : 2018/05/04(金) 20:55:37 :
覚悟した痛みは届かなかった
代わりに届いたのは知っている声だった
ポルコ「ああ?
こっちは今取り込みちゅーーー
アルミン「イェーガー、くん……?」
エレン「あんまり近所で揉め事起こさないでくれよーーーまた客足が遠退いちまうだろうが」
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- 8 : 2018/05/04(金) 21:26:10 :
そこにはウェイターみたいな格好をして買い物袋を抱えたた僕の同級生ーーー
エレン・イェーガーが居た
ポルコ「イ、イェーガー!お前いつから居た?!」ガタガタ
エレン「たった今からだよ」
ポルコと呼ばれた不良が僕を掴んだ手を放し、周りを戦慄の表情で見回す
マルセル「…お前一人だけか?」
もう一人は冷静に、だが用心を含む視線を向けた
エレン「そーだけど?でもあと五分くらいでジークも店に来るって言ってたぞ」
マルセル「ッ、言っておくが、止めようとしたんだ!
ポルコはまだ殴ってないし、何も盗るつもりも無かった!
だからどうか見逃してくれ!!」
エレン「…………」チラ
不意に目線を向けられた
アルミン「え? あの…」
エレン「どーすんだ?」
アルミン「ヘ?」
エレン「絡まれてただろ。お前はどうしたいんだ?」
ポルマル「「………」」
視線が今度は僕に集まり、いきなり采配を委ねられた
この二人の命運を握ってしまったが、一人は止めようとしてくれてたし、正直言ってもう関わりたくはなかった
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- 9 : 2018/05/04(金) 21:42:11 :
アルミン「い、いいんじゃないかな…赦してあげても」
エレン「…だってよ。ジークには黙っててやるから、行けよ」
マルセル「…済まない、恩に着るよ。ポルコ、行くぞ」
ポルコ「くそ…ウォール校の悪魔共が…」
一人は謝意を、もう一人は悪態を向けて立ち去った
エレン「じゃ…俺も行くから」
アルミン「あ、待ってよイェーガー君!」
エレン「ん?」
アルミン「助けてくれてありがとう!」
エレン「いーよ別に。揉め事起こされたらこっちも迷惑だからな。気をつけて帰れよ」
アルミン「うん………あれ?
イェーガー君はここで何してたの?」
そう
ここはウォール校のあるパラディタウンとレベリオ校のあるマーレシティの境だ
両校の血の気の多いグループが長年抗争を繰り広げる危険地帯なのに、何故彼はこんな格好でここにいるんだ?
エレン「買い出し」
アルミン「買い出しって…家が近いの?」
エレン「俺こっから3丁目先の喫茶店でアルバイトしてんだよ」
アルミン「……ええ?」
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- 10 : 2018/05/04(金) 22:35:33 :
- 喫茶店 フクロウ
ガチャ
カランカラン
エレン「ただ今戻りましたー。あとお一人様入られまーす」
アルミン「ご、ごめんください」オドオド
イェーガー君のバイト先の喫茶店まで付いてきてしまった
ここは日本の人気漫画を仕入れている事からウォール・レベリオ両校の学生が溜まっていたらしいが、店の席の数は僅か15しかない
利用権を巡って喧嘩が絶えなかったため、今では普通の学生は立ち寄らない、不良達の巣窟などと揶揄されている
店主「2分遅れたが…何をしていた?」
エレン「良いじゃねーか2分くらい。どうせ開店まで15分余裕があるんだしよ」
店主「仕込みが終わるまでに戻れと何度も言ったはずだ」
エレン「同じ学校の奴がいたから客引きしてたんだよ」
アルミン(興味本位で付いてきてしまったけど、お店が仕込み中だったとは……邪魔になっちゃったかなーーーって、あれは!!)
アルミン(うわああ!振撃の巨人軍が最新号までコンプリートしてるよおおお!!)ワナワナ
アルミン(ッ?! こっちの棚には鰊尾維新の芋物語シリーズの翻訳版が……最高だ!!)
アルミン「凄いよイェーガー君!!
こんなに沢山の漫画やラノベが置いてあるなんて!!」
エレン「お、おぉ?」
アルミン「噂に聞いてた以上だ!
不良の溜まり場って聞いて諦めてたけど、まさかこんな素晴らしいーーー」
店主「……」
我に返って振り向くと、何を考えているのか分からないような目をした店主さんと目があった
不味い……ただでさえ準備中の店に押しかけたのに、不良の溜まり場だなんて失礼が過ぎるよ
アルミン「あのっ………お忙しい時にすみませんでした、やっぱり帰ります」ペコ
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- 11 : 2018/05/04(金) 22:44:28 :
店主「………待て」ガタ
アルミン「はい…」
ああ、店主さん見るからに不機嫌そうだ
どうしよう
コトン
お説教されるかと思いきや本棚の近くの席に紅茶の入ったカップが置かれた
店主「日本の漫画が好きなんだろう?
せっかくだから見ていけよ」
この人意外と気前が良かった
僕はとりあえず振撃の巨人軍の1から5巻までを引き出して席についた
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- 12 : 2018/05/05(土) 00:25:42 :
カランカラン
一巻目の2章に差し掛かったら店のドアのベルが鳴った
あれ? 開店までまだ時間があった筈なのにお客が入って来るなんて…
「やっほーエレェーン。
お兄ちゃんが来たよぉ〜?」
なんだ
お兄さんが見舞いに来たのか
そういえばイェーガー君って兄弟がいたんだ
意外
エレン「ああ?来たのかよジーク」
ジーク「まったくつれない弟だなぁ〜。
せっかく部活サボって会いにきてやったのにさぁ」
エレン「帰れよ」
ジーク「え!?そこは1杯いかがじゃないの!?」
エレン「さっきピークさんからライン来てたぞ。ここに来たら何も出さずに追い返せって」
ジーク「い~んだよ。俺が本気で投げりゃどうせ誰も打てないんだし。守備なんて練習するだけ無駄だって」
エレン「野球チームのキャプテンにあるまじき言動だな」
お兄さんは野球部なんだ…あれ?
うちの学校の野球部にジークなんてピッチャーいたっけ?
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- 13 : 2018/05/05(土) 00:40:29 :
「まったくですよ。いい加減キャップの責任を自覚して下さいよ」
黒髪の女の人がいつの間にかジークさんの背後に立っていた
おかしいな、ベルの音は聞こえなかったのに
ジーク「あ、あれぇ? 何でピークちゃんがここに居るの?」汗
ピーク「エレン君に教えて貰いました」ニッコリ
エレン「ここに来るってラインした時点で教えといたんだよ」
ジーク「店長さん! 店員が勤務中にスマホイジってんですがこれはどう思いますか?!」
店長「そもそも今は営業時間ではないな。もうすぐ開店なので退出願おうか」
ピーク「ご迷惑をお掛けしましてすみませんでした。
さぁ部活に行きますよ?」
ジーク「嫌だぁああ!!
かわいい弟の煎れてくれた茶を飲まずに帰れるかぁあああ!!」ジタバタ
「ーーーうるせぇな」
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- 15 : 2018/05/05(土) 06:44:57 :
「いい歳してTPOも身に着けてねえのか?
ギャアギャアやかましいブラコン猿野郎が」
不機嫌を隠さない毒舌が割り込んできた
エレン「あ、いらっしゃませリヴァイ先輩」
アルミン(え?)
なんだか不吉な名前が聴こえたぞ
入り口に目を向けるとウォール高最強の掃除人
リヴァイ・アッカーマンがいた
アルミン(ひいいい!!
何でリヴァイ先輩がここに?!)
ジーク「これはこれは。
相変わらず辛気臭そうなつまらないツラだなリヴァイ」
リヴァイ「誰かさんの見苦しい奇行を見せられたせいでな。エレン、ブレンドティーだ」
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- 16 : 2018/05/05(土) 21:07:41 :
ジーク「エレン〜出さなくていいよ。
潔癖症のリヴァイ君は塩素たっぷりの水道水の方が嬉しいだろ〜?」ゴト
リヴァイ「ほう……。
エレン、俺は毛ほども考えちゃいねえが……お前の兄貴はお前の煎れた紅茶が不衛生だと言いたいらしいぞ。
俺は気に入っているがな」
ガタン
ジーク「だだだ誰が不衛生なんて言ったぁあああ!!!?」
ジーク「ち、違うぞエレン‼
こんな粗暴な奴にはお前の煎れた繊細な茶なんてもったいないと言ったんだ‼
お前の手がきれいなのはお兄ちゃんはよ〜く知っているんだからーーー
コトン
エレン「はいどうぞ、リヴァイ先輩。
あ、ジーク。洗うのメンドイからコップすすいどけよ」
ジーク「チョッ!?
エレン、俺への対応雑すぎない!?」
リヴァイ「…いい香りだな」ズズー
ジーク「このヤロォ〜〜〜ッ!
……エレン、俺にも1杯ちょうだい?」ニカ〜
エレン「かしこまりましたぁ〜。
店長ー、ブレンドコーヒーはいりまぁーす」
ジーク「何で俺には煎れてくんないの!?
お兄ちゃんはお前の煎れた紅茶飲みたいのに!!」
エレン「だってジークコーヒー派だろ。
コーヒーは店長の担当だし」
ジーク「今日は紅茶の気分なの!
可愛い弟のお手製が飲みたいんだよぉ〜〜」
エレン「え? ヤダよカップ洗うの面倒くさいし」
店長「お待たせしたな、ブレンドだ」コトン
エレン「残さず飲めよ」
ジーク「空気読んでよ店長おおおおーーーッ!!!」
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- 17 : 2018/05/05(土) 21:16:35 :
ピーク「この後練習があるんだからさっさと飲んじゃって下さいね。
店長、いつもお騒がせしてすみません」ペコ
店長「もう馴れたことだ。
待つのも退屈だろう、君の分だ」カチャン
ピーク「そんな、お気遣いなんて結構ですよ!」
店長「とは言え、淹れてしまった分はもう下げられん。冷める前に飲んでくれたほうが無駄にならない」
ピーク「ふぅ……それじゃ、いただきますね」
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- 18 : 2018/05/06(日) 18:06:51 :
ジークさんとリヴァイ先輩とイェーガー君のやり取りを尻目に、黒髪の女の人ーーーピークさんは店長さんからカップを受け取った
ピーク「……ふふっ、相変わらず美味しい。
ジークさんじゃなくても毎日通いたくなりますね」
アルミン(キレイな人だな…でもあんな人うちの野球部にいたら気付くと思うんだけどな〜…
−−−ん?)
ふと、彼女とジークさんの制服に目をやる
襟元に刺さった校章に描かれていたのは9芒星−−−さっき絡んできた2人と同じレベリオ校だった
ガタン‼
ジーク「んん?」
ピーク「あら?」
リヴァイ「あん?」
ヤバイ!!
思わず手に持った振撃の巨人軍を落としてしまった
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- 19 : 2018/05/06(日) 18:31:31 :
ジーク「オヤオヤ?
俺たち以外にこの時間に店に居るってことは……エレンの友達かなぁ?」
エレン「いや、ただの同級生。
さっき偶然会ったんだけど、ここでバイトしてるのを話したら付いてきたんだ」
リヴァイ「あぁ? ……うちの中等部の奴か」
ピーク「珍しいわね。
エレン君が友達を連れてくるなんて…」
エレン「だから友達じゃないですってばピークさん」
どうしよう……
一気に注目を集めてしまった
なるべく目立ちたくなかったのに
視線に縫い止められて固まっていた僕にピークさんが近付いてきた
ピーク「はじめまして。
私レベリオ校の高等部のピークっていうの。
君なんて名前?」ニコ
アルミン「え!?
あ、アルミン、アルレルト……です」
ピーク「ふぅーん。
アルレルト君はここ初めて?」
アルミン「あ……はい」
ピーク「ふふっ。
そんなに固くなる必要ないよ?
エレン君の友達なら私達も歓迎するよ」
エレン「だからただの同級生ですってば」
ジーク「そうかそうかぁ……エレンもついに同年代の友達が出来たんだなぁ。
ガラの悪い年上のチビなんかとツルむよりもお兄ちゃんは健全だと思うぞ?」ウンウン
リヴァイ「……ベタベタ引っ付いてくる暑苦しい変質者よりは確かに健全だな」
エレン「はぁ……もう良いですよそれで」
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- 20 : 2018/05/06(日) 18:53:11 :
- 訂正
ウォール校:中等部から大学部までの一貫校
リヴァイ:ウォール校の高等部2年→1年
観てる人は脳内で補完してくれ
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- 21 : 2018/05/09(水) 12:07:44 :
- 〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜
アルミン(何……この状況)
ジーク「なぁエレン〜
やっぱ受験するなら絶対うちの高等部が良いって!
そうすりゃ帰りにバッティングでもボーリングでも何でも一緒に連れてってやれるしさぁ〜」
エレン「受験勉強めんどいからヤダよ。
このまま繰り上げ式にうちの高等部入る方が楽だし」
リヴァイ「おいエレン… 今度、美化委員会のお茶汲み係のバイトしねえか?
お前は筋が良い……ここで磨いたスキルを活かせしてみようと思わねえか?」
エレン「そうですか?
じゃあ時間を取れるか今度店長と相談してみますね!」
ジーク「ああもう!
そうやって純真なエレンを悪の道に引き込むな!!」٩(๑`^´๑)۶
イェーガー君は二人の言い合いを流しながら淡々と仕事している
彼はどうやらこの二人にかなり気に入られているみたいだ
それにしても犬猿の中と言われたウォール校とレベリオ校の生徒が揃って同じ店にいるのは、何とも奇妙な光景だ
店の静かな雰囲気が余計に異様さを引き立てている
時計を見るともうすぐ5時になる頃だ
コーンコーン
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- 23 : 2018/05/09(水) 12:39:15 :
店長「おいお前ら……開店時間だ、邪魔だからそろそろ出ろ」
ジーク「ありゃ?
もうこんな時間か……じゃあそろそろ練習いかないとなぁ」
ピーク「思いっきり遅刻ですけどね」
ジーク「そういうピークちゃんだって店長からラテをご馳走してもらってたじゃないの」
リヴァイ「美味かったぞエレン。
明日また学校でな…」
エレン「ありがとうございます。お会計入りますね」
アルミン「あ、じゃあ僕も次お願いします」
ジーク「じゃあ一緒に払ったげるよ」
アルミン「え!? い、いや流石に悪いですよそれは……」
ジーク「気にしなくて良いよ。
エレンの友達なら俺の弟も同然だよ」
アルミン「でも……」チラ
エレン「…………」ハァ…
思わずイェーガー君に視線で助けを求めると、呆れたような溜め息のあとに目で返してきた
エレン(好きにさせとけ)
アルミン「それじゃあ、お言葉に甘えて……」
ジーク「うんうん、厚意に甘えられるときはきちんと甘えとくんだよ〜?」
ピーク「じゃ、私のラテの分もお願いします」
ジーク「え」
ピーク「私マネージャーなもので………
誰かさんが練習をサボる度に探しに駆り出されるんですよねぇ……」ニコォ…
ジーク「」
ジーク「奢らせてください」ペコ
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- 24 : 2018/05/09(水) 17:50:09 :
- www
期待
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- 25 : 2018/05/09(水) 17:52:50 :
- »24
あんがと
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- 26 : 2018/05/09(水) 18:08:56 :
カランカラン
アルミン「じゃあねイェーガー君。今日は色々ありがとう」
エレン「ああ良いよ別に。またな」
ジーク「ねぇねぇエレン〜
明日また来るからさ、今度こそお兄ちゃんにお茶淹れてくれよ〜?」
エレン「来んなよ」
ジーク「全くうちの弟はツンデレだなぁ!」
ピーク「ホラホラ練習行きますよ」グイ
ジーク「あぁ〜んピークちゃんの鬼ーー!」ズリズリ
エレン「いつもうちの愚兄がすいません、ピークさん」
ピーク「もう慣れちゃったよ、不本意な事にね」クス
ジーク「……ところでエレン」
エレン「何だよ?」
ジーク「親父はどう?」
エレン「相変わらずだよ」
ジーク「そっか……やっぱりウチに来る気はないか?」
エレン「……わりぃ、まだその気はねえから」
ジーク「来たくなったらいつでも来いよぉー」手フリフリ
エレン「……」フリフリ
ピークチャンミタ‼?
エレンガバイバイシテクレテルヨ‼キチョウナデレイタダキマシタ‼
ハヤクイキマスヨ!
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- 27 : 2018/05/09(水) 20:07:49 :
- ジークさんにはずっと無愛想だったけど、別れ際に手を振り返した時のイェーガー君はどことなく嬉しげだった
アルミン「じゃ、僕も行くよ。また明日学校でね、イェーガー君」
エレン「エレンで良い。ジークもイェーガーだし、名前で呼ばれたほうが紛らわしくねえだろ」
アルミン「そう?じゃあ僕のこともアルミンで良いよ。明日からよろしくね、エレン!」
エレン「ああ。帰りは気を付けろよ、アルミン」
お父さんお母さん、おじいちゃん
漫画やアニメのマニアというだけでヲタク扱いされ、友達が出来ないまま小学校を卒業してしまった僕ですが、今日初めて友達が出来ました
ヤッホーい!!
さて、早く家に帰らないと
こんな所をうろついてたらまた危ない人達に絡まれかねない
「おい」
誰だぁああああ!!死亡フラグ建てたのはああああ!?!?
アルミン「ひぃッッ!!すみませ−−−
って、リヴァイ先輩!?先に帰ったんじゃ!?」
リヴァイ「いちいち声かけるたびに怯えんじゃねえよ。ウゼえ」イラ
アルミン「う…すみません。でも、てっきり先に帰られたと思ってたので………」
だって暗がりでいきなり校内最恐の人と出くわしたらテンパっちゃうよ
僕の肝っ玉の小ささを見くびらないで下さい!
リヴァイ「どうせ方向は同じなんだ……途中まで送ってやる」
アルミン「え?」
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- 28 : 2018/05/09(水) 20:41:14 :
- 〜〜〜〜〜〜
〜〜〜
リヴァイ「………」スタスタ
アルミン「………」トボトボ
アルミン(………気まずい)
さっきから会話すること無くひたすら歩いている僕とリヴァイ先輩
僕を心配してくれるのは嬉しいんですけど、こんな張り詰めた空気の中にいるのは正直言ってキツいです
アルミン(何か話しかけてみようかな……でも機嫌悪そうだしなぁ…)
リヴァイ「おい」
アルミン「ハッ、ハイ!」ビク
リヴァイ「エレンとジークの事はあまり他の奴らに触れ回るな。良いな?」
アルミン「はい……あの、聞いてもいいですか?」
リヴァイ「何だ?」
アルミン「あの喫茶店、開店前だったのにリヴァイ先輩もジークさんとピークさんも普通に入れましたよね?
どうしてですか?」
リヴァイ「……ッチ」
舌打ちされた……質問しなきゃ良かった
リヴァイ「……お前はこの辺りの事情は知っているか?」
アルミン「えっと……うちの不良とレベ校の不良がよく喧嘩してるって事くらいしか」
リヴァイ「そうだな……正確にはあの喫茶店のある街の境界で、互いの縄張りを巡る小競り合いが起こるんだが……
あの喫茶店の半径50m以内は揉め事を禁じる中立地帯みてぇなモンになってる」
アルミン「中立地帯……ですか?」
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- 29 : 2018/05/09(水) 20:44:58 :
- こーいう感じのss普通に好き♪
作者さん期待だよ!
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- 30 : 2018/05/09(水) 21:10:20 :
リヴァイ「ああ…あの喫茶店の周りで喧嘩をした奴はウォール校もレベ校も関係なく纏めて制裁が下される」
初耳なんですけど
そんな物騒なルール
アルミン「せ、制裁って……一体誰がするんですか?」
リヴァイ「俺とジークだ」
ん?リヴァイ先輩とジークさん?
リヴァイ「制裁といっても、一服を邪魔する目障りな奴らを纏めて躾けてるだけだ。
どっちかの生徒が一方的に問題をおこした場合は原則として身内が〆ることになってんだが……最近はあまり関係ねえな。
見かけた側が始末を付けてる」
アルミン「えっと……ジークさんて喧嘩強いんですか?」
リヴァイ「今レベ校を仕切ってんのはアイツだ」
今日はなんて日だよ……2校の不良の元締めと知り合いになるなんて
それにしてもあのブラコン全開のジークさんがレベ校のトップだなんて……人は見掛けによらないなぁ
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- 31 : 2018/05/09(水) 21:49:43 :
- »29
支援ありがとさん
−−−−−−−−−−−−−−−
リヴァイ「まぁ……そんな風にやって来たおかげで、今じゃ店の周りで大した騒ぎも起こらなくなってたんだが……
………いつの頃からか、周りの奴らが勝手に俺達を担ぎ出しやがった」
気がついたらお山の大将って奴ですね
リヴァイ「お前も知っての通り、うちの生徒とレベ校の連中は最悪に仲が悪い」
リヴァイ「目が合っただけで殴り合いなんざ日常茶飯事だ」
リヴァイ「そんな連中を引き連れて同じ店に入ったらどうなる?」
アルミン「一触即発……ですか?」
リヴァイ「そうならねえように、俺達だけ開店の30分前に利用出来るように店長に取り計らった。
周りの連中に内緒でな」
アルミン「なるほど。
でも、単に時間をズラすだけでも事足りるんじゃ……」
リヴァイ「バカ言え…あんな汗臭え連中に囲まれて茶を味わえるかってんだ」
アルミン(そういえばこの人、潔癖症だったんだよね)
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- 32 : 2018/05/09(水) 22:17:04 :
リヴァイ「それにジークもエレンと会うためにわざわざ練習をすっぽかしてまで来てんだ。ウゼえ取り巻き共に話の邪魔をされたくはねえだろうよ」
アルミン(ああ……納得)
アルミン「そういえばリヴァイ先輩とエレンは仲が良さそうでしたけど、先輩もエレンに会うために来てたり……とか?」
リヴァイ「……………ッチ」
リヴァイ「俺はブレンドティーを誰にも邪魔されずに飲みてぇだけだ。あんなブラコンと一緒にすんな」イラ
アルミン「アハハ……失礼しました」
アルミン(でもわざわざ勧誘しに来てるくらいだ……よっぽど気に入られたんだな)
リヴァイ先輩と別れた後、僕は無事に家に着いた
色々疲れたからさっさと寝る事にした
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- 33 : 2018/05/09(水) 22:46:03 :
喫茶店 フクロウ
カランカラン
エレン「ありがとうございました〜」
エレン「ふぅ……それじゃ、時間になったし先に上がるからな」
店長「ああ……ご苦労だった。」カチャカチャ
エレン「ん〜」
ピロリン
エレン「ん?」
スマホ〈アルレルトを送っておいたぞ〉
エレン「………」ピッピッピッ
スマホ〈ありがとうございました、お疲れ様です〉
店長「珍しいな」キュッキュッ
エレン「何が?」
店長「お前があの3人以外にあの時間に連れてくるなんてな…」
エレン「別に……ただの気まぐれだよ」
店長「中学に入ったんだ……バイトだけじゃなく部活でも始めたらどうだ?友人が増えるぞ」
エレン「やりてえ事がねえんだよ。でもまぁ、美化委員会の手伝いはやってみる」
店長「そうか……グリシャとカルラから入学祝いが届いてた。部屋に運んでおいたぞ」
エレン「サンキュー」
店長「今度帰ってくるのはいつになりそうだ?」
エレン「学校が夏休みになる頃には帰国できそうだってさ」
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- 34 : 2018/05/09(水) 23:43:56 :
エレン「……わりいな。住み込みでバイトさせて貰って」
店長「気にするな……こっちも雑務をやって貰って助かる」
俺の父さん、グリシャ・イェーガーは腕の良い外科医だ
昔は大手の病院に務めていたらしく、そこの院長の娘−−−ダイナさんと恋に落ちるも、結局相手側の家に猛反対された末に別れたらしい
その後は病院を追われ町医者として開業し、看護師をしていた母さんと結ばれたのだが……
なんと母さんが俺を身篭った後、別れたダイナさんとの間に子供が出来ていたことが発覚した
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- 35 : 2018/05/09(水) 23:56:34 :
ダイナさんは懐妊に気付いたとき、周りに堕ろすように言われたが、結局父さんを忘れられず、実家を飛び出して俺の腹違いの兄−−−ジークを産んだのだ
すったもんだの末に、母さんはジーク母子を認めたのだが、やはり父さんは近くで暮らすのが気まずいのか、何かと海外出張などの口実を作って家を空けるようになった
ダイナさんもそんな俺達の家庭の事情を察してか、パラディタウンから離れたマーレシティに居を構えた
母さんは俺をなるべく一人にしないようにしてくれたが、あまりに留守が長引くと出張先へ乗り込む事も増えた
そこで俺の預け先として白羽の矢がたったのが、父さんの学生時代からの友人−−−クルーガーの営む喫茶店 フクロウであった
エレン(最初はホントにガキの手伝い程度だったのが……
今じゃ紅茶の担当だからな)
最初に預けられたのは小四だったか
なまじ医者として評判の良かった俺達一家は何かと注目された
俺はそんな周りの目を嫌うあまり友達が作れず、フクロウに入り浸っていたのだが、ある時自分で適当に配合した茶葉で淹れた紅茶をクルーガーに飲んでもらったら、思いのほか上手く出来上がった
-
- 36 : 2018/05/10(木) 00:52:32 :
- エレンとアルミンは苗字で呼び合ってほしかった
-
- 37 : 2018/05/10(木) 00:54:08 :
クルーガーに褒められて気を良くした俺は、更に美味い茶葉の組み合わせを夏休みの自由研究で提出し、それが大当たりして今ではフクロウの正式メニューに採用された
俺の喫茶店でのバイトはこうして始まった
-
- 38 : 2018/05/10(木) 01:00:01 :
眠いので続きは明日からで。
レス付けてくれた皆、どうもです。
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- 39 : 2018/05/10(木) 01:07:39 :
- エレン本人が友達じゃないって言ってるのに名前で呼び合うとかどうよ
-
- 40 : 2018/05/10(木) 06:17:44 :
どうも、凡人です
再開します
あとエレンとアルミンが名前で呼び合うのおかしいと言う声を頂きましたが、アメリカンな設定なので初対面を除き基本的に名前で呼び合うのが普通と解釈して下さい
-
- 41 : 2018/05/10(木) 06:59:42 :
- ウォール校
「おはようごぜえやす!リヴァイさん!」ザ
「今日も相変わらずキメててらっしゃる!」ザ
「靴磨かせて下さい!!」ザザ
リヴァイ「うるせえよ」イラ
朝っぱらから暑苦しい顔近づけんじゃねえよ
いちいち声かけやがってウゼえんだよ
躾が足りねえみてぇだな
「やぁリヴァイ。今日も暑苦しい連中に囲まれて登校かい?気分は悪くない?」
リヴァイ「……悪くねえように見えるか?」
「ハンジさん、お疲れ様ッス!」ザ
ハンジ「ハイハイ別に疲れていないけどお疲れ」
リヴァイ「テメエらいい加減失せろ。目障りだ」ギロ
「ハッ!失礼しやした!!行くぞお前ら!!」
「「「「ウッス!!」」」」
ゾロゾロ
ハンジ「相変わらず人望に厚いね君は」
リヴァイ「…ノシた相手にまとわり付かれるのはどういう人望だ」
3年前にこのウォール校の中等部に入学してからというもの毎日がこれだ
当時のウォール校は汚え上にウゼえゴミ共がそこかしこに蔓延ってやがった
俺は美化委員会に入り、その後は清掃活動に明け暮れた
-
- 42 : 2018/05/10(木) 07:32:11 :
リヴァイ『おい……今ここに吸い殻を捨てたのはテメエか……?』
不良『あんだぁコラ。文句でもあんのかチビ』
リヴァイ『あるからテメエみてえなゴミに声をかけてんだよ』ギロ
不良『礼儀のなってねえ中坊だなオイ。
先輩が直々に指導してやんよ』手ポキポキ
……………
……
…
ふぅ……
やはり掃除が済んだあとは気分が良い
だが、掃除すると自分の服にも汚れが飛ぶ
さっさと帰って洗濯しねえと染みになっちまう
集積所にゴミを放り込んでそのまま家に帰った
あ〜スッキリした
〜〜〜〜〜〜
リヴァイ『糞が……』
カラン,カコン
ある日の事だ
更衣室のロッカーの陰に空き缶や空き瓶が山積みになってやがった
最近ハエが飛んでたのはコレのせいか
デレッキでゴミ袋に缶を詰める
瓶は洗わねえと資源ゴミに出せねえな
カコーン カランカラン
『オーイそこの中坊!その缶も頼むぜー!』
『進んでゴミ拾いたぁ感心だな』プシュ
『先公共に隠れて飲む酒は旨えな〜』グビ
リヴァイ『…………』
………
……
…
ゴミ袋1『〜〜〜〜!〜〜〜〜〜ッ!』
ゴミ袋2『ッ!?ッッ!?』ジタバタ
ゴミ袋3『−−−ッ−−−−−−』ピクピク
思ったより袋を消費しちまった
また会計に文句を言われるなコリャ
だがこれでもう空き缶のポイ捨ても減るだろう
俺はまとめたゴミ袋を集積所に放り込んで家に帰った
早くシャワーを浴びてえ
-
- 43 : 2018/05/11(金) 09:28:05 :
そんな日々の清掃作業をこなしていったある日のことだ
『あの時はよくもやってくれたなあ、アッカーマン!!』つバット
『この糞チビがぁああ!!ドタマかち割ってやらあ!!』チェーンブンブン
『今度はテメエをゴミ袋に詰めてやるよ!!』
『Sサイズで十分だよな?』
『袋にしてドブ川にブチ込んでやるぞ!!』
『『『『ブッ殺す!!』』』』
リヴァイ『……ッチ』
処分した筈のゴミ共が戻って来やがった
モップ掛けしていた俺の周りを汚え面が取り囲む
おかげでせっかく磨いた床がまた汚れちまうだろが
いい加減分別すんのも面倒になってきた
リヴァイ『……………埋めるか』
とりあえず手にしたモップに本来の役割を与えるとしよう
『お前ら!!やっちまえ!!!!』
〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜
〜〜
『痛てぇよお……』ズリ…ズリ…
『ごめんなさい!ごめんなさい!!』ブルブル
『やめてくれええ!!もう袋に詰められるのはイヤだああああ!!!!』バタバタ
『』ガタガタガタ
『な……なんて奴だ……なんて……』
リヴァイ『オイ……』
『ヒッッ!!』ビクゥ!
リヴァイ『てめえらを相手したせいで床がまた汚れちまったじゃねえか……どうしてくれんだ?』ギロ
『あ……ああ……』ゾゾ_
ギャアアアアア!
-
- 44 : 2018/05/12(土) 21:12:10 :
ああ汚え……
制服がまた汚れちまった
帰りにクリーニングに出すか
今回は処分したゴミの量が多かったせいか結構時間が掛かっちまった
しかしその分念入りに粉砕して埋めた
もう戻ってくる事もねえだろう
一段とキレイになった学び舎を見上げる
これで明日からは目に付くゴミも減ってちったぁ快適に過ごせる
爽快感と達成感に包まれて家に帰った
……………筈だったんだが
-
- 45 : 2018/05/12(土) 21:31:55 :
翌日
ザワザワ
リヴァイ『オイ……………これは何だ?』
『うわ……ひっでーな』
『そんな……校門が破られるなんて』
『許せねえ……!俺等の尊厳が……俺等の校舎がッ!』
何事かと思い校門をくぐった俺は騒動の原因を把握した
そこには、昨日帰る前に俺が綺麗にしたはずの校舎は無かった
ウ ォ ー ル の 腰 抜 け 共
壁面にぶち撒けられたペンキでそう書かれていた
-
- 46 : 2018/05/12(土) 21:50:29 :
生徒1『レベリオだ……奴らがやったんだ』
生徒2『そうだ! あのクズ共の仕業に違いない!!』
リヴァイ『オイ……』ゴゴゴゴゴ
生徒1『うわッ⁉ ア、アッカーマン!?』
生徒2『な、なんか用か……?』
リヴァイ『……レベリオの仕業とはどういう事だ?』ゴゴゴゴゴ
リヴァイ『詳しく話せ』ギロ
-
- 47 : 2018/05/13(日) 00:50:40 :
- エレンとアルミンが斉木の窪谷須と海藤とかぶる
-
- 49 : 2018/05/13(日) 12:05:25 :
高等部の不良連中の話によると
ウォール校は隣街のレベリオ校と町堺で勢力を2分しており、長年に渡り戦力が拮抗した為に危ういバランスを保っていた
だがどういう訳か最近は押され気味で、こちら側のテリトリーにレベリオの奴らが入り込んで好き勝手に暴れ出していたらしい
町の溜まり場はいつの間にかレベリオの奴らが陣取り、不良はおろか一般の生徒すら締め出される有様だった
そしてついに、校舎に宣戦布告を叩き付けてきたのが今朝だった
リヴァイ『やったのはレベリオの連中で間違いねえんだな?』
生徒1『ああ……校門を破ったときに襲われた警備員が、奴らの校章が入ったスポーツバッグを見たらしい』
生徒2『アイツら……夜明け前に乗り込んで来て消化器を改造した放水銃で校舎をこんなにしやがったんだ』
リヴァイ『おい待て。
警備員がやられたなら普通は警察沙汰の筈だ。
パトカーは来てねえようだが通報したのか?』
生徒1『警察は呼ばれない』
リヴァイ『……どういう事だ?』
生徒2『うちのレイス理事長はレベ校のフリッツ理事長と遠縁だ。身内同士で面倒が起きるのを嫌って揉み消すつもりだ。
クソ!これじゃあ奴らの言うとおり腰抜けだ!!』
どうやら俺の1ヶ月間の努力を台無しにしてくれたのはレベリオ校のクソ野郎共で決まりなようだ
リヴァイ『……………ッチ』
ムカつく
弱腰の理事長もそうだが手前の縄張りをおめおめとくれてやった不良共だ
掃除もロクにしねえ上に腕っぷしも立たねえと来た
なんの為に存在してやがんだ
…………………………ん?
-
- 50 : 2018/05/13(日) 12:27:34 :
生徒1『実はここ1ヶ月の間、不良達が何者かに闇討ちされて戦力が大幅に落ちていたんだ』
生徒2『突然姿を消して翌日にはボコボコになって何故かゴミ集積場で発見されてる……
きっとレベ校の奴らの仕業だったんだ!!』
リヴァイ『……』
生徒1『卑怯な奴らめ……刺客を送り込んで内側からジワジワと切り崩そうとしやがったんだ』
生徒2『そうに違いない!
昨日はついに退院した奴も含め、主だった不良は皆病院に送られた!!
邪魔な不良を一掃して、とうとう俺達の町を全部乗っ取る気なんだ!!』
リヴァイ『…………………………かもな』クル
スタスタ
俺は急用を思い出してその場を離れる事にした
今日は学校をフケることにしよう
どうせこんだけ汚れちまったら俺一人の手には負えんしな
そういや昨日絡んできやがった奴らは元気だろうか……
別にさっきの話とは関係ねえんだが、昨日はやり過ぎちまったかもしれん
掃除を邪魔しやがったのは悪いことだが、俺も少々感情的になっちまった
見舞いに行くか
-
- 51 : 2018/05/15(火) 13:21:59 :
病院
不良1『クソぉ……まさか中坊相手に全滅するとはなんてザマだ』イテテ
不良2『自分が情けなくなるぜ……こんだけの人数で挑んで返り討ちにされるなんてよ』
イテエヨォ…
クルナ,クルナァアア! オチツイテ!チンセイザイモッテコイ!
オレハゴミオレハゴミオレハゴミオレハ……
ブツブツ
コンコン
ナース『面会でーす』ガチャ
不良1『あぁ? ……ったく、誰だy』
リヴァイ『よぉ……………』ヌゥ
-
- 52 : 2018/05/15(火) 20:33:09 :
ガチャン! パリン!
不良1『ひ、ひぃいいいい!!!!』ガタガタ
不良2『アッカーマン!? うわぁああああ!!』バタバタ
フクロヅメニサレルノハモウイヤダァアアア
ゴメンナサイゴメンナサイ
リヴァイ『……ッチ』
うるせえな……病室を訪ねたぐれえで喚くんじゃねえよ
テメエ等それでも不良か?
リヴァイ『……お前らに尋ねたいことがある』
-
- 53 : 2018/05/15(火) 20:41:07 :
町堺の商店街
リヴァイ『……』スタスタ
俺は今、マーレシティとの境界の近くを歩いている
今ではここいらは完全にレベリオの勢力圏に堕ちている
さっきから胸糞悪い視線がそこかしこから向けられている
リヴァイ(問題の喫茶店はこっから100mだったか……)
どうも俺の校舎にペンキをぶちまけた糞共が件の喫茶店に入り浸っているらしい
〜〜〜〜〜
〜〜〜
〜
-
- 54 : 2018/05/15(火) 21:02:46 :
リヴァイ『喫茶店フクロウだと?』
不良1『ああ…そこに行けば間違いなくレベ校の不良共に会えるはずだ』
リヴァイ『確かなんだろうな?』ジロ
不良2『本当だって!
アイツらとは昔からその店の利用権を巡ってしょっちゅうやり合ってた。
俺等がこうなっちまった今、奴らはそこに居座ってる筈だ』
リヴァイ『なんだってその店を巡って喧嘩になる?』
不良1『そこの店主の知り合いがよく海外主張してて、その伝で日本の漫画やラノベを仕入れて店に置いてるんだ』
リヴァイ『そうか………邪魔したな』スタスタ
不良1『……おい待てよ、まさか乗り込む気か?』
ピタ
リヴァイ『だったらどうした?』
不良1『やめとけ!今あの町にノコノコ行ったらいくらお前でもやられるぞ!?』
不良2『俺等の校舎までとうとうやっちまったんだ……今頃は町中がレベ公の巣窟だ。
辿り着くのも無理ってもんだ』
リヴァイ『俺は掃除の邪魔する奴は容赦しねえ…………掃除した場所を汚すやつは特にな』
『 分 か っ て ん だ ろ ? 』
不良1,2『』ゾク
不良1『マジで行くのかよ……』
不良2『なぁ……アイツ、大丈夫か?』
不良1『……知るかよ。
勝手にくたばりゃあ良いんだよ』
不良2『でも……これ、あいつが』
【フルーツ盛合せ】
不良1『……………』
-
- 55 : 2018/05/15(火) 21:16:57 :
- 〜〜〜〜〜
〜〜〜
〜
制服で来たのは正解だった
探すまでもなくさっきから向こうから絡んで来やがる
おかげで手間も省けた
ゴミの掃除なら手慣れたもんだ
例の喫茶店の店がある通りに出た
もうすぐだな
チリンチリン
子供『サンキュー、おばちゃん』
婆『気を付けて戻りな。ここいらは最近騒がしいからねえ』
バタン
ガキのお使いか
見た所小学生のようだが、バーテンみてえな恰好してやがる……
……………まさかな
リヴァイ『おいガキ』
子供『あん?なんだよ兄ちゃん。
人をいきなりガキ呼ばわりすんなよな!』
リヴァイ『お前そんな恰好で何してる?』
-
- 56 : 2018/05/15(火) 21:33:29 :
子供『見りゃ分かるだろ、買い物だよ』
態度のでけえガキだ
おまけに年上の俺に物怖じしねえとは
それにしてもこいつの身なりはどう見ても喫茶店の店員のそれだ
リヴァイ『……まさかお前、フクロウで働いてんじゃねえだろうな?』
子供『そうだけど?
兄ちゃんもしかしてこれから店に来んのか?』
マジかよ……これから乗り込む店はこんなガキが働いてんのか
やり辛え……
リヴァイ『……そのつもりだ』
子供『今は止めたほうが良いぜ?
兄ちゃんウォール校に通ってんだろ?
今レベリオのヤンキーが占領してるからあまり良い気分がしないと思うよ』
リヴァイ『心配すんな。空くまで外で待つ』
店の外に誘い出してから〆るとしよう
子供『……しょうがないなぁ』
タッタッタッタ
俺の答えを聞いたガキは面倒臭そうな顔をした後に店に向かって走り出した
-
- 57 : 2018/05/16(水) 20:40:40 :
- 期待!
-
- 58 : 2018/05/17(木) 10:41:27 :
- 喫茶店 フクロウ
カランカラン
『おい、さっさと2巻貸せよ』
『もうちょっと待てよ、今最後の章読んでんだよ』
『だはははは!!なんでそうなるんだ!?』ゲラゲラ
『あー笑った。ん? おい5巻持ってったの誰だよ?』
店外
リヴァイ『こりゃマジであっちの奴らの掃き溜めだな……』
しかも奴ら、カップ1杯しか飲んでねえな
漫画読むだけの為に店に陣取ってやがる
迷惑な連中だ
さっきのガキはテーブル席にいる奴らに何やら話しかけているようだ
子供『お客さん方、今1人入るからカウンター空けて貰えますか?』
ヤンキー1『あ〜?今は俺達が座ってんだよ、見てわかんねえのか?』
ヤンキー2『ねえ〜ボクどうちたの?お手伝い?偉いでチュねぇ〜』
ヤンキー3『オイやめろ、お前がやると気持ち悪いんだよ』
ヤンキー4『わりいな小僧。あと30分したら帰ってやんよ』ケラケラ
子供『……』ハァ
子供『お客さん方?
テーブル席のソファ、3人掛けなのに座ってるのは2人だけですよね?
カウンターに座ってるお客さんに詰めてもらえばあと1人座れるんですけど』
ヤンキー2『ッチ…………あのねえ坊や。
今このテーブル席は俺等が使ってんの。
新しい客が来たら今いる客を追い出すのって失礼じゃね?』
ヤンキー3『そーそー。普通新しい客に待ってもらうのが筋じゃねえかなぁ?』
子供『…………お客さん方、さっきから1杯だけ頼んでずっと漫画読んでばかりですね』
ヤンキー4『だったらどうした?俺らも客なのは変わんねえだろが?』
子供『ここは漫画を読むための店ではありません、コーヒーを飲むためのお店です。
今待ってるお客さんは1杯飲むのに座る席が必要なんです。
そしてこの店を利用するお客さんが占有出来るのは一人一席です』
子供『他のお客さんに迷惑をかけたら次からは入店を拒否させて貰いますよ?』
-
- 59 : 2018/05/17(木) 11:13:04 :
リヴァイ(ほう…………)
あのガキ、態度がでけえだけじゃねえ
結構度胸がありやがる
10人以上の不良相手に怯みもしねえとは……
ヤンキー1『…………ッチ!
おい、そっち詰めろ』
ヤンキー2『んだよ……ッたく!』シブシブ
ヤンキー3『これで満足だろ?さっさと失せろ!!』
子供『ご協力ありがとうございます』ペコリ
子供『―――』チラ
こっちに目配せした
どうやら交渉成功らしい
当初の予定と違うが、とりあえず様子見で店に入るとしよう
念の為学ランは脱いどくか
カランカラン
子供『いらっしゃいませー』
ヤンキー2『んだよ、中坊かよ』
ヤンキー3『中坊だぁ?
……にしちゃあちっこ過ぎねえか?』
ヤンキー4『気取った小坊じゃねえのか』ケラケラ
ヤンキー1『ガキのくせに一丁前に喫茶店なんかに来やがってよ!』
アハハハハ
ボウヤ,ガッコウドウシター⁉
ゲラゲラ
……うぜえ奴等だ
うちの学校のゴミ共が可愛く見えるレベルだ
子供『……ここ座ってくれよ』スッ
空いたカウンターに座る
メニューを差し出したガキに礼を言っておこう
リヴァイ『わりいな。世話を掛けちまった』
子供『気にしなくていいぜ』ニカ
子供『―――じゃない!
どうぞお気になさらず、お客さん。
注文が決まりましたら呼び鈴でお呼びください』
リヴァイ(様子見がてら何か頼んでみるか)
-
- 60 : 2018/05/17(木) 19:26:22 :
参ったな
俺は紅茶派なんだが、ここで出してるのはコーヒーオンリーか……
正直ブラックとミルクくらいしか違いが分からん
取りあえずブレンドコーヒーでも頼むか
そういやこのガキ、コーヒー淹れれんのか?
リヴァイ『おい。お前が淹れるのか?』
子供『俺じゃないよ。
コーヒーは店長が淹れる』
リヴァイ『そうか……』
まぁそうだろな
見た所小学生のこいつには流石に無理だろう
ふとカウンターの向こうの棚を見ると、
茶葉の缶とティーポッドが置いてあった
メニューには無かったはずだが……
リヴァイ『後ろの棚に紅茶が置いてあるが、出してねえのか?』
子供『今のところはまだ出す予定はないよ。
茶葉の配合がまだ完全じゃないから』
リヴァイ『………………そうか』
残念だ
子供『……もしかして兄ちゃん、紅茶派?』
リヴァイ『まぁな』
子供『じゃあ淹れてあげるよ。代金はサービスするから心配要らないよ』
リヴァイ『お前が淹れるのか?』
子供『紅茶出そうって店長に言ったのは実は俺なんだ。だから店で出すときは俺が紅茶の担当になるんだ』
リヴァイ『…アッサム貰えるか?』
子供『あいよー』カチャカチャ
そう言うとガキは準備を始めた
まぁ、ガキの出すものにそれほど期待はしちゃいねえが、待ってる間に奴等の話に聞き耳を立てる
-
- 61 : 2018/05/17(木) 19:52:10 :
ヤンキー3『おい、肘当てんなよ!』
ヤンキー4『狭えんだよ!
ッたく、せっかく忌々しいウォールのアホ共から店をぶん取ってやったのによ!』
ヤンキー1『そういや、最近はウォールのアホ共のツラ見掛けねえな』
ヤンキー2『何でも、誰かは知らねえが連中を病院送りにしてる奴がいるそうですぜ』
ヤンキー3『ほお、俺らのチームの奴か?』
ヤンキー2『いいや。ヘッドの話じゃ、アイツら勝手に仲間内で潰し合ってるらしい』
ヤンキー4『何だそりゃ!?
わざわざ俺らの手間を省いてくれてんのか?
親切な奴らだ。
誰だいその病院送りにした奴ら?』
ヤンキー2『いや…どうもやったのは1人らしいぜ。
昨日は連中がそいつに報復リンチ仕掛けて返り討ちにされちまったとか』
ヤンキー3『ハハハ! マジかよ!?
そんな腕の立つ奴が今まで向こうにいたか?』
ヤンキー1『どんな奴にせよ、たった1人にやられるような情けねえ腰抜け共だったってのは確かだな』
ヤンキー3『腰抜けといや、今朝の連中の校舎見たか?
ありゃ傑作だったな』
ヤンキー2『ああ、まさにアイツらにぴったしの文句だったな』
ヤンキー4『やった奴らセンスあり過ぎ』
チガイネエ‼
ダハハハハ
リヴァイ『……………』
どうやらあいつらの中に実行犯はいねえらしい
だが本棚近くのテーブル席にいるあの4人はおそらく周りの奴よりは格上だ
絞め上げりゃ何か吐くかも知れん
-
- 63 : 2018/05/18(金) 12:00:18 :
子供『お待たせしました、アッサムです』カチャ
俺が頼んだ紅茶が来た
取りあえずさっさと飲んじまうか
その後に奴らを外に誘い出して詳しく聞かせてもらうとしよう
リヴァイ『ああ…悪いな』
ズズ…
リヴァイ『……………』
……思った以上に美味い
香りが濃く出ている
かと言って苦味がしつこくも無い
期待しないでいたがこのガキ、中々出来るな
子供『どう?一応店長にお墨付きは貰えたから酷くはないと思うんだけど』
リヴァイ『……確かに美味いな』
認めよう
このとき俺はヤンキー共の存在やペンキ塗れにされた校舎の事も忘れちまう程に感動していた
子供『へへ……お客さんに出したのは初めてだけど、上手く行って良かったよ』
歳の割に落ち着いた奴だと思ったが、褒められてはにかんだツラはまんまガキだ
リヴァイ『これで十分美味いと思うが、まだ店には出せねえのか?』
子供『今はまだ店長と値段を打ち合わでしてるんだ。
実はブレンドティーも出してみてえんだけど、そっちは今ひとつ物足りねえんだ』
リヴァイ『出せば間違いなく常連が1人着いてくるぞ。店長にもそう言っとけ』
子供『ありがとな兄ちゃん』
-
- 64 : 2018/05/18(金) 12:00:58 :
『おい!6巻は俺が次だぞコラ!!』ガタン
『順番なんざ決めてねえだろテメエ!!』ガタン
『ふざけんな!!さっきから待ってんだ、よこせ!!』
ガシャン‼ パリン
『やべ、落としちまった』
『おいガキ、カップが割れたぞ!片付けとけ!!』
子供『~~~ッ、ああもう!!』
ガキはまたかと言わんばかりの不満顔で塵取りを掴んだ
サッサトソウジシロ!
オキャクサン、コレデ3ドメデスヨ!
ツギハベンショウシテモライマスカラネ!
自分でカップを落としておいて悪びれもしねえとは
あのガキとどっちが年上か分かりゃしねえ……
破片を処分したガキが済まなそうに詫てきた
子供『騒がせてゴメンな』
リヴァイ『いや……ところで、あのヤンキー共はいつから入り浸ってやがんだ?』
子供『昼の部からからずっとだよ……
ああやって騒ぐから他のお客が寄り付かねえし、カップ1杯頼んで何時間も居座るから売り上げも少ないし、困っちまうよ』
リヴァイ『店長は何してる?』
子供『どうせ他に来る客もいないから揉めるなって言ってる』
リヴァイ『なるほどな……』
茶も十分堪能したことだし、そろそろ本来の目的を果たすとしよう
それにさっきからこの店にこいつらがいるのがムカついてきた
リヴァイ『茶、美味かったぞ。いくら払えばいい?』
子供『いや、良いって。
サービスだって言ったろ?
それにまだ値段決めてないからお金は受け取れないよ』
リヴァイ『そうか……………わかった』
バサ
ヤンキー1234『『『『―――ッ!』』』』
席を立ってヤンキー共の前で学ランを羽織る
向こうもどうやら俺がウォールの生徒だと気付いたのか、会話が止まる
子供『ちょ、なにもこんなとこで!?』
リヴァイ『1杯奢ってくれた礼だ……
うるせえハエ共を追っ払ってやる』ジロ
『『『『…………アァん?』』』』ピキ
ヤンキー共にひと睨みして店を出る
さあ出てこい
相手は中坊がたった1人だ
-
- 65 : 2018/05/19(土) 21:50:04 :
路地裏
ヤンキー1『ようようチビ助。
さっき俺等の事をハエっつったか?』
リヴァイ『自覚があるようで何よりだ』
ヤンキー2『おいおいテメエ俺等に喧嘩売る気か?
中坊1人で乗り込んでくるたぁいい度胸だ』
リヴァイ『…………あいにく俺は喧嘩しに来た訳じゃねえ』
『今更命乞いかぁ!?』
『赦して欲しけりゃマッパになって土下座しやがれゴラァ!!』
『中坊だからって手加減しねえぞ!』
ソーダソーダ‼
どうも誤解を与えちまったみてぇだな
こいつ等のお粗末な脳ミソにそこまで期待するのも酷ってもんだが
リヴァイ『オイ…………この中に今朝ウォール校にペンキをぶちまけたクソ野郎を知っている奴がいたら名乗り出ろ』
ヤンキー共『『『『『『『『……………………………………
ハァ??』』』』』』』』
リヴァイ『素直に話してくれたらそいつは見逃してやる』
-
- 66 : 2018/05/19(土) 22:06:37 :
―――――――っぷ
だははははははははははははははははははははははははははははは!!!!!!
ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ!!!!!
ヤンキー1『ははははは!!
お前ら聞いたか!? 素直に話したら見逃すってよぉ!!』
ヤンキー2『ククククク!
こいつ俺達をお仕置きするつもりだぜ!!
アタマおかしいんじゃねえの!?』
アハハハハハ‼
プークスクス
ハライテェーー‼
…………どうやら素直に話してくれる気はねえようだ
残念だ
正直こいつ等には特に恨みもねえし、あの店に近づかねえよう脅すくらいで勘弁してやろうと思ってたんだが
リヴァイ『…………………………答えはNoで良いか?』
俺が念を押すとヤンキー共はポッケからナイフを取り出した
ヤンキー1『話して欲しけりゃ力尽くで聞いてみなチビ』
リヴァイ『安心した……………これで
心 置 き な く 掃 除 出 来 る 』
-
- 68 : 2018/05/19(土) 22:15:34 :
喫茶店フクロウ
キュ キュ キュ
子供『……………さっきの兄ちゃん大丈夫かな?』
『『『ぎぃやぁあああああああああーーーーッッ!!!!!!!!』』』
子供『――――うぉッ!! 何だ!!?』ビク
バタン‼
カランカラン…
-
- 69 : 2018/05/19(土) 23:57:13 :
路地裏
うつ伏せのヤンキー1『うぐぁああッ……』
くの字になって悶絶するヤンキー3『ーーッ、がはッ!!ごぉえええ!!』ビク ビク
手足が変な方向に曲がったヤンキー4『』
その他ヤンキーだったもの『『『』』』
ヤンキー2『お願いだぁあぁああッッ!!
もうやめてくれええぇえぇえ!!!!』
ギリギリギリ
リヴァイ(腕ひしぎ中)『うっせーな……
止めてやるからさっさと吐けよ』
俺だって辛えんだよ…………てめえ等の耳障りな喚き声を聞くために無駄に労力を使わせられてんだぞ
オマケにまた制服をクリーニングに出さねえといけなくなった
リヴァイ『他の奴らはお前がラインに校舎の画像を上げたっつってたぞ。
誰が撮ったか心当たりくらいあるだろが』ギシィィィ
ヤンキー2『ウギァアアアッッ!!
や、やったのは中等部1年のジークって奴だ!!』
やれやれ……こいつでようやく犯人に辿り着いたか
まさか俺と同い年の奴の仕業だったとは
リヴァイ『中1だと?
なら今年入学したばかりじゃねえか。
何でそんな奴までこっちまで乗り込んで来る?』
ヤンキー2『これ以上詳しい事は知らない!!本当だ!!!!』
………ウソをついてる様子はないか
もうこれ以上は聞き出せそうにねえな
-
- 70 : 2018/05/20(日) 00:00:32 :
リヴァイ『そうか……………教えてくれてありがとう』ギギギギ
ゴキン
ヤンキー2『ーーーーッッ!!!!
がぁあぁあああああああああッッッッ!?!?!?』
リヴァイ『うるせえよ。
外しただけで騒ぐな』
ヤンキー2(脱臼)『ひグッ、えぐッ……
いでえよ……何で……?
正直に話したじゃねえかよぉぉ……………』メソメソ
リヴァイ『ああ…………そいつは別勘定だ』
ヤンキー2『……………?』グスグス
リヴァイ『テメエ…………さっき店でカップを割ったな?』
リヴァイ『俺はゴミを散らかす奴らが心の底から嫌いなんだよ』
-
- 71 : 2018/05/20(日) 00:56:16 :
ヤンキー2(え……………そっち?)
リヴァイ『さて…………最後に警告だ。
他の仲間にも伝えとけ』
ヤンキー2『………?』ビクビク
リヴァイ『二度とあの店で騒ぎを起こすんじゃねえ』ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
ヤンキー2『ヒィッ!!』ガタガタ
リヴァイ『……………良いな?』ギロ
ヤンキー2『う…………ああああああ!!
助けてくれええええええええ!!!!』ダッ
ふぅ……
何はともあれこれで犯人の目星は付いた
アイツらもしばらくはあの店に寄り付かねえだろうし、今日はもう帰るか
帰りにホームセンターで明日の掃除で使う
うすめ液を買って行こう
タタタタ
子供『おい!! 兄ちゃん無事か!?』
リヴァイ『よぉガキ。見ての通り無事だ』
子供『良かった―――――うわッ、何だこりゃ!?
さっきのヤンキー共じゃねえか!!』
リヴァイ『慌てんな、死んじゃいねえよ』
子供『まさか……兄ちゃんがやったのか?』
リヴァイ『―――――だったらどうだってんだ?』
怖くなったか?
まあ無理もねえか
さっきまで接客してた奴がヤンキー以上に危ねえ奴だと知ったら誰だって―――――――
子供『スッゲエ!!』
-
- 72 : 2018/05/20(日) 01:21:28 :
リヴァイ『……………は?』
子供『兄ちゃんたった1人でヤンキー共をやっつけてくれたんだろ!?』
子供『スゲエよ!ありがとな!!』キラキラ
予想外の反応だ
誰かをボコって尊敬や感謝されたのは初めてだ
リヴァイ『……………別に大したことじゃねえ。
俺にとって不快なクソ共を掃除しただけだ』
子供『でも、今までアイツらには店も迷惑してたんだ。
ホントに助かった……………じゃない!
本当に助かりました!』ペコリ
…………面白いガキだ
リヴァイ『おいガキ。
―――――お前、なんて名だ?』
-
- 75 : 2018/05/20(日) 02:28:18 :
翌日
喫茶店フクロウ
カランカラン
リヴァイ『よう、エレン』
エレン『あ!いらっしゃいませ、リヴァイさん!』
店長『……エレン、知り合いか?』
エレン『昨日話した、ヤンキーを追っ払ってくれた人だよ店長』
店長『ああ……君がそうか』
このおっさんが店長か
エレンの父親か?……にしては老けてるな
リヴァイ『……昨日は店を騒がせて悪かった。
申し訳無い』
店長『いや……こちらこそうちの店員が何かと失礼した。
それに迷惑な客を処理してくれたお陰で今日は客足が多い。
むしろ礼を言いたい』
エレン『リヴァイさん、ご注文をどうぞ!!』
こいつ……タメ口がなくなったと思ったら落ち浮きが無くなってねえか?
-
- 76 : 2018/05/22(火) 10:51:53 :
リヴァイ『……昨日の紅茶、
今日は金を払って飲みてえんだが……頼めるか?』
エレン『分かりました!
店長、値段は取りあえずアメリカンと同じでいいですか?』
店長『まぁ良いだろう』
エレン『それじゃ、すぐにお出ししますね!』
カチャカチャ
なぜ今日もこの喫茶店に来たのか
昨日潰したヤンキー共は今頃奴らの元締めに俺のことを伝えてる筈だ
たった1人の中坊に縄張りを荒らされた挙げ句、仲間を全滅させられたとくりゃ、奴らはプライドを守る為に報復を仕掛けるだろう
俺の校舎を汚しやがったジークとか言う奴が出てくりゃ御の字、手掛かりくらいは掴めるはずだ
エレン『お待たせしました、アッサムです!』コト
まぁ、美味い茶が楽しみで来ているのもある
リヴァイ『ああ』ズズ…
美味い……
自分で淹れたりすることはよくあるが、ここまで上手に入れられた試しはねえ
コイツのおかげで他人の手が触れたもんを口にするのも悪くないと思うようになった
店長『……エレン。
お客に応接するときは大声で話すな。
喫茶店は味だけでなく雰囲気を大事にしろと言ったはずだ』
エレン『……わかったよ』ムス
店長『……勤務中の話し方はどうした』
エレン『かしこまりました、店長』
まだ小学生の割にはしっかりした奴だとは思ってたが、
この店長の指導の成果か
店の雰囲気から見てセンスは悪くねえようだ
-
- 77 : 2018/05/22(火) 11:10:57 :
カランカラン
???『ヤッホーエレン!お手伝い頑張っているか〜?』
エレン『うげ…』
雰囲気に水を挿すようなチャラついた声が響いた
エレンが入ってきた客を見て露骨に嫌な顔を見せる
招かれざる客か?
???『相変わらずツンツンしてるな〜!
記念に撮っとこ』パシャパシャ
エレン『やめろよウゼえな!
客来てんだぞ!』プンプン
???『あ、お騒がせしてスンマセン』ヘラヘラ
ウゼえ上に軽い奴だな
制服を見るにレベ校の生徒…………昨日のヤンキー共の一味か?
リヴァイ『……おいエレン。
何なら追い出すか?』ヒソヒソ
エレン『いえ、ぜひお願いしたいと言いたいとこなんですけど…………コイツはちょっと』ヒソヒソ
???『え?なになに?
お兄ちゃんに内緒でお客さんと何話してんの?
仲間外れなんて悲しいぞエレン〜』
マジでウゼえな
男がこのノリで話すのがこんなにもウゼえもんだったとは……………
………………………………………ん?
-
- 78 : 2018/05/23(水) 22:41:36 :
リヴァイ「オイ……お前、名前は何だ?」
???「うん?俺っすか?
あっと……自己紹介しないとな」
イェーガー「どうも、イェーガーといいます。
実は俺、エレンの兄貴なんすよ〜」
リヴァイ「……マジか?」
エレン「……はい」
リヴァイ「全然似てねえな」
イェーガー「アッハハハ……やっぱそう思う?
ところでおたくの名前をまだ聞いてないな」
リヴァイ「……リヴァイだ」
イェーガー「どもども、リヴァイ君。
そっかー君がリヴァイ君ねぇ〜。
エレンから聞いたよ。何でもうちのワル共を店から追い出してくれたそうじゃん?」
イェーガー「世話をかけたねぇ〜」
-
- 79 : 2018/05/24(木) 08:07:58 :
リヴァイ「……」
何だか小馬鹿にされてるようでムカつく
だが目の前で兄貴を邪険に扱うのも気まずいだろう
エレンの顔を立てて握手くらいは応じてやろう
リヴァイ「別に……俺が迷惑したから片付けただけだ」スッ
ガシ
ギュゥゥウウウ
どうやら友好を結ぶ気はねえようだ
イェーガー「いや〜昨日からエレンが君の事をひっきりなしに話すもんでさ………一度どんな奴か会ってみたかったんだ……」ギリギリ
リヴァイ「……………そいつは光栄だ」ギリギリ
イェーガー(図に乗るなよリヴァイ君…………
エレンのお茶汲み修行に付き合って来たのは俺なんだよ。たまたま店でサービスされたからっていい気になるな)ボソ
-
- 80 : 2018/05/24(木) 08:55:13 :
イラ……
リヴァイ「分かった……………気を付けよう」ミシィィイイ
イェーガー「んがぁぁああああ!?!?」グギギギギ
パッ
エレン「うわっ!?
いきなり叫ぶんじゃねえよジーク!」
イェーガー「こ………このヤロウ、やりやがったな……痛えよ……」
リヴァイ「おっとスマン。
ちょっとだけ強めに握り返したんだが……どうやらお前の兄貴にはちと強すぎたらしいな」
エレン「やっぱスゲえなリヴァイさん!
ジークの握力って100kgはあんのに!」キラキラ
イエーガー「エ、エレぇ〜ン……
兄ちゃんの心配してくんないのぉ〜?」
エレン「はぁ?どうせまた握り潰そうとしたんだろ?いい加減俺の知り合いに会うたびに牽制すんの止めろよな!」
イエーガー「いいや!!
きっとコイツも良からぬ考えでお前に近づいてきたに違いない!
こんな目付きの悪いのが居たら悪影響だ!!」
リヴァイ「大きなお世話…………ん?
ちょっと待て……今ジークって言ったか?」ジロ
-
- 81 : 2018/05/25(金) 15:25:41 :
イェーガー改めジーク「あん?そうです俺がジークです何か?」ペッ
リヴァイ「そうか…………1つ聞いておきたいことがある」
リヴァイ「俺が1ヶ月かけてピカピカにした校舎にペンキをぶちまけやがったクソ野郎を探しているんだが……」
リヴァイ「まさかお前がそうか?」ゴゴゴゴゴ
ジーク「……そうだと言ったら……………どうする気かな?」
-
- 82 : 2018/05/25(金) 15:50:30 :
リヴァイ「……残して欲しい手足を言え。
2本までなら考慮してやっても良い」ギロ
ジーク「生憎手足はやれないなぁ……
俺こう見えてピッチャーなんでね」
リヴァイ「そうか……………表へ出ろ。
ここでお前を掃除したら店が汚くなっちまう……」
ジーク「良いね…………俺って結構しつこいよ?
自分で言うのもなんだが、台所の換気扇の油汚れ並に手強いから覚悟したほうが良い……」ガタン
リヴァイ「心配いらねぇ……………掃除は得意だ」ガタン
エレン「え? あのリヴァイさん、どうしたんですか?」
リヴァイ「エレン……悪いがお前の兄貴には貸しがある……取り立てさせてもらうぞ」
エレン「貸しって………おいジーク、何かしたのかよ?」
ジーク「…………悪いねエレン、ちょっとばかしこの坊やと遊んで来るよ」
ツカツカツカ…
バタン
カランカラン
-
- 83 : 2018/05/25(金) 21:02:00 :
路地裏
ジーク「漫画とかでよく路地裏で喧嘩するパターンは見たけど、まさか自分で体験するとはねぇ〜……」ザッザッザッ
路地の奥の方へ移動してやがる
何か企んでんのか?
リヴァイ「ずいぶん余裕だな………昨日のクソ野郎共がどうなったか聞いてんだろ?」
ジーク「悪いけど病院送りになる気は無いよ。
君がやっつけた奴らよりは出来るつもりなんでね」ザッザッザッ……
さっきからどうも個人的に気に食わねえ奴だ
だが逆に感謝してえ気分だ
嫌いな奴が相手なら遠慮する必要も無い……
と言いたいところだが…………
リヴァイ「お前の弟に免じて立ち上がれなくなる程度で勘弁してやる……来な」ジリ…
ジーク「ふむ……そっちからで良いよ。
自分から仕掛けるよりやり返す方が気が楽だ」
ザッ
ジーク「俺スポーツマンだからさ……
自分から暴力振るうのキライなんだよね」スッ…
リヴァイ「そうか………………………
ダン‼
ジーク(―――疾い!!)
何のつもりか知らねえが、一気に距離を詰めてやる
先ずは顎を撃ち抜いて――――――――
-
- 84 : 2018/05/25(金) 21:11:47 :
――――――――――ブゥン‼
ビシィ‼‼
リヴァイ「うぐッッ!!!?」ザザッ
ビシ‼
ビシビシビシビシィッッッッ!!!!!!
リヴァイ「ぐぁッッ!!?」
ジーク「あっと………………体狙ったつもりだったんだけど、一発顔面に当てちまった」
ジーク「…………やっぱさっき握られたせいで
コントロールが甘いな……
すまないな、痛かったろ?」
リヴァイ「ぐ……コイツは…………ボルトか?」ヨロ…
-
- 85 : 2018/05/25(金) 21:19:31 :
コイツ……!
ボルトを散弾みたいに投げつけてきやがった!!
リヴァイ「……わざわざ奥に移動して距離を取ったのはこのためか」ツー
ポタ… ポタ…
ジーク「分かってんじゃん……
狭い路地だから避けようにも逃げ場が無い―――
―――――――――――っしょ?!!」ブゥン‼
リヴァイ「ッッ!!」
ビシビシビシ!!!!
リヴァイ「ぐぉッッ!!?」
-
- 86 : 2018/05/25(金) 21:51:53 :
やべえ!
脇に移動しても路地が狭い上、壁で跳弾して逃げ場が……!!
リヴァイ「クソッ!!!!」ダン
ジーク「お? 意外と冷静だな……
そうだ、このボルトのつぶてから逃れるには
後ろに下がって路地を抜けるしか無い」
ジーク「俺は素手の喧嘩はあまり強くないんでね………殴って腕を痛めたりしたら野球が出来ないだろ?
だから殴られない、かつ殴る必要の無いやり方を編み出したんだ」ジャラ
リヴァイ「く…………暴力がキライだと?
こっちの方がよっぽどえげつねえだろが!!」
ジーク「暴力に立ち向かうのに必要なのは知恵とさらなる暴力だ。
……さてどうする?
そうやって通りの角に隠れていてくれれば俺も痛い思いをさせずに済む」
ジーク「言っておくが無駄弾を撃たせる気なら無駄だぞ?
お前が逃げ切れられない距離に踏み込むまでは撃たない。
そしてこの狭い路地の長さは20mだ。
奥にいる俺のとこへ辿り着くまでに4回は打ち込める」
ジーク「さっきは警告のつもりで顔を避けたが………次は顔面に当てる。そうすりゃ流石のお前も怯むだろ?
怯んだ分俺は時間稼ぎが出来て撃ち込む回数を増やせる」
ジーク「…………どうだ?まだ続けるか?」
-
- 87 : 2018/05/27(日) 22:22:10 :
リヴァイ「あいにく俺はお前を見逃すつもりは全く無い。
俺の校舎を汚した落とし前はつけさせてもらう」
ジーク「……そうか、残念だ。
エレンがお前を気に入ってたからなるべく怪我はさせたくなかったんだが……」
ジーク「来いよリヴァイ君……」
リヴァイ「とは言えこの威力……流石に何発も食らったらマジでヤベえな」
リヴァイ「だがどうにかして奴に近付かねえと――――――」
ジーク「ん〜やっぱ素直に飛び込んでくるほど馬鹿じゃないか……」ジリ…
リヴァイ「おい!
今からテメエの面をぶっ潰す!
覚悟を決めるんだな!!」
ジーク「ならさっさと潰しに来いよ。
俺に近づかない限りお前は手も足も出せないぞ?」
リヴァイ「そうだな…………そうさせて貰う!!」ガシャン
-
- 88 : 2018/05/27(日) 22:27:58 :
ジーク(来るか!)ザッ
ガシャン‼ ガシ! ガシ!
ジーク「―――!?
……………なんの音だ?」
ガン! カン! カン! カン! カン!……
ジーク(近づいて来やがる……
だが奴の姿が見えない!
一体何をして……………)
ダン‼
-
- 89 : 2018/05/27(日) 23:46:44 :
ジーク「―――――上だと!?」バッ
ジーク(コイツッ、屋根を伝って―――――)
リヴァイ「ここだ!」バッ
ジーク「跳びやがった――――――クソォ!!!」
ブン!!!!
リヴァイ「ぐっ!」ビシビシ‼
スカ スカ
ジーク(拙い!体勢が崩れて狙いが―――――)
____スタッ
リヴァイ「――――――――来たぜ!」ブゥン!
ゲシィ‼
ジーク「ガッ!!!?」
ドサ‼
ジーク(馬鹿な……
屋根によじ登ってここまで伝って来るなんて普通するか――――!?)
-
- 90 : 2018/05/28(月) 00:10:42 :
リヴァイ「ハァ、ハァッ―――――ようやく……一発食らわせたか」ゼェ…ゼェ…
コイツのつぶての威力はマジでヤバかった
だが真上に向かって投げるのは流石に慣れてなかったようだ
威力こそ落ちて無かったが、狙いが散漫で2発しか俺に当たらなかった
ジーク「この…………バケモノが!」ヨロ…
リヴァイ「光栄に思え………
俺が一発食らわすまでにここまで傷を負ったのは初めてだ」ゼェ…ゼェ…
ジーク「クソッ!!!!」ブン‼
リヴァイ「チィ――――!!!!」ダ‼‼
バキィ!!!!
ジーク「ゲボォ!!?!?」ドサ
リヴァイ「お前の戦法は距離を取られたら確かに厄介極まりねえが……………接近しちまえば逆に投げるまでの動作が掛かり過ぎて素手相手には不利だ」
ジーク「……あんな方法で距離を詰めてくる奴がお前以外にいるかよ……ぐっ!!」
リヴァイ「さて………これでようやくお前におしおきが出来る」ザッ
リヴァイ「だがその前に一つ聞きてぇ……………
お前は俺と同じ中1だ。
ついこの前入学したばかりのお前が、なんだってうちの校舎に乗り込んで来た?」
-
- 91 : 2018/05/28(月) 00:23:34 :
-
ジーク「……………何で今それを聞く?」
リヴァイ「長年抗争を続けて来た高等部の連中ならともかく、お前は何の恨みも因縁もねえ筈だ……………そんな奴が、わざわざ警備員を怪我させてまでウォール校に殴り込んで来るか?」
リヴァイ「あれをやったのはお前の意志か?
それとも……………命令されたか?」
ジーク「……………なるほどね…」
ジーク「イカれてると思ってたが、存外頭も回る奴だ……エレンが気に入る訳だ」
-
- 93 : 2018/05/28(月) 00:44:34 :
ジーク「お前達の校舎を汚したのは済まないと思ってるよ……………だが、レベリオ校では下級生は上級生の言うことに逆らえない、暗黙のルールがある」
ジーク「特に高等部の連中の命令は俺達中等部には絶対だ……………
逆らったら目を着けられ、暴力も当たり前に振るわれる」
ジーク「平穏に過ごすには服従する以外に選択肢は無い……………だから無茶な命令だろうと、
やるしか無かったんだ」
リヴァイ「……………お前に命令したのは誰だ?」
ジーク「高等部のコスロって奴……うちのヤンキー共のヘッドだよ。
しかし参ったよ………お前みたいなのを相手にするくらいならあのデブを殴る方がまだ勝算があったかもな」
ジーク「…………話は終わりか?
………ならさっさと済ませてくれよ。
出来ることなら骨折は勘弁して欲しいな」
-
- 94 : 2018/05/28(月) 09:30:07 :
リヴァイ「……わかった、善処はしてやる」スッ
ジーク(だから嫌だったんだ…………他校との喧嘩に関わるなんて)
???「おいおいジーク………結局お前までヤラれてんじゃん」
-
- 95 : 2018/05/28(月) 09:44:32 :
リヴァイ「あ?」
ジーク「コスロ……………さん」
コスロ「茶店取り返してこいっつったのに………これだから中坊は使えねえ」
ゾロゾロ
ムカつく面したデブがいきなり会話に混ざって来やがった
後ろの奴らはレベ校の高等部か……
20人以上はいやがる
コスロ「リヴァイっつったか?
昨日はコイツが世話になったな」
ヤンキー2「……よぉ」
リヴァイ「ああ……お前か。
昨日外した肩は無事か?」
ヤンキー2「ふざけやがって…………ヘッド、コイツで間違いありません」
コスロ「うちのを10人病院送りにした奴と聞いて見に来てみりゃ、エラくチビだな…………」
コスロ「……んで、散々大口叩いといてあっさり返り討ちになったってわけか、ジーク?」
ジーク「……すみません」
コスロ「……ったく、これじゃあお前のとこのガキ共に手を出さねえって約束も無効だなぁ?」
ニタニタ
ジーク「ま、待って下さい!
俺は負けましたがコイツも消耗してます、
昨日みたいには戦えないはずです!」
ジーク「勝てこそしませんでしたが、俺は十二分にレベリオ校に貢献したはず……
だからどうか、リトルの皆にこれ以上手を出さないで下さい!!」
-
- 96 : 2018/05/28(月) 15:32:25 :
コスロ「はん! 負けても厚かましさだけは健在だな?
しかしまぁ………」
リヴァイ「…………」ゼェ… ゼェ…
コスロ「まあお前一人でここまで疲弊させた事は褒めてやるよ。
おいテメエら! こいつを囲め!!」
ゾロゾロゾロゾロ…
リヴァイ「見くびられたもんだな……俺がちょっと疲れた程度でお前らみてーなクソ共にやられるとでも?」
コスロ「いいや? お前がこんだけの人数相手でも危うい事くらい分かってるさ…………おい、連れて来い!」
ヤンキー2「ヘイ!
オラ、暴れんなこのクソガキ!!」
ンーー!ンンーーーーッッ!!
リヴァイ「――――!?
エレン……てめえ等……………」ギロ
エレン「んんんんッッ!!」ジタバタ
ヤンキー2「へへ……このガキ、お前と仲良しなんだろ?
ジークとやり合ってる間、心配そうに覗いてたんだ」
コスロ「言いたい事は解るよな?
お前がちょっとでも抵抗しようもんなら……………」パチン
スチャ
リヴァイ「てめえ……………」
コスロ「このガキが俺のナイフで痛い目に遭うんだぜ?」
エレン「――――――ッ、…………ンンンンンンッ!!!!」ジタバタ ジタバタ
ゲシィ! ゲシィ!
ヤンキー2「痛ててて!
いい加減にしやがれクソガキ!!」ゴン!
エレン「んぐう!!……………モガモガ
――――――プハッ!
いい加減にすんのはそっちだろが!!
人質とった上大人数で囲むなんて卑怯だぞ!!
正々堂々勝負しろぉ!!」
-
- 97 : 2018/05/28(月) 16:09:46 :
コスロ「ぷっ――――ダハハハハハ!!
おいガキ。
俺達は勝負じゃなくて喧嘩してんだよ!」
ヤンキー2「卑怯だぁ?
それがどうした!?
俺達は不良だ、正々堂々なんざ知ったことか!!」
ヤンキー他
「「「「「そうだそうだ!!」」」」」
ハハハハハ‼
エレン「くっそぉ…………
ごめんなさいリヴァイさん……
俺、ジークがリヴァイさんと喧嘩するって思って……心配で…………」
リヴァイ「…………エレン。
お前が気にする事じゃねえ、心配するな」
エレン「でも……」
リヴァイ「それとな…………そいつ等の言っている事は間違っていねえ」
リヴァイ「俺は校舎を汚したこのクソ野郎共を掃除しに来た……こんな奴らが卑怯な手を使ってくるなんざ端から分かりきってんだ」
リヴァイ「それに、だ……こんな奴等如きに勝負なんざする価値もねえ……」
リヴァイ「手前よりも年下のガキを脅して手を汚させた挙げ句、関係ない喧嘩の尻拭いまでさせるような臆病者がいくら集まったところで、
俺はかすり傷すら付かねえよ」
-
- 98 : 2018/05/28(月) 16:18:26 :
コスロ「ほーん……じゃあかすり傷が付くか試してやるよ。
お前ら! やっちまえ!!
抵抗したらこのガキを痛めつけてやる」
ヤンキー共
「「「「「「「「「
おお!!」」」」」」」」」ザッ
「…………………………あのぉ〜……………」
-
- 99 : 2018/05/28(月) 16:24:54 :
コスロ「なんだジーク?
起きたんならさっさとお前もコイツをボコれ!!」
ジーク「コスロさん……………そのクリッとした可愛いおメメの坊や、どうしたんですか?」
コスロ「このガキか?
このチビが昨日からコイツと仲良くしてたからとっ捕まえて人質にしたんだよ。
それがどうした?」
ジーク「そうなんですかぁ〜…………
それでそんな物騒なもんを突きつけてんですねぇ〜……………」
コスロ「分かったならさっさと――――
バキィィイイ!!!!!!!!
-
- 100 : 2018/05/28(月) 16:48:16 :
コスロ「ぶげぇえッ!!!!」ズザザ
ヤンキー共
「「「「「「ヘッド!!?」」」」」」
ヤンキー2「な!? ジーク、てめえなんの真似だ!!」
ジーク「…………」ザッ ザッ ザッ
ヤンキー2「コイツッ! 近付くんじゃねえ!」
ギリ…
エレン「ぐっ……」
ジーク「」ピタ
ヤンキー2「よ、よし………それでいい。
貴様ぁ……中坊の分際でコスロを殴りやがって!!
覚悟は出来て―――――――
ブゥン!!
――――ズガン!!!!
ーーーーッッ、
うぎゃあああああーーーーッッ!!!!」
-
- 101 : 2018/05/28(月) 22:54:21 :
- てんさい
-
- 102 : 2018/05/28(月) 22:54:41 :
- 君 かっこいい
-
- 103 : 2018/05/28(月) 22:55:20 :
- りり
-
- 104 : 2018/05/28(月) 22:56:07 :
- つ
-
- 106 : 2018/05/28(月) 22:59:04 :
- え?
-
- 107 : 2018/05/29(火) 23:57:08 :
ヤンキー2「は、はにゃがァあああ!!」パ
エレン「うぉっと!」スル
ジーク「大丈夫かエレン」
エレン「う、うん……」
ジーク「後ろに隠れてろ」
エレン「分かった………」タタ
コスロ「ぐぅう………」キッ
コスロ「………ジークッ、このバカ野郎がぁああ!!
誰を殴ったかわかってんのかテメエ!!?
この落とし前はテメエ一人で済むと思うなy―――――」
ガシ
ジーク「 落 と し 前 だ
ぁ 〜 ? 」ゴゴゴゴゴ
コスロ「あが…は、離せ」ギリギリ
ジーク「人の可愛い弟に汚え手で触りやがってよぉ……」ユラリ
ジーク「落とし前つけんのはテメエの方だよ
コスロ『さん』?」
ベキィ‼
コスロ「ぽ……………」ドサ
-
- 108 : 2018/05/30(水) 00:32:31 :
モブヤンキー(以下モブヤン)
「ひっ……イェーガー、テメエ俺らに楯突く気か!?」
モブヤン「お前の大事なリトルリーグのガキ共がどうなっても良いのか!?」
ジーク「――――――邪ッッッッッッッ!!!!」ギュオン
ズガガガガ‼‼
モブヤン「「「「おわぎゃああああ!!!」」」」
モブヤン「ヒィ!!?」
モブヤン「ヒデえ……」ゾク
モブヤン「嘘だろおい……」ブル…
モブヤンだった何か「「「「 」」」」
ジーク「なぁリヴァイ君……
俺ちょ〜っとブチ切れちゃってさぁ…………
すこぉ〜しだけ手ぇ組まない?」ゴゴゴゴゴ
リヴァイ「………同感だ。
いい加減俺もコイツ等のツラを拝むのが耐えら得なくなったトコだ」ゴゴゴゴゴ
ザッ ザッ ザッ ザッ
モブヤン「クッ…………お前ら怖気づいてんじゃねえ!!
こっちは20人いんだぞ!
一人増えようが関係ねえ!!」
ヤンキー共「「「「へ、ヘイ!!」」」」
-
- 109 : 2018/05/30(水) 00:36:30 :
リヴァイ「おいお前………間違えて俺に当てたら脳天叩き割るぞ」ザッ ザッ ザッ
ジーク「安心しなよ………俺キレたときのがコントロールの精度上がるんだ……
ほらアレだよ、窮地になると却って昂揚するランナーズハイって奴だ」ザッ ザッ ザッ
リヴァイ「この程度のゴミ共相手に窮地に追いやられるとは情けねえ……」ザッ ザッ ザッ
ジーク「イヤ違うから。
窮地ってのは俺じゃなくて弟のって事だから。
お父さんスイッチならぬお兄ちゃんスイッチみたいな」
モブヤン「な、舐めやがって!!
やっちまえ!!」
ヤンキー「「「「「おお!!」」」」」
ウォオオオオオ‼
シニサラセェ−−‼
ドドドドドド
ジーク「今思えば何でこんな汚物の下に付いてたんかなぁ〜……自分でもさっぱり理解出来ない」
リヴァイ「汚物か…………言い得て妙だがまぁ良い……………」
リヴァジク『『 磨 り 潰 す 』』
-
- 110 : 2018/05/30(水) 00:50:36 :
5分後
エレン「す、すげえ……………」ボーゼン
「あ〜あ〜…………お前が逃がした奴仕留めるのに気を取られて何発か食らっちまったじゃないか」
「いつから俺はテメエのフォローに回った?
お前の身の安全なんざ知るか」
ジーク「そんなこと言って、俺がお前の背後に回った奴をノさなかったら今頃お前の身長2センチ縮んでたぞ?」
リヴァイ「恩着せがましい奴だ………俺は14人はブチのめしたぞ。
文句言う前にもっと貢献しろ」
ジーク「貢献言うなら俺大将ブチのめしました〜」
リヴァイ「ッチ……………まぁ良い。
――――――――――これでようやく片付いた」
ヤンキー共の屍の山
「「「「「「「「「「 」」」」」」」」」」
ドーン
-
- 111 : 2018/05/30(水) 01:08:49 :
ジーク「とはいえ流石に……………
疲れたぁ〜」ゴロン
リヴァイ「まぁ……こんだけの人数は……
俺も……骨が折れたぜ……」ガク
エレン「――――ッ!! リヴァイさん、ジーク!」ダッ
ジーク「エレぇ~ン…………何でコイツの名前が俺よりも先に来んの?泣いちゃうよ?」
リヴァイ「よぉ……………怪我はねえか?」
エレン「俺は大丈夫………二人とも血が出てる!
俺、店に行って救急箱と店長呼んでくるから、動いちゃ駄目だよ!?」
ジーク「あ〜いいよいいよ、かすり傷だから平気さ。
そうだろ?」
リヴァイ「かすり傷だ?何の事だ?
俺は全くもって無傷だが?」
エレン「良いからここで待ってて!!
絶対だぞ!?」タタタタ…
ジーク「………全く心配性だなぁ。
ま、可愛いから良いけど」
リヴァイ「………小学生とは思えねえくらいしっかりした奴だな。
本当にお前、あいつの兄か?」
ジーク「……………半分は、ね」
-
- 112 : 2018/05/30(水) 01:32:51 :
リヴァイ「……………半分だと?」
ジーク「あ〜今のナシ!
忘れてくれ」
リヴァイ「どう言う事だ?
お前とあいつはあの店長のガキじゃなかったのか?」
ジーク「イヤ店長は関係ない。
店長はエレンを預かってるだけ……………
ああもう、質問するな!」
リヴァイ「預かってる?
お前達の親は――――」
ジーク「ちょっと黙れ」
リヴァイ「……………悪い」
ジーク「…………エレンの事を考えるなら、あいつが良いって言うまで触れないでくれ」
リヴァイ「その、なんだ……………すまない。
気の毒な事を聞いちまった」
ジーク「……………は?」
リヴァイ「まさかあの歳で両親と死に別れるなんざ――――――」
ジーク「待て待て、死んでないから。
親父もお袋もちゃんと生きてるよ!」
リヴァイ「……………ッチ、紛らわしい言い方すんじゃねえよ」イラ
ジーク「……俺が言うのも何だけど、お前ってかなり理不尽な奴だな」
リヴァイ「俺はてっきり両親と死別したエレンをお前店長親子が引き取っているものとばかり……」
ジーク(呆)「ハァ〜…………」
ジーク「俺とエレンは腹違いの兄弟だ」
ジーク「そんで……エレンの両親は今外国に行っている。今じゃ一年のほとんどは離れて暮らしてる」
ジーク「……………そうなった原因のひとつが、俺達親子なんだ」
ジーク「わかるよな?後は察してくれ」
リヴァイ「ああ……察した………」
-
- 113 : 2018/05/30(水) 01:54:53 :
リヴァイ「ところで…………………………
――――――校舎の件についてだが」
ジーク「……………今それに触れるか?
勘弁してくれよ、まだ制裁し足りないの?
どんだけ校舎を好きなんだよお前」
リヴァイ「その事はもういい。
結局お前はあのクソデブに脅されてやった訳だしな」チラ
コスロだったもの「」
ジーク「…………俺がリトルリーグでピッチャーやってんのを、あいつ等が嗅ぎ付けてさ……。
しつこくケンカ要員に加えようとしてきたのを断わり続けてたら、
あいつ等今度はリトルの後輩にまで嫌がらせをしてきてさ」
ジーク「メチャクチャにされたくなかったら言うことを聞けって、後輩達まで盾にとって、どうしようもなかった」
ジーク「どーしよっかなぁ…………こうなっちまったら、俺一人が制裁受けても済まないだろな」
リヴァイ「……………」
リヴァイ「………お前はそっちの頭を潰した。
下の奴らは中1のお前に負けた奴を頭とは認めねえだろうな」
ジーク「俺に下剋上しろって言うのか?
冗談きついよ、うちの学校にあと何人ワル共がいると思ってる?」
リヴァイ「今俺達が潰したのはコスロの取り巻の中でも上の奴らだろう。
なら残りは更に下のカスばかりだ」
リヴァイ「そいつ等全員を下せばいい。
俺が手を貸してやる」
ジーク「…………お前が?
そんなことしてお前に何の得がある?」
-
- 114 : 2018/05/30(水) 02:45:20 :
リヴァイ「正直うちとお前のとこの不良共の諍いに興味はねえ……」
リヴァイ「だが今回みてえに巻き添えで迷惑を被るのはたくさんだ」
リヴァイ「お前だってそうだろう?」
ジーク「……………まぁね。
リトルの奴らにまで飛び火しちゃったし、エレンのバイト先にも被害が及んでるんだし」
リヴァイ「こいつは持論なんだが………
躾に一番効くのは痛みだと思う。
どんなに頭の悪い畜生だろうが、徹底的に味わせりゃ、自ずと教訓を得るだろう……………
土足で縄張りに踏み込めば、どんな目に遭うのかを、な」
ジーク「……………つまり、俺らの領分を侵そうとする奴らを協力して潰す………そういう事か」
リヴァイ「まぁそうなる訳だが……………
お前はリトルリーグの後輩を護れる。
俺は学校に汚えゴミ共が寄り付かなくなって気分が良い」
リヴァイ「一人じゃ難しいが、お前と俺なら大概の奴らは相手にもならねえだろう。
協力して損はねえと思うが……………
どうだ?」
ジーク「……………その俺達の領分に、
『フクロウ』は含まれんの?」
リヴァイ「そうだな……………俺もあの店が気に入った。胸糞悪いクソ共が居座ってさえ居なければな」
ジーク「…………俺も不良はキライなんだよね。あんなのがエレンの近くに居たら人格形成に悪影響だよ」スッ
リヴァイ「決まりだな」スッ
―――ガシ―――
-
- 115 : 2018/05/31(木) 21:53:56 :
- ――――――――――――――
――――――
――
喫茶店 フクロウ
ジーク「………とまぁ、そんな感じでこの辺で不良狩りをやってたらいつの間にか俺達が校内最強の座に君臨しちゃったって訳さ」ズズー
アルミン「……なんと言うか、
本当に実現するあたりがアッカーマン先輩らしいって言うか………」チラ
リヴァイ「…………ようやく不良共のツラを見ずに済むと思ったら、今度は何故か担ぎ上げられて付き纏ってきやがる」ッチ
ジーク「なんって〜かさぁ……………
ああいう連中は力関係に正直というかねぇ、
やっぱ自分よりも強い奴の下に就きたがるんだなって制圧し終えて気付いた」
アルミン「見事に大将に担がれたんですね……………それにしても、ジークさんって案外優しいんですね。
後輩を護るために身を削るあたり」
ジーク「案外とは何だよ?
俺は誰にだって優しいお兄ちゃんだよなぁ、エレン?」
エレン「……」キュッキュッ
ジーク「無視しないでよ兄ちゃん寂しくて死んじゃうよ?」
-
- 117 : 2018/06/01(金) 21:14:38 :
エレン「…………優しい兄貴なら会うたびに鬱陶しくスキンシップしようとするなよ」
リヴァイ「傍から見りゃ、危ねえやつ以外の何モンでもねえな……
おいエレン、お前にコイツをやろう、防犯ブザーだ」
エレン「あ、助かります。
さっそく使わせてもらいますね」
ジーク「何だよエレン、そんなの無くたってお前にチョッカイ出す奴は俺がぶっ飛ばしてやるよ。
あとエレン、怪しい人から物を貰っちゃいけません!
寄越しなさい」
エレン「リヴァイさんどうしましょう、見るからに怪しい人物が迫って来るんですが…………
コレ、使っちゃっていいですか?」
リヴァイ「まぁ待て。
親戚に警官やってる奴がいる。
そいつに頼んで始末して貰おう。
今呼んでやる」ポチポチ
ジーク「止めろぉ!!
不当逮捕だぁぁあああ!!!!」
-
- 120 : 2018/06/01(金) 21:49:32 :
- ミスった
上のアルミンのアッカーマン先輩はリヴァイ先輩に脳内補完よろ
―――――――――――――――――――
アルミン「アハハハ……………
ところでエレン、明日から部活の選択が始まるけど、どこか決めてるとこはあるの?」
エレン「ねえよ」キュッ キュッ
アルミン「だったらさ、漫画研究会はどう?
僕が入ろうと思ってるんだけど、一緒に入らない?」
エレン「興味ねえな。他を当たってくれ」
アルミン「う〜ん残念……………考えたら、ここには漫画がたくさん揃ってるしね」ペラ
エレン「……つーかお前何でここに来てんだよ?」
アルミン「いやさぁ……ここってこの時間帯なら不良や他のお客さんも来ないんでしょ?
だったら安心して漫画読めると思って、リヴァイ先輩にお願いして付いてきたんだよ」
エレン「そうかい……」
-
- 123 : 2018/06/01(金) 22:14:55 :
アルミン「ところでアニメとか好き?
僕パソコンに気に入ったの入れてるからおすすめの―――」
エレン「あのさぁ……………俺そういうの興味ねえんだよ。
あと、何かお前なれなれしくねえか?」
アルミン「だって僕たち昨日から友達じゃないか!」
エレン「知らねえよ。
そもそも昨日のいつから友達になった?」
アルミン「僕を店に呼んでくれたじゃないか!」
エレン「オメーが勝手に付いてきただけだろ」
アルミン「あと名前で呼び合う仲になった!」
エレン「お前日本かぶれが過ぎるぞ……
こっちじゃ普通に名前で呼び合うだろが」
アルミン「イヤだなぁ、僕をファーストネームで呼んでくれるのは家族以外は君だけだよ」
エレン「……………」
アルミン「言ってて哀しくなった…………」シクシク
エレン「その……………ドンマイ」
アルミン「それに僕を不良から助けてくれたじゃないか!」
エレン「だから揉め事が起こると困るからって昨日も――――」
「「ちょっと待て」」
-
- 124 : 2018/06/01(金) 22:15:30 :
アルミン(あ、ヤバ――――)
ジーク「ねえアルミン君。
不良に絡まれたって本当?
アルミン君?」ゴゴゴ
ジークさん、エレンに合わせて名前呼んでくれるのは嬉しいですからもうちょっと離れて下さい、近いです
リヴァイ「ここいらで騒ぎを起こす奴はもう居ねえと踏んでいたんだが…………
どうやら躾のなってねえのがいるらしいな。
うちの学校か?」ギロ
ジーク「いやそれはない。
アルミン君に絡んだなら相手はうちの奴らだろう。
うちのヤンキー共にはエレンに手を出せば俺がブチ殺すと釘を刺してある。
アルミン君の話からして止に入ったのがエレンだと知って退却したんだろう。
そんなトコだろう、アルミン君?」
ジークさんアルミン君はもう良いです
あと察し良過ぎですワロえない
エレン「未遂で済んだから良いだろ別に。
アルミンだって許すって言ってたし」
アルミン「そ,そうですよ!
僕は気にしてませんから!!」
むしろ今更掘り返されても困るよ!!
-
- 125 : 2018/06/02(土) 22:37:04 :
エレン「全く…………近所の掃除は助かりますけど、あんまりやり過ぎないで下さいよ?
ただでさえ普通のお客さんが減ってるのに、物騒な事になったら経営に響くって店長が心配してますから」
リヴァイ「……………善処しよう」ズズ
ジーク「まぁ気を付けるよ」ズズー
ジーク「ん〜美味い………
この紅茶メニューに出して正解だよエレン」
エレン「そりゃどうも」
ジーク「……なぁエレン、今度お袋を連れてきてもいいか?」
エレン「…………俺に聞く事かよ?
好きにすりゃ良いじゃねえか」
ジーク「そっか…………そんときゃまたコレ淹れてよ、きっと気に入る」
「ダイナはコーヒー派じゃなかったか?」
-
- 126 : 2018/06/02(土) 22:51:11 :
エレン「ああ店長、休憩上がったのか?」
店長「変わったことは?」
エレン「いつも通りだよ」
店長「分かった…………」
ジーク「おいおい店長、何でアンタお袋の好み知ってんのさ?」
店長「忘れたか?
誰がお前らの親父にダイナを紹介したか」
エレン「そういや父さんがダイナさんと出会ったのここだったっけ……」
ジーク「エレンがここでバイトしてるって知ったら飲んでみたいって言い出してさ」
店長「そうか…………なら俺の出番は無いな。
エレン、出してやるといい」
エレン「……………良いけど」
ジーク「心配ないよエレン。
飲んだらさっさと帰るからさ」
-
- 127 : 2018/06/02(土) 22:58:51 :
店長「そうだな……………さてお前ら。
そろそろ開店だ。
客の邪魔になる前に帰れ」
ジーク「へ〜い…………」ガタ
リヴァイ「今日も美味かったぞエレン」
エレン「ありがとうございます。
清掃頑張って下さいね」
ジーク「お兄ちゃんにも何かガンバ言ってよぉ〜?」
エレン「サボってる奴には言わねえから」キッパリ
カランカラン
-
- 128 : 2018/06/02(土) 23:07:27 :
外
カランカラン
ベツニソトマデオクラナクテイイゾ
キニシナイデクダサイ
???「ん?」
リヴァイ「それじゃあエレン、委員会の事だが、気が向いたらいつでも遠慮するな」
エレン「分かりました」
???「あれは――――
イェーガー君にリヴァイ先輩?
……え、どういう関係なのあの二人?」
ジーク「ああもう!
人の弟に良からぬ勧誘をするなよリヴァイ!!」
???「―――ッ!?
アレってまさか……………レベリオの元締めのジーク・イェーガー!?」
-
- 129 : 2018/06/04(月) 07:35:33 :
- エレミカですか?
-
- 130 : 2018/06/04(月) 16:55:40 :
- »129
カップリングはまだ決めてない
でも原作とスクカーの設定が参考なので人間関係は踏襲するつもりだよ
-
- 131 : 2018/06/04(月) 17:23:33 :
翌日
通学路
エレン「ファ〜………」
アルミン「おはよう!エレン!!」
エレン「何だよ……アルミンか」
アルミン「今日からクラブの勧誘が始まるよ!
楽しみだなぁ………」
エレン「……オメーはやりてえ事があって幸せだよな」目コスコス
アルミン「あれ?
なんだか眠そうだね」
エレン「昨日の夜にジークからひっきりなしにラインのメッセージが来てよ……
やれリヴァイ先輩に近づくなだの、野球は良いぞだの……」
アルミン「アハハハ………でも、やっぱり今のうちにどこかのクラブに入ってた方がいいよ。
グループに所属してない生徒ってイジメのターゲットにされやすいらしいから」
エレン「イジメぇ?
少なくとも不良共ならリヴァイ先輩がシメて大人しい筈だろ?」
-
- 132 : 2018/06/04(月) 17:32:08 :
アルミン「イヤ、不良は関係ないんだ。
生徒同士のグループからあぶれちゃうとパシリにされたり村ハチにされたりしやすいんだよ」
エレン「いわゆるぼっちってやつか」
アルミン「まあそうだね。
エレンはリヴァイ先輩に気に入られてるから心配無いかもしれないけど、僕なんて小学校の頃は苦労したよ……」
エレン「ふ〜ん……ま、俺は美化委員会を覗いてくるよ。
バイトまで見学してるからよ」
「ちょっと君!今美化委員会って言ったかい!?」
-
- 133 : 2018/06/04(月) 17:53:52 :
エレン「ん?アンタ誰?
アルミンの知り合いか?」
アルミン「いや、僕も知らない」
「ああ済まない、申し遅れた」
マルロ「俺は1年のマルロ・フロイデンベルクだ」
エレン「エレン・イェーガー、同じ1年だ」
アルミン「僕はアルミン・アルレルト。
おんなじ1年だよ」
マルロ「よろしく。
それはそうと、君今美化委員会に行くって言ったか?」
エレン「そうだけど?」
マルロ「絶対にダメだ!
あの委員会に近づくなんて物理的にも人生的にも自殺行為だ!!」
エレン「は?どういう事だ?」
マルロ「君らはまだ知らないのだろうが、美化委員会は高等部の不良が屯する魔窟だ!
今あそこは中等部1年目にして全学の不良を制圧したアッカーマンという奴が仕切っている」
マルロ「風紀委員会ですら手出しできない危険な所だ………行ったら間違いなく不良に襲われる上、内申にも悪影響になりかねん!」
エレン「……………へ〜」
アルミン「でも真面目に活動しているんだろ?
学校もすごくキレイだし、ホントにそんな危ないとこなの?」
マルロ「それはな…………
アッカーマンは病的な潔癖症で、部下たちに掃除を徹底させているからなんだ。
奴の近くで埃一つでも舞い上げたが最後、病院送りになるほど暴力を浴びせられ、翌日にゴミ袋に詰められて集積所に遺棄されるという……」
-
- 134 : 2018/06/04(月) 17:57:34 :
- >>30エレミカにしてください
-
- 135 : 2018/06/04(月) 18:07:54 :
アルミン(エレン、そこんとこどうなの?)ヒソヒソ
エレン(誇張も混じってるけど、否定出来ねえな)コソ…
エレン「……まぁ何だ。
忠告は聞いた、気を付けるよ」
マルロ「そのほうが懸命だよ……
だが安心して欲しい、俺が風紀委員長に上り詰めたら、そんな危険地帯は校内から一掃してやる!」
アルミン「え、君風紀委員会に入るの?」
マルロ「ああ。そしてこの学校から暴力を無くし、生徒による真の平和な秩序を作る!
それが俺の望みだ!!」
エレン「そ、そうか…………じゃな」ソソー
アルミン「ガンバってね……………」ササー
スタスタ
アルミン「マルロ、リヴァイ先輩に半殺しにされないと良いんだけど…………」
エレン「心配ねえさ……あの人は結構常識人だ」
アルミン「そう願うよ……心から」
-
- 136 : 2018/06/04(月) 18:14:21 :
- »134
ほのぼのに終らせるけど考慮はしておく
-
- 137 : 2018/06/04(月) 19:25:46 :
- カプはいらないです
-
- 138 : 2018/06/04(月) 21:44:53 :
- 俺もカプなしがいい
-
- 139 : 2018/06/04(月) 22:01:59 :
ガヤガヤ
オハヨーヒストリア!
キョウモアイカワラズオウツクシイ!
オレトランチヲイッショニ…
キタネエツラヲメガミニミセンナ!
エレン「ん?
あそこやけに賑やかだな………」
アルミン「ああ、ヒストリアのグループだね」
エレン「ヒストリア……ああ、アイツね。
フリーダの妹の」
アルミン「理事長の娘でその上可愛いし、入学してからあっという間に学校中の人気者になっちゃったんだよね」
エレン「ふ〜ん……」チラ
ユミル「テメエら!
ヒストリアに用があんならまず私を通しな!」
ヒストリア「…………」ピコピコ
モブ「ヒ、ヒストリア!
Badwomanの新作のチケットが手に入ったんだ、ぜひ俺と一緒に!!」
モブ「テメエ抜け駆けはずるいぞ!」
ウルセエ!
ワーワー
デデーン
ヒストリア「あ………死んじゃった」
モブ「ぜぇ、ぜぇ……それでヒストリア!
今度の土曜の夜にでも――――
「ねえ――――」
ヒストリア「せっかくファイナルステージまで行ったのにあんたが気を散らしたせいで死んじゃったんだけど?」ジロ
モブ「へ? あ、その……ごめん」
ヒストリア「……………私ここまで来るのに2週間費やしたのよね。
あなたにとっては2週間という時間って、ごめんの一言で済むだけの価値なの?」
モブ「いや、そういう意味じゃなくって―――」
ヒストリア「ねえ、ユミル―――――」
ヒストリア「目障りだから皆片付けといて?」ニコ
ユミル「だってよぉ?」ニタァ〜
モブ「ひぃ!」
ヒストリア「私先にHR言ってるから後お願いね〜」スタスタ
ユミル「あいよ〜♪
さぁ〜てお前ら……………身の程を弁えずに私の女神に近付いた罪を懺悔する準備はOK?」
モブ「「「 」」」
ヒィイイイイイイ‼
-
- 140 : 2018/06/04(月) 22:18:52 :
カプ無し希望が多かったので決めません
(くっつかないとは言っていない)
…………………………………………………………………
エレン「……どっかで見た光景だな」
アルミン「小柄で色白……
真っ青な瞳に輝くブロンド……
全てを見下すかのような高慢な態度……
良いよね〜…………」ウットリ
エレン「お前…………あんなのが良いのか?」ジト
エレン(ガワは良いけど性格はあんまり良くなさそうだな)
アルミン「因みに入学式当日にファンクラブが結成されて、更に僕は会員ナンバー77だよ!」ドヤァ
エレン「あーはいはい。すごいすごい」
エレン(なんにせよ、ああいう親が権力持ってる奴と揉めたら面倒そうだ……………どうせ関わることもねえんだし、俺は近づかないでおこう)
ヒストリア「……………」スタスタ
――――チラ
-
- 141 : 2018/06/04(月) 22:21:53 :
――「さっさと教室行くぞ」
――「ああ、待ってよエレーン」
ヒストリア「……………まさかね」クル
スタスタ
-
- 142 : 2018/06/04(月) 22:22:07 :
- カプありがいいです
-
- 143 : 2018/06/05(火) 00:15:38 :
- カプなしでお願いします
-
- 144 : 2018/06/05(火) 12:29:35 :
- カプありがいいです
-
- 146 : 2018/06/05(火) 13:35:51 :
1年cクラス
キース「入学から一週間が経ち、お前達も学校の雰囲気に馴れてきた頃だろう!」
キース「本日より各クラブ及びサークル活動の勧誘が始まる!」
キター! オレバンドヤロ
ヤッパバスケダロjk
チョウリケンキュウカイ……ジュルリ
キース「静まらんか!誰が私語をしていいと言った!?」
シン…
キース「スポーツや文化活動の他、チャリティーや学内の委員会も含まれる!」
キース「校長曰く!
生徒は勉学だけでなく、各々の趣味に沿った活動を生徒同士で取り組み、人間関係や社会性を育むべし、とある」
キース「各グループには高等部の生徒も参加している。
せいぜい揉まれてくるが良い…………」
キース「本日の授業は午前のみとし、午後からグループ見学の時間とする!」
キース「以上でホームルームを終える!
解散!!」ザッ
ツカツカ バタン
ドワ‼
ワイワイ
ガヤガヤガヤガヤ
-
- 147 : 2018/06/05(火) 17:06:11 :
- カプありで
-
- 148 : 2018/06/05(火) 18:09:33 :
- カプなしで
-
- 149 : 2018/06/05(火) 18:23:46 :
- カプありで
-
- 150 : 2018/06/05(火) 18:24:01 :
- カプありで
-
- 151 : 2018/06/05(火) 18:24:14 :
- カプありで
-
- 152 : 2018/06/05(火) 18:24:33 :
- カプありで
-
- 153 : 2018/06/05(火) 21:31:45 :
- 今のところ明確なカプは無いけど
ミカサ
ヒストリア
アニ
フリーダ
とはちょくちょく絡むので
以下カプ有無は封印ヨロ
-
- 154 : 2018/06/05(火) 21:54:46 :
センセイガイカツイハゲオヤジトカマジツマンナイ
イケメンノワカイホウガイイナー
エルヴィンセンセイトカ?
ソレデクラブドコニスル?
マルコ「クラブ活動かぁ…………でもスポーツは疲れるし、文化系でも覗いてみよっかな?」
ドカ
ジャン(机に足乗せふんぞり返り)「…………」
マルコ「…………?」
マルコ(何だかパンキーに制服を着崩した人が居るな………)
-
- 155 : 2018/06/05(火) 22:03:18 :
ジャン「……」
来たぜ…………遂にこの時が来たぜ!
ジャン(不良の多いウォール校に入学すると決まってから、漫画や街のチーマーのファッションを参考にし、この日のために準備をしてきた……………)
目指すはこの学校の不良の頂点に君臨するリヴァイ・アッカーマン……………
あの人の右腕となって俺は変わるんだ……
そう……………ちょい悪ナイスガイに!
ジャン(そう……………あれは小5の春休みだった)
……………
……
…
ジャン坊『なんか女子の気を惹くファッションとかねえかな〜』
キャイキャイ
ネエネエキイタ?
ジャン坊『ん?』
女生徒1『ウォール校の新しい不良のリーダー、なんかメッチャカッコいいらしいよ!』
女生徒2『ナニナニ?どんな人?』
女生徒1『何でもその人、中等部に入学して一月で学校中の不良を〆ちゃったらしいの!』
女生徒2『マジで!?
格闘技でもやってんの?』
女生徒1『それがさぁ、美化委員会なんだってその人!』
女生徒2『ハァ?』
女生徒1『先輩の話だとその人、メッチャキレイ好きで常に頭巾とエプロン姿で学校を掃除してんだけど、喧嘩が強くて他の不良も纏めて片付けちゃったんだてさ!』
女生徒2『何それ、不良なのに潔癖症?
なんかカワイ〜、ギャップ萌える〜』
女生徒1『ルックスなんだけどさ、眼付きがメッチャ怖いんだけど、身長が160cmくらいで見た感じ怖かわいいっていうかさぁ―――』
ペチャクチャ
ジャン坊『……………不良か』
-
- 156 : 2018/06/05(火) 22:12:30 :
ジャン(そして気付いた……………女はちょっと恐いけどギャップのある男に興味を持つと!)
ジャン(そう………時代はチョイ悪なんだ!!)
――――――
――
???「……」ジィー
エレン「ん〜……やっぱリヴァイさんとこくらいしか思い付かねえな」
アルミン「やっぱ漫研かなぁ……ん?
パソコン研究会?」
???「……」ジィー
エレン「ん?」チラ
???「―――ッ、」プイ
エレン「……………はぁ?」
アルミン「そっかぁ〜パソコンでアニメとかも観れるんだ………良いなぁ」
エレン「おい、アルミン」ボソ
-
- 157 : 2018/06/05(火) 22:22:54 :
アルミン「なんだいエレン……………ハッ、まさか君もパソ研に―――」
エレン「入らねえよ。
それよりほら、アイツ」ユビサシ
アルミン「アイツ……?」フリムキ
???「……………」チラ チラ
アルミン「……メッチャこっち見てくるね」
エレン「目を向けると慌てて逸らすのにそうでないときはずっとあんな感じだ。
誰だよアイツ?」
アルミン「……って、君覚えてないの?
ミカサ・アッカーマン、
クラス合わせで自己紹介してたじゃないか」
エレン「俺自分の自己紹介終わったらぼーっとして時間潰してたからよ。
……………ん?
アッカーマンだって?」
アルミン「うん、リヴァイ先輩の従妹って噂になってたね。
君は覚えてないだろうけど」
ミカサ「…………」ジジィー
-
- 158 : 2018/06/05(火) 22:40:32 :
エレン「~~~~~」
アルミン「~~~~,~~~~~~」
ミカサ(やはり彼は昨日の喫茶店の店員………)
驚愕の光景だった………
あの重度の潔癖症が他人の淹れた飲み物を口にした事もそうだが、
ブッチギリの気難しさと無愛想さで一匹狼を気取っていたアイツが他の誰かと仲良く話し、あまつさえ自分のテリトリーに招こうとするなんて
ミカサ(一体何者なの…………)
それに昨日同席していたレベリオの不良のトップ、ジーク・イェーガー…………
彼の前で犬猿の仲と言われた2校のワルの頭が仲良く茶を飲みなんて……
初めて同年代の男子に興味が湧いた
-
- 159 : 2018/06/06(水) 05:11:07 :
午後
ジャン(さて……まずは美化委員会の会室に行かねえと)
この学校の生徒は不良に目を付けられるのを嫌って美化委員会にはほとんど接触したがらねえ
校内の清掃活動をしていても声も掛けられない、孤高の集団だ
入ろうなんて奴は余程のモノ好きか怖いモン知らずの死に急ぎくらいだ
ジャン(だが敢えて俺は行く。
まずは挨拶だ……やる気を見せ、かつへりくだる態度で舎弟に……)ブツブツ
スタスタ
エレン「えーと………文化棟の4階の奥だったな」
―――ブツブツ
エレン「ん?」
-
- 160 : 2018/06/06(水) 05:15:44 :
美化委員会会室前
ジャン「スー……ハー……よし!」スッ
ジャン「いや待て…………やっぱ学ランのボタンは閉じるか」ポチ…ポチ…
ジャン「よし、行くぜ……」スッ
ピタ
ジャン「待てよ……ピアス着けてたら粋がった奴と思われて焼きを入れられちまうかも……」ゴソゴソ
つピアス(磁石式)
ジャン「よし……今度こそ大丈夫だ」スッ
ピタ
ジャン「あーでも、なよっちいヤツに思われて一生パシリにされちまったりしたら………
や、やっぱ上2つくらいボタン外した方が……………」
「おい、そこで何してんだ?」
-
- 161 : 2018/06/06(水) 05:32:46 :
ジャン「うぉわぁ!!」ビク
エレン「入らねえなら先に通らしてくれねえか?さっきから待ってんだけど」
ジャン(な、何だよ、同じ1年じゃねえか……
脅かしやがって!)
ジャン「よぉ、お前イェーガーだったか?
ここに何の用だ?」
エレン「何って……美化委員会に見学しに来たんだよ」
ジャン「ハ? オイオイ本気で言ってんのか?
オメエ、ここに入る気か?」
エレン「別にまだ決めてねえよ。今日はあくまで見学だ」
ジャン「ぷっ……ハハハハハ!!こんな如何にも喧嘩慣れしてねえヤツ(自分も)がここへ入ろうってのか!?
よっぽどの死に急ぎらしいなお前!」
エレン「は? 別に美化委員会と喧嘩は関係ないだろ」イラ
ジャン「あのなぁ…………ここがどこか分かってんのか?
校内のワルが集まるいわば虎穴だぞ?
お前みたいなのが受け入れられるわけが――――」
「……騒がしいな」
-
- 162 : 2018/06/06(水) 13:06:46 :
エレン「あ、リヴァイ先輩こんにちは」
ジャン「ハァッ!?」ビクーン
リヴァイ「よお……早速来たかエレン」
ジャン「お、お、お、お疲れさまです先輩!」ビシィ
リヴァイ「今日もバイトか?」
エレン「はい。でも時間までここの見学をさせてもらおうと思うんですが良いですか?」
リヴァイ「俺が誘ったんだ、気にすんな」
ジャン(え………………俺無視されてる?
つーかアイツ、リヴァイ先輩が誘ったってどういう事だ!?)
ジャン「…………あの」
-
- 163 : 2018/06/06(水) 13:11:49 :
リヴァイ「………あん? 誰だお前は?」
ジャン「1年cクラスのジャン・キルシュタインです!」ペコ
リヴァイ「そうか……見学希望者か?」
ジャン「ハイ! よろしくお願いします!」
リヴァイ「……まぁ良い。入れ」ガラ
-
- 164 : 2018/06/06(水) 13:40:01 :
美化委員会 会室
リヴァイ「ここが会室だ。
おいお前ら、見学希望の1年だ」
「え!?ホントに来たんですか?」
「わぁ、いらっしゃい!」
「よく来たな、歓迎するぞ」
「フン…………せいぜい足引っ張らねえようにするんだな」
エレン「エレン・イェーガーです。
よろしくお願いします、先輩方」
ジャン「ジャン・キルシュタインです!
よろしく、お願いします!!」
リヴァイ「お前らも自己紹介してやれ」
-
- 165 : 2018/06/06(水) 13:47:47 :
「誰からやる?」
「あ、じゃあ私からでいい?」
「ふ……率先して名乗るとはちったぁ俺を立てる心構えが出来たか?」
「は? あんた自意識過剰じゃないの?」
「まぁ良いわ、始めましょ!」
ペトラ「初めまして、私中等部3年のペトラ・ラル。
よろしくね、二人とも」ニコ
エレン「よろs―――ジャン「よろしくお願いします、ペトラ先輩!!」
ペトラ「ふふっ、ペトラ先輩…………いい響きだわぁ〜」
-
- 166 : 2018/06/06(水) 18:14:20 :
グンタ「俺はグンタ・シュルツ、同じ中3。
よろしくな」
エレン「よろしくお願いします、グンタ先輩」
ジャン「おねがいしゃーす!」
エルド「エルド・ジン。
中3、来てくれて嬉しいよ」
オルオ「オルオ・ボザドだ………
ここに来るとは度胸がある……
せいぜい俺r〈ガリ〉――――ぐぉあ!?」
ジャン(思いっきり舌噛んだ!!)
エレン「うわ!? 大丈夫ですか!?」
-
- 167 : 2018/06/06(水) 18:54:14 :
オルオ「がッ、ペペッ!!
―――ッチ、俺としたことgペトラ「ああ良いの良いの!いつもの事だから気にしないで!」
エレン「はぁ………」
ジャン「あの………メンバーはこれで全員なんですか?」
エルド「正式なメンバーはあと3人高等部にいる」
ジャン「えっと…………全部で8人って事ですか?」
ペトラ「ああもしかして、ここが不良の溜まり場って聞いてた?」クス
オルオ「これだからガキは困る……
噂を鵜呑みにしやがって」
ジャン「え? じゃあ学校で掃除してた方たちは……」
グンタ「あいつ等は美化委員じゃなくって、リヴァイ委員長の個人的な助っ人みたいなモンさ」
リヴァイ「不本意な事にな…………」
ペトラ「ただねぇ……清掃活動の助けになってくれてはいるんだけど、見た目がアレだから私達まで一緒に見られちゃって……」ハァ
エルド「そういうイメージが固まっちまって去年は誰も入らなかったのさ。
今年はこうして新入生が来て良かったよ」
オルオ「俺達が進級したら中等部が0になっちまうとこだった……そういう点では期待しといてやる」
エレン「……………え?」
-
- 168 : 2018/06/06(水) 19:06:18 :
オルオ「…………何だよ『え』って?」
エレン「オルオさんって……中等部だったんですか?」
ペトエルグン「―――――ブッ!!!!」
ジャン(バカ!コイツ先輩に向かって!)
オルオ「俺が中等部じゃ悪いか!?
高等部とでも思ったかコラ!!」
エレン「あ、いえ………
てっきり学部の方かとばかり………」
オルオ「 」
ドッ―――
ペトエルグン「「「アハハハハハ!!」」」
ペトラ「アハハハ! もうエレン君ったら〜」
クスクス
グンタ「ガハハハハハ!! 俺も初めてあった時は同い年には思わなかったぜ!!」ゲラゲラ
エルド「俺なんて教員か用務員かと思ったくらいだ……クククク!」
-
- 169 : 2018/06/06(水) 19:08:02 :
- 確かに原作読んだあとオルオの設定見ると意外と若いんだよねw
期待
-
- 170 : 2018/06/06(水) 19:36:38 :
エレン「あの………オルオ先輩。
知らなかったとはいえ失礼しました、ごめんなさい」ペコ
オルオ「ぐ………まぁ、反省してんなら今回だけ大目n―――グンタ「気にすんな!なかなか良い先制ジャブだったぞ」
エルド「許す許す!」
ペトラ「エレン君って面白い子ね!」
オルオ「おい!許すのは俺なんだが!?」
ワイワイ
ジャン「……………」ポツン
なんだこの空気……俺だけ置いてけぼり?
それよりもコイツッ!
序盤で上手いこと掴みやがって!
しかも不良の溜まり場どころか普通に良い雰囲気じゃねーか!
リヴァイ「自己紹介はもうそのへんで良いだろ……。
そろそろ見学させてやれ」
-
- 171 : 2018/06/06(水) 19:40:31 :
エルド「そうッスね。じゃ、取り敢えず空いてる椅子に座ってくれ」
グンタ「ペトラ、お茶を頼む」
ペトラ「じゃ、グンタはお菓子ね」
オルオ「さて……俺は資料でも」
エレン「あ、お茶なら俺にやらせてもらえませんか?」
-
- 172 : 2018/06/06(水) 19:45:20 :
ペトラ「え? 良いよ気を遣わなくても」
リヴァイ「ペトラ。 やらせてみろ」
ペトラ「リヴァイ先輩が言うのなら……」
エレン「気にしないで下さい。
見学させてくれるお礼と思ってください」
ペトラ「そう…? じゃ、お願いね!」
ジャン(ペトラさんのお茶を飲むチャンスが……余計な真似を!)
オルオ(1日の楽しみを……このガキ!)
-
- 173 : 2018/06/06(水) 19:59:52 :
エレン「♪〜」コトコト カチャカチャ
ペトラ(手慣れてるわね…………)
グンタ(心なしかペトラよりも上手に見える)ガサガサ
オルオ「ホラ、体験用の資料だ(イマイチだったら何てイビろうか)」
ジャン「あ、どうも(どうせ普通かそれ以下だろ……後で不味いって言ってやろ)」
コポコポ……
エレン「出来ましたよ皆さん」
エルド「あ、リヴァイ委員長には冷蔵庫から―――」
リヴァイ「いや、コイツのを貰う」
-
- 174 : 2018/06/06(水) 20:43:30 :
エルペトオルグン「「「「え!?」」」」
ジャン「……?」
ジャン(なんだこの反応?)
エルド「その……良いんですか?」
リヴァイ「ああ」
ペトラ(わ、私が細心の注意で淹れても飲んでくださらないリヴァイ先輩が、そんな………)
グンタ(あの、自分で入れたとき以外に口を付けようとしない先輩が……)
オルオ(嘘だろ……リヴァイ先輩が他人の淹れた飲み物を口に……)
エレン「じゃ、どうぞ〜」コト…
-
- 175 : 2018/06/06(水) 20:52:25 :
ズズー
リヴァイ・エレン以外「……………」
(((((何だこれ!?)))))
エルド(ペトラが淹れた時より格段に上だ!)
グンタ(紅茶って……………こんなに美味い飲みモンだったのか!?)
ペトラ(ま、敗けた……………これは間違いなくプロの仕事よ)
オルオ(クッ…………美味い、けど………何だか敗けた気分だ)
ジャン「…………」
まいったな……………
美味えよこの紅茶
こんなんどこに文句をつけろってんだ!?
リヴァイ「……」ズズ
リヴァイ「……相変わらずいい腕だ」
エレン「へへ、ありがとうございます。
先輩方、お口に合いましたか?」
-
- 176 : 2018/06/06(水) 21:00:25 :
ペトラ「そ、そうね…………美味しかったわ、とっても」
グンタ「驚いたな……今まで飲んだ中で一番良いぞ」
エルド「素直に感動した、美味いよこれ……」
オルオ「わ、悪くはねえな…………」
ジャン「……………」
エレン「よう、お前はどうだ?」
ジャン「…………は!
生憎俺はコーヒー派なんでね!
悪いがお茶の違いなんて知らねえな!」
エレン「コーヒー派…………」ハイライトオフ
リヴァイ(眉間のシワ5割増)「……………ッチ!」
ジャン「…………」ブル
ジャン(なんだ!? ―――――殺気か?)
-
- 177 : 2018/06/06(水) 21:05:11 :
レベリオ校
ジーク「ブェーックショーイ!!」
ピーク「………いつにも増して豪快なクシャミですね」
ジーク「おっかしいね、
もう花粉の季節かな〜?」
ジーク「……………ハッ!!
そうだ、エレンが寂しがって俺を…………」
ピーク「それはない」
…
……
…………
-
- 178 : 2018/06/06(水) 21:24:46 :
リヴァイ「一息ついたところで本題だ…………
エルド、活動内容の説明から始めてくれ」
エルド「はい。
まず美化委員会の担当だが……………
〜〜〜略〜〜〜
…………っと、大体こんなところかな」
エレン「内容はそれほど多くはないんですね……」
エルド「まあな。掃除は不良共が勝手にやってくれるから、俺達の担当は花壇や池の生き物の世話なんかが多いな」
ペトラ「教室や廊下の所々に花を生けたりとか、結構面白いのよ?」
グンタ「そんじゃ、後は一緒に回って見てみるか!」
ジャン「!(ペトラ先輩と組みてえな……)」
リヴァイ「……よし、この後は2組に別れて実際の活動を見せてやれ。
俺は見廻りに出る。
終わったらそのまま解散して良い」
エレン「あれ?リヴァイ先輩はご一緒ではないんですか?」
オルオ「馬鹿め……リヴァイ先輩は不良共の監督を引き受けておられるから多忙なんだ、
お前らに構ってるよゆ〈ガチ〉―――あべぇ!!」
エレン「うわ! また………」
ペトラ「だから言ったでしょ?
いつもの事だからって」
エルド「納得したところでグループに別れるとしよう」
グンタ「グーパーで良いだろ」
エレン「分かりました」
ペトラ「じゃ行くよー。
「「「「せーの、グー……」」」」」」
ジャン(ペトラ先輩ペトラ先輩ペトラ先輩ペトラ先輩ペトラ先輩ペトラ先輩ペトラ先輩ペトラ先輩ペトラ先輩!!)
オルオ(ペトラは俺の嫁ペトラは俺の嫁ペトラは俺の嫁ペトラは俺の嫁ペトラは俺の嫁ペトラは俺の嫁ペトラは俺の嫁ペトラは俺の嫁)
「「「「「「パー!!」」」」」」
-
- 180 : 2018/06/06(水) 21:40:55 :
ペトラ「それじゃあ行くよ、エレン!」
グンタ「俺達は文化棟の周りを行くか」
エレン「はい!お願いします、先輩方!」
エルド「じゃあ俺達は中等部棟の方を周ろうか」
オルオ「…………………………おう」
ジャン「おねがいします……………」
エルド(……………邪念の込め過ぎだな)
オルオ(クソクソクソ!)
ジャン(ジャン念…)
ホラエレン,コッチコッチ
アワテンナヨペトラ
俺は思い知った
我が身への理不尽さを
そしてイェーガー…………
ホラハヤク!
チョ…ペトラセンパイヒッパリスギ……
アイツ絶対許さねえええええ!!!!
-
- 182 : 2018/06/07(木) 07:22:20 :
ペトラ「…………」スタスタ
エレン「あの………グンタ先輩、ペトラ先輩何だか怒ってるみたいですがどうしたんでしょう?」
グンタ「…………ま、気にしない方がいいぞ」
グンタ(半ばお茶汲み担当だったのに、新入生に格の違いを見せつけられりゃ……プライドがなぁ)
スッ
ペトラ「ねえグンタ……」ボソ
グンタ「うぉ!」ビク
ペトラ「ちょっと手洗いに行きたいんじゃない?」ボソボソ
グンタ「は? いや、別に…………」
ペトラ「 行 け 」
グンタ「あ〜悪い、ちょっとションベン行ってくる。先行っててくれ」
エレン「ああどうぞ。お構いなく」
グンタ(マジでチビるかと思った)タッタッタッ
-
- 183 : 2018/06/08(金) 18:35:05 :
エレン「………じゃ、ここで待ってますか?」
ガシ
ペトラ「エレン君………ちょっとこっち来て」グイ
エレン「え? どこ行くんですか?」
ペトラ「良いから!」
空き教室
ガラ
ペトラ「ここは…………大丈夫そうね」キョロキョロ
エレン(誰もいない教室に無理矢理つれこまれた……………何する気だろ)オドオド
エレン(や、やっぱりさっき俺何か怒らせる事をしちゃったのか?
オルオさんの事馬鹿にしちゃった事か?)
ペトラ「ねぇ、エレン君…………」ジリ
エレン「ごめんなさい!
どうか命だけは!!」
-
- 184 : 2018/06/08(金) 18:44:13 :
ペトラ「え?」
エレン「……え?」
ペトラ「いやあの…………命だけはって何の事?」
エレン「だ、だって俺、これから〆られるんじゃ…………」
ペトラ「違うわよ!
痛い事なんてしないよ、ちょっと人に聞かれたくないからここに来てもらっただけ!」
エレン「な、なんだ………それで何の話ですか?」
ペトラ「その……………自分でもいきなりこんな事をお願いするのはどうかとは思うんだけど………」
エレン「…………大丈夫ですよ。
俺に出来る範囲でしたら何でも言ってくださいよ」
ペトラ「……………あのね」
エレン「はい」
-
- 185 : 2018/06/08(金) 18:51:05 :
ペトラ「恥を忍んで言うわ!
私に紅茶の淹れ方を教えて下さい!!」
エレン「良いですよ」
ペトラ「そこをなんとか!
無理を言ってるのは承知の上で―――――
…………え?」
エレン「だから、教えてあげますよ?」
ペトラ「……良いの?」
エレン「別に秘密にするような事じゃないですし…………」
ペトラ「そ、そっか……………良かったぁ〜」ホッ
-
- 188 : 2018/06/08(金) 20:39:19 :
???「あ〜あ………せっかく妹が入学しても全然口きいてくれないし、全くお父さんの浮気症のせいでホントに迷惑しちゃうわ………」ブツブツ
―――「……その気持ち、分かりますよ」
―――「やっぱりそうでしょ?」
???「あれ?
この教室はどこのグループも使ってなかった筈じゃ――――」
???「覗いてみるか……」ヒョコ
エレン「俺もお茶を飲んでくれる人が居たからそれなりに上達しましたから……」
ペトラ「良いなぁ………私もグンタ達は飲んでくれるから頑張ってはいるんだけど、リヴァイ先輩にはなぁ…………」ハァ
???「なんだ、ペトラか……………
そう言えばリヴァイ先輩が新人の勧誘に成功したって言ってたっけ――――
――――!!?」
エレン「………明日の会合に出るとき、俺のやり方で良ければお見せします。
それに俺もペトラ先輩の美味しいお茶飲んでみたいです、だから一緒に頑張りましょうよ」
ペトラ「エレン君…………」
エレン「リヴァイ先輩にも絶対にペトラ先輩のお茶、美味しいって言わせてみせます!
保証しますよ」胸ドン
ペトラ「……クス、エレン君って優しいね。
君みたいな後輩が出来て私も嬉しいよ」
???「……何なのかしらこの感情?
胸焼けと吐き気がする。
ああアレだ、公共の場でイチャつくバカップルを目にしたときに抱くあの感情だわ」
-
- 189 : 2018/06/08(金) 21:00:16 :
???「それにしても…………
エレンったらしばらく見ない間にずいぶん逞しくなっちゃって……………懐かしいなぁ」
???「あの子もエレンがいるって聞いたらきっと喜ぶよね……………うん、教えてあげよ!」
タッタッタッ…
…………………………
……………
……
リヴァイ「良いかテメエら……仮にも美化委員会の一員を自称する以上、雰囲気にも気を遣え」
リヴァイ「せっかく校舎を綺麗にしても、暑苦しい格好で周りを固められて気分を台無しにされたらムカつくだろ?」
不良(withモップ&箒)
「「「ヘイ!仰せの通りで!!」」」
ハンジ「おーおーやってるやってる」
ハンジ「リヴァイ〜、次化学準備室の整頓の手伝い頼むよ!」
リヴァイ「うるせえクソメガネ。
おとといやったのに何で部屋中ススまみれになってんだ?」
ハンジ「いやさぁ〜鎮痛剤と合法薬剤でコデロイン作れるって学部の先輩に聞いたから、確かめたくなっちゃってさ……………と言うわけで今日もよろしく!!」
リヴァイ「ッチ……………おいテメエら、早速出番だ。やっとけ」
不良共「「「ウス!!」」」
-
- 190 : 2018/06/08(金) 21:21:22 :
グンタ「お疲れさまッス、リヴァイ委員長にハンジ先輩」
ペトラ「お疲れさまです先輩方」
エレン「お疲れさまです」ペコ
リヴァイ「ああ……………今まさに疲れたとこだ、この化学準備室に来たせいでな」
グンタ「うわ………なんすかこの惨状?
ついこの間掃除したんじゃ?」
エレン「壁が焼け焦げて所々に溶けたような穴が……」ソー
ペトラ「ちょっ、触っちゃ駄目よエレン!!」
ハンジ「あははは!知的好奇心の追究って良いね〜」
リヴァイ「お前の好奇心てのはフラスコを爆発させて満たされんのか?
俺達は必要のねえ仕事を増やされて迷惑を被ってんだが?」
ハンジ「偉大なる先人達は数多の失敗と挫折を乗り越えて偉業を成し遂げたんだぞ!?
つまりは私が失敗したという事はそれだけ真理の解明に近付いてるのであって―――
…………おや? そこにいる1年生は新人かい?」
-
- 191 : 2018/06/08(金) 22:12:13 :
- フォローできなくてタイムラインに表示させれないから
いつの間にか更新されてて辛い
-
- 192 : 2018/06/09(土) 10:03:00 :
- 期待です!
-
- 193 : 2018/06/09(土) 21:27:15 :
リヴァイ「まぁそんな所だ」
ハンジ「そうかそうか、遂に新入生が加わったか!
初めまして、私はハンジ・ゾエ。
高等部1年で化学研究会の会長をしている」
エレン「初めましてハンジ先輩。
エレン・イェーガーです」
ハンジ「ほほう……じゃあ君がリヴァイの行きつけのフクロウの店員君かい?」
エレン「ええ……まぁ」
リヴァイ「おい」
ハンジ「あっ………」
ペトグン「「フクロウ……?」」
ハンジ「あーあー!
袋売り、ゴミ袋屋さんの間違い!」
グンタ「……なんでピンポイントで袋だけ扱ってんですか?」
ペトラ「リヴァイ先輩のゴミ袋ってそこで買ってるんですかぁ?」
-
- 194 : 2018/06/09(土) 21:42:13 :
リヴァイ「まぁそんな事はどうでもいい、お前らはまだ回る所が残ってるか?」
グンタ「いえ、もう会室に引き返すとこっす」
リヴァイ「なら今日はこの辺でいいだろ……
ここで解散して良いぞ」
ペトラ「良いのですか?
私もお手伝いした方が……」
リヴァイ「いや。
俺はこのクソメガネに顰蹙の意味を再教育する」ギロ
ハンジ「ま、待ってよリヴァイ!
ちょっとばかしウッカリしただけじゃないかぁ〜」
リヴァイ「ちょっとこっち来い」ガシ
ハンジ「ちょ、怖いってリヴァイ!
グンタ!ペトラ!助けてよ!!」ズルズル
ペトラ「無理です」
グンタ「おたっしゃで……」
リヴァイ「さぁ、体育館裏に行こうぜ……」
ハンジ「体育館裏!?
痛い事する時にお定まりの場所じゃん!?」
リヴァイ「俺は躾けには言葉より痛みのほうが効くと思っている」
ハンジ「イヤアアアァァァァ……………___
ズルズル……
-
- 195 : 2018/06/09(土) 21:58:23 :
グンタ「さて、じゃあ解散すっか」
ペトラ「そうね、エルド達にもライン送っとくね」ポチポチ
エレン「…………なんか変わった人ですね、ハンジ先輩って」
グンタ「まぁ…………あの人は自分の欲望に忠実でな」
ペトラ「でも悪い人じゃないよ。
学校の皆がリヴァイ先輩を不良のトップだと思って避ける中で、ハンジ先輩だけは変わらず接し続けていたらしいし」
体育館裏
リヴァイ「何度も口を酸っぱくして言ったはずだよなぁ、ハンジ?」ギリギリ
ハンジ「うごおおおお!
ギブギブ、締まってるって!!」タップタップ
リヴァイ「これ以上あの喫茶店に押し掛ける奴が増えたら俺がくつろげねえんだよ……」ギギギギ
ハンジ「ごめんって! もう言わない!
フクロウ? 何それ聞いたことない!!」
リヴァイ「……………いっそこのまま落として
マジで記憶を消してみようか?」キュゥウ
ハンジ「面白そうだけど私で実験するのやめてええええ!!!!」
-
- 196 : 2018/06/09(土) 22:25:04 :
下校時間
「なぁ、ヒストリアがチアダンに入るって聞いたけど本当か?」
ヒストリア「…………本当だけど?それが何?」ピコピコ シィータァー!
私今パズードーラやってんの
見てわかんない?
「実はさ、俺アメフトに入るんだけど、今度の地区大会にうちの学校のチアも出るって聞いてさ」
ヒストリア「……………」ピコピコ 40ビョウデシタクシナ!
いや知らねえよ
肉ダルマ共が泥だらけでどすこいするのの何が面白いのよ
「それでさ、もしヒストリアが来てくれたら俺もメッチャやる気が出ると思うんだよな〜」チラ
ヒストリア「…………」ピコピコ
うぜえ
私が出なきゃやる気出ないって何なの?
んな些細な事にモチベ左右されるって、アンタスポーツ向いてないんじゃないの?
大体やる気って何をヤル気よ
下心見え見えの馬鹿ヅラ下げて私に応援しに来いって何様よコイツ
「あの………ヒスt――――」
ヒストリア「私ユミル待たせてるからまた今度ね〜」スタスタ
「……………」ハァ
「また撃墜されたのかい、ライナー?」
-
- 197 : 2018/06/09(土) 22:35:53 :
ライナー「………居たのかベルトルト」
ベルトルト「入学式以来ずっとアタックしててなんにも進展が無いのに………いい加減諦めたらどうだい?」
ライナー「余計なお世話だ。
こうなったら地区大会で活躍して俺が彼女に相応しい男だとアピールするしか無い!」
ベルトルト(ライナー……彼女は明らかにスポーツに関心の無い人種だよ)
ベルトルト(どうせならゲームとかで共通の話題を見つければいいのに)
ライナー「女を惹きつけるのはやはり漢らしさ、汗の滴るスポーツマン!
これだろ!?」
「はッ!!
チャンチャラおかしいな!」
-
- 198 : 2018/06/09(土) 22:54:19 :
ライナー「―――何だと?
どこがおかしいんだ!」
ユミル「お前みたいな体力しか能のないゴリラ如きが私のヒストリアの気を惹こうなんて思うこと自体ナンセンスだ!」
ライナー「貴様……………いい加減ヒストリアを自分のものみたいに言うのはやめろ!
百合などという不毛な道はお前独りで歩め!
ヒストリアを巻き込むな!!」
ユミル「四六時中一緒のお前らに言われたかないね!
汚らわしいホモ共がヒストリアの視界に入ってくんじゃねえよ!!」
ライナー「俺はホモじゃない!!」
ベルトルト「僕にまで飛び火させないでよ!!」
ベルトルト(僕だって女の子と仲良くしたいさ……………ライナーに頼りきりで他の人と仲良くなるチャンスをふいにしてしまったけど、僕だって!)
ベルトルト「……………あれ?」
-
- 199 : 2018/06/09(土) 23:08:36 :
ユミル「あん? 何だ腰巾着?」
ベルトルト「君、ヒストリアを待ってるはずじゃなかったの?」
ライナー「そう言えば、俺の話の途中でユミルを待たせてるからって言ってたような……………」
ユミル「…………何の話だ?」
……………………………………………………
ヒストリア「………」スタスタ
ふぅ………どいつもこいつもウザいのよ
私が理事長の娘ってわかった途端あからさまに摺り寄ってマジでキモい
そのくせ私にはクソどうでもいい下らない話ばっか振ってきて
どうせ皆私の家の事を知ったらまた勝手に幻滅して離れて行くんでしょ?
ま、今度は上手くやってやるわ
小学校みたいなヘマをしないよう知り合いのいないウォール校に入ったし、姉さんには近付かないよう釘を刺した
私の事を知ってる奴なんてここには――――
???「おーい! ヒストリアー!!」
-
- 200 : 2018/06/10(日) 06:08:40 :
ヒストリア「げ…………」
あのバカ姉貴!
あれほど話しかけんなって言ったのに!
「ニュースよ! さっき文化棟で誰に会ったと思―――――むぐ!?」
ヒストリア「大声で私の名前叫ばないでよ、フリーダ姉さん……話し掛けないでって言ったでしょ」口塞ぎ
私の腹違いの姉のフリーダ
愛人の娘の私と違って正妻との間に産まれた本当のお嬢様
私みたいな紛い物じゃない、素のままで皆に好かれる優しい姉…………
隣に立たれると自分が酷くくすんで見えるから、正直苦手
フリーダ「―――プハ!
ゴメンゴメン、あんまり興奮しちゃってて忘れちゃってたよ……」タハハ…
ヒストリア「…………話があるんでしょ? 何よ?」
フリーダ「そうそう、さっきエレンに会ったの!
覚えてる?
小さい頃うちの屋敷に来てたグリシャ先生の息子の!!」
―――は?
ちょっと待って、嘘でしょ……
よりによってエレンがこの学校に?
ヒストリア「……………それ……本当なの……?」
フリーダ「うん!
久しぶりに会ったけど全然変わってなかったよ!まぁ………女の子に好かれるとこも」
ヒストリア「…………」汗
フリーダ「……あれ?
顔色悪いね、どうしちゃったの?」
やっぱり今朝のは見間違いじゃなかった…
終わった……エレンは私が理事長の不倫で出来た娘だと知っている
他の生徒にバラされたら、私の学校での地位が―――
-
- 201 : 2018/06/10(日) 23:12:38 :
- 面白いです!期待です!頑張ってください!
-
- 202 : 2018/06/10(日) 23:27:29 :
- 見ていてワクワクします!
応援してます!!
-
- 203 : 2018/06/11(月) 00:15:38 :
フリーダ「ねえヒストリア!
明日お昼にエレンも誘ってみない?
昔みたいに3人で―――――」
ヒストリア「……悪いけど、私これからちょっと用事があるの」
フリーダ「あれ? どこ行くの?
何だったら一緒に……」
ヒストリア「付いて来ないで!」タッタッタッ…
フリーダ「ああもう……気難しいお年頃になっちゃったのねえ……」
-
- 204 : 2018/06/11(月) 00:20:30 :
タッタッタッ
ヤバイ ヤバイ
エレンが私の事を誰かに話したら―――
『おーい見ろよ皆!
バイタの子供が来たぜ!!』
『こいつのかあちゃん、よその旦那さん寝取ったインバイなんだってよ!』
『うわぁ、じゃあこいつもきっとインバイだぞ!』
『ねえねえ? アンタのその綺麗な服、金持ちのパパに買ってもらったの?』
『良かったねぇ〜ママが金持ちの愛人になれたからお菓子も服も選り取り見取りで……』
『あんたみたいなのなんて言うか知ってる?
カッコウの雛って言うのよ』
うるさい……うるさい!!
あんた達はもうここには居ないのよ!
ヒストリア(もう小学校の惨めな私とは違うんだから!
私はあんた達みたいな底辺とは住む世界が違うのよ!)
ヒストリア(私の新しい世界をぶち壊されてたまるか!!)
ユミル「ったく、あのゴリラが……ヒストリアの奴どこにも見当たらねえじゃんか」
「 ユミル!!」
-
- 205 : 2018/06/11(月) 00:33:23 :
ユミル「おお、ヒストリア!
どこ行ってたんだよ寂しk――――
ヒストリア「あのねユミル………」
……………
……
…
喫茶店 フクロウ
カランカラン
エレン「ただいま〜」
ドドドドドド
ジーク「おっ帰りぃいいいい!!!!」ガバ
エレン「うげぇ!? 抱き着くんじゃねえよ!
離せ気持ち悪い!!」
ジーク「なぁなぁ!
やっぱ野球部に入るんだろ! な?
俺が毎日手ほどきしてあげるからさ、そんで高等部はうちの学校に来て兄弟で部を引っ張ってくんだ!! な?」
エレン「だからいいって!
俺スポーツとか面倒臭いんだってば!!」
-
- 207 : 2018/06/11(月) 00:47:26 :
ジーク「…………まさかと思うがエレン、お前あのチビのとこへ行くんじゃないだろな?」
エレン「だから昨日言ったじゃねえか、見学してみるって。
この店で働いてて掃除も慣れてんだし」
ジーク「エレン…………お前は自らの価値に気づいていない!
俺のもとへ来い!
俺がお前を特訓してやる」
エレン「いや、いいです」
ジーク「俺とお前、兄弟二人で力を合わせ、甲子園を共に制覇しようではないか!?」クワ
エレン「そのネタ拒否られる結末ありきだぞ。
つーかここ日本じゃねえから!
甲子園なんて無いから!!」
ジーク「はぁ………兄ちゃん悲しいぞエレン。
俺はお前の事を知ったとき、弟とキャッチボールする光景をずっと待ち望んでいたんだぞ?」
-
- 208 : 2018/06/11(月) 07:19:47 :
エレン「キャッチボールなら日曜日に付き合ってるだろ…………」カチャカチャ
エレン「ほらよ」コト
ジーク「ん。ありがとう」ズズー
カランカラン
リヴァイ「……………」
エレン「ああ、いらっしゃいませリヴァイ先輩」
ジーク「うわ………来やがった」
リヴァイ「いつもの頼む」
エレン「はい、ちょうど出来たとこです」コポコポ
コト
リヴァイ「ありがとう」ズズ
リヴァイ「……………ふぅ〜」
エレン「……ずいぶんお疲れみたいですね」
リヴァイ「あのクソメガネが……余計なことばかりペラペラと」
エレン「別に良いじゃないですか、お客さんが増えてくれるとこっちも助かりますし……」
リヴァイ「良くねえよ。
ただでさえ日頃から鬱陶しい奴らが金魚のフンみてえにくっついて来やがるんだ…」
リヴァイ「せめてこの時間のここでだけはゆっくりしてえ……」ズズ
-
- 209 : 2018/06/12(火) 20:50:50 :
- いいですね!いい感じにワクワクしてきました!
-
- 210 : 2018/06/12(火) 22:22:22 :
- ヒストリア、エレンのこといじめそう
-
- 211 : 2018/06/13(水) 12:44:04 :
- ありえますね!
-
- 212 : 2018/06/13(水) 13:48:09 :
- おっふ
-
- 213 : 2018/06/13(水) 18:29:12 :
- 期待してくれた皆さんお待たせしました、
再開します
-
- 214 : 2018/06/13(水) 19:14:50 :
ジーク「ところでリヴァイ……どうもエレンがお宅の掃除屋にお邪魔してるみたいなんだけどさ〜
………まさか受け入れるわけないよな?」
リヴァイ「だったらどうした?
ウォール校の事でお前が気にすることでもあるか?
『レベリオ校の』ジーク」
ピキ
ジーク「調子に乗るなよリヴァイ…………
貴重な青春を学校の掃除に費やす根暗どもが。
うまいことエレンを洗脳したつもりだろうが、俺が救い出してやるんだからな!」
リヴァイ「ああん? 俺がいつ洗脳した?
その役に立たねえメガネごと脳天叩き割ってやろうか……?」ガタ
ジーク「やってみろよ……うまく行けば5cmくらい身長を伸ばしてやれるかもな?
陥没して縮んだら謝るよ……」ガタン
エレン「はいはい、おかわり入りましたよ〜」
ジークリヴァイ「「くれ」」
-
- 215 : 2018/06/13(水) 19:25:15 :
エレン「全く…………ジーク、いい加減リヴァイ先輩と顔合わせるたびにケンカふっかけるのやめろよな」コポコポ
ジーク「弟が悪の道に踏み込んで青春を無駄にするのは見過ごせない」
リヴァイ「人んちの校舎をペンキまみれにした奴がよく言う……」
エレン「リヴァイ先輩も、いちいちジークの言う事に乗らなくていいですから」カチャカチャ
エレン「はいどうぞ。そろそろ時間ですし、この1杯でお仕舞いですよ?」コト コト
リヴァイ「エレンの顔を立てて聞かなかったことにしてやる」ズズ
ジーク「人の弟の顔を勝手に立てるとは厚かましい奴だな」ズズー
-
- 216 : 2018/06/13(水) 20:35:31 :
カランカラン
ジーク「今からでも遅くはないぞエレン、お前なら運動部でもきっとイケる」
エレン「わかったわかった、考えとくよ(考えた上で却下するけど)」
ジーク「ホントにだぞ?きっとだぞ?」
エレン「いーからさっさと帰れ!」
リヴァイ「じゃあなエレン…………明日もよろしく頼む」
エレン「はい!こちらこそよろしくお願いします」
リヴァイ「…………なあエレン」
エレン「はい?」
リヴァイ「誘っておいてこんなこと言うのもなんだが…………
俺はお前のやりたい事があるならそっちをするべきだと思う」
エレン「…………」
リヴァイ「俺はお前の淹れた茶が飲めりゃ、お前が美化委員会に所属しようとしまいと気にしねえ……
そういう事だ」
エレン「……分かりました、帰りはお気をつけて」
リヴァイ「ああ」
カランカラン バタン
エレン「……やりたい事、ね」
-
- 217 : 2018/06/13(水) 21:08:03 :
カランカラン
エレン「いらっしゃいませ……」
「あー!やっぱりエレンだ!」
エレン「…………なんだ、フリーダか。
久しぶり、小3のとき以来か」
フリーダ「む…………そうですよ〜フリーダでぇす。
ペトラじゃなくてがっかりした?」
エレン「は? なんでペトラ先輩が出てくんだよ?」
フリーダ「さっき誰もいない教室で楽しそぉ〜〜にお喋りしてたのはだれだったっけなー?」
エレン「なんだよ見てたのかよ……」
フリーダ「エレンもヒストリアもホントにつれないね、昔はあんなに一緒に遊んだのに。
ウォール校に入ったならまっ先に私に会いに来てくれるかと思えば……」ハァ
エレン「ヒストリアね…………遠目に見たけどそっくりだったな
――――“クリスタ”に」
フリーダ「―――ッ!」ハッ
エレン「うん?何だよ、どうかしたか?」
フリーダ「う、ううん!気のせい!」
フリーダ(そうだった……………あの子ったらエレンの前ではずっと“クリスタ”で通してたんだったわね、忘れてた)
-
- 218 : 2018/06/13(水) 21:14:56 :
エレン「そういやクリスタは元気か?
あいつも中学に上がったんだろ?」
フリーダ「ええ……元気よ、一応」
エレン「そっか……
フリーダもすっかり良いみてえだな、父さんも治療した介があるだろな」
フリーダ「…………エレンが何度も遊びに来てくれてたからね」
-
- 219 : 2018/06/14(木) 05:18:10 :
エレン「それよりなんか飲むか?」
フリーダ「ああそうね、ダージリン貰えるかな?」
エレン「ダージリンね、ちょっと待ってろ」カチャカチャ
フリーダ「………ねえねえ、ここって長いの?」
エレン「ん、まあな。
小4の頃からバイトしてる」
フリーダ「エレンの家ってシガンシナ地区だったよね?ここから結構遠いけど、ご両親は心配してない?」
エレン「俺んち今父さんと母さんが出張で居ないから、ここで面倒見てもらってんだよ」コポコポ
フリーダ「じゃあ家はどうしてるの?」
エレン「月2回掃除に行ってる…………っと、
出来たぞ」コト
フリーダ「ありがとう。
…………ん〜いい香り、いただきまーす」ズ
エレン「……どうだ?」
フリーダ「……………バカうま」
フリーダ(何これ……………うちの家政婦のより断然美味しい!)
フリーダ「ねえ、エレン…………またこれ飲みに来て良い?」
エレン「好きにしろよ。
客なんだから別に許可なんて要らねえだろ」
フリーダ「ありがとう!明日も来るね」
-
- 220 : 2018/06/14(木) 14:48:38 :
- リヴァイ=斉木
コニー=燃堂
アルミン=海藤
エレン=窪谷須
マルロ=灰呂
ジャン=鳥束
ミカサ=女体化斉木
フリーダ=照橋
アニ=夢原
サシャ=目良
クリスタ=梨歩田
ダズ=高橋
-
- 221 : 2018/06/14(木) 18:22:53 :
- >>220はぃ????
-
- 222 : 2018/06/14(木) 18:25:41 :
- >>220 ん?
期待です!頑張ってください!
-
- 223 : 2018/06/14(木) 19:30:57 :
- どうも、作者です
実は私は斉木楠雄は1話しか読んだことないです
あとこのssは作者の妄想であり実在の人物団体書籍とは一切関係ありません
-
- 224 : 2018/06/14(木) 19:53:02 :
翌日 通学路
スタスタ
アルミン「おはよう!エレン!」
エレン「おう…………」
アルミン「昨日リヴァイ先輩のところに行ったんだよね?
どう? 上手くやれそう?」
エレン「まーな…………先輩方も普通に良い人ばかりだったよ」
アルミン「そっかぁ……1年からはエレンだけかい?」
エレン「いや、他にも同じクラスの……………
ええっとジョンだったかジョニィだっけか?
とにかくそいつと俺で2人来てた」
エレン「そういうお前は…………ああやっぱ良いや」
アルミン「僕? そうそう聞いてよ!
昨日はパソ研と漫研に見学に行ったんだけど、そこの先輩方とすっかり意気投合しちゃってさ!掛け持ちでいいから来ないかって誘われちゃって!
あと同じクラスのマルコ氏が一緒に来てたんだけど、これまた絶妙なチョイスで―――」
エレン「ああ分かった分かった、良かったな」
-
- 225 : 2018/06/14(木) 20:04:34 :
ウォール校
ペトラ「ふぁ〜…………」
オルオ「なんだペトラ…………寝不足か?
睡眠不足は仕事と美容の敵だぞ?」
ペトラ「あんたに美容のことでとやかく言われたか無いわよ。
店でタバコと酒買うときに身分証の提示を求められないクセに………」イラ
オルオ「ッチ…………人の忠告を無視すりゃ後で高くつくぞ?」
ペトラ「………あんたリヴァイ先輩のキャラ真似てるつもり?
リヴァイ先輩はそもそもいちいちそんなコメント出さないわよ、本気で真似するなら喋んないでよ」
エルド「よお二人とも、朝から相変わらず夫婦漫才か?」
-
- 226 : 2018/06/14(木) 22:14:58 :
ペトラ「やめてよエルド………その冗談全ッ然笑えない」ゾゾー
オルオ「ふ………流石に長年連れ添ってりゃそう見えちまうのも仕方ねぇ〈ボギャ〉アガァッ!?」ガチ
ペトラ「ふざけんな!大体付き合いの長さならグンタやエルドもずっと一緒のクラスなんだから同じでしょ!?」
エルド「ハハ……………わりいわりい」
エルド「ところで昨日の見学希望の新入生、今日も来そうか?」
ペトラ「エレンなら必ず来るよ。
そう言えばそっちで見てた子はどう?
脈はありそう?」
エルド「ジャンか…………なんと言うか、初め抱いた期待と現実のギャップに苦悩したような感じだったな」
オルオ「ッチ、これだから根拠のねえ噂に踊らされるヤツぁダメなんだ」
エレン「あ、おはようございます、先輩方。
昨日はお世話になりました」
ペトラ「あ、エレン! おはよう!」ニコ
アルミン(うわ!なんと眩しい笑顔………)
オルオ(俺には決して見せねえペトラスマイルを……このガキ……!)
エルド「ようエレン!
昨日は茶ぁごちそうさんだったな」
エレン「喜んで頂けて良かったです」
ペトラ「ねえエレン、そっちの子は友達?」
エレン「いや、ただのクラスメイト―――「アルミン・アルレルト、エレンの友達です!」―――おい……」
ペトラ「ふぅーん…………私ペトラ・ラル。
中等部3年の美化委員なの」
エルド「俺はエルド・ジン。
ペトラやこっちのオルオと同じ美化委員で、中3だ。よろしくな」
オルオ「ッチ……………オルオ・ボザドだ」
アルミン「……………どうも。
えっと……ボザド先輩は、高等部………ですか?」
オルオ「」ピキ
ペトエル「ブフ!!」
エレン「……………」ハァ~…
-
- 227 : 2018/06/14(木) 22:23:16 :
オルオ「どいつもこいつも…………」プルプル
アルミン「あ、あの…………すみません、まさか大学の先輩だとは知らず…………」
オルオ「俺は中3だ!!!!」
ペトラ「ねえエレン。今日はお茶汲みの先生お願いね?私楽しみにしてたんだから!」
エルド「なんだペトラ。
お前エレンに弟子入りするのか?」
エレン「そんな大層な事じゃないですよ、コツを教えるだけですから。
……………あれ、グンタ先輩は一緒じゃ無いんですか?」
ペトラ「ああグンタ?
今日は日直だから早いの」
「 お ぉ 〜 〜 い !!」
-
- 228 : 2018/06/14(木) 22:29:55 :
エルド「おっと………噂をすれば」
ダッ ダッ ダッ
グンタ「ハァ、ハァ、…………エレン、お前何やらかしたんだ?」
エレン「はい? えっと…………俺がどうかしましたか?」
グンタ「風紀委員会がお前を校門で待ち構えてたぞ!?」
ペトエルオルアル
「「「「ハァ!?!?」」」」
エレン「えぇ…………?」
-
- 229 : 2018/06/15(金) 00:39:12 :
- ヒストリアが絡んでるのかな?
-
- 230 : 2018/06/15(金) 18:49:12 :
- 期待です!ふーきいーんふう
-
- 231 : 2018/06/16(土) 14:03:41 :
- 最近これを見るのが、日課になりました!
頑張ってください!!
-
- 232 : 2018/06/16(土) 21:28:32 :
校門
ザワザワ
フウキイインカイノヤツラダ
マタダレカガナンカシデカシタノカ?
ウゲ………ナイルノヤツダ
アノヒゲダサイヨネ~
コモノカンパナイ
……
ナイル「……………ッチ」イライラ
マルロ「………」
ヒッチ「………」
ボリス「………」
デニス「………」
ナイル「ゴホン!
一人足りないがまぁ良い……………さて、風紀委員の諸君。
配布した資料の写真の顔を覚えたな?
もう一度おさらいだ」
ナイル「昨日女生徒の一人が財布を盗まれたと訴え出た。その生徒曰く、放課後に空き教室に置いていたバッグからいつの間にか財布が抜き取られていた」
ナイル「目撃者の証言によると中等部の男子生徒と女子生徒がその時間にその教室にいた。
まだ確定したわけではないがその二人が関与している可能性は大だ」
ナイル「女生徒の方は特定できていないが男子生徒の方は中等部1年のエレン・イェーガーであることが判明した」
ナイル「この学校では生徒による自治権が認められている。故に、君たち風紀委員には 校則に違反した生徒を取り締まる権限が与えられている」
ナイル「都合よく問題を起こした生徒が現れた訳だし、この機会に諸君らには実際に取締りを見学してもらう。
先輩委員達はこれから登校してくるであろうエレン・イェーガーを確保し、生徒指導室に連行してくるように。
新入委員は手順を見て覚えておけ」
ナイル「では指導室で待っている」スタスタ
-
- 233 : 2018/06/16(土) 21:58:37 :
- おっふ
-
- 234 : 2018/06/16(土) 22:22:55 :
先輩委員a「はぁ〜………朝っぱらから呼び出し食らっちまうとは面倒臭えな」
先輩委員b「おい新入生、今ナイルが言った通り、これから俺達がその不届きなクズを大勢の生徒の前で取っ捕まえて晒しモンにする。
お前らはソイツの哀れな末路を愉しんでくれ」
マルロ「あの………質問良いでしょうか?」
先輩a「あん? 言ってみろ」
マルロ「この、エレン・イェーガーがやったという確たる証拠も無いのに、こんな大勢の生徒の前で連行したら、仮に彼が無罪だった時に学内での彼の評価が損なわれてしまうのでは………?」
先輩b「心配要らねーよ。
俺らはそいつが有罪だったときは大々的に公開すりゃ良い。無罪だったらその場で放免、あとは生徒が各々で判断するだけだ」
マルロ「………?
こちらのミスだったと釈明しないのですか?」
先輩a「俺達は生徒を取り締まるのが仕事であって、そいつが有罪か無罪かなんてわざわざ教えて回る必要はねえのさ」
先輩b「その通り。なにも俺達は端から決めつけてる訳じゃない、ちょっと事情を聞かせて貰う為に立ち寄ってもらうだけさ。
周りがどう捉えるかなんていちいち気にする事じゃない」
先輩a「まぁ大抵の生徒は何か起こりゃ、そいつは黒だと考える。お前らは気にせずどんどん取り締まって評価を上げりゃ良い」
先輩b「内申点を稼ぐのにこの仕事は美味しいぞ?」
先輩a「ストレスの解消もな」
先輩b「違いない」
ゲラゲラ
マルロ「……………」ギリィ
マルロ(何だコイツら!
濡れ衣を着せられた生徒に悪いとも思わないのか!?)
-
- 235 : 2018/06/16(土) 22:33:09 :
マルロ「しかしですね―――「いやぁ流石風紀委員会!学校の秩序を守って内申点も上がるなんて良い待遇ですねぇ〜!」ゲシ
マルロ(ぐ!………ヒッチ!?)
先輩a「お? 分かってるじゃねえか」
ヒッチ「実は私ぃ、高校は中央の推薦狙ってるんでぇ。
こうやって人の役に立てる委員会で活動できるなんて光栄ですぅ〜」
先輩b「まぁ歴代の風紀委員にはそれで名門や有名大学に進んだ奴らもいたしな」
ヒッチ「へえぇ〜すごぉーい」
~~~~~
~~~~~
先輩a「そろそろ来る頃だな」
先輩b「お前ら、よーく見とけよ?」
ヒッチ「はぁ〜い!」
-
- 236 : 2018/06/16(土) 22:39:22 :
- 進撃の巨人をきちんと現パロにしている感じで感情移入しながら読めます
頑張ってください!!
-
- 237 : 2018/06/16(土) 22:58:00 :
マルロ「……………おい、ヒッチ!」
ヒッチ「感謝してもらいたいわねぇ?
アンタあのまま歯向かってたら追い出された挙げ句目ぇ着けられてたかも知んないのよ?」
マルロ「お前は自分の評価を上げられれば他の生徒が濡れ衣を着せられても平気なのか?
性悪め!」
ヒッチ「はぁ?
アンタだって甘い汁が吸いたくて風紀委員会に応募したんでしょ?
同じ穴のムジナを邪険に出来る立場ぁ?」
マルロ「お前なんかと一緒にするな!
俺は生徒を理不尽な暴力から守ろうと風紀委員になったんだ!
この学校に蔓延る、不良の存在や後輩への服従の強制のような悪しき風習を撤廃し、理想の学舎にするためにな!!」
ヒッチ「ウザ…………あんた大統領にでもなるつもり?
空気読めないのも程々にしてくんない?」
マルロ「何とでも言え……………」
マルロ(エレン・イェーガー……………一度話しただけだが、入学したばかりでこんな自分を不利にする行動をするヤツとは思えん)
マルロ(訴え出た女生徒の証言を鵜呑みにして彼を晒し物にするのは性急過ぎじゃないか?
ナイル先生は疑問に思わなかったのか?)
「くくく…………良い状況になってるじゃねえか……」
-
- 238 : 2018/06/16(土) 23:08:32 :
- ヒストリアがなんかしたな
-
- 239 : 2018/06/16(土) 23:19:29 :
「噂通り、この学校の風紀委員会は生徒のアフターケアは我感ぜず、だ……………晒し物にするならこれ以上の適任は居ねえ。
これで安心だろ?
____ヒストリア?」
ヒストリア「そうね……………信用を奪うには好都合だわ。
貴女がこんなに悪賢いとは思わなかったわ
____ユミル」
ユミル「お前のためなら悪女でも悪魔でもお望みどおりになり切れるんだぜ?
可愛い私のヒストリア」
ヒストリア「アイツが連行されたらすかさず『あの事』を学校中に広めて。
そうすればアイツが何を言おうと誰も信じなくなる」
ユミル「はいよ。お前を脅そうとした事、アイツに後悔させてやらねえとな」
ヒストリア「……………ええ」
ヒストリア(あんたも同じ目に遭えばいいんだ……………私を裏切ったお返し、受取ってよ)
ヒストリア(ねえ?エレン……………)
-
- 240 : 2018/06/16(土) 23:57:44 :
___『俺はぜったいお前のことは誰にも言わねえ!だから安心しろよ!』
本当? 信じていいの?
___『おう!俺はずっと味方だからな!』
……………………
…………
…
ヒストリア「……………嘘つき」ポソ
通学路
グンタ「とにかくあいつ等に晒し上げられたら終わる!
今日は病欠ってことで休んどけ!」
エレン「そんな大袈裟な……………別に何もしてないんだし気にする事じゃ___」
エルド「………いや、マズイぞ。
アイツらはお前が無実だろうが関係ない。
実績を作る為なら他の生徒の評判なんて気にしない」
オルオ「俺等も一度やられた事があるからな…………1年目でアレをやられたら卒業までずっとハブられかねん」ブルル…
ペトラ「でもいずれは学校中に知れるわ………
誤解が広まる前に何か手を打ったほうが……」
アルミン「あの………何を心配してるんですか?
普通に事情を説明して後で誤解を解いて貰えば―――」
グンタ「アイツらの頭にあるのは手柄だけだ!
生徒をしょっ引いて内申点を稼ぐだけで無実だったやつの信用なんてどうでも良いんだ!!」
-
- 241 : 2018/06/17(日) 15:43:58 :
- ここまでやるとは.......!!
生徒会がなんとかしてくれたら....!!
-
- 242 : 2018/06/17(日) 15:48:06 :
- おっふ
-
- 243 : 2018/06/17(日) 20:31:19 :
- フリーダー!!!エレンを助けてくれー!!
-
- 244 : 2018/06/17(日) 20:34:46 :
- おっふ
-
- 245 : 2018/06/17(日) 20:36:47 :
アルミン「………どうする?」
エレン「ん〜………どうしよっかな……?」
エルド「とにかく、俺達が先に行って事情を聞き出してみよう」
ペトラ「そうね………エレン本人が行っても問答無用で連れてかれるだろうし」
グンタ「わざわざこの時間に張ってるのも生徒の目が多い場所で吊るし上げるためだろうしな」
オルオ「俺は遠慮する…………以前酒とタバコを買ったと言いがかり付けられて村ハチにされちまったトラウマが……………うぇえ」ブルル
ペトラ「いつもの出しゃばり癖はどうしたのよ!?
後輩の危機なんだから泣き言言わない!!」
グンタ「エレンはちょっと影で待ってろ、良いな?」
エレン「はぁ………何だかすみません。
よろしくお願いします」ペコ
ペトラ「じゃ、行くよ皆!」
オルオ「うげぇ…………腹痛くなってきた」
-
- 246 : 2018/06/17(日) 20:37:29 :
- フリーダでも!リヴァイでも!ジークでも!いいからエレンを助けてくれー!!!!!
-
- 247 : 2018/06/17(日) 20:54:27 :
校門
エルド「風紀委員会がこんな朝から仕事とは多忙なことだな?」
風紀先輩a「おやおや。
美化委員会の面々が仲良く登校か。
仲の良いことで」
風紀先輩b「何だお前ら?
相変わらず底辺のクズ共の掃き溜めでよろしくやってんのか?」
グンタ「………何だと?」
ペトラ「グンタ、抑えて…………
あなた達、エレンに何の用なの?」
エルド「今度は何の言いがかりで生徒の生活を台無しにする気だ?」ジロ
マルロ「…………(あれが美化委員会か)」
ヒッチ「何あいつら……面倒くさ」
-
- 248 : 2018/06/17(日) 21:30:43 :
先輩a「言いがかりとは失礼な。
こっちは学内の秩序、ひいては生徒達の為に身を粉にして働いてんだよ」
先輩b「お前らに説明してやる義理は無い…………と、言いたいとこだが。
どうも今回の件に関しては無関係では無いようだな」
ペトラ「どういう事よ?」
先輩a「お前らのトコに見学に行ったガキが盗みを働いたと届け出があった。
そこんとこの話を聞かせてもらおうとこうしてわざわざ待ってやってんだよ」
エルド「盗みだと? 何のことだ!?」
先輩b「昨日ある女生徒が文化棟の空き教室に置いてあったバッグから財布を盗まれた。
その時間帯にそこをうろついてたのがこのエレン・イェーガーだと言うことだ」写真ペシペシ
グンタ「エレンが盗った証拠でもあるのか?」
先輩a「証拠は無いがこいつが、そこに居たのを目撃した奴が居るんだ。疑わしい奴がいたら事情を聞くのは当たり前だろう?」
オルオ「こんな大勢の前でゲシュタポみてぇにふん縛ってか?」
ザワザワ
「何だ?美化委員会と風紀委員会が揉めてんのか?」
「どうせまた暴力沙汰でも起こしたんだろあいつらは」
「迷惑な連中ね」
「どうせ巣食ってんのは落ちこぼれの不良共なんだから追い出してほしいぜ……」
先輩b「ま、逃げられるのを防ぐ為には多少手荒になるのも仕方が無いだろ?
仮に黒なら抵抗するかも知れんからな」
-
- 249 : 2018/06/17(日) 22:01:59 :
ペトラ「エレンは何も盗っていないわ!
盗った瞬間を見た訳でもないのに生徒の前で犯人扱いするなんてやり過ぎよ!!」
先輩a(この女……………気が強えけど上玉だな)
先輩a「おいb、……………、……………」ボソボソ
先輩b「~~~、~~~~~~……そいつは名案だ」ニヤ
先輩b「おいペトラ・ラル。昨日お前はイェーガーと件の空き教室に居たのか?」
ペトラ「そうよ!エレンは何も盗らなかったわ、私が保証する!」
先輩a「ならお前も来てもらおう。
共犯者の疑いがある」
ペトラ「な!?」
オルオ「おいちょっと待て!!
なんでペトラまでしょっ引くんだよ!?」
先輩b「言っただろう?
イェーガーと共謀した可能性がある。
お前も容疑者だ」
先輩a「指導室で取り調べを受けてもらう。
ひょっとしたらカバンや服ん中に取った財布を隠してるかもしれんしなぁ?」ジロジロ
ペトラ「嫌よ!
あんた達にそんな事する権利が―――」
先輩b「あるんだよなぁ…………ほら、俺達風紀委員だから。
学校の秩序を守るのは義務だから」
先輩a「はいはい、とりあえずイェーガーは来ねえし、まずはお前からだ」ガシ
ペトラ「ちょ、離しなさいよ!?」
グンタ「野郎、離せ!」ガシ
先輩b「ッシ!!」ガス
グンタ「___ガハ!!」ズサァ
エルド「グンタ!? 貴様良くも!」
先輩b「悪いのはそいつだろう?
いきなり掴みかかってくるなんて公務執行妨害だ」
先輩a「活動の邪魔するやつを力づくで黙らせる権利もあるんだぜ?
___っと、暴れんなよこのアマ!」ゲシ
ペトラ「うぐ!? ……………いったぁッ!」
オルオ「テメエこのやろう!!」ダッ
エルド「オルオ待て!」
オルオ「うるせえ!!
もう限界だ、堪忍袋の緒が切れた!」
先輩b「何だまたお前か。
飲酒喫煙の次は暴力沙汰か?
学習能力の無いやつだ……………」スッ
オルオ「ペトラに触んじゃねええええ!!」
___ヒュン
-
- 250 : 2018/06/17(日) 22:19:18 :
ビシィ!!!!
先輩a
「ぐぁ!?___痛ってぇッ!!!!」パ
ペトラ「え!? ___くっ!」ダッ
先輩b「女がッ………ッチ、どうしたa!!」
先輩a「ちっくしょう……………脛に何か……」サスサス
先輩b「コイツは…………500銅貨?」
オルオ「ペトラ! 大丈夫か!?」
ペトラ「平気。それよりグンタ!」
エルド「メリケンサックで殴られた………気絶しちまった」
エルド「それより今のは……………って!?」
オルオ「__アイツ!! 何やってんだよ!?」
アルミン
「あわわ……エレン、君なんて事を!?」
エレン「……………」ザッ ザッ ザッ
ペトラ「エレン!?
出てきちゃ駄目って言ったのに!?」
エレン「……………先輩方。
お気遣いを無駄にしちゃってすみません」
エレン「でも___
_____いい加減俺も限界です」ユラァ
-
- 251 : 2018/06/17(日) 22:31:26 :
マルロ「イェーガー、アイツ…………」
ヒッチ「__ハハッ! やっちまったよアイツ!!」
ボリス「風紀委員に怪我をさせやがった………」
デニス「ありゃもうオシマイだな…………」
先輩b「イェーガー? やっと来たか…………」
先輩a「クソっ…………あのガキ!!
よくもやりやがったな!?」
エルド「バカ野郎!! どうして出てきた!?
何の為に俺達が庇ったと思ってんだよ!?」
エレン「本当にすみません、エルド先輩…………
でも俺、耐えられないんですよ…………
俺の為に誰かが痛い思いするのも__」
ザッ ザッ ザッ
エレン「権力を傘に他人を好きに出来る奴の存在も」ギロ
-
- 252 : 2018/06/17(日) 22:52:09 :
ドヨドヨ……
「おい………あの1年坊、風紀委員会に攻撃したぞ」
「あーあ、これでアイツも村ハチコースか、かわいそうに……」
「なになに? 風紀委員会にケンカ売っちゃったの?」
「面白いじゃん………ちょっと見てこうぜ」
先輩a「ぐ…………おいテメエ、今何をしたか分かってるのか!?
俺達風紀委員に暴力を振るったんだぞ!
こりゃもう弁解の余地なく有罪確定だ!!
お前はもう終わりだ!!」
エレン「……………だから?」ザッ ザッ ザッ
先輩b「これは明らかに公務執行妨害だ…………
おい1年! よく見ておけ!
風紀委員会の活動を妨害する非協力的な生徒にはこうやって対応する!!」スッ
先輩a「味なマネしやがって…………10倍にして返してやる」スチャ
バチバチ
マルロ「ス、スタン警棒!?」
ヒッチ「ちょ……マジで?」
エレン「なぁ風紀委員の先輩……………
あんた、なんでグンタ先輩とペトラ先輩を殴った?」
先輩a「は? そんなの取り調べを拒否しようとしたからに決まってるだろ」
先輩b「俺達は反抗的な生徒に制裁する権限がある…………だから今からお前を痛めつけても教員も生徒も誰も文句は言わない。
残念だったな?」
エレン「へぇ〜…………つまりあんた等は俺を殴って良いけど、俺はあんた等を殴ったらダメだと…………」
エレン「___ふ ざ け ん な 」
-
- 253 : 2018/06/17(日) 23:08:12 :
- エレンが段々watchmenのロールシャッハに似てきた気がする
気のせいだと思いますが.....
-
- 254 : 2018/06/18(月) 00:05:24 :
- 期待です!エレンかっこいいー!最高!
-
- 255 : 2018/06/18(月) 06:17:55 :
先輩a「うるせぇ!! 1年だからって容赦しねえぞガキ!!」ダッ
エレン「____」ジャラ
エレン「______ふんんッッ!!!!」ブゥン
ビシィ!!!!
ベチン‼ ベチィ‼
先輩a「ぎゃあああああ!!!??」
警棒カラーン
先輩a「うぐぅッッ!! う、腕がッ!?」ガク
ザワ‼
「何だあの1年!?」
「何か投げつけたぞ!!」
先輩b「な!? コイツ、小銭で!?」
エレン「まさかあのバカ兄貴に習った投球技術が役立つ日が来るなんて____
____なッッ!!!!」ビュン‼
ビシビシビシィ!!!!!
先輩b「うぐぁぁあああああ!!?!?」
-
- 256 : 2018/06/18(月) 06:33:19 :
チャリン チャリーン
先輩b「がぁあッ………」顔オサエ
先輩b(顔にモロにッ___全く近付けない!)
エレン「どうだ? 一方的にやられる奴の気持ちが分かったか? 先輩?」ジャラ…
____ブゥン‼‼
ビシビシビシ!!!!
先輩b「うぁああああああ!!!!」
エルド「ヤバイぞ…………エレンの奴どう見てもキレてる!」
オルオ「おい、そろそろ止めたほうが良くないか?」
ペトラ「エレン、もう良いわ!
これ以上やったら本当にまずいことになっちゃう!!」
ヒョイ
エレン「へぇ……………この警棒、このボタン押して殴ればいいのか」ポチ
バチバチ
先輩a「ひぃ!?」
先輩b「よ、よせ! やめろ!!」
-
- 257 : 2018/06/18(月) 06:49:40 :
エレン「あんた……………さっき関係ないグンタ先輩をメリケンで殴ったな?」ザッ ザッ
先輩b「い、いやその………殴った……かな?」ギク
エレン「ペトラ先輩の顔もぶったよな?」
ザッ ザッ
先輩a「そ、そうだったか……?
へへへ……わ、悪い、ちょっと興奮してて覚えてなくってよ…………」ビクビク
__ピタ
エレン「___ふぅ〜ん?
…………覚えてないんだ? ハハハッ!」ニッコリ
先輩ab「「ヘ、へへへへへ…………」」
エレン「ハハハハハハハ!
そっかそっか。なら仕方ねえよな?」
先輩a「そ、そうなんだよ!」
先輩b「全くだよな! 仕方ないよな!?」
エレン「そうだよなぁ〜……………忘れちゃったなら仕方ない。
____だったら
俺が再現してやるから
よぉく思い出せぇええええ!!!!」ブゥン!!
先輩ab「「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?!?!?!?!?」」
-
- 258 : 2018/06/18(月) 06:58:12 :
エルド「ダメだ!全然聴こえてない!!」
ペトラ「エレンダメぇええええ!!!」
先輩ab「「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああさああああああああああ!!!!?!?!?」」
ガキン!!!!
「落ち着きなよエレン」ギリギリギリ
エレン「お前!?」
マルロ「レオンハート…………」
アニ「朝から招集かけられて面倒臭いから仮病してのんびり登校しようと思って着いてみたら……………あんたが騒動の中心とはね」
-
- 259 : 2018/06/18(月) 07:05:24 :
エレン「離せよアニ!! 今この害獣共を駆逐してやんだ、邪魔すんなよ!!」
アニ「ああ、やっぱり。完全にキレてる……………こりゃ落とすしか無いね____っと!!」ヒュン
ガキ!!
エレン「ぐ!?」
アニ「___シッッッ!!!!」ゲシィ
ドゴォ
エレン「ゴハァ!?」
アニ「ちょっと大人しくしな」ギギギ
エレン「アニ、テメェ……………」ギリギリギリ
「ちょっとアニちゃん!
やり過ぎやり過ぎ!!」
-
- 260 : 2018/06/18(月) 07:14:14 :
アニ「でもフリーダ先輩、こうでもしないとコイツは手が付けられないことはご存知なんでしょ?」
フリーダ「そうだけどまずは誤解を解かなきゃ!!」
エレン「フリーダ………?」
物陰
ヒストリア「フリーダ姉さん………!
余計な事を!!」
ユミル「おいおい……………どうなってんだ?
なんでフリーダ姐さんが出張ってくるんだ?」
ヒストリア(マズい……………姉さんが騒ぎを聞きつける前にエレンを取り押さえる筈が……
予想外に時間が掛かり過ぎた)
-
- 262 : 2018/06/18(月) 07:53:27 :
ザワザワ
「フリーダ? フリーダ・レイスだって?」
「マジかよ、理事長の娘がお出ましだぞ……」
「あの1年坊とどういう関係だ?」
エルド「…………風向きが変わったな」
ペトラ「フリーダ…………なんであなたが?」
フリーダ「アニちゃんから風紀委員会の招集の事を聞いてまさかと思って来てみたのよ」
フリーダ「……ねえ風紀委員会の皆さん、
エレンが昨日財布を盗んだと疑ってらっしゃるようだけど?」ジロ
先輩a「ぐ………そうだ、いや、そうです!
財布が無くなった時間帯にその場にいたのはこのガキとあの美化委員会の女だけです!」
先輩b「だから事情を聞こうとしたら反抗しやがったんです!
しかも俺達に暴力を__」
フリーダ「__私はこの二人が教室に居るのを見てたけど、盗みなんかして無かったわよ?」
先輩b「し、しかしですね…………」
先輩a「俺達はナイル先生の指示で……」
フリーダ「じゃあ私が直接ナイル先生に説明します!
………連れて行って貰えますね?」
先輩b「わ、分かりました!!」
先輩a「俺はあのガキと美化委員会の奴らを連れて行くので__」
フリーダ「ああそれなら不要です」
先輩a「な!? どうしてです!?」
先輩b「たとえ無実でも、我々の仕事を妨害した上に暴力を振るったんですよ!?
十二分に懲罰に値します!!」
フリーダ「……………あなた達が怪我をさせた2人は結局のところ何か校則に反する事をしたの?」
ペトラ「…………」
グンタ「」
フリーダ「それにナイル先生が命じたのは指導室までエレンを連れてくることでしょう?」
フリーダ「あなた達にペトラを連行する理由も、勝手に取り調べる権限も無いわよね?」ジロ
先輩ab「「う………」」
-
- 263 : 2018/06/18(月) 08:06:40 :
マルロ(そうだ………………風紀委員会には生徒を連行し、公務を妨害する生徒に制裁を課すことはできても、生徒への取り調べはあくまで教員の仕事だ)
マルロ(ラル先輩を取り調べる権限までは与えられていない!)
フリーダ「………何か他に問答はありますか?」
先輩a「……………いえ」
先輩b「ありません………」
フリーダ「なら良かった、ナイル先生の所ヘ行きましょ?」
-
- 264 : 2018/06/18(月) 08:24:27 :
- フリーダ!!アニ!!エレンを助けてくれてありがとー!!!!!
-
- 265 : 2018/06/18(月) 16:46:42 :
- abザマァwww
-
- 266 : 2018/06/18(月) 20:39:26 :
フリーダ「さてと…………美化委員会のみんな、そういう訳でちょっとエレンを借りてくね」
ペトラ「ええ…………フリーダ、助かったわ。
ありがとう」
エルド「ああ………恩に着る」
オルオ「全く、大人しい顔してとんでもねえガキだぜ。
なあ?」
エレン「…………すみません」
アニ「キレると容赦が無くなるとこも、球威が上がるとこも相変わらずだね。
ジークさんそっくりだよ」フッ
エレン「うっせぇ………つーかいい加減放せよ!」
フリーダ「アニちゃん、もう落ち着いたみたいだし、放してあげて?」
アニ「はいはい、これで良い?」パッ
エレン「あー痛かった………
___お前、ウォール校に入ってたんだな」
アニ「まぁね…………ライナーとベルトルトも一緒だよ」
-
- 267 : 2018/06/18(月) 20:48:05 :
エレン「あいつらもか?
てっきりマーレの学校に入ったと思ってたぜ」
アニ「私らはAクラスだから顔合わす機会無かったんだよ」
フリーダ「はいはい、積もる話はその辺にして行くよ!」パンパン
アニ「そうですね、ホラ行くよ」
エレン「ああ分かったよ____」ハッ
エレン「___って、ちょっと待て!!」
-
- 268 : 2018/06/18(月) 21:37:02 :
- >>253
どちらかというと斉木の窪谷須に似てる
-
- 269 : 2018/06/18(月) 22:14:23 :
フリーダ「え? どうしたの?」
エレン「さっき今月分の小遣い投げちまったんだ!
頼む、先に拾わせてくれ!!」
エルオルペト「「「あ………」」」
アニ(呆)「あんた………」
…………………………
ペトラ「もう!だからじっとしてなさいって言ったのに…………」ガサガサ
エルド「お、あったあった。
おーい! こっちは1700見つけたぞ」
オルオ「つーか何で全財産をわざわざ小銭にすんだよ!?
札持ち歩けよな!!」ゴソゴソ
エレン「だって…………お札崩したらなんか損した気分になって使いづらいじゃないですか」
ガサガサ
ペトラ「そんなにお金が大事ならそもそも武器なんかに使わなきゃ良いでしょ!?」
フリーダ「全部で3万4千…………もう1限目始まっちゃうわねぇ……………」ガサガサ
アニ「アホらし……………」ゴソゴソ
リヴァイ「…………………………おい」
リヴァイ「どういう状況だこれは?」
-
- 270 : 2018/06/18(月) 22:32:59 :
5分後
リヴァイ「ほらよ、落ちてたのはこれで全部だ」ジャラジャラ
エレン「すみません!! 本当に助かりました!!!!」ビシィ
リヴァイ「妙に来るのが遅えと思ったらそんな騒ぎになってたとはな………」
ペトラ「流石は美化委員会の長……………
こんな短時間に集めるなんて」
オルオ「始めからリヴァイ先輩探したほうが早かったんじゃねえか?」
エルド「同感だ……」
アニ「………」
フリーダ「まったく!
エレン、お金を粗末にしちゃダメでしょ?
ちゃんと反省しなさい!良いわね?」メ!
エレン「…………分かったよ」
エレン「先輩方、ご迷惑お掛けしてすみません」ペコ
ペトラ「…………まぁ、私達を助けるためだったんだし、もう良いわ。
___エレン、助けてくれてありがとうね」
エルド「そう考えりゃイーブンだな……………
サンキューな」
オルオ「ま!あのまま俺の必殺の突きを食らわせてやっても良かったんだが……………礼は言っといてや〈ガリ〉___あが!?」
リヴァイ「とにかくだ。
金をそんな用途に使うのは感心しねえが……………エルド達の為に戦ってくれた事は感謝する」
リヴァイ「ありがとな」
-
- 271 : 2018/06/18(月) 22:48:37 :
ペトラ「!!?」
エルド「!!?」
オルオ「!!?」
3人(((あの鉄仮面の如き先輩が微笑を!?)))
エレン「いえ………結局俺は皆さんの配慮を無駄にしました、感謝されることなんかありません………」
リヴァイ「だがお前は殴られたペトラとグンタの為に決断した……………大概の奴らは保身を優先するがお前はこの2人を優先した。
それは誇っていい………」
リヴァイ「レイスにレオンハートだったな?
お前たちにも礼を言う。
うちの委員達を庇ってくれてすまなかったな」
フリーダ「いえ…………当然の事をしたまでです」
アニ「…………」
アニ(リヴァイ・アッカーマン………………噂に聞いてたよりも常識人だね)
エレン「……………あれ?
アルミンとグンタ先輩は?」
アニ「アルミン? ああ、金髪の1年かい?
風紀委員の一人と一緒にのされたシュルツ先輩を保健室まで連れてったよ」
-
- 272 : 2018/06/18(月) 22:58:42 :
10分前
グンタ『』
アルミン『ええっと……………グンタ先輩でしたね? 皆エレンの全財産を探すに忙しいみたいだし、僕が連れていきますね』グイ
___ズシ
アルミン『お………重いッ、インドア派にこの重みは、来るッ! __!!』ズル…ズル…
マルロ『…………………………』
ガシ
アルミン『え?』
マルロ『お前1人では流石に無理だ___
肩、もう一方は俺が担ぐ』
……………………………………………………
エレン「……………マルロが?」
アニ「こっちの手違いで迷惑をかけたお詫びだってさ」
フリーダ「……………」
リヴァイ「……………」
エルオルペト「「「……………」」」
カーン… カーン… カーン…
-
- 273 : 2018/06/20(水) 04:00:06 :
指導室
ナイル「………………………………………」イライラ
フリーダ「___という訳なんです」ニコニコ
エレン「……………」
アニ「___」
ナイル「レイス………いくらお前が理事長のご息女とはいえ、風紀委員会の活動に気まぐれで口出しするのは控えて欲しいのだが?」
フリーダ「あら、気まぐれではありませんよ?
風紀委員会は盗難の件に関して情報提供を呼び掛けていますし、私は昨日のイェーガー君のアリバイを証明できます」
フリーダ「先生のお立場なら彼が無実だと分かったほうが事件の進展に繋がって喜ばしいこととお察ししたのですが……………
___このままイェーガー君が濡れ衣を着せられたままのほうが良かったとでも?」ニッコリ
ナイル「ぐっ……………だとしても彼をここに連れてくるのは風紀委員の仕事だ!
君が出しゃばっていい理由にはならんぞ!?」
フリーダ「そのことなのですが…………
先生はイェーガー君を連れてくるよう命じられたのでしたね?」
ナイル「ああそうだが?」
フリーダ「aさんとbさんは支持が出ていないのにペトラを連行しようとしたみたいですが、止めようとしたグンタを殴って気絶させてましたよ?」
ナイル「…………委員には各々の裁量で校則に違反する生徒を取り締まる権限がある。
妨害する生徒を排除する権限もな」
フリーダ「委員が女子生徒を密室で取り調べる権限もですか?」
-
- 274 : 2018/06/20(水) 22:09:14 :
- ナイルウザッw
-
- 275 : 2018/06/20(水) 22:49:05 :
- 期待です!ナwイwルw
-
- 276 : 2018/06/20(水) 23:03:12 :
- おっふ
-
- 277 : 2018/06/21(木) 21:46:51 :
ナイル「? 生徒を取り調べるのは教員の仕事の筈だが……」
フリーダ「そうですか。
なら先ほど件の二人がペトラのカバンや服の中に隠している、と言って勝手に取り調べようとしてたのは……………
きっと私の見間違いだったのでしょうね?」ニッコリ
ナイル「___ッ」ゾク
ナイル「と、当然だ!風紀委員会の活動は校則に厳正なのだからな!」
フリーダ「では……………エレンとペトラの潔白については納得していただけましたか?」
ナイル「……………ああ、分かった。
情報の提供ありがとう……」
フリーダ「いえいえ。……………ところで
____被害に遭った女生徒は、誰か分かりますか?」
ナイル「……………」
フリーダ「___」
ナイル「……………本人が名前を出したくないと言っている」
ナイル「私に教える事は出来ないし、君も知る権利はないと思うが?」
フリーダ「___そうでしたね。
お騒がせしてすみませんでした。
エレン、行くよ」
エレン「………失礼しました」
スタスタ ガララ
-
- 278 : 2018/06/21(木) 22:03:36 :
アニ「それじゃあ私も授業に戻りますので……」
ナイル「おいレオンハート…………
今朝の招集に遅刻したことの説明が済んでいないぞ」
アニ「低血圧で起きられなかったんですよ。
以後気をつけます」
ナイル「ッチ……………さっさと戻れ!」
アニ「失礼しました」
__バタン
ナイル「くそ! せっかく潰す口実が出来たと思ったら、フリーダの奴め!
………何故美化委員会に肩入れする!?」
フリーダ(ナイル先生の態度…………昨日のヒストリアの反応……………まさかとは思うけど__)
エレン「なあフリーダ、お前アニと知り合いだったのか?」
フリーダ「ん? ああ、アニちゃんね。
あの子風紀委員会と掛け持ちで合気柔術クラブに入ってるのよ。
で、中等部の代表が__」
エレン「お前ってわけか」
アニ「そういう事だよ」
-
- 279 : 2018/06/22(金) 23:55:27 :
- ヒストリアとエレンに・・・何があったんだ?
-
- 280 : 2018/06/23(土) 01:16:23 :
- おっふ
-
- 281 : 2018/06/24(日) 16:49:19 :
- ダークリユニオン
-
- 282 : 2018/06/24(日) 20:37:52 :
エレン「よう。
お前が風紀委員会とか意外だな………
そういうの面倒臭がる奴だと思ってたのに」
アニ「内申点を稼げるらしいから入っただけだよ。
あんたこそ美化委員会なんて意外なんじゃないの?」
エレン「俺は知り合いにお茶汲み係のバイトしないかって誘われたんだよ」
アニ「ふぅん……
___てことはまだあの店で働いてるんだ?」
エレン「まぁな」
フリーダ「ねえちょっと」
フリーダ「そういう二人はどういう関係なの?
ずいぶんお互いのこと知ってるみたいだけど?」
アニ「小学校の頃にリトルリーグで何度か会った事があるだけですよ」
エレン「ジークの奴に引っ張って来られてな」
……………
……
…
-
- 283 : 2018/06/24(日) 21:00:51 :
3年前
ジーク「いやぁエレンがうちのチームに助っ人に来てくれて兄ちゃんもうウキウキしまくりだよ〜」ルンルン
エレン「……………(今日は差し入れ持って行って帰るはずだったのにどうしてこうなった……)」
ズルズル
ジーク「良いかいエレン。
転がってきたボールを兄ちゃんに向けて投げるだけの簡単なお仕事だから!
思いっきり投げていいんだからな〜?」ワクワク
エレン「………それなら遠慮無く投げれそうだよ」ズルズル
エレン(いっそ顔面凹ませてやろうか……)
ジーク「お?
エレンもやる気出てきたか?
日曜日のキャッチボールの成果を見せてやろうな!」
ジーク「___っと、まずは皆に顔合わせしないとな。
おーい!
皆お待たせーー!!
助っ人連れてきたぞーーーー!!!!」
アニ「……………助っ人? 本当に居たんだ」
ピーク「目の錯覚かな………あの子引き摺られてるように見えるんだけど?」
ライナー「…………え?あれ、誘拐?
違うよな?」
-
- 284 : 2018/06/24(日) 21:11:53 :
ジーク「さ〜皆!
紹介するよ、弟のエレンだ!
可愛いだろ?」
エレン「…………エレン・イェーガーです」
ジーク「人数不足の我がチームの為に助っ人を買って出てくれたんだよな!
いやぁ優しい弟に恵まれたなあ俺!!」
エレン「…………………………よろしくお願いします」
ライナー(うわ……メチャクチャ不機嫌そうだな)
ベルトルト(どう見ても無理矢理連れて来られたっぽい)
ピーク(弟さん、あまり似てないのね)
アニ(……………)
-
- 285 : 2018/06/24(日) 21:45:03 :
???「ま、まぁ取り敢えずお互い自己紹介しません?」
ジーク「ん、そうだな。
じゃ、年中組は言い出しっぺのコルトからよろしく!」
コルト「さっそくですか……………コホン、
俺はコルト・グライス、ポジションはキャッチャーだ。
今日は助っ人に来てくれてありがとう」
マルセル「俺はマルセル・ガリアード。
ファーストをやってる、よろしくな」
ピーク「私はピーク。ポジションはサード、今日は来てくれてありがとうね、エレン君」ニコ
ジーク「次は年少組な。皆エレンと同い年だぞ?」
ライナー「んじゃ、俺から…………
俺はライナー・ブラウン、ポジションはセカンドだ。来てくれてありがとな」
ベルトルト「えっと……………はじめまして?
僕はベルトルト・フーバー、守備はライトを担当してる」
アニ「…………アニ・レオンハート。
レフト担当」
ポルコ「ポルコ・ガリアード………ショートだ」
-
- 287 : 2018/06/24(日) 22:10:54 :
ジーク「んで!
最年長の俺がピッチャー兼キャップって訳だ。
エレンには空席だったセンターをやってもらうつもりだ。
この位置ならベルトルトとアニちゃんもサポートに回れるしな!」
エレン「…………俺が出なくても問題無くねーか?」
ジーク「なにぶん今度の試合は人数規定が有ってさー…………今まではセンターをライトとレフトでカバーしてたんだが、どうしても9人で参加しなきゃならない」
ジーク「まぁ、俺が投げればランナーは出ないからあまり送球は気にしなくて良いよ」
ポルコ「………ちょっと良いすか?」
-
- 288 : 2018/06/26(火) 22:25:13 :
- ポルコ「フラグですか?それ?いつもセンターに飛んでってアニとべる・・・なんちゃらが走ってる気が・・・」ww
-
- 289 : 2018/06/26(火) 22:38:38 :
- ダークリユニオン
-
- 290 : 2018/06/27(水) 08:57:33 :
- おっふ
-
- 291 : 2018/06/27(水) 19:38:09 :
- 期待です!
-
- 292 : 2018/06/27(水) 20:32:20 :
- おっふ
-
- 293 : 2018/06/28(木) 04:59:40 :
- スレ主失踪?
-
- 294 : 2018/06/28(木) 06:14:05 :
どうも、お待たせしました。
投稿します。
_______
ジーク「うん? どうしたガリアード?」
ポルコ「そいつに聞きたいことがあるんすよ」
エレン「俺?」
ポルコ「お前今までどのポジションやってたんだ?」
エレン「ポジションに入った事はないよ」
ポルコ「……………は?」
ポルコ「ちょっと待てよ、お前野球やったことあんのか?」
エレン「…………無いけど」
-
- 295 : 2018/06/28(木) 06:27:10 :
ポルコ「……………ジークさん、どういうことっすかこれは?」
ジーク「だから言ったろ?数吸う合わせだって。
まあ今までも8人でやって来たんだし、大丈夫だろ?」
ポルコ「冗談じゃないっすよ!
こんなド素人連れてくんならコルトさんとこの弟やライナーの従妹のがまだ使えますよ!?」
ジーク「あいつらは幼年組だから年齢に引っ掛かるだろ?
まぁ拾って投げるぶんには困らないから!
なあエレン?」
エレン「どうも俺はお役に立てないみたいですし、やはり今日は帰ります。
ご迷惑お掛けしてすみません」ペコ
ジーク「ちょっとちょっと!
お願いだから帰んないで!」
エレン「だって俺より上手いのいるんだろ?
歳誤魔化してそいつ等を出せばいいじゃんか」
ジーク「いや〜見た目的にそいつは厳しいんだな〜………」
-
- 296 : 2018/06/28(木) 06:36:09 :
マルセル「落ち着けポルコ。
ジークさんの言うとおり、このままじゃ人数が足りなくて出場自体危うかったんだ。」
ピーク「そうだよポッコ。どうせ今までだって8人で何とかしてたんだ、来てくれただけでも感謝しないと」
ポルコ「その呼び方止めろっつっただろ!?」
ジーク「話は着いたな。
取り敢えず今から受付に行ってくるから適当に駄弁ってていいぞ〜」スタスタ
-
- 297 : 2018/06/28(木) 06:45:34 :
ポルコ「ッチ!…………エレンつったか?
ジークさんの弟だからって甘えんじゃねえぞ!
ヘマしたら落とし前つけて貰うからな!?」
エレン「そうならなきゃ良いけど………」
マルセル「おい、今からプレッシャー掛けてやるなよポルコ」
コルト「エレン君だったね………
あまり心配しなくて良い。
ジークさんの投げる球は144㎞/hだ。
中学生でこの速さを打てるやつなんてまずいないからさ」
ピーク「取り敢えずライナー、送球トレーニングはエレン君と組んでやんな」
ライナー「おう、任せろ!
えっと、俺の事は呼び捨てで良いよ。
そっちもそれで構わないか?」
エレン「………ああ、よろしくな」
ライナー「まぁ、キャッチボールするだけだからさ、気楽にやってこうぜ!」
-
- 298 : 2018/06/28(木) 06:55:29 :
グラウンド
エレン「__でぇいッ!」ビュウン
__バシィ‼
ライナー「__っ、中々速いな………よ!」ブゥン
エレン「そうか?ジークとキャッチボールするときはこんなもんだぞ」パシ
アニ「…………」ブン
ベルトルト「ライナー、もうエレン君と仲良くなったのか」パシ
__ブン
アニ「………」パシ
ベルトルト「まぁ出場出来て良かったけど、出来たら経験者が良かったなぁ………アニはどう思う?」
アニ「…………」
アニ「……………別に興味ないね」ブン
-
- 299 : 2018/06/28(木) 07:36:06 :
試合中盤
レベリオジャイアン:1
相手チーム:0
ジーク「う〜ん…………今日は中々点を取り難いな」
コルト「相手のピッチャー、かなり手強いです。
序盤で1点入れなかったら勝ちは厳しかったかもしれません」
ピーク「ピッチャーだけじゃ無いよ」
ジーク「ああ…………あの5番な、さっきから俺の投球をじぃ〜っと観察してて正直ウザい」
マルセル「まさか癖を探してるんですか?」
ライナー「相変わらずジークさん凄えな…………ランナーが一人も出てねえや」
ベルトルト「けどこっちも1点だけだ………相手のピッチャー、ジークさんほどじゃないけど相当速いよ」
ポルコ「兄貴が1点入れてなかったらヤバかったな」
エレン「……………」
アニ「……………」ボー
エレン「…………なぁ、お前試合の状況とか興味ねえのか?」
アニ「どうせジークさんとコルトしか出番無いし、私があれこれ心配してどうすんのさ?」
エレン「信頼されてんな、ジーク」
アニ「別に信頼なんてしてない」
エレン「は?」
-
- 300 : 2018/06/28(木) 07:55:50 :
アニ「別にこの試合の勝ち負けなんて私にはどうでも良い」
エレン「………えっと、お前ずっとこのチームやってたんだろ?
勝ちたくねえのか?」
アニ「私はライナー達にせがまれて入っただけさ。
野球自体別に興味ある訳じゃない………アンタだってそうじゃないの?」
エレン「………じゃあなんで今もこのチームに居るんだ?
興味ねえなら辞めたって構わねえだろ?」
アニ「……………………お節介なら結構だよ。
会ったばかりのアンタにあれこれ言われたくないよ」スタスタ
エレン「なんだよアイツ…………自分で話し始めといて」
-
- 301 : 2018/06/28(木) 08:03:16 :
アニ「……………」
アニ(別に野球が好きな訳じゃない………運動が得意だから続けるのは苦じゃなかっただけ)
アニ(……………ただ)チラ
ライナー「~~~~」
ベルトルト「~~~~、~~?」
アニ(友達と一緒のほうが楽しいから…………)
アニ(辞めないだけだよ)
-
- 302 : 2018/06/28(木) 16:28:53 :
- 中学生で144㎞/hか
今は何㎞/h出せるんだ?
-
- 303 : 2018/06/28(木) 21:29:39 :
- »302
ジークは通常時のmaxは150㎞だけどキレると15km上乗せされるよ(主にエレン絡みで)
-
- 304 : 2018/06/28(木) 21:51:59 :
後半
ポツ__ ポツ__
ザァァ……
ピーク「やだ、降ってきたよ……」
ジーク「あらら…… 天気予報も当てになんないなぁ」
ジーク「でもま、さっさと3振獲っちまうけど
____ね!!!!」ブゥン‼
___ズル
ジーク「___やべッ!?」
バッター「__ッ!!」
____カキン
ピーク「な!?」
ライナー「不味い!」
ジーク「ファースト!」
マルセル「任せろ!!」ダッ
マルセル(獲った___)
バチャ
マルセル(何!?)スカ
バッター「ッしゃぁ!!」ダッ
ジーク「チィ!!
___ベルトルトぉ!!」
ベルトルト「ハイ!!」
ガッ
ベルトルト「ライナァア!!!」ブン!
ライナー「間に合え!!」
パシ
-
- 305 : 2018/06/28(木) 22:09:01 :
「セーフ!!」
ライナー「クッ!
___間に合わなかったか!!」
ポルコ「2塁に出やがった………」
ピーク「ちょっとヤバイね………」
マルセル「ちくしょう!
…………ミスっちまった」
コルト「不味いな…………次は5番のアイツだ」
5番バッター「…………」
ジーク「マズイねこりゃ…………」
ジーク「タイム!!」
ザ__ ザ__
ジーク「すまん、大口叩いといてこのザマだ……」
マルセル「いや、俺がミスったせいです………すみません」
ポルコ「しょうがねえさ、ぬかるんでボールの軌道が変わっちまったら無理もねえよ」
コルト「そうだな………本降りになって足場が悪くなってきた。
それにジークさん、雨でコントロールが乱れ始めてます」
ジーク「ああわかってる、
この状況で変化球はリスキーだ。
しかしな………」チラ
5番バッター「…………」ブン! ブン!
-
- 306 : 2018/06/28(木) 22:36:32 :
- レベリオチームの打順が気になる
-
- 307 : 2018/06/28(木) 23:07:30 :
ライナー「明らかにストレートを見越してますね…………タイミングを測ってド真ん中を狙ってますよ」
ベルトルト「ここであの5番が塁に出たら……」
アニ「……………」
ピーク「どうします?
敬遠して先行のランナーを3塁に出すのもリスクがありますけど………」
ジーク「…………………………」
ジーク「……………直球勝負で行くか」
コルト「しかしジークさん、アイツも恐らくストレート狙いです。
勝ちを狙うなら敬遠してリードを保つべきでは………」
ジーク「あのさ………この状況、楽しいとは思わねえ?」
コルト「楽しむって………」
ジーク「2塁にランナー、バッターは見るからに手強そうなのが出てきた」
ジーク「しかもこっちは変化球は封じられストレートで勝負するのみ」
ジーク「メチャクチャスリリングじゃん!」ウズウズ
ピーク「またバクチに出るんですか?」
ジーク「向こうはマジで勝負を掛けて来てんだぞ?
ならこっちも勝算抜きに応じてやろうじゃねえの。
こういう勝負こそ試合の醍醐味なんだぜ?」
-
- 308 : 2018/06/28(木) 23:11:09 :
- 敬遠しても塁が詰まっていない限りランナーは動かないぞ
-
- 309 : 2018/06/28(木) 23:27:21 :
話の都合で一部オリジナルルールにしてます、その辺は勘弁下さい
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
コルト「しかし………」
ピーク「良いじゃないの」
ピーク「こっちも向こうもリスクを負ってるんだ、運に掛けるのも面白いんじゃない?」
マルセル「そうだな…………」
コルト「…………分かりました」
コルト「どの道キャッチャーの俺はピッチャーの球を受ける他ありません、
存分に付き合いましょう」
ジーク「すまん。
そういうわけで、みんな頼む」
ライナー「了解、キャップ」
ベルトルト「任せてください」
ポルコ「ホームランだけは止めてくださいよ?」
アニ「分かりました」
エレン「……………」
-
- 310 : 2018/06/28(木) 23:32:58 :
- ということはランナー3塁で敬遠したら一点入っちゃうのか
-
- 311 : 2018/06/28(木) 23:40:08 :
ジーク「………なあエレン、あとちょっとだけ頑張ってくれるか?」
エレン「………試合の後にミスド奢れよ?」ジト
ジーク「ああ良いさ………ありがとな」
エレン「…………いきなり拉致されてユニフォーム着せられるわ、雨の中試合に出されるわ、
本当に勝手なアニキだよな…………」
タッタッタ
ジーク「……………」ハァ…
ピーク「あら珍しい…………弟さんのご機嫌を損ねて落ち込んでるんですか?」
ジーク(不機嫌な顔のエレンも可愛いなぁ〜〜〜!!)ゾクゾク
ピーク「」
ピーク(見なかった事に……………)ススー
マルセル「……………なあコルト。
ジークさんの表情、心なしかキモくね?」
コルト「? そうか?」
-
- 312 : 2018/06/28(木) 23:46:42 :
「ゲームスタート!!」
ザァァ………
ジーク「さあて…………可愛い弟に元気を分けてもらったし____」パンパン
5番バッター「……………」
ジーク「いっちょ全力でやったろうか___
____なぁ!!!!!!」ズギュン!
5番バッター「___ッ!」
___ブン
コルト「ッ、!!!」ブワシィィン‼
-
- 313 : 2018/06/29(金) 00:04:37 :
「1ストライク!」
マルセル「空振りした!?」
ライナー「速え………」
ポルコ「さっきと段違いだ!」
ピーク(球速が上がってタイミングを完全にズラされてる…………)
コルト(すげえな………これがジークさんの本気か)ビリビリ
___ブン
5番バッター「………!」キッ
ジーク「あれぇ?
タイミング合わせられなかった?
残念だね〜」パシ
5番バッター「…………」ス
ジーク「あくまで打つ気か…………良い根性してんじゃん……………」ス
ジーク「ッシ!!!!」ドギュン‼
5番「____!!」
___キィン‼‼
マルポルライ「な!?」
ガシャン!!!!
「ファール!!」
ピーク(捉え損なったけどタイミングを合わせてきた!
このバッター、やはり手強い!!)
-
- 315 : 2018/06/29(金) 00:15:51 :
ジーク「ホぉ〜…………できるやつだと思ってたけど、まさか当ててくるとはね」パシ
ジーク「やっぱ野球って……………
____ハラハラするよなぁ!!!!!!」
ビシュン!!!
ズゴゴゴゴゴ‼‼‼
5番「___ッ!」ブン
___キィン‼
コルト「ッッ!!!」
ドビチィィイ!!!
-
- 316 : 2018/06/29(金) 00:27:56 :
「ファール!!」
コルト(今のを当てるとは………)
ピーク(フェ……………フェンスにめり込んだ)
マルセル(アレ受け損なったらコルト死ぬぞ…)
ポルコ(俺キャッチャーじゃなくて良かった)
ライナー(ああ……漫画で見たな、☆ヒュウマ。
アレ実際にあり得るんだ……)
ベルトルト(恐い。ジークさんが恐い)
アニ「……………ベルトルト、少し下がるよ」
ベルトルト「アニ?」
アニ「あのバッター、多分外野まで飛ばせる。
備えときな」タッタッタ
-
- 317 : 2018/06/29(金) 00:41:51 :
ジーク「やるじゃん。
打者一人に4球目投げるの初めてだ……」パシ
5番「…………」
ジーク「無口なやつだな…………バトル漫画みたいにちょっとくらいやり取りしようぜ?」
5番「…………何故最初から本気を出さなかったんです?」
ジーク「おや?君女の子だったの。
のっぽだから男と思ってたよ」
5番「トークに誘っておきながら質問に答えないので?」
ジーク「ああ悪い悪い。
さっきはスイッチ入ってなかっただけ。
今は入ってんの」
5番「スイッチ……?」
ジーク「そ。
そのスイッチの名は___」ス
5番「___」ジリ
ジーク「お兄ちゃんスイッチだぁああああああああああ!!!!!!」ズギシャァ!!!!
-
- 318 : 2018/06/29(金) 00:47:24 :
チュゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
5番「___」ブン
____カン
ライナー「打った!!?」
ポルコ「嘘だろおい!?」
マルセル「これは……」
ピーク「外野フライだよ!!!!」
ヒュウゥゥ__
ジーク「ッ、センタァアアアアアア!!!!」
エレン「俺ぇ!!?」
-
- 319 : 2018/06/29(金) 00:49:57 :
ベルトルト「エレン、前出過ぎ!!
下がって!!」
エレン「うぉおおおお!!マジかぁああ!?」
ダダダダ
「どきな!!」
-
- 320 : 2018/06/29(金) 00:55:26 :
エレン「アニ!?」
アニ「素人なんざ端から当てにしてないよ、引っ込んでな!!」タタタタタ‼
アニ(ここだ___捕れる!!)
ダッ‼
ライナー「行け!捕れるぞアニ!!」
ランナー「ち!!」
5番「……………………」
ザザザッ!
アニ「これで勝った___」バッ
___ピチョン
-
- 321 : 2018/06/29(金) 00:59:51 :
アニ「うぁ!?」
アニ(目に滴が!? ボールは___)
___ボカ
㌧ ㌧ コロコロ……
5番「エラーだ!! 走れ!!!!」ダッ
ランナー「いやっほぉぉおお!!
ラッキー!!!!」ダダダダ!
-
- 322 : 2018/06/29(金) 01:06:19 :
ライナー「何だと!?」
マルセル「こんな時に!?」
ピーク「送球急げ!!」
ポルコ「ちっくしょうがぁッ!!」ダッ
ダン!
ランナー(3塁抜けた! このまま本塁に戻ってやる!!)
ベルトルト「アニ!! 送球を___」
ベルトルト(ダメだ!! 下がり過ぎて内野までの距離が!!!!)
アニ「た、球を___」ダッ
アニ(嘘……私のミスか!?)
___ガシ!
-
- 323 : 2018/06/29(金) 01:12:45 :
エレン「どおりゃあああああ!!!!!」
___ズビシュゥン!!!!!!
5番「何!?」
コルト
マルセル
ピーク
ポルコ
ライナー
ベルトルト
アニ
「「「「「「「
!!!!?
」」」」」」」
ドドドドドドドド
ズバァン!!!!!!
-
- 324 : 2018/06/29(金) 03:43:38 :
- アウトカウントが気になる
-
- 325 : 2018/06/29(金) 06:49:33 :
コルト「ぐ………と、捕った」ビリビリ
「あ、アウト!!」
ーーーーーーーーーーーー
アニ(その後、私達のチームは1点リードを保ったままジークさんが残りの打者を打ち取っていった)
アニ(人数合わせに過ぎなかったエレンが私のポカをカバーしファインプレーを見せた事に感激したジークさんは、破竹の勢いで完封した)
アニ(試合は私達の勝利で幕を閉じた)
ジーク「エルェエエエン!!!!」グワシ!
エレン「は、離せえええ!!!」ジタバタ
ジーク「やっぱりお前は神童だ!!お兄ちゃんもう最高に嬉しいよ!!!」ムギュウウウウウ
エレン「ぐぁああああ!!気持ち悪いから止めろお!!」ジタバタ
ジーク「やっぱ中学はウチの学校受けようよ!!俺と一緒に野球やろうぜ!!
な!?」
ギャアアアアア‼
エレエエエン‼
ピーク「何はともあれ………勝てたね」
コルト「まさに思わぬ助っ人ってな」
マルセル「外野の距離からホームへ直接届けるとは………流石はジークさんの弟」
ポルコ「ケッ___あんだけ投げれんなら始めにそう言えってんだ………」
ライナー「エレンのおかげで命拾いしたなあ、アニ?」ニヤニヤ
ベルトルト「やめなよライナー………」
アニ「うっさいね………」
-
- 326 : 2018/06/29(金) 07:06:02 :
アニ「………」
イイカゲンハナセヨ‼
マズハリトルニニュウダンカラダナ!
アニ「___」スタスタ
ベルトルト「アニ?」
ジーク「次の試合にも出て経験積んでおこう!そのほうが良いって!!」
エレン「ヤダよ!面倒くさい!」
アニ「___ねえ……」
-
- 327 : 2018/06/29(金) 09:27:37 :
- ジークがブラコンならフリーダはシスコン?
-
- 328 : 2018/06/29(金) 17:33:30 :
- ジークとピーク付き合ってないけど
付き合ってほしい
-
- 329 : 2018/06/29(金) 18:13:13 :
- ジークとリヴァイが突き合って
ピークとペトラが付き合ってほしい
-
- 330 : 2018/06/29(金) 21:02:49 :
- え、え、え、エレンさんマジかっけー!
期待です!
-
- 331 : 2018/06/30(土) 21:25:04 :
ジーク「お前なら絶対エースに___
あれ? どしたのアニちゃん?」
エレン「離せってば!」
アニ「いえその…………弟さんに話が」
ジーク「おやおやぁ?
アニちゃんもうちのエレンの魅力に気付いちゃったか?」
エレン「ああああ! いい加減にしろ!!」ゲシ
ジーク「あた!?」パ
エレン「ふう………気持ち悪かったぁ………」ゾゾ
エレン「で、何だよ?」
アニ「あのさ……………さっき私のエラーをフォローしてくれたじゃん?
お陰で助かったよ、ありがと」
エレン「何だ、別に気にしなくていいぜ。
仲間を助け合うのがチームなんだろ?」
アニ「……………あとさ」
アニ「さっきはあんたの事素人なんて言って押し退けちゃったけど……………あんた凄いよ。
取消すから許してくれる?」
エレン「良いよ、別に気にしてねえし。
つーか素人だし」
アニ「謙遜しなくて良いよ。
さっきのあんたの送球、素人に出来る芸当じゃない」
エレン「……………?」
エレン「………あれが普通じゃないのか?」
-
- 332 : 2018/06/30(土) 21:38:27 :
アニ「何言ってんだい?
あの距離からホームに投げ帰せる奴なんて普通居ないよ。
だよねベルトルト?」
ベルトルト「う、うん………普通なら内野に経由して貰わないと無理だよ。
それに君が投げた球のスピード、どう見てもピッチャーのそれだったよ」
ライナー「ああ……球の軌道が真っ直ぐだったぞ。
一体どんな肩してんだ?」
コルト「ミットに受けた時は軽く痺れたよ………君、まるでジークさんみたいだったよ」
ポルコ「どう考えてもお前経験者だろ。
隠さなくたって良かったのに、突っかかった俺が馬鹿みてえじゃん………」ッチ
エレン「違う違う、俺は素人だって!」
エレン「週に一回ジークのキャッチボールに付き合ってただけだよ」
-
- 333 : 2018/06/30(土) 21:58:23 :
- エレアニがいいなぁ(ボソッ
-
- 334 : 2018/06/30(土) 22:10:59 :
- やっぱりエレンさんマジかっけー!
期待です!
-
- 335 : 2018/07/01(日) 16:34:56 :
- エレライかエレアルのホモエンドがいい
-
- 336 : 2018/07/03(火) 21:26:08 :
回想
ジーク『なあなあエレン!これな〜んだ!?』
エレン『グローブとボールだろ?』
ジーク『なら話は早い。
今からキャッチボールしようぜ!』
.
.
.
.
河川敷
ジーク『ほんじゃ、俺から投げるからキャッチして投げ返せよー?』
エレン『は〜い………』
ジーク『ほれ!』ブン
エレン『おっと………』パシ
ジーク『ナイスキャッチ!
次はエレンが投げてみろ』パンパン
エレン『えっと…………えい!』ポーン
ポテ コロコロ
ジーク『よっ…………』キャッチ
エレン『…………』
ジーク『あっはははは!
ドンマイドンマイ!
まだ始めたばっかだししょうがないさ!』
エレン『うっせーな!次は届くんだからな!』
ジーク ←←← 50m →→→ エレン
別の日
エレン『でぇい!』ブン
ポテ ポテ
ジーク『よっと』キャッチ
ジーク『ハハハ!ちょっと届くようになったな!』
エレン『くっそぉ〜〜!』
ジーク ←←←← 60m →→→ エレン
-
- 337 : 2018/07/03(火) 21:32:51 :
更に別の日
エレン『どりゃ!』ブゥン
ボテッ ボテボテ……
ジーク『ハッハッハッハ!
どうしたエレン?
まだまだ兄ちゃんのグローブには届かないかな〜?』
エレン『ぐぬぬ…………』プルプル
ジーク ←←←←← 70m →→→ エレン
そのまた別の日
エレン『でりゃああああ!』ビシュウ!
トーン__
ジーク『よっと!』パシ
ジーク『いやぁようやく1バウンドで届いたかぁ…………
だんだん上手くなってきたぞ、感心感心!』
エレン『くそ!後ちょっとなのに!』グヌヌ
ジーク ←←←←←← 80m →→→ エレン
-
- 338 : 2018/07/03(火) 21:42:13 :
しばらくした日
エレン『…………なぁジーク! 本当にこの距離が普通なのーッ!?』ビシュ!
ジーク『もちろんだーッ! キャッチボールは皆こんくらいの距離で投げるんだぞーッ!』
ズパン
エレン(……………学校のクラブ、野球だけはやめとこう)
ジーク(うんうん!
エレンの肩もだいぶ出来上がってきたぞ。
そろそろリトルリーグに誘ってみるか!)
ジーク ←←←←←←←← 100m →→→ エレン
エレン(……………何だか違和感が)
-
- 339 : 2018/07/03(火) 21:57:27 :
現在
エレン「あのクソ兄貴………毎回こっそり距離を取ってやがった」
アニ「そのお陰でこっちは助けられたもんだね。
あれから何回か試合に助っ人で出てくれて、監督なんか正式に入団してくれって言い出すし」
エレン「この学校受ける時はマジで鬱陶しかったよ……………今でもレベ校受けろってうるさいし」
フリーダ「ふぅ〜ん……エレンって運動とかするイメージ無かったと思ってたけど、ずいぶん青春してたのね」
アニ「うちのチームじゃ今でも語り継がれてますよ、外野の守護神なんて言われて」
エレン「あ〜もう!恥ずかしい呼び名思い出させんなよ!」
フリーダ「さっきの小銭投げ、お兄さんの教育の賜物だったって訳ね………」
-
- 340 : 2018/07/04(水) 18:03:21 :
アニ「そういうフリーダ先輩は、エレンとはどんな関係なんですか?」
フリーダ「ん〜………昔ちょっとね……………」
アニ「…………ああ、別に言いたくないんでしたら___」
エレン「こいつが昔、毒キノコで腹壊したのを俺の父さんが治療してやったんだよ」
フリーダ「キャアアア!!?
ちょっとエレン!?」///
アニ「___ブッ!」
-
- 341 : 2018/07/08(日) 23:07:16 :
エレン「何だよ?
別に隠すような話じゃねえだろ?」
フリーダ「そこは隠してよ!
まるで私がいやしんぼに聞こえちゃうじゃない!!」
エレン「牧場の柵に生えてたきのこ食う奴がいやしんぼじゃなくて何なんだよ?」
アニ「ブフ!!」
フリーダ「イヤああああ!!?
もう言わないで!
それ以上言うな!!
アニちゃんも噴き出さない!」
アニ「すみません…………………………プクク」
フリーダ「うぁああ……………
苦労して築き上げた威厳がぁ…………」
-
- 342 : 2018/07/08(日) 23:20:05 :
アニ「ま、まあ………
おおよその経緯は把握しました。
それでグリシャ先生の治療を受けているときにエレンと知り合ったってことですね」
フリーダ「そうだけどぉ…………
そうなんだけどぉ……………」シクシク
エレン「あんときはビックリしたな…………
いきなり黒服のオッサン達が診療所に押し掛けて父さんをリムジンに押し込んで行っちまったんだからよ。
んで、次の日から俺もフリーダんちにお見舞いに行ったんだったな」
フリーダ「お父さんがパニックになって、とにかく1番評判の良い医者を連れてこいって言ったもんだから……」
アニ(医者を拉致って……………レイス家って)
エレン「まあそんな訳でフリーダとはちょっとした馴染みなんだよ」
-
- 343 : 2018/07/08(日) 23:28:28 :
フリーダ「まあね……………」
フリーダ(言えない……………
ヒストリアのおままごとに付き合ってたら可愛さに我を忘れて盛られたきのこを平らげたなんて言えない)
アニ「………ま、何はともあれあんたはこれで無罪放免。
貸しにしとくからそのうち取り立てるよ」
エレン「げ……………マジか」
アニ「別に理不尽な事を言ったりしないから安心しなよ」
エレン「………どうせまた荷物持ちで一日中連れ回されんだろ?」
アニ「分かってんならそれで良いよ」
-
- 344 : 2018/07/15(日) 06:12:58 :
1年Cクラス
ガヤガヤ
アルミン(エレンは指導室に行っちゃったけど、大丈夫かな……)
マルコ「どうしたんだいアルミン同志?
浮かない顔だね」
アルミン「ああマルコ同志。
友達が風紀委員のとこに行っちゃっててさ」
マルコ「風紀委員!?
大丈夫なのその人…………」
アルミン「フリーダ先輩が庇ってくれてるから大丈夫だと思うんだけどね……………」
マルコ「ひょっとして今朝の校門での騒動かい?」
アルミン「うん、まあね…………」
ジャン「……………」
-
- 345 : 2018/07/15(日) 06:20:32 :
ジャン(クソッ! 先んじられた!!)
ジャン(風紀委員と喧嘩した上一方的にやっつけた?
何だよそれ……………)
ジャン(メチャクチャカッコいいシチュエーションじゃねえかちくしょう!!)
ジャン(皆が恐れる風紀委員会に逆らう俺カッコイーってか?
反逆者気取りが!!)
ジャン(イェーガーの野郎、
毎度毎度俺の企てを横から掻っ攫いやがって…………ああムカつくぜ!!)
ジャン「____けっ!」
-
- 346 : 2018/07/15(日) 09:08:20 :
- エレミカ期待
-
- 347 : 2018/07/15(日) 11:23:00 :
- あれ?アルミンをファーストネームで呼ぶのは家族以外ではエレンだけじゃなかったっけ?
それともマルコもアルミンの家族なのか?
-
- 348 : 2018/07/15(日) 17:17:24 :
- エレライ期待
-
- 349 : 2018/07/16(月) 16:45:18 :
- CP希望多くて草
-
- 350 : 2018/07/16(月) 22:23:36 :
- エレライ希望がキモすぎワロタwwww
-
- 351 : 2018/07/16(月) 22:31:00 :
- 350
なんで?原作もエレライ展開じゃん
エレライは公式だぞ
-
- 352 : 2018/07/16(月) 22:31:44 :
- エレフリ期待です
-
- 353 : 2018/07/16(月) 22:58:02 :
- エレアル期待
-
- 354 : 2018/07/19(木) 15:38:30 :
廊下
アニ「じゃ、私のクラスこっちだから」
フリーダ「二人ともまたね〜」
エレン「おう。色々ありがとな、アニ。
あとフリーダ」
フリーダ「ちょっと。私はオマケ扱いか!」
~~~~~~~
エレン「はぁ………何かと大変だったな」
エレン(それにしても…………この学校はどうなってんだ?)
エレン(風紀委員会は何かにつけて美化委員会を敵視するし、スタン警棒まで持ってるし……)
エレン(そもそもあのナイルだかチグリスだかって先生、俺を見かけたって話だけで犯人に決め付けるし………………)
エレン「…………ま、いっか。
別に俺にどうこう出来る訳じゃなし」
ミカサ「……………」ジー
-
- 355 : 2018/07/19(木) 15:53:51 :
ミカサ(エレン・イェーガー………)
ミカサ(あのリヴァイが通うフクロウの店員で)
ミカサ(奴が直々に美化委員会にスカウトしたほど気に入られて)
ミカサ(殺人的な投球技術の持ち主で)
……
ミカサ(影の支配者と言われるフリーダ先輩の知り合いで)
イ……
ミカサ(何となくムカつくレオンハートに馴れ馴れしく付き纏われ)
オイ……
ミカサ(私の心を掴んで放してくれない、謎多き存在)
エレン「オイ!聴こえてんのか!?」
ミカサ「ハッ!?!?」ビックウ!!
-
- 356 : 2018/07/19(木) 16:22:43 :
エレン「さっきから人を付け回して何の用だ?」
ミカサ「あ……え、あ…………」オドオド
エレン「お前、ここ最近俺をジロジロ見てたよな?
一体何のつもりだ?」ズイ
ミカサ「ひぅ!…………か、顔、近__」ビクン
エレン「言いたい事があるならハッキリ言ったら___」
ミカサ「シィッ!!!!」バシュ
ボォン‼‼‼
エレン「うわぁ!? 何だ!?煙!!?」
ミカサ「さよなら!」シュン‼
-
- 357 : 2018/07/19(木) 21:53:36 :
- 煙?(笑)忍者かな?
期待です!
-
- 358 : 2018/07/19(木) 22:28:40 :
エレン「ゲホ!ゲホ!」
エレン(何だってんだよ一体!?
何でいきなり煙幕!?
つーかアイツ一瞬で消えやがった!!)
ツカツカ
ナイル「ち………せっかく美化委員会を潰して奴の鼻をあかすハズが……」ブツブツ
モクモク
ナイル「ん?___な!?
煙だと!?火事か!!」
エレン「げ!?」
ナイル「ん!? 誰かそこにいるな!!
貴様の仕業だな!?」
エレン「やべ!」ダッ
ナイル「逃げる気か!だが逃さんぞ!!」ダッ
-
- 359 : 2018/07/19(木) 22:42:55 :
エレン(クソォ!アイツのせいでまた濡れ衣被っちまう!!)ダダダダダ
ナイル「待ああてええええええ!!!」ズダダダダダダダダダ!!
ナイル(さっきの鬱憤、貴様で存分に晴らさせてもらうぞ!!)
エレン(疾!?
何だよこの異様な執着は!?)
エレン(ヤバイ!捕まる___)
___ドン
???「のわぁ!?」ドベシ!
エレン「うぉ!?」
エレン(誰かとぶつかった!?___だが!)
エレン(今は逃げる!誰だか知らんが堪忍してくれ!!)ダダダダダ
???「痛ってーな!あの野郎!!」
___ガシ
???「へ?」
ナイル「捕まえたぞこの放火魔めが!!」
???「ええ!?」
ナイル「学校に火を放つとは!
問答無用! 警察を呼んで豚箱送りだ!!」
???「そ、そんな…………」
ジャン(警察沙汰なんて洒落になんねえ!!)
-
- 360 : 2018/07/19(木) 23:14:23 :
遡る事5分前___教室
ガヤガヤ
ジャン(ちッ!胸糞悪い!)ガタン
ジャン(このままふけっちまおっと)スタスタ
廊下
ジャン(あーあ…………不良の巣窟と言われた美化委員会もイメージと違うし、ペトラ先輩も今朝の事もイェーガーの野郎に先越されるし、うまく行かねえな、ちくしょう)
「おい!聴こえてんのか!?」
ジャン「__!
このムカつく声は…………」
エレン「お前、ここ最近俺をジロジロ見てたよな?
一体何のつもりだ?」
ジャン(な!?あの野郎、もう追っかけまで!?)
「あ……え、あ…………」オドオド
ジャン(うぉ!? めっちゃタイプの女子!!
あの娘がアイツの事を!?)
ジャン「ふざけやがってぇぇぇ…………」ワナワナ
ジャン(待てよ___ここであの娘の前でアイツをブチのめしてやったら………)
ホワンホワン
エレン(妄想)『ぶげぇ〜〜!?』ドシャ
ミカサ(妄想)『その……………助けてくれてありがとうございます』ペコ
ジャン『良いって事よ。お前みたいな可愛い子に手を挙げるクソ野郎を見過ごせなかっただけさ』
ミカサ『か、可愛い!?
私が!?そんな!』///
ジャン『おっと悪い。俺は自分に正直なんでよ、思ったことがすぐ口から出ちまった。
忘れてくれ……』
ミカサ『ジャン君……………』ポー
ホワンホワン
ジャン「へ、へへへへ…………」ニヤリ
ジャン「悪く思うなイェーガー!
ぶん殴ってやる!!」ダッ
ボォン‼‼‼
ジャン「うぉおおお!?何だ何だ!?」
___ドン
ジャン「のわぁ!?」ドベシ!
___現在
ナイル「さあ顔を見せて貰おうか!」グイ
ジャン「ち、違います!俺じゃなくてイェーガーが___」ズリズリ
ナイル「うるさい!!そんな名前今は聞きたくもない!!」
ジャン「そんな!?」
ナイル「さっさと煙から出て顔を見せろ!!
警察に突き出す前にマヌケヅラを拝んでやる!!」
ジャン「嫌だああああ!!」
ジャン(ああ……何で俺……………こんな目に)
ジャン(俺は……………高校デビューが、)
ジャン(女子にモテたいだけで…………
なのに…………こんな)
ジャン「やめてえええええええ!!!!」
-
- 361 : 2018/07/19(木) 23:27:05 :
天井
ミカサ「……………」
シュタ__
ナイル「ん?」
ミカサ「___フッ」トス
ナイル「う!? ぐ……………」ドシャ
ジャン「へ?」
ミカサ(換気!)ガラ ガララ!!
バサァァー
ジャン「な!?き、君は___」
ミカサ「走って!!」グイ
ジャン「お、おう!」
ダダダダダ……
-
- 362 : 2018/07/19(木) 23:44:54 :
ナイル「」
カツカツ
教師P「それは難儀じゃのぅ……」
教師E「ハハハ、まあ彼らも何とかやれていますので。
お気遣いありがとうございます」
教師P「お主も不良を手懐ける為とはいえ、ずいぶん思い切ったことを____うぬ?
そこに倒れておるのは…………」
教師E「ナイルじゃないか。
おい、起きろナイル」ユサユ
ナイル「」カクカク
教師P「ううむ………完全に熟睡しておるようじゃな。
こんな廊下の真ん中で惰眠を貪るとは、けしからんな。
ますます生徒達に舐められてしまうぞ?」
教師E「とにかく起こしましょう。
おーい、ナイル起きろー」ペチペチ
ナイル「___」パチリ
教師P「む?ようやく起きて___」
ナイル「捕まえたぞ放火魔ぁ!!」ガシ‼
-
- 363 : 2018/07/19(木) 23:53:57 :
教師E「放火魔………? 私がか?」
ナイル「エルヴィン!?
貴様ぁ………………とうとう学校に火をつけたな!やはり貴様は許せん!!」
エルヴィン「ちょっと待てナイル。寝ぼけてないでしっかりしろ!」
ナイル「うるさい!だいたい貴様は昔から外面は繕っておきながら裏で俺を___」
教師P「いい加減目を覚まさんか!!」ベチン
ナイル「うぐ!? ぴ、ピクシス教頭!?」
ナイル「そ、そうです!
こいつです、このエルヴィンが遂に!!」
ピクシス「遂に何じゃ?」
ナイル「学校に放火を!今すぐ警察を呼んでください、こいつを突き出すんです!!」
エルヴィン「だから一体何のことだ?」
ナイル「まだしらばっくれる気か!?
ピクシス先生ご覧下さい、あちらに煙が!
エルヴィンの仕業です!!!」
ピクシス「ふむ……………どこにも火は上がっとらんぞ?」
-
- 364 : 2018/07/20(金) 00:01:37 :
壁「特に」
床「何も」
窓「異常は」
天井「無いどす」
ナイル「あ、あれ……?さっきは確かに…………」
エルヴィン「夢でも見てたのか?」
ピクシス「さて…………ゆっくり話を聴くとしようかの、ナイル先生?」ジロ
ナイル「あ……いや、その……………」
ピクシス「勤務中に居眠り。しかも生徒の行き来する廊下で寝ぼけて騒ぐとは感心せんのう?」
ナイル「あ、あははは……………」
ナイル「なんでだぁあああああ!?!?!?」
-
- 365 : 2018/07/20(金) 00:24:28 :
- エレン=遊戯
ジャン=城之内
アルミン=羽蛾
リヴァイ=海馬
-
- 366 : 2018/07/23(月) 07:34:12 :
物陰
ミカサ「…………上手く巻けた」
ジャン「ゼェ…ゼェ…、助かった…………」
ジャン「ありがとな、あんた……」
ミカサ「礼はいらない(元々は私が撒いた種だし)」
ジャン(ハッ!? これはお近付きになれるチャンス!!)
ジャン「な、なあ! 何かお返しをさせてくれよ!」
ミカサ「要らない」
ジャン「そんな事言わずに! 借りっぱなしなのは性に合わねえんだよ!」
ミカサ「要らない」
ジャン「何だったらランチ奢るぜ!?
デザートも付けよう!」
ミカサ「要らない」
ジャン「喫茶店でお茶でも!!」
ミカサ「要らな____!」
ミカサ(ちょっと待て…………イェーガー君は喫茶店フクロウの店員)
ミカサ(彼に会いに行く口実として店を訪ねるのに、道連れとして活用すれば……………)
-
- 367 : 2018/07/23(月) 08:00:12 :
私は自身の醸し出すどんよりしたオーラに加え、周りとは離れた趣味のせいで人との付き合いが下手だ
友人と言える存在も無く、ましてや恋人などできようはずも無い
そんな環境を見限り自分の世界に没頭しながら迎えた中学で、彼に巡り会った
喫茶店フクロウの店員、エレン・イェーガー
漫画に出てくる玄執事みたいで一目で虜になった
声を掛けようと頑張ってみたものの、男子の気を惹く話題も無く、遠くから見つめるだけの日々
何か共通の趣味でも無いか観察したが、唯一の繋がりはあの粗暴でムカつく潔癖症のチビ従兄との繋がりだけ
それならばと、お客としてフクロウに行こうかと思ったが、私はインドア派に徹して来たせいで極度の人見知りになってしまっていた
喫茶店なんてお洒落な場所に一人で行くなど考えただけで恐ろしい
かと言って一緒に行ってくれる知人も無く、よりにもあのチビに頭を下げるなど受け容れられなかったが……………………
-
- 368 : 2018/07/23(月) 08:15:25 :
ミカサ「わかった、なら一緒に行って欲しい店がある」
ジャン「そんな事言わないでぜひ___え?」
ミカサ(幸い私はこの男には微塵も関心はないからか、そばに寄られても特に気にはならない。
ので、私の事をどう見られようと何とも思わない。それに御礼をしなければ気がすまないと言うなら、こちらの目論見に協力して貰っても問題は無いハズ。
むしろ感謝されても良いくらいだ)
ミカサ「場所はパラディタウンとマーレシティの境界の喫茶店フクロウ」
ジャン「な!?良いのか!?」
ミカサ「学校が終わったらそこで落ち合うという事で。
間違っても校内や校門で待ち合わせる様な真似はしないで欲しい。
周りに要らぬ誤解を与えたらこちらとしては非常に迷惑……………理解した?」
ジャン「おう!バッチリだぜ!!」
ミカサ「では、ここからは別行動で。
また会おう」スタスタ
-
- 369 : 2018/07/31(火) 01:17:36 :
- スレ主失踪?
-
- 370 : 2018/08/02(木) 06:58:04 :
1-Cクラス
ガララ
アルミン「あ! エレン、大丈夫だった!?」
エレン「……………」
アルミン「……エレン? どうしたんだい?」
エレン「……………なあアルミン。
忍者って今でも存在するのか?」
アルミン「はあ?
イヤだなあ、今の時代に忍者なんて居ないことくらい、マニアでも知ってるよ?」
エレン「だよな!?
……居ねえよな?いてたまるかってんだ!!」
アルミン「……?」
マルコ「……?」スンスン
マルコ「何だか煙ったい臭いがするような………」
-
- 371 : 2018/08/02(木) 07:20:59 :
アルミン「いったい何があったんだい?」
エレン「………ストーカーを捕まえたら煙幕で逃げられた」
アルミン「それは………何とも言いようが無いね」
エレン「俺も何がなんだか分かんねえよ………
今日は朝から色々あり過ぎて疲れたよ」ガク
???「なあなあ!」
-
- 372 : 2018/08/02(木) 07:49:35 :
エレン「ん?」
アルミン「えっと……スプリンガー君だっけ?」
コニー「おうよ、コニー・スプリンガーだ!
お前、エレン・イェーガーだよな!?」
エレン「そうだけど?」
コニー「風紀委員をZENIGATAみてえな技でボコボコにしたエレン・イェーガーだな!?」
エレン「ぜ、ぜにがた………?」
アルミン(ルパンの?)
コニー「すげー威力だったなアレ!
どこで習ったんだ?」
エレン「習ったっつーか………騙されたっつーか………」
コニー「? まあそこは別にいいや。
それよりさ!俺にアレを伝授してくれよ!」
エレン「伝授って、ありゃただ投げ付けてるだけだぞ?」
コニー「いーや、ありゃプロレベルの投球技術と俺は見た!
俺には分かる……………お前も俺と同じ、そうなんだろ?」
-
- 373 : 2018/08/02(木) 13:40:29 :
エレン「同じって何が?」
コニー「天才だって事だ!!」バーン
エレン(いや、兄貴による陰謀だ)
コニー「隠してもわかるぜ。
お前、野球の経験者なんだろ?
俺と組んでこの学校のエースの座を乗っ取ろうぜ!」
エレン「ん?お前………野球チームなのか?」
コニー「おうよ!俺はピッチャー目指してんだ!」
エレン「お前………よくあんな泥まみれになって疲れるだけのスポーツをやってられるな……」
コニー「へへ、そんな煽てたってなんにも出ねえぜ?」
アルミン(皮肉が通じてない)
エレン(こいつ馬鹿だ)
エレン「なあコニー……悪いけど俺、野球にもお前の修行にも付き合う暇はねえんだ。美化委員会の仕事もあるし、バイトもやんなきゃいけねえからよ」
コニー「何だよ勿体ねえ!せっかく___」
ガララ
ジャン「……………」スタスタ
ガン!
エレン「うん?」
ジャン「よぉイェーガー……………さっきは世話になったなぁ?」ズイ
-
- 374 : 2018/08/07(火) 21:51:53 :
コニー「何だよお前! 今俺が話してたんだぞ!」
ジャン「うるせえ!ちょっと待ってろ!」
ジャン「イェーガー!てめえよくも俺を身代わりにしやがったな!?
おかげで危うく俺が濡れ衣を着せられるとこだったんだぞ!!」
エレン「身代わり……?
何の事だよ?」
ジャン「とぼけんな!
さっき廊下で煙を焚いた後だッ!
俺を突き飛ばして自分だけ逃げやがって!!」
エレン「あ〜………アレお前だったのか…………」
-
- 375 : 2018/08/07(火) 22:00:57 :
ジャン「昨日から事あるごとに俺の野望を邪魔しやがって!
もう許さねえ!」グイ‼
エレン「おわ!?」ガタン
アルミン「エレン!」
コニー「おお!?
喧嘩か!やれやれッ!!」
ジャン「一発そのツラ殴らせろ!!」
エレン「何すんだよ!?
放せよ、服破けちゃうだろ!!」
ジャン「余裕かてめえ!?
服なんかよりこれから凹むツラの方を心配しやがれ!!」ブン
エレン「放せって___」ガキ
ジャン「んなッ!?」
エレン「言ってんだろぉッ!?」ゲシ
ガターン‼
-
- 376 : 2018/08/07(火) 22:24:58 :
ジャン「ぐぁあ!?」ドタン‼ ビリィ!
アルミン「投げ飛ばした!?」
コニー「うぉ!スゲえ!!」
エレン「ああ!? シャツが!!」
エレン「どうしてくれんだよコレ!!」
ジャン「うぐぐ……………今、何が……………」ゴロン
ギャァギャア
ミカサ「……………何やら教室が騒がしい」
ミカサ(やっぱりこういう雰囲気には慣れない……………家でカーテンを閉め切った部屋でロウソクを焚いて黒騎士を召喚する魔法陣の模索をしている方がよっぽど____)
ガララ
エレン「破けちゃっただろが!」半裸
ジャン「テメエだきゃ泣かせる!絶対泣かせるからな!!」
ミカサ「_____!!!!?」
ミカサアイ(⚫Rec)
半裸エレン「いい加減頭きた!
とことんやってやる!!」ボカボカ!
ジョン「こっちのセリフだ!
美味しい所ばっか掻っ攫って行きやがって!」
ガッ! ガッ‼
適度に色白なエレン「美味しい所?
何言ってんだお前は!?」ゲシ
J何とか「不良なんか知らねえって顔しといてちゃっかりリヴァイ先輩に気に入られやがって!」ギュウゥゥ
痩せてるようで意外と引き締まったエレン「お前には関係ねえだろが!!」ガス‼
ジェロニモ「あイテ!!
やりやがったなこの野郎!!」
ミカサ「…………………………学校最高」ハナジタラー
-
- 377 : 2018/08/08(水) 03:59:55 :
- エレンは嘘予告と同じで陽キャでも陰キャでもないのか?
-
- 378 : 2018/08/08(水) 05:17:14 :
- 19歳ジャンはダルビッシュに似てるから大人になったらモテそうだけどな
-
- 379 : 2018/08/10(金) 21:35:01 :
エレン「あだだだだ!!耳引っ張んなテメエ!!」
ジャン「うるへぇ!!お前こそ鼻フックやめろ!!」
マルコ「……………そろそろ止めたほうが良いんじゃない?」
アルミン「は! ふ、2人ともそのへんにしておいた方が……」
ガララ
キース「…………………………何の騒ぎだ?」ギョロリ
アルミン「あ」
-
- 380 : 2018/08/13(月) 07:50:51 :
ヒストリア「……………」イライラ
モブ「や、やあヒストリア!
こんな所で会うなんて奇遇だね!
所で全く偶然にも、今度のビードルズのライブのチケットがあってさ、俺と___」
ヒストリア「私さぁ」ジロ
ヒストリア「もうそのコンサート、貴賓席で予約してんのよね」
ヒストリア「他当たってちょうだい」
モブ「…………ごめん」トボトボ
ユミル(荒れてんな…………ああなると話し掛けただけで毒吐くから黙ってよっと)
ヒストリア「……………」イライラ
-
- 381 : 2018/08/13(月) 08:03:16 :
ヒストリア(何なのよあのバカ姉貴!)
フリーダは良くも悪くも人を疑おうとしない
特に一度でもお世話になった相手や友人を何が何でも信じようとする
馬鹿じゃないの?
私は基本的に友達なんて信じない
私みたいな地位の高い人間に纏わりつく友達は大概がおこぼれにありつこうと打算で近づく奴らばかりだ
そのくせちょっとでも弱みを見せると勝手に幻滅して、離れて行って、寄ってたかって攻撃し出す
そんな薄汚い奴らを信じるフリーダが私には滑稽に見える
ヒストリア(フリーダも……………エレンを信じて痛い目に遭えば良いんだ)
-
- 382 : 2018/08/13(月) 08:14:35 :
1年Aクラス
ガヤガヤ
ライナー「だからさ、俺が大会で活躍してチーム内でのし上がればきっとヒストリアの方から声が掛かってくるはずだ」
ベルトルト(ライナー、彼女にスポーツはアドバンテージにはならないよ)
ベルトルト「……………彼女、スマホのゲームが好きみたいなんだし、今からでも始めて共通の趣味を作ったほうが良いんじゃない?」
ライナー「何言ってるんだベルトルト!
チアダンと言ったらスポーツ!
スポーツと言えばこの学校はアメフト以外に無いだろう!!」
ベルトルト(ついこの間まで野球一筋だったクセに……アメフトが人気とわかった途端にこれだよ)
ライナー「何が何でも今度の地区大会は__」
ガララ
ヒストリア「……………」スタスタ
-
- 383 : 2018/08/16(木) 01:21:33 :
- 何これ
面白い、期待です
-
- 384 : 2018/08/16(木) 07:32:22 :
ヒストリア「ねえちょっと?」バン
ライナー「うぉ!?
ひ、ヒストリア!?」ドッキーン
ベルトルト「ファ!?」
ライナー(嘘だろおい!?
彼女の方から話しかけてくれるなんて!
何という幸せな日なんだ今日は!!)
ベルトルト(馬鹿な!?
こんな体力だけが取り柄の脳筋にヒストリアが自ら声を掛けるなんて!!)
ヒストリア「相談したい事があるんだけど、もちろん時間は取れるわよね?」
ライナー「もちろんだ!!」
ヒストリア「ここじゃ何だから中庭のベンチに来てよ」
ライナー「行く!!
行かせていただきます!!」
ヒストリア「じゃあ今すぐ来て」
ライナー「ハイ!!
…………………………と言う訳だ、ベルトルト」ニヤァ
ベルトルト(うわ! 思わず殴りたくなるほど腹立たしいドヤ顔!)
-
- 385 : 2018/08/16(木) 07:42:00 :
ライナー「ほら見ろベルトルト!
やっぱり女の子は頼りがいのある逞しい男を選ぶんだよ!!」ドヤァ
ベルトルト(笑顔)「……………努力が報われて良かったじゃないか。上手く行くことを願ってるよ」ヒクヒク
ライナー「お前も俺を見習って少しは筋肉を付けたらどうだ?
ボヤボヤしてたらアニをエr___」
ヒストリア「何してんのよ?
はやく来てよ」ジロ
ライナー「ハイただいま!!
じゃあなベルトルト。
後でゆっくり戦果を報告してやるからよ!」
ベルトルト「行ってらっしゃーい(棒)」
ヒストリア「何言ってんの?アンタも来なさいよ」
-
- 386 : 2018/08/16(木) 12:22:59 :
- しばらくぶりに読んだ
え…これまさかエレフリなの?登場人物欄に出てないのに?
エレフリなア、エレアニクリとかより理解できんCPなんだよ
会ったことすらないじゃん
エレミカ期待してたんだけど残念
ここまで書いたが違ったらすまない
-
- 387 : 2018/08/16(木) 18:15:12 :
»386
どうも。前にも書きましたが絡みはありますが基本的にcp無しで進むつもりです。
ご期待に添えず申し訳ありません。
-
- 388 : 2018/08/16(木) 18:20:26 :
ライナー「え」
ベルトルト「………?」キョロキョロ
ベルトルト「……………ひょっとして僕もかい?」
ヒストリア「他に誰がいるのよ?
人手が要るんだから早く来なさい」スタスタ
ライナー「」
ベルトルト「ざ、残念だったねライナー………」
ライナー「………お前、何か喜んでないか?」
ベルトルト「え?何がだい?」
-
- 389 : 2018/08/16(木) 18:37:11 :
- やっぱりエレライだろ
-
- 390 : 2018/08/16(木) 18:53:50 :
1−cクラス
コニー「大丈夫かエレン?」
エレン「クソ………なんで俺まで頭突きを喰らうんだよちくしょう!」ジンジン
アルミン「あれだけ暴れたらそりゃ先生も怒るよ……………」
エレン「絡んできたのはジョ……ジャ……
……………ジャンゴ?だろが!!」
ガタン!
ジャン「いいっ加減名前覚えろ!!
ジャン・キルシュタインだっつってんだろ!!」
マルコ「どうどう」ポンポン
ジャン「気安く触んなガリ勉!」
エレン「ったく、今日は朝から面倒事ばっかだな……」グテ…
アルミン「君も大変だね……」
ピコーンピコーンピコーン
「「「「「!!!!」」」」」ザワ…
アルミン「招集?こんな時間に?」
エレン「…………何だそのウルトラマンのアラームみてぇなブザー?」
アルミン「ヒストリアファンクラブのラインの緊急招集指令さ!
この呼出音は…………グループのメンバー全員が対象だ!早く行かなきゃ!!」ガタタ
エレン「んなもん無視すりゃいいじゃねえか」
アルミン「無視したら強制退会になって
最悪の場合学校中からシカト食らっちゃうんだよ!!」タタタ
ガララ‼
エレン「……………関わらなくてよかった」
マルコ「じゃ、行きますか」スク
エレン「お前もか」
-
- 391 : 2018/08/16(木) 19:04:20 :
- 嘘予告のアルミンは陰キャだけどこのアルミンは陽キャじゃね?ヒストリアの取り巻きやってるし
-
- 392 : 2018/08/16(木) 19:12:53 :
中庭
アルミン「…………」
マルコ「…………」
ライナー「…………」
その他モブ「「「「…………」」」」ズラー
ユミル『テステス、マイクテス』ガココン
キィーン
ユミル『急な招集、ご苦労。私ことファンクラブ名誉会員ナンバー01のユミルがヒストリアに代わって謝意を贈る』
ユミル『今回集まってもらったのは他でもない。
我が愛するヒストリアに危機が迫っている!!』バーン
-
- 393 : 2018/08/16(木) 20:43:47 :
ドヨ……………
ライナー「何だって……?」
アルミン「ヒストリアに……危機が?」
ユミル『その危機とは___』
ヒストリア「ユミル」
ヒストリア「ここからは私が」
ユミル「………良いのか?」
ヒストリア(皆を動かすには私が話した方が乗せやすいわ)ヒソヒソ
ユミル(フ、お前も悪賢くなっちまったな?)ヒソヒソ
ヒストリア(貴女といたお陰でね)ヒソヒソ
-
- 394 : 2018/08/16(木) 20:54:15 :
ガコ
キィーン
ヒストリア『私の為に集まってくれてありがとう、皆』
ライナー「君の為なら地の果までも行くさ!
そうだろ!? 同士達よ!?」
オオー!
ヒストリア万歳!
メガミサマ万歳!
ヒストリア『……………暖かい言葉をありがとう、ライナー、皆(何コイツらキモい)』ニコ
ズキューン
ライナー「ゲフゥ!!」ガク
モブ「ああ!?
同志ライナーが間近に女神の微笑みを!?」
ライナー「う、おおおぁあああああ!!!」ワナワナブルブル
ユミル「うるせぇ!キモい!」靴バコン‼
ライナー「ぐわ!?」
ヒストリア『……………続けます』
ヒストリア『私の直面している危機を話す前に、皆に話さねければいけないことがあるの……………私の、昔話を』
-
- 395 : 2018/08/16(木) 21:14:36 :
私はマリア地区のレイス理事長の家で産まれました
私の家は大家族で、私には5人の兄と姉がいます
一番末の娘である私は、兄や姉たちと何かと比較されるのが煩わしかったため、彼らと距離を置いていました
でも、私は学校で沢山の友達に囲まれ、幸せな幼少期を送っていました
その日常が、ある時突然壊されました
ある人が、私が家族と距離があった事を根拠にこんな事を言い出しました
『ヒストリアはレイス氏と不倫関係にあった下女との間に生まれた子だ。だから他の兄姉達から遠ざけられている』
こんな根も葉もない嘘によって私の日常は変えられました
私の事をヒスちゃんと呼んでくれた友達は、次の日に登校した私を売女の娘と呼ぶようになり、一緒に遊んでくれていた男の子達は私にボールでは無く石を投げ付けてきました
-
- 396 : 2018/08/16(木) 21:21:08 :
ライナー「………ッ!」ギリリィ
ベルトルト(ハイライトオフ)「___」
アルミン「……ッ、……ッ」ウルウル
マルコ「……………」ホロリ
シクシク カワイソウニ…
ウェエン… グスグス
ヒストリア『ヒグッ、ウッ、わ、私の父も不倫という汚名を着せられ、家族にも私のせいで苦しい思いを…………私のせいでぇ……………………』メソメソ
『 ち が う !!!!!!』キィーン
-
- 397 : 2018/08/16(木) 21:38:31 :
ビリビリ
ライナー「うわ!?」ビクゥ!
アルミン「み、耳がぁ!?」耳オサエ
ベルトルト「い、いきなりマイクで怒鳴るなよ」キィーン
マルコ「ゆ、油断した……………」キィーン
ヒストリア『ゆ、ユミルぅ…………!』グス
ユミル『ヒストリアは何も悪くない!!
悪いのはお前を嘘で辱め!
お前の家族を苦しめ!
友達を奪ったゲス野郎だ!!!』バーン
ソーダソーダ‼
ヒストリアハワルクナイ!
アルミン「君が負い目を感じる必要なんてこれっぽっちも無いんだ!!」
マルコ「君は嘘に傷つけられた被害者だ!!」
ライナー「潰してやる!ゲス野郎死すべし!!」
ベルトルト「えーっと…………
し、死すべし! 死すべし!!」
ユミル『よく勇気を出して告白してくれた、偉いぞヒストリア』ヒシ!
ヒストリア『ユミル!!』ヒシ!
ヒストリア(チョロいわね、コイツら)ニヤリ
-
- 398 : 2018/08/16(木) 21:51:34 :
ユミル『もう良い……………ここに居るのは皆お前の味方だ』ナデナデ
ユミル『だよな!?同志諸君!!』
ワァアアアアアア!!
ソウダ! ソウダ!
ヒストリアー‼ アイシテルー‼
ケッコンシヨー‼
ユミル『誰だ今結婚しよっつたのは!?
身の程を弁えろやオラァ!!??』ビリビリ
boo〜!boo〜‼
……………………………………………………
ユミル『コホン、後は私が話す。良いな?』
ヒストリア『……』コクリ
ユミル『さて諸君……………本題はここからだ』
ユミル『ヒストリアに関するデマを流し、コイツの生活をめちゃくちゃにブチ壊したゲス野郎についてだ』
ライナー「ま、まさか……」
アルミン「……」ゴクリ
マルコ「……」ハラハラ
ベルトルト「……」
-
- 399 : 2018/08/16(木) 22:23:25 :
ユミル『そう……………ソイツは今、
このウォール校に い る !!!』ドーン
ザワ__
ΩΩΩΩ《ナ、ナンダッテー‼》
ライナー「なんて事だ……………」
アルミン「許せない……!」
マルコ「そんな奴が僕らの学び舎に通っているなんて!!」
ベルトルト「……………」
ユミル『ソイツが何をしでかすかはすでに分かりきっている!!』
ユミル『再び虚言でヒストリアを貶めようとするのは火を見るより明らかである!!』
ユミル『だが諸君!!
そんなデマなど、ヒストリアを慕う揺るぎ無い想いによって団結した我らの前には毛ほどの意味も持たない!!』
ユミル『ヒストリアは……………苦しみに満ちた過去をこの場で、勇気をもって我々に話してくれたのだ!!』
ユミル『そして!
ヒストリアの悲しみと怒りを受け止めた我らは揺るぎ無い絆となって彼女と結ばれているのだ!!
この悲しみも怒りも忘れてはならない!!』
アルミン「ん?」ピク
ユミル『我々はこの怒りを結集し、このゲス野郎に叩き付けて!!
初めて真の勝利を得ることができる!!』
ユミル『同志よ立て!!悲しみを怒りに変えて立てよ同胞よ!!』
マルコ「あれ?」ピン
ユミル『我らヒストリアファンクラブこそ、女神によって選ばれた民である事を忘れなるな!!』
ユミル『ヒストリアの真の友である我らこそ、彼女を救い得るのだ!!』
ユミル『ジィーーク、ヒストリア!!!!』
-
- 400 : 2018/08/16(木) 22:35:30 :
Ω/Ω/Ω/Ω/Ω/Ω/Ω/Ω/《ジーク、ヒストリア‼
ユミル/『ジィーーク、ヒストリア!!!!』
ジークヒストリア‼ ジークヒストリア‼
ライナー/「ジィーーク、ヒストリア!!!!」
ベルトルト/「ジーク、ヒストリア」
アルミン「今の演説……聞き覚えがあるような無いような……………?」ボソ
マルコ「君もかい? 同志アルミン?」ヒソヒソ
アルミン「マルコ氏!やっぱり君もか」
マルコ「う〜ん、この光景、いつかどこかで見た気がするんだけど……………」
アルミン「君と僕以外は既視感が無い___
__って事は!!」
マルコ「何か分かったのかい!?」
アルミン「僕らは魂レベルで共感するソウルフレンズって事なんじゃないかな!!?」
マルコ「それだよ同志アルミン!!
まさに僕らの出会いは運命だったと言う事か!!」
-
- 401 : 2018/08/16(木) 22:56:52 :
ユミル『さて話を戻そう』
ユミル『ソイツは不良の頂点に立つリヴァイ・アッカーマンの影に居るため、風紀委員はもとより、生徒指導部の手からも逃れおおせた』
ユミル『更に、何らかの弱みを握っているのかフリーダ先輩すらも懐柔し、悪行を揉み消している』
ユミル『コイツを学内で捉えても恐らく邪魔が入るだろう』
ユミル『放課後、学校を出た帰り道で奴に制裁を下すべきと私は考える』
ユミル『故に、向こうに悟られぬよう学内では普段通りに接せよ!』
ユミル『奴が警戒心から不良に周りを固めたら、諸君らが不要な血を流すことになり、ヒストリアが悲しむ。解っているな!?』
オオー!ヒストリア、ナントオヤサシイ!
ヒストリア「……………」
ユミル『では、今から大逆の罪人の情報を諸君らに送る』ピ
prrr
アルミン「あ、来た来た」スマホ ピ
マルコ「どれどれ……………」
ライナー「さて………どんなツラか見せてもらおうか……………」ゴゴゴゴゴ
ベルトルト「ずいぶんご機嫌斜めだね…………」
ライナー「これが……これで怒らずにいられるかよ!?」
ライナー「待ってろよヒストリア!
俺がとっ捕まえてボコボコにした上で土下座させて___」ピ
エレン(写メ)『よ』
ライナー「」
ベルトルト「」
アルミン「」
マルコ「」
-
- 402 : 2018/08/17(金) 01:17:57 :
- >>395
シーナ地区じゃね?
-
- 403 : 2018/08/17(金) 05:19:48 :
- 》402
ミスりました。
ヒストリアの産まれはシーナに脳内補完して下さい。
-
- 404 : 2018/08/17(金) 05:44:43 :
1−cクラス
ガララ
アルミン「」スタスタ
マルコ「」スタスタ
ΩΩΩΩゾロゾロ
コニー「ようお前ら。どこ行ってたんだ?」
アルミン「ち、ちょっとね……」
エレン「お嬢様に振り回されてお前も大変だな………」
アルミン「……」プイ
エレン「あん?」
アルミン「……」スタスタ
エレン「……何だアイツ?
なあマルコ、アイツ___」
マルコ「ごめん、しばらく話しかけないでくれるかな?」
エレン「お、おう……」
ΩΩΩΩΩΩΩΩ ギロ
エレン「………」
エレン(何だか空気が重いな……?)
ヴー ヴー
エレン(ライン?アルミンからか)
ピ__
-
- 405 : 2018/08/17(金) 07:43:04 :
美化委員会
アルミン「悪いね、こんな時間に来て貰って」
エレン「一体何だよ?
教室では話しかけるなって言うしよ」
アルミン「端的に聞くけど、君は昔ヒストリアと何かあったかい?喧嘩とか揉めたりとか」
エレン「ヒストリア? いいや?
ここに入学するまで会ったことすらないぞ?」
アルミン「…………じゃあ話すけど、君ファンクラブのメンバーに狙われてるよ!」
エレン「ハァ?何だそりゃ?」
アルミン「君が小学校の時にデマを触れ回ってヒストリアの生活をめちゃくちゃにしたって、さっきの招集でメタ糞に宣伝されてたんだよ!
心当たり無いの!?」
エレン「ねえよ」
アルミン「ホントのホントに!?」
エレン「ねえっつったらねえよ」
-
- 406 : 2018/08/17(金) 07:45:36 :
アルミン「そっか……………良かった」
エレン「……何がだよ?」
アルミン「だって、初めての友達が悪い人じゃなかったもの。安心して当然さ」
エレン「お前…………サラッと恥ずかしいセリフ言うよな(普段が普段だけに)」
エレン「つーかそんな簡単に俺を信じて良いのかよ?」
アルミン「不良に絡まれてた僕を助けてくれた君が、そんな酷いことをする人じゃない事くらい、僕にもわかるよ」
エレン「……そうかい」
-
- 407 : 2018/08/17(金) 07:51:31 :
エレン「……で、いつ仕掛けて来るかわかってるのか?」
アルミン「君が下校するまでは仕掛けるつもりは無さそうだよ。
君がリヴァイ先輩の舎弟って事になってるから、学校にいる間は不良達を使って抵抗されると警戒してるみたいだ」
エレン「マジかよ……………俺にそんな権力がある訳ねえだろが!」
アルミン「僕に怒られても困るよ」
エレン「悪い」
-
- 408 : 2018/08/20(月) 06:55:49 :
エレン「参ったな…………無事にフクロウまでたどり着けるか?」
アルミン「いっその事リヴァイ先輩に頼んで向こうの予想通りに不良達に固めてもらえば?」
エレン「嫌だ」
アルミン「どうして?」
エレン「俺は普通の学生でいたいんだよ!
ファンクラブだの不良だの、おかしな集団の一員に見られたら平穏な学校生活が送れねえじゃねえか!?」
アルミン「リヴァイ先輩と仲がいいのに何をいまさら……」
エレン「何言ってんだお前は?
リヴァイ先輩は普通の人だろ?」
アルミン「」
アルミン(エレン……………普通の人は人をゴミ袋に詰めたりしないでしょう)
アルミン「君ってさ……………時々ズレてるよね?」
エレン「はぁ?」
-
- 409 : 2018/08/20(月) 07:05:01 :
アルミン「とにかく、ファンクラブが敵になったってことはこの学校の4割が君の敵なんだよ!?
なりフリ構っていられる状況じゃないんだ!!」
エレン「だよなぁ……………他に頼れる奴は__」
アルミン「フリーダ先輩は?
ヒストリアやファンクラブを説得してもらうのはどう?」
エレン「フリーダか……………気が進まねえけど頼んでみるか。
確かペトラ先輩達と同じクラスの筈だ……」
アルミン「その…………
僕は、一緒に行くのは……」
エレン「ああ…………そうだな」
エレン「俺とつるんでんのを見られたらお前も弾かれちまうしな。
こっからは俺一人で行ってくるよ」
アルミン「ごめん……………友達なんて言っておきながら僕は何の役にも立てなくて……………」
-
- 410 : 2018/08/20(月) 07:12:57 :
エレン「……………なあアルミン」
アルミン「うん?」
エレン「お前は勝手に人を友達認定するわ聞いてもいないのに趣味についてペラペラ話すわ、いつもいつも引っ付いてきて正直ウザかった」
アルミン「そ、そう……………」ズーン
エレン「でも良いやつだ」
エレン「ありがとな。
危険を侵して俺に忠告してくれて。
助かったよ」
アルミン「はは………少しでも恩返しになれば良いかと思って」
エレン「恩なんか気にすんな」
エレン「“友達”なんだろ?」
-
- 411 : 2018/08/20(月) 07:21:14 :
3−cクラス
エレン「ここだな……………先輩方とフリーダの教室」
ガララ
エレン「失礼します、フリーダ・レイス先輩に用事があって来ました」
女生徒「あら?君1年生?
フリーダなら早引きしたよ?」
エレン「ええ!? ……何でですか?」
女生徒「さっき妹さんが来て、悩みがあるから相談したいって言ってたらフリーダが
"じゃあ午後はサボっちゃおう!"
って……………」
エレン「アイツは……………」
-
- 412 : 2018/08/20(月) 07:41:05 :
通学路
フリーダ「えへへへ〜
お姉ちゃん嬉しいな〜ヒストリアが頼ってくれてぇ〜♪」ニマニマ
ヒストリア「う、うん!
学校だとお姉ちゃん以外の人に聞かれちゃいそうだったからぁ……」ヒクヒク
フリーダ「や〜ん、もう可愛いなあヒストリア!
背中に翼生えてない?生えてないかな?」ワサワサ
ヒストリア「やめてよぉ〜…
くすぐったいよぉ……」#ピキピキ
フリーダ「今日はとことんお話ししようね!
何でもきいたげるから遠慮しちゃダメよ?」
手ニギニギ
ヒストリア「わぁい、お姉ちゃん大好きー」#
イライラ
ヒストリア(あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!
いちいち触んなウザい!!
エレンに味方しないよう引き離すためとはいえ、何でこんな馬鹿姉貴に引っ付かれなきぃけないのよ!?)
ヒストリア(これで失敗したらユミルでも赦さない!!赦すもんか!!!!)
フリーダ「ヒストリア〜♬」ギュウゥゥ
ヒストリア(あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!
ウゼえええええ!!!!)#ギリリィ!
-
- 413 : 2018/08/20(月) 07:45:42 :
学校
エレン「参ったな……………とりあえずリヴァイ先輩達に相談するか」トコトコ
ジロ ジロ ヒソヒソ
ギロ
エレン(う…………敵意の眼差しが刺さる)
-
- 414 : 2018/08/20(月) 08:03:45 :
- ジークがブラコンならフリーダはシスコンか
なんか巨人中学とスクカーを混ぜたような感じだな
-
- 415 : 2018/08/20(月) 20:47:17 :
- »414
どうも
お察しの通りこのssはスクカー要素を盛り込んで巨人中を焼き直したつもりで書いています
ただし巨人は居ません
-
- 416 : 2018/08/22(水) 12:11:14 :
- 追いついた、面白いです!期待
-
- 417 : 2018/08/22(水) 12:14:36 :
- このミカサは身体能力高いのか?
身体能力高かったら野球に誘ってほしい
-
- 418 : 2018/08/23(木) 07:47:30 :
- シスコンフリーダさん好き
-
- 419 : 2018/08/23(木) 18:33:22 :
- フリーダは巨人中学みたいな変態にしてほしかった
このフリーダは巨人中学よりもシスコン控え目だな
-
- 420 : 2018/08/23(木) 23:10:30 :
- ミカサはアジア系アメリカ人?
-
- 421 : 2018/08/25(土) 07:27:39 :
美化委員会
アルミン「……」ソワソワ
ガララ
アルミン「エレン! どうだった!?」
エレン「フリーダはダメだった」
アルミン「そんな……………先輩なら助けてくれると___」
エレン「いや、そもそも会えなかった。
アイツ早引きしやがった」
アルミン「こんな時に限ってかい?」
エレン「例のヒストリアが連れ出したらしい。
いよいよリヴァイ先輩に頼むしかなくなったな………」ピ
prrrrr
prrrrr
…………
………
……
…
エレン「……………おかしいな、出ねえ」ピ
アルミン「今忙しいんじゃない?」
エレン「変だな…………あの人は常に1コール目で出るのに」
アルミン「……連絡が取れない以上、放課後まで待つしかないね」
エレン「マジか……………さっきフリーダのクラスに行くまでに周りにスゲー睨まれたんだが」
アルミン「中等部のファンクラブの割合は7割だからね。そいつ等が皆敵になったようなもんだよ」
エレン「アイツは一体何者なんだよ…………
ああ、憂鬱だ……………教室まで針の筵なのか」
アルミン「他のメンバーに悟られちゃうから僕も会話は控えるけど、授業が終わったら僕もここに来るから!
なんとかして解決策を見つけよう!」
-
- 422 : 2018/08/29(水) 11:59:32 :
廊下
ジロ
ジロ
ジロ
ヒソヒソ
モブ2「うわぁ。 躓いちゃったぁ〜」バシャ!
エレン「危ね!」ヒョイ
モブ2「…ッチ、ごめんねぇ〜?」ササー
エレン(あ〜あ、掃除しねえとリヴァイ先輩に怒られるぞ)
ドン
エレン「うぉ!?」
モブ「おっと! わりいな」ニタニタ
エレン(ちょっとはすまなそうな顔しろよ)
エレン「ありがとよ!!」
-
- 423 : 2018/08/29(水) 12:06:29 :
教室
キーンコーン……
ガヤガヤ
エレン「メシにするか………」トサ
ダズ「や、やあイェーガー君。ランチ一緒にどうだい?」ヨロヨロ
エレン「……いや、遠慮しとく。
つーかお前顔色悪いぞ? 保健室行った方が良くねえか?」
ダズ「出来たらそうしたいんだけど、そうも言っていられないんだ……オップ、うぉ!」
エレン「おい……
口に指突っ込むなよ汚えだr____」
-
- 424 : 2018/08/29(水) 12:09:26 :
ダズ「うぉゔぉろろろろろろろろ!!!!」
ビチャビチャ
エレン「うぉおおおおっっとおおおおおお!?」ガタタ‼
ギャアアアアアアアア
ハイタ!ダズガハイタァアアアア‼
キタネエエエエエ‼
-
- 425 : 2018/08/29(水) 12:24:21 :
エレン「アッ危ねえええ!!!!」ゼーハー
ダズ「く、躱しやがっt、うごおぇぇえええええええ!!」ビチャビチャ
トーマス「うっぷ……
な、なんか俺気持ち悪___ゲボォオ!!」
ビチャビチャ
ミリウス「うわああああ!?
トーマスが貰いゲロった!!!!」
ミーナ「ちょ…………私もヤバ、うっぷ!」ガタン!
タタタ
ザック「走れミーナ!トイレまで持ちこたえろ!!」
ダズ「じ、ジーク……………ヒストリア……………」ガク
ドシャァ……
エレン「め、飯時を狙ってゲロ掛けてくるとは……………危なかったぜ」ドキドキ
キャアアアア!
ウップ
オェエエ
ダズの突然のゲロ攻撃に、cクラスは敵味方を問わず、凄まじい被害を被った
マルコ「独り言かい?アルミン氏」
アルミン「何となく言っておくべきかと……」
-
- 426 : 2018/08/29(水) 20:54:08 :
- 進撃にザックなんてキャラいたっけ?トムなら知ってるけど
-
- 427 : 2018/08/30(木) 00:56:41 :
- もしかしてナックか?
-
- 428 : 2018/09/03(月) 12:28:34 :
放課後
エレン「結局、俺もあの後気持ち悪くなってメシが食えなかった……………ダズ、恐ろしい奴だ」
アルミン「よく戻さなかったね……
僕なんて今も気持ち悪いのに」
エレン「あのなアルミン…………飲食店で働いてると、必ず1回はゲロ掃除を経験すんだよ」
アルミン「そ、そう……なんだ」
エレン「ジークとリヴァイさ__先輩が店ん中で不良をのした時なんか思い出すのも……」
アルミン「それはそうと、リヴァイ先輩と連絡はついた?」
エレン「まだだ……………何で今日に限って__」
_______
ユミル「良くやったな、ナンバー78」
ユミル「あのリヴァイ・アッカーマンからスマホをくすねてくれるとは……」
ナンバー78「は………恐縮です」
ユミル「これでこの学校に奴の味方は居なくなった……………残る不安要素もこちらで手は打った」
ナンバー78「……………」
ユミル「後は摘むだけだ……………ヒストリアの庭に紛れ込んだ雑草の芽を、な」
-
- 429 : 2018/09/03(月) 14:09:42 :
美化委員会
エレン「……………」
アルミン「……………来ないね?」
エレン「高等部はとっくに終業ベル鳴ったよな?」
アルミン「先輩方に連絡は?」
エレン「まだメアドもラインも登録してねえんだ……」
アルミン「じゃあこのまま待つしか無いの?」
エレン「ペトラ先輩なら来るはずだ。お茶の淹れ方教える約束したからな」
ガララ
「ああ、やっぱり来ていたか」
エレン「先輩方!?すみません、相談が__」
-
- 430 : 2018/09/03(月) 17:50:05 :
エルヴィン「見学に来ている新入生だね?」
エレン「え? あ、はい」
アルミン「スミス先生?」
エルヴィン「そうか……せっかく来てくれてすまないが、今日は活動は休みになってね。
君たちはこのまま帰宅して構わないぞ」
エレン「ええ!?どうしてですか!?」
エルヴィン「う〜ん……………ちょっと面倒事が起こってな」
アルミン「あの、それってリヴァイ先輩だけじゃなく他の先輩方も関わってるんですか?」
エルヴィン「君たちのどちらかはエレン・イェーガーか?」
エレン「俺がそうです!」
エルヴィン「なら良いか。君は事情を知っているから話しても良いとリヴァイが言っていたし…………」
-
- 431 : 2018/09/03(月) 18:09:37 :
遡ること午前___
リヴァイ「しかし風紀委員か……………エレンの奴、厄介なのに目をつけられたな」
ハンジ(憐れみの目)「今更だねぇ?
君という連中なんか比べ物にならない厄介なのに目をつけられておいて……………」
リヴァイ「あ?
……俺のどこが厄介だ?」
ハンジ「不良のボスの上、掃除し続けないと死ぬような潔癖症の先輩を持って……これから負う苦労を思うと彼に同情するよ」
リヴァイ「馬鹿言ってんじゃねえよ。
俺は汚えのが許せねえだけのタダの学生だろが?」
ハンジ「いいやリヴァイ。
只の学生はモップで人間を掃除しないよ」
ガララ
「リヴァイ……ちょっと良いか」
リヴァイ「ミケ、何かあったのか?」
ミケ「俺に中等部の生徒が相談に来た。
レベリオ校絡みらしい」
ハンジ「連中かい?何で今になって……」
リヴァイ「……ッチ!」イラ
リヴァイ(ジークの野郎、テメエんとこのゴミの管理を回すんじゃねえよ……)
リヴァイ「分かった、案内しろ」
-
- 432 : 2018/09/03(月) 19:09:49 :
リヴァイ「……つまり、お前等の友達が街でレベリオの生徒に挑発されて__」
リヴァイ「返り討ちに遭って負け惜しみに俺の名前を出して__」
リヴァイ「ソイツを俺の知り合いと思い込んだ向こうの奴らが俺を誘き出そうと人質に取ったんで__」
リヴァイ「俺の力を借りようとミケに泣き着いたと?」
生徒1「」ガクガク
生徒2「」ブルブル
リヴァイ「フザケてんのかクソガキ」ギロ
生徒1「ひっ」ビク
生徒2「あ…ああ…」ガタガタ
ハンジ「ストップストップ!
こんなに怯えてる子達を睨むなって!
おお〜よしよし可哀想に……………」ナデクリ
リヴァイ「全部テメエ等の自業自得じゃねえか……………自分で喧嘩に手ぇ出しといて関係ない俺に尻拭いを頼むとか甘ったれんのもいい加減にしろ」ジロ
生徒1「ご、ごめんなさい……でも…」ビクビク
生徒2「リ、リヴァイ先輩を連れてくるまで返さないって、言われて……」
生徒1「俺達じゃどうしようもないんです……」
リヴァイ「……ッチ、面倒くせぇ」
ミケ「行くか? リヴァイ」
リヴァイ「ちょっと待ってろ、教室から鞄持って来る」スタスタ
生徒1,2「「…………」」
-
- 433 : 2018/09/03(月) 19:26:30 :
数分後
リヴァイ「クソ…………携帯のバッテリーが切れてやがる」
ハンジ「珍しいね……君が充電し忘れるなんて」
リヴァイ「忘れるわけねえだろ。
朝は目一杯充電してたんだが…………」
スマホ(画面真っ黒)
リヴァイ「……仕方ねえ。
ミケ、今日は俺は活動休みだ。エルド達にはお前が連絡してくれ」
「その必要はありません!」
ガララ
オルオ「話は聞かせて貰いました!」
エルド「馬鹿!何開けてんだオルオ!」
ペトラ「あ、あはは…………こんにちは、先輩方」ニガワライ
グンタ「い、いやあ〜俺達たまたま通り掛かっただけで___」
ミケ「聞こえてたなら手間が省ける」
リヴァイ「ッチ!
まあいい……おいお前ら、今日の活動はナシだ。お前ら、エレンと連絡取れるか?」
ペトラ「グンタ、エレンとラインのID交換した?」
グンタ「いいや?エルド達は?」
エルド「してないぞ?」
オルオ「ッチ……情けねえなお前ら。
俺はとっくにジャンとライン登録して___」
ポチポチ
スマホ『ブロックされました』
オルオ「」
-
- 434 : 2018/09/03(月) 19:39:55 :
リヴァイ「しょうがねえ……お前ら、悪いが放課後エレンが来たら休みだと伝えろ。
後は適当に過ごせ」
オルオ「何を水臭いこと言ってんすか!
俺達もお供しますよ!?」
ペトラ「後輩の一大事、放っておけません!」
グンタ「もっと俺らを頼って下さい!」
エルド「相手はきっと大勢です!俺達も加勢します!」
ハンジ「やっぱり君は人望に厚いねぇ〜?」
リヴァイ「……ッチ、言っとくが怪我しても俺は責任取らねえぞ?」
エルド「生徒が学校外で何をしようと勝手でしょう?
俺らは勝手に助けに行くだけです」
リヴァイ「もういい分かった、俺は今からエレンとジャンに直接伝えて来る」
生徒1「あの……イェーガー君なら同じクラスですから俺らで伝えますよ?」
リヴァイ「ならお前らのどっちかは案内しろ。残りの方は2人に伝言を頼む」
-
- 435 : 2018/09/03(月) 19:55:41 :
現在
エルヴィン「まあそういうわけでね。
リヴァイが私に報告に来たとき、念の為ここに様子を見に寄ってくれと言われてこうして来たのさ。一応顧問だからね」
エレン(青褪め)「」
アルミン(オワタ)
エルヴィン「どうやら来て正解だったようだ。どうも君たちには伝言が届いていなかったようだし___
……………どうした? 顔色が悪いようだが?」
エレン「なんてこった…………じゃあ皆もう学校に居ないんですか!?」
エルヴィン「…………? ああそうだ。
噂を聞き付けた元不良達もリヴァイに付いて行ったから、今日は清掃はしなくて良い」
エレン「さ、最悪だ……………俺もう学校から出られねえ……………」
アルミン「それどころか、不良も出払ったと分かったら、
学校から出るまでもなくリンチだ……………」
エルヴィン「? まあそういうわけで、今日は休みだ。気を付けて帰りなさい」
ガララ ピシャ
エレン「何に気を付けろってんだよおおお!!
背中か!?
背中に気を付けろって事か!?」
アルミン「落ち着くんだエレン!!」
-
- 436 : 2018/09/03(月) 20:35:31 :
エレン「やられた………完全にしてやられた」
エレン「アルミンみてえな体力の無いオタクの集まりと思ってたのに、何て狡猾な奴らだ」
アルミン「………君の僕への認識は置いといて、ファンクラブにはスポーツやってる腕っぷしの強いのがゴロゴロいるよ。
40以上の上位ナンバーは各スポーツのクラブのエースやキャプテンなんかで占められてるし」
エレン「なんかカッコいいなその上位ナンバーって呼び方!!」
アルミン「実力者ほど若いナンバーが与えられ、クラブ内での発言力も強くなるんだ」
エレン「つーかお前77だったよな?
全体で見ると割と数字は若い方だが、あまり強くは見えないんだが……………」
アルミン「僕……………これでも入試の成績は一番だったんだよね」ドヤァ
エレン「マジか……………人は見かけによらねえな」
アルミン「まあもっとも、60以下は只の先着順なんだよね。皆僕の成績なんて知らないから、ナンバーとは関係ないだろうし」
エレン「意味無えのかよ!?」
アルミン「とにかく、君の誤解を解く以前にどう学校を脱出するか考えないと!」
エレン「裏門から出るのか?」
アルミン「敷地外への通路は全部見張られてる。突破する方法を考えるべきだね。
エレンは敷地を囲む塀を登れるかい?」
エレン「無理だろ。うちの学校の塀、やたら高いうえ電流線まで張ってるし」
アルミン(門を抜けるしかない、か…………………)
-
- 437 : 2018/09/03(月) 23:26:26 :
- ケニーは出ますか?
-
- 438 : 2018/09/05(水) 07:40:31 :
»437
出す予定ですが間接的にはもう出てます
-
- 439 : 2018/09/05(水) 07:57:53 :
校門
ザワザワ
ファンクラブ「「「「…………」」」」ズラー
モブ「何あれ?」ヒソヒソ
モブ「ヒストリアファンクラブだってよ」ヒソヒソ
モブ「なんでも反逆者が出たからソイツを〆ようと張ってるんだと」ヒソヒソ
モブ「うっそー!? 理事長の娘に目を付けられたの?終わったわねソイツ」ヒソヒソ
ファンクラブメンバー(以下FC1)「来たか?」
FC2「まだだ。校内の奴らも見つけてないらしい」
FC3「あ〜ダル…………さっさと捕まれよ。
ちゃっちゃとボコってゲーセン行きてぇな」
FC1「まさか気付かず素通りさせた訳じゃないだろうな?」
FC4「ねーよ。こんな目つきの悪い奴が通りかかれば普通に気づくっツーの」ピ
スマホ「エレンの画像」
FC2「本当に大丈夫なんだろうな?コイツは今朝の騒動で風紀委員をボコボコにした奴だろ?
おまけにリヴァイ・アッカーマンの舎弟だか子分だって言うし……」
FC3「その件もフリーダ様を脅して揉み消させたとか…」
FC1「だからこそここで奴を徹底的に叩いて思い知らせねばならんのだ!!」
-
- 440 : 2018/09/05(水) 13:33:07 :
FC1「我らが敬愛するヒストリアを苦しめておいて、誰もイェーガーを罰せない以上、俺達ファンクラブが奴に犯した罪を贖わせる!」
FC1「決起集会でお前たちも見ただろ?
ヒストリアの悲痛な泣き顔を」
FC2「……ああ、見たとも!」
FC3「彼女のあんな辛そうな顔、もう見たくねえ……」
FC4(俺はむしろそそる……ヒストリアの泣き顔……………)ジュル…
FC4「___うっ、ふぅ……」
FC4「……………………許せねえよな」
-
- 441 : 2018/09/05(水) 13:56:31 :
FC1「ヒストリアを二度とあんな顔にしないためにも、我々の手でイェーガーを叩きのめし、ヒストリアの足下で頭を地に擦り付けさせてやるんだ! ジーク、ヒストリア!」
「「「ジーク、ヒストリア!」」」
ザッ ザッ ザッ
FC2「ん? あ、アイツは!」
FC1「なんだ?来たか?」
FC2「いや、違う。イェーガーと同じクラスで、一緒に美化委員会に見学に行った奴だ」
FC2「確か名前は…………キルシュタインだったか」
「……………」ザッザッザッ
-
- 442 : 2018/09/05(水) 14:05:24 :
FC1「本当にソイツか?」
FC2「間違いない………あのクロ○ズの坊△春道を真似て着崩した制服とヘアスタイル。
キルシュタインです」
キルシュタイン「…………」スタスタ
FC1「おい、ちょっと止まれ!」
-
- 443 : 2018/09/05(水) 14:29:18 :
キルシュタイン「…………あ゛?」ギロ
FC1(う…………な、何て目付きだ)
キルシュタイン「………んだよ?
俺に用でもあんのかゴラ?」イライラ
FC1「お、お前がイェーガーと一緒に美化委員会に入ったと聞いたんでな……………イェーガーがどこに居るかし、知らないかと……………」
キルシュタイン「………ッチ、んなこと俺が知る訳ねえだろぉが?」イライラ
キルシュタイン「んなくだらねえ事で声掛けんじゃねえよ糞ったれが!」ギロ
FC2「……っ」ビク
FC1「そ、そうだよな!
すまなかった!行ってくれ!」オドオド
キルシュタイン「クソが……」イライラ
スタスタ………
FC1「……………行ったか」
FC1「何だよアイツは……………
不良を気取ってるだけかと思ったのに、マジで危なそうなやつじゃないか……」
FC3「大丈夫かFC1?」
FC4「なんつーか、すげえ威圧感だったな……」
FC2「……………………なんか変だな」
FC1「何がだ?」
FC2「いや………話した事はないけど、
いつものキルシュタインはどっちかって言うとちゃらちゃらした感じに取り繕ってたんだが、今日のアイツはその、中身から滲み出るような凄味を感じたというか……………」
FC3「虫の居所でも悪かったんだろ?」
FC4「本格的なキャラ作りにでも目覚めたんだろどうせ」
FC2「……………そうか。 そうかもな」
-
- 444 : 2018/09/06(木) 13:02:01 :
FC1「まあいい、俺達はこのままここを見張る。
後は捜索部隊がイェーガーを炙り出してくれるさ」
FC2「しかし流石はナンバー1のユミル様だ。最大の障害であったリヴァイ一派をこんな簡単に排除するとは………」
FC3「奴らがいるうちはいくらファンクラブでも手は出せねえからな」
FC4「リヴァイも何だってこんな取り柄もなさそうなのを気に入ったんだ?」
prrr
FC1「! 捜索部隊からか!」ピ
FC2「何か進展があったのか?」
FC3「やっと捕まったか………」
FC4「ようやくお楽しみタイムが___」
FC1「校内にいない!!?」
FCs「「「!!?」」」
スマホ『そっちには掛かっていないのか!?』
FC1「いいえ、こちらに奴は現れていません!!」
スマホ『裏口も運動場の抜け道も固めているのに捕まった報せは無いんだぞ!?
本当に見過ごしていないんだろうな!?』
FC1「そんな馬鹿な………どうやって?」
FC3「学校の何処かに隠れてんのか?」
FC4「クソ!手間取らせやがって……」
FC2「どうしますか?」
FC1「く……俺達も校内の捜索に加勢する!
FC2は引き続き見張りだ!
行くぞ!」
3,4「「オウ!」」
タタタタ…
FC2「やれやれ…………思ってた以上に面倒になったな」
「〜♪〜♫」スタスタ
FC2「……………ん?
_____!?!?!?」
通学路
キルシュタイン「……………」スタスタ
「良い演技だったじゃない?
いかにもガラの悪い不良って感じだったよ」
キルシュタイン「あぁ………ぶっちゃけアイツらのせいでこんな格好させられたと思うとムカついてるからな………」イラ
-
- 445 : 2018/09/06(木) 13:37:42 :
- http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/twwatch/1534523311/
aあ
-
- 446 : 2018/09/06(木) 19:07:38 :
アルミン「なんとか学校を抜け出せた。
早くフクロウへ行こうよエレン」
エレンwith毛染めスプレー「そうだな。
………ところでアルミン、もうこの格好直していいか?」
エレン「さっきからすれ違う人の視線が痛えんだが」
アルミン「う〜ん………服は良いけど、その髪はフクロウまでそのままにしたほうが良いね。
もしファンクラブに見つかったら即路地裏だろうし」
エレン「ならまあ服だけでも……………」ゴソゴソ
ウォール校
ジャン「あ〜楽しみだ!
ようやく俺のチョイスが間違ってなかったと証明されたんだな………やっぱり時代はちょいワル___」
FC2「き、キルシュタイン!?」
ジャン「あん?なんだよお前?」
FC2「……………やっぱり違う。
このハリボテみたいな取り繕った感、さっきのやつみたいな凄味が感じられない!」
ジャン「は?
テメっいきなり喧嘩売ってんのか?あぁ?」ズイ
FC2「やっぱり!全然怖くないぞ!」
ジャン「おい!舐めてんのかテメェ!?」
FC2「クソ!!謀られた!!!!」ピ,ピ
ジャン「何だ?今更怖気づいて__」
FC2「俺だ!!
イェーガーは学校の外に抜けたぞ!!
変装して掻い潜りやがった!!」
ジャン「いやちょっ___FC2「はやく出てこい!!逃げられるぞ!!!!」
FC2「クッ!
俺だけでも追わねえと!!」ダダダ
ジャン「(´・ω・`)」ポツーン
ジャン「………何でいきなり知らねえ奴にダメ出しされんだよ?」グス
-
- 447 : 2018/09/06(木) 19:11:34 :
街中
エレン【制服】「ふぅ……………それにしてもよくこんな服まで漫研に置いてたな」
アルミン「漫研は手芸クラブと提携してコスプレ同好会もやってるからね!
見直したかい?」
エレン「正直引いた」
アルミン「……………そう」ズーン
エレン「でもおかげで助かった。このままフクロウまで行けばリヴァイ先輩と店で落ち会えるはず____」
ザッザッザッ
アルミン「……!」ハッ
アルミン「エレンこっち!」グイ!
エレン「お、おい!?いきなり何だ!?」
アルミン「良いからはやく!!」
-
- 448 : 2018/09/06(木) 21:16:54 :
ザッザッザッ
FC5「こっちの方で合ってるのか?」
FC6「ああ。
イェーガーはマーレとパラディの町境から通ってる。その近辺が住所のはずだ」
ピコーン ピコーン
FC7「別のグループからだ。
町堺への道は全て固めたそうだ」
アルミン(馬鹿な!?対応が速すぎる!!)
エレン(嘘だろオイ!?
町中まで追いかけて来るとかアホかコイツら!!)
FC5「奴が校門を抜けて10分も経っていない!
まだこの町のどこかに必ずいる筈だ、見つけ出すぞ!
いいかお前ら!?」
ザザン!
FCs
「「「「「「「「おお!!」」」」」」」」
-
- 449 : 2018/09/06(木) 21:38:36 :
エレン「ヤベエ………これじゃあバイトの時間に遅れちまう!」
アルミン「バイトどころじゃないだろ!?
捕まったらリンチなんだよ!?」
エレン「クッ………さっきみたいにやり過ごせねえか?」
アルミン「無理だ………ライングループでジャンのモンタージュがアップされてる」ピ
エレン「こうなったらどこかの店に逃げ込むか……………」
ザッザッザッ
アルミン「ヤバイ!こっち来た!」
ザッザッザッ
FC「路地裏も見ろとか面倒くさいな……」
FC「文句垂れるな。
イェーガーをフクロにすれば漏れなくヒストリアと3秒間握手させて貰えるんだ。
最初に捕まえた者はもっと凄いご褒美が出るかもしれないんだぞ?」
FC(ヒストリアprpr)
エレン(ダメだ……見つかる)
アルミン(ここまでか……)
-
- 450 : 2018/09/06(木) 21:47:07 :
ザッザッザッザッザッザッ
ガシ!
アルミン(ひっ!!!!)ビクゥ
グイ!
エレン「モゴモゴ!」ジタバタ
エレン(後ろから!?口が塞がれ___!!)
「暴れるな!大人しくしろ!」
ガシャン‼ ガコン‼
FC「音がしたぞ!」
FC「賊か!?」
FC「であえであえええええい!!」
ドドドドド
「こっちか!?」
「押すなよ狭いんだから!」
「誰か捕まえたのか!?」
-
- 451 : 2018/09/06(木) 21:54:14 :
FC「イェーガーはいたか!?」
スッ
「いやぁすまん、路地裏を覗き込んだら猫を驚かせちまってな………」
「こっちには彼は居なかったよ。別の所を探した方がいいんじゃないかな?」
FC「あ……ナンバー2、ライナー同志でしたか」
FC「べ…べ…………フーバー同志も!お二方も捜索にいらしてたのですね」
ライナー「まあな」
ベルトルト「………君たちもご苦労さま」
物陰
エレン「……………」
アルミン(ライナー同志に、ベルトルト同志!?)
-
- 452 : 2018/09/06(木) 22:04:02 :
ライナー「この辺りは俺とベルトルトで探すからよ、あんたらは町堺の方を探しに行くと良い」
「じゃあ俺達は西の方を探してみるか」
「イェーガーを見つけたら連絡を入れますので!
奴は風紀委員すら打ち負かした危険人物ですから、お二方のお力が必要となるでしょう!」
ライナー「ははは……ある意味危険人物かもな」
ベルトルト「う…うん」
「では!行くぞお前ら!!
ジーク、ヒストリア!!」
「「「「「「「「ジーク、ヒストリア!!」」
」」」」」」
ザッザッザッ………
ライナー「行ったか……」
ベルトルト「脅かしてすまなかったね、エレン。アルレルト君も」
エレン「お前ら…………ファンクラブに入ってたのか!?」
アルミン「助けてくれた……?
ど、どうしてお二人が!?」
-
- 453 : 2018/09/06(木) 22:30:24 :
ライナー「そんな事より久しぶりだなエレン!会いたかったぜ!」
ベルトルト「去年の秋以来だね。元気だった?」
エレン「ああ………お前らも元気そうだな」
アルミン「え?エレン、お二人と知り合いなの?」
エレン「まあな……小学校からの馴染みだ」
アルミン「で、でもライナー同志!
あなたは誰よりもヒストリアを敬愛していたはず!
僕等を助けたことが知られたらたとえお二人でもどうなるか……」
ライナー「アルレルト同志。
確かに俺はヒストリアを敬い、愛している……………だが親友を無条件に差し出せるほど軽薄では無いのさ」
ライナー「お前だってそうだろ?でなきゃとっくにエレンを売ってた筈だ」
アルミン「同志…………」
エレン「……………なあベルトルト。
ライナーの奴、少し見ない間に何だかおかしくなってねえか?」
ベルトルト「僕だって時々一緒にいて恥ずかしくなるよ」
-
- 454 : 2018/09/06(木) 22:39:41 :
ライナー「それはそうと…………エレン、一つ確認したい。
お前はヒストリアが言ったようなことは本当にしていないんだろな?」
エレン「当たり前だ!俺自身何がどうなってんのかサッパリだ!」
ベルトルト「エレン落ち着いて。確かめただけだよ」
エレン「……………すまんベルトルト。
でも、本当に身に覚えがないんだ」
ライナー「そうか………なら、後はフクロウに帰ってから話そうぜ」
エレン「大丈夫なのか?
あいつの命令に逆らったら、いくらおまえらでも、ただでは済まされないんじゃ…………」
ライナー「今は俺達のことなんて気にするな。お前の人柄はよく知ってるつもりだ。きっと何か誤解があったんだろう。
ヒストリアも話せば分かってくれるはずだ」
ベルトルト「そもそも僕はファンクラブのメンバーではないしね。彼女に何と言われようと知った事じゃないよ」
アルミン「え」
エレン「え」
ライナー「え」
ベルトルト「え?」
-
- 455 : 2018/09/07(金) 06:55:54 :
アルミン「そんな………ベルトルト同志は上位ナンバーの1人として他の同志達も一目おいていたのに!?」
ベルトルト「ちょっとそれ初耳なんだけど!?あとその同志って付けるの止めて良いよ!
恥ずかしいんだって!!」
エレン「さっき普通にリスペクトされてたじゃねえか!?」
ベルトルト「なぜだかライナーと一緒に居たせいで僕まで崇められちゃって……」
ライナー「嘘だろおい!?
てっきりお前も一緒にファンクラブに加入すると思って名簿に名前まで書いといたのに………」
ベルトルト「勝手に何してるんだライナー!?じゃあほとんど君のせいじゃないか!!」ガーン
ベルトルト「なんてことだ…………何となく一緒にいただけのつもりが、まさか正式にあんな集団の一員になってたなんて……………」orz
エレン「そういやお前のナンバーどうなってんだ?加入した以上は決まってるんだろ?」
ライナー「え〜と………ああやっぱり。俺の次のナンバー3になってる」つスマホ
アルミン「うわ!良いなあ……」
ベルトルト「どこがだよ!?
最近アニがライナーだけでなく僕までやたら冷たい目で見る理由がようやく分かったよ!!」
-
- 456 : 2018/09/07(金) 07:46:01 :
ライナー「ま、まあ今はそのことは置いておこう。とにかく、俺達が上手くあいつらを言いくるめてお前を逃がす」
ベルトルト「フクロウに着いたら勝手に僕までファンクラブに入れたことについてみっちり話し合おうね?」ズズズ…
ライナー「だからスマンって……」
エレン「ありがとなお前ら…………恩に着る」
ライナー「良いってことよ」
ライナー(万一エレンがファンクラブに捕まったらジークさんにウォール校が壊滅させられちまうからな)
ベルトルト(勝手にファンクラブに入れられたせいで僕まで巻き添えを喰らいかねない……)
エレン「…?
とにかく、お前らがいてくれればもう怖いもんなしだ!助かったぜ!」
???「果たしてそうかな?」
-
- 457 : 2018/09/07(金) 14:29:53 :
アルミン「ひ!?この声は……」ガタガタ
ライナー(汗)「………まさか」
ベルトルト「………や、やあユミル」汗タラー
エレン「お、お前は………ヒストリアの!」
ユミル「会いたかったぜ、エレン・イェーガー………」ニヤリ
アルミン「な、ナンバー1のユミル……様…………」
エレン「クッ!」ダッ
ユミル「おおっと」パチン
ゾロゾロゾロ
「見つけたぞ………」
「このクズ野郎が……」
「逆賊死すべし」
「よくもヒストリアを!」
「殺」
「殺」
「呪」
「怨」
.
.
.
ユミル「無駄な足掻きは止めとけや……」
エレン「ちぃ………」
アルミン「あわわ………」
ベルトルト「ライナー……」ジリ…
ライナー「ああ………上位ナンバーが集結してやがる」ジリ…
上位ナンバーs
「「「「「「「「「「「「怒」」」」」」」」」」」」
ズラー
-
- 458 : 2018/09/07(金) 14:44:44 :
ユミル「」パチパチパチパチパチパチ
エレン「……………?(拍手?)」
ユミル「見事だったぜライナー、ベルトルさん。
ソイツの味方を装って油断させ、私ら幹部会員が到着する時間を稼いでくれたって訳だ?」
ユミル「そうなんだろ?」ニヤニヤ
ライナー「…………ああ、実はそうなんだ。ご覧の通りイェーガーは俺らが捕えた」
アルミン(そんな!?)
エレン(…………)
ベルトルト「……………」
ユミル「ハッ!
筋肉だけのバカかと思ったが見直したぜ………
さあ、イェーガーをこっちに寄越せよ」
ライナー「そのことなんだがユミル。
コイツへの制裁は誰にも邪魔されず俺だけにやらせてくれないか?」
ユミル「……………ハァ?」
-
- 459 : 2018/09/07(金) 14:58:54 :
ユミル「何言ってんだお前?お前らで手柄を独占する気か?」
ライナー「そうじゃない!ファンクラブの為だ!」
ユミル「なんだと?」
ベルトルト「たとえばだよ。
いくら彼がヒストリアを苦しませるようなクズでも、皆で寄って集ってリンチにかけたと知られたら、流石に学校も黙ってはいないだろうし、何よりリヴァイ・アッカーマンがファンクラブに報復に来るかも知れないだろう?」
ユミル「ふむ……………」
ベルトルト「ここは手を汚すのは僕たちだけにして、あとの皆はアリバイ作りの為にもイェーガーには手を出させないようにするべきだ」
ユミル「なるほど……………」
ライナー「だからよ、ここからは皆は普通にクラブ活動に戻ってもらって後は俺達が始末を付ける。お前には俺のアリバイ工作に協力してほしいんだよ」
アルミン(ベルトルト……ライナー同志……君達は___)
エレン(……………)
-
- 460 : 2018/09/07(金) 15:08:42 :
ユミル「ふむ……………確かにその方がリスクは少ないな」
ライナー「そうだろう?
納得してもらえたなら後は俺達でイェーガーをどこかに引き摺って___」
ユミル「 こ こ で 、 だ 」
ライナー「……………何?」
ユミル「今ここでお前らがイェーガーをボコボコにしろ。
私が良いって言うまで渾身の力で殴れ」
ベルトルト「___ッ!」
アルミン「__!?」
エレン「な!?」
ユミル「ライナー………それにベルトルさんよお………………
大事な事を忘れちゃいないか?確かにお前らだけが手を汚せば、残りのメンバーはアリバイを確保出来る。報復のリスクも低い」
ユミル「けどよお……………」
-
- 461 : 2018/09/07(金) 15:20:47 :
ユミル「私やコイツらの溜飲はどうやって下げりゃ良いんだ?」
上位ナンバーs
「「「「「「「「「「「「怒」」」」」」」」」」」」(滾)」
ライナー「う………そ、それはだな……………」
ユミル「コイツのせいで私の一番の親友が死ぬほど苦しんだんだ……………私にもソイツを痛めつけるだけの理由があんだよ」
ユミル「お前らが代わりに手を汚すってんなら私達にはそれを眺める権利があって然るべきなんじゃねえのか?ん?」
ライナー「そ、そう、だが……………」
ベルトルト(やはりユミルは甘くなかったか…)
アルミン(一体何がユミルに……いや、ヒストリアにそうさせるんだ?)
エレン「……………ふざけんな」
ユミル「……………あ?」
-
- 462 : 2018/09/07(金) 15:51:25 :
エレン「俺はヒストリアなんて知らねえ!
今まで話した事も会った事もねえ奴に一体俺が何したってんだよ!?
何でお前らなんかにリンチされんだよ!?」
ユミル「白々しい……………いや、盗人猛々しいと言うべきか?」
「とぼけてんじゃねえ!」
「俺達は騙されねえぞ!」
「そうだそうだ!」
「「「「「そうだそうだ!!」」」」」
エレン「こいつらッ___!」
ユミル「反省の色どころか加害者の自覚もなし、か…………………イェーガー、心底クズ野郎だったな」
ユミル「さあライナー、ベルトルさん……やってくれるよな?」
ライナー「……ああ」
ベルトルト「……分かったよ」
エレン「お前ら……」
アルミン「そんな……エレン…………」
ユミル「おっとそうだ!
一番手はお前だ、ナンバー77」
アルミン「…………………………え?」
-
- 463 : 2018/09/07(金) 16:20:51 :
ユミル「お前………ソイツに協力して逃亡の手助けしたよな?」
アルミン「う………それは」
ユミル「つまりお前は反逆者の疑いがある。違うと言うならその手で潔白を証明しろ。
でなきゃお前はこの場で脱会の上、イェーガーもろともリンチだ」ニヤリ
「出来るよな…………77?」
「あんだけ誇ってたラッキーナンバーだろ?」
「ヒストリア様への忠誠を示すまたとない機会だな」
アルミン「ぼ、ぼく……は…………」ブルブル
ユミル「ち……………ビビってやがる。
これだからヘタレは使えねえ……」
ユミル「ナンバー10、11。
お前らイェーガーの腕を抑えてやれ」
10,11「「は!」」
____ガシ,ガシ
ユミル「ほぅら。
これで殴りやすくなっただろ?」
エレン【羽交い締め】「……………」
ユミル「やれよ」
-
- 464 : 2018/09/07(金) 16:46:58 :
ライナー「……………」
ベルトルト「……………」
アルミン「あ、あの……」ガタガタ
ユミル「何だ?まだ足りねえか?
なら地面に腹ばいにさせるか?それならツラも蹴り上げれるぞ?
いっそ得物でも持たしてやるか?
__なぁどうなんだ!?」ズイ
アルミン「う、うあ………ぁあぁ…………」ガチガチブルブル
ユミル「クソが……………ほらぁ!
ここに立てよ!」グイ
アルミン「ひっ!!」
ユミル「ここから大きく右腕を振りかぶってコイツのツラまで伸ばしゃあいいんだよ!」
エレン「……………」
アルミン「……………」ガタガタ
どうしよう__
殴ったら僕はエレンを裏切っちゃう
でも殴らないと僕が皆にやられちゃう
そしてまた小学校の時みたいに気まぐれや憂さ晴らしで小突かれ続ける毎日を送るんだろな
中等部が終わっても、高等部、学部までずぅーっとそんな日々が続くのか
エレンと友達になったってだけで__エレンのせいで……………
___そうだ
そもそも僕はただ巻き込まれただけで何も後ろめたい事なんてやってないじゃないか
こんな事になったのはエレンが誤解を受けたせいであって僕には何の非も無い
むしろエレンのとばっちりを受けたんじゃないのか?
なら1発くらい殴ったって気にすることは無いじゃないか
アルミン「……………」ス
ユミル「お?ようやくやる気になったか?」
-
- 465 : 2018/09/07(金) 21:13:26 :
アルミン「………ごめんよ、エレン」ギリィ…
エレン「……アルミン?」
アルミン「僕はもう、後悔しながら生きるのは嫌なんだ…………」
アルミン「___」ブン!
ガスッ‼‼
-
- 466 : 2018/09/07(金) 21:26:54 :
町外れ
スタスタ……
リヴァイ「おい、まだつかねえのか?」
生徒1「すみません、もうちょっとです」
オルオ「ったく…………どんだけ遠くまで冒険してんだよお前ら」ブツブツ
エルド「自分で志願しといて文句言うな」
ペトラ「だらしないわねえ……」
グンタ「……………ずいぶん外れのとこまで来たな」
ミケ「………リヴァイ」ヒソ
リヴァイ「ああ………なんか妙だ。
奴らが陣取るにはずいぶんパラディタウン寄りだな」ヒソヒソ
ミケ「……………!」
ミケ「リヴァイ。
携帯、今持っているか?」
リヴァイ「ああ。電池は切れたまんまだが?」
ミケ「構わん、貸してくれ」ヒソヒソ
リヴァイ「ほらよ」つスマホ
スタスタ
生徒1「見えました、あの空き地です。
あそこで待てと言われました」
リヴァイ「……………」ザッザッ
ガシ
生徒1「え?」
-
- 467 : 2018/09/07(金) 21:38:08 :
リヴァイ「説明してもらおうか……………」グイ!
生徒1「うわ!?」
リヴァイ「誰の差金だ?」ガキ! ギリギリ
生徒1「がッ!?ぐぇえ!?」ギュゥゥ
オルオ「んな!?」
ペトラ「先輩!?」
エルド「何やってんすかいきなり!?」
グンタ「マズイですよこんな___」
ガシ
ミケ「手を出すな」
ペトラ「ミケ先輩!?でも!」
生徒1「あががッ! せ………先輩………いっ、一体何を___」ギュゥゥ…
リヴァイ「まんまとしてやられたぜ…………」
リヴァイ「まさか俺のスマホと同機種を用意してすり替えるとはな」ギリギリ
-
- 468 : 2018/09/07(金) 22:04:55 :
生徒1「な!? なぜ……それを………」ギュゥゥ
リヴァイ「ほぉ………やっぱりお前もスマホ泥棒と繋がってたか」ギリ
生徒1(___しまっ!)
ペトラ「………え?」
オルオ「スマホをすり替えって…………?」
エルド「じゃあ生徒1は………」
グンタ「嘘をついてたってことに………」
ザッザッザッ
ミケ「このスマホからは新品同様の臭いがした…………リヴァイは物持ちが良いからスマホも傷が少なくバレないと踏んだんだろうが、染み付いた除菌スプレーの臭いは見逃したようだな」
リヴァイ「考えたもんだな………俺を呼び出している間に俺の鞄から電池の切れたスマホと俺のスマホをすり替え、お前らは俺を連絡が取れない状況のまま外に誘い出した。
____狙いは何だ?」ギロ
生徒1「ひぅ!?」ゾク
リヴァイ「正直に言わねえと骨を1本ずつへし折るぞ?」ゴゴゴゴゴ
生徒1「そ………れは……………」ガクガクブルブル
ミケ「本気だ。
リヴァイは警告はしても脅しは言わない」
ミシ…
生徒1「ひっ!!?」ゾゾ…
リヴァイ「最初は右腕と左腕どっちが良い?
なんなら脚でも良いぞ?
____どうなんだオイ?」ミシィィィ!
生徒1「あがああああああッッ!!?
い、言う!!
言うから許して下さい!!!
お願いします!!!!」
-
- 469 : 2018/09/12(水) 06:08:02 :
___ガス! ガス!
アルミン「この! この!」ガス! ゴス!
ライナー「アルレルト………」
ベルトルト「な、なんで………」
ユミル「おいおい……………そいつぁ一体何のマネだよ?」
アルミン「このクソったれ! マヌケ野郎!」
バキ! ガス!
エレン「や………止めろ…………何やってんだアルミン!」
エレン「なんで自分で自分を殴ってんだお前は!?」
アルミン「この!根性なしがぁ!!」ボコッ
-
- 470 : 2018/09/12(水) 06:17:05 :
アルミン「ぜぇ………ぜぇ………」ボロボロ
ユミル「おまえ………気でも狂ったか!?」
アルミン「ハァー………………」
アルミン「____ごめんよエレン」
エレン「……………?」
アルミン「さっきね………ゴフ!………一瞬後悔しちゃった………ゼェ………………」
アルミン「君を、助けたこと………ゼェ………友達に、なったこと……ゲフッ………………そのせいで、僕まで巻き添え食っちゃったんじゃないかって」
アルミン「ゴメン!!!!」
エレン「おまえ………」
アルミン「だから………ゼェ………ちょっと自分におし___おき____」クラ…
ドシャ!
エレン「おい!?」
アルミン「」チーン
-
- 471 : 2018/09/12(水) 06:41:18 :
エレン「バカかお前は……………良い奴にも程があるぞ………」
ユミル「………………………………っち!」
ユミル「あーあーあー!
せっかく汚名返上の機会をくれてやったのに無駄にしやがってよ………ライナー、ベルトルさん、さっさとイェーガーをボコれ」
ライナー「………………悪いな、ユミル」
ユミル「あ?」
ライナー「フン!」ゴス!
10「ゴハッ!?」
11「な!?ライナー同志、何を__」
ガシ___
ベルトルト「てい!」グルン
11「う、わぁああああ!?」ギュン!
ドサ!
ライナー「立てよエレン」
エレン「ああ……」スク
ユミル「おいおいあんたら………………一体どういうつもりだ?」
ライナー「見て分からないか?俺達はこっち側だ!!」
ユミル「ほーん………テメエら、裏切る気か?」
ベルトルト「そもそも僕は初めからメンバーじゃない!裏切り?心外だよ!!」
ユミル「はぁ?
ベルトルさん、あんた名簿に登記しておいて何言ってんだ?」
ベルトルト「ライナー……………」ジロリ
ライナー「だからスマンて………」
-
- 472 : 2018/09/15(土) 22:24:01 :
ユミル「やれやれ……………残念だよ
お前の下心丸出しのアホヅラはさておき、ヒストリアへのその忠誠心だけは認めてたってのに……………失望したぜ、ライナー」
ライナー「忠誠心ってのは間違いを犯そうとしているのを黙って見過ごすことか?
嫌われようとも過ちを正してやるのが友達だろ!?」
ユミル「ほざけ!
アイツがどこへ行こうと私は一緒に行くまでだ!
奈落の底だろうと地獄の果てだろうとな!
私だけは何があろうとアイツを肯定してやる!それだけよ!!」
ベルトルト「君はヒストリアにとって本当に良い友達なんだね……………でも友達を傷付けたくないのはこっちだって同じだ!!」
エレン「ベルトルト………………ヤベえよ、俺感動で泣きそうだよ」
ユミル「フン、まあいい……………どの道予定の範囲内だ」
ライナー「予定だと?」
ユミル「リヴァイの後ろ盾があるとはいえ、イェーガー一人ごときに全ファンクラブを動員すると思ったか?」
ユミル「端からお前ら不穏分子を炙り出してまとめて潰すつもりだったのさ!
喜べ同志よ!
今この時より、諸君らは一律2位昇格だ!!」
「「「「「「ハハーッ!!
ありがたき幸せ!!!!」」」」」」
ライナー「く……………エレンを探す時も上位ナンバーだけ固めておいたのは俺達対策だったのか」
ユミル「さっきはお前に失望したと言ったな、ありゃ嘘だ。
むしろ喜ばしい事この上ない!
これでようやくファンクラブから不純物が取り除かれんだからよお…………」ニヤリ
エレン「この女、イカれてやがる…………」
-
- 473 : 2018/09/15(土) 22:37:14 :
ユミル「さあ同志諸君!!
イェーガーと裏切り者共に鉄槌を下そうぞ!!
ジークッ!! ヒストリアッ!!!!」
「「「「「「「「「ジークッ、
ヒストリアッ!!!!」」」」」」」」」
ユミル「やっちまえ!!」
「「「「ウォオオオオオオオ!!」」」」
ドドドドド‼
エレン「うわっ、来た!?」
ライナー「逃げ場は無い………迎え撃つしかない!!」ザッ
エレン「60人もいんだぞ!?」
ベルトルト「エレン、投げる物はあるかい!?」
エレン「小銭はあるけど………投げんのはちょっと………」
ライナー「言ってる場合か!?」
-
- 474 : 2018/09/15(土) 22:39:07 :
「「「「「「「「ジィイイク!!
ヒストリアァァア!!!!」」」」」」」」
「え〜っと、呼びました?」
-
- 475 : 2018/09/15(土) 22:57:49 :
???「こんな路地裏で団体さんが何やってんすか?」
ザワ……
???「あれ、なんかあまり雰囲気宜しくないね?
喧嘩かい?」
ユミル「何だ、通行人かよ」
「何だお前?向こう行ってろ!」
「こっちは取り込み中だ!」
「痛い目に遭いたくなければ邪魔すんな!」
ユミル「お前ら止せ。
こいつレベ校の奴だ、手ぇ出すと面倒になる。
おいレベ校のあんちゃんよぉ。
お呼びじゃないんだよ、さっさと帰ってくんな」
???「え〜?
だってさっきから皆で俺のこと大声でコールしてたじゃん?」
ライナー「この声!?」
ベルトルト「人を食ったようなチャラけた口調は………」
エレン「あ〜あ………来ちまったよ」
ユミル「お前の名前なんかコールしてねえよ!
良いからさっさと失せろ!
今忙しいんだよ私ら!!」イラッ
「「「「「「そうだそうだ!!」」」」」」
???「いやいやいや。
オタク等思いっきし叫んでたじゃん!
___じぃぃいいく、ってさぁ?」ニッコリ
-
- 476 : 2018/09/15(土) 23:14:13 :
- なんでアメリカが舞台なのにドイツ語叫んでるの?
-
- 477 : 2018/09/15(土) 23:17:31 :
ライナー「ジークさん………」
ジーク「恥ずかしいんだよねぇ。
こんな町中でさぁ、見知らぬ集団が俺の名前を大声で叫んでてさあ。
何これ?怖いんですけど?」
ベルトルト「な、なんで………ここにジークさんが?」
エレン「ヤベ……………もう開店時間過ぎてら」
ユミル「あんたの名前じゃねえよ!
ジーク(Sieg)ヒストリア!
ヒストリアに勝利を!だ!!」
ジーク「あ、そっちの意味?
何だよもぉ〜紛らわしいな!
これじゃあ俺が自意識過剰な奴みたいじゃん!!」
ユミル「分かったならさっさと帰って___」
ジーク「それはそうとこの辺にギラッとしたおめめの可愛い黒髪の男の子知らない?」
ユミル「聞けよ!?人の話を!!」
-
- 478 : 2018/09/15(土) 23:26:02 :
»476
英語圏でもジークハイルは冗談半分で使われてますよ?アメリカではドイツ系移民はメジャーな方ですし。
あと、言うまでもなくこれはフィクションです。
-
- 479 : 2018/09/18(火) 19:13:42 :
- エレフリを期待しています!
-
- 480 : 2018/09/18(火) 19:24:46 :
- エレライ期待です
-
- 481 : 2018/09/20(木) 11:23:12 :
- エレフリCamon!
-
- 482 : 2018/09/20(木) 16:18:46 :
- あ〜あ・・・・・・ジークさん来ちゃった((´д`)) ブルブル…
あの人達、無事で済むのかな・・・ブルブル
期待ですよ!
-
- 483 : 2018/09/20(木) 17:40:22 :
- エレライ期待だな
-
- 484 : 2018/09/22(土) 07:42:54 :
ライナー(引き)「お前を可愛いって………あの人相変わらずだな」
エレン「俺だって不本意だよ!」ブルル…
ベルトルト(一言一句にそこはかとなく犯罪臭が漂う………)
ジーク「あ!そこにいたかエレン!」
エレン「げ」
ジーク「ずぅーっとフクロウで待ってたのに一向に来ないから心配したじゃないか………不安と寂しさとやるせなさで兄ちゃん張り裂けそうだったんだぞう?」
エレン(マジで張り裂けりゃ良いのに)
ジーク「しかもメールもラインも無視されるし、電話は拒否られるし………兄ちゃんの事嫌いになっちゃったの?」シクシク
エレン「ジークが野球やれってしつこいからだろ!?」
ユミル「おいてめえ等!
私ら無視して何イチャついてんだよ!!」
エレン「イチャついてねえ!!キモいからマジで止めろ!!」
ジーク「いやぁ、俺達もの凄く仲いいからそう見えちゃうのも仕方が___」
エレン「頼むからちょっと黙っててくれよ!!!!」
-
- 485 : 2018/09/22(土) 08:04:08 :
ユミル(っち…………調子狂うぜコイツ)
ユミル「レベ校のあんちゃんよお………
お前そこにいるエレン・イェーガーの関係者か?」
ジーク「………そうだ、と言ったら?」
ゴゴゴゴゴ
ユミル「___!!
(何だ………このプレッシャー?)」
ライナー「おいやべえぞ………お前をリンチしようとしてたことをジークさんが知ったら………」ヒソヒソ
ベルトルト「最悪、死人が出かねない…………」ヒソヒソ
エレン「お、おいユミルだったか?
悪いことは言わねえからここは退いとけ!
ソイツマジでヤバイ奴だから!!
な!?」
ゴゴゴゴゴ
___ポタ
ユミル(この私が冷や汗をかくだと!?)
ジーク「おやぁ?どうしたの?
調子悪そうな顔してるね?
今日は無理しないでこのまま帰った方がいいんじゃない?」ニコォ……
ユミル(クソ! 舐めやがって!!)
ユミル「うるせぇ!!!!」
ユミル「私らは今からそいつ等をボコっ___」
prrrrr
ジーク「あ。ちょっと待ってて」
ユミル「__って………………ておい!?」
-
- 486 : 2018/09/22(土) 18:38:38 :
ジーク「え〜っと………なになに………」ゴソゴソ
スマホ「from ピーク」
prrrr
prrrr
ジーク「………………」ピ
prr___プツ
ジーク「ゴメン、間違い電話だった」
ユミル「出てもいねえのに分かんのかよ!?」
ジーク「お話の続きと行こうか」
ユミル「お、おお………」
ゴゴゴゴゴ
ジーク「__で、今からどうするって___
prrrr
-
- 487 : 2018/09/22(土) 18:51:16 :
スマホ「prrrr prrrr」
ユミル「………………」
prrrr
ジーク「………………」
prrrr
ユミル「……………待っててやるから出ろよ」
prrrr
ジーク「……うん、ゴメンね」ピ
ジーク「はいはいもしもしジークですが何か__」
スマホ『 ど こ を ほ っ つ き 歩
い て ん で す か !!!!? 』
ジーク「ひゃい!!?」ビクゥ!
ユミル「うぉっ」
スマホ『練習はとっくに始まってるんですよ!!?
今どこに居るんです!!?』
ジーク「いや、あのねピークちゃん………ちょっとパラディの方へ野暮用で……………」タジタジ
スマホ『さぞかし可愛い野暮用なんでしょうね!!
いい加減弟離れしてください!!!
エレン君も部員も困ってるんですよ!!?』
ジーク「は、はい!スンマセン!!」
スマホ『ガミガミ‼ ガミガミ‼』
ジーク「ああっと!
ピークちゃん、今ちょっとエレンがピンチだからまた後でね!!」ブツ!
-
- 488 : 2018/09/22(土) 19:24:43 :
ジーク「………………ふう」ゴソゴソ
ジーク「で?」
ジーク「今からコイツらをどうするって言うんだい?」ニコォ…
ゴゴゴゴゴ
ドヨ… ザワザワ
ユミル「っく………(他の奴らも気圧されてやがる)」タラー
ジーク「さぁ………………どうするつもりなの?」
ゴゴゴゴゴ
ユミル「う……………」ガクガク
ユミル(膝が、震えてやがる……………)
ジーク「よ〜く熟考の上で答えるんだねぇ?」
ゴゴゴゴゴ
ユミル「…………__ってんだよ」ボソ
ジーク「ん〜?」
ユミル「ボコボコにするっつってんだよ!!
お前の弟をな!!
邪魔すんならおめえも容赦しねえぞオラァ!!?」
「「「「「「そうだそうだ!!!」」」」」」
ライナー「……………言っちまいやがった」
ベルトルト「なんて事を………」
エレン「おいユミル!!今すぐ取り消せ!!
早まるなーッ!!!!」
ユミル「うるせぇーッ!!!」
ユミル「ジィイイク、
ヒストリアッッ!!!!」
「「「「「「「ジィイイイク!!
ヒストリアッッ!!!!」」」」」」」
ユミル「やっちまえぇッ!!!!!」
「「「「「「「
うぉおおおおーーーー!!!
」」」」」」」
ドドドドドドドドドド‼
-
- 489 : 2018/09/23(日) 20:36:51 :
ウォオオオオオオオオオ‼‼
ドドドドド…
ジーク「………」ジャラ…
ビシュン!!!!
ズガガガガガガガガガガ!!!!!!
-
- 490 : 2018/09/23(日) 21:01:38 :
ユミル「何!?」
「ぐぁああああ!!!」
「おぎゃばあああ!!?」
「あべし!!?」
「あじゃぱあああ!!?」
ドサドサ! ズザザ‼
ドヨ…
「な、何だ今の!?」
「コイツ一体何を!?」
「いきなり仲間が倒れたぞ!?」
ユミル(クッ!コイツもイェーガーと同じ技を!?)
ユミル「おめえ等気を付けろ!!コイツも飛び道具を使うぞ!!!」
ジャラジャラ
ジーク「俺は今怒っています」
ユミル「何だと……?」
ジーク「練習サボってまで喫茶店で待ってたのに弟は来ず」ブゥン‼
ビシビシ‼ビシュン‼
「ぐぁああああ!!?」
「ぎゃあああ!!?」
ジーク「美味しいお茶も飲めないまま店長に追い出され」ドシュゥ‼
ズガン‼ ドガガガ‼
「うわぁ!? 目があああ!!?」
「うぎゃあああ!!折れた!ヤバイとこが折れた!!」
「がふ」ドサ
「ゴフ」ドサ
「グフ」ドサ
ジーク「マネージャーには怒鳴られ弟には着信拒否され、俺の心はズタズタです」ドギャウ‼
ビス!ビス!ビス!ビス!ビス!ビス!
「う!」ドサ
「が!」ドサ
「げ!」ドサ
「ご!」ドサ
「」ドサ
「」ドサ
ザッザッザッ…
ジーク「この憤りは誰のせいか?」ドビチィィ‼
「「「「「」」」」」ドサドサドササササ‼
ザッザッザッ___
ジーク「 き み だ よ ね ? 」ザ__
ユミル「ヒッ!?」
-
- 491 : 2018/09/23(日) 21:13:44 :
ベルトルト「じょ、上位ナンバーが全滅!?」
ライナー「人間じゃねぇ………」ゾ…
エレン「し、死んでねえよな?な?」
アルミン「」
ジーク「さてさて………これで余計な奴は居なくなった……………」
ユミル「ば………馬鹿な……………こんな……………」ガタガタ
ゴゴゴゴゴ
ジーク「いじめの首謀者はきみだよね?」
ジーク「うちの弟に手を出す悪い子には………」
ジーク「徹底的にお仕置きしないとねえ?」ギロ
ジャラ…
-
- 492 : 2018/09/23(日) 21:43:43 :
- キッ期待
ジークが怖すぎてびびった
ユミルざまぁwww
-
- 493 : 2018/09/23(日) 22:18:51 :
ザッ… ザッ… ザッ…
ユミル「………うっ、うぁッ、あぁあぁ………………」ズリズリ…
ジーク「女の子に痛い思いをさせるのは好きじゃないんだけど……………大勢でリンチするような娘に遠慮は___要らないよね?」ニッコリ
ザッ… ザッ… ザッ…
ユミル「寄るな!!私に触んな!!!」ガタガタ
ライナー「まずいぞエレン!ジークさん完全にキレてるぞ!?」
エレン「お、おいジーク!
もうそいつに戦う気はねえ!
もう十分だ!」
ジーク「イヤイヤ、ダメだぞエレン。
こういう輩は喉元過ぎれば何とやらでまた性懲りも無く襲ってくるんだぞ?
あのチビの持論を持ってくるのは癪だが___
初犯のうちに徹底的に躾けなきゃな、痛みで」
ジャラ…
ユミル「やめろ………来るな!!」ズリズリ_ペタン
ジーク「それにさぁ……………」
ジーク「俺の鬱憤を晴らしとかないと」ゴゴゴゴゴ
ジャラ…
-
- 494 : 2018/09/23(日) 22:23:43 :
ユミル(ああ………ヒストリアとの約束破っちまったなぁ………)
何の不安も無い学校生活を送らせて、昔みてえに腹の底から笑う素のアイツを取り戻せると思っていた
イェーガーを痛めつけて二度とヒストリアに関わらせねえようにする筈が、まさかこんなバケモンが出てくるなんてよ………
ユミル(あ〜あ………こりゃあ明日からまたアイツの機嫌が悪くなるな……………)
きっと私の顔を見るなり物凄い睨んで『ユミル………あなたには失望したわ』とか言ってネチネチと愚痴を言われるかな?
それともゴミを見るような一瞥の後、徹底的にシカトされんのかなあ………
ジーク「おや?現実逃避かい?
でも遠慮はしないから」ジャラ…
ザッ… ザッ… ザッ…
いや………もしかするとブチ切れるかな?
『散々骨折ってあげたのにふざけんな!』
とか目ん玉釣り上げながら___
「____なに、してんのよ………?」
ああそうそう、あんな感じで碧くてキレイな目ん玉ひん剥いて_____
ユミル「……………………………………………………あれ?」
-
- 495 : 2018/09/23(日) 22:49:42 :
「それ以上私の親友に近付くな!!!!」
エレン「あ、アイツ!!」
ライナー「そんな……………」
ベルトルト「なんで彼女がここに!?」
ジーク「お?君誰?」
ヒストリア「あんたの弟をリンチしようとした首謀者よ………」
ユミル「バ、馬鹿!ヒストリア!?」
ジーク「………ふーん。
なるほど、君がそこのそばかすちゃんに命じてエレンをいじめようとしたって事?」
ヒストリア「そうよ………………この娘は私の命令で動いてただけよ」
-
- 496 : 2018/09/23(日) 23:17:24 :
- めっちゃ進んでるのに気づけない
垢作ってくれー!
期待
-
- 497 : 2018/09/23(日) 23:32:39 :
ヒストリア「全く!
連絡役からラインが来て、フリーダを引っ剥がして来てみれば……」
ヒストリア「何てザマなのユミル…………
あれだけ大口叩いといてたった一人にヤラれて。
とんだ期待外れね………?」
ユミル「馬鹿野郎!!なんで来やがったんだ!?」
ヒストリア「馬鹿野郎………?」
ヒストリア「馬鹿野郎はどっちだ!?
このッ、バカ!!!!」
ヒストリア「日頃から散々悪巧みばっかりして!」
ヒストリア「面倒は他所に押し付けて楽ばっかのクセに!!」
ヒストリア「なんでこんな時に限って私の事を売らないのよ!!?」
ヒストリア「善人ぶって自己犠牲とかしてんじゃねえよ!!!!」
ヒストリア「私があんたに犠牲になられて安心して喜ぶとでも思ったのかよマヌケ!!!!」
ユミル「ヒストリア………お前…………」
ヒストリア「………………」フゥ
ヒストリア「………そういう事よ。
報復なら私が受ける。
だからユミルは見逃してちょうだい」
ジーク「うーん………そうしてやってもいいんだけど___ねえ?」チラ
ゴゴゴゴゴ
ヒストリア「………………」ゴクッ
ヒストリア(____こ、怖い!
ユミルが追い詰められてたからつい勢いで飛び入りしちゃったけど凄く怖い!)ガタガタ
ヒストリア(ここらに転がってるファンクラブのメンバー、コイツら皆この人が殺ったのよね!?)ガタガタ
ヒストリア(なんかナットが眉間にめり込んで………………これ生きてるの!?)ゾク…
ユミル「やめろ………ソイツだけは止めてくれ!!」
ベルトルト「ヤバイ………ヒストリアが殺られる!!」
ライナー「っく、エレン!俺はもう止めるぞ!
脱会したとはいえヒストリアをジークさんに殺らせる訳には__!!」
エレン「くそ!ジーク!
いい加減に___」
ジーク「君レイスさんちのお嬢さんだよね?
流石に親戚を怪我させるのは………ねえ?」
ヒストリア「………………へ?」
-
- 498 : 2018/09/23(日) 23:56:03 :
ベルトルト「………!(殺気が、消えた……?)」
ライナー「レイスさん……?親戚……?」
ユミル「………………(アイツ……まさかレイス家の!?)」
ヒストリア「ちょ、ちょっとあんた!
………さっきのはどういう意味よ!?」
ジーク「君に怪我させちゃうと俺の家族も色々面倒になっちゃうからねえ………………」チラ
エレン「な、何だ?止めんのか?」
ジーク「………ヒストリアちゃんだっけ?
何でエレンを憎んでるのか知らないけど、流石に弟に怪我させるのは見過ごせない。
かと言って君に手を上げるのは出来れば避けたい」
ジーク「ここは一つ穏便に当人同士サシで話し合ってくれないかな?」
ヒストリア「………!!」ッキ
___ギロ
エレン「な、何だよ……………?」タジ…
ジーク「もちろん暴力NGで」
ヒストリア「……………………」
ヒストリア「そうすれば………ユミルを見逃してくれる?」
ジーク「まあそれが条件と言うなら」
ヒストリア「……………………………………………………」
ヒストリア「…………………………いいわ」
-
- 499 : 2018/09/23(日) 23:59:09 :
- 続きは明朝から投稿です
-
- 500 : 2018/09/24(月) 08:06:18 :
ジーク「うんうん、物分りの良い娘だねえ。
ほんじゃエレンちょろっとこっち来て」チョイチョイ
エレン「………?」
エレン「何だよ?」
ユミル「ヒストリア!大丈夫か!?」
ヒストリア「う、うん……………」
ユミル「すまねえ……計画が狂っちまって」
ヒストリア「気にしなくていいわ………それに」
エレン「~~~~」 ジーク「~~~~~~~」
ヒストリア「どうせ最後は私が決着付けるつもりだったんだから………」
ジーク「あの娘がお前とお話したいんだって」
エレン「大丈夫なんだろな?
いきなり人をリンチしようとしといて虫が良くねえか?」
ジーク「まあまあ。
取巻き共も無力化したから手荒な事にはならないさ」
エレン「ならいいけど………つうかジーク、よく手を引く気になったな?
そんなにアイツはヤベえのか?」
ジーク「彼女自身よりもお家の方がね………
流石にあの娘に怪我させると親父やお袋たちにしわ寄せが来かねない」
エレン「また厄介な………わかったよ、話して来る」スタスタ
ヒストリア「………ユミル、ちょっと下がってて」
スタスタ
エレン「………」
ユミル「頑張れよ………ヒストリア」
ザッ
ユミル「おい…………」
エレン「………………何だよ?」
ユミル「妙な真似したら、ぶっ殺すぞ」ギロ…
エレン「……しねえよ」
ユミル「っち…………」スタスタ
-
- 501 : 2018/09/24(月) 10:51:48 :
エレン「…………………………」ジロ
ヒストリア「…………………………」ギロ
ズ ズ ズ ズ
ライナー(怖!)
ベルトルト(大丈夫なのか、あの二人………)
エレン「………で?俺になんの恨みがあんだ?」
エレン「言ってみろよお嬢様?」
ヒストリア「……………………どうして裏切ったの?」
エレン「………あぁ?なんの事だ?」
ヒストリア「なに?
私との約束なんて守るどころか覚えるにすら値しないって言うわけ?」
エレン「あのさぁ、お嬢様よ………お前が何言ってんのかさっぱり分からねえんだよ!
お前なんかと会ったことも無ければ約束事を交わした覚えもねえ!」
ヒストリア「___!」
ヒストリア「……その……程度なわけ?」ワナワナ
ヒストリア「……あなたにとって、あのひと月は、あの時間はそんな簡単に忘れる程度のものだったってわけね?」ワナワナ
エレン「…………ひと月?あの時間?」
ヒストリア「……………」ゴソゴソ カパ
ス__
エレン「お前!そのメガネは!?」
スチャ
ヒストリアwithメガネ「………ようやく思い出したってわけ?」
エレン(く、クリスタ?)
-
- 502 : 2018/09/24(月) 14:47:17 :
- 期待だわさ
-
- 503 : 2018/09/24(月) 18:24:49 :
このメガネを掛けるのは彼の前でだけだった
7年前 パラディ病院
医師『急性の肺炎でした……………残念ですが、術中に息を引き取られました』
カラカラカラ
『おかあさん………』
医師『すまない………手は尽くしたんだ』
『グス、グスン………嫌だあああ!』ワーン
カツン カツン
『ドクター』
『レイスさん………ご期待に添えず、申し訳ありませんッ』
『君はベストを尽くしてくれたと信じている……ありがとう』
ポンポン
『グス、グス…………おじちゃんだれ?』
『はじめましてヒストリア』
『君のお父さんだ』
小学校に上がる前、母は死んだ
母の最期を看取りに来た、父を名乗る男性によって私はレイス邸に迎えられた
-
- 504 : 2018/09/24(月) 18:35:12 :
4年前 夏
レイス所有パラディファーム
フリーダ「おはようヒストリア!」
ヒストリア「おはようお姉ちゃん!」
フリーダ「ああんもう!
どうしてあなたはこんなに可愛いのかしら!?」ギュウ
ヒストリア「うわぁ!?」
母は父の愛人だった。妊娠に気付いた母は、父の迷惑になると感じ、私を身籠ったまま別れたという
それでも私が産まれた後も父は私達母娘を気に掛け、母に仕事の斡旋や資金援助を密かに行っており、母の不幸を聞いて私を引き取って育ててくれた
レイス邸に馴れずにいた頃、最も親身に接してくれたのがフリーダだった
ヒストリア「く、苦しいよお、
お姉ちゃ〜ん!」ジタバタ
フリーダ「もうちょっと!あと10秒だけ!」スーハー
ヒストリア「やん!息がくすぐったいの!」
………時々挙動がおかしくなる事があったけど、フリーダは私にとって楽しい姉だった
フリーダ「ふぅ………………」ツヤツヤ
フリーダ「で、今日は何して遊ぼっか?」
ヒストリア「んとね、おままごと!」
フリーダ「オッケイ!」グッb
︙
ヒストリア「お姉ちゃーん!ご飯持ってきた!」タタタ
フリーダ「こっちも準備出来たよ〜!」
-
- 505 : 2018/09/24(月) 18:48:50 :
フリーダ「さあさあ!
どっちがパパとママで行く!?
私はヒストリアが望むなら性転換だろうとニュートラルだろうとバッチ来い!だよ!」ハァハァ
ヒストリア「………??(せいてんかん?にゅーたいぷ?なんの事だろ?)」クビカシゲ
ヒストリア「えっとね………じゃあお姉ちゃんはお母さんやって!」
フリーダ「おっほぉい!」
ヒストリア「ひぇ!?」ビク
フリーダ「あ、何でもないの!」アセアセ
フリーダ「むふふふ……じゃあ今日はヒストリアがお父さんなのね?」ワクワク
ヒストリア「あ、あのね………実は今日はいつもと違うことがしたいの………」モジモジ
フリーダ(こ、この仕草!ま、まさか!?)
フリーダ「そっかぁ………ヒストリアももう思春期に目覚めちゃったのねぇ。
やっぱり私の妹だわあ………」シミジミ
ヒストリア「ししゅんき?(またむずかしそうな言葉………………お姉ちゃんはもの知りだなあ)」
フリーダ「ううん、いいのいいの。
皆必ず通る道だしね!
お姉ちゃんで良ければ遠慮なく___」
ヒストリア「じゃあ私がむすめで、お姉ちゃんがお母さんね!!」
フリーダ「え」
ヒストリア「え?」
フリーダ「あ、あははは……お母さんって、そっちの意味?」ポリポリ
ヒストリア「あ、あの……ダメ、だった?」ウル…
フリーダ「良いよ!思いっ切りお母さんに甘えなさい!!」ギュウ
ヒストリア「わぶぅ!?」
フリーダ(やっぱりあなたは天使だわ………………いつまでもキレイなままでいなさい)
-
- 506 : 2018/09/24(月) 19:18:37 :
- ヒストリアも色々あったんだなぁ
こんな子が性格がねじれるなんて
ヒストリアの親今回いいやつだな
泣けるぜ
-
- 507 : 2018/09/24(月) 22:36:16 :
ヒストリア「じゃーお姉ちゃんはお仕事から帰ってきておゆうはんを私と食べてね?」
フリーダ「分かったわ。じゃ、玄関のチャイム
鳴らすね!」
フリーダ「コホン………からんからーん、ただいまー!ヒストリア、お母さんだよー!」
ヒストリア「わーい!お母さんお帰りー!」ドン
フリーダ「おっふ!
良いタックルだねえヒストリア!
良い子にしてたかな?」
ヒストリア「うん!ねえお母さん、私おなか空いちゃった!」
フリーダ「よォーし、早速ご飯作ろうね!」
︙
フリーダ「さてさて、今日のおかずは何かな?」
ヒストリア「えっとね?小川でとれたおさかなと、畑でとれたおやさいと、あとキノコ!」
フリーダ「わお!
凄いねヒストリア、これ皆あなたが取ってきたの?」
ヒストリア「えへへへー。お母さんによろこんで欲しかったの!」
フリーダ「そう………(アルマさん、きっと幸せだったのね……………)」
フリーダ「じゃ、食べる前にお祈りしましょう?」
ヒストリア「うん!」
フリーダ「天にいらします我らが父よ__
以下略!いただきます!」
ヒストリア「あー!ずるーい!」
フリーダ「大丈夫大丈夫!神様は寛大だから!
はいヒストリア、あーん」
ヒストリア「あーん!もぐもぐ、お母さん美味しいよ!」ニパー
フリーダ「ゴハッ!!」
フリーダ(か、かわえええええ!!!)
ヒストリア「?どうしたのお母さん?」
フリーダ「な、なんでもないわ…………」タラ…
ヒストリア「あ、鼻血!大丈夫お姉ちゃん!?」
フリーダ「大丈夫よ(あああ!いっそこのままこの娘のママになっちゃいたい!可愛過ぎるわ!)」
ヒストリア「よかったぁ……………はい、お母さんもあーん」つ
-
- 508 : 2018/09/24(月) 22:45:01 :
フリーダ(ああ………色んな意味で食べちゃいたい)
フリーダ「あーん…」
/⌒\
( )
丿!
(_ノ
バク! ムシャモシャ
ヒストリア「あー!お姉ちゃんダメだよ本当に食べちゃ!」
モシャモシャ___ゴックン
フリーダ「は!
あ、あらやだ私ったら………ハハハ…」
ヒストリア「もぉー!いやしんぼさんなんだから!」プンプン
フリーダ「だってぇ〜ヒストリアが食べさせてくれるとなんでも美味しそうに見えちゃうんだもん!」
ヒストリア「そうなの?えへへ……」
フリーダ「うふふふ………あはははは!」
ヒストリア「あはははは!」
フリーダ「あはははははははははは!」
ヒストリア「あはははh___お姉ちゃん?」
-
- 509 : 2018/09/24(月) 22:50:10 :
- どういうことだ?期待
-
- 510 : 2018/09/24(月) 22:59:40 :
フリーダ「ふひ、ふひゃははは!ひひゃっひゃっひゃっ!!ひぃー!ひぃーっ!」
ヒストリア「お、お姉ちゃん!?」
フリーダ「ひゃに!? ひ、ひすとr__ぷははははひゃひゃひゃひゃ!」ゴロ!
ヒストリア「しっかりして!ねえ!?」
「何度も頼ってしまいすみません」
ロッド「気にしないでくれ。
分家の方は私がなだめておくから」
「おとーさぁーん!!」
「あら?お子さん?」
ロッド「あ、まあ………」
ヒストリア「お父さん!!」
ロッド「ヒストリア、そんなに慌ててどうしたんだね?」
「(ヒストリア?)」
ヒストリア「早く来て!お姉ちゃんがへんなの!!」
ロッド「フリーダが?まああの子は時々挙動が変になるけどそれは___」
ヒストリア「そうじゃないの!!
くるしそうに笑ってておきないの!!!」
ロッド「なんだって? ………ヒストリア、案内しなさい!」
ヒストリア「こっち!」タタタ
ロッド「すまんダイナ君、失礼するよ!」
ダイナ「は、はぁ…………」
-
- 511 : 2018/09/24(月) 23:14:25 :
パラディタウン シガンシナ横丁
イェーガークリニック
「エレン、お茶の用意するから手伝いなさい」
テッテッテレテレッテレッテテッテッテレレッテレッテー
エレン「ちょっとまってよ母さん!
あと少し!」ガチャガチャ
カルラ「ゲームなんて後から出来るでしょ!
早く手伝いなさい!」
エレン「今スターをとって無敵状態なんだよ!!ここでクリアしないと___」ピコピコ
カルラ「…………エレン、お母さんとの約束を忘れたの?」ゴゴゴ
エレン「ひ!?」ゾク
カルラ「必ずお手伝いする約束でそのゲーム機買ってあげたわよね…………?」ゴゴゴ
エレン「そ、それはそうだけどあの__」オドオド
カルラ「叩き壊すわよ……?」スチャ
つ練棒
エレン「やるよ…………」
カルラ「よろしい」
チュドーン
エレン(あ、コースアウトした………クツパめ)
-
- 512 : 2018/09/24(月) 23:15:48 :
- 期待どす
-
- 513 : 2018/09/24(月) 23:29:58 :
カルラ「お菓子を出したらお父さん呼びに行くから、コーヒー淹れてあげて。
お母さんにはお茶をお願いね」
エレン「俺にそっちやらしてよ」
カルラ「この前チョコをくすねたの、知ってるわよ?」ボソ
エレン「な!なんの事だよ!?」ギク
カルラ「とぼけても駄目よ?
お茶淹れてくれたら不問にしてあげる」
エレン「く………分かったよ」シブシブ
カルラ「楽しみにしてるわよ?
エレンのお茶は美味しいからね」
エレン「へーへー」
カルラ「返事はハイ!そして一回で十分よ」
エレン「はーい!!」カチャカチャ
コンコン
カルラ「あなた?お茶にしましょう?」
ガチャ
グリシャ「ああ、もうこんな時間か。
いつもすまないね、カルラ」
-
- 514 : 2018/09/24(月) 23:33:30 :
- ブレンドしたお茶のやってみたいから
お茶の種類お願いします
-
- 515 : 2018/09/24(月) 23:40:52 :
ズ…
グリシャ「相変わらずクルーガーのくれる豆は良いな………」
カルラ「淹れたのはエレンよ」
グリシャ「うんそうだったな。
美味いよエレン」
エレン「どーいたしまして」(´~`)モグモグ
カルラ「母さんのお茶もとっても美味しいわ。このままクルーガーさんに弟子入りしちゃえば?」
エレン「ま、まあ………考えとくよ」テレ…
ドンドンドン‼
グリシャ「おや、誰か訪ねてきたようだ」
カルラ「今日は休診日なのに………出てくるわね」パタタ…
エレン(次はヨッツーで行くか………)ピコーン
グリシャ「最近のゲーム機は複雑だなぁ……
父さんが子供の頃はゲームボーズアドバンスSPというのがあってな___」
カルラ『な、なんですかあなた方は!?』
-
- 516 : 2018/09/24(月) 23:44:12 :
- きぃたぁいです
無視された...orz
-
- 517 : 2018/09/25(火) 00:05:12 :
»516
設定はそこまで詳しく作り込んでないです、すみません
ーーーーーーーーーーーーーーー
グリシャ「カルラ!?どうしたんだね!?」
ドタドタドタ
バタン!
エレン「うわ!誰だオッサンたち!?」
黒服黒眼鏡「ドクター・イェーガーですね?」
グリシャ「あ、ああそうだが。
いきなり押し込んで来て君らは一体どういう__」
黒服黒眼鏡「突然の無礼をお許し下さい、レイス氏の使いで来ました」
グリシャ「ロッドさんの!?」
黒服黒眼鏡「緊急につき、事情は車中でお話します。
同行願います」ガシ
グリシャ「い、いやちょっと待ってくれ!
まだコーヒー飲んでて__」
黒服1「保温水筒に入れ替えました!」
グリシャ「き、器具の用意が__」
黒服2「医療カバンと出張用機材、積み込みました!」
グリシャ「こんな身なりで__」
黒服3「白衣と診察用衣類です。お着替えは車で」
グリシャ「」
エレン「とうさああああん!!」
グリシャ「えれええええ___バタン‼
黒服黒眼鏡「それでは奥様、ご主人をお預かりします。
事情は後ほどこちらにお問い合わせを」つ名刺
カルラ「は、はぁ……」
黒服黒眼鏡「失礼致しました」ビシ
ガチャ___バタン
黒服黒眼鏡「出せ!」
ブロロロ‼ ブォー…
-
- 518 : 2018/09/25(火) 00:07:50 :
- あ、こちらこそなんかすいません
自分でブレンドしてみます(笑)
-
- 519 : 2018/09/25(火) 00:39:24 :
エレン「父さん……………」
カルラ「と、とにかくエレン!
出かける準備をしなさい!
母さんはお父さんの着替えを用意するから!」
エレン「母さん!
何でそんな平気なんだよ!?
父さんがマフィアにさらわれちゃったんだぞ!?
警察呼ばないと!!」
カルラ「あの人たちはマフィアじゃないから安心なさい!
とにかく言われた通りになさい!!」
エレン「わ、分かったよ……」トタタタ
ゴソゴソ
エレン(あいつらいったい何なんだ?
黒スーツに黒ネクタイ、黒眼鏡…………どう見てもヤバそうな連中だ……………)
エレン(ま、まさか!)
エレン【小3】(悪の秘密結社か!?)
エレン(父さんが腕の良い医者だから、むりやりさらってかいぞう人間を作らせようとしてんのか!?)
エレン(待てよ……………メン・イン・ブラックの可能性もあるぞ!)
エレン(前に父さんがわかいころはクルーガーおじさんと星を見に山に行ってた……………その時ぐうぜんUFOを見たのかもしれない)
エレン(それを政府に嗅ぎ付けられたんだ!)
エレン(どうしよう…………きっと俺たちもクルーガーおじさんも記憶を消されるんだ……
あのボールペン見たいなピカって光るので!)
カルラ「エレン、急ぎなさい!」
エレン「か、母さん!俺達すぐに外国へ逃げなきゃ!!記憶を消されちゃうよ!!」アタフタ
カルラ「何言ってるのエレン!?」
レイスファーム
ロッド「………」ウロウロ
ヒストリア「ね、ねえお父さん!
お医者さんまだ来ないの!?」オロオロ
ロッド「安心しなさいヒストリア、お父さんの知る中でも一番の名医を確保したから!」
ヒストリア「お姉ちゃん………」グス
ベッド
フリーダ「うぅ〜………ひ、ヒストリア………」ゲッソリ
-
- 520 : 2018/09/25(火) 00:42:48 :
- なつかしいなぁ
期待
-
- 521 : 2018/09/25(火) 00:58:39 :
- 日が上ったら再開します
-
- 522 : 2018/09/25(火) 21:03:14 :
私は父の呼んだ医者をひたすら待った
フリーダにきのこを食べさせたのは私だ
幼い自分にも自分の行動が原因で姉が倒れたということは理解出来ていた
私を押し潰そうとする罪悪感と恐怖と不安が一緒になった感情から逃れようと、医者の到着を願った
ブロロロ………
ロッド「き、来た!」
ヒストリア「本当!?」
キキィー! ガチャ
黒眼鏡「お連れしました!」
ロッド「でかした!」
だからSPの車が来たのを見て、ようやく安堵した
ガチャ
グリシャ「ハァ、ハァ………相変わらず強引ですね、レイスさん………」ヨロヨロ
後部座席から降りてきた人物と再会するまでは
-
- 523 : 2018/09/25(火) 21:16:41 :
ヒストリア「……………あ」
___ドクン
『残念ですが、術中に息を引き取られました』
ロッド「休診日なのにすまなかった………
だがフリーダが危険な状態なんだ!頼む!
何とかしてくれ!!」
グリシャ「聞けば、種類の不明なキノコを食べたそうですね?」
___ドクン
『すまない………手は尽くしたんだ』
ロッド「そうなんだ!ままごとに夢中になり過ぎたとかで、あのバカ娘が!」
グリシャ「すぐに胃の洗浄と採血をします、バケツかタライ、あと多めの水を用意して下さい!」
___ドクン
『レイスさん………ご期待に添えず、申し訳ありませんッ』
グリシャ「それと、食べたキノコの残りはありますか?
同定して解毒剤を出来るかもしれません」
黒眼鏡「こちらに」ササ
___ドクン
___ドクン
『おかあさん………………』
ヒストリア「いやあああああああああ!!!」
-
- 524 : 2018/09/25(火) 21:27:46 :
グリシャ「ッ!?」
ロッド「ヒストリア!?」
黒眼鏡「お嬢様!」
ヒストリア「いやあああああああああ!!
お姉ちゃんを連れてかないで!!!!」
グリシャ「君は………」
ヒストリア「帰って!!!かえってよおおおおおお!!!!」ボカ!ボカ!
ロッド「な!?何をするんだヒストリア!!
お姉ちゃんの危ない時に!!」
ヒストリア「お母さんみたいにお姉ちゃんを私からとらないで!!!
お願いだから来ないで!!!!」
ロッド「く!SP!
邪魔にならないよう大人しくさせておけ!」
黒眼鏡「は!お嬢様、今はフリーダ様の治療が優先です、どうかこちらへ!」グイ
ヒストリア「お姉ちゃんを連れてかないでえええええええええ!!!!!!」
___バタン
ロッド「す、すまないグリシャ君!
末の娘なんだが気が動転したようだ」
グリシャ「………構いません、それよりフリーダちゃんの処置を急がないと!」
ロッド「そうだな、とにかく屋敷へ!」
-
- 525 : 2018/09/25(火) 21:37:31 :
子供部屋
ガチャ!
ヒストリア「はなしてッ!!!
お姉ちゃんがいっちゃうッ!!!」
黒眼鏡「お嬢様、どうかご安静に!」
メイド「ヒストリア様!?
SP、一体どうしたのですか!?」
黒眼鏡「ドクターが到着した途端に叫び出した!
私はこれから治療のサポートに回るから、お嬢様を頼む!!」
メイド「は、はい!」
バタン
ヒストリア「出して!!!
お姉ちゃんのとこに行かせてッ!!!!」バンバン‼
メイド「ヒストリア様、フリーダお嬢様なら大丈夫ですからどうか落ち着いて下さい!」ガシ
ヒストリア「嫌だあああああッ!!!!
おねえちゃあああああああん!!!!」ジタバタ
-
- 526 : 2018/09/25(火) 22:00:38 :
- やっふー期待
-
- 527 : 2018/09/25(火) 22:02:49 :
フリーダの寝室
「おごえええええッッ!!」
グリシャ「……………よし、全部吐き出せたね。
よく頑張った!」
フリーダ「うっぷ………よ、良かった………けど、まだ気持ち悪い、です」ゲソー
グリシャ「普通なら食べてすぐに症状が出ることは無いんだが、君は食べる直前にやたら胃液が多かったようなのでそれでこんな急に発症したようだ」
フリーダ「そうですか………」フラフラ
フリーダ(ヒストリアの可愛さに当てられて興奮したせいかしら………?)
ロッド「それでグリシャ君、フリーダはもう大丈夫なのか!?」
グリシャ「取り敢えずあらかた洗浄を終えたので、命の心配はありません。
ただ、見たところ神経が失調している様ですので、毒素が残留しているかもしれません」
グリシャ「設備の整った病院で検査と薬剤による治療をお薦めします」
ロッド「あの………後遺症とかが残ったりは?」
グリシャ「ご安心を。
1週間以内に検査と投薬治療を終えて、後は自宅療養で回復できるでしょう」
フリーダ「良かったぁ〜〜………」
ロッド「全く心配を掛けおってこのバカ娘!!」ゴン
フリーダ「あだ!? ひっどい父さん!!
私病人よ!?もっと労るべきでしょ!?」
ロッド「得体の知れんキノコをままごとで食う奴があるか!!」
グリシャ「まあまあロッドさん、お嬢さんも今は治療中ですから。
とにかく病院へ搬送しますから準備をお願いします」
ロッド「む………………分かった、手配しよう」
フリーダ「先生、どうもありがとうございます」ペコ
グリシャ「万全を尽くす。安心していなさい」
-
- 528 : 2018/09/25(火) 22:17:57 :
子供部屋
ヒストリア「ひっぐ……えぐっ………」メソメソ
___ガチャ
ヒストリア「お姉ちゃん!?」ガバ!
ロッド「ヒストリア、フリーダなんだが__」
ヒストリア「お姉ちゃんはどこ!?
どこにいるの!? ねえ!!?」
ロッド「落ち着きなさい!!
静かにしないとフリーダには会えんぞ!?」
ヒストリア「うぅ………」
ロッド「あのな、ヒストリア。
お姉ちゃんは無事だ。
命に別状は無いから安心しなさい」
ヒストリア「ほんと!?」
ロッド「本当だとも」
ヒストリア「う……うぅ……よかったよぉぉ………」グスグス
ロッド「今日から1週間ほど病院に入院するから、その間はメイドさんにお前の面倒を頼む」
ヒストリア「え………」
ロッド「良い子にしていたら、お見舞いに連れて行ってあげよう。
良いね?」
ヒストリア「わ、わたしもいっしょに___」
ロッド「ヒストリア」ズイ
ヒストリア「う……」ビク!
ロッド「フリーダのためを思うなら、家で大人しく待っていなさい、良いね?」
ヒストリア「………………はい」
-
- 529 : 2018/09/26(水) 23:33:06 :
- これがなんでヒストリアがエレンを恨む理由になるのだろうか
-
- 530 : 2018/09/27(木) 00:40:22 :
- ヴィリーは出ますか?
-
- 531 : 2018/09/27(木) 12:46:34 :
玄関
カラカラカラ
ヒストリア「お姉ちゃん!!」
フリーダ(車椅子)「ヒストリア!
父さん、ちょっと止めて!」
ロッド「ああ」キィッ
フリーダ「ヒストリア………心配掛けてゴメンね?」
ヒストリア「………………わたしのせいだ」
フリーダ「え?」
ヒストリア「わたしが………グス、お姉ちゃんにきのこを食べさせたせいで………お姉ちゃんが病気に………」
フリーダ「ヒストリア」
ヒストリア「は、はい………」ビク
フリーダ「お姉ちゃんね、今あなたが何を考えてるのかよく分かるよ。
でもね、ヒストリアが悪いと思う事なんてこれっぽっちも無いよ」
ヒストリア「でも………」メソメソ
フリーダ「あれは私が調子に乗っちゃったのが悪いの!
ヒストリアが謝る必要なんて無いの。
だから泣かないで、元気出して。
そうすればお姉ちゃんも早く元気になるから!」
ヒストリア「グス、グス………
うん、わかった………」
カツカツ
グリシャ「お待たせしました、行きましょう」
ヒストリア「ひ!?」ビク
グリシャ「あっ」
ロッド「………ヒストリア、向こうへ行ってなさい」
ヒストリア「は、はい…」トボトボ
グリシャ「………………」
グリシャ「………レイスさん、ちょっとだけよろしいですか?」
ロッド「しかし………」
グリシャ「すぐ済みますから」
ロッド「………わかった」
グリシャ「ヒストリアちゃん」
ヒストリア「は…はい」ブルブル
グリシャ「君のお母さんを助けられず、済まなかった。
その事に言い訳はしないよ」
ヒストリア「___ッ!」ズキン
グリシャ「でも君のお姉さんは必ず治してみせる。
約束だ」
ヒストリア「………………」
グリシャ「……行きましょう」
ロッド「それじゃあSP、メイド。
私が病院から戻るまでヒストリアを頼むぞ」
黒眼鏡「は!」
メイド「お任せ下さい」
フリーダ「ヒストリア、良い子にして待っててね!」
ブロロロ〜
-
- 532 : 2018/09/27(木) 14:16:39 :
シガンシナから牧場への道中
ブロロロ………
エレン「なぁ母さん、俺達これからどこ行くんだよ?」
カルラ「牧場にある別荘よ」
エレン「レイスファーム?そこに父さんがいるの?」
カルラ「レイスさんのとこの娘さん、食中毒になったらしくてね。
それでお父さんが呼ばれたらしいわ」
エレン「ったく、何でウチなんだよ………他に開いてる病院いっぱいあんじゃねーか………」ブツブツ
カルラ「この辺じゃお父さんが一番評判が良いって言われてるからね。
それにレイスさんにはお父さん、昔色々とお世話になったらしいから」
エレン「色々って?」
カルラ「色々よ」
-
- 533 : 2018/09/27(木) 17:53:14 :
牧場内 レイス家別荘
ヒストリア「___」
メイド「お嬢様、そろそろお昼です。
何かお食べになっては………」
ヒストリア「今はいい…………」
メイド「フリーダお嬢様の事なら大丈夫ですよ、イェーガー先生がしっかり処置して下さいましたから……………」
コンコン
__ガチャ
黒眼鏡「これからイェーガー夫人と御子息が来るそうだ」
メイド「あら?イェーガー先生はもう病院へ行かれたんじゃ……」
黒眼鏡「部下の連絡ミスだ。
先生のお着替えを持っていらっしゃるそうなので応接の用意を頼めるか?」
メイド「分かりました。
お嬢様、お客様がいらっしゃるので少々外します。お茶と軽食を用意しておくのでお腹が空いたときはどうか召し上がって下さいね?」
ヒストリア「うん………………ありがとう」
__バタン
メイド「では、行きますか」
黒眼鏡「では私が客間へお連れする」
牧場内駐車場
ブルルルル___ガチャ
エレン「くぁあぁ〜ッ、ようやく着いたぁ…………」ノビー
カルラ「ほらしゃんとなさい。
今からレイスさんにお父さんの着替えを預かって貰いに行くんだからね?」
エレン「金持ちってほんとに勝手だよな………
こっちの事なんてお構いなしに連れてくとかさぁ」
カルラ「そんな言い方するんじゃありません!
レイスさんはご家族をとっても大事になさってるのよ?
ずっと前に奥さんを亡くして、本当に大変だったんだから」
エレン「……………ふぅーん」
カルラ「今回の事も、お父さんが一番信頼出来ると思って頼られたんだわ………
お嬢さん、入院するほど悪いみたいだし。
とにかく、母さんがお話ししてる間は失礼の内容にね?」
エレン「はーい」ゴソ……
エレン(ゲームの続きでもしてよ)
-
- 534 : 2018/09/27(木) 18:18:20 :
ザッ ザッ ザッ
カルラ「それにしても、良い景色ね………あ、エレンご覧なさい!
お馬さんよ!」
エレン「おぉ!」
馬「ブルル…」
カルラ「今度開園してる時にお父さんと来てみる?」
エレン「今回の迷惑料で入園料タダにしてくれないかな?」
ポカ!
エレン「あだ!?」
カルラ「アンタって子は………どうしてそう喧嘩腰なの!」
エレン「わ、悪かったよ、ごめん………」
カルラ「もう………あら?
別荘の入口にさっきのSPさんがいるわ」
エレン「あ、こっち来る」
タタタ
黒眼鏡「お迎えが遅れてすみません!」
カルラ「あ、いえ、お構いなく………」
黒眼鏡「イェーガー先生のご家族でしたね?
先程は大変失礼しました。
それに、私どもの不手際で連絡が遅れ、先生と行き違いになってしまい、本当に申し訳ございません」ペコ
カルラ「いえいえ!
そちらもお嬢さんが急に体調を崩されたそうで、お見舞い申しあげます」
黒眼鏡「ご心配頂きありがとうございます。
幸い先生の処置でお嬢様も大事に至らずに済みました」
カルラ「それは良かった、夫がお役に立てたようで何よりです。
あ、これを夫に届けてくれますか?
中身は着替えですので」
黒眼鏡「かしこまりました、お預かりします。
お車の運転でお疲れでしょう、どうぞ別荘によって休んでいってください」
カルラ「そんな!流石に悪いですよ!」
黒眼鏡「どうかお気になさらず。
主よりお二人がいらしたら十二分におもてなしするよう言われてますので…」
-
- 535 : 2018/09/27(木) 18:32:34 :
別荘
ヒストリア「………………」
お父さんが呼んだあの医者
お母さんが死んだ時に担当した医者だった
ただでさえフリーダの食中毒を招いた責任と不安でナーバスになっていた私にとって、彼との再会は忘れかけていたトラウマを呼び起こすのに十分だった
またあの恐怖と喪失感を味わうのではないか
いくらフリーダやメイド達が大丈夫と言い聞かせようとも、幼かった私にこのショックは強すぎ、そして苦すぎた
フリーダが居ないだけで、遊び慣れた屋敷よりも少し小さい別荘が、まるで巨大な牢獄のように見え、無性に心細かった
だからだろう
彼に私の心を___いえ、弱みを晒してしまったのは
-
- 536 : 2018/09/27(木) 20:27:36 :
『……本当にお気を使わなくて良いんですよ?』
『いえいえ!レイス様が、どうしてもお詫びしないと気が済まされないと___』
ヒストリア(……………?)
ヒストリア「知らない人の声………?」
客間
カルラ「着替えを届けて下さるだけでもありがたいのに、こんな高給なお菓子までご馳走になって、なんだか却って悪いような………………」
黒眼鏡「いやいや、突然押しかけてご家族の団欒をお邪魔してしまったのです、これでも足りないくらいです」深々
メイド「ご家族の事となると旦那様は周りが見えなくなってしまうもので………本当にすみませんでした………」深々
エレン「………」(´~`)モグモグ
エレン(このチョコレートゴディバだ、多めに取っといて家で食べよっと)
エレン(こっちのケーキもうめえ!
たまに父さんがもらう高いお菓子でもここまでおいしくないぞ……)
メイド「あらエレン様、お気に召したのでしたらおかわりをお持ちしましょうか?」
エレン「え!?良いの?
じゃあこのケーキを____」ベシ!
カルラ「ちょっとは遠慮しなさい!」
エレン「別に良いじゃん!向こうが勧めてきたんだから一回くらいおかわりしたって__」
ギ ロ ッ
エレン「………………………ぼ、ぼくもうお腹いっぱいだなー、ありがとうお姉さん!」ビクビク
メイド「クス__いえいえ。
お土産用にに包んでおきますので」
カルラ「すみません………どうぞお構いなく」
エレン(……………食べ終わっちゃったら暇になってきた)足ブラブラ
エレン(母さん母さん。
退屈だからゲームしたいんだけど)ボソボソ
カルラ(よしなさい、行儀の悪いっ)ヒソヒソ
エレン(じゃあお菓子食べてて良い?)ボソボソ
カルラ(もう十分食べたでしょ?甘い物ばかり食べてたらご飯食べられなくなるからダメよ)ヒソヒソ
エレン(母さん達の話よく分かんないんだもん。やる事なくて退屈なんだよッ)ボソボソ
カルラ(しょうがないわねえ………)ハァ…
-
- 537 : 2018/09/27(木) 21:33:50 :
カルラ「あの………うちの子がちょっと疲れてしまったみたいで………少しばかり休ませてやって頂けませんか?」
黒眼鏡「ああ、気付かずにすみません!
休憩室にソファがあります、ご自由にくつろいで下さい」
メイド「では、私が案内しましょう。
エレン様、どうぞこちらへ」
エレン「はーい」
カルラ「汚したり物を壊すんじゃないよ?」
エレン「しないよ!」
__ガチャ
メイド「こちらの部屋でお休み下さい」
エレン「ありがとう、お姉さん」
メイド「どういたしまして」
エレン(さーてゲームの続きっと)ゴソ…
エレン「………ん?(家族写真………これがここの一家か)」
メイド「ああ、そのお写真が気になりますか?」
エレン「あ、いや別に………」
メイド「せっかくですのでご紹介しましょう!
こちらの中央にいらっしゃるのがレイス家の現当主のロッド様です」ペラペラ
エレン「はぁ……」
メイド「隣に腰掛けてらっしゃるのが奥様です」ペラ
エレン(亡くなった奥さんか)
メイド「周りにいらっしゃるのが順に長男のウルクリン様、長女のフリーダ様__今回イェーガー先生に助けて頂いた方ですね」ペラペラ
エレン「はぁ」
メイド「それから次男のディルク様、次女のエーベル様」ペラペラ
エレン(ゲームさせてくんないかな………)
メイド「3女のフロリアン様と、これが現在のレイス家となっております」ペラペラ
エレン「そうなんだ、ありがとうお姉さ__」
メイド「この牧場は奥様が昔お買い上げになって以来………」ペラペラ
エレン(え?まだ続くのこれ?)
メイド「__特に馬の飼育・繁殖には熱心で、奥様は今ではトラック競争などにも……」ペラペラ
エレン「___え?」
メイド「はい?」
エレン「あ、いや………奥さんが亡くなったって聞いたんだけど……」
メイド「いいえ?奥様は今もご健康で___
………………ッ!」ハッ
エレン「……?」
メイド「ご、誤解ですよぉ!
多分旦那様の親戚が他界されたのをどなたか誤解していらっしゃったのではないかと……」アセアセ
エレン「あ、そう………」
メイド「あ、あらやだ!
お疲れでしたのに長話をしてしまいまして、失礼しました!
どうぞごゆっくりおくつろぎ下さいまし!
それでは〜」
__バタン!
エレン「さてと……………よっ!」
ボスン
エレン「あ〜……………ようやく解放された」ゴロン
エレン(母さんってば、奥さんが亡くなったって言ってたのに生きてるじゃん。
恥かいちゃったよ……………まあいいや、ゲームの続きっと)カチ__ピコーン
︙
︙
エレン「クッ、直接ゾーンでカミナリは卑怯だぞ!」ピコピコ
エレン「…………こうらゲット、くたばれクツパ!」カチカチ、カチ ピコピコ
エレン(そういや奥さんの話になって、急にあのメイドさん話を切ったな…………心なしか焦ってたような………)
テテーン!
エレン「おっと、アイテムブロック取らないと!」ピコピコ
「…………」ジ…
-
- 538 : 2018/09/27(木) 22:09:10 :
テテーン、テレッテー
エレン「よっしゃーッ!
勝った! クツパじょう3、完ッ!」ビシ!
エレン「さーて次は久しぶりにスマブロの1人プレイやるか!
ゲームウィッチでマスターフッドにくつじょくを与えながらクリアしてやる……」カチ
__ゴトン
エレン「ん?なんの音だ?」
「___!」ギク
エレン「だれかいるのか?」
「…………」ダッ!
バタン! バタバタバタ‼
エレン「な!?にげる気か!」ダッ!
「フー………」ホッ
ダダダ!
「__!?」ギョッ
エレン「どこだぁーー!?」
ダダダ!
「__?__?」キョロキョロ
「___!!」ハッ!
ガチャ__バタン!
エレン「あのドアだな!?」
エレン(人のけはいに気付いて逃げるのは大体どろぼうだってクルーガーおじさんが言ってた…………………つかまえてやる!)
___バァン‼
エレン「かんねんしろ!どろぼう!」
「ひっ!!」ビクゥ!
エレン「……………………うん?」
ヒストリア「あ……あぅ……」ガタガタブルブル
エレン「…………だれだよおまえ?」
-
- 539 : 2018/09/28(金) 06:40:29 :
ヒストリア視点
グゥ……
ヒストリア(…………おなかすいてきた。
やっぱり食べておこう……)
__ガチャ
廊下
ヒタ… ヒタ…
ヒストリア「………………お姉ちゃんがいたときはあったかかったのに」
別荘の廊下はいつもより寒く、暗かった
フリーダは常に私を気に掛け、構ってくれていたんだなと実感させられた
まるで当たり前に存在する太陽が消えてしまったかのようだった
__ガチャ
『こちらの部屋でお休み下さい』
『ありがとう、お姉さん』
ヒストリア「___!」ピク
ヒストリア(男の子の声…………)トコトコ
ヒストリア(リクライニングルームからだ)
カチャ___キィ…
ヒストリア「…………」ノゾキ
メイド「この牧場は奥様が昔お買い上げになって以来………」ペラペラ
「…………」
メイドが私くらいの男の子と話していた
きっとSPが話していた、あの医者の子供なのだろう
私は学校に親しい友達がいなかった
自分の家に招いたり、友達の家に遊びに行く事など全く経験が無かった
だから別荘とはいえ知らない男の子が自分のテリトリーにいるのは妙な気分だった
メイド「特に馬の飼育・繁殖には熱心で、奥様は今ではトラック競争などにも……」ペラペラ
「___え?」
メイド「はい?」
「あ、いや………奥さんが亡くなったって聞いたんだけど……」
ヒストリア「___ッ」ビク
せっかく薄らいでたトラウマがまたぶり返す
あの医者といい、どうしてこの親子は私の心を不安にさせるのか
見知らぬ男の子に抱いた好奇心はたちまち不快な感情に塗り潰され、拒否感へと変化する
ヒストリア(はやくでていってよ………)
私とフリーダの領域からさっさといなくなれ
メイド「あ、あらやだ!
お疲れでしたのに長話をしてしまいまして、失礼しました!
どうぞごゆっくりおくつろぎ下さいまし!
それでは〜」
__バタン!
メイドがお母さんの事に触れられ、慌てて話を切り上げた
私の母の存在はこの家では表向きは無かったことにされている
父は敵が多い
家の外で愛人と子を作った事が知られれば立場が危うくなるのだろう
だから私も父の正妻の娘として今まで通してきた
内心、母を蔑ろにされているように感じたけど、それが私を守るために父が下した苦渋の決断なのだと思い、不満を言うことはなかった
それでも家族以外には知られてはいけない実の母の存在が、外の人間と関わる事を怖くさせる
学校の友達と遊んだりする時も、心のどこかで秘密がバレはしないかと不安を感じてしまい、一歩を踏み出せない
私にとって母はある意味で呪いであったのかも知れない
-
- 540 : 2018/09/28(金) 11:59:14 :
「さてと……………よっ!」ボスン
男の子がソファに飛び乗って寝そべりだした
はしたない
まだ邸に迎えられて間もない頃に、同じ事をして義母に窘められたことがあった
フリーダは割と気にせずソファで寝そべってスナック菓子を食べてたけど…………
「あ〜……………ようやく解放された」ゴソゴソ
カパ__ピコーン
リュックから四角い機械を取り出し、ディスプレイを開いた
ヒストリア(あれ知ってる…………DSだっけ?)
意地悪な男の子が学校に持ってきたのを先生に見つかって怒られてたのを覚えてる
この時の光景から私にはゲーム機=不良の玩具というイメージを持つようになった
ヒストリア(きっとあの子も悪い子なんだろな……)
「…………こうらゲット、くたばれクツパ!」カチカチ
ヒストリア(………一人で遊んでて退屈しないのかな?)
男の子はずいぶん熱心にプレーしてた
知らない人の家なのにやたら呑気にくつろいでる
私がレイス邸に来たときなんてカーペットを汚す事にさえ気を遣ってたのに
結構図太いのかもしれない
ヒストリア(いつまでいる気なんだろ…………)
フリーダが出て行って落ち込んでいた私とは逆に、楽しそうにゲーム機で遊ぶ男の子を見て何だか腹立たしく感じるようになった
テテーン、テレッテー
「よっしゃーッ!
勝った! クツパじょう3、完ッ!」ビシ!
ようやくクリアしたらしい
気付けば10分近く遊んでた
そんなにゲームで遊ぶのは楽しいものなのか
なんにせよ、気持ちが沈んでる時に異質な者が自分の家に居座っているのは良い気がしない
ヒストリア(やっと出ていってくれる…………)
「さーて次は久しぶりにスマブロの1人プレイやるか!」
そう言いながら新しいカートリッジを挿し込む
今度は別のゲームを始める気のようだ
ヒストリア(え………まだ帰らないの?)
「ゲームウィッチでマスターフッドにくつじょくを与えながらクリアしてやる……」カチ
ヒストリア(……………………)
ヒストリア(…………私なにやってんだろ?)
気付けば知らない男の子を観察してその子の振る舞いや言動に振り回されっぱなしだ
アホらしい…………不快に思うなら初めからほっとけば良いんだ
ヒストリア(はやくダイニングにお昼とりにいかなきゃ…………)スス…
取り敢えずメイドの用意してるはずの軽食を部屋に持っていこう
楽しそうに遊ぶ男の子に半ば八つ当たりに近い苛立っていた私は、はやく彼から遠ざかろうと逸っていた
__ゴトン
「ん?なんの音だ?」
ヒストリア「___!」ギク
「だれかいるのか?」
だからドアの近くに置いてあったドアストッパーに気付けずに蹴ってしまった
-
- 541 : 2018/09/28(金) 12:06:01 :
- »540
訂正
八つ当たりに近い→八つ当たり気味に
-
- 542 : 2018/09/28(金) 12:38:45 :
「__?」チラ
ヒストリア(こっち見た!?)バタン!
ヒストリア(はなれなきゃ!)バタバタバタ‼
思わず逃げ出した
何だか今は無性にあの子と会いたくなかった
あの子の父親がいけないのか、彼自身への苛立ちからか、とにかく彼から逃げたかった
ヒストリア「ふー………」ホッ
ダダダ!
ヒストリア「__!?(うそ…………追いかけて来た!?)」ギョッ
「どこだぁーー!?」
ダダダ!
ヒストリア(ど、どどどうしよう!?
どこかかくれるとこは__」キョロキョロ
ヒストリア(___私のお部屋!!)ハッ!
子供部屋
ガチャ__バタン!
ヒストリア「ハァ、ハァ、ふぅー…………」
この状況は何なのだろう
なぜこの家の住人の私が、他所の家の子から逃げ回ってるのか
男の子への苛立ちが一層強まった
でも何とか逃げ切った
流石に人の部屋まで押し入って来るような失礼な真似をする子では___
___バァン‼
「かんねんしろ!どろぼう!」
ヒストリア「ひっ!!」ビクゥ!
何を言われたのか一瞬理解出来なかった
しかし絶対な安全圏に入り込んだ侵入者は、安心し切っていた私を恐怖のどん底へ叩き落とした
「……………………うん?」ジロ
ヒストリア「あ……あぅ……」ガタガタブルブル
男の子の目が私を射抜いた
ここには私と彼を隔ててくれる物は無い
私は恐怖と混乱で何も言葉を発せなかった
彼が次に何をして来るのかと身構えていると
「…………だれだよおまえ?」
今思うと、自分の家でビクつきながら他所の子に誰かと尋ねられる光景は、ひどくシュールに見えた事だろう
それがエレン・イェーガーとの出会いだった
-
- 543 : 2018/09/28(金) 16:00:32 :
- エレフリかエレヒスで期待しています!
頼んます!!
-
- 544 : 2018/09/28(金) 16:13:23 :
- エレライでお願いします
-
- 545 : 2018/09/28(金) 16:24:11 :
- ダズのヘドロばくだん
-
- 546 : 2018/09/28(金) 16:28:29 :
- cpなし、だったような希ガス
-
- 547 : 2018/09/29(土) 20:19:46 :
- >>546
女キャラとの絡みだけだな
俺はエレアルかエレライのホモエンドがいいけどな
-
- 548 : 2018/09/30(日) 19:43:34 :
エレン「おまえさっき俺のこと見てたよな?
何でにげんだよ?あやしいヤツだな」
ヒストリア「わ、わたしは___」ビクビク
エレン「おまえここんちの子か?
さっきの写真におまえ写ってなかったな?」
ヒストリア「しゃ、写真___ッ!
あ、それは……あの………」オドオド
おそらくリクライニングルームに飾ってあった家族写真の事を言っているのだとわかった
あの写真は私がレイス家に来る前に撮られた物
メイドも家族の紹介で、私の事に触れていなかった
ここで私がこの家の娘と名乗っても信じて貰えるのだろうか
そもそもこんな見知らぬ子に私の事を話して良いものか?
ヒストリア(どうしよう…………なんて言ったらいいの?)
エレン「…………?」キョロキョロ
私が答えあぐねている間に男の子は勝手に私の部屋を見回し始めた
エレン(ここ、子供部屋だよな…………て事はこいつの部屋か)キョロキョロ
写真〈ヒストリア〉
エレン(ここにはこいつが写った写真もある…………さっきの写真を撮ったあとに産まれた末っ子ってトコか)
エレン(なんだよ、どろぼうじゃねえのかよ。
むしろ俺のほうがふしんしゃじゃん………)チラ
__ビク‼
ヒストリア(泣き顔)「グスグス………」オドオド
エレン(あー、思いきりおびえてら………。
どうしよう、よそんちで女の子泣かせたって知られたら母さんにめっちゃ怒られる……………)
ヒストリア「わ……わた……し、は………………」オロオロ
エレン(おちつくんだ、エレン………
この子が怖がってるのは俺がこの子をいじめるんじゃないかと思ってるからだ。
まずはこうげきのいしが無いことを示すんだ)
ササー
ヒストリア「………?」
男の子が何かを考え終わると急に私から離れて行った
ドアを跨いで部屋から出たところで振り向いてこっちを見た
エレン「あー、すまん………俺はあやしいヤツじゃない。
とりあえず泣くな。泣くと俺が困る」
ヒストリア「……グス、わ、私のこと追いかけてきたの、なんで?」ジリジリ…
エレン「いやそれはお前がいきなり俺を見てにげだすからどろぼうかなんかじゃねえかと……」
ヒストリア「__ッ、わ、わたし」ジワァ
ヒストリア「どろぼうなんかじゃ、ないよぉ………」メソメソ
エレン「あああ!ごめんごめん!
ちがうって!俺のかん違いだったよ!
ごめんって!」
エレン(マズイマズイ!!
なにかちがう話をして___)キョロキョロ
写真〈ヒストリア&アルマ〉
エレン「___ッ!(これだ!)」
-
- 549 : 2018/09/30(日) 20:01:19 :
エレン「な、なあ!
この写真、お前と母ちゃんか?
キレイだな〜、うちの母さんと同じくらいびじんさんだぞおい!」アセアセ
ヒストリア「え…………」
母と私が写った写真を見て、急に男の子が母の事を褒め出した
予想外の発言に、彼への怯えも忘れて気の抜けた声が出てしまう
エレン(__よし! みゃくアリだ!
やっぱり母さんのことをほめると子供はみんなうれしいんだな!)
エレン「えっと……なんて名前なんだ、お前の母ちゃん。
ちなみに俺の母さんはカルラってんだ!」アセアセ
ヒストリア「………………アルマ」
エレン「そ、そっか、アルマさんってーのか!
やさしそうな母ちゃんだな!
うちの母さんはすぐ怒るし、ゲームもちょっとしかやらしてくれねーんだぜ?」
突然母を褒められた
家族以外で母のことを褒める人は初めてだった
私の母とレイス家の関係は隠し通して来たのだから当然と言えば当然だったが
-
- 550 : 2018/09/30(日) 20:43:13 :
エレン「いっつも良いところで手伝いしろって邪魔するし、さっきなんかメイドのお姉さんがお菓子のおかわりくれるって言ったら俺をにらんで食べちゃダメっておどすんだぜ!」
ヒストリア「………」ムッ
エレン「まったく、なんであんなうっとおしい母さんの子にうまれちまったのかなー!」
ゲーム機に良い印象を持っていなかった私は、この発言で彼の母親が良い人だと判断した
お母さんが子供を叱るのはその子のため
実の母と育ての母、二人の母を持った私はそれだけは痛いほど理解していた
だから母の愛情を疎み、軽んじる目の前の彼に対し、再び苛立ちが呼び起こされる
自分はお母さんとお父さんが生きてて幸せなのに、なんて我儘なんだろう
私のお母さんはこの家の家族以外にはいなかったことにされたのに!
ヒストリア「………………ゲームばっかりしてると悪い子になるんだよ」
エレン「………は?」
ヒストリア「お菓子をたくさん食べたらむし歯になって、にきびが出て、おデブさんになっちゃうんだよ!」
エレン「あ、あの……?」オロ…
私は喧嘩したことは一度も無かった
同い年の男の子は強くて恐そうだし、女の子と喧嘩すれば嫌われてしまう
だから私は相手の主張がいくらおかしいと思ってもそれを口に出す事はなかった
ヒストリア「お母さんはあなたのことが大事でちゅういするのに、どうしてそんなこともわからないの!?」
でも彼の言葉は許せなかった
初めて誰かの言葉を否定したくて仕方なくなった
エレン「あ、いやそれは………」タジタジ
ヒストリア「あなたみたいなゲームばっかりやる悪い子のお母さんがかわいそうだよ!!」
エレン「な!?てめえ!?」
だから産まれて初めて男の子に喧嘩を売った
-
- 551 : 2018/09/30(日) 21:35:26 :
エレン「だまって聞いてりゃ好きかって言いやがって!
ちょーしに乗ってんじゃねえぞ!」プンスカ
ヒストリア「私のおうちですき勝手してたのはあなたでしょ!?
なによ『クツパじょう、完!』って!
恥ずかしい!」
エレン「んな!?」///
ヒストリア「ゲームで遊んでばかりいるからお母さんのやさしさもわからないあなたみたいなおバカさんの悪い子になるのよ!!」ガー!
___プッツーン
エレン「さっきからバカのひとつおぼえみてーにゲームを悪者よばわりしやがって!
ゲーム機がひとの性格をかえるわけねーだろ!
知りもしねえくせにきめつけんなマヌケ!!」ベー!
ヒストリア「なんですって!?」
エレン「だいたいお前こっそり俺が遊んでるのをのぞいたくせに!
のぞきはハンザイなんだぞ、でばがめ!」
ヒストリア「なっ!?」
エレン「お前だって悪い子じゃねーか!
ゲームの悪口ばっか言ってるけど、どーせやった事ねーんだろ!?」
ヒストリア「あ、あたりまえよ!
私にはそんなオモチャいらないんだから!!」
エレン「あーあれか。
『子どもっぽいオモチャなんかやらないワタシいしきたかーい!』っていうやつか?
せのびしてる子どもほどガキっぽく見えるんだぜ?お前みたいによ!」
ヒストリア「~~~~~ッ!」プルプル
エレン「あとな、
『モノゴトをリカイしないままオモイコミできめつけんのはオロカなにんげんのすること
byクルーガー』なんだぞ!
見てもさわってもいない内からゲームを悪いモンだときめつけるお前こそ、おバカさんだ!
わかったかバカ!!」
___ブチン
切れた
私の中の大事な何かが切れた
ヒストリア「きーーーーっ!!!!」ドゴ!
エレン「うわっ!?」ドサ
気が付けば目の前の男の子に向かって体当たりをカマしていた
ヒストリア「うるさいうるさいッ!!
バカ!!だまれ!!!!」ボカボカ
エレン「いだだだ!!
このヤロー!!やりやがったな!!?」ムギュウ
ヒストリア「は、はなひなはいよほっへ!!
訳(はなしなさいよほっぺ!!)」ギリリ
エレン「お前こそ耳つねるのやめろ!!
あだだだ!!!!」ギュウウウ
-
- 552 : 2018/09/30(日) 21:55:41 :
客間
ドタン! ゴトン!
カルラ「………」
黒眼鏡「………」
メイド「………」
黒眼鏡「さ、騒がしくしてすみません………
どうやら飼い猫がネズミか何かを追いかけているようです」アハハ…
カルラ「あ、あらっ、大変ですのねえ………」
黒眼鏡(ヒストリアお嬢様はお部屋から出ていないよな?)ヒソヒソ
メイド(お部屋でお休みの筈ですが………)ヒソヒソ
イデェー! カミツクノハヒキョウダゾ‼
ンー!ンー!
黒眼鏡「」
メイド「」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
カルラ「………………すみません、メイドさん。
息子のいる所に案内をして頂けますか?」ニッコリ
-
- 553 : 2018/09/30(日) 22:19:16 :
エレン「ゆ、ゆびをかむなぁあ!!!」ブンブン
ヒストリア「んぐぅうううう!!!」ガジガジ
バタバタバタ
カルラ「エレン!!!!」
バァン‼
カルラ「アンタって子は!!
一体何やって____」
ヒストリア「んんんんんん!!」ガジガジ
エレン「いだだだだッ!!!」
エレン「あ!? か、母さん!!
早くコイツを何とかしてくれよぉ!!!!!」
カルラ「この子、確か………………」
黒メイド「「お嬢様!!」」
-
- 554 : 2018/09/30(日) 22:57:03 :
「「「まことに申し訳ございません!!」」」
カルラ「うちのバカ息子がお宅のお嬢さんにとんだ失礼を!!」
黒眼鏡「お嬢様が御子息に大怪我を!!」
メイド「私がお側に付いていればこんな事には!!」
エレン「………」ムス…
ヒストリア「………」ツーン
カルラ「エレン!!
こっち来てちゃんと謝りなさい!!!!」
黒眼鏡「お嬢様、いくら口論になったとはいえ、怪我を負わせるのはいけません!!
エレン様にお詫びなさいませ!!!!」
メイド「お嬢様、私からもお願いします………
どうかここは………」
エレン「やだよ、俺なんにもしてないもん」
ヒストリア「あなたなんてキライだ!
でてってよ!!」ダッ
バタバタバタ……
カルラ「エレン!!」
黒メイド「「お嬢様!!」」
駐車場
カルラ「重ね重ね申し訳ございませんでした………」ペコペコ
黒眼鏡「なんとお詫びすれば良いのか………すみませんでした」ペコペコ
エレン「…………」
黒眼鏡「エレン様、どうかお許しを……
言い訳にしかなりませんが、
あの方は姉のフリーダお嬢様が病気になられてとても不安を感じていらっしゃるのです」
エレン「…………」
黒眼鏡「どうかまた改めてお詫びをさせて下さい」
エレン「…………いいよ別に。
おじさんがなんかした訳じゃないし」
黒眼鏡「本当にすみませんでした………」
-
- 555 : 2018/09/30(日) 23:22:50 :
車中
カルラ「もう!
あれほど失礼の無いように__」クドクド
エレン(なんだよアイツ…………せっかく泣きやむように頑張ったのにいきなり怒りやがって)
カルラ「あんたももう8歳なんだから少しは__」クドクド
エレン(…………でもやっぱり母さんをけなしたのはまずかったかな……本心で言ったわけじゃないんだけどな〜)
カルラ「そんなんじゃいつまで経っても___」クドクド
エレン(母ちゃんうるせえな………………ん?
母ちゃん___)ハッ
エレン(ちょっと待てよ………あいつと写ってた写真の女の人………)
エレン(家族写真に写ってた奥さんじゃ無いぞ!?)
エレン(でもあいつ、写真の女の人が母ちゃんか聞いたときは否定してなかった………じゃああいつ、レイスさんちの奥さんの子じゃないのか!?)
エレン(メイドの話ではレイス家はあの写真の7人だって言ってたけど、あいつの事は言ってなかったし………)
エレン(でも、メイドも黒眼鏡もあいつの事をお嬢様って呼んだよな………どうなってんだ?)
-
- 556 : 2018/10/01(月) 14:38:03 :
ブロロォー…
カルラ「まったく、お父さんが聞いたら__」
エレン「なあ母さん」
カルラ「何よ?」
エレン「レイスの奥さん、死んだって言ってなかった?」
カルラ「え?ええそうだけど?」
エレン「メイドさんは生きてるって言ってたぞ?
どうなってんの?」
カルラ「___ッ!?」ギク
ガッ‼
キキィーーーッ‼‼
カルラ「きゃ!?」
エレン「うわああああ!?」
キキキ__
エレン「あッ、あぶねーー!!」ドキドキ
カルラ「ご、ゴメン!大丈夫だったエレン!?」
エレン「運転気を付けろよな!?」ドキドキ
カルラ「そうね……ゴメンね」
エレン「ったく………………で、どうして奥さん死んだなんて言ったのさ?
おかげで恥かいちゃったんだぞ?」
カルラ「………母さんの間違いよ、亡くなったのは親戚の方だったわ」
エレン「なんだそっか。
もしかしてその人金髪の女の人?」
カルラ「__ッ、………どうして知ってるの?」
エレン「あの女の子の部屋に写真が置いてあったんだよ」
カルラ「………………」
エレン「母さん、あの女の子だれだよ?
メイドさんやSPがお嬢様ってよんでたけど、母さん知ってるの?」
カルラ「さあ…………母さん、レイスさんの子供さん達の事はよく覚えてないわ」
エレン「………………あっそ」
カルラ「ごめん、車出すわね」
ブロロロ‼
カルラ「………………」
エレン(あれから母さんしずかになったのは良いけど、なんか空気が重いな………)
エレン(スマブロやってよっと)ゴソゴソ
エレン(……………)ゴソ…
エレン(……………あれ?)
エレン(な、無いぞ!?
俺のベンテンドーDSが!!
どこだ!?どこに___)ガバ
エレン(___は!?)
エレン(まさかあの部屋に………)サァー
-
- 557 : 2018/10/01(月) 16:42:50 :
別荘
黒眼鏡「ヒストリア様は?」
メイド「それが……部屋に籠もりきりのままで」
黒眼鏡「そうか……イェーガー先生の御子息とはお友達になれるかと思ったのだが……」
メイド「私がきちんと紹介しておくべきでした……申し訳ありません」
ヒストリアの部屋
ヒストリア「……………」ジ…
DS「」
私の目の前に男の子の物であるDSがある
リクライニングルームにあったのを自室に持ち帰った
メイドに渡そうかと思ったが、あの子に親切な事をしてあげるのはどうにも癪だった
とはいえ、捨てたり壊してしまうのも気が引ける
私はあの子みたいな悪い子ではないのだから
ヒストリア(バカみたい……………こんなオモチャなんかに夢中になって___)
「物事を理解しないまま思い込みできめつけんのは愚かな人間のすることなんだぞ!
見てもさわってもいない内からゲームを悪いモンだときめつけるお前こそ、おバカさんだ!
わかったかバカ!!」
__ムカ
ヒストリア「………」カチ
ピコーン
ヒストリア「………私、バカじゃないもん」カチカチ
知りもせずに否定するのを愚かと言うなら、知った上で否定すればいい
私があの子みたいにハマるわけ無いんだし、どうせゲームなんてつまらない物なんだろうけど
タイトルは……………スマッシュブロリーズ?
説明がある……ゲームキャラクターを操作して敵を倒すゲームらしい
ヒストリア(だからあんならんぼうな子が夢中になるのね……)
導入に操作方法がある
なるほど、aボタンで殴る蹴る、bボタンで飛び道具系、スティックとボタンで強力なスマッシュ技,etc……
とりあえずヒゲのある赤い帽子のキャラクターでトレーニングを選択する
ヒストリア(どうせただ戦うだけの簡単なゲームよね)
-
- 558 : 2018/10/01(月) 20:36:20 :
5分後
ヒストリア「……………、っ!」カチカチ、ピコピコ
ゴァウ! ガシ
ヒストリア(ちょっ!?
つかんだあと歩けるなんてきいてない!)カチカチカチ‼
ウホウホホ‼ ボーン‼
ヒストリア「ああ!?じゃ、ジャンプで__」カッ!カッ!
ホッホホウ‼ ウォッホウ‼ ベチン‼ ウォウ!? ドーン
ヒストリア「うそ!?
ジャンプ中にはたくなんてズルいよ!!」
time up!
ヒストリア「ああ!?」
winner 鈍器コング!!
ヒストリア「もう!このマルオ弱すぎる!!」
ヒストリア「つ、次はもっと素早いのを………」ピコピコ
ヒストリア「フォッカスで!」カカッテコイ!
ヒストリア(ん?アイテムスイッチ?)ピ
ヒストリア「うわぁ……アイテム使って戦えるんだ。
よしっ、次こそは…………」カチカチ…
更に5分後
ヒストリア(ここだ!ボム兵長いけ!)
トリャア‼ パシ!
ヒストリア「ええ!? なげたボム兵長をつかめるの!?」ガーン
トォウ‼
ヒストリア「なげた!こんどは私もッ!」ピコピコ
ドゴーン‼ グワァ⁉
ヒストリア「な!?ど、どうして!?
つかもうとしたら爆発した!!」カチカチ‼
ヒストリア「やった、モンスターボール!」
カッ‼ トサキ~ン…トサキントサキン…
ヒストリア「何よこれ!?
さっきはナメックスが出たのに!!」
ヒストリア「そんな!? スーパースナイパーって3回しかため撃ち出来ないの!?」
ヒストリア「ハンマーがハズレるなんてひきょうだよ!?」テッテレレテテテテテ
ヒストリア「じ、地雷? こうやってセットすればいいの?」カチ
ヒストリア「タイタンキノコ!
これで巨大化出来る____ミニマムキノコだったぁあ!?」ウワァァァァ……キラーン
-
- 559 : 2018/10/01(月) 20:55:31 :
2時間後
ヒストリア「勝った!
ついにマスターフッドをたおした!!」
ヒストリア「長かったなぁ…………」ドサ…
ヒストリア(スマッシュ技ってスティックを弾かないといけないのね………ようやくコツがつかめて___)
ヒストリア(ハッ!?)
ヒストリア「そんな……もうこんな暗くなってる!?」ガーン
ヒストリア(うぅ………あんなにバカにしてたゲームがこんなに面白いなんて…………
これじゃ私、あの子とおんなじじゃない……)ガックリ
ヒストリア(もう5時……………晩ごはん食べないと……)
ガチャ__バタン
ヒストリア(今日はチキンとマッシュポテトとフルーツパイだっけ……お姉ちゃんも病院でおなか空いてないかな____病院!?)ハッ
ヒストリア「そうだった!お姉ちゃんに__」
ガチャ__
ロッド「帰ったぞー!」
ヒストリア(お父さん!)ドタドタドタ
メイド「おかえりなさい、旦那様」
黒眼鏡「お疲れ様です」
ヒストリア「お父さん!」
ロッド「ああヒストリア、ただいま。
落ち着いたかい?」
ヒストリア「うん………お姉ちゃんは?」
ロッド「うむ……思ったほど悪くはなかったよ。
今日のうちに検査を終えたが、念のため明後日まで入院してから帰ってくるそうだ」
ヒストリア「よかったぁ……」ホ…
ロッド「近くの町の病院で預かって貰ったから、明日にもお見舞いに行けるぞ?」
ヒストリア「本当!?」
ロッド「電話で話すくらいならもう良いだろう。フリーダと話したいかい?」
ヒストリア「うん!」
ロッド「じゃあ夕飯の後に掛けてみよう」
ヒストリア「ありがとうお父さん!」パァ
ロッド(…………思ったより元気そうだなヒストリア。まだ落ち込んでるかと思ったが)
-
- 560 : 2018/10/02(火) 18:32:38 :
フリーダ『そうなんだ………お友達と喧嘩しちゃったの』
ヒストリア「と、友達なんかじゃないよ!
あんないじ悪ではしたない子なんて!」
フリーダ『コラコラヒストリア、その男の子をあんまり悪く言うもんじゃないよ?
きっとヒストリアを元気づけようとしたんだと思うよ?』
ヒストリア「そんなことないよ!
自分のお母さんのことバカにするような悪い子だよ!?」
フリーダ『でも母さんのこと褒めてくれたんだよね?
本当はその子、母さんをもっともっと褒めたくて、つい自分のお母さんの事悪く言っちゃったんじゃないかな?』
ヒストリア「う……」
フリーダ『それに、ヒストリアも私の事でもう落ち込んでないみたいだし、お姉ちゃんとしてはその子にちょっとだけ感謝したい気分かな〜、なんて……』
ヒストリア「もう!お姉ちゃんもあの子に味方するの!?」
フリーダ『私はいつだってヒストリアの味方だよ?
とにかく、今度会うことがあったらちゃんとごめんなさいするのよ?』
ヒストリア「う〜………………わかった」
フリーダ『うんうん!
それはそうとその子にはちゃんと自己紹介したの?』
ヒストリア「まだ…………だっていきなり追いかけてきてお部屋に入ってきたから___」
『えっと……なんて名前なんだ、お前の母ちゃん』
ヒストリア『………………アルマ』
『そ、そっか、アルマさんってーのか!』
ヒストリア「あああああッ!!」
フリーダ『うわ!?何!?
どうしたのヒストリア!!』
ヒストリア「お、お姉ちゃんどうしよ……………
私、あの子にお母さんのこと話しちゃった」ガタガタ
フリーダ『え?
母さんって……………ま、まさかアルマさん!?』
ヒストリア「写、真見られて……名前、聞かれたから、…………………………答えちゃった」ブルブル
フリーダ『……………ヒストリア、その子にはまだヒストリアの名前は言ってないのよね?』
ヒストリア「う、うん……………」ブルブル
フリーダ『すぐに父さんと代わって。
あとは大丈夫だから心配しないの。
良い?』
ヒストリア「で、でもぉ……………」オロオロ
フリーダ『大丈夫だから!
とにかく父さんと話させて。ね?』
ヒストリア「……………わかった」
-
- 561 : 2018/10/04(木) 21:54:01 :
病院
フリーダ「だから!
ヒストリアとアルマさんの写った写真をその子が見ちゃって、二人が親子だって事を知られちゃったんだってば!」
ロッド『な、なんて事だ!
この事が世間に広まったら私は……私はぁ!
…………………………そうだ、死のう』グス
フリーダ「馬鹿なこと言ってないで対策を考えてよ!?」
ロッド『若気の勢いだったんだぁッ!!
単身で長期出張でつい夜が寂しくて………
秘書をやってくれてたアルマが世話をしてくれるのを母さんに重ねてしまって……………
晩酌に付き合ってもらってたら朝チュンしちゃってたんだよぉ!!!!』
フリーダ「うんその話もう聞き飽きたってば」
ロッド『きっと明日から私もヒストリアも、
後ろ指を刺されて周りがヒソヒソ良からぬ噂をしているのを堪える生活が始まるんだぁ……………死のう』グスン
フリーダ「ヒストリアはまだその子に名前を教えてないから、何とか誤魔化せばいい!
あと何かある毎に死ぬなんて言わないでよ!
もう誰も本気にしてないからそれ!!」
ロッド『ご、誤魔化すって……………どうやって?
例えばッ、グスグス……
ヒストリアによく似た、グスン……遠い親戚の娘が、事故でッ、両親を亡くして、グスグス……
うちが引き取っているって事にしてッ、ウェェ…
皆で口裏を合わせたりとか……?』メソメソ
フリーダ「………動転してても頭の回転は速いのは流石父さんね。
うん、もうそれで行こう」
ロッド『で、でも………ヒストリアが娘ということは公にしちゃってるし…………今更親戚の娘だって言ったところでその男の子が信じてくれるかどうか……………』グスグス
フリーダ「そこは私が煮詰めとくから、父さんはグリシャ先生やメイドさんとSPさんに事情を話して、口裏を合わせるように言っといて!
良い!?」
ロッド『わ、わかった………頼むぞフリーダ……
もしも上手く行かなければ、私は……私はぁ………
……………死n___〈ブツ___ツー、ツー〉
フリーダ「はぁー……………」ピ
フリーダ(状況を整理しよう)
フリーダ(まず___男の子はグリシャ先生の息子さんのエレン君)
フリーダ(そのエレン君はヒストリアの写真と家族写真を見たこと、そしてヒストリアとの会話から、アルマさんとヒストリアが親子であること、アルマさんは正妻である母さんとは別人だという事は把握したと見て間違いない)
フリーダ(___しかし!)
フリーダ(ヒストリアはエレン君に名前を言っていない!
そしてメイドさん達に聞いた限り、ヒストリアの名前はエレン君の前で呼んでいない!)
フリーダ(勝機は……………ある!)
-
- 562 : 2018/10/04(木) 22:13:45 :
イェーガー家の前
グリシャ「なるほど……………分かりました、レイスさん。
息子にはそのように教えておきましょう」
ロッド『本当に済まない……………君には甘えっぱなしだな』
グリシャ「……いいえ、私と妻も不注意でした。
兎にも角にも、お嬢さんの秘密は絶対に守り通します」
ロッド『……………ありがとう。
また明日、よろしく頼む』プッ__
グリシャ「やれやれ……………困った事にならねばいいが…………」ピ
ポチ__
カラーン……………ガチャ
グリシャ「ただいま、カルラ」
カルラ「おかえりなさい、あなた……」
グリシャ「エレンは?」
カルラ「夕飯を済ませて部屋に…………………
それと、ちょっと心配な事があるの……」
グリシャ「私もレイスさん絡みで話があるんだ、エレンが寝てから相談したい。
良いかな?」
カルラ「分かったわ」コクリ
-
- 563 : 2018/10/04(木) 22:40:37 :
牧場 レイス別荘
ヒストリア(明日、またあの子に会うのね……)
ヒストリア(お姉ちゃんとお父さんの言ったとおりにしないと___)チラ
DS「」
ヒストリア(なんでケンカなんてしちゃったんだろ?
もしも失敗しちゃったら、きっとし返しで皆に言いふらしちゃうのかな?
そうなったらどうしよう……………)ゾク
ヒストリア(こわいよ……………お姉ちゃん、お母さん……)グスン
ロッド「分かったな?
絶対にボロは出すんじゃないぞ!?」クワ!
メイド「分かりました」
黒眼鏡「仰せの通りに致します」
ロッド「私とヒストリアの人生が掛かってるんだからな! もし……もしもだぞ!?
失敗なんぞしてみろよ…………?」ジロリ
メイド「……」ゴクリ
黒眼鏡「……」ゴクリ
ロッド「し、失敗……しちゃったら………………
ああああ! どうしよ?どうしよ!?
世間にバレちゃったらッ!
私は……私はぁ!!」オロオロ
ロッド「…………………………もうヤダ、死のう」グスン
メイド「旦那様、どうかお気を確かに」
黒眼鏡「大丈夫ですから」
ロッド「で、でもお…………そ、そうだ!
今のうちに私が死んだ後の遺産配分を整理しないと!!」ドタドタ
メイド(またですか………身内以外の前ではまともなのに…………)
黒眼鏡(この前はフロリアン様に息が臭いと言われた時だったか…………)
-
- 564 : 2018/10/06(土) 08:38:18 :
翌日
エレン(はぁ………DS取りに行きたいけど、母さんに頼むの気まずい。
今日はなるべく言うこと聞いてご機嫌取らねえとな……)
トタトタ
エレン「おはよー……」
グリシャ「ああ、おはようエレン」
カルラ「あら、今日は早いのね。
おはようエレン」ジュージュー
エレン「なんか飲む?」
グリシャ「コーヒーくれ」
カルラ「私は紅茶で」
エレン「はーい」カチャカチャ
エレン「はいどーぞ」コト
グリシャ「ありがとう。あーいい香りだ」ズ…
エレン「……」モグモグ
グリシャ(頃合いだな)
グリシャ「……………ところでエレン、昨日レイスさんの別荘に行ったらしいが?」
エレン(来たか)
エレン「あ、ああ、行ったよ?
父さんとは行きちがいになったけど」
グリシャ「なんでも、女の子と喧嘩したそうじゃないか?
駄目だぞ? 仲良くしないと」
エレン「お、俺も仲よくしようとしたさ!
でもアイツ、なんかいきなり怒りだすし、ゲームやるからって俺のこと悪い子なんて言い出すんだぜ!?」
グリシャ「まあまあ落ち着きなさい。
コホン__その娘は昔お母さんを病気で亡くしてな。
仲の良いお姉さんが入院してしまってとても不安になっていたんだ」
エレン「でもだからってあんな怒ることねえだろ。せっかく元気づけようとしたのに……」
カルラ「あんただって機嫌が悪いときに話しかければ凄く態度悪いじゃない?」
エレン「う……」チク
グリシャ「まあなんだ、向こうも悪いと思ってる様だし、許してあげなさい」
エレン「…………アイツの出方しだいだけど」
グリシャ「まったく…………そんなだから友達が出来ないんだぞ?」
エレン「よ、よけいなお世話だよッ」
エレン「あ!そうだ父さん!
父さんレイスさんちとは仲いいんだよな?」
グリシャ「仲が良いというか、色々と縁があってな………まあ信頼されてはいるよ」
エレン「じゃああの一家の事はよく知ってるよな?」
グリシャ「まあ………(来たか……)」
エレン「昨日会った金髪の女の子、誰なんだ?
メイドがあの家のこと話してくれたけど、アイツ家族写真にも写ってなかったし、メイドもアイツのこと話さなかったんだけど?」
カルラ「まったく、人様の家庭の事をあれこれ詮索するんじゃありません」
グリシャ「まあ良いじゃないか母さん。
隠すような事はないし、知らない仲でもないわけだし……」
グリシャ「レイスさんには6人お子さんが居るんだ」
エレン「6人?でも写真に写ってたのも5人だし、メイドの話でも5人だったぞ?」
グリシャ「うむ…………その事だがな___」
-
- 565 : 2018/10/06(土) 09:03:59 :
グリシャ「まず、レイスさんの家族構成だが、レイスさんの末の娘さんは双子でな、フロリアンの姉にヒストリアがいる」
エレン「ふーん……でもなんで写真に写ってないんだ?」
グリシャ「ヒストリアは昔病気になったことがあってな………きっとその家族写真は入院していた時に撮った写真だろう」
エレン「メイドがそのヒストリアの事を話さなかったのはなんで?」
グリシャ「説明したのは写真についてだろ?
彼女が写ってないから説明を付けそびれたんだろう。
ウッカリと言うやつさ」
エレン「へー……じゃあ昨日会ったあの娘がヒストリアってこと___あれ?」
グリシャ「………」
エレン「やっぱりおかしいぞ父さん!
レイスの奥さんとアイツのお母さん別人だったぞ!?
そもそもあの娘のお母さんは死んだってさっき父さんも言ってたじゃん!?」
グリシャ「いやいやエレン、そうじゃない」
エレン「え?」
グリシャ「昨日お前が会ってたのはヒストリアじゃない。
ロッドさんの親戚の娘さんだよ」
エレン「うん?」
グリシャ「だからなエレン、レイスさんにはお子さん6人に加え、両親を事故で亡くした親戚の娘さんを引き取って育てているんだ」
グリシャ「お前が昨日会ったのはその娘さんだろう」
エレン「ええ?」
-
- 566 : 2018/10/06(土) 09:46:17 :
牧場 別荘
ヒストリア「……………」
携帯「~~~~~~」
ロッド「そ、そうか!
ありがとうグリシャ君!おっと、イェーガー先生だったな」
携帯「~~~~~」
ロッド「ハッハッハッ!
謙遜しなくても良いじゃないか。
私が知る限り君は一番の名医さ。
それじゃ、私はヒストリアを連れて病院に行く。
後ほどまた会おう」ピ
ロッド「ふぅ〜〜」
ロッド「よがっだぁあ……………」ガックン
黒眼鏡「上手く行きましたか?」
ロッド「うん………エレン君は何とか納得してくれたらしいけど……………もしあのままアルマとの浮気がバレたら……私は…………私は……………」プルプル
メイド「どうどう旦那様。はい、ちーんしてください」
ロッド「ふぬんんん!!」ズビビーッ!
ロッド「ふぅ………さて、ヒストリア」キリッ
ヒストリア「はい……」
ロッド「イェーガー先生に頼んで、
息子さん__エレン君にはお前を親戚の娘さんと言うことで納得してもらった」
ロッド「すまないが、彼の前ではお前はヒストリアでいてはいけないのだ……辛いだろうが辛抱して欲しい」
ヒストリア「ううん………私がお母さんの事をあの子に言っちゃったのが悪いの……………。
ごめんなさい、お父さん」
ロッド「ヒストリア……これだけは、覚えておいてくれ。
ヒストリア・レイスは紛れもなく私の家族の一員として存在する。
お前にはアルマの様な思いは絶対にさせない。
良いね?」
ヒストリア「うん………」
ロッド「さぁ、フリーダのお見舞いに行こう。
SP、車の用意だ」
黒眼鏡「は!」
メイド「行ってらっしゃいませ、旦那様、お嬢様!」
-
- 567 : 2018/10/06(土) 16:46:32 :
- ミカサはスネークごっこしてるの?
-
- 568 : 2018/10/07(日) 11:33:30 :
イェーガー家
グリシャ「さて……
私はフリーダの検診のため町の病院に行くんだが……………エレンも一緒にどうだ?」
エレン「俺も?なんで?」
グリシャ「午前中で終わる予定だからな、せっかくだから昼は外で食べてこようと思ってな」
エレン「それなら行くよ」
カルラ「病院では静かにしてなさいね?」
エレン「分かってるよ」
フリーダの病室
フリーダ「ヒストリア!
よく来たねえ!」
ヒストリア「お姉ちゃん!」ガバ
フリーダ「おおっと!
良いタックルだ。良い子にしてた?」
ヒストリア「うん!
お姉ちゃん…………もう痛くない?」ウワメ
フリーダ(可愛い…………)キュン
フリーダ「大丈夫よヒストリア。
もうどこも痛くないよ」ナデナデ
ヒストリア「おうちいつ帰れる?」
フリーダ「今日の検診で良くなってたら明日にも帰れるってさ」
ヒストリア「本当?やったぁ!」パァ
ロッド「良かったな、ヒストリア」
フリーダ「父さんも心配掛けてゴメンね?」
ロッド「まったくだ、寿命が縮みそうになったんだぞ?」
フリーダ(父さんのメンタルだとマジで縮んでそうね…………)
フリーダ「そ、それはそうと!
ヒストリアの事、きちんと打ち合わせしたの?」
ロッド「ああ……イェーガー先生が上手く話を合わせてくれた。
後はこの後エレン君と仲直りして、少しでも心象を良く出来れば……」チラ
ヒストリア「__ッ」ビク
フリーダ「……ヒストリア、大丈夫そう?」
ヒストリア「あの…………わ、私、
やれるかな……?」オドオド
フリーダ「緊張してる?」
ヒストリア「」コクコク
ヒストリア「だ、だって……まだ新しいお名前で呼ばれるのも、なれてなくて………………」
フリーダ「…………ちょっと待ってなさい」ガサガサ
フリーダ「はいこれ」
ヒストリア「これは…………」
フリーダ「病院から貰った古い老眼鏡。
レンズは抜いたから掛けてみ?」
つメガネ
-
- 569 : 2018/10/07(日) 11:43:51 :
ヒストリア「ど、どう……?」
フリーダ「良いじゃん!
似合ってるよヒストリア!」
ヒストリア「そう……かな?///」テレ
フリーダ「ほら鏡見てみ?」
ヒストリア「……………うわぁ」
鏡「ヒストリア(メガネ付き)」
ヒストリア(メガネ掛けると私じゃないみたい……………)マジマジ
フリーダ「ね?いつもの自分と違うでしょ?」
ヒストリア「う、うん……………」
フリーダ「メガネをかけてる時だけ、あなたはヒストリアとは別人。
そう言い聞かせれば少しは自信が出ない?」
ヒストリア「……………」ジー
鏡「ヒストリア(黒縁眼鏡)」
ヒストリア(たしかに…………これなら)
ヒストリア「私、ガンバるよお姉ちゃん!」
フリーダ「よし!よく言ったぞ!
頑張れ!」肩ポン
ヒストリア「うん!」
-
- 570 : 2018/10/07(日) 12:02:33 :
駐車場
グリシャ「着いたぞエレン、パラディタウンの総合病院だ」
エレン「うわー……でっけえ!」
グリシャ「ここはウォール校の医学部のキャンパスも兼ねてるからな。飲食店や本屋さんもあるんだぞ?」
エレン「うちの診療所の100倍でっけーな!」キラキラ
グリシャ「あ、うん………小さくてゴメン……」
エレン(ついでにフリーダって人にたのんでDS返してくれるようお願いしねえとな)
エレン「何してんのさ、早く行こうよ父さん!」
グリシャ「受付で手続きしてからな」スッ
つ携帯
グリシャ(……………メール送信っと)ポチ
病室
prrr
ロッド「おっと、到着したようだ」
フリーダ「じゃ、ヒストリア。
頑張って仲直りするのよ?」
ヒストリア「う、うん!」ドキドキ
ロッド「私はフロントに迎えに行ってくる」
フリーダ「行ってらっしゃい」
バタン__
ヒストリア「スゥー………ハァー………」ドキドキ
フリーダ「……そんなダンジョンに入る前みたいに緊張しなくたって良いよ?」ニガワライ
フリーダ「自己紹介して、ごめんなさいって謝って、それでおしまいだからさ!」
ヒストリア「うん………」ゴソ
DS「」
ヒストリア(こ、これも返さないと……)ドキドキ
ヒストリア(でももう少し遊んでおけば良かったかなぁ……)
-
- 571 : 2018/10/07(日) 19:47:02 :
- エレンが住んでいるところは何州?
-
- 572 : 2018/10/07(日) 20:58:06 :
- »571
設定していませんが、メイン州がモデルです
ーーーーーーーーーーーー
フロント
ロッド「イェーガー先生!
よくぞお越し下さいました!」
グリシャ「おはようございます、レイスさん。
ほらエレン、挨拶しなさい」トントン
エレン「……………おはようございます」ペコ
ロッド「ああ………君が、エレン君だね?」
グリシャ「はい、息子です。
昨日はこの子が色々とご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」ペコ
エレン「すみませんでした………」
ロッド「ああ、いいよいいよ!
フリーダの事で落ち込んでたあの娘が、君と喧嘩したおかげで何やら元気になったようだし、むしろ感謝してるよ」
エレン「あー……そっすか」
グリシャ「は、ははは…………さ、さあ!
病室まで行きませんと!」(汗)
廊下
グリシャ「そうでしたか。
なら明日にでも退院出来そうですね」スタスタ
ロッド「これも君のおかげだよ、先生」ハハハ
エレン「……………」スタスタ
エレン(このおっさん、ずいぶん父さんと中良いな…………)
エレン(わざわざフロントまで迎えに来たり、町医者の父さんをこんな病院にまねいて治療させたり……
一体どういう関係なんだ?)
ロッド「お、ここだ。
フリーダ、入っていいかな?」コンコン
『良いよー!』
ガチャ__
グリシャ「失礼するよ、フリーダ」
エレン「お邪魔しまーす」
フリーダ「いらっしゃる、先生。
それと………………エレン君だよね?
はじめまして、フリーダ・レイスです」ニコ
-
- 573 : 2018/10/07(日) 21:00:10 :
- »572ミスった、
✕いらっしゃる
○いらっしゃいませ
-
- 574 : 2018/10/07(日) 21:43:08 :
エレン(この人、写真に写ってた長女だったか)
エレン「あ………ど、どうも。
エレン・イェーガーです」
フリーダ「昨日は父さんが迷惑掛けてゴメンね…………拉致まがいな方法で連れて行かれてビックリしたでしょ?」
ロッド「そうだな…………すまなかった」
グリシャ「あーいや……その事なら気にしなくていいですよ、急病だったんだから___」
エレン「あー、おかまいなく……」カチコチ
エレン(いざ話すと緊張するな……………
なんかオーラが違うし……)
エレン(あんまり口きかないでおくか)
フリーダ「……」ジ…
エレン(………?)
エレン(な、なんだコイツ?
俺の顔じーっと見たりして………)
エレン「……………………あ、あの……なんですか?」
フリーダ「………ねえねえ、エレン君って何歳?」
エレン「え?あ、8歳です………けど」
フリーダ「じゃあ私と2歳しか違わないんだね!
ならタメ口で話そうよ!私もその方が楽だしさ!
良いよね?」
エレン「え?
あ、まあ………フリーダさんがそれで良いなら………」タジ…
フリーダ「フリーダで良いって!
こっちは君のお父さんに世話になってる身だからね、気兼ねしないで言いたいこと言っちゃってくれていいよ?」ニコ
エレン(な、なんかやたらなれなれしいな……
ロッドのおっちゃんもだけど、セレブってみんなこんななのか?)
エレン「あーうん、分かったよ。
じゃあ俺も呼び捨てで良いから__」
フリーダ「よろしくね!エレン!」
エレン「ん………よろしく、フリーダ……」タジタジ
ロッド「自己紹介が済んだところで___おや?」キョロキョロ
ロッド「フリーダ、あの娘はどこだい?」
フリーダ「ああそうね。
ほーら、恥ずかしがってないで出てらっしゃい!」グイ!
エレン「………?」
-
- 575 : 2018/10/07(日) 21:53:02 :
ベッドの影
フリーダ「ほら、エレン怒ってないからさ、出ておいで?」
「……………」
フリーダ「ちゃんと自己紹介して謝るってお姉ちゃんと約束したでしょ?ね?」
「………」コクリ
エレン(………なんだ?
誰かベッドの裏に隠れてんのか?)
ス__
エレン「__あ!お前………」
「あ………あの、昨日はしちゅ__失礼しました」オドオド
「わた、私、くッ、クリスタ・レンズといいます!」ペコ
エレン(昨日の金髪の女の子……………だよな?)
ヒストリア改めクリスタ「ッ、………」プルプル
-
- 576 : 2018/10/07(日) 23:08:19 :
フリーダ「もう会ってるみたいだけど、改めて紹介するね?
この娘はクリスタ。
私の遠い親戚で、夏休みの間あの牧場で暮らしてるの」
クリスタ「ど、どうも………」オドオド
エレン「あ………どうも……」
エレン(聞いてないぞ……………どうゆう事だよ父さん!?)アイコンタクト
グリシャ(ちょうど彼女もロッドさんと一緒にお見舞いに来てたんだ。
良い機会だしここで仲直りしなさい)ヒソヒソ
エレン(なんではじめに言ってくれなかったのさ!?)ヒソヒソ
グリシャ(言えばお前来ないって言うだろ?)
ヒソヒソ
エレン()ギク
グリシャ(あの娘もお前に謝りたいって言ってたし、ちゃんとお前から直接許すと言ってあげるべきだと思ってな………)ヒソヒソ
エレン(ったく………………分かったよ)ヒソヒソ
クリスタ「…………」プルプル
ヒストリア(だ、大丈夫だよね?バレてないよね?)ビクビク
ヒストリア(後になって私がヒストリアだって知られたら………………)ガタガタ
怖かった
自分がしたのは八つ当たりだ
落ち込んでいる時に楽しそうにしてたあの子に一方的に腹を立てた
母の事を知られたとわかったとき、まず去来したのは報復の恐怖だった
あれだけ罵り、痛い目に遭わせたのだ
きっと私を恨んで一番困る事をやり返す
そう信じ切った
同い年の変哲も無い男の子は、今や私の中で自分の弱みを全部握り、容赦なく脅迫し、貶めようとする悪魔と化していた
エレン「………なあ」
クリスタ「ひ!!?」
エレン「あのさ………昨日の事なんだけどよ……」
クリスタ(や、やっぱり怒ってる………)ビクビク
クリスタ(私に仕返し……するの?)ウルウル
ジワァ…
エレン「俺の方も___」
クリスタ「ごご、ゴメンなさい!!
叩いたりひどいこと言ってゴメンなさい!!」ペコ
エレン「おう!?」ビク
クリスタ「バカとか悪い子とか言ってごめんなさい!!」ウルウル
クリスタ「思いっきりぶつかったりしてごめんなさい!!」ウルウル
クリスタ「叩いたりしてごめんなさい!!」
クリスタ「指噛んじゃってごめんなさい!!」
クリスタ「嫌いって言ってごめんなさい!!」
クリスタ「ぜんぶ、ぜんぶ謝ります!!
だからどうか許して下さい!!!!
どうか___」ガク
グリフリロッド「「「!?」」」
エレン「__ッ! お、おい!?」
ヒストリア〈土下座〉
(私の、お母さんのこと……バラさないで!!!)ヒシッ
頭を床に擦るほど土下座した
目の前にいる男の子に、記憶にある限りの仕打ちを詫びて
お父さんやフリーダの目もはばからず、みっともない姿を晒していた
エレン「…………」
クリスタ「____」グスグス
エレン「なあ」
クリスタ「ッ!」ビクゥ!
エレン「そんな事より俺のDSどこにあるか知らねえか?」
-
- 577 : 2018/10/08(月) 18:53:55 :
グリシャ「」
フリーダ「」
ロッド「」
クリスタ「………………………………」
クリスタ「え?」
エレン「うん許すよ、俺も気に触ること言って悪かった」ペコリ
エレン「そのことならもういいからよ、
昨日お前んちに忘れたDS探して欲しいんだよ」
あんまりな言葉に思考が止まった
私の渾身の謝罪なんかよりDSのほうが重大だというのか
__スク
クリスタ「………」ゴソゴソ
つDS
クリスタ「……はい」
エレン「おお!俺のDS!
良かったぁ………………」ホ…
クリスタ「…………」
心底安心したようにDSを抱きかかえる
私が許して貰えるか不安でいっぱいになっていた間、彼はただただゲームの心配をしていたと言うのか
なんだかまた腹が立ってきた
クリスタ(いけないいけない、おさえないと)
クリスタ「あ、あの…………」オズオズ
エレン「ようやくスマブロを進められ__
ん? どした?」
クリスタ「わ、私クリスタ・レンズです!
ロッドおじさんの親戚で、牧場でお世話になってるクリスタ・レンズです!」
エレン「うん、もう聞いたよ」
クリスタ「私のお母さんの名前はアルマ・レンズで、おじさんの遠い親戚なの!」アセアセ
エレン「うん知ってる」
クリスタ「お母さんとお父さんが亡くなったのでロッドおじさんに引き取ってもらったクリスタ・レンズです!」アタフタ
エレン「うん、聞いたよ。
名前も今ので2度聞いたよ」
クリスタ「ひ、ひひ、ヒストリアちゃんと私は別じ__ムグッ!?」
フリーダ「おおっとクリスタちゃん!
緊張して呂律が回らなくなったのかなぁ?
深呼吸深呼吸!」口オサエ
クリスタ「むぐぐ………」
フリーダ(父さん、退場!)アイコンタクト
ロッド「あー………そ、そうだエレン君、クリスタ。
仲直りも済んだことだし、フリーダの健診が終わるまで外の休憩所で待っていよう。
ジュースでもご馳走するよ」
-
- 578 : 2018/10/08(月) 19:26:06 :
休憩スペース
カシュ__
エレン「………」ゴクゴク
クリスタ「」コクコク
ロッド(ヤクルト美味い)ゴキュ…
エレン「ぷはぁ……
ごちそーさま、レイスのおじさん」カラン
ロッド「ロッドで良いよ」
エレン「あ、はい」
ロッド(ほ………どうやらヒストリアの事についてはもう疑問は無さそうだな)
エレン「ロッドのおじさん、父さんとは仲いいの?」
ロッド「ああ、君のお父さんとは昔、色々と助けたり助けられたりしてね………私は彼に全服の信頼を置いてるんだよ」
エレン(色々………またこれか)
エレン「ところでさっき会ったフリーダだけどさ、なんで入院なんかしたんだ?」
クリスタ「ッ」ギク
ロッド「うむ………実はままごと遊びに夢中になり過ぎて毒キノコを食べてな」
エレン「ふーん……大変だね」
ロッド「いやはや全く、普段はしっかりしてるんだが時々妙な事をしでかしてね…………困ったモンだ」ヤレヤレ
︙
コチ… コチ…
ロッド「………」
エレン「………」
クリスタ「………」
ロッド(話題が浮かばん………)
エレン(退屈してきたな………)ボー
クリスタ(き、気まずい………)カチコチ
エレン「…………」ゴソ
クリスタ(あ)
エレン「………あー、ゲームで遊んでも良いかな?」
ロッド「あ、ああ!おかまいなく……」
エレン「そんじゃ、失礼して……」カチ
ピコーン
クリスタ「…………」チラ
エレン「」カチ、カチカチ
クリスタ「……」ウズウズ
-
- 579 : 2018/10/09(火) 10:29:03 :
ピコピコ
エレン「………………………あれ?」
エレン(ノレイージが参戦してる?)チラ
クリスタ「!?」ギク
エレン「………………」ジト
クリスタ「………(汗)」タラー
エレン「なあ、お前もしかして___」
ガチャ
グリシャ「お待たせしました、レイスさん」
フリーダ「お待たせー」
クリスタ「お、お姉ちゃん!」ガタ
ロッド「ああ、先生!
どうですか娘は?」
グリシャ「良好です。念のため今夜一晩入院して貰い、退院は明日になるでしょう」
ロッド「そうかそうか………良かったな、フリーダ」
フリーダ「ひs___クリスタ、父さん。
心配かけたね」
クリスタ「お姉ちゃん帰ってくるの?」
フリーダ「うん!
明日帰るからさ、また一緒に遊ぼうね?」
グリシャ「それでは、私と息子はこれで帰ることにします」
ロッド「ああちょっと待ってくれ。
昼食は取ったかね?」
グリシャ「これからですが?」
ロッド「せっかくだし一緒にどうだい?
キャンパスの方でならフリーダも一緒に食べれるだろうし………」
フリーダ「良いねそれ!
そうしましょう、先生!」
グリシャ「あー、良いのかい?」チラ
クリスタ「ッ、」
フリーダ「もちろんですよ!
クリスタも良いよね?」
クリスタ「う、うん………」
エレン「………」
フリーダ「エレンはどう?
一緒にお昼食べようよ!」
エレン「あ、うん………良いけど」ジト…
クリスタ「………(汗)」
-
- 580 : 2018/10/09(火) 13:39:55 :
- 期待
-
- 581 : 2018/10/10(水) 19:56:02 :
レストラン ビックリ鈍器
フリーダ「あー、美味しかったねクリスタ、エレン!」
クリスタ「う、うん」
エレン「そ~だな………」
フリーダ「あら?
もしかしてエレン、ハンバーグ嫌いだった?」
エレン「いや?
美味かったよチーズインハンバーグ」
フリーダ「なら良かった♪」
グリシャ「すみませんレイスさん、息子の分までご馳走頂いて………」
ロッド「いや、なに。
これくらい当然さ。
3人とも、満足したかね?」
フリーダ「ごちそーさま、父さん」
エレン「ありがとうロッドのおじさん」
クリスタ「」ペコリ
グリシャ「じゃあ食後のコーヒー奢りますよ。
それくらい良いでしょう?」
ロッド「うん?
気を遣うことなどないのに」
グリシャ「はは、流石にそれは無理ですよ。
フリーダちゃん、クリスタちゃん。
デザートでもどうだい?」
フリーダ「あ、いえ。良いですよ、父さんに頼みますから___」
エレン「じゃあ俺ホットミルクティーとアイスクリームサンデーな」
グリシャ「それじゃエレン、二人が注文決めたら頼んでおいてくれ。
父さんはスタバにコーヒー買いに行くから」
ロッド「じゃあ私も行こう。
スパイスをたんまり掛けて飲みたいからな」
グリシャ「分かりました。
じゃあ3人はここで先にデザートを食べていると良い。
行きましょう」
スタスタ__
エレン「さて…………ほらよ」つメニュー
フリーダ「あ、いや。私達は……」
エレン「俺だけ頼んでお前らは何も頼まねえと気まずくって味わえねえだろが?
良いから頼んどけよ、昼メシのお礼だと思ってさ」
フリーダ「ん〜………………分かった、お言葉に甘えるよ。
さ、頼もうヒs__」
エレン「ヒ?」ピク
フリーダ「ッ!?」ギク
クリスタ「ッ!?」ギク
フリーダ「___ひ、久しぶりにジャンボフルーツパフェ頼もっかな(汗)!?
アハハハ!!
クリスタはどうする?」
クリスタ「え!? あ、わ、私ワッフルのアイス乗せ!!」アタフタ
フリーダ「じゃ、じゃあ店員呼ぶね!」
エレン「…………」ジ…
クリスタ「……(汗)」ドキドキ
フリーダ(ああ………さっきからなんか私のほうがボロ出しそうになってるじゃん。
なんかエレンも怪訝そうにヒストリアを見てるし、やっぱり誤魔化し切れなかったかなぁ……)
エレン「……………………おい。
お前クリスタって言ったな?」ジロ
クリスタ「え!?
あ、はははハイ!?
なんですか!?」
エレン「まさかお前……………………
ひょっとして___」ジロ
フリーダ「!?(マズイ!勘付かれた!?)」
-
- 582 : 2018/10/10(水) 21:03:52 :
エレン「俺のスマブロ勝手に進めたな?」
クリスタ「え」
フリーダ「え」
エレン「見ろ!
キャラのチョイス画面にノレイージが出てるじゃねえか。
昨日俺が帰ってから勝手に一人ゲームやってただろ?」プンプン
クリスタ「あ、それは………その………………」タジ…
フリーダ(な、なんだそっち!?
ビックリしたじゃないのもう………………)
クリスタ「ご、ごめんなさい………………やってました」シュン
エレン「やっぱりな………ったく」
エレン「__で、どうだ?」
クリスタ「へ?」
エレン「感想だよ感想。
初めてやったんだろ?」
クリスタ「べ、別に………普通だよ………」プイ
エレン「ほーん………特に面白くもねえゲームにずいぶん熱中したようだな?」カチカチ
クリスタ「な!?熱中なんて__」
エレン「昨日のログは2時間と33分か………
俺、スマブロ起動したままプレーしてねえのに、おっかしーなぁ?」ニヤリ
クリスタ「ッ」ギク
エレン「しかも一人プレーで新キャラ出すなんて、難易度中以上でクリアしない限りありえないよなぁ?」ニヤニヤ
クリスタ「ッ!」ギクギク
エレン「ゲームなんて悪い子のおもちゃだって言ってたのはどこのドイツで___」ネチネチ
クリスタ「ええそうよ面白かったわよ!」キッ
フリーダ「ヒ__クリスタ!?」
クリスタ「それが悪い!?あなただって__」
エレン「ああ悪いね」
クリスタ「な!? 何が__」ムカッ
エレン「これでお前も俺と同じ悪い子の仲間入りだな?」ニヤリ
クリスタ「わ、私悪い子じゃないもん!
良い子だよ!?」
エレン「ウチのルール、ゲームは1日1時間。
お前は2時間はゲームやった。
ハイ、お前俺より悪い子な」
クリスタ「ぐぬぬぬ………」
フリーダ「落ち着きなさいクリスタ。
エレンも収めて、ね?」
エレン「へーへー。
で、ノレイージ出したとき、どのキャラでどの難易度に設定したんだ?」
クリスタ「え?」
エレン「俺もノレイージ出したかったんだけどいっつもゲームオーバーになってよ……………どのキャラでプレーしたか教えろよ?」
クリスタ「………フォッカス。
難易度は中と強の間」
エレン「まじかよ………ビギナーでそれクリアしたのか?よし、俺も………」ピコピコ
クリスタ「……………」
フリーダ(ヒストリア、ゲームやるんだ……
今度誘ってみよ)
-
- 583 : 2018/10/10(水) 21:19:11 :
10分後
game over… デデデーン
エレン「くっそー!また死んだ!!」カチカチ
フリーダ「……ねえ、そろそろやめたら?
エレンのサンデー、溶けかかってるよ?」
エレン「え?
うわ、マジだ………………食わねえと!」パク
クリスタ「………」モグモグ
クリスタ「………ふふん♪」ドヤァ
モグ__
エレン「………なんだよそのドヤ顔」モグモグ
クリスタ「べっつにぃー?」♪~(´ε` )
クリスタ「んん〜♪
美味しいねお姉ちゃん!」
フリーダ「あ、そうね………………」モグモグ
フリーダ(ヒストリアが家族以外の男の子と、ねぇ………?)クス
-
- 584 : 2018/10/11(木) 17:43:16 :
エレン「………………」カチカチカチカチカチカチ
チュドーン‼ ウワァァァァァ………キラーン
エレン「だあああ!また死んだ!!」
フリーダ「これで6回目………」
グリシャ「エレン、カフェテラスで騒ぐのは止めなさい」
ロッド「ハッハッハ!
まあ良いじゃないか」
エレン「うう………勝てねえ………
マスターフッドには勝てなかった……」ガク
クリスタ「………………」
クリスタ「無駄が多過ぎ」ボソ
エレン「………ああ?」ピク
フリーダ(ヒストリア?)
ロッド「!」
グリシャ「!」
エレン「無駄だと?どこがだよ?」ジロ
クリスタ「攻撃を避けるときにカウンター食らわせてない」
エレン「う!」チク
クリスタ「ぶら下がってからステージに戻るとき攻撃のチャンスを活かしてない」
エレン「ぐ!」サク
クリスタ「リフレクターを活かしてない!
攻撃をバリアで防ぎきれずにグロッキーになるし!
せっかくマスターフッドが火力の高い飛び道具出したのに跳ね返してダメージ源にしてない!」
エレン「がは!?」グサッ
ロッド「お、おいヒ__クリスタ!」
クリスタ「てんでダメね」フゥ…
エレン「(# ゚Д゚)」ピキッ
エレン「じゃあオメーなら出来んのかよ!?
マスターフッド2体フォッカスでぶっ倒してみろよ!?」ホラ
クリスタ「しょうがないわね……」カチカチ
-
- 585 : 2018/10/11(木) 18:03:13 :
マスターフッド1「m9」ジャキ
クリスタ「ほら来た!リフレクター展開!」カチカチ!
ドゴンドゴンドゴン グウォアアアア……
クリスタ「よし、一体目撃破!」
エレン「ぬう………」
マスターフッド2「ワキワキ」
クリスタ「ここ!フォッカスミラージュで回避しながらカウンター!」カッカッ! カチカチ
ズビシュウ‼
エレン「おお!?」
クリスタ「ぶら下がりから、復帰しながらスマッシュ攻撃!」カッカッ! カチカチカチ‼
テヤァ! ドグォオオオン グウォアアアア‼
クリスタ「どうよ!?」
エレン「うぉおおお!?」
you win!
クリスタ「ハハハハハ!どうだ!?
勝ったぞー!」キャキャ
エレン「ぐ!!ま、敗けた…………」ガク
クリスタ「あはははは!
次は難易度最大でも___」クル
フリーダ「」
ロッド「」
グリシャ「」
クリスタ「あ………いや、その…………これは」
エレン「クリスタ!」肩ガシ
クリスタ「ひゃっ!?
な、何よいきなり!?///」
エレン「弟子にして下さい」ペコリ
クリスタ「…………へ?」
-
- 586 : 2018/10/11(木) 18:37:11 :
クリスタ「ここはこうやって__」カチカチ
エレン「え?今お前何したんだ?」チンプンカンプン
クリスタ「もー!いい!?
aボタンとスティックをこう__」
エレン「んんん?(何だ今の指の動き?)」
ワイワイ
ロッド「いやはや……すっかり仲良しになったな」
グリシャ「クリスタちゃんがいきなり土下座されたときにはビックリしましたが………エレンも打ち解けたようで何よりです」
フリーダ「ふふふ………
(お友達が出来て良かったね、ヒストリア)」
エレン「うーん………わかったようなわからないような……??」
クリスタ「………エレンゲーム下手すぎ」
エレン「」グサ
エレン「お前が上手過ぎんだよ!
本当に昨日初めてやったのか!?
あり得ねえだろこんなの!!」
クリスタ「ふふん」ドヤァ
フリーダ「………………………」
フリーダ(私と遊んでるときにもあんな顔、したこと無いのに………なんか妬けちゃうなぁ)
クリスタ「あははは!何この格好!」
エレン「おい!
ポーズボタン勝手に押すなよ!?」
フリーダ「………グリシャ先生」クイクイ
グリシャ「うん?どうしたんだい?」
フリーダ「ちょっとお願いが___…………」ヒソヒソ
-
- 587 : 2018/10/11(木) 20:09:22 :
ピンポンパンポーン
『午後4時をお報せします………』
グリシャ「ああ、もうこんな時間か………エレン、帰る仕度をしなさい」
エレクリ「「え〜?」」
エレン「もうちょっと良いだろ?もう少しでコツ掴めそうなんだよ」
クリスタ「私まだアドベンチャーコースプレーしてないのにぃ………」
グリシャ「あんまり遅いと母さんに怒られるだろ?」
ロッド「クリスタ、わがまま言うんじゃないぞ?」
エレン「分かったよ……ちぇっ」
クリスタ「はぁい………」シュン
フリーダ「ねえねえエレン!
私明日退院するわけだし、別荘に遊びに来ない?」
エレン「え?」
クリスタ「え!?」
フリーダ「クリスタとゲームで遊べるし、牧場の案内とかも出来るし、きっと楽しいよ?」
エレン「あー俺は良いけど、なぁ…?」目クバセ
クリスタ「え?あ、わ、私は___」
フリーダ「私もまだあんまり体動かせないから、代わりにクリスタと遊んであげてよ!」
クリスタ「ちょっとお姉ちゃん!?」ガシ
フリーダ「おっとどうしたの?」
クリスタ(せっかく私の事誤魔化せたのに、エレンが遊びに来たらまたバレちゃうよ!?)ヒソヒソ
フリーダ(大丈夫よ。お部屋の写真を仕舞って、牧場の皆と口裏合わせれば平気平気!)ヒソヒソ
クリスタ(で、でもぉ………)ヒソヒソ
フリーダ(ヒストリアもエレンともっと遊びたいんじゃない?仲良くなるチャンスだよ?)ニマニマ
クリスタ「ちちちちち違うもん!私はゲームで遊びたいだけだもん!」アタフタ
フリーダ「そうなんだってさエレン、クリスタも遊びに来て欲しいってさ!」
エレン「ん〜………良いのかクリスタ?」
クリスタ「え!? あ、うん………良いよ」
フリーダ「お願い!私が元気になったら馬とか乗せたげる!」
エレン「けどなぁ………………」
フリーダ「おやつとかご馳走するからさ!
ね?」
エレン「」ピク
フリーダ「私weeu持ってるからウチの90インチテレビでプレー出来るよ?」ボソ
エレン「行くよ。良いよね父さん?」アッサリ
グリシャ「う…うむ………………レイスさん、どうですか?」
ロッド「娘の遊び相手になってくれるなら大歓迎だよ。是非遊びにおいで」
エレン「はーい!」
-
- 588 : 2018/10/11(木) 20:11:49 :
ロビー
グリシャ「それじゃあ明日の退院に付き添うということで………」
ロッド「ああ、待っているよ先生」
エレン「じゃーなー!
また明日な、クリスタ!フリーダ!」手フリフリ
フリーダ「バイバイ、エレーン!」ブンブン
クリスタ「さ、さよなら〜!」フリフリ
バタン ブロロロ!
ロッド「ひぅうぅぅ………良かったぁ……バレずに済んで………………」ヘナヘナ
フリーダ「さて、SPさん達に母さんから隠したweeuを屋敷から持って来て貰わないと」
ヒストリア「………お姉ちゃん、テレビゲームとか持ってたんだ___じゃなくって、本当に大丈夫なの!?」
ロッド「ああそうだ、私もあの場で賛成はしたが、アルマの事をまた疑われたら…………
う、疑われたら……
あああああ、どうしよ!?
今度バレたらもう誤魔化せるかどうか、
あああ…
もう死んじゃおうかな…………」ショボ
フリーダ「大丈夫だって!大舟に乗った気でいなさい」
ヒストリア「でも、でもぉ!」オロオロ
フリーダ「…………ヒストリア」キリ
ヒストリア「な、なに?」ドキ
フリーダ「この先、私が進学したりなんだりであなたと一緒にいられる時間も減るかも知れないわ」
ヒストリア「………うん」
フリーダ「出来るならずっと遊んであげたいけど、あなたのそばにいられない時はきっとある。だからこの機会に友達を作って仲良くなる方法を学ぶといいわ」
ヒストリア「と、友達なら学校に行けばたくさん…………」
フリーダ「その子達を家に呼べる?逆にその子達の家に遊びに行ける?」
ヒストリア「うう………」
フリーダ「ヒストリアには色々事情があって不安になるのも分かるわ。
でもそれを気にしてばかりじゃ、あなたは独りのままよ?
気の置けない、親身になってくれる友達が、あなたには必要よ。そうよね父さん?」
ロッド「あ、ああ…………そうだな、父さんもヒストリアには友達が必要だと思うよ」
フリーダ「だからエレンと遊びながら、友達付き合いっていうのを勉強しよ?
私もちゃんと見ていてあげるからさ!」
ヒストリア「…………」
ヒストリア「分かった、ガンバる………………」
ロッド「よし、じゃあ明日に備えて別荘の皆に伝えておかんとな」
フリーダ「私もSPさんにお願いしないとね」
ヒストリア「お姉ちゃん…………」
フリーダ「うん?」
ヒストリア「困ったとき………………
どうすればいいかちゃんと教えてね……?」ウワメ
フリーダ「グフ!」鼻血タラー
ヒストリア「お、お姉ちゃん!?
鼻血出てるよ、大丈夫!?」
フリーダ「だ、大丈夫…………」
フリーダ(相変わらずこの娘の上目遣い、反則だわ……)ハァハァ
ロッド(また奇行を…………普段はしっかり者なのに、一体誰に似たのやら)ハァ
-
- 589 : 2018/10/11(木) 20:25:48 :
病室
ロッド「ところでフリーダ、お前の考えたクリスタ・レンズという偽名、何から取ったんだ?」
フリーダ「うん?
ああ、昨日電話してたとき病室のテレビで昆布ラがやってたの」
ロッド「コ、昆布ラ?」
フリーダ「いやー、サイコガンカッコイイよねえ!」
ロッド(…………………………)
ロッド(………………“クリスタ”ルボーヤか)
フリーダ「あ、ちなみにファミリーネームは看護師さんが床にクレンザーをぶちまけたのを見てなんか“ピンと”来て、
ク“レンザ”ー、“ピント”で、
【レンズ】と…………」
ロッド「連想ゲームか…………」
-
- 590 : 2018/10/11(木) 20:41:10 :
続きは明日投稿します
-
- 591 : 2018/10/12(金) 18:43:14 :
レイス牧場 別荘
ヒストリア(明日エレンがここに来る……)
ヒストリア(まさか男の子が遊びに来るなんて…………)フゥ
ヒストリア「なんか疲れた…………寝よっと」ファ…
__ドサ
ヒストリア(昨日は喧嘩して、お母さんの事がバレそうになって)ゴロン
ヒストリア(色々心配してたら、いつの間にか仲直りして、明日遊びに来ることになって………なんか頭、追いつかない……………)
ヒストリア(……………………遊びに来るんだから、もう友達ってこと……よね…………?)ウトウト
ヒストリア「zzzz…」
イェーガー家
ゴソゴソ
エレン「えーと、アレとコレと…………これは要らないかな」ポイ
カルラ「ずいぶん嬉しそうねえ?
そんなにレイスさんの別荘に行くの楽しみ?」
エレン「べ、別に?
フリーダがクリスタと遊んでくれってせがむから仕方なくだよッ!」
カルラ「あらあら、いつの間に女の子と仲良くなったの?それも2人同時に?」ニヤニヤ
エレン「…………何だよ、文句あんの?」
カルラ「いいえ?母さん大いに結構よ?」
カルラ「ようやくできたお友達なんだから大事にするのよ?」
エレン「分かってるよ……」ゴソゴソ
-
- 592 : 2018/10/12(金) 19:43:22 :
カルラ「初めての友達が女の子………
それも2人同時に………………誰に似たのかしらね」
___ギク
グリシャ「ブフッ!!」ブシャ‼
カルラ「きゃ!?大丈夫あなた!」
グリシャ「エフッ!エフッ!
あ、ああ………大丈夫……」ドキドキ
カルラ「ならいいけど…………」
グリシャ「ハ、ハハハ!
いやー誰に似たかなぁ!案外君かもね?」アセアセ
カルラ「あら!イヤだわもう……///」テレテレ
グリシャ「ははは…………はは……」
翌日
院長「退院おめでとうございます!」ペコリ
フリーダ「お世話になりました」
ロッド「わざわざ見送らんでも良いのに……」
院長「いえいえ!理事長のお嬢様が退院されるのです。お祝いの言葉を___」
ブロロロ…キッ__ガチャ
黒眼鏡「お連れしました」
グリシャ「おはようございます」
ロッド「おお、来てくれたか先生!」
院長「………」
エレン「よ。元気かフリーダ?」
フリーダ「あ、おはようエレン!」ニコ
グリシャ「退院おめでとう、フリーダちゃん」
フリーダ「ありがとう先生!」
ロッド「じゃ、そろそろ別荘に行こうか。
クリスタも待ってるだろうし。
SP、頼む」
黒眼鏡「ハ!」
ブロロロ……
院長「まったく!町医者ごときに設備を使わせるなんて…………理事長の酔狂にも困ったもんだ」
-
- 593 : 2018/10/13(土) 18:38:50 :
別荘
ヒストリア「うーん………メイドさん、この服可笑しくない?」
メイド「よくお似合いですよ」
ヒストリア「うーん………ちょっと髪が跳ねてる」イソイソ
メイド「あの年頃の子はそんな細かい所まで気になさらないと思いますよ?」
ヒストリア「べ、別にエレンに見せるためじゃないもん!」
メイド「あらそうでしたか」クスクス
ピンポーン
フリーダ『たっだいまー!』
エレン『お邪魔しまーす』
ヒストリア「お姉ちゃんとエレンだ!
お迎えしないと!」ガタ
メイド「お嬢様、眼鏡をお忘れです」
つ眼鏡
ヒストリア「あ、そうだった……」
__スチャ
クリスタ「これでよし……」
-
- 594 : 2018/10/13(土) 20:45:05 :
クリスタ「おかえり、お姉ちゃん」
フリーダ「ただいま!」ガバ
クリスタ「きゃ!?」
スーハー スーハー
フリーダ「あ゛ぁ゛〜……………生きているって素晴らしい!!」ギュウ
クリスタ「お、大袈裟だよお姉ちゃん……」
エレン「なんっつーか……………熱烈だな、お前の姉ちゃん」
フリーダ「ふぅ……………」
フリーダ「改めて、我が家へようこそエレン」ツヤツヤ
クリスタ「ぷはっ!」
クリスタ「い、いらっしゃいませ…………」
エレン「よ、クリスタ。
今日は負けねーからな!」
ロッド「あー、フリーダとクリスタ。
エレン君とリクライニングルームで遊んでると良い。
案内してあげなさい」
フリクリ「はーい」
グリシャ「御行儀良くするんだぞ?」
エレン「分かってるよ。行こうぜクリスタ」
フリーダ「メイドさん、部屋にWeeu運ぶの手伝ってね」
グリシャ「…………本当に良いんですか?」ヒソヒソ
ロッド「フリーダに押し切られてな。
まあ見られて困るものは全て隠したし、牧場の従業員とも口裏を合わせたよ」
グリシャ「ボロが出なきゃ良いんですが………」
ロッド「一応メイドに注意するよう貼り付けた。大丈夫さ。
それより客間へ行こう。お茶と菓子を用意させた、帰る前に一服といこう」
グリシャ「では、お言葉に甘えて……」
-
- 595 : 2018/10/14(日) 00:07:36 :
リクライニングルーム
エレン「……………すげー」
90インチTV「」ドーン…
フリーダ「ふふん、どうよ?」
エレン「まるで映画館だな…………」
フリーダ「それじゃ、早速始めよっか!
スマブロで良い?」
エレン「良いぜ」
クリスタ「…………これがコントローラー?」
フリーダ「とりあえず5機ストックで対戦しよっか。
私はガービー!」
エレン「んじゃ俺はキャプテンファルコで」
クリスタ「えっと、フォッカス!」
エレン「ふふふ、昨日のくつじょく、晴らしてやるぜクリスタ!」
クリスタ「返り討ちにしてあげるよ?」フフン
フリーダ「あらあら、私は眼中に無し?
見くびられたものねえ……」ニヤ…
fight!
フリーダ「そらそらそらそらそらぁ!!」カカカッ! カチカチ! カッカッカ‼
エレン「うぉおおお!?
地雷!?か、回避が!?」カチカチカチカチカチカチ
ボゴォン‼
クリスタ「ちょっ!?
お姉ちゃんズルいよ!!モンスターボールを全部掴み返すなんて!?」
バナバァナ‼
フリーダ「ズルイもヘチマも無いわ!
喰らいなさい、10連発甲羅アタック!!」
ポコ‼ ポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコ……
ドン‼ バコーン‼ バコーン‼バコーン‼バコーン‼
キラーン キラーン
1位 ガービー
2位 フォッカス
3位 キャプテンファルコ
フリーダ「ヨッシャア!
勝った!!」
エレン「な、何が起きたんだ?何が………………」
クリスタ「そんな……エレンのストック1個潰しただけで…………後はお姉ちゃんに獲られるなんて……」
フリーダ「ふ………私がこのゲームを何年やり込んだと?
私が操るガービーは友達の間ではピンクの魔球と恐れられてんのよ?」ドヤァ
エレン「くっそお!
次だ次!今度は時間制だ!!」
クリスタ「むぐぐ!
ステージはハイラルにしてよ!!」
フリーダ「何ならチーム戦でも良いわよぉ?」
エレン「何ぃ?」
クリスタ「チーム?」
フリーダ「そ!
エレン・クリスタが組んで私と戦うの。
ちょっとしたハンデよ」
エレン「上等だ!!組むぞクリスタ!!」ピ
ガービー
vs
キャプテンファルコ・フォッカス
クリスタ「ちょっと!私はまだ組むなんて……」
フリーダ「組んじゃえばぁ?
正直二人とも弱すぎてさっきは物足りなかったしー。
次はもっと楽しませて欲しいわねえ?」
クリスタ「む!」ムカッ
クリスタ「エレン、足引っ張らないでね!?」
エレン「うっせぇ!やるぞフリーダ!!」
フリーダ「よしよし!かかってこいや!!」
-
- 596 : 2018/10/15(月) 13:31:50 :
30分後___
フリーダ「いやー、なかなか楽しめたよ。
やるじゃない二人とも!」←10連勝目
エレン「」チーン
クリスタ「」呆然
フリーダ「やっぱスマブロの醍醐味は対戦プレーに限るわー」
エレン「もういいや………俺なんて1人プレーで最低難易度で満足してりゃ良いんだ………もうそれで……」ブツブツ
クリスタ「お姉ちゃん大人気ない……」
フリーダ「ふ………クリスタ、ゲームは本気でやるから面白いのよ?」
クリスタ「むー!」プクー
フリーダ(ああ………怒ってほっぺ膨らませるヒストリア、可愛い)キュン
フリーダ「さーて、次は__」
コンコン
メイド「お嬢様、そろそろお休みの時間ですのでゲームは終わりです」
フリーダ「え〜?
ようやく温まってきたとこなのに〜」ブー
メイド「旦那様と奥様の言い付けです。
退院されたとはいえまだ全快した訳でもないのですよ?
ゲームのやり過ぎはいけません」
フリーダ「お願い!せっかく友達がいるんだし今回だけ見逃して!ね?」
メイド「ダメです」キッパリ
メイド「さ、お薬を飲んだら寝室に戻って睡眠を取ってくださいませ」グイ
フリーダ「いやー!もっとクリスタのムキになった顔見たいー!!」ジタバタ
メイド「それではエレン様、クリスタお嬢様、どうぞ引き続きお楽しみを………」
バタン
エレクリ「「………」」ポツン
-
- 597 : 2018/10/15(月) 18:48:15 :
クリスタ「………………どうする?」
エレン「なんか今日はもうゲームいいや………」
クリスタ「私も………」
クリスタ(お姉ちゃんがすご過ぎてなんか白けちゃった………………でもこのまま二人きりで遊ぶにも、男の子と遊ぶには何をすればいいのか分からないし………)
エレン「………なあ、牧場見に行って良いか?」
クリスタ「え?」
エレン「牧場の中を探検すんだよ。お前んちの牧場だし、良いだろ?」
クリスタ(………牧場の中ならよく知ってるし、大丈夫かな)
クリスタ「うん。良いよ、案内してあげる」
客間
グリシャ「別にこんなに払って頂くことも無いのに………」
ロッド「そう言いなさんな。私からの気持ちだよ。話は変わるんだが一昨日___」
コンコン
ロッド「うん?どうした?」
クリスタ「お、お邪魔します……」
ロッド「ヒs___じゃなかった、クリスタ。
どうしたんだい?」
クリスタ「エレンが牧場で遊びたいって言うから、行ってもいい?」
ロッド「ああそうか。じゃあSPを付き添わせるから、怪我しないようにな」
クリスタ「はーい」
バタン
-
- 598 : 2018/10/15(月) 20:46:41 :
牧場
エレン「よし!行くか探検!」ウキウキ
クリスタ「エレン、動物さん達を見たいの?」
エレン「まあそれもあんだけどよ、ここの案内板だと、池と小川があるだろ?
ちょっと見てみてえんだ」
クリスタ(お池………お姉ちゃんと遊んでる時は行ったことないけど………)
黒眼鏡「では私がご案内しましょう」
エレン「おう!頼むぜグラサンのおっちゃん!」
池畔
黒眼鏡「着きましたよ」
エレン「おおお!けっこーキレイじゃん!」
クリスタ「本当だ………こんな綺麗なトコあったなんて」
エレン「良いよなーこんな広い庭があってよ。
友達と遊び放題じゃん」
クリスタ「………」
エレン「ん?どうした?」
クリスタ「エレンは…………お友達何人くらいいるの?」
エレン「な、何だよいきなり?
別に何人だろうと良いじゃねえか」
クリスタ「………じゃあ、もし友達とここにいたら何をして遊ぶの?」
エレン「………そりゃあ、鬼ごっことか隠れんぼとか釣りとか…………かな?」
エレン「お前はどうなんだよ?
お前は友達と何して遊ぶんだよ?」
クリスタ「………………わかんない」
エレン「わかんないって、何か思い付くだろ普通」
クリスタ「私ね……………家で友達と遊んだこと無いんだ」
エレン「え……」
クリスタ「………私、学校の友達とはあまり遊ばないの。
だって皆、私の事、ヒス___じゃない、クリスタさんって、さん付けで呼ぶし、お父さんが偉い人だからって私にまで気を遣ってくるし」
クリスタ「それに___」
エレン「?それに、何だ?」
クリスタ「__ッ、ま、まあそういう訳で、学校の皆は他人行儀で仲良くしてくれる人がいなかったの!」
エレン「………そっか。
そりゃあ………つまんねーよな………」
クリスタ「だから……………お姉ちゃんや家族以外で一緒に遊ぶの、エレンが初めてなの………だから何していいのかわかんなくて………」
エレン「………」
クリスタ「ご、ごめんね?こんなつまんないお嬢様が遊び相手で………」
エレン「………あのさクリスタ。
実は俺も友達がいねえんだ」
クリスタ「エレンも?」
エレン「ああ」
エレン「俺の父さん、自慢じゃねえけど腕が良いって評判でさ。そのことで周りの奴らが冷やかされてさ………」
エレン「『ご立派なイェーガー先生の息子は良いとこのおぼっちゃんと遊んでろ』とか、『医者の子が俺らみてーな頭わるいのと遊んでも退屈だろ?』
とか、そういうの」
エレン「そうやってハブられて、一人でゲームやったり、父さんの友達がやってる喫茶店でマンガとか読んでばっかだったから、誰かと遊ぶことも無かった」
クリスタ「………そう」
エレン「だから病院でお前と一緒にゲームした時、すげー楽しかったんだ」
クリスタ「へ………?」
エレン「お前にコツを教えてもらったりとか、お前のプレー見てたときとか、一人でしてたときより楽しかったよ」
クリスタ(真っ赤)「な!?///」
エレン「さっきお前と組んでフリーダと対戦したときもさ、負けちまったけど面白かった。
お前はつまんなくねーさ、一緒に居てすげー楽しい奴だよ!」
クリスタ「あ…あ………///」カァ
サッ!!
エレン「……………どした?顔覆ってよ?」
クリスタ「エ、エレンが変なこと言い出すからだよ!?」アセアセ
エレン「はぁ?変って何がだよ?」
クリスタ(真っ赤)「わ、私が一緒だと、タ、タノシ………ゴニョゴニョ__」
クリスタ「と、とにかく!
もうこの話はおしまい!
さあ、何かして遊ぼうよ!」
エレン「何かって?」
クリスタ「エレンがやりたい事考えてよ」
エレン「え?俺が考えんのかよ?」
クリスタ「エ、エレンお客さんでしょ?
ホストの私がゲストのお願いを聞くの!」
エレン「しょーがねーな………」
エレン「んじゃ、今からお互いにやりてえ遊びを言ってさ、それを順番に一緒にやろうぜ。これなら良いだろ?」
クリスタ「う、うん。良いよ」
エレン「よし。グラサンのおっちゃん、ちょっと良い?」
黒眼鏡「なんでしょう?」
エレン「釣り竿あったら貸してくんないか?」
-
- 599 : 2018/10/15(月) 21:12:25 :
- 期待
-
- 600 : 2018/10/15(月) 22:25:58 :
5分後
黒眼鏡「用意しました、釣り竿と仕掛け一式です」
エレン「おお!サンキューおっちゃん!」
クリスタ「ねえ、私お魚釣りなんてしたこと無いよ?」
エレン「なら俺が教えてやるよ。
この針にエサ引っ掛けてこう………」ヒュン
チャポン
エレン「後は待つだけだ、簡単だろ?」
クリスタ「えっと………針にエサを引っ掛け__」
ミミズ「hey,come on‼」ウネウネ
クリスタ「ひ!!」ゾゾォ…
クリスタ「気持ち悪くて触れないよ!?
エレン付けてよ!!」
エレン「はぁ? ったくしょーがねーな………」チョイチョイ
浮き「___ピク」
クリスタ「あ………」
エレン「何だよ?どうかしたか?」チョイチョイ
クリスタ「エレンの浮き、動いてる」
エレン「え?」クル
浮き「」チャポチャポ!
エレン「来たぞクリスタ!魚だ!」グイ
ビクン!ビククン‼
エレン「フィーッシュ!!」カリカリカリ
クリスタ「わ!?もう釣れたの!?」
バシャ!
魚「」ビチビチ
エレン「おお!」
クリスタ「わー!!エレンすごい!!」パチパチパチ
エレン「ヘヘン、どうだ!
クリスタもやって見ろよ!」
クリスタ「うん!」
生きてる魚が釣られるのを初めて見た
何年もフリーダと遊び慣れた牧場に、こんな場所があるなんて知らなかった
そこに魚が居て、それを釣れると言う事も
クリスタ「わ!?エ、エレン!」ブルン‼
エレン「何だ?きたのか?」
クリスタ「お魚掛かったよ、どうすれば良いの!?」ビククン…ビクン‼
エレン「よーし、リールをゆっくり巻け!」
クリスタ「り、りーる?何それ!?」
エレン「ええい!そこからかよ!?」
バシャ!
クリスタ「や、やったああああ!!!」
魚「」ビチビチ
エレン「良いぞ、クリスタ!」ガッツポーズ
この日、初めて魚を釣った
エサや魚に触るのはエレンとSPにやって貰い、
3匹を釣り上げた
エレン「あー楽しかった!」
クリスタ「私も!
エレンてお魚釣るの上手ね!」
エレン「上手ってほどじゃねーよ。
昔父さんやクルーガーおじさんとやってただけさ」
クリスタ「でも私も釣れたよ!エレンの教え方が上手だからだよ!」
エレン「そ、そうか?」テレテレ
クリスタ「うん!」ニコ
エレン「さ、次はクリスタの番だな。
何して遊びたいんだ?」
クリスタ「えっとね………それじゃあ___」
-
- 601 : 2018/10/16(火) 03:14:09 :
- ガビファルコウドゾフィアは出ますか?
-
- 602 : 2018/10/16(火) 12:09:47 :
- »601
追々出す予定です
-
- 603 : 2018/10/16(火) 12:30:42 :
- うん、面白い作品ですなぁ
ワイには到底真似できない面白さです
-
- 604 : 2018/10/16(火) 12:39:41 :
牧場
ポニー「ブルル…」
エレン「ポニーもいんのか………」
クリスタ「大きいお馬さんは危ないけど、この子達なら一緒に遊んでも平気だから」
エレン「鞍が着いてるってことは乗れんのか?」
クリスタ「うん!
ちょっとここに来てね?」クイクイ
ポニー「ヒヒィン!」パカパカ
クリスタ「良い子だね………」
黒眼鏡「お嬢様、手綱をお持ちします」
クリスタ「ありがとう。
行くよ………よっと!」㌧
ポニー「ブルン!」
エレン「お!」
クリスタ「ほら!簡単でしょ?」パカパカ
エレン「はは!すげえじゃんクリスタ!」
クリスタ「エレンも乗ろうよ!」パカパカ
エレン「ようし、じゃああいつに乗るぜ!」
「ヒヒィン!」
クリスタ「あ!エレンその子は___」
うわああああああ!?!?
クリスタ「遅かった………」
エレン「おい!?何しやがる!
やめ__ブハァ!?」ビチャビチャ
「ヒヒヒィン? ヒッヒッヒッヒン!」ニヤニヤ
カミカミ
エレン「いててて!
髪を引っ張んなおい!?」ベタベタ
黒眼鏡「エレン様!」
︙
クリスタ「あの子は人見知りが強くて知らない人に触られるのを嫌がるの………」
エレン「クソ!
髪を食べようとしやがった……」ベタベタ
クリスタ「でもおかしいな……………ジャンゴは今まで人の頭には噛み付いたりしなかったのに」
ジャンゴ「ブルル、ヒン」ニヤニヤ
エレン「あのヤロー………絶対俺のこと見下してやがった!」ベタベタ
クリスタ「ごめん。
やっぱりいきなり一人で乗るのは難しかったね………」
エレン「それより水道どこだ?
頭洗ってこねえと…」ベタベタ
︙
エレン「ふー………ようやく落ちた」
クリスタ「ごめんねエレン………もっと早く注意してれば良かった………」
エレン「良いよ気にしなくたって。
………にしても、クリスタ。
お前ずいぶんそいつらに懐かれてんな」
ポニー「ブルル♪」
クリスタ「ふふふ!
昔からこの子達の毛づくろいのお手伝いとかやってたからね」サスサス
エレン「ふーん……」
クリスタ「今じゃ大きいお馬さん達も皆仲良しだよ!」エッヘン!
エレン「………」ソー
ポニー「」プイ
エレン「おい!せめて撫でさせろよ!?」
クリスタ「あははは………
なんだったら一緒に乗る?」
エレン「よし!それで行こう!」
クリスタ「じゃあエレン、さっきの台に上がって待ってて!」
-
- 605 : 2018/10/16(火) 12:47:11 :
- 実物のポニー見たけど
威厳がある(笑)
ポニーだけで怖気付く(笑)
馬はもっと怖いな
by 馬やポニー乗ったことある人
-
- 606 : 2018/10/16(火) 20:15:41 :
パカパカ…
エレン「うぉおお!
すっげえ!俺を乗っけて歩いてる!」
クリスタ「ひゃ!?
み、耳元で叫ばないでよぅ………」ドキドキ
エレン「あ……悪い悪い。
興奮しすぎちまった、うるさかったか?」
クリスタ(別にうるさくはないけど………)ドキドキ
エレン(クリスタの腰に手回し)「………?」
クリスタ(エレンが声出すたびに息が耳に!)ドキドキ
クリスタ(ああ、私のバカバカバカ!
普通乗る前に気づくもんでしょ!?)
エレン「どうかしたか?クリスタ」フゥ
クリスタ「ひぅぅ!」ゾク!
クリスタ(これじゃあ引っ付きすぎだよう……)
クイクイ
黒眼鏡「………お嬢様、私が誘導していますのでご安心を」ボソボソ
クリスタ「ひゃああ!?
SPさんいつの間に!?」
パカパカ…
ポニー「ブルンブルル!」
エレン「よっと」スタ
エレン「あー面白かった!」
クリスタ(真っ赤)「よ、良かったね………」グッタリ
エレン「? クリスタ、大丈夫か?」
クリスタ「う、うん。大丈夫………」スタ
エレン「んじゃ、次は俺が遊びを考える番だな!
えーっと、何して遊ぼっかな___」
グリシャ「おーいエレーン!」
エレン「あ、父さんだ」
グリシャ「そろそろ帰る時間だぞー!」
エレン「えぇ………もう帰んのかよ………」
クリスタ「え……………」
別荘
グリシャ「どうもお邪魔しました」
ロッド「いやいや、こうして話せてよかったよ」
グリシャ「私も診療所を空けていられないので次の検診は一週間後としましょう。
フリーダちゃん、夜更かしや偏食は控えるんだよ?
薬も飲み忘れないようにね」
フリーダ「はーい、先生」
グリシャ「どうだエレン、楽しめたか?」
エレン「おう、魚も釣ったしポニーに乗っけてもらったんだぜ!」
グリシャ「それは良かったな。クリスタちゃん、エレンと遊んでくれてありがとう」
クリスタ「い、いえ……………」チラ
エレン「ん?」
クリスタ「……………………また、遊びに来れる?」
エレン「え? ……うん、来るぜ!
一週間経ったらまた遊ぼうな!」
クリスタ「うん…………」シンミリ
-
- 607 : 2018/10/16(火) 21:06:12 :
エレン「~~~~~!」
クリスタ「~~~~」
フリーダ(……………ふぅん?)
フリーダ「ねえエレン!
エレンも今夏休みなんでしょ?」
エレン「え? ああ、そうだけど?」
フリーダ「だったら明日も来なよ!」
クリスタ「__!」
グリシャ「あー………」
ロッド「ふ、フリーダ!?」
フリーダ「そうすればまたここで遊べるし、
私とクリスタとで一緒に宿題もやっちゃえるよ?
送り迎えはSPさんにお願いすれば良いしさ!
ね、クリスタ?」
クリスタ「え!?」
フリーダ「クリスタもエレンに来て欲しいよね?」
クリスタ「う、うん!」
エレン「ええっと………良いのか?」
グリロッド「「ちょっとフリーダ!」ちゃん!」
ロッド(ここに毎日彼が来たら、誰かがボロを出してバレるかも知れんのだぞ!)ヒソヒソ
フリーダ(今日1日バレなかったんだし大丈夫だって!)
グリシャ(しかしあの子はああ見えて好奇心旺盛だし、何かと鋭い………次に勘付かれたら誤魔化せる保証は………)
フリーダ(平気よ。エレンったら初めての牧場で大喜びだったらしいし、夢中になるまで遊ばせておけば気にしないよ)
ロッド(ううむ………でもな………)
フリーダ(父さん父さん!ヒストリアの顔見てよ………)チラ
エレン「明日も遊べると良いな……」
クリスタ「ね、ねえエレン………うさぎさんみたいな小さい動物好き?」
エレン「好きだぞ?」
クリスタ「本当?それじゃあ___」パァァ
キャッキャッキャ
ロッド(可愛い………)キュン
フリーダ(___ふぅ………………)キュン
グリシャ(……………大丈夫かこの父娘?)
フリーダ(見たでしょ? あの娘、友達と遊べてあんなに嬉しそうにしてるのに、お父さんや先生はそれを取り上げちゃうの?)ヒソヒソ
グリシャ(それは………………)
ロッド(ぐ…………で……………出来ない!!)
フリーダ(いざという時に備えて二人には私かメイドさんかSPさんが常に付いてフォローすれば平気よ!
だからお願い!)
︙
グリシャ「あー、エレン。父さんや母さんが居なくても御行儀良く出来るか?」
エレン「うん、出来るよ!」
グリシャ「クリスタちゃんと喧嘩せず、仲良くすると約束出来るか?」
エレン「出来るよ!」
グリシャ「お菓子やジュースを出されても食べ過ぎないと約束出来るか?」
エレン「うん!」
グリシャ「___ここの家の事であれこれ聞き回ったりとか、迷惑を掛けないと出来るか?」
エレン「おう!」
グリシャ「……………なら、私は許可しよう」
ロッド「うむ。先生が許して下さるなら私は何も文句は無いよ」
フリーダ「エレン!遊びに来て良いってさ!」
エレン「よっしゃ!やったなクリスタ!」
クリスタ「う、うん!
明日もよろしくね、エレン!」ニコ
エレン「おう!こっちもな!」
-
- 608 : 2018/10/16(火) 21:57:29 :
ブロロ〜
エレン「楽しみだなー、明日!」
グリシャ「すみません、SPさん。
お手数をお掛けしてばかりで………」
黒眼鏡「いえいえ、あの方もエレン様というお友達が出来て心から喜んでいらっしゃいました。こちらこそイェーガー先生とエレン様にお礼を申し上げます」
エレン「…………なあなあグラサンのおっちゃん!」
グリシャ「コラエレン!
お兄さんと言いなさい!」
黒眼鏡「ははは、かまいませんよ!
これでもエレン様と同じくらいの娘が居ますから。
十分おじさんですよ」
グリシャ「失礼しました……」ペコリ
エレン「んん〜…………そのエレン様って呼び方こそばゆいんだよなぁ」
黒眼鏡「あ、これは失礼しました。どうお呼びすれば?」
エレン「呼び捨てか君付けで頼むよ。
しゃべり方もさ、レイスのおっちゃん達のいない時ならタメ口で良いよ?
その方が話し掛けやすいし」
黒眼鏡「あーその………ゴホン!
君がそれで良いなら、こんな風で良いかな?
エレン君?」
エレン「お!良いよその調子!」
グリシャ「やれやれ………」
エレン「おっちゃん、レイスさんちに住んでんの?」
黒眼鏡「ああ、専属警備員だからね。レイス氏は私の会社の社長とは懇意でね、別荘の部屋を一つ空けて下さって、私はそこに住み込みで警備を統轄しているんだ」
エレン「へー…………家族が恋しくない?」
黒眼鏡「まあ………でも週末はお休みを頂いているから、家に帰って家族で過ごしているよ」
エレン「そっか。じゃあ土日は遊びに行かねえから安心してくれよ!」
黒眼鏡「ハッハッハッ!
お気遣いありがとう」
エレン「だっておっちゃんの子供も寂しがるだろ?ただでさえ平日は家に帰らねえんだし……」
黒眼鏡「心配無いさ。平日は会社の託児所で面倒を見ててくれるからね」
グリシャ「それでも家族に会えないのは寂しいのでは…………」
黒眼鏡「あー、そうじゃないんです」
黒眼鏡「私の会社を経営しているのは兄でして、なんて言うか、家業みたいな感じでやってるんです」
-
- 609 : 2018/10/16(火) 22:04:00 :
- エレン「へー。なんかカッコイイな!」
グリシャ(レイスさんと親しく、一族で経営する警備会社………)
グリシャ「あの…………SPさんのお名前は__」
黒眼鏡「あ、まだ名乗っておりませんでしたか?これは失礼しました」ピッ
黒眼鏡「私、ケニーズ・セキュリティ・エージェンシーより出向しております、フォン・アッカーマンと申します」
フォン「以後、お見知り置きを」つ名刺
-
- 610 : 2018/10/17(水) 20:42:59 :
別荘
ヒストリア「〜♪」ルンルン
フリーダ「フフ、ずいぶんご機嫌ね、ヒストリア」
ヒストリア「ふぇ!
そ、そんなことないよ!?」アタフタ
フリーダ「だってあなた、エレンが明日も来るって聞いてからずっとニコニコしっぱなしじゃない」ニヤニヤ
ヒストリア「う………」
フリーダ「私が引っぱられてった後に二人で何やってたのかなぁ?」ニマニマ
ヒストリア「べ、別に………普通に遊んだだけだよ?」
フリーダ「ほほう?どんな遊び?」
ヒストリア「んと、お魚さんを釣って………………
ぽ、ポニーちゃんに乗ってただけだよ……///」プイ
フリーダ「……………ほほう?
病気のお姉ちゃんをのけ者にしてボーイフレンドといちゃいちゃしてたのね………寂しいわ〜」
ヨヨヨ
ヒストリア(真っ赤)「ちちちッちがうもん!
いちゃいちゃなんてしてないし!
エレンはそんなんじゃなくってただの友達だよ!?」アタフタ
フリーダ「あらそう?
じゃあそういう事にしときましょうか、ほほほほ!」ニマニマ
ヒストリア「だから違うのお姉ちゃん!
ねえってば!?」
ロッド「ひ、ヒストリアにかかか彼氏が!?
ああどうしよ……………婿入りしたらどう接すれば良いんだ………フレンドリーにすべきか、父として威厳を示すべきか………」オロオロ
メイド「旦那様、落ち着いて下さい。
色々飛躍し過ぎです」
ロッド「___ハ!?」
ロッド「も、もし私や他の子らと折り合いが悪かったら!?
家庭内別居か、最悪___
ホワンホワン……
ロッド『お、お願いだヒストリア!
出て行かないでくれ!!』
ヒストリア『嫌よ!
私はエレンと二人だけで生きていくの!
もう関わらないで!!』ガチャ!
ザー…
バチャバチャ‼
ロッド『い、今からでも話し合おう!な?』
ヒストリア『もう遅いの!
さよなら、お父さん……』
ロッド『ヒストリア……』
ザー
ザー…
ロッド「ヒストリアああああああ!!!」
メイド「旦那様、ドラマの見過ぎです」
ロッド「ま、また………私の元から家族が去っていくんだ………………そうだ、死のう」グスン
メイド「はいはい、ホットチョコレートでも飲んで落ち着いて下さい」㌧
ロッド「ぐすん………ふー、ふー」チビチビ
ロッド「………………なんか甘さが足りんぞ。
ちょっとコンデンスミルク足して来て」
メイド「」イラッ
メイド(いっそシロップをそのまま出してやりましょうかね……)
ロッド「ああ、アルマ………………私はどうすれば良いんだ…………………………」
-
- 611 : 2018/10/17(水) 22:12:47 :
エレン(夏休みが終わるまで一ヶ月か………明日はクリスタと何して遊ぼっかなぁ……?)ワクワク
エレン(友達んちに遊びに行くのがこんなに楽しみだなんて、初めてだな___)
ヒストリア(明日から毎日エレンと遊べるんだ………楽しみだなぁ)ワクワク
ヒストリア(また一緒にポニーちゃんに乗っちゃおっかな___なんて………)
((早く明日にならないかな))
ヒストリア「………」ソワソワ
フリーダ(待ち遠しそうにしちゃって……………可愛いんだからもう!)
ブロロロ〜
「おーい!」
ヒストリア「エレンだ!」
フリーダ「【クリスタ】、メガネメガネ!」
ヒストリア「あ、そうだった___〈スチャ〉」
クリスタ「おーい!エレーン!」フリフリ
エレン「おーい!
来たぞー、クリスター!」
フリーダ「いらっしゃいエレン!」
エレン「ようフリーダ!今日からよろしくな!」
クリスタ「ねえねえ、今日は何して遊ぶの?」
(もっと一緒に遊びたい___)
エレン「今日は虫取りしよーぜ!」
クリスタ「え!?
わ、私虫はちょっと……………(汗)」
フリーダ「ちょっとちょっと!
二人とも私の事忘れてないよね?」
(一緒にいっぱい遊んで___)
エレン「だってフリーダ、まだ外で遊べねーじゃん」
フリーダ「エ、エレンまで私をのけ者にするの………?そんな、ひどい!」オロロ〜
クリスタ「エレン、お姉ちゃんとも遊んであげよーよ」
エレン「しょーがねーな………んじゃあ先にマルオカートでもやるか?」
(そうすればもっとエレンと___)
フリーダ「お?マルカー?
良いねえ、やろやろ!」
クリスタ「カート?スマブロじゃないの?」
エレン「あーまあ………ある意味似たようなもんか?」
仲良しになれるかな____
︙
︙
︙
現在
ヒストリア「……………」ギロ
エレン(そうだ……………あの黒縁メガネの女の子、小3の夏休みだけ一緒に遊んだ__)
エレン「………クリスタ?
お前………本当にクリスタ、レンズなのか?」
ヒストリア「…………」
エレン「なんでお前がこんな事を___」
ヒストリア「ぷ___あははははは!
私がいつまでも牧場の優しいクリスタちゃんのままだと思ってたの?」
エレン「どういう事だよ………なんでお前が取り巻き共に俺をリンチさせようと___」
ヒストリア「白々しいわね」
エレン「はぁ?な、何がだよ?」
ヒストリア「始めから知ってたクセに………全部知った上で………あんな……………」
︙
︙
︙
-
- 612 : 2018/10/17(水) 23:30:01 :
︙
︙
4年前 レイス牧場
エレン「今日は面白かったな!
ボートに乗って釣りすんのは俺も初めてだったよ」
クリスタ「SPさんがオールを漕いでくれたお陰だね………」
エレン「そうだな!
お前の釣ったマス、結構デカかったな…………メイドさんに渡せば晩飯にしてくれんじゃね?」
クリスタ「そうだね……………」
エレン「………………なんかお前、近頃元気無さそうだけど、どうかしたのか?」
クリスタ「………………」
︙
フリーダ『エレンに本当の名前を教えたい?』
ヒストリア『………』コクリ
フリーダ『………一応、理由を教えてくれる?』
ヒストリア『お姉ちゃん………私とエレンは、友達なのかな?』
フリーダ『え?今更?
友達に決まってるじゃない!
エレンもヒストリアと遊ぶの楽しそうだし、ヒストリアだって___』
ヒストリア『違う!』
フリーダ『え………』
ヒストリア『違うよ………エレンが友達だと思ってるのは、【クリスタ】でしょ………?
【ヒストリア】じゃなくて………………』
フリーダ『ヒストリア………』
ヒストリア『昨日ね、本を読んでたら………
友達は嘘をつかないって書いてて、私はエレンに嘘の自分しか見せてないのに、友達でいていいのか………怖くなって………』ギュ
フリーダ『………』
ヒストリア『もうすぐ夏休みも終わっちゃう………エレンと会えなくなったら、そのまま会えなくなっちゃったら………………
だからエレンにだけ、本当の事を___』
フリーダ『分かったよ、ヒストリア。
父さんに相談してみよう?』
ロッド『………………』
フリーダ『父さん、エレンならきっとアルマさんとヒストリアの事を秘密にしてくれるよ。
だからヒストリアのお願いを聞いてあげて?』
ヒストリア『お願い、お父さん!
私、エレンに嘘をついたままでいたくない!』
ロッド『お前の気持ちはよく分かったよ、ヒストリア』
フリーダ『本当!?』
ヒストリア『じゃあ___』
ロッド『すまない、二人とも。
今はダメだ』
フリーダ『そんな!?』
ヒストリア『お父さん、どうして!?』
ロッド『今は時期が悪過ぎるんだよ…………
質の悪いゴシップ記者が家の事を嗅ぎ回っててな』
ロッド『エレン君を疑う訳じゃないが、驚きのあまり誰かに漏らさないとも限らん』
ロッド『正直、クリスタ・レンズを名乗っているだけでも危ういんだ。
そいつらの耳に入れば血縁関係などあっという間に調べ上げて、そんな名前の人間が存在しない事くらい簡単に突き止めるだろう』
ヒストリア『そ、そんな………』
ロッド『こんな事なら、却ってヒストリアのままで名乗っていた方が………』
フリーダ『ごめん……』
ロッド『い、いや!
お前を責めてるわけじゃないんだ。
ただ、そういうわけだから今本当の事を話して混乱させるのは危ないと___』
ヒストリア『ッ、』クル
___バタン!
ロッド『ヒストリア!』
フリーダ『ここは私が。父さんはここに居て』
タッタッタッ
ロッド『ああああ!
ヒストリアに嫌われちゃった!!
どうしよ!? どうしよ!?』オロオロ
寝室
フリーダ『………』
布団『グスン……』
フリーダ『………ヒストリア』
布団『ぐす………………お姉ちゃん……』
フリーダ『ヒストリアは、エレンの事信じてる?』
__ムク
ヒストリア『』コクリ
フリーダ『約束を守ってくれると思う?』
ヒストリア『うん………』
フリーダ『そっか………じゃあ言っちゃいなさい!』
ヒストリア『良いの……?』
フリーダ『このままクリスタを名乗ってても危ないしね………それならいっそエレンに本当の事を話して協力してもらう方が安心だよ』
ヒストリア『でも……………お父さんは』
フリーダ『父さんは私が説得するから!
グリシャ先生にもお願いして注意して貰えば大丈夫だよ!』
︙
クリスタ(私はエレンを信じる………エレンならきっと秘密を守ってくれる)
エレン「なんか困ってるのかクリスタ?
だったら俺が___」
クリスタ「……………エレン、ちょっと話があるの」
-
- 613 : 2018/10/18(木) 01:01:18 :
- 期待です
-
- 614 : 2018/10/19(金) 07:26:58 :
ポニー畜舎
ブルル…ヒッヒッヒッヒン!
エレン「ジャンゴのヤロー………俺が来た途端5」
-
- 615 : 2018/10/19(金) 07:54:54 :
- »614
ミスです
ーーーーーーー
ポニー畜舎
ジャンゴ「ブルル? ヒッヒッヒッヒン」ニタニタ
エレン「ジャンゴのヤロー………俺が来た途端に歯出して嗤いやがって!」ムカッ
クリスタ「あはは………あの子、どうもエレンの事オモチャと見做してるみたいだから……」
エレン「ったく!
で、話ってのはなんだ?」
クリスタ「……………もうすぐ夏休みも終わるね」
エレン「ん?ああ、来週から俺たちも4年生だな」
クリスタ「そう、だね………」
クリスタ(言わなきゃ………私の本当の名前は、ヒストリアなんっだって!
そうすれば本当の友達同士に___)
エレン「何だよ?
世間話するためにここに来たのか?」
クリスタ「わ、私ね…………エレンに言わなきゃいけない事が、あるの………」
エレン「言わなきゃならねえ事?」
クリスタ「ほ、本当は…………私、本当はね!」
ドクン
クリスタ「ヒs___ッ!?」
ドクン
クリスタ(まただ…………学校の皆と仲良くしようとした時と同じだ………)プルプル
ドクン
クリスタ(身体が竦んで、どうしようもなく不安に、なる………)ガクガク
ドクン
クリスタ(しっかりしてよ私!
エレンの事を信じてるんでしょ!?
なのにこんな___)
ドクン
クリスタ(ま、まさか私………怖がってる?
エレンに言うのが怖いの?
エレンに知られるのが………)
エレン「……?」クビカシゲ
私は本当は___
エレンの事を信じて………ない……?
ドクン!
クリスタ「くぅッ!!」
ザ…
エレン「お、おい………大丈夫か?
顔色悪いぞ?」
クリスタ「ハァ………ハァ………」
クリスタ(い、言えない!
どうしても、言うのが怖くなっちゃう!)
エレン「なあ……とりあえず出ようぜ?
外の空気吸えば落ち着くかも知んねーし……」
クリスタ「…………うん」
-
- 616 : 2018/10/19(金) 20:23:22 :
エレン「落ち着いたか?」
クリスタ「うん………」
結局エレンには秘密を打ち明けられなかった
私が嘘をついていること以上に、エレンを信じられずにいることに後ろめたさを感じた
本当の事を知ったら、彼は私をどう思うのだろう
蔑むだろうか?
裏切られたと失望するのか?
どっちみちそう思われても仕方ないのかもしれない
友達に嘘をついているのだから
エレン「…………なあクリスタ。
さっきお前が言いかけた事なんだけどさ」
クリスタ「___ッ」
エレン「言いたくない事なら無理して言うこたぁねーぞ?」
クリスタ「ち、ちが___」
本当は言いたかったのに
今まで隠してきた本当の自分を見て欲しかった
嘘をつかなくていい、正直になれる関係になりたかった
けど、結局私は臆病なままだった
変わりたいと願っておきながらその一歩を踏み出せない
クリスタ(でも…………)
エレン「俺は気にしねーからよ!
だからお前も気にする必要なんて___」
クリスタ「あのねエレン____
私、ずっとあなたに嘘ついてたんだ………」
友達を騙したままでいたくない
だから私は、その時踏み出せる最大限の【半歩】を踏み出た
-
- 617 : 2018/10/19(金) 21:54:22 :
エレン「嘘…………?」
クリスタ「…………ごめんなさい」
エレン「嘘って…………どんな___」
クリスタ「言おうとしたの!
何度も何度も!本当の事を話したかった!」
エレン「お、おい……クリスタ?」
クリスタ「でも、言えないの!
エレンの事、信じてるって思ってたのに………
話そうとすると怖くなって…………」ジワ…
エレン「…………」
クリスタ「だから…………せめてエレンには、嘘をついたこと、謝りたかった………」グスン
クリスタ「本当の事は話せないから………嘘をついてる事を、許してほしかった…………」ポロポロ
エレン「クリスタ…………」
ごめんなさい………………私、ズルい子だ
エレンを信じられず、でも友達でいて欲しい
だから本当の事を隠したまま、嘘をついてる事だけ言って、楽になろうとして
騙され続けてくれだなんて我ながらなんて虫の良い
エレンもきっと、こんな事を言う私に失望したに決まって___
エレン「ありがとな、クリスタ」
クリスタ「___!」
ありがとう?
どうしてお礼なんて言うの?
私、ずっと嘘をついてたんだよ?
エレンの事を信じられない、イヤな子なのに
本当の事は言えないけど、嘘をついたことは許して欲しいって言うズルい子なのに
それでも友達ていて欲しいなんて思ってる、わがままな子なのに
クリスタ「なんで………そんなこと言うの?」
エレン「だってお前、俺に嘘付いてるのが嫌だから謝ってくれたんだろ?」
エレン「その嘘が何なのかは知らねえけどさ、俺を騙すのが悪いと思ってくれてたんだろ?」
エレン「なんて言うかよ、そーいう気遣いが嬉しくってさ………
だからよ、ありがとな」
クリスタ「違う…………私はエレンの事を気遣ってなんかいない!」
クリスタ「だって私、エレンの事を信じてないんだよ!?」
クリスタ「それなのに友達でいて欲しいなんて思ってるズルい子だよ!?
自分の事しか考えてない悪い子なんだよ!?」
エレン「俺を友達と思ってくれてる、良いやつだよ」
クリスタ「__ッ!」
エレン「俺に嘘を付きたくねーって、わざわざ自分からバレてもいねえ嘘をバラそうとする、バカ正直なやつだよ」
クリスタ「………そんな事」ジワ…
エレン「俺にとってお前は、初めて出来た大事な友達だよ。
俺に誰かと一緒に遊ぶ楽しみを教えてくれた、最初の友達だ」
クリスタ「……………」ウル…
エレン「まー確かによ、友達に嘘なんてつかねえに越したことはねえだろさ」
クリスタ「__ッ」ズキ…
エレン「でもさ、父さんの友達が言ってたぞ?」
「“嘘を許してやれるのも友達なんだ”ってな」
エレン「俺はお前が嘘をついてること、許すよ」
クリスタ「………」グシグシ…
クリスタ「…………許してくれるの?」
エレン「おう!」
クリスタ「私、これからもエレンを騙し続けるよ?それでも?」
エレン「おう!騙されてやるよ!」
クリスタ「ずっと…………………私の友達で、いてくれるの?」
エレン「ああ!」
クリスタ「___ん」ス
エレン「……………………クリスタ?」
クリスタ「指切り、して………?」
エレン「………………ああ、ほらよ」ス
___グッ!
エレンの小指は私より少し大きくて温かかった
-
- 618 : 2018/10/19(金) 23:15:51 :
夏休み 最終日
フリーダ「あーあ!
この別荘での生活もおしまいかぁ………
もっと遊びたかったなあ………」
クリスタ「エレン、宿題は全部やった?」
エレン「ばっちりだぜ!
クリスタとフリーダが手伝ってくれたからな!やっぱりシーナ街の奴らって頭良いのな!」
クリスタ「ふふふ……
私もエレンのおかげで日記にたくさん楽しい思い出が書けたよ!」
エレン「俺もここで遊べて楽しかったよ。
サンキューな!」
クリスタ「あ、そうだ!
………………エレン、ちょっとこっち来て」グイ
エレン「うぉ!」ヒッパラレ
︙
クリスタ「あのね……エレンにお願いがあるの」
エレン「お願い?」
クリスタ「うん……………ここで私と遊んだこと、誰にも言わないで?」
エレン「え?どうしてだよ!?」
クリスタ「理由は言えないの…………でも、ここで見たものや聞いたお話とか、私と会ったことも、
もし誰かに訊かれても絶対に教えないで!」
エレン「………………」
エレン「お前がついてる"嘘"と関係あるのか?」
クリスタ「」コクリ
エレン「…………分かったよ、ナイショにする」
クリスタ「…………絶対に秘密だよ?」
エレン「約束するよ!
俺はぜったいお前のことは誰にも言わねえ!
だから安心しろよ!」
クリスタ「もしも誰かに知られちゃったら、お父さんがものすごく困っちゃうの…………本当に、信じていいの?」
エレン「おう!俺はずっと味方だ!
ほら、約束だ!」ス
クリスタ「うん…………」ス
グッ___
あとよ、クリスタ。
俺からもお願い良いか?
うん。何?
来年もまたここで一緒に遊ぼーぜ?
良いよ!楽しみに待ってるからね!
︙
︙
︙
現在
エレン(あの後…………何度か牧場を訪ねたけど、【クリスタ】とは会えなかった……………
父さんが出張で家を空けるようになった後、
フリーダからのお礼の手紙が届いて、クリスタは外国へ行ったって事だけを知った)
ヒストリア「…………今思えば、あんな口約束を当てにした自分が心底愚かだったわね……」スチャ
エレン「…………じゃあ、お前が俺についた嘘って___」
ヒストリア「何をいまさら驚いてんの?
全部解ってたくせに」ポイ
メガネ「」カラーン
ヒストリア「クリスタ・レンズという人間は存在しない。
4年前に偶然母と私の事を知った男の子から、パパの地位を守るためにでっち上げた偽者。
__結局、それも全部無意味だったけどね?」
エレン「どういう事だ……?
あの後お前に何があったんだ?」
ヒストリア「…………この期におよんでまだ白を切るの?」
エレン「白を切るも何も、俺はお前との約束は何一つ破ってなんか___」
ヒストリア「黙れ!!!!」
ヒストリア「私があの後どうなったって!?
そうよね、知るわけ無いよね!?
私みたいな不倫の末に産まれた卑しい人間がどうなったかなんて、名医の息子のあなたにはどうでもいいものね!?」
エレン「く、クリスタ?」
ヒストリア「そんなに知りたきゃ教えてあげるわ…………あなたが変えた私の日常をね___」
-
- 619 : 2018/10/22(月) 21:56:53 :
変化は唐突に訪れる
良い事でもそうでない事でも
「ヒスちゃんヒスちゃん!
また遊びに来てね!」
ヒストリア「うん!バイバイ!」
夏休みが終わり、4年生に進級したのを機に、私は友達とよく遊ぶようになった
フリーダとエレンとあそんだゲームを共通の話題に何人かの友達と親しくなった
どうも皆、私をセレブの令嬢と思い、関わりを持とうにも腰が引けていたらしく、私がゲームをやることを知ってからは意外に思われながらも打ち解け始めた
そうしていつの間にか互いの家に遊びに行くほどの仲になっていった
ヒストリア「これも皆エレンのおかげかな…………ふふっ」
ヒストリア(また遊びたいなぁ…………)
ブロロ……
フォン「お待たせしました、お嬢様」
ヒストリア「あ、来てくれてありがとね」
フォン「このままお屋敷に戻られますか?」
ヒストリア「うん。お願いね」
ブロロロ〜
ヒストリア「〜♪」
フォン「ずいぶん楽しまれたようですね?」
ヒストリア「うん!
今度は私の家に遊びに来る約束したのよ?」
フォン「それはそれは…………良かったですね」
ブロロロ…
SPのフォンさんとは牧場で遊んで貰ったのを機によく話すようになった
こうしていつもの様に運転して貰いながらその日あった事を話し、シーナストリートの屋敷に送ってもらう
屋敷が近付き、いつもの様に屋敷の門をくぐる
フォン「………む?」
ブロロ……___キッ
ヒストリア「フォンさん?」
フォン「少々お待ちを……」ガチャ
ヒストリア「…………?」
窓から外を覗くと、そこにはいつもと違う光景
____カメラとメモ帳を抱えた3人の中年の男達が、玄関の前で父を囲んでいた
-
- 620 : 2018/10/22(月) 23:02:07 :
ロッド「だから違うと何度も何度も言っているだろう!
下衆の勘繰りはやめて貰いたい!!」
記者a「そうは言ってもねえレイスさん。
あんたがこさえた6人のお子さん、下の方ほど歳が近すぎゃしませんかね?」
記者b「エーベルさんとディルク君は年子で、ヒストリアさんとフロリアンさんは双子…………
どう考えてもハードスケジュール過ぎでしょうや?」
記者c「あんたほどの稼ぎなら、2~3人くらい余裕で囲えんだろぉ?
旦那は金もアッチも有り余ってんでしょうしねぇ?」
フォン「旦那様!」
ロッド「おお、フォン!
頼むからどうにかしてくれよ!」
フォン「は!
御三方……………ここは私有地だ、即刻退去願おう」
記者a「おいおいそりゃあないだろうSPさんよぉ!
知る権利の侵害だぜ?」
記者b「ジャーナリストに暴力奮ったら後がコエーですぜ?」
記者c「レイスさんはこの街の顔なんだぜ?
市民にはその身が潔白か検める権利が___」
フォン「__」ヒュン‼
ピスピスピス
記者c「あっ___」
記者b「ガッ!?___」
記者a「い!?___」
ドササ…
ロッド「ふぅ……………助かった」
フォン「ツボを突いたので記憶はぼやけてるでしょう。
目を覚ます前にその辺に捨ててきましょう」
ロッド「すまん……………」
ヒストリア「……………」
フォンさんが3人を車に詰め込むのを見ながら、ふと母アルマの事が頭をよぎった
お父さんは3人の話はただの憶測だと言ったが、私はある不安に駆られた
2ヶ月前に、母の写真をとある男の子に見られたときに感じたものと、同じ不安を___
-
- 621 : 2018/10/23(火) 07:32:01 :
︙
フリーダ「気にし過ぎよ、ヒストリア。
あいつらの言う事は何の根拠も無いんだから、普通にしとけば良いよ」
ヒストリア「でも………言ってる事はハズレじゃないよね?
私がお母様の実の子じゃないのは___」
フリーダ「実の子よ!」机ダーン!
ヒストリア「わっ!?」
フリーダ「誰がなんと言おうと!
あなたは私の可愛い妹で!
この家の家族なの!!」
フリーダ「………産まれなんてどうだって良いじゃない。
父さんと母さんだって初めは血の繋がらない他人よ?
でも絆を育んで家族になったのよ?」
ヒストリア「お姉ちゃん………」ジーン…
フリーダ「さ!はやくご飯食べて遊ぼ?」
ヒストリア「うん!」
フリーダはいつも前向きだった
2歳しか違わないけど、私にはそれ以上に頼れる姉だった
この言葉で私の不安はすっかり掻き消されてしまった
しばらく経ったある日___
いつもの様にフォンさんに学校まで送ってもらう
授業を思うと面倒臭さを感じるも、友達と会えると気を持ち直し、車を降りた
フォン「行ってらっしゃいませ」
ヒストリア「うん!行ってきまーす!」
ブロロロ…
ジロ…
ジロ…
ヒソヒソ
-
- 622 : 2018/10/24(水) 13:27:26 :
- 期待
-
- 623 : 2018/10/26(金) 00:09:40 :
ヒストリア「おはよう皆!」
「……」チラ
「……」チラ
ヒソヒソ ヒソヒソ
ヒストリア「………え?」
教室に入った私に視線が集中した
皆の表情に蔑む感情を感じた
何も言えずに立ちすくむ私に仲が良かった一人が近付いてきた
女生徒「お、おはよう………………“レイスさん”」
ヒストリア「な、なに?
どうしたの、そんなあらたまって?
ヒスちゃんで良いよ?」
女生徒「………………あの、この本に載ってる話なんだけど………」
ヒストリア「雑誌………それが一体___」
雑誌『ロッド・レイス氏、末の娘は不倫相手との隠し子か』
ヒストリア「___え?」
女生徒「その……………あなたの事も書いてて、皆朝から噂してるもんだから………」
何これ?
何これ?
何これ?
どうしてこの事が雑誌に!?
___ヨロ…
足が震え、上手く立てない
雑誌は私とフロリアンのどちらかが浮気で産まれた娘だというところまで書かれていた
どうして?
誰にも知られてない筈なのにっ、
どうして!?!?
「はっきり聞きゃいいだろ?」
ヒストリア「___ッ!?」ビク
男子1「お前のかーさんが本当にレイス夫人なのかってよー?」
男子2「なんでもお前と妹のどっちかが本当は不倫相手と作った子供だってそうだぜ?
そこんとこどうなんだよ?」
男子3「教えてくれよお嬢様?
どうして双子の末娘のお前らが誕生日が1日違いなのかをよ」ニヤニヤ
ヒストリア「う……うあ、あ………」フラ…
「そーだそーだ!」
「どうなのよ?」
「まさか本当に記事の通りに………」
ザワザワ
ヒソヒソ
ヒストリア「そ、それは………………」オドオド
チラ チラ
ヒストリア「ち、違う!そんなの嘘だよ!?」
ジロ ジロ
ヒストリア「私の、お母さんは…………」ガクガク
ジロ ジロ ジロ
ヒストリア「お、お母さんは………」ガクガク
ジロ ジロ ジロ ジロ ジロ
ヒストリア「い、嫌……………見ないで………」ガクガク
ジロ ジロ ジロ ジロ ジロ ジロ ジロ ジロ
ジロ ジロ ジロ ジロ ジロ ジロ ジロ ジロ
ジロ ジロ ジロ ジロ ジロ ジロ ジロ ジロ
ジロ ジロ ジロ ジロ ジロ ジロ ジロ ジロ
ジロ ジロ ジロ
ヒストリア「嫌あ!!!!」ダッ‼
気がつけば私は、浴びせられた視線から逃れようと逃げ出していた
-
- 624 : 2018/10/26(金) 18:22:58 :
学校を飛び出した後の事はよく覚えてない
気がつけばフォンの車で屋敷に戻っていた
レイス邸
ワーワー
記者「ロッドさんは9年ほど前に単身で出張していたそうですね?
同行した秘書やスタッフとは何も無かったのですか!?」
記者「末のお嬢さんは誕生日が1日違いですが、どういう事でしょう!?コメントを頂きたいのですが!!」
フォン「お話することはありません」
記者「元秘書のアルマさん、何故か出張の1年後に辞職されたそうですが、これは妊娠が発覚して解雇されたのでは!?」
記者「アルマさんが亡くなられた日、病院にロッドさんが居たという情報が上がっているのですが!?」
フォン「おい!帰らせろ!」
SP1「は!
コメントはナシだ、帰って貰おう!」
SP2「取材は受けないといった筈だ!」
SP3「即刻解散しなさい!」
ロッド「もうおしまいだぁああああああああああああああ!!!!!」ガタン!ガタタ‼
メイド「旦那様!どうか椅子から降りてください!」
ロッド「ヤダ!!!」
ロッド「もう死ぬ!!
死ぬったら死んでやるんだあああ!!!!」ビエーン
メイド「ああもう!
SP、早く吊るしたロープを切りなさいな!!」
ドタン! ドタタ…
フリーダ「まったく父さんったら………」
ヒストリア「………………」
フリーダ「……明日学校行けそう?」
ヒストリア「…………お姉ちゃん」
フリーダ「何?」
ヒストリア「エレンじゃないよね………?」
本気で疑ったわけじゃなかった
でもほんの少しだけ、エレンがバラした可能性を考えてしまった
そんな事はないと信じたかった
フリーダなら彼じゃないと否定してくれる
そう期待して口に出した問いかけだった
フリーダ「当たり前でしょう?」
ほら、フリーダは否定してくれた
フリーダ「エレンはそんな子じゃないよ。
第一、あなた結局本当の事をエレンには伝えなかったんだし、エレンがヒストリアの事を知るハズないよ」
ああそうだ
エレンはクリスタとしての私しか知らない筈だ
本当の事を言うのが怖かったから
あの時はエレンを信じられなかった自分に自己嫌悪したけど、今はあの時の臆病な自分に感謝したい
初めての友達を疑わずに済んだのだから
-
- 625 : 2018/10/27(土) 15:37:28 :
- あー、一体どうしてあんなヒストリアになったのか…
記者許すマジ
-
- 626 : 2018/10/27(土) 20:22:01 :
夜
フォン「落ち着かれましたか、旦那様?」
ロッド「ああ…………すまなかった、皆」
フリーダ「これ、例の雑誌なんだけど……………
どうも記事を書いたのはこの前来た記者abcみたいよ?」
ロッド「クソっ!あいつ等め………」
ヒストリア「…………」
ペラ… ペラ…
フォン「筋は通っているようですが………憶測ばかりで根拠となるものはありません、早めに手を打てば終息させられるはずです」
メイド「しかしマスコミが食い付いた以上、ヒストリア様の事を調べられれば、こちらの矛盾に気付かれます、どうにかしなくては…………」
prrr
ロッド「私のだ。
〈ピ〉__何だ?どうした?」
『総合病院です!
マスコミがお仕掛けてヒストリア様とフロリアン様の出生記録を見せろと言ってきています!』
ロッド「何だと!?」
『もちろん却下しましたが、医師や看護師、患者にまで詰め寄って…………このままでは運営に支障をきたしてしまいます!!』
ロッド「あまり過激なら警察を呼べ!」
ピ__
ロッド「クっ……………病院にまで押しかけるとは!」
ガタン‼ バタバタバタ…
バァン‼
「お父様!!」
ロッド「フ、フロリアン!?」
フロリアン「一体どういう事なの!?
どうして私までこんな扱いを受けているのですか!?」
フリーダ「フロリアン、落ち着きなさい」
フロリアン「落ち着いてなんかいられないわ姉さま!!
私が学校の友達にどんな目で見られたと思いますか!?」
ヒストリア「__ッ!」ビク!
フロリアン「…………ああ、いたのね"姉さん"」
ヒストリア「フ、ロリアン………あの、ごめんね………………」
フロリアン「ちょうどいいわ………………」
あのマスコミ達に本当の事を言ってよ!!」
ヒストリア「___え」
ロッド「フロリアン!!」
フリーダ「なんて事を言うの!?」
フロリアン「だってそうでしょ……………私はお父様とお母様の正真正銘の娘よ?
少なくとも今回の事で私が疑われるなんて不条理だわ………………そうよね、ヒストリア姉さん?」
ヒストリア「そ……………それ、は……………」ガタガタ
フロリアン「お願いだから私を巻き込まないでよ!?
私が何か悪い事した!?
悪いのは浮気したお父様とあなたのお母様でしょう!?」
ヒストリア「___!!!」
フロリアン「どうして私があなたの問題の巻き添えに___」
パシン!
フロリアン「___!?」ドサ
ヒストリア「!?」
フリーダ「頭を冷やしなさい、フロリアン………」
ロッド「フリーダ………」
フロリアン「………ッ、どうして?
どうして私がぶたれるの?姉さま?
___どうしてその娘の味方をするの?」
フリーダ「私は家族皆の味方よ。
ヒストリアもあなたも大事な可愛い妹。
だからヒストリアに………家族にそんな冷たいことを言っては駄目よ?」
-
- 627 : 2018/10/27(土) 21:28:46 :
フロリアン「………………………味方じゃないよ」ボソ
フリーダ「え___?」
フロリアン「姉さんもお父様も私よりヒストリアの方が大事なんでしょ!?」
フリーダ「そんな事ないよ!?」
ロッド「ち、違うぞ!!お前の事だって同じくらい大切に__」
フロリアン「___ならどうして夏休み中ずっとあの牧場にいたの?」
ヒストリア「___ッ」
フリーダ「牧場って………」
ロッド「それがどうしたと言うんだ………」
フロリアン「私は牧場なんて嫌いなのに………
本当は一緒にお買い物や映画を観に行きたかったのに………
どうしてずっとシーナに戻ってくれなかったの………?」
フリーダ「そんな事………言ってくれれば好きなだけ連れて行ってあげたのに………」
ロッド「そうだよフロリアン!
どうして言ってくれなかったんだ?」
フロリアン「言える訳ないじゃない……………
ヒストリアが牧場に行きたいって言い出したら、私には何も聞かずに別荘に行く事を決めたじゃない!!」ジワ…
ヒストリア「………」
フロリアン「グスン………私ずっと………お母さんが死んで……可哀想だからって、言われて………ヒグ……ヒストリアにずっと……何も言わないで譲ってきたのに…………」
フロリアン「夏休みくらい……ヒグ、わがまま聞いてもらえないかと………グス………楽しみにしてたのに…………」
フリーダ(あ___あの時………)
ーーーーーーーーーー
『ようやく夏休みになったねー!
皆どこ行きたい?』
『僕は受験で忙しいから、遠出できないかな………』
『あらそう?残念ねぇウル兄さん……』
『私はクラブの皆とキャンプに行くから良いわ』
『俺は友達と海行く約束だから』
『何よもう………エーベルもディルクも連れないわねえ………ヒストリアとフロリアンは?』
『あ、あの……この前行った牧場、また行ってもいい……?』
『え?あ、私は___』
『良いねえ牧場!遊ぶとこいっぱいだし!』
『あ……』
『フロリアンも良いよね?』
『え、ええ………』
︙
『あら、もう帰っちゃうの?』
『お母様がお買い物に行くから………姉さま達もどう?』
『んー………悪いけど、ヒストリアが遊び足りなそうだから、もう少し居るわ。
帰ったら今度は一緒に行きましょ?』
『そう……………約束よ、姉さま?』
『楽しみにしててね!』
ーーーーーーーーー
フリーダ(そうだった…………私が病院に行ったせいで有耶無耶になっちゃったんだ………)
ロッド「あ、あのなフロリアン………そのことはフリーダが急に体を壊して仕方なく別荘で休養させて___」
フロリアン「そう……………もう良いわ、私のわがままなんて聞く価値も無いんですものね……」
フリーダ「ち、違うのフロリアン!
話を___」
フロリアン「お部屋に戻って寝ます…………おやすみなさい」
スタスタ
ヒストリア「あ………」
ロッド「ま、待ちなさいフロリアン!
まだ話は___」
バタン…
ロッド「どうしてしまったんだ……?」
SP1「実は………フロリアン様の学校でも記事の事が広まっていて、それを理由に仲良くされていた同級生の男子が話してくれなくなったと落ち込まれて………」
ロッド「なっ!そんな事があったのか!?」
フリーダ「フロリアン………」
ヒストリア「………お姉ちゃん」
フリーダ「……なぁに?」
ヒストリア「………………フロリアンのそばに居てあげて?」
フリーダ「でも、あなたは………………」
ヒストリア「私は………フロリアンのお姉ちゃんだから……………」
フリーダ「………………分かったわ、ありがとね」
-
- 628 : 2018/10/27(土) 21:40:53 :
ロッド「ヒストリア………お前も今日は休みなさい」
ヒストリア「………はい。
おやすみなさい」
パタン
ロッド「」プルプルプルプル
メイド「__!」
メイド(SP、ロープを切る用意!)ボソボソ
フォン(言われずとも!)ス…
ハサミ「」シャキン
メイド「だ、旦那様?
一息着かれてはどうでしょう?
ホットチョコレートでも__」
-
- 629 : 2018/10/27(土) 21:49:24 :
ロッド「」プルプルプルプルプルプルプルプルプルプル
フォン「おいお前ら!刃物やペンも隠せ!」
SPズ「「「了解!!」」」サササッ
ロッド「」プルプルプルプル____ピタ
メイド「だ、旦那様………………?」オズオズ
ロッド「_____さん___」ボソ
ロッド「娘を………………家族を泣かせた奴ら………………………あいつ等みんな____
絶っっっっっっっっっ対にゆるさんぞぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」
コォォオオオオオ……
フォン「く、空気が震えてる!?」
メイド「凄まじい闘気だわ!!」
-
- 630 : 2018/10/27(土) 22:13:41 :
オオォォオォオォォオオオ…
寝室
ヒストリア(___?)
(風鳴りかしら………?)
ヒストリア(まさかフロリアンがあんな事を思ってたなんて………………)
レイス邸に来てから、私は母様___お父さんの正妻とはあまり上手く行っていなかった
意地悪なわけでも冷たくされた訳でもない
むしろ私が家に馴染めるよう何かと気遣って貰っていた
でも私は、彼女を母と呼ぶ事が、お母さん___アルマの事を無かったことにしているようで堅さが取れないままだった
そしていつの間にか距離を置くようになり、代わりにフリーダが世話を焼くようになった
夏休みに牧場に行くと言ったのも、母様と顔を合わせないようにという思惑もあったと思う
ヒストリア(………私やっぱり嫌な子だ)
ヒストリア(自分で勝手に離れて、他の皆を巻き込んで、バラバラにして……………)
自分で自分が嫌になっちゃう
フロリアンが私に遠慮してた事にも、フリーダを独占されて寂しがらせてた事にも気付けなかったなんて
ヒストリア「どうしてこんな事になっちゃったの……………?」
ヒストリア「…………………………味方なんでしょ?」
ヒストリア「助けてよ、エレン……………」
返事など帰っては来ない
分かっていても、懇願が口から出てしまった
そしてやはり返答が無いことに虚しくなり、そのまま眠った
-
- 631 : 2018/10/27(土) 23:24:11 :
翌日
ロッド「良いか?
そいつらの情報源も根こそぎ突き止めて潰せ!
ただし死人は出すなよ!?」
電話『おいおいロッドさんよお…………まどろっこしい事しねえでズドンと一発ブチ込んで埋めちまえば解決だろおい?』
ロッド「いいやダメだ!
今回の目的はあくまで私と娘達の名誉を守る事だ!
そいつら自身に訂正記事を出させねば世間は納得せん!」
電話『へいへい分かったよ……………
ただしゴミ共の処理はオレ流でやらせてもらう。
それで文句はねえな?』
ロッド「ああ、任せたぞ!根回しは任せろ」
ガチャ
ヒストリア「………」ソー
お父さんが誰かと電話している
普段は穏やかな父があんな険しい口調で話すなんて初めて見た
フリーダ「おはようヒストリア!」
ヒストリア「おはよう………」
ロッド「ああ、起きたのか2人とも。
じゃあ一緒に朝食といこう」
︙
ロッド「……………」モグモグ
フリーダ「……………」パクパク
ヒストリア「……………」モグ…
フロリアン「……………」パク… パク…
フロリアンは視線をテーブルに固定したままこっちを見ようとしない
他の皆も何も話そうとはしなかった
昨日の朝まではずっと明るい雰囲気だったのに、今日の空気は重く、朝食の味も心なしか薄く感じた
フロリアン「………ごちそうさま」
ガタン…
ロッド「あー、きょ、今日はフォンは仕事で外していてな………だから送り迎えの車は1台しか出せなくてな。すまんが3人一緒に___」
フロリアン「私………今日は気分が良くないので休みます」
パタン
ヒストリア「……………フォンさんいないの?」
ロッド「う、うむ……家の方で大事な用があるんでな。そういう訳で、先にフリーダをオルブド小で降ろし、それからヒストリアをストヘス小に送るよう頼んだ」
フリーダ「別に私、スクールバスでも良いのに……友達と一緒に通えるしさ」
ロッド「ま、まあ中学校に進んだらバスで通うと良いさ……」
ヒストリア「………………」
大丈夫………昨日は逃げ出しちゃったけど、今日はちゃんと友達には説明しなきゃ
せっかく出来た友達なんだ
今度は私も彼女達を信じよう
そうすればきっと
学校
ガヤガヤ
ソレデサー
___ガララ
ヒストリア「……………」
チラ チラ チラ
スタスタ__ガタタ
ヒストリア「女生徒ちゃん、おはよう!」
ちゃんと話さないと
女生徒「………」
ヒストリア「昨日は突然帰ってゴメンね?」
そうすればきっと
女生徒「………」
ヒストリア「あの雑誌は嘘だから!お父さんは浮気なんてしてないし、私もフロリアンもお父さんとお母さんの___」
きっとまた___
女生徒「………話しかけないでよ」
ヒストリア「え………」
女生徒「私まであなたと同じに見られちゃうじゃない……」
ヒストリア「私と………同じ……………?」
女生徒「迷惑だから
もう話しかけないでよ……………
____私はあなたみたいな
"売女の娘"じゃないんだから」
___きっとまたエレンみたいに騙されてくれる
そう思ったのに
-
- 632 : 2018/10/29(月) 23:36:06 :
- イアンは出ますか?
-
- 633 : 2018/10/30(火) 22:04:57 :
- »632
ネタに困れば出すかも知れないです
-
- 634 : 2018/10/30(火) 22:06:01 :
- そろそろ新しいスレを立てた方が良いかと
ところで貴方は登録ユーザーにならないのですか?
-
- 635 : 2018/10/30(火) 22:34:07 :
- »634
ヒストリア編終えたら新しいの立てようと思います。
このssも結構見てくれる人が居るようなので次スレ立てる時に登録しようと考えてます。
-
- 636 : 2018/10/31(水) 00:03:20 :
とあるバーにて__
記者a「いやー良いネタを見つけたなあ、おい」
記者b「まったくだ。あのガキがまさかレイスと関係を持ってたとはな……」
記者c「今日までにかなり稼いだな。
そろそろ次のネタを載せるか?」
記者a「そうだな。お次は…………
『レイス家の双子姉妹、助産師が知らなかった姉』
ってのはどうだ?」
「………」グィ
ゴク…
バーテンダー「」フキフキ
記者b「良いねえ!
とうとう開帳しちまうんだな?」
記者c「これでお嬢様の人生も終了ってな。
ああ可哀想になあ………」ニヤニヤ
記者a「へへッ、構いやしねぇ。
どうせ大した苦労もせずお屋敷で優雅に贅沢しなさってたんだ、ここらで人生の残酷さを教えてやるのが優しさだぜ?」
記者b「ま、どうせそこらの売女の股から産まれたガキだ。身の丈に合った暮らしに戻ったところでどうって事ねえさ………」グビグビ
ハハハハ!
ちげえねえ!
ゲラゲラ
___カラン
「……美味かったぜ、釣りは取っとけ」ガタ
バーテンダー「あまり店の中を荒らさないで下さいよ……?」
カツ… カツ…
「なぁに心配すんな………………修理費は経費から出らあ」ニヤリ
記者a「にしても愛人囲ってガキ拵えるたぁ、つくづく金持ちってのは良いご身分___」
ゴス___
記者a「おご!?」
黒コートの男「こんな洒落たバーで大声出すのは無粋だぜ?
記者さんよお………」
記者a「」カクン
記者b「な!?おいアンタ!
いきなり何しやがんだ!?」
記者c「こんなマネしてただで済むと思っているのか!?」
黒コート「あー悪いな。
さっきからあんたらが大声でペチャクチャ喋るモンだからどーも酒の味がイマイチでなあ………
つい黙らせたくなっちまった」ニヤァ
___ゾク
記者b「__ッ、」
記者c「そ、そいつはすまなかった………
今日はもう帰る、次は気をつけるよ………」ブル…
記者b「お、おいc!何ビビってやがんだ!?」
記者c「い、いいからaを担げ!
さっさと店を出るぞ!!」ビクビク
記者b「けどよc!」
記者c「うるさい!言われたとおりにしろ!!」ビクビク
記者c(こいつ、間違い無くヤバい奴だ!
絶対に何人かヤッちまった目をしてる!
早くこいつから離れないと___)
黒コート「おいおい。
俺ぁ何も出て行けなんて言っちゃいねえ……
静かにしてくれりゃいくらでも飲んでくれて構わねえぜ?」
記者c「い、いや………もう十分飲んだ、帰るよ………」
黒コート「いやいや遠慮すんなって!
まだまだ飲み足りねえだろ?
3人ともゆっくりしてけよ………………」
「俺がみんな仲良く黙らせてやっからよ」ニヤァ
-
- 637 : 2018/10/31(水) 00:16:24 :
- __ビス!
__ビス!
記者b「あが!?」
記者c「うぐ!?」
黒コート「俺からの奢りだ………」
記者b「な、なんだ?何を撃っ___」ガク
記者b「」ドサ
黒コート「心配すんな。ただの麻酔銃だ」
記者c「ぐ……あ、あんた一体………何……者____」
記者c「」ドサ
黒コート「俺か?俺はだな___」
「ただのケニーだよ」
-
- 638 : 2018/10/31(水) 01:51:22 :
︙
︙
『あなたが近くに居られると私達まで同類に思われちゃうじゃない!』
どうしてそんな事言うの?
私達友達だったんじゃないの?
『愛人の子供のクセによくも今までお高くとまってられたわね!
私達を見下してたんでしょ!?』
お高くとまってなんかいないよ
本当は仲良くしたかったけど、話すのが怖かっただけなの
『他所のお父さんを誘惑するなんて!
あんたの母親なんて淫売よ!』
違うの!お母さんはお父さんのお手伝いしてただけなの!誘惑なんてしてない!
『あなたどうして黙ってるの?ああそっか、本当の事を言われて何も答えられないんだ』
違う!お母さんの事を言ったらお父さんが困っちゃう!だから言えないの!
『売女のくせにお金持ちの家に上手く入り込んで…………母親が世渡り上手で良かったわねえ?』
私とお母さんはずっと二人で暮らしてたもん!お父さんの方から一緒に住もうって言ってくれただけだもん!
『あんたさ………この女が母親じゃないなら私らの前で言ってみなよ。
私の母はこんな卑しい愛人なんかじゃないってさぁ?』
嫌だ……………私を育ててくれたお母さんをそんな酷く言うなんて出来ない
絶対嫌だ
『母親じゃないなら何の関係も無いんでしょ?淫売とか売女とか言ったってなんとも思わないでしょ?
言えるよね?』
嫌だ!私を産んでくれたお母さんの悪口なんて言えない!
そんな酷い事、言える訳ない!!
『否定しないんだ……………じゃあやっぱりあんたは淫売の子供ね』
『うわー………ついに認めたぞ!やっぱりこいつの母親は売女だ!』
『おーい!うちのクラスに淫売の子供がいるぞー!』
『ねえねえ? アンタのその綺麗な服、金持ちのパパに買ってもらったの?』
『良かったねぇ〜ママが金持ちの愛人になれたからお菓子も服も選り取り見取りで……』
『あんたみたいなのなんて言うか知ってる?
カッコウの雛って言うのよ』
違う
違う、違う!
お母さんは淫売でも売女でもない!!
私のお母さんは____
『済まないヒストリア………お前の本当のお母さんの事を知られたら、お前も私も____』
「……こんなひと、私のお母さんじゃない!」
駄目よ………
「私のお母さんはこんな卑しい売女なんかじゃない!!」
私がお母さんを否定しちゃ、駄目なのに………
「こんな汚らわしい淫売が私のお母さんなわけ無いでしょ!!?
冗談じゃないわ!!!!」
私が、お母さんを貶すなんて………
ヒストリア「私のお母さんは___」
それ以上言っちゃ駄目!!!!
ヒストリア「アルマじゃない!!!!!!」
︙
︙
レイス邸
__グス
__グスン
ヒストリア「ひっく……うぁあぁ……あぁあ!」シクシク
ヒストリア「グス!………お母さん………………ごめんなさい!………ひっく……」シクシク
ヒストリア「ごめんなさい、お母さ___
ああああぁああぁああぁあああああああああああああああああああ!!!!!!」
言ってしまった
今まで隠しはしても、私自身が否定する事は決してなかった
その最後の一線を越えてしまった
私は"友達"を繋ぎ止めるために、私にとって一番尊い母を貶し、切り捨てさせられた
それなのに___
『ふーん…………でも、口でならなんとでも言えるわよねえ?』
結局、私の"友達"は私の味方でいてはくれなかった
私の味方はこの屋敷にいる家族と、遠く離れたマリア街にいる彼だけ____
そう思っていた
-
- 639 : 2018/10/31(水) 07:29:27 :
___その夜
フリーダ「ねえヒストリア………久々にゲームして遊ばない?」
ヒストリア「うん………良いよ」
スタスタ
ヒストリア「あ……」
フロリアン「」
フリーダ「あ!ねえねえフロリアン、今からゲームするんだけど一緒にどう?」
フロリアン「……………私は結構です、姉さま」
フリーダ「ちょっとだけでもやってみない?
いい気分転換になるからさ!」
フロリアン「疲れてるの……………お部屋で休んでます」
スタスタ__
フリーダ「……………じゃ、一緒にやろうかヒストリア!」
ヒストリア「うん……………」
カランカラーン
フリーダ「お客さん?こんな夜に?」
︙
ロッド「よく来てくれたなケニー」
ケニー「こんな夜に呼び出される側の身にもなれってんだよ、レイスさんよ………
あんたがうちの会社のお得意さんでなかったらその口ん中に靴を突っ込んでキレ~~~イに磨いてもらうトコだぜ?」
ヒストリア(誰?あの人…………)
フリーダ(あの人は………確か………)
ロッド「ボーナスは弾むと言っただろう………
それとさっきフォンから連絡があった。
例の3人の件は早く報告しろと言ったハズだぞ」
ケニー「___っち!
(フォンのヤロー………朝までのんきしてりゃ良いものを。早まりやがって………)」
ケニー「分かった分かった。
報告すっからコーヒーでも出せや。
叩き起こされてすっ飛んで来たんで眠くてしょうがねえ…………」ファア…
-
- 640 : 2018/10/31(水) 11:41:31 :
ケニー「結論から言うと、だ。
奴らあんたの娘についてほとんど把握しちまってたぜ」
ロッド「」
ケニー「えーっと具体的には………」パラパラ…
ケニー「あんたが出張先で秘書とイチャイチャしておめでたになった事」
ケニー「あんたのガキ共は全員パラディ総合病院で産まれたハズが、何故かヒストリアだけ町医者の診療所で出産した事」
ケニー「あんたが理事会の権限を濫用して、その町医者とグルになって出生記録を総合病院の管理下に移したこと」
ケニー「いやー危なかったなロッド。
アイツらが記事を新聞社に持ち込んでたらあんた破滅してたぜ?」
ロッド「」
ケニー「おいおい、聞こえてんのかロッド?
おーい」ツンツン
ロッド「」
ケニー「ありゃ………頭の容量を超えちまって思考停止しちまいやがった」
︙
ケニー「しっかしあんたが愛人とガキを作るたぁ、人は見かけによらねえな」
ロッド「終わった……きっと私はこれから死ぬまでパパラッチに追い回されて私生活も丸裸にされ心休まる時間も無い日々を過ごすんだ………」
ブツブツ
ケニー「………まあ、あの記者共はうちのスタッフが頭ん中をキレイに掃除した上で処分しとくから安心しろ。
それと市警には奴らが捏造記事であんたを脅して金を強請ろうとしたと言うことで話を通した」
ロッド「ほ、本当か!?」
ケニー「おう。後は記者会見やらであんたの潔白を目薬でも挿しながら訴えりゃ解決だ」
ロッド「よ………良かった………」
ケニー「ああ、それとだ。
あんたの不倫関連の情報の出どころを吐かせたら妙な事を言いやがったぜ」
ロッド「妙な事だと?
なんだそれは?」
ケニー「奴らに情報を渡したのは、10歳くれえのガキだそうだ……………
心当たりはあるか?」
ヒストリア「___」
フリーダ「……………」
-
- 641 : 2018/11/02(金) 19:32:52 :
ロッド「……………いや、分からんな」
ケニー「そうかい。
取り敢えずそのガキについても調べとくぜ。
と、まあ報告すんのはこれぐらいか。
満足かいロッド?」
ロッド「ああ、助かった。
報酬は今月分の警備手当てと一緒に振り込んでおく。
呼び出してすまなかったな」
ケニー「へいへい。
今後ともケニーズ・セキュリティ・エージェンシーをよろしくお願いすんぜ、レイスさんよ」
ロッド「………帰る前に一つ頼みたい」
ケニー「ああ?何だよ?」
ロッド「さっきの報告に合った子供の件についてだが……………
特定出来ても手を出させるなよ?」
ケニー「んなこたぁ百も承知だ。
じゃあなレイスさん」
バタン___
ロッド「まさかな……………」
︙
︙
︙
ヒストリア「____それからパパは新聞社に圧力をかけて訂正記事を出させて、私達のスキャンダルは揉み消されたわ……………」
エレン「そんな事があったのか…………」
ヒストリア「……………"そんな事"?」
ヒストリア「ふざけないでよ!!
私の家族も人間関係もめちゃくちゃにしたあんたが、なに無関係なツラしてんのよ!!?」
エレン「だから俺はお前がヒストリアだって事もお前の母ちゃんの事も知らなかったよ!!
自分の知らねえ事をどうやってバラすんだよ!?」
ヒストリア「嘘よ!!
あの後グリシャ先生が訪ねてきてパパに謝ってたのを聞いたのよ!!
これでもまだしらばっくれるつもり!?」
エレン「__ッ!? ……………親父が?」
ヒストリア「私が今までどんな気持ちで過ごして来たか分かる!?
友達に裏切られ!
家族の絆をバラバラにされ!
大切なお母さんを罵られて!
自分の居場所を壊された私の気持ちが!!」
ヒストリア「私の大事なものが踏み躙られ、壊されて_____
全部エレンのせいなんだからッ!!!!」
エレン「お、俺の………せい?」
ヒストリア「だから………今度は私がエレンの居場所も友達も………大事なものをみんな壊そうと思ったのよ……………」
ヒストリア「エレン、言ったよね………?
私の味方だって……騙されてやるって………
本当は分かってたんでしょ………?
私が愛人の子だって事も、"クリスタ"なんて居ないってことも……………
そうなんでしょ!!!?」
エレン「……………」
ヒストリア「なんとか言ってよ!!」
-
- 642 : 2018/11/03(土) 22:14:40 :
エレン「うーん………」
エレン(参ったな…………今朝からとっくに頭が限界なんだが……)
取り敢えず今の状況を整理すると……
俺の目の前にいるヒストリアが実は俺が昔知り合ったクリスタ・レンズで
ロッドのおじさんの愛人との間に出来た娘で
その事を俺に知られないようクリスタという偽名を使っていた
ところがそれからすぐにマスコミに愛人である母親の事がバレて
そのせいで友達からイジメられ、家族ともギクシャクしちまって
クリスタ___じゃなくてヒストリアは俺がこいつの家の事情を何らかの方法で突き止めてマスコミにバラしたと思い、偶然同じウォール校に進学した俺に復讐しようとした…………
エレン(ダメだ……………全く思い当たる節が無い。でも親父が俺の事を謝ったってくらいだし、もしかしてうっかりどこかで洩らしちまった可能性もあるしなあ…………)ウーン…
ヒストリア(…………なに悩んでんのよ?)
ヒストリア(まさか本当に何の心当たりも無いって言うの…………?)
ヒストリア(…………いいえ、騙されるもんか!
グリシャ先生がはっきりエレンの事で謝るのを聴いたんだ!)
ヒストリア(たとえ悪気が無かったからって私の生活をめちゃくちゃにした罪が無くなる訳なんて無いんだから!!)キッ
エレン「うーん……………なあクリ___じゃなかった、ヒストリア。
本当に親父が俺の事で謝りに行ったのか?」
ヒストリア「ええそうよ!
あんたがマスコミに私の事をバラして申し訳無いって、確かに言ったのよ!?
これでも言い逃れするつもり!?」
エレン「…………親父がそんときに言った事、一字一句覚えてるか?」
ヒストリア「忘れられるもんですか………」
ーーーーーーーーーー
グリシャ『お話は全てアッカーマンさんから聞きました………………本当に申し訳ありませんでした!!』ドゲ_
ロッド『顔をあげてくれ、グリシャ君。
何も責めようと言うわけではない。
それに君は知らなかったんだ、責任を感じることは無いんだ』
グリシャ『いいえ………………私はあの子の父親です、息子のしでかした事は私の責任でもあるのです!』
物陰__
ヒストリア(………………息子って、エレンの事?)
ロッド『あの子も実の父親の事を知りたくて仕方なかったんだろう………それであんな質の悪い記者共にそそのかされてしまったんだ。
どうか責めないであげてくれ』
グリシャ『………それでも、元を辿れば私自身の不注意が発端です!』
グリシャ『息子がマスコミにアルマさんやヒストリアの事を話したりしなければ、あなたもご家族も、苦しむ事は無かった!
本当にすみませんでした!!』
ヒストリア『………………………ウソだ』
ヒストリア『こんなの、きっと悪い夢だ………』ジワ…
ヒストリア『だってエレンは………』ポロポロ
ヒストリア『エレンは………』ポロポロ
____私の味方だもの
-
- 643 : 2018/11/03(土) 22:51:25 :
ヒストリア(そっかぁ………)
ヒストリア(あれだけ頑張って演技したのも無駄だったんだ……)
ヒストリア(バカみたい…………エレンにウソをついた事を悩んで、騙されてやるなんて言葉に安心して………)
ヒストリア『結局騙されてたのは私の方じゃない………………………ふふっ』
ヒストリア『ふふふふふふ!
あははッ!
あははははははははははははは!!
あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!』ポロポロ
もう誰も信じない___
私を裏切る友達なんて要らない___
踏み躙られるくらいなら私が先に踏み付けてやる___
____私はエレンを赦さない
ーーーーーーーーーーーー
エレン「………………………………」
ヒストリア「信じたくなかった………エレンが裏切ったなんて考えたくも無かった」
ヒストリア「だからグリシャ先生が来るって聞いて、あんたは無関係だって事を確かめたかった………………それが、最悪の真実を知らされる事になるなんてね……………」
ヒストリア「どう?次はどんな言い訳をするつもり?」
エレン「………」
エレン(まさか……………)
エレン(いや、時期的にもちょうどあの時に重なる………………)
エレン(もしそうだとしたら___
俺は完全にとばっちりじゃねえか………)
エレン「……………」チラ
ジーク「?」
ジーク(話は済んだかなー?)ニッコリ
-
- 644 : 2018/11/03(土) 23:19:27 :
- 期待
-
- 645 : 2018/11/03(土) 23:26:02 :
エレン「………………」
ヒストリア「返す言葉も無いわよね……………
私がどれだけあんたを恨んでいるか、納得できたかしら?」
エレン「ああ…………よーく理解したよ。
本っっっっ当に何にも言えねえよなあ!」ヒクヒク
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ヒストリア「___ッ、
な、なによ………事実を突き付けられて逆切れ?
つくづく見下げ果てた奴よね?」
エレン「ちょっと待ってろ………………」ゴゴゴゴ
ヒストリア「ふん…………ええ待ってあげるわよ。
さっさと取巻き共を呼んで私を痛めつければ!?」
カツン_
カツン__
カツン___
ジーク「___でさぁ、そこでゾフィアが例のごとく脈絡のねえ話題を投入して___
よお、エレン!
お話は済んだか?
あの娘随分エキサイトしちゃってたみたいだけど?」
ユミル「……イェーガー!てめえ!」
ガ__
ジーク「おっとダメダメ!
暴力はイケないよユミルちゃん?」ギリィ!
ユミル「ぐぁ! は、放せ………」ギリギリ
ライナー「ちょっ!?ジークさんやり過ぎですって!」
ベルトルト「相手は一応女の子なんですよ!?」
ユミル「がぁッ!?
べ、ベルトルさん、テメ、一応って何だよ………ッあ゛あ゛!?」
エレン「止めろよジーク」
ジーク「え〜?
だってこいつ俺の可愛いエレンを闇討ちしようとした不届き者じゃん。
少しくらい痛い目に遭っても当然の___」
エレン「フ―――――――――・・・
離してやれよ、“兄さん”?」ニコリ
ジーク「うん放す。
やっぱり女の子には優しくしないとね♪」パ
ユミル「く――――ッ!
イェーガー………何のつもりだテメエ?」
エレン「なあ、ジーク。
それとユミルだったな?
ちょっとあっちで一緒に話そうぜ?」
ユミル「ふん……仕返しタイムって訳か?
上等だ………いってやらあ」
ジーク「あーエレン?
なんかさっきからピークちゃんからスゲー殺気溢れるメッセージが届いててさ、そろそろ練習に戻ろうかと___」
エレン「すぐに済むからさぁ、頼むよ―――――」
エレン「"兄さぁん"」ニコォ…
ライナー「__!」ゾク
ベルトルト「………ッ」ゾク
ジーク「んもお仕方ないなぁ♪
兄ちゃんが付いてってやるから安心して良いからな?」
エレン「いやあ助かるよ………」ニコォ…
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ライナー(気のせいか………?)
ベルトルト(心なしか……エレンの笑顔が黒い)
-
- 646 : 2018/11/04(日) 00:32:01 :
ヒストリア「………………」
ユミル「………………」
エレン「………………」
ジーク「〜♪」
エレン「取り敢えず紹介する…………
こいつはジーク・イェーガー」
エレン「俺の腹違いの兄貴だ」
ヒストリア「_____え?」
ジーク「どーもどーも。
エレンのお兄ちゃんです」
ユミル「何だ?
兄貴に頼んで仕返しする気かよ?」
エレン「なあジーク……………さっきヒストリアの事で何か知ってるみたいだったけど、こいつの事どこまで知ってるんだ?」
ジーク「うん?
えーと、会ったのは今日が初めてだから詳しくは知らないが___
ロッドさんがアルマ・ファルメルって秘書と出張先でヤッちゃった結果出来た娘で
臨月になったアルマさんが親父の診療所に駆け込んで出産した事とか
アルマさんが亡くなってレイス家に引き取られた事とか、
誕生日が末っ娘のフロリアンちゃんと1日違いだから、ロッドさんが親父に頼んで出生記録を改竄させて表向きは双子の姉になってる事とか、
これくらいしか知らないなあ………」
ヒストリア「」
ユミル「」
エレン「………で、その話誰から聞いたんだ?」
ジーク「お袋からだけど?
ほら、お袋は引っ越す前まで総合病院の産婦人科で働いてたじゃん?」
ジーク「実はあれ、ロッドさんの伝で紹介してもらったらしくてさー。
奥さんがお産の時はずっとお袋が担当してたから、レイスさんちの5人子供の事は良く知ってるんだけどさ」
ジーク「4年くらい前にレイス牧場に行った時に、自分の取り上げたことのないヒストリアちゃんを見かけたんで、ロッドさんに事のあらましを聞いたんだってさ」
ヒストリア「」
ユミル(おいおい………それじゃあ___)
エレン「そうかそうか………………
___で、その事、誰かに話した事は?」
ジーク「有るよ」
ジーク「新聞記者だったかな………家に3人の中年が訪ねて来て、そいつらにだけ話したな」
ヒストリア「」
ユミル「………………」
エレン「……どうして話したんだ?」
ジーク「いやさあ…………お袋が親父の事を、死んだって言い張って全然話してくれなかったからさ。
でも毎年クリスマスに誰かにプレゼントを贈ってたから、もしかして本当は親父は生きてるんじゃないかって考えて、それであの記者らと取り引きして親父の事を調べてもらったって訳」
エレン「ふーん…………なるほどなぁ?」
ジーク「いやあ、あの後お袋にメッチャ怒られたっけなー。
お袋があんだけ怒ったのは後にも先にもあの時くらいか………………おお怖!」
エレン「………………だそうだ。
何か疑問はあるか、二人とも?」
-
- 647 : 2018/11/04(日) 03:13:04 :
- ミカサは日系アメリカ人?
-
- 648 : 2018/11/04(日) 12:47:14 :
- »647
そのつもりです
-
- 649 : 2018/11/06(火) 06:26:11 :
ユミル「………………………………めぇか___」ボソ
ジーク「うん?」
ユミル「てめえかぁああああああ!!!」クワ!
ブン!
ユミル(ぶん殴ってやる!!
こいつのせいで!!
こいつのせいでヒストリアが!!!!)
ユミル「___ラァアッ!!」ビシュ‼
パシ__
ジーク「何だよ危ねえなぁ………」グググ…
ユミル「このヤロー……大人しく殴られやがれ!!」グググ
ジーク「ヤダよ、俺痛いの嫌いだし。
それに君の目付き、
どこぞのチビに似ててなんかムカつくし」
ユミル「こっちはてめえに億倍ムカついてんだ!!
クソ野郎が!!!!」グググ
ジーク(うわー………口の悪さまでそっくり!
この娘本当に女子か?
背もエレンよりあるし…………
__ヤベッ、隣にあのチビを並べてみてぇ……
メッチャ笑えそう!)ブフッ
ユミル「なにニヤついてんだ!?
舐めやがって!!」
ジーク「悪いけどさ………俺は弟をイジメた奴には容赦しねえんだよね?
お兄ちゃんなもんで」ギュゥ…
___ミシィィィ…
ユミル「ぐああああああ!!?」
ヒストリア「ユミル!!」
パ__
ジーク「ふぅ……それにいつまでもタイプじゃない女の手を握んのはストレス溜まるしね。
ピークちゃんレベルに生まれ変わってから出直してきて」
ユミル「ちくしょう……ちくしょおお!!」
エレン「___じゃあ俺が代わりに」
ジーク「ん?
どうしたエレ___」
ドォオオン!!
ジーク「んだばあああ!?!?」
-
- 650 : 2018/11/06(火) 07:01:43 :
ドガッシャアアアアン‼
ジーク「ぐほッ……!!」ガラガラ
エレン「………………」ゴゴゴゴゴ
ジーク「ぐ……………いいパンチだ………
強くなったな………エレ___」
エレン「っし!!」ビシュゥ!!
小銭「」ビシィ‼ ビスビスビス‼
ジーク「んぎゃああああああ!?!?」
アアアアアアアア‼
ライナー「この悲鳴は!!」
ベルトルト「ジークさんだ!!」
ジーク「おごぉ………お、お前………いつの間に俺の十八番を!?」
エレン「最期に言い遺す事はあるか?
クソ兄貴………?」ゴゴゴゴゴ
ジーク「エレン………」ヨロ…
ジーク「素晴らしいぞエレン!!
まさかここまで投げれるようになってたなんて!!
今からでも遅くない、うちの学校に転入しよう!!
二人でうちの野球チームを導k___」
エレン「この__ド畜生がああああああああああああああああ!!!!!!!」
ベルトルト「ジークさん!」タタタ
ライナー「おい!一体何が___」
ヒストリア「」ガタガタガタガタ
ユミル「」ブルブルブルブル
ライナー(ジークさんの悲鳴を聞いて袋小路を覗き込んだ俺達の前には、今まで見たこともない凄惨な光景が広がっていた)
ベルトルト(全身に小銭がめり込みながらも感激の笑みを浮かべた血まみれのジークさんと、
それを憤怒の形相で足蹴にするエレンを、僕たちは忘れる事はないだろう)
参考画
https://blog.goo.ne.jp/muna73/e/39206f810c795efcc6d1d89ba6e1e603/?img=9d213f2f1604b8aa65cf4ed32583cc5c
ライナー(俺達はこの日思い知った)
ベルトルト(エレンがブチ切れるとジークさんより怖いと言う事を)
-
- 651 : 2018/11/08(木) 21:43:05 :
ドゲシ‼ ドゲシ‼
エレン「廊下でわざとらしくドリンクを引っ掛けられたのも!」デュクシ!
エレン「ランチタイムにゲロを食らいそうになったのも!」デュクシ!
エレン「厨二病見てえな格好で学校を出る羽目になったのも!」デュクシ!
エレン「訳のわからん集団に追っかけられたのも全部!」デュクシ!
エレン「お! ま! え! の!」
エレン「所為かぁーーーッ!!!!」ドゴォオ‼
ジーク「おっふ!!」フルボッコ
ジーク(あああああ、いい!!
初めての兄弟喧嘩………良いぞぉ!!)ボロボロ
ジーク(と言ってもエレンが可愛い過ぎて俺からは手を出せないけど___)
ジーク(取り敢えず気を失う前に脳内フォルダにエレンの初・ブチ切れ表情を焼き付けておこう………)
ジーク(ああ…………)
ジーク(やっぱ兄弟って…………)
ジーク(良いよね………)
ジーク()
………
_
エレン「聞いてんのかてめええええ!!!?」
ドゲシ‼ ドゲシ‼
ライナー「エレン!
もう気を失ってる!!」ガシ
ベルトルト「もうその辺にしようよ!?」ガシ
エレン「あ!?
テメーら何しやがんだ!?
放せよ!!」
ベルトルト「流石にこれ以上はジークさん死んじゃうってば!」
エレン「まだだ!!
こいつは無駄に頑丈だから後2、300発は問題ねえよ!!」
ライナー「いやそれは無いから!
いくらジークさんがお前限定のマゾでもそれは無いって!!」グイ‼
︙
ライナー「落ち着いたか………?」
エレン「ぜぇ… ぜぇ… お、落ち着いたから放せ…………」フー、フー
ベルトルト「ほ、良かった…………ジークさん、息は有るよ」
ベルトルト「かろうじてだけど」
ジーク【血まみれ&小銭まみれ】「」チーン
ユミル(な、何だこいつ……
ファンクラブの猛者共を一人で壊滅させた野郎をあっという間にのしちまいやがった)
ヒストリア「…………」ガクガク
ヒストリア(あああ………なんて事……………)
ヒストリア(この4年間、私の思い違いでエレンを恨んで…………入学早々デタラメを触れ回って陥れた上に闇討ちしようとして…………)
ヒストリア(ダメだ…………どう言い繕っても絶対に赦して貰えっこない……………)
エレン「……………おい」ジロ…
ヒストリア「ひっ!?」ビックゥ‼
エレン「クリスタ……………いや、ヒストリアだな……………」ギラ…
ヒストリア「あ………あ………」ガタガタ
ヒストリア(怒ってる……)ガタガタ
ヒストリア(あの目付き……絶対怒ってる目だ……!)ガタガタ
-
- 652 : 2018/11/08(木) 23:11:04 :
ザッ…ザッ…ザッ…
エレン「色々と言いてぇ事はあるが……」ゴゴゴ
ヒストリア「あ……あ………」ブルブル
ヒストリア(き、嫌われちゃった……せっかく誤解が解けたのに………私がエレンを信じられなかったばっかりに………)
ザッ…ザッ…ザッ…
エレン「まずは___」ゴゴゴゴゴ
ヒストリア「ぃ…………ゃぁ…………」ブルブル
ヒストリア(エレンはずっと味方でいてくれたのに………それなのに私の方からエレンを裏切るような事を………)ジワァ…
ザッ……
エレン「俺の馬___
ヒストリア「イヤあああああ!!!!」ダッ‼
エレン「__鹿兄貴のせいで迷惑かけてすまなかっt___っておい、待てよ!?」
ヒストリア「いやああぁぁぁぁぁぁ…………_____ 」ピュー…
エレン「まだ俺謝ってる途中___って、
行っちまった………………なんなんだよ一体」
ライナー「いや…………お前のその目付きで迫られたら怖えぞ……?」
エレン【血塗れ】「迫ってねえよ、謝ろうと思って歩み寄っただけじゃねえか!」ギロ
ライナー(昔からこいつの眼力ハンパないからな………そりゃあ怒ってるようにみえらぁな)
ベルトルト(おまけにさっきまでジークさんを血祭りにして返り血を浴びたせいで余計に凄味が………)
ベルトルト「………取り敢えずジークさんの返り血を拭けば?」
エレン【血濡れ】「ん………?
うわ、きったねーな……
これじゃあシミになっちまうぜ………」フキフキ
エレン「__って、いっけね!!
ヒストリアに誤解を解いて貰わねえと!」ダッ
ユミル「待ちなイェーガー………あたしが連絡を回しといてやる………………」
エレン「え? ……い、良いのか?」
ユミル「良いも悪いも無え…………そもそもこっちの勘違いだ」ピッピッピ
ピコーン ピコーン
ユミル「……………これで良い。
わりいが行くぜ………お姫様を慰めにゃならねえんでな」
エレン「あ、俺もあいつに謝らねえと__」
ユミル「あたしが伝えてやるからお前は今日は帰れ」
エレン「けどよ、ジークのしでかした事は俺にも責任が………」
ユミル「話の通じねえ野郎だな……………」
エレン「は?どういう意味だ?」イラ
ユミル「あいつは今はお前と顔を合わせたくねえんだよ。
ムカつく事にな………」ッチ
エレン「何だよ、別に俺はあいつに仕返しする気なんてねえぞ?」
ユミル「もういい………迷惑かけたな、あばよ」
タッタッタ___
エレン「何だよあいつ………まあ、誤解を解いてくれたのは有り難えけど……」
ライナー「やれやれ………取り敢えずは、助かったな」
ベルトルト「ジークさんとアルレルト君は助かったのか微妙だけど………」
エレン「あ!そうだ、おいアルミン!
大丈夫か!?」ユサユサ
アルミン「____ん………」パチ
アルミン「___ユ、ユミル様!
どうかご勘弁を!!
____あ、あれ?エレン……?」キョロキョロ
エレン「もう終わったぞ」
アルミン「終わった……?
ファンクラブは___ひっ!?」
FC'sだったもの
「「「「「「「「「 」」」」」」」」」
ドーン…
アルミン「な、何なの!?この屍の山は!?」
ライナー「まぁ………なんだ、色々あって結局俺達は無事で済んだんだ」
エレン「ついでに諸悪の根源も駆逐出来た」ジロ
ジーク【血まみれ&小銭まみれ】
「」チーン
アルミン「ジ、ジーク……さん?
一体僕が気を失ってる間に何が……」
「うわ!?なんだこりゃ!?」
-
- 653 : 2018/11/09(金) 00:12:57 :
コルト「なんだってこんな所に人が大勢倒れてるんだ?」
ピーク「まるで死体置き場だね……」
エレアル「「あ」」
ライナー「コルト!」
ベルトルト「ピークさんも……」
コルト「ライナー、ベルトルト!」
ピーク「エレン君!アルミン君!
無事だったんだね?」
ライナー「お前らなんでここに……」
ピーク「ジークさんが全然来ないから、どうせどこかで騒ぎを起こしてると思ってね………
人の悲鳴がする方向に向かったら案の定、ね」
ベルトルト「こんなパラディの町中まで来て、危ないんじゃ……」
コルト「なんかさっき、ピークとの通話でエレン君が危ないとか言ってたみたいでちょっと心配になってな………まあ見たところ無事みたいだけど」
アルミン(この人もレベリオ校か………)
ピーク「………で?
あのブラコンサボり魔はどこかな?」ゴゴゴ
エレン「あー……ジークなら………………」
︙
ジーク【血まみれ&小銭まみれ】
「」チーン
アルミン「………………………これ、本当にジークさん?」
コルト「そ、そんなバカな………………あの人がここまでヤラれるなんて………ありえない!!」
ピーク「………エレン君、だよね?」
エレン「その………すみません、つい抑えが効かなくなっちゃって………………」
ピーク「ああ良いんだよ………この人も本望だったみたいだし」
アルミン(全身に小銭が食い込んでいながら満面の笑みを浮かべて気絶してる………………イェーガー兄弟、なんて恐ろしい!!)
ピーク「……………取り敢えず、小銭取っとけば?
エレン君のなんでしょ?」
エレン「あ、そうだった!
忘れるとこだった………」ハガシ
ベルトルト「完全にのびてるね………突っついても反応しない」ツンツン
コルト「仕方ない………ライナー、担ぐから片方の腕を頼む」
ライナー「分かった」
「おいテメーら!!そこで何してやがる!?」
エレン「げ………」
アルミン「あれはうちの不良共……」
不良「な!?お前らはレベ校の!!
また俺達の町で勝手なマネしやがって!!」
不良2「おい、ここに倒れてるコイツら、うちの中等部の奴らじゃねえか……テメーら!!
一体何しやがった!?」
不良3「ひでぇ…………ナットやボルトがめり込んでやがる!
おい、しっかりしろ!」
ライナー「おいコルト!ジークを隠せ!!」
コルト「わ、わかった………ライナーとベルトルト、お前たちは怪しまれないように向こうに行け!」
ベルトルト「う、うん………」ソソクサ
-
- 654 : 2018/11/09(金) 00:14:01 :
コルト「なんだってこんな所に人が大勢倒れてるんだ?」
ピーク「まるで死体置き場だね……」
エレアル「「あ」」
ライナー「コルト!」
ベルトルト「ピークさんも……」
コルト「ライナー、ベルトルト!」
ピーク「エレン君!アルミン君!
無事だったんだね?」
ライナー「お前らなんでここに……」
ピーク「ジークさんが全然来ないから、どうせどこかで騒ぎを起こしてると思ってね………
人の悲鳴がする方向に向かったら案の定、ね」
ベルトルト「こんなパラディの町中まで来て、危ないんじゃ……」
コルト「なんかさっき、ピークとの通話でエレン君が危ないとか言ってたみたいでちょっと心配になってな………まあ見たところ無事みたいだけど」
アルミン(この人もレベリオ校か………)
ピーク「………で?
あのブラコンサボり魔はどこかな?」ゴゴゴ
エレン「あー……ジークなら………………」
︙
ジーク【血まみれ&小銭まみれ】
「」チーン
アルミン「………………………これ、本当にジークさん?」
コルト「そ、そんなバカな………………あの人がここまでヤラれるなんて………ありえない!!」
ピーク「………エレン君、だよね?」
エレン「その………すみません、つい抑えが効かなくなっちゃって………………」
ピーク「ああ良いんだよ………この人も本望だったみたいだし」
アルミン(全身に小銭が食い込んでいながら満面の笑みを浮かべて気絶してる………………イェーガー兄弟、なんて恐ろしい!!)
ピーク「……………取り敢えず、小銭取っとけば?
エレン君のなんでしょ?」
エレン「あ、そうだった!
忘れるとこだった………」ハガシ
ベルトルト「完全にのびてるね………突っついても反応しない」ツンツン
コルト「仕方ない………ライナー、担ぐから片方の腕を頼む」
ライナー「分かった」
「おいテメーら!!そこで何してやがる!?」
エレン「げ………」
アルミン「あれはうちの不良共……」
不良「な!?お前らはレベ校の!!
また俺達の町で勝手なマネしやがって!!」
不良2「おい、ここに倒れてるコイツら、うちの中等部の奴らじゃねえか……テメーら!!
一体何しやがった!?」
不良3「ひでぇ…………ナットやボルトがめり込んでやがる!
おい、しっかりしろ!」
ライナー「おいコルト!ジークを隠せ!!」
コルト「わ、わかった………ライナーとベルトルト、お前たちは怪しまれないように向こうに行け!」
ベルトルト「う、うん………」ソソクサ
-
- 655 : 2018/11/09(金) 00:16:23 :
- »654
連投ミス
-
- 656 : 2018/11/09(金) 00:36:24 :
- あれ?ユミルの一人称ってあたしだったっけ?
進撃の女キャラって一人称全部私じゃなかったっけ?
-
- 657 : 2018/11/09(金) 03:11:51 :
- ライナーがジークを呼び捨て!?
-
- 658 : 2018/11/09(金) 06:09:09 :
- »656、657
失礼、遅くに書いたので設定の混乱がありました。
ミスは脳内で補完して下さい。
-
- 659 : 2018/11/10(土) 18:17:37 :
アルミン「あわわ………マズイよエレン、ジークさんがファンクラブをやっつけたのを知られたらピークさん達が………」
エレン「ヤバくなったら俺が説得するから、静かにしてろ。
………………説得出来れば良いんだが」
不良3「おい中坊!
何があったんだ!?」
FC「うぅ……………レ、レベリオの………生徒が……」
不良1「何だと!?」
FC「ジ、ジークとか言う奴が………ぐ!」ガク…
不良2「ジークだと!?
クソ…………おいレベ公共!!よくもうちの生徒に手ぇ出しやがったな!?」
コルト「い、いや違う!俺達はたまたま通りかかっただけだ!何もしていない!」
不良1「とぼけんじゃねえぞコラ!!
うちの縄張りを荒らして無事に帰れると思うなよ!?」
ピーク(マズイね……………ライナー達はジークさんを連れて行っちゃったし………)
不良4「こちらですぜ!!」
「おい、俺は今人探しで忙しいんだ。ケンカならテメーらで勝手にやってろ」
不良5「それどころじゃありやせんぜ!
うちの生徒がジークの野郎に大勢やられちまったんですよ」
「…………………………何だと?」
コルト「あ、あいつは………」
ピーク「あら?」
エレン「リヴァイさん!」
リヴァイ「やっぱり居たか……………無事かエレン?」
コルト「ヤバイ………元締めが出て来るなんて!」
ピーク「落ち着いてコルト」
コルト「ピーク!あいつはジークさんと互角にやり合えるほどの奴だぞ!?」
ピーク「良いから落ち着きな!」
エレン「リヴァイさん達、今までどこに………」
リヴァイ「すまねえな………………このクソガキ共にずいぶん遠くまで誘き出されちまったもんでな……」
オルオ「おら、逃げようとすんじゃねぇよ!」
エルド「まったく………手間のかかる」
生徒1・2「「ひ、ひぃぃ……」」ガクガクブルブル
ミケ「………」グイ
「ぐ…………」ガク
エレン「お前!?」
アルミン「マルコ同志………」
マルコ「アルミン同志………」
ミケ「学校に戻る途中、こいの鞄からリヴァイの使う除菌スプレーの匂いがしてな………」
エルド「何かあると思って声を掛けたら慌てて逃げようとするんで、とっ捕まえたらリヴァイ先輩のスマホを持っていてな」
グンタ「それで問い詰めたら、うちの学校のグループがお前を闇討ちしようとしてるって聞いて、町まで探しに来たんだが………」
ペトラ「どうしてここに……レベリオの生徒がいるのかしら?」ジロ
エレン「あ、いや……………」
エレン(ジークの事はどう言い繕うか………)
「___た、」
アルミン「たまたま通りかかった人に助けを求めたら、その人がレベリオの生徒でして、闇討ちしようとした人達をやっつけてくれたんです!!」
-
- 660 : 2018/11/10(土) 20:51:41 :
エレン「アルミン!?」
リヴァイ「ほう………詳しく話せ」
アルミン「はい…………その、エレンとうちの学校のヒストリアがケンカしてるのを、ヒストリアファンクラブの会員達が見て、その人達がはやまってエレンを襲おうとしたんです」
グンタ「……ヒストリアって知ってるか?」
ペトラ「確か……フリーダの一番下の妹かしら?」
エルド「オルオ知ってるか?」
オルオ「ふん、入学したての女子なんざ眼中に〈ガリ〉__んがぁ!?」
アルミン「それで、学校を出たあとここで待ち伏せに遭った時、たまたま通りかかったレベリオ生に助けて貰ったんです」
リヴァイ「ジークはどうした?」
アルミン「大勢を相手にしてさすがに無傷では済まなかったので、後から来たこの人達の連れに運ばれました」
リヴァイ「なるほどな………」チラ
ピーク「………」コクリ
ザッザッザッ
ピーク「………」
コルト「………」ジリ…
リヴァイ「おい、そこのレベリオ校の。
どうやら後輩が世話になったようだな。
礼を言う」
コルト「………………へ?」
ピーク「いえいえ……助けたのはうちのジークですから……」
不良「な!?リヴァイさん、やっちまわねえんですかい!?」
不良「コイツらうちの生徒に手ぇ出したんですぜ!?」
不良「せめてやられた奴らの落とし前を!!」
リヴァイ「____うるせぇよ」ギロ…
不良s「「「「「「う……」」」」」」ビク
リヴァイ「ガキ共が勝手に起こした騒ぎまでいちいち出張ってられるか」
リヴァイ「ただでさえコイツらのせいで余計な労力を使っちまったってのによお?」ジロ
生徒1・2「「ひぃ!?」」ブルブル
リヴァイ「どうしてもやりてぇなら俺抜きでやれ」
不良「「「「「く………」」」」」
ピーク(ほ………………どうやら穏便に済みそうだね)
コルト(アッカーマン、思ったより思慮深くて助かった………)
ピーク「ありがとねアルミン君、フォロー助かったよ」
アルミン「い、いえ……」
エレン(そういう事か………ジークが絡んできたんじゃなく、俺らが巻き込んだって体にすれば、少なくともピークさん達に報復する名分は無いからな………)
-
- 661 : 2018/11/11(日) 22:05:23 :
不良「……おい、どうする?」
不良「どうするって、どうしようもねえだろ?」
不良「下手にこっちが手え出したら連中が報復して来るかも知んねえしよ……」
不良「リヴァイさんが乗らねえんじゃな…」
不良「くそ………おいレベ公!
見逃してやるからさっさと失せろ!」
コルト「そうするよ……」
ピーク「どうもお邪魔しました〜」ニコ
エレン「やれやれ………どうにか丸く収まったな。やるじゃねえかアルミン」
アルミン「いや、リヴァイ先輩が不良達を抑えてくれたからさ。
何はともあれこれで一件落着___」
「待てよ………うちの大将をボコボコにしたお礼が済んでねえぞ!」
エレン「!」
アルミン「!」
ピーク「!?」
コルト「ポルコ!?」
ポルコ「よくもジークさんを半殺しにしやがったな!?」
リヴァイ「ん?何だお前は?」
ポルコ「アッカーマン!!
やはりテメエか!?
テメエがジークさんをッ!!
皆、こっちだ!!」
ゾロゾロゾロ
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
アルミン「な!あいつらは………」
コルト「うちのヤンキー共!?」
ピーク「ちょっと!
なんであんた達までこっち側に来てるのさ!?」
ポルコ「オメーらが遅いから心配になって様子を見に来たら、血だらけのジークさんを担いだライナー達に会って、急いで招集をかけたんだよ!!」
ーーーーーーーーーーー
数分前
ポルコ『くそ………ジークさんもピークもコルトも全然戻らねえ……。
何してやがんだ?』
ライナー、チョットアルクノハヤイ!
シッカリシロヨナ、ベルトルト…
ポルコ『ん?』
ライナー『このくらい歩いただけでへばるなんざみっともなくないか?』
ベルトルト『体力バカの君と一緒にしないでくれよ……』ゼェ…ゼェ…
ライナー『とにかくフクロウまで運ぶぞ。
この格好をウチやレベリオの生徒に見られたら厄介だ………』
ポルコ『何が厄介なんだよ?』
ライナー『ぽ、ポルコ!?』
ベルトルト『なんで君までここに居るんだ!?』
ポルコ『ピークとコルトがジークさんを探しに行ったまま戻らねえから、仕方なくな……』
ポルコ『お前らこそここで何を___』ハッ
ジーク『』
ポルコ『ジークさん!?なんでこんな血まみれなんだよ!?』
ライナー『あ、いやこれは……』ギク
ポルコ『まさかウォールの奴らにやられたのか!?そうなのか!?』
ベルトルト『あー……これはエレンが___』
ポルコ『イェーガー弟………?
___ま、まさかあいつ等、弟を人質に取って動けなくなったジークさんをなぶり殺しに!?』
ポルコ『クソッ!!
あの悪魔どもがあ!!!!』ピポピポピポ
ライナー『ち、違う!!
やったのはエレンで___っておい!
何やってんだ!?』
ポルコ『ジークさんの舎弟の奴らに招集かけたんだよ!!
クソッ、ピークやコルトも危ねえ!!』ダッ
ベルトルト『違う、そうじゃない!!
待ってよポルコお!!』
ポルコ『待ってろコルト!!ピーク!!!』
ライナー『待つんだ、ポルコぉぉおおお!!』
ダダダ………………
-
- 662 : 2018/11/11(日) 22:05:56 :
不良「……おい、どうする?」
不良「どうするって、どうしようもねえだろ?」
不良「下手にこっちが手え出したら連中が報復して来るかも知んねえしよ……」
不良「リヴァイさんが乗らねえんじゃな…」
不良「くそ………おいレベ公!
見逃してやるからさっさと失せろ!」
コルト「そうするよ……」
ピーク「どうもお邪魔しました〜」ニコ
エレン「やれやれ………どうにか丸く収まったな。やるじゃねえかアルミン」
アルミン「いや、リヴァイ先輩が不良達を抑えてくれたからさ。
何はともあれこれで一件落着___」
「待てよ………うちの大将をボコボコにしたお礼が済んでねえぞ!」
エレン「!」
アルミン「!」
ピーク「!?」
コルト「ポルコ!?」
ポルコ「よくもジークさんを半殺しにしやがったな!?」
リヴァイ「ん?何だお前は?」
ポルコ「アッカーマン!!
やはりテメエか!?
テメエがジークさんをッ!!
皆、こっちだ!!」
ゾロゾロゾロ
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
レベ校生「#」
アルミン「な!あいつらは………」
コルト「うちのヤンキー共!?」
ピーク「ちょっと!
なんであんた達までこっち側に来てるのさ!?」
ポルコ「オメーらが遅いから心配になって様子を見に来たら、血だらけのジークさんを担いだライナー達に会って、急いで招集をかけたんだよ!!」
ーーーーーーーーーーー
数分前
ポルコ『くそ………ジークさんもピークもコルトも全然戻らねえ……。
何してやがんだ?』
ライナー、チョットアルクノハヤイ!
シッカリシロヨナ、ベルトルト…
ポルコ『ん?』
ライナー『このくらい歩いただけでへばるなんざみっともなくないか?』
ベルトルト『体力バカの君と一緒にしないでくれよ……』ゼェ…ゼェ…
ライナー『とにかくフクロウまで運ぶぞ。
この格好をウチやレベリオの生徒に見られたら厄介だ………』
ポルコ『何が厄介なんだよ?』
ライナー『ぽ、ポルコ!?』
ベルトルト『なんで君までここに居るんだ!?』
ポルコ『ピークとコルトがジークさんを探しに行ったまま戻らねえから、仕方なくな……』
ポルコ『お前らこそここで何を___』ハッ
ジーク『』
ポルコ『ジークさん!?なんでこんな血まみれなんだよ!?』
ライナー『あ、いやこれは……』ギク
ポルコ『まさかウォールの奴らにやられたのか!?そうなのか!?』
ベルトルト『あー……これはエレンが___』
ポルコ『イェーガー弟………?
___ま、まさかあいつ等、弟を人質に取って動けなくなったジークさんをなぶり殺しに!?』
ポルコ『クソッ!!
あの悪魔どもがあ!!!!』ピポピポピポ
ライナー『ち、違う!!
やったのはエレンで___っておい!
何やってんだ!?』
ポルコ『ジークさんの舎弟の奴らに招集かけたんだよ!!
クソッ、ピークやコルトも危ねえ!!』ダッ
ベルトルト『違う、そうじゃない!!
待ってよポルコお!!』
ポルコ『待ってろコルト!!ピーク!!!』
ライナー『待つんだ、ポルコぉぉおおお!!』
ダダダ………………
-
- 663 : 2018/11/11(日) 22:07:43 :
失礼、何故か連投ささるのですが修正効かないので飛ばして読んでください
-
- 664 : 2018/11/11(日) 22:41:54 :
ーーーーーーーーーーー
ポルコ「そういう訳だ、もう安心だぞコルト、ピーク!!!」
コルト「ば、バカ!ヤンキー共を全員連れ込んだのか!?」
ピーク(く…………せっかく納まりかけてたのに!!
ポッコ、余計な事を………)
レベ校生「あのジークのアニキがヤラれるなんざありえねえ!!」
レベ校生「大勢で取り囲んで袋にしやがったに違いない!!」
レベ校生「卑怯な悪魔共が!!赦さん!!」
レベ校生「弔い合戦じゃああああ!!!!」
リヴァイ(クソ………………こっちのエリアにこんだけレベリオの連中が来ちまったら、うちのバカ共も抑えが!)
不良「んだとレベ公共!!」
不良「土足でこっちの縄張りに踏み込んで来やがって!!」
不良「やんのか!?なら徹底的に潰すぞゴラァァあああ!?」
ミケ「………マズイ、うちの不良達が」
ペトラ「ちょっと!これヤバイんじゃない!?」
エルド「見たところレベリオのヤンキーが勢揃いだな………」
オルオ「く、数じゃこっちが不利だ!」
グンタ「おいペトラ!
取り敢えずエレンとアルミン君を連れて離れろ!あいつらの怒り様、尋常じゃないぞ!!」
アルミン「ど、どうしよう!?あの人達ものすごく怒ってるよ!?」
生徒1・2「「ひいいい!?」」ブルブル
マルコ「た、助けて………」ガタガタ
ピーク「あなた達待ちなさい!!
ジークさんの怪我は__」
「姐さん!!」
ピーク「カルロ!
良かった、皆を説得するの手伝って___」
ガシ__
カルロ「ここは危険です、姐さんは早くお逃げ下さい!」
レベ校生「後は俺らが〆ときます、ご安心を!」
レベ校生「ピークさんをお連れしろ!」
レベ校生「は!」ズルズル
ピーク「ああ!
だから違うんだってばああぁぁぁ……___」
ズルズル__
コルト「ピークさん!クソッ、こうなったら俺が説得して………」ツカツカ
ポルコ「やっちまええええ!!!!」
レベ校生s
「「「「「「「「「「「「
おおおおおおおおおおお!!!
」」」」」」」」」」」」
ドドドドドドドドドドドドド!!!!
コルト「おい、皆話を___」
レベ校生「「「「「突っ込めぇええええ!!!!」」」」」
ドカッ‼
コルト「ぎゃん!?」
アルミン「ああ!?
コルトさんが轢かれた!!」
リヴァイ(クソッ………やるしかねえか)コキ
-
- 665 : 2018/11/11(日) 23:15:28 :
»664
ミス。コルトのピークの呼び方は呼び捨てで補完して下さい。
ーーーーーー
不良「来やがったな!?」
不良「返り討ちだああ!!」
不良「くそったれがあ!!」
エレン「ちょっと待った!!!!!!」
リヴァイ「__!!」
アルミン「え、エレン!?」
ポルコ「イェーガー弟!?」
レベ校生「何だテメエ!?ウォールの中坊か!?」
レベ校生「邪魔すんならテメエからブチ殺すぞ!!ああん!?」
ペトラ「エレン!?あなた何やってるの!?」
グンタ「殺されるぞ!?」
不良「な!?あの中坊死にてえのか!?」
不良「おいガキ!!早くそこから逃げろ!!」
エレン(リヴァイさん!)チラ
リヴァイ「ん?」
エレン(そっち頼みます)パクパク
リヴァイ(………出来るか)パクパク
エレン(任せてください!!)bグッ!
リヴァイ(わかった………)
リヴァイ「おいお前ら!!
その場を動くんじゃねーぞ!?」
不良「し、しかしリヴァイさん!?」
リヴァイ「動いた奴はその場でブッ殺すぞ………」ギロォ…
不良「ひ!? わ、わかりやした………」
エレン(よし………後はこっちを__)
レベ校生「おい!
どかねえなら中坊だろうと容赦しねえぞ!?」
エレン「すぅ…………」
エレン「レベリオ校の皆さん、こんばんは」
レベ校生「………………………あん?」
エレン「俺、ジーク・イェーガーの弟のエレンです。いつも兄がお世話になってます」ペコリ
ザワ………
「お、弟だと……?」
「あ、あれか……?フクロウの……」
「嘘だろ……俺ガン付けちまった……」
「やべぇ……俺空気銃向けちまった……
アニキに殺される!」
ドヨ… ドヨ…
アルミン「こ、これは………」
エルド「何だ?
レベリオの奴らの動きが止まった?」
ペトラ「何をしたの……エレン」
オルオ「あ、あのガキ、一体……」
グンタ「リ、リヴァイ先輩……どうなってるんです?」
リヴァイ「良いから黙ってろ……」
ミケ「…………」
-
- 666 : 2018/11/11(日) 23:40:46 :
エレン「こんな遠くまでうちの愚兄を心配して来てくれて………ご迷惑をおかけしてすみません」ニッコリ
レベ校生「い、いやぁ!こちらこそお兄さんには大変お世話に!」ペコペコ
レベ校生「め、迷惑だなんてとんでもねえ!ジークさんには俺達の方がお世話に!」ビクビク
レベ校生「なあ皆!?」アセアセ
レベ校生「「「
お、お世話になってます!!!」」」ペコー
エレン「ジークの事なんですが、実はやったのは俺なんですよ……」
レベ校生「は………はぁ?」
エレン「ちょっと兄弟喧嘩が行き過ぎちゃっただけで、ウォール校は関係ないんです。
どうしても報復したいなら俺が受けますから、それで勘弁してくれませんか?」
レベ校生「な!?
いやいやそんな恐れ多い!!」
レベ校生「ジークさんの弟君に手なんざ出せるわけ無いですよぉ!
ヤダなあ!!」アハハ…
エレン「そうですか……
では、わざわざ駆け付けてくれてすみませんが……今日のところは退いて貰えませんか?
そうして貰えると俺も愚兄に色々説明する手間も省けますんで…………」ニコ
レベ校生「は、はい!!
お騒がせしてスンマセン!!!!」
レベ校生「おいオメーら!
解散だ、とっとと帰るぞ!」
レベ校生「「「「
お騒がせしました!!!!」」」」ザッザッザッ
ポルコ「お、おい待ってくれよ!?
ジークさんの敵討ちするんじゃなかったのかよ!?」
レベ校生「冗談じゃねえ!!俺はまだ死にたくねえ!!」
レベ校生「卒業前にかたわになるなんざゴメンだ!!」
レベ校生「わりいが帰らして貰う!!
こんなの聞いてねえよ!!」
ポルコ「あんたらそれでもヤンキーかよ!?」
エレン「……で、お前はどうすんだ、ガリアード?」
ポルコ「………………クッソォ!!
ウォールの悪魔共が、覚えてやがれ!!!!」
タタタタ…
エレン「………………………あ〜、疲れた」ヘナヘナ…
-
- 667 : 2018/11/12(月) 07:13:42 :
グンタ「凄いぞエレン!あいつらを引き下がらせるなんて!」
エルド「大丈夫か?よく頑張ったな!」
ペトラ「あいつら、ずいぶん腰を低くしてたけど何をしたの?」
オルオ「なんか、心なしか怯えてるように見えたんだが……?」
エレン「ははは………虎の威を借りただけですよ」
ペトラ「…?
とにかくケンカにならなくて良かったわ。
アルミン君もありがとね」
アルミン「い、いえ……」
不良「な、何だあのガキ………あの数のレベ公共を追い返しやがった…………」
リヴァイ「おいお前ら。
事は済んだ、今日は解散しろ」
不良「へ、へい……」
リヴァイ「……くれぐれも無駄な揉め事を起こすんじゃねえぞ?」ジロ
不良「わ、わかりやした!
おいテメーら、帰んぞ!!」
ゾロゾロ……
アルミン「…………ちょっとエレン、一体何をしたんだい?」ヒソヒソ
エレン「自己紹介した後丁寧にお願いだけだよ……」ヒソヒソ
アルミン「自己紹介って___
(ああ…………そういう事か)」
エレン(まさかあのバカがブラコンだった事を感謝する日が来るとはな……)
ジーク「____ハ!?
エレン!もう一回言って__って、あれ?」
ライナー「あ!
ジークさん、気が付いたんですね!」
ジーク「…………?」キョロキョロ
ベルトルト「どうしました?」
ジーク「エレンがデレたような気配がしたんだが……」
ライナー「ジークさん…………あなた疲れてるんですよ」
エレン「あのクソ兄貴の手を借りるのは不本意だったが、レベリオの連中を下がらせるにはジークの抑止力が一番効果的だからな……」
リヴァイ「だが……結果的に無駄な争いにならずに済んだ」
リヴァイ「礼を言う。おかげで助かった、エレン」
エレン「リヴァイさ__先輩も、不良達を止めてくれて助かりましたよ……」
リヴァイ「それはそうと………………
あのガキ共はどうする?」チラ
生徒1・2「「」」ビク
マルコ「う………」
エレン「………………見逃して貰えませんか?
俺の方の誤解は解けましたから」
リヴァイ「しょうがねえな………………おいクソガキ共。
さっさと帰れ!」
生徒1「ひ、ひぃいぃいいいい!!」ダッ
生徒2「すみませんでしたぁああ!!」ダッ
タタタ
マルコ「………」
アルミン「マルコ同志……?」
マルコ「すまない、アルミン同志………僕は、君のナンバー77が欲しくて、君とエレン氏を売るような真似をして…………」
アルミン「………」
マルコ「ユミル様から、君がエレン氏を庇って脱会すれば繰り上げで僕のナンバーが77になると言われて………
ぼ、僕みたいなガリ勉のオタクが、ヒストリアに褒めて貰えるなんて、この先ないと思って!」
アルミン「………」
マルコ「すまない………すまない………」
アルミン「マルコ同志………………」
アルミン「___明日、振撃の巨人軍の新刊の発売日なんだ」
マルコ「………………え?」
アルミン「僕一人だと心配だから、一緒に買いに行ってくれないかな………」
マルコ「も、もちろん良いよ!!」
アルミン「じゃあ放課後、時間作ってくれよ」
マルコ「ああ、必ず開けとくよ!」
アルミン「じゃ、明日よろしくね!」
マルコ「ありがとう………アルミン同志」
エレン「リヴァイさんは?
この後フクロウに来ますか?」
リヴァイ「いや……もう店の開店時間が過ぎちまった。今日はいい」
リヴァイ「疲れただろ。お前もアルレルトも今日はもう帰れ」
エレアル「「はい」」
-
- 668 : 2018/11/15(木) 04:51:26 :
帰り道
アルミン「じゃあ君がヒストリアにひどい事したわけじゃ無いんだね」
エレン「ああ……ヒストリアは俺を一人っ子だと思ってたみたいで、それで親父の息子イコール俺だと誤解したらしい」
アルミン「で、結局原因は君でなくジークさんだったと………」
エレン「ったく、あの馬鹿兄貴は………」
アルミン「まあ誤解が解けて良かったじゃないか。ほら、ラインでちゃんと君は無実だって周知された様だし」ピ
エレン「既読が500って………お前らどんだけあいつに入れ込んでんだ?」
アルミン「これで一件落着だね」
エレン「………どうだろな。
結局ヒストリアは謝らせてくれなかったし。
それに俺があの馬鹿の弟ってだけで目の敵にされそうだし………全く面倒くせえな……」
アルミン「ま、まあその時は僕も助力するよ!
それにいざとなればリヴァイ先輩に守って貰えるだろうしさ!」
エレン「そいつぁ心強い……当てにしてるぜ?」
アルミン「ははは………じゃあ僕の家こっちだから!」
エレン「おう、今日は色々ありがとな」
アルミン「じゃ、また明日!」タッタッタ…
………
エレン(まさか、あのクリスタ___いや、
ヒストリアか。
あいつがあんな女王様みてえになるとは……
しかも誤解とはいえ、取り巻き共に俺をリンチさせようとするなんてな………)
エレン(変わっちまうもんだな、
人間ってのは___)
エレン「___いや、変えちまったのか、俺とジークのせいであいつは………」
クルーガー「何を独り言言っている?」
エレン「うぉ!?
な、なんだクルーガーか………」
クルーガー「………見たところ、ずいぶん疲れているようだな」
エレン「まーな………わりいけど今日は休んでいいか?
色々あり過ぎて頭が限界でさ………」
クルーガー「わかった……店も今日は早めに閉めよう、ゆっくり休め」
エレン「ん……さんきゅ」
クルーガー「勝手口は空けてある。
店の方は俺に任せろ」
エレン「はいよ………おやすみ」
スタスタ……
レイス邸
ヒストリア「………………」
エレン『物事を理解しないまま思い込みで決め付けんのは愚かな人間のすることなんだぞ!
見てもさわってもいない内からゲームを悪いモンだときめつけるお前こそ、おバカさんだ!
わかったかバカ!!』
ヒストリア「うぅ………」ジワ…
ヒストリア「ぐすん……ぐすん………」
あの時エレンに言われたとおりだ
初めからエレンに話を聞いてれば、こんな誤解も無かった
それなのに勝手に思い込んで、恨んで、傷付けようとして
やっぱり私は馬鹿のままだ
ヒストリア「嫌われた………文句無しに、間違いなく嫌われちゃったよね……?」シクシク
ヒストリア「せっかく……同じ学校に入れたのに…………ぐすん」メソメソ
明日からどんな顔で学校に行けば良いの?
いっその事今から別の学校に転入しようか?
エレンだって私の顔なんて見るのも嫌だろう
これ以上彼に嫌な気持ちにさせるくらいなら、もう___
コンコン
フリーダ「ヒストリア?
入っても良いかな……?」
ヒストリア「___ッ、だ、駄目!!」
フリーダ「………わかったわ。晩ご飯、トレーに盛って来たから、食べたくなったら食べてね?」
優しくしないでよ
私みたいな人間人間そんな資格無いのに
これ以上惨めな気持ちにさせないでよ
フリーダ「あのね…………さっきユミルちゃんから連絡があったの。
あなたにこう伝えてって頼まれたわ」
「『あいつは気にしてない。だからさっさと仲直りしてやんな』だって」
嘘だ
闇討ちしただけじゃなく、もう学校中にエレンの悪口を触れ回ったのに
私がお母さんの事を言いふらされた時は学校に居るのも外に出るのも嫌になった
記事を書いた記者をこれ以上ないくらい恨んだ
同じことをした私を、エレンもきっと私と同じように恨んでいるに決まって___
フリーダ「エレンは赦してくれるよ?」
-
- 669 : 2018/11/15(木) 06:45:31 :
ヒストリア「___!?」ガバ
ヒストリア「な、なんでエレン出て来るのさ!?」
フリーダ「だってヒストリア、牧場でエレンとさよならする前とおんなじ顔してたよ?」
ヒストリア「う、嘘!?」
フリーダ「それに学校でエレンの事を話してから、ずっと様子が変だったし」
ヒストリア「うっ………」
フリーダ「私がどれだけヒストリアを見てきたと思ってるの?」
フリーダ「ヒストリアがどうして悩んでるかなんてお見通しよ?」
ヒストリア「……………」
ヒストリア「ねえ、お姉ちゃん………………
知ってるんでしょ?私が学校で何をしたか」
フリーダ「今朝の風紀委員会との事?
それともユミルちゃんのお友達がエレンをいじめようとしたことかしら?」
ヒストリア「やっぱり知ってたんだ…………
じゃあどうしてこんな酷い事をした私を、エレンが赦すと思えるの………?」
フリーダ「………エレンじゃなくて、ヒストリアが自分を赦せないんでしょ?」
ヒストリア「___」
フリーダ「エレンは誤解だったってちゃんと分かってるよ。だからユミルちゃんはあなたにさっきの言葉を伝えたんだと思うよ?」
フリーダ「だから明日エレンに赦してもらって、それで自分を赦してあげなさい?」
ヒストリア「………………嫌だ」
フリーダ「どうして?」
ヒストリア「私みたいな嫌な娘に赦してもらう資格なんて無いよ!!」
フリーダ「じゃあ、このままずっとエレンに謝らなくていいの?」
ヒストリア「…………」
フリーダ「エレンに酷い事をして、それを悪かったと言わないままお別れしちゃう?」
ヒストリア「それは………」
ヒストリア「嫌よ………」
フリーダ「じゃあ明日、土下座でも何でもして謝ろ?
私も一緒に行ってあげるから!」
ヒストリア「うん…………」
ーーーーーーー
喫茶店フクロウ
イライライライライラ
ミカサ(来ない………)イライラ
ジャン「それでよー、ぶっ倒した後でそいつらに一言決めてやったのさ……」
ジャン「ボンタン寄こさかいこらぁあ!!ってよ!」ハハハ
イライライライライライライライラ
ミカサ(かれこれ2時間、待てども待てども一向に来ない………何故?)イライライライラ
ジャン「そいつらったらよぉ、何が何だか分かんねーってツラしててさ!」
イライライライライライライライライライラ
ミカサ(おかしい………今日は美化委員会の活動も特に変わらない予定のハズ。
彼はいつになったら来るの………?)イライライライライラ
ジャン「ホント、シャバイ奴らだったぜ……」フ…
イライライライライライライライライライライライラ
ミカサ(それにしてもこの男、さっきから意味の分からない言葉を発している………魔界の言葉?それとも宇宙人なのだろうか………格好も何やら珍妙だし)イライライライライライライライラ
-
- 670 : 2018/11/15(木) 07:31:36 :
ジャン「それからさぁ___」
クルーガー「申し訳無いが、後10分で閉店する。今日はこれでお帰り願いたい」
ジャン「………ああ?
ちょっと待てよおっさん、まだ7時じゃねえか!
もうちょっと居させてくれても___」
ミカサ「分かりました、ごちそうさま」
ジャン「おいちょっと!?
ミカサ!?」
カランカラン
ジャン「ったく、愛想のねえ店長だぜ全くよぉ………
それでミカサ?
この後どうする?何ならクラブに行って俺とデュエットでも___」
ミカサ「ではさよなら」スタスタ
ジャン「おいおい!?
まだ家に帰るにゃ早えだろ!
もっと遊ぼうぜ?」
ミカサ「こんな時間に二人で歩いてるのを見られたら勘違いされかねない。さよなら」イライラ
ジャン「何だよ、ツンデレか?
良いねえ、俺そういう素直に好意を出せない女の子って好きだぜ?」グイ
ミカサ「手を放しなさい」イライライライラ
ジャン「そう固くなるなよミカサちゃん、せっかく"デート"に来たんだしよ?」
ミカサ「」プツ__
ジャン「もっとムードのあるとこでイチャイチャしようじゃねーk__」
プシュ
ジャン「か……__」バタ…
ミカサ「ふぅ……………こんな事もあろうかと、叔父さんの工作員7つ道具を借りて来て良かった」
ジャン「」
ミカサ「せっかくなので時間を無駄にした苛立ちをジョン君にぶつけよう」カキカキカキ
ペタ…
ミカサ「これでよし」
ミカサ「イェーガー君………今日は会えなかったけど………いつか、あなたに私を………」
フッ__
︙
ジャン「んが……ミ…カサ………………
___ハ!?」
ジャン「ミカサ!?……………ってあれ?」
ジャン「な、何だ?俺、いつの間にこんな道路の上で寝ちまったんだ?」
ジャン「クソ………せっかく女子とデートにこぎ着けたってのによ!惜しい!!」
ジャン「次こそは必ずモノにして………」
「ねえボウヤ………良かったら一緒に遊ばない?」
ジャン「あん?
わりいけど俺は今日はもう__」クル
画像
https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/010/179/954/bbce63bc7c.jpg
ジャン「」
ーーーーー
ミカサ「お母さんから習った、同性に異常に好かれるようになるノロイノ・オ=フダ………
あんな紙切れ、果たして本当に効くのだろうか……………」
ーーーーー
紳士「あらァ?
君みたいな背伸びしたがりのボウヤって可愛いわよぉ?」ナデ…
ジャン「ひ!?」ゾワ…
紳士「まぁ〜ウブなのねぇ〜?
大丈夫♡痛くしないから、ね?」ニッコリ
ジャン「う、うわぁああああ!!!!」ダダダ
紳士「ああん、まってぇ〜〜」シュタタタ!
ジャン「ひぃ!?は、速え!!?」
紳士「にがさないわよぉおおお?」シュビビビ!
ジャン「嫌ぁぁあああああ!!!!」
アアアアア…
エレン「………うるせえな」
エレン(それより明日だ………ジークの事、ヒストリアになんて謝ればいいんだ?)
エレン(他の奴らにあいつの事情は話せねえし………
やっぱフリーダに……相談して……みるか………)ウトウト
エレン(無理かもしれねえが……もし仲直り……出来たら、また………牧場、で………____)スヤァ…
アルミン「ファンクラブの脅威を退け、無事に誤解を解くことができたが、すれ違ってしまった幼き頃の友と、その原因となった兄にエレンは苦悩する
ともあれ当面の危機を乗り越え、溜まった疲労とひとまずの安堵に眠りに着くのだった
翌朝、登校したエレンは学校にヒストリア騒動が起こる前の変わらぬ平穏な光景が広がっているのを目にする__」
アルミン「__事は無かった」
-
- 671 : 2018/11/15(木) 13:47:04 :
cクラス
ガラ…
エレン「あ〜、眠い……」スタスタ
ドヨ…
ザワザワ……
イェーガーダ…
ヤベ…メガアッチマッタ
ヒ…コッチキタ…
ヒソヒソ
エレン「…………」
エレン(なんか前よりひどくねえか……?)
「や、やあ、イェーガー君……」オソルオソル
エレン「ん?」
「き、昨日はドリンク引っ掛けちゃってゴメンよ………こ、これ、くくく、クリーニング代!
受け取ってくれよ………」ビクビク
エレン「……は?いや別にいらねえよ」
「あ、ああ!ゴメン!そうだよね!?
新しく買い換えなきゃならないよな!?」ゴソゴソ
エレン「いや、だから別に良いって…………」
「これ!今月の全財産だ!」バン‼
「どうかこれで勘弁して下さい!!」ダダダ
エレン「あ、おい!?」
ダズ「イェーガー君!!」ズイ
エレン「うわ!? 何だよダズ……?」
ダズ「これでどうかお見逃しを!!」っ財布
エレン「財布?昨日のことの詫びか?
だったら別に__」
ダズ「そ、そんな………これ以上は俺にはとても………」ガタガタ
エレン「いや良いって!!
気にすんなって……」ス…
ダズ「ひぃいい!?
ゆ、許してくれえええぇぇ……__」ピュー
エレン「えぇ………………」
ヒソヒソ…
エレン「………」チラ
__ガタン‼ ザワ…
エレン「………」チラ
ヒッ… ビクビク…
エレン「………………どうなってんだよ?」
ガラ…
アルミン「やあエレン、おはよう!」
マルコ「おはよう、エレン氏」
エレン「あ、オメーら!」
ドヨ…
「うえ……あいつらあんな気安くして………」
「死ぬぞ………」
「おい、誰か助けてやれよ…?」
「やだよ怖えーもん………」
ヒソヒソ ザワザワ…
アルミン「え?何この空気………」
マルコ「ちょっと、なんで僕達に憐れみの視線が集まってるの!?」
エレン「ちょっとこっち来い」グイ!
アルミン「あ、エレン!?」タタタ…
「あああ!?」
「早くも犠牲者が!!」
「お、俺知らねえ!何も見てねえ!!」
キャー!
ヒィィ…
︙
-
- 672 : 2018/11/15(木) 21:47:05 :
廊下
バタバタ…
アルミン「ちょっとエレン!
何なのさ一体!?」
エレン「お前まだファンクラブのライングループ見れるか!?」
アルミン「え?うん。
見れるけど…?」
エレン「ユミルの奴、ちゃんと俺の誤解解いてくれてんのか!?
なんか昨日とは比べ物にならねえくらい腫れ物扱いされてるぞ俺!!」
アルミン「ちょっと待ってて…………」ピポピポ
アルミン「ほら、昨日の!!ちゃんと既読ついてるでしょ!?」
ユミル『要確認!イェーガーは無罪、手を出すな!!』既読558
エレン「本当だ……じゃあなんで……?」
「お、いたいた!!」
アルミン「あ、コニー」
コニー「よおエレン!!あとアルミン!!」
エレン「コニー、どうした?」
コニー「お前スゲーな!!
たった一人でヒステリアだかジフテリアだかのファンクラブを潰したんだって!!?」
エレン「…………は?」
コニー「しかもレベリオのトップを半殺しにした上、仕返しに来たヤンキー100人を一睨みで退散させたんだろ!?」
アルミン「え」
コニー「いやー、さすが天才の俺が見込んだだけあるぜ!!」
エレン「いやいやちょっと待て!!
色々間違ってるがなんでお前その事知ってるんだ!?」
コニー「おいおい何言ってんだよエレン?
今朝の学校新聞でお前の武勇伝が大見出しで出てるんだぜ?」
エレン「はぁああああああ!?!?」
新聞『ヒストリアFC壊滅す!!
レベリオをも退ける新入生の裏の顔とは!?』
『ウォール校内の2大勢力、リヴァイ一派・ヒストリアFCに連なる第三の勢力が台頭か!?』
『中等部1年、E.J一人によりファンクラブの精鋭、全滅!!』
『ウォールの仇敵、レベリオの最終兵器ジーク墜つ!!
犯人はウォール校中等部の1年生!!』
リヴァイ「リヴァイ一派だと?
飛ばし記事書きやがって……俺はただの美化委員会の委員長だろが」ッチ
グンタ「どうやら生き残ったファンクラブ会員の証言をジャーナルクラブが飛躍したみたいですね……」ペラ…
エルド「いくつかは事実なのが質悪いな……」
ペトラ「全く、なにデマ書いてんのよこの記事!?
エレンみたいな良い子がそんな怖い子なわけ無いじゃない!!」グシャグシャ
オルオ「どうだかな……あのガキ、何話したか知らねーがレベリオの軍団をすごすご帰らせちまったしな。案外当たってんじゃねーの?」
ハンジ「おやおや……入学からたった1週間でずいぶん出世したねえ?」ペラ
ミケ「…………(あの時、あの1年から血の臭いがしてたが………まさかな)」フン
エレン「何だよこれ…………どうしてこうなった?」ガクッ
コニー「お前もう有名人だな! サインくれよ!」
アルミン(ジークさんの分までエレンの戦果に入れられてるし……)
アルミン「ま、まあこれで君をいじめようとする奴はまず出てこないよ?
一安心だね!!」
エレン「安心出来るか!あんな人外共と一緒にされてんだぞ!?冗談じゃねえよ!!」
アルミン(いやいや……あのジークさんを半殺しに出来る君はもうあっち側だと思うよ?)
コニー「なーサインくれよ!」
-
- 673 : 2018/11/16(金) 18:53:16 :
aクラス
ザワザワ
「なあライナー!
ファンクラブが壊滅ってマジか?」
「イェーガー一人に上位ナンバーが瞬殺されたって?」
「暴れ足りなくてレベリオのジークを半殺しにしたって本当なの?」
「お前らよく無事だったな……レベ公共すら追い返すバケモノ相手によ…………」
アニ「全く傷つくよ………………まさか幼馴染の2人が女の子の追っかけしてたなんてさ」ジト…
ベルトルト「ちちち違うよアニ!!
僕はライナーと一緒にされてただけでヒストリアなんて興味ないよ!?」
ライナー「追っかけじゃない!
いたいけな少女を護っているだけだ!!」
アニ「同じもんでしょ?」
ライナー「大体、世の中お前みたいなバケモノみてえに強い女子なんてそう居ねえん___」
「(o)Ξ(o)」
ライナー「」ビク!
アニ「………言い遺したいのはそれだけ?」ギロ…
ライナー「…………すまん、言い過ぎた」
アニ「…………で?どこまでがジークさんで、どっからがエレンのスコア?」
ベルトルト「ジークさんがファンクラブを殲滅した後、何故かエレンがジークさんを殲滅して、レベリオの皆を説得して帰らせたよ」
アニ「あいつがブチ切れるなんて相当な事でもない限りは無いと思うんだけど…………
あんた達の崇めるお嬢様と関係あるの?」
ベルトルト「だから僕は違うんだってば!
ライナーが勝手に__」
ライナー「どういう関係かは知らないが、ジークさんを殺る前にヒストリアと何か話してたぞ?」
アニ「…………ふーん?」
ライナー「……にしてもずいぶん食い付くなアニ?」
アニ「別に…………説明ありがと」プイ
スタスタ
ベルトルト「はぁ…………」ガックリ
ライナー「だから悪かったって…………お前はとりあえず除名されたんだし」
ベルトルト「君のせいで僕までアニに冷え切った眼で見られたんだよ………?」ドヨンド
ライナー「だからすまんって………………」
ヒソヒソ…
ヒソヒソ…
チラ… チラ…
ヒストリア「………………」
ヒストリア(どうしよう………ファンクラブ以外の生徒まで闇討ちの事が広まってるなんて!
何故かエレンが人外化してるし!)
ヒストリア(しかも何処へ行っても視線が集まってくるし!
他の生徒に知られないようにエレンを人目の無い所に呼び出して謝ろうと思ってたのに)
ヒストリア(どうしよう………今更皆の前で頭を下げたりしたら………………………)
ーーーーーーーーーー
『おい見ろよ、ヒストリアがお辞儀してるぜ?』
『ケンカ売って返り討ちにあった上に許しを乞うとか、ダセーな』
『しかもイェーガーは冤罪だったらしいぜ?
デマを広めて陥れた上、大勢で囲うとか最低だな』
『日頃から偉そうにしてるクセに、取り巻きがやられちまったら何にも出来ねーのかよ?』
『理事長の娘だからって調子に乗りやがって』
ーーーーーーーーーー
ヒストリア(入学以来築いて来た地位が崩壊する!
舐められまいと今まで高飛車に振る舞ってたのが仇になった………)
ヒストリア(エレンにはちゃんと謝りたい………けど、今皆の前で謝ったら今度は私が加害者認定されて周りからしろい目で見られちゃうし…………)
ヒストリア(ああ……どうしたら良いの…………)
-
- 674 : 2018/11/17(土) 17:50:12 :
- 期待
-
- 675 : 2018/11/19(月) 18:01:02 :
「昨日イェーガーと風紀委員会でひと悶着あったけど、あれファンクラブの仕業なんじゃない?」
「でっち上げでイェーガーを嵌めようとしたけど逃げられたから闇討ちしようとしたとか聞いたわ」
「うわー、可哀想に……あいつら前々から頭おかしいと思ってたけど、マジでカルトな連中だったの?」
「気分次第で気に入らねえ奴を好きに出来るとかマジ胸糞。理事長の娘ってだけで調子こき過ぎたな」
「男子共も大概よね。女の子一人に蟻みたいに集ってさ、馬鹿みたい!」
「まだヒストリアは報復されてないらしいよ。
女王様の処刑タイムも時間の問題かしらww」
「革命じゃ革命じゃwww」
ヒソヒソ…
クスクス…
ユミル(マズイな…………真相が他の生徒に知れ渡りつつある。
私としたことが下っ端連中に口止めし忘れるとは………)
ユミル(筋書きが合ってるから言い繕う事も出来ねえ………)
「おい………ユミル様よ」
ユミル「………何だてめえら。
下位ナンバー共がガン首揃えてよ?」
下っ端「俺たちは抜けさせてもらう!」
下っ端「お前らの巻き添えでイェーガーの報復を受けるのはゴメンだ!」
下っ端「あんな危ねえ奴に俺らをけしかけやがって!」
下っ端「しかも結局冤罪だったなんて!」
下っ端「俺達は完全に悪者だ!」
下っ端「これ以上ファンクラブに居られるか!」
ユミル(っち……事情も知らねえで惑わされやがって。
馬鹿共が!)
ユミル「ああそうかいそうかい!
こっちもお前らみてーな腰抜け共になんざ用はねえよ!勝手にしな!!」
下っ端「ああそうさせて貰うとも!」
下っ端「せいぜい女王様共々仲良く殺られちまえ!」
下っ端「前々からお前やあのお嬢様のは高慢チキにはうんざりしてたんだよ!」
ユミル「………クソッタレ共が!」
ユミル(こうなったら私がスケープゴートになって少しでもヒストリアへの風当たりを和らげるしかねえか………)
-
- 676 : 2018/11/21(水) 14:54:19 :
エレン「ちくしょう………なんであのバカ兄貴のしわ寄せが俺に来るんだ?」
アルミン「それよりヒストリアとユミルだ。
学校の皆は君があの二人に報復する気だと思ってるね」
エレン「おいちょっと待て!
報復?俺が?ヒストリアに報復?
なんでそうなる?」
アルミン「忘れたの?皆昨日の上位ナンバーやジークさんやレベリオの件を君一人がやったと思ってるんだよ?
そんな君がヒストリアに風紀委員会に売られそうになった挙げ句にリンチされたなら、普通仕返しすると思うだろ?」
エレン(あーそうか…………周りから見りゃあいつが加害者で俺が被害者に……いや実際はそうな訳だしな。
人違いで俺を嵌めようとしたんだし…………)
アルミン「ファンクラブは大混乱だね……昨日あの場にいなかった下位ナンバーは君の仕返しを恐れて次々に脱会してる」
エレン「薄情な奴らだな…………
そういうお前は__」
アルミン「僕?僕なんてとっくに除名が周知されて今じゃ君の一味だよ」
エレン「そりゃ………残念だな……」
アルミン「後悔は無いよ」
-
- 677 : 2018/11/21(水) 19:18:24 :
ヒストリア「だめよユミル………私はあなたを身代わりにする気は無いわ」
ユミル「あのなあヒストリア………憶測とは言え、もう私らがしでかした事は学校中が知っちまってるんだ。
この意味が分かるか?
私らは悪役とほとんど見做されてんだぞ?!」
ヒストリア「私が、よ。
それに私が企ててあなたや皆を巻き込んだのは事実だわ……。
責任を取るのは私一人で十分よ………」
ユミル「……状況を見ろよ?
イェーガーはお前をどうこうする気はねえが、他の連中はお前があいつにやられるのを期待してるんだぞ?
下っ端共もイェーガーに報復されると思い込んで脱会が続出だ………ここでお前が謝って事実を認めたら生徒共はマジでお前を見限るぞ!?
お前に味方は居なくなっちまう!」
ヒストリア「………」
ユミル「そんなの認められねえ………イェーガーの件は私が勝手に暴走したってことにする!
お前は私を切って、今まで通り学校のマドンナに戻る!
良いな!?」
ヒストリア「嫌よ!」
ユミル「頼むから言う事聞いてくれよ!!」
ヒストリア「私は悪い事したの……だから罰を受け入れないと」
ユミル「ヒスト__
ヒストリア「それにね」
ヒストリア「もう嘘をつくの、嫌だから……」
ユミル「ハァ………………………一緒に、だ」
ヒストリア「え……?」
ユミル「私も一緒にあいつに謝んだよ!
嵌める算段を考えたのもけしかけたのも私だ!責任なら私にだってある!
文句あっか!?」
ヒストリア「で、でもユミルは………」
ユミル「うっせーな!!
私の言うこと聞かない悪い娘の都合なんざ知るか!私は自分のしたい様にする!」
ヒストリア「ユミル………」ジーン…
ユミル「おら、さっさと謝りに行くぞ!!」グイ
ヒストリア「ちょ、ちょっと待って!」
ユミル「何だ!?まだ文句でも__」
ヒストリア「ここここ、心の準備がまだだから!
あと1時間くらいしてから行こうよ………」
ユミル「ああ、そう………」
-
- 678 : 2018/11/21(水) 21:45:37 :
アルミン「やっぱり、昨日リヴァイ先輩に言ったように、たまたま近くを歩いてたジークさんに助けを求めたらファンクラブと相討ちになったってことにするのが無難かなぁ?」
エレン「そうだな………迷惑だろうけど、美化委員会の皆にお願いして証言して貰うか」
アルミン「うん、レベリオのヤンキー達はリヴァイ先輩が追い払った事にしてもらえば、僕達は運悪く居合わせただけって納得させられるよ」
エレン「だな、それで行くか」
アルミン「それと………せっかくだし、皆が君を怖がってるうちに君が濡れ衣着せられた事を広めておいたほうがいいね」
エレン「なんでだ?
ファンクラブはとっくに俺が冤罪だってわかってんのに」
アルミン「ファンクラブ"だけ"にはね。どうやら会員以外には真相を話していないみたいだ。それでも皆、憶測で君が冤罪かもって噂してはいるけど」ピポピポ…
エレン「何だよ………どうせなら他の連中にも説明してくれりゃ良いのに」
アルミン「エレン、よく考えて。
君は昨日、プロパガンダで学校中にヒストリアにひどい事した奴って知れ渡った。
リンチしようとしたのを返り討ちにされた後で今さら濡れ衣だったなんて言ったら、それこそファンクラブは学校中から孤立する。だから積極的に開示はしないって方針をとったんだろう」
エレン「自分らは悪者扱いされたくないって事かよ………勝手な話だな」
アルミン「なのに今でもこうして手を出されずにいるのは、冤罪の可能性があるのももちろんだけど、
君がファンクラブを返り討ちにし、ジークさんとレベリオを一人で追い払った恐ろしい奴と皆が思い込んでるからだ」
エレン「ああ、なるほどね……」
アルミン「今君が………………普通、の……?」
エレン「……? 何だよ今の間は?」
アルミン「うん、まあ普通としておこう……
とにかく、今君が何の変哲も無い無害な生徒とアピールしたら、事情を知らない他の生徒はまたヒストリアの側に回って君をターゲットにする可能性大だ」
エレン「そいつは絶対に嫌だな……」
アルミン「だからさ、ここで僕達が明確な被害者側だって言っておいたほうが、後々安心だと思うよ?
それにさ………………」
エレン「それに?」
ゲスミン「馬鹿な愚民共は悪いものイジメが好きだから、ヒストリアが君に濡れ衣を着せたというエサを放ってやれば、ここぞとばかりに彼女を引きずり降ろそうと群がる。
なにせ本当の事だからね……」ニヤリ
エレン「」ビクッ…
ゲスミン「君は完全に連中の興味から反れるし、
ここで彼女を徹底的に孤立させた後、君が一声皆の前で許すと言って恩を着せれば後々便利な後ろ盾として利用するのも………………ん?」ククク
エレン「」ドンビキ
アルミン「………なんてね!
冗談だよ冗談!」
エレン「お前……顔に似合わず恐ろしい事考え付くな………」
アルミン「後半はただの妄想だって!本気にしないでよもぉ〜!」ハハハ
-
- 679 : 2018/11/22(木) 13:11:46 :
アルミン「まあそういう訳で、早めに濡れ衣だったと皆に教えて周ろうと思ってるんだ」
エレン「………」
アルミン「リヴァイ先輩はもちろん、マルコ氏やパソ研の皆にもSNSを回してもらうし、いっそ離脱した元会員に、君が脅迫して手伝わせても___どうしたのエレン?」
エレン「いや………その案はダメだ」
アルミン「え!?………なんで?
濡れ衣を晴らしたくは無いのかい?」
エレン「ヒストリアの恨みの発端はジークだ」
エレン「あいつが俺を陥れようとしたのは、ジークが昔、そうされるに値するだけの事をあいつにしたからだ。
例え人違いだったとしても、あいつにはそうするだけの理由があったんだ……」
アルミン「エレン!
いくら君がジークさんの弟だからって、お兄さんのツケを君が払う義務なんて無いよ!
大体ヒストリア達が学校中で孤立したところで、それは自業自得だよ!」
エレン「ああ………でもそうなるのは俺の望むところじゃねえ」
アルミン「濡れ衣を着せられたままでもかい!?」
エレン「そうだ」
アルミン「分からないな………なんでそこまでして彼女を庇うの?
入学するまで会ったこともないのに」
エレン「会ったことならある。俺が忘れてただけだ」
アルミン「………昨日彼女と何を話したの?
君は彼女やフリーダ先輩とどういう仲なの?」
エレン「悪い。あいつの事は言えねえ。
………けど俺はあいつの味方だ。
だからヒストリア孤立化計画は凍結だ」
アルミン「………ハァ。
わかったよ、この案は無しだ」
エレン「すまん」
アルミン「せっかくマルコ氏やパソ研に頼んで扇動用の上手い文面と画像を編集して貰ってたのに………」ブツブツ
エレン「………なんか今怖え事言わなかったか?」
アルミン「しかも初めて出来た友達が、可愛い女の子と秘密を共有するリア充だったなんて………」ハァ
エレン「いや、お前の想像するようなロマンチックな仲じゃねえよ」
アルミン(君じゃなかったらあることない事SNSに曝して冷やかしまくってやるとこだよ………」ボソボソ
エレン「………え?」
-
- 680 : 2018/11/23(金) 09:38:16 :
「おい、ヒストリアとユミルだぞ!」
「いつもの召使い共はどうしたー?」
「暇乞いでも出されたかー!?」
「あっちでイェーガーを見かけたぜ!
気を付けるんだな!」
「で、結局イェーガーは無実だったの?」
「ファンクラブの大半が離反してんだ、やっぱりでっち上げだったんだろ?」
「悲劇のお嬢様な私カワイソーってか?」
ギャハハ…
ヒストリア(抑えろ私……こんなの、小学校でとっくに慣れきったことでしょうが)
ヒストリア「………ッ」ギュ
ユミル「く………」
ユミル(こんな状況であいつに謝ったら、完全に再起不能になるぞ!?)
ライナー「おい、皆やめろよ!!」
「ライナーだ!」
「ナンバー2のライナーだ!」
「おいおい、お前まだそっち側にいんのか?」
「良かったなぁ!家来がひとり残ってるぞ!」
「イェーガーとどっちが勝つかな?」
ライナー「クソ………こいつ等、手の平を反しやがって!」
ヒストリア「ライナー……」
ライナー「ヒストリア!
俺は見捨てたりしないから!
それにエレンの事も俺が皆に説明して__」
ヒストリア「これは私の問題なの…………あんたが首突っ込む事じゃないわ」
ライナー「で、でも俺は__」
「これからどうするんだい?」
「とりあえずヒストリアには改めて詫びをしねーとな」
ヒスユミライ「「「あ」」」
エレアル「「あ」」
-
- 681 : 2018/11/23(金) 10:25:43 :
ザワ……
「イェーガーだ……」
「おい、イェーガーが来たぞ……」
「マジかよ!お仕置きの時間だぁー!!」
「女王様の土下座ktkr!」
「ムービー撮れ!後でうpしようぜ!」
「拡散!玄関前でイェーガー復讐Now!っと」ピポピポ
ヒストリア「エ………エレ__」ガクガクブルブル
ユミル(おいおい……こんな時に出てくんな!)
ライナー(マズイな…………)
エレン「あ、ライナーか!
ちょうど良かった、ヒストリア知らねえか?
同じクラスなんだろ___って、なんだそこに居たのか……」
ヒストリア「__ッ!」ビクッ
「やっぱりヒストリアに報復するのか?」
「仕返しか!?いいぞヤレヤレ!」
「ボコボコにされちまえ!」
「土下座しろ土下座!」
ヒストリア(そう…………この大勢の前で、みっともない姿を晒して、エレンに謝れって訳ね………)
ヒストリア(友達を裏切って陥れようとした私には、お誂え向きね………………)
ヒストリア(ここで、皆の前で言おう…………エレンは悪くない、私が勘違いして、彼を嘘で貶め、闇討ちしたって白状して、エレンに元の日常を返す)
ヒストリア(後は、悪者の私が、居なく………なれば……………)
ヒストリア「…………」ギュ
プルプル
エレン「…………」
エレン(あー…………やっぱり、昨日こいつの前でジークをボコボコにしたのが拙かったか……
すっかり怯えちまって…………俺が仕返しするつもりだって本気で思い込んじまってるのか)
エレン(にしてもこいつら、
昨日あれだけ俺に嫌がらせしたくせに、今日になってヒストリアをいじめるとか、節操っつーモンがねえのか?)
ライナー「ま、待ってくれエレン!ここで話をするのはマズイ!どこかに場所を変えてからでも__」
エレン「………いやライナー、ここでだ。お前もここで聴くんだ」
ライナー「そんな………」
ユミル「おいイェーガー!悪いのは私だ!
昨日の企ては全て私が計画して実行したんだ!
ツケは私が全部払ってやるからヒストリアは見逃せ!」
ヒストリア「………………二人とも下がって」
ライユミ「「でも!」」
ヒストリア「エレンが話したいのは私よ………下がりなさい」
エレン「ああ、用があるのはお前だ」
-
- 682 : 2018/11/23(金) 11:28:19 :
アルミン「ちょっとエレン………本当に良いの?」
エレン「ああ……覚悟は決めた。
………ヒストリア」
ヒストリア「………」プルプ
ヒストリア(言うんだ…………ひどい事してごめんって、どうか許して下さいって、病院で謝った時と同じに___)
ヒストリア「…………ごッ、ごめ___」
エレン「すまなかった!!!」
ヒストリア「え………」
ユミル「な………?」
ザワ…
「は?なんでイェーガーが謝るんだ?」ヒソヒソ
「冤罪だったんだろ?逆じゃね?」ヒソヒソ
「どうなってる?」
ヒストリア「エ、エレン………どうして__」
エレン「色々言いたいのは分かるが先に話させてくれ………………」
エレン「俺の(兄貴の)不注意のせいでお前には本当に迷惑掛けた!!
お前を傷付けた事は、(弟の)俺がきっちり責任を取る!!」
ライナー「!?」
アルミン「!?
(な……どういう意味なんだエレン!?)」
ザワ!
(傷付けた?責任?)
(傷物にした………責任?)
エレン「もちろんお前の父さんや家族にも、(兄弟で)詫びを入れに行くつもりだ………」
ドヨ…
(父親にわびる!?)
(家族に挨拶に行く!?)
エレン「けど、その前にここでちゃんと謝らせてくれ………お前一人に(今回の責任を)負担させる訳には行かねえ!
俺にケジメを付けさせてくれ!!」
ヒストリア「………(わ、私を………庇って)」ウル…
(負担……養育費的な?)
(ケジメ……父親として?)
エレン「だから………また昔みたいに、(友達として)やり直せねえか………?」
ヒストリア「グスン…………良いの?」ウルウル
ヒストリア「(友達として)やり直して………くれるの?」ポロポロ
(あ………〈察し〉)←勘違い中
(あ………〈察し〉)←勘違い中
(あ………〈察し〉)←勘違い中
アルミン「」←勘違い中
ライナー「」←勘違い中
ヒストリア「エレッ、グス………ごめん………ごめんね!
ありがと………グスン」
エレン「ごめんな……ヒストリア」
ユミル(こいつ………敢えて濡れ衣を着たまま私らを助けようってのか?)
エレン(よし………
まずは皆の前で謝って、それから仲直りするのを見せる!そうすりゃどっちが加害者とか俺が冤罪かどうかなんて、当事者だけの問題になる!他の野次馬どもがどう考えようと大した問題じゃねえ!!)
エレン(真相は曖昧なまま仲直り。後は俺に関する風評が風化するのを待てば良い………………
勝った!ヒストリア編、完!!m9)
-
- 683 : 2018/11/23(金) 17:30:07 :
次の日__
「おい、イェーガーが来たぞ!」
「氏ね!イェーガー氏ね!!」カップバシャ
「よくも……よくも俺達のヒストリアにあんな事やこんな事をッ!」空缶カーン!
「羨ましい!」背中ドカッ!
「くたばれ!」
「代われ!」
エレン「………」ビショヌレ
エレン「なあアルミン………俺、何をどこで間違えた?」
アルミン「………濡れ衣を着る覚悟はあったんだろ?精々頑張ってね」
「ねえねえヒスちゃん!初キッスって何時?」
「初めての時ってどんなだった?」
「痛かった?気持ち良かった?」
「一人で辛かったね………私達応援するから!」
「良かったね!元鞘になって!」
ヒストリア「な、何?なんで皆やたら優しいのよ?なにその暖かい目は!?」タジタジ
ユミル「ふざけたこと吐かすな!!
ヒストリアはそんなふしだらな事なんかしてねえ!こいつはまだ処j__モガ!?」
ヒストリア「キャアアアアアア!!
何言おうとしてんのよユミル!!!?」
「傷物にした責任取るって言ったらしいよ」
「近々ヒストリアの父親に詫びに行くとか……」
「子供が出来てたら養育費も負担するとか…」
「恥情の縺れでヒストリアがイェーガーを殺ろうとして、なんやかんやで元鞘になったらしい」
ザワザワ
ヒソヒソ
ミカサ「~~~~~~ッ!」ワナワナ
アニ(絶対零度の眼)「………………」
ライナー(項垂れ)「………」ズーン…
ジャン(あの野郎、俺がデートでしくじってる間にまた目立ちやがって!!)
フリーダ「仲直りしたんだね………いやあ良かった良かった!」
ヒストリア「良くないよ!!
なんで私がエレンのこ、ここ恋……コイビトミタイナアツカイニ…」ゴニョゴニョ
ユミル「あいつが有耶無耶にしてくれたのは良いがな………あああああ!!
なんで私のヒストリアがあの野郎のモンみてえになってんだクソッタレえええ!!!」
フリーダ「ちょっとちょっと。
ヒストリアは私のよユミルちゃん?」
ヒストリア「真面目に考えてよお姉ちゃん!」
-
- 684 : 2018/11/23(金) 17:47:02 :
「氏ね!リア充氏ね!」カーン!
「くたばれ!」コーン!
「ヒストリアの純潔を奪いやがって!」ゲシ!
エレン「」ブチ
エレン「だあああああああ!!
いい加減にしやがれえええ!!!!」ビシュン!ボシュン!
ズガッガガガ…
「あべし!?」
「あじゃぱ!?」
「やべ!逃げろおおお!」
「うわああああ!」
チャリン チャリーン
エレン「ぜぇ……ぜぇ……」
アルミン「モテない男の僻みって恐ろしいねえ……」
エレン「アルミン………何かいい知恵を出してくれよ………この現状を打開する出来る、策を……」
アルミン「もう下手な言い訳はしないで嵐が過ぎ去るのを待った方が良いんじゃない?」
エレン「そんな冷てえ事言うなよ!
俺達友達なんだろ!?」
アルミン「そうだね………とりあえず友達としてこの言葉を君に贈るよ」
アルミン「『人の噂も75日』だよ」
エレン「………………それだけ?」
アルミン「あと74日頑張ってね」ニッコリ
エレン「」
-
- 685 : 2018/11/23(金) 17:58:00 :
蛇足
「イェーガーの野郎………俺達の女神を汚した罪、十二分に償わせてやる」
「皆、投げるモンの用意は良いな!?」
「よし、行くぞ!!」
リヴァイ「どこへ行くんだ?」ヌッ
「」
「」
「」
リヴァイ「今朝から空缶やら消しカスやらが学校に散乱してやがんだが………てめえら、今持ってる空缶やらを、どうするっつった?」ギロ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ウギャアアアアアアアア…………
エレンの75日目は、割と早く訪れるかも知れない
-
- 686 : 2018/11/23(金) 18:06:23 :
書き込みが溜まったのでここで終わります。
自分の駄文に付き合ってくれた方々、お目汚し失礼しました。
新しいスレでミカサ編からやるつもりですので、作成したらリンク貼っときます。
-
- 687 : 2018/11/23(金) 21:13:57 :
- 次も楽しみ
-
- 688 : 2018/12/01(土) 09:23:30 :
- 更新マダー?
-
- 689 : 2018/12/02(日) 05:33:35 :
- 続編スレ立てました
http://www.ssnote.net/archives/74823
-
- 690 : 2019/06/21(金) 21:51:51 :
- あ
-
- 691 : 2020/08/31(月) 00:05:18 :
- 続編まだか?
-
- 692 : 2020/10/06(火) 13:24:36 :
- 高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
http://www.ssnote.net/archives/80410
恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
http://www.ssnote.net/archives/86931
害悪ユーザーカグラ
http://www.ssnote.net/archives/78041
害悪ユーザースルメ わたあめ
http://www.ssnote.net/archives/78042
害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
http://www.ssnote.net/archives/80906
害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
http://www.ssnote.net/archives/81672
害悪ユーザー墓場、提督の別アカ
http://www.ssnote.net/archives/81774
害悪ユーザー筋力
http://www.ssnote.net/archives/84057
害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
http://www.ssnote.net/archives/85091
害悪ユーザー空山
http://www.ssnote.net/archives/81038
【キャロル様教団】
http://www.ssnote.net/archives/86972
何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
http://www.ssnote.net/archives/86986
-
- 693 : 2024/10/17(木) 17:32:04 :
- これの作者すごい構成力高いと思った。これ書けるの普通に尊敬する。
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