この作品は執筆を終了しています。
【リヴァペト】最期の七日間
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- 1 : 2018/03/26(月) 02:04:44 :
- Twitterでバズってたある夫婦の話をもとに考えた、リヴァイの最期のお話。リヴァペト要素あります。
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- 2 : 2018/03/26(月) 02:28:04 :
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【8××】
ハンジ「 ────それじゃあ、リヴァイ。私は少し出ていくけど、欲しいものとかある?」
リヴァイ「ない」
ハンジ「そう。私が王都に行ってる間にエレンたちが来ると思うから、なにかあったらちゃんと言うんだよ」
リヴァイ「あぁ」
ハンジ「じゃあ、行ってくる」
リヴァイ「ハンジ」
ハンジ「…………」
リヴァイ「世話になった」
ハンジ「……これからも世話しなきゃならないんだから、全部終わってから言いなよ」
リヴァイ「そうだ、な」
ハンジ「……」
ハンジ「…嘘だよ」
ハンジ「もういいんだよ、リヴァイ」
ハンジ「ありがとう」
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- 3 : 2018/03/26(月) 03:22:34 :
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悲願を達成してからというもの、ずっと壁外に旅に出ていた俺は、数年前、原因不明の病に犯された。
ある日から体が重く視界がボヤけるようになり、気がついたら顔や体にいくつもの不気味な斑点がでてきた。
自分の身におきている異変に気づき、壁内に帰る頃には体はほとんど動かなくなっていて、
それからメガネやエレンたちに介護される生活が始まり、今に至る。
そのうち体だけでなく、言葉を発することも反応することも困難になり、最後には心臓も動かなくなるらしい。
事実を知っても尚、俺は怒りも恐怖も感じずに、ただ静かに、死ぬのを待つことにした。
いつだって悔いのないように生き、走って走ってここまできた。
悲願は、達成されたんだ。
血で汚れ泥水を啜って生き延びてきたこの人生、
今更生きながらえようとか、そんなことは思わねえ。
────だが、ただ一つだけ
もしもお前が生きていたなら、
残された時間を共に過ごせたなら、どれだけよかったか。
人類最強と謳われ、血飛沫を雨のように浴びながら巨人を殺し飛び回っていた、あの頃。
暖かく 眩しい笑顔がそこにあった。
いつだって、お前が側にいた。
──── ペトラ、
俺は最期に、お前との日々を夢に見た。
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- 4 : 2018/03/26(月) 03:45:17 :
- 期待してます!!
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- 5 : 2018/03/26(月) 16:30:09 :
- >>4
ありがとうございます。
数日後また更新します
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- 6 : 2018/03/27(火) 20:57:37 :
- 綺麗な文章ですね!期待(* ॑꒳ ॑* )⋆*
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- 7 : 2018/03/28(水) 05:15:09 :
- >>6
ありがとうございます。
今から更新していきます。
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- 8 : 2018/03/28(水) 05:16:06 :
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力の入れ方を忘れてしまったように体はピクリとも動かない。
むず痒く痺れたような感覚しか感じられず、あまりの非力さに苛立ちが募り、思わず舌打ちをした。
自由なはずの壁外へ出た結果がこのザマだ。
どこにいてもいつになっても、この世界は残酷だと思い知らされる。
それはあの頃も今も、ずっと変わらない事実だった。
俺は上に立つ者として、兵士として感情を殺してきた。
怒りや悲しみや幸せを、決して手にしてはいけない立場にいた。
……けれど、もし
最期に1つ、望みを言ってもいいのなら
あいつのもとへ走れる体と、
七日間だけ……共に過ごせる時間が欲しい。
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- 9 : 2018/03/28(水) 05:51:33 :
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1日目。お前に会いに行く
お前に会ってその身を抱きしめ、
時間を埋めるようにキスをする。
はにかむお前をこの目に焼き付けながら、
許されない幸せを噛み締めながら。
2日目。親父さんに殴られに行く
お前を親父さんに会わせないわけには行かねぇからな、
殴られるのを覚悟で連れて行く。
ペトラは絶対に返さんが。
ついでに結婚の許可でも貰っとくか。
3日目。調査兵団につれていく
お前はエレンを可愛がってたから、
きっと会いたいことだろう。
感極まって抱きしめるのはナシだ、
そのときは俺がエレンを削ぐ。
一応クソメガネにも会ってやれよ。
4日目。お前の料理を食べる
あの頃は手に入らなかった
肉や魚に塩や砂糖を使って、
美味い飯をエレン達と食おう。
お前は料理と紅茶を淹れること、
それから賑やかなのが好きだったから、
きっと喜んで作るだろう。
5日目。好きなことをする
午前は俺と一緒に紅茶選びに付き合ってくれ。
午後は王都にでも出かけて、
服やアクセサリー、甘い菓子を買ったり
お前の好きなことをしよう。
まぁお前は買い物よりか、
乗馬や訓練を選びそうだが、、。
それはそれで楽しめそうだ。
6日目。海につれていく
ずっとお前に海を見させてやりたかった。
海水の冷たさや波の音、潮の香りに
お前はどんな顔をするだろうか。
笑うか、驚くか、ひょっとしたら泣くのか、
お前が見れなかった景色を見せて、
いろんな顔をするお前を見たい。
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- 10 : 2018/03/28(水) 21:09:17 :
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7日目は、お前と二人だけ
最後の日、俺はずっとお前のそばにいる。
昼間はお前の淹れた紅茶を飲みながら、
長い長い話をしよう。
夜になればお前を強く、大事に抱く。
二度と離れないように抱き合って、
お前のうなじに顔をうずめて、
お前の匂いを忘れないように、
時がくるのを静かに待とう。
決して叶わない望みだとしても、
許されることのない幸せだとしても、
俺は、お前と幸せになりたかった。
幸せになりたかったんだ。
…もう、目が開かない。
呼吸も浅く頭が重い。
だんだん寒さが増してきて、あぁ、そうかと全てを悟る。
恐怖も悔いも一つもない。俺は、
だが……ペトラ、
とても怖かっただろう。
お前も死ぬとき、こんなに寒かったんだろうか
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- 11 : 2018/03/29(木) 13:01:41 :
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「ペトラ」
ペトラ、いくら呼んでも
お前は返事をしなかった。
どれだけ体を揺すっても
お前は二度と動かなかった。
俺は、愛してるの一言さえ
お前に言ってやれなかった。
未来の約束もできないくせに
お前の想いに気づかないふりをして
身勝手な男の独占欲の為に
無責任にお前を抱き続けた。
お前の優しさに甘え続けた、
酷く、残酷なこの俺を
お前は恨んでいるだろうか?
なぁペトラ、
それでも俺はどうしようもなく
お前に会いたくて、触れたくて
お前の笑顔が恋しくて、
最期にお前との夢を見たんだ。
ペトラ、
もしも俺を許してくれるならくれるなら、
もしも、生まれ変わりというものがあるなら
もう一度俺に
お前を、ペトラ、
俺に…
ペトラ
ペトラ、
「ペトラ」
fin.
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- 12 : 2018/03/29(木) 13:05:42 :
- 終わりましたm(*_ _)m
ペトラへの罪悪感を背負いながらも、最期までペトラとの未来を望んだ兵長を書きたかった^^*
無事に書き終えられて満足です(´ヮ`;)
ここまで読んで頂きありがとうございました。
次回は幸せなリヴァペトを書きます!(多分)
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- 13 : 2018/03/30(金) 17:26:31 :
- すっっっごく好みです!!物語も、文章も!!感動しました(´;ω;`)
幸せなリヴァペト、楽しみにしてます!!!
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- 14 : 2018/03/31(土) 01:25:02 :
- >>13
ありがとうございます。嬉しいなぁ(*´∀`*)
色々模索中なので、待っててくれると嬉しいです^^*
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