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万里花「イチニチ」

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  1. 1 : : 2018/02/24(土) 15:43:48
    待ちきれずにスレをたててしまった……



    時系列なんて知ったこっちゃないです!
  2. 2 : : 2018/02/24(土) 15:52:53
    とりあえず軽いジャブ







    ……


    ………




    また日が登った。

    私は重い瞼をゆっくりと開け、夢の国から現実へと戻る。

    夢の中の楽様はいつもよりも逞しくて、優しくて。

    何よりも私だけを見て下さります…


    布団に顔を埋め、吐息を放つ。


    「現実になってほしいですわ…」


    埋めた体をモジモジさせながら、目覚まし時計の音を止める。

    想い人を写す抱き枕を抱いて。

    今日も今日とて、
    彼との関わりを深める準備に取り掛かる。





    ……



    ………
  3. 3 : : 2018/02/24(土) 16:22:32
    ニセコイss!?

    めっちゃ期待ー!
  4. 11 : : 2018/02/25(日) 23:59:45
    しーののさん!

    ありです!


    しかも好きな楽×マリー


    むっちゃ期待するとね!w
  5. 13 : : 2018/02/26(月) 21:25:48
    >>11 ジョシュア さん

    期待ありです!笑
  6. 14 : : 2018/02/26(月) 21:36:29
    朝の登校。

    楽様と家は真反対ですが、気合を入れてますわ!

    もしかしたら楽様との幸福な出会いがあるかも知れません。

    角でぶつかって…

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    ドテッ


    「痛っ…ごめんな。って橘!?」


    「痛っ…って!楽様!」


    「ご、ごめんな?立てるか?」スッ


    「あ、ありがとうございます!」スッ


    「ここで別れるのも難だし、一緒に行くか?」ギュ


    「はい♪楽様とならどこへでも!」ギュ


    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    うふふー!想像しただけで涎が出ますわ…

    それでそれで…あんなことや、こんなこともあったりして…ふふ♪



    朝の日差しにぴったりな山吹色の少女の笑顔は通りすがりの男を虜にしていた。

    木や雑草までも。


    少女は可憐なステップで通学路をスキップしながら歩いていた。
  7. 15 : : 2018/03/06(火) 00:00:58
    一つ角を曲がり、それからものの十分。

    凡矢理高校の校門が目に薄く映る。



    ある者は友達と。

    ある者は独りで。

    多様性のあるものは結構好きな部類ですの。

    お料理でしたり…

    楽様の顔色であったり…

    楽様の行動であったり…

    楽様の優しさであったり…

    あぁ。楽様。早く会いたいですわ!



    今日も今日とて、彼女の顔は多種多様だ。

    その表情は校門に近づくと更にぱぁぁと効果音が出るような笑みを零している。いや、溢れ出ている。

    楽が一人で校門を潜ろうとしている。

    それは見逃すわけがない。



    楽様がいますわ!

    今は他の虫達もいませんし、アタックのチャンスですわ!


    「!!らーーくーーさ……ま…。」


    ものの数秒。

    彼女の顔は険しくなった。

    校門の影で見えなかった“虫”が現れた。

    虫と言っても昆虫では無く、彼女のフラグをきちんと回収するおじゃま虫。


    「ねぇダーリン。今日の数学の課題やった?」

    「あぁ。そういやしてねぇな。やべ。」

    「わ、私の見る?」

    「え、まじで!?恩に着る!」

    「ふ、ふん!もっと感謝しなさい!」


    というアオハル真っ只中のような会話は、彼女の胸に深く染みた。



    また桐崎さんですか…

    あんなに手を繋いで…

    良いなぁ。私も…



    生憎、彼女の頭脳では楽に勉強を教える等出来やしない。

    料理なら一人前なのだが。



    いつも楽様の隣にはあなたがいらっしゃる。

    いつも楽様の近くにはメインヒロインが複数実在する。

    私はその“サブ”にしか過ぎないのでしょうか…



    らっくん…寂しか。













    ……




    ………


    目が閉じた。

    また、軽い貧血でも起こしたのだろう。

    近くには楽の声はなかった。

    あるのは多数の生徒と、



    「…また…ですか。」





    本田の声だけ。
  8. 16 : : 2018/03/06(火) 23:11:13
    目が覚めると、私はベットの中にいた。

    消毒液の匂いやら薬の匂いやらが混合された部屋に一人で。

    なかなかの頻度でここのベットを使用するから、もう体が覚えてる。


    「…また保健室ですか。」


    辺りを気にせずに独り言のように呟く。


    「軽い貧血だそうです。担任には私から言っておきました。」


    日差しを吸う埃が煙る窓から現れた本田は冷静な対応。

    もう少し心配してもらってもいいんですよ?


    今は…いいですわ。気分が悪い。

    少し眠るとしましょうか。





    今回はどんな楽様の夢が見られるでしょうか?

    保健室のベットならやはりイチャイチャ出来る夢に違いありませんわ!


    ……

    そして、また、彼女は眠る。


    「えへへ。らっくん…」


    彼女の寝言に、“俺は”懐かしい思い出がフラッシュバックした。
  9. 17 : : 2018/03/11(日) 21:42:27
    お昼休み。

    彼女はまだ起きない。

    かれこれ一時間半くらいか。

    真っ白なベットで真っ白の羽毛布団に身を包む彼女がやけに懐かしく感じる。

    幼少期の頃はよくお喋りしたよな。

    つい、昔の癖で彼女の左頬に手を添えた。

    いつかの日々ならこうやって、

    一。

    二。

    三。


    「んん…」


    ほら、起きた。

    懐かしいな。


    「ううん…ほぇ?らっくん?」

    「おう。お前が貧血で倒れたって本田さんに聞いたんだ。」

    「そうですか…少しお待ち下さいまし。顔を整えますので…」


    寝起きの彼女はいつもの姿とは別人のような覇気のない気だるさを醸し出している。


    「良いんだよ。まだ調子すら整ってないだろ?寝とけって。」

    「…はい。お気遣い本当にありがとうございます。」

    「ほら、毛布が崩れてるじゃないか。直すから待っとけ?」


    ここで彼女の言葉に素直に肯定すれば良かった。



    「あ…楽様!お待ち下さ…」

    「大丈夫だって。こんくらい俺が…あ…」


    本田さんも急いでいたのだろうか。

    制服は中途半端にはだけて、綺麗な鎖骨の辺りがくっきりと目に写った。

    ほんとに少しだけ。

    ほんとに少しだけだが、その少し下も見えてしまった。


    「わ、悪い!今、毛布をかけるから!」

    「あら?いいんですの?今は誰もいませんよ♪」

    「だぁぁ!駄目だ!早く毛布で隠してくれ!」

    「もぅ。楽様のいけずぅ…もう少し先まで段階を上げてほしかったですわ…」

    「いいから!早く毛布を!」


    こちらが毛布をかけてもわざと手で跳ね除けてくる。

    その度にその…なんというか。

    うん。ドキドキ…と言っておこう。

    それが止まらなくなるから早くしないと!



    こうなったら力ずくだ。

    二つの意味で全力をかけた。


    「かけろって!」ググー

    「むむぅ。」グイッ


    こんな攻防が続いた中、その争を力ずくで止めたのは楽ではなかった。


    「こんにちはー。橘万里花はいる…か…」

    「あ。」

    「え。」

    「き、き、貴様らぁぁぁぁ!な、な、何をしているんだ!」

    「待て!違うぞ鶫!俺は何もしていない!」


    そうだ。俺は何もしていない!

    例え、ベットの上で制服がはだけて見ていけないものが見えそうな女子から毛布を奪いとってるように見えていたとしても!

    俺は何もしていない!


    「やい!橘万里花!貴様、こいつと“何”してた!?」


    頼むぞ橘。いや、橘さん。

    俺を助けてくれるよな?


    「“何”って………………なんでしょうね?うふふ。」


    なんだ!?その間は!?

    いかにも“何”かしてそうな感じじゃねぇかよ!


    「そうか。一条楽?」

    不意に優しげな顔つきになった。

    これはもしかしたら橘の冗談を信じてない可能性があるな。

    よし。それにかけよう。


    「なんだ?鶫?」

    出来るだけ優しげに。

    にこやかに。焦らず。


    「三秒まで待ってやる。“何”してた?」ゴゴゴ

    あ。こりゃダメなやつですわ。

    さよなら橘。

    「えっと…その…毛布をカケテマシタ。」


    「…」


    「…」


    「…」


    三者同様の沈黙を見せた。


    「死ね!ここで今!私が成敗してやる!」


    瞬間的に銃弾を銃に詰め込み、それをこちらに向けた。


    「すいませんでしたぁぁぁ!!!」


    何に対しての謝罪かわからないがとりあえず誤って全力で逃げた。


    「おい!こら待てぇ!」



    壁の所々に銃穴は開いたが。





    ……


    ………


    釣れないですね。楽様。

    もっと勇気をお出し下さい。

    あとちょっと。

    あとちょっとで大人の階段を上がれた気も……






    短いストーリーに余韻が残り、先程の楽様とのやり取りを脳内でリピートしている内にチャイムがなった。


    五時間目。始まりのチャイム。
  10. 18 : : 2018/03/22(木) 21:47:42
    ベットのシーツを片付けながら、保険医と挨拶もどきのお話を十分ほど。

    自分の教室にたどり着いた。

    毎日。いや、登校してない日もあるが、朝礼の時間までに学校に到着した事は数える程しかない。

    いつものように、後ドアからゆっくりと入り、遅刻詳細を記した小切手を先生へと渡す。


    皆とは違う制服を着用している私にまだ慣れていらっしゃらない方もいるようで。
    二度見はしょっちゅうの事。

    こうして教室の前へと進むまででも視線を感じます。

    誰かは分かりませんがね。


    振り向き自席へと足を運ぶ途中、また、視線を感じた。

    何故だか、遅刻してきた時はいつも視線を感じる。

    楽様かなと彼女は楽の方を見るが、いつも黒板をしっかり見ていてこちらには見向きもしない。

    席に座ると複数の視線を感じた。

    今回は二人。

    いくら私が可愛いと思ってらっしゃる男の方がいても楽様には適いませんわ。

    ただ、視線というものは少々きついものがある。

    背中に異様な寒気はするし、鳥肌も少々。

    怯える私は、助けを求めて楽様の方へと顔を向けた。

    !!

    目が合いましたわ!

    これはもう籍を入れるしかありませんね!

    グッと拳に力を込めた。

    …ん?

    楽様。なんですの?

    そんなに眉間に皺を寄せて。


    丁度、窓側にいる楽には直射日光が当たってよく顔が見えない。

    私の考えを察したかのように、焦るようにカーテンを閉めた。

    ? 焦るように?


    「? なんだ一条。そんなに眩しいか?」


    「あ、はい!すいません!」


    「まぁいいか。それじゃあ授業に戻るぞ…えっと…」


    困ったお顔も可愛いですわね。

    今度、写真に納めましょうか。


    にやけていると、楽が何かを訴えているように見える。

    それは酷く激しく。


    『ミ・ギ・ナ・ナ・メ・マ・エ・ミ・テ・ミ・ロ」


    右斜め?

    先生にバレないように両手を机に隠しながら、こちらに向かって合図をしている。

    何かあるのかとなんの考えもなく、首を回した。


    「ひっっっ!?」

    私は混乱し両手で顔を隠し、机に伏せた。


    それは、その日の一番嫌な瞬間だった。


  11. 19 : : 2018/03/28(水) 10:49:27
    黄肌にぶつぶつと出来た吹き出物。

    健康的な生活リズムが送れてない象徴のような腹。

    洗っていないのか、バサバサになった髪。

    一言で表すと、

    【気味が悪い。】

    クラス全員の顔と名前が一致出来てない私にとっては初めて見る顔だった。

    運動もしてないのに息を切らしてギラギラとした目でこちらを凝視してくる。

    凝視する彼は、私の身体全身を舐め回すよう。

    それは椅子に座って机で隠しても無駄と理解した。

    足。脹脛。太もも。腹。胸。首。そして、顔。

    下から這い上がってくるような目線を送る彼が私の顔を見た途端、私は恐怖で何も行動出来なかった。

    ただ、ただ、彼の行動を見ているだけ。

    いつもの私なら軽く足えるはずなのに。


    目が合った。

    その途端、彼は気づかれたと思ったのかすぐに体を前の黒板の方へと戻した。

    が、緊張と恐怖は解れてくれない。

    目が合う瞬間の彼の顔は、私の語彙では説明出来ないほど、気味が悪かった。

    火照った顔。

    肩を動かす程に興奮したような息切れ。

    ニヤという表現音が浮き出てきそうなるほどに、口角が半分上がり、黄色い歯を少し見せた。

    私の先程の視線は楽様とあの気味の悪い男だと確信した。

    前者だけなら良いのに…などと冗談が頭に浮かんだが、それもその男によって打ち砕かれた。

    男が机の下で左手を動かしている。

    右手はシャーペンを。左手は“何か”を上下に動かしているよう。

    ガサガサ…ガサガサ。

    物凄い勢いで鳥肌が立った。

    “何か”を脳裏に浮かべる前に、本能的に危機感を覚えた。

    何故鳥肌が立った?



    その推測は多分私を恐怖の海へと放り投げるだろう。

    模索はしたくない。

    だが、答えが知りたい。

    いや、知りたくない。

    でも…

    葛藤している私は更に入り込む。

    あれは…


    「たち…」


    あの行動は…


    「橘さん?」


    意識が現実へと戻る。


    「へ?」


    半面、答えにたどり着かなくて良かった。

    半面、その“何か”の答えを出したかった。


    「橘さん。ここを読んで下さい?」

    「は、はい!」






    ……


    ………


    私が教科書本文を音読し終わった時、授業終了のチャイムが響いた。


    「起立。礼…ありがとうございました。」

    「うぃーす。」

    日直とクラスの人の声が集まった。

    それと同時に私は何人かの女子を跳ね除けて、楽様の胸元へ飛びついた。


    「楽様ぁぁぁぁぁぁ!!!」


    ぎゅっと。

    力強く抱きしめた。


    「おう。全部見てたぜ。頑張ったな。」


    応えるようにぎゅっと抱きしめてくれた楽様。

    頭には暖かい楽様の手が。


    「…よく耐えたな。」


    そっと。撫でてくれた。


    「うぅ…らっくん。怖かったばい…」


    先程の恐怖をリピートしてしまった。

    もう思い出したくないのに何回も。

    何回も、脳内に焼き付く男の顔。


    「え?何何?どうしたのよ。」


    近くにいたのか(気づかなかった)、桐崎さんが目を丸くして疑問符を投げかけてきた。


    「うぅ。ひっぐ…っぐ。」


    今の私には楽様以外とは話せる気がしない。

    ごめんなさい。桐崎さん。


    「ちょ…っとな。悪ぃ。話せねぇわ。」

    「そう…なの?」


    桐崎さんはその場の空気を察したか、やけに消極的になっていた。


    「千棘。悪いが六時間目は俺と橘抜けるわ。」

    「…はぁ。分かったわ。先生にはなんとか言いくるめてあげるわ。」

    「さんきゅな。」


    桐崎さん。ありがとう。

    私は楽様の肩を借りて、教室を後にした。


    ギラりと光る、男の視線に気付かずに。
  12. 20 : : 2018/04/14(土) 18:32:21
    妙に気だるしい温風が吹き乱れる校舎の屋上。

    こんな場所で二人きり。

    いつもならいっぱいハグをして好意をあてるのにそれも今は遠慮ですかね。

    先程から楽様はグラウンドでサッカーをしている男子を見てばかり。

    風に煽られる髪で表情は見えない。

    重苦しい時間が刻一刻と過ぎてゆく。

    私から話せば良いのでしょうか。

    最初の一声も温風によって遮られる。


    「なぁ…橘。」


    不意に訪れる楽様の低声。


    「……はい……なんでしょうか………」

    「俺は別に人の恋路を邪魔する事は好きじゃないんだ。」

    「…えっと、はい?」


    わからない。

    先読みもままならない。


    「色々言いたいことはあるけどさ…簡潔に言うと…」




    ……


    ………

    それは何回も体験した出来事だった。


    授業中の視線。

    下駄箱の手紙。

    机の中の手紙。

    私物が無くなったり、身に覚えのないモノが鞄に入っていた事。

    最小音のシャッター音。


    そして…





    ……


    ………


    「私を好きって事ですか…」

    「あぁ。そうだ。」


    全部あの男の仕業。

    楽様は何回も何回も、注意を払ったそうですが、それを無視して今日まで来たらしい。


    「…ごめんな。俺がもっと止めとけば良かったな。」

    「……いえいえ。警告を何回もなさったんでしょう?」

    「あ、あぁ。」

    「それなら十分感謝に値します。ありがとうございます。」

    「でも、あいつは本当にお前の事が好きなんだ。それだけは分かってくれ。」

    「…嫌ですよ。そんなの絶対に嫌です。」

    「…している事自体は橘と同じなんだけどな…」


    ? あ、そういう事ですか。


    「善処はしませんよ?」

    「ははっ。それでこそ橘万里花だな。」

    「ふふっ。そうですね。」


    小さな笑いだけど、落ち着くのは確か。

    とても自然で。とても心地良くて。


    「楽様は私がお嫌いですか?」


    冗談も言えるくらいには落ち着いてきた。

    楽様の心境を探りましょうか…


    「いいや。全然。」


    ほら。思った通り。

    やっぱり楽様は濁すように…「橘の事は…」

    え?もう一声あるのですか。

    いつもはないのに?

    珍しいですね。

    なんだか緊張してきました。


    「…俺はさ。いつも好意を寄せてくる(物理的に)橘を回避してるけど、嫌いじゃないからな?」

    「は、はぁ。」

    「嫌いじゃないって事は…わかるよな?」

    「…普通とか言ったら殴りますよ?」

    「お、おう。そんなの言うわけないだろ?」


    …なら…ここは察したら駄目ですよね。

    例え、楽様がフラグを建てても。

    大きな。

    大きな。

    地球より大きな期待を込めてしっかりと彼の透眼を見た。


    「俺は…橘の事が好きだ。」


    よし。結婚が決まりましたね。

    クラスの男とかどうでも良くなりました。

    最高です。感激です。天国です。

    私も楽様の私に対する、おぉっっっっっきな好意を受け止めましょう。


    「私も楽様の事、大好「あ、友達としてな?」……」


    …はぁ。やっぱりそうですか。

    まだまだ他の女の子達よりも魅力が足りないんですかね…


    「……はぁ…楽様はやっぱり楽様ですね…」

    「はっ!?なんでだ!?」

    「良くも悪くも楽様は楽様ですよーだ。」


    でも…

    今日くらい。

    いや、今だけで良いや。

    他のコよりも背伸びさせて下さい。


    お願いね?らっくん。




    ……




    「うわっと。ど、どうしたんだ?橘。」

    「あと少しだけで良いですから。」


    彼の心動を耳にかざす。

    優しく。強く。彼の背中に手を添えて。


    「私…絶対に楽様を勝ち取ります。」

    「な、なんて言ったんだ?」


    彼に聞こえないくらいの声で唱える。


    “らっくんの事大好きばい!!”





    ……



    ………


    まだまだ他の女の子に追いつけないのは確かです。

    でも、いつか。

    いつか、私が一番になるその日まで。

    堅い決心を込めて、彼の頬に口付けをした。


    「なっっ!?」

    「ふふっ。らっくんは可愛いです。」

    「あ、あのなぁ?」




    ……



    ………



    こうして、私の一日は過ぎてゆく。

    何もない日もあれば、何かある日もある。

    嫌な存在がいて、好きな存在がいる。






    それが私のイチニチ。

  13. 21 : : 2018/04/14(土) 18:36:24
    以上で、

    万里花「イチニチ」の執筆を終了したいと思います。

    男の話とか色々とあるんですが、敢えて書かないでおきます。

    その方がきっと良いでしょ?



    文章が少ないSSでしたが、最後まで目を通して頂き、ありがとうございました!
  14. 22 : : 2018/04/15(日) 21:45:53
    最高でした!
    お疲れ様です
  15. 23 : : 2018/04/23(月) 23:34:51
    >>22 名無しさん

    お褒めを頂き、大変恐縮です!

    ありがとです!
  16. 24 : : 2020/10/01(木) 22:57:05
    高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
    http://www.ssnote.net/archives/80410

    恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
    http://www.ssnote.net/archives/86931

    害悪ユーザーカグラ
    http://www.ssnote.net/archives/78041

    害悪ユーザースルメ わたあめ
    http://www.ssnote.net/archives/78042

    害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
    http://www.ssnote.net/archives/80906

    害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
    http://www.ssnote.net/archives/81672

    害悪ユーザー墓場、提督の別アカ
    http://www.ssnote.net/archives/81774

    害悪ユーザー筋力
    http://www.ssnote.net/archives/84057

    害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
    http://www.ssnote.net/archives/85091

    害悪ユーザー空山
    http://www.ssnote.net/archives/81038

    【キャロル様教団】
    http://www.ssnote.net/archives/86972

    何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
    コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
    http://www.ssnote.net/archives/86986

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