このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
フォークとケーキ [エレミカ]
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- 1 : 2018/02/23(金) 23:39:43 :
- ・エレミカです。
・特殊設定である、「ケーキバース」がベースとなっています。
・亀更新です!すいませんm(__)m
・悪コメ、荒らしなどはしないでくださいね(^_^;)
どんとこい!という方はどうか見てやってくださいm(__)m
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- 2 : 2018/02/23(金) 23:44:04 :
- ある日の朝食。
何の前触れもなく、それは始まった。
エレン「······?」
アルミン「どうしたの?エレン」
ミカサ「具合でも悪いの?」
エレン「あ、いや···」
エレン「味がしないんだ」
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- 3 : 2018/02/23(金) 23:58:35 :
- アルミン「え、本当に?エレンの一口もらうね」モグモグ
アルミン「···? 普通に味するよ?」
エレン「いや、しねえよ」
ミカサ「私にも頂戴」
そう言って、ミカサがエレンの朝食をもらおうと近づいたとき。
ふわり。
エレン(あれ?)
エレン(ミカサから、めちゃくちゃいいにおいがする)
エレン(まるでケーキみたいな···)
エレンがミカサの手首を掴む。
ミカサ「エッ、エレン?」
食べるな、と意味なのかとミカサが察した瞬間。
ぺろりとエレンがミカサの手を舐めた。
全員「!!!???」
エレン(何やってんだ俺ええええ!?何で舐めた!?何で舐めた!?)
ミカサ(どうしたのエレンン!?何で舐めたの!?え?)
アルミン(エレンンンンン!?君は何をやっているんだあああ!?)
ジャン「エレンこの野郎うううっっっ!!」
エレン「うわっ!ジャン!?お前いきなり胸ぐら掴むなよ!」
ジャン「うるせえ!お前今なんでミカサの手を舐めた!?」
エレン「俺にだってわかんねーよ!なんかミカサからめちゃくちゃいいにおいがしたんだよ!」
全員「えっ······(引 」
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- 4 : 2018/02/24(土) 00:10:59 :
- エレン「お前らそんな引くな!」
ユミル「いや、普通引くだろ···」
クリスタ「エレンはいいにおいがしたら誰でも舐めるの···?」
エレン「いいから一回話を聞いてくれ!」
~説明中~
ライナー「つまり今エレンは味を感じなくて、でもミカサはすごくおいしそうだった、ということか···?」
ベルトルト「訳がわからないよ」
ライナー「ベルトルト、他作品のセリフを持ち出すのはやめろ」
ベルトルト「(´・ω・`)」
アニ「しょぼーんとするんじゃないよ」
クリスタ「とにかく、一度お医者さんにみてもらったらどうかな?もしかしたら何かわかるかも!」
エレン「おう、今日丁度休みだしな。そうする」
ミカサ「なら私も行く」
アルミン「僕もついていくよ、エレンが心配だしね」
エレン「ああ、頼む」
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- 5 : 2018/02/24(土) 00:24:07 :
- ~病院にて~
医者「フォークですね」
エレン「えっ?···えっと、フォークって?あのフォークですか?食器の?」
医者「いえ、フォークというのは後天性に起こるもうひとつの性別です。最も、稀な性別だということもあって、あまり知られてはいませんが···」
医者「ちなみに、ミカサ·アッカーマンさん、あなたはケーキです」
ミカサ「えっ?···それも、もうひとつの性別ですか?」
医者「はい。こちらは先天性の性別です。ではこれから、二人の性別について説明していきます」
医者「まず、フォーク。フォークは性別が現れると味覚がなくなってしまいます。そしてそんなフォークが唯一おいしく感じられるのが、ケーキです」
エレミカ「えっ?」
医者「そしてケーキ。こちらは生まれつき持っている性別です。そしてケーキは、フォークにとって極上の食事となります」
医者「フォークにとっては、ケーキのすべてがご馳走です。例えば涙、唾液、血液、肉。なので今アッカーマンさんが生きていることは奇跡に近いんですよ。大半のケーキは幼いうちに食べられてしまいますから」
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- 6 : 2018/02/24(土) 11:15:39 :
- 気になります!
期待です!
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- 7 : 2018/02/25(日) 16:11:15 :
- >>6 期待ありがとうございます!
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待合室で待つアルミンへのもとへと向かう途中、エレンがミカサに話しかけた。
エレン「なんか、大変なことになっちまったな···」
ミカサ「うん···」
エレン「とりあえず、アルミンにはちゃんと話そう」
ミカサ「うん」
エレミカ「·········」
ミカサ「···ねえ、エレン」
エレン「ん?」
ミカサは一度深呼吸をしたあと、耳を疑うようなことを呟いた。
ミカサ「エレンが望むなら、私はエレンに食べられてもかまわない」
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- 8 : 2018/02/25(日) 16:20:17 :
- エレン「······は?」
何を言っているんだ、という顔でエレンがミカサを見る。
ミカサはそのまま表情を変えず、エレンを真っ直ぐに見つめて同じことを言った。
ミカサ「エレンがどうしても私を食べたければ、食べてくれてもいい」
エレン「ふざ、けんなよ···っ」
エレンの中で怒りがふつふつと沸き上がる。
エレン「何でお前はいっつもそうなんだよ!俺のためなら何でもするのかよ!もっと自分を大切にしろ!!」
病院内ということも忘れて、声を荒げる。
エレン自身も、なぜ自分がここまでイラついているのかわからなかった。
ただ、目の前の家族ともいえる存在の発言に無性に腹が立ったのだ。
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- 9 : 2018/02/25(日) 16:26:23 :
- ミカサ「エ、エレン···?」
なぜそんなに怒るのとでも言いたげな目でミカサはエレンを見つめた。
エレン「···っ、アルミンとこ行くぞ」
エレンがつかつかと早足で行ってしまったので、ミカサは慌ててエレンのことを追いかけた。
アルミン「あっ!どうだった?二人とも」
エレン「アルミン、俺達はー···」
エレンとミカサは自分たちの置かれている状況を全て話した。
アルミン「そっ、か···。大変かもしれないけど、僕もサポートするから、頑張っていこうね!」
エレミカ「(..)」コクリ
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- 10 : 2018/02/27(火) 20:48:20 :
- 続きが気になる……期待。
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- 11 : 2018/03/08(木) 00:16:56 :
- >>10 期待ありがとうございます!(>_<)
それからというもの、ミカサの食べてアピールは止まらなくなっていった。
それは例えば、朝食の時。
ミカサ「エレン、味のしないご飯を食べるのは辛いでしょう?ので、私を食べるべき」
エレン「なにいってんだ、食うかバカ」
またそれは、訓練中。
ミカサ「エレン、お腹空いてない?私を食べる?」
エレン「食う、わけ、ねえだろ···っ!」
アニ「エレンあんた、よく私に技かけられてるときに喋れるね···」
またまたそれは、休憩時間。
ミカサ「エレン、訓練頑張ったからお腹空いたでしょう?」
エレン「空いてるけど、お前だけは食べないからな」
ミカサ「何故」
エレン「家族を食えるわけねえだろ」
いつからだろう。
エレンがミカサを家族と呼ぶたびに、ミカサが少し悲しそうな顔をするようになったのは。
エレンはまだ、そのことにも、自分の本当の気持ちにも気付かない。
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- 12 : 2018/03/22(木) 23:47:10 :
- エレン「だああああああっ!!!」
エレン「なんなんだよ!ミカサのやつ!」
ここは夜の男子宿舎。
訓練に疲れた男子達が寝る前の雑談を楽しんでいるときだった。
アルミン「エレン、落ち着いて···」
そこではアルミンがエレンの相談に乗っていた。
アルミン「ちゃんと、整理して話してくれる?」
エレン「お、おう···」
エレンはミカサが自分を食べてほしいとことあるごとに言ってくること、それに悩まされていることを話した。
アルミン「あー···、それは大変だね」
エレン「だろ?あいつが何考えてわかんねえんだよ」
アルミンは顎に手を添え、少し考え事をする仕草をしたあと、こう言った。
アルミン「エレン、君は何でミカサを食べたくないの?ケーキは君にとって、最高のご馳走なんだろう?」
エレン「そりゃ、正直あいつの匂いはめちゃくちゃそそられるけど、家族を食う訳にもいかねえだろ」
そう、家族。
昔から、自分とミカサの関係を表現するときに使っていた言葉だ。
しかしなぜだろう、エレンはその時、家族という言葉に小さな違和感を覚えていた。
違和感という表現は正しくないのかもしれない、ただ、なんとなくモヤモヤしたのだ。
エレン「······?」
エレンが自分の感じたモヤモヤの正体を考えると、アルミンが口を開いた。
アルミン「エレンは一度、しっかりと考えるといいよ。なぜミカサが君に食べられたがっているのか、なぜ君はミカサを食べたくないのか」
そう言われても、なぜミカサがあんなことをするのかはわからないし、ミカサを食べたくない理由も家族であるから、以外に思い付かない。
エレンは目の前の幼なじみの言葉に内心首を傾げながらも、黙って頷いた。
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- 13 : 2018/04/05(木) 21:51:16 :
- エレン「ミカサは何で、俺に食べて欲しいんだ?」
ミカサ「えっ」
翌日、俺は直接本人に聞いていた。
ミカサは一瞬驚いたあと、ハッキリと告げる。
ミカサ「家族であるエレンの役に立ちたいから」
家族。
家族、家族、家族。
自分とミカサの関係を表すには、最適な言葉。
何故かエレンは、その言葉に怒りを感じていた。
エレン「何が家族だ!だったらお前は、俺らの母さんや父さんが同じ状況になっても、同じことすんのかよ!」
ミカサは突然怒鳴ったエレンにビクリと肩を強張らせながらも、おずおずと答えを返す。
ミカサ「ううん、エレンだけ」
ミカサ「私が食べられてもいいと思えるのは、エレンだけ」
ミカサ「エレンじゃなかったら、例え家族でもこうは思わない」
エレンだけ、その言葉にエレンは自分が少し安堵したのを感じた。
少しの優越感と、そんな自分に対する困惑で頭の中がぐちゃぐちゃになりながらも、エレンは目の前で自分を見つめるミカサに告げる。
エレン「それでも俺は、お前を食べねえよ」
そう、と呟いてミカサが俯く。
その目はどこか悲しそうで、エレンはミカサが落ち込んでいるのだと分かった。
しょんぼりと視線を下に向けるミカサ。
その瞳は憂いを帯びており、すこし開いた唇から、赤い舌が見えた。
どくん。
エレンは、自分の中で何かが動いた気がした。
エレン(あれ?こいつこんな可愛かったか!?)
エレン(いや、客観的に見て美人なのは知ってたけど、なんというか、綺麗なんだけど、可愛いっていうか、愛でたいっていうか)
エレン(まもってあげたくなるっていうか)
と、そこまで考えてエレンはハッと我に帰る。
エレン(何考えてんだ俺は!?)
心臓がうるさい。ドキドキとその存在を主張している。
ミカサ「エレン?」
反射的に振り返り、ミカサを見た瞬間、エレンは自分の顔が熱くなるのを感じた。
気付けば、エレンはその場から走り出していた。
後ろからミカサの自分を呼び止める声が聞こえたが、それに反応する余裕なんてエレンには無かった。
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- 14 : 2018/04/29(日) 22:07:35 :
- だいぶ離れた場所まで来てしまったところで、エレンは乱れた呼吸を整えながら考える。
エレン(いつからだ?)
エレン(いつから、あいつのことこんな目で見てた?)
エレン(·········ずっと、前から?)
俺は、もうとっくに。
ミカサのことを······。
自覚した瞬間、自分の言動に納得がいった。
なんであんなに兄妹であることを否定したのか。
ー異性として見られたかったから。
どうして守られるのが嫌だったのか。
ー好きな女に守られるなんて嫌だから。
なんであんなに食べることを拒否したのか。
ーそれが、家族愛から来ているものだったから。
エレン「···マジかよ」
エレンは赤くなった顔を隠すかのように、自分の顔を手で覆った。
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- 15 : 2018/05/27(日) 21:56:37 :
- 期待早く書いて
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- 16 : 2018/07/10(火) 22:21:08 :
- 放置かな?
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