とある科学の黒の剣士 Ⅱ
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- 1 : 2018/02/12(月) 13:22:46 :
- お久しぶりです。この作品は前作『とある科学の黒の剣士』の続きとなります。時が空いたので忘れてる部分があるかもですがよろしくお願いします。
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- 2 : 2018/02/12(月) 14:00:01 :
- 夜。呑み込まれてしまいそうなぐらい深い闇に包まれた夜の学園都市の一角。暗い町を照らすかのように
『燃える』工場を見つめる1人の影があった。純金を溶かして作られたような黄金の髪の毛に浮世離れしたぐらい整った顔立ち、そして着ているゴスロリ系統の服が相まって、どこか人形のような雰囲気を醸し出している。その少女はただ無心で、燃える工場をアメジストのような紫紺の双眸で見つめている。少女は、不意に自分の肩にかけられた可愛らしいデザインのカバンから棒の付いた飴を取り出し、それを幼げな手で持って小さな口で咥える。
─────そして
「みさか、みこと····」
それは、子供がお使いで頼まれた品物を忘れないように口ずさむような行為に似ていた。工場から一際巨大な炎が上がるのを合図としたようにその少女は踵を返し、歩き始める。何を目的とした訳ではなく、ただ歩く。この少女の事を見た人がいるならばこう思うだろう。まるで、まるで『歩く』という行動をプログラミングされ、それを処理し実行しているだけの機械、
『人形』みたいだと。それでもその少女は歩き続ける。何かが目的という訳ではなく、ただひたすらに
──────少女は、歩く
『革命未明(サイレントパーティ)』編 序章
『金色の輝きが示す者』 Encountere_with_Fate
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- 3 : 2018/02/12(月) 14:08:17 :
- プログレッシブ5巻のアスナが可愛すぎて死んだ人がここにいます(・ω・)ノシ
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- 4 : 2018/02/12(月) 18:05:07 :
- 更新待ち望んでました!!プログレッシブ5巻のアスナは可愛すぎましたね
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- 5 : 2018/02/12(月) 20:02:49 :
- 「そっか、引っ越しちまうんだな。春上」
「うん·······」
学園都市第7学区にある、とある病院の一室にアスナは居た。アスナと会話しているのは1人の少年。漆黒の髪に同色の目。男の子にしては線が細く、中性的な相貌をしているその少年、桐ケ谷和人──キリトは感慨深そうにそう呟いた。
「学校は佐天さん達と変わらないんだけどね。初春さんと部屋が離れちゃうから、きっと寂しがっていると思う」
「だろうな。二人共、特に仲良かったから」
キリトが纏っているのは、淡い緑色を基調としている病衣だ。つまり入院しているわけなのだが、入院の理由は教えてくれなかった。恐らくアスナ達を巻き込まない、心配させたくないという考えからだろう。それが本当にキリトらしいと愛おしく思いつつも、それと同時にどうして相談してくれなかったのか、という不満に思う自分も存在する。というか後者の感情の方が強い。キリトの気持ちは素直に嬉しいのだが、自分だって戦える。力になれると声高に宣言してやりたかった。そんな複雑な心境のアスナの事なんぞ露知らず、キリトは
「まあ何にせよ春上が決めた事なら俺達がどうこう言えない。それに、初春達なら大丈夫だと思う」
何が大丈夫なのか、なんて野暮な事は聞かない。
アスナもきっとあの2人なら大丈夫だろうと思っていたからだ。根拠と言える根拠はないが。
「そうだね。······というよりまず1番の心配は君の怪我の様子なんだけど」
「うっ······」
気まずそうにキリトは頭を掻いた。本当にしょうがないなあと嘆息しながら、アスナは持参したリンゴの皮をナイフで剥き、食べやすいサイズに切ってから皿にのせて手渡す。キリトは「サンキュ」と言って皿を受け取り、爪楊枝が刺さったそれを頬張った。キリトの幸せそうな表情を見る限り、相当美味しかったらしい。
「まあ、怪我の方は普通より早く治るさ。
『自動回復』スキルのおかげで」
「だからといって怪我ばかりしていいわけじゃないよ?」
「そりゃごもっともだけど俺も怪我したくてしてる訳じゃなくてだな·····」
「それなら面倒事に巻き込まれないようなスキルを発動させなきゃね」
「そんなんあったら是非欲しいところだ」
そこまで言って、2人同時に笑う。その時、病室のドアが音を立てて開いた。立っていたのは御坂だった。
「よう、御坂。お前も来てくれたのか?」
「え、枝先さんのついでよついで。ほら、手ぶらもなんだから一応お土産買ってきといたわよ」
「そういう時はお世辞でも俺のためとか言ってくれりゃさ······まあ、ありがと」
キリトの礼に頬を赤らめて「べ、別に!」と言ってそっぽを向く御坂。怪訝そうな顔をするキリトをアスナはぶん殴ってやりたかったが、流石に止めておいた。代わりに本当この男はどれだけ周りの女の子を籠絡すれば気が済むのかとアスナは頭を抱える。
·······まあ、自分もその1人ではあるのだが
リンゴを食べ終わったキリトは、手伝おうとするこちらの動きを片手で制してからゆっくりと立ち上がった。立ち上がる際、僅かに顔を顰めた様子を見るとまだ完治とは言い難そうだ。
「俺も枝先と春上に挨拶してくよ。退院祝いしていきたいし」
「アンタが入院してるのにね」
御坂の辛辣なツッコミにキリトは再び「うっ····」とたじろいだ。全く····と嘆息しながらアスナと御坂はキリトが移動に用いる車椅子を準備していった。
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- 6 : 2018/02/12(月) 20:03:42 :
- 名無しさん コメントありがとうございます!
待たせてしまい、申し訳ないです。プログレッシブ5巻のアスナは天使すぎました!!
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- 7 : 2018/02/13(火) 19:12:24 :
- テスト週間なんか知った事か。再開します
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- 8 : 2018/02/13(火) 19:31:36 :
- キリトを近代的なデザインの車椅子に乗せて、とある病室へと向かう。無論、枝先の病室だ。
「悪いな、アスナ」
「そう思うなら怪我しないよーに」
感謝された事による照れ隠しも含めてアスナはそう返した。学園都市の技術によって生成された物は、基本的にスペックが外の世界と段違いだ。それはこの車椅子も例外に漏れず、押す人の使う力を軽減してくれたり、氷の上や砂利道等で使用しても転倒する事が無いらしい。最も押す力に関してはキリトの体重的にかかる負荷は少ないが。
そんなこんなで枝先の病室へ。御坂が先に開け、その後に続きアスナとキリトも入る。とりあえずキリトとアスナ、御坂は「退院おめでとう!」とお決まりの言葉を発する。キリトが個室なのに対してこちらは何人かの患者を一斉に看る部屋らしい。他のメンバーはもう全員が揃っていた。しかし気になる点が1つ。
「枝先さん、それ柵川中学の制服?」
「はい!退院祝いにって貰ったんです!」
花のように笑顔を綻ばせる枝先を微笑まし気な表情で見つめる。その様子からもかなり体調が良くなってきている事を感じさせた。
「しかし、入れ替わるように俺が入院か······」
「本当びっくりしましたよー。何してたんですかキリトさん」
「それは·····秘密かな」
佐天の問に力なく笑いながらキリトはそう言った。ああなったらキリトは言わないだろう。
「·····っと。そろそろ予約時間ですね」
「それはいけませんわ。急ぎましょう」
初春が手配した店の予約時間が迫ってきているらしい。アスナ達は、予約しているという店への移動を始めた。
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- 9 : 2018/02/13(火) 19:32:02 :
- だいぶダイジェストですけどご了承を。
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- 10 : 2018/02/13(火) 19:49:06 :
- こんにちは、復活ありがとうございます!!いつも本当に素晴らしい作品を有り難うございます。
楽しく読ませてもらってます。まだまだ寒いですしお身体に気をつけて作品も、リアルも頑張ってください!!
微力ながら応援させて頂きます!!長文失礼しました。
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- 11 : 2018/02/15(木) 21:38:31 :
- ミアキスさんコメントありがとうございます!
長らくお待たせしました。今テスト週間中なので投稿ペースは遅いですが、よろしくお願いします!
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- 12 : 2018/02/16(金) 00:00:24 :
- 返信有り難うございます。いえいえ、自分も同じくテスト週間です....辛いですよね。頑張って下さい!!
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- 13 : 2018/02/16(金) 11:15:43 :
- 本当に辛いです····
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- 14 : 2018/02/16(金) 17:21:05 :
- ですよね....こちらも現実もSAOプログレッシブ5巻繰り返し読んで乗りきりましょうw
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- 15 : 2018/02/16(金) 19:29:14 :
- ですね(笑)
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- 16 : 2018/02/16(金) 19:49:26 :
- 日が落ちかけ、夕焼けに染まる学園都市をアスナ達は歩いていた。枝先達との退院パーティもといお別れ会は無事に終了し、帰路に付いているところだ。
「そういえばキリト君、いつぐらいにその怪我治るの?」
「うーん、動けるようになるのは3日後ぐらいって聞いたけど完治まではもう少しかかるらしいぞ」
行動を制限される事に嫌気が差しているのか、嘆息しながらキリトは言った。
「·····つうか菊岡の奴、怪我が治ったら連絡してくれとか言ってたけど絶対ロクな話じゃないよな····」
そうぼやくキリトからは哀愁が漂っていた。今は佐天の言う近道とやらを通っているのだが、どうにも人気が少ない所だった。こんな所ばっかり通っているからよく絡まれたりするんじゃ······?と佐天の身を案ずるアスナの視界に、花が数多咲く公園が見えてきた。
アスナは別段花が好きという訳では無いが、何故かこの公園に意識が行ってしまう。そこでふと、咲いている花の合間が光っているのが見えた。気にはなったが、どうせ夕日の反射光だろうと思い、素通りしようとするアスナの手首を、キリトが掴んだ。突然の事に軽く困惑しながら問う。
「ど、どうしたの?」
「いや、あそこに何か·······」
キリトの指さす方向を見ると、先程アスナが気にかけていた花壇だった。別段変わった様子はない。しかし、
「おん·····なのこ····?」
驚いたように目を見開くキリトの視線を追う。先程アスナが光だと思っていたもの。
─────それは花に包まれるように寝ている、いや倒れている少女の黄金の髪の毛だった。
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- 17 : 2018/02/16(金) 21:04:35 :
- さ、サイレントパーティー編?とりあえず更新お疲れ様です!!
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- 18 : 2018/02/18(日) 21:24:06 :
- 期待です!
頑張れ〜٩( 'ω' )و
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- 19 : 2018/02/26(月) 01:31:42 :
- つづき期待してます。
恋愛面の方も楽しみです。
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- 20 : 2018/03/21(水) 17:05:22 :
- 前回から見ています!
今回も期待しています。
続きが早く見たいです‼︎
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- 21 : 2018/04/15(日) 11:40:53 :
- 覚えてるかわからないけどお久しぶりです。
続き期待してます。
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- 22 : 2018/05/04(金) 15:06:37 :
- まだカナー…………。
次本当に期待です!
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- 23 : 2018/05/16(水) 21:34:37 :
- ファイトです!
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- 24 : 2018/07/11(水) 22:48:40 :
- リゼロの方では、魔剣リアルゴです。
頑張ってください。
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