貴方と私と貴女の話
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- 1 : 2017/12/10(日) 03:18:13 :
- 原作??なんじゃそら!って感じのssです
cpはアルアニ
ミナアニ仲良し設定
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- 2 : 2017/12/10(日) 03:27:25 :
- 1.貴女と私の思い出
「あなたはどこの部屋になったの?」
「え?私は~~」
通過儀礼を終え、訓練兵になった
子供たちは友達作りに勤しんでいた
アニは指定された部屋に行き、
指定されたベッドを目指し歩いた
「あなたは何て言う名前なの?」
「私はロゼッタ」
少女たちは共同生活をよりよくするため
にこにこと笑い、自己紹介をしていたが
アニはそんな少女たちの隣を素通りした
「ベッドは2階の‥‥‥‥窓際か‥‥」
柔らかなベッドを期待し
木で造られた階段を一段一段確認するように
ゆっくりとあがった
しかしそのベッドは案の定、
固そうなマットに
頭側にはもっと固そうな枕
その反対の位置にはシーツと毛布がおかれていた
‥‥‥‥‥‥無駄な期待をした
アニはそう思い、さっさと荷物をはこんだ
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- 3 : 2017/12/10(日) 03:36:04 :
- 「こんばんわ!私ミーナ!貴女のお名前は?」
下から黒髪のお下げに好奇心を顔に浮かべた
女の子が挨拶してきた
「‥‥アニ・レオンハート」
アニは即答した
父親との会話がほとんどだったアニは
会話があまり得意ではないし
会話することを面倒だとさえ思っていた
「良い名前ね!明日から訓練だし、一緒に頑張ろう!」
「あぁ、明日から訓練だから早く寝たいんだけど」
我ながら愛想がなくて嫌な感じだとは思うが
これ以上の言葉がみつからないのだ
「そ、そうだよね!ごめんね!」
自分のベッドへ戻ったミーナは
おやすみ
と小さく呟いた
あんたも早く寝なよ
と、アニは心の中で呟いて夢の中へ入っていった
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- 4 : 2017/12/10(日) 09:54:00 :
- ?
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- 5 : 2017/12/10(日) 16:46:02 :
- 訓練兵に休日はあまりない
なので、アニは午前だけの訓練や午後だけの
訓練になると
必ず余った時間に図書室へいく
体内にあまり色素のないアニは
長時間光を浴び続けると目が痛くなり
しんどくなっていくのだ
寝室は当然、皆がいるので騒がしくて落ち着けない
どうしようかと困っているとき
図書室を見つけたのだ
それはもう、アニは秘密基地を見つけた子供
のように目をキラキラさせた
本がたくさんあるので、老化しないよう、まどは北のほうに設置してある
なので日光も入ってこない
古びた本のにおいに少し埃っぽい部屋
その落ち着ける空間でアニはただ何もせず、
ボーッとした
その図書室を自分の秘密基地にしてから
気付いたことがある
ここの図書室はあまり人が来ない
来るのは頭の良さそうなアルミン・アルレルトだけだ
「やぁ、アニ」
「‥‥‥‥どうも」
アルミンは何か言いたげな顔をして席に
座ったが
アニは気付かないフリをして机に突っ伏した
アニにとって会話は面倒でしかないのだ
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- 6 : 2017/12/10(日) 23:42:19 :
- それからも図書室でアルミンとアニは
何度もあったが
「やぁ、アニ」
「どうも」
という短い挨拶をし、
各自話さず好きなようにするだけだった
頭のいいアルミンは瞬時に察して
アニに話しかけるのをやめたのだ
アニはその挨拶を交わしたあと、
椅子に座り机に突っ伏し、空を見ながら眠った
________
アニは夢を見た
故郷の夢だ
山奥から木を拾ってくる夢
アニは毎回、冬が来たら
山奥から木を拾い、それを燃やして
暖をとる
多かったら、お父さんに
「こんなに要らないだろ!!戻してこい!!」
と言われ
少なかったら
「少ない!!もっととってこい!!」
と怒られる
山を上るのに片道2㌔
その長い道のりを何度も歩くのは
嫌なのでこの量でいいのかだめなのか
深く考えていた
これくらいか‥‥
自分の中で納得できる量に調節し
家へ戻った
冬のはじめはそうして暖をとるが
真ん中辺りになってくると
まきをへらされる
「お前がどんな環境でも対応できるようにするんだ」
父は毎年そう言いアニを凍えさせた
「寒いよ‥‥‥‥お父さん‥‥」
そう言って体を何度も擦る
そんな懐かしい思い出をアニは夢で見たのだ。
___________
「アニ、起きて。もう少しで晩飯だよ」
アルミンはアニの背中をユサユサと揺すった
「‥‥‥‥」
長いまつげに綺麗な形の鼻
色素の薄い髪や肌はとてもきれいで
すれ違う人のほとんどがふりむくくらい
アニは綺麗だ
アルミンはほーっと
アニの寝顔を見つめた
「‥‥芸術品みたいだなぁ」
感想を言うようにアルミンはそう言った
「‥‥む‥‥よ‥‥‥‥ぉとうさ」
「?‥‥‥‥‥‥、あーにっ」
「!?」
アニはビックリして目を大きく開いた
「‥‥ぁ、もう夜?」
「あぁ、もうすぐ晩飯だよ」
「ん」
アニはそう言ってすたすたと歩いていった
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- 7 : 2017/12/11(月) 00:02:52 :
- 「アーニ!隣良い?」
勝手にすれば?の《か》の言葉を
発した時点でミーナはすでに隣のイスに
座っていた
「‥‥‥‥‥‥」
最初は断っていたがミーナの粘り強さに
負け、隣の席で共に食べることになった
「今日キース教官機嫌悪かったよね」
「だね」
「うへぇ!!ニンジン入ってる!!!」
「うん」
「明日も訓練頑張ろうね!」
「そうだね」
情などうつしたくなかったアニは
会話を最小限にすることにした
「私、立体機動装置がまだ全然使えなくて」
「教えてくれない?」
「‥‥は?何で私が」
「アニ上手いし」
「いやだよ」
「そこをなんとか」
アニが何度も何度も断るたびにミーナは
何度も何度も頼み込み
最後はアニが折れた
「‥‥‥‥はぁ‥‥いいよ」
「!!!!!!!!やったぁぁぁあ!!」
なぜか喜んでるミーナは
興奮しすぎてクリスタたちのほうへ
報告しに行った
「きいてクリスタ!!」
「ばっ、ミーナ!!やめな!」
大きい声を出したアニのほうへ
一斉に皆の視線があつまる
「‥‥‥‥ぁ」
気まずくなりアニは静かに座った
ミーナに立体機動装置を教える日、
約束通りに待ち合わせた場所へ行ったが
生徒が増えていた
「‥‥‥‥はぁ‥‥、やるよ」
「はーーい!!」
生徒はミーナだけだったはずだが
いつのまにか一人一人と増えていき
最終的には四人も増えた
だが、アニは一度約束したことは破れない
性分で仕方なく引き受けた
________
「ミーナ!!!脇閉めな!!狙いが定まらない!!」
「うん!!」
「クリスタ!!腰引けてる!!骨いっちまうよ!!」
「はい!!」
「ハンナ!!回りをもっと見て!!ぶつかるよ!!」
「わかった!」
散々声を出して疲れたアニはしばらく皆の
動きを観察した
ミーナが脇を閉め、狙ったところに
アンカーをうち空中でぐるっと回転して
着地した
ぎこちなかった動きもとても滑らかになっている
「あ、アニ!!できたよ!!」
「うん‥‥」
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