このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
十神白夜のダンガンロンパ
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- 1 : 2017/11/21(火) 15:10:45 :
- 十神白夜はプライドと自信の塊であり、今まで一度として敗北をした事がない。だからこそ
「今からコロシアイ学園生活をしてもらいます!」
この言葉にも動じなかった。
「ふん。愚民も面白い事を考える………せいぜい楽しませてくれよ………」
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- 2 : 2017/11/21(火) 15:23:58 :
- 朝比奈「とりあえずさ、殺人とかバカげた話は置いといてさ、校則がわかったんだからそろそろ学園内を探索してみようよ!」
と、気を取り直すかのように朝比奈が声を上げると他の生徒達もそれに呼応する。
苗木「ここはどこなのか、脱出口はないのか、食糧や生活品はあるのか…僕らには知らなければならないことが山積みだ!」
桑田「うぉっしゃあ!早速みんな一緒に探索するぞー!」
だが彼だけは違った。
十神「馬鹿馬鹿しい、俺は一人で行くぞ。貴様ら愚民風情に構ってられるか」
大和田「ああ!?どういう意味だそりゃあ!?
十神「貴様のような低脳がいると、満足に探索できんと言ったんだ。察せよ暴走族」
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- 3 : 2017/11/21(火) 15:39:57 :
- 十神はある程度の〝外で起こっている事〟を推理している。世界的アイドルや天才プログラマーましてや十神財閥の要となっている自分を助けない筈がない。
結論はただ一つ。
警察や自衛隊。更にビジネスパートナーであるアメリカ軍でさえ、動く事が出来ない、或いは、軍系統も全て潰されている可能性がある。最悪世界そのものが終わっている可能性もない事はない。
そんな可能性があるのになぜ動じていないのか?理由は簡単だ。彼が十神白夜だからである。
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- 4 : 2017/11/21(火) 23:13:11 :
- 苗木「ちょ、ちょっと待ってよ!ここで喧嘩はまずいって!」
ここで苗木が二人に割って入った。みんなで協力しないといけない時に喧嘩なんてしてたら協力もなにもあったもんじゃないからだ。
大和田「あぁ?なんだオメェ…今、キレイごと言ったな?そいつは説教かぁ?俺に教えを説くっつーのか!?」
だが沸点の低い大和田からしたら苗木は自分の邪魔をする障害物に等しい。そのまま拳を握り振り下ろした。
だが
バシッ!
大和田「何!?」
その拳は十神の手によって受け止められていた。
十神「オイ、誰がコイツを殴っていいと言った?」
十神は大和田を睨みつけ、黙らせた。その気迫は百獣の王を連想させた。
苗木「あ、あの……ありがとう」
十神「勘違いするなよ。別に貴様を助けたかったとかそういう事ではない。愚民に借りを作るのが嫌だっただけだ………さて」
未だ、驚きで体が硬直している大和田に向き直った。
十神「この十神白夜に断りもなく拳を振るうとは図が高いぞ
〝跪け〟
これは命令だ」
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- 5 : 2017/11/21(火) 23:43:06 :
- その言葉と同時に大和田の膝が床に思い切り打ちつけられた。
大和田「……!?」
これは十神白夜には逆らってはいけないという生物的な本能。絶対的な王として君臨してきた時に培われた『超高校級の御曹司』としての才能の片鱗だ。
「ふん、とりあえず俺は勝手に調べる。貴様らは仲良くこよしやってろ」
十神はこの場にいる全員に恐怖と畏怖を植え付け、この場から去っていった。
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- 6 : 2017/11/21(火) 23:52:47 :
- 今日はここまで。日曜日に海外に10日ほど行くので更新は二週間後です。
この小説は十神白夜からかませ犬属性を消したというものです。あんまし期待しないで暇つぶし程度に見てね。
ハーメルンという小説サイトで『ダンガンロンパ 〜Another hope and despair〜』を書く予定です。超高校級のバスケ選手の蓑田凛太郎が参加するという話です。まぁ今はヒロアカの小説しか書いてないんですけどね
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- 7 : 2017/11/22(水) 13:27:15 :
- 跪け…苗木君と同じ中の人の過負荷がいる作品にそんなお方がいらっしゃったような…
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- 8 : 2017/11/24(金) 20:49:03 :
- 十神「やはり……か」
悪趣味な塗装や明かり、監視カメラ、鉄板を除けば、3日前に下見に来た希望ヶ峰学園そのものだ。この改修は一日や二日で出来るようなものではない。
十神「恐らく、あの気絶時に少なくとも一週間は寝ていたということか」
それにこれは『コロシアイゲーム』である。こういうタイプの監禁は黒幕以外の誰かが見ている可能性が高い。
もっとも、現時点では推測の域を出ないが……
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- 9 : 2017/11/24(金) 20:49:43 :
- (少なくとも、これは極めて長期的な殺人ゲームである事は間違いないな。手っ取り早く終わらせたいのなら、俺たち十五人を銃火器と一緒に教室などの狭い部屋に閉じ込めておくだけでいい)
以前、ネズミを狭い箱に大量に敷き詰めどうなるか実験したというデータがあった。閉所という生物本能に危機を訴えかける要素はそれだけで共食いさせた。
十神「と、いう事は俺らを閉じ込めた理由は復讐ではなく、単純な愉快犯という事になるな。愉快犯といえば『DICE』が当てはまるが………いや、あれは確か殺人に手を染めなかったな」
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- 10 : 2017/11/24(金) 20:50:39 :
-
と、その時
キーンコーンカーンコーン♩
『えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより夜時間になります。間もなく食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま~す。ではでは、良い夢を。おやすみなさい…』
十神「あ」
そう、考え事をしていたせいで瞬く間に時間が過ぎてしまったのだ。
十神「ああああああああああああああああ!!!?なんで他の愚民共はこの俺を呼んでくれなかったんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!??」
彼は一通り叫んだ後、ベッドに入った。そしてしばらくして、余りの無情さに彼は泣いた。
十神「ううぅ………ぐずっ……」
読者は大変驚いただろう。だが仕方ないのかもしれない。彼は『自称超高校級の完璧』であるが幼い頃から親の愛を知らず育って来た為に同い年のメイドしか甘える事を許されずに育って来た。そのせいか最高の才能を持つ代わりにあまり、精神が成長しなかったのだ。
ある意味このコロシアイ学園生活で被害を被っているのは彼なのかもしれない
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- 11 : 2017/11/24(金) 20:58:58 :
- >>7
そのアニメ教えてもらっていいですか?
とりあえず、投稿しました。反省は一応している。
この作品の十神白夜はマジモンの『超高校級の完璧』ですがあらゆる事がうまく行き過ぎてメンタル的には退化しています。
さて次に投稿するまでアンケートを取ります。
作品の方針ですが1〜3でお答え下さい。
1、原作沿い
2.全員生存ルート
3.筆者の御都合主義ルート(天使生存確定)
アンケートよろしくです
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- 12 : 2017/11/24(金) 21:01:35 :
- 3で
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- 13 : 2017/11/24(金) 21:07:02 :
- 3
というかdiceこの世界にあるのか…?
期待です
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- 14 : 2017/11/26(日) 10:08:36 :
- >>11
めだかボックスです
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- 15 : 2017/11/26(日) 11:04:52 :
- 朝5時に起きて、身仕度を済ませて食堂前に来た。
十神「クソッ、俺は五時半にコーヒーを飲むのが日課なんだぞ」
その手には昨日の推測について書かれたメモを握っている。ついでに朝食の日程を教えてるように書いている。
十神「取り敢えず、誰か来るまで待つか………」
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- 16 : 2017/11/26(日) 11:06:24 :
- 一時間後
石丸「十神君!なんで昨日は来なかったのかね!?」
十神「すまない。考え事に夢中になってしまって………だが喜べ愚民……有力な情報を手に入れたぞ………」
石丸「本当かね!?じゃあ朝食で発表してくれたまえ!!」
十神「……朝食はいつだ?」
石丸「8時からだ!」
流石に後一時間半も待てないので先に食事を済まさせてもらった。
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- 17 : 2017/11/26(日) 11:06:48 :
- その後、8時15分に全員やって来た。
セレス「それで昨日の集合時間に来なかった間抜けな御曹司様が一体どのようなご用件でしょうか?」
十神「………いつからそんなデカい口を叩けるようになった?安ひr「言わせませんわよ!!」……じゃあ黙ってろ」
昨日来なかった事がある為ほとんどの人が十神に辛辣な視線を送っている。
霧切「十神君。貴方も重要なことがわかったのかもしれないけど、みんなの輪を乱すのは感心しないわ。次から気をつけて」
十神「わかった。以後気をつける」
この後十神は自分の推理を公表することとなった。当然最初は疑ってかかられたが最後には納得してもらった。
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- 18 : 2017/11/26(日) 11:24:03 :
葉隠「なぁ〜んだ。十神っちもこのオリエーテーションのグルなんだべ?」
十神「ウニ愚民は黙ってろ」
舞園「う、ウソですよね……外がそんな事になってるって私達のアイドルグリープは……」
大和田「それじゃあ、ウチのチーム『暮威慈畏大亜紋土』は………」
大神「……我の道場は………」
十神「恐らく潰れている。無論俺の十神財閥もな」
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- 19 : 2017/11/26(日) 11:29:17 :
- すいません。今日から十日ほど旅行に行くので投稿は一旦中断します。アンケート結果満場一致で3になりました取り敢えず我らが天使達は生存することになります。これからも頑張って書きますのでよろしくお願いします。
>>14ありがとうございます
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- 20 : 2017/11/26(日) 11:34:16 :
- >>13未だにv3の終わり方に納得出来ないので、才能育成計画と同じような感じで自己催眠をかけています。
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- 21 : 2017/12/09(土) 15:07:21 :
- 遅れてすいません。
取り敢えず投稿しまーす
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- 22 : 2017/12/09(土) 15:07:29 :
- 話した後、モノクマに『動機』なる物を渡されだが自分の推理の裏付けにしかならなかった。
世界崩壊
十神自身はこれを言うのは憚られたがこれで誰かを殺そうとする人間はいなくなる。それに、いつか知る事だろう。そう自室のベッドの上で考えていた。
十神「だが愚民共にも心に傷を負っている奴もいるだろう。丁度自由時間だ。誰かと話す事にしよう」
話す人を安価で選びます
>>23さん
人名を書いて下さい
よろしくお願いします
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- 23 : 2017/12/10(日) 22:00:18 :
- じゃあ舞園で
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- 24 : 2017/12/18(月) 20:29:28 :
- 十神(舞園さやか。アイドルグループのセンターマイクを務めていたんだったな。偶にライブに行くが、正直俺は好かん。赤松楓のコンサートの方が遥かに心が洗われるからな)
だが、このクラスの中で一番動揺していた彼女を放っておいたら間違いなく死人が出る。その為、ここで彼女と話しておくことにした。
十神「おい舞園、貴様に話がある。俺と付き合え」
舞園「…………は、はい」
十神(やはり精神的に衰弱しているな。やむ終えない。この俺が人肌ぬいで………)
舞園「十神くんは、何でそんなに平然としているんですか………?」
十神「?全く意味がわからないな………俺が平然としているのがそこまで可笑しい事なのか?」
舞園「とぼけないで下さい!!財閥がなくなれば、『超高校級の御曹司』として生きてきた貴方は終わりなんですよ!!その事をきちんと理解しているんですか!?」
十神「俺はただの御曹司じゃない。『超高校級の御曹司』十神白夜だぞ?十神財閥がなくなったとしても俺がいる限り、十神財閥は再興可能なんだよ」
彼の個人資産は400億円。これは全て株式売買で取得した金である。片手間で約五十人の人間が不自由なく暮らせさせることができる力があるのだ。
十神「貴様は『超高校級のアイドル』だろう?一からグループを作るも、元の仲間を集めてグループを復活させることも容易だろう」
舞園「無理ですよ………誰も彼も貴方のような天才じゃないんですから…………」
十神「ならばこの俺が手伝ってやろう」
舞園「え?」
十神「この天才である俺が貴様を導いてやると言ったんだ。勿論貴様には今まで以上に努力をしてもらうし、この俺が消費した金は全て出世払いで返してもらうがな」
舞園「ちょ、ちょっと待って下さい!私達は会って数日ですよ!?貴方がそんな事をする理由が………」
十神「俺の周りで人殺しなんか起きたら寝覚めが悪いんだよ。それとも何か?この十神白夜が嘘をつくとでも?口約束だろうがなんだろうが約束は守る。〝十神の名にかけて〟」
舞園は少しは落ち着いてくれたようだ。
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- 25 : 2017/12/18(月) 20:31:46 :
- 十神「まだ時間はあるようだな。じゃあ>>25と話そうか」
安価よろしくお願いします
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- 26 : 2017/12/18(月) 20:47:21 :
- 霧切
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- 27 : 2017/12/19(火) 19:17:01 :
- 十神「霧切響子、自分の才能を明かさず、先程の話もビデオを見た時も眉一つ動かさず聞いていた色々と危険な奴だ。どんな奴か分からんから思考が読みにくい。これを期にあいつの才能と性格を把握しておくか」
丁度夕方、彼女は一人で夕食を食べていた。
人はそれをボッチ飯というがその話は置いておこう。
十神「隣に座ってもいいか?」
霧切「……………」
十神「沈黙は肯定と受け取ろう。まあ否定しようが座るのだがな」
霧切「…………何か用?」
十神「貴様、自己紹介の時に自分の才能を伏せていたな?ここでの隠し事は疑心を生むだけだ。という訳で話せ」
霧切「………話しでも信用しないでしょうけど………私は自分の才能を覚えてないの」
十神「ほう?つまり記憶喪失という訳か。いささか信じがたいが、まぁこの学園ならば可能か………」
霧切「それはつまり、超高校級の才能で私の記憶を意図的に消した、という事かしら?」
十神「この学園にはどんな奴でもいるからな。十神家には確か『超高校級の殺し屋』、元『超高校級の空手家』、『超高校級の書記』、『超高校級の気象予報士』、『超高校級の外科医』、『超中学生級のアジテーター』がいたな。まぁほとんど『次期当主決定戦』で死んだが………。話しが脱線したな」
霧切「構わないわ。なら、私の才能はこの『コロシアイ学園生活』において有利になるような才能という事ね」
十神「『コロシアイ学園生活』で有利になる才能………『殺人鬼』や『観察者』辺りか?この学園生活の目的や全容がはっきりしていない今考えられるのはそのぐらいだな」
霧切「けど、貴方のおかげで私の才能の事について、一歩近づけたわ。ありがとう」
十神「気にするな。俺は貴様と話したかっただけだしな」
霧切響子はただ無口なだけの少女だった
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- 28 : 2017/12/19(火) 19:17:55 :
- 十神「もう十時か………む?」
十神は自分の棚に小さなコインを見つけた
十神「………おいモノクマ!」
モノクマ「はいはいなんでしょう?」
十神「この悪趣味なコインはなんだ?」
モノクマ「これはですねー、購買部にあるモノクマガチャを回すためのコインだよ。君も運試しにやってみたら?そんじゃねー」
十神「ふん、ガチャガチャか………昔、よく付き添いのメイドと中身が空っぽになるまでやったな……」
思わず頰が緩んだ。
さぁここで秒数コンマです。
00〜49……ガチャをしに行く
50〜99……もう寝ようかな?
>>29さんよろしくお願いします。
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- 29 : 2017/12/19(火) 20:44:51 :
- かませ
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- 30 : 2017/12/20(水) 00:19:34 :
- 十神「いややめておこう。ガチャガチャはいつでも出来る」
だが彼の就寝時間は0時だ。まだ時間はあるのでモノクマに貰ったビデオを視聴各室で見る事にした。自分の推理の裏付けのために。
ーー視聴各室ーー
十神「ふん、こんな小さな画面だと目を悪くするだろうが……」
若干イラつきながらカセットテープを視聴する。
写っていたのは、我が家と自身と常に共にいた同年代のメイドだった。
『白夜様、希望ヶ峰学園への御入学おめでとうございます。恐れながら別クラスですが私も希望ヶ峰学園に入学することになりました。出来る限りのサポートは致しますのでクラスメイトとの壁を作らず、楽しく学園生活を送って下さい』
ザザッ、ザザザッ
次に現れた光景はボロボロになった我が家だった。
モノクマ『希望ヶ峰学園に入学した十神白夜くん。彼のご家族と愛する女性の身に何かあったようですね。では、ここで問題です、十神財閥は果たしてどのような事が、あったのか?正解は卒業の後で♪」
十神「あ、あぁ、アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」
十神は画面を叩き割った。
十神「ク、クソ………殺してやる……貴様を絶対に殺してやるぞ!!首を洗って待っているんだな!!」
十神はその足で自分の部屋へと歩き、部屋に入ろうとした。
十神(な、なんだこの違和感は?何かおかしい)
些細だが自分の目の前には確かにおかしな点があった。
十神(確か、部屋割りは右から『霧切』『苗木』『舞園』『腐川』『不二崎』『朝比奈』だった筈。何故、舞園と苗木のネームプレートが変わっている!?)
十神はそっと舞園のネームプレートが付いてある苗木の部屋に足を踏み入れた。
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- 31 : 2017/12/22(金) 00:19:44 :
翌日
十神「しまった、この俺ともあろう者が寝坊をしてしまうとはな」
すぐに着替えて、食堂に顔を出した。
石丸「遅いではないか十神君!2分の遅刻だぞ!!」
十神「すまんな、昨日は色々あってな……」
苗木「ねぇ十神くん、舞園さんの居場所は知ってる?」
十神「いや、知らんな。貴様の部屋で自慰にでも耽っているのではないか?」
山田「待つのですぞ十神白夜殿!!今男子の心をときめかせるワードを何個もいいませんでしたか!?」
十神「なんだ?三大欲求の一つを満たす事の何が悪い?」
苗木「ふざけた事を言ってる場合じゃないよ!僕ちょっと見てくる!!」
苗木は舞園に良からぬ事が起きたかもしれないと思い、食堂から飛び出した。
十神(まぁその悪い予感は的中しているのだがな)
石丸「苗木!どこに行く気だね!?戻ってきたまえ!」
朝日奈「私も様子を見に行ってくるよ!」
大神「ならば、我も行くか」
十神「これくらいでいいか。後は全員残っておけ。何が起こるかわからんからな」
『ピンポンパンポーン、死体が発見されました、皆さん体育館に集まって下さい』
十神「アホか、死体は身元不明の時に使う言葉だ。正しくは遺体だぞ」
桑田「そんな流暢な事言ってる場合かよ!どうすんだよ!」
十神「とりあえずモノクマの指示に従うぞ。もし逆らえば大和田の死が無駄になる」
大和田「勝手に殺すんじゃねーよ!!」
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- 32 : 2017/12/24(日) 00:19:48 :
- 体育館
十神「皆、ここに集まったようだな」
葉隠「な、なぁホンマに舞園っちが死んだんか?」
霧切「ええ、脈は完全に停止していたわ」
不二崎「ねぇ……嘘だよね……」
江ノ島「ヤバいって!舞園ちゃんを誰が殺したって事でしょ!?」
山田「ありえませんぞ!アイドルが殺されたとなっては世界の損失ですぞ」
セレス「黙りなさい豚」
山田「ブヒィ!?」
更に騒がしくなってきたところで彼が目を開けた。
苗木「うぅ………ん……」
朝日奈「あ!やっと起きた!」
苗木「ここは………?」
不二崎「体育館、部屋で倒れているのを大神さんが運んでくれたんだぁ」
苗木「夢じゃ………ない………舞園さんは!?」
沈黙、彼の質問に誰も答える事は出来なかった。彼を除いて
十神「あの女は死んだぞ?腹部に刃物で刺され、抜いた事での失血死だ」
それを聞いた苗木は体育館出口に走って行ったが十神が止めた。
十神「どこに行く気だ?苗木」
苗木「決まってるだろ!舞園さんを………舞園さんを……!」
十神「霧切が散々調べた。しかも血の塊方からして、6時間以上経っている。どう足掻こうが舞園さやかの死という事実は歪まん」
苗木「そ、それでも僕は………!!」
十神「いい加減にしろ!現実逃避で何か解決するのか?立ち止まっていれば舞園は帰って来るのか?そう思ってるなら一生そこでそうしていろ!」
『人は成長してこそ生きる意味がある』。このコロシアイ学園生活が始まってから、彼が最も嫌った事は、前に進む努力や勇気がない人間である。殺人をする事より『適応』などと言い停滞を望む方が悪質であると彼は考えている。
十神「今自分のするべき事を考えて行動するんだな」
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- 33 : 2017/12/25(月) 00:31:20 :
苗木の意見は聞けなかった。何故ならあのヌイグルミが乱入してきたからだ。
モノクマ「イエーイ!やっと展開が進んで来たね。もう待ちくたびれちゃうところだったよ!」
意気消沈した雰囲気をぶち壊すかの如く、モノクマがハイテンションに現れる。
十神「ふん、やっとおでましか」
モノクマ「はいはいお待たせしました!いやー、これでやっとこのコロシアイ学園生活も本番を迎えるというわけだよ。今からドキドキワクワク止まらないなぁ~」
朝日奈「………なんで」
モノクマ「ん?」
朝日奈「なんで、そんなに嬉しそうにしてるのよ!あんたがここに私たちを閉じ込めたせいで舞園ちゃんが死んじゃったんじゃない!なのに、なんであんたはそんなに楽しそうにしてるんだよ!」
モノクマ「はあ?今更なに言ってんのさ。確かに君達を閉じ込めたのはボクだけど、殺したのは君達の中の誰かでしょ?まるでボクが殺したみたいに言わないで欲しいなぁ……」
十神「貴様が動機を作ってる時点で殺しているも同然だがな」
モノクマの態度に怒った朝日奈が涙ながらに怒鳴り散らすが、モノクマはどこ吹く風であしらう。
朝日奈「この…!」
苗木「朝日奈さん駄目だ!」
大神朝日奈!!」
モノクマに飛び掛かろうとする朝日奈を、近くにいた苗木と大神が羽交い絞めして抑える。もがこうとする朝日奈だが、やがて力尽きたように大神に縋りついて啜り泣く。
モノクマ「やれやれ、…さて!今回舞園さんが殺されたということで、改めてこのコロシアイ学園生活の『卒業』に関するルールと説明をしたいと思います!」
モノクマの卒業、という言葉に今まで敵意を向けていた生徒たちの表情に緊張が走る。
霧切「………その言い方だと、舞園さやかはこの中の誰かに殺された、ということで正しいのかしら?」
モノクマ「はい!間違いありません。何故なら、僕は監視カメラで全部見ていたからです!」
山田「な、なんだってぇ!?」
大和田「だ、誰だ!誰がやりやがった!?俺がぶちのめしてやる!!」
モノクマ「こらこら!それを考えるのがオマエラの仕事だろうが!…えー、この中にいる舞園さやかさんを殺した犯人さん。これで卒業できると思ったら大甘です!残念ながらただ殺しただけでは卒業は認められません!そこで重要になってくるのがこのコロシアイ学園生活の目玉、『学級裁判』です!」
石丸「学級裁判?」
聞きなれぬ単語に皆が訝しげな表情をする。
モノクマ「皆さん、まずはお手元の電子生徒手帳の校則のページをご覧ください!」
モノクマに促され全員が電子生徒手帳を起動させ校則について記された画面を見る。そこには、新たに3つの項目が追加で記されていた。
葉隠「『仲間の誰かを殺したクロは卒業できますが自分がクロだと他の生徒に知られてはいけません…生徒内で殺人が起きた場合、一定時間後に全員参加の学級裁判を行う』………なんだべこれ?」
セレス「クロ…というのは犯人の事ですわね。つまり、私たちがこの中にいる犯人を突き止めるための場…それが学級裁判ということですか?」
モノクマ「ピンポーン!その通りなのです!」
モノクマの話によると、生徒内で殺人が起きた場合、全員でクロ…つまり犯人が誰なのか討論する学級裁判という物が開かれ、そこで正しいクロを指摘することができればクロがおしおきを受け、もし外せばクロが晴れて卒業、つまりこの学園から出られるという物である。
モノクマ「ちなみに、もしクロを当てられなかった場合、クロを除いた全員を処刑させてもらうことになります!」
さらに続いたモノクマのこの言葉が、生徒たちに更なる緊張を生む。
不二崎「処刑って、なんのことぉ…?」
モノクマ「処刑は処刑!電気椅子でビリビリ、毒ガスでヘロヘロ、ハリケーンなんちゃらでバラバラになるってことだよ…」
江ノ島「……ふざけんなっての!」
ついに堪忍袋の緒が切れたのか今まで沈黙を保っていた江ノ島が爆発する。
モノクマ「はあ?君まで何言ってんのさ?」
江ノ島「あったりまえでしょうが!なんであんたの都合であたし達がそんなことやらされる羽目にならなきゃいけないんだっつの!あたしは嫌だからね、そんな胸糞悪いことに参加するなんて!」
モノクマ「ぐすん。全くどうして君たちは素直に僕の言うことに従ってくれないのかな、これもゆとり教育の弊害なのだろうか?でもそんな生徒たちにも正面からぶつかっていくのがモノクマ流よ。そうしても嫌だというのなら、僕を倒してからにしろ!」
ガスン!
ステージから飛び降り江ノ島に突っ込んだモノクマであったが当然相手になるはずもなく江ノ島に足蹴にされてしまう。
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- 34 : 2017/12/25(月) 14:49:24 :
- モノクマ「ふぎゅう」
江ノ島「はい、これで満足!?」
モノクマ「……そっちこそ!」
江ノ島「……は!?」
モノクマ「学園長であるモノクマへの暴力は禁ずる、校則にも書いてあるし僕もきちんと警告したよね?…召喚魔法発動!助けて、グングニルの槍!」
その瞬間江ノ島の足元の床が開き、そこから大量の鉄製の槍が発射される。至近距離から高速で放たれたそれは、名前の通り必中を以て江ノ島の体を四方八方から貫きその命を奪う筈であった。
十神が割って入らなければ
十神(槍は全て江ノ島の胸部に集中している。ならば江ノ島を転かすだけで避ける事は可能だ!)
ドンッ!
江ノ島「きゃあ!?」
江ノ島を転かし、自分も倒れる事で難を逃れようとしたが、そう上手くいかない
ザシュ!
十神「クッ!」
十神の右腕に槍が刺さる。迫り来る激痛に耐えて、頭上の槍をやり過ごした。
モノクマ「なにやってんだよ十神くん!君のせいでオシオキが台無しじゃないか!それに校則違反者はきちんと罰を受けてもらわないと」
十神「………江ノ島がいつ校則違反を犯した?先程の発言は貴様への暴力の許可に他ならない。貴様はただ校則違反という理由を取って付けて江ノ島を理不尽な容疑で殺そうとしたに過ぎん」
モノクマ「なんだよその屁理屈!」
十神「屁理屈も立派な理屈だ」
モノクマ「……ふーん。まいいか、またおしおきが失敗しちゃったけどこれでオマエラも分かってくれたよね。…僕は本気だよ。オマエラがどうしても嫌がるっていうんなら全員校則違反でおしおきしちゃってもいいんだよ?」
もし次におしおきされれば助かる保障などどこにもない。結局、自分たちはこいつの手のひらの上で踊るしかないのだと痛感させられるのであった。
モノクマ「えー、つきましてはオマエラじゃ現場検証とか死体検分とかできないだろうし、電子生徒手帳に事件直後の写真とある程度の現場情報を添付しておくから、捜査に有効活用してくださいね♡ではでは、学級裁判でまた会いましょう!」
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- 35 : 2017/12/25(月) 14:51:07 :
- 学級裁判が難しいので、しばらくは投稿出来そうもありませんがまた読んでくれると幸いです。
感想や質問はご自由にお書きください。
他の読者が不快になりそうな書き込みは消しますが
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- 36 : 2017/12/30(土) 13:30:29 :
- 霧切「一体いつまでそうしてるつもり?」
石丸「お、おお!そうだ、舞園君を手にかけた犯人を見つけ出さなくては!!」
桑田「確かモノクマが事件の状況を電子生徒手帳に送っといたっつってたよな。とりあえず確認しとこーぜ」
桑田の言葉に全員が電子生徒手帳を起動させ、新たに現れた事件記録のページに眼を通す。
桑田「えー被害者は舞園さやか、死因は腹部に刺さった刃物によるものが致命傷……?写真が…」
山田「うわグロッ!」
朝日奈「山田!そんなこと言っちゃ可哀想だよ!」
大神「左様。舞園さやかもこんな姿はできれば見られたくないであろう。察してやれ山田」
山田「う、確かに失礼しましたぞ…」
セレス「あらこれは…!」
山田が朝日奈と大神に窘められていると、突然セレスが声を上げる。
葉隠「ど、どうしたべセレスっち?」
セレス「この文を見て頂けます?中々興味深いことが書かれていますわよ」
セレスに促され葉隠はセレスが指し示した文を読み上げる。
山田「なになに…被害者の舞園さやかが発見されたのは、苗木誠の自室のシャワールーム…って、え、え、ええええ!!??」
その内容に、生徒たちの視線が一斉に苗木に抜けられる。
腐川「あ、あ、あんたが犯人だったの!?ここ、この人殺し!!」
石丸「苗木君、まさか、そんな、君だったのか!?」
この一文で完全に苗木を疑ったのか、向けられる視線の多くは疑惑や敵意を含んだもので、中にはもう決めかかっているかのような言葉まで飛んでくる。
苗木「そんな、僕じゃない・・・。僕は殺してないよ。」
セレス「では何故、舞園さんの殺害現場が貴方の部屋になっているのですか?」
苗木「それは、舞園さんと部屋を交換したんだ・・。舞園さんが怯えていたから・・・。」
大和田「部屋を交換だぁ~?」
桑田「嘘くせぇ・・・。」
しかしそうでない者もいる
-
- 37 : 2017/12/30(土) 13:31:23 :
- 十神「はぁ……これだから愚民は……これだけで犯人が苗木と決まるわけがないだろうが」
大神「そういい切れる根拠は?」
十神「俺が苗木だったら夜時間全てを使ってでも遺体を舞園の部屋に移動させる。自分の部屋に遺体を放棄する、そんなハイリスク・ノーリターンのことをする筈がない。そもそも殺人なら舞園の部屋でも十分可能だからな」
まぁ、もっとも
十神「今はまだ、というだけだがな。自分の無実を証明したかったら自分で調べるんだな」
そのまま踵を返し、調査に向かった
江ノ島「待ちなよ。まさかその手で動くつもり?」
十神「ッ!」
江ノ島「私を助けた時右手怪我したでしょ。ホラ、手当してあげる」
十神「………俺の部屋で頼む。桑田!俺の部屋に来い!話したい事がある」
桑田「な、なんで俺!?」
十神「言っておくがこれは命令だ!行かなかったらガチャガチャで当てた野球ボールを千回貴様にぶつける。満遍なくな」
桑田「死ぬって!?わかった行けばいいんだろ!」
十神(さぁショータイムだ。せいぜい俺の策に溺れておけ、モノクマ)
ーーーーーー捜 査 開 始!ーーーーーー
十神「中々手慣れているな」
江ノ島「ま、まぁ興味があって色々練習してたんだよねー!………ありがとね、助けてくれて」
十神「別に助けたつもりはない。俺の目の前で死人が出ると後味が悪い。ただそれだけだ」
桑田「なぁ、俺いつまでここで居ればいいんだ?」
十神「死にたくなければ黙って俺の質問に答えろ。舞園さやかを刺したのお前だな?」
桑田「は、はぁ!?俺がやっただぁ!?適当な事言ってんじゃねーよ!!」
十神「LEONのダイイングメッセージに焼却炉のスイッチをガラス玉で押すという『超高校級の野球選手』でしか出来ない芸当。どこからどう見ても貴様の犯行だ。なんなら工具セットを確認すれば一発だぞ」
しばらく沈黙が続いたがやがて諦めたように桑田が、自供した。
桑田「………そうだよ。俺が舞園を殺した。舞園に自室に呼び出されて、包丁で刺されそうになって……咄嗟に模擬刀で応戦して……舞園が包丁を落としてシャワールームに逃げ込んだんだ。このままだと舞園に殺されると思ってシャワールームの鍵を俺の工具セットでこじ開けて、説得しようとしたんだ………。ただそれだけだったのに………!」
十神「……」
江ノ島「……」
桑田「なんで被害者の俺が殺されなくちゃ行けねえんだよ!!俺が何かしたか!!?どう考えたって正当防衛だろ!!?なんで俺がこんな目に遭わなくちゃいけねぇんだよォォォォォォォォォ!!!」
十神「ああ、お前は間違いなく被害者だ。だからこそ、救いの手を差し伸べてやったんだからな」
桑田「す……『救いの手』?」
江ノ島「どゆこと?」
十神「断言しよう。貴様は舞園さやかを殺していない。何故なら舞園さやかは『俺が殺した』からな」
桑田・江ノ島「は!?」
十神「まぁそう反応するのも無理はない。教えてやろう。俺が昨晩あの部屋で何をしたのかを!」
-
- 38 : 2017/12/30(土) 13:32:06 :
- 桑田「十神……お前………!」
十神「先に言っておくがこれは貴様の為ではない。未だに夢心地なあの馬鹿共に現実を見せるのに丁度いい材料が転がっていたに過ぎん」
江ノ島「でも、アンタ絶対恨まれるよ?特に苗木と朝日奈。このままじゃ舞園浮かばれないし」
十神「その時は正論で返してやればいいだけだ」
十神は自分の生徒手帳を見た。既に言弾は十分揃っている。後は結論まで導けばいいだけだ。
モノクマ『えー、ボクも待っているのに飽きたので、そろそろ学級裁判を始めたいと思います。オマエラは学校エリア一階にある赤い扉の奥のエレベーターに乗ってください! じゃあ、またあとでね!』
十神の言弾ファイル
<モノクマファイル1]
<争った形跡]
<金箔の模擬刀(鞘)]
<金箔の模擬刀(抜き身)]
<学級裁判のルール]
<工具セット]
<苗木の部屋の清掃状況]
<舞園の手首]
<ダイイングメッセージ]
<シャワールームのドアノブ]
<個室のネームプレート]
<掃除当番]
<超高校級のアイドル]
<トラッシュルームの焼却炉]
<ワイシャツの燃えカス]
<割れたガラス玉]
<舞園の手にある包丁]
苗木の言弾ファイル
(モノクマファイル1]
(争った形跡]
(金箔の模擬刀(鞘)]
(金箔の模擬刀(抜き身)]
(部屋の交換について]
(工具セット]
(苗木の部屋の清掃状況]
(舞園の手首]
(ダイイングメッセージ]
(シャワールームの建て付け]
(シャワールームのドアノブ]
(個室のネームプレート]
(厨房の包丁セット]
(朝日奈の証言]
(掃除当番]
(トラッシュルームの焼却炉]
(ワイシャツの燃えカス]
(割れたガラス玉]
-
- 39 : 2017/12/30(土) 13:32:47 :
- 十神はモノクマの指示の通り、赤い扉を開け、中に入った。中にはもうほとんどの人が入っていた。いないのは苗木ただ一人。
苗木「………」
その苗木も今ここに来た。
石丸「遅いぞ苗木くん!」
腐川「き、きっとこれからどう逃れようか考えてたんでしょ?い、今に見てなさい人殺し…!」
十神「………お前らに一つ言っておく事がある」
まだ、苗木が疑われているようだ。このままだと開始早々に投票タイムになりかねない。だから、全員に伝えておく。
十神「この学級裁判において余計な感情は一切必要ない。ただ粛々と推理を続けろ。故に腐川、捜査もしてないお前が苗木を犯人だと決め付けるな」
腐川「は、はいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
十神「後、苗木。貴様は感情論で相手を信じるな。信頼が欲しければ理論と推理と証拠で勝ち取るんだな」
苗木「……わかってるよ」
そんな会話を交わしていると、やがてエレベーターが動き出す。
エレベーターが止まり、扉が開く。その先には、紅いカーテンと絨毯が敷かれ、ドラマでよく見る証言台のようなものが円状に連なった物が中央に設置された部屋が存在していた。
「それじゃ、学級裁判を始めようか! みんな、自分の名前が書いてある席に移動してね!」
言われるがまま席に着くと、必然的に全員が向かい合う状態となった。それを確認すると、モノクマは咳払いをして開廷の音頭を取る。
「コホン、えーではこれより学級裁判を、開廷いたします!!!」
いよいよ学級裁判の幕が上げる。
命がけの裁判…
命がけの騙し合い…
命がけの裏切り…
命がけの謎解き…
命がけの良い訳…
命がけの信頼…
命がけの学級裁判が、今始まる。
-
- 40 : 2018/01/08(月) 18:29:21 :
- ーー学級裁判開廷ーー
モノクマ「まずは、学級裁判の簡単な説明から始めましょう! 学級裁判の結果はオマエラの投票により決定されます。正しいクロを指摘できれば、黒だけがおしおき。だけど…もし間違った人物をクロとした場合は…クロ以外の全員がおしおきされ、みんなを欺いたクロだけが晴れて卒業となりまーす!」
苗木「本当にこの中に犯人がいるんだよな」
モノクマ「当然です」
石丸「よし、みんなで目を閉じようそして犯人は挙手したまえ!」
大和田「アホか、上げるわけねぇだろ……」
霧切「ちょっといい?議論の前に聞いておきたいんだけど」
モノクマ「ん、なに?」
霧切「アレは何?」
そう言って、霧切は円形の証言台の方を指差す。そこには、殺された舞園の写真があり、彼女の写真には血のようなもので『×』の印が描かれていた。
モノクマ「死んだからって、仲間外れは可哀想でしょ?友情は生死を飛び越えるんだよ!」
山田「せいしが……飛び……超える!?」
江ノ島「反応すんなよ!」
霧切「じゃあ、私たちが15人なのに、席が16人分あるのはなんで?」
モノクマ「別に深い意味はないよ。ただ、最大16人まで収容できるってだけだよ」
霧切「……そう」
モノクマ「じゃあ前置きはこれくらいにしてそろそろ始めようか?」
山田「とは言ってもどうやって始めればいいか……」
朝日奈「だよね……裁判とか行った事ないし……進め方もわからないし」
十神「進め方なんて気にする必要はない。これは普通の裁判とは違うからな。容疑者も弁護士も検事も裁判員も、務めるのは俺たち自身。それなら俺たちのやり方で進めるしかない。まずは現場の確認からだ」
十神(この議論に失敗は許されない。俺ら全員の命がかかってる)
-
- 41 : 2018/01/10(水) 23:08:41 :
- ーーノンストップ議論 開始ーー
石丸「断言しよう!殺されたのは舞園さやかだ!」
葉隠「……そんなんわかってんべ」
十神「殺人が起きたのは苗木の部屋だったな」
朝日奈「その、シャワールームだったよね」
不二咲「きっと舞園さんは、シャワールームにいるところをいきなり襲われて、『抵抗する間もなく殺されちゃった』んだね」
『抵抗する間もなく殺されちゃった』(争った形跡]
苗木「それは違うよ!」
苗木「ちょっと待ってよ不二咲さん!僕の部屋の状況を思い出してみてよ!あの部屋の状況からすると争いは間違いなくあったはずだよ」
十神「もし、シャワールームに入っている時に不意打ちで殺されていたなら、舞園は全裸で発見されていただろうな」
不二咲「じゃあ舞園さんはシャワールームにいたところをいきなり襲われたわけじゃなくて……」
セレス「恐らく最初に部屋に襲われ、その後シャワールームに逃げ込んだところで、追って来た犯人に殺されてしまったのでしょう」
十神「現場を見れば分かる事だが、腐川、不二咲、葉隠は現場を見ていなかったな。まぁ仕方がない事だろう」
葉隠「じゃあ続きを始めっか」
大神「では、次は凶器の話だな」
山田「なんだか、それっぽくなって来ましたな」
-
- 42 : 2018/01/14(日) 19:44:35 :
- ーーノンストップ議論開始ーー
大神「舞園さやかを殺した凶器とはなんだったのだ?」
石丸「舞園くんの腹部に刺さっていた刃物…間違いない! あれが凶器だ!」
大和田「犯人が、『ナイフ』でぶっ刺しやがったんだな。クソがぁ…エゲツねえことしやがる…!」
『ナイフ』(厨房の包丁セット]
苗木「それは違うよ!」
苗木「いや、あの刃物はナイフなんかじゃなくて、厨房の包丁だったはずだよ」
大和田「あ? 包丁だぁ…?」
苗木「厨房にあった包丁が、事件後に1本だけなくなってたんだ」
大神「その包丁が、凶器になったということか……」
大和田「あぁ・・・確かにそうかもしんねーなぁ。あいつに刺さってた刃物・・・よく見ると包丁だな、こりゃ・・・」
桑田「凶器が包丁だっつーのは分かったけどさ、だから、どーしたっての?つーかさ?結局の所、苗木が犯人なんだろ!?」
腐川「そ、そうよ・・・現場は苗木の部屋だったんでしょ・・・これ以上の根拠は・・・無いじゃない」
苗木「ちょ、ちょっと待ってよ!僕は・・・!」
霧切「その結論は、議論を進めた後で出しましょう。でないと学級裁判の意味が無いわ。」
桑田「けど、これ以上話合ったって、どーせ、結論は変わんねーって・・・」
霧切「いいえ、そんな事はないわ。議論を進めればきっと突破口は見えてくる筈よ」
-
- 43 : 2018/01/14(日) 21:51:03 :
- すいません。次の議論スクラムの再現が難しいのでしばらく投稿できません。その間コメントでこの板を彩って下さい
-
- 44 : 2018/03/28(水) 21:55:53 :
ーーノンストップ議論開始ーー
桑田「確かに凶器は包丁みてーだけどさ、それがどーしたっての?」
腐川「な、苗木が厨房から持ち出したんでしょ?『食堂に誰もいない時』にこっそりと……それで舞園さやかを刺したのよ」
桑田「やっぱ苗木が犯人なんじゃん!!」
『食堂に誰もいない時』(朝日奈の証言]
苗木「それは違うよ!」
苗木「待って!厨房から包丁を持ち出したのはボクじゃないんだ」
腐川「お、お次は犯人はボクじゃない、かしら?言うだけならいくらでも言えるわ」
苗木「じゃあ、証人がいるとしたら?ねぇ朝日奈さん」
朝日奈「えっ?」
苗木「だって朝日奈さんは言ってたよね。包丁は朝日奈がいた時に持ち出されたんだよね」
朝日奈「うん……そうだよ……」
苗木「その時、ボクは入って来た?」
朝日奈「来なかったよ!絶対に!」
苗木「包丁は朝日奈さんがいた時になくなった。けど、ボクはその時食堂には行ってない。つまりボクは犯人じゃないんだ」
腐川「だ、だったらこういう可能性はどう?そこの水泳バカと苗木誠は『共犯関係』にあってウソの証言をしている、とか」
朝日奈「水泳バカ!?ていうかなんで私が共犯者なの!?」
十神「いや、共犯関係の可能性はないな」
江ノ島「は?なんでそう言い切れるの?
十神「それは……」
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