少女たちの記憶。
- 東京喰種トーキョーグール
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- 1 : 2017/11/06(月) 15:26:57 :
- エロなし
cpなし
シリアスです。
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- 2 : 2017/11/06(月) 15:48:57 :
- 少女たちの記憶。
笛口 雛実の場合。
「お母さんが100歳になるまで一緒にいましょうね」
よく、お母さんとそんな話をした。
そのあと、お父さんが
「えぇ?!お父さんはぁ!?」
というのがおきまりだった。
あの頃はとても楽しかったな‥‥。
家は小さかったけど
幸せだった
朝起きたらお母さんがおはようと
いってくれる。
たまにだけど、一緒に買い物したりもした
お母さんが買ってくれたクローバーの
ワンピースはとても可愛くて、
気に入った私は毎日その服を着ていたっけ‥‥
お父さんがいなくなってからは
とっても寂しかった。
でも、そのぶんお母さんが私を
愛してくれていた。
‥‥‥‥私を愛してくれたお母さんはもういない
「ヒナミ‥‥い」
その言葉を最後に、お母さんは白鳩に殺された
もちろん、恨んでいたし、復習もしたかった
辛かった。
お母さんやお父さんに会いたい気持ちで
胸が一杯になった
それでもやっぱり会えなくて
また、白鳩を恨んで
また、会いたくなって
やっぱり会えなくて
の、繰り返しだった。
あの頃の、目の下を真っ黒にさせた私はつい
お兄ちゃんの前で
「お母さんに会いたい」
と、いってしまった
もちろん、お兄ちゃんは困っていた。
きっと、お母さんを助けられなかったことで
私に申し訳なくおもってたんだよね
今ならわかるよ。
お兄ちゃんは、その時こういったよね
「いつかは天国で会えるよ」
天国、この言葉はまだあまり知らなくて
どこかわからなかった
でも、会えるよ。と言われたから
私、とても嬉しかった
「天国ってどこ?」
「死んだ人たちがいくところだよ」
「私が死んだらいける?」
病んでいた私は、つい、そんなことを
いってしまった。
「いいや、自分の意思で死んだ人たちはいけないよ。」
「じゃあ、どうやっていくの?」
「おじいちゃんやおばあちゃんになって、
幸せな気持ちのまま寿命で死ぬと行けるよ」
「あとは、悪いことをしなかったら」
私はその事を聞いて
生きる気持ちがわいてきた
だって、おばあちゃんになって
死んだらお母さんに会えるんだもん。
でも、ハッとした
私たちは喰種。
行けるわけないじゃん
そう、お兄ちゃんにも言った
「そんなことないよ。悪いことなんてしてない」
「仕方ないんだよ。それに、ヒナミちゃんは優しいから色んな人が君を必要としてるんだ」
「十分いいことしてると思うんだ」
「絶対に天国に行けるよ!」
お兄ちゃんは、めいっぱい笑顔にして、
私にそう言ってくれた
嬉しかったし、幸せだった。
だって、お母さんやお父さん
に、会えるし
好きな人にそんなこと言ってもらえたから、
すごい、嬉しかった。
おばあちゃんなるまで私は頑張って生きよう
私は、そう思った。
__________
あれから、色んなことがあった。
そして、私は色んなことがあったから
今、コクリアにいる
廃棄処分はもうすぐ
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- 3 : 2017/11/06(月) 15:55:56 :
- 色んなことが起きた間に
色んなことを知った。
天国はあるかどうかもわからないということも。
それでも私は信じ続けてきた。
でも、私はきっと天国には行けない
だって、幸せじゃないから。
私の幸せは、‥‥貴方のそばにいられること。
それだけでいいの。
それだけでとても幸せなの
高望みなんてしないわ。
期待もしない。
貴方のそばにいるだけ。
それが、私の幸せ。
だけど、会えないね。
死ぬときは、貴方と一緒にいたい。
そしたらきっと天国へいける
天国へいったらお母さんに会いたいなぁ
もちろんお父さんも。
二人にあったら
「ただいま」
って言いたい。
二人の顔を想像して、冷たいベットのうえで
眠りについた
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