この作品はオリジナルキャラクターを含みます。
この作品は執筆を終了しています。
子供「お腹と背中が……くっつく……!」母「えぇ!?」
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- 1 : 2017/10/30(月) 17:44:13 :
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【M県 S市 枯葉区 熱盛町】
子供「どうしてお腹が減る……?朝はいつものようにシリアルに牛乳をかけて食べた……それだけじゃ満足出来なくなってるのか……?」グゥゥゥ
子供「母ちゃん……!母ちゃん……!」
母「な、何……?」
子供「飯をくれ……お腹と……背中が……」
子供「くっつくぞ……!」
ドドドドドドドド……!!
母「物理的にあり得ない……でも息子は確信している!お腹と背中がくっつくという確固たる自信がある!」
母「そこまでの空腹……私ですら経験したことのない空腹を、どう対処したら……」ガサゴソ
母「──!!」
母「フフ……フフフ……」
息子「な、なんだ……?何がおかしくて笑ってるんだ……?息子が死にそうなときに……!」
母「ポケットの中には……」
息子「!!」
母「ビスケットがひとつ……!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!
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- 2 : 2017/10/30(月) 17:44:28 :
母「そしてこうだ……」
パリーン!!
子供「何を!?」
母「ビスケットを叩けば……2つ……!!」バァーン!!
母「もひとつ叩けば……3つ……!!」ババァーン!!
子供「超理論……!子供なら騙せると思って……だから大人は嫌いだ……足元見やがって……!!」
子供「痛いの痛いの飛んでいけかよ……!いかねえよ……飛んでるのはお前の脳みそだろ……!」
母「なんて言い草……飯をねだっておきながら、齢5にしてお客様は神様の精神とは恐れ入る……!」
子供「それに、俺が食べたいのはそんなものじゃない……!」
母「極限状態だというのに好き嫌い……ある意味今後の成長が楽しみで仕方ないわね……」
子供「何とでも言え……俺が食べたいのは……!」
子供「おとぎ話の王子でも……昔はとても食べられない、アイスクリーム!!」
母「アイスクリーム!!」ドーン!!
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- 3 : 2017/10/30(月) 17:44:48 :
子供「知ってるよ母さん……冷凍庫の最奥に隠されたハ○ゲンダッツのバニラアイスをね……」
母「あ、あれは私が楽しみにしていた……」
子供「だから価値がある」
母「嫌な子……!」
子供「出しな、てめ~の『アイスクリーム』を…」
母「し、仕方ない……我が子を救うため……だが!!」
ガラッ!!
子供「!」
母「冷凍庫の中には……アイスクリームがひとつ……!!」
子供「ばっ、それだけはやめろ!!」
母「ポケットの中にあるビスケットも加われば!!お前を上回る1200万パワーだーっ!!」
子供「やめろォーーー!!」
母「さぁ!おあがりよ!!」
パクッ
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- 4 : 2017/10/30(月) 17:45:08 :
子供「……」モグモグ
子供「!」
子供「こ、これはァーーーーーーー!!!!!!!!」
母「アイスクリームの乗ったビスケットを食べて突然叫び出した……どういうこと!?」
子供「I scream !!!!!!!!!!(scream=叫び声をあげる)」カッ!!
母「!」
子供「飢餓状態の渇いた口腔では、ビスケット単体ではパサパサしていて食べる気が起きない!しかし、程よく溶けたアイスクリームがそれを解決している!」
子供「ビスケットとバニラアイスの組み合わせが美味しいことはハーゲンダ○ツが証明しているしね!味に不備はない……!」
子供「栄養も完璧だ!健康を維持するため1日に必要な脂肪分は55g!脂肪が不足すれば他の栄養素がそれを補おうとし、体が空腹に陥りやすくなる!」
子供「バニラアイスに含まれる脂肪分は高く、それだけ聞けば体に悪いようにも思えるが、そんなことはない。脂肪分は血液に吸収された後エネルギーとなるか、体脂肪になるかの選択を迫られるが……」
子供「これは食後の血糖値が高ければ高いほど体脂肪に変化しやすい。そしてバニラアイスを食べた後の血糖値上昇反応は小さい!つまり脂肪分の多くはエネルギーとして分解されるのだ!!」
子供「またバニラであることがポイントで、バニラの香りは気持ちを落ち着かせ、食欲を抑える効果がある!」
子供「下のビスケットにも意味がある!ビスケット100gあたりの炭水化物量はあの米と同じ!身体に主要なエネルギー源をこれまた即座に吸収することが出来るッ!」
子供「正解だよ……これ以上ない最適解だ。お腹も心も大満足さ」
母「よかった……私は我が子の窮地を救えたのね」
子供「あぁ……あんた、立派な母親になるぜ……」
母「もう母親だけれどね……最後に、ひとつだけ聞いていい?あなた、本当は何才?」
子供「5才さ。ただ、人は臨死を体験することで時を早送りすることが出来る。俺の精神はとっくに還暦を迎えているのかもしれないな……」
母「そう……幼稚園に行くのが馬鹿馬鹿しくなるわね」
子供「あぁ。俺をここまで育ててくれた母に恩返しをしたいし働くよ」
子供「ハー○ンダッツでね」
母「子供!」
子供「母さん!」
ガシッ
後日、子供は幼稚園を中退しハーゲン○ッツの面接を受けたが5才なので落ちた。
終わり
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- 5 : 2017/10/30(月) 17:46:34 :
初投稿です。
まずは練習で投稿してみました。
これから色々な作品で投稿していく予定です。
誤字脱字ありましたら教えてください。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
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- 6 : 2017/10/30(月) 18:14:24 :
- クソワロタw
しかも食レポがうめぇw
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- 7 : 2017/10/30(月) 19:07:00 :
- >>6
ありがとうございます
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