その日まで
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- 1 : 2017/08/22(火) 07:54:33 :
- 夏はあと少し先だってのに暑い
そんな時だったからか、今受けてる授業がある教室に行く時に見えた空が真っ青で点々と見える雲があまりに白かったからか
「何聴いてるの?」
そんな夏を意識した俺が聴いてた曲はYUIのSUMMER SONGだった
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- 2 : 2017/08/22(火) 08:14:16 :
- 期待してますよ(^^)
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- 3 : 2017/08/22(火) 08:25:23 :
- あの日からもう1年ちょっとか…
授業の合間にそんなことを考えていた。
あの時話しかけられなかったら今だってここまで仲良くなってないかもしれない。
もっとも、あいつには俺じゃなくても仲いいやつは他にいるんだけども。
そんなことを考えてたら授業が終わり、不意に声をかけられた。
アニ「今日勉強教えてくれない?」
あいつだった。
エレン「全然いいけど、どこでする?」
アニ「教室で」
いつも教室だった。嫌なわけじゃないけど他のやつらの目が少し気になった。
エレン「了解、じゃあ放課後な」
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- 4 : 2017/08/22(火) 08:26:11 :
- こんな話をしてる間にあっという間に休憩が終わり、授業が始まった…が、2時間続きの授業だから変わらず退屈だ。
こうやって勉強を教え始めてから1年が過ぎてた。
またアニのことを考える。
最初は苦手だった。と言うより俺が女子と話すのが苦手だった。
でもアニは俺の教え方は上手いと言ってテスト期間になる前の方から勉強を聞いてくるようになった。
俺は学科でだいたい1位か2位、アニは7位か8位だった。
飲み込みは早いのにやらないから伸びないんだよなぁ。
俺はアニがやればできるのを誰よりもよく知っていた。1回目のテストがひどく、2回目は頑張ると言ったアニは、俺に勉強を教えてくれと頼み始め、猛勉強した末にテストの点だけは俺を少し上回った。
総合の点は1回目のテストとの平均であるために順位は俺に勝てなかったが。
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- 5 : 2017/08/22(火) 08:29:45 :
- 鱧さんありがとうございます。
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- 6 : 2017/08/25(金) 21:06:55 :
- ここまで考えてしまうのにも訳がある。
この前アニから3年で学校やめたいと本気で相談されたからだ。確かに女子はほぼ学校やめたいと言っているが、どこまで本気か分からない。
中学生の時成績優秀だった人たちが目指すような五年制の専門学校、全国各地にあるが比較的田舎のそれに通っている俺たちのうち大半は中学との勉強のギャップに驚いていた。
中学生の時はテスト期間勉強せずに満点近く取っていた、なんてのはザラに聞くがここでは通用していない。
アニが勉強のことだけでやめたいとまで考えるわけがない。元々センスはある。寮生活である分、人間関係で問題があるんだと思う。女子はめんどくさいらしいし。
俺はアニが本気で相談してきた時からアニのことしか考えれなかった。今まではただの仲いい友達だとしか思ってなかった。
でも実際いなくなってしまうと考えたら、何とも言えない気持ちになる。
勉強してる時に無意識にするかわいい仕草も、髪を耳にかけるあのどこか色っぽい仕草も、教室の姿から想像出来ない、食堂でアイスを食べる時に見せるあの笑顔も見えなくなるのか。
そう思うと無性に寂しくなった。
奇跡的に同室になれた親友のアルミンに夜冗談っぽく相談したら、それって恋じゃない?と真面目な顔して言われた。
あー、もう悩むのはやめるか。
いっそ一緒に映画でも行って自分の気持ちちゃんと確認してやる。
放課後に誘ってみせる。そう自分に誓って俺は残りの授業を寝ることにした。
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