このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
ベルトルト「君の為なら死ねる」
-
- 1 : 2017/07/08(土) 01:24:56 :
- 僕達はマーレという国で、戦士として育った
パラディ島にいるエルディア人は悪魔だ
そう教え込まれていた僕達は、あの日、壁を壊すのに少しの罪悪感もなかった
ベルトルト「ようやくついた…この壁の向こうに、悪の民族がいるんだね」
ライナー「そうだ…俺たちが、悪の民族を根絶やしにして、世界を救う救世主になるんだ」
ベルトルト「いくよ…ライナー、アニ」
カッ!
ドォーンッ!
壁の内側を覗くと、そこには沢山の人々がいた
巨人化した僕を見て、呆然としている
悪の民族め…僕が今から制裁を
ドッゴォーンッ!
壁を蹴り破ると、その破片が町に降り注ぐ
やったぁ!大成功!
アニ「…」
カッ!
アニが巨人化して、周囲の巨人を引き寄せる
女型の巨人「きぁぁぁぁぁ!!!」
アニの叫びに引き寄せられた巨人達が、壁の内側に入っていく
僕達も壁の内側に侵入した
ライナー「ベルトルト!よくやったな!」
ベルトルト「えへへ…次はライナーが壁を破る番だよ」
ライナー「おう!任せろ!」
カッ!
こうして、巨人化したライナーは、ウォールマリアを破った
-
- 2 : 2017/07/08(土) 01:38:28 :
- 僕達は今、訓練兵団に紛れ込んでいる
どうやら、訓練兵団で成績上位10番内に入れば、内地に行けるらしい
きっと内地には、「始祖の巨人」があるに違いない
訓練兵団に入って2日目
僕達は、エレン・イェーガーという少年に出会った
彼は、シガンシナ区出身で、お母さんが巨人に喰われたらしい
ズキッ!
それを聞いた時、とてつもない罪悪感が僕を襲った
本当に、壁内人類は、悪の民族なのだろうか?
僕達と全く変わらないじゃないか
彼らと訓練を共にし、関係が深くなっていくほど、その罪悪感は大きくなっていった
ある日の夜、アニは泣いていた
話を聞くと、アニも僕と同じで、沢山の人間を殺した、罪悪感に押しつぶされそうだった
正直、限界だった
吐き気がする
僕は…なんの罪もない人達を殺した…ただの殺人鬼だ…
-
- 3 : 2017/07/08(土) 01:47:02 :
- でも…ライナーは…
ジャン「見すぎたライナー…クリスタを」
ライナー「む、無意識に見ていた…クリスタ結婚しよ」
クリスタ「えっ///」
ジャン「ライナー…お前」
ライナー「はっ!つい…口が滑った…」
ユミル「おい!ライナー!てめーっ!」
クリスタ「や、やめてよユミル、それに私も…う、嬉しい…かも///」
ライナー「ブフーッ!」
ジャン「ら、ライナーが鼻血出して倒れた!」
ユミル「そのままくたばりやがれ!筋肉ダルマが!」
正直、僕はライナーが気持ち悪いと思った
ライナーには罪悪感はないのだろうか?
-
- 4 : 2017/07/08(土) 02:01:05 :
- 僕達は、毎週必ず一回は集まり、作戦会議をする
しかし、その日、ライナーは来なかった
何かあったのかと、心配になり、探したが結局見つからなかった
諦めて、男子寮に帰ると、ライナーは爆睡していた
ライナー…君は外にすら出ていなかったのか
ちょっとムカついたので、叩き起こして、外に連れ出した
ライナー「な、なんだよベルトルト…何をそんなに怒っているんだ?」
ベルトルト「…君は最近たるみすぎじゃないか?僕達の作戦会議を忘れるなんて…」
ライナー「作戦会議?なんの事だ?」
ベルトルト「は?君は何を言って…」
ライナー「作戦会議ってあれか?明日の訓練の事か?確かに明日の訓練は立体起動装置を使った…」
ベルトルト「ふざけてるの!」
ライナー「は?」
ベルトルト「僕達は戦士だろ?」
ライナー「さっきから何を言っているんだ?…俺たちは兵士だろ」
ベルトルト「…」
僕の考えが甘かった…
罪悪感がなかったわけじゃない
ライナーはすでに、罪悪感に押しつぶされて壊れていたんだ
ベルトルト「…もういいよ」
ライナー「そ、そうか」
ライナーが戻った後、僕は一人で泣いた
- 「進撃の巨人」カテゴリの人気記事
- 「進撃の巨人」カテゴリの最新記事
- 「進撃の巨人」SSの交流広場
- 進撃の巨人 交流広場