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仮面ライダードライブ&W episode(b)
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- 1 : 2017/06/28(水) 16:11:21 :
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「ベルト・・・さん、『グッバイ!私の発明を正しいことのみ使えるようになるまで』じゃなかったの・・か?」
と、進之介は体温約41度の身体を起こして問いただした。
「いや、私もそのつもりだったんだがね」「起こしたんだよ」
かわりに剛が答える。
「起こし・・・た?」
「剛が神の力を使ったんだ」
「ふっ、また・・か・・よ」
神の力、つまり仮面ライダー鎧武の力だ。前にも一度ベルトさんを叩き起こしたことがあった。
「相変わらず・・すげぇな・・神様・・」「それにしても剛、どうやって神とコンタクトを取ったんだ?」
そう、いくら会ったことがあるとはいえ、神様と連絡を取るのは大変だろう。
「シフトカーが教えてくれたんだよ」
「シフトカー・・・が?」
「コア・ドライビアは凍結させた筈だが」『コア・ドライビア』
ベルトさんの発明品のエネルギーの源である。
「それがさ・・俺も分かんないんだよね」「分からない?」
「剛・・・どうゆうこと・・だ?」
「ある日起きたら机の上にさ・・・」
「まさか、シフトカーが置いてあったのかい?」
「あぁ」
「よく・・・わかんねぇ・・な」
「ま、そのことはいいよ。今はロイミュード。そうでしょ?クリム」
「そうだね剛、行こう!進之介!!」
剛がベルトさんを連れて出て行こうとする。
「進兄さん!早く!!」
「・・・俺・・・病人だぞ?・・・・」
「「あっ・・・」」
剛とベルトさんの2人は声を揃えた。
「「なんか・・・ごめん」」
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- 2 : 2017/07/08(土) 12:19:43 :
- 【鳴海探偵事務所】
「翔太郎?翔太郎!」
フィリップが翔太郎に問いかけるが返事はない。
「ダメだねこれは」
「まぁ、仕方ないですね。これは」
「じゃ、僕らだけで現場に行こうか」
「そうですね」
霧子とフィリップは事務所を出た。
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- 3 : 2017/07/08(土) 12:29:02 :
- 【警視庁元・特状課活動室】
進之介は剛に抱えられ、ドライブの車のトライドロンへ乗せられていた。
「久しぶりに・・見た・・・な」
「そうだね、私もまた進之介が乗るとは思わなかったよ」
「ま、今回は進兄さんは運転しないでしょ?」
「あぁ、今回は私が動かそう」
3人はトライドロンに乗り込み現場へ向かった。
「ところで、何処が現場なんだい?」
肝心な事を聞いていなかったとベルトさんが問いかける。
「あぁ・・風都市だ」
「え?またかよぉ!?」
剛も当然驚いた。しかし、この時のベルトさんの表情が何処か険しかった。
「ベルト・・さん?」
「・・・あ、あぁ!!何だい?」
「辛いことがあったなら言ってくれよ」
「・・・・・・」
ベルトさんは何も言わなかった。
そのまま、3人は身体を起こして現場へと走った。
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- 4 : 2017/07/08(土) 12:34:04 :
- 【鳴海探偵事務所】
事務所を出た2人は『ハードボイルダー』というWのバイクに乗り現場へ走る
「あの・・・」
「ん、何だい?霧子ちゃん」
「犯人は一体何者なんでしょうか・・」
誰もが思う疑問。重加速が起きた。
しかし、バードドーパントもいる。
一体、誰がどうやってこの状況を作ったのか、疑問は尽きないばかりだ。
「わからないよ、でも、僕らの仕事は
これからだよ」
その言葉にどんな意図があったかはわからない。しかし霧子は考える事を辞めることができた。
「そう・・・ですね」
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- 5 : 2017/07/08(土) 21:00:45 :
- 【風都市バードパーク】
数々の鳥類が放し飼いにしているこの公園で死にかけの進之介と霧子は再開した
「き・・・霧子?」
最初の反応がこれである。どうやら幻覚だと勘違いしているようだった。
「な・・何でいるんですか!?」
と、言うのは無理もない。現在の進之介の体温は41度だ。
「連れてきたんだよ、霧子」
と、ベルトさん。その言葉に霧子は驚く
「え・・何で・・・」
「久しぶりだね、霧子」
「どうして・・・クリムが?」
「細かい話は後だ霧子、来るぞ」
「来る?」
その時、とんでもない高周波の音が聞こえる。
「うっ!うるさっ!」
剛はとっさに耳を塞いだ。
「何・・・だ・・こ・・れ」
進之介の身体には負担が大きかったらしく、気絶した。
「と・・泊さん!!」
「大丈夫ですか!?」
近くにいた清掃員が声をかけた。
「わかりません・・」
「とにかく、医務室へ・・・」
その時、フィリップが口を開いた。
「待て」
「はい?」
「君は誰だ?」
「え・・私は・・・・」
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- 6 : 2017/07/08(土) 21:28:21 :
- 「羽田京佳と申します」
そして、進之介を医務室へ運ぼうとする
「動くな」
「フィリップさん・・?」
その雰囲気に霧子もたじろいだ。
「羽田京佳、いやバードドーパント」
「え・・・」
「バードドーパント・・?何ですかそれ?」
「とぼけるな」
「お・・い、どうゆうことだ・・」
「泊さん、あいつが今回の事件の犯人でドーパントです」
「何・・だ・・・と?」
驚く進之介をよそに羽田京佳は臨戦態勢に入った。
「・・・なぜわかった」
誰もが思う疑問だ。だが、霧子は愚問だという様子だった。
「『地球の本棚』に書いてあっただけだよ」
「『地球の本棚』?」
何だそれはと問いかけるが・・・無視。
「君に説明する義理はないね」
そして、呼んだ。
「ファング!!」
恐竜の様な白いメモリが来る。
フィリップはそれを変形させ、ガイアメモリの形にし、Wドライバーをつける。
「いくよ、翔太郎」
【鳴海探偵事務所】
「くそ・・・わーったよ・・」
『ジョーカー!』
そして、2人で言った。
「「変身!!」」
翔太郎はジョーカーメモリを差し、フィリップのベルトへ転送される。そして、
翔太郎は気絶した。
【バードパーク】
フィリップは転送されたジョーカーメモリを深く差し、ファングメモリを差す。
『ファング!ジョーカー!』
「誰だ!?テメェ!」
「ったく、俺たちを知らねぇドーパントがまだいたとはな」
「翔太郎、風邪は大丈夫かい?」
「あぁ、意識だけだから平気だ」
「じゃ、行こうか」
翔太郎はバードドーパントへ言った。
「羽田京佳!!」
「「さぁ、お前の罪を数えろ!!」」
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- 7 : 2017/07/13(木) 20:12:54 :
- 「はぁ?何よそれ」
何故数える必要がある?と。Wに問いかける。
「ま、無理に数えねぇでいいぜ」
「あぁ、君は今から地に落ちるからね」
「地に落ちる・・・ですって?」
バードドーパントにとって地に落ちるとはこれ以上ないほどの侮辱だ。
「ふざけるなよ、虫ケラがぁ!!」
形相をまるっきり変えたバードドーパントがWへ襲いかかる。
しかし、2人は冷静だった。
「フィリップ、さっさと終わらすぞ!」
「OK、翔太郎」
『ファング!マキシマムドライブ!』
バードドーパントの物理攻撃をかわして・・・・反撃する。
「「ファングストライザー!!」」
鋭い刃を足に纏って、バードドーパントを・・・・蹴る。
「キャアアアア!!!」
その蹴りは身体を捻りながら蹴ったことで、まだつむじ風が起こっていた。
「女の子があんな言葉使うもんじゃないよ」
「風都を傷つけた罰だぜ。ドーパント」
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- 8 : 2017/07/14(金) 17:53:52 :
- 「す・・げぇ・・な」
体調不良の進之介もそう言わずにはいられない圧倒的な強さだった。
「な、何で・・」
自分が負け、バードメモリを破壊されたという事実を認められないドーパントが何故負けたのか問う。
「何故って・・・そりゃなぁ?」
「君はこの町を傷つけた、その報いだ」
「この町・・・を?」
「風都を傷つける奴は許さねぇ」
「この町には仮面ライダーがいることを忘れないことだよ」
刹那、事態を悪化させる音が響いた。
『リボーン!』
即座に反応したのはベルトさんだった。
「まずい!!逃げるんだ!!」
「え・・・」
霧子が若干の悪寒を覚えた時、運命は・・・・狂い出す。
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- 9 : 2017/07/14(金) 19:10:49 :
- 『リボーン!』
その時、破壊した筈のバードメモリがWの眼前に現れた。
「何っ!?」
翔太郎も経験したことのない現象だった
「メモリブレイクした筈なのに!」
「あっ!ヤバイ!フィリップ!!」
「OK!」
メモリが羽田京佳の身体へ入り込んだ。
そして、再びバードドーパントへ変身した。
『ファング!マキシマムドライブ!』
「ガァァァァッッ!!」
「ダメだ、理性を失っている!」
「気にすんな!俺たちのやる事は変わんねぇ!」
「「ファングストライザー!!」」
再び鋭い刃を脚に生やし、蹴り込む。
しかし・・・
「バ、バカな・・・全力で放った攻撃なのに・・・」
「ガァァァァッッ!!」
バードドーパントが襲いかかる。
そのスピードは皆の動体視力を置き去りにし、
「うわぁぁっ!」
Wを遥か150メートル先まで吹き飛ばした。
「フィリップ!翔太郎!」
進之介の叫び声が響く。
「進之介!私たちも戦おう!!」
「分かった!行くぜベルトさん!!」
「OK!start your engine!!」
さぁ、次なる希望の誕生だ。
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- 10 : 2017/07/15(土) 20:46:24 :
- 進之介はベルトさんを腰に巻きつけ、
ベルトのキーを回した。
「久しぶりだな、この感覚」
「そうだね、エンジンの調子はどうかな?」
「もちろん、フルスロットルだ」
「じゃあ、最高速で行こう!」
進之介はシフトカーの下部を回し、リストバンドの様な物『シフトブレス』に装着し、押し上げた。
「変身!!」
『ドライブ!タイプスピード!!』
「バードドーパント!ひとっ走り付き合えよ!」
「ガァァァァッッ!!」
バードドーパントが音速で襲いかかり、ドライブがダメージを受ける。
「うわっ!」
「泊さん!!」
「進之介、スピードが足りない、フォーミュラで行こう」
「分かった!」
フォーミュラシフトカーが進之介の元へ飛んでくる。
『ドライブ!タイプフォーミュラ!!』
「ヒュー、ヒュー。ガァッ!!」
音速で襲いかかるバードドーパントを、ドライブは容易く避ける。
「トレーラー砲!」
トレーラー型のバズーカが進之介の元へ来る。
「進之介、早く終わらそう!」
「分かった!」
進之介はトレーラー砲の上部にシフトフォーミュラ。そして、別の部分にシフトスピード、シフトワイルドをセットする。
『必殺!フルスロットル!!』
「行くぞぉぉぉぉ!!」
『フルフル、フォーミュラ、大砲!!』
「ハァァァァ!!!」
とてつもない衝撃がバードドーパントを襲う。
「ギャァァァァァッッッ!!!」
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- 11 : 2017/07/19(水) 18:16:55 :
- 『リボーン!』
再びこの音が響いた。
「だ、駄目だベルトさん!メモリが壊れない!!」
「むぅ、どうやらこの音が鳴るとメモリが再生するようだね」
「進之介!」
フィリップが叫んだ。
「敵は一人じゃない!二人だ!!」
「な、何!?」
「フィリップ!どうゆう事だ!?」
「敵はバードドーパント!そして、リボーンドーパントだ!」
その時、霧子の中で何かが繋がった。
地球の本棚から出てきた本のタイトルは『REBORN brid』あの時は、バードドーパントの復活を表した物かと思い込んだ。しかし、あれは
『バードドーパントをリボーンドーパントが復活させた』
というメッセージだったのだ。
「くそっ、どうする!ベルトさん!?」
「仕方ない!リボーンドーパントを先に倒すしかないようだ!」
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- 12 : 2017/07/19(水) 18:28:28 :
- 「・・・・ッでもどうやって!?」
その時、二人・・・いや三人が声をあげた。
「それは、俺がやるよ進兄さん」
「いや、僕たちもやる。良いよね?翔太郎」
【鳴海探偵事務所】
「あぁ・・・好きに・・・し・・な」
【バードパーク】
「すまない!頼んだ!!」
『シグナルバイク!ライダー!マッハ!』
『ファング!ジョーカー!』
「じゃ、そっちは頼んだよ進兄さん」
「行くぜ、フィリップ!」
そうして、マッハとWはリボーンドーパントの捜索へ向かった。
「さて、進之介。私たちは不死身の敵を倒さなければいけない訳だが」
「俺はいつも通りトップギアで戦うだけだよ、霧子!下がっててくれ」
「は、はい!」
霧子は離れる。が正直焼け石に水だろう
バードドーパントの速度は音速だ。
その気になればいつでも霧子を襲える。
「カモン!シフトトライドロン!」
一際大きなシフトカーが来る。
霧子を襲える?気にすることではない。
相手にそんな暇与えない程に戦うだけだ。
「バードドーパント!」
「グギャァァァ?」
「もうひとっ走りつき合えよ!!」
『ファイア!オールエンジン!!』
「変身!」
『ドライブ!タイプトライドロン!!』
トライドロンが分解され、進之介の身体に纏う。
「行くぞ!進之介!!」
「あぁベルトさん、フルスロットルで暴れるぜ」
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- 13 : 2017/07/19(水) 18:35:17 :
- 『カモン!!ダンプ!ミキサー!グラビティ!』
ドライブが三つのタイヤを呼ぶ。
『タイヤカキマゼール!!』
文字通り、タイヤをミックスさせる。
『コウジゲンバー!!!』
「グラァァァァ!!!」
音速で襲いかかった、しかしドライブが分銅の様な物を投げる。すると・・・
「グギャァァァ!?!」
とんでもない重力がバードドーパントの周囲にできた。
「グ・・・ギギ・・ガッァ!!」
メモリが粉砕された。
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- 14 : 2017/07/22(土) 22:19:16 :
- 『リボーン!』
またもやメモリが再生する。
「くそっ!どうするベルトさん!?」
「なら、ピーポーセイバーだ!」
『カモン!!ハンター!ドクター!ブレイバー!タイヤカキマゼール!!』
『ピーポーセイバー!!』
「グギャァァァッッ!」
「進之介!ジャスティスケージで拘束しろ!」
「了解!よっと!」
進之介は盾の様な柵付きの物を投げた。
すると、バードドーパントを檻の中に入れた。
「これで時間を稼ぐんだな!?」
「その通りだ!後は二人を信じよう!」
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- 15 : 2017/07/24(月) 21:56:16 :
- 風都市、バードパークから東へ3km。
マッハとWはここにいた。
「ねぇ!Wっつったっけ?」
「あぁ、そうだが・・・何だ?」
「リボーンドーパントって具体的に何処にいんの?」
その質問にフィリップが答える。
「あ、調べるの忘れてた」
「おい、フィリップ!!」
翔太郎もその返答に驚いた。
「ごめんごめん、今から調べるよ」
『エクストリーム!』
鳥の様な形で自らの意思を持つガイアメモリその名も「エクストリームメモリ」
が飛んで来た。
それをWはWドライバーに差した。
『エクストリーム!!』
Wのエクストリームは地球そのものと一体化し、知りたいことを何でも瞬時に知ることができるフォームだ。それだけではない、実際にエクストリームメモリの中に翔太郎やフィリップの身体のデータを取り込むことで完全に二人は一体化することが可能だ。
「・・・・わかった」
「え、えぇ!?マジで!?早っ!」
「リボーンドーパントは・・・リボーンホテルだ」
「リボーンホテル?変な名前だなぁ」
「何でも、そのホテルから帰った客は皆まるで生き返ったかの様な感覚になるらしいぜ」
「うわっ、完全に怪しいホテルじゃん」
そう疑いながらもライダー二人はリボーンホテルへと急いだ。
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- 16 : 2017/07/24(月) 21:59:08 :
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- 17 : 2017/07/24(月) 21:59:11 :
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- 18 : 2017/07/25(火) 14:27:35 :
- 【風都市リボーンホテル】
「ここだな?フィリップ」
「あぁ、翔太郎。行こう」
Wはメモリを変えた。
『ルナ!』
『トリガー!』
『ルナ!トリガー!』
Wは青と黄色の二色になる。そして、トリガーマグナムという銃を使う。
「ハッ!」
Wは・・・ホテルに向けて発砲した。
「ちょっ、ちょっと!何やってんの!?」
発砲した弾は唸った。それはまるで「弾が建物を避け、ドーパントの元へ向かっていく」様だった。
そして、その弾は建物の最上階で弾けた
「よし、ドーパントは最上階だね」
『ジョーカー!』
『ルナ!ジョーカー!』
左の青の半身が黒く染まる。
そしてWはゴム人間の如く腕が伸び、最上階へ容易く手をかけ、登っていった。
「ちょっと待って・・・!」
マッハはWの片足につかまり、一緒に登った。
「なぁ、Wここ窓に鍵かかってて入れないぞ」
「ふむ・・・どうしようか翔太郎」
「ンなもんこうするしかないだろ」
『メタル!』
『ヒート!メタル!』
Wの左半身が銀色になる。そして、メタルシャフトという名の棒を振りかざし、
「お、おい!W!」
「ん、何だ?マッハ」
「その棒で何する気だ!?」
「こうするんだよ!」
窓に向けて振り下ろした。
バリーーン!!
窓の破片がホテルの中に飛び散る。
「正体はお前だな?リボーンドーパント」
中にいた人物は・・・・
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- 19 : 2017/08/16(水) 18:53:40 :
- マッハは部屋の中を見渡す。
「なぁ、ドーパントは何処にいんの?」
「あ?何処って・・・目の前にいんだろうが」
再び見渡すが、やはり見つけられない。
「どうゆうことだぁ?」
「ふむ・・・何故だろう」
「ま、俺らには見えてんだ。行くぜ、フィリップ!」
「あぁ、いつでも良いよ」
マッハにはただWが1人で喋っているようにしか見えない。だが、明らかにWは誰かに話しかけている。
『トリガー!マキシマムドライブ!!』
「悪いな、今回はさっさと終わらせたいんでね」
トリガーマグナムにエネルギーが込められ始める。
「「トリガー、フルバースト!!!」」
Wは声を揃えた。弾丸はそこにいるらしいリボーンドーパントへ一直線に向かい
「チェック・メイトだね、翔太郎」
「あぁ、そうだな相棒」
突然、爆発する。どうやらリボーンドーパントにHITしたようだ。
そして、何も見えなかった空間から、リボーンメモリのみが落ちてくる。
「よくわかんなかったけど、ひとまず仕事は終わりだよね」
「あぁ、後は進之介次第だ」
マッハとWはバードパークの方角を見やり、ただ進之介とベルトさんの勝利を願った。
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- 20 : 2017/08/16(水) 21:41:01 :
- 【バードパーク】
理性を失ったバードドーパントは、ジャスティスケージを破壊しようと突進を繰り返していた。
「ベルトさんこのままじゃ・・・!」
「うむ・・・いつかケージが突破されてしまうね・・」
リボーンドーパントが倒されたことをまだ知らない進之介とベルトさんは危機感を感じていた。
「それに・・・このままでは彼女の身体がもたない!」
「えっ!?じゃあどうすれば・・・!」
と、その時バードドーパントがケージを突破した。
「進之介!運転を代わろう」
「わかった!!」
ドライブ、タイプトライドロンの目が黄色から赤色に変わる。
「ガァァァァッッ!!」
「落ち着きたまえ・・・」
暴れ狂うバードドーパントをスマートに処理し、バードドーパントは倒れ込む。
そして・・・
「最後は君が決めてくれ」
「あぁ」
再び進之介に運転を代わったベルトさん
ドライブの目が黄色に戻る。
「羽田京佳!!」
「グルルルルルルルゥ」
バードドーパントは、身体の負担で
「殺人未遂等の現行犯で・・・」
脚が震え、すぐに襲いかかる余裕はなかった。
「お前を逮捕する」
-
- 21 : 2017/08/17(木) 11:07:30 :
- 『必殺!フルスロットル!!』
ドライブは高く飛び上がる。
「ハァァァァァッ!!!」
「ガァァ・・・・」
「!?」
本能しか見えなかったバードドーパントの中に、羽田京佳と言う名の理性が見えた気がした。
だが、ドライブは攻撃の手を緩めない。
「ハァァァァァァッ!!」
「・・・ありがとう」
月が輝く公園に、心に深く突き刺さるような音が・・・夜空に響き渡った。
「メモリが再生していない」
「どうやら終わったようだね」
「あぁ・・」
敵を倒したとは思えぬほど、進之介は
「?どうした、進之介」
「いや・・・何でもない」
暗い顔をしていた。
-
- 22 : 2017/08/17(木) 11:33:26 :
- 戦いが終わり、剛と翔太郎とフィリップが戻って来るやいなや翔太郎が叫ぶ。
「おい!大丈夫か?進之介!?」
進之介は熱が急激に上がっている。
「あぁ・・・ちょっと・・無理しすぎた・・・な・・」
「進兄さん!!」
進之介はそのまま意識を離した。
「進之介を病院に連れて行こう」
「ぬぅ・・・ひとまずそれが最優先か。霧子、羽田京佳も一緒に連れて行ってくれ」
「え!?私ですか!?」
やはり、霧子はドーパントだった羽田京佳を救うのに抵抗があるようだ。
「霧子・・・頼・・む」
「・・・わかりました」
【風都総合病院】
この病院はこのあたりでは最大級の医療施設である。進之介の熱の酷さは常軌を逸しており、1週間程入院する事となった。
そして、進之介が大体復活して来たころ
気になっていたことを霧子に尋ねた。
「なぁ、霧子」
「何ですか?泊さん」
「羽田京佳は・・・どうなった」
あれでは良くて入院みたいな状態だろうと、進之介は気になっていたのだ。
そして、霧子は話しづらそうに語る。
「あれから、直ぐに緊急オペをしてもらいました」
「・・・それで?」
「意識が戻らず・・・亡くなりました」
薄々分かっていた。だが、聞かずにはいられなかった。そして、自分で聞いておいて進之介はどう反応していいのか全く分からない自分を責めた。
「・・・そうか」
そして、退院した進之介は1人でバードパークを訪れ、花を手向けた。
「・・・・・」
進之介は、手を合わせたが何と言っていいのか分からなかった。トドメをさしたのは紛れもなく進之介なのだから。
「何をしているんだ?進之介」
「・・・ベルトさん」
ベルトさんは進之介の考えていることは大体わかる。今日も例外ではない。
「自分を責めているのか」
「・・・そんなことは」
「いいか?進之介。君が殺したのではない、君がいなくてもあのままでは羽田京佳は体力を消耗し死んでいた。それどころか、関係のない人々を巻き込んでいたんだぞ」
それでも進之介は納得がいかない様子だった。ロイミュードとドーパントは違う
ドーパントは人間なのだから。
「・・・でも、手にかけたのは俺だ」
「・・・・・」
今は、そっとしておくのが一番と判断したベルトさんは静かにバードパークを去った。
-
- 23 : 2017/08/18(金) 18:45:07 :
- 【3日後、鳴海探偵事務所】
再び、祝勝会を開いていた。正確には、開かされていた。
「なぁ・・・フィリップ」
「どうしたんだい?あ、そういえば風邪は治ったんだね」
どうやら、リボーンドーパントに接近すると怪我や体の不調が改善するらしい。「おかげさまでな!」
「翔太郎・・怒っているのかい?」
「当たり前だ!」
フィリップには何故怒っているのか分からないようだ。
「何で祝勝会なんてやるんだよ!」
「え、ダメなの?」
剛も同様分かっていない。
「何でここなんだよ!!」
そう、祝勝会の会場は翔太郎の家だ。当然不服もあるだろう。だが、フィリップは全然気にしていなかった。
「つか、姉ちゃん。進兄さんは?」
「それは私が説明しよう」
進之介はまだ、羽田京佳のことを悩んでいた。
「・・・そんなことがあったのね」
霧子は事情を聞いていなかった。
「ふーん、別にバケモンだから良いと思うけどね」
「ドーパントも人間・・・・か」
「翔太郎?」
「いや、何でもねぇ。あのな霧子、その問題は俺らじゃ解決出来ない。でもな、お前なら・・・いや、お前しか解決出来ねぇぞ」
霧子にとってその答えは予想外だった。
「私・・・だけが?」
「分かったらさっさと行ってこい!」
「進之介にここに来いって言ってね」
「姉ちゃん、ヘマすんなよ」
「霧子、私からも頼む」
その時霧子は気づいた。進之介を元に戻したいのは自分だけではない。クリムも剛も、出会ったばかりのフィリップと翔太郎さえもそう思っていることに。
「・・・わかりました」
霧子は駆け足で事務所を出る。その背中は小さくも、頼もしい背中だった。
-
- 24 : 2017/08/19(土) 11:29:38 :
- 【警視庁地下・ドライブピット】
進之介はここでトライドロンを眺めながらため息をつくという行為を繰り返していた。
「泊さん」
「・・・霧子?」
「・・ッ!」
霧子は驚く、何故なら進之介の目の光は失われていたからだ。
「泊さん・・・話があります」
霧子は進之介に何と声をかけてやれば良いかわからなかった。
「何だ・・・?」
これが霧子の答えだ。
「痛って!!」
霧子は進之介をグーで殴る。
「何してんだよ!」
誰だって突然グーで殴られたら怒る。
「何してんだよ?こっちの台詞です!何ウジウジしてるんですか!?こんなことでお父さんに笑われていいんですか!?」
進之介は戸惑った。霧子が殴ってきた、それはわかる。だが、父親に笑われる。何故?自分が悩むと父親に笑われる?
・・・そうか、自分はここで立ち止まってなんかいられない。父親を超える刑事になるまで止まってなどいられないからだ。
「そうか・・・俺は」
「気づきましたか?」
「あぁ、もう・・・・」
わからなかった時、迷った時、決めた時、いつだってこの言葉で乗り越えてきたんだから。
「考えるのはやめた!」
刑事・泊進之介は、まだ止まってなどいられない。彼は・・・いや、彼らは、いつだってフルスロットルで走り続けるからだ。
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