この作品は執筆を終了しています。
余命一ヶ月
-
- 1 : 2017/06/22(木) 23:33:59 :
- 座標の力で壁内の人類は亡命に成功した。但し、座標に危機感を覚えたマーレと戦争になるのは時間の問題だった...
マーレとの戦争が始まってしばらくたった。依然として戦況は変わらずにいる。そして、俺こと
エレン・イェーガーの寿命は残り二ヶ月となった
-
- 2 : 2017/06/24(土) 01:17:42 :
- 俺はあの日──初めて海を見たひ──と比べて格段と老いてしまった。段々と巨人化できる時間が短くなっている。ここ最近では特にだ。
そして、俺は戦線から外されてしまった。
「あ〜、暇だ」
今は、リヴァイ班のための小屋でお茶を啜っている。上からの指示はリヴァイ班管轄の下で待機なのだが、そのリヴァイ班は数日前から最前線へ支援に向かっているため、この小屋で1人だ。
『俺より老けやがって』とか『無理はしてない?私に出来る事があったら言って』とか『エレン老けたね、僕もそうなるのかな?』とか色々言われた。
ジャンだけは『変わらねえな、お前は』と言ってきたので『お前もだろ』と言ったら軽い掴み合いになった。
-
- 3 : 2017/06/25(日) 00:44:23 :
- 期待
-
- 4 : 2017/06/26(月) 00:35:21 :
- みんなが出発してからは掃除したり、洗濯物を干したり、飯を食ったり、ぼーっとするなどをして時間を潰していた。
今日は天気が良い。だから、ひなたぼっこでもしようかと考えていると、馬の走る音が聞こえる。
「足音からして1頭か、早馬にしてはゆったりとしすぎだし...」
考えているうちに足音は止まり小屋の扉が
ノックされた。
警戒をしながら扉を開けるとそこには、自分の身分とは天と地の差がある女王陛下がいた
「あら、久しぶり!変わらないね、エレン」
「ああ、久しぶり。それを言うのはジャンとお前くらいだよヒストリア」
まあ、同期なんだがな
-
- 5 : 2017/07/02(日) 21:28:51 :
- 期待です泣
-
- 6 : 2017/07/02(日) 21:33:41 :
- うん
期待
-
- 8 : 2017/07/03(月) 16:04:23 :
- 期待ーーーー!
-
- 9 : 2017/07/07(金) 00:12:51 :
- とりあえずヒストリアを通し、紅茶を淹れることにする。
「ほらよ」
「ん、ありがとう」
使った茶番はダージリン、シンプルなストレートで淹れ方はリヴァイ兵長仕込み。
「あっ、美味しい」
「だろ?」
昔、俺を守るために死んだペトラさん達やミカサにはまだまだ敵わないが、それでも美味しい紅茶ぐらいは淹れることが出来る。
「で、用件はなんだよ?」
「...あ、忘れてた」
「おいおいしっかりしてくれよ」
こいつ本当に女王様か?って疑いたくなるが、これでも巨人化したロッド・レイスを自分の手で討ち、民をまとめ、こっちに来た時には人一倍奮起していた、ヒストリア・レイス王女だ。
「リヴァイ班のみんなに話があったんだけど...」
「数日前に最前線に向かったぜ。今頃アルミンが巨人化して敵に一泡吹かせてるところじゃないか?」
「ふふふ、そうだといいね」
そう彼女は笑っていたが、すぐに暗いトーンに変わってしまった
「そうか、みんな行っちゃったか」
「やっぱり心配だもんな、戦場に出るわけだし...」
「そうだね」
戦争が起これば必ず人が死ぬ。皆がいつまで五体満足で帰ってくることが出来るかわからない。
ジャンなんかは、なんだかんだ無事なんだろうな...
-
- 10 : 2017/07/07(金) 00:13:32 :
- >>7の金曜日に投稿するとはなんだったのか...
-
- 11 : 2017/07/11(火) 00:27:34 :
- 「しかし、リヴァイ班にってことは孤児院の
事か?」
「それもあるんだけど...」
「なんだよ、お前にしては含みのある言い方だな」
こいつがクリスタからヒストリアになってからは言いたいことをズバズバ言うようになった。
だからこそ...予感できてしまうのだ
「エレン、継承の日が決まった」
「やっぱりか」
-
- 13 : 2017/08/07(月) 02:34:20 :
- 俺には夢がある。自由を手に入れることだ。
だからちっちゃい頃、自由を求めて戦っていた調査兵団に憧れていた。
『自由を求めた先にあるモノは何か。』
そんなことは以前なら考えていなかった。考えられなかったという方が正しいだろう。
あの島で…あの街で…アルミンから教えて貰った事をその目で確かめる。それだけで自由だと思えた。
しかし、いまの俺がみた『自由を求めた先にあるモノ』は『更なる弊害』だった。
そして、俺にはついに越えることができなかった。
「ヒストリア…俺、もう疲れたんだ」
「お疲れ様エレン」
正直、意外だった。彼女が抱きしめてくれたことが。
-
- 14 : 2017/08/07(月) 02:36:43 :
- 23日間が空いてしまってすみませんでした。
これからがんばって続けたいと思います。
-
- 15 : 2017/08/07(月) 07:32:28 :
- 期待してます!
-
- 16 : 2017/08/14(月) 02:00:10 :
- 彼、エレン・イェーガーは、前の私に似ている。クリスタ・レンズだった頃の私に。
『善人である為に調査兵団で誰かの為に
死のう』としていた私(クリスタ)。
『自由を得る為に巨人を駆逐する』と決めた彼。
お互い一つの行動理念を掲げていた。似たもの同士だった。
彼がどんなに頑張って、巨人がいなくなっても彼が『自由』を手にすることはなかった。
私は私(クリスタ)をやめた。やはり、似たもの同士だ。
だから、私にはわかっていた。自分を突き動かしていたものが無くなってしまった時どうすればいいのか...
彼が教えてくれたから
「エレンはエレンのままでいいんだよ」
「ありがとうヒストリア」
ーーーー余命一ヶ月ENDーーーー
-
- 17 : 2017/08/14(月) 02:05:24 :
- >>15ありがとうございます。
最後駆け足になってしまって(&途中間が空いてしまって)申し訳ありませんでした。
一応これでおしまいです。(蛇足で良ければもう少し書くかもしれません)
期待コメ&goodありがとうございます。
-
- 18 : 2017/08/14(月) 12:49:10 :
- 短い話の中でもエレンとヒストリアの関係性や心情が色濃く書かれていてよかったです
もっと2人の話が読みたいので続きがあるなら期待です
-
- 19 : 2017/08/24(木) 19:48:28 :
- とっても面白かったです!
- 著者情報
- 「進撃の巨人」カテゴリの人気記事
- 「進撃の巨人」カテゴリの最新記事
- 「進撃の巨人」SSの交流広場
- 進撃の巨人 交流広場