-A story to find an answer with you- 君に出会えて 良かった ありがとう【第三話】
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- 1 : 2017/06/12(月) 10:59:12 :
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まえがき
「君に出会えて」シリーズ 初恋篇の第3話になります!
更新は相変わらずナメクジですが…それでも見てくださる方が居てくれたら嬉しいです。
よろしくお願いします( ´∀`)
今回は一気に時間軸が動きそう…?
追記
今まで作中で沢山のありがたい意見を頂いております。ありがとうございます!
ですが、今現在は他の方が読みやすくなる様、コメントは申し訳ありませんが不許可とさせて頂いてます。
感想、ご意見は是非是非こちらへお願いします。ご協力、お願い致しますm(_ _)m
→http://www.ssnote.net/groups/2284
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- 2 : 2017/06/12(月) 11:00:02 :
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- 3 : 2017/06/12(月) 11:02:15 :
◆ ◆ ◆ ◆
肌がかじかむ冬の日。
誰かに必要とされたかったのだ、とあの時の俺は思っていた。
たった一つ、ただそれだけが欲しかった。
存在を認めてもらえるなら。
誰かを助ける事で、
誰かを救おうとする事で、
_____必要としてもらえるなら。
まだ中学生にもなっちゃいないガキが何を考えていたのか、って今でも思う。
あの時のオレの頭ん中にあったのは
ただ一つ、助けになりたいという気持ちそのものだった。誰かの救いになれるなら。なら今度はオレがそうでありたいと。
あの言葉に、オレは黒髪の彼女の姿を思い出す。
親を目の前で奪われ、ひとりぼっちで泣きじゃくることしか出来ず、オレの肩にもたれかかっていた彼女の体温を。それと対比したような手の冷たさを。心臓の音さえも耳の奥まで一緒に聞こえてきそうな、彼女の声も。
もうアイツとは、一年以上会っていない。
ふと、思う。
きっとオレは、あいつに会うことはない。
だからこそ、この言葉の行き先を、誰に伝えればいいのか。アイツがくれたこの言葉を、今度は誰に届ければいいのか。この言葉で、誰を想えばいいのか。
その時のオレには、微塵も分からなかった。
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- 4 : 2017/06/12(月) 11:03:45 :
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君に出会えて 良かった ありがとう
-A story to find an answer with you-
第3話 「その言葉に、誰を想う」
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- 5 : 2017/06/12(月) 13:11:03 :
____2008年
ミーン……ミーン………ミーンミーンミンミン……
ジーワ ジーワ ジーワ……ジィイイイイ……………
サシャ「______と、いうわけで!」
サシャ「皆さん、明日から夏休みになりますが! ちゃんと夏休みの宿題は計画的にすすめて、できる限りは溜めないよーに!!」
サシャ「後で痛い目を見るのは皆さんですからねぇ〜〜?? あと! 夏休みだからといって、不規則な生活、危ない事はさっきも話したとおり、ナシですよ!」
サシャ「いいですね!?」
4年1組『はーーーーい!!』
エレン「…………うげぇ」
エレン「何だよこの宿題の山……」ペラペラ
ミーナ「………はぁ……」ペラペラ
エレン「……………………」チラッ
ミーナ「……!」
ミーナ「エレン? どうしたの、こっちそんなにじっと見て」
エレン「へっ!? あ、あぁいや…何でもねぇよ」
ミーナ「? そ…そう?」
サシャ「それじゃあマルコくん、いつも通り挨拶を!」
マルコ「はーい、きりーーつ!」
ガラッ ガタガタガタ………
アリガトウゴザイマシタ___
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- 6 : 2017/06/12(月) 13:11:38 :
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_____
____
___
__
_
クリスタ「やったぁあ! なーつやすみ! なーつやすみ!」
ユミル「クリスタ、先に宿題終わらせんぞ」
クリスタ「え!? ユミル、どーしたの? すごく真面目……」
ユミル「あーほか。こーゆうのはな、先に終わらせて後を思いっきり楽しむもんなんだよ」ニヤァ
クリスタ「そっかぁ〜〜!! あ、じゃあじゃあ、ライナーとかトーマスとか、エレンたちみんなであつまって一緒にやってみるのはどうかな?」
ユミル「あぁ? やーめとけやめとけ、アイツらが来たところでぜってぇ遊ぶのがオチなんだからよ」
クリスタ「私とユミルだけで宿題するのはいつもしてるでしょ? だからたまには皆で一緒にやろ?」
クリスタ「……だめ?」グスッ
ユミル「」
ユミル「結婚してくれんならいいぞ♡♡」
クリスタ「え? やぁだ♡」ズバン。
ユミル「」
エレン「……………………なにしてんだ、お前ら」
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- 7 : 2017/06/12(月) 13:25:25 :
クリスタ「あ、ねぇねぇ、エレンってさ?」
エレン「ん? なんだよ?」
クリスタ「明日とか、明後日ってさ、何か予定ある?」
エレン「? いや、特にねぇけど」
ユミル「」
ユミル(_______ま、さか………く、クリスタのやつ!!!!!?)モヤヤーン
__クリスタ『そ、その……良かったら』
__クリスタ『私と、で、で、デート、しよ?』//////
__エレン『え……………』
__エレン『おぅ、いいぞ』
__ユミル『いいいいいいいいいいいいいいいいやぁああああああああああああああああア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"』
_
__
___
____
ユミル「それはダメだア"ア"ア"ア"ア""ア"!!!」
エレン「うお!? んだよユミル、うるせぇな!?」
ユミル「くぅりすたぁあ……分かった、やるからぁ、勉強会やるからそんなヤツとそんなことすんのだけはやめ"て"えええ」グスッ
クリスタ「え?? ど、どうしたのユミル、私はさっきユミルに言ったみたいに皆で勉強会するのはどう、って聞いただけだよ?」
クリスタ「そんなこと、ってなに?」
ユミル「……………いや、なんでもねぇ、忘れろ」キリッ
エレン(とりあえず切り替え早ぇなこいつ)
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- 8 : 2017/06/14(水) 20:36:20 :
- キタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━イ!!!!
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- 9 : 2017/06/16(金) 03:03:25 :
- 期待!
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- 10 : 2017/06/17(土) 06:52:31 :
- マジ期待!
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- 13 : 2017/07/17(月) 20:02:19 :
- 後、期待です!
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- 16 : 2017/09/02(土) 02:10:26 :
ミーン…ミン…ミーンミーンミンミンミン……
ミーナ「」トボトボ
ミーナ「……あっついなぁ……」
ミーナ「……あ」
ミーナ「貼り紙だ……」
__トロストローゼ地区 夏の進撃夏祭り開催
8月 2日 (土)夕方5時~9時半まで
ミーナ「………そうだ、私、去年のこの祭り
…雨で見てないし、その上まだここに来てから1回も見に行ったことないんだったっけ」
ミーナ「────行きたいなぁ、今年は」ボソッ
エレン「ミーナ?」
ミーナ「きゃああああぁあぁああ!!!?」
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- 18 : 2017/11/27(月) 00:37:29 :
- ほんとうにおまたせしてしまい、申し訳ないです。
精神的に落ち着いてきたら…少しずつ投稿してきます!ごめんなさい。
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- 19 : 2017/11/27(月) 00:47:25 :
ミーナ「え、エレン!?」
エレン「よぉ、何してんだ?」
ミーナ「び、びっくりさせないでよもぉ……こんなのあったから、何となく見てただけだよ」
エレン「? ……あぁ、これか」
エレン「花火大会!? こんなの近くでやるのか!?」
ミーナ「うん、二日だから…十日後かな?」
エレン「だな! ん? てかお前はその花火大会の日とかどーすんだ?」
ミーナ「? どうって?」
エレン「誰と一緒に行くのかって話だよ。やっぱ家族となのか?」
ミーナ「えぇ、わかんない。たぶん……?」
エレン「……」
ミーナ「? どしたのエレン」チラッ
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- 20 : 2017/11/27(月) 01:19:34 :
エレン「……っ、い、いや何でもねぇ」
ミーナ「……?? そう?」
エレン(んなじーっと見てくんじゃねぇよコイツ……)
エレン(……最近、ミーナはちょっとずつ変わってきたような気がする)
____一か月……いや、もうすぐアレから二ヶ月か。
あの日…初めてお互い自分の気持ちを伝えあった日から、オレとミーナとは少しずつだけど、でも確実に───話しやすい仲になっていた。
休み時間になると、オレは大抵トーマス達と鬼ごっこをしたり、ドッジボールをしたりしてる訳だけど……
___エレン『……え? お前も遊びたいのか?』
ミーナ『……う、うん。だ…め?』ゴニョゴニョ
エレン『いや、ダメじゃねぇけどさ。珍しいなって……』
ミーナ『そ、そう……?』
エレン『おぅ、だってお前…昼休みとかはいつも図書館に行ってるじゃねぇか』
ミーナ『……た、たまには外に出なさいってお母さんに怒られたから…最近』
エレン『? ふーん……お母さん、厳しいんだな?』
ミーナ『…う、うん………』
___ってことがあったし、ここの所こいつは何処か楽しそうにオレには見える。
他にも、給食の時とかは___
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- 21 : 2017/11/27(月) 01:29:57 :
___エレン『……………』
ミーナ『…………』グスッ
エレン(………めっちゃ残してんな、今日)
ユミル『お? なんだミーナ、お前そんなニンジン見つめて。欲しいならやるよ』ポイ
ボテッ
ミーナ『え!? あ”っ』
エレン『あ”……』
ユミル『ほら、私の好物だけどなー特別にくれてやるよ』ニシシ
エレン(……こ、こいつ、わざとやりやがったな……!?)
ユミル(ほれほれどーすんだ、エレン。助けてやれよ)ニヤニヤ
エレン(コノヤロウ)グシャッ
ピューッ
サムエル『ぶふぉっっあぇるっ!!!』ブシャーーー
マルコ『うわぁああぁぁあ!! サムエル!? なんで牛乳が顔にかかってんの!?』
サムエル『』
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- 22 : 2017/11/27(月) 01:34:40 :
エレン『……ミーナ…………っ!?』
ミーナ『……………………………』プルプル
エレン『………』
エレン(……な、なんだその雨の中飼い主を探し求めて涙でうるうるさせてそうな子犬のような目は……!!!!!!)
エレン(そんな目でこっち見んじゃねぇよっっっ!!!!!!)プイッ
ミーナ『』ガガーンッ
ミーナ『』…………プルプル
ミーナ『……………』ウルウル
エレン『………………………………………』
エレン『あぁもう!!! ほらよこせよミーナ!!!』ガシッ
ミーナ『…………っっ!!』ぱぁぁぁああッ
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- 32 : 2020/06/06(土) 00:41:52 :
- _______
_____
___
_
ミィン……ミィンミィンミンミン………
エレン(……みたいなこともあったけど)
エレン「……その、ミーナ。なんていうかさ」
ミーナ「?」
エレン「おまえ、クラスの他の奴とはあれから話せてるか?」
ミーナ「…!」
ミーナ「…ううん、まだあんまり。……でも、クリスタとは最近、少し話せる様になったかも」
エレン「! そうなのか!」
ミーナ「うん、えへへ」
エレン「やるじゃねぇか、お前」スッ
ミーナ「? なにこの拳?」
エレン「…え? ほら、何ていうか…上手くいった時とかさ、こうやって拳をコツンってぶつけ合ったりするだろ?」
ミーナ「…するかな?」
エレン「…す、すんだよ! 男同士はそうなんだよっ」
ミーナ「私女の子なんだけどなぁ…」クスクス
エレン「うるっせぇな、つべこべ言わずにやってくれよ!」///
ミーナ「ふふっ、やーだよーだっ」プイッ
エレン「はぁ!? あっ、ちょっ待てよ、ミーナ!」
ミーナ「あははっ! ほら、早く行こっエレン!」
エレン「だから、待てって言ってんだろバカ! ちょっ…(ドンッ)」
ミーナ「!? エレン?」
エレン「…い、てて、なんだ……よ…………」
エレン「…………………え?」ドクン
ドクン
『俺には分からない』
ドクンッ
『────ても、結果は……誰に………かった』
ドックン……!!
『───からまぁ、せいぜい………』
目付きの悪い男「……………オイ、お前」
目付きの悪い男「どこを見て歩いてる」
エレン「─────────ぁ」
エレン「………あ、す、すみませんっ……」
目付きの悪い男「…分かればいい、次から気を付けろ」
トッ トッ トッ………
ミーナ「エレン、大丈夫?」スッ
エレン「……あ、あぁ」
ミーナ「今の人、怖かったね……二十歳くらいの人だったけど」
エレン「……………」ズキッ
ミーナ「…エレン? 大丈夫?」
エレン「…えっ、あ……いや」ズキン……ズキン
エレン(──────なんだ、コレ)
ザザッ………ザッ…………
ィィィィイイイイイイィィンッッッ──────
『いつか絶対……に連れてって…る』
『約束…だ…ら…』
エレン(頭に、ノイズが走る…………っ!)
『───────してや………の世から…………』
『オレが………この手で!!!』
エレン「……………っ、あ!」ガバッ
ミーナ「エレン!?」
エレン「……………ぃって……ッあぁぁあ!!!」
ミーナ「エレン!? どうしたのっ!? ねぇっエレンってば!!」
エレン「ぅぅああぁっ、あたま、が───────ぐっ、っ、われ、るっ、ぁがぁ! っあ!!!」
エレン「ぁぁっぅがっああああああああああああッッッ!!!!」
-
- 33 : 2020/06/06(土) 00:51:09 :
- ◇
エレン「───────……ぁ」パチッ
ミーナ「エレンっ!」
ミーナ「………良かった…っ、目が覚めたんだね! カルラさん!」
エレン「………あ、れ、ココは?」
エレン「…………オレの、家か?」
ミーナ「…そうだよ、覚えてない?」
エレン「……なんか、すっげぇ長い夢を見ていたような気がするんだけど」
エレン「……なんだったっけな」ゴシゴシッ
ミーナ「…? 大丈夫……? まだ頭痛い?」
エレン「……いや、大丈夫…さっきよりか大分マシになった」
エレン「にしても、何でオレん家に………」
カルラ「───エレン! あんた何してるの、こんな可愛い子に迷惑かけて……」トットットッ
カルラ「ごめんね、ミーナちゃん……うちのバカが迷惑かけて……良かったら今作ったこのアイス、食べていって??」
エレン「………母さん、オレは……?」
カルラ「あんたが頭が痛いって大騒ぎして倒れたのを見て、この子が泣きそうな顔で介抱してるのを、たまたま買い物の帰りに車で見つけてね」
ミーナ「えぇ、そんな……わざわざアイスなんて、ありがとうございます。ゴメンなさいカルラさん……ご迷惑おかけしてませんか?」
カルラ「いいのよっ、迷惑どころかお礼だって言いたいくらいなんだから!」
カルラ「────ほら、全く……あんたもありがとうはちゃんと言ったの?」ペシッ
エレン「いてっ…………あー、……その、ありがとな、ミーナ……」///
ミーナ「えへへ……ううん、エレンが無事で良かったっ」
エレン「…………ッ!?」
エレン(………………っ、かわ、いい…)//////
カルラ「……………」
カルラ(あぁ、この子がエレンが前に話してた………なるほど、ね)
エレン「…っ…てか、何だったんだろうなぁさっきの……」グググ
カルラ「……あんた、水筒はどうしたの」
エレン「…………あっ!! 忘れたっ!?」
カルラ「……全く。水分取ってないから熱中症になったのよ、きっと。ちゃんと首のあたりを冷やして、涼しい所で休みなさい?」ピトッ
エレン「つべてっ!! 何すんだよ母さんっ……」
カルラ「保冷剤」
ミーナ(……エレン、さっきの人に会ってからおかしくなってた……)
ミーナ(………)チラッ
ミーン…ミーンミーンミーン………
ジーワジーワ………ジィィイイイッ────
ミーナ「──────────」
ミーナ(………な、んでだろう)
ミーナ(私も、あの人、のこと……知っている気がする)
◇
エレン「さっきよりかはだいぶ涼しくなったな……」ガララッ
ミーナ「私、一人で帰れるから大丈夫なのに」
エレン「んな訳にも行かねぇだろ」
カルラ「そうよ、今の世の中は怖い人いっぱい居るんだから。うちのアホ息子にはこういう時くらいは頑張ってもらわないと、ね?」トンッ
カルラ「それに、もうすぐ日も暮れるし。ほら、エレン、さっさとついて行ってあげなさい」
エレン「…分かってるって……母さん」
ミーナ「ふふっ」クスクス
ミーナ「…じゃあ、お言葉に甘えてお願いします。ねっ、エレン」
エレン「お、おぅ」
カルラ「今日はうちの息子と遊んでくれてありがとう。またいつでも遊びに来なさいね」
ミーナ「はいっ!」ニコッ
-
- 34 : 2020/06/06(土) 00:55:01 :
- ___
__
_
カァ…カァ……
エレン「お、お前……結構ゲーム上手いんだな」
ミーナ「え、そう?」
エレン「あぁ、なんかやり慣れてる感じした」
ミーナ「……うーん」
トッ トッ トッ……
ミーナ「……やり慣れてるといえば、やり慣れてるのかもね」クスッ
エレン「それって…あれか? 妹と一緒によくやってたとかってことか」
ミーナ「うん。……正確に言うとまだ実は下の子がいるんだけどね」
エレン「えっ、そうなのか!?」
ミーナ「ふふっ、そだよ。私が一番年上で長女なんだけどね」
ミーナ「年上順に言ってくと、まず長女の私。次にミリウス、グンタ。この二人は長男、次男で、最後に次女のペトラ」
エレン「そ、そんなに家族いるのかお前!?」
ミーナ「ふふふっ、うん、そうだよ。びっくり?」
エレン「当たり前だろ、初めて見たよ」
ミーナ「あははっ……そっか。うん、まあ……珍しいねとはよく言われる」
エレン「だよな。仲はいいのか?」
ミーナ「もちろん。まあ喧嘩はそれなりにするけどね」クスッ
ミーナ「……でも、他の人みたいに気を遣うことは無いから」
ミーナ「その点は楽かもしれないね」
エレン「……そうか」クスッ
ミーナ「あ、でも……」
ヒョオオオ……
ミーナ「────エレンは、べつ、だけどね」
エレン「…………え?」
ミーナ「……────ぁ、」カァァッ…///
ミーナ「えっ、いやその、違っ、別に変な意味じゃ無いからね!!?」///
エレン「え、ぁ……あぁ、分かってるよバカ!」///
ミーナ「な! バカってなによバカっ、バカって言う方がバカなんだからね!?」
エレン「~~~ッッ、うっさいバカ!!」///
ミーナ「あーーー!!! また言った!!」
ヒョオオオオオォォォ…………!!
「………………………」
「───────間違いねぇ。やはり、アイツは……」
プルルン…プルルン…
……ピッ
「……俺だ」
『あーーー! リヴァイ、なにやってんの、君は一応選手なんだから勝手な行動は控えてもらわないと困るよ、今何処!?』
「…………あぁ、悪ぃな。ナナバ」
リヴァイ「─────少し」
リヴァイ「用事があってな」
-
- 35 : 2020/06/06(土) 01:12:13 :
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◇
ミーナ「ありがと、エレン。今日はここまでで大丈夫だよ」
エレン「ん? なんだよ、お前ん家あのマンションだろ。場所は分かるし、もう少し送ってってやるよ」
ミーナ「え? あ、いや、大丈夫……ここまででいいから!」
エレン「? 何でそんな変な遠慮すんだよ。気にしなくていいんだぞ?」
ミーナ「あ、いや、その、違っ……そーじゃなくて!」
「おねえちゃーん!」タッタッタッ
ミーナ「ッ!?」ビクッ
エレン「……!」
ミーナ「え、エレン、離れて、はやく!」ドンッ
エレン「は? え、ちょ、オイ!」
「! あれ、おねえちゃん……その人、誰?」
ミーナ「ッ!?」ビクビクッ
エレン「……おねえちゃん? って事は……」
エレン「……もしかして、お前の弟か? ミーナ」
ミーナ「〜〜〜〜ッ!!(カァァアア……)」//////
「……あ、もしかして、この兄ちゃんが例のおねえちゃんの友達兼す」
ミーナ「だめぇええええええええええええ!!! 言っちゃダメグンタァァァァァァ!!!//////」ガバッ
グンタ「おわっぷっ(ガバッ)……な、何すんだよねぇちゃん」
エレン(……ん? 今、なんつった、この子?)
ミーナ「……それは言わないでって言ったじゃん!! しかもエレンの目の前で、このバカ!」ゴショゴショ
グンタ「ご、ごめんっておねえちゃん……首を半分締めるのやめてくれしぬ……」ボソボソッ
エレン「……おーい。お前ら、なにコソコソ喋ってんだよ……?」
ミーナ「ご、ごめん。エレン……紹介するよ、この子がさっき話した次男のグンタ。グンタ・カロライナ。小学校2年生!」
エレン「あぁ、この子が?」
ミーナ「ほら、グンタ。挨拶して?」グググ
グンタ「わかったわかった、する、するから離してくれねぇちゃん」プルプルプル
グンタ「……ってて。ミーナ姉ちゃんの弟のグンタです。よろしく、エレン兄ちゃん」
エレン「あ、あぁ。よろしくな……」
エレン(随分と栗みたいな頭してるなコイツ……)
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- 36 : 2020/06/06(土) 01:21:14 :
-
エレン「なんだよミーナ、グンタがくるの分かってたから、もしかしてさっきはここまででいいとか言い出したのか?」
ミーナ「そ、それは、その……」ゴニョゴニョ
グンタ「エレン兄ちゃん、姉ちゃんは多分さ、俺が来て一緒に帰るの見られるのが恥ずかしかったんだと思うぞ」
エレン「……は?」
ミーナ「んな!?//////」
グンタ「だってさ、姉ちゃん、家に帰るといっつもエレ……ゴフッ」ボコッ
ミーナ「なに言ってんのよアンタはぁああああああああ!!!!!!!!!/////////」
エレン「お、落ち着けミーナ!! 首、首締まってる!! グンタが白目になってっぞ!!」
※
グンタ「」チーン
エレン「……生きてっかー。おーい、グンタ〜」
ミーナ「だいじょーぶ。殺さない程度に気絶させといたから。……いつものことだし」ハァ
エレン「……」クスッ
ミーナ「!? な、なにがおかしいのよエレン?」
エレン「……クク、いや、なんていうか、さ」クスクス
エレン「なんか、お前、学校にいるときと全ッ然キャラ違ぇんだな」
ミーナ「ふぇっ……ぇええぇえ!?」//////
ミーナ「ち、ちが、別にそんなんじゃ……!!//////」カァァァ
エレン「アッハッハッハハ!! いや、なんていうか、良いんじゃねぇか、ていうか、お前……顔真っ赤だぞ」
ミーナ「ちが、もぉおおおおおおおおお!!! そんなんじゃないんだってばぁぁあああああ!!!//////」
-
- 37 : 2020/06/06(土) 01:41:15 :
カァッ…カァッ………
トットットッ……
エレン「はーーーッ、笑った笑った」
ミーナ「……もう、エレンのバカ」プクー
エレン「んだよ、なに拗ねてるんだよミーナ」
ミーナ「そんなんじゃないもん。……ていうか、ゴメン。グンタのこと背負わせて」
エレン「いや、別にそれは全然良いぞ。んしょっと………にしたって、あんなムキになってグンタの口閉じようとしなくたって良かったんじゃないか?」
ミーナ「だっ、だって、グンタもミリウスもペトラも私以上にお喋りだから……」
ミーナ「さ、さっきだって、余計なこと、言おうとしてたし……」ゴニョゴニョ
エレン「何を言おうとしてたんだよ、コイツ」
ミーナ「え、エレンはきにしなくていーの!!///」
エレン「えぇ〜? 何でだよ」
ミーナ「何でも!! ……恥ずかしい、んだもの」///
エレン「え」
ミーナ「………………ぁ。え、あ、ち、ちが、別にそんな、その、恥ずかしいっていうか、その!!//////」
エレン「な、なんだよ、ハッキリ言えよ……。別に言っても良いんだぞ?」
ミーナ「─────ッ。………………………まわりの人、に、バカにされたり、ナックたちに、見られるの、恥ずかしかったの……//////」ボソッ
エレン「何でだよ、何が見られるの気になるんだ? 別に他人の目なんかどうでも……」
エレン「──────……」
エレン「……いや、でも、まぁそれなら、ごめん」
ミーナ「え! あ、いやその、エレンが悪い訳じゃないんだよ……!!」
ミーナ「ただ、その……~~~ッ、男の子と、エレンと、は、できれば、ふたりで、……いたい、から……//////」
エレン「………え?」
ミーナ「………………え」
ミーナ「…………………え、あ、い、いまわたし、なんて…………」
エレン「…………あ、え、……いや、その、え?」/// カァァァァアア
ミーナ「………………」
ミーナ「…………………~~~~~~~~~ッッッ!!」//////
ダッ!!
エレン「え、あ、ちょ、オイ! 待てよ、ミーナ!!」ダッ タッタッタッ!
ミーナ「──────その、いまのは、なし!!//////」
ミーナ「い、言っとくけど、私、エレンのこと、大切なと、友だちって思ってるわけで言ってるんだから……///」
ミーナ「へ、変な意味で言ったんじゃないんだから!! 誤解しないでよね!!!(べ〜〜〜ッ) ばか!!」//////
エレン「はぁあ!? ちょ、なん、何なんだよお前はぁ!?」
ミーナ「……フフっ、ばーか!(クスッ)」///
エレン「待てよ! オイ、ちょ、ミーナ!!」ダッタッタッ……
-
- 38 : 2020/06/24(水) 22:06:14 :
-
◇
ミーナ「ありがと、エレン。もう、……今度こそここまでで大丈夫」
エレン「そうか? マンションの入口だけど……まあここなら大丈夫か。……おい、グンタ。起きろよ」ユサユサ
グンタ「んん……」
エレン「ったく、完全にのびてんな」
ミーナ「いつもの事だから大丈夫」ニッコリ
エレン(めっちゃ辛辣)
エレン「……あ、そういやよ、ミーナ」
ミーナ「? なに?」
エレン「明日から晴れて夏休みな訳だけど……お前、予定とかあったりするのか?」
ミーナ「えっ」
ミーナ「ううん、……ないけど、どうして?」
エレン「じゃあお前、明日暇か?」
ミーナ「ん、……そーだけど」
エレン「明日一緒に宿題やらねぇか?」
ミーナ「─────……ふぇ?」
ミーナ「……え、エレン、と?」
エレン「あぁ、何か予定があるなら別に無理強いはしないけどよ。……どうだよ?」
ミーナ「……………」///
ミーナ「べ、べつに、いい、よ?」
ミーナ(……な、なんで私こんな動揺してるのよ……平常心、平常心)
エレン「ホントか!? やったぜ、ありがとなミーナ!!」ギュッ
ミーナ「!?!?」
ミーナ(…………………え)
ミーナ(なななななな、な、な、なんで、私の手、握……)
エレン(……ん? なんか、コイツ、前より……)
エレン「………」
エレン「っぁ!? わ、悪ぃ!! つい手を握っちまった……!!」バッ
ミーナ「…………………」
ミーナ「べ、べつに、全然、気にしてないけど………」クルッ
エレン「そ、そうか? それならいいけどよ」
エレン「んじゃミーナ、んしょ……こいつの事、頼んでいいか?」
グンタ「Zzzz……」
ミーナ「え、あ、うん……ほら、私の背中に乗せてあげて貰っていい、かな」ググッ
エレン「……いや、それだと1回おぶり直さなきゃならねぇんだが……」
ミーナ「背中に、乗せてクダサイ」
エレン(いやなんでやねん)
エレン(なんかコイツ調子おかしくねぇか……)
エレン「んしょ……ほれ、グンタ、ごめんな」
ミーナ「……んんっ、重くなったなぁグンタも。よいしょっと(ググググ)」
エレン「……なあ、なんでお前、さっきからずっとそっぽ向いてんだ?」
ミーナ「べ、別に。エレン、もー大丈夫だから帰りなよ?」
エレン「???? 変な奴だなお前……」
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- 39 : 2020/06/24(水) 22:12:57 :
-
エレン「なあ、明日は10時からなら空いてるか?」
ミーナ「……え、あ、うん。空いてる、けど」
エレン「なら一緒に行こうぜ? オレがここに来るからよ」
ミーナ「え、……っ、……………わ、わかっ、た」ポチッ
ピンポーン……ゴォォォ
エレン「………………」
エレン(いやだから……なんでずっとさっきからエレベーターの方ばっか見てんだ……)
エレン「……おい、ミーナ、明日ちゃんと起きとけよ? 迎えに行くからな!」ガシッ
クルッ
ミーナ「ッッッ!?!?!?」ビクッ
エレン「さっきからそっぽ向きやがって、こっち見ねぇと話し聞いてるのかわからねぇ、だ……ろ」
エレン「……………………」
ミーナ「────────────……………ッ、あ」カァァァア……///////
エレン(………───な、なんで、コイツ、こんな顔真っ赤に……!?)
ミーナ「……やだ、」
ミーナ「……こっち、みないで……?//////」
エレン「………ッ!?!?//////////」ドックン
-
- 40 : 2020/06/24(水) 22:20:33 :
パッ……
ピンポーン……
【1階です。上の階へ参ります】
【扉が開きます】
ミーナ「─────〜〜〜〜ッッ、ま、また明日!! 」バッ!!
エレン「え、あ、……」
タッタッタッ
ィィィン…………
【扉が閉まります】
ミーナ「………ば、ばいばい。エレン」ボソッ
ゴォオン……
【上の階へ参ります。行き先ボタンを押してください】
ゴオオオオオ…………
エレン「………………」
エレン「───────」////// カァァァア……
ゴオオォォ………
【間もなく、3階に到着します】
【ドアが開きます】
ミーナ「……………」
ミーナ「…………っ、あ…………//////////」ドッドッドッドッドッドッ
ミーナ(なに、これ……エレンに、見られた)
ミーナ(見られたく、なかったのに)
ミーナ(もう今にもはずかし過ぎて、)
ミーナ(顔、あついのに………)
ミーナ(─────……なんで見るのよ、ばかぁ……)//////
ガクッ……
グンタ「( ˘ω˘ ) スヤァ…」
-
- 41 : 2020/06/24(水) 22:44:48 :
◇
【翌日】
チュン……チュン……
ジーワ………ジーワ……ジィィィィィ
ガバッ
エレン「あ、ダメだわコレ全然寝れなかったわ」ギィン
エレン(なんじゃこりゃあああああああああぁぁぁ!!!)ガバッ!!!
エレン「いやもう、あの、……」
エレン「……………………なんなんだよ、この気持ち……」
___『……やだ』
___『……こっち、みないで……?』
エレン「ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!!!」ボスッ ボスッボスッドスッボックサァ
エレン「…………はぁ、いや、なんでもねぇ、何でもねぇんだ、うん」
エレン「そろそろ、起きる、か─────」
カルラ「……」ジー
エレン「……」
カルラ「………」
カルラ「ご飯よ、エレン」ニッコリ
カルラ「……そんでもって、」
カルラ「青春ね」ニッコリ
バタン……
エレン「………」
エレン「」
エレンらしきもの「」
-
- 42 : 2021/09/07(火) 14:15:59 :
______
____
___
__
_
【カロライナ家】
ミィーン…ミィーン…ジーワジーワ
ミーナ「………」
ミリウス「ねーちゃん何してんの? 歯ブラシ咥えたままぼーっとして」
ミーナ「んぇ……」
シャコシャコシャコ……ペッ
ミーナ「……ん、なんでも、ない」
ミリウス「このあとどっか出かけんの?」
ミーナ「(ゴクッ…ブクブク…)」
ミーナ「(ペッ)………まあ、ちょっと」
キュキュキュ…ジャー
ミリウス「ふーん、ねへひゃんがではへるなんてめふらひいね」シャコシャコシャコ
ミーナ「歯を磨くか喋るかどっちかにしなさいよ……」
ミーナ(……何の服、着ていこうかな、今日)
※
ミーナ「……………うーーー」
ミーナ「服、どうしよう……」
ペトラ「お姉ちゃん、何してるの?」
ミーナ「え、……いやその、少し出かけるから服何にしようかなって」
ペトラ「……えっ、デート?」
ミーナ「ちがう!!///」
ミーナ(…………ちがう、よ、ね?///)
ミーナ(だ、だってエレンは勉強会って言ってたんだし、そう! 宿題、宿題をやる為なんだからね!)
ミーナ(………でも、ふたり? ふたりっきり、で? ……………え、え? それって、デート、なんじゃ……?//////)プシュゥゥゥウ
ペトラ「………お姉ちゃん、耳と口から蒸気出てる」
ミーナ「ぷしゅぅぅ…………」
ペトラ「口に出てる口に出てる知恵熱のクセ強いって」
-
- 43 : 2021/09/07(火) 14:25:56 :
ミィンミィンミィンミィン………ジーワージーワー…
【マンション前】
ミーナ「………」
ミーナ「……もうすぐ、10時か」
___エレン『……おい、ミーナ、明日ちゃんと起きとけよ? 迎えに行くからな!』
ミーナ(……エレンったら、私の事どんだけお寝坊さんだと思ってるのよ。失礼なんだから)
ミーナ「…っ、あっつ………」
ミーナ(…………でも、そっか。私、)
ミーナ(……夏休みも、)
ミーナ(ちゃんと、エレンに会えるんだ……)
ミーナ「…………」
ミーナ「……///」ニヘヘ
エレン「何してんだお前?」
ミーナ「」
エレン「……ミーナ? オイ?」
ミーナ「」
ミーナらしき何か「」
※
ミーナ「いるなら声掛けてよ!??///」
エレン「わ、悪いな。一応声掛けたんだけどよ、聞こえてなかったみたいだから」
エレン「なんかひとりでニヤニヤして空眺めて頬を指でスリスリして何してたんだ?」
ミーナ「」
ミーナ「………」ニッコリ
ミーナ「エレン♡ 一発殴らせて♡」
エレン「は? やだよ、痛いし」
ミーナ「遠慮しなくていいって♡」
ドゴォォォオッッ
エレン「ぐぁ“ッッ!???!」
-
- 44 : 2021/09/07(火) 14:55:18 :
-
エレン「……いっでぇ……」サスサス
ミーナ「エレンが人のことからかうようなこと言ってきたんだからエレンが悪いわよ」
エレン「んだよそれ……」
ミーナ「……ひとつ、聞きたいんだけどさ」
エレン「あ? どーした」
ミーナ「……きょ、今日、勉強会するん、でしょ。どこでやるの?」
エレン「あー」
エレン「オレん家だ」
ミーナ「ファッ!!?」
ミーナ(え、えっえっえっ、な、なんでエレンのおうちに? え、その、アレ? もしかしてこれが今日ウチに誰もいないんだよ……的な、ああいうオチ? え? 少女漫画のお約束的な、的な、そういう、アレですか!?!? え、でもダメだよエレン、そんな、そんなの……ま、まだ早すぎるよ、私達まだしょうがくせい…/////)ゴニョゴニョゴニョ
エレン「………おーいミーナ? おーい。ミーナーーどうしたーおーい帰ってこーい」
※
ミィンミィンミィンミィン……
ジーワージーワージーワー
【イェーガー家】
ミーナ「……きちゃ、った////」カァァァ
エレン「は? 昨日もきたじゃねぇか」
ミーナ「え、そ、そうだけどぉ!////」
エレン「……お前さっきから様子変だぞ?」
ミーナ「へ!? べ、別に変なんかじゃ……!///」
エレン「いや絶対おかしいだろ、なんか顔赤いしよ。熱中症とかじゃねえだろうな」トットットッ
ミーナ「ふぇ? へ、へっ!? な、な、な!?////」
ミーナ「……な、なんで、なんで、近付いてきてるのエレン? エレン? エレンンン!?///」ビクッ
トットットットットットッ
エレン「(ピトッ)」
ミーナ「っひ! ひゃっ……!?////」
エレン「んー、……でもそんなに思ったよか熱くねーな……」
ミーナ(ふぇぇえええぇぇぇぇえええどういうじょーきょおおぉおおおおおおぉおおおぉぉぉおおぉぉぉぉおおおおお!!!!!!!!???//////////)ドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ///
ミーナ(ななななななななななななななやややなんで!? なんで私、おでこを触られてるの!? なんでエレン、そんな今日ダイタンというか、なんで?! なんで!? なんでぇぇぇえええええ!???////)ボンッッッ
エレン「うぉっっ!? 熱っっっつ!!」バッ
-
- 45 : 2021/09/07(火) 15:41:38 :
ミーナ「……っ! は、れ……」クラッ
エレン「!? お、おい、ミーナ!?」
ミーナ「(ガクッ……)」
エレン「っ!?(ガシッ)おいっ、ミーナ! ミーナ!?」
ミーナ「……っ、んっ……ううっ……」
エレン「クソっ、熱中症か!? おい、しっかりしろよ!! なぁ手を貸してくれ!」
エレン「おいミーナ! ミーナ、しっかりしろ、おい!」
エレン「ミーナ!!」
※
_______
_____
___
_
ミーナ「…………っ、ん……」
……おい、オイッ! ……っかりしろよ、…ーナ!
ミーナ「………ん、……?」パチッ
エレン「起きたか! ミーナ、大丈夫かよ!」
ミーナ「えれ、ん……? なん、で……それに、私……」
エレン「何でも何も、急にさっきオレが体温測ったらお前がぶっ倒れたんだろ。何事かと思ったぞ」
ミーナ「……」
ミーナ「………ぁ/////」カァァァッ
ミーナ「(フイッ)………っ////」
エレン「ったく、昨日のオレの次はお前かよ。最近は本当にタチわりぃもんだなこの暑さ……」ブツブツ
エレン「ミーナ、飲み物持ってきてやるよ。喉乾いたろ」
ミーナ「……//////」
エレン「……おい、ミーナ?」
ミーナ「へ? ……ぁ、うん、なんて……?」
エレン「なんだお前、まだ寝ぼけてんのか……?」ズイッ
ミーナ「ふぇっ!!? や、やだ、こっち見ないでエレン!///」ビクッ
エレン「?! んだよそれ……変な奴だな」
ミーナ「へ、変なのはエレンの方でしょ! なんでいちいち顔を近づけてくるのよ!///」
エレン「別に普通だろ……顔が見えなきゃ話聞いてるか分かんねぇじゃねぇか」
ミーナ「そ、そういう事じゃなくてぇ!///」
エレン「なんか今日のお前やっぱ変だぞ? やたら可愛い格好してるしよ」
ミーナ「……え?」
-
- 46 : 2021/09/07(火) 15:50:28 :
ミーナ「か、かわ………へ?///」ボッ
エレン「いやだって、普段あんまワンピースとか着てねぇじゃねえかお前。なんか新鮮だよな」
ミーナ「な、何言って………!?////」
エレン「ん? なんだよ、なんか変なこと言ってるかオレ?」
ミーナ「い、言ってるわよバカぁ!////」
エレン「はぁ?? なんなんだよお前……」
ミーナ「…………//////」
ミーナ「……ね、ねぇ、エレ、ン」
エレン「んだよ」
ミーナ「さっきの、ほんとに、………本心で、言って、くれてるの?」
エレン「何の話だよ」
ミーナ「だ、だから……! もぉ、言わせないでよ!///」
エレン「なんなんだよもう……言わなきゃわかんねぇよそんな……」
ミーナ「わ、私の、今日の服!」
エレン「!」
ミーナ「………………か、」
ミーナ「……可愛い……?」
ミーナ「変じゃ、………ない?」
エレン「!」
ジーワ…ジーワ…
エレン「…………別に、変じゃねえよ」
エレン「似合ってるよ」
ミーナ「………!!」パァァ
ミーナ「………えへへ」
ミーナ「ありがと、エレン」ニコッ
エレン「っ!?///」
エレン「(バッ)」
ミーナ「………?」
エレン(………っ、ま、まただ)
エレン(なんだ、いまの………!?///)ドッドッドッ
-
- 47 : 2021/09/07(火) 19:02:52 :
ミーナ「……エレン? どうかしたの?」
エレン「……っ、な、なんでもねえ」
エレン「と、とりあえずオレ飲み物かなんか下から取ってくるからよ、大人しくしとけよ」
ミーナ「……え」
エレン「よいしょっ……」
ミーナ「……っ、ま、まって……!」ギュッ
エレン「ッ!」ガクッ
エレン「な、なんだよ急に裾を引っ張んなよ……どうした?」
ミーナ「! ッあ……///」
ミーナ「………///」トクンッ トクン
エレン「……? なんだよ、なんで俯いて黙ってんだ?」
ミーナ「……てほしい」
エレン「? なんだって?」
ミィン……ミィンミィンミィン……ジーワジーワ…
ヒョォォオオ……ザァァアア…
ミーナ「…………いっしょに、」
ミーナ「ここに、いて────?」
エレン「─────え」
ドゴォォォオ!!!!!!
-
- 48 : 2021/09/07(火) 19:07:02 :
ミーナ「ッ!??」ビックォ
エレン「!? な、なんだ!?」ビック
「いっててててて……おいユミル! お前が押すから扉が開いちまったじゃねぇかバカ!」
「あぁ? なに人のせいにしてんだトーマス。オメーも夢中で聞き耳たててたじゃねーかよ」
「ふ、フランツ、大丈夫?」
「あぁ、僕は大丈夫。ただ……」
「ちょ、ちょっと!? ライナー!! もうユミル、ライナーが泡吹いてる!」
「あ、メンゴメンゴ」
エレン「………………………」
ミーナ「」
-
- 49 : 2021/09/07(火) 19:14:24 :
- パタパタパタ……
マルコ「あぁ、もう……っ、いた!」
マルコ「もー!! みんななにしてるんだよこんな所で! っていうか、どういう状況!?」
ミーナ「」
エレン「お前ら、なんでそんなオレの部屋群がってきてんだよ扉ぶっ壊す気か」
エレン「ていうかォァァアアアッッッッ!!? オイちょっと待っ……扉外れてんじゃねえかおめェら何してくれてんだ!!!???」
ユミル「いやお前こそ何やってんだこの “チキン ”」
エレン「あぁ”!? だれが鳥だオレは美味くねぇよ!?」
ユミル「うっせぇんだよそーゆう話してんじゃねえんだよこのトウヘンボク野郎が!!」ガッ
ミーナ「」
エレン「んだとお前!! ていうか離せよそんなに引っ張ったら服が破けちゃうだろうがオラァ!!」
トーマス「えっお前気にするとこそk」
ミーナ「」
クリスタ「もぉおお!! 2人とも喧嘩やめて!! ライナーが気絶してるんだからぁ!!」
ライナー「ゴブァ」ブクブク
ハンナ「フランツ……♡⤵︎ ︎」
フランツ「ハンナ……♡⤴︎ 」
マルコ「えっなにこのカオス」
ミーナ「」
-
- 50 : 2021/09/07(火) 19:24:26 :
ミーナ(ほあぁぁぁあぁあああああぁああああああああああああああぁぁああああああああぁぁぁぁ!!!!!!!!!?)////////////
ギャァギャア
ヒッパンジャネェヨ ヤブケ、チョッ ヤブケ…ビリィッ
アッ………………
ミーナ(え、なに、うそ、さっきのみんなに、みんなに聞かれ………//////)
クリスタ「ミーナ」
ミーナ「ふぁい?!////」
クリスタ「ミーナなら大丈夫、頑張って♡ ね?」
ミーナ(なんのおぉぉぉぉおおおおえんそれぇぇぇぇぇぇえええええ//////////////////)
ミーナ「え、ていうか、この部屋……エレンの部屋、なの?」
クリスタ「うん、そーみたいだよ? エレンがさっきミーナをおぶってここに連れてきたみたい。ライナーとエレンでね」
ミーナ(……ここ、エレンの……え?)
ミーナ(………ちょっと待って。今私が寝てるこの、ベッドって、もしかして……)
ミーナ(エレンのベッ…………ふぁぁああああ!!?????///////////)ドッカァァアアアア
ミーナ「」
ミーナ「………ねぇ待って。待って待って」
ミーナ「…………ね、え、クリスタ」
クリスタ「ん〜?」
ミーナ「きょう、なんでみんな、こんなにエレンのおうちに集まって………る、の?」プルプル
クリスタ「ああ、」
クリスタ「エレンが主催で『みんなで』お勉強会する為なんだって!」ニコッ
ミーナ「」
ミィンミィンミィンミィンミィンミィンミィンミィンミィンミィンミィンミィン…………
ミーナらしきもの「」
ミーナ(うそでしょおおおおおおおおおおおおおぉぉおおおおおぉぉぉぉおおおおおおおおおおお!!!?!!?!!!?!?!)
-
- 51 : 2021/09/08(水) 00:12:49 :
- ※
ミーナ「……」
クリスタ「さ! 宿題の続きみんなで頑張ろうよ!」
トーマス&ユミル「MENDOKUSA」グデェェン
クリスタ「えー……」ガーン
マルコ「二人して同じポーズして机でダルそうにしないでよ……」メチャクチャジャマ
ハンナ「フランツ……ここのかけ算ってどうやって計算するの……?♡」
フランツ「あぁハンナ、ここはね、僕達で考えるんだよ。……僕が4人、ハンナが1人と考えてごらん」
ハンナ「フランツが4人!? むり、無理よフランツ、フランツが4人もいたら私選べるわけない!!」
エレン「何やってんだこのバカ夫婦」
ライナー「いつもの事だろ。それよりエレン、手を動かせ手を」カキカキカキカキカキカキ
エレン「ライナー……お前、今、漢字練習帳やってんだよな?」
ライナー「ん? 見ればわかるだろ。それがどうした」
エレン「……お前、さっきから文面が……」
ライナー「……?」スッ
文面『恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋クリスタクリスタクリスタクリスタクリスタクリスタクリスタクリスタクリスタクリスタクリスタクリスタクリスタクリスタクリスタクリスタクリスタクリス(ry』
エレン「………………」
ライナー「………………」
エレン「オイ……ライナー……」
ライナー「エレン。これは違う」
エレン「……ライナー、お前さぁ……疲れてんだよ」
エレン「なぁマルコ、こうなってもおかしくないくらい大変だったんだろ?(さっきまで気絶してたとかいう意味で)」
マルコ「……そうだよ。ライナーは疲れているんだ(一番ライナーを起こすのに僕が苦労したからね)」
マルコ(………というかライナー。その漢字練習帳、本当に気持ち悪いよ……)
ライナー「………ハッッ……!!!!」
ライナー「(ゴシゴシォゴシゴォォシゴシゴシィ)」
エレン(……ものすげぇ必死に消しゴムで消してる……)
ライナー「そうか…その通りだよな」
ライナー「…何を…考えているんだ俺は…本当におかしくなっちまったのか?」
エレン「いや割と元からなような」
-
- 52 : 2021/09/08(水) 00:25:58 :
-
ライナー「……きっと……ここに長く居すぎてしまったんだな。バカな奴らに囲まれて……4ヶ月も過ごしたせいだ」
エレン「4ヶ月って長いか?」カキカキ……
マルコ「別にそれほどでも……」カキカキ…
ライナー「俺達はガキで……何一つ知らなかったんだよ。こんな奴らがいるだなんて知らずにいれば……俺は」
ライナー「俺は……こんな半端な」
ライナー「クソ野郎にならずに済んだのに……!!!」
エレン「さっきから何言ってんだこいつ。次のページ何ページだっけなー」
マルコ「だからライナーは疲れてるんだよ」
ライナー「もう俺には……何が正しいことなのか分からん……」
ライナー「ただ……俺がすべきことは自分のした行いや洗濯に対し」
エレン「なぁ誤字ってね? 結構大事なとこ誤字ってね? なぁ」
マルコ「メタ的なことは言っちゃダメだよエレン」
ライナー「────戦士として」
ライナー「最後まで責任を果たす事だ」ググググ
エレン「なんで右腕振り上げてんだ?」
マルコ「中二病を拗らせたんだよ。触れないであげようエレン」
マルコ「まあ仕方ないからノリには乗ってあげないとね」
エレン「お前実は滅茶苦茶腹黒いんじゃねぇのかマルコ」
マルコ「そんな事ないよエレン☆」ニッコリ
マルコ「ライナー、やるんだなーいまーここでー(棒)」
ライナー「あぁ……!!!」
ライナー「勝負は今!! ここで決める!!」スックッ!!!
ガッ!!!!
ライナー「ぁ痛っ………ぁあぁぁっ⤴︎ !!!?」
エレン「うっわ……痛そ……めっちゃ勢いよく立ち上がって脛を打った……」
ライナー「ああああああああぁぁぁァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ
-
- 53 : 2021/09/08(水) 00:33:55 :
-
クリスタ「ら、ライナー!? 大丈夫!?」トテトテ
マルコ(あ、神……)
ユミル(女神…)
ライナー「……く、クリスタ……す、すまねぇ」プルブルプル
クリスタ「脛を打ったの? 痛そう……よしよし。大丈夫だからね……」ナデナデ
ライナー「…………!!!!」
ライナー「……」
ライナー「……………………………」
ライナー(結婚しよ)
エレン(とか思ってんだろーなコイツ)カキカキ……
ライナー「……く、クリスタ……」
ユミル「ていうかオゥイ。てめーこのホモサピエンス、なに愛しの私のクリスタに膝枕さり気にされてんだてめーおいゴラァ」
クリスタ「? どーしたの?」
ライナー「………っ、お、俺と!!!」
クリスタ「ふぁ、ふぁい!」ビクッ
ライナー「今度の夏祭り、ふ、二人で、巡らないか!!!!」ドォォォォォォ!!!
クリスタ「あ、ご、ごめんねライナー。……私、ユミルともう行く約束しちゃったの……ほ、ホント、ごめんね。だから、諦めて?」ズバァァァン!!!
ライナー「」
ユミル「ブッッッッあっひゃひゃひゃひゃひゃッヒャハッハッハッ!!!」ドンドンドンドンドン
エレン「あぁ勝負ってそういう……」カキカキ……
ミーナ(なにこのカオス)
-
- 54 : 2021/09/08(水) 16:27:56 :
ミーナ「……」
ミーナ(夏祭り、……かぁ)
ミーナ(……ていうか大体何よ、ライナーたちいるなんて聞いてないのに……)
ミーナ(私、てっきりエレンと二人で勉強できると思ったのにな……)
ミーナ「」
ミーナ(………!?!? なんで私、エレンと二人でなんて……!??//////)カァァァ
ミーナ(ち、ちが、別に意識なんてしてない、してないんだからぁ!///)ブンブン
クリスタ「さっきから一人でブンブンしたり顔赤らめたりどーしたのミーナ?」
ミーナ「イエナンデモー」スンッ
クリスタ「わー清々しいくらい真顔だね〜♡」
-
- 55 : 2021/09/08(水) 16:51:07 :
ユミル「なあもう昼だぜ、腹減らね?」
トーマス「そういえば俺、朝から米粒しか食ってねえな」
ユミル「ああ米粒、米粒な。米粒美味いよな……って、米粒?」
トーマス「ツッコミ遅くね?」
ユミル「むしろお前米粒ひとつで腹もつの? 何、昆虫?」
トーマス「バレちまったら仕方ないな」
ユミル「おいエレン、殺虫剤ねぇのかこの家」
エレン「あぁ、お前の後ろの棚に入ってる。勝手に使えよ」カキカキカキカキ
ユミル「遠慮なく」スチャ
トーマス「は? えっちょ、エレンおま、てかユミルお前なにしt…ギャアアアァァァァァァ!!!」ブシャァアアアアア
クリスタ「でもご飯どうしよう、エレン。みんなお腹は空いてるだろうし」
エレン「んー、そうだな……」
エレン「ミーナ、お前は何食べたい? 俺が作ってやるよ」
ミーナ「え?」
ミーナ(な、なんで私に……?)
クリスタ「……」
ミーナ「え、えーと、皆が食べたいものでいいよ。私」
エレン「そうか? んじゃあクリスタはどうする」
クリスタ「エレン、料理作れる人なの?」
エレン「うちは親父がいなくてさ。母さんが仕事で忙しい時とかはオレが飯を作る事もあるって感じだな」
クリスタ(……お父さん、いないんだ。……じゃあ1階にあった仏壇っぽいのって……)
ミーナ「そうなんだ……凄いね、エレンは」
エレン「別に飯くらい普通だろ」
ミーナ「ううん、私なんて作ったことないし……大概、親に作ってもらう事のが普通な気がするし、凄いと思うよ」
エレン「そ、そうか? ありがとよ……////」
クリスタ(あれ? エレン照れてる)
クリスタ「……」
クリスタ「……じゃあさ! エレン、ミーナに何か料理教えてあげなよ! そのついでにご飯作るのお願いしてもいい? 私も手伝うから!」
ミーナ「ええっ!?///」
エレン「随分急な提案だな。まぁオレは別にいいけどよ」
ミーナ「ふぁ!?///」
クリスタ「決まりだね! じゃあ二人は準備お願い! 私はユミル達のこと止めてくるね……」テッテッテッ
トーマス「ギャアアァァア!! ちょ、やめ、ユミルやめろおまええぇえええええ」ドドドドドド
ユミル「大丈夫大人しくしてろ、私が今から害虫駆除してやる!!」ブシャアアアァァア
マルコ「二人ともここエレンのお家!! やめろよもう!」ガシッ
エレン「……ったく騒がしいヤツらだな。人んちで暴れやがって。なあ、ミーナ」
ミーナ「……怒らないの?」
エレン「え?」
ミーナ「……ユミルたち、結構好き放題してると思うけど……怒らないんだなーって」
エレン「……あぁ」
エレン「……」
エレン「……オレ、一年前までこういうの無かったからよ。なんか」
エレン「嫌いじゃねぇんだよな、こういうの」クスッ
ミーナ「…………!///」ドキッ
ミーナ「(フィッ)……っ」
ミーナ「……また……///」ドッドッドッ
エレン「? なんでまたそっぽ向いてんだお前?」
ミーナ「う、うるさい……知らない! 下、行こ?」
エレン「何なんだよ、ほんとよく分かんねぇやつ」クスッ
ミーナ「…………/////」トットットッ
-
- 56 : 2021/09/09(木) 01:49:19 :
エレン「なぁミーナ、お前って何の食いもんが好きなんだよ」
ミーナ「え? 好きな食べ物……?」
エレン「んー……冷蔵庫の中身は……(ガラガラ)……おぅ、好きな食い物だよ。なんかあるか?」
ミーナ「……好きな、物……。うーん」
ミーナ「……」
ミーナ「……レー、かな」ボソッ
エレン「え? なんだって?(バタンッ)」
ミーナ「…か、カレー……」
エレン「カレーかよ! なんで?」
ミーナ「え、……んー。その、よくお母さんが作ってくれたから、かな」
エレン「……へぇ」ニッ
エレン「いいじゃん。じゃあ今から作るのはカレーにしようぜ」
ミーナ「へ!? い、今から作るの!?」
ミーナ「わ、私作ったことないよ自分で……」
エレン「んだよ、オレがいるだろ。カレーならよく作るし、平気だよ。……んーと、何人分作るかな……」
ミーナ「今から作ったら1時過ぎちゃう気がするよ……?」
エレン「任せろ。米洗うからミーナは今からオレの言う事聞いてくれるか。とりあえず米は5合叩いて……炊きあがる時間とか計算して……」
ミーナ「えっ、えっえっ、ふぇぇ!?」ビクッ
エレン「時間が無いぞ、手伝ってくれミーナ」
ミーナ「ほ、ほんとにカレー作るのぉ!? もぉー!」
-
- 57 : 2021/09/09(木) 17:32:38 :
タンタンタンタン……ザッザッ…
ミーナ「……」
エレン「ん? どうしたミーナ、何包丁片手に固まってんだよ」トントントントン
ミーナ「……え、エレン、なんでそんなに手際よく人参切れるの?」
エレン「ん? あぁ、まぁ慣れてるからな単純に」
ミーナ「……へ、へぇすごい……」
ミーナ「……。ねぇ、エレン」
エレン「ん?」
ミーナ「じゃがいもって、どうやって切るの?」
エレン「切り裂けばいい」
ミーナ「分かるようにオネシャス」
エレン「こう、バーッと切ってザーッと切る。それだけだ」
ミーナ「出たよ感覚で説明する系の人」
エレン「え? 分かんねぇの……?」
ミーナ「え? これ知らないのみたいなその引くような目をやめてもらっていいかな。ぶん殴りたくなるんだけど」
-
- 58 : 2021/09/09(木) 17:52:05 :
-
ミーナ「もー……冗談は置いといて教えてよ……」
エレン「悪ぃ悪ぃ、……そうだな、じゃがいも、全く切ったことないのか?」
ミーナ「……。家庭科の授業でまだ習ってないもん」
エレン「そんじゃあ、夏休み明けの家庭科の授業でお前大活躍できるぞ」
ミーナ「ど、どうすればいいの……?」
エレン「真面目に言葉で説明しようとすると難しいんだよな……ほい、包丁貸してみろよ」
ミーナ「う、うん……」コトッ
エレン「いいか、見てろよ」
ミーナ「う、うん……?」ジーッ
____
クリスタ「……」チラッ
トーマス「……何してんだ、クリスタ」コソッ
クリスタ「きゃっ! お、驚かさないでよトーマス」ヒソヒソ
トーマス「お、おぅ? 悪いな」
クリスタ「もう……ミーナの事見てたの」
トーマス「お、アイツら何してんだ? 一緒に厨房立ってるけど」ヒソヒソ
クリスタ「エレンと一緒にカレー作ってくれてるよ」ヒソヒソ
トーマス「エレンと?」
クリスタ「そうそう。ふふ、エレンがメインで作ってくれるんだって。楽しみだよね」
トーマス「俺らも手伝いに行こうぜ」
クリスタ「もぉ、ダメだよ。今はほら、ね?」
トーマス「……あぁ。なるほどね」クスッ
トーマス「……しっかしまぁ、カロライナのやつ」
____
ミーナ「……ええっ!? な、なんでそんなに上手に剥けるのよ!?」
エレン「だから慣れだって。いいか? もう一度言うぞ。包丁は斜めに持つ。左手にじゃがいもとかを手に取る」
エレン「刃は右手に添えておけばいい。ここからがポイントだ……あとは、じゃがいもをクルクルと回すようにして……」シュッ……
ミーナ「えっえっえぇ! すごい!」
____
トーマス「…………エレンと出会ってから、ほんと感情表現するようになったよな。アイツ」
クリスタ「……そうだね」
クリスタ「……私は、ミーナが笑ってるのってエレンのおかげだと思うなぁ」
トーマス「なんかエレンの前だと素直って言うかキャラ違うよな。俺の前とかだとなんかすげぇ無口になるけど」
クリスタ「……なんか、微笑ましいよね」フフッ
トーマス「……あぁ。そうだな」
トントントントン……ザッザッ……
-
- 59 : 2021/09/11(土) 05:21:03 :
- ※
ミーナ「っ!」
エレン「? どうした、ミーナ」
ミーナ「……っ、あ」ジワッ
エレン「! 指切ったのか!」コトッ
ミーナ「ご、ごめんエレ……ぅ……痛っ……」
エレン「見せてみろ」スッ
ミーナ「ふぇ……ぁ」ビクッ
エレン「……じゃがいもの皮向いてる時に刃かすったな、こりゃ」
ミーナ「……っ////」カァァア
エレン「とりあえず……止血しねぇと。痛むよな?」
ミーナ「……お、思ってるほどは痛くない。けど……ちょっと、ズキってする」
エレン「そんなに深く切ってないみたいだな。安心した」
ミーナ(……心配、してくれたんだ)
エレン「ほら、指を心臓をより高く上げて。そのあと絆創膏巻いてやるから」
ミーナ「? なんで心臓……?」
エレン「血液は心臓から流れてるだろ? 上から下にな。血圧が下がることも相まって上にあげといた方が早く止まるんだ」
ミーナ「こ、こう?」
ミーナ(……ッッ!////)
ミーナ(わ、わき見えちゃう!?///)バッッ
エレン「? 何やってんだよお前」
ミーナ「ふぇ!? い、いや、その………わ、わき、見えちゃう」
エレン「は? 脇? そんなん気にしてる場合じゃないだろ。早く腕上げろって。ほら、貼るから」バリッ…スッ
ミーナ「………〜〜ッ///」
ミーナ(な、なんでこんなに恥ずかしいんだろ………もぉ……)ペタッ
エレン「……よしっと。これで大丈夫だ。まだ痛むか?」
ミーナ「う、ううん。大丈夫」
ミーナ「……あ、ありが、と。エレン」
エレン「礼を言われる程のことでもねぇよ。……大丈夫か?」
ミーナ「………うん」ニコッ
エレン「…///」
エレン「……て、てかとっとと終わらさねぇと。アイツらが腹空かしてんな。あと30分で飯は炊けそうだし」トントントントン…ザッザッ
ミーナ「う、うん……。え、エレンすごい。本当に手馴れてる」
エレン「数こなしただけだ。ミーナも出来るようになる」
ミーナ「そ、そうかな……」
エレン「あぁ。大丈夫。……じゃがいも、ありがとな」
ミーナ「ご、ごめん。全然切れてない。形でこぼこ……」
エレン「気にすんなよ。最初なんてこんなもんだ。むしろ上手いくらいだぞ」
ミーナ「………ありが、と……///」
-
- 60 : 2021/09/11(土) 05:42:55 :
- 【20分後】
ジュワァァァァ…ゴォォォ
エレン「うし、炒めるのはこんなとこでいいな。玉ねぎも火が通ってるきつね色になってるし」ジャッジャッ……
ミーナ「ふわぁ……すごい……」ジーッ
エレン「ミーナ、離れてろよ?」ジャッジャッ…ジュォォ
ミーナ「う、うん」
エレン「あとは塩コショウで味付けして、……っと、……ミーナ、下の棚から黄色いボックスとってくれるか」
ミーナ「? 黄色いボックス……ちょっと待って」ギィィ…ゴソゴソ
ミーナ「こ、これ? なんか、調味料って書かれてる」
エレン「あぁ、母さんが作ったカレー粉とかが入ってる。あとはこれに軽くはちみつと水を混ぜて……」シュシュッ
エレン「ついでにカレールーも余ってたし、これも使うか……」パキッ……ボチャボチャ
エレン「うしっ、こんなとこでいいだろ。あとは20分くらい蓋をして中火で寝かせばOKってとこだ」グツグツ……
ミーナ「ふわぁ………す、すごい。エレン……思わず見入っちゃった」
エレン「へへっ、料理はできるようになっときゃ損はねぇからよ。……おっと、あともう少しで飯も炊けそうだな」
エレン「ミーナ、クリスタやライナー達に飯の用意頼むように言ってきてくれ。もう出来るってさ」
ミーナ「う、うん! 分かった」トットッ…
-
- 61 : 2021/09/12(日) 16:11:05 :
-
※
一同『ぉぉおおおおおお』
キラキラ……ジュワァ……
ライナー「エレン、お前その年で料理が出来たのか。器用だな」
エレン「そうさして作るもんの種類がある訳でもねえし、たいしたことねぇよ。ほれ、お茶でいいよなお前ら」
クリスタ「エレンすっっごい!! 美味しそぉお、ありがとう!」キラキラ
トーマス「ほんとに美味そうだな。ありがとう、エレン。わざわざ俺らのために作ってくれたのか?」
エレン「まぁな。食費のこともあるから今日は特別だぞ。母さんと俺の分も含めて作ったってだけだ」
ユミル「美味そうじゃねえかエレン。ありがとよ、頂くぜ。いただきまーす」ジュルッ
エレン「おぅ。マルコ、お前の分のスプーンやお茶はあるか?」
マルコ「大丈夫、ありがとうエレン。一緒に宿題するために遊びに来ただけなのにお昼まで頂いて……ごめんね」
エレン「気にする事ねぇよ、次からは母さんがいいって言ったらだけど、な」
-
- 62 : 2021/09/12(日) 16:40:04 :
エレン「ちなみになんだけどよ」
____
ミーナ「んしょっ…あちちっ」トットットッ…
ミーナ「これはクリスタとエレンの分、よね。…お盆置いて扉開けないと……」スッ
エレン『このカレー、ミーナも協力して作ってくれたやつなんだ。……おう、ハンナ、フランツ、おかえり』
ハンナ『ただいまぁー! 裏口開けといてくれてありがとエレン! って……え! みんなどうしたのこのカレー!』
ライナー『あぁ、フランツ、ハンナ。消しゴムや蛍光ペンは買えたか? ……これはちなみにエレンが作ってくれたやつだな』
フランツ『あぁ、問題なく買えたよ。お小遣いも足りたからね。にしてもホントかい! お腹がすいていたから嬉しいね、お礼を言わないと』
ライナー『にしてもカロライナの姿がどうも見えないと思ったらそういうことか』
ミーナ「……!?///」ビクッ
マルコ『へぇ、優しいね……カロライナさん。エレンの手伝いをしててさっきまでこの部屋にいなかったのか』
ユミル『ふーーーん、ほーーーー』
エレン『……んだよユミル。その顔』
ユミル『イチャイチャできたか?』
ミーナ「(〃゜゜〃)!!!????」//////////
エレン『い、イチャイチャ!? 何言ってんだおめーは!? このバカ夫婦じゃあるまいしよ』
ハンナ『ふ、夫婦だなんて……』
フランツ『まだ早いよエレンっ……』
エレン『いやもうその流れいいからなお前ら!!』
-
- 63 : 2021/09/12(日) 16:59:51 :
ミーナ「…………」プルプル
ミーナ(と、扉、開けられないよおおおおおおお!?!!///////)カァァァア
エレン『にしてもミーナのやつ運ぶの遅ぇな、ちょっと手伝ってくるわ』
ミーナ「!?!?///」
ミーナ(だ、ダメぇぇぇえ────!!!///)
ガララッ
エレン「? 何やってんだお前?」
ユミル「………」ニヤッ
ミーナ「……………にゃ、ニャンデモナイデス……」プルプル
エレン「?」
ユミル「お、うめぇじゃねぇかやっぱこれ。ミーナ、おめーがやったのか?」モグモグ
トーマス(もう食べてる……)
ミーナ「う、ううん。私は人参とかジャガイモとか、……皮向いたり切ったりしただけ。そんなに大したことしてない」
ユミル「あぁ、このヘッタクソな形バラバラのジャガイモとかか」
ミーナ「」グサッ
クリスタ「もうユミル!!」
ユミル「まあでもうめーぞ。エレンが教えてることが余程良かったみたいだな」
ミーナ「!」
エレン「は? オレはそんな大したことしてねぇぞ」
ミーナ「……」
ミーナ「……」クスッ
ミーナ「……ユミル」
ユミル「あ?」モグモグ…ハムッ
ミーナ「……………ありがとう」ニコッ
ユミル「!」
モグモグ……ゴクッ
ユミル「……お前からしたらエレンが褒められることのが嬉しいんだろさては」
ミーナ「へ!?」
ミーナ「……。そ、そりゃあ……殆どエレンが作ったんだもの」
ユミル「ふーん……フンッ、まぁそういうことにしておくか」ニヤ
クリスタ「……」
クリスタ(……ユミル……。そういうことね)クスッ
ユミル「にしても、お前やれば出来るんじゃん。その顔」
ミーナ「え……?」
ユミル「いっつも教室にいる時からつまんねー顔して仏頂面してっからな。笑えばいいんじゃねぇの」
トーマス(エ○ァかコレ?)
ミーナ「……えっ、私、そんな変な顔してた……?」
ユミル「してるだろ。なぁ、エレン」
-
- 64 : 2021/09/12(日) 17:16:30 :
エレン「……まぁ、でも」
エレン「ミーナは、悪いヤツなんかじゃねぇよ。それはオレが一番言える」
ミーナ「……!」
エレン「変な顔っていうけど、……ミーナもミーナで、思うとこあるんだろ。なぁ、ミーナ」
ミーナ「……」
ミーナ「……うん。そう、かも」
エレン「……まぁ別にそれを今この場で言う必要も無いし、……それに」
エレン「こいつらはそんな事よりも、今お前が楽しそうにしてる方がいいと思うぞ」
ミーナ「……エレン」
クリスタ「そうだよ! ね、ミーナ。……さ、一緒にみんなで食べよ!」
ミーナ「─────……」
ミーナ「……エレン。みんな」
ミーナ「……ありがとう」ニコッ
エレン「……」ニッ
-
- 65 : 2022/01/12(水) 15:50:46 :
- ※
ユミル「だっはーーーー食った食った!」カランッ
クリスタ「ふぅ……ごちそうさま」
エレン「おぅ、お粗末さん」
ミーナ「みんなもエレンも食べ終わるの早っ……」モグモグ
エレン「逆にお前遅っせぇな……」
ミーナ「うるしゃい」ムグムグ
トーマス「お、エレン、これ最近出たゲーム機じゃないか! コントローラー、なんで4つもあるんだ?」カシャッ
エレン「ん、まぁ何故か母さんが4つ買ってきてさ……ていうか漁るな!」
ハンナ「え〜! エレン良いなぁ。でも自分の部屋にテレビとゲーム機あるんだ……宿題とか進まなくない?」
エレン「ん? まあオレはオマエらと違ってコツコツやってるからな!」ドヤァ
ミーナ「……昨日カルラさんが「毎日私が見張ってないと宿題なんてやりやしないのよ。だからリビングで宿題させてるんだけど……ミーナちゃん、ちょっとあのバカと勉強する機会あったらしっかり見張ってやってね」って言ってたよ」モグモグ
ハンナ「……」
ユミル「……プッ」
エレン「」
エレン(ミーナ……オマエ………)
ミーナ(遅いとか言った仕返し☆)テヘペロ
ライナー「まぁかく言う俺も自分の部屋だと集中できないタチだ、エレンの気持ちも分かるっちゃ分かるぜ」
マルコ「珍しくフォローしてる」
ライナー「別に珍しくはないだろ……」
トーマス「(ポチッ)」ウィィィ……ン…
エレン「あ、ちょっオイ! トーマス、なに勝手に起動させて……」
トーマス「良いじゃねーか、宿題ある程度進んだヤツ同士、みんなでゲームしようぜ。せっかくだしさ!」
ユミル「お、お前にしちゃ良い提案じゃねえか! おいエレン、お前なんのソフト持ってんだよ。ていうかどこに置いてあんだ?」
エレン「マピオとQiiスポーツリゾート、あとはヨッ○ーだな。そっちのテレビ前の棚に入ってる」
ユミル「ほー、お前にしてはなかなかいいチョイスだな。よし、全部やろうじゃねえか。私が叩き潰してやるよ」ガサガサ
クリスタ「こらユミルっ! エレンのお家のゲームなのに何を勝手に……!」
ユミル「いいじゃねえかクリスタ、宿題ばっかしてたら気が滅入っちまうだろ? きゅーけいだよきゅうけい。なぁエレン、どーだよ」
エレン「あー………」チラッ
ミーナ「……?」
エレン「……お前もやるか? ミーナ」
ミーナ「えっ……わ、私も? なんで?」
エレン「……いや、別に。深い意味はねぇけど」
エレン「……どうせだし、一緒にやろうぜ」
ミーナ「……」
ミーナ「(クスッ)……」
ミーナ「…………うんっ、いいよ! 私も、やっていいかな?」
ユミル「(ニヤァ)……そうこなくっちゃな」
トーマス「ハンナたちは……」
ハンナ「フランツ……♡⤴︎ 一緒に読み聞かせの宿題やろ……? 私がジュリエットやるから! 」
フランツ「ハンナ……!♡⤵︎ 喜んで……僕が君のロミオになってみせるよ! ︎」
ハンナ「フランツ……!」トゥンク
トーマス「……」
マルコ「……二人の世界はそのままにしといてあげようか」
トーマス「……そうだな。ところでマルコもやる?」
マルコ「うん、良かったら。でもハンナとフランツは見学だとしても……エレン、ミーナ、ユミル、トーマス……もう既に4人以上になっちゃうけどそこはどうする?」
トーマス「まあ交代でやればいいんじゃないかな。無難だと思うし」ニッ
ユミル「愛しのクリスタちゃんもやるよな?」
クリスタ「えっ、えへへ……どうしよう。ライナーはどうする?」
ライナー「っ!!」
ライナー「…………」
ライナー「クリスタも一緒にやらないか。俺はやるぞ。皆の親睦も深まるだろうしな」
クリスタ「わ、私下手っぴだけど大丈夫かなぁ……」
ライナー「問題ない。楽しめればそれでいいだろうさ」
クリスタ「……それもそう、だよね。よ〜しっ、じゃあ私もやるっ!」ハーイ
ライナー「…………」
ライナー(結婚しよ)
-
- 66 : 2022/03/25(金) 19:33:49 :
- ※
ユミル「はぁぁぁああ!? なっ、はっ……オイ、ミーナてめぇ聞いてねぇぞ! なんでお前そんなに上手いんだよ!?」
ミーナ「えへへ、言っとくけど……うちは結構ライバルが多いんだから!」カチッ
エレン(やべぇマジでうめぇコイツ)カチャカチャカチャ
ライナー「……オイ。エレン、お前もう少し……手心というものをだなオハァー⤴︎⤴︎!!!!!?」
マルコ「あぁっ!? ライナーが死んだ!? この人でなし!!」
クリスタ「……み、みんな思った以上にマピオ上手いんだね……」
テレッ でっでっでっデェンデェン デェンデェンデデン♪
ユミル「あぁっ!? 死んだァァ!?」ガチャァッ
エレン「くっ、ミーナ、お前やるじゃねぇかクソ!!」ガチャガチャ
ミーナ「ふふふっ、私だって負けないんだからぁ!」カチャカチャ
テレッ でっでっでっデェンデェン デェンデェンデデン♪
エレン「ああああああああぁぁぁア"ア"ア"ア"ア"!!?」ガチャァン
ミーナ「やったぁ! 勝ったぁ!」グッ
ユミル「つ、つぇえ……意味わかんねぇ……」
-
- 67 : 2024/09/13(金) 07:44:39 :
-
エレン「だーーーっ、やめだやめだ、全く勝てる気がしねぇ! 宿題の続きやるか……」
ユミル「んだよ、もうギブか? だらしねぇなお前!」
エレン「るっせぇ、ほっとけ。マルコ、交代しようぜ」
マルコ「ん、分かった! 皆、お手柔らかにね」クスクス
ユミル「ニャッハハッ、安心しろ! 全力でこのユミル様が叩きのめしてやるからな!」
ライナー「くっ…今度は負けないぞ、ユミル……ミーナ……」
ミーナ「えっへへ、私も!」
ウワッ クソ、ダァアアア!!!
ウマスギンダロ!!!
エレン「…………」
ミーナ「あははっ、ライナー! そこはそうじゃなくてね、こーするのよ!」
ライナー「何!? ぬァァァァァァ!??」
ユミル「うるっせぇぞこのゴリラ!!」
ライナー「誰がゴリラだお前!!」
エレン「………………」フフッ
クリスタ「よいしょっと、私も続きしないと……」
エレン「クリスタ」
クリスタ「もう、皆ったら遊んでばっかりなんだから……ね、エレン」クスクス
エレン「………楽しそうだよな、アイツら」
クリスタ「……!」
エレン「……笑ってる、アイツも」
クリスタ「……(ミーナの方、見てる)……」
クリスタ「………うん、そうだね」
クリスタ「────ねぇ、エレン?」スッ
エレン「ん? 何だよ、そんな急に顔寄せてきて」
クリスタ「エレンはさ」コソッ
クリスタ「ミーナのこと、好き?」
エレン「───────────────」
エレン「え?」
-
- 68 : 2024/09/13(金) 07:49:54 :
ミィン…ミィン…ジーワ…ジーワ…ジーワ…ジィィイ……
エレン「……………………」
クリスタ「……………………」
エレン「……な、何言ってんだよ、急に……」
クリスタ「……目をそらしたり、否定しないってことは、」
クリスタ「そうなんでしょ?」クスス
エレン「…………………ッ、……お前、オレはべ、別にそんなんじゃ……!」
クリスタ「私なら、」
クリスタ「好きになるもん」
エレン「……は?」
クリスタ「…………ふふっ、私が、もしミーナの立場ならって、ことだよ」
エレン「……え、あ、あぁ……」
クリスタ「……ねぇ、エレン。教えて欲しいな。ホントのところは、ミーナのこと、どう、思ってるの?」ニコッ
エレン「……知って、どうするんだよ?」
クリスタ「エレン次第だよ。本気なら、私」
クリスタ「エレンやミーナのこと、応援したいから」
-
- 69 : 2024/09/14(土) 12:52:48 :
エレン「……オレ、は」
エレン「……(チラッ)」
ミーナ「あぁっ! ユミル、ずるいっ! そのコイン私が取ろうと思ったのに!?」
ユミル「なぁに言ってんだ、こんなもん早いもん勝ちに決まってんだろうが! オラ喰らえゴリラ!!」
ライナー「何?! うわっちょっ、ユミルお前ェエ!!」
マルコ「皆、上手すぎない!? 僕全然ついてけないんだけど!??」
エレン「………」
────あの時。
2ヶ月近く前の時、ミーナと初めて手を握った後から感じているこの感情は……やっぱり「そういう感情」なのだろうか。
オレは、ミーナのこと……
エレン「なぁ、クリスタ」
クリスタ「んん……? なぁに?」
エレン「……人を、好きになるってさ」
エレン「どういう、感情なんだと思う?」
クリスタ「……」
クリスタ「……んー、難しいなぁ。それは」クスクス
クリスタ「例えば……」
クリスタ「……キス、したいとか。もっと、触れたいとか」
エレン「……ッ!?///」
エレン「……な、何言ってん……///」
クリスタ「でも、恋人同士ならそういう事、するものじゃないかな……?」
エレン「……………………」
エレン「……まぁ、そう、なのかもしれねえけど」
クリスタ「……エレンは、ミーナと」
クリスタ「そういうこと、したい?」
エレン「………」
────ミーナと、恋、人?
付き合う? ………オレ、は……
エレン(………感じていた)
エレン(あの時、心から笑うアイツを見て、……直感的に、感じた感情)
エレン(……生まれて初めて)チラッ
ミーナ「! っふふっ、あははっ!! ユミル、お先〜!!」
────誰かを、好きに、なったんじゃないか、って感情。
エレン「……………………………」
クリスタ「……ごめん。そんなの、すぐには答えらんないよね」
エレン「! あぁ、いや………まぁ……」
クリスタ「……でも、否定もしないんだね」
エレン「は?」
クリスタ「好きなの? って聞かれて、大概の男子なら殆ど「そんなんじゃない」って否定するから、さ」
エレン「………そんな事、言えるわけねぇよ」
クリスタ「そっか……」
クリスタ「……なんか、ごめんね。でも私、後悔は……して欲しくないから、エレンに」
エレン「なんで……そこまで?」
クリスタ「……大切な気持ちって言うのは、その時に伝えないと」
クリスタ「─────きっと、いつか伝えられなくなる。そんな風に、思うから」
エレン「─────────」
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