このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
chapter5 全員生還 ifストーリー
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- 1 : 2017/05/16(火) 15:59:14 :
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みんな一度は絶望していた…
とある映画館
舞園「…」
桑田「…」
不二咲「…」
大和田「…」
石丸「…」
山田「…」
セレス「…」
大神「…」
江ノ島「明日に絶望しろ!未知に絶望しろ!思い出に絶望しろー!」
苗木「希望は前に進むんだ!」
舞園「希望…」
この話は死んでいった彼らがあの「戦刃むくろ」の学級裁判に参加していたらの話である…
chapter5 疾走する青春の絶望ジャンクフード
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- 2 : 2017/05/16(火) 16:15:57 :
この学園に来てから20日近く経った…
あれから殺人は一回も起きていない…
いつ起きてもおかしくはない…
でもみんなここまでなんとか生き残ってきた…
それはいい事だ…
けれど…
モノクマ「必ず殺人は起きるはずだよー!うぷぷ…」
朝の食堂
石丸「モノクマの話によると!また新たな階が開いたようだ!早速、探索しようではないか!」
葉隠「いきなりだな…」
十神「俺と行動したければ、無駄話は控えることだ」
朝日奈「どこまで上から目線なのさ…」
大和田「チッ、いつもアイツはこんなんだろ…」
葉隠「照れ隠しだべ。そう信じたい」
山田「ほう、十神白夜殿は照れ隠しをしておられるのですか!」
十神「黙れ。とにかく、黒幕を倒したければ探索をすることだ。ネズミみたいにコソコソしている割に、プライドだけは、牛の腹みたいに肥大化した黒幕…俺がこの手で駆除する」
セレス「あら、そんなお言葉も使われるのですわね。御曹司という人は」
腐川「…………」
不二咲「なんで腐川さん、無口なの?」
十神「こいつが喋りだすと話がこじれるからな。許可なしに、口を開くなと言っておいた」
朝日奈「え!?口を開かなかったら、ご飯を食べられないし、水も飲めないよ!?」
十神「俺は構わん」
大和田「お前!」
石丸「よせ!兄弟!」
不二咲「そうだよ!落ち着こう?」
大和田「チッ、兄弟と不二咲に救われたな」
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- 3 : 2017/05/16(火) 16:48:06 :
- 霧切「なんだかんだで…結局、無駄話をしてるのね?」
十神「俺は巻き込まれただけだ」
石丸「とにかく、探索を始める!諸君の働きに期待する!」
江ノ島「全く、面倒くさいわね」
大神「我は先に行く」
朝日奈「待ってよ!さくらちゃん!」
舞園「苗木君、行きましょう!新しい場所の探索へ!」
苗木「う、うん」
桑田「…」
桑田「…」
桑田(やべぇ!居眠りしていたら置いてかれた!)
校舎 五階
苗木「なんだか…嫌な雰囲気だな…」
舞園「では早速周ってみましょう!」
苗木「う、うん…舞園さん、いつも元気だね」
武道場
霧切「………」
苗木「霧切さんもいたんだ」
舞園「ここが武道場なんですね」
苗木「室内なのに桜の木が植えられてる…しかも満開に…」
霧切「なかなかの風情があるわね」
苗木「風情って言うのかな?」
舞園「でもキレイですね!」
苗木「う、うん…」
植物園
苗木「なんだここ?」
舞園「地図によると植物園だそうです」
苗木「植物園…」
江ノ島「あ、苗木たちも来たんだ」
葉隠「天井や壁の青空はペンキでかいてあっただけだべ」
セレス「ですが、植物に関しては本物ですわ」
山田「あの大きな花のような植物は一体何でしょう?」
モノクマ「ディスイズモノクマフラワーだよ」
山田「なるほど…モノクマフラワーですかって、ぬわああああ!!」
苗木「モノクマ!?」
セレス「あの植物にそんな名前が…」
モノクマ「まぁ、僕が名付けたんだけどね」
セレス「ネーミングセンスにもほどがありますわ」
モノクマ「うるさいねー。でも下手に触るとドキドキもんだよー」
山田「といいますと?」
モノクマ「ドキドキしてパクっとされてグチャッとなって、ドロドロってなった後にズタボロって具合になるよ」
苗木(つまり、とんでもない事になるんだな…)
モノクマ「えっへん!すごいでしょ?」
あの花のことについて散々聞かされ、モノクマはその場から立ち去った
セレス「苗木君、あの飼育小屋は確認されましたでしょうか?」
苗木「飼育小屋?」
セレス「あの小屋の中に生きてる鶏が5羽いることを確認しましたので、では」
苗木「鶏が…」
舞園「苗木君、最後にあの倉庫を確認しましょう」
苗木「うん…」
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- 4 : 2017/05/16(火) 21:14:15 :
- 倉庫
苗木「乱雑に物が詰め込まれている…芝刈り機に植木鉢ろ肥料やら農具…」
舞園「?奥に立て掛けてあるあのツルハシは?」
苗木「?柄の部分に字が彫り込んである…」
ー暮威慈畏大亜紋土ー
舞園「何処かで見た字ですね…」
苗木「うーん、まぁ、悩んでも仕方ないから出よう。まだ探索していない所もあるんだし」
舞園「そうですね」
苗木「ん?なんだこのパネル…エアコンか何かなのかな?」
モノクマ「スプリンクラーだよ」
苗木「スプリンクラー?」
舞園「もしかして、天井にあるアレですか?」
モノクマ「その通りだよ。毎朝7時半に水がまかれる設定になっているからいじらないように、とは言ってもキーロックを掛けてあるから設定の変更はできないけど」
生物室前
ガチャガチャ!
苗木「鍵が掛かってる…」
舞園「どうやら、立入禁止みたいだね」
十神「苗木」
苗木「十神君?」
十神「付いてこい見せたいものがある」
苗木、舞園「っ!」
一目で分かる異様さ
いや、それ以上だ…
教室の中に漂う、強烈で不快な匂い…
十神「ひどい匂いだな」
舞園「この匂い…まさか…」
十神「まぁ、殺人が起きない限りだと分からない匂いだな…」
苗木「もしかして、これって…」
十神「死の匂い…人間の血と脂の匂いだ…」
舞園「一体…この学園で何が…」
十神「それにしても強烈だ。血と脂の匂いが凝縮され…まるで戦場のようだ」
苗木「これも…モノクマが…」
モノクマ「また僕のせいですか!?そうやって、何でもかんでも僕のせいにしないでよねっ!」
苗木「お前が何もしてなかったなら、こんなことになってるはずないだろ!」
モノクマ「いやいや、むしろ逆なんですけど」
苗木「逆?」
モノクマ「では、ヒントです。この部屋に関しては、本当に何もしていませんよ?掃除もしないで当時の状況にしておいたのです」
舞園「え…」
モノクマ「以上、意地悪なRPGのヒントよりもほんの少しだけマシってヒントでした!それにしても血だらけなんて物騒だねー」
苗木「何なんだよ…」
舞園「苗木君…」
十神「一先ず、皆を食堂に集めて現状報告だ」
苗木「そうだね」
食堂
石丸「全員…戻ってきたようだな…」
大和田「…」
不二咲「…」グスッ
桑田「お前らどうしたんだ?まるで死んだような跡をみた感じだぞ」
石丸「だ、大丈夫だ…気分が優れないだけなのだ…」
苗木(もしかして、あの三人もあの教室を…)
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- 5 : 2017/05/17(水) 17:18:45 :
- 十神「ところで、お前達は見たか?5階にあった妙な教室…いや、妙なんてものはない」
部屋中に漂う血と脂の匂い…
無数の人型の白線…
今まで見たどの部屋よりも…酷いやつだ…
葉隠「な、なんじゃそら!」
山田「グロいですぞ!かなりグロテスクですぞ!」
十神「匂いも酷いもんだ。殺害現場の比ではない。ありとあらゆる人間の体液が濃縮された匂い…」
大神「どおりで石丸達の顔色が悪い訳だ…」
朝日奈「私…その教室に行かないで良かったかも…聞いてるだけで吐きそうだし…」
セレス「それより、その教室で一体何が起こったのでしょう」
十神「見当は付いている。恐らく、あの部屋では、大量の人間が死んだはずだ」
山田「ぬわぁああああ!」
葉隠「た、大量の人が死んだ!?」
石丸「確かにそうかもしれない…あの教室を見れば一目瞭然だ…」
大和田「ああ…お前らも見ればわかるさ…」
霧切「もしかして、それって…人類史上最大最悪の絶望的事件…」
苗木「え…」
十神「どうやら、同じ考えのようだな。あの部屋で起きた大量虐殺こそ、一年前に起きた例の事件だと考えられるはずだ…」
セレス「つまり、一年前の人類史上最大最悪の絶望的事件とは、希望ヶ峰学園の生徒達の大量虐殺を指すことになりますわ」
十神「そう考えれば…その事件が原因でこの学園が閉鎖に追い込まれた事にも説明がつけられるはずだ!」
葉隠「つじつまは合ってるけど…それって最悪だべ…」
不二咲「僕達の知らない所に何かが起きていたなんて…」
大和田「メソメソすんな不二咲。男だろ」
不二咲「うん…」
苗木(これは間違いなく…絶望的に最悪だ…)
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- 6 : 2017/05/17(水) 17:42:56 :
- 石丸「では気を取り直して、報告せよ…」
葉隠「5階に緑豊かな植物園があったべ」
セレス「そこでいくつか気になる物を見つけましたわ」
モノクマフラワー…
スプリンクラーの水がまかれる時間設定…
飼育小屋の鶏…
そして…
苗木「ねぇ、あの倉庫のツルハシ…」
十神「ツルハシがどうした?」
苗木「あの倉庫にツルハシがあったんだけどさ…柄の部分に暮威慈畏大亜紋土って彫ってあったんだ…その言葉って…」
大和田「おいおい、それ俺が努めている族の名前だぞ!」
石丸「では、なぜそのツルハシが植物園にあるのか…」
葉隠「大和田っちが植物園に忍び込んで彫ったんじゃね?」
大和田「アホかお前、植物園に入れるようになったのは今日の事だぞ」
山田「では大和田紋土殿が持ち込んで、モノクマに没収されたのでは?」
大和田「いや、俺はツルハシなんざ持ち込んだ覚えないぞ…」
苗木(でも大和田君とそのツルハシに何か関係があるに違いない)
霧切「生物室が気になったわね…唯一封鎖されていたのはあそこだけだったし…」
大神「何かあるに違いないな…」
腐川「………」
大和田「おい、十神。その女が何か言いたいそうだぞ?」
十神「なぜ俺に言う?」
大和田「オメーが許可なしに喋んなって言ったからこんな事になってんだよ!!」
十神「あぁ…忘れていたな…」
山田「まさかの放置プレイ!?」
十神「喋っていいぞ腐川…」
腐川「こ、光栄の至りです…白夜様」
桑田「で?報告はあんのか?」
腐川「ええ…5階の教室で気になるものを見つけたのよ…」スッ…
苗木「ナイフ!」
セレス「あら?サバイバルナイフですわね」
苗木「だけど、どうしてこんな物が…」
腐川「そ、そんな事、知らないわよ…」
朝日奈「このナイフどうする?」
大神「誰かに預けるしかないな…だが、ここは慎重に決めるべきだ…」
霧切「苗木君が預かったらいいじゃない」
苗木「え?僕が?」
大神「そうだな…苗木なら安心だ…」
大和田「別に良いんじゃねぇか?」
セレス「私も賛成ですわ」
舞園「苗木君、お願いします」
苗木「なんか勝手に話が進んでいるような…」
十神「それだけ信用されてるわけだ…いいから預かっておけ」
結局、僕は腐川さんからナイフを預かった…
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- 7 : 2017/05/17(水) 18:17:44 :
- 石丸「では報告は以上だな!」
葉隠「そんでここからどうすんべ?」
十神「悪いが俺からハッキリさせたい事がある」
苗木「ハッキリさせたい事?」
十神「霧切響子の正体だ」
苗木「え…?」
霧切「………」
桑田「霧切の正体ってどういう事だ?霧切は霧切だろ???」
十神「その霧切響子とは何者なんだ?」
セレス「確かに、私達がこの学園に選抜されたのは、それぞれに、確固たる理由がある筈ですわ…」
十神「セレスは超高校級のギャンブラー、大和田は超高校級の暴走族、苗木は超高校級の幸運。では、霧切はどうだ?誰か知ってる者はいるか?」
全員「…」
江ノ島「そういえば最初の自己紹介の時、なんも言ってくれなかったね…」
大和田「霧切はあんま自分のこと話さねーからな…あんま人の事言えなかったから、口には出さなかったが…」
十神「いいか?これは信用問題だ。大神のように素性を明らかにしない者を信用などできないだろ?」
大神「霧切は黒幕の手先ではないのは確かだ…だが、話してもらいたい霧切よ…お主は何者だ…」
石丸「霧切君、無理に言う必要は…」
十神「お前は口出しするな…さぁ、言え霧切。お前は何者だ?」
霧切「………言えない…」
江ノ島「はぁ?なんで言わないのよ」
霧切「言わないなんて言ってない。言えないと言ったのよ」
石丸「ど、どういう意味かね?」
霧切「覚えてないのよ…」
苗木「え…?」
霧切「記憶がないのよ…」
苗木「記憶がないって…まさか!」
不二咲「記憶喪失ってこと!?」
大和田「マジかよ!?」
霧切「…」
セレス「冗談のセンスもありませんわね。記憶喪失なんてあり得ませんわ」
霧切「分かっていたわ。信じないと思っていた。だから言わなかったのよ。けど、それでも構わない。どっちにしろ、すぐに真実は明らかになるわ」
十神「ほう?だが、これ以上、お前の好きにはさせんぞ」
霧切「だったらどうするの?拷問でもするの?」
十神「そんな野蛮なことはしない。ただ…お前の行動を制限させてもらうだけだ…これ以上、怪しい行動を取れないようにだ…」
セレス「聞かせて頂きますが、行動の制限とは?」
十神「鍵をわすんだ…霧切、お前の部屋の鍵だ」
舞園「ちょっと待ってください!部屋の鍵を渡しちゃったら!」
山田「個室以外での故意の就寝は禁止という校則がありますから、霧切響子は一睡もできない事になりますぞ!」
石丸「よすんだ十神君!いくらなんでもやり過ぎだ!」
大和田「おい、限度っつもんがあるだろ」
十神「お前らは引っ込んでろ。霧切、それが嫌なら話してみろ。簡単なはずだ。自分の事を話せばいいだけなんだ…」
桑田「おい、いくらなんでも脅しだろ…」
霧切「いいわ、分かった」
十神「ようやく話す気になったか」
霧切さんは無言のまま十神君に歩み寄った。
そして…彼に鍵を差し出した
セレス「なっ!」
山田「ええええええええええ!!!!」
十神「貴様、なぜだ…」
霧切「話したくても話せないのよ…さっきから言ってるでしょう?」
大和田「おい十神!考え直せ!その女、記憶喪失に違いねぇぞ!」
石丸「その通だ!十神君、考え直せ!」
セレス「まぁ、この学園の事ですから何が起きてもおかしくはないですが…まさかここまで…」
霧切「本当にそうかしら?」
セレス「?」
霧切「本当に何が起きてもおかしくはないの…?」
セレス「どういう意味ですの?」
霧切「少し、喋りすぎたわ…」
霧切さんは僕等に背を向け歩き出す
十神「どこへ行く気だ!」
霧切「心配しなくても、あなた達に害を及ぼすようなことはしないわ」
静まり返った食堂に霧切さんが出ていくドアの音だけが響いた
葉隠「な、なんだべ…霧切っちのやつ…」
大和田「にしても、やり過ぎだぞ!」ドンッ!
十神「黙れ…」
大和田「んだと!」
石丸「だから!やめるんだ!」ググッ
大和田「チッ、気に入らね…兄弟、俺は部屋に戻る」スタスタ
江ノ島「あ、あたしもメイク直してこよーと」スタスタ
セレス「やれやれ、面倒な事になりましたわね」スタスタ
大和田君、江ノ島さん、セレスさんが部屋を、出て行く…
その時…
朝日奈「きやああああああ!」
大神「朝日奈!?」
朝日奈「あそこに!」
モノクマ「…」ゴゴゴゴ
苗木「モノクマ!」
石丸「いつからそこに居たのだ…」
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- 8 : 2017/05/17(水) 18:32:20 :
- モノクマ「僕はね…非常に非常に…怒ってるんだよおおおおおおおおお!!!」
大神「よくも我らの前に現れおったな…」ゴゴゴゴ
葉隠「大神っち!落ち着くべ!」
朝日奈「怒ってるって…何に?」
モノクマ「ドロボウにです!残念ながら、この中にドロボウがいるのです!」
葉隠「は…!?」
モノクマ「誰か盗んだでしょ!?僕の宝物をさぁ!」
山田「宝物…ですか?」
モノクマ「先生はオマエラのこと信じてたのに…そんなオマエラに裏切られるなんて…現実って、本当に気苦労の多い世界っすね…空想に逃げたくなる気持ちもわかるっすね…」
不二咲「そもそも宝物って何の話?」
モノクマ「うるさい!オマエラなんか全員、就職氷河期で路頭に迷っちまえ!」
そして、モノクマは去っていった
石丸「なん事を言ってるのかさっぱりだ…」
キーンコーンカーンコーン
モノクマ『えー、校内放送です。午後十時になりました。ただいまより、夜時間になります』
石丸「もう、そんな時間か…皆、安心したまえ…僕が責任を持って霧切君と十神君の問題を解決する」
十神「ふん、笑わせるな…お前如きで動かされる人間ではないぞ。俺は…」
舞園「一体…霧切さん、どうなるんだろう…」
桑田「今は石丸に任せるしかねーな」
石丸「では、解散だ!いい夜を!」
そして、食堂を出た僕らは、それぞれの個室へと戻った
翌朝………………になる前
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- 9 : 2017/05/17(水) 18:43:10 :
僕はうなされていた…
苗木「うぅ…うぅ…」
そして…僕は奇妙な夢へと落ちていった…
頭の中で誰かの声が響いてくる…
ー僕は知ってるー
苗木「うぅっ!」パチッ
苗木「なんだ………いまの………っ!」
マスクをした人物「…」シャキン
苗木「う、うわああああ!」
苗木「………」
霧切「…」
苗木「え?霧切……さん?」
翌朝
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- 10 : 2017/05/17(水) 20:38:26 :
- キーンコーンカーンコーン
モノクマ「オマエラ、おはようございます!朝です、七時になりました!起床時間ですよ!」
苗木「…」
いつも以上にゆっくりと視界が開ける…
あれは何だったんだ…
マスクの人物「…」シャキン
妙な覆面姿の人物がベットの横に立っていて…
しかも…ナイフを持っていた…
必死に抵抗した気がする…
だけど…覚えてない…
次に気付いたときには…
霧切「…」
そこには霧切さんが…
でもなんで霧切さんが僕の部屋に…
その時、僕はもう一つ気が付く…
昨日、腐川さんに預かっていたサバイバルナイフがなくなっていた…
僕は急いで食堂に向かった
食堂
石丸「むっ!苗木君!?」
舞園「苗木君!」
苗木「石丸君…舞園さん…」
石丸「昨日はどうしたのだ?インターホンを鳴らしても出てこないから心配したのだぞ!」
舞園「何かあったのですか?」
苗木「体調が悪くて、気付かなかった…心配かけてごめん…」
石丸「それなら構わん!色々あったら疲れが出たのだろう」
苗木「うん」
石丸「では舞園君は苗木君に事情を、僕は皆の所に行ってくる」
舞園「分かりました」
苗木「何かあったの?」
舞園「実は色々とあって…江ノ島さんが何処かに消えたんです」
苗木「江ノ島さんが!」
舞園「そして、もう一つは体育館に行けば分かります」
苗木「体育館に?」
体育館
朝日奈「あっ、苗木、来たんだね!」
大和田「うっす、苗木」
十神「全く、今頃のこのこやってくるとは」
苗木「え!?それ…」
僕が見たのは解体されたモノクマだった…
不二咲さんと山田君が懸命に何かを調べている
苗木「何してるの?」
不二咲「分解して、中の仕組みを調べてるの」
苗木「分解!?でも、それって…」
大和田「ああ、見ての通りモノクマだ…」
苗木「そんなあっさりに…」
十神「安心しろ。危険はない」
苗木「危険がないって…でも、どうやって」
十神「昨日の夜俺はモノクマを訪ねて、この体育館に来たんだ…霧切のことについて聞き出そうとしたらこの有様でな」
苗木「モノクマが動かなくなってこと?」
十神「今になってもこの状況だ。俺は、すぐに全員を呼び集め、慎重に確認を繰り返した。だが、やはりモノクマは動かなかった」
大和田「んで、そこで解体作業に取り掛かって訳だ」
十神「恐らくこれは高度な仕組みだな」
苗木「高度な仕組み?」
不二咲「プログラマーからしたらびっくりだよ…ラジコン以上に操作するための機械がたくさんあるんだ…そして、モノクマを操作をしていたのは間違いなく黒幕…けど…」
十神「モノクマを操っていた黒幕に予期せぬ何かが起きた…そう考える他あるまい」
十神「そして、苗木。お前、江ノ島を見なかったか?」
苗木「舞園さんから聞いたけど、江ノ島さんが消えたって本当なの?」
十神「ああ、昨日の夜この体育館にいなかったのはお前と江ノ島と霧切だけだった」
朝日奈「江ノ島さんの部屋に行ったんだけど、部屋の鍵が開いていて…中には居なかったのよ…」
舞園「みんな単独行動を取らないように団体で行動していたんです」
十神「江ノ島の捜索には、葉隠、セレス、桑田、大神、石丸、舞園、腐川にしてもらっていた」
山田「皆さん、こんな物が出てきましたぞよ」
苗木「それって!」
十神「爆弾だな。モノクマに内蔵されていた物だな」
山田「ば、爆弾!!!!」
朝日奈「危険物じゃん!横っちょに置いておかないと!」
山田「は、はい…」
十神「因みに、爆弾には振動センサーが付いているようだ…振動を与えれば爆弾するぞ」
山田「し、振動!?ま、まずいですぞ…手の震えが………」ガタガタ
朝日奈「ちょっとしっかりしてよ!」
山田「ひええええええ!!!」
不二咲「安心して、今は振動センサーはオフになってるみたいだよ」
山田「そうでしたか…」
大和田「とにかく床においておけ」
山田「かしこまりました…」
今の僕には爆弾よりも解体されたモノクマの方に釘付けになった…
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- 11 : 2017/05/19(金) 21:23:54 :
- その後、江ノ島さんを捜索していたセレスさん達が戻って来た
セレス「やはり何処を探しても見つかりませんでしたわ」
朝日奈「江ノ島ちゃん…どこに行ったんだろう…」
大神「心配だな…」
十神「江ノ島の事は後にして、俺に提案がある」
石丸「提案とは?」
十神「黒幕の正体を突き止めるために、学園長室に突入するぞ」
苗木「が、学園長室に!」
セレス「黒幕のいないこの状況はチャンスですわね…」
石丸「しかし、黒幕が戻ってきたりしたら…」
十神「怖いなら一人でここに残ってろ」
石丸「怖いわけではない…もしもの事だ…」
十神「どうすんだ?石丸、行くのか?行かないのか?」
石丸「………。行くべきだ!僕も黒幕の正体を暴きたいっ!」
大和田「よく言ったぜ兄弟!」
十神「では決まりだ。学園長室に乗り込むぞ」
学園長室前
ガチャガチャ!
十神「やはり、鍵は掛かったままか…」
苗木「どうするの?」
十神「決まってるだろ。ドアを破るんだよ」
山田「し、しかし、校則では…」
セレス「黒幕の接触がない今、気にしてても仕方ないですわ」
桑田「だが、石丸の言ったとおり、黒幕が戻ってきたりしたら…」
大和田「んなもん、片をつければいいだけだろ?」
葉隠「そりゃ、そうかもしんねーけど」
石丸「ここまで来たからには引き下がるわけにいかん!やると決めたからにはやり遂げるぞ!」
朝日奈「こうなったら!ヤケだよ!ドアをぶち破ろう!」
十神「ところで腐川、今は何時だ?」
腐川「えーと、今は9時ちょうどぐらいかと…」
十神「よし、一分以内にツルハシを取ってこい」
山田「短い制限時間ですな!」
腐川「あたし…一人で?」
十神「当然だ。早く取りに行かないとお前の存在意識を抹消する」
腐川「それは嫌だ!!!!」
腐川さんは、バタバタとした足取りで駆けていった
大和田「そんなもんなくても俺と大神がいればぶち破れそうだが?」
十神「腐川には死ぬまで働いてもらうつもりだ」
山田「鬼畜ですな…」
ジェノサイダー翔「どーも、笑顔の素敵な殺人鬼でーす!」
葉隠「ジェノサイダー!!」
山田「ぬわあああああ!!!」
大和田「なんでテメェがここに!?」
十神「おい、ツルハシはどうした?なんで持っていない?」ギロ
ジェノサイダー翔「鶴橋?誰ですか?」
十神「ツルハシだ、間抜け…」
ジェノサイダー翔「白夜様ったら相変わらずのエグゼ系鬼畜攻めなのね!ぶわっしゃー!鼻血出そう!」
セレス「確か、腐川さんとジェノサイダーは人格が変わると記憶を引き継げないらしいですわね」
石丸「つまり、腐川君は途中でくしゃみをしたせいでジェノサイダー翔へと変わったわけなのか!」
十神「使えないにも程があるな…」
ジェノサイダー翔「ピキーン!判明した!アタシはツルハシを取りに植物園なんかにいたのね。これで謎は一つ解けた!後は、もう一つの謎を解くだけね!」
舞園「もう一つの謎ですか?」
石丸「どういうことかね?腐川君」
ジェノサイダー翔「見つけたのよ!シ・タ・イを!!」
全員「っ!!」
苗木「し、死体!?」
ジェノサイダー翔「そう、植物園に死体が落ちてたのよ!!」
十神「どうやら学園長室よりも先に行かねばならない所があるようだな…」
石丸「諸君!植物園に急ぐぞ!」
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- 12 : 2017/05/19(金) 21:53:03 :
植物園に入った途端…
僕達は見つけた…
見つけて…しまった……
マスクの人物「」(腹部にナイフを刺した状態)
床に横たわっていたのは、覆面を被った人物…
その腹部には…深々とナイフが突き刺さっていた…
苗木「な、なんだよ…これ!」
石丸「本当に死んでいるのか……」
大和田「マジかよ…」
セレス「それよりもあれは何者なのですの?」
朝日奈「これって、死体なの?ホントに死んでるの?」
大神「どうやら…そうみたいだ…」
十神「すぐに調べるぞ…ただし…慎重に調べろ…何があるか分からんぞ…」
石丸「うむ…」
セレス「まずこの死体が誰なのかを突き止めないと…覆面をしていては分かりませんわ」
桑田「白衣をかぶせているせいで体型とかも分かんねーよ…」
不二咲「本当に死んでるの……?」
十神「呼吸はない…胸も動いてない…一切の生命活動が停止しているようだ」
山田「出血の方ですが…血は止まっているみたいですな…ただ…妙なことに濡れたまま、乾いていないようですな…」
十神「触れると、汚れる危険性がある」
葉隠「それにしても一体誰なんだべ」
朝日奈「多分、女の子だよ…」
大和田「何でだ?」
セレス「胸の膨らみ…全体的な体のラインから推測すれば…間違いないですわね」
ジェノサイダー翔「つーかさぁ!その覆面を剥がせばいいじゃーん!」
十神「おい、待て…」
しかし、十神が呼び止めたときにはすでに…腐川さんの手は覆面を掴んでいた
そして、次の瞬間…!
ドカアアアアアアアン!
目がくらむような光と…
耳をつんざくような音…
爆発した…
視界が真っ暗になった…
だけど…
石丸「急ぐんだ!火を早く消すんだ!」
僕は石丸君の叫びで意識が戻り近くにあった水入りのバケツを手に取り、燃えさかる死体の上半身に目掛けて水をぶちまけた
バッシャーン!
すると、すぐに火は勢いを失い
あたりに不快な匂いだけを残して、完全に鎮火した。
山田「なんとか鎮火した…みたいですな…」
大神「まさか…爆発するとは…我も予想外だ…」
セレス「死体が黒焦げですわね…」
舞園「これじゃ…誰なのか分かりません!」
十神「ここにいない人間は誰だ?」
苗木「え?」
十神「そう考えれば、絞られていくはずだ…」
朝日奈「ここにいない人って…」
山田「霧切響子殿と…」
石丸「江ノ島君のみだ!」
苗木「じゃあ、あの死体って…その二人のどちらかなの?」
十神「もしくは黒幕の可能性が…」
苗木「いや…まだいる…」
セレス「それは誰ですか?」
苗木「16人目の高校生…戦刃むくろ…彼女に間違いない!」
十神「なんの話だ?」
苗木「霧切さんに、こっそり教えてもらったんだ…この学園には16人目の高校生がいるって…」
大和田「おいおい、どういうことだよ!」
僕はみんなに霧切さんから教えてもらった戦刃むくろについて話した
十神「なるほど…それなら納得する…」
セレス「そして、超高校級の絶望…面白くなってきましたわ」
十神「どうやら、詳しく調べる必要があるな…」
腐川「うう…」
苗木「腐川さん!」
腐川「あれ?どうなってるの?」
石丸「とにかく捜索開始だ!」
ー捜査開始ー
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- 13 : 2017/05/21(日) 09:02:11 :
苗木「もう一度、死体を詳しく調べてみよう…」
すると、死体の傍らには鍵が落ちていたことに気付く…
十神「これはもしや…苗木、舞園、不二咲、その鍵が何処で使えるのか調べて来い」
苗木「わ、分かった…」
僕達は情報処理室に向かい、さっきの鍵を鍵穴に差し込んで見る
カチャ
苗木「入った!」
不二咲「って事はそれ、情報処理室の鍵だったんだね」
舞園「私、皆を呼んできます!」
数分ぐらいして十神君たちがやって来た
十神「ここだな」
不二咲「鍵はもう開いてるからいつでもいけるよ?」
石丸「よし!では入ろうではないか!」
そして、石丸君が最初に部屋に入り続々と皆が部屋に入って行く
情報処理室の中に入り、辺りを見渡す
一言で言えば…
奇妙な部屋
壁面には複数台のモニターがあった
しかも、それらの画面に映し出されていたのは
どれもが…学園内の光景だった
寄宿舎から教室まで
学園のありとあらゆる場所が、そのモニターに映し出されていた…
石丸「これはもしや…監視カメラの映像か!」
十神「つまり、この部屋は俺達を監視する目的で使われていた部屋か…」
葉隠「俺らを監視するために!?」
セレス「つまり、この部屋は黒幕が使われていた部屋になりますわね」
葉隠「ん?そのモニターの横にあるの
室内アンテナじゃねーのか?もしかすると、それを繋げばテレビが見れるかもしれん」
朝日奈「そしたら外の世界についても何が起こってるか分かるね」
葉隠「よし、今から繋ぐから待っててくれだべ…」
葉隠「よし、繋がりそうだ」
セレス「さすが、仕事が早いですわね」
葉隠「後は電源を入れるだけだ!!」
テレビがついた瞬間、目の前に映し出されたのは…
苗木「あれ?これって…」
大和田「俺達だな?」
山田「葉隠康弘殿、これは…」
葉隠「うーん、変だべ…」
モノクマ「壊れてるのかもねー」
葉隠「そうかもな…」
大和田「ん?」
モノクマ「ん?」
朝日奈「え?!」
モノクマ「え?」
葉隠「ぎゃあああああああ!!!!」
モノクマ「テメーラ、久しぶりじゃん!」
苗木「も、モノクマ!?」
桑田「お、おい!死んだんじゃねぇのか!」
モノクマ「何訳わかんねー事言ってんだ!俺様はこの通りピンピンしてるよ!!」
山田「キャラがだいぶ変わりましたな…」
モノクマ「変わるさ…変わって当然クマ。あれから、もう2年も経つんだしな…」
葉隠「そんな経ってねーべ!せいぜい半日だべ!」
大神「なぜ貴様が動いておるのだ!」
モノクマ「うぷぷ…オマエラのそんな顔が好きなんだよねー。希望が絶望に変わる瞬間の顔…それが見たかったんだよねー」
大和田「その為だけに死んだフリなんかしてたのか!」
モノクマ「笑っちゃうよ!本当にねー。という訳で…さぁ、そろそろ未来に絶望を持つ時間だよ!希望に溢れた過去を切り捨てようじゃないか!オマエラには楽しんでもらわないと!このコロシアイ学園生活をね!」
石丸「まだ続くというのか!」
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- 14 : 2017/05/21(日) 09:29:13 :
モノクマ「ところでそのテレビは、この学園生活を語る上で、欠かせない物なのですよ」
セレス「やはり…このテレビには何か秘密があるのですね」
舞園「どうして、テレビじゃなくて私達の姿が…」
モノクマ「うぷぷ…気になってる気になってる…じゃあ、出血大サービス!そのテレビについて教えてあげましょう!そのテレビは間違いなく、アンテナ受信したテレビ電波の映像を流しているだけなのです」
朝日奈「え!…どういうこと?」
不二咲「テレビ電波を流しているだけって…ここには僕達が…」
モノクマ「鈍いねー。つまり、こういうことだよ。このコロシアイ学園生活は、完全生中継により全国ネットで絶賛放映中なのだっ!」
桑田「は…?」
モノクマ「このコロシアイ学園生活は、完全生中継により全国ネットで絶賛放映中なのだっ!」
大和田「二回も言うなっ!」
朝日奈「な、なんなの…?生中継とか…全国ネットとか…なんの冗談?」
十神「まさか…電波ジャックなのか!?」
石丸「監視カメラの映像を、テレビに流しているって事なのか!?」
モノクマ「これぞ究極のリアルティーショー!まさしく、リアル絶望エンターテイメント!」
石丸「しかし、おかしいぞ!こんなものがテレビに放映されれば世間は黙ってるわけないっ!」
十神「だか、公共の電波ジャックするなど、天文学的な資金や設備が必要となるはずだ…」
モノクマ「なぜ、そこまでするのかって?うぷぷ…それはね…まだ、内緒なの!だって、先にやる事があるでしょ?」
ピンポンパンポーン!
モノクマ『死体が発見されました!一定の自由時間の後、「学級裁判」を始めまーす』
苗木「学級裁判…?」
大和田「なんだよ!学級裁判って!」
モノクマ「いわゆる、犯人探しだよ!オマエラの中に江ノ島さんを殺した人物がいるんだよ!」
全員「っ!」
桑田「あの植物園にいた死体が江ノ島!?そして、江ノ島を殺した犯人が俺達の中にいるだって!?」
モノクマ「じゃあ、モノクマファイルを置いていくよ。まぁ、せいぜい頑張ってね」
そして、モノクマは去っていった…
十神「俺達は探さなきゃならない。江ノ島を殺した犯人を…」
セレス「では、一度モノクマファイルを確認しましょう」
石丸「江ノ島君の腹部のナイフの傷は背中まで達している。このナイフによる刺し傷は1か所のみだそうだ。また、後頭部に殴られた形跡もある。鉄パイプ程度の太さの棒状の物で殴られた様子」
山田「そして、それ以外に関しては無傷で綺麗なままと書いてありますな」
苗木「とにかく、現場に行って江ノ島さんの死体を調べよう」
絶対に突き止める…江ノ島さんの敵を取るために…
コトダマ:モノクマファイル
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- 15 : 2017/05/28(日) 08:04:19 :
- 植物園
苗木(よし、始めるぞ。気になるところを片っ端から調べていくんだ)
まず、江ノ島さんの死体を調べてみた
一つ目は死体の上半身は黒焦げの状態だけど…上半身だけが濡れていている。おかしくはないかな?
コトダマ:爆破された死体の特徴
二つ目は江ノ島さんの右手の甲の部分に犬をモチーフとしたタトゥーらしきものがあった。
コトダマ:右手の甲のタトゥー
そういえば…この部屋は毎朝7時半にスプリンクラーが作動するんだったよね…
死体が7時半よりも前にここにあったなら死体は濡れているはずだ…
つまり、江ノ島さんが殺された時間帯は…
コトダマ:スプリンクラー
セレス「一応、時間整理と参りましょう。まず、苗木君と霧切さん。そして、江ノ島さん以外の私達は昨日の夜からいた」
苗木「それで僕は7時半に舞園さんと石丸君と合流したんだ」
舞園「その後からはずっと私は苗木君と一緒にいました」
セレス「そして、死体が見つかったのは9時を少し過ぎてからですわね」
コトダマ:事件の時間経過
大神「確か、爆破される前の江ノ島の状態は顔に覆面を被っており、体は白衣で覆われていた。そして、腹部にはナイフが刺さっており、血が染まっていた…」
苗木「うん…。そういう状況だったね」
大神「だが、妙だ」
苗木「どういうこと?」
大神「考えても見ろ。血の量の割には周辺の床には血痕がなかった…何かおかしい」
苗木「確かに…そう言われてみれば…」
コトダマ:爆破される前の状態
十神「苗木、お前のアリバイが聞きたいんだが?」
苗木「あ、アリバイ!?」
十神「昨日のの夜時間以降のアリバイだ。言ってみろ…」
苗木「えっと…体調が悪くて…ずっと寝ていたけど……なんで?」
十神「この殺人は昨日の夜以降に起きているからだ」
苗木「ど、どうして、そんな事が分かるの!」
十神「昨日の夜時間直後、俺はこの植物園に来ているんだ。モノクマが動かなくなっている件を皆に伝える為にだ。ここには葉隠とセレス、山田がいた。その時俺は確認していた。この場所に死体がなかったことをな」
十神「それとセレス、お前たちが江ノ島の捜索をしているときに植物園は見に行ったか?」
セレス「見に行こうとしましたが鍵が掛かっていましたわ」
苗木「鍵が?」
セレス「つまり、殺人が起きた時間は昨日の夜10時から今日の9時の間になりますわ」
十神「そして、お前と霧切と江ノ島以外の奴らが全員合流して体育館にいた。つまり俺達にはアリバイがある。そして、江ノ島が殺された。つまり、今アリバイがないのは…」
苗木「僕と霧切さん…」
十神「そういうことになる…」
コトダマ:十神の証言
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