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ベルトルト「僕の命、君の命」(ベルサシャ)

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  1. 1 : : 2017/05/15(月) 21:41:22
    どうも皆様サシャスキーです!(・∀・)ノ

    今回は前回消してしまったので、改めてベルサシャに挑戦しようと思います(*´ω`*)

    そしてまた、今まで書いてないタイプのサシャさんにも挑戦です!!

    では今回の注意点↓

    ◤◢WORNING!◤◢WORNING!◤◢

    学生故の亀更新、誤字脱字、駄文、原作ストーリーとキャラの崩壊や捏造、改変、cp要素

    …大丈夫だという神様はどうぞ!
  2. 2 : : 2017/05/15(月) 21:42:11
    僕は…この壁の中の人類にとっては

    最大の仇だろう
  3. 3 : : 2017/05/15(月) 21:44:57
    数年前、僕とライナー、アニでこの壁の中の人類達へと攻撃を開始した

    …本当は、もう一人いるはずだったんだけど

    でも今はそんな事を悲観してなんていられない

    また訓練兵団を卒団したら更に憲兵団や調査兵団に潜り込んで調査して…

    そして、一刻も早く

    故郷に帰るんだ、三人で
  4. 4 : : 2017/05/15(月) 21:50:24
    その為にも、僕等はこの悪魔の末裔に心を開くのは危険だ…情がうつるから

    思い出はあっても辛いから

    だから僕は、ライナーに隠れるように
    他の人との接触を避けていたんだ

    …なのに、なんでだよ

    〜〜〜〜
    ライナー「ほら、そこの計算式が違うだろ?」

    コニー「おお!ホントだ!サンキュー、助かったぜライナー!」
    〜〜〜〜

    なんでコニーに座学教えてるんだよ

    〜〜〜〜
    エレン「なぁ、明日の対人格闘、一緒に組もうぜ?ライナー!」

    ライナー「お、いいぞ?受けて立つ!」ニヤ
    〜〜〜〜

    なんでエレンと対人格闘のペアの約束してるんだよ
    〜〜〜〜
    アルミン「はぁ…」

    ライナー「どうしたアルミン?」

    アルミン「!ライナー…」

    ライナー「なんなら相談乗るぞ?」

    アルミン「ありがとう、実はね…」
    〜〜〜〜

    なんでアルミンの相談に乗ってるんだよ…
  5. 5 : : 2017/05/15(月) 21:54:34
    なんで、皆に優しくしてるんだよ…

    なんで…

    〜〜〜〜
    ベルトルト「…ライナー」

    ライナー「なんだ?ベルトルト」

    ベルトルト「今夜の話合いの事なんだけど…」

    ライナー「…はぁ?」

    ベルトルト「っ!」

    ライナー「何を言ってるんだ?訓練で疲れてるのか?ベルトルト」

    ライナー「俺達は〈兵士〉だ、明日もキツい訓練がある…早く休め」

    ベルトルト「…」
    〜〜〜〜

    なんで…〈兵士〉になんかなってるんだよ
    ライナー…
  6. 6 : : 2017/05/15(月) 21:58:25

    僕等は〈戦士〉だろ?
    なんで忘れちゃってるんだよ…

    なんで…
    僕は…僕は…

    ライナーみたいに、忘れられないんだよ…

    ベルトルト「(辛い…苦しい…)」

    何か、それこそライナーほどではないにしても…

    僕は…今、この時だけでも使命を忘れさせてくれるような存在を強く求めていた
  7. 7 : : 2017/05/15(月) 22:03:43
    (」’ω’)」オォオォオ!!!ウウゥゥアアォオ!!!!!!

    期待です!!!!!きた!ベルサシャ新作!
  8. 8 : : 2017/05/15(月) 22:05:20
    >>7
    心の充電器さんコメントありがとうございます!
    今度こそ!ベルサシャ書き切らねば…!(使命感)
  9. 9 : : 2017/05/15(月) 22:10:16
    (*゚▽゚)ノ ガンバレー
  10. 10 : : 2017/05/15(月) 22:11:24
    >>9進撃の伊勢エビさんコメントありがとうございます!!
    頑張ります!!(・∀・)ゞ
  11. 11 : : 2017/05/15(月) 22:12:13
    そんなある日

    訓練兵になって一年半以上経ったある日だ

    〈兵士〉のライナーの近くにいるのが億劫で僕は兵舎の近くをウロついていた時だった

    コツン!

    ベルトルト「?なんだ?」

    何かがブーツのつま先にぶつかった

    ベルトルト「(これは…)」

    それは、見た所小さな小さな
    大きい僕の手のひらなら片手で隠せる程の大きさの木箱だった

    木箱には小さく鳥と、隅にイニシャルらしきものが彫られていた

    ベルトルト「(誰のだろ?)」
  12. 12 : : 2017/05/15(月) 22:14:34
    イニシャルが彫られているものの、フルネームが彫られている訳ではない

    イニシャル位ではここには200人以上の訓練兵がいるのだから特定は難しい

    ベルトルト「(でも、中身を見るのはなぁ…)」

    そう困っていた時だった…

    「…ケホッ」

    近くの小屋の裏から…誰かが咳き込むような声が聞こえた

    ベルトルト「?」
  13. 13 : : 2017/05/15(月) 22:17:08
    誰だろう?もしかしてこの木箱の持ち主だろうか?

    ベルトルト「(…違ってたらどうしよう)」

    もう、ここから立ち去って、この木箱も見なかった事にしたいと思っていると

    咳き込む声が大きくなってきた

    「ケホッ…ゴホッ!」

    ベルトルト「!」

    …流石に、少し見に行こうか
    そう思って僕は小屋の裏に回った
  14. 14 : : 2017/05/15(月) 22:19:52
    ベルトルト「えっと…大丈…え?」

    「!」

    そこでお世辞にも楽な様子に見えない感じで
    うずくまり、咳き込んでいたのは…


























































    ベルトルト「…サシャ?」

    サシャ「ベル、トルト?」ゴホッ

    僕が考えうる限り、一番風邪とか病気から縁遠い人だった
  15. 15 : : 2017/05/15(月) 22:24:12
    サシャ「ど、どうして…ここ…ッ、ケホッ」

    ベルトルト「い、いやちょっと用事が、って…だ、大丈夫…かい?」

    サシャ「…え、ええ」

    サシャ「少し無くし物しちゃいまして…」エヘヘ

    サシャ「それ探してたら土煙でも吸ったのかむせて…ゴホッゴホッ!」

    大丈夫そうに見えない…
    意外だ、彼女もこんな弱った顔をするのか

    ベルトルト「ん?それより…無くし物?」

    サシャ「ええ…ケホッ」

    ベルトルト「もしかして…」

    僕はポケットに入れてた木箱を出した
    イニシャルは…S.B

    ベルトルト「(これは、アタリだな…)」

    ベルトルト「コレかな?はい」
  16. 16 : : 2017/05/15(月) 22:28:04
    僕がそれをサシャに渡すとサシャは目を開いた

    サシャ「それは…ケホッケホッ!」

    ベルトルト「さっき、そこで見つけて…てホントに大丈夫かい?」

    口を押さえて咳する彼女の背中をさする
    少し楽になるだろうか?

    サシャ「あ…ありがとう、ございます…」

    ベルトルト「ううん、いいよ」

    サシャは僕から受けとった木箱を両手で大事そうに抱えて安心したような目をする

    …サシャにとって、その木箱はとても大事なものだったらしい

    ベルトルト「それ、中身なに?」

    サシャ「…それは」
  17. 17 : : 2017/05/15(月) 22:31:44
    なんとなく気になって彼女に質問した
    彼女は、どこか気不味げに、答えにくいと口に出さずに態度に出していた

    無理に答えなくてもいいと言おうか

    そう思い口を開く…が

    サシャ「…!?ッ!ゲホッゴホッ!!」

    ベルトルト「!?」

    サシャ「ぁ…う…!」ギュ…

    急に彼女が先ほどよりも苦しそうに咳き込み
    呼吸も辛いのか、自分の服の胸の辺りを強く掴んだ

    ベルトルト「だ、大丈夫!?」
  18. 18 : : 2017/05/15(月) 22:37:54
    フルフルとサシャは首を振る
    このままではいけない

    ベルトルト「(医務教官を呼ぶなりしないと…)」

    ベルトルト「待っててサシャ、今誰か…」スクッ

    立ち上がり、その場を離れようとする僕の袖をサシャが慌てて空いてる方の手で掴んだ

    ベルトルト「?サシャ?」

    サシャ「ゲホッ、教…か、んは…いいです、から…ゴホッゴホッ!」

    サシャ「水を…おね、が…ゲホッゲホッ!!」

    教官はいい?それより水?

    なぜだ?こんなに苦しそうなら医者にでも診てもらった方が…

    ベルトルト「(でも、素人の僕より、当事者のサシャの意見に従った方がいい)」

    ベルトルト「わかった、すぐ持ってくる」

    ベルトルト「待ってて?」

    サシャ「…」コクリ

    僕は、その後、走りに走り
    なんとか水袋に水を入れて、またサシャの所まで最大速度で戻ってきた
  19. 19 : : 2017/05/15(月) 22:45:24
    ベルトルト「サシャ!お待たせ!」ハァ…ハァ…

    サシャ「!」ゲホッゲホッ

    ベルトルト「これ、お水…」

    サシャ「…」ゴホッ

    ベルトルト「?」

    何故か、サシャは数瞬僕の手から水を受け取るのを躊躇った

    それでも受け取り、彼女は僕が返した木箱から

    ジャラ…ッ

    いくつかの錠剤を取り出し、水と一緒に口に含んで飲み込んだ

    サシャ「ハァ…ハァ…ケホッ…」

    ベルトルト「(木箱は…薬を入れておくピルケースだったのか)」

    それから少しして、落ち着いたのか息を整えたサシャが口を開いた

    サシャ「…ベルトルト」
  20. 20 : : 2017/05/15(月) 22:48:59
    ベルトルト「な、なんだい?」

    サシャ「…」

    なんだか今までの彼女から想像し辛い表情
    不安や少しの恐怖…それが見えた

    サシャ「まず、お礼を言わせてください」

    サシャ「…コレ、見つけてくれて」

    そういって木箱を握りしめ

    サシャ「…そして、助けてくれて、ありがとうございました」

    フワッと、微笑むような顔でお礼を言われた

    ベルトルト「…う、うん」
  21. 21 : : 2017/05/15(月) 22:54:34
    サシャ「…それで、その」

    ベルトルト「?」

    サシャ「ここからが、本題なのですが…」

    ベルトルト「どうしたの?」

    サシャ「…さっきの」

    サシャ「さっきの私の…発作についてです」

    そう、彼女はゆっくりときりだした

    ベルトルト「発作…さっきの薬といい…」

    サシャ「…はい」

    どうやら、サシャは僕が
    いや、この訓練兵団の誰もが思ってないほど病弱だったらしい

    サシャ「…どうか、お願いします」

    急にサシャが頭を深く、深く下げた

    ベルトルト「ちょ、サシャ?!」

    サシャ「このこと…誰にも言わないでください」

    ベルトルト「…」
  22. 22 : : 2017/05/15(月) 23:03:10
    震える肩、手、声

    彼女が、どうしてここまで周りに知られたくないというのだろう?

    ベルトルト「…聞いてもいいかい?」

    ベルトルト「君のその発作、訓練兵として訓練を乗り越えていくには辛いものじゃないのか?」

    サシャ「…」

    ベルトルト「別に、いくら世間が今時兵士に志願しないのは腰抜けだと扱うからって」

    ベルトルト「別に君のような病弱な人までを兵士にしたがったりはs…サシャ「余命を宣告されてるんです」…え」

    サシャ「…だから、私は」

    僕をこうしてまっすぐ見つめる彼女

    サシャ「自分の好きなように生きたいんです」

    ここまではっきりと物を言ってるのに

    サシャ「だから、お願いしますベルトルト」

    彼女は…

    サシャ「どうか、もうしばらくの私の人生」

    サシャ「好きにさせてはいただけませんか?」

    そう遠くないうちに

    この世の人ではなくなってしまう人だった
  23. 23 : : 2017/05/15(月) 23:09:17
    ベルトルト「…わかった」

    …ちょうどいい

    ベルトルト「誰にも言わない」

    サシャ「!…ありがとうございます」

    ベルトルト「…でも」

    こっちも何か

    ベルトルト「条件、みたいなものなんだけど」

    この短い時間を忘れさせてくれそうな存在はないかと探していたんだ…

    ベルトルト「君の近くにいてもいいかい?」

    せっかくだ
    利用させてもらおう

    サシャ「?私の…近くですか」

    ベルトルト「うん」

    サシャ「…」ジッ

    ベルトルト「?」

    サシャ「…かまいませんよ」ニコッ

    僕も、どうせ短い人生だ

    サシャ「よろしくお願いします、ベルトルト」

    ベルトルト「よろしく、サシャ」

    同じく、短い人生の彼女となら

    この時を、少しでもマシに過ごせるかもしれない


    それが、あの時の僕が考えていたこと
    これが、僕がサシャと、アニ達にすら教えられない秘密の関係を作った時のこと
  24. 24 : : 2017/05/16(火) 06:17:09
    本当にサシャ好きだねぇ.....
    こういうサシャは守ってあげたくなるぜ
    超絶期待じゃヽ(・∀・)ノ
  25. 25 : : 2017/05/16(火) 06:24:45
    あ、ちゃんと書ききってくださいよ?
    病弱とか私の一番好きなやつですから
    まぁ無理強いはしませんが
  26. 26 : : 2017/05/16(火) 06:59:14
    futureさんコメント、お気に入り登録ありがとうございます!!
    キチンと書ききるのでご安心を!
  27. 27 : : 2017/05/16(火) 07:11:12
    それから

    ベルトルト「…あ」

    サシャ「!」

    ベルトルト「…おはよ、サシャ」ニコ

    サシャ「おはようございます!ベルトルト」ニコッ

    ベルトルト「一緒に食べていいかな?」

    サシャ「どうぞどうぞ」

    僕はサシャと行動することが増えたんだ

    …まぁ、いきなり男女が一緒に行動するようになると必ずといっていい位

    〜〜〜〜
    「え…!あの2人付き合ってたの!?」

    「ベルトルトとサシャだよね?そもそも2人って接点あったの?」

    「意外だなぁ…」
    〜〜〜〜

    サシャ「あはは、注目されてますねぇ」

    ベルトルト「やっぱり、いきなり一緒になるようにするのは良くなかったかな?」

    サシャ「いえいえ、私は気にしませんよ」
  28. 28 : : 2017/05/16(火) 07:15:40
    サシャ「もちろん、ベルトルト自身が嫌でしたらかまいませんが…」

    ベルトルト「いや、言い出したのは僕だからさ、大丈夫だよ」

    そうして互いに今日の訓練について雑談しながら食事をしていると…

    サシャ「…」ジッ

    ベルトルト「…」

    サシャ「…」ジィッ

    ベルトルト「…」(汗)

    サシャ「ジーッ」

    ベルトルト「とうとう口に出して言ったね」

    サシャ「あははっ」

    ベルトルト「何か食べたいのあるの?」

    サシャ「…スープを半分ほど」

    ベルトルト「それ位ならいいよ、どーぞ」

    サシャ「ありがとうございます!」
  29. 29 : : 2017/05/16(火) 07:43:00
    ベルトルト「でも、全部って言われるかと思ってたから意外だな」

    サシャ「ベルトルト、食い意地はってるのと大食いなのは違いますよ」

    ベルトルト「自分で言うんだ…」

    サシャ「そりゃそうです」

    サシャ「皆私が大食感と思ってるようですから」

    ベルトルト「あー…」

    よくよく考えてみれば分かる
    そもそもこのご時世、食糧難は深刻だ

    ベルトルト「(…原因は僕等だけど)」

    そう、つまりは食糧が少ない
    それはここ、訓練兵団の食事にも少なからずの影響があった

    三食出されるだけ恵まれてるけど、足りないと思う人はたくさんいるはずだ
  30. 30 : : 2017/05/16(火) 07:47:12
    サシャ「私自身の食べる量は、比較的普通な方なんですよ」

    サシャ「…そもそも、ねぇ?」

    ベルトルト「…それもそっか」

    サシャが言いたいことがなんとなく分かった

    …そもそも、余命宣告されてるような人が大食感というのは少し想像できない

    サシャ「でしょう?そういう事です」

    サシャ「…それに、こうして他の人からももらって食べてるような人は」

    サシャ「…総じて元気に見えるでしょう?」

    ベルトルト「…うん、そうだね」
  31. 31 : : 2017/05/16(火) 07:54:23
    よく分からない子だと思った

    こんな所(訓練兵団)で身体に負担をかけてわざわざ命を削るような事をするよりは、医療機関で治療を受けてた方がよっぽど長生き出来るだろうに…

    なんだか、不謹慎な言い方をすれば観察をするようなワクワク感があった気がする

    彼女は一体どんな子なのか

    知りたいと思った
  32. 32 : : 2017/05/16(火) 08:02:59
    それから、食事の時間だけじゃなくて訓練の時間もペアを組むようになっていったんだ

    その時に分かった事と言えば

    サシャは、ホントに嘘がつけないタイプの人間な事
    聞いた事には嘘はつけない、ついたとしてもすぐにバレるのだ

    だから言いにくい事は口を閉ざす

    でも、僕にはそれはつまりは信用出来る人間の裏返しともとれた
  33. 33 : : 2017/05/16(火) 08:09:16
    他にも色々分かった

    発作は大体1週間に2回ほどくる事とか

    持ってたピルケースがわりのあの木箱はサシャのお手製で、鳥も自分で彫った事とか

    意外と話しやすい事とか

    料理が得意な事とか

    狩りも得意で、その中でも弓矢の扱いは一等得意な事だとか

    周りをよく見てる事とか

    いつもニコニコしてまるで子供みたいだけど、たまに見せるフワッとした笑顔は

    …すごく、綺麗な事とか
  34. 34 : : 2017/05/16(火) 08:10:41
    実に僕は色々知った

    もちろん、きっとまだ知らないサシャはいるだろうけど、それも追々でいいと思った

    今はこの時を楽しもう、素直に思えた
  35. 35 : : 2017/05/16(火) 08:12:28
    ライナーがああなってから無くなってしまったように感じていた僕の居場所は

    サシャ「…?」

    サシャ「どうしました?ベルトルト?」

    ベルトルト「…なんでもないよ」ニコ




































    少なくとも、今はここだと、心から思えたんだ
  36. 36 : : 2017/05/16(火) 08:19:33
    それからしばらくして、サシャと仲良くなって4ヶ月程経った頃だろうか?

    ライナー「…よ、ベルトルト」

    ベルトルト「…ライナー」

    久しぶりに彼を見た気がした
    〈兵士〉の彼を見たくなさにサシャと仲良くなってから…あまり顔を合わせてないからかもしれない

    アニ「ちょっと、顔かしなよ」ヒョコ

    ベルトルト「!アニまで…」

    僕等はあまり一緒に行動しないようにしてる
    誰かが怪しまれた時、自動的に他の人も怪しまれるから

    つまり、アニがこうしてまるで当たり前のように一緒にいて、2人だけで話しかけてきたって事は…

    ライナー「…また俺は、迷惑かけてしまっていたようだな、ベルトルト」

    今のライナーは…〈戦士〉だ
  37. 37 : : 2017/05/16(火) 08:25:05
    人気のない場所に移動して僕等は実に久しぶりの話し合いを始めた

    でも、今日の議題は作戦の事じゃなくて

    ライナー「お前のことだ、ベルトルト」

    ベルトルト「…」

    ライナー「聞いたぞ、最近サシャと仲良くしてるらしいな?」

    ベルトルト「…ダメかい?」

    ライナー「ダメか、とかじゃないんだ」

    アニ「いつもライナーに引っ付いてるあんたが他の人と仲良くする」

    アニ「少しは良い事だとも思うさ…でもね」

    アニ「分かっては、いるんだろう?」

    ベルトルト「…」
  38. 38 : : 2017/05/16(火) 08:26:36
    分かってる

    つまり、情はうつすなって事だ
    仲良くし過ぎると後が辛いって事だ

    …でも

    ベルトルト「…サシャは大丈夫だよ」ボソッ

    ライナー「は…?」
  39. 39 : : 2017/05/16(火) 08:31:20
    だって、どっちにしたってサシャは死ぬ
    余命宣告がどれ程の期間は知らないけど…

    少なくとも、成人する前には死んでしまうんだろう

    だからいいんだ

    ベルトルト「例えサシャとどれ程仲良くしたって、大丈夫なんだよ」

    いくら仲良くしても、僕もサシャも先の短い人生だ

    だからいいんだ

    ベルトルト「理由は言わないけど、どうしたって彼女とは仲良くしても…意味ないから」

    僕と彼女、どちらが先に死ぬか分からないけど
    どっちにしても…同じだから
  40. 40 : : 2017/05/16(火) 08:34:39
    ライナー「意味がないとかじゃなくてだな…」

    ベルトルト「…ッ!しつこいよ!」

    アニライナー「!」

    ベルトルト「僕は〈戦士〉だ!何があっても!それは変わらない!!」

    ベルトルト「君みたいに〈兵士〉になったりもしないんだよ!!ライナー!!」

    ライナー「な…」

    ベルトルト「もう行くよ、言っとくけど」

    ベルトルト「最初に心配させて迷惑かけたのはライナー、君の方だから」

    ライナー「…」

    アニ「ベルトルト、ちょっと言い過ぎじゃ…」

    ベルトルト「…知らないよ」フイッ
  41. 41 : : 2017/05/16(火) 08:38:54
    そして僕は、ライナーとアニの声を無視してその場をあとにした

    ベルトルト「(なんでだよ…)」

    なんで、ライナーの時はアレコレ言わなかったくせに僕の時だけ…

    ベルトルト「…やっぱり、言い過ぎたかなぁ」

    今この場で唯一ともいえる秘密の共有が出来る相手を…ライナーとアニに対してあの態度

    よくない事は分かってだけど、それでも僕は納得出来ないでいた
  42. 42 : : 2017/05/16(火) 16:46:40
    学校で次の作品はベルサシャかな?と考えた直後のこれ
    嬉しかったからお気に入り
  43. 43 : : 2017/05/16(火) 18:50:02
    >>42えんぴつさんコメント、お気に入り登録ありがとうございます!!
    そうなんですか!?ならなおさら頑張らねば!
  44. 44 : : 2017/05/16(火) 19:48:30
    次の日

    ライナー「あ…」

    ベルトルト「!…」フイッ

    僕はその日、初めてライナーを無視した
    どうしてもまだ昨日の事が、昨日の2人の言葉を飲み込めずにいたから

    ミーナ「ライナーとベルトルト喧嘩でもしちゃったのかな?珍しいね?」

    アニ「…」

    喧嘩、喧嘩か…確かにそうかもしれない
    いつも一緒にいる相手にこんな態度とったのが初めてで、どうしたらいいのか分からない

    ベルトルト「…」

    サシャ「ベルトルト?」

    ベルトルト「!サシャ…」

    サシャ「どうしました?元気、ないですよ?」

    ベルトルト「…なんでもないよ、一緒に食べよ?」

    サシャ「はあ…構いませんが…」
  45. 45 : : 2017/05/16(火) 19:54:42
    サシャ「それでですねー…」

    ベルトルト「…」

    サシャ「…もしもーし?ベルトルトー?」

    ベルトルト「!あっ、ごめ…!」

    サシャ「いえ、大した話はしてませんから」

    サシャ「…ただ、本当にどうしたんです?」

    ベルトルト「…」

    言いづらかった、サシャの件でライナーとアニと喧嘩したなんて…

    言っても困るだけだろう

    少なくともサシャは悪くないのに、わざわざ相談するのは…情けない気もした
  46. 46 : : 2017/05/16(火) 22:05:25
    心の充電器さんお気に入り登録ありがとうございます!!
  47. 47 : : 2017/05/16(火) 22:10:26
    ベルトルト「…」

    サシャ「…ふむ、まぁ無理にとは言いませんよ」

    サシャ「ただ、辛かったら言ってくださいね?」

    ベルトルト「…ありがとう」

    辛かったら言って、そんな言葉が僕の心の隙間にスルリと入り込んでくる

    サシャ、君はホントに優しいね?

    僕の踏み込んでほしくない所には決して入らないでいてくれてる

    サシャ自身に そういうところ(踏み込んでほしくない所)があるからかもだけど、今の僕には、すごくありがたかった
  48. 48 : : 2017/05/16(火) 23:56:56
    サシャ「…そうだ」

    ベルトルト「?」

    サシャ「ベルトルト」

    サシャ「今度の休日空いてますか?」ニッ

    そう言って聞いてくるサシャ
    僕自身、空いてはいたから正直に答えた

    サシャ「なら…」

    そして

    サシャ「ピクニックにでも行きません?」

    意外なサシャからの申し出に僕は驚きつつもそれを受けることにした
  49. 49 : : 2017/05/16(火) 23:57:18
    進撃の桜エビさん、ユウッちさんお気に入り登録ありがとうございます!!
  50. 50 : : 2017/05/17(水) 07:11:17
    とうとう来た休日、僕は指定された待ち合わせ場所でサシャを待ってた

    ベルトルト「早く来過ぎたかな?」

    あまり人と出かける事をしないからどれ位に待ち合わせ場所に着けばいいのか分からない

    サシャ「…!ベルトルトもう来てたんですか?」

    ベルトルト「あ、サシャ…」

    ふと、彼女の私服に目がいった
    いつも夕食の時に見るシャツにベストみたいな格好
    片手にバスケットを持ってる

    …こうして見るとホントに普通の女の子だな

    サシャ「おはようございます」

    ベルトルト「おはよう、やっぱり早過ぎたかな?」

    サシャ「そうですね、でも私も早く来ちゃいましたし別にいいんではないでしょうか?」

    ベルトルト「そっか…それじゃ、行く?」

    サシャ「はい!」
  51. 51 : : 2017/05/17(水) 07:15:51
    目的地まで歩く途中、なんとなく気になったことを口にした

    ベルトルト「そういえば大丈夫なの?」

    サシャ「?何がです?」

    ベルトルト「発作、あまり出歩くのは…」

    サシャ「今日は調子がいいので多分、大丈夫ですよ一応、薬も持ってますし」

    サシャ「それに、少しも動かないのは…逆に不健康ですよ?」

    ベルトルト「なるほどね」

    よくよく考えたら、彼女は狩りが得意と言っていたし、彼女自身僕と同じ訓練兵なのだ

    ピクニック位、なんてことないだろう
  52. 52 : : 2017/05/17(水) 07:44:41
    ベルトルト「(…なんというか)」

    本当に彼女は余命宣告をされてるのかと不思議になってしまう位、よく動くし、話すし、笑う

    ベルトルト「(ホント、不思議な子だなぁ)」

    サシャ「どうしましたベルトルト?私の顔、なんかついてます?」

    ベルトルト「あ、ごめん…また考え事してた」

    サシャ「さいですか、あ、そろそろ着きますよ」

    そう言って少しの林を抜けた先には
    広めの草原が広がってた
  53. 53 : : 2017/05/18(木) 07:02:16
    サシャ「広いですよねー」

    ベルトルト「うん」

    サシャ「こんなに広いんですし、せっかくですから真ん中まで行ってそこでシート広げましょう」

    そう言って、僕を連れたサシャは草原の中心へと歩き出す

    ベルトルト「よくこんな所知ってたね」

    サシャ「あはは、前に散歩がてら歩いてたら見つけたんですよ…ここらでいいですかね」よっこいしょ

    サシャがシートを広げ出したので僕も手伝う

    サシャ「ありがとうございます、ベルトルト」

    ベルトルト「いえいえ」

    そうして広げたシートの上に風邪で飛ばされないよう隅に重しを置いて、バスケットを置けば、完成だ
  54. 54 : : 2017/05/18(木) 07:06:00
    サシャ「さて、座りましょうか」

    ベルトルト「そうだね」

    サシャ「…」

    ベルトルト「…」

    サシャ「…え?ベルトルト座らないんですか?」

    ベルトルト「い、いや?サシャこそ、なんで座らないの?」

    サシャ「ベルトルト座ってからにしようかなぁと、思ってまして…」

    ベルトルト「僕もサシャが座ってからにしようかなって…思って…」

    サシャベルトルト「…フフ」

    サシャ「一緒に座りましょうか?」アハハ

    ベルトルト「そうだね」フフ
  55. 55 : : 2017/05/18(木) 07:15:27
    そうして僕らはシートの上に座って、軽い雑談でもしながら、バスケットの蓋を開けた

    サシャ「ふふん♪この時の為に色々準備してきた甲斐がありました」

    そう言ってサシャが取り出したのは、バケットのサンドイッチだ…が

    ベルトルト「!サシャ…そのパンからはみ出して見えてるのって…」

    サシャ「この時の為に、教官やら同室の皆さんにバレない為の工夫を枯らした…鴨肉です」

    肉まで準備してたのか…
    このご時世、肉はとても貴重なのに…

    ベルトルト「自分で狩ってきたの?」

    サシャ「はい!」

    ベルトルト「たくましいなぁ…」クスッ
  56. 56 : : 2017/05/19(金) 07:47:49
    そうでしょう?と得意げな表情を見せるサシャに、うん、すごいよと肯定する僕

    こんな会話が、今はすごく心を救ってくれた

    ベルトルト「(…でもやっぱり、ダメなのかな?これ以上仲良くするのは…)」

    ライナーとアニの言葉が僕の中で再生される

    分かってるんだ
    この時間自体、永遠じゃない位…それでも

    ベルトルト「(…僕は)」

    サシャ「…ふむ」スクッ

    ベルトルト「?」

    急にサシャが立ち上がる、いや、膝立ちだろうか?
    どうしたのだろう?
  57. 57 : : 2017/05/19(金) 07:54:54
    ベルトルト「どうかした?サシャ」

    サシャ「ああ、いえ…これ位なら出来ますかね」

    ベルトルト「?何を…」

    フワリ、と僕の頭に何かが触れた
    それは

    サシャ「…ふふ」なでなで

    いつもの訓練で少なからずタコなどが出来たりしている、それでも
    …女の子を感じさせるサシャの手のひらだった

    ベルトルト「サ、サシャ…!?」

    サシャ「えへへ、すみません」なでなで

    謝りながらも、撫でるのをやめないサシャ
    一体、ホントにどうしたというのだろうか?
  58. 58 : : 2017/05/19(金) 08:09:38
    サシャ「なんとなく、ベルトルトの背って高いじゃないですか」

    サシャ「これはいい機会かな、と」なでなで

    確かに、僕は背が高い
    あのライナーよりもずっと

    サシャ「ふふ、サラサラですねぇ」

    ベルトルト「そ、そう?」

    なんだか照れ臭いな…

    サシャ「背が高いですし、こうして撫でられる事って少なかったんじゃないですか?」

    ベルトルト「あー…そうかも」

    サシャ「…ベルトルト」

    ベルトルト「?…なに?」

    サシャ「無理にとは言いません、私も、無理なものはありますから」

    サシャ「でも…」

    サシャ「頼ってくださいね?」

    ベルトルト「!」
  59. 59 : : 2017/05/20(土) 00:02:21
    ベルトルト「サ、シャ…」

    なんで、君はそうも…
    僕の欲しい言葉を
    僕の望むことを…与えてくれるんだろう

    手のひらから、髪越しに温もりが伝わる
    君の温もりが、容易く僕の心を溶かしてゆく

    ベルトルト「…ありがとう」

    サシャ「いえ、こちらこそ」

    サシャ「いつも、ありがとうございます」

    ベルトルト「?僕、何かしてるっけ?」

    サシャ「…無意識ですから本当にすごいですよね」

    ベルトルト「??」

    サシャ「…いつも、発作の時、隣にいてくれてありがとうございます」
  60. 60 : : 2017/05/20(土) 00:06:41
    ベルトルト「それは、そりゃ、目の前で君が苦しんでるし…何も出来ないけど、何か出来る事ないかと突っ立ってるだけだよ」

    サシャ「それが一番嬉しいんです」

    サシャ「私の村は、狩猟が主な収入なので…」

    サシャ「私自身が体調悪くて狩りが出来ない日があっても父が行ってくれてました」

    サシャ「でも、私の家は父子家庭ですから…父が狩りに行く以上、家で一人なんです」

    ベルトルト「…」
  61. 61 : : 2017/05/20(土) 00:09:30
    サシャ「父が帰ってくるまで、一人でいつ来るか分からない発作に怯え、来たら来たで苦しみに耐えなければならない…」

    サシャ「…一人で」

    ベルトルト「サシャ…」

    サシャ「だから、ベルトルト」

    サシャ「苦しい発作も、隣に誰かが…いえ」

    サシャ「ベルトルト、貴方がいるというだけで私はとても安心して、少し楽になれるんです」

    サシャ「一人で怯えなくていい、一人で苦しまなくていい…そう思えるんです」
  62. 62 : : 2017/05/20(土) 00:15:54
    サシャ「だから、私は少しでもいい」

    サシャ「貴方の苦しみを、分かち合いたい」

    ベルトルト「…」

    まっすぐと、僕の正面に座りながらサシャはまっすぐに僕の目を見て言った

    ベルトルト「(…ホントに、君は)」

    君は不思議な子だな、サシャ

    君の言葉は、僕の心にスルリと入り込む

    君の眼は、僕の気持ちを透かしてるかのように見つめて僕の望むことを当ててしまう

    君の笑顔は、僕の使命を忘れさせて僕まで笑顔にさせてくれる

    君の全てが、僕の全てを動かす
  63. 63 : : 2017/05/20(土) 00:23:28
    ベルトルト「…聞いてくれないかな、サシャ」

    僕は体育座りをしていた身体を更に丸くして、この前の喧嘩を、ぼかしながら話した

    ぼかしながらだというのに、サシャは何一つ深く聞こうとしないで、僕から得た言葉だけで、真剣に悩んで、考えてくれた

    サシャ「…つまり」

    サシャ「最初、他の人が指摘されなかった事を自分は指摘されてしまって…と」

    ベルトルト「…うん」

    話してる間にまた僕の隣に移動したサシャの言葉を肯定する

    ベルトルト「なんでかなって…僕は、絶対そうはならないのに…」

    僕は、ライナーとは一緒にならない
    〈兵士〉と〈戦士〉の板挟みになんか…

    サシャ「…ベルトルト、答えられるならでいいので、聞きたいのですが」
  64. 64 : : 2017/05/23(火) 07:15:53
    サシャ「その、ベルトルトがしようとした行動をした人はどうなりました?」

    ベルトルト「…時に、見てられない程辛そうだよ…色んなものに、板挟みにされて」

    サシャ「その人は、ベルトルトのそんな姿を見たくないんですよ、きっと」

    ベルトルト「…僕はならないよ」

    サシャ「その人も、最初はそう思ってたんじゃないですかね?」

    サシャ「自分は平気、自分はそうならないと…」

    ベルトルト「…」
  65. 65 : : 2017/05/23(火) 17:47:22
    サシャ「でも、そうなってしまった」

    サシャ「せめて、貴方にだけは自分と同じ轍を踏んで欲しくなかったんですよ、その人は」

    ベルトルト「(…ライナー……)」

    優しくて、不器用で、まっすぐな
    それが原因で辛い思いをしてる僕の…

    僕の、親友…

    ベルトルト「…なら、きっと僕はその人に買い被りされてるな」ハハ…

    ライナーは優しくてそうなったんだから

    ベルトルト「僕は、彼ほど優しくも、まっすぐでもないよ…」
  66. 66 : : 2017/05/23(火) 17:52:44
    サシャ「そんな訳ありませんよ」

    ベルトルト「え…」

    サシャ「ベルトルト、貴方は発作の時に隣にいてくれる人です」

    サシャ「何をすればいいか、分からなくても自分の最善を尽くしたいと思える人です」

    サシャ「まっすぐではないなんて言いますが、貴方は周りから一歩引いて、見守る人です」

    サシャ「ここまで優しい人、そうそういませんよ」
    サシャ「私がこれ位分かるんです、貴方の言うその人は、もっと貴方を知る人なのでしょう?」

    ベルトルト「!」

    サシャ「私が知ってる事以上に、貴方を知ってるはずなんですよ」

    サシャ「貴方が、とても優しい人だって」ニコ

    ベルトルト「…」

    ベルトルト「そっ…か…」

    ベルトルト「そうだったんだ…」ギュッ
  67. 67 : : 2017/05/23(火) 18:42:08
    ライナーは、本当に僕の事を思ってくれてたんだ

    ベルトルト「(咎めるつもりよりも…きっとそっちの方が強かったんだろうな…)」

    ベルトルト「(ライナーは、ホントに不器用に優しいからなぁ…)」クスッ

    ベルトルト「…サシャ」

    サシャ「はい」

    いつの間にか、また僕の向かいに座るサシャ
    僕は、口を開いた

    ベルトルト「ありがとう、今度、その相手に謝ってみる…君のおかげだ」

    サシャ「えへへ、そんな事ないですよ」

    サシャ「…でも、力になれたみたいで良かったです!」ニコッ

    ベルトルト「うん、ありがとう」

    ベルトルト「(…ホントに、パッと咲く花みたいに笑うな、この子)」
  68. 68 : : 2017/05/23(火) 20:51:23
    ベルトルト「…」

    サシャ「?どうしました?」

    ベルトルト「…なんでもないよ?ここ、花も咲いてるんだね」

    サシャ「ええ!可愛いですよねぇ」

    ベルトルト「花、好きなんだ」

    サシャ「ま、まぁ…普通に」

    ベルトルト「(女の子らしいなぁ)」フフ

    サシャ「何を笑ってるんですか?」ムスッ

    ベルトルト「ん、女の子らしいなって」

    サシャ「!…さ、さいですか」

    サシャ「ど、どうも…」

    ベルトルト「何かしこまってるの?」クスッ

    サシャ「だ、だって…そんな事、あんまり言われた事なくて…」

    ベルトルト「そうなの?…あ、そうだ」

    サシャ「?」
  69. 69 : : 2017/05/23(火) 21:40:19
    僕は近くの小さな花を摘んだ

    ベルトルト「確か、覚えてる通りなら…」

    サシャ「?」

    茎をぐるぐると絡めて、輪っか状にすれば…完成だ

    ベルトルト「はい、あげる」

    そう言って僕は、自分の手のひらには小さすぎるようにも感じる花の指輪をサシャに差し出した

    サシャ「これは…」

    ベルトルト「話、聞いてくれたお礼…これ位しかないけどね」

    サシャ「いえいえ!でも、ベルトルトって器用なんですねぇ…」まじまじ

    ベルトルト「あはは、これでも立体機動装置の整備だってしてるしね?」

    サシャ「それもそうですね」クスッ
  70. 70 : : 2017/05/23(火) 21:49:59
    サシャ「指輪なんて初めて送られました」フフ

    ベルトルト「僕も、初めて送った」

    サシャ「あら?そうなんですか?てっきり誰かにあげた事あるのかと…」

    ベルトルト「え?」

    サシャ「だってほら、すごく綺麗に出来てますし」

    サシャ「作り慣れてるのかな、と…」

    ベルトルト「あー…作るだけだよ、誰かにあげたのは初めてかな」

    サシャ「ほうほう…せっかくですし、付けてみましょうかね?コレ」

    ベルトルト「ん、どっちにつけるの?」

    サシャ「そうですね…あ、じゃあ」

    サシャ「ベルトルトがつけてくれませんか?」

    ベルトルト「え?僕?」

    サシャ「はい!」

    確かに、作ったのは僕だし、あげたのも僕だから…辻褄は合うけど…

    ベルトルト「そ、それじゃ…失礼して」
  71. 71 : : 2017/05/25(木) 07:08:34
    そっと、サシャの手を取る

    ベルトルト「(…細いな)」

    それを一番最初に思った
    細くて、白い…力を入れたら壊れてしまいそうな…
    でも、暖かい手…

    そのまま、彼女の右手の人差し指にそっと花指輪をはめた…

    不思議と、2人して黙ってた
    まるで…何かの儀式みたいに…
  72. 72 : : 2017/05/25(木) 07:15:20
    ベルトルト「…」スッ

    彼女の手から、指輪を持ってた方の手を離す

    ベルトルト「…はい、つけたよ」

    サシャ「ありがとうございます!」

    ニコニコと彼女は笑顔でお礼を言った
    いつもの、明るい彼女の笑顔

    サシャ「…」ギュ…

    ベルトルト「!サ、サシャ?」

    急に彼女が空いてる方の左手で僕の手ごと自分の手を握る…指輪を崩さないよう、そっと

    サシャ「…本当に、ありがとうございます」

    サシャ「大切にしますね」

    そうして笑う彼女の笑顔はいつもの笑顔とは違う
    フワリと、なんだか触った瞬間消えてしまいそうな…

    ベルトルト「(…でも、とても綺麗だな)」

    そう思える笑顔だった
  73. 73 : : 2017/05/27(土) 22:09:39
    帰り道、サシャはずっと僕があげた指輪を見ながらニコニコしてた

    サシャ「今日はすごく楽しかったです!」

    ベルトルト「ん、僕も」

    サシャが作ってくれたサンドイッチはとても美味しかったし、ライナー達に謝る決心も出来た

    ベルトルト「(…なんだか全部、サシャのおかげだなぁ)」フフ

    サシャ「ん?どうしました?」

    ベルトルト「いや、サシャはすごいなぁって思ってたんだよ」

    サシャ「そうですか?」えへへ

    ベルトルト「うん」

    素直にそう返事した

    サシャ「ふふ、お褒めに預かり光栄です」

    冗談交じりにスカートの裾を少しつまんで
    お嬢様みたいなお辞儀をする彼女に僕もクスリと笑みがこぼれた
  74. 74 : : 2017/05/27(土) 22:17:58
    サシャ「…私、狩り以外であまり外に出れなかったんです」

    ふと、サシャが語り出した

    ベルトルト「…」

    サシャ「余命宣告された後も、普通に体調がいい時は生活の事もありますし狩りをしてましたが…」

    サシャ「どうしても、それ以外で外に出るのは父はあまりいい顔をしませんでしたから」

    ベルトルト「そう、なんだ」

    サシャ「はい…だから今日、ピクニック行くと決めた時少しドキドキしてました」

    サシャ「発作が出たらどうしよう?天気が悪くなったらどうしよう?」

    サシャ「そもそも…ベルトルトが、貴方がイヤだと断ったらどうしよう?」

    サシャ「色んな不安がありましたけど、こうして貴方といい天気の中、発作もなく楽しめました」

    サシャ「…ありがとうございます、ベルトルト」
  75. 75 : : 2017/05/27(土) 22:26:39
    サシャ「あ、えっと…じゃなくて…」

    サシャ「…ありがとうな、ベルトルト」

    何故かもう一度、そう彼女は言い直した

    夕焼けを背に、少し後ろを歩いてた僕の方を振り向きながら笑顔で言うサシャに僕はどういたしましてと返す中、自身の心臓が

    ドキンッ

    そう大きく脈打つのを感じて…
    でも、それは勘違いだと信じたくて…
    思わなきゃ、いけなくて…

    色んな想いを混ぜ込んで行く僕の心臓は訓練所に着くまで、いや、ついてしばらくしても

    ドキンッ、ドキンッ

    そう脈打って、なんだか泣きたくなってきた
  76. 76 : : 2017/05/28(日) 15:43:42
    その日は、何もなかったんだ
    だけど…それは次の日に起きた

    いつもの夕食、またエレンとジャンが言い合いから取っ組み合いのケンカに発展した

    止めようというライナーに謝るチャンスかも知れないと僕も乗っかって、ジャンに落ち着くようにいなしてた時だった

    ジャン「ウルセェ!!…大体なぁ!」

    ベルトルト「?」

    ジャン「ベルトルト、お前昨日、芋女と出かけていたんだってなぁ?」

    ベルトルト「!」

    ジャン「兵舎中で噂だぜ!?〈影薄男と芋女が付き合ってる〉ってな!!」

    なんて事だ…よくよく考えれば誰かしら僕とサシャが出かけた事を知ったはずだ

    付き合ってなどいないけど、そこら辺は〈お年頃〉というやつな僕らだ

    噂なんて、尾ひれ背びれついて泳ぐもの
    すっかり忘れていた
  77. 77 : : 2017/05/28(日) 17:40:34
    そもそも、僕らはすでにいきなり一緒に食事を一緒にするようになったり、訓練で組むようになっていたから尚更だろう

    ジャン「羨ましいこったなぁ?…いや」

    ジャン「せっかくの彼女もあの芋女じゃあ、羨ましさすらねぇけどな?」

    そう言ってゲラゲラと笑うジャン

    ベルトルト「…」

    彼に対して、ここまでのイラつきを感じたのは初めてだったかもしれない

    ベルトルト「ジャン…」ギロッ

    ジャン「な、なんだよ…」タジ…

    何か言ってやらないと気が済まない
    口を開いて、声を出そうとした…その時だった
  78. 78 : : 2017/05/28(日) 17:43:20
    サシャ「ダメです!ベルトルト!」

    ベルトルト「!サシャ…」

    後ろから、サシャが僕の腕を掴んできた

    それでさらにざわつく食堂だけど、僕もサシャも気にする様子なく続けた

    サシャ「ダメです…貴方はケンカを止めようとして声をかけたのでしょう?」

    サシャ「それを…貴方まで一緒になってケンカしたら…教官に怒られる人を増やすだけです…」

    そう言ったサシャの言葉で僕は冷静さを取り戻す
    そうだ、僕はライナーに謝る為にも、ここでジャン達のケンカを止めなくてはいけないんだった

    ベルトルト「…ありがとう、サシャ」

    サシャ「…い、え……」

    ベルトルト「?」

    ふと、サシャの歯切れの悪いような話し方が気になったけど、どうしたのか気になる前にジャンがまた喋り出した
  79. 79 : : 2017/05/28(日) 19:34:21
    ジャン「へっ!お熱いこったな!」

    ジャン「お似合いじゃねえか!!女のクセに慎みねえ芋女と!!男のくせにウジウジしてる影薄男のペアなんてよ!?」

    ライナー「おいジャン!いい加減n…サシャ「いい加減に、してください」

    ライナーの制止を遮り、サシャがジャンに話した

    サシャ「私達は…貴方の期待しているような関係などでは、ありません」

    サシャ「…私、以上に…ベルトルトに、迷惑です」

    なんだ?なんなんだ?

    なんで彼女はこんなにも途切れ途切れに、歯切れ悪そうに話す?

    彼女はもっと…

    サシャ「…は、…ぅ…」ググッ

    ベルトルト「(!!まさか!?)」

    サシャ「だか、ら…やめ、てくださ…ッ!」ガクッ

    ベルトルト「サシャ!!」
  80. 80 : : 2017/05/28(日) 19:39:33
    なんて僕はバカなんだろう…
    歯切れが悪いんじゃなくて、発作の苦しさを耐え忍んでいたんだ…

    ベルトルト「サシャ!医務室に行こう!」

    サシャ「ベルト、ルト…」

    ベルトルト「喋らないで!!行くよ!!」

    ジャン「な、何が…」

    ベルトルト「…」ギロッ

    ベルトルト「…サシャ、立てる?」

    聞いておいて、無理だと分かった僕は彼女を抱えて医務室へと走った

    きっと、今頃食堂は騒がしいことだろう
    それでもいい、今は…

    サシャ「ハッ…ゲホッゲホッ!」

    ベルトルト「サシャ!もう少しでつくから!」

    この僕が抱えているこの子を…

    助けないと…
  81. 81 : : 2017/05/28(日) 22:45:04
    医務室に着いて、飛び込んで来た僕等を医務教官は驚きながらも入れてくれた

    ベルトルト「サシャ!!」

    医務教官「フーバー!!まず君は落ち着け!!いつも冷静さを欠いた者から死んでゆくと教えられなかったか!?」

    ベルトルト「っ!」

    サシャ「はっ…ベル、トルト…わた、しは…大丈夫、です、から…ゲホッ!」

    医務教官「ブラウス!!君も喋るな!!いつもの薬はどうした!!」

    サシャ「内側の…む、胸ポケット…に…」ゴホッ

    そこからは、慌ただしくも僕もなるべく手伝った
    そして、とりあえずサシャの発作は治った
  82. 82 : : 2017/05/28(日) 23:10:21
    サシャ「…」スゥ…スゥ…

    発作が落ち着き、少し眠ると言って眠りについた彼女から苦痛の表情はなかった

    ベルトルト「(…よかった)」

    医務教官「とりあえずは、大丈夫なはずだ」

    ベルトルト「ハッ!ありがとうございます!」敬礼

    ベルトルト「…あの、一つお聞きしてもよろしいでしょうか?」

    医務教官「…なんだい?」

    ベルトルト「医務教官殿は…サシャの、その…発作については知っていらしたのですか?」

    先ほど、医務教官はサシャに対して〈いつもの薬〉と言っていた
    それだけじゃなく、何も言わずにいきなり来た僕等に対し、適切に処置をした

    何も知らないはずはないだろう

    医務教官「…この子の父とは昔縁があってね?それでだよ」

    医務教官「といっても、私が出来る力添えなんて、彼女の常備薬を渡してあげる事と…」ジャラ

    医務教官「こうしてたまに、酷い発作の時だけに処置をしてあげてるだけさ」

    そう言いながらサシャから渡してもらったいつもの常備薬のケースを片手に医務教官は呟いた
  83. 83 : : 2017/05/28(日) 23:31:41
    医務教官「…よく、出来てるだろう?この木箱のケース」

    そのケースには、最初に僕が見つけた時と同じように、小鳥と、サシャのイニシャルが彫られてた

    医務教官「この鳥は、ブラウスが…自分で彫ったらしいぞ?…既に知っていたかな?」

    ベルトルト「…はい」

    医務教官「一人で家にいる時に、ケースが味気ないって言ってな」フフ

    医務教官「…こんなによく出来てるのにな」

    医務教官「これが、使われなくなる日がくればいいと思ってしまうのだよ」

    ベルトルト「…」

    そうだ、そのケースはサシャの命を繋げる薬のケースだから、無くては困る

    でも、もしサシャが元気になれれば
    それを使う事もないのに…

    医務教官「…フーバー、君はどれほど彼女の事を知っているんだい?」

    ベルトルト「…自分は、彼女がその薬が必要で、発作に苦しんでいて余命宣告されていると位しか…」
    医務教官「そうか…」
  84. 84 : : 2017/05/28(日) 23:39:03
    医務教官「…フーバー」

    ベルトルト「ハッ!」

    医務教官「…いつもありがとう」

    ベルトルト「え…」

    医務教官「実はね、最近彼女が薬を貰いに来る時訓練兵になったばかりの時とは違った表情なんだ」

    ベルトルト「?」

    医務教官「最初の頃は…まるで業務をこなすような、何も映さないような瞳で、医務室に訪れていたよ、ブラウスは」

    サシャは僕に言っていた
    好きな事をして死にたいと

    ベルトルト「(でも…やっぱり、絶望してなかったわけではなかったんだろうな)」

    自分の命が残りわずかと知って…

    医務教官「…だがね?」

    医務教官「最近は、なんだか少しニコニコしながら薬を貰いに来るんだよ」

    ベルトルト「?」
  85. 85 : : 2017/05/28(日) 23:44:56
    医務教官「聞いたら、〈最近は発作の時に君が近くにいてくれるから〉…そう言ってたんだよ」

    ベルトルト「!」

    医務教官「…歯痒いものだよ、元気になるとか、そんなものじゃないんだよ、既に」

    医務教官「この子は、本当に小さな幸せで満足してしまう子なんだ」

    医務教官「今は…辛い時に、君がいるというのが一番彼女を元気にしてくれているらしい」

    医務教官「薬なんかより、辛い時に隣にいてくれる人の存在の方が人を元気にするとはね」

    ベルトルト「サシャ…」

    僕の事を…そんな風に…

    医務教官「だからね、フーバー」

    医務教官「この子を、頼んだよ」

    ベルトルト「…ハッ!」敬礼
  86. 86 : : 2017/05/29(月) 00:03:18
    …この敬礼は、僕からすればただの形だけのものだ
    この壁内人類に捧げる心臓なんかない

    それに、いつか僕の目的の為に…
    余命が尽きる前のサシャを…殺してしまうかもしれないのだから
  87. 87 : : 2017/05/29(月) 00:09:14
    ベルトルト「(…それでも)」

    いつか、〈兵士〉を演じる僕を止めるその時までは

    サシャ()の隣にいていいのなら…
    それに甘えたいと思った

    だから…僕は

    ベルトルト「サシャの事、任せてください」

    医務教官「…別に、私はこの子の父ではないけどね」クスッ

    ベルトルト「ハハ」

    サシャ「…ん」

    医務教官「お、起きたか?」

    サシャ「あ、ハイ…すみませんでした」

    ベルトルト「サシャ、大丈夫?」

    サシャ「ベルトルト…」

    ベルトルト「…大丈夫だよ」

    サシャ「?」

    ベルトルト「僕は、サシャ…」
  88. 88 : : 2017/05/29(月) 00:11:39
    今だけは、こうして〈兵士〉をしている間だけは…
    この壁内人類に、じゃなくて

    ベルトルト「僕は、ずっと…君と一緒にいるから」

    サシャ「え…?」

    ベルトルト「…気にしないで」フフ

    君に、心臓を捧げるよ
  89. 89 : : 2017/05/29(月) 01:48:25
    サシャ「あ、そうだ…ベルトルト」

    ベルトルト「ん?」

    サシャ「運んでくれて、ありがとうございました」

    サシャ「…やっぱり、ベルトルトはとっても優しいです!」ニコッ

    ベルトルト「(…あーあ)」

    あまりにも、気付きたくない事に気付いてしまったものだと思う

    僕の、自身の心が

    彼女の笑顔で、こんなにも救われる自分がいることに、僕は気付いてしまった

    ベルトルト「(何を考えているんだか…)」

    結局、ライナーとアニが心配した通りになっちゃってるじゃないか…

    ベルトルト「(許されるはずが、あるわけないというのに…)」

    それでも、僕は…














































    ベルトルト「(君が好きだよ、サシャ)」
  90. 90 : : 2017/05/29(月) 07:11:31
    サシャは今夜はここで休むということになり、僕は医務室から出て、寮に帰ることにした

    ベルトルト「おやすみ、サシャ」

    サシャ「おやすみなさい、ベルトルト」

    ガララッ…ピシャリ

    ベルトルト「…ふぅ」

    ユミル「よぉ、ベルトルさん」

    ベルトルト「!?…ユミル」

    ユミル「おいおい、私だけじゃないぞ?」

    クリスタ「一応、私もいるよ」ヒョコ

    ベルトルト「クリスタまで…どうしたの?」

    ユミル「まぁ、あいつの具合を知りに、な」

    ベルトルト「そっか…もう大分楽になったみたいだよ、明日には元気になってると思う」

    クリスタ「そうなんだ、よかったぁ」ホッ
  91. 91 : : 2017/05/29(月) 07:16:22
    ユミル「…おい、ベルトルさん」

    ベルトルト「?」

    ユミル「今兵舎中で噂になってるというあんたとサシャの関係だが…」

    ベルトルト「…」

    ユミル「…ま、いいんじゃねぇか?」フッ

    ユミル「言われて悪くないと思うならそのままにしとけ」ケラケラ

    ベルトルト「…うん」

    ユミル「後はまぁ…」

    ユミル「〈昨日、高い所にある木ノ実取って欲しくてベルトルさん呼んでハシャいじまったせいで熱出した〉サシャが元気になればいつも通りだ」

    ベルトルト「…え?」
  92. 92 : : 2017/05/29(月) 14:43:56
    ユミル「ん、なんだ?」ニヤ

    ベルトルト「い、いや…」

    クリスタ「…大丈夫だよ」

    ベルトルト「!」

    クリスタ「私達、詳しくは…ううん、全然知らないけどさ…」

    クリスタ「サシャが、なんか隠してるなぁっていうのは知ってたから」

    確かに、よくよく考えれば合点がいく
    普通に考えれば訓練兵になってからもう大分経つのだから…

    僕以外に、サシャの発作を見てしまったりした人はいるかもしれない
    もしくは、薬の入ったピルケースを所持しているのを知ってる人がいたかもしれない

    ベルトルト「そっか…」

    ユミル「まっ、女神様のいう通り、私らはなぁんにも知らない」

    ユミル「一番、知ってんのはベルトルさん…あんただろうさ」

    ベルトルト「…」
  93. 93 : : 2017/05/29(月) 14:51:25
    ユミル「…あんまり、泣かしたりしたらぶん殴るからな?」

    ベルトルト「え!い、いやだから別に僕等は…」

    ユミル「わぁってるよ、だが…少なくともあんたはサシャに対して思うとこあるだろ?」

    ベルトルト「え、ぁ…そ、の…」

    ユミル「…フッ、ククク、冗談だ」

    ベルトルト「〜ッ」

    クリスタ「もうこれは確定かなぁ?」ニコニコ

    ベルトルト「ク、クリスタも結構いい性格してるんだね…意外」

    クリスタ「フフ、別に私はいい子ってわけじゃないからね」

    クリスタ「ベルトルト、サシャの事よろしくね」

    ベルトルト「…なんだか、さっきもこんなやりとりしたなぁ」アハハ
  94. 94 : : 2017/05/29(月) 14:53:34
    ベルトルト「まぁ…なるべくは頑張るよ」

    ベルトルト「(さて、そろそろライナーや、ジャンにも謝りに行こう)」

    ベルトルト「(この短い束の間の時間だけでも、〈兵士〉を演じるこの短い時を…)」

    君と、サシャと一緒に楽しみたいと
    僕は…本当に思ったんだ
  95. 95 : : 2017/05/29(月) 15:28:58
    ーーーーーー
    ーーーー
    ーー

    サシャ「…ん」パチっ

    サシャ「…」ムクリ

    サシャ「んー…」ゴシゴシ

    ミカサ「サシャ、起きた?」

    サシャ「わっ…ミ、ミカサ?」

    ミカサ「ええ、私…でも、サシャ」

    ミカサ「まだ、起床しなくてはいけない時間までひどく、時間が余ってる」

    ミカサ「もう少し、眠るべき…ただでさえ、最近は忙しい」

    サシャ「そうですね…そうしましょう」

    ミカサ「…サシャ」

    サシャ「はい?」

    ミカサ「…髪、伸びた?」

    サシャ「んー、どうでしょう?」

    サシャ「今度、また切りましょうかね?」

    ミカサ「…もし、そうしたいなら私が切ろう」

    サシャ「ありがとうございます、ミカサ」
  96. 96 : : 2017/05/29(月) 15:30:26
    サシャ「それじゃ、また寝ますかね」

    ミカサ「ええ、おやすみサシャ」

    サシャ「おやすみなさい、ミカサ」

    サシャ「…」

    サシャ「(…なんだか)」

    サシャ「(懐かしい夢を見た気がしました)」

    ーーーーーーーー
  97. 97 : : 2017/05/29(月) 15:36:24
    なんで、なんでなんだろうな…
    なんで、こんなにも世界は残酷なんだろうな…

    分かりません、でも…それ以外なら分かる事は
    たくさんありますよ

    貴方が優しい人なこと
    貴方が辛い思いをしてること

    貴方が…私を…

    うん、ありがとう
    それだけ聞ければ十分だ

    それじゃ、またね
  98. 98 : : 2017/05/29(月) 15:48:57
    …あれから、一年以上も経つのか
    そんな思いで、壁の上に横たえていた自分の身体を起こした

    ベルトルト「…」

    ライナー「どうした?寝れないのか?」

    ベルトルト「ライナー…ああ、そうかもしれない」
    苦笑しながら、彼の言葉に応える
    そうだ、僕は…

    あれから皆に巨人である事がバレて、決別したんだ

    ベルトルト「(…サシャとも)」

    ベルトルト「…」

    ライナー「…なあ、ベルトルト」

    ベルトルト「なんだい、ライナー?」

    ライナー「…最悪、攫ったっていいんじゃねぇか?俺は反対しねえぞ」

    ベルトルト「!…そんなことしたって、無駄だと思うなぁ…」ハハ

    だって、サシャは〈兵士〉だから
    板挟みにされるようなものがない〈兵士〉そのものだから…

    たとえ僕が巨人と知っても、ブレードを向ける覚悟がある、サシャは…強いから

    ベルトルト「(…でも)」

    もし、少しでも僕にブレードを向けることを躊躇してくれたら…

    ベルトルト「(歪んでるかな?僕…)」

    少し、嬉しいと思ってしまってるんだ…
    そうだったらいいとも、思えてしまってるんだ
  99. 99 : : 2017/05/29(月) 15:59:10
    でも、僕はそんなサシャを殺せるかな?
    だったらむしろ、嫌われていたいな…

    ライナー「…ったく、シャキッとしろよ」バシッ

    ベルトルト「った…ひどいなぁ」

    ライナー「男は、時にはバクチしなきゃだ」

    ライナー「…攫ってでも嫌われているようなら諦めつくだろ?」

    ベルトルト「…」

    ライナー「いっそ戦士長に内緒でサシャだけでも攫っちまえ」

    ベルトルト「あはは、そんな余裕あるかなぁ」

    ああ、ホントに…ライナー
    君は僕の最高の親友だ

    僕がサシャへの気持ちを君に言った時、君は何一つとして責めたりしなかった

    むしろ、僕がサシャと付き合えるようにユミルとかと色々してくれた

    ベルトルト「…ライナー」

    ライナー「なんだ?」

    ベルトルト「…ありがとう」

    結局、サシャと付き合う事は出来なかったけどそれでも、ライナーのおかげでサシャとの思い出を作れたんだ…

    いつか、自分達を苦しめるかもしれないと分かっていても…君は、許してくれた

    それを伝えたかった

    ライナー「…いや、いいんだ」フッ

    ライナー「…作戦開始の時間になるまでまだ少し時間がある、寝とけ」

    ベルトルト「そうするよ」
  100. 100 : : 2017/05/29(月) 16:05:08
    そして、夜が明ける頃

    きっと、 サシャ()もいるだろう調査兵団が壁を塞ぎにウォール・マリアに来た

    作戦通り、僕はジーク戦士長に投げてもらうために樽の中に入って待機していた

    ベルトルト「(さっきはライナーとあんな事話してたけど、やっぱり…サシャ)」

    サシャは、僕が…いや、僕かすら分からないけど
    ここで…死んでもらうしかないだろう

    サシャ一人捕虜にしたとして、何か有益な情報が手に入るかと言われればほぼ確定でノーだ

    リスクを、増やしてしまうだけだ
    そんなの、ジーク戦士長が許すはずがないんだ
  101. 101 : : 2017/05/29(月) 16:21:00
    ベルトルト「(…でも)」

    君の隣にいれなかった事はきっと…いや絶対
    僕の残り少ない人生で…

    一番の、後悔になるんだろうな…
  102. 102 : : 2017/05/30(火) 19:44:10
    オォオオォオォオオォオォオォオオ!!!

    ライナーからの合図、戦士長が僕の入った樽を壁の向こうへと投げた

    ベルトルト「(どこだライナー!?今行く!!)」
  103. 103 : : 2017/05/30(火) 19:50:47
    地面との距離からして

    ベルトルト「(今だ!!まずはここらを…吹き飛ばす!!)」

    そう思ってた僕の目にうつったのは

    ベルトルト「!?」

    ベルトルト「ッ!ライナァァァア!!」バカッ

    巨人体から剥き出しになって、頭部が吹き飛ばされたライナーだった
  104. 104 : : 2017/05/30(火) 22:05:05
    お疲れ様
    頑張って
  105. 105 : : 2017/05/30(火) 23:07:21
    >>104
    Zさんコメントありがとうございます!
    お気遣い、本当にありがとうございます(^^)
  106. 106 : : 2017/05/31(水) 07:06:12
    ベルトルト「ライナー…?」

    心臓に手を当てると、まだ彼の心臓は生きていると主張した

    ベルトルト「(よかった…)」

    ベルトルト「でも、まさか君がここまで追い詰められるなんてな…」






























    サシャ「そりゃそうですよ、私達だって無力のままではいられませんから」
  107. 107 : : 2017/05/31(水) 07:10:04
    ベルトルト「!!?」

    振り向いた
    そこには、いつも通りと言わないばかりの表情でサシャが屋根の上にいた

    サシャ「お久しぶりです、ベルトルト」

    ベルトルト「サ…シャ…なん、で」

    さっき見た限りでは僕が降ってくることを知った調査兵団は皆僕から距離を取ろうとしてたはずなのに…

    サシャ「そりゃ、貴方がライナーにトドメを刺すとは思えませんでしたから」フフ

    サシャ「…やっぱり、貴方は優しいままですね」

    ベルトルト「ッ!」
  108. 108 : : 2017/05/31(水) 07:16:47
    サシャ「どうです?そこじゃなんですから…こっちに来て少しおしゃべりしませんか?」

    ベルトルト「…時間稼ぎのつもり?」

    サシャ「…最初は、多分、そのつもりでしたよ」

    サシャ「…でも、やっぱりダメですね」

    自嘲じみた顔で君は僕を見下ろす

    サシャ「やっぱり、貴方の声が聞きたいだけでしたよ…私は」

    ベルトルト「…」

    サシャ「ベルトルト…こっちに来て、座って、話ませんか?」

    ベルトルト「君が、こっちに来たりは…しないのかい?」

    サシャ「あははっ流石にライナーの背中で喋るのはちょっと…」

    サシャ「それに、ライナーにも聞かれちゃうじゃないですか」

    ベルトルト「…」
  109. 109 : : 2017/05/31(水) 07:49:17
    僕は、どうやら自分が思っている以上に過去を捨てられない人間だったらしい…

    ベルトルト「…それも、そっか」ハハ

    いつの間にか僕は、今はもう昔のように感じる
    訓練兵時代のように笑ってた

    サシャ「他の人には、私が既に言ってますから、多分大丈夫ですよ」

    ベルトルト「ん、ならちょっと隣失礼するね」

    そういって僕は彼女の隣まで飛んで、腰掛けた
  110. 110 : : 2017/05/31(水) 07:54:30
    ベルトルト「…最近、どう?」

    サシャ「…なんてことありませんよ」

    サシャ「ちょっと革命起こしただけです」

    ベルトルト「それなんてことなくないかな!?」

    サシャ「あははっ」

    サシャ「ベルトルトの方はどうです?」

    ベルトルト「僕?…まぁ、この日の為の準備に追われてたかな」

    サシャ「それは大変ですねぇ」

    ベルトルト「でも、職務怠慢かな?今の僕」

    敵であるはずの君と、こうして雑談してる
    周りに兵士達がいるのに

    囲まれていってるというのに、どこか僕の心は穏やかな状態だった

    サシャ「…ベルトルト」

    ベルトルト「なに?」

    サシャ「…なんでもありません」

    ベルトルト「?」
  111. 111 : : 2017/05/31(水) 08:06:51
    サシャ「…そういえば、ベルトルトはよく背が高いからーって巨人云々ってコニーにからかわれた事ありましたね」クスッ

    ベルトルト「あの時は生きた心地がしないよ」

    サシャ「フフ、コニーもまさか本当にベルトルトが巨人になれると思って言ったわけではないでしょうけどね」

    ベルトルト「だといいけどね…」

    サシャ「…はぁーあ」

    ベルトルト「さっきからどうしたの?」

    サシャ「…」ニコ

    ベルトルト「??」

    今日の彼女は少し変だ
    意味もなく名前を呼んだり、あからさまに話題を変えたり…

    まるで、言いたい事があるのに、それを言うべきか悩んで、他の事に逸らしてるみたいな…
  112. 112 : : 2017/05/31(水) 08:23:54
    ベルトルト「…」

    サシャ「…ねぇ、ベルトルト」

    ベルトルト「なに?」

    サシャ「ベルトルトは…私を殺しますか?」

    ベルトルト「…殺さなきゃ、とは思ってる」

    サシャ「…さいですか」

    サシャ「私も、殺されるならベルトルトがいいですねぇ…ライナーや他の巨人なんかよりずっと」

    ベルトルト「…サシャは、生きたくないの?」

    サシャ「…」キョトン

    サシャ「ベルトルト、忘れましたか?」

    サシャ「私、余命宣告されてるような人間ですよ?今更…そんな願望は捨てちゃいましたよ」
  113. 113 : : 2017/05/31(水) 08:26:40
    ベルトルト「…殺さなきゃ、とは思ってるんだよ」

    ベルトルト「でも…君には」

    例え、周りのなにもかもが失われる事になったとしても…

    ベルトルト「僕は…生きてほしいよ…」

    サシャ「…やっぱり、優しいですよね」

    サシャ「そんな、貴方だから…」

    ベルトルト「?サシャ?」

    サシャ「貴方…だから…ッ!ゲホッ!」

    ベルトルト「!?サシャ!!」
  114. 114 : : 2017/05/31(水) 08:32:06
    サシャ「ゲホッゴホッ!!」

    ベルトルト「サシャ!待っててくれ!今薬を…」

    サシャ「ッ!」ガシッ

    ベルトルト「!…サシャ?」

    いつものようにサシャのポケットから薬を出そうと思って手を伸ばすと、腕を掴まれた

    サシャ「…」フルフル

    彼女は、何故か…首を横に振った

    ベルトルト「なん、で…薬を飲まないと…」

    サシャ「ゲホッ…もう…」
  115. 115 : : 2017/05/31(水) 08:34:02

    もう、薬は飲まないことになったんですよ

    多分、死ぬなら今日です

    無慈悲に、理不尽に、一方的に…
    まるで分かってたように君はそう僕に告げた
  116. 116 : : 2017/05/31(水) 08:38:42
    ベルトルト「嘘…だ…」

    サシャ「ゲホッゴホッ!!もう、手の…施し、ようが…なく、て…」

    サシャ「でも、せめて…今日…ゴホッゴホッ!」

    ベルトルト「サシャ、ダメだ…」

    サシャ「貴方に…ッ、会って、から…ゲホッ!」

    ベルトルト「それ以上…喋ったら…ダメだよ…」

    君の身体の事もあったけど…なにより

    せっかく、僕が…
    捨てようとしたものが…溢れてしまう…

    そう言いたかった
  117. 117 : : 2017/05/31(水) 22:35:25
    サシャ「ゲホッ!ゴホッ…ガハッ!?」

    ベルトルト「!?」

    ビシャッ…そんな音がした
    僕と君の間に赤いものが流れた…

    サシャ「ごめん、なさい…ベルト、ルト…血が…つい、て…」

    ベルトルト「いいから!!…大丈夫だから」

    ベルトルト「ダメだよ…これ以上…」

    サシャ「ベ…ルト、ルト…お願いです」

    ソッ…とサシャは血のついた自身の手のひらを僕の頰に添えた

    ベルトルト「サ、シャ…」

    サシャ「私、殺さ、れるなら…ッ!ベルト、ルトが…いいんです…ゴホッ!」

    ベルトルト「…」
  118. 118 : : 2017/05/31(水) 22:41:32
    サシャ「あなた…が、わた、しを…ッ、ゲホッ!カハッ!!」

    サシャ「殺さ、なきゃと…思えて、いる…今」

    サシャ「どうか…お願いです…」

    サシャ「おね…が、い…ベルトルト…ゲホッ!!ゲホッ!!」

    ベルトルト「サシャ…!」

    サシャ「ガハッ!!ゴホッ!ゲホッ!」

    どんどん、サシャと僕が
    サシャ自身の血で汚れてゆく

    ベルトルト「(いやだ…いやだ…!)」

    サシャ、確かに僕には君を殺さなきゃとは思ってる
    でも、殺したくはないんだ…

    君を、殺す覚悟なんて…
    君の死を見届ける覚悟なんて…

    ベルトルト「最初っから…持ってないよ…!」
  119. 119 : : 2017/05/31(水) 22:49:47
    涙が頬を伝っていく
    君を失ってしまう悲しみ
    君を失った世界で生きていかなくてはいけなくなるかも知れぬ恐怖

    君を…君ともっと一緒にいたいという願いが
    叶わないと分かる絶望

    それらが全て頬を伝って、彼女の赤を少しだけ薄めて、共に流れいく

    サシャ「ベルトルト…」ゼェッ…ゼェッ…

    最早息も絶え絶えな彼女、分かってる
    彼女の望みを叶えられるのは僕だけで
    僕がその望みを叶えたくない位…

    ベルトルト「(だって…まだ…)」

    ベルトルト「僕、まだ君に伝えたいこと、たくさんあるんだよ…?」
  120. 120 : : 2017/05/31(水) 22:58:04
    ベルトルト「僕…僕は…!…!?」

    サシャ「だぁめ、ですよ…」フッ

    僕の口に彼女の人差し指が当てられる

    サシャ「…未練、作らせないでください」

    ベルトルト「ッ!!」ギリッ

    サシャ「…でも、そうですか」

    サシャ「…ありがとう、な?ベルト…ルト」

    サシャ「私を、ゲホッ!…殺したく、ないと…思って、くれて…」フラッ

    ベルトルト「サシャ…!」

    とうとう自身の身体を支えられない彼女の身体を抱きとめる

    どうか、どうかこのままどこにも行かないでくれ…

    サシャ「…ベルトルト」

    ベルトルト「サシャ?」

    僕の腕の中で僕を見上げるサシャ
    口から血を流して…

    サシャ「…」ニコッ

    君は、まるでいつものように…笑って
  121. 121 : : 2017/05/31(水) 22:59:07


















    サシャ「大好きです」

    そう言って、瞳を閉じた












  122. 122 : : 2017/05/31(水) 23:00:41
    ベルトルト「…サシャ?」

    サシャ「…」

    ベルトルト「…待ってよ…」

    まだ、僕だけ…

    ベルトルト「何も伝えて…ないじゃないか…!」

    ふと、周りの気配が一気に距離を詰めてきた
  123. 123 : : 2017/05/31(水) 23:05:32
    ベルトルト「!!」

    ミカサ「ッ!」ブン!

    ベルトルト「グッ!?」

    サシャを抱えたままだったから上手く避けれなくて僕の身体から

    右腕

    ハンジ「ハァッ!」ズバンッ

    左足

    ジャン「あぁああ!!」ヒュッ…

    左腕が飛んでいく

    ベルトルト「ハァ…ハァ…!」

    ジャン「よぉ…ベルトルト」

    コニー「お、おい!?サシャ…!?」

    ベルトルト「…」

    ハンジ「これは一体、どんな状況かな?」

    ベルトルト「…」

    ハンジ「今こうしてる間にも、君は巨人化出来るはずだ…なぜしない?」

    ハンジ「彼女は…サシャは一体…」
  124. 124 : : 2017/05/31(水) 23:09:34
    調査兵団の皆が皆、サシャに一体何があったと騒ぐ中、一番静かな彼女に僕は声をかけた

    ベルトルト「…ミカサ」

    ミカサ「!」ピクッ

    ベルトルト「ミカサは、君は何も知らなかったのかい?サシャのこと…」

    コニー「は、はぁ!?お、おいどういう事だよ!?なぁ!?」

    ミカサ「…私は、全部知ってたわけでは、ない」

    ミカサ「ただ、サシャが…時々苦しそうにしてるのは知ってた」

    ジャン「は…?!」

    ミカサ「サシャが…なにかしら病気だったのではないかと…思ってはいた」

    アルミン「サシャ…が?」
  125. 125 : : 2017/05/31(水) 23:17:02
    ベルトルト「そっ、か…」

    本当に、全部を教えてくれてたのは僕だけだったんだなと、こんな状況で嬉しくなってしまった

    ベルトルト「…サシャ」

    もう両腕もないし、気力もないから少し顔を寄せるだけだった

    ベルトルト「…なんで、僕を」

    ベルトルト「僕なんかを、好きになんか…ッ!
    なっちゃったんだよ…!」

    周りの人達が静かだ
    このまま僕は殺されるのだろうか?

    それはそれでいいかもしれない
    だってもう、彼女はいないんだ…

    急に大きな足跡、そして立体機動の音が近づくのが聞こえた
  126. 126 : : 2017/05/31(水) 23:28:31
    ハンジ「!!あれは…マズイ!!」

    四足歩行「…」ガブッ

    ジャン「しまった!! ライナー()が!!」

    鎧の身体からライナーを齧りとった仲間と、あちらで苦戦したのだろう腕や足が欠損した戦士長がいた

    ジーク「君らの兵長しつこ過ぎない?」

    ジーク「…」チラッ

    戦士長が僕を見つめた

    ジーク「ベルトルト、分かってるかもだけど」

    そう、この状況
    周りが兵士に囲まれてる状況で、僕まで助けている余裕なんかない

    ベルトルト「覚悟は出来てます」

    ジーク「…すまない」

    そう言い残して、戦士長はライナー達と共に去っていった

    ベルトルト「(…あーあ)」

    死んじゃうなぁ
    どんな風に殺されるんだろ?

    そんな呑気な事を考える僕の前で、とんでもない会話がされた
  127. 127 : : 2017/05/31(水) 23:36:01
    コニー「兵長!!サシャが!」

    リヴァイ「…そうか」

    ジャン「早く注射を!今ならベルトルトを食わせて間に合わせられる!!」

    ベルトルト「…え」

    注射?僕を食わせる?

    ベルトルト「(…まさか!!)」ハッ

    どうやってかなんて知らないけど
    巨人化の薬を手に入れたんだ

    ベルトルト「(それを…サシャに打てば)」

    僕や、ライナー、エレンのように13年のタイムリミットが始まるけど…

    今、この場ではサシャを助けられる

    僕の中でそれは故郷に帰れる以上に今は魅力的で、最高の橋渡しとも言えた
  128. 128 : : 2017/05/31(水) 23:38:51
    なのに…

    フロック「エルヴィン団長が…瀕死の重傷です」

    ベルトルト「(なんで…ここで…)」

    世界の残酷さを思い知らされなきゃいけないんだよ
  129. 129 : : 2017/05/31(水) 23:43:53
    ああ…最初はサシャを助けてくれと嘆いていたはずのコニーもジャンも…
    エルヴィン団長という、人類が失ったら痛手となる人物を目の前にして…

    コニー「…ッ!」グググッ

    ジャン「…ク、ソが…!」ギュッ…

    サシャを捨てる覚悟をしてしまう

    それはそうだ

    アルミンや、ミカサ、ハンジ分隊長やリヴァイ兵長ならまだ皆、悩んだだろう…

    でも、サシャは…素晴らしい兵士だ
    それでも、エルヴィン団長と比べなくてはならないのなら…

    皆、エルヴィン団長だろう
    それだけじゃない…

    ベルトルト「(サシャはここに…死ぬ覚悟をして来てしまってるんだ…)」

    それを尊重しようとするのもまた優しさと思う者達が、1人、また1人とエルヴィン団長に注射をと…

    サシャを、仲間を捨てる選択をする
  130. 130 : : 2017/05/31(水) 23:48:48
    当の食べられる本人である僕を置いていって
    皆が…サシャを切り捨てようとする

    ベルトルト「(…ダメだ)」

    そんなのダメだ
    認めたくない、認めない

    サシャは言ってたんだ
    僕に殺されたいって…

    ベルトルト「(これじゃ…)」

    仲間に見殺しにされてしまう

    それだけは、いやそれ以上に…

    サシャが死ぬのを一時の方法とはいえ防げる
    方法が今目の前にあるんだ

    ベルトルト「(諦められるか…)」

    諦めて…たまるか!!
  131. 131 : : 2017/05/31(水) 23:53:24
    ベルトルト「…ぅ…ぉお…っ」

    ハンジ「!!まさか、巨人化する気か!!」

    ベルトルト「ッ!させるかぁぁぁあああああああああああああああああ!!!」

    ハンジ「皆っ飛べ!!」

    カッ

    ドォォオオオオォォォオォォオオオオオ!!!

    ジャン「うっ!」

    アルミン「うわっ!?」

    ベルトルト「(サシャだけは!!)」

    リヴァイ「!」

    僕は、腕だけの巨人体で
    急に飛ばなくてはいけなくなった兵長から薬を奪う

    ベルトルト「(一か八かだったけどいけた!)」

    リヴァイ「クソッ!!止めろぉお!!」
  132. 132 : : 2017/05/31(水) 23:59:39
    周りの兵士が来る前に薬を僕は取った
    再生した腕で素早く注射を取り出す

    ベルトルト「(…サシャ)」

    確認をしなくてはと急いで彼女の胸に手を当てた

    僅かに、トクン、トクンとなっている彼女の心臓はこのままなら恐らく数分とせず完全に、永久に止まる事だろう

    ベルトルト「(…ごめんね、サシャ)」

    こんな方法しか取れなくて
    こんな事しか出来なくて

    こんな重い想いを…君に背負わせて
  133. 133 : : 2017/06/01(木) 00:00:02

    ベルトルト「(でもサシャ…僕は)」

    きっと、君に負けない位
    君が好きだよ
  134. 134 : : 2017/06/01(木) 00:05:06
    君の元気な笑顔が、君の瞳が
    君の声が、君の優しく撫でてくれる手が

    全部が全部…好きだ

    ベルトルト「(隣にいることが出来なくて…ごめんね?)」

    それでも、一緒にはいるから
    だから…

    ベルトルト「(どうか、サシャ…)」

    僕のことを許してなんて言わないから


















































    ベルトルト「(僕のこと…忘れないでくれ)」

    僕の (心臓)を、君に捧げるから
  135. 135 : : 2017/06/01(木) 00:07:09

    最後に、これ位はいいかな?

    ベルトルト「(サシャ…愛してる)」

    口づけをして、彼女の首筋に注射を打った
  136. 136 : : 2017/06/01(木) 00:12:15
    なんで、なんでなんでしょう…
    なんで、こんなにも世界は残酷なんでしょう…

    分からない、でも…それ以外なら分かる事は
    たくさんあるよ

    君がとても優しい人なこと
    君が今まで頑張って来たこと

    僕が、君を愛してること

    ありがとうございます
    でも、やっぱり…

    もう少し、貴方といたかった

    ごめんね?
    でも、ずっと一緒にはいるからね

    それじゃ、またね?サシャ
    もう、ここには来ちゃダメだよ?
  137. 137 : : 2017/06/01(木) 00:17:09
    ーーーーーー
    ーーーー
    ーー

    「…シャ、サ…」

    「サシャ!?」

    サシャ「!!」ハッ

    コニー「大丈夫か?急にぼーっとしだして…」

    サシャ「あ、あれ…私…」

    私、今までなにを?

    ジャン「覚えてねぇのか?」

    ミカサ「今日、壁外調査をして、とうとう海についた…でも」

    ミカサ「…サシャ、貴方は海を見た瞬間、ぼーっとしだした」

    ミカサ「それに、今、貴方は…」

    サシャ「?」

    ミカサ「…泣いてる」

    サシャ「ぇ…あ…」

    本当だ、私の頰…濡れとる…

    サシャ「…」

    さっきのは…ベルトルトの、記憶?
  138. 138 : : 2017/06/01(木) 00:20:22
    私が食べた…彼の…

    サシャ「…ッ!」ボロボロ

    コニー「うぉわ!?ど、どうした?!」

    アルミン「ど、どうしよう…あいにく今はハンカチがないし…」

    サシャ「へ、平気…です」

    サシャ「…ちょっとだけ、ちょっとだけ思い出してただけですから」

    私の大好きな、彼の記憶を

    サシャ「(ああ、そうだ)」

    私は、あの後、ベルトルトが兵長から注射器を奪って私に薬を打ったことを知った

    私は…彼に生かされた
  139. 139 : : 2017/06/01(木) 00:22:23
    感動的だなー
  140. 140 : : 2017/06/01(木) 00:23:11
    >>139
    東京エービさんコメント、お気に入り登録ありがとうございます!
  141. 141 : : 2017/06/01(木) 00:25:05
    敵であるはずの彼に…
    周りは私に注射を打ったのはエルヴィン団長に打たれるくらいなら位にしか感じなかったものもいれば

    私がベルトルト達の仲間…
    内通者ではないかと疑うものもいた

    しかし、ベルトルト達と違い私は昔から住んでる
    私の村、ダウパー村の住民達からの証言もとれ私を疑う人はいなくなった
  142. 142 : : 2017/06/01(木) 00:29:39
    皆が、私とベルトルトの関係をどう思っているかはこの際なんでもよかった

    今、こうして彼の記憶に触れた
    私への愛に溢れた、優しくて、切ない彼の記憶…

    サシャ「(…貴方は、こんなにも私を好きでいてくれたんですね…)」

    サシャ「ッ!…ぁ」グスッ

    私が急に泣くものだから皆が慌てる
    それを大丈夫、大丈夫とたしなめながら

    彼の記憶に、彼と私の記憶に触れる

    優しくて、暖かくて…
    こうして見てしまうと泣きそうになる…そんな記憶
  143. 143 : : 2017/06/01(木) 00:33:04
    ベルトルト…ごめんなさい
    貴方がこんなにも私を思ってくれていたのに…

    私は、最後の最後まで自信がなくて…貴方の口を塞ぎました…

    貴方がとても優しいのを知っていて…

    貴方にとっては辛いだけの頼みばかりしました…

    貴方が、貴方がいない世界は…

    サシャ「(寂しいですよ…ベルトルトッ)」

    その日、私はベルトルトに生かされたと知った日のように髪を切ろうと思っていたけれど…

    ミカサに、丁重にお断りさせてもらった
  144. 144 : : 2017/06/01(木) 00:34:09
    ベルトルト、貴方が文字通り命を賭して繋いでくれた私の命

    貴方がくれた、この命

    私は絶対…無駄にはしません
  145. 145 : : 2017/06/01(木) 00:41:25
    ーーーーーー

    晴れた日の、カーテンを緩やかに動かす風が心地よい朝の…兵舎の私室

    そこにある小さなテーブルの上
    そこには、いつからか薬などではなくて…自身のお守りを入れている小さな小鳥とイニシャルが彫られた木箱のケース

    サシャ「…」

    それを開けると、中にはいつかの小さな花の指輪

    サシャ「つい、嬉しくて押し花にしちゃったんですよね…子供っぽかったでしょうか?」

    それでも、貴方からもらったものは、なるべく全て大切にしたいから

    それを閉めて、ケースの蓋に軽いキスを落とした

    サシャ「(この指輪も…命も…)」
  146. 146 : : 2017/06/01(木) 00:43:31
    サシャスキーさんまだ書いていたんですか!!
    サシャが本当に好きなんですね。
  147. 147 : : 2017/06/01(木) 00:45:22
    >>146
    東京エービさんコメントありがとうございます!
    そうですね、サシャは本当に好きですw
    第1作のマルサシャはもっと寝ないで書いてましたけどね(苦笑)
  148. 148 : : 2017/06/01(木) 00:45:33
    貴方からもらったもの全て、愛おしい

    サシャ「(…いつまでも、私は)」

    貴方を愛しています、ベルトルト
  149. 149 : : 2017/06/01(木) 00:49:09
    私は兵士だから、どうやったって…この命を…

    貴方の大切だったものに使うのには限界があるだろうけれど…

    サシャ「(それでも…心だけは)」

    勇敢な戦士でも、兵士でもあった貴方に捧げます

    そうして、いつもの敬礼をした時…少しだけ

    心臓の音が、まるでもう一つあるみたいに響いたのは…気の所為だったのかもしれない

    それでも…

    サシャ「…それじゃ、今日も頑張りますね」

    ケースをまたテーブルに置き私室を出た
  150. 150 : : 2017/06/01(木) 00:52:51
    ケースの中、押し花として残る小さな紫色の花
    花の名前は…シオン










































    花言葉は…「追憶」「君を忘れない」
  151. 151 : : 2017/06/01(木) 00:55:57
    …はい!完結です!(・∀・)ノ
    初の書ききったベルサシャはまたまた付き合わないendその2となりましたね…
    さらに言えば短編以外で初の死ネタ…

    皆さんはいかがでしたでしょうか?
    死ネタは苦手な方もいると思いますので少々不安です…(汗)

    しかし、少しでもベルサシャいいなと思えたのでしたら!!
    サシャ好き執筆者冥利に尽きます!!

    それでは!ここまで読んでくれた皆様ありがとうございました!!m(_ _)m
  152. 152 : : 2017/06/01(木) 00:56:41
    良かったです。
  153. 153 : : 2017/06/01(木) 00:59:39
    >>152
    東京エービさんコメントありがとうございます!
    良かったと思えたなら幸いです(*^^*)
  154. 154 : : 2017/06/01(木) 01:01:08
    サシャスキーさんがss書いてる時間と僕が浮上する時間がほぼ同じ( ・ω・)
  155. 155 : : 2017/06/01(木) 01:03:25
    >>154
    え?そうなんですか?(苦笑)
    なんというかすごい偶然ですね…
    私は昼間書けないので夜に書いてます
    昼間もなるべく書きますが…
  156. 156 : : 2017/06/01(木) 01:36:46
    クソ面白い.....
  157. 157 : : 2017/06/01(木) 06:57:45
    >>156中二のミカンさんコメントありがとうございます!!
    面白かったのなら良かったです!!
  158. 158 : : 2017/06/04(日) 20:06:52
    最後の花言葉で全身に鳥肌がたったんだが


    メッチャ面白かったですよぉぉぉぉ!( ‘ω‘ )

    d(´՞ةڼ`)bイエァァァァアアアアア
  159. 159 : : 2017/06/04(日) 20:16:25
    >>158
    心の充電器さんコメントありがとうございます!
    花言葉が好きなのでつい自分のssにも書いちゃいますねw
  160. 160 : : 2017/08/23(水) 14:42:22
    LIGHTさん、お気に入り登録ありがとうございます!!(^^)
  161. 161 : : 2017/08/23(水) 23:33:08
    凄く良かったです!基本、ベルアニを見るんですけど……これは、いいですね。

    サシャ好きになるかも………笑
  162. 162 : : 2018/04/27(金) 05:53:28
    はっ!たいした事ねぇなぁ、全然面白くなかったぜ(ボロボロ(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)ボロボロ)「感動したなんて言えない…」ボソッ…
  163. 163 : : 2018/10/09(火) 19:46:34
    ウワーン、ベルサシャは何でくっつかないんだ~( ;∀;)
  164. 164 : : 2019/02/19(火) 23:51:51
    クッソガァァァァァァァァァァァベルトルトォォォォォォォォォォ何でベルサシャはくっつかないのがおおいんだよー
  165. 165 : : 2020/10/27(火) 14:13:09
    http://www.ssnote.net/users/homo
    ↑害悪登録ユーザー・提督のアカウント⚠️

    http://www.ssnote.net/groups/2536/archives/8
    ↑⚠️神威団・恋中騒動⚠️
    ⚠️提督とみかぱん謝罪⚠️

    ⚠️害悪登録ユーザー提督・にゃる・墓場⚠️
    ⚠️害悪グループ・神威団メンバー主犯格⚠️
    10 : 提督 : 2018/02/02(金) 13:30:50 このユーザーのレスのみ表示する
    みかぱん氏に代わり私が謝罪させていただきます
    今回は誠にすみませんでした。


    13 : 提督 : 2018/02/02(金) 13:59:46 このユーザーのレスのみ表示する
    >>12
    みかぱん氏がしくんだことに対しての謝罪でしたので
    現在みかぱん氏は謹慎中であり、代わりに謝罪をさせていただきました

    私自身の謝罪を忘れていました。すいません

    改めまして、今回は多大なるご迷惑をおかけし、誠にすみませんでした。
    今回の事に対し、カムイ団を解散したのも貴方への謝罪を含めてです
    あなたの心に深い傷を負わせてしまった事、本当にすみませんでした
    SS活動、頑張ってください。応援できるという立場ではございませんが、貴方のSSを陰ながら応援しています
    本当に今回はすみませんでした。




    ⚠️提督のサブ垢・墓場⚠️

    http://www.ssnote.net/users/taiyouakiyosi

    ⚠️害悪グループ・神威団メンバー主犯格⚠️

    56 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:53:40 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ごめんなさい。


    58 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:54:10 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ずっとここ見てました。
    怖くて怖くてたまらないんです。


    61 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:55:00 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    今までにしたことは謝りますし、近々このサイトからも消える予定なんです。
    お願いです、やめてください。


    65 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:56:26 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    元はといえば私の責任なんです。
    お願いです、許してください


    67 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:57:18 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    アカウントは消します。サブ垢もです。
    もう金輪際このサイトには関わりませんし、貴方に対しても何もいたしません。
    どうかお許しください…


    68 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:57:42 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    これは嘘じゃないです。
    本当にお願いします…



    79 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:01:54 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ホントにやめてください…お願いします…


    85 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:04:18 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    それに関しては本当に申し訳ありません。
    若気の至りで、謎の万能感がそのころにはあったんです。
    お願いですから今回だけはお慈悲をください


    89 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:05:34 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    もう二度としませんから…
    お願いです、許してください…

    5 : 墓場 : 2018/12/02(日) 10:28:43 このユーザーのレスのみ表示する
    ストレス発散とは言え、他ユーザーを巻き込みストレス発散に利用したこと、それに加えて荒らしをしてしまったこと、皆様にご迷惑をおかけししたことを謝罪します。
    本当に申し訳ございませんでした。
    元はと言えば、私が方々に火種を撒き散らしたのが原因であり、自制の効かない状態であったのは否定できません。
    私としましては、今後このようなことがないようにアカウントを消し、そのままこのnoteを去ろうと思います。
    今までご迷惑をおかけした皆様、改めまして誠に申し訳ございませんでした。
  166. 166 : : 2021/02/20(土) 13:23:55
    165さんこの投稿のやつには関係ないんじゃないんですか?

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