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エレン「ヤマザキ春のパン祭り」

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  1. 1 : : 2017/04/15(土) 01:51:01
    エレン「俺はエレン・イェーガー」

    エレン「先のトロスト区での攻防戦において巨人化能力が発現」

    エレン「そのことにより、現在は地下牢での生活を余儀なくされている…」

    エレン「厳しい監視、向けられる懐疑的な視線、自由のない生活の中で見つけた俺の唯一の趣味」

    エレン「それは、ヤマザキパンのシールを集めることだ」
  2. 2 : : 2017/04/15(土) 01:54:05
    エレン「自分で購入する僅かなパン」

    エレン「時折ミカサやアルミンから送られてくる差し入れ」

    エレン「そこに付いているシールをこつこつ集めて、今日でやっと24点」

    エレン「交換期間ギリギリだけど、ようやく貰えるぞ!あの白いお皿が!」
  3. 3 : : 2017/04/15(土) 01:56:09
    エレン「兵長!兵長!」バタバタ

    リヴァイ「ああ?何だ、朝から騒がしい」

    リヴァイ「それと、埃が立つから室内では走るなと再三言っているはずだが?」

    エレン「す、すみません」ピタ

    リヴァイ「フン、分かればいい」

    リヴァイ「それで、一体何の用だ?」

    エレン「あ、あのですね」
  4. 4 : : 2017/04/15(土) 01:56:40


    リヴァイ「ヤマザキ春のパン祭り?」

    エレン「はい」

    リヴァイ「それのシールが集まったから、交換に行きたいと?」

    エレン「はい!」

    リヴァイ「却下だ」

    エレン「!!?」
  5. 5 : : 2017/04/15(土) 01:57:30
    エレン「な、何でですか!?」

    リヴァイ「今日はハンジと巨人化の実験があるだろうが」

    エレン「あぁ!?」

    リヴァイ「お前、忘れてやがったな」

    エレン「すみません…」

    リヴァイ「まぁ、だからシールを交換しに町まで行ってる余裕はない」

    エレン「そんな…」
  6. 6 : : 2017/04/15(土) 01:58:28
    エレン「そうだ!今日は食料を買い出しに行ったりはしないんですか!?」

    リヴァイ「ペトラが昨日行ったばかりだろう」

    エレン「!」

    エレン「確かに、行ってた…」

    リヴァイ「何故昨日頼まなかった」

    エレン「う…」
  7. 7 : : 2017/04/15(土) 02:00:00
    エレン「ちなみに次の買い出しは…」

    リヴァイ「1週間後だ」

    エレン「そんな…交換期間が過ぎてしまいます!」

    リヴァイ「…」

    エレン「そ、そうだ」

    エレン「駿馬を出して、ミカサ達にシールを渡して交換しておいて貰えば…」

    リヴァイ「…その馬、誰が出す?」

    エレン「あ」

    リヴァイ「エルド達もお前の監視で忙しいからな」
  8. 8 : : 2017/04/15(土) 02:01:49
    リヴァイ「まぁ、諦めるんだな」

    エレン「そんな……!」

    エレン「ささやかな俺の楽しみだったんですよ!?」

    エレン「あんまりだ!」

    リヴァイ「…つまらないことで一々騒ぐな」

    リヴァイ「もうすぐしたらハンジ達が到着する」

    リヴァイ「それまでに実験の準備をしておけ」

    エレン「…」
  9. 9 : : 2017/04/15(土) 02:04:56


    ハンジ「やぁ、エレン!久しぶりだね」

    ハンジ「今から実験を始めるけど、調子はどうだい?」

    エレン「……最悪です」

    ハンジ「ありゃ?どうしたの?良く見たら顔色も悪いし」

    ハンジ「悪人面に拍車がかかってるような…」

    リヴァイ「……オイ、エレンよ」

    リヴァイ「いつまでも拗ねてるんじゃない、切り替えろ」

    エレン「…」ブス

    ハンジ「えっ本当にどうしたの?」

    エルド「はぁ、ちょっと朝に色々あったみたいで…」

    オルオ「チッ…、おいクソガキ!兵長のお言葉を無視するんじゃねえ!」
  10. 10 : : 2017/04/15(土) 02:06:10
    ハンジ「ふーん…、まぁいいや」

    ハンジ「そろそろ実験を始めていこう」

    ハンジ「それで、前回の実験から、巨人化するには明確な意思を持った上での自傷行為が必要だと分かった訳だけど…」

    ハンジ「前回と同じ井戸の中で、巨人化出来るかどうか、とりあえずそこまで試してみようか」

    エレン「…分かりました」
  11. 11 : : 2017/04/15(土) 02:09:41
    ハンジ「何でもいいから、目的を持って手を噛んでみてね」

    エレン「はい…」

    エレン「…」

    エレン(明確な意思…目的……)

    エレン(俺が、巨人になってしたいこと……)

    エレン(…)

    エレン(それは…)

    エレン(それは…ー!)

    エレン(ヤマザキ春のパン祭りへの参戦!シールとお皿の交換だ…!)ガブッ

    カッ!

    ハンジ「うおおお!!?」
  12. 12 : : 2017/04/15(土) 02:11:31
    エレン巨人「…」シュウウウ

    ハンジ「凄いぞ!今回は完璧な巨人になってる!」

    モブリット「分隊長!危ないですからあまり井戸に近付き過ぎないでください!」

    ハンジ「おーい!エレン、聞こえるかい?」

    ハンジ「聞こえてたら右手を上げてみて欲しいんだけど」

    エレン巨人「…」ガシッガシッ

    ハンジ「んん?」

    ハンジ「聞こえてないのかな…」

    モブリット「というか、井戸から這い出ようと……あぁ!?」

    オルオ「オイオイ!エレンの野郎、井戸から出てきちまったぞ!?」

    ペトラ「まさか…暴走?」

    グンタ「…」チャキ
  13. 13 : : 2017/04/15(土) 02:13:57
    エレン巨人「オォォオオオ!!!」ダッ

    ハンジ「走り出した!」

    ペトラ「止まって、エレン!」

    エルド「無駄だ、聞こえてない」

    オルオ「チッ…暴走とは、手のかかるガキだな、オイ!」

    グンタ「あれ?…エレンの奴、手に何かもってないか?」

    リヴァイ「…チッ」

    リヴァイ「…シールだ」

    ハンジ「え?」

    リヴァイ「…はぁ」

    リヴァイ「…とりあえずエレンを巨人の中から引きずり出そう」

    オルオ「了解です!」
  14. 14 : : 2017/04/15(土) 02:14:43


    エレン「……ん」パチ

    エレン「あれ……ここは」

    ペトラ「あ、気が付いた?」

    エレン「…ペトラさん?」

    エレン「確か、俺…巨人化の実験をしてて…?」

    リヴァイ「…それで、暴走だ」ガチャ

    エレン「…兵長!」

    エレン「暴走…?」

    リヴァイ「しかも、皿欲しさにな」

    エレン「あ…」
  15. 15 : : 2017/04/15(土) 02:16:23
    エレン「俺、シールとお皿の交換を目的に巨人化したから…」

    リヴァイ「だろうとは思ったが」

    リヴァイ「そんなことで暴走されてたら、実戦で使える日はまだまだ遠い」

    エレン「…」

    リヴァイ「今、お前が何をすべきなのか、良く考えるんだな」

    エレン「はい…」
  16. 16 : : 2017/04/15(土) 02:18:54
    リヴァイ「…それと」

    リヴァイ「ハンジからだ」ポイッ

    エレン「えっ」キャッチ

    エレン「え?あぁ!?お皿だ!?」

    リヴァイ「…帰る前に交換しに行ったらしい」

    エレン「あ、あ、ありがとうございます!ありがとうございます!」

    リヴァイ「フン…精々大事にするんだな」

    リヴァイ「明日も実験の続きをする…今日はもう休め」ガチャ

    エレン「はい!」
  17. 17 : : 2017/04/15(土) 02:19:35
    エレン「やった…白いお皿…」

    ペトラ「エレン、それね」

    エレン「?」

    ペトラ「ハンジさん達を送るついでに兵長が交換してきてくれたみたいだよ」

    オルオ「クソ羨ましい!!」バタン

    エレン「うわっ、オルオさん!…って兵長が?」

    オルオ「うわってなんだ、うわって」

    ペトラ「ごめん、私もうわって思った」

    オルオ「お前…」
  18. 18 : : 2017/04/15(土) 02:20:26
    ペトラ「今回のことで分かったと思うけど」

    ペトラ「兵長は本当は優しいん人なんだから!」

    オルオ「そうだぞ!分かったかクソガキ!」

    エレン「…はい!」
  19. 19 : : 2017/04/15(土) 02:25:23


    エレン「…ということがあった」

    エレン「だから兵長は優しくていい人なんだぞ、ミカサ」

    ミカサ「…」

    ミカサ「それでも、あいつは調子に乗りすぎた…」

    ミカサ「エレン、お皿がそんなに欲しかったのなら、私がいっぱい交換して持って来たのに……なのにあのチビ…落としてから上げるなんて…飴と鞭のつもりなの?なんなの?ツンデレなの?」ブツブツ

    エレン「ど、どうした、ミカサ?」

    アルミン「あ、あははは…」

    エレン「?」

    アルミン「それよりエレン、お互い次の壁外調査が初参加になるけど…」

    アルミン「頑張ろうね…!」

    エレン「ああ…そうだな!」

    エレン「俺達の進撃は、これからだ!!!」


    ☆巨人を全て駆逐するその日まで、エレン達の戦いは続くー…‼
  20. 20 : : 2017/04/15(土) 02:25:53
    打ち切りエンド
  21. 21 : : 2017/04/15(土) 17:12:30
    (☆^ー゚)vワロスwwww
  22. 22 : : 2017/04/17(月) 07:17:52
    好きなタイプ
  23. 23 : : 2017/04/20(木) 20:03:09
    面白かったwww(´・ω・`)/

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著者情報
gorilla

名無しのぬん

@gorilla

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