この作品はオリジナルキャラクターを含みます。
平凡主人公育成計画
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- 1 : 2017/03/29(水) 00:47:30 :
- 完全オリジナルのストーリーを書いてみたいと思って書き始めます、突然消えて突然現れるで有名()のリルンです。
これで何回目だろうね、仏の顔も三度までって言うけど。
今回は主人公いきなりチートっていう設定ではなく、主人公のオトモがチートっていう設定で、オトモが主人公を守りつつ主人公を強くしていく、主人公育成系のシナリオになります。よくモンハンとかであるよね。
てことで注意事項↓↓↓
・基本毎日1スレ更新(書けない場合は前日か当日に理由を付けて載せておきます)
・荒らしはしないでね。(荒らしが来るかも分からない)
・書き溜めとかは全然ないので、途中シナリオが思い浮かばなくなって来たら「シナリオ考え中」という風に載せておきます。
ここまでが注意事項となります。
あと、「期待」や「支援」という言葉は作者のモチベーションに大きく繋がります。是非ともよろしくお願いします。
拙い文章だとは思いますが、是非よろしかったら最後まで見ていって下さい。
ではでは…
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- 2 : 2017/03/29(水) 01:09:50 :
- それは、とある大陸の東端、日本と呼ばれる国で平々凡々と暮らしていた男子高校生の転生物語―――――
その男の名前は、不知火 煉(しらぬい れん)といった。
彼は、彼の住む神奈川県横浜市内の高校に通っていた。
彼は成績優秀という訳でもなく、運動神経抜群という訳でもない、まさに平凡を具現化したような少年だった。
彼はいつも、この平凡な身体について不満を感じていたのだった。
ある日、そんな彼に転機が訪れる。
そう、それは、家に帰ってからいつも彼が読んでいるライトノベルだった。
その内容は、主人公となる少年が何故か異世界に転生してしまい、右も左も分からないような状態の所をチート級のステータスをもった人物が助け、そのまま世界を救っていくという、よくあるライトノベルだ。
だが、そのライトノベルが急に光り輝き、最初のページが開かれて、煉はその中に吸い込まれていったのだった。
最初のページに吸い込まれたって事は、分かるよね?
さあ!冒険の始まりだ!!
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- 3 : 2017/03/30(木) 01:36:55 :
- レン「痛たた……ん?ここは…?」
レンが目覚めたのは、世界樹らしき大樹の幹の中にある空洞だった。
この世の神秘を象徴しているようなこの場所には、精霊らしき光が幾つも飛び交っている。
レン「なんだここ……すげぇな…」
我ながら、語彙力のなさに絶望した。
レン「取り敢えず辺りを散策してみるか…」
レン「待て待て、この樹デカすぎねぇか?直径1kmくらいあるぞ?」
それもその筈。なんたって、世界樹だからね。
レン「もしかして俺って現実からここに転生してきちゃった?………普通に考えればそうか。」
何自問自答してるんだよ。
レン「おっ、あそこに人影が…」
そこにいたのは、如何にもこの世界樹を守ってそうなエルフの少年だった。
レン「おーい!!そこのエルフっぽい兄さん!」
こちらに気付いたのか、エルフっぽい少年はレンに視線を向ける。
少年「何か用で……ちょっとお聞きしてもよろしいですか?」
レン「??」
少年「あなた、何処の出身ですか?見慣れない格好ですが…」
レン「ん?あぁ、俺は日本っていう国から来たんだけど…」
少年「ニホン……そんな名前の国はないと思いますが…」
レン「まあそうだよなぁ…ここ異世界だもんなぁ…」
少年「ここが異世界??」
レン「あぁ、俺にとってはな。まあ多分こんな事言っても信じてくれるとは思ってないけどさ、俺、どうやらその日本って国からここに転生してきたらしい。」
少年「転生…ですか……。確かに信じ難い話です。」
レン「やっぱそうだよな。ていうか、君、名前は?」
少年「あ、すみません。自己紹介が遅れました。私、この世界樹の守り人を任されています、エルフ族のフィージスと言います。あなたは?」
レン「俺は不知火 煉って名前だ。向こうでは学生をやってた。」
フィージス「学生?あなたの元居た場所にも学校があるのですか?」
レン「おう。てか、お前のその口調、なんか気に入らねぇな。もっと楽にしてくれ、頼むから。」
フィージス「分かりまし……分かったよ。」
煉「うむ、分かればよし。」
フィージス「ねえ、レンって呼んでいい?」
レン「あぁ、構わねぇ。というか今気付いたけど、俺の言葉通じるんだな。」
フィージス「それもそうだね。ここではラミア語って言われてるけど。」
レン「へぇ〜。俺んとこは日本語って言われてるけどな。」
フィージス「なるほど、国の名前がそのまま使われてるんだね。僕達の国と似てる。」
レン「てことはここはラミアって国か?」
フィージス「いや、正確にはラミアギルス王国って名前だよ。」
レン「てことはこの世界樹はこの王国の真ん中にある?」
フィージス「まぁそうなるね。」
レン「ありがと、これで俺が何処にいるか分かったよ。」
フィージス「そう、役に立てたなら良かった。でもこれから先もどうせ分かんない事だらけでしょ?」
レン「うっ、バレたか…」
フィージス「そりゃさっき転生してきたばっかなんだから、それぐらい推測できるよ。」
レン「じゃあ、俺に付いてきてくれるのか?」
フィージス「当たり前でしょ?悩んでる人を放っておくのは僕の性格上禁止事項なんだ。」
煉「なんて優しい……俺初めからこんないい奴に巡り会えていいのか…?」
フィージス「優しいなんて初めて言われたよ!ありがと!」
レン「お、おう。よっぽど人が来ないんだなここ…」
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- 4 : 2017/03/31(金) 00:39:28 :
- フィージスが先導し、世界樹の外を目指し歩くレン達。
フィージス「あ、見えてきた見えてきた。あれが出口だよ!」
レン「ほぉ〜、なかなか近かったんだな。」
フィージス「そりゃそうだよ。僕の担当場所は門の近くだからね。」
レン「……守り人って何人かいるの?」
フィージス「当たり前だろう?こんな馬鹿みたいに大きい樹を一人で守れるわけないじゃないか。」
彼は笑いを含ませ答える。
レン「確かに無理な話だな。まあそんな話は置いておいて、外に出るか。」
レンが門に近づいた瞬間、煉の体はバリアに阻まれたように弾き返され、大きく仰け反った。
レン「いってぇな…なんだよこれ!!」
半分怒りを混ぜ込んだ言葉を出口にぶつける。
フィージス「あぁっとしまった……先に言うのを忘れてたよ。この世界樹の門をくぐるには、精霊と契約を結ばないといけないんだ。」
レン「精霊?あの光ってるやつか?」
フィージス「なかなか勘が鋭いね、そう、あれが精霊だよ。」
レン「なるほどねぇ…、こいつらと契約すれば出れるのか…。」
フィージス「あーちょっと待って、精霊とは言っても精霊には2種類あって、今見えているその精霊は微精霊って言って、まだ実精霊まで成長していない精霊なんだ。で、もう一種類が実精霊って言って、精霊としての実体を持っている、言わば大人の精霊だ。」
レン「微精霊と契約って出来るのか?」
フィージス「いや、微精霊とは契約はできない。微精霊は実精霊と契約を結んだ人に力を貸してくれる精霊なんだ。」
レン「てことは俺が実精霊と契約すればこいつらが俺を強くしてくれるのか?」
フィージス「まあそういうこと。大体分かったかな?」
レン「おう、説明ありがとさん。で、問題の実精霊ってのは何処にいるんだ?」
フィージス「うーん…どうなんだろう。実精霊は急に目の前に姿を現すから、何処にいる…
とは言えないね。」
レン「えぇ!?てことは俺ここから出られねぇじゃんかよ!!」
――――汝、我の力を欲するか。我と契約を結べば、大いなる力を汝に与えよう――――
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- 5 : 2017/04/01(土) 01:11:46 :
- そこに現れたのは、紅い眼とその巨体をもった実精霊らしきもの。
レン「!!」
フィージス「おやおや…まさかこんなタイミングに来るとはねぇ…。」
レン「てことはこいつが実精霊ってやつか!!?」
フィージス「その通り。まあでもこの見た目だと精霊って言いづらいよね。」
レン「精霊って言えるか!?」
フィージス「まあまあ…たまたまこういった精霊に出会っちゃったのも、ある意味運命かもね。」
レン「なんか受け入れ難い運命だなぁ…」
実精霊「汝、我の力を欲するか?」
レン「当たり前だろ!?じゃないと俺ここから出られねぇんだよ!」
実精霊「……うむ。その態度、口調、我の力を存分に扱えそうだな。」
レン「……褒めてる?それとも貶してる?」
フィージス「褒め言葉として受け取っておきなよ…」
実精霊「我は第1精霊「アレス」。戦と血に愛されしものだ。」
フィージス「第1精霊!?あの伝説の!?」
レン「……そんなにすげぇの?」
フィージス「当たり前じゃないか!存在すらも怪しかったんだから!」
レン「俺そんなやつと契約していいのかよ…。ていうか、契約ってどうやって結ぶんだ?」
フィージス「おっと、それをまだ説明してなかったね。契約っていうのは、実精霊が王の器と見定めた人物がそれを了承すれば成立するよ。でも、契約を結んでも、実精霊をどこに納めるかを決めないと力は使えないよ。」
レン「なるほどね。じゃあ俺はどこにしまおうかなぁ…。」
フィージス「僕はこの弓にしまったけど、君の場合武器とか持ってないもんねぇ…。」
レン「手とかって駄目か?」
フィージス「そういった話は聞いたことないけど…、どうなんだろうね。」
レン「なあアレス!俺の手に入ることってできるか?」
アレス「汝が力を存分に使えるものなら何でも良い。」
レン「じゃあ決まりだな。アレス!俺の手に!!」
アレス「承知した。我は戦闘を司りし精霊、汝にこの魂を預ける。」
次の瞬間、アレスは俺の手に吸い込まれるように消えていった。
俺の手には不思議な紋様が浮かび上がっていた。
フィージス「それは精霊との契約の証だよ。ほら、僕の弓にも同じものがあるだろう?」
レン「本当だ。てことは契約成立?」
フィージス「そうだよ!これで外に出られるね!」
レン「あぁ…そうだな!」
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- 6 : 2017/04/02(日) 01:31:32 :
- 外に出たレン達は、フィージスが紹介してくれた酒場で取り敢えずの昼食をとった。
レン「うわぁ…美味そう…」
フィージス「はいどうぞ!今日は僕の奢りだよ!じゃんじゃん食べてね!」
レン「じゃあお言葉に甘えて…。いっただっきまーす!」
フィージス「あはは、レンはすごく美味しそうに食べるんだね。」
レン「そうか?モグモグ俺的にはガツガツ美味いもの食ってる時にはムシャムシャ自然とそうなるもんだとゴクゴク思ってるけどな。プハァ」
フィージス「うん、ちょっと汚いから食べてる時に喋るのはやめようか…。」
レン「すまん。美味かったからつい手がのびて…。」
フィージス「そうか、なら良かった!」
レン「ちょっと精霊関係で聞きたいことあるんだけど、いい?」
フィージス「ん?」
レン「俺ってさ、向こうの世界で得意なものって言ったらゲームくらいしか無かったわけよ。」
フィージス「ふむふむ。」
レン「つまりさ、運動は得意でも苦手でもないんだよ。」
フィージス「確かにそんな感じはするね。」
レン「…ちょっと傷付く言い方だな…。でさ、さっき俺が契約したアレスって精霊、戦闘の精霊って言ってたよな。」
フィージス「なんかごめん…。そうだね。」
レン「なんか俺には似合わねぇって言うか…、合わねぇって言うか…。」
フィージス「まあそんなもんだよ。僕なんか狩猟の精霊、アルテミスだよ?」
レン「いや、まだお前は弓とか持ってるからイメージ湧くけどさ…、俺なんか何も持ってないよ?」
フィージス「そうだね…。で、結局何が言いたいんだい?」
レン「力をどうやって使ったらいい?」
フィージス「了解、それね。まず、精霊の力を使うには詠唱が必要なんだ。君の場合は…分かんないけど。」
レン「分かんねぇのかよ…。」
フィージス「ちょっと取り敢えず外に出ようか、アレスに聞けば分かると思うから。」
レン「そうだな、それが多分一番早い。」
この国の紙幣らしきものをフィージスが会計に払い、酒場から出る。
店員「ありがとうございましたー!」
フィージス「うん、また来るよ。」
レン「さて、どうやって呼べばいい?」
フィージス「精霊は呼びかけると出てきてくれるよ。じゃあ手本として…、アルテミス!我が呼びかけに答えよ!」
フィージスの弓にある紋様から煙のようなものが吹き出し、やがて精霊となった。
アルテミス「フィージスちゃん、なんか用?」
レン「ちょっ、随分馴れ馴れしい精霊だなおい。」
フィージス「まあ精霊はそれぞれ違うから…。アルテミス、この子に精霊の呼び出し方教えてあげて!」
アルテミス「この子って…、あぁ、君の事?」
レン「そうだよ、俺だよ!」
アルテミス「へぇ…なかなか強気じゃない。えっと、精霊っていうのはさっきのフィージスちゃんみたいな言葉を言うと出てこれるからね。」
レン「なるほど、てかお前、それだけを言うために呼び出されたとか可哀想に…。」
フィージス「あはは、ごめんねアルテミス。特に用は無かったんだ。急に呼び出してごめんね。」
アルテミス「まぁフィージスちゃん言う事だから許しちゃうけどね〜。じゃあバイバーイ!」
そしてアルテミスは煙となり、フィージスの弓に吸い込まれていった…。
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- 7 : 2017/04/03(月) 01:20:59 :
- レン「さて、呼び出し方も分かったことだし呼んでみるか。アレス!我が呼びかけに答えよ!」
レンの手の紋様が光り輝き、そこから炎が噴き出してきて、やがてアレスとなった。
レン「はっ!?アルテミスと全く違う出現エフェクトじゃねぇか!!」
フィージス「まさか精霊によって出現エフェクトが変わるとはね…。初めて知ったよ。」
レン「いやぁめっちゃビビった、ビビったよもう!」
アレス「何用だ、我が主よ。」
レン「あぁ…その…ただ呼び出し方を教わったから実践してみただけで…だな…。」
アレス「ほう、そこの若造からか?」
フィージス「そう、僕が教えたんだ。このアルテミスに手伝ってもらってね。」
フィージスは自分の弓をポンポンと撫でながら言う。
アレス「そうか、汝も精霊を従えているのか。」
フィージス「そうだよ。なんならもっかい呼ぼうか。…アルテミス!我が呼びかけに答えよ!」
アルテミス「フィージスちゃん!何回呼ぶつもり?」
フィージス「ごめんごめん、ちょっと会わせたい精霊がいてね。」
アルテミス「会わせたい…精霊?」
後ろを振り返ったアルテミスは大きく目を見開く。
アルテミス「アレスじゃない!!とうとう主が見つかったのね!」
アレス「あぁ、ようやくな。お前もいい奴に巡り会えて良かったじゃないか。」
レン「(あれ?こいつ口調変わってね?)」
アルテミス「そうなのよー!フィージスちゃん、とってもいい子なの!」
フィージス「いやぁ…そんな大声で言われると照れるなぁ…」
アルテミス「(か、可愛い…)」
アレス「おい、お前は仮にも狩猟と純潔の精霊だろう?」
アルテミス「あ、バレてた?」
レン「いや誰が見てもお前の考えてる事分かるぞ。」
フィージス「??」
レン「……一部を除いてな。」
フィージス「何の事?」
レン「お前は知らなくていいよ。この世界には知らない方がいい事が沢山あるからな。」
アルテミス「レン君、グッジョブ!」
アルテミスが親指立ててきたから、俺もそう返す。
レン「そういえばさっきから思ってたんだけどよ、アレス口調変わりすぎじゃないか?」
アルテミス「だよねー!ちょっと前のやつは固すぎだよね!」
アレス「そうか…、あの口調のせいで俺と契約してくれる奴がいなかったのか…。」
レン「えっ…俺ってそんな物好きじゃない…ぞ?」
フィージス「単に【戦を司る】っていうのが重すぎただけじゃないかな?」
レン「確かにそれは分かる。まぁでも俺は強くなりたいって想いが強かったから、こいつと契約を結ぶ事にしたけど。」
アレス「レン、本当にありがとう…。」
レン「おいおい、戦を司る精霊さんが泣いてるぞ…。こりゃ明日吹雪とか来そうだな…。」
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- 8 : 2017/04/03(月) 01:41:24 :
- このss面白いですね
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- 9 : 2017/04/03(月) 01:47:11 :
- >>8 コメントありがとうございます!そう言っていただけるとモチベーションに大きく繋がります!
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- 10 : 2017/04/04(火) 01:22:34 :
- フィージス「なんか精霊が人間に頭下げてるの見ると新鮮な感じがするね。」
レン「まず俺にとっては精霊がいる事自体がだな…。」
アルテミス「え?」
アレス「え?」
レン「え?」
フィージス「え?…って確かに行ってないもんね。」
アルテミス「レン君って…もしかして引きこもりだった…?」
レン「いや違う。」
アレス「もしやお前…この世界について何も知らない世間知らず?」
レン「半分合ってて半分違う。」
フィージス「実はレン、この世界に転生したらしいんだよね。」
アルテミス「転生っ!?まさかホントにそんなことが有り得るなんて…。」
アレス「よく見ればお前のその服装、この世界にはない素材で出来てるように思えるんだが…?」
アルテミス「まずこんな感じの服ってこの世界にはないよね?」
アレス「あぁ、俺はこの世界の文化にはそこまで詳しくないんだが…、契約に失敗した奴にそんな格好したやつはいなかったからな。」
レン「そうなのかってかフィージスさんよぉ、お前一番近くで俺を見てるくせにそういうとこ気付かないのかよ!?」
フィージス「確かに見たことない服だなとは思ったよ?でも素材までは…。」
レン「まあ一発で素材まで見抜けたら怖いけどな。」
アルテミス「ちょっとー?話逸れてるよー?」
レン「すまんすまん、とは言うものの、俺の出身地なんて言ってもどうせ分からないだろ?」
アレス「まず聞いてみないとな…。」
レン「俺の出身地は日本って国だ、分かるか?」
アルテミス「日本…、どっかで聞いたような…。」
レン「!?」
フィージス「アルテミス!どこで!?」
アレス「確かに俺もどこかで…。」
レン「お前もかよ!?」
アルテミス「あっ!!分かった!!」
フィージス「ホントに!?」
アルテミス「日本っていう国があるのは地球って星だよね?」
レン「あぁ、そうだが…?」
アルテミス「地球が存在するのは第3宇宙、つまり私たちの今いる第5宇宙よりもずっと広い宇宙にあるの。」
レン「何ィ!!?俺って宇宙跨いじゃったの!?」
アルテミス「そうみたいね…。宇宙間での生物の運搬なんて…出来るのは全能神くらいよ…。」
レン「全能神……。ゼウスか?」
アルテミス「知ってるの?全能神ゼウスは私たち精霊の生みの親であり、この世界全てを統率する、本当の神様よ。」
レン「なるほどねぇ…。ゼウスなら出来て当然みたいな感じするもんなぁ…。」
アレス「俺たちはゼウスにこの世界の事を色々教わってな、その内容の中に第3宇宙もあったんだよ。」
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- 11 : 2017/04/05(水) 01:01:26 :
- 今日は諸事情によって書けません。明日は更新できると思います。
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- 12 : 2017/04/05(水) 23:01:03 :
- レン「なるほど…、ゼウスはどこでも全能神だな…。」
フィージス「何そのゼウスを知ってそうな口ぶり。」
レン「いや、ゲームに出てきたなーって思ってさ。あ、あとお前らの話聞いてて思ってんだけどよ、俺がゼウスに日本に帰してくれって言ったら帰してくれるのか?」
アレス「すまんがそれは分からん。実際にそういった状況になった事がないからな。」
レン「まぁ、そうだよな。」
アルテミス「レン君はまだこの世界に来たばっかりだけどさ、日本に帰りたいって思ってる?」
レン「そりゃ当たり前だろ?俺の故郷なんだからよ。」
アルテミス「やっぱそうだよねぇ…。」
フィージス「帰りたいなら僕は精一杯君を手助けさせてもらうよ。」
レン「何から何までありがとな。アルテミスがフィージスを気に入るのもなんか分かる気がするわ。」
アルテミス「おぉっと?フィージスちゃんの魅力に気付いてしまったかねレン君!」
アレス「アルテミス、いい加減そういう性格直したらどうだ…。」
アルテミス「私は明るいのが取り柄なんだからいいでしょ?」
フィージス「アルテミス、レンに変な事吹き込まないでね、頼むから…。」
俺達はお互いの精霊をしまい、次の行き先について考え始めた。
レン「いきなりだけど、俺たち二人だけじゃなんか心細くないか?」
フィージス「確かに、レンは見習い精霊使いだもんね。」
レン「見習いにも達してない気がするけどな…。あと二人くらい仲間が欲しいな…。」
フィージス「じゃあこれからは仲間探しの旅に?」
レン「まぁそうなるかな。今すぐって訳じゃないけど。」
フィージス「しばらくは僕達二人でもなんとか出来そうだしね。」
レン「そうだな。頼りにしてるぜ?相棒さんよ。」
フィージス「相棒って…。まぁ、ご期待に添えるか分かりませんが、頑張らせて頂きますよ、と。」
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- 13 : 2017/04/07(金) 00:54:55 :
- レン「さて、と、仲間探しといったら人が多い所。てことでこの国の中心都市に行くとするか。」
フィージス「中心都市は危ないよ?路地裏とか完全にスラムになってるから。」
レン「まあ路地裏だけだろ?入んなきゃ大丈夫っしょ。」
フィージス「ホントかなぁ…。」
レン「で、だ、フィージス、お前地図とか持ってる?」
フィージス「地図は持ってないけど…、索敵スキルは習得してるから、遠くまで見渡せるし行けると思うよ。」
レン「へぇ〜、スキルなんてあるんだ。それって、他人に教える事とか出来たりする?」
フィージス「うん。ていうかまず、スキルの伝承方法がそれだからね。」
レン「じゃあ俺にも教えてくれないか?」
フィージス「いいんだけど…、スキルを使うには【職業】に就かないといけないんだ。」
レン「職業?」
フィージス「僕はスナイパーアサシンっていう職業なんだけど、色んな種類があるんだ。」
レン「例えば?」
フィージス「色々なスキルを使える冒険者、回復系のスキルを得意とするプリースト、攻撃系のスペルが得意なウィザード、遠距離攻撃を得意とするガンナー、潜伏して一瞬で仕留めるのが得意なアサシン。ホントに色んな種類の職業があるんだ。」
レン「なるほどねぇ…、すっげぇ楽しそうな雰囲気がプンプン漂ってるよ…。」
フィージス「そうかい?で、付け足しなんだけど、僕の職業、スナイパーアサシンっていうのは、ガンナーとアサシンのスキルポイントをある程度上げると解禁される上級職なんだ。」
レン「へぇ…。上級職なんてあるのか…。」
フィージス「上級職になるとレベルも上がりにくいしスキルも上がりにくいけど、ステータスはぐんと上がるからね。レンも上級職目指して頑張って!」
レン「なんか先が長そうだけど…、まぁ、のんびり進めていくとしようかな。」
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- 14 : 2017/04/08(土) 00:37:07 :
- レン「まあ職業に就くためにも中心都市に行かなきゃだろ?どうせ。」
フィージス「その通り。じゃあ僕が先導するから、付いてきてね。」
レン「おうよ。」
フィージス「そろそろ見えてくるはずなんだけど…。」
レン「中心都市がか?」
フィージス「うん…。あっ、見えたよ!あれが中心都市・レパドルトだ!!」
レン「レパドルト…。」
フィージス「いやぁ〜長かったね。ずっとスキル使ってると余計に疲れるよ。」
レン「ありがとな。着いたら先に宿屋を見つけよう。今日はそこで泊まるか。」
フィージス「そうだね…。出来れば安めで…。」
レン「お、おう。そういやさっき酒場で結構使ったからな…。」
フィージス「明日からはクエストやってお金稼がないとだね…。」
レン「へぇ〜、クエストか。ギルドみたいのがあんの?」
フィージス「うん、そうだよ。ギルドには多くの冒険者が集まってて、いつも賑わってるんだ。」
レン「おっ、それは楽しみだな。よし、あと少しだ、頑張ろう!」
フィージス「うん!」
二人「やっと着いたー!!!」
フィージス「疲れた…。」
レン「お疲れ様。俺が宿屋探してくるから、お前はベンチにでも座って休んでてくれ。」
フィージス「ありがと。……でも、一人で行って迷ったりは…しない?」
レン「ギクッ」
フィージス「図星だね。いいよ、宿屋探すくらいなら。」
レン「本当に大丈夫なのか?無理しなくても…。」
フィージス「方向音痴を放っておくよりは着いて行った方がいいと思うけどね。」
レン「……なんかすまん。」
フィージス「いいよいいよ。近場に宿屋はたくさんあるからね。」
レン「へぇ〜、分かるのか?」
フィージス「まあ何回か来たことあるからね。大体は。」
レン「じゃあ手当たり次第に回らなくてもいいから楽かな?」
フィージス「楽になってくれることを願うよ。」
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- 15 : 2017/04/09(日) 00:58:02 :
- 中心都市レパドルト 東の街 リプルス
レン「いくつか回っては見たものの、結構高いな。」
フィージス「そうだね…。ちょっと甘く見てたかも。」
レン「じゃあ…あそこで最後にして、一番安いとこ行くか。」
フィージス「だね。そうしよう。」
レン「すみませーん!ここって一泊いくら位しますか?」
受付「えーっと、ここは一泊30ゼルです。」
フィージス「(ここが一番安い!!)」
レン「分かりました。ありがとうございます。」
受付「利用されますか?」
レン「んー、どうする?」
フィージス「ここでいいんじゃない?一番安いし。」
レン「そうだな。じゃあ一泊で。」
受付「かしこまりました。会計は明日出る時にしますのでご了承ください。部屋は空いてる部屋をご自由にどうぞ。青い札があったら空室、赤い札があったら利用中ですので、お気を付けください。では、ごゆっくり。」
レン「どうも。よし、行くか。」
フィージス「安いのにしっかりしてるんだね。ちょっと驚きだよ。」
レン「だな。当たりを引いたかもな。」
フィージス「ツイてるね僕達。で、部屋は……ここ空いてるね。ここにしよっか。受付にも近いし。」
レン「そうだな。まさかこんな近いとこ空いてるとは…。」
フィージス「まだ時間的に早いからかな?まだ夕方だしね。」
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- 16 : 2017/04/10(月) 01:50:41 :
- 中に入る二人
レン「中は……お世辞にも完璧とは言えねぇな。」
フィージス「だね…。ベッドもちょっとボロい気がするなぁ。」
レン「まぁ泊まれるだけ…な?」
フィージス「そうだけど…、僕ずっと世界樹に住んでたから、こういう所慣れてないんだよ。」
レン「そうなのか…。」
フィージス「もう冒険者として、こういうのに慣れていかないとね。」
レン「だな。俺もそこまで慣れてないし。」
フィージス「へぇ〜、てことは日本って結構経済的には潤ってるのかな?」
レン「何とも言えないな。ただ俺が外泊経験少なかったってだけかもしれないし。」
フィージス「あー、そういう事もあるのか。で、この話は置いておいて、これから夕食まではまだ時間あるけど、どうする?」
レン「もう疲れたから休むわ…。」
フィージス「だね。僕も疲れたよ。」
レン「ちょっと寝るかな…。」
フィージス「僕もそうしようかな。じゃ、おやすみ。」
レン「あぁ、おやす……み……。」
フィージス「早いな……。」
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- 17 : 2017/04/11(火) 00:47:14 :
- フィージス「おーい、もうそろそろ夕食食べないとだよー。」
レン「んん…むにゃ…」
フィージス「全く…。こんなに寝相と目覚めが悪いとは…。」
レン「うぅ…もう…食べれない…。」
フィージス「よくある夢だね。そんなの見てるのか…。」
ペチペチとレンの頬を叩くフィージス。
レン「ん…?あれっ…もうそんな時間?」
フィージス「そうだよ!はいはい、早く起きて!」
レン「あぁ…二度寝したい…。」
フィージス「すれば?問答無用で置いてくけどね。」
レン「それだけは本当にやめてくれ…。」
フィージス「さて、こんな茶番はいいとして、どこで食べようか?」
レン「近くに飲食店とかないのか?」
フィージス「さあ?僕もこの辺の情報は皆無に等しいからね…。」
レン「ちょっと受付の人に聞いてみるか。」
受付「飲食店でしたら、ここを出て右に真っ直ぐ行くと大きな通りに出ます。そこにたくさんありますよ。」
レン「分かりました。ありがとうございました。」
フィージス「ありがとうございました。」
受付「いえいえ、私達はお金を頂いているのですから。こういったサポートはして当たり前だと思っています。」
レン「そうなんですね。素晴らしい宿屋だと思いますよ?ここ。」
受付「そのように思って頂き、ありがとうございます。では楽しんで来てくださいね。」
フィージス「はい!ありがとうございました!」
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- 18 : 2017/04/12(水) 07:02:54 :
- すみません、部活で疲れて寝落ちしちゃいました…。今日は書きます。
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- 19 : 2017/04/12(水) 23:51:20 :
- レン「んー、どっちに行けば…。」
フィージス「右側に行けば出店が多い、左側に行けばレストランが多いって感じかな。」
レン「そうなのか。フィージスはどうする?」
フィージス「僕は出店で食べ歩きでもいいよ?」
レン「おっ、いいなそれ。そうするか。」
フィージス「じゃあ決まりだね。行こうか!」
フィージス「あ、見えてきたね。あれが出店だよ。」
レン「へぇ〜、日本と形は変わらねぇんだな。」
フィージス「日本にもあったんだね。もしかしたらこの世界と日本は文化的には同じだったり?」
レン「さあ?どうなんだろうな。」
フィージス「…なんか随分と冷たい反応が返ってきたね…。」
レン「ん?あぁごめん、日本の街を思い出してた。」
フィージス「そっか。来たのは昨日だけど、色々あって時間が早く経った感じがするからね。」
レン「そうなんだよ。すげぇ時間が過ぎるのが早く感じちゃってさ…。」
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- 20 : 2017/04/14(金) 07:21:45 :
- すみません、ここまで毎日更新を続けてきましたが、部活等の疲れで寝落ちする事が多くなってきました。なのでこれからは2、3日に1度更新に変えようと思います。
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- 21 : 2017/04/15(土) 02:16:05 :
- レン「さあさあ、何を食べますか?フィージスさんよぉ。」
フィージス「うーんとね…、ここに僕のお気に入りの出店があるんだけど…、いいかな?」
レン「いいともいいとも!俺はここらの事何も知らないしな。」
フィージス「じゃあそこにしよっか。美味しすぎて発狂とかしないでね?」
レン「するわけないだろ!?……多分。」
フィージス「その最後の多分で全てが裏返ったね。」
レン「まあいいから、その店に行こう!」
フィージス「はいはい、分かりましたーっと。」
店員「いらっしゃいませ。どれにしますか?」
レン「へぇ〜、いっぱいあるんだな。こりゃ迷うわ…。」
フィージス「そうだよね…。僕も初めて来た時は迷いに迷った挙句、このたこ焼きにしたんだ。」
レン「ここにもたこ焼きがあるのか…。あとは…どれどれ…、何!?お好み焼き!?」
フィージス「オコノミヤキ…?それはここでは混ぜ焼きって感じで言われてるけど。」
レン「まんまだな。確かに色々混ざってるけど…。」
-
- 22 : 2017/04/18(火) 01:24:00 :
- 個人の好きな物を買った二人は、近くのベンチに腰掛けていた。
レン「うおっ、これうめぇな。」
フィージス「これも美味しいよ。きっと君のよりもね。」
レン「なにィ!?じゃあちょっと食わせろ!」
フィージス「ちょっ、いきなり飛びついてこないでよ!」
レン「うるせぇ!ちょっとだけでいいからくれ!」
フィージス「分かった、分かったから!君ってそんなに食い意地張るような人だっけ?」
レン「いや…、俺のたこ焼きを馬鹿にされたからな。」
フィージス「別に買ったのは君だけど、作ったのは店の人だよ?君のじゃないと思うけど…。」
レン「細けぇことはいいんだよ!とりあえず、お前の混ぜ焼き、いただきます!」
フィージス「どうぞ〜。……美味しいかい?」
レン「あぁ!うめぇ!日本のよりうめぇ!」
フィージス「そんなに!?……まあ日本のやつがどれだけ美味しいかは分からないけど…。」
レン「少なくとも俺ん家のやつよりは美味いな。」
フィージス「家で作れるんだ…。」
-
- 23 : 2017/04/21(金) 03:14:53 :
- 数十分後――――
レン「いやぁ…美味かった…。」
フィージス「レン!顔!顔!すごい顔してるよ!」
レン「んー…これが幸せを感じてるって事かなぁ…。」
フィージス「ここの混ぜ焼きそんなに美味しかったの!?」
レン「美味かったよそりゃぁ…。さて…、帰るか。」
フィージス「急に落ち着いたね…。そうだね、帰ろうか。」
ガチャ
キー
バタン
レン「ただいま我が寝床よ!!」
フィージス「その急にベッドに飛び込むのやめてもらえる?」
レン「俺は今、すごく生を感じているよ…。」
フィージス「まあ住居は大事だからね〜。」
レン「衣食住のどれが欠けても駄目だからな。俺的には住が不安だったから。」
フィージス「僕は帰る場所あるけどね。レンは遠い遠い世界だもんね。」
レン「ああ。……いつか、帰れんのかな…。」
フィージス「うん、きっと帰れるさ。全能神に誓うよ。」
レン「へぇ〜、全能神に誓う、ねぇ…。すげえ最上級の誓いに聞こえるけど。」
-
- 24 : 2017/04/26(水) 05:45:18 :
- 今日から宿泊訓練なので書けません。
-
- 25 : 2017/04/28(金) 01:03:40 :
- レン「あっ、そうだ。この世界の時計ってどんなの?」
フィージス「んーとね、あれだね。水晶が向く方向で時間が分かる仕組みになってるんだ。」
レン「へぇ〜、今は?」
フィージス「えーっと、夜の9時だね。どうして?」
レン「いや、単に時間が気になっただけだけど…。いつ寝るのかなーって。」
フィージス「それは自分で決めてね。僕はちょっと用事があるから後で。」
レン「用事?なんだ?」
フィージス「ちょっと微精霊たちと話してくるんだ。」
レン「一日に何回も会話しなきゃなのか?」
フィージス「いや、そんな事はないんだけど…。微精霊たちから力を貰うためには、十分な信頼関係を築かないといけないからね。」
レン「なんか友達作りみたいだなおい…。」
フィージス「レンは進級してすぐには友達できない派でしょ?」
レン「そ、そんな事、ね、ねぇし!?俺めっちゃ友達いるし!?あぁん!?」
フィージス「よっぽどいないんだね…。今まで辛かっただろうに…。」
レン「やめろ!同情するな!余計悲しくなる!」
フィージス「ははは、ごめんごめん、そんなつもりは無かったんだ。」
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- 26 : 2017/05/02(火) 23:47:29 :
- 最近嬉しかったこと
このスレが100回以上見られていた事
本当にありがとうございます。
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- 27 : 2017/05/02(火) 23:55:33 :
- レン「どいつもこいつも(元の世界)友達友達って!友達ってのはな!信頼できる人が1人居れば事足りるんだよ!」
フィージス「大勢でパーティーとか楽しいよ?」
レン「友達多くて困る事あるだろ!?それが嫌なんだよ!」
フィージス「お泊まり会とか楽しいね。」
レン「1対1で話したり遊んだりってのはすごく大事な事だと思うの!」
フィージス「人生ゲームとか大勢の方が盛り上がるね。」
レン「この世界に人生ゲームが存在するだと!?」
フィージス「反応するべきは君の友達の固定観念に対する僕の言葉でしょ。」
レン「ああ言えばこう言うってこんな感じで使うの!?ああもう友達友達って!友達っ……とも…だ…ち…」
フィージス「やめろ!それ以上言うと君の心が擦り切れる!」
レン「あはは、友達っていいよな。いつでも支えてくれるもんな。」
フィージス「まずいレンが白目だ。」
レン「友達って最高だよな。……友達ってなんだっけ。」
フィージス「言いすぎてゲシュタルト崩壊!?」
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- 28 : 2017/05/19(金) 22:59:54 :
- 申し訳ないです。なかなかストーリーが思い浮かず、話を進められずにいます。もう少ししたら今思い浮かんでいるものを載せたいと思ってます。
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