ベルトルト「君がいれば僕は」
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- 1 : 2017/03/26(日) 22:44:39 :
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進撃の巨人、ベルトルト×ユミルのSSです。
前提として、ライナー→クリスタ。
サクサク書いていきたいので、申し訳ありませんが一発書きです。
アニメ派ネタバレ注意
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- 2 : 2017/03/26(日) 22:53:58 :
大きな叫び声をあげる、巨人化したアルミンの姿を見た僕は、ふと、あの時のことを思い出していた。
「ベルトルさん、___だよ。」
これは、所謂走馬灯ってのかな。
もう、考えたってわからないけど。
「僕も、君が_____」
ああ、僕は一体、どこで何を間違えたんだろうか?
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- 3 : 2017/03/27(月) 06:00:03 :
- 良スレの予感。期待です!
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- 4 : 2017/03/27(月) 22:51:40 :
- >>3
期待ありです! 'ω')
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- 5 : 2017/03/27(月) 22:54:22 :
- 期待してます‼
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- 6 : 2017/03/27(月) 23:03:51 :
____数年前__
「うーん、どうしよう。」
その時僕は、図書室に居た。
誰に話しかける訳でもなく、つい、ポロリとそう呟いた。
一昨日の座学の時にとったノートを開いて、コン、コンと机にペンを叩く。
誰かわかる人に聞けば、一発なんだろうけれど、前や後ろに座っている、恐らく自分と同じで勉強をしに来てる同期に聞くのは些か気が引けた。
と、言うのも、如何せん僕はどうにも人に話しかけることを得意としていないらしく、「あの。」と声をかける一歩手前でどうしても言葉が喉で詰まってしまう。
まぁ、僕が声を掛けないのには、他にも理由があるのだけれど。
もう、後でライナーにでも聞けばいいか。
そう思った時だった。
「あれ、ベルトルさんじゃないか。」
それが、君との初めての会話だった。
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- 7 : 2017/03/27(月) 23:04:15 :
- >>5
期待ありです! (・∀・)
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- 8 : 2017/03/27(月) 23:14:06 :
「………………ユミル?」
ベルトルさん、なんて呼ばれたことが無いから、僕の事だとわかるまでに、少し時間が掛かってしまったんだっけ。
「……お前以外にいんのかよ。」
「………僕と君って、あまり話さないから。」
『あまり』どころじゃなくて、初めて話したんだけど。
「………まぁ、そうだけど。」
不服そうに、君は頷いた。
「ってか、そんな事はどーだって良いんだ。勉強してんのか?」
「えっ…うん。」
「さすが、上位は違うな。…な、私も一緒にやって良いか?」
「……え、」
正直、迷った。
「駄目」なんて言えるほどの度胸は無いけど、その時の僕のユミルの認識なんて、『ライナーが気にかけてる、クリスタって子の近くにいつもいる、背が高い目付きの悪い子』って言うような、何とまぁ失礼極まりない様なものだったから、少し……と言うよりかなり気が引けた。
けれど、やっぱり断れなくて。
「……いいよ。…僕なんかと勉強して、捗るかはわからないけどね。」
って言うか、僕のこと知ってたんだ。
そう、ふと思って、そのまま聞いてみると、
「いや、流石に上位数人くらいの名前はわかるぞ。ライナー・ブラウンの腰巾着って事もな。」
そう言って、ばかにする様に笑った。
「………それ、絶対からかってるよね。」
「おっと、そんなつもりは無かったんだけどな。 悪い悪い。」
そう言って、からりと笑うもんだから、不覚にも君への警戒心は薄れてしまった。
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- 9 : 2017/03/27(月) 23:29:11 :
「あ、ベルトルさんもそこ、わかんねぇのか?」
「え…あぁ、うん。あとでライナーにでも聞こうかと思ってたんだけど…」
『そこ』というのは、さっきから僕が悩んでいる、立体機動装置の発明者の名前の事だった。
「…んん、苗字は…確か、アールトネン…だったか? は、わかるんだが、名前がな…」
苗字をユミルが言えば、僕はすぐにピンときて、「アンヘルだ!」と言えば、何と偶然にも、ユミルとハモってしまった。
「あ、」
「お、ベルトルさんもわかったんだな!よしよし……」
そう言って、ユミルはカリカリとノートに書き始めた。
今までライナーとくらいしか一緒に勉強した事が無かったから、彼女とのそれは何とも新鮮で、純粋に楽しめるものだった。
終わり際には、「ベルトルさんのノート綺麗だから貸してくれ。」なんて言って、ユミルは僕のノートを借りてった。
アニ以外の女の子と話すことなんて、もうこの先無いんだろうな、なんて思っていたから、この日はこれからもずっと僕の心に残る大切な思い出なんだろう。
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- 10 : 2017/03/28(火) 16:43:48 :
- 期待です!
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- 11 : 2017/03/28(火) 22:11:44 :
>>10期待ありです!( ´-`)
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- 12 : 2017/03/29(水) 11:38:38 :
それから何日あとの、対人格闘訓練の時のこと。
僕はいつも通りに組む相手を探していた。…と、言っても同室の人としか、普段組まないんだけど。
ライナーの方にちらりと視線をやると、珍しく、クリスタ・レンズと組んでいる様だった。
いつもなら、ユミルの承諾が降りないから、僕やミカサ、エレンなんかと組んでいる筈なんだけど。
珍しいな、なんて考えて、ぼーっとしていた僕の肩を、誰かに叩かれた気がした。
「!」
「おい、ベルトルさんってば」
この呼び方をする人、言わずもがなユミルだった。
「…あぁ、ユミル。どうしたの?」
「よう、偶には組もうぜ、相手居ねぇように見えたんだが。」
「いいけど…君はいつもクリスタと組んでいるんじゃ?」
「今ちょっと喧嘩しててな。今日は組まないんだ。」
あぁ、だからライナーと。
合点がいった僕は、なるほど、と呟いた。
「まぁあの男と組ますのは納得してねぇが…まぁ今日は仕方ねぇや。…組もうぜ、ベルトルさん。」
「いいよ。僕も相手、居なかったから。」
そうして、その日はユミルと一緒に対人格闘訓練をしたんだっけ。
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