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男「少し、駄弁らないか?」友「構わないが」
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- 1 : 2017/03/24(金) 13:30:27 :
- いずみと申します。
だらだらと、気ままに、自己満足で書かせて頂きます。
文才?間違えて燃えるごみに棄ててしまいました。おっと、冷や汗、冷や汗。
それでは、何卒何卒。
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- 2 : 2017/03/24(金) 13:43:37 :
- 男「よう、友」
友「男か、どうした?教室で、一人きりで」
男「別に、大した事じゃあない。お前を待っていただけさ」
友「何故?俺は日直の仕事がある。先に帰っていろ。って言ったじゃないか」
男「まぁ、そうだな。只、気が向いたんだ。放課後、二人で駄弁るのも風情があるなぁ、ってさ」
友「風情の意味わかってんのか」
男「ニュアンスだよ。多分。まぁ、楽しそうじゃないか」
友「確かにな。放課後、夕暮れに教室で意味もなく駄弁るのも、青春か」
男「青春か?青春なのか?」
友「うるせぇな。ニュアンスだよ。多分」
男「じゃあ、まぁ、座れよ」
友「何故、お前と同じ椅子に座らなきゃならんのだ。椅子を半分空ける必要が無い」
男「そのツッコミを待っていた」
友「時間の無駄だ。分かってて言うなよ」
男「時間の無駄、そこまで言うか?」
友「分かってて言わなければ、そこまで言わないが」
男「そうかい」
夕暮れの教室で、二人は話し始める。
窓から見える山に、太陽が沈みかけている。
雲も、太陽に照らされ、美しく焼けている。
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- 3 : 2017/03/24(金) 21:14:42 :
- 男「さて、何を話そうか?」
友「何も考えて無かったのか。まぁ良い、ふむ、何か話題ねぇ」
男「あっ、じゃあ、俺が一歩人間として進歩した話を聞いてくれ」
友「お前が人間として進歩?寝言を言う時刻じゃねぇぜ?」
男「辛辣過ぎるわ。まぁ、聞けよ。驚きを隠せない筈だぜ」
友「······ほぉ、言ってみろよ」
男「あれは、近くの書店に行ったときだ」
男「何を買おうか、悩んでいた時だ」
友「因みに、何のコーナーに居たんだ?」
男「し、心理学」
友「······駅前の近くの書店か?」
男「あぁ、そうだ」
友「······本当に、心理学のコーナーに居たんだな?」
男「お、おぅ。心理学のコーナーに居たぜ」
友「その書店、心理学のコーナーなんてねぇよ。一応心理学の本措いてあるけど、二、三冊程度だよ」
男「」
友「で?何処に居たんだ?」
男「漫画、ラノベコーナー、です」
友「知ってた。別に良いが、嘘つくなよ」
男「すまん。漫画コーナーの近くに心理学とかのコーナー在ったから。ある意味、心理学とかのコーナーに居たし」
友「屁理屈言うなよ。まぁ、そこは良い。続きを言ってくれ」
男「おう」
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- 4 : 2017/03/25(土) 11:24:29 :
- 男「そこで、女の子に話し掛けられたんだよ!」
友「」
男「何かお困りですか?ってな!」
友「」
男「そこで、一歩人間として進歩したんだ!」
友「」
男「コミュ障の俺が!その女の子と会話したんだよ!」
友「」
男「すげぇだろ!これで、コミュ障脱却だぁ!!」
友「」
男「おい?どうした?今度は一言も嘘吐いてないぜ!羨ましいか?ん?」
友「可哀想」
男「は?」
友「哀しい現実を教えてやろう」
男「嫉妬か?ん?」
友「その人、店員だろ」
男「」
友「他に何を話したんだ?」
男「その子の···オススメの本とか···話題の本とか」
友「やっぱ店員じゃねぇか」
男「」
友「せめて、気付けよ!舞い上がり過ぎなんだよ!」
男「」
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- 5 : 2017/03/27(月) 19:57:48 :
- 男「······いい人生の教訓に、為ったよ。うん」
友「夕日見て格好つけてんじゃねぇよ。現実見ろ」
男「ウイッス」
男「友。次は君から話題を」
友「あぁ、そうだな。只話すのも何かなぁ······」
男「ほほぅ?この俺と議論すると!いい度胸だな。さぁ、来い!」
友「乗り気かよ」
男「当たり前だ、のクラッカー!口で負けた事は!無い!」
友「書店で恥を晒すという、ある意味負けた様な行為はしたがな?」
男「ほっとけ」
友「······そうだな。じゃあ」
男「おっ!何かな♪何かな♪」
友「♪マーク付けんな、鬱陶しい」
男「えー······」
友「<認められるとは一体何か>というのは?」
男「ふむ、また難しい議題だな。面白い」
友「だろ?結構意見が議論百出するんじゃないか?」
男「議論百出って、こんなん衆議一決だろ」
友「満場一致の方が解りやすいのに、何故衆議一決何て言ったんだよ」
男「······格好良いだろ?」
友「中二臭い」
男「そうか?」
友「じゃあ、話し合おうか」
男「ういうい」
<認められるとは一体何か?>
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- 6 : 2017/03/27(月) 21:14:08 :
- 男「いや、ちょっと待て」
友「なんだ?怖じ気付いたか?」
男「違う。議論するのはwelcomeだがな?」
友「何か、問題でも有るのか?」
男「有るよ!大有りだよ!」
友「そうか?」
男「いやだって、考えてみろよ」
友「おう、なんだ?」
男「いいか?ここで俺らがマジで、本気になって議論したら」
友「議論したら······?」
男「<駄弁る>という行為では無くなるのではないか?」
友「無駄なお喋りではなくなるな」
男「詰まり······!!」
友「!!······おい、まさか······」
男「タイトル詐欺の可能性が、微レ存している!!」
友「確かに、そうだな」
男「まぁ、最初駄弁ったしいいかな?」
友「一応な?」
男「それに、議論っつったって、軽く話し合う程度だし、良いか」
友「そうだな」
男「じゃあ、改めて、話し合おうか」
友「よし」
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- 7 : 2017/03/27(月) 21:27:44 :
- 素晴らしいッ!支援します。
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- 8 : 2017/03/28(火) 21:14:13 :
- >>7さん お褒めに預かり光栄ですッ!さらに精進していきます!
男「ん、じゃあまぁ、友から意見を」
友「俺からか。まぁいい。認められるとはなぁ、俺はこう思う」
友「”多くの人の記憶に残る事”、だってな」
男「ほほう、記憶に残る事、か」
友「じゃ、次はお前の番だ。お前はどう考える?」
男「そうだな、俺は、こうじゃないかって思うな」
男「”多くの人に賞賛される事”、ってね」
友「ほら、意見が違うじゃないか。満場一致か?」
男「そこは、もういい。措いといてくれ」
友「うむ」
男「じゃあ、それについて、理由みたいなモノを話してもらおうかな?」
友「うい、大まかで良いか?」
男「なんとなく伝われば良いさ」
友「んじゃ、その方向で」
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- 9 : 2017/03/30(木) 20:54:50 :
- 友「そうだな、記憶に残るってことはさ、影響力が大きくて、印象に残っている、って事だよな」
男「確かに、そうとも言えるんじゃないか?」
友「で、良し悪しは兎も角、その人に影響を多少は与えているじゃないか」
男「良し悪しは兎も角、ねぇ」
友「影響を与えずとも、覚えては貰えるだろ?」
男「······そうだな」
友「だから、感動とか、影響を与えて、その瞬間に認められた、って事になる」
男「ふむ」
友「要約すれば、記憶に残るって事は、影響を与えたり感動してもらったって事だから、その人に無意識で認められている」
友「って感じか」
男「ふむ、ありがとう。伝わった」
友「どうも」
男「なかなか、曖昧な定義だな」
友「そこは、放っといてくれ」
男「いや、曖昧だからこそ、話し合いにうってつけなのさ」
友「そうか?」
男「そうさ。じゃ、次は俺かな」
友「他にいねぇよ」
男「まぁな」
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- 10 : 2017/03/31(金) 17:20:16 :
- 男「そうさねぇ、賞賛されるって事は」
友「賞賛されるって事は?」
男「言葉に成ったり、形になったりしているじゃん」
友「ふむふむ」
男「詰まりは、なんて言えば良いのかな、お前と反対に意識して認められる、って事になる」
友「ほう」
男「だから、お前とはほぼ反対だな。曖昧でなくて、意識して認められる、って言う感じだから」
友「了解」
男「伝わった?」
友「一応な、理解はした」
男「納得は?」
友「ハーフハーフ」
男「俺もそんな感じさ」
友「んじゃ、どうする?」
男「う~ん、片方が論破されるまでやっても良いけど」
友「言い負かすまでは止めてくれ」
男「なんで?負けるのが怖いの?」
友「お前が可哀想な事になるから」
男「?」
男「······」
男「あ!それって俺が惨めに負けるって事!?」
友「反応遅いわ」
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- 11 : 2017/04/03(月) 19:41:50 :
- 男「の前に、一つおk?」
友「ん?どした」
男「何て言うの?あの、メタい話だけどさ」
友「はぁ」
男「なんで作者更新少し途切れたの?」
友「寝込んでいたらしい」
男「何が有ったの?」
友「よう解らん。頭痛が痛かったらしい」
男「わざと誤用してんの?それ」
友「アイツ日本語おかしいから」
男「それって、アイツの書く俺らも日本語おかしいって事か?」
友「もういいよ、その話題。どうあがいても暗いから」
男「」
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- 12 : 2017/04/04(火) 21:09:30 :
- 男「結局、どうする?」
友「そうさね、じゃあ、一旦終了で」
男「もう?終了早くね?」
友「外見ろ、格好付けて外見ろ」
男「格好付けては余計と違う?」
友「さっき付けてたろ」
男「そだっけ?外見りゃ良いのか······おおぅ」
友「気付いたか?」
見渡せば、いや、見渡しても、窓から見える景色は、黒っぽい。
陰が包み込んでいるのか、陰を孕んでいるのか。
少し幻想的な様だが、それよりも、夜が近いことに対し、少しの焦りを感じた。
男「そろそろ夜じゃねぇか」
友「だから、”一旦終了”つったろ?明日の放課後に又話そうぜ」
男「帰り道に話せば良くね?」
友「下校中は他の事を話したい」
男「何故?」
友「はっきり言って、ちょい疲れた」
男「そっか、じゃあ、また明日の放課後に」
友「一旦終幕」
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- 13 : 2017/04/08(土) 19:55:58 :
- 翌日になった。昨日は、中々楽しかった。友とじっくり話すのは久し振りだからだろうか?
そして、今日も始まる。決着とは言わずとも、綺麗に幕を降ろそう。
認められるとは一体何か。
他者との関わりかたが判るような、そんな議題だ。
グラウンドで、野球部が必死に走っている。サッカー部が必死に演習している。
俺らも、必死に話そう。
友「さ、話そうぜ」
男「っても、何から話せば良いんだ?」
友「そう、それだ。それが難しい」
男「取り敢えず、最終的にはどうするの」
友「······じゃあ、こうしよう」
男「良い案が出たか?」
友「前提として、相手の意見は尊重する」
男「ん」
友「その上で、自分の意見を相手に納得させる」
男「ほうほう」
友「相手の意見を尊重するが、悪い点を挙げるのはOK。筋の通らない罵詈雑言はアウト」
男「うんうん」
友「っていうので、どうよ」
男「良いんじゃね?ルールとしてはベストだろ」
友「いや、ベター位じゃね」
男「そうか?まぁいい」
友「じゃあ、始めようか」
男「因みに、読んで下さってる方の意見も、良かったらレスしてくれ」
友「宜しくお願いしたい」
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- 14 : 2017/04/12(水) 19:02:21 :
- 友「んじゃ、まず一つ質問」
男「何?何?」
友「形に残る賞賛、が認められるって事だよな?」
男「おう」
友「なら、記憶に残るという形に残らないものは違うと」
男「おう」
友「じゃあ、これはどうなる?」
友「記憶に残るという事が賞賛に為るという場合だ」
男「?どういう事だ、説明しろ」
友「有りうるか、どうかはよく解らないけど」
男「仮定か」
友「おう」
友「これは本当に凄い!素晴らしい!だから、一生覚えて措こう!」
友「っていうのは、記憶に残るって事だし、賞賛もされているよな」
男「くっ!お前の得意技は曖昧なものをもちだすことか!シュレディンガーの猫か!」
友「重なりあっている事象だろ?これはどうする?」
男「クソガンモ!直ぐにはわかんねぇよ!」
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- 15 : 2017/04/16(日) 19:49:52 :
- 男「ってか、お前はどうなんだ」
友「ん?」
男「お前は抽象的だろ?賞賛されるっていう具体が重なる点について、お前はどうなんだ?」
友「俺は、うん、記憶に残るって事を重視するから、賞賛されるって事は特には気にしないね。寧ろ、賞賛されるって事は影響を与えてないと有り得ない事だから、余計に当てはまるな」
男「抽象派は便利さね」
友「そうでもないな」
男「は?」
友「広範囲過ぎるってのも難点だと思うぜ」
男「そうか?」
友「それこそ、形に残るっていうある意味で具体的であって、広義じゃ抽象的でもあるお前の方が便利じゃね?」
男「ふむ」
友「答えは出たか?」
男「······あぁ、まぁ、難しいし、言葉にするのは遠慮したいが」
友「そうか······じゃ、話してみ?」
男「おう、じゃあ、軽く」
友「重く話せ」
男「何故!?重く!?」
友「おう、重く」
男「そっちの方が難しい気さえしてくるが?」
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- 16 : 2017/04/21(金) 07:10:00 :
- 男「友に似るけどさ?」ヒクイコエ
友「おう」
男「俺も記憶に残るって事は気にせずに、賞賛されるって事を重視する」ヒクイコエ
友「うん」
男「というより、記憶に残るっていうのも、その人の中で”記憶”として形に残っている、と解釈するからだ」ヒクイコエ
友「はぁ」
男「って、所か?」ヒクイコエ
友「一つ訊いていいか?」
男「ん」
友「なんで低い声で話したの?」
男「重く話したんだよ」
友「あぁ、そういう······」
男「えっ?そういう事ではなく!?」
友「まぁいいや」
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- 17 : 2017/04/23(日) 20:18:25 :
- 友「と、なると······」
男「どったん?」
友「ばったん?」
男「大騒ぎ?」
友「姿形も?」
男「十人十色?」
友「だから惹かれ······じゃねぇよ」
男「展開したのそっちだろ!」
友「そういや、そうか」
男「もういいや、そうなるとどうなんだ?」
友「あ、いや、気にすんな」
男「言ってくれ」
友「······良いのか?」
男「あぁ、だから、はよしてくれ」
友「いや、その」
男「ん?」
友「本質的な意味じゃ、さ」
男「······」
友「俺らの意見、似通っているんじゃ?」
男「······」
友「抽象的、具体的で一見対極だ」
男「あぁ」
友「でも、こうも取れる」
友「記憶に残るなら、賞賛が前提である」
友「賞賛するから、記憶に残さざるを得ない」
友「こういう視点も、あるはずだ」
男「······」
友「屁理屈かもしれない、こじつけかもしれない」
男「······」
友「でも、どうだ?この意見も<認められる>べきじゃないか?」
男「······フッ」
友「何いきなり笑ってんだ」
男「あぁ、そうだ!それこじつけだ!屁理屈だ!」
友「······」
男「対極にあるはずの意見を、無理矢理繋げている様にしか見えないね!」
友「······あぁ」
男「でも、俺はその意見を<認める>!!」
友「!」
男「”賞賛する”さ!”記憶に残す”さ!」
友「······」
男「で、いいか?」
友「何がだ」
男「俺は、納得した。お前の、そう、<認められるという事の定義>をだ!」
男「お前は、どうだ?」
友「······無論、納得、した。自分で言ったからな」
男「終わりだ!この議題は、終わりだ!解決したんだ!!」
友「そうだな、まぁ、面白かったよ」
男「あぁ、楽しかった。だからさ」
友「うん?」
男「またいつか、濃厚なコッテリとした議題で議論しようぜ」
友「あぁ、また、な」
男「じゃあ、帰るか!」
友「おう、もう、暗いしな」
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- 18 : 2017/04/23(日) 20:27:38 :
- 闇に呑まれたこの辺り、
ただ、やはり、この闇も美しく感じる。
この、闇が在るから、光は、より煌めく。
楽しかった時間が光る証明だ。
<認められるとは一体何か?>
面白く、深い議題だと思う。
まだ、俺らの視点じゃ、深淵は見えないだろう。
いつか、辿り着くかも、しれない。
色んな人と話せば、答えに近付くかもしれない。
いや、答えなんて、正解なんて、無いのかもしれない。
とりあえず、コミュ障を治して、友や書店の店員以外の人とも話せる様にしようか
男「じゃ、俺はこっちだから」
友「あぁ、また明日な!」
男「おう、また明日!」
友「一つ良いか?」
男「うん?なんだ?」
友「認められるとは一体何か知りたいならさ」
男「ん~?」
友「辞書引きゃ良かったんじゃね?」
男「」
終わり?
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- 19 : 2017/04/23(日) 20:29:45 :
- 以上です。
読んで下さった方、ありがとうございました。
いつか、また、続きみたいなのを書くときがあれば、宜しくお願いします。
よかったら、感想などを頂ければ、と思います。
それでは、またの機会に!
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