ssnote

x

新規登録する

作品にスターを付けるにはユーザー登録が必要です! 今ならすぐに登録可能!

この作品は執筆を終了しています。

ジャン「必要ですか」

    • Good
    • 2

loupe をクリックすると、その人の書き込みとそれに関連した書き込みだけが表示されます。

▼一番下へ

表示を元に戻す

  1. 1 : : 2013/12/17(火) 21:39:10
    ・ご都合主義設定
    ・ご都合主義展開
    ・ジャン贔屓
    ・アニメ展開基準

    ジャン「さっきの話だけどよ」
    http://www.ssnote.net/archives/81
    の続き風
  2. 2 : : 2013/12/17(火) 21:48:27
    クリスタ「なんだか、人、少ないね…」

    ユミル「今回で、大分減っちまったからな」

    ライナー「ああ、医務室から帰って来れていない先輩方も多いしな…」

    ベルトルト「…」

    コニー「オレたち、よく生き残れたよな…」

    サシャ「…」

    コニー「そんな顔するなよ、サシャ」

    コニー「オレもあの時はああ言ったけどよ」

    コニー「生き残れてよかったとは思ってるんだぜ」

    サシャ「そう、ですよね…」

    ライナー「ああ、新兵の平均生存率からいったら、奇跡みたいなもんだろ」

    アルミン「トロスト104期は全員生き残ったからね…」

    アルミン「他の訓練所の新兵まではちょっと把握できてないけど…」

    ジャン「つっても、犠牲の人数は今までの壁外調査の比じゃねえけどな…」
  3. 3 : : 2013/12/17(火) 21:51:58
    ミカサ「…」

    クリスタ「ミカサ?大丈夫?」

    ミカサ「大丈夫…なんでもない…」

    サシャ「なんでもないって…」

    ユミル「そうは見えねえよ…」

    ミカサ「…」

    ライナー「まあ、仕方ないか…」

    コニー「エレンのことか?ほんと、どうなっちまうんだろうな…?」

    ミカサ「…」

    ベルトルト「五日後、だったよね…?」

    ライナー「ああ…」
  4. 4 : : 2013/12/17(火) 21:54:25
    ミカサ「…エレン…」

    ジャン「…」

    ジャン「くそっ、見てられねえ」

    ジャン「おい、アルミン、なんとかしてやれよ」ボソツ

    アルミン「うん、わかってるよ」

    アルミン「エレンの召集まで五日…」

    アルミン「急いだ方がいいね」

    アルミン「ジャン、一緒に来てくれるかい?」

    ライナー「なんだ、どっか行くのか?」

    アルミン「ちょっと、トイレにね」

    コニー「二人一緒にか…?」

    アルミン「一人になりたくないんだ、今」

    コニー「そうなのか」
  5. 5 : : 2013/12/17(火) 21:54:55
    ジャン「嘘がうまくなったな」

    アルミン「僕は前から結構嘘つきなんだ」

    ジャン「そうかよ」

    ジャン「で?どうするんだ?」

    アルミン「団長のところに行くよ」

    アルミン「全部、報告する」

    ジャン「アニのことか?」

    アルミン「うん」

    ジャン「で?なんでオレも一緒なんだよ?」

    アルミン「一人じゃ心細いんだよ」

    ジャン「…それも嘘か?」

    アルミン「想像にお任せするよ」
  6. 6 : : 2013/12/17(火) 21:59:47
    団長執務室前
    トントン
    アルミン「エルヴィン団長、アルレルトであります!」

    ジャン「キルシュタインであります!」

    アルミン「イェーガーと女型について進言したいことがあるのですが、今お時間よろしいでしょうか?」

    エルヴィン「ああ、入りなさい」

    アルミン「失礼します!」

    ジャン「失礼します!…ハンジ分隊長もご一緒でしたか」

    ハンジ「やあやあ、お二人さん。私たちのことは気にしなくていいよ」

    ハンジ「聞かれたくない話なら出ていくし」


    アルミン「いえ、分隊長もご一緒に聞いていただければ幸いです」

    ハンジ「なら聞かせてもらおうかな?」
  7. 7 : : 2013/12/17(火) 22:05:00
    エルヴィン「それで、エレンと女型の話ということだったが…?」

    アルミン「はい。女型の正体に心当たりがあります」

    エルヴィン「ほう…?」

    アルミン「さらに、彼女を利用すれば、イェーガーの王都招集も回避することができると思います」

    ハンジ「へえ、すごいじゃないか、で、女型の正体って?」

    ジャン「(なんだ?案外冷静だな)」

    ジャン「(団長はともかく、分隊長はもっと食いついてくると思ってたのに…)」

    アルミン「はい、女型の正体は我々と同じ第104期訓練兵卒業のアニ・レオンハート。現在は憲兵団に所属しています」

    エルヴィン「根拠は?」

    アルミン「先の壁外調査で、女型の交戦した際に…」

    ジャン「(なんだ?この違和感…?)」
  8. 8 : : 2013/12/17(火) 22:11:30
    エルヴィン「なるほど、よくわかった」

    エルヴィン「少ない情報だけで、よくそこまで推測したものだ」

    アルミン「恐れ入ります!」

    エルヴィン「しかし、アルミン」

    アルミン「はい?」

    エルヴィン「君の話には確証がない、違わないかな?」

    アルミン「え…」

    エルヴィン「確証はないんだろう?」

    アルミン「確かに、確証はありません、ですが…」

    ハンジ「今、調査兵団は解体の危機に瀕している。それは知ってるね?」

    アルミン「はい…」

    ジャン「知っています」

    ハンジ「そんなデリケートな時期に確証もなしに大々的気に動けると思うかい?」

    アルミン「それは…」

    アルミン「しかし、それではイェーガーが…」

    エルヴィン「確かにエレンは人類の未来のために必要不可欠な存在だ」

    エルヴィン「しかし、我々は、今、王政や憲兵団を刺激するような動きを見せるわけにはいかない…」

    アルミン「あ…」

    エルヴィン「つまり…」

    ジャン「必要、ですか…?」
  9. 9 : : 2013/12/17(火) 22:17:25
    アルミン「ジャン…?」

    ジャン「確証なんてものが必要なんですか?」

    ジャン「人類の未来のためには、イェーガーが必要なんでしょう?」

    ジャン「今、あいつは殺されかけてるんですよ!?」

    ジャン「今、動かなくていつ動くんですか!?」

    ジャン「あいつが死ねば、調査兵団どころか人類の未来が危ういって時に何を言ってるんですか!?」

    ジャン「確証?そんなもん待ってたら、その間に人類は全滅だ!」

    ジャン「今の状況を変えたいんなら、それなりに犠牲は必要でしょう!?」

    ジャン「何かを変えようと思ったら、何かを捨てないといけないでしょう!?」

    ジャン「こいつは、アルミンはそれができるやつなんですよ!」

    ジャン「作戦のことまで聞いてやってくださいよ!」

    ジャン「それから判断しても遅くはないでしょう!?」
  10. 10 : : 2013/12/17(火) 22:23:18
    ハンジ「ぷっ…!」

    ジャン「は?」

    アルミン「ジャン…そのくらいで十分だよ」

    ジャン「は?お前何言ってんだ…?」

    エルヴィン「ははっ、どうやらエレンもアルミンもいい友達を持ったようだな」

    ジャン「???」

    アルミン「あのね、ジャン、団長がおっしゃってたのは」

    アルミン「王政を刺激するような『下手な』動きは見せられないってことで」

    アルミン「まあ、言い方は悪いけど、上手に騙してやろうってことなんだよ」

    ジャン「…え?」

    ハンジ「あっはっはっはっはっはっ!いいね、君!さいっこうだよ!」

    エルヴィン「いや、すまない…演出過多だったかな…?」ハハッ

    ジャン「じゃあ、何か?オレが何かを言うまでもなく、普通に話は進んでいたわけか?」

    アルミン「まあ、そうなるね」

    ジャン「…」

    アルミン「ごめんね、あんなことまで言ってもらったのに」

    アルミン「…ぷっ」

    ジャン「っだああああ!ちくしょう!オレかっこわる!恥ずかし!」

    ハンジ「いやあ、いいもの見せてもらったよ、青春だね!」

    エルヴィン「ははは、いいじゃないか、兵同士の仲がいいのは」
  11. 11 : : 2013/12/17(火) 22:28:14
    ジャン「…それで、団長」コホン

    ジャン「つまり、アルミ…アルレルトの女型捕獲作戦、検討していただけるんですね?」

    ハンジ「アルミン、でいいんだよ?」ニヤニヤ

    エルヴィン「やめないか、ハンジ」

    エルヴィン「まあ、あまり固くならないでいいというのは私からも言っておこう」

    アルミン「はい、ありがとうございます!」

    エルヴィン「ふむ、それでは、アルミン、女型捕獲作戦とやら聞かせてもらおうかな」
  12. 12 : : 2013/12/17(火) 22:30:09
    二日後 調査兵団旧本部
    エルヴィン「さて、作戦の説明は以上だが、エレン」

    エルヴィン「何か質問はあるかな?」

    エレン「はい、いえ…」

    エレン「これはわざわざ団長にお聞きするほどのことではないかもしれませんが…」

    エルヴィン「ん?なんだね?」

    エレン「その… ジャ、キルシュタインは何で…」チラッ

    ジャン「…」

    エルヴィン「ん?説明したと思ったが、言葉が足りなかったかな?」

    エレン「彼には君の影武者の任を担ってもらう」
  13. 13 : : 2013/12/17(火) 22:30:46
    エレン「え、は?こいつが!?…ですか?」

    エレン「無理ですよ!すぐにバレます!」

    エルヴィン「適役だと、アルミンが言っていたが…」

    アルミン「二人は体型が近いし、似たような悪人面だし」

    アルミン「そりゃ、僕らみたいに二人をよく知ってる相手ならすぐにバレちゃうだろうけど」

    アルミン「相手は配布された人相書きだって、まともに見てるかどうか分からないような憲兵団だ」

    アルミン「作戦実行の時間稼ぎには十分だよ」

    エレン「つってもよ、兵団の中にもっと適役が他にいただろ…」

    アルミン「うん、兵団の中にはいたかもしれないね…」

    エレン「じゃあ…」

    アルミン「でも、絶対に信頼のおける人間となると、そうはいないんだよ」

    アルミン「壁の中の誰が敵か分からない」

    アルミン「その説明もしたよね?」

    エレン「っ…」
  14. 14 : : 2013/12/17(火) 22:35:16
    エレン「お前はそれでいいのかよ、ジャン」

    エレン「オレの影武者なんてよ…」

    ジャン「嫌に決まってんだろ、んなもん」

    ジャン「でも仕方ねえからな、こっちにも色々事情があるんだよ」

    エレン「事情だあ?なんだよ、それ」

    ジャン「お前に言う義理はねえよ」

    エレン「なんだと?」

    ミカサ「エレン、だめ」

    エレン「だってよ、ミカサ」

    ミカサ「言いたくないことは誰にでもある、エレンにだって」

    ミカサ「それにこの役目はそれなりに危険」

    ミカサ「それを承諾してくれたジャンにその態度はよくない」

    エレン「…」

    ジャン「…ミカサ…」

    エレン「わかったよ、悪かったな」

    ミカサ「誰に謝ったの?」

    エレン「…悪かったよ、ジャン」

    ジャン「ふん…」
  15. 15 : : 2013/12/17(火) 22:35:48
    エルヴィン「ほう…なかなか面白い人間関係だな」ニヤリ

    アルミン「この非常時に何を面白がってるんですか、団長」

    アルミン「ハンジさんじゃあるまいし」

    エルヴィン「本来はあいつの役目だろうが、この場にいないのだから仕方ないだろう?」

    アルミン「それはメタ的なアレですか?」

    エルヴィン「ん?どういうことだ?」

    アルミン「いえ、なんでもありません」
  16. 16 : : 2013/12/17(火) 22:41:17
    作戦当日 ストヘス区内
    調査兵1「さあ、エレン出るんだ」

    調査兵2「今なら、憲兵の目も市民の目もない、急ぐんだ」

    エレン「は、はい!」

    調査兵2「じゃあ、ジャン、頼むよ」

    ジャン「はい」

    エレン「お、おい、ジャン、お前…」

    ジャン「あ?なんだよ」

    ジャン「時間がねえんだ、急げ、バカ」

    エレン「あ、ああ…」

    エレン「それじゃ、後は…」

    ジャン「エレン」

    エレン「な、なんだよ…」

    ジャン「…」

    ジャン「いや…」

    ジャン「頼むぞ、エレン」


    ーーー
    ーーーーー
    ーーーーーーー
    ーーーーーーーーー
  17. 17 : : 2013/12/17(火) 22:46:10
    ーーーーーーーーー
    ーーーーーーー
    ーーーーー
    ーーー

    アルミン「結論から言えば、作戦は失敗だった」

    アルミン「いや、エルヴィン団長に言わせれば、そうでもないらしいけど」

    アルミン「エレンの王都召集は確かになくなった」

    アルミン「アニからなんの情報も得られず」

    アルミン「いたずらに調査兵やストヘス区の町を傷つけたというのは」

    アルミン「決して、作戦成功とはいえないだろう」

    アルミン「僕たちはこれから憲兵団からの事情聴取を受ける」

    アルミン「嘘はつくな、と団長から言われている」

    アルミン「そんなつもりは毛頭無い」

    アルミン「ここはある意味、人類のおかれている状況を広く伝える好機だからだ」
  18. 18 : : 2013/12/17(火) 22:51:11
    取調室
    憲兵1「では、まず所属と名前を」

    ジャン「調査兵団第三分隊第五班所属、ジャン・キルシュタインです」

    憲兵1「ふむ、君は本作戦において、逃走後のエレン・イェーガーの身代わり役だった、違わないな?」

    ジャン「はい」

    憲兵1「本作戦の発案は、新兵だったということだが…?」

    ジャン「はい、104期調査兵団のアルミン・アルレルトの発案です」

    憲兵1「君の同期だね?」

    ジャン「はい」

    憲兵1「入団間もない新兵の作戦を採用するとはな…」

    ジャン「…お言葉ですが」

    ジャン「アルレルトは先日のトロスト区奪還時にもその作戦をピクシス指令に採用されています」

    ジャン「もともと…」

    憲兵1「君の意見は特に聞いてない」

    ジャン「…」
  19. 19 : : 2013/12/17(火) 22:51:44
    憲兵1「アルレルト新兵の作戦を採用したのは調査兵団団長、エルヴィン・スミスで間違いないな?」

    ジャン「そうですが…」

    憲兵1「それがそもそもの間違いだったのではないかね?」

    ジャン「は?」

    憲兵1「そんなことをせず、我々憲兵団と協力していれば」

    憲兵1「ここまでの被害は出なかったのではないかね?」

    ジャン「それは…」

    憲兵1「それは?」

    ジャン「兵団内の、いえ、壁の中の誰が敵なのかはっきりしない状況で」

    ジャン「必要以上に多くの人間に作戦を知らせる危険性を考えて…」

    憲兵1「それでも、だよ」

    憲兵1「作戦の影響より、少しでも少ない被害で作戦を成功させることを考えるべきではなかったかね?」

    ジャン「…」
  20. 20 : : 2013/12/17(火) 22:57:06
    ジャン「(落ち着け)」

    ジャン「(現状を考えれば長期的な目で見るのは間違ってないはず)」

    ジャン「(というか、それっぽく言ってるだけで完全に屁理屈だろ、これ)」

    ジャン「(なんだ、そんなにオレたちを悪者にしたいのか?)」

    ジャン「(そうやって、エレンの再召集を画策してる、とか…)」

    ジャン「(いや、違うな)」

    ジャン「(オレたち、じゃない)」

    ジャン「(こいつらが悪者にしたいのは、もっと個人)」

    ジャン「(つまり…)」
  21. 21 : : 2013/12/17(火) 22:57:38
    ジャン「エルヴィン団長か…?」

    憲兵1「ふん、意外と頭は回るようだな」

    憲兵1「っと、これじゃ正解だと言ってるようなもんだな、いけねぇいけねぇ」

    ジャン「団長を貶めてどうするつもりだ?」

    ジャン「憲兵団には関係ないだろ」

    憲兵1「立場を弁えろよ、新兵」

    憲兵1「お前は今取り調べ中なんだぜ?」

    ジャン「誘導尋問の間違いだろ」

    憲兵1「…」

    憲兵1「ったくよ、だから嫌だったんだよ」

    憲兵1「オレみたいなバカに誘導なんて真似できるわけねえっての」

    憲兵1「上も無茶な命令してくれるぜ」
  22. 22 : : 2013/12/17(火) 23:01:54
    憲兵1「ま、お前の言う通りだよ」

    憲兵1「もともと、エルヴィン団長のやり方は、上のお気に召さなかったし」

    憲兵1「これを期に引退していただこうって話だったんだけどなあ」

    憲兵1「あーあ、どうすんだこれ、オレ上に怒られんだけど?」

    ジャン「知るかよ」

    憲兵1「あ、お前、エルヴィン団長がわざと失敗するような作戦を採用したって証言したことにしてくれね?」

    ジャン「は?」

    憲兵1「そういう証言がひとつでもあれば、大分こっちに有利になるんだよ」

    憲兵1「な?礼はするよ」

    憲兵1「上に掛け合って、お前を憲兵団に迎え入れてもいい」

    憲兵1「内地での暮らしを約束するぜ」

    憲兵1「訓練兵は六位で卒業だったらしいじゃないか」

    憲兵1「好きこのんで壁の外なんか行くことねえよ」

    ジャン「…」

    憲兵1「な?どうだ?」

    ジャン「ふざけんなよ…」
  23. 23 : : 2013/12/17(火) 23:02:22
    憲兵1「あん?」

    ジャン「ふざけんなっつったんだよ!」

    ジャン「憲兵団がどんだけ腐ってるか、現在進行形で見せつけられてんだぞ!?」

    ジャン「こんなとこ入るために、上官売るわけねえだろ!」

    ジャン「なめてんじゃねえ!」

    憲兵1「んだと、このガキ…!」ガシッ

    コンコン
    憲兵2「失礼します…」

    憲兵2「…!?え、な、何をされてるんです!?」

    憲兵1「チッ」

    憲兵1「なんでもない」

    憲兵1「見ない顔だが、新兵か?なんの用だ?」

    憲兵2「はっ、上層部での審議の結果」

    憲兵2「エルヴィン・スミス調査兵団長」

    憲兵2「及び、本作戦に関わった全ての調査兵団員を不問に処すことが決定しました!」

    憲兵2「つきましては、こちらで取り調べ中の調査兵も、即刻釈放するようにとのことです!」

    憲兵1「不問だと…?」

    憲兵1「おい、お前、それは確かか?」

    憲兵2「はっ、自分は伝言を命じられただけですが、内容に間違いはありません!」

    憲兵1「チッ」

    憲兵1「そういうことだ、さっさと出てけ、くそガキ」

    ジャン「…」スッ

    憲兵1「さすがはエルヴィン団長殿、口が上手くていらっしゃる…」

    ジャン「…失礼します」

    憲兵1「ああ、次の壁外調査で死なねえよう祈ってるよ」
  24. 24 : : 2013/12/17(火) 23:08:24
    部屋の外
    アルミン「あ、ジャン!」

    ジャン「おう、アルミン、お前も終わったか?」

    アルミン「うん、エルヴィン団長の放免が決まったから僕も釈放だって」

    ジャン「釈放ね…捕まってたつもりはなかったんだけどな…」

    アルミン「まあ、相手は憲兵団だからね」

    ジャン「さて、ここからどうするか…」

    アルミン「そうだね…とりあえずエレンたちのところに戻って」

    アルミン「あとは団長の指示を待ってた方がいいんじゃないかな?」

    ジャン「そうだな…」

    ジャン「いや、アルミン、その前によ…」

    アルミン「うん?」

    ジャン「アニに会いに行かないか?」
  25. 25 : : 2013/12/17(火) 23:13:38
    アルミン「アニに?」

    ジャン「ああ、ここの地下にいるんだろ?」

    ジャン「これを逃したら、次ここに来れるのはいつになるか分からないぜ?」

    アルミン「それはそうだけど…」

    アルミン「そんな勝手なこと…」

    ジャン「大したことじゃねえよ、オレたちの潔白は他でもねえ団長たちのお墨付きなんだ」

    アルミン「それは…」

    アルミン「でも、なんで…?…あっ…」
  26. 26 : : 2013/12/17(火) 23:14:27
    ジャン『出てこいよ!アニ!出てきて、この落とし前をつけろよ!アニィ!!』
  27. 27 : : 2013/12/17(火) 23:15:01
    アルミン「…」

    ジャン「アニのことは大して気にしてねえけどよ」

    ジャン「わかるだろ?」

    ジャン「聞きたいことがあるんだよ…」
  28. 28 : : 2013/12/17(火) 23:22:58
    地下牢
    ハンジ「いやー、エレンの召集は無し、全員無罪放免!」

    ハンジ「良かった良かった」

    リヴァイ「何が良かっただ、クソメガネ」

    リヴァイ「状況はなにひとつ好転してねえんだぞ」

    リヴァイ「このまま、何も分かりませんでした、で終われると思ってんのか?」

    ハンジ「そんなこと、分かってるよ」

    ハンジ「でも、それを悩めるだけマシでしょ?」

    リヴァイ「…」

    リヴァイ「チッ」

    ハンジ「あーあ、でも実際これからどうなるのかなー?」

    ハンジ「何かアニ以外にとっかかりが見つかればいいんだけど」

    リヴァイ「まあな…」

    調査兵「おい、お前たち、何やってる!?」

    リヴァイ「あん?」

    リヴァイ「何事だ、騒がしいぞ」

    調査兵「はっ、兵長、この新兵たちが…」

    ハンジ「新兵?」
  29. 29 : : 2013/12/17(火) 23:26:23
    アルミン「す、すみません」

    アルミン「その、アニ・レオンハートは僕たちの訓練兵時代の同期で…」

    ハンジ「アルミンとジャンじゃないか」

    ハンジ「こんなところで何やってんのさ?」

    ジャン「ハンジ分隊長!」

    ジャン「リヴァイ兵長も…」

    リヴァイ「何してんだ、お前らこんなところで」

    アルミン「その…アニの顔でも見ていこうかと…」

    調査兵「兵長?分隊長?」

    ハンジ「ああ、すまなかったね」

    ハンジ「この子たちは今回の作戦の功労者だよ」

    ハンジ「私が許可するから、入れてあげて」

    調査兵「は、はあ…」

    アルミン「あはは、すみません…」

    ジャン「…」
  30. 30 : : 2013/12/17(火) 23:28:10
    ハンジ「とりあえず、取り調べご苦労様」

    ハンジ「大丈夫だったかい?」

    アルミン「はい、まあ…」

    アルミン「お二人は…?」

    ハンジ「結構あっさり終わったよ?」

    ハンジ「私たちも一応兵団幹部だからね」

    ハンジ「憲兵団も尋問めいたことはしないさ」

    ジャン「尋問、ですか…?」

    ハンジ「心当たりがあるかい?」

    ジャン「オレの取り調べを担当した憲兵が」

    ジャン「自分に誘導尋問なんかできるわけがないとぼやいていました」

    ハンジ「おいおい、尋問する相手の前でそんなこと言ってどうするんだよ」

    ハンジ「そいつ名前は?顔は覚えてる?」

    ハンジ「後でナイルにチクってやろうよ」ニヤリ

    リヴァイ「バカな真似するんじゃねえ、クソメガネ」
  31. 31 : : 2013/12/17(火) 23:29:59
    リヴァイ「エルヴィンの放免が決まった以上」

    リヴァイ「何やったって無駄だろ」

    リヴァイ「憲兵連中は無駄が嫌いだしな」

    ハンジ「ならいいんだけどね」

    ハンジ「それで?」

    ハンジ「二人はこんなところに何しに来たの?」

    ハンジ「さっきはアニの顔を見に来たとか言ってたけど」

    ハンジ「そんなことじゃないよね?」

    アルミン「あ、いえ、えっと…」

    ジャン「顔を見に来ただけですよ」スッ

    ジャン「あれだけのことをしておいて」

    ジャン「どんな顔して寝てるのかと思いましてね」
  32. 32 : : 2013/12/17(火) 23:32:56
    ジャン「なあ、アニ」

    ジャン「お前、今、一体何考えてんだよ?」

    ジャン「どんな気分だ?どんな気持ちだ?」

    ジャン「出てこいよ…」

    ジャン「聞きたいことがあるんだよ…」

    ジャン「アニ!」ゴッ

    アルミン「落ち着いてよ、ジャン…」
  33. 33 : : 2013/12/17(火) 23:35:59
    リヴァイ「…」

    リヴァイ「おい、お前、ジャンとかいったか…」

    ジャン「はい…?」

    リヴァイ「何にそんな熱くなってんだ?」

    リヴァイ「何にそんなに執着してんだ?」

    ジャン「…」

    ハンジ「もー、リヴァイはほんっと無粋なんだから」

    ハンジ「年頃の男の子が同年代の女の子に必死になるっていったら」

    ハンジ「そのこの事好きだからに決まってるじゃ…」

    ジャン「違います」

    ハンジ「あれ?そうなの?」
  34. 34 : : 2013/12/17(火) 23:40:30
    リヴァイ「なら、何故だ?」

    リヴァイ「仲間の裏切りが許せねえってタイプには見えねえが…」

    ジャン「…」

    ジャン「大したことじゃないです」

    ジャン「ただの私情ですよ」

    リヴァイ「私情?」

    ジャン「被検体の巨人が殺された一件」

    ジャン「アニは自分のじゃない立体起動装置を使って調査を逃れました」

    ジャン「あれの本当の持ち主もオレたちの同期なんですよ」

    ジャン「オレは、まあ割りと仲の良い方で…」

    リヴァイ「そいつの死に、アニ・レオンハートが関わっていると?」

    リヴァイ「復讐でもするつもりだったのか?」

    ジャン「別にアニが立体起動装置を奪うためにアイツを、マルコを殺したとは思ってないですよ」

    ジャン「ただ、もしかしたら、マルコの最期ぐらいは知ってるんじゃないかと思ったんです…」
  35. 35 : : 2013/12/17(火) 23:44:46
    ジャン「あいつの死に顔は忘れられねえけど」

    ジャン「何があったのかは分からずじまいなんです」

    ジャン「誰もが劇的に死ねるわけではないのは分かってます」

    ジャン「でも、だからこそ」

    ジャン「オレくらいはあいつの最期を知っててやりたかったんです」

    ジャン「誰にも語られない、誰にも聞かれない」

    ジャン「とるにとらない、ありふれた最期だったとしても」

    ジャン「…」

    ジャン「すみません、そんなことでここまで入り込んでしまって…」

    ジャン「オレたちはこれで失礼します」バッ

    ジャン「ほら、行こうぜ、アルミン」

    アルミン「あ、うん」

    アルミン「失礼します」バッ
  36. 36 : : 2013/12/17(火) 23:47:17
    ハンジ「ふーん」

    ハンジ「立体起動がうまいだけの」

    ハンジ「口が悪くて生意気なガキだと思ってたけど」

    ハンジ「なんだ、結構いい子じゃん」

    ハンジ「ねえ?リヴァイ」

    リヴァイ「そうだな…」

    リヴァイ「誰かさんとはまた違った良い目をしてやがる」

    リヴァイ「悪くない…」

    続…?
  37. 37 : : 2013/12/17(火) 23:47:44
    ジャンの敬語難しい。
    何故か取り調べシーンが長くなり、地下牢のシーンがあっさり終わってしまいました。もうちょっと、ジャンと兵長が絡んでくれる予定だったのですが…。
    精進します。
    次回は三部作完結編。時間軸が一気に飛びます。
    需要があれば、ですが。
    お付き合いありがとうございました。
  38. 38 : : 2013/12/18(水) 00:39:55
    頑張って(^-^)/
  39. 39 : : 2013/12/18(水) 21:22:22
    頑張ってください oze
  40. 40 : : 2013/12/19(木) 22:03:54
    >>38 >>39
    まとめて失礼します。
    お二方ともありがとうございます。
  41. 41 : : 2013/12/29(日) 15:42:53
    シリーズ化に伴いタイトルを変更しました。

▲一番上へ

名前
#

名前は最大20文字までで、記号は([]_+-)が使えます。また、トリップを使用することができます。詳しくはガイドをご確認ください。
トリップを付けておくと、あなたの書き込みのみ表示などのオプションが有効になります。
執筆者の方は、偽防止のためにトリップを付けておくことを強くおすすめします。

本文

2000文字以内で投稿できます。

0

投稿時に確認ウィンドウを表示する

著者情報
natose_ss

とある科学の馬面贔屓

@natose_ss

この作品はシリーズ作品です

ジャン贔屓シリーズ シリーズ

「進撃の巨人」カテゴリの最新記事
「進撃の巨人」SSの交流広場
進撃の巨人 交流広場