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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

最原「僕を好きになる惚れ薬だって…?」モノクマ「うぷぷ…」

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  1. 1 : : 2017/02/18(土) 22:18:02


    最原「ーちょっと、いきなりどういうことなのさ!?」

    モノクマ「うぷぷ…実はね、愛の鍵だけでは物足りない最原くんのためにとっておきのサプライズを用意させて頂きましたー!」

    最原「サ、サプライズ…?」

    モノクマ「ま、要は最原くんのことを好きになっちゃう薬を学園の中からランダムで選んで飲ませたってわけ。いやぁ仕込む際にはぶっちゃけバレるかと思ったけど案外バレないもんなんだね〜」

    最原「は、はあ!?な、何でそんなことをーー」

    モノクマ「ん?理由なんてないよ?まあまあ良いじゃない。これで脱童貞も夢じゃないね!」

    最原「余計なお世話だよッ!…で、そのランダムって…どういう意味なのさ…」

    モノクマ「ん?ランダムはランダムだよ?テキトーに数人を選んだってことでーー」

    最原「え…もしかして一人じゃないのか…?」

    モノクマ「さあ〜どうだろうね?もしかしたら一人かもしれないし二人かもしれないし三人かもしれないよ?それに男も女も関係ないからね?男女差別をする輩は学園長が許さないよ!」

    最原「そ、そんな…っ」

    モノクマ「あ、そうそう。もちろんタダでこのゲームをやるのはつまらないから…ちゃんと、誰が惚れ薬を飲んだのか当ててよねー」

    最原「あ、当てる…?」

    モノクマ「も〜察しが悪いよ?つまり16人中の何人が惚れ薬を飲んだか当てないと最原くんにはオシオキだから!」

    最原「そ、そんな勝手なこと許せるわけないだろ!!」

    モノクマ「え〜別にコロシアイをしろだなんて言ってるんじゃないんだから、そのくらい許してくれても良いんじゃない?」

    最原「僕の命をなんだと思ってるんだよ…ッ」

    モノクマ「いやでもさ、要はキミに好意を持ってる人を見つければいいだけの話でしょ?そんなに難しいこと?」

    最原「そ、それは…そう、だけど…」

    モノクマ「うぷぷ…まあ頑張ってみてよ。…言っておくけど、その惚れ薬の効果はそんな甘いもんじゃないからね?」

    最原「………!」

    モノクマ「ーじゃあ、待ったね〜!せいぜいその残り少ない性春を謳歌しちゃってよ!」

    最原「ーま、待て!まだ話はーー」






    最原「…くそ、逃げられた…」


    …僕の声は虚しくもモノクマに届くことはなかった。

    いきなりのことで頭が回らないけど…僕の命が掛かって来るとなると話は別だ。

    16人の中に惚れ薬を飲んだ人がいる。
    しかも複数いるだなんて…正直信じられないけど、何もしないわけにはいかない。

    ……明日からにでも調査をしないと。

    それにタイムリミットが分からない以上、悠長なことはしてられないし…。



    最原「…とりあえず明日は…>>2のところにでも行ってみよう」




    安価、お願いします。
  2. 2 : : 2017/02/18(土) 22:19:20
    ヒロイン赤松
  3. 3 : : 2017/02/18(土) 22:19:27
    茶柱
  4. 4 : : 2017/02/18(土) 23:06:49


    ーー 調査一日目。



    最原「……あまり、眠れなかったな…」


    …けど、悩んだって仕方ない。
    僕は一刻も早く惚れ薬を飲んだ人を見つけなきゃいけないんだ。

    とりあえず今日は赤松さんのところにでも行ってみよう…。


    最原「それに、もしかしたらってこともあるんだし…」


    って、いやいや…変に期待なんかしちゃ駄目だ。
    これはあくまで調査なんだから…慎重に行動しないと。


    最原「…よしっ」

    僕は意を決して、赤松さんの部屋の前にあるインターホンを押してみた。




    赤松「…あれ?最原くん?」

    最原「あ、赤松さん…おはよう」

    赤松「あっうん…おはよっ最原くんから訪ねてくるなんて珍しいね…」

    最原「…あ、迷惑だった?」

    赤松「ううん…嬉しいよ?じゃ、せっかくなんだし一緒に食堂まで行こっか!」

    最原「う、うん…」


    …なんだろう?赤松さんの場合、僕以外のみんなにも割とフレンドリーだから好意を持つ持たないの差が良く分からないぞ…?

    モノクマが言うにはそんなに甘いものじゃないらしいし…すぐ分かると思ったんだけど…。

    もしかしたら赤松さんは違うのか…?


    赤松「ね、良かったらなんだけど…」

    最原「?どうしたの?」

    赤松「あーうん…その、ね?手を繋ぎたいなあなんて…っ」

    最原「え…手を…!?」

    赤松「うん、そう…ダメかな?」

    最原「だ、だめってわけじゃないけど…」

    赤松「ほんと!?じゃあ途中まで手繋ごうよ!」

    最原「ちょ、赤松さん!?」


    ぐいっと引っ張られ、僕はそのまま赤松さんのペースに乗せられてしまった。

    こ、これが惚れ薬の効果…なのか…!?



    赤松「ーはい、着いた!」

    最原「…あっ」


    その時、さっきまで繋がれていた手が一瞬にして離れた。


    赤松「さ、入ろっか!」

    最原「…そ、そうだね」


    まるで何事もなかったかのように振る舞う赤松さんに…僕は動揺を隠しきれなかった。

    一応朝食は普通に食べれたけど…赤松さんにとっては手を繋ぐことは普通なんだろうか…。

    …駄目だ、一番の安パイだっただけに余計に分からなくなって来た。


    最原「僕も手を繋ぐくらいであんなに緊張することないよな…」

    我ながら情けない。

    …気持ちを切り替えなきゃ。



    次は…誰に会いに行こうか?

    安価、>>5 お願いします。

  5. 5 : : 2017/02/18(土) 23:08:21
    百田
  6. 6 : : 2017/02/18(土) 23:12:40
    ナイス!俺も知りたかった!
  7. 7 : : 2017/02/19(日) 00:10:21


    百田「よっ終一!」

    最原「うわあ!?も、百田くん…!?」

    百田「や、やけにオーバーだな…。なんかあったのか?」

    最原「いや別に…そんなんじゃないよ…」



    赤松さんと別れた後、寄宿舎に戻ろうとした最中に百田くんから声を掛けられた。

    こんな時だけど…ふとあの言葉が脳裏をよぎってしまう。

    そういえば…モノクマが言ってたっけ…男も女も関係ないって。

    …それって、つまりは百田くんも惚れ薬を飲んだ可能性があるってことなんだよね…?



    最原「ううっ…」


    思わず身ぶるいした。

    別に僕はそういうのに偏見があるわけじゃないけど…やっぱりこう身の危険を感じるというのかな…。


    百田「どうした?やけに顔色悪いな…た、体調でも悪いのか?」

    最原「…ごめん。違うんだ。別にそういうわけじゃなくて…」

    百田「……そうか、けど遠慮すんなよ?オレとテメー仲だろ?」

    最原「え…な、仲ッ!?」

    百田「ああそうだ!遠慮は無用だぜ!いつでもこのオレを頼ってくれ!」

    最原「う、うん……。」


    僕が意識し過ぎるせいなのかな…。

    変に仲とか言われると、惚れ薬の可能性を疑ってしまう。

    …いやでも相手は百田くんなんだし、別に変な意味じゃないよな…?



    百田「…なあ、終一。」

    最原「ん?なに?」

    百田「あーそのなんだ…ちょっとばっかし変なこと聞いてもいいか?」

    最原「?変なこと?まぁ…別にいいけど…」

    百田「………終一はよ…その、本当に男なんだよな…?」

    最原「っ!?あ、当たり前だよッ!!」

    百田「わ、わりっ!そ…そうだよな!変なこと聞いて悪かった!ーじゃ、じゃあな!」

    最原「ええ!?ちょ、ちょっと待っーー」



    ……引き止める間も無く、百田くんは逃げるようにその場を去って行った。

    な、なんなんだよ…。
    これこそがまさに惚れ薬の効果だったりするのか…?
    男が飲むとその相手が男だった場合は女に見えちゃうとか…


    最原「…まぁ百田くんのことだから深い意味はないかもしれないし…」


    出来れば惚れ薬については全員女性であって欲しいよな…。


    最原「…いや、だったら最初から男も女も関係ないだなんて、あんな含みのある言い方なんてしないよね…」




    午後からはどうしようか?
    安価、>>8 誰に会いに行く?

  8. 8 : : 2017/02/19(日) 00:11:01
    茶柱
  9. 9 : : 2017/02/19(日) 00:11:10
    ハルマキ
  10. 10 : : 2017/02/19(日) 00:11:19
    キルミー
  11. 11 : : 2017/02/19(日) 00:44:34



    最原「あ、そうだ…茶柱さんなら確か男か苦手だったはずだから…惚れ薬を飲んでいるかどうかなんてすぐ分かるかもしれないよな…?」

    最原「…よし、とりあえず茶柱さんの研究室を覗いてみよう…」





    最原「ー茶柱さん」

    茶柱「はうわっ!?な、何故…最原さんがここに…っ!?」

    最原「あっ…ごめん、邪魔しちゃったかな…?」

    茶柱「ふん!そうですよ、男死なんて目に入るだけでも不快ですからね!」

    最原「そ、そこまでなんだ…」


    …なんだ。茶柱さんはやっぱりいつもの茶柱さんだ…。

    何だかホッとしたような少しだけ残念なような…でも、モノクマの被害にあってないなら、これに越した事はないよね。


    最原「そ、そっか…じゃあ僕やっぱり帰るね…」

    茶柱「うえぇ!?か、帰っちゃうんですか…?」

    最原「?う、うん…」


    …あれ、帰っちゃまずいのかな…?
    てっきり僕は邪魔者なんだと思ってたんだけど…。


    茶柱「あ…いや、そのですね…?転子も少し言い過ぎたと言いますか…」

    最原「??帰ったらまずいの?」

    茶柱「いやほら…あれです!き、来たばかりじゃないですか!せっかくなんですし、転子のネオ合気道をご覧になってくださいよ!」

    最原「でも僕…男だよ?嫌なんじゃないの…?」

    茶柱「最原さんは良いんです!見た目が女の子っぽいんで!」

    最原「え…そ、そんな理由…?」




    まさかの展開に頭がついていけなかった…。

    結局あれからネオ合気道の何たるかを僕に熱弁していたけど…やっぱりというか、何にも分からなかったな。

    大体なんだよ…百田くんも茶柱さんも僕を見ては女みたいだなんて…。


    最原「……一応、夜にでも確認してみるか。モノクマが答えてくれるかは分からないけど…」



    …よしっ今日はこれで最後にしよう。
    確かめたいこともあるし…


    次は誰に会いに行く?
    >>12 安価、お願いします。


  12. 12 : : 2017/02/19(日) 00:45:52
    ハルマキ
  13. 13 : : 2017/02/19(日) 11:04:14
    鏡見てみたほうがいいかも……
  14. 14 : : 2017/02/19(日) 11:09:23
    ついでにカツラつけてスカート履いたらどうかな?白銀さんにたのんで
  15. 15 : : 2017/02/19(日) 21:32:39
    期待
  16. 16 : : 2017/02/20(月) 00:09:14


    春川「…なに?私これでも忙しいんだけど」

    最原「ご、ごめん…っ」


    とりあえず僕はその足で、春川さんの研究教室に向かったわけだけど…いきなり門前払いを食らいそうだ。

    呼び掛けて出てきてくれたのはいいものの…全くと言って取り付く島もない。

    これは、端から疑う余地もないかもしれないな…。


    春川「はあ…用もないのに来るなんてあんたもアイツと同じくらいバカなんじゃないの?」

    最原「え…アイツって?」

    春川「…バカって言ったら百田しかいないでしょ。」

    最原「そんな言い方しなくても…それに、春川さんは百田くんが好きなんだよね?」

    春川「……あんた、デリカシーって言葉知らないの?」

    最原「あっ…!ご、ごめん…!つい」

    春川「ーいいよ、別に謝らなくて」

    最原「…え?」

    春川「なんか…最近よく分かんないんだよね。あんたのこともそうだけど、百田を見てると妙に腹が立ってくるというか…」

    最原「え、何でそこに僕が出てくるの!?しかも腹が立つって何でまたそんなことをーー」

    春川「…あれ?そう言えば何でだろ…?」

    最原「わ、分からないの…?」

    春川「……う、うん…。さっきまで百田の話をしてたのにあんたの顔を見るとなんか急に落ち着かなくなって…っ」

    最原「春川さん…?」

    春川「…ッ…ごめん…悪いけど、今日はもう帰って。」

    最腹「分かったよ…僕の方こそごめん。急に来たりして…」

    春川「いい。気にしてないから。…じゃあ、またね」

    最原「…うん、また…」

    春川「……。」



    とりあえず、門前払いにはならずに済んで良かった…。

    …でも、やっぱりというか春川さんの話を聞いても惚れ薬について確信を持てそうな部分は一切なかったな…。

    ただ…気になる点はいくつもある。

    だけどそれは、春川さんだけじゃなくてーー今日会った赤松さん、百田くん、茶柱さん…みんなに当てはまることだ。

    それを踏まえて…モノクマには聞かなきゃいけないことがあるんだ。

    ちゃんと…答えてくれるよな?

    そもそもモノクマからこのゲームを持ち掛けたわけだし…。



    最原「はあ…気が重いな…そろそろ部屋に戻ろう…」


    こうして僕は重い足を引きずるかのように、寄宿舎へと戻った。

    まさか、部屋の中であんな物が待ち構えているとも知らずにーー



    モノクマ「うぷぷ…」


  17. 17 : : 2017/02/20(月) 06:37:23
    入間かな?
  18. 18 : : 2017/02/21(火) 08:09:29
    アンジー
  19. 19 : : 2017/02/22(水) 13:43:18


    王馬「やっほー!待ってたよー最原ちゃん!」

    最原「お、王馬くん!?な、なんで僕の部屋にーー」



    ーその時だった。

    あの王馬くんが、僕に最後まで台詞を言わせてくれるはずもなくーー



    最原「ーうわあ!?」


    腕を強引に引っ張られ、そのままベッドへと押し倒された。


    王馬「にししっ…つーかまえた。」

    最原「…!」


    楽しそうにニヤリと笑う。

    両手首を押さえ込まれ、身動きが取れないーー!?



    王馬「にししっこれでもう逃げられないよねー?」

    最原「ど、どういうつもりなんだ…こんなことして…っ」

    王馬「別にどうもしないよ?ただ俺はだーい好きな最原ちゃんとお話がしたいなーっと思ってね」

    最原「話…?だったら何で尚更こんなことするんだよ…っ話がしたいだけならわざわざこんなことしなくてもーー」



    ーその時だった。

    王馬くんの顔がグッと僕の顔に近づいた。


    最原「ーー!?」

    王馬「…そんなの嘘に決まってんじゃん。オレがただキミと話をするだけで満足すると思う…?」

    最原「なっ…!?」


    …背筋が凍る。

    王馬くんは一切視線を逸らさずに、僕を見つめてくるーー



    最原「お、王馬くん!ほんとに待って!こ、これ以上は…!」

    王馬「にししっ…やーだよ」

    最原「ーー!!」



    ま、まずい…!このままじゃ…ッ!








    モノクマ「こらー!!個室内での不純同性交遊は学園長が許さないぞー!!がおー!」


  20. 20 : : 2017/02/23(木) 09:47:40


    モノクマ「こらこら王馬くん、ボクは学園内でのそういうのは認めてないんだけど?ヤるならちゃんとした施設に行ってくれなきゃさー、何のためにラブアパートを作ったと思ってるんだ!」

    王馬「ちぇー、つまんないのー」

    最原「モ、モノクマ…?」


    な、なんだ…?
    何がどうなっているんだ?


    モノクマ「やー、にしても危なかったよねえ。もう少し遅かったら王馬くんに襲われていたところだったよ?学園長に感謝してよねー」

    最原「う、うん…」


    …なんだか釈然としないけど…。

    でも、確かにモノクマが来なかったらほんとどうなっていたんだろうな…。

    実際、後数センチの距離で危なかったわけだし…。


    王馬「じゃあ最原ちゃん!モノクマもこう言ってるんだし、さっさとラブアパートに行っちゃおっか!」

    最原「いや何でそうなるんだ!?」


    …間違いない。

    きっとこれは惚れ薬の症状だ。

    …正直、あからさま過ぎて拍子抜けだけど…これ以外に王馬くんがこんなことする理由が思いつかないんだよな…。


    モノクマ「…はいはい、好きにして下さいよ。ラブアパートでなら別にボクは咎めはしないしねー」

    王馬「ーだって!最原ちゃん!ほら、行こうよ!」

    最原「ーちょ、ちょっと待って!!」



    腕を強引に引っ張られるーー

    こ、このままじゃ…ッ!




    モノクマ「…でもさー、一つ疑問なんだけどボク、王馬くんに惚れ薬は仕込んでないんだよねー。なのに急にソッチに目覚めちゃったの?」

    最原「は…?」


    仕込んでない…?

    というか、何でモノクマは惚れ薬のことをーー


    王馬「…あ〜あ、何で言っちゃうのかなぁ?」

    モノクマ「ありゃありゃ。これはこれはソーリーソーリー」

    最原「お、王馬くん?これは一体どういうこと!?」

    王馬「ーなんてね!嘘だよッ!」

    最原「う、嘘…?」

    王馬「あらら…もしかしてわりとショックだった?そんなにオレとキスしたかったの?」

    最原「い、いいよ!しなくて!!」

    モノクマ「な〜んかまた変な方向に進んでるけど…ボクはもう帰っていいんだよね?」

    最原「ま、まて!まだ話は終わってーー」

    モノクマ「まったね〜!」

    最原「……。」


    …って、モノクマがそう簡単に言う事を聞いてくれるわけないよな…。

    色々と聞きたいことがあったのに…。



    王馬「にししっ残念だったね」

    最原「…もしかしてさ、最初から知ってたの?」

    王馬「まあねー!たまたまピッキングで最原ちゃんの部屋に隠れてたらさーまたまたこれまた偶然にその話を聞いちゃったんだよねー!」

    最原「………」


    …何が偶然なんだか。

    王馬くんが言うと何が嘘でほんとか判断がしにくいよ…





    王馬「てなわけで、オレも協力させてもらうからさー!今日から宜しくねっ最原ちゃん!」

    最原「え…?」

  21. 21 : : 2017/02/24(金) 20:16:05


    最原「協力って…どういう意味?」

    王馬「やだなー、どうせ鈍チンの最原ちゃんには誰が自分に行為を持ってるかなんて分かりっこないでしょ?だからオレが、それを見極めてあげるって言ってるんだよ」

    最原「別に僕はそこまで鈍感じゃないぞ…!」

    王馬「あれれ?ほんとかな?じゃあ最原ちゃんは今日一日の行動で目ぼしい人は見つけたのかな?」

    最原「そ、それは…っ」


    …確かに、あまり分からなかったけどさ。


    王馬「にししっほらねー?嘘つきのオレに嘘を付いたって無駄だよ?分からないなら分からないって正直に言えば良いのにさー」

    最原「…だからって、王馬くんに何が出来るって言うんだよ?」

    王馬「あらら…オレってそんなに信用ない?」

    最原「……。」


    …さっきまで僕を嘘で惑わしてたくせによく言うよ…。


    王馬「…でも今のオレはモノクマのお墨付きだよ?」

    最原「?お墨付き…?」

    王馬「えっこれも分からないの?最原ちゃんて本当に超高校級の探偵?」

    最原「……ごめん、本当に分からないから教えてくれない?」

    王馬「はあ…だからさ、モノクマは言ってたでしょ?オレには惚れ薬を飲ませてないって…」

    最原「あっ…!」

    王馬「にししっようやく理解した?ね?今の最原ちゃんにとって皆んなが皆んな怪しく見える中で、これ以上の信用はないと思うんだけどなー」

    最原「…それは…そうだけどさ…」


    …でも、こればかりは王馬くんの言う通りかもしれない。

    何だか皆んなが皆んな飲んでそうで…確実な証拠がないんだよな…。

    あくまで誰かが惚れ薬を飲んだっていう、事実だけがあるだけで…。


    王馬「…どう?少しはオレを信用してくれた?」

    最原「いや…まだだよ。王馬くんの言い分は確かに分かるけど…それをすることにキミに何のメリットがあるの?」

    王馬「えーそれ聞いちゃう?」

    最原「…だってさ、そうじゃなきゃ王馬くんが僕に協力する理由がないよ…そもそもこれは僕の問題なんだし…キミはオシオキされるわけじゃないだろ?」

    王馬「ふぅん…じゃあ、それが理由だね」

    最原「ーは?」

    王馬「オレは最原ちゃんを助けたいんだよ…キミをオシオキなんてさせたくないからね」

    最原「えっ…なんで…?」


    …王馬くんが僕にゆっくりと近付いてくる。


    最原「お、王馬くん…?」

    王馬「何でって…それもいちいち言わなきゃダメなの?まぁどうしても知りたいって言うなら身体に教えてあげなくもないけど…」

    最原「ーー!!」


    不敵な笑みを浮かべながら、彼は僕に近付くのをやめない。

    そして、あっという間に壁際まで追い込まれてしまった。


    王馬「さあ…どうする?最原ちゃんは理由が知りたいんだよね?」

    最原「……っ」


    …この場で圧倒的不利なのは僕だ。

    逃げ場ない上に他に頼るあてもない以上…ここは王馬くんの案に乗るしかないのか…?


    王馬「…なんてね、嘘だよーッ!」

    最原「!なっ…!?」

    王馬「理由なんて特にないよー!ただ面白そうだからオレも加担したいだけだって!」

    最原「はあ…?なんだよそれ…」

    王馬「にししっほんと最原ちゃんって騙しがいがあるよねー!うん、実につまらなくないよっ!」

    最原「じゃ、じゃあ…要は王馬くんは退屈しのぎに僕を利用したいだけなのか…?」

    王馬「まぁそういうことだね!一応これもゲームみたいなものでしょ?」

    最原「……。」


    …あくまでゲーム感覚なんだな…。

    まあ自分がオシオキされるわけじゃないし、王馬くんにとっては好都合ってわけか…。


    王馬「で、どうする?一応これも理由って言えば理由だし、最原ちゃん自身も断る理由なんてないんじゃないかなー?」

    最原「断る理由がないって…どうしてそう言い切れるの?」

    王馬「そりゃあなんたって心強い味方がこのオレなんだよ?オレが役立たずじゃないってことくらいは最原ちゃんは誰よりも知ってるはずだよね?」

    最原「それは…」

    王馬「…だからさ、安心しなよ。大丈夫…オレがゲームをやる以上は本気でやってあげるからさ…。」

    最原「…!」


    …思わずゾッと身ぶるいした。

    壁際まで追い込まれてるせいなのか、王馬くんの顔がよりハッキリと見えてしまう。

    顔は笑っているのに…目が、唯一笑ってはいないことに…僕は気付いてしまった。


    王馬「じゃあそういうわけだからさ!続きはまた明日ってことでいいよね?」

    最原「え…?」

    王馬「…おやすみ、最原ちゃん」

    最原「……」

    僕の返答も待たずに、王馬くんは部屋から出て行った。


    最原「……これからモノクマに続いて王馬くんにも振り回される事になるのか…」

    気が重いけど…明日の予定も考えなきゃいけないんだよな…


    安価、誰に会いに行く?>>22
  22. 22 : : 2017/02/24(金) 20:18:46
    アンジー
  23. 23 : : 2017/03/01(水) 02:33:10
    まだー
  24. 24 : : 2017/03/02(木) 02:53:03


    ーー 捜査二日目。


    アンジー「おっはー!終一、遊びに来たよ〜」

    最原「ア、アンジーさん!?ど、どうしたの?こんな朝早くに…」

    アンジー「んーとね〜、神様が言ったんだよー?今日は終一と過ごすといいことがいっぱいあるんだって〜。にゃははー、神ってるー!」

    最原「…」


    ど、どうしよう…。
    これは誘いに乗るべきなんだろうか?

    昨日のこともあるし、先に王馬くんのところに行こうかなって考えてたんだけど…。


    アンジー「…主は言いました。終一はこのままアンジーと過ごすべきだと」

    最原「あははっ…僕に拒否権はないんだね…」

    アンジー「もっちもちー!神様がそう言ってるんだよ〜?拒否なんてしたら神様が怒っちゃうからね〜?」

    最原「…ううん、拒否なんてしないよ。…じゃあ、これからどうしよっか?まず朝食でも食べに行く?」

    アンジー「…ん〜とねー、アンジーはごはんよりも、もっとしたいことがあるんだ〜」

    最原「…え、したいこと?」

    アンジー「にゃははー!」

    最原「っ!?」


    その時だった。

    突然、アンジーさんが僕の方にもたれかかって来たのだ。
    もちろん僕はもたれかかって来たアンジーさんを受け止めたわけだけど…。

    僕は上手く受け止めることが出来なくて、ついバランスを崩してしまって…

    そして、そのまま…ベッドの上へと倒れ込んでしまった。


    終一「び、びっくりした…アンジーさん大丈夫…?」

    アンジー「終一…」

    終一「え…?」


    ふとアンジーさんの顔を見ると互いに距離が近いことに気づいた。

    …今、僕の胸の上にアンジーさんがいる。

    その表情は…何だか熱っぽい気がした。


    アンジー「あのね〜、前にも言ったけど〜終一は〜、アンジーの初めてを奪ったよねー?」

    終一「え、えと…確かにそういう話だったけど…もうちょっと言い方を…っ」

    アンジー「でもでも〜、間違ってないよねー?終一はアンジーの初めてを奪った…。それでー、今日はーその続きをしてもらいたいんだよー!」

    終一「つ、続きって…?」

    アンジー「ん〜と…だからねー、アンジーの唇を奪って欲しいのー!」

    終一「えぇ!?」

    アンジー「うふふ〜すりすり〜」

    終一「ちょ…ア、アンジーさん…!?」


    いきなりのことで頭が回らない。

    こ、これは…間違えようがない…

    アンジーさんは確実に惚れ薬を飲んでいる。
    …じゃなきゃ、朝からこんなマネするはずがない。


    終一「そ、それ…やめっ…」

    アンジー「えー?なんでー?どしてどしてー?」


    …アンジーさんは問答無用で僕の胸に頬ずりしてくる。

    だ、だめだ…これ以上は流石にマズい…!



    アンジー「ねぇ…終一。」

    終一「ほ、ほんとに待っーー」


    …距離が一層縮まる。
    このままじゃ…本当に唇が…!








    王馬「やっほー!最原ちゃん!もう起きてるよー?」
  25. 25 : : 2017/03/03(金) 01:32:48


    王馬「いやー朝からお盛んだね!最原ちゃんてそういう趣味があったんだー!」

    最原「…ち、違っ…!?そ、それより王馬くん…来たなら、見てないで助けてよ…っ!」

    アンジー「あれまっ!見られちゃったねー!にゃはははー」

    王馬「…えー、でも邪魔していいの?オレは嘘つきだけど、空気はわりと読む方だよ?」

    最原「へ、変なところで気を使わなくていいから…!早くアンジーさんを…っ」


    にしても…こんな状況にも関わらず僕にこうして、くっ付いていられるなんて…アンジーさんは恥ずかしいとか思わないのかな…。


    王馬「ちぇーまぁいいよ。手伝ってあげるけど…その代わりこれは一つ貸しだからね?最原ちゃん」

    最原「え…貸し?」

    王馬「まさか嫌だなんて言わないよね?じゃないと…今すぐにでも大声だしてここに人でも呼んであげよっか?」

    最原「なっ…!?」

    アンジー「むふふ〜」


    さ、流石にそれはマズい!
    王馬くんは事情を知ってるからこそだけど…他の人から見たら完全に誤解される。


    最原「わ…わかった…貸しでもなんでもいいから…手伝ってよ」

    王馬「にししっ…そーこなくっちゃね!」

    最原「……。」


    …まぁいいか。
    とりあえずは今の状況をなんとかしないと…っ


    王馬「ほらほら、いい加減どきなって」

    最原「…!」


    王馬くんがアンジーさんを引っ張り起こそうとしている…


    王馬「…あれ?結構重いね…」

    最原「王馬くん…女性にその台詞はちょっと…」

    アンジー「…ねえ〜、小吉ー・・」

    王馬「あっようやく気付いてくれた?あのさ、最原ちゃん本気で困ってるみたいだから、そこどいてくれない?邪魔なんだって!」

    最原「あっいや別にそこまでは言ってないよ…」


    …あれ、なんだろう…
    なんだか嫌な予感がする…


    アンジー「…ねえ、なんで邪魔するの?終一はアンジーのお婿さんになるんだよ?…小吉には何にも関係ないことだよね?」

    王馬「…!」

    最原「ア、アンジーさん…?」


    声のトーンが…いつもと違う…?


    王馬「たはーっごめんごめん!まさかそんなことになってるなんて知らなくてさー!」

    アンジー「・・・」

    最原「ま、待ってよ!そもそも僕は了承したつもりなんてーー」

    王馬「うん、もちろん分かってるよ?」

    最原「え…?」

    王馬「やだなー…嘘つきのオレにそんな嘘をつくなんてさ…片腹痛いよ」

    アンジー「にゃはははー!アンジーは嘘なんてついてないよー?」

    王馬「うん、嘘つきはみんなそう言うんだよ?」

    最原「あ、あの…王馬くん?」

    アンジー「んもー駄目だよ〜?終一はアンジーのものなんだからねー?」

    王馬「いやいや最原ちゃんはオレのものだよ!」

    最原「ーえ!?ちょっと…お、王馬くん!?」

    アンジー「・・・・・・」

    王馬「あっ怒った?怒っちゃった?」

    アンジー「・・・・・・」


    …その時、今まで僕に覆い被さっていたアンジーさんが…ゆっくりと起き上がった。


    最原「アンジー・・さん?」

    アンジー「主は言いました。…ここで終一をかけて勝負をしなさいと…」

    最原「え!?」

    王馬「おっ!いいねいいね!最原ちゃんをかけてオレ達二人で争うんだね!」

    最原「ま、待ってよ!そんなの僕は認めてなーー」


    すかさず止めようとしたものの…


    アンジー「んふふ〜アンジーは負けないからね〜?」

    王馬「やだなー!それを言うならオレだって負けないからね!…絶対に。」

    アンジー「・・・・にゃははー!」


    最原「……。」

    全くもって聞く耳を持ってはくれない…。


    …どうしよう。
    このまま成り行きで勝負が始まってしまうのか…?




    安価、お願いします。>>26
    勝負をするならその内容をお書き下さい。
    しないならしないでも大丈夫です。
  26. 26 : : 2017/03/03(金) 01:37:13
    怪我しない程度のリアルファイト
  27. 27 : : 2017/03/04(土) 21:37:00
    アンジーがんばれ!
    _________
    【 】
    【 期待 】
    【_________】
    I
    I
    \(゜▽゜*)
  28. 28 : : 2017/03/10(金) 20:31:28


    王馬「やっぱりこういう時はリアルファイトに限るよね!」

    最原「っ!?」

    アンジー「にゃはははー、アンジーもそれに賛成〜」

    最原「ちょ、ちょっと待って!流石に暴力は駄目だよ!」

    王馬「大丈夫だよ、最原ちゃん。…ちゃんと、怪我しない程度に手加減してあげるからさ」

    最原「え、そういう問題じゃないよね!?」

    アンジー「だいじょうぶだよー、怪我しない程度に軽く血が流れるだけだからね〜」

    最原「いや…血が流れる時点で既に怪我してるから軽くはないと思うんだけど…」

    王馬「そうだよ、アンジーちゃん!まさにそれこそ血も涙もないよっ!」

    アンジー「え〜でもでもー、アンジーは悪くないよね?小吉がアンジーのモノを奪おうとするのがいけないんだよ〜」

    王馬「いやいや、いつから最原ちゃんがアンジーちゃんのモノになったの?それに、さっきから言ってるよね?最原ちゃんはオレのモノだって!」

    最原「ま、待ってよ!それ以上アンジーさんを刺激するような事を言っちゃーー」

    アンジー「・・・・・」



    ・・ーその時だった。

    パァンっと何かを叩くような音が僕の部屋中に響き渡った。



    最原「ア、アンジー・・さん?」

    王馬「……っ…」

    アンジー「…ねえ、あんまりアンジーを怒らせない方が身のためだよ?じゃないと、バチが当たっちゃうからね?」


    …びっくりした。
    まさか、アンジーさんが王馬くんの頬を引っ叩くなんて。


    最原「お、王馬くん!大丈夫!?」


    僕はすかさず王馬くんに駆け寄った。

    じんわりと叩かれた頬が赤くなってるのが見える。


    王馬「ははっ…まさか、本当に殴るとはね…」

    アンジー「いやいや〜?殴ってはないよ?軽く引っ叩いただけだよね〜?」

    最原「ちょっとアンジーさん!いくらなんでもやり過ぎだよ!」

    アンジー「えーでもでも〜、リアルファイトをしようって言ったのは小吉の方だよね?」

    最原「そ、そういう問題じゃなくてさ!」

    王馬「…いやいいよ?最原ちゃん。」

    最原「え?」

    王馬「ってて…いやいやなかなかいいビンタを、貰っちゃったよ。じゃあこっちもお返しをしなきゃね…」

    最原「ま、待って!王馬くん!それはーー」

    アンジー「!?」


    ・・僕の声など到底届くはずもなく、王馬くんはそのままアンジーさんを頬を殴った。


    最原「アンジーさん!?」

    アンジー「・・・・・」

    王馬「あははっ本来なら女性を殴るなんてNG行為だけど、こればかりは仕方ないよね!大丈夫っ本気じゃないからそこまで痛くないはずだよ!」

    アンジー「…終一」

    最原「え…?」

    アンジー「アンジーは…終一をお婿さんにするよ…今は邪魔者がいるけど…神様がそう言ってるんだからね〜」

    最原「アンジーさん…」



    …そう言い残した後、アンジーさんはふらふらとした足取りで僕の部屋から出て行った。



    最原「…ねえ、王馬くん。何でアンジーさんをわざと煽るような事を言ったの?」

    王馬「あららっやっぱりバレてた?」

    最原「当たり前だよ!…しかもあんな…王馬くんまでもが僕を自分のモノだなんて言い出すし…何であんな事言ったんだよ!」

    王馬「ああ…それはもちろん確かめるためだよ」

    最原「…確かめる?それって何を?」

    王馬「もちろん、惚れ薬を飲んでるかどうか、それを見極めるためだよ。」

    最原「見極めるって…本当にあんなやり取りで分かるもんなの?」

    王馬「ははっやだなー最原ちゃんは!嘘つきのオレに暴けないウソなんてあると思う?」

    最原「…じゃあ、王馬くんはもう分かったの?」

    王馬「もちろんだよっ!なんたってアンジーちゃんは分かりやすいからねー、パッと見ればすぐに分かるよ」

    最原「え…?」

    王馬「にししっまぁオレが思うにアンジーちゃんはーー」

  29. 29 : : 2017/03/11(土) 02:50:19
    アンジーは普段通りだったりして
  30. 30 : : 2017/03/11(土) 21:21:42


    王馬「ーーシロ、だね!」

    最原「え、シロって…?」

    王馬「だから、アンジーちゃんは惚れ薬なんて飲んでないってことだよ!」

    最原「う、嘘だ!じゃなきゃあんな…アンジーさんが僕にあんな事するわけないだろ!?」

    王馬「いやいや何をそんなに焦る必要があるの?飲んでないのなら、それに越した事はないハズだよね?」

    最原「だ、だって…それだと、さっきのアンジーさんは素ってことになるじゃないか…っ!そんなのおかしいよ!」

    王馬「…おかしい?そうかな?オレは別に普通に見えたけど?」

    最原「え…?」

    王馬「……それより、一番の問題は…アンジーちゃん自身のことなんかよりも惚れ薬の効能についてだよ」

    最原「こ、効能…?」

    王馬「そっ!…だって、モノクマは言ってたんでしょ?惚れ薬の効果は…そんな甘いもんじゃないってさ…」

    最原「っ!?何でキミがそんなことまでーー」

    王馬「まあまあ、そんな細かいことは後回しにして、話を続けてもいいかな?」

    最原「………」

    王馬「えーっと、とりあえず分かりやすく説明するとね?あの時のアンジーちゃんって好きって気持ちよりも結婚すること、自分のモノにすること、夢中になってたでしょ?」

    最原「だ、だから…それが一番おかしいんじゃないか!」

    王馬「いやいや何度も言わせないでくれる?あんな風に具体的な理想を述べる余裕がある時点で、モノクマが言ってた甘いものじゃないっていう理論に反すると思うんだよねー」

    最原「でも、それは…単にモノクマが言葉の綾として言ってただけだよね?」

    王馬「はー、あのさぁ…オレから言わせればキミのその考えの方が甘いよ?」

    最原「えっ…」

    王馬「…言葉の綾だって?ゲームを仕掛けたモノクマ自身がそんな甘いことするわけないでしょ?」

    最原「………」

    王馬「ゲームってのはクリアするからこそ意味があるんだよ…そして、必ず攻略法だってあるはずなんだ…」

    最原「じゃあ王馬くんは…それがモノクマのヒントだって言うの?」

    王馬「うん、まあね!じゃなきゃフェアじゃないし、何よりゲーム自体が成り立たないでしょ?いくらあのモノクマでもゲームにすら成り立ってないものを持ち掛けてくるはずないよ。だって、ないなら尚更そこに意味なんてないしねー」

    最原「…本当に王馬くんはこれをただのゲームとしか思ってないんだね…」

    王馬「にししっ幻滅した?」

    最原「いや…だって、それが王馬くんだからね…それに動機はどうあれちゃんと考えてくれてるみたいだし…それは有り難いと思ってるよ」

    王馬「……………」

    最原「?…王馬くん?どうしたの?」

    王馬「…いや!別にどうもしないよ!ってなわけで、オレの言い分は分かってくれた?」

    最原「あ、待って!あと一つだけ聞かせてよ!」

    王馬「…ん?」

    最原「その…王馬くんは言ってたよね?惚れ薬の効能が一番の問題だって…あれって、どういう意味?もしかして…王馬くんは何か知ってるんじゃーー」

    王馬「ははっやだなー!いくらなんでもそれは分からないよ。…ただまぁ、ある程度の予想はついてるけどね?」

    最原「よ、予想…?」

    王馬「だから確信はないんだよねー、根拠だってないからそれを話したところで納得してもらえるかなー」

    最原「ーいやいいよ、それでも」

    王馬「…ッ!」

    最原「例え確信がなくても…それがその確信に繋がるヒントになるかもしれないからさ…。だから、話してくれないかな?」

    王馬「……にししっなーんだ…結構最原ちゃんもやる気あるんだね!」

    最原「それは…だって、僕の命がかかってるからこそだよ…」

    王馬「はいはい分かってるよ?じゃあ説明してあげるね!オレの予想では、この惚れ薬はーー」

  31. 31 : : 2017/03/13(月) 01:31:07


    モノクマ「コラーッ!!いつまでも二人で喋ってないでさっさと動けー!!」

    最原「うわぁ!?」

    王馬「ちぇー、これからがいいとこだったのに…」

    最原「え?いいとこって…?ーいや、それよりも急に出てくるなよ!びっくりするじゃないか!」

    モノクマ「え?そりゃあ脅かすつもりがあったからね。って、それこそどうでもいいんだよ!ボクは王馬くんに用があって来たの!」

    最原「え、王馬くんに…?」

    王馬「…へー。で、因みにその用ってなんなわけ?」

    モノクマ「いらいら。…まぁボク自身も深くはルールとか考えてなかったからある程度のことは目を瞑るけどさ。……さすがにこれは干渉し過ぎなんじゃない?」

    王馬「…うん、つまりは何が言いたいの?ハッキリ言ってくれないと分かんないなー」

    モノクマ「白々しいなぁ。…あのね、これは元々ボクと最原くんのゲームなの!キミがいるせいで最原くんはキミとばっかり話してるし、これじゃあゲームが成り立たないんだってば!」

    最原「………。」

    王馬「……なるほど。まぁ正論と言えば正論だね。」

    モノクマ「あ、分かってくれた?」

    王馬「やーだよッ!バーーーカッ!!」

    モノクマ「………」

    最原「ちょ、ちょっと王馬くん!?」

    王馬「にししっだってオレには関係ないことだしねー!明確なルールがない以上、モノクマにはオレを縛ることなんて出来ないよ、残念だったね!」

    モノクマ「ぐぐぐっ…」

    最原「モ、モノクマ…?」

    王馬「あはっ悔しい?でも、まだまだこんなもんじゃないよ?生憎だけどオレはこのゲームを止めるつもりはないからさ」

    モノクマ「ふんっいいさ別に。…でも、干渉し過ぎるとそのゲームがつまらなくなるんじゃない?」

    王馬「ああ、そういう考えも一理あるよね!いやー、うっかりしてたなー」

    モノクマ「・・・あーあ…かったりー。じゃあ後は好き勝手にやってよねー」

    最原「え?ちょっと待ってよ!こ、効能については結局どうなったの!?」

    王馬「いやーごめんごめん!やっぱり言うのは止めるよ。憶測だけで判断するのは良くないしねー」

    最原「えぇ…」

    モノクマ「ありゃ言わないんだ」

    王馬「うん!てなわけで、オレ等は今からモノクマに言われた通りそろそろ動くからもう帰っていいよ?」

    モノクマ「あー・・はいはい」





    王馬「ーさて、邪魔者はいなくなったね」

    最原「はぁ…」

    王馬「ん?どうしたの?最原ちゃん、やけに疲れた顔してるけど」

    最原「いや…別に。それよりさ…僕もそろそろ動きたいから、王馬くんも帰ってもらっていいかな?」

    王馬「えー!オレを仲間ハズレにする気ー?」

    最原「……そうじゃなくて、王馬くんがいると相手が本音で話してくれないかもしれないだろ?それだと困るんだよ…」

    王馬「…なんかその言い草と今日会いに行く人はあらかた決まってるみたいだね」

    最原「うん…とりあえず午前中は>>32のところへ行こうと思うんだ」








    安価、お願いします。
  32. 32 : : 2017/03/13(月) 01:56:04
    天海
  33. 33 : : 2017/03/14(火) 02:30:50


    最原「ーー天海くんのところへ行ってみようと思うんだ。」

    王馬「あぁ…天海ちゃんなら食堂にいたよ」

    最原「え、何で天海の居場所を王馬くんが知ってるの?」

    王馬「…ん?それはオレがここに来る前に食堂に寄ったからだけど?」

    最原「あ、だから少し来るのが遅かったのか…」

    王馬「まぁねー今はどうか分からないけどまだ天海ちゃんなら食堂にいるんじゃない?」

    最原「それって…天海くん以外にも食堂に誰かいるってこと?」

    王馬「そりゃあそうでしょ?東条ちゃんの作る朝ご飯目当てにねー…因みにオレが来た時には東条ちゃんと夢野ちゃん、ああ後ゴン太もいたっけ?で、天海ちゃんと…ざっと4人だよ!」

    最原「そっか、じゃあ早速食堂に行ってみるよ」

    王馬「あれれ?そう簡単に信じちゃっていいの?…忘れてないよね?オレが嘘つきだって」

    最原「…忘れるわけないよ。…でも、それが例え嘘だったとしても僕は別に構わないよ」

    王馬「…は?なんで?」

    最原「だって僕は…食堂に朝ご飯を食べに行くんだから」

    王馬「あーなるほど!そういう切り返し方もあるんだ!よっぽど最原ちゃんはお腹が空いてるんだねー、朝ごはんは基本食べないんじゃなかったのー?」

    最原「…い、今は違うんだよ…。というか、王馬くんってそういうことも知ってるんだね……」

    王馬「にししっまあね!実はオレ最原ちゃんの事ならなんでも知ってるんだよ?」

    最原「…せめてそれは嘘であって欲しいかな…。じゃあ僕は行ってくるから…くれぐれも茶化しにだけは来ないでよ?」

    王馬「分かってるって!じゃあまた後でねー」






    ーー 食堂


    最原「あっ…」

    天海「あれ…最原君じゃないっすか。珍しいっすね、一人でこんなとこに来るなんて」

    最原「天海くんこそ…一人なの?」

    天海「ははっまいったっすね。別に今の今まで一人だったわけじゃないっすよ?東条さんや夢野さん、ゴン太君だってさっきまでここにいたんすけど…」

    最原「…けど?」

    天海「俺がトイレに行ってる間にどこかへ行ったみたいっすね。」

    最原「え、追いかけなくていいの?」

    天海「いや大丈夫っす。…それに、最原君と話したいことがあったんで…むしろ丁度いいっす」

    最原「話したいこと…?」

    天海「えぇ、まぁ。それで…最原君さえ良かったら俺の話に付き合ってくれるっすか?」

    最原「うん…いいよ、僕で良ければ」

    天海「感謝するっす。…でも、その前に一つやることがあるっすね」

    最原「え…?」


    ーすると、突然天海くんは椅子から立ち上がり…そのまま台所の方と向かって行った。

    その様子を軽く伺うと、まるで何かの準備をしているように見える。

    …何をしているんだろう?


    最原「あ、天海くん…?」

    天海「あぁ…これ、最原君の朝食っすよ。ここに来たってことは朝食まだっすよね?」

    最原「う、うん…でも、良く分かったね…」

    天海「あははっそんな大袈裟っすよ。…まぁ単に俺が偶然にも東条さんが最原君の分も用意してたところを見てたっていうのもあるっすね」

    最原「ありがとう…でも、成り行きとはいえ、なんかごめん…。食事の用意なんかさせちゃって」

    天海「いいんすよ。こーいうのは慣れてるんで。…ま、俺が作ったわけじゃないっすけど、とりあえず温めたんで…温かいうちにどうぞ」

    最原「じゃあ…いただきます」

    天海「…美味しいっすか?」

    最原「うん。やっぱり東条さんの作る料理はなんでも美味しいよ」

    天海「…最原君って美味しそうに食べるんすね…」

    最原「ん?そう…かな?」

    天海「ま、少なくとも俺にはそう見えるっす」

    最原「………」


    な、なんか照れくさいな…


    天海「ーあ、最原君…」

    最原「…ん?なに?」

    天海「……ここ、ついてるっすよ」

    最原「え?ど、どこ?」

    天海「ーああ、違うっす!右っすよ右!」

    最原「ええっと…まだついてる?」

    天海「全然違うっすよ…」

    最原「ご、ごめん…!右、だよね?」


    まるでどっかの少女漫画にありそうなベタな展開だ。

    こっちは真剣に取ろうとしてるのに…!


    天海「はあ…もういいっすよ」

    最原「うっ…ほんとごめん…」


    流石の天海くんも呆れて物も言えないよな…

    …どうしよう、このままだと惚れ薬のことを確かめる余裕なんてーー


    天海「ー俺が、取るんで」

    最原「…え?」



    それは一瞬の出来事だった。

    だけどそれは…一瞬の出来事にも関わらず、僕自身が理解するまでに数秒の時間が掛かってしまった。

    あまりにも予想外で…対処のしようがなかったんだ。


    最原「っ!!?」



    あの天海くんが、僕の頬についているであろうモノを直接舐め取るなんてこと…誰が予想出来るというんだよ…
  34. 34 : : 2017/03/15(水) 01:40:08


    最原「ちょ、あ…あああま…天海くん…ッ!?」


    僕は思わず舐め取られた頬を手で押さえた。

    …まだ、ほんのりと感触が残ってる。


    天海「おっと…すみません。つい…」

    最原「つ、ついって…そんな軽い感じに言われても…」


    けど、僕の様子とは裏腹に何故か天海くんは至って冷静だった。


    天海「えっと…誤解しないで欲しいっすけど、俺は別に他意がこんなことしたわけじゃないっす」

    最原「いやでも…いきなりこういうのはちょっと…」


    …きっと、天海くんの言ってる言葉に嘘はない。

    もちろんそれは…分かってはいるのだけれど、…惚れ薬の事もあるし念のため疑わないわけにはいかないよね…。


    天海「……すみません。他意は無かったとはいえ最原君には不快な思いをさせたっすよね…」

    最原「ああいや別に不快ってわけじゃ…!ただちょっとびっくりして…っ」


    あまりにも深々と謝ってくる天海くんに、むしろこっちが申し訳ない気持ちになる。

    …そうだよ、天海くんは本当に親切心からこういうことをしただけだ。

    大丈夫…これは惚れ薬の影響じゃない。

    それにちゃんと謝ってくれる良心がある分、王馬くんの言ってた推論とはかけ離れてるしね。


    天海「…じゃあ、別に嫌ではなかったんすね?」

    最原「嫌というか…天海くんは単に親切心で取ってくれただけなんだよね?だったら怒る理由なんてないよ。…あ、でもこういうのは極力しない方がいいかもね…。次、他の人にする時とかはちゃんと紙ナプキンとか使ってーー」

    天海「…え?何でそこに他の人なんて言葉が出るんすか?」

    最原「あっいや…これはあくまで、もしもの話だよ。天海くんが世話好きなのはいいことだとは思うけど、なりふり構わずこういうの気軽にするのはマズいんじゃないかな…もし誰かに見られたりでもしたら…」

    天海「・・・えっと…その、ちょっといいっすか?」

    最原「?どうしたの?」

    天海「…もしかしてなんすけど、最原君は俺が所構わずこういうことを気安くする奴だと思ってたりするんすかね?」

    最原「え?でもさっきは、ついって…」

    天海「…それはそうっすけど。俺だって流石に場くらいはわきまえてるつもりっす。……それに…」

    最原「……それに?」

    天海「俺は…場もそうっすけど、…こういうのをする相手だって、誰でも良いってわけじゃないんすよ…」

    最原「ーーっ!?で、でもさっきは他意なんてないって…!」

    天海「ああ、それは本当っす。…他意はなくとも…こういう感情くらいは表に出してもいいっすよね…」

    最原「え…ちょ、ちょっと…!天海くん…!?」

    天海「…………最原君には、言っておきたいことがあるっす…」

    最原「い、言っておきたいこと…!?」



    …天海くんがゆっくりと顔を近づけてくる。


    最原「ーーーーっ!!」

    天海「実は俺…最原君がーーー」


    ど、どうしよう…っ
    とにかく早く天海くんから離れないと…こ、このままじゃーー











    天海「………小さい妹みたいに思えて…愛しくて仕方ないすよ…」

    最原「・・・・・・・・え?」

  35. 35 : : 2017/03/23(木) 01:11:34
    まだかなー
  36. 36 : : 2023/11/21(火) 04:16:47
    失踪かぁ.....入間さんの反応気になってたのに.....

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