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少女が背伸びをする時(エルサシャ)

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  1. 1 : : 2017/02/16(木) 12:29:29
    どうも皆さんサシャスキーです!(・∀・)ノ

    今回、ツイッターで偶々エルサシャの神様に遭遇いたしまして、エルサシャを書くことと相成りました!
    神様からのリクとあって正直キッツレベルでビビってますが、精一杯やらせていただきます!

    それでは!今回の注意点↓

    ◤◢WORNING!◤◢WORNING!◤◢

    学生故の亀更新、誤字脱字、駄文、キャラの崩壊や捏造、原作の改変、cp要素

    …以上が、大丈夫な神様はどうぞ!
  2. 2 : : 2017/02/16(木) 12:31:55
    リヴァイが急にドアをノックもせず開けた時はなにごとかと思ったが

    リヴァイ「おい、エルヴィン」

    リヴァイ「しばらくお前の仕事は休みだ」

    そう言われた時の方がなにごとかと思った
  3. 3 : : 2017/02/16(木) 12:36:20
    エルヴィン「え、と?どうしたリヴァイ?」

    リヴァイ「どうしたもこうしたもねえ…」

    リヴァイ「新兵が入って、壁外調査が近づいてるのも分かる…だが、なんだその書類の山は」

    そう言われ、彼に指さされたところを見れば座っているとはいえ見上げる必要がある程の量の書類

    エルヴィン「これくらい、壁外調査が近づく度恒例の量だろう?なにを今更…」

    リヴァイ「黙れ、いいかよく聞け特別にもう一回言う」

    リヴァイ「休め、仕事するな…以上だ」
  4. 4 : : 2017/02/16(木) 13:12:25
    まさかの団長
  5. 5 : : 2017/02/16(木) 16:22:12
    >>4
    文学少女さんありがとうございます!
    団長です!(・∀・)
  6. 6 : : 2017/02/16(木) 16:37:50
    その後書類を取り上げられ、なにもすることがなくなってしまった私

    エルヴィン「(…何をしろというんだ?)」

    突如休みを与えられても、こっちは何をすればいいのか分からないのだが、それに答えてくれそうな人は現在私の私室にはいなかった

    エルヴィン「…リヴァイが勝手にああいうことをするとは思えないし…これはハンジも共謀だな」

    エルヴィン「いや…むしろハンジが主犯か?」

    結局、誰がああだなどと考えてる暇があったら、部下の気遣いに甘えた方がいい気がしたので早速今日の過ごし方を考えることにしたのだった
  7. 7 : : 2017/02/16(木) 17:10:51
    エルヴィン「(とりあえず、宿舎の周りでも散歩しようとなったが…)」

    兵士「あ!エ、エルヴィン団長!」バッと敬礼

    エルヴィン「やあ」

    兵士「え、あ…と、し、失礼します!」ダッ

    エルヴィン「あ…」

    そう、あまり私が他の兵士と同じ休みを取らない理由の一つがこれだ
    私と皆は上下関係、故に敬意は払うが…
    プライベートでまで会いたい相手ではない…ということなのである

    エルヴィン「ハァ、一人で休日を過ごすことになるだろうが…」

    流石にどれ程続くか分からない休みをずっと一人は気が重い…そう思っていた時だった
  8. 8 : : 2017/02/16(木) 19:25:42
    エルサシャ実行キタ━(゚∀゚)━!
  9. 9 : : 2017/02/16(木) 19:57:59
    >>8
    心の充電器さんありがとうございます!
    実行しました!!(・∀・)
  10. 10 : : 2017/02/16(木) 20:57:40
    エルサシャ…?未知過ぎてハラハラしますわーでも期待
  11. 11 : : 2017/02/16(木) 20:58:58
    >>10えんぴつさんありがとうございます!
    頑張ります(・∀・)b
  12. 12 : : 2017/02/16(木) 23:13:40
    エルヴィン「…?」

    偶然、訓練所近くに細い道がある事に気付いた

    エルヴィン「(獣道ではないようだが…はて?この先になにかあっただろうか?)」

    団長である自分ですら知らない場所というところに少なからずの期待を抱き、私はその道を進むことにした

    エルヴィン「…ほぉ、これは」

    歩いてみて、周りを見るとこの道に沿って群生している木は楓らしい

    エルヴィン「(さぞ秋には綺麗な紅葉が見えることだろう、今が夏なのが惜しい)」
  13. 13 : : 2017/02/16(木) 23:24:03
    エルヴィン「(…結構歩いたな)」

    午前から歩きだしてそろそろお昼
    これ以上進んでなにもなさそうだったら戻って食堂で昼食をとろう、そんなこと考えていたらひらけた場所に出た

    エルヴィン「(ようやくか…っと)」

    ブワッと向かい風を受けて慌てて目を瞑る
    そしてもう一度目を開けてみると

    エルヴィン「…」

    緩やかに広がる丘、その丘にはえる一本の大木とも言える楓の木…そして






























    ???「スヤァ( ˘ω˘ )」

    その木の根元でグッスリと熟睡をしている栗毛色の髪を束ねた少女がいた
  14. 14 : : 2017/02/16(木) 23:32:55
    エルヴィン「…この子は」

    起こさぬようそっと近づき、顔を確認すると己の記憶で新兵として記憶されている一人に該当した

    エルヴィン「(確か…サシャ・ブラウスだったか)」

    新兵とはいえ、トロスト区での戦闘を体験した立派な兵士…だが、目の前のこの少女はそんな雰囲気を微塵も感じさせない程に幸せそうに寝ていた

    エルヴィン「(しかし、こんな所で、それも風が強い中寝ていたら風邪を引いてしまうやも知れん)」

    せめて、起こすか、今自分が羽織っている上着でもかけておこう…そう一歩近づいた

























    サシャ「!」ガバッ

    …が、次の瞬間には少女は先程の幸せそうな表情を忘れてしまいそうになる程に素早く、それでいて…

    サシャ「…」

    一瞬、瞳にわずかばかりの殺気をたたえながら起き上がったのであった
  15. 15 : : 2017/02/16(木) 23:36:35
    エルヴィン「…」

    サシャ「ん?…あれ?」

    私がポカンとしている内に、彼女は状況を把握しようと寝起きの頭で考えているようだ

    エルヴィン「すまない、起こしてしまったようだね?」

    とりあえず、起こしてしまった事だけでも謝るべきと声をかけた

    サシャ「!エルヴィン団長!」敬礼

    エルヴィン「ああ、敬礼なんていい」

    エルヴィン「今日は私もフリーでね?だから団長でもなんでもないのさ」

    サシャ「はあ…あれ?というより、何故ここに団長が?」
  16. 16 : : 2017/02/17(金) 07:07:02
    そう聞かれ、苦笑しながら私はここに至った経緯を話した

    サシャ「へぇ…なるほど、リヴァイ兵長が」

    エルヴィン「ああ…それにしても、驚いたよ」

    サシャ「え?」

    エルヴィン「先程、君に一歩近づいた瞬間起き上がるからね」

    先程彼女の殺気が少し気になった私はそれとなく聞いてみようと思った

    サシャ「あ、あー…あれは、習慣と言いますか、もう私の習性と化してると言いますか…」

    エルヴィン「習性?」
  17. 17 : : 2017/02/17(金) 07:14:17
    サシャ「はい、私はウォールローゼ南区のダウパー村出身なのですが」

    エルヴィン「ふむ、聞いたことがある、確か…狩猟で生計を立てている民族だったか」

    サシャ「ええ、そこで狩りをする為に山籠りしていると、寝ている内に獣が近づいている時があるのですが」

    サシャ「鹿などの獣ならともかく、猪や熊だった場合は危険ですから…気配がしたら起きるように」

    エルヴィン「ほぉ…」

    エルヴィン「(私が近づいて起きたのはそういう…殺気も、獲物を狩る為に身についたもの、か)」

    思わず感嘆する、どうやら彼女は見た目では分からないほどに野性的なようだ
  18. 18 : : 2017/02/17(金) 07:44:24
    サシャ「驚かせてしまって申し訳ありません」

    エルヴィン「いや、構わない」

    エルヴィン「…して、何故君はここでなにを?」

    サシャ「えっと今日は風がでてますが日和が良かったものですから」

    サシャ「…ここで昼食でも、と」

    そう言って彼女が取り出したのは少し大きめのバスケット、中からパンが顔をのぞかせていた
    なるほど、確かに今日はいい天気だ、実にいいピクニック日和だろう

    サシャ「ですが、少し早く来すぎたので、少し、仮眠を…」

    エルヴィン「そうか、ならもう昼食にはいい時間だよ」

    サシャ「え、あ、そうみたいですね」

    太陽の位置を見ながらそう返す彼女、流石にこれ以上私がいるのもよくないと思った

    エルヴィン「…では、よい休日を」

    サシャ「え?団長はどこに?」

    エルヴィン「いやなに、私も食堂で昼食を済ませに行こうと思ってね」

    そして私は、もと来た道を引き返そうと踵をかえ…

    サシャ「せっかくですし、一緒に食べましょう?」

    …そうとした

    エルヴィン「え…」
  19. 19 : : 2017/02/17(金) 20:22:22
    期待!\( •̀ω•́ )/
  20. 20 : : 2017/02/17(金) 20:44:04
    >>19
    心の充電器さんありがとうございます!
    頑張らせていただきます!
  21. 21 : : 2017/02/18(土) 09:08:26
    サシャ「?なにか?」

    エルヴィン「いや、そのだね…」

    エルヴィン「私のような者がいては、せっかくの休日なのに気が休まらないだろう?」

    サシャ「…はて?なぜです?」

    エルヴィン「え?それは…」

    サシャ「団長との昼食なんて滅多にあるものでもないですし、私は別に気にしませんが…」
  22. 22 : : 2017/02/18(土) 09:41:21
    エルサシャww初めて見たわwwwwwそしてリヴァイの本名ってレイスなのなwwww
  23. 23 : : 2017/02/18(土) 11:47:04
    >>22名無しさんコメントありがとうございます!pixivですと結構ありますよ!(・∀・)
    はて?兵長はリヴァイ・アッカーマンですよ?
  24. 24 : : 2017/02/18(土) 13:02:45
    >>1さんのSSを読んだのがきっかけでサシャが大好きになってます
    期待です!
  25. 25 : : 2017/02/18(土) 13:05:45
    >>24レオンハート訓練兵さんコメントありがとうございます!(・∀・)
    そう言ってもらえて本当に嬉しいです!!
  26. 26 : : 2017/02/18(土) 15:08:29
    姉御がサシャのssを書く

    サシャのファンが増える

    現在増え続けている

    充君もその1人

    期待!
  27. 27 : : 2017/02/18(土) 17:10:42
    >>26心の充電器さんコメントありがとうございます!!(・∀・)
    なんですと!?ならこれからも精一杯頑張っていかねば(使命感)
  28. 28 : : 2017/02/18(土) 17:33:56
    エルヴィン「そ、そうかい?」

    サシャ「はい!」ニコッ

    エルヴィン「…なら、ご一緒させてもらおう」

    ここに来るまでに会った部下達とは違った対応にほんの少し面喰らったが、嫌な感じはしなかった

    エルヴィン「(なんというか、変わってるというか…不思議な子だ)」クス
  29. 29 : : 2017/02/18(土) 21:45:51
    しかし、そこで私は一つの疑問を持った

    エルヴィン「そういえば、私も食べていい程の量なのかい?」

    私がそう聞くと彼女は苦笑まじりにこたえた

    サシャ「え?あー…」

    サシャ「私、食い意地はってますから、たくさん食べたくはありますが、食べる量自体、普通なんですよ」アハハ…

    サシャ「なので、誰かと食べても、私は満足しますかね?団長がどれ程食べるのかまでは分からないですが…」

    エルヴィン「なるほど…いやいや、私もそれほど量を必要とする程ではないから大丈夫だよ」

    疑問が解決し、ようやく昼食にしようと私はその場に、サシャの向かいになるように座った
  30. 30 : : 2017/02/18(土) 21:58:04
    サシャがバスケットの中身を取り出し、シーツの上に置いていく

    エルヴィン「(パン以外にもリンゴとか、少量ながらだがチーズなんかもあるのか)」

    エルヴィン「失礼だが、君の給金でこれは…」

    サシャ「ああ、それはですね」

    サシャ「たまに山に狩りに出かけて…」

    エルヴィン「狩り…」

    サシャ「はい、それでとれた獲物や山菜なんかと交換してるんですよ」

    エルヴィン「ははは、君は生活力があるな」

    サシャ「フフ、褒め言葉と受け取っていいんですかね?」

    そう聞かれ、もちろんと私はこたえた
    狩りというのには驚いたが、自分に出来ることを最大限に活用してなにかを手に入れることは決して悪いことではない

    サシャ「団長みたいな方に言われると嬉しいですね、光栄です」ニコッ
  31. 31 : : 2017/02/18(土) 22:04:51
    そう言いながら、彼女がバスケットから最後に取り出したのは二つのグラスと中身が入ったワイン瓶

    サシャ「グラス落とした時用に予備を持って来て正解でしたね」

    エルヴィン「それは?」

    サシャ「木の実で作ったジュースです、砂糖を入れなくてもいい位、甘くて美味しいんですよ」

    サシャ「団長は甘いのは平気ですか?」

    エルヴィン「ああ、あまり口にしないが嫌いではないよ」

    よかったと言いながら、彼女はグラスになみなみとジュースを注いで私に寄越した
  32. 32 : : 2017/02/18(土) 22:13:48
    一口飲んでみると、それは安いワインなどよりずっと芳醇な風味を口いっぱいに広げた

    エルヴィン「これは…いいな」

    サシャ「でしょう?私もお気に入りなんですよ」

    サシャ「今の時期はたくさん採れますし、調査兵団本部近くでもたくさん生えてますよ」

    エルヴィン「そうなのか?」

    サシャ「はい!お気に召したようでしたらまたつくりましょうか?」

    エルヴィン「本当かい?なら楽しみにしておこう」
    そして、サシャとパンやらリンゴやらを分け合いながら(何やらパンを半分こする時必死で何かを我慢しているようにも見えたが…)楽しい昼食の時間は過ぎていった
  33. 33 : : 2017/02/19(日) 01:07:48
    エルサシャ初めてみました
    pixivなどでもカップリングは104期リヴァイハンジペトラリコ女エレン(エレナ)のしか見てないんですよね
    初めてなので楽しみです!!
  34. 34 : : 2017/02/19(日) 11:59:28
    >>33
    水無月さんコメントありがとうございます!
    この機会に是非エルサシャも…!(・∀・)
  35. 35 : : 2017/02/19(日) 12:25:07
    サシャ「ふう、ごちそう様でした!」

    エルヴィン「ごちそう様、美味しかったよ」

    サシャ「やっぱり誰かと食べるゴハンは美味しいです!」ニコニコ

    エルヴィン「そうだね、誘ってくれてありがとう」

    サシャ「いえいえ」

    エルヴィン「…サシャ・ブラウスで、いいんだったね?」

    サシャ「あ!す、すいません、そういえば名前言ってなかったですね…」

    エルヴィン「別に怒ってる訳じゃないよ」クスッ

    エルヴィン「素敵な昼食だったからね、お礼がしたいんだが…」

    サシャ「そんな、お気持ちだけで…」
  36. 36 : : 2017/02/19(日) 12:30:47
    エルヴィン「…ふむ、どうだろう?君が嫌じゃなければいいんだが」

    エルヴィン「今度私の部屋でお茶でもしないかい?」

    サシャ「だ、団長の?!そんな恐れ多い…」

    エルヴィン「なんだったら少しのお茶請けも用意しておくよ、どうだい?」

    サシャ「ぅ…で、でしたら、まあ…お言葉に甘えさせて、いただきます…」

    そして彼女からの了承も得て、早速明日の午後に彼女に私の部屋に来るように言っておいた

    エルヴィン「…よくよく考えれば年頃の女性を部屋に呼ぶのはマズかっただろうか?」

    しかし、今更訂正するのもよくないと思い、その日の夜は明日彼女が来てもいいように部屋の掃除に取り掛かることとなった
  37. 37 : : 2017/02/19(日) 17:05:29
    ちゃろもさん!お気に入り登録ありがとうございます!!(・∀・)
  38. 38 : : 2017/02/19(日) 17:30:32
    次の日、私は自室で彼女が来るのを待っていた

    エルヴィン「(お茶請けのお菓子は、この位でいいだろうか?)」

    エルヴィン「(彼女は自分のことを食い意地がはってると言っていた、女性は甘い物は別腹とよく言うが…)」

    そんな風にお菓子の量について悩んでいると

    コンコン

    エルヴィン「!」

    私の部屋のドアを軽く叩く音が響いた

    サシャ「サシャ・ブラウスです、エルヴィン団長はおりますでしょうか?」

    エルヴィン「ああ、入ってくれ」
  39. 39 : : 2017/02/19(日) 18:09:30
    雪見の喰種さんお気に入り登録ありがとうございます!
  40. 40 : : 2017/02/19(日) 18:12:02
    読んでて1番下に来たらいきなり自分の名前があってびっくりした( ̄▽ ̄;)
    期待(๑•̀ㅁ•́ฅ✧デス
  41. 41 : : 2017/02/19(日) 18:58:35
    >>40
    雪見の喰種さんありがとうございます!
    期待に応えられるよう頑張ります(・∀・)b
  42. 42 : : 2017/02/19(日) 19:43:42
    サシャ「失礼します」

    サシャ「えっと、今日はお呼びくださりありがとうございます」ペコ

    エルヴィン「はは、そこまでかたくならなくていいよ、今日は昨日のお礼だからね」

    エルヴィン「ところでお茶請けは用意したんだが、飲み物が何かいいのかよく分からなくて…」

    サシャ「なんでもかまいませんよ?」

    エルヴィン「ふむ、なら少し珍しい物でも…」

    サシャ「?」

    珍しい物というのに、期待を込めた瞳をしながら彼女は《それ》の準備をする私の周りをちょこまかと動く

    エルヴィン「(…なんというか、犬を飼ったらこんな感じなのだろうか)」フフ
  43. 43 : : 2017/02/19(日) 20:19:21
    お?
    期待(๑•̀ㅁ•́ฅ✧デス
  44. 44 : : 2017/02/19(日) 21:16:12
    >>43雪見の喰種さんコメントありがとうございます!(・∀・)
  45. 45 : : 2017/02/19(日) 21:24:33
    エルヴィン「どうぞ、熱いから気をつけた方がいいよ」カチャ

    そう言って出来た《それ》を彼女の前に置いた

    サシャ「これは…?」

    見た目からか、少し警戒しているようにも見えるサシャに私は説明した

    エルヴィン「それはコーヒーといってね、特殊な豆を煎って作る飲み物なんだ」

    サシャ「…黒いですね」

    エルヴィン「そうだね」

    サシャ「…でも」クンクン

    サシャ「なんだか…いい匂いですね、香ばしいと言いますか」
  46. 46 : : 2017/02/19(日) 22:04:22
    エルヴィン「君は鼻がいいな、このコーヒーの豆は香りが一等いいものなんだよ」

    そう褒めると彼女は狩猟をしてる者として五感を褒められるのはとても嬉しいと笑顔で言った
    その無邪気な笑顔は今まで会ったどの人の笑顔とも違う、新鮮なものだった

    エルヴィン「…さて、私はこのまま飲むが…君は砂糖とミルクを入れて飲むかい?」

    サシャ「?何故ですか?」

    エルヴィン「これは、中々に苦くてね?」
  47. 47 : : 2017/02/19(日) 22:21:11
    サシャ「苦いんですか?」

    エルヴィン「ああ、だからミルクや砂糖を入れて飲む人もいる」

    エルヴィン「私は、そのまま(ブラック)が好きだがね」

    サシャ「むむ…せっかくの機会です!」

    サシャ「私もそのまま飲んでみます!」

    そう言って意気揚々と一口口に含んだ彼女を見ながら私は大体次に彼女の口から出る言葉が予想出来た




































    サシャ「にっっっがぁぁぁぁぁああああああああああああああああ!!?」

    エルヴィン「(昨日のジュースのような甘い物が好きなら、これは苦すぎたな…)」

    エルヴィン「ははは、しばらくは、ミルクと砂糖は必須みたいだね」
  48. 48 : : 2017/02/19(日) 22:28:37
    サシャ「うぅ、これを団長は飲めるなんてすごいですね…」

    エルヴィン「フフ、すごいわけではないよ」

    エルヴィン「好きなだけさ、飲むと頭が冴えるしね?」

    サシャ「?あまりにも苦くてですか?」

    エルヴィン「んー、このコーヒーにはそういう成分が含まれているんだ」

    サシャ「そうなんですか」
  49. 49 : : 2017/02/19(日) 22:35:16
    エルヴィン「…ところで」

    サシャ「はい?」

    エルヴィン「…いや、なんでもない」

    あまりにも彼女にとってコーヒーは苦すぎるものだったらしい
    サシャは大量の砂糖とミルクでなんとか自身が飲める味に出来たようだ…が

    エルヴィン「(いくらなんでも…)」

    今現在、サシャのコーヒー、だったと言えるものはコーヒー:砂糖:ミルクの比率が1:2:7…
    もはやちょっと茶色味がかったホットミルクに等しかった
  50. 50 : : 2017/02/19(日) 22:40:30
    砂糖もミルクも、それほど安い物ではないし、少し自重させるべきかと思ったが、私が呼び、私がコーヒーを出した為言えないものがある

    エルヴィン「(…それに)」チラッ

    サシャ「〜♪」

    そんなコーヒーなのかホットミルクなのか分からない物でも、私が出した物を残さず飲もうとしてくれているのだ

    そして何より、随分と幸せそうな顔をしながら彼女は先程からコーヒー?を飲みつつお茶請けを食べている

    エルヴィン「(こういう顔をされてしまうと、弱いものだな)」フッ
  51. 51 : : 2017/02/19(日) 23:27:43
    可愛い(*ノω\*)
    サシャたん可愛い!!ヾ(:3ノシヾ)ノシ♪♥
  52. 52 : : 2017/02/20(月) 06:47:47
    心の充電器さんお気に入り登録ありがとうございます!!(・∀・)

    >>51
    ちゃろもさんコメントありがとうございます!
    サシャは可愛い(世の真理)
  53. 53 : : 2017/02/20(月) 07:16:20
    サシャ「このクッキー美味しいです!」サクサク

    エルヴィン「そうかい?気に入ってくれたようで嬉しいよ」

    ニコニコと愛想のいい、かつ、嘘くさくない笑みでクッキーを食べ進めていく
    しかし、ある程度食べるとその手を止めた

    サシャ「…」

    エルヴィン「?どうしたんだい?」

    サシャ「あ、いえ…」

    サシャ「これ以上食べたら団長の分が…」
  54. 54 : : 2017/02/20(月) 07:49:55
    エルヴィン「あ、なるほど…」

    どうやら彼女なりに私を気遣っているらしい

    エルヴィン「(…しかし、うむ…気遣いは、嬉しいのだが…)」

    サシャ「ッ…」

    エルヴィン「(ここまで、餌を取り上げられたような、捨てられた犬のような顔で我慢されてもな…)」

    エルヴィン「…いや、私は大丈夫だ」

    エルヴィン「だから遠慮なく食べなさい」

    サシャ「え…ホ、ホントですか?」

    後で言っても返せないと何度も念押しするサシャに私は平気だとその都度言い、ようやくサシャは納得してクッキーにまた手を伸ばし始めた
  55. 55 : : 2017/02/20(月) 08:06:20
    サシャ「ん〜!ホントにこれ美味しいです!ありがとうございます団長!」

    エルヴィン「フフ、そう言ってもらえて嬉しいよ」

    その後、会話をしながら時間を過ごした私達だが、気がつけば既に夕食の時間ギリギリだった

    エルヴィン「すまないね、ここまで長い間…」

    サシャ「いえ全然!クッキーとコーヒーご馳走様でした!」

    エルヴィン「二人で一緒に行くと変な噂がたつから、先に行っていなさい」

    サシャ「はい!…ところで、その」

    エルヴィン「?」

    サシャ「だ、団長はどの位休暇が?」

    エルヴィン「ふむ…リヴァイ達が急に言ってきただけだからな…よく分からないが」

    エルヴィン「多分、まだまだ休まなくてはいけないだろうな」

    そういうと彼女の瞳が一層光るのを感じ、ああなるほどと、私は彼女が欲している言葉を察した

    エルヴィン「…すまないが」

    サシャ「?」

































    エルヴィン「もうしばらく、私の寂しい休日に付き合ってくれないかな?サシャ」

    サシャ「!」パァッ

    サシャ「もちろんです!」

    エルヴィン「フフ、それでは、また明日もコーヒーとお茶請けを用意して待ってるよ」

    サシャ「はい!」
  56. 56 : : 2017/02/20(月) 22:54:26
    サシャside
    夜、女子寮にて私は困っていた
    具体的に、何に困っているかというと…

    ユミル「で?お相手は誰だ?」

    サシャ「いや、ですから…」

    クリスタ「ね?笑わないから!」

    この二人、ユミルとクリスタが私が昼からいなかったことについて
    やれ食堂に盗みに入っただの、やれ逢い引きだのやと、やたらと追及してくるのだ

    それも、何故か後者の方を推してくる…

    サシャ「(団長に迷惑はかけれませんし、ここは絶対退けないです!)」
  57. 57 : : 2017/02/20(月) 22:59:54
    サシャ「違います!別に逢い引きをしてたわけでも、食堂に盗みに入ったわけでもありません!」

    サシャ「昨日とおんなじで、ちょっと出かけてきただけですよ」

    キチンと、キッパリと言うと、二人は納得いかないといった顔になる

    クリスタ「えー…でもなぁ」

    ユミル「…ま、そういう事にしといてやるか」

    しかし、どうやら渋々ながらには納得してくれたようだと安心する

    サシャ「なんですかもう…それじゃ、二人共お休みなさい」

    クリスタ「うん、また明日!」

    ユミル「おう、おやすみ」

    サシャ「…ふぅ」ポスン

    灯を消し、おやすみと挨拶を交わして、ようやく私は解放されたと、ベッドに身を沈めた
  58. 58 : : 2017/02/21(火) 06:52:54
    ペース速くて嬉しいです❗️期待❗️
  59. 59 : : 2017/02/21(火) 07:23:46
    >>58雪見の喰種さんコメントありがとうございます!!(・∀・)
    頑張ります
  60. 60 : : 2017/02/21(火) 07:35:41
    サシャ「(明日も行ったら完全に怪しまれますよね?うぅん…でも行きたいですし)」ゴロ…

    今日食べたクッキーは今の時代高級品だ
    コーヒーに入れた砂糖やミルクにしたってそう、そうそう口にできるものではない

    サシャ「(《食える時に食っとけ》が私の家の信条ですからね、この機会を逃すわけには…)」

    サシャ「(…それにしても)」

    今日、初めて団長の、男性の部屋に入るということに私は珍しく緊張というものをしていた
    その為、やり場に困った目の向く先は部屋の中で唯一動きがあるもの(エルヴィン団長)にいった
  61. 61 : : 2017/02/21(火) 07:39:48
    サシャ「(流石団長と言うべきでしょうね)」

    田舎生まれの田舎育ちの私にはよく分からないが、作法がしっかりしてるというかオーラがあるというか…なんというか、一つ一つの所作が綺麗なのだ

    無駄がなく、かといって余裕がないわけではない雰囲気を纏ってコーヒーを淹れる姿はまさに大人、といったのが私が団長に抱いた第一印象だ

    サシャ「(昨日会った時もでしたが、笑った顔も、こう…ふわっとした笑みというか、私には到底出来そうもない笑い方というか)」
  62. 62 : : 2017/02/21(火) 07:48:13
    サシャ「(それに…コーヒー、でしたか?あんなにも苦いものを表情一つ崩さず飲めるなんてすごいです)」

    私もいつか大人になったら、あれをそのまま飲めるのだろうか?

    サシャ「(いやまぁ、ああいったのは年齢的な大人、ではなく中身が大人かどうか、の問題な気もしますが…)」

    サシャ「(…でも)」

    もし、いつか私と団長が一緒に向かい合いながら、同じコーヒーを飲めたなら…






































    それは、少なからず素敵だと思ったのは少なくとも、眠気からきた冗談などではない気がした
  63. 63 : : 2017/02/21(火) 19:58:14
    期待です!
    エルサシャは初めで見ました!
    見る前は絵面犯罪wとか思ってたんですけどすごい良かったですw
    サシャって結構子供っぽい?ところもあるのでエルヴィンの大人っぽさが引き立っていてすごく良かったです!

    なんといってもサシャが可愛すぎて……
    けどサシャと一緒に休日を過ごしたいと思うエルヴィンも可愛すぎです……!

    期待です!続き楽しみにしています!
  64. 64 : : 2017/02/21(火) 20:39:02
    >>63
    名無しさんコメントありがとうございます!
    これを機に是非エルサシャもよろしくお願いします(・∀・)ノ
  65. 65 : : 2017/02/22(水) 22:31:54
    可愛い・・・可愛いよぅサシャたん(இдஇ; )
    続きお待ちしてます!!(*ノω\*)♥♥
  66. 66 : : 2017/02/22(水) 22:32:59
    >>65
    ちゃろもさんコメントありがとうございます!
    駄文ながら、頑張って書いて行きます(・∀・)
  67. 67 : : 2017/02/22(水) 22:36:23
    エルヴィンside

    次の日、今日は新兵達は午前中、訓練があるので、サシャは午後から来る

    エルヴィン「(…さて、そろそろ今日のお茶請けでも用意しておくか)」

    そう思い、椅子から立ち上がってお茶請けを仕舞っている棚を開ける

    エルヴィン「(昨日はクッキーだったから、今日はなににしようか?)」

    そんな些細な事だが、これから来る彼女の喜ぶ顔を想像しながら考えると中々に楽しいものだ
  68. 68 : : 2017/02/24(金) 06:40:04
    ふと、バタン!と慌ただしく私の部屋のドアが開かれた、サシャはノックをするしまだ午前なので彼女ではないだろう

    エルヴィン「(何より、私の記憶でこんな風にドアを開ける奴など…一人だけだ)」

    ハンジ「やあエルヴィン!休日たのしんでる?」

    エルヴィン「ハンジ…ああ、中々に楽しく過ごせてると思うよ」
  69. 69 : : 2017/02/24(金) 07:01:10
    ハンジ「それはよかった!」

    ハンジ「最近のエルヴィンの顔ったらヤバかったからねぇ…」

    エルヴィン「そんなにか?」

    ハンジ「うんうん、今さっき人殺してきましたって顔してるリヴァイですらヤバイと思ったレベルだよ」

    エルヴィン「リヴァイにしつれいだぞ?…しかし、そうか…」

    今回のいきなりの休日は、やはり部下達の優しさだったようだ
  70. 70 : : 2017/02/24(金) 16:24:43
    ハンジ「…でもさ」

    エルヴィン「なんだ?」

    ハンジ「いやぁ、根っからの仕事人のエルヴィンが休日を楽しんでいるなんて珍しいなってね」

    確かに、休日ですら仕事をしてる事が多い私が休日を普通に楽しむなどいつ振りだろうか?

    ハンジ「何かいい事あったのかい?」ニヤニヤ

    エルヴィン「…」

    ハンジ「え?なにどうしたの?」

    エルヴィン「あ、いや…すまない、少しぼーっとしてたかもな」

    エルヴィン「いい事か…まぁ、なかったと言ったら嘘になるな」ニコ
  71. 71 : : 2017/02/24(金) 16:24:56
    ハンジ「…そっかぁ」

    ハンジ「よかったよ、エルヴィンのそんな顔、すごい久しぶりに見た」

    ハンジ「きっと、本当に素敵な事なんだろう?大切にね?」

    エルヴィン「ああ」

    ハンジ「それじゃ、せっかくだし手土産置いてさっさと帰るよ!」

    そういうと、コトリ、と私の握り拳程度のビンをハンジはテーブルに置いた

    エルヴィン「これは…金平糖じゃないか」

    砂糖が貴重な時代に砂糖の塊のようなそれは、下手をすればかなりの額だろう

    エルヴィン「一体何故…?」

    ハンジ「フフフ、まぁ」

    ハンジ「いつも頑張ってる上司への贈り物さ」
  72. 72 : : 2017/02/24(金) 16:30:51
    ハンジ「もしいらないようだったら…そうだなぁ」

    ハンジ「誰かそういうのが好きそうな子にでもあげてよ、エルヴィン?」ニヤ

    エルヴィン「!ハンジ…まさか」

    ハンジ「あははー!じゃあねー!」

    不敵な笑みと金平糖を残し、ハンジは入って来た時と同じように慌ただしくドアを開けて出て行った

    エルヴィン「…バレてたか」

    恐らく、ハンジは私がサシャにあげるお茶請けにも困ってることもお見通しで金平糖を買って来たのだろう

    つまり、私がサシャを部屋に呼んだのはとっくにバレているという事だ

    …全く

    エルヴィン「中々に困った部下達だ」

    軽口を叩きながらも、やはりどこか憎めない部下達だとも思った
  73. 73 : : 2017/02/24(金) 20:33:51
    エルヴィン「…」

    ハンジが置いて行った金平糖のビンを見て、ふと、これからここに来る彼女を思った

    エルヴィン「…喜んでくれるだろうか?」

    私以外がいない私室でボソリと呟いたそれに、やはり答えてくれる人はいなかったが
    もう少ししたら来る彼女が答えてくれるだろうと私は頰が少し緩むのを感じながら思った

    コンコン

    エルヴィン「…ふふ、今日は早いな」

    エルヴィン「入っていいよ」

    そして、先程とは打って変わってゆっくりと開けられたドアの先にいる彼女に今日はいいものが入ったと金平糖のビンを見せると

    サシャ「!」パァ!

    一瞬で花が咲いたように喜ぶ彼女を見て心の中でハンジに礼を言った
  74. 74 : : 2017/02/27(月) 07:36:44
    そんなサシャとの楽しい休日も、過ぎれば早いもので…

    エルヴィン「今日で1週間を過ぎたか…」

    サシャ「何がです?」もぐもぐ

    エルヴィン「ああ、もう君とこうしてお茶するのもそれくらい経ったな、と思ってね」

    サシャ「もうそんなに経ったんですねぇ」

    エルヴィン「そうだね」

    お互いしみじみと、時の流れを感じながら今日のお茶請けのマドレーヌを齧る
    といっても、やはりサシャの方が食べてる事には変わりないが…それでもいいだろう
  75. 75 : : 2017/02/27(月) 07:44:44
    サシャ「んー、じゃあ流石にそろそろ団長の休日も終わりですかね?」

    エルヴィン「あー…」

    確かにそうだ、いくら楽しく、充実した休日であっても壁外調査が控えてるなか、団長が1週間以上も休むのはまずい

    エルヴィン「(…しかし)」チラッ

    サシャ「?」

    今目の前にいる彼女のことだ
    年頃の少女がここまで私の休日に付き合ってくれてるのだ、彼女は私のように休日ではない…他の用事が無いわけではない筈だ
    それでもこうして自分の親程歳の離れた、団長である私とのお茶に…普通ならキツくて一日位は遠慮するものだろう、だが、彼女はそれをしない
  76. 76 : : 2017/02/27(月) 07:54:38
    …ここでのお茶請けの味を占めたのだろうか?
    しかし、味を占めたのは…

    エルヴィン「(…彼女だけではない、か)」

    どうも私も彼女とのお茶するこの時間をいつの間にかえらく気に入ってしまっていたようだ

    リヴァイやハンジ、ミケ達位の兵士はいいが、それ以外の兵士は私が話かけても逃げてしまう
    私自身、それでもいいとは思っている
    壁外調査で、毎回ろくな成果も出せずに部下を死なせるのだから…好かれなくて、嫌われてる位で丁度いいのだと思っていたから

    エルヴィン「(しかし…)」

    こうして純粋な好意を向けられてみると、なかなかどうして…なくなってしまうのは惜しいと思う
  77. 77 : : 2017/02/27(月) 08:07:17
    もし、休日自体が終わっても…お茶請けを用意すれば彼女は来てくれるだろうか?

    サシャ「…ょう?団長?」

    エルヴィン「え!あ、ああすまない!」

    どうやら長い時間考え込んでしまったようだ

    サシャ「大丈夫ですか?」

    エルヴィン「ああ、えっと…そうだね」

    エルヴィン「休日自体は…その、終わってしまうかもしれない…」

    サシャ「やっぱりですかぁ…」

    エルヴィン「…だ、だがね?」

    大丈夫だろうか?こんなにも歳の離れた異性からこんな事を言われて不快じゃないだろうか?

    そんな不安を飲み込みながら…

    サシャ「?」

    エルヴィン「…君が良ければ、いつ来ても構わないよ」

    言った、しどろもどろになりながらだが私は言い切ったのだ

    サシャ「いいんですか?そりゃ私からすれば願ってもないことですが…」
  78. 78 : : 2017/02/27(月) 08:12:11
    エルヴィン「もちろんだ」

    エルヴィン「なにせ、私もこの時間が楽しいからね?」クスッ

    エルヴィン「いつも無駄にしてばかりだったお茶請けも、君が食べてくれた方がいいだろうからね」

    サシャ「!…なるほど」

    まるで餌で彼女を釣るようで少し罪悪感があるが大人はずるいのだ、欲しい物を手に入れる為なら色々策を練るものなのだ

    サシャ「それでは、せっかくなのでこのままお付き合いさせていただきましょう!」ニコニコ

    エルヴィン「ありがとう」

    サシャ「いえいえ」ニコニコ
  79. 79 : : 2017/03/09(木) 12:32:35
    そんな会話をしてからもう4日程経った
    そろそろ周りも壁外調査に向けて忙しく、緊張感を持った空気になってゆく

    そんな状況だから当たり前だが、今日はサシャが来れない…久しぶりの一人だ

    エルヴィン「…静かだな」ボソッ

    久しぶりに対面する書類達を片付けながら呟く
    彼女が来るまで当たり前だった日常、いつも通りであったはずの一日の流れ…

    ひどく、違和感を覚えた

    エルヴィン「(慣れとは恐ろしいものだな)」

    そう思いながら、少し息抜きでもしようとコーヒーを淹れる準備を始めた
  80. 80 : : 2017/03/09(木) 13:39:58
    エルヴィン「…」

    今日は静かだ

    コーヒーを淹れる私の周りをちょこまかする姿も、お菓子を美味しそうに食べる姿もたわいない話でニコニコしてくれる姿も…今日はないから

    こんな歳にもなって、寂しいなんて口が裂けても言えたものではないが…

    エルヴィン「(…味気ないものだな)」

    そうして、残ったコーヒーを一気に口に含み飲み干した…いつもより苦い気がした
  81. 81 : : 2017/03/10(金) 09:53:17
    ・・・((((*ノω\*))))
    ふぅ・・・最高か・・・
  82. 82 : : 2017/03/10(金) 10:48:15
    >>81
    ちゃろもさんコメントありがとうございます!
    亀更新で大変申し訳ないですが何卒よろしくお願いします!

    お待たせしました!
    久しぶりに更新いたします!
  83. 83 : : 2017/05/28(日) 21:33:44
    エルヴィン「(今頃彼女は訓練だろうか)」

    兵団で、立体機動の訓練をする際に使用する森林の方を見た

    彼女が一体、どんな方に立体機動装置を使って空を飛ぶのか気になるが…

    エルヴィン「(おそらく、彼女らしい…のびのびとした飛び方なのだろうな)」フッ

    こうして、いつの間にか彼女の事ばかりを考えている自分を自覚してはいる

    しかし、彼女は親兵で、部下で、私とは親子ほどの年の差があるのだ
    私は、この調査兵団の団長として果たすべき責任も多々ある

    それに彼女を巻き込むわけにはいかない
  84. 84 : : 2017/05/28(日) 21:46:24
    それに、恐らく私は彼女よりも早く死ぬだろう
    それは大きく言えば巨人との戦闘で死ぬだろう、万が一に運が良くても寿命でも彼女より先立つのは明確だ…

    もし、彼女が私より先に死ぬとするならば…それは

    巨人により、彼女が無残にも殺される未来が一番、確率としては高い

    エルヴィン「(置いて行くのも、置いて行かれるのも…辛いものだ)」

    それが残酷なものなら、なおさらの事だ
  85. 85 : : 2017/05/28(日) 21:58:47
    私は非情な選択をする事は出来る
    だがこれは、人類の滅亡に直結する事でもなんでもないのだ

    エルヴィン「(ただの、私のエゴかどうか…それだけの事なのだ)」

    エゴに、彼女を巻き込むなど出来ない
    最悪…彼女は今回の、私が今処理している書類に書かれている壁外調査で…

    もし、彼女が…

    彼女の名前が、戦死者の欄に書かれているところを私が書類を見る事で知ったら
    そんな呆気ない形で、彼女の死を知ることになってしまったら…

    エルヴィン「(…私は)」

    エルヴィン「(…そんな事になろうものなら、二度と非情な選択も、団長としての責任を果たす事も…出来なくなるのだろう)」
  86. 86 : : 2017/05/28(日) 22:03:22
    ここに至るまでにたくさんの兵士を、部下達を殺して起きながら…

    彼女一人に、少女の命一つの有無にさえ
    今の私の心は揺らぐ

    だから、これ以上
    踏み込むわけにもいかない

    彼女とは、団長と部下でいるべきなのだ
    彼女とは、お茶を共にする程度の、それ位の仲であるべきなのだ
  87. 87 : : 2017/05/28(日) 22:10:32
    それだけの仲である事に

    満足だ、という自分と
    もう少し、と欲を出したがる自分の声が聞こえた
  88. 88 : : 2017/06/14(水) 07:57:51
    空山 零句+さんお気に入り登録ありがとうございます!!(*´∀`)♪
    頑張ります!
  89. 89 : : 2017/08/14(月) 00:07:20
    おはこんばんにちは~エルサシャを見にきました*いや~サシャ受け
    いいですね!これからお盆,,,お体に気をつけて下さい!期待です*
  90. 90 : : 2017/08/23(水) 14:35:48
    >>89
    什さんコメントありがとうございます!
    サシャ受け、もちろん攻めも好きですがやっぱり良いですよね
  91. 91 : : 2019/02/19(火) 22:12:39
    ハンジさん....スゲエ
    エルサシャ......いいな~

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