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ミカサ「ミカりん」ライナー「ライりん」

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  1. 1 : : 2016/12/24(土) 23:29:17
    ミカサ「人呼んで」

    ライナー「…」

    ミカサ「…人呼んで!」

    ライナー「…」

    ライナー「…ムキムキシスターズ」

    ミカサ「だめ。テンポが悪い…やり直そう」

    ライナー「待て、ツッコミどころが多すぎる」
  2. 2 : : 2016/12/24(土) 23:30:07

    ライナー「そもそも俺女じゃねえし」

    ミカサ「でもムキムキブラザーズは嫌」

    ライナー「俺も嫌だ。頭にムキムキが付いてる時点で嫌だ」

    ミカサ「では、ムキムキシスターズということで」

    ライナー「話聞いてたか?」

    ミカサ「あんまり」

    ライナー「そうか…これから俺が喋る時は全神経を耳に傾けてくれ」

    ミカサ「わかった。どんな言葉も聞き逃さない」ジッ

    ライナー「よしその意気だ」

    ライナー「それと掛け声もなあ…「人呼んで」って…今まで誰からも呼ばれたことねえし」

    ミカサ「安心してほしい。私も呼ばれたことは無い」

    ライナー「…何に安心すりゃいいのかわかんねえけど励ましの言葉ありがとな」

    ミカサ「どういたしまして」

    ライナー「皮肉だぞ?」
  3. 3 : : 2016/12/24(土) 23:32:09
    ライナー「まあ最高にダサいコンビ名は置いといて」

    ミカサ「持ち上げる」ヨッコラセ

    ライナー「持ち上げんでいい。そのまま置いといてくれ」

    ミカサ「わかった」ヨイショ

    ミカサ「ライりん、ここに置いといたから忘れないように」ポンポン

    ライナー「…」

    ライナー「名前ひどくね?」

    ミカサ「そう?」
  4. 4 : : 2016/12/24(土) 23:32:40
    ライナー「ミカりんもねえけど…ライりんはねえだろ」

    ミカサ「そんなことはない。容姿の厳つさと中和されて、バランスが取れていると思う」

    ライナー「…ミカサ、俺は思うんだが…」

    ミカサ「ミカりん」

    ライナー「え?」

    ミカサ「ミカりん」トントン

    ライナー「…ミカりん。あのな…一ついいか」

    ミカサ「いいだろう」
  5. 9 : : 2016/12/25(日) 01:10:50
    ライナー「俺はやっぱりお前に任せるのは良くなかったと考え始めている」

    ミカサ「何故?コンビ名も愛称も、ちゃっちゃと決まったはず。しっかり任務を全うしている」

    ライナー「仕事は早くてもセンスが絶望的なんだよ…」

    ミカサ「ライりんはおかしな事を言う…」

    ライナー「何?」

    ミカサ「私は成績が優秀」ビシッ

    ライナー「ああうん、そうだな」

    ミカサ「つまりセンスもピカイチ」

    ライナー「それは違うな」

    ミカサ「…ピカイチでは?」

    ライナー「ちょっと不安になってきたか」
  6. 10 : : 2016/12/25(日) 01:29:42
    ライナー「成績とセンスは別物だぞ」

    ミカサ「初耳」

    ライナー「俺も初めてこんなこと口にした」

    ミカサ「くっ…私にお笑いのセンスがないのは誤算だった…」

    ライナー「むしろ今までよく自信満々に進めてきたな」

    ミカサ「…ライりん、協力して一緒に考えよう」

    ライナー「ああ。それがいい」

    ライナー「まず愛称を変えるか」

    ミカサ「却下」

    ライナー「…俺は変えたい」

    ミカサ「却下」

    ライナー「…」

    ライナー「ならせめてコンビ名を変え

    ミカサ「却下」

    ライナー「…頼む、俺にも決めさせてくれ…」
  7. 11 : : 2016/12/25(日) 01:42:49
    ミカサ「…わかった」

    ライナー「お、おお?」

    ミカサ「しかし私にも譲れないものがある。ここは拳で決着をつけよう…」スッ

    ライナー「いやミカりんの案すごく良いわうん」

    ミカサ「…本当?」

    ライナー「ああ!実際俺達ムキムキだもんな!!ライりんって響きもすっげー気に入ったし!!」

    ミカサ「そう。ミカりん、嬉しいりん」

    ライナー「(またよく分からんものをぶち込みやがってコイツは…)」

    ミカサ「ライりんも、一人称をライりんにしたらとってもキュートだと思う」

    ライナー「…それはちょっとな…」

    ミカサ「ミカりん、激おこだりん」チッ

    ライナー「!?」

    ライナー「あー、キュート路線はミカりんで十分足りてるって意味だ!ほら、俺は…カッコいい路線なんだよ!」

    ミカサ「なるほど」

    ライナー「納得するのか」
  8. 12 : : 2016/12/25(日) 01:58:08
    ライナー「…ところでよ。このコンビ名と名前って、ウケるのか?」

    ミカサ「可愛さでは負けてないと思う」

    ライナー「現実を突きつけるようで申し訳ないが、可愛さで笑いは取れないんだ」

    ミカサ「なんて…残酷な…」

    ライナー「強く生きてくれ」

    ライナー「…しかし罰ゲームとはいえ、ミカサがこんなくだらない事に一生懸命になるとはな」

    ミカサ「ミカりん」

    ライナー「しかし罰ゲームとはいえ、ミカりんがこんなくだらない事に一生懸命になるとはな」

    ミカサ「よろしい」

    ミカサ「漫才の出来をエレンに期待されている。ので、その期待に応えなくてはいけない」

    ライナー「なんだ結局エレンがらみか」

    ライナー「…となると、俺達が遊んでる最中急に混ぜてほしいって頼み込んできたのもやっぱり」

    ミカサ「エレンが参加していたから」

    ライナー「本当好きだな、エレンのこと」

    ミカサ「…」ドゴッ

    ライナー「ぐっ!?」

    ミカサ「ライりん、口が過ぎる」

    ライナー「いって!なんだよ、照れてんのか…?」

    ミカサ「そんなことはない」

    ライナー「どっちでもいいけどよ…力加減考えてくれ。…今のでアザできたんだが」ゴソゴソ

    ミカサ「…ごめん。努力する」
  9. 13 : : 2016/12/25(日) 02:05:10
    ライナー「まあ結局張り切って参加したゲームも、こうして罰ゲーム付きのビリっけつで終わったわけだ」

    ライナー「お前があんなにポーカー弱いとはな…ポーカーフェイスなのに」

    ミカサ「正直に言うとルールが分からなかった」

    ライナー「いや聞けよ」

    ミカサ「…聞いても良いと教えてほしかった」プウ

    ライナー「あー…悪かったって、頬膨らませるな」

    ミカサ「でも、ライりんもビリ。仲間」

    ライナー「今日は調子が悪かったんだよ」

    ミカサ「仲間、仲間」

    ライナー「わかったから…罰ゲーム遂行しようぜ」
  10. 14 : : 2016/12/25(日) 14:33:22
    ミカサ「お披露目はいつ?」

    ライナー「確か明後日だったな。それまでに仕上げねえと」

    ミカサ「ライりん、やる気満々」

    ライナー「ああ?嫌々やってるに決まってんだろ…けど、逃げたら何言われるかわかんねえしな」

    ミカサ「頑張ろう。エレンの為にも」グッ

    ライナー「…唯一の救いは、ミカサが意外と積極的だったってところか」

    ミカサ「むふー」エレンエレン

    ライナー「つか漫才やれってなかなか無茶ぶりだよな」

    ミカサ「そう?」

    ライナー「よりによって何故罰ゲームに選んだんだか…」

    コニー「説明しよう!!」バッ

    サシャ「ミカサが漫才をしたら面白そうだからです!!」ババッ

    ミカサ「だそうです」

    ライナー「ちょっと待て、お前らどっからわいてきた」

    コニー「ちなみにライナーはついでだ」

    ライナー「おい」

    サシャ「それじゃお二人とも、頑張ってください!」スタコラ

    コニー「期待してるぜ!!」サッサ

    ミカサ「ばいばーい」フリフリ

    ライナー「そしてどこへ帰るんだ…」
  11. 17 : : 2016/12/27(火) 01:28:54
    ミカサ「ミカりん嬉しい」

    ライナー「何?」

    ミカサ「エレンの他、有象無象も応援してくれている」

    ライナー「あっ分かったぞ。ミカりん、エレン以外は見下してるな?」

    ミカサ「エレンの他、愉快な仲間達も応援してくれている」

    ライナー「さほど意味変わんねーよ」

    ミカサ「ライりん、ふざけないで。今は一刻も早くネタ作りに取りかかるべき」ドンッ

    ライナー「話逸らすの下手くそか」
  12. 18 : : 2016/12/27(火) 01:44:10
    ミカサ「私の言う事が聞けないの?」

    ライナー「そういうわけじゃないが…まあ、ミカりんの言う通りだよな。ネタ考えるか」

    ミカサ「もし私の言う事が聞けないのなら…」

    ライナー「聞いてねえ…」ゴクリ…

    ミカサ「ドンキーコングがコンガを叩くかの如く、リズミカルに机をドンッし続ける」

    ライナー「リズミカルに叩く要素の必要性とは何か問い詰めたい衝動に駆られる斬新な脅しだな…」

    ミカサ「どう?怖い?」

    ライナー「いやあんまり」

    ミカサ「」ドドンッドンッドドンッ

    ライナー「わかった。わかったから、近所迷惑になるしやめような」
  13. 19 : : 2016/12/27(火) 02:04:16
    ミカサ「ではライりん、ネタ作りの任務を与える」

    ライナー「俺任せかよ」

    ミカサ「私はコンビ名と互いの愛称、それから登場時の掛け声も考えた。今度はライりんの番」

    ライナー「おかしいな。さっきは協力して考えていこうと言われたはずなんだが」

    ミカサ「幻聴」

    ライナー「とんだ裏切りだ」

    ミカサ「仕方の無いこと。結局全て私の案が採用された…一方ライりんは頭を使わず、ただ二酸化炭素を吸い、酸素を吐き出しているだけ」

    ライナー「逆だ。それだと俺は植物になる」

    ミカサ「これが本当の植物人間」

    ライナー「うまくねえよ」
  14. 20 : : 2016/12/27(火) 02:18:41
    ミカサ「…わかった。ここは私が折れよう」

    ライナー「お、おお?協力する気になったのか?」

    ミカサ「ただし私を倒してから」スッ

    ライナー「どうしてそう拳を使いたがるんだ…」

    ミカサ「この世は力こそ全て」

    ライナー「ラスボスみたいな台詞を吐くなよ」

    ミカサ「…ライりんがここまで駄々をこねるとは…驚いた」

    ミカサ「そのこね様に免じて、今回は協力しよう」ヤレヤレ

    ライナー「言っとくが俺のが年上だからな。子ども扱いするなよ。…あ、エレンの気持ちが分かった気がする」

    ミカサ「エレン?どこ?どこに?あっち?」ダッ

    ライナー「聞き間違いにも程があるぞ」ガシッ
  15. 21 : : 2016/12/27(火) 13:12:49
    ミカサ「ライりんは嘘つき。ミカりん悲しい」

    ライナー「俺はただエレンの名を口にしただけだ」

    ミカサ「嘘をつくような子に育てた覚えはない」

    ライナー「育てられた覚えもないんだが」

    ミカサ「罰としてネタ作りに取り掛かって」

    ライナー「ええ…」

    ライナー「うーん、じゃあミカりんはツッコミとボケどっちがやりたい?」

    ミカサ「両方」

    ライナー「両方…?」

    ミカサ「なんでも多い方がいい」

    ライナー「わりと欲張りだな、ミカりん」

    ライナー「しかしそうなると配役が面倒だ。どちらかに決めてくれ」

    ミカサ「ではツッコミ」

    ライナー「…そうか(出来んのか…?)」

    ミカサ「(出来る)」

    ライナー「(こいつ直接脳内に)」
  16. 22 : : 2016/12/27(火) 13:18:02
    ライナー「じゃお試しで、ひとまず俺がボケてみるから自由にツッコミ入れてくれ」

    ミカサ「ラジャ」

    ライナー「コホン、今日はやけに日が眩しいな…」

    ミカサ「なんでやねん」バシッ

    ライナー「ストップ!」

    ミカサ「どうしたのライりん」

    ライナー「ツッコミが早い。早すぎる」

    ミカサ「今日は曇り」

    ライナー「そうだな。でも俺達の世界では快晴なんだ」

    ミカサ「曇り」

    ライナー「いやだから」

    ミカサ「曇り」

    ライナー「オーケーわかった。曇りの設定を入れよう」
  17. 23 : : 2016/12/27(火) 13:21:39
    ライナー「今日はやけに日が眩しいな…曇りのはずなのに」

    ミカサ「なんでやねん」バシッ

    ライナー「いや今のは何もおかしくないだろ。ツッコミ入れるとこじゃないだろ」

    ミカサ「おかしい」

    ライナー「ええ…」

    ミカサ「曇りなのに日が出てるのはおかしい」

    ミカサ「そして今の私のツッコミは、そんな異常気象が起こるはずない、というツッコミ」

    ライナー「その理由は今から明かされるんだ。もう少し待ってくれ」
  18. 24 : : 2016/12/27(火) 13:26:53
    ライナー「それじゃ初めから通すぞ」

    ミカサ「ラジャ」

    ライナー「今日はやけに日が眩しいな…曇りのはずなのに」

    ミカサ「異常気象」ボソッ

    ライナー「もうちょっと待て。耐えろ」ボソッ

    ライナー「ん?なんだあれは…俺達の目前に太陽があるぞ!(と、キース教官の輝く頭を指しながら)」

    ミカサ「なるほど…日光と、キース教官の頭の輝きを見間違えるというボケ」ウンウン

    ライナー「今のはツッコミ入れるところだ」
  19. 25 : : 2016/12/27(火) 16:27:43
    ミカサ「日の出が目の前で拝めるなんて…ありがたや」スッ(-人-)

    ライナー「それはツッコミじゃなくてボケだ。ありがたそうに手を合わせるんじゃない」

    キース教官「…コホン!」

    ミカサ「あっ」

    ライナー「げ」


    ポカッ!ポカッ!


    ミカサ「痛い」ヒリヒリ

    ライナー「まさか聞いていたとはな…」ヒリヒリ

    ミカサ「ライりん、今度からは周りに危険が無いかよく確認してから漫才を始めてほしい」ヒリヒリ

    ライナー「肝に銘じておく」ヒリヒリ
  20. 26 : : 2016/12/27(火) 16:47:26
    ライナー「…ミカりん、やはりお前がボケをやった方が良いんじゃないか?」

    ミカサ「何故?」

    ライナー「ツッコミのレパートリーが"なんでやねん"しか無いのはいささか不安だ」

    ミカサ「大丈夫。あと、"もうええわ"がある」

    ライナー「締めの言葉じゃねーか」

    ミカサ「"もうやめさせてもらいます"もある」

    ライナー「締めの言葉じゃねーか」

    ミカサ「文句が多い…」

    ライナー「愛のムチだ。我慢しろ」

    ミカサ「アメが欲しい」

    ライナー「レモン味でいいか?」

    ミカサ「」コク

    ライナー「ほらよ。レモン味」スッ

    ミカサ「ありがとう」ガサガサ、パクッ

    ミカサ「むぐむぐ…」

    ライナー「うまいか?」

    ミカサ「」コク

    ライナー「そうか、よかったな」

    ミカサ「まさか本当にアメをくれるとは思わなかった」ムグムグ

    ライナー「俺も偶然ポケットにアメが入ってるとは思わなかった」
  21. 27 : : 2016/12/28(水) 01:41:10
    ミカサ「…はっ」ゴクン

    ライナー「ん?」

    ミカサ「ライりん、聞いて」

    ライナー「なんだ」

    ミカサ「良いことを思いついた。と同時に、うっかり飴玉を飲み込んでしまった」

    ライナー「大丈夫か?」

    ミカサ「問題ない。平気」

    ライナー「さすがミカりんだぜ」

    ライナー「で、良いことってなんなんだ」

    ミカサ「それは…なにも漫才だけに絞らなくて良いということ」

    ライナー「ほう」

    ミカサ「というわけでこれからモノマネの特訓にはいる」

    ライナー「ちょっと待て」
  22. 28 : : 2016/12/28(水) 01:55:21
    ライナー「悪いが、付いていけてない俺がいる」

    ミカサ「ではライりんにも分かるよう説明しよう」

    ライナー「なんだかすげえ馬鹿にされた感じがするぜ」

    ミカサ「お笑いというのは、色んなジャンルがある」

    ライナー「そうだな」

    ミカサ「その一つにモノマネがある。モノマネならボケやツッコミなどの配役を考えずに行うことができる」

    ミカサ「なのでやってみようと思う。以上」

    ライナー「以上、ってお前なあ…」

    ミカサ「何か質問?」

    ライナー「モノマネは…本物に似せようと思うと案外難しいし、人によって向き不向きがある」

    ライナー「それに罰ゲームは漫才じゃ

    コニー「モノマネでもいいぜ!」バッ

    サシャ「です!」ババッ

    ミカサ「だそうです」

    ライナー「お前ら、帰ったんじゃなかったのか…?」

    コニー「じゃな!がんばれよ!」スタコラ

    サシャ「楽しみにしてます!」サッサ

    ライナー「なあ、どこから来てどこへ行くんだ?無視か?」
  23. 29 : : 2016/12/28(水) 02:07:55
    ミカサ「ではライりん、何のモノマネをするか決めよう」

    ライナー「ええ…」

    ミカサ「はやく、はやく」バンッバンッ

    ライナー「…頭を丸めて、コニーの兄弟!とか…なんてな」

    ミカサ「分かった。頭を刈る道具を持ってくる」ガタッ

    ライナー「早まるな、ただの悪ノリだ」ガシッ

    ミカサ「名案と思ったのに…」

    ライナー「その思考が怖えよ」

    ミカサ「ぷう」

    ライナー「本当に冗談通じないんだな、お前…」

    ミカサ「そんなことはない。私だってジョークくらい嗜む」

    ライナー「ほう」

    ミカサ「実はミカりん…巨人だったの」クワッ

    ライナー「それはシャレにならない」
  24. 30 : : 2016/12/29(木) 18:30:54
    ミカサ「では今から私が思いついたモノマネを披露しよう」

    ライナー「急だなおい」

    ミカサ「ライりん、こちらへ」クイックイッ

    ライナー「?」スタスタ

    ミカサ「屈んで」

    ライナー「こうか」

    ミカサ「衝撃に備えて」ヨイショ

    ライナー「え?…おふっ」ズシッ

    ミカサ「そのまま立ち上がる」

    ライナー「肩車して欲しいなら初めからそう言えよ…よっと」フッ…ズシッ

    ライナー「…」

    ミカサ「ライりん、立ててない」ペチペチ

    ライナー「…悪い、思ったより重くて腰が上がらん。もう少し時間くれ」

    ミカサ「いいだろう」

    ライナー「…っふ!」ガタッ

    ライナー「よっ、と…どうだ!」

    ミカサ「上出来」パチパチ
  25. 31 : : 2016/12/29(木) 18:37:09
    ライナー「…で、肩車した後はどうすんだ」

    ミカサ「私のモノマネを披露する」コホン

    ライナー「おう…?」

    ミカサ「私は今、身長が高い。とても高い」

    ライナー「そうだな。3.5m級だな」

    ミカサ「これぞ…」

    ミカサ「ベルトルトのモノマネ」バーン!

    ライナー「…」

    ミカサ「ほら、ベルトルトそっくり」バーン

    ライナー「…は?」

    ミカサ「ライりん、まさか分からないの?」ヤレヤレ

    ライナー「やれやれはこっちだ」
  26. 32 : : 2016/12/29(木) 18:44:26
    ライナー「ベルトルトの身長は…2mもないぞ…?」

    ミカサ「縦にデカければみんなベルトルト」

    ライナー「そんなこと言ったら全ての巨人がベルトルトになっちまうじゃねーか」

    ミカサ「その認識で合ってる」

    ライナー「バカ。俺は認めんぞ」

    ベルトルト「2人とも…あの、何やってるの…」

    ミカサ「本人登場」

    ライナー「やべ」

    ミカサ「噂をすればなんとやら」

    ベルトルト「この狭い兵舎で肩車…?…バカじゃないの…?」

    ライナー「違うんだベルトルト…!これには深い訳が…」

    ミカサ「そんなことより見てほしい。ベルトルトのモノマネ」ババーン!

    ベルトルト「…本当バカじゃないの…?」ゾワッ

    ライナー「俺もそう思う」
  27. 33 : : 2016/12/29(木) 19:00:20
    ベルトルト「天井の高さが足りなくてミカサの首、曲がっちゃってんじゃん…」

    ライナー「上そんな事になってんのか?」

    ミカサ「気道の確保が難しい」コヒュー

    ベルトルト「早くおりなよ…」

    ライナー「じゃおろすぞ」

    ミカサ「ばっちこい」

    ライナー「どっせい」スッ

    ミカサ「…」

    ベルトルト「…おりないの?」

    ミカサ「おり方が分からない…」ハッ

    ライナー「えっ」

    ベルトルト「!?」
  28. 34 : : 2016/12/29(木) 19:07:48
    ライナー「そう言われても困るんだが。俺の膝的に」プルプル

    ベルトルト「こう、ピョンって…無理?」

    ミカサ「ピョン…?」

    ライナー「この体勢きつい」プルプル

    ベルトルト「…あっわかった。ライナーの屈み方が足りないんだよ」

    ベルトルト「ライナー、もっと屈んで」

    ライナー「…マジ?」プルル

    ベルトルト「ミカサの足が地面に着くまで…そう、そこでミカサは前進」

    ミカサ「前進」スッスッ

    ライナー「ああ、楽になった…あと少し遅かったら死ぬとこだったぜ。膝が」

    ベルトルト「本当何してんの君達…」

    ミカサ「ネタ作り」

    ベルトルト「え?」
  29. 35 : : 2016/12/29(木) 19:14:50
    ライナー「いや何でもないんだ。今のは忘れてくれ」バッ

    ミカサ「」モゴモゴ

    ベルトルト「咄嗟にミカサの口を塞ぐあたり、何かあるよね?」

    ライナー「マジで何もねえから。どっか行けマジで」

    ベルトルト「動揺が表に現れすぎててひどい」

    ミカサ「ぷはっ」バッ

    ライナー「あっこの!」

    ミカサ「私達が何者か知りたい?」

    ライナー「それ以上何も喋るな、やめろ」グググ

    ミカサ「知りたい?」ギギギ

    ベルトルト「え、うん…まあ…」

    ライナー「ベルトルトォーーッッ!!」
  30. 36 : : 2016/12/29(木) 19:26:18
    ベルトルト「ごめん、勢いに乗せられて…」

    ミカサ「ミカりん」

    ベルトルト「へ?」

    ミカサ「…」チラッ

    ライナー「…」

    ミカサ「今すぐ私に合わせること。さもなくば命の保証はない」ボソッ

    ライナー「ライりん!」

    ベルトルト「は?」

    ミカサ「人呼んで」

    ライナー「ムキムキ

    ライナー「やっぱ無理だわすまん…」

    ミカサ「ミカりん、激おこだりん」チッ

    ベルトルト「!??」
  31. 37 : : 2016/12/30(金) 13:28:19
    ベルトルト「ミカりんとか…ラ、ライりんって…何?」

    ミカサ「芸名」

    ベルトルト「芸名…?」

    ミカサ「私達は漫才のコンビを組むことになった…ので、私が考えた。我ながらとってもキュート」

    ベルトルト「…えーと、応援してる。うん」

    ライナー「罰ゲームでやらされてんだ。勘違いするな」

    ベルトルト「え、君また罰ゲームに引っかかったの?飽きもせず?」

    ライナー「うるせ」

    ベルトルト「今回はミカサかあ…」チラッ

    ミカサ「?」

    ベルトルト「…前回と言い、随分クセのある人選だね」

    ライナー「俺の意思じゃない。神の思し召しだ」
  32. 40 : : 2016/12/30(金) 17:41:06
    ライナー「そうだベルトルト、ちょっと協力して欲しい事があるんだが」

    ベルトルト「やだよ漫才トリオなんか!」ゾワッ

    ライナー「バカ。何も仲間に加わって欲しくて声かけたんじゃない」

    ベルトルト「なんだ、それ聞いて安心したよ」

    ミカサ「トリオ…それもそれでアリ」ウンウン

    ベルトルト「ヒッ」ゾワワッ

    ライナー「悪いなミカサ。親友を犠牲にはできない」

    ミカサ「ミカりん」

    ライナー「…ミカりん」

    ベルトルト「…その芸名でお互い呼び合ってるの?…マジ?」チラッ

    ライナー「そんな目で俺を見ないでくれ。こいつの前じゃ拒否権なんてものは存在しないんだ、仕方ないだろ」

    ミカサ「ベルトルトも改名する?」

    ベルトルト「…某国の首都みたいになりそうだから遠慮しておくよ」

    ミカサ「そう。残念りん」

    ライナー「一回堕ちてしまえばあとは意外と楽だぞ」ボソッ

    ベルトルト「絶対堕ちてたまるもんか」ボソボソ
  33. 41 : : 2016/12/30(金) 17:55:03
    ベルトルト「それで、協力して欲しい事って?」

    ライナー「ベルトルト…何か良いネタは無いか」

    ベルトルト「え?」

    ライナー「一応俺がツッコミで、ミカサはボケの予定なんだが…ネタ作りが全く進まないんだ」

    ミカサ「そこで先程モノマネに手を出していたところに、あなたが現れた」

    ベルトルト「そ、そう…」

    ライナー「聞いてくれよ。ミカりんのお笑いのセンスが壊滅的でよお」

    ベルトルト「サラッとミカりんと呼んでるあたり、順応しきってしまったんだね君は…」

    ライナー「最早恥じることは何も無い」

    ベルトルト「ライナー…君はもう、戦士じゃない」

    ミカサ「ライりん」ドンッ

    ベルトルト「ライりん…僕ももう戦士じゃないみたいだ」

    ライナー「ようこそダークサイドへ。歓迎するぜ」
  34. 42 : : 2016/12/31(土) 17:11:40
    ベルトルト「まあミカりんって冗談も口にしなさそうだよね」

    ミカサ「そんなことは無い」

    ミカサ「ライりん、もう一度あれを」クイックイッ

    ライナー「??…ああ、また肩車か」ヨッコイセ

    ミカサ「」ヨイショ

    ライナー「いいか?立つぞ?」ガタッ

    ライナー「…二度はキツイな。何すんのか知らんが早く済ませてくれ」フラフラ

    ミカサ「ラジャ」

    ミカサ「ではベルトルト、見てて」

    ベルトルト「う、うん?」

    ミカサ「実はミカりん…超大型巨人だったの」クワッ

    ベルトルト「それはシャレにならない」
  35. 43 : : 2016/12/31(土) 17:18:13
    ライナー「あっまずい」

    ベルトルト「え?」

    ライナー「ベルトルト、パス!」ポイッ

    ミカサ「わー」ポーン

    ベルトルト「!? うわっ、ちょっ!?」ガシッ バターン!

    ライナー「ぜえはあ、ふー…足腰が限界に達するところだったぜ。ありがとなベルトルト。ミカりんは無事か?」

    ミカサ「ベルトルトが下敷きになったおかげでなんとか」

    ベルトルト「う、うう…」ボロッ

    ライナー「計画通り」

    ベルトルト「2人とも…今までこんな下らない真似に何時間と費やしてたの…?」

    ライナー「つっても、まだ1時間しか経ってねえし」

    ミカサ「セーフ」

    ベルトルト「アウトだよ」

    ベルトルト「1時間もかけて何のネタも浮かんでないって…むしろ何してたんだ」

    ライナー「そうだな…初めは名乗る練習をして」

    ミカサ「ライりんが全くやる気がなくて」

    ライナー「おい」

    ベルトルト「…それから?」

    ライナー「それから…」

    ミカサ「かくかくしかじか」

    ーーーーーーーーー
    ーーーーー
  36. 44 : : 2016/12/31(土) 20:26:23
    ーーーーーーーー
    ーーーー


    ライナー「んで、どんなネタしたらいいか悩んでてよ」

    ベルトルト「…それをそっくりそのまま披露したらいいんじゃないかな」

    ライナー「は?」

    ミカサ「…というと?」

    ベルトルト「第3者からすると、その経緯だけでも結構面白いよ」

    ライナー「マジで」

    ベルトルト「うんマジ」

    ミカサ「ライりん…」ガタッ

    ライナー「やるっきゃねえ」ガタッ
  37. 45 : : 2016/12/31(土) 20:33:48
    ーー当日、2人の漫才は大盛況に終わった。


    ライナー「やったぜ」

    エレン「ミカサ…お前が笑いの分かる奴だったなんてな!今まで誤解してたぜ!」

    ミカサ「///」テレテレ

    エレン「このまま2人で漫才師目指したらいいんじゃないか?」

    ミカサ「!」ハッ

    ミカサ「ライりん…」ガタッ

    ライナー「いややらねえよ」
  38. 46 : : 2016/12/31(土) 20:34:10
    終。
  39. 47 : : 2016/12/31(土) 20:37:39
    見やすさ向上のため、編集しました。すみません。皆様のありがたいコメントは独りで眺め直すつもりです。最後まで読んでいただきありがとうございます良い新年をヾ(*'ω'*)ノ

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