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君の名は。ー青春の杯ー
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- 1 : 2016/12/23(金) 19:52:51 :
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______《端書き》
今年の夏に流行りました『君の名は。』を見て以来、ずっとこの作品を書こうと思っていました。小説版などを参考にさせて構想を広げていきました。
特に瀧くんと三葉ちゃんこの二人がお気に入りのキャラクターとなりますね。真っ先に書こうとした二人ですね。たきみつを表現をできればいいですね。
※君の名は。本編のネタバレ要素あり
※瀧くんと三葉ちゃんの視点が交差する場面があり。
※小説形式
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- 2 : 2016/12/23(金) 20:00:08 :
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やっと、逢えた。少しでも一緒にいたかった大事な人。
その人は、すぐ目の前にいるのだ。お互いの心臓は、恋しさとせつなさと嬉しさで溢れていた。名前は、思い出すことは、できなくても夢の中で入れ替わった人。戸惑 ってしまっているだろうか、名前を伝えることに躊躇 してしまっている。この間々では、埒が明かない。どちらかが口を開かなければいけない。
「俺の名前は、立花瀧 。なぜか分からない…でもず君をずっと探していたんだ」
「私の名前は、宮水三葉 。私もあなたをずっと探していたのよ…瀧くん!」
「「あの…俺と(私と)デートしませんか!!」」
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- 3 : 2016/12/23(金) 20:03:06 :
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俺は、突然運命のキューピットに心をうたれたのだろうか。目の前にいる相手が妙に心を惹かれた。
私は、この人が私の運命の人なんやな。と思ってしまっている。体がかあっと燃えるような恥ずかしくなっている。嬉しくて、涙がこぼれてしまっている。
「あの…瀧くんで良いんだよね…私とLINEを交換しないかな…いつでもおしゃべりをしたいの!」
「あっ…俺もそう言おうと思ったんだ。…してもいいのか?…まだ逢って間もない見知らぬ男だけどさ」
「いいの!瀧くんは、ゼッタイに嘘をつくのが下手だから、信じられの…」
俺は、操り人形のように彼女を自然に抱き締めていた。
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- 4 : 2016/12/23(金) 20:10:41 :
「ちょっと瀧くん!?いい大人二人がこんなところで抱擁したら」
「すまない。つい衝動で動いてしまって。遠い記憶の隅に、三葉さんとよく似ているような…女性の声が聞こえてきたんです」
「??」
私と良く似た人…それはたぶん私のことかもしれない。……でも、私と瀧くんは遠く離れた世界の両端に立っているようで、目と鼻の先にいる関係なのに、記憶が欠如 、もしくは恥ずかっているのか、どちらとも言えない。でも、きっと“私たちは、世界のどこにいるとしても、お互いに探している”という感覚があるに違いないと…思う。
「三葉さん、俺がいつも通っているカフェがあるんだけど、一緒に行かないかな?」
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- 5 : 2016/12/23(金) 20:12:40 :
「うん!…もちろん瀧くんの奢りね!」
三葉さんから軽く承諾を受けたが…俺の奢りになるのか…まだデートしているだけの関係なんだけど。相手は、年上なんだ。社交辞令を体得するためだと、自分に言い聞かせるしかないないかな。相手に奢らせるというルートもあるが、また別の機会でいいか…、
俺は、彼女を案内するために、そこへ二人で向かった。
◇◇◇◇◇
道中で、俺と三葉さんは、不思議と会話が弾んだ。
不思議だ。 今さっき会ったばかり人なのに、以前から知り合いだったように自然に打ち解けられる間柄のように感じられた。
「三葉さんはーーーー」
「三葉さんじゃなくて、みっ…三葉って直接読んでほしいな……」
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- 6 : 2016/12/23(金) 20:28:19 :
「ええっ、でも三葉さんって俺より年上ですよね…そんな風に呼んでよもいいんですか…」
うん?どうしてだろう。なぜ彼女が自分より年上って認識があったのだろう。まぁ、いいか。
「三葉。これでいいかな…」
「ありがとう。…ずっと前からそう呼ばれたかった」
上機嫌に目を細め、少し恥を含んだ頬の色は、異性として意識をせざるおえなくなりそうだ。そう言えば、俺は、高校生時代のとき、誰にも告白されたことはなかったなー。
「三葉は、どんな職業に就いたんだ?」
「えっと…そこそこ名をが知られている企業かな…最近とある中小企業の一つを合併したとか親しい上司がしゃべってくれたやな」
「瀧くんは、どうなの?」
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- 7 : 2016/12/23(金) 20:34:32 :
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「俺は、ようやく内定をもらった建築系の会社に明日から働く予行練習をしていたんだ」
「私の知り合いにも、勅使河原建設の跡取り息子 がいたような…」
「ふぅ~ん。そうなんだ。そいつも東京に住んでいるんだよな?」
「その二人とも、もう結婚式をあげて、2~3年経ったのかな」
私もはやく誰か結婚したいやな。
瀧くんって鈍感だな~。私から振っても「好き」みたいな返事返ってこへんなぁ。
「俺の顔に何かついているの視線を向けるのは、やめてくれ…こっちが恥ずかしくなる」
「どう?」というような目つきで俺を見るな!三葉は、以外にガードは、弱そうだな…押せばもしかしたら俺もいけるかな…。ダメだ。下心を出しては…。
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- 8 : 2016/12/23(金) 21:02:35 :
それやなんやらで、会話して、喫茶店についた。
学生時代から通うお店の雰囲気を考えることがある。
お客のことを心から歓迎しているのような雰囲気のいいお店であり、コーヒーの芳ばしい匂いが鼻の中を通っていく。さらに、若者向けのパンケーキやスイーツ大盛りのパフェが売られている。
室内の雰囲気で熊書く言えば、窓は大きく開けられ、白いカーテンが緩やかに風にそよいでいた。その向こうには空がよく見える。
司と高木と、一ヶ月前に訪れた以来だな。の二人は、就職した企業で大出世したらしく、仕事が忙しくなったらしく、学生時代のように、毎日会ったりは、二度とないと確信している。奥寺先輩以来のデート…そわそわしてしまっている。先輩と違って強いムスビが三葉さんと俺にはあると思う。
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- 9 : 2016/12/23(金) 21:05:50 :
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「瀧くん。すてきなお店を知っているんだね……あっ…」
どうしてだろう。涙がポタッと流れてしまっているんやろ。ノスタルジーを感じてしまっといるんだ、私。
「三葉?なんかお前にこのお店で気に障ることがあったのか…店を変えるべきかっ…」
「ここで、いいよ。なんかなつかしいな…って心を動かされてような気がしたの」
「そうなのか…じゃあ何を食べようかな…」
「私は…これかな」
「三葉……??これってこのお店で高いケーキ…。確かに、スイーツ大盛りで、ホイップクリームがおいしいケーキって評判だけど…これはな…」
「だって~お店の人がオススメするデザートnumber1ってメニューにもここにしっかり買いとあるんや!『こいつって…大食い女だな~俺の財布を考えろよ』と思っているでしょ?」
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- 10 : 2016/12/23(金) 21:08:41 :
「俺がそんなこと思わない…けど、さすがにお昼から高カロリー、砂糖たっぷりの食べ物を摂取するのは、体に良くないって…言いたいんだ」
このセリフは、恋愛もののドラマからパクったものだ。アドリブって言ったけど、伝わったかな…。本当は、出費削減しないと、今月の給料がすっからかんになってしまう。どうか、神さま、三葉が別安いのデザートを頼みますように…。
「なにやってんねん!これは、瀧くんって二人で食べようかなって…思って」
なにっ。さりげなく不意打ちを仕掛けやがって…。これって、恋人のデートでは、テンプレのやつだな。しかし、自分にそれが回ってくるとは、思わなかった。このシチュエーションに俺は、乗るべきか?乗らないべきか?という二つ選択肢が与えられた。
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- 11 : 2016/12/23(金) 21:13:48 :
さて…どちらを選ぶべきだろう。前者を選べば、事は、平行線を進むが、後者を選んだ場合、三葉とぎくしゃくとした関係になって、一生彼女ができないまま死ぬかもしれない。“乗るべき”という方に進みたがっている。胃や、まてよここでこの誘いに乗らなければ、さえない男とうわさが流れてしまうだろうな。
って…試行錯誤しているつもりでもさっきから同じ発想に立ち続けている気がする
俺がここまで彼女を思ってしまうのは何でだろうか。こう思うとき、いつも、イトからはじまる町名が脳裏を過ぎる。
「ありがたく頂きます。三葉…」
「相当迷ってみたいだけど…そんなに嫌だったの?」
「そんなことはないですよ。アハハ…」
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- 12 : 2016/12/23(金) 21:14:54 :
そして、数十分後、それは、俺の席に置かれた。俺の俺の給料が初給がここで、5割りが…。
「ほら、瀧くん。あーん」
あーこれかリア充がやるなんだっけ思い付かない。これで間接キスを狙っているだろうな。この女、絶対ネットの情報を鵜呑みしているだろう。さんざん何の前触れもない行動されたし、俺もやってみるか。…セクハラになるかもしれないけどな。
「俺が食べたいのはーーーーーーーー」
ケーキのホイップクリームの頭の部分に、引っかかるらないように、そっと彼女のおでこに口づけをした。
「た、たきくーんのバカッ!」
パーンと頬を打たれた。期待していた反応はなく、殴られてしまった。なんでだよ…女って扱い難しすぎるだろう。
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- 13 : 2016/12/23(金) 21:16:59 :
「そういう変態チックな…二人のときもっとしてよね…瀧くん」
「お前、今、そうとう危険な発言しているぞ、三葉。俺じゃなかったら、今ごろラブホにつれていかれるぞ」
「あわわ…瀧くんが私をその気にしたんだから…責任を取ってやさ!」
「なんで俺に責任を取らなきゃいけないんだよ!お前がただアホ子を晒しているだけだろうが!」
「何よ…瀧くん。私のせいにするの…」
やばい。泣かせてしまった。…つい感情的になってしまった。まず謝って、それから場所を移動をして、関係の修復しなければ。
「ゴメン、ゴメン。ついにカッとなっちゃったんだ…このとおりだ」
俺は、地面に額をこすり付けて許しを乞う。
「そうじゃなんいや、とりあえず頭を上げて、瀧くん…」
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- 14 : 2016/12/23(金) 21:18:23 :
「??」
「ちょっと、行きたいところが、そこでしてくれないかな…ここじゃ恥ずかしいから」
「ああ…」
三葉…俺は、お前以上に恥ずかしい行動をしちゃったじゃないかよ…。TwitterとかFacebookで、この様子が拡散されたら、ただでおかないぞ…。
◇◇◇◇◇
俺たちは、鉄橋に立っている。俺は、見慣れたここで謝るのか、なぜかよく分からない。
「瀧くん、さっき顔を上げてって言ったのは…怒ってはいなかったらからやさ。でも、私以外の人に対してやってはダメだからね」
「へいへい。それでよ、ここに連れてきて理由は何なんだ?」
「瀧くんさ。行きたい場所があるんだけど一緒に行かないかな?」
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- 15 : 2016/12/23(金) 21:20:20 :
気持ちが隠しようもなく表情に表れる。この女。俺に何か遠慮しているみたいだが、本当は行きたい場所のことを話したがっているような顔を見える。
「山奥とかじゃないよなよな…よく覚えてないけど、岐阜県に何かで訪れて見知らぬ山に登っていたことがあったんだよな。なんか糸守町が急に気になったことがあるんだ」
古めかしい写真のように朦朧 とした記憶。でも俺は、覚えている。その事を覚えている肝心な目的を忘却 の彼方 に____________。
「そうなんだ。私もいつか分からないけど…会いたい人に会うために東京に訪れたことがあるんやな。今その人は、誰か分からんわ…」
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- 16 : 2016/12/23(金) 22:02:30 :
「何か、不思議ですね。俺たちって誰かを探しているみたいだな。でも……誰なんだろ。その人は?もしかして、それを確かめるために、行くべき場所に行くっていうことか?」
三葉は、俺から顔を反らして、うなずいた。俺は、場所は遠いが、そこなら行っても都合さえあえば、行けるだろうと思う。
「そうだけど…いいの?遠いし、人もいなくて遭難したりするかも可能性があるんやよ…」
瀧くん。瀧くん。行ってくれないかな行ってくれないかな。もしあそこに行けば私たちが失われた“何か”を思い出すことができると、思うやけどなぁ…。都会育ちだから行ったことがあるからって、二度と行きたくないとか思っていそう…。
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- 17 : 2016/12/23(金) 22:13:59 :
「そんな不安そうな顔をするなよ。俺は、いつだってお前が行きたいと言えば、どこでも着いていくさ…だから心配そうな顔はしないでくれ」
瀧くんの言葉が胸を貫かれた。胸の高鳴りを覚える。
キリッと微笑んだ彼は、夢に出てきたあの人面影があるような…どうしてこんなことを思ってしまうんやろ…。
そのセリフをいった顔は頬のあたりがほんのり赤くなっている。俺は、言い切ったぞ、という風にも想像できる。
携帯が鳴った。LINEの通知音ではない。外部からかかってきたことを示す着メロが鳴っている。
「お姉ちゃーん。遅いやよ。どこ歩いていんや?」
「もうすぐで帰るから、心配せんでええよ、四葉」
「ふーん。四葉って三葉の妹なのか?」
ブフッと吹き出す音。たぶん、四葉という女の子のものだろう。何が起きたのかと反応した祖母らしき女性の声も少し聞こえた。
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- 18 : 2016/12/23(金) 22:15:10 :
「ええー今の男誰。お姉ちゃん。もしかして彼氏?お姉ちゃんに彼氏私聞いてないよ!______」
携帯を通して聞こえる四葉ちゃん(こう言う風に読んでいいのか?)が途切れた。三葉が画面をスライドして、通話の終了を押したからだ。
「瀧くん!電話中に声を出さないでよ!妹とおばあちゃんには、内緒にしているの!」
「ごめん。ごめん。三葉には妹がいるなんて思わなかったからさ…」
「そう…まぁいいやけど」
「今日の所は、ここら辺で」
三葉は、無言のまま目にだけ媚を含んで返事を返したようだ。彼女の目から寂しさが感じ取れた。俺は、一瞬振り替えるが、彼女の姿は、そこにいなかった。
「あっ…やべぇ。いつ“そこ”に行くのか決めるのを忘れていた…」
◇◇◇◇
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- 19 : 2016/12/23(金) 22:19:00 :
俺と三葉は、5日後、また出会った。なぜか分からないが、不思議と三葉と会ってしまうんだ。俺は、三日前に話忘れた、いつそこに行くのか話し合った。
「私は、休みの日がいつでもいいけど…瀧くんは?」
「俺も…三葉と同じ日が休みなら行けるんだけどなぁ…この日とかどうかなこの日ならちょうど次の日も休みだし、余裕があるんだけど…」
俺は、手元にあった手帳をのページをめくり、三葉に、今月の予定で空いている日付を指した。
「その日なら大丈夫だよ!瀧くん!迷惑をかけてごめんね」
「いいや…そんなことないですよ。三葉の故郷は…俺が気になった名前を思え出せない大切な人のことを思い出せるような気がするんだ」
「瀧くんもそうなんだ…」
三葉は、感心したようにうなずいた。少し涙が目に溢れているみたいだ。
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- 20 : 2016/12/23(金) 22:20:56 :
「うん…私たちは、何かを思い出すんだろうね…きっと。そのために行くのかもしれなな…」
俺も特に訳がなかったが、三葉の行きたい場所に反対しなかった最大の理由だ。俺も運命という形のないフォース・マジュール 、坂道を転がる石のように、どうしようもない力で突き進んでいくんだと思う。
俺たちは、別れてそれぞれの家に到着し、時計が夜の12時を回ろうとする前に唐突に、LINEから着信音がなった。司や高木がこの時間にならしてくるのは、ことはほとんどない。二人は、会社の付き合いあったり、残業の帰りだからなぁ…。
そうすると…三葉からか?
うんん?何だこのメッセージは?
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- 21 : 2016/12/23(金) 22:28:32 :
『瀧くんって突然キスをしてこうようとしたときにら私のおっ○いを揉まなかった?胸に違和感があるんだけど…』
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『ああ…そうだ。お前が俺の体に胸を押し付けてきたんだろう?』
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『瀧くんが私のおっ○いを触りたいから無理矢理体制を変えてしたんでしょ!』
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『お前は、バカか。わいせつ罪で俺は、今から警察のお世話にならなくなるぐらいの常識はある!』
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『えぇ…そうかな。ネクタイの付け方がきちんとしていないよ?』
▼
『ネクタイ俺が付けるの苦手であって、お前を襲おうなんてするわけないだろ。ちょっと欲はあるけどよ』
▼
『やっぱりあるんや。変態!』
▼
『男と言う生き物は、そう言うものなんだよ…。今度一緒に岐阜に行くの楽しみだな。三葉はどう?』
▼
『楽しみやよ。今日直接会って話さなかったけど、瀧くんといっぱい話せたことも』
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『…ああ、そうか。それならよかった』
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- 22 : 2016/12/23(金) 22:29:29 :
きっと三葉と名乗る人が俺が5年前からずっと探していたん絶対に忘れたくなかった大切な人だと思うんだ。根拠がなくてもそうだと思う。
私は、この人なんだ。ずっと会いたかった、少しでもそばにいたかった人は、君だと言うことを。そして、なぜ二人で宮水神社のご神体へ行くのも……何かの繋がりで。
________俺は、私は、君を探していたんだ。
その後、俺たちは、特別なことはせず、お互いで会うその日まで互いに干渉しないことを誓って。
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- 23 : 2016/12/23(金) 22:57:43 :
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まだ人の息の混じっていない、清澄 な朝の空気を吸い込んで俺は、三葉を向かい行くために、四ッ谷駅行きの列車に乗った。
カタンコトンと電車から響きが尾を引いて残る。今日の朝方にも不思議な夢を見た。高校生のときに、岐阜にある山で女性とあったことを。顔だけなぜかぼやけていていて、はっきり見えなかったが、あの人とと声音は、そっくりだった。…何でだろうな、きっと俺は、その人を探しているからだとしか思えない。
隣の列車の扉から彼女の顔が一秒の数分の一で目があった。あっちも俺のことに気付いたらしく、軽く手を振ってくれた。
俺も彼女に手を振った。何か自然の内に仲良くなれた気がする。
胸の高鳴りを覚えてしまう。きっと、これが恋なんだろう。
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- 24 : 2016/12/23(金) 23:05:46 :
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ピコーンとスマホのLINEから音がなった。奥寺先輩!?なぜ今日なんだ。今から三葉と岐阜の方に行く予定なんだけど…。俺は、恐る恐るそのメッセージを見る。
『ヤッホー。瀧くん。今日さ。少し時間が出来たから、一緒にコーヒーを飲みにいかない?』
俺は、若干考えた直後にキーボード入力し、返事を送った。
『すいません。奥寺先輩。彼女とデートがあるので、今日は無理です』
『ふぅん。瀧くんもようやく幸せを手にしたんだね。大人らしく手を引こうかしら。彼女さんとのデート楽しんできなさい』
ふぅー。ひと安心だ。四ッ谷、四ッ谷とよく通る声でアナウンスが流れてきた。次の駅のようだ?もうすぐで三葉に会える。そして、四ッ谷駅に着き、俺は、期待に胸躍らせ、三葉と待ち合わせ場所へ向かった。
◇◇◇◇◇
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- 25 : 2016/12/23(金) 23:08:30 :
「瀧くんおはよう。ごめん瀧くんが期待するような格好ではなくて」
「おはよう。三葉。別に俺は、格好なんか期待してないよ。どんな三葉だって可愛いさ。一山を登山する身だからな」
こう言ったときは、とりあえずフォローを入れる。初めてデートするときの鉄則だな。これは、俺がいつか知った経験則で言っただけだ。無論本心から言っている。以前心が込もっていないって叱られたからな。
「あ…ありがとうやさ。瀧くん言われ嬉んや」
瀧くん瀧くん瀧くん。そんなこと言ってくれるなんてなんて嬉しいや。前会った失礼な高校生とは、違うやな~。ストレスが消えていくような感じや。
「ああ。三葉。そろそろ行こうぜ…じ、時間がそろそろヤバイからさ」
三葉はまるで悪戯を見つけられた少女のように顔を赤くしている。
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- 26 : 2016/12/24(土) 01:04:08 :
どうしようもなくむずむずしてしまう。理性がぶっ飛んで、刑務所に送られる手前だった。俺も顔が赤くなっていると思う。さっさとこの場から退去して、岐阜へ行こう。
「…お昼御飯は、楽しみにしておいてね、瀧くん」
背負っているリュックサックをポンッ触ってそう言った。
意味深のもったいぶった顔だな。きっと新幹線では、駅弁を食べ、きっと山登りの休憩も兼ねた軽い食事のことだろう。本格的な料理かもしれない。
「ああそうだな。三葉。じゃあ、新幹線のチケットを持って、行こうか岐阜へ」
「うん!」
◇◇◇◇◇
カトンコトン、電車が線路を通る音が聞こえ来る。岐阜まであと一時間。三葉は、背負っていたリュックサックを列車の床に老いて寝ていた。なぜか、俺に寄りかかって寝ているの少し照れくさいが、悪くはない。
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- 27 : 2016/12/24(土) 01:06:41 :
幸せな気分だけど、上手く行きすぎていないか?と考えてしまう。俺が見もしらない女性に惚れてしまったのだろうか。夢の中で恋のキューピッドの矢にでも打たれて三葉のことが好きになったのだろうか。___夢?俺は、この言霊 に俺と三葉を結びつける何かの情報を裏付ける確実な証拠があるはずだ。でもなんだろう。きっとあの山の奥の神社のご神体に行けば真実に見付け出せるはずだ。
俺が考察を深めようとしようと思った____。
「瀧く~ん。それ以上飲ませたら私酔っちゃうよ~瀧うん」
??どんな夢を見ているんだ。酒を飲ませられている場面は、すぐ思い付くが三葉にはまだ酒を飲ませことは、ないはずなんだけどな。
「もう。瀧くんったら、大声で言わないでよ」
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- 28 : 2016/12/24(土) 01:08:04 :
あの…三葉。柔らかい二つのものが腕に当たっているんですけど。以外に大きいなぁ…。どのくらい大きさだろう?聞くのは後にしておこう。
こんなところで、エロスは求めてはない。
酒?__口噛み酒は、確か三葉の生家の……宮水神社で行われていたことの一つだと、調べていたら載っていた。もしかして、三葉は、俺のこの事を考えさせるために…わざと恥ずかしい行動に及んだのか?たぶん偶然だろう思う。
俺は、バックに入っていた。地図を広げ、場所を確認をした。この地図は、5年前のあのときに、今向かう場所のために、高校生の俺が赤のボールペンで道順を印したものだ。所々破けているが、判断するには、困らない程の傷具合だ。残していた理由 は、不明だが、捨てていなかった。
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- 29 : 2016/12/24(土) 01:09:26 :
「ふぁ~あ。瀧くん。この地図をどうしたの!?昨日徹夜して書いたの??」
「いや、5年前に書いた地図だよ。昨日は、しっかり今日のため寝たよ」
「でも、私たちって、5年前まで会っていなかったよね?…どうして田舎の私たちのご神体がある山奥に…まさかストーカーにしていたんじゃあ…」
「んな分けないだろう。あっても無い人間そんなことする分けないだろう‼」
「良かった…5年前から瀧くんが私に惚れて追いかけられていたと思った…」
どんな考え方すれば、俺がそういう人間に見えるんだよ!俺は、絶対そういうことは、しないからな。
「お手洗いに行ってくるね、瀧くん」
「ああ」
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- 30 : 2016/12/24(土) 01:10:40 :
三葉は、俺に断りを入れた後、揺れる電車の中で歩いていた。三時間以上岐阜に掛かったが、ようやくイトモリ町の先の…俺たちが出会ったあそこに到着するんだ。
◇◇◇◇◇
「瀧くん!登山を始めようよ!」
「ああ、また、お握りを貰っちゃったたなぁ…しかも俺と三葉の分を合わせて六個も…」
俺は、前回ここに訪れたときに出会った、イトモリ町出身のラーメン屋の店主との知古に頼り、山の麓 まで送ってもらったのだ。その人も三葉のことを知っていたらしく、山を登るということで、お握りを用意してくれたのだ。そのときの三葉は、膨れっ面をだった。彼女を怒らせることでもしたのかな…。
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- 31 : 2016/12/24(土) 01:46:38 :
「瀧くんって、この山に一度登ったことがあるの?」
「あったよ。でも理由は、よく分からないだけどな。三葉は、イトモリ出身だから何度も登っていたんだろ?」
「うん。口噛み酒を奉祀するために、この山に行こうと思ってたんけど、よく覚えてないにん…夢でも見ていたような気がするんや」
「そうなのか…俺もそんなことがあったんだけど…いつかあったと思うんだ」
木という木が銅色や金色、燃えるような朱色に染まる美しい秋の森がある中、俺たちは、歩いている。三葉は、どう思ってるんだろうな。
瀧くんと登ったことがあるんやな。理由が分からないは、きっと記憶に残っていないからかな?
「紅葉が綺麗だな…岩肌をむき出しになっている小高い丘があるけど、座って昼食食べるか?」
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- 32 : 2016/12/24(土) 01:52:24 :
「うん。…私のお弁当を食べてくれるよね?」
「もちろんだよ。三葉のお弁当を食べないわけないだろ。…仮にも彼氏なんだからよ」
お腹がかすかに、くぅーっと情けない音を発する。三葉の前でこんな音を出してしまった。恥ずかしいな。まるで本当に三葉のお弁当を俺の体が欲しているみたいだ。
「瀧くん、照れた!ツンデレな所もあるんだね瀧くん」
「悔しい…後で覚えてけよ。三葉」
俺たちは、丘にレジャーシートを引き、食事を取ることにした。三葉は、バックから二個の三段のお弁当箱を取り出した。たぶん片方が俺のやつだろう。
「瀧くんは、こっちを食べてくれないかな?ちょっとした仕掛けがあるからさ」
瀧くん…気づいてくれるかな…。積極的にアピールをしていかないと…。満足と悔恨が交錯した気持ちやな~。
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- 33 : 2016/12/24(土) 01:54:21 :
「…?ありがたく受け取っておくよ」
お弁当で仕掛け…ごはんにふりかけとかでキャラクターやハートなど書くとかのやつかな?
パカッと音をたて、お弁当箱を開けていく。
一番上に入っていたのは、肉料理と野菜が中心のおかず。上等の豚ロースを薄めに切って、こんがりと揚がったカツレツ、腹がはち切れそうな子持ちのししゃも甘酸っぱさが特徴のトマト、ポテトサラダがセッテングされている。
2番目には、三色団子、カステラが用意されていた。
そして、三番目は、ピンクの粉でハートの形外縁をどり、真ん中には大きく、材料を組み合わせて完成した俺の顔がドンッと飾られれていたのだ。むず痒 いような喜びと愛を印象付けられた。
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- 34 : 2016/12/24(土) 01:56:59 :
「ありがとうな。三葉。俺は、嬉しいよ…これがお前の気持ちが伝わってきた。三葉は、俺が思い描いたような大切な人だった」
「どうもいたしまして…飛び込みで瀧くんのためにお弁当を作ろうとしていたらこんな風になちゃったけど、喜んでくれてありがたいや」
「なぁ…もっと近づいていて、食べてもいいやよ…今日だけ特別」
「お言葉に甘えてそうさせてもらいぜ。三葉」
「二人でこの山の風景を見ながら食べていこうよ」
やった!瀧くんとそばで食べれてなんて…夢のようやなぁ…こんな幸せな気持ち。私もようやくリア充の仲間入りよ!瀧くんも食べ始めたみたい。瀧くんの味の好みに合っているかな…合っていないかな?不安やな。味がぼやけていたり、しょっぱいとか水っぽいとか思われていたらどうしよう…。
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- 35 : 2016/12/24(土) 01:58:04 :
コンセントレーション していて、彼の表情が読めないから余計に不安になるやな…。でも、文句が言ってこないあたり、少し期待してもいいのかな。ヤバイ…考えよう込んでいたら、まったく箸が進んでいない。食べることを取り組もう。
「それにしても綺麗な山の風景だな。筆を持っていたら、用紙で書いているかもな」
「そうなんやなー。瀧くんって、絵とか設計図を書くのが上手そうやんね」
「さいきんはディスクワークが多いから風景画とか書かないんだけど、時宜があれば、昔の絵だけど見るか?」
「そうやね。時間があったら、それもええの」
「話は、変わるけど、お弁当を美味しかった。でも少しポテトサラダが塩加減が…。これから毎日三葉にお弁当を作ってもらいたいな」
「15分ぐらい休憩したら、俺たちの目の先に見える岩だらけの山頂を目指して行こう」
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- 36 : 2016/12/24(土) 02:00:07 :
「この先何かあっても私と瀧くんは、一緒だよね?」
「俺は、何あったとしても三葉から離れないよ。もう寂しい思いは、三葉してもらいたくないからな」
空の色がめっきり春めいて、紫がかったつやつやした色を帯びている。夕日が少しずつ地平線の下へ沈みつつある。完全に暗くなる前に、登りきろう。
俺と三葉は、苔 だらけの岩場を登る俺は、少し息が切れかけそうだった。5年前は、このぐらいの斜面なら息切れなんてしなかったのになぁ。やはりディスクワークの時間が一日の半分に満たないぐらい座ってい仕事をしているからだろうか。三葉は、まるで毎日日課で登っているように、息切れをせず、山頂へ俺より先に到着していた。
「早くしてや、瀧くん!男やろ!」
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- 37 : 2016/12/24(土) 02:06:52 :
「待ってくれよ…まだ三葉の弁当がじっくり味わいたくて消化が終わっていないだよ…」
「ホント?うーん…」
三葉は、一拍を開けて、考えているみたいだ。女の三葉に負ける俺は、悔しい気分だ。
「ほんの少しだけ待ってあげるから…登ってい来てね」
三葉は、ほんのり顔を赤らめるとプイッと顔を向けた。俺は、キュンと彼女のデレに気持ちが高ぶってしまったのは言うまでもない。それが、あって俺は、なんとか岩場を乗りきった。俺と三葉は、窪地を降りていき、透明な小川の前で止まった。
「ここから先は、カクリヨ…だったよな?三葉」
ここから帰れなくなるもしくは、閉じ込められるじゃないかと少し不安だ。この気分をはぐらかすために、念のためにカクリヨについて伺おこう?
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- 38 : 2016/12/24(土) 02:08:41 :
「そうやよ。この世ならざる場所って、高校生のなったばかりときに聞いたんだ。確かのこの先に見えるあの木の下の祠に宮水家のご神体があるんやね」
「じゃ、行こうか」
俺たちは、小川に足を踏み込む、祠を目指して、歩いていた。冷たい水温が体に伝わり、少しブルブルと体が震えている。まだ春の始めだし、風邪は引きたくはないな。三葉との貴重な時間をさんざんな結果で終わらせたくはないからな。
祠の内分に溜まっていた水滴がポタポタと俺たちの頬を濡らす。そこには何もなかった。ただ丁寧たてられたお酒の器とご神体が存在していただけだった。三葉が片方の器を揺らして不思議そうな顔をしていた。俺は、どうしてそんな顔をしていたのか分からない。
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- 39 : 2016/12/24(土) 02:10:03 :
そして、俺たちは、旅の目的は、果たしたことだし、帰ることにした。よく思い出すことは、できないが、記憶の底に眠った____消えてしまった“何か”が俺の中で現然たる形で現れるこの奇妙な感覚はなんなんだ。
俺と三葉が外に出る時間には、雲の輝かしく荘厳 な沈黙の元に、夕日が地面を照らしていた。
俺たちは、タブーを犯したかもしれないが、俺たちは、険しい岩場を登り、山の頂上の登って帰り道に行こうと思ったが、三葉の一言で俺は、立ち止まった。
「カタワレ時やな______。東京に変える前に会ってみようよ!…」
「ああそうだな」
雲に藤紫色をした陰影 の中に日が沈むと共に____________
俺の目の前には、制服を着た三葉と似た女がたっている…どういうことだ!?
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- 40 : 2016/12/24(土) 02:11:36 :
私の面前には、私服を着た瀧くんと似ている高校生が立っている!?
そして、彼と彼女は、同時こう言った。
「「初めまして___未来の三葉(瀧くん)」」
◇◇◇◇◇
「えっ…瀧くん。だって私の目の前に立っていたのは___瀧くんのはずなのに。どう言うことやな…」
「驚かせちゃってごめん。俺は、本物の立花瀧じゃなくて、お前の半分を飲んだ彼の残像に過ぎないんだ」
「私の口噛み酒を飲んじゃったの……」
そうか___。だから、量が減っていたのね。5年前くらいのことだから、記憶がないだけなのかな。…わざと黙っていたら、許せない…
。
「うん。お前を救うために、口噛み酒にもう一度だけでもいいから会いたいって願ってね」
「5年前に、私と瀧くんは、会ってななかったよね?」
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- 41 : 2016/12/24(土) 02:14:07 :
「この場所で初めて出会ったんだ。きっかけは、5年前の入れ替わりがあって…三葉にとっては8年前だね」
「じゃあ、私と瀧くんは、すでに出会っていたの!?どうしてその記憶が無かったんだろう…」
「夢というのは、案外直ぐに消えてしまう儚いものなんだと思う___君が今いるのもさっきまで一緒にいた未来の俺のおかげさ」
「あの人のお陰だったのか。ようやく私の中で整理ができた」
あっ…そろそろカタワレ時の終わってしまう。他にどうしても聞きたかったこととかなかったかな。…瀧くんが私を好きなった理由って何だったんだろう?私が美人?カワイイ?田舎系?おとなしい?どれだったんだろう。全部違うような…瀧くんに聞いてみないと分からないか。
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- 42 : 2016/12/24(土) 02:14:58 :
「もうすぐカタワレ時が終わる。きっとこの終わりと共に、君から失われた“何か”がお前に帰ってくるよ」
「まって、過去の瀧くん。まだ__聞きたいことがあるの!」
「すまない。俺は、これ以上ここにはいれないんだ。さよなら、三葉」
「待って____」と私は、話を続けようとしたが、その前に、5年前の瀧くんは、霧のように輪郭が徐々がぼやけていき、消え去ってしまった。
何も無かったように、静まり返った場所。まだ瀧くんの気配はない。
きっと、今の瀧くんも8年前の17歳の私と出会っている……可能性が高い。
私は、しばらく彼の帰りを待つのだった__________。
◇◇◇◇◇
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- 43 : 2016/12/24(土) 02:17:42 :
「お久やな、未来の瀧くん。どうしてここに戻ってきたの?」
「俺は、今の三葉と昔何か会ったんじゃないかって?会ってからずっと思っていたんだ。そして、8年前のお前がいることで__忘れたくなかった人は__三葉だったということが分かったんだ」
「ふぅーん。そうなんだ。じゃあ、君の体と私の体が入れ替わったこと覚えているにん?」
「覚えては、ないな。____覚えていることといえば、5年前に三葉を探すためにこの山に訪れたこと、なぜかイトモリ町が心が痛むほどイトモリ町を興味を持っていたことだ。」
目の前にいる少女が何となく俺の推察があっているかもしれない。俺は、三葉の体と俺の体が3年前の時を越えて、入れ替わった。
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- 44 : 2016/12/24(土) 02:21:13 :
そして、宮水三葉として、震災前のイトモリ町で過ごした日々があったんだ。不思議だ。俺の中で、疑問に思っていた___、心が痛むほどイトモリ町に興味に思っていたこと、そして、三葉への愛が芽吹いたこと、記憶を失ってれたことの全貌。______一つ一つの点と点が線ですべて繋がっていく。
「すべて思い出した見たいだね。そうやな___瀧くんは、今の私をどう思っているの?」
「俺は、彼女のことが昔も今もずっと好きだったんだ。彼女の体に入って、三葉を知れば知るほど俺の中の好奇心は、彼女に向かっていた。俺は、初めて田舎の見知らぬ女子高生に恋するなんて、一欠片もないと思っていた」
「___三葉のイトモリでの外や家庭での姿を見ていて、心配になったんだ。町の人間や宮水家から見えない束縛を受けて、身動きができない__俺は、そんな立場から三葉を救いたかったかもしれない。アイツは、何でも一人で抱え込んでしまう女だからな___」
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- 45 : 2016/12/24(土) 02:24:05 :
「___ほったらかしていたら、いつかアイツは、たぶん。これは、お前の体に入っていてた俺の感想だ。言わなくても良かったことだけどな。_____俺が三葉が好きになった理由は、これなんだと思うんだ」
俺は、ずっと心の底に沈んでいたブラックボックスを開放し、心から喉を通り、声に出して、三葉の思いを叫んだと思う…。
「ありがとう。あのときは、私も貴方も焦って行って、肝心なことを語ることができなかったけど、今ようやく全ての疑問が氷解したやな。私が思い描いていような人で良かった」
「でも、私が存在していられるのは、もう少しかな。私は、もうすぐ今の私の一部となる。__たぶん君にもその一部が君の中にも入ってくる____。今の私を幸せにしてね、瀧くん」
俺は、5年前に会った三葉が言った言葉で、ハッとしたことがある。
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- 46 : 2016/12/24(土) 02:25:54 :
俺たちは、ここに自分の一部___正確に言えば、『魂と記憶』の一部をカクリヨと呼ばれる場所に、置いていったしまったと言うことなのだろうか?それならば辻褄が合うような気がする。俺たちから滑り落ちてしまって、相手の名前を思い出せず、近くにいるのに、彷徨 い続けてしまった。俺は、そのサイクルを繰り返し、三葉と再会したと言うことだ。
カタワレ時を終わり、雲が太陽を覆い隠し、地上が厚い闇に閉ざされていった。
二人は、目と鼻の先で再会したのだ。以前のようなわだかまりは無くなった。彼は、今まであったことをすべて振り返りこう口を開いた。
「ずっと前から会っていて、大好きな人だったんだ_____瀧くん」
「俺も…お前と会っていたのに気付けなんくてゴメン。5年前から今も過ぎた日々もこれから___いつ、どんな困難会えなくなったとして三葉のことを愛しているよ。俺は」
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- 47 : 2016/12/24(土) 02:29:45 :
「ありがとうや。瀧くんに抱きついてもいい?」
「いいよ。俺とお前はようやく正真正銘のカップルなんだから」
三葉は、俺の体へダイブするように抱きついた。俺と三葉の体が直接接触が触れあっているなのだろうか感触が暖かく感じる。汗ばむような緊張感をもたらしているが、感動して言うべき言葉も失ってしまっている。三葉を一人の女として___抱き締めているんだ。
私は、今瀧くんに抱擁してもらっています。私の顔は、ちょうど彼の心臓にある。心臓の音が激しくなっている…私で喜んでいるのかな…?そうなら嬉しいや。私が探していたのは、君だったんだね。ようやく毎朝涙を流していた理由を知ることができた。
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- 48 : 2016/12/24(土) 02:31:58 :
俺と私は、ずっと遠回りして会いたかった、忘れたくなかった、大切な君の名前は_____三葉。瀧くん。
_________________________________________
_____________________
________
俺と三葉は、高山ラーメン屋の店主さんに、軽く叱られた後、近くの宿で一夜を過ごし、東京へ戻った。そして、俺たちは、ある約束をして、また東京でのライフ に戻ることにした。
「瀧くんさ。今度、みんなで集まろうよ?」
「うーん。集まってもいいけど…俺の友達とか先輩とか読んでも大丈夫か?」
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- 49 : 2016/12/24(土) 02:33:06 :
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「俺、てっしーとさやちんの二人にどっか喫茶店であった記憶があったような…おさげと坊主の二人組だったような…」
「もしかして、この二人?」
三葉は、自分のスマートフォンの画面フォルダのアプリケーションを開き、俺が言った二人(?)らしき人物の画像を見せた。この二人が結婚式を挙げて、晴れの姿であった。この二人ってもう結婚しているのか……。何となく記憶の中を漁りながら納得した。
「俺も一応見せておくぜ。左が高木、右が司。高校生のとき以来の親友なんだ。前にも少しだけ話した二人さ」
この二人か___。あの日以来、入れ替わりに出会ってきた人たちとの記憶が鮮やかに甦ってきている。まっすぐに思い出したのがこの二人組の高校生の二人だった。初めてのときは、卵コロッケサンドを渡してくれた二人やなぁ。なつかしい思い出。
「今度会うときは、あの鐘が鳴り響く白い建物の中で会おう」
「遅れたら承知しないからね…瀧くん」
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- 50 : 2016/12/24(土) 02:35:18 :
◇◇◇◇◇
_________________________THE END
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- 51 : 2016/12/24(土) 02:46:09 :
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_________《後書き》
これにて、君の名は。ー青春の杯ーは、終了とさせてもらいます。メモ帳で文字数だけ考えれば、今まで書いた作品の中でもっとも執筆した作品となりました。ですが、予めに大まかなプロットを考えていたんですが、その半分の内容がこのssであり、残り半分は、まだ書き終わっていないので、もしかしたら、続編があるかもしれません。いや、絶対に書きます。
今年は、新海監督の『君の名は。』を見ることで、日本のアニメ文化の素晴らしさを実感できました(*´ω`*)。しかし、何度見ても飽きない作品は、この作品が初めてだったりする。来年もこの作品に続く素晴らしい作品と出会えることができればなぁ…良いと思います。
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- 52 : 2016/12/24(土) 16:52:22 :
- お疲れ様です! 面白かったです!
たきみつ幸せに
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- 53 : 2016/12/24(土) 17:31:03 :
- >>52
コメントありがとうございます!
久しぶりのコメント嬉しい(^^)
このssの続きが数ヵ月ぐらいに発表します(予定)
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- 54 : 2016/12/24(土) 18:32:13 :
_____最高でですすすねねねね!
はい、すいません。次作がこの続きがいいなぁ~
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- 55 : 2016/12/25(日) 15:24:25 :
- >>54
コメントありがとうございます!
それは、難しいかな…。できるだけ早めに続編を書き終えるように頑張ります
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- 56 : 2016/12/25(日) 18:24:47 :
- 素敵な作品ですね!
お疲れ様です!まだ全部読んだ訳では無いのですが、面白そうでしたし、三葉と瀧の物語を書いてる方は少なかったので、今後のご期待も含めてお気に入りさせていただきました!
ただ、あくまで参考程度に聞いて頂けると嬉しいのですが、三葉と瀧は最初出会った際なのに、口調が馴れ馴れしすぎたり、急に几帳面な口調になったりしてしまっているところが見受けられました。
偉そうに評論家みたいにコメントをしてしまい、本当に申し訳ないです。
ですが、そういった点などをより改善されてみたら、もっと緑縄さんの今後の作品は良いものになってくださると信じています。(僕もまだまだ未熟者なので偉そうに申し訳ないです(><))
同じ小説風のSSを書いている方として尊敬していますので、どうか頑張ってください!長文&偉そうな意見、申し訳ありませんでした(><)
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