この作品は執筆を終了しています。
アニ「ありがとう」 ※12巻ネタバレ注意
-
- 1 : 2013/12/16(月) 05:47:39 :
- 初投稿です。つたない文章になってしまうと思いますが読んでいただけたら嬉しいです。
-
- 2 : 2013/12/16(月) 05:52:27 :
- 対人格闘にて
エレン 「俺はこの世から巨人を駆逐する。一匹残らず。」
アニ 「それは結構。だけど私はあんたみたいには素直になれないんだ。」
エレン 「は?なんだよそれ。どういうことだ?」
アニ 「私は…戦士だから…」
エレン 「えっ、なんだって?」
アニ 「…いや何でもない。」
そういってアニは逃げるように去って行った。
エレン 「相変わらずつかみどころのない奴だな。そういえばなんて言ってたんだっけ、せんまでは聞こえたんだが…いやそれよりも何とかしてアニに勝ちたい!」
そういってエレンは再びアニのもとへ向かう。
-
- 3 : 2013/12/16(月) 09:21:26 :
- 期待!
-
- 4 : 2013/12/16(月) 18:47:51 :
- 期待!! これってアニエレ??
-
- 6 : 2013/12/16(月) 19:21:16 :
- それでは投下します。
食堂にて
アルミン 「ねえエレン。アニに挑むのはもう少し実力を付けてからにしたほうがいいよ。傷だらけになっちゃうよ?」
ミカサ 「そう、アルミンの言う通り。どうしてもエレンがアニを倒したいのなら私が倒してあげる。」
エレン 「アルミンもミカサも何言ってるんだよ。この傷は俺の成長の証だ。それに俺はあいつに負けっぱなしなのは嫌だ!絶対に止めないからな!」
アルミン 「そうだけどさ、今エレンが大きな怪我でもして動けなくなったら巨人とも戦えなくなるよって言っているんだ。今週だって医務室に3回も行っただろう?だからエレン、少し傷を癒してしばらくはライナーとかミカサと対人格闘をしたほうがいいよ。」
ミカサ 「アルミンの言う通り。無理をしてはいけない。私はエレンのためなら何でもするから。」
エレン 「わかったよ。しばらくミカサと対人格闘すればいいんだろ?」
アルミン 「うん。それからエレン、アニもきっと迷惑だっただろうから謝っておいたほうがいいよ。」
エレン 「は?なんであいつに謝らなきゃいけないんだよ。俺は毎回あいつにぶっ飛ばされてたんだぞ。むしろ謝るのはあいつのほうだぜ?」
アルミン 「確かにその通りなんだけど…いくらアニだってそんな体力はないだろうし、仮にも女の子だし…あ、あといつもすごい迷惑してるって本人が言ってたよ。」
エレン 「え、まじかよ。あいつ対人格闘やってるときすごく楽しそうなんだけど…」
アルミン 「アニは感情を外に出さない人だからね。まあ、そういうことだから今度謝っておきなよ。」
エレン 「仕方ねえなあ、わかった。謝っておくよ。」
-
- 7 : 2013/12/16(月) 19:26:19 :
- その日の夜
エレン 「クソ!アニと対人格闘しばらくできないのかよ。それに加えてアニに謝らなきゃいけないなんて…今度はミカサと対人格闘するか。 おっ今日は星がきれいだな。気晴らしに外に行ってみるか!」
エレン 「あれ?誰か外にいる。ってアニじゃん。何やってるんだろう。」
バシッ バシッ
エレン 「あいつ誰もいないところで…努力家だったんだな。」
……………
エレン (こうやって見るとアニってきれいだな…)
……………
エレン (はぁ…あいつが迷惑なら謝るしかないか…)
-
- 8 : 2013/12/16(月) 20:15:43 :
- エレン 「よう、アニ。頑張ってるな。」
アニ 「!な、なに?(この声はエレン…よりによってなんで今来るの?)」
エレン 「あ、あのさアルミンから聞いたんだけど、俺が対人格闘の相手になるの嫌だったんだろ。その…悪かった。嫌な思いさせて。しばらくお前に挑むのはやめにするよ。その代り月に一回は挑戦させてくれ。俺も負けっぱなしは嫌なんだ。だから頼む!」
アニ 「…」
エレン 「やっぱりだめか?」
アニ 「はぁ…仕方ないね。」
エレン 「おおっ。ありがとうアニ!それじゃよろしく頼む。あとそれからお前いつもここで練習してんのか?」
アニ 「…そうだけど。それがどうかしたの?」
エレン 「いや、あのさ、よかったら俺も一緒に練習していいか。もっと強くなりたいからさ。」
アニ 「…好きにすれば。」
エレン 「ありがとう。じゃ、少し待っててくれ着替えてくる。」ダダッ
-
- 9 : 2013/12/16(月) 20:17:48 :
- (´・ω・`)見てるゼ
-
- 10 : 2013/12/16(月) 20:18:23 :
- アニ (…相変わらず子どもだね)クス
……ドキドキドキドキ
あぁ、何だろう落ち着かない。対人格闘も楽しいはずなのにエレンと組むといつもこうなる。抑えなきゃ、この気持ち。
…やめよう、こんなこと考えるの。私は戦士、自分の運命は変えられないんだから。
感情を…殺そう…
今日はここまでです。また明日の夜更新できたらしますね。
-
- 11 : 2013/12/16(月) 20:20:46 :
- >>9 わあーアニ神さんありがとうございます。コメントいただけるなんてうれしいです。
-
- 12 : 2013/12/16(月) 20:21:39 :
- 明日も待ってる ヽ(´▽`)/
-
- 13 : 2013/12/16(月) 20:27:25 :
- >>12ありがとうございます(^^)
-
- 14 : 2013/12/16(月) 22:41:58 :
- ハッピーエンドを期待します!!
-
- 15 : 2013/12/16(月) 23:33:04 :
- 超期待!
-
- 16 : 2013/12/17(火) 18:04:09 :
- 期待です!
-
- 17 : 2013/12/17(火) 23:57:42 :
- お待たせしました。何とか投稿できそうです。
コメント励みになります。ありがとうございます。
それでは投稿します。
-
- 18 : 2013/12/17(火) 23:59:46 :
冬のある日
キース 「今日貴様らに集まってもらったのはほかでもない。雪山訓練についてだ。」
キース 「聞いているものもいると思うが毎年この訓練で多数の死傷者が出る。それゆえこの訓練の参加は任意だ。」
キース 「今から訓練についての説明を行うが参加したいものだけここに残れ。以上だ。」
ナアドウスル オレハヤルゾ
マジカヨ シヌキカ
ライナー 「なあ、アニお前参加するか?」
アニ 「死にたくないけど、この訓練って確か成績に影響するんだったよね。だったら参加するよ。私は憲兵団に行かなきゃいけないしね。」
ライナー 「お前はどうする。ベルトルト、参加するのか?」
ベルトルト 「もちろん。この訓練で死ぬようなら僕らは戦士の任務なんてこなせるわけないからね。」
ライナー 「そうだな。よし俺も参加しよう。」
ライナー 「ところで俺たちが訓練兵団を卒業した後についてなんだが、そろそろ任務について本格的に考えないか?」
ベルトルト 「! そうだね。それじゃあ今晩もう一度いつもの場所で。」
アニ 「…わかった。」
アニ (ついに始まるのか。私はこの104期のみんなを、エレンを殺せるのだろうか?)
…………
アニ (ハッ! いけない。またエレンのこと考えてた。私は戦士だ!感情を…殺せ!)
-
- 19 : 2013/12/18(水) 00:01:14 :
- 夜 兵舎外にて
ライナー 「それじゃあ、まず第一段階としてアニが巨人をトロスト区周辺に集める。」
ライナー 「次に5年前と同じようにベルトルトが壁を破壊する。ここまでは何とかできそうだ。」
ライナー 「しかし今度は俺が壁を破壊するのは難しいかもしれない。」
ベルトルト 「どうして?」
ライナー 「最近何か変だとは思わないか。特にエレンの近くにいるときだ。奴のそばにいると体が勝手に動きそうになる気がするんだ。」
ライナー 「これはもしかすると…」
アニ 「…エレンが座標の持ち主かもしれないってこと?」
ベルトルト 「まさか…」
-
- 20 : 2013/12/18(水) 00:04:07 :
- ライナー 「あくまで俺のカンだ。確証はない。だがもしエレンが座標を持っていたとして、俺が巨人になったときその力を行使されたらアニ 「それはないよ。」
ライナー 「! どうしてだ?」
アニ 「だってあいつはここ、兵団で身に着けた自分の力で巨人を倒そうとするにきまってる。あいつは巨人に対抗する力がないからって言ってここに来たんだ。違うかい?」
アニ 「あいつは明確な意識を持ってる。だから兵団で身に着けた力を行使するにきまってるでしょ。」
アニ 「それに座標は一度生身で巨人に触れないと発揮できないんじゃなかった?そんなことしたら確実に死ぬよ。」
ライナー 「…」
ベルトルト 「…」
アニ 「? いきなり黙ってどうしたのさ。」
ライナー 「…アニ、お前まさか…」
ベルトルト 「アニ…」
アニ 「何?はっきり言いなよ。」
ライナー 「いや、何でもない。それよりも話を元に戻そう。」
ライナー 「万が一だ。エレンが座標の力を行使する力を持ち巨人と交戦中にその力を発揮したらどうする?ベルトルト。」
ベルトルト 「…そうなる前にエレンを殺す。」
アニ 「!?(エレンを殺す?そうなる前に?)」
ライナー (やはりアニはエレンを…)チラ
アニ 「そこまでしなくてもいいn ベルトルト 「だめだよ、アニ。そこまでしなくちゃいけないんだ。(ごめん、アニ…)」
アニ 「…」
ベルトルト 「僕たちはもうたくさんの人を殺してきた。後戻りはできないんだよ。」
ベルトルト 「だから絶対に成功させなきゃいけない。どんな手を使ってでも。それに…」
アニ 「それに、何?」
ベルトルト 「僕たちは戦士だから。」
アニ 「くっ…わかってるよ。そんなこと。」
ライナー 「決まりだな。じゃあどうやってエレンを殺す?あいつにはミカサがいるぞ」
ベルトルト 「僕に考えがある。」
-
- 21 : 2013/12/18(水) 00:09:07 :
- 今日はここまでです。
次回の投稿は明日の23時ごろを予定してます。
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- 22 : 2013/12/18(水) 17:20:52 :
- おおお!?どうなる!?
今後の展開期待です!更新待ってます((
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- 23 : 2013/12/18(水) 18:13:53 :
- 13巻のネタバレしてるよね?
-
- 24 : 2013/12/18(水) 19:49:04 :
- >>23 ご指摘ありがとうございます。そうでした。ネタバレしてますね…気をつけねば
-
- 25 : 2013/12/18(水) 23:04:24 :
- 23時を過ぎたのでそろそろ投稿します。
-
- 26 : 2013/12/18(水) 23:05:30 :
- 雪山訓練当日
エレン 「いよいよ今日が雪山訓練か。おいミカサ、アルミン、死ぬなよ。」
ミカサ 「わかっている。私は死なない。エレンも死なないで。」
アルミン 「僕はもう足手まといにはならないよ!」
エレン 「よし、そろそろ時間だし集合しよう。」
キース 「貴様ら!覚悟はいいな。それでは班編成の抽選を食堂で行い、一時間後班ごとに出発せよ。」
食堂
ライナー 「こんな方法でほんとにエレンと同じ班になれるのか。」
ベルトルト 「大丈夫さ。エレンと同じ班になったモブを気絶させるなんて簡単なことだよ。ほらさあ行くよ。」
_
____
______
-
- 27 : 2013/12/18(水) 23:17:55 :
- ベルトルト 「エレン殺害を実行するのは今度の雪山訓練の時がいいと思う。」
ライナー 「どうしてだ?」
ベルトルト 「まず、雪山であれば兵舎にいるときよりも人の目が避けられる。」
ベルトルト 「それに証拠も隠滅しやすいしね。」
ライナー 「なるほどな。わかった。じゃあ雪山でエレンを殺す。アニ、いいか?」
アニ 「いいよ。決定に従う。」
ライナー 「よし。場所は決まりだな。あと抽選をどうするかだ。」
アニ 「私に考えがある。」
ライナー 「考え?言ってみてくれ。」
アニ 「いいよ。その代り条件がある。」
ベルトルト 「なんだい?」
-
- 28 : 2013/12/18(水) 23:20:14 :
- アニ 「…エレンは、私が殺す。」
ライベル 「!?」
ライナー 「本気でいってるのか?アニ。」
アニ 「あぁ、そうさ本気さ。私がエレンを殺す。(これでいいんだ)」
ベルトルト (アニ…)
ライナー 「(これもアニの覚悟か…)わかった。お前に任せる。考えを聞かせてくれ。」
アニ 「ありがとう、ライナー。私の考えはこうだ。」
-
- 29 : 2013/12/18(水) 23:30:05 :
- 今日はここまでです。コメントしてくださる方、見てくださる方、本当に励みになります。感謝です!
さて、もうお気づきの方もいらっしゃるとは思いますが、タイトルからわかる通り12巻のネタバレを含みます。
気分を害された方がいたら申し訳ないです。以後気を付けます<m(__)m>
-
- 30 : 2013/12/18(水) 23:33:29 :
- 明日の投稿はお休みします。次回は明後日の23時投稿予定です。
-
- 31 : 2013/12/19(木) 05:43:00 :
- エレアニ…いや…アニエレ期待しています!!
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- 32 : 2013/12/20(金) 10:25:46 :
- >>31
コメントありがとうございます!
今晩更新予定なのでまた読んでもらえると嬉しいです("⌒∇⌒")
-
- 33 : 2013/12/20(金) 23:09:40 :
- こんばんは!
時間になったので投稿します。
アニ 『まずエレンが何班になるのか確認する』
エレン 「俺は第7班か」
ミカサ 「私は6班」
アルミン 「僕は1班だね」
アニ『次にエレンと同じ班になったモブを探して気絶させる』
モブ 「あ、俺7班だ」チョットコッチキテ エッ? ギャアアアアア
アニ 『最後にモブから抽選券を奪い、完了だ』
ベルトルト 「ふう。はい、アニこれ。エレンと同じ7班の番号が書いてある。これをもってエレンのところに行ってくれ」
ライナー 「いいのか、俺が変わってもいいんだぞ」
アニ 「別にいいよ。私は戦士でありたいから」
ライナー「…そうか」
-
- 34 : 2013/12/20(金) 23:12:52 :
ライナー (ここは俺が一肌脱ぐか…)
ライナー 「ところでアニ、お前にひとつ頼みがある」
アニ 「なに?」
ライナー 「実はな、7班にはクリスタがいるらしいんだが、」
アニ 「私が代わりにクリスタの好きな人を聞いてこい。とでもいうのかい?」
ライナー 「よくわかったな!」
アニ 「あんたのそのいやらしい目つきを見てればわかるよ。ていうかなんかムカつく。ちょっと蹴ってもいい?」ギロッ
ライナー 「ま、まて、はやまるな!」
アニ 「問答無用」
ドゴッボコッバキッバキバキッ
ライナー 「うう、アニ、死 ぬ な よ」ガクッ
アニ 「あんたもね」
アニ 「さて行こうか」スタスタ
-
- 35 : 2013/12/20(金) 23:25:33 :
- 一時間後
アニ (この手でエレンを殺す。そんなことができるのだろうか。でもやらなきゃ。私は戦士なのだから)
今日はここまで
続きは明日の23時ごろの予定です。
-
- 36 : 2013/12/20(金) 23:27:20 :
- 期待しています。ハッピーエンドになりますよね?
-
- 37 : 2013/12/20(金) 23:33:26 :
- >>36
コメントありがとうございます。
まだ終わり方ははっきりしていないので、ハッピーエンドかどうかはご想像におまかせします(笑)
-
- 38 : 2013/12/21(土) 18:40:42 :
- 期待!
-
- 39 : 2013/12/21(土) 22:42:59 :
- 少し早いですが今日の投稿を開始します。
-
- 40 : 2013/12/21(土) 22:45:05 :
- 第7班のメンバー
エレン アニ クリスタ マルコ
エレン 「それじゃ、行くか!クリスタ、マルコ、アニよろしくな!」
クリスタ 「うん、よろしくね」
マルコ 「こちらこそ」
アニ 「……よろしく」
-
- 41 : 2013/12/21(土) 22:45:53 :
- 出発から2時間後
エレン 「くそ、吹雪で視界が悪い」
マルコ 「たしかこの辺りは崖があるはずだよ。気を付けないと」
アニ (これは、どさくさに紛れてエレンを突き落すチャンス。そうと決まれば)ズボッ
アニ 「!」
その瞬間アニはエレンを視界から失った。
-
- 42 : 2013/12/21(土) 22:46:59 :
それを聞いたとき、俺の頭の中の思考回路はどうなっていたんだろう?
いや、思考回路なんてなかった。俺は考えることを放棄しようとした。
-
- 43 : 2013/12/21(土) 22:47:52 :
- エレン 「今日の訓練も疲れたなー」
エレン 「ん? あれはベルトルトとライナー。それから…」
見覚えのある金髪と目の色。彼らといたのはアニだった。
エレン 「珍しい組み合わせだな」
エレン 「ついて行ってみよう」
-
- 44 : 2013/12/21(土) 22:50:04 :
- ほんの少しの好奇心だった。
なぜ自分が後を追ったのかは今でもわからない。
――行かなければよかった
そんな思いばかりが頭の中で彷徨い続けた。
――俺はどうしたらいい?
-
- 45 : 2013/12/21(土) 23:08:23 :
- 今日の投稿はここまでです。
今後の展開が決まってきました。年内には完結させたいと思います!
それから今日は永遠の0を見てきました!
…自分の弱さを思い知らされました。まだまだ人間ができてないですね。
今後の更新は基本23時にしようかと思います。
-
- 46 : 2013/12/22(日) 02:34:37 :
- 期待していますよフルーツジュースさん!勿論ハッピーエンドにするんですよね!?いや、してください!!
-
- 47 : 2013/12/22(日) 11:09:28 :
- アニエレ期待
-
- 48 : 2013/12/22(日) 11:09:58 :
- 期待
-
- 50 : 2013/12/22(日) 23:06:09 :
- それでは今日の分更新します!
アニ (…ハッ。ここは何処?)
どうやら崖から落ちたらしい。
情けないね。自分が落ちちゃったよ。
でもどうしようか。見たところここはちょうど大地の裂け目のようだし
巨人化しても動けないな…
…私の人生もここまでか…
そう思ったとき
エレン 「よう、アニ無事か?」
アニ 「!なんであんたがここにいるの?」
エレン 「なんでって、お前を助けようとしたら一緒に落ちちまったんだよ」
アニ 「馬鹿だね。あんた」
エレン 「”仲間”を見殺しには…できなかった」
エレンの様子がおかしいのことにアニは気づいた。しかしそれはもうどうでもいいことだった。彼女にとってこれから自分のなそうとしていることはあまりにも残酷すぎた。
――エレンを殺すなら今しかない。
-
- 51 : 2013/12/22(日) 23:08:35 :
- エレン 「なあ、アニお前何隠してんだ」
アニ 「!別に何も隠してないさ」
エレン 「お前は嘘が下手なやつだな。バレバレだ。…そのナイフ、どうする気だ?」
何も考えられなかった。何が起きているのかが分からず、ただ押し黙っていることしかできなかった。
アニ 「…」
エレン 「俺を殺す気か?」
アニ 「…」
エレン 「なぁ、アニ。座標って何だ?」
アニ 「!?どこでそれを?」
エレン 「お前とベルトルト、ライナーが話しているのを聞いた」
アニ 「その様子だと、私たちが何者であるかも知ってるんだね」
エレン 「ああ、お前らは5年前シガンシナを襲った…巨人だ」
アニ 「そうだよ。あんたが一番嫌いな、一番憎んでいる巨人だよ」
――殺されるのは私のほうだ
そう思った。いっそ殺されるならこいつがいい。
――さあ、エレン。早く私を殺して…
エレン 「…」
アニ 「何か言いなよ。私を殺したいんでしょ。さっさとやりな」
エレンは何も答えなかった。というよりも答えるのをためらっているようにも見えた。
-
- 52 : 2013/12/22(日) 23:34:49 :
- 明日完結予定です!
おやすみなさい
-
- 53 : 2013/12/22(日) 23:46:32 :
- がんばってください!!!
-
- 54 : 2013/12/23(月) 21:45:21 :
- >>53
ありがとうございます!
今日は時間ができたので、もう少ししたら更新します。
-
- 55 : 2013/12/23(月) 22:24:07 :
アニ (どうして、エレンは私たちの正体を知っていいたのに殺さないの?私たちが憎くないの?)
その答えが知りたくなった。
私のとるべき行動はその後決めようと思った。
アニ 「一つ聞きたいことがある」
エレン 「何だ?」
アニ 「どうして私たちの正体を知ったとき、私たちを殺さなかったの?」
エレンの表情が変わった。まるでこの質問を待っていたかのような目をして私を見つめる。
ああ、そうかエレンは待ってたんだ。私の質問を。期待と後悔が私の心の中で渦巻く。
でもそんなのはもうどうでもいい。私はエレン、あんたの答えを聞きたい。聞いてからこれからとるべき行動を決めよう。
エレン 「俺は迷ったんだ。お前らを殺すかどうか」
エレン 「どうしたらいいかわからなかった」
アニ 「ははっ、あんた、思った以上に弱いんだね」
違う。弱いのは私だ。私には自分の意思がない。
ただ流されても人間と思われたいだけの弱いやつだ。
エレン 「そうだな。俺は弱いんだ」
エレン 「だからこそだ!俺は自分でどうするか決めようとした」
エレン 「お前がこの雪山訓練で俺を殺しに来た時、俺がどんな行動をとるかで答えを出すことに決めた」
-
- 56 : 2013/12/23(月) 22:25:04 :
- アニ 「で、答えは出たのかい?」
エレン 「でたよ。いや、本当のことを言えば答えは決まっていた」
エレン 「俺はお前たちを守る。」
アニ 「え?」
何を言っているのかわからなかった。巨人を憎んでいるんじゃないの?殺したいんじゃないの?なんで?どうして?
アニ 「あんたは、私たちが憎くないのかい?」
エレン 「憎いさ。殺してやりたいくらいにな」
アニ 「ならどうして…」
エレン 「俺が憎いのはお前たちが自分の意思を持たずに人を殺したことだ」
エレン 「そして一番憎いのはお前たちの黒幕だ」
エレン「それに俺は強くなるために訓練兵に志願した。黒幕から”仲間”を守れないなんて弱いに決まってる」
エレン 「俺は弱い人間にはなりたくない」
エレン 「だから、俺が弱いと自覚した時点で答えは決まっていたんだ」
-
- 57 : 2013/12/23(月) 22:26:56 :
- こいつにはかなわないね。全部お見通しだったんだ。
…エレンに託してみようかな
そう思った時だった。
アニの頭の中にあの言葉がよみがえる。
『約束してくれ。帰ってくるって』
……
……
そうだ。私は
戦士なんだ!
アニ 「ごめん。私はあんたを殺さなくてはいけない」
アニ 「憎みなよ。軽蔑しなよ。」
アニ 「私はあんたみたいに素直にはなれないんだ」
アニ 「私は、戦士だから!」ダッ
対人格闘が始まった。異様な殺気が辺りを包む。
エレンもアニも傷つき格闘は互角に見えた。
が、決着はついた。
アニ 「勝負あったね。覚悟はいい?」ハアハア
エレン 「ひとつ聞きたいことがある」ハアハア
アニ 「いいよ。聞いてあげる」
エレン 「お前の守りたいものは何だ?」
アニ 「それは…」
エレン 「お父さん、か?」
アニ 「な、なんで?(どうしてそこまでわかるの?)」
エレン 「図星だな」
エレン 「俺の勘だ」
エレン 「なあ、お父さんは人質なのか?」
アニ 「違う。約束をした。帰ってくるって」
アニ 「そのためには任務は成功させなきゃいけない」
エレン 「…」
アニ 「だから私はあんたを殺す!」サッ
エレンの喉元にナイフが突き刺さる寸前
ナイフが止まった。
-
- 58 : 2013/12/23(月) 22:48:40 :
- アニ 「…でも、でも、私にはできないよ…」ポロポロ
アニ 「ねえ!エレン! 私は、私はどうしたらいいの?」
涙が止まらない。どうして?さっきまで覚悟はできていたのに。
あんたを前にするとできない。私は、私は…
エレン 「俺がお前を守ってやる」ギュッ
アニ 「え…」
エレン 「言っただろ。俺はお前たちを守る。それに…」
エレン 「アニ、お前の約束も俺に守らせてくれ!」
私を戦士として保っていた最後の糸が切れた。
すっと体の力が抜ける。久しぶりに感じた。
心の底から、からだ全体が温かいと。
ただエレンの腕の中で泣きじゃくる少女の姿がそこにはあった。
どれだけ時間がたっただろうか。
泣いている間のことはよく覚えていない。
-
- 59 : 2013/12/23(月) 23:12:25 :
- アニ 「お願いがある」
エレン 「なんだ?」
アニ 「私を幸せにしてほしい」
エレン 「当たり前だ」ギュ
その時
クリスタ 「エレン!アニ!大丈夫?けがはない?」
マルコ 「今ロープを下すからつかまって」
エレン 「クリスタ!マルコ!助かった!さあ、アニ行こう」
アニ 「うん//」
そうか、私はエレンに恋をしていたんだ。
決めた。私もエレン、あんたを守りたい。
そしてやり直そう。
私のしたことは許されないけどエレンと一緒なら大丈夫な気がする。
アニ 「エレン」
エレン 「なんだ?」
アニ 「ありがとう」
エレン 「おう!」ニコッ
-
- 60 : 2013/12/23(月) 23:13:51 :
- 吹雪は止んでいた。太陽も見える。
エレン。あんたは私の太陽だよ。
心の底から思うよ
エレン
本当に
ありがとう
終わり
-
- 61 : 2013/12/23(月) 23:16:08 :
- これで終了です
読んでくださった方、コメントしてくださった方ありがとうございました!
-
- 62 : 2013/12/23(月) 23:19:07 :
- 面白かった!!
-
- 63 : 2013/12/23(月) 23:29:03 :
- >>62
アニ・イェーガーさん、ありがとうございます!
-
- 64 : 2013/12/23(月) 23:46:43 :
- 新しい作品に移行します。貼り方あってるんだろうか…
http://www.ssnote.net/archives/5701
-
- 65 : 2013/12/24(火) 00:23:18 :
- 良かったz
-
- 66 : 2013/12/26(木) 01:24:03 :
- 感激、感動、なし汁ブシャ(;_;)/~~~
-
- 67 : 2013/12/26(木) 18:38:05 :
- いい話だなー
そしてエレン。イケメソ…
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