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狩猟娘と優等生の秘密の共有(アルサシャ)

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  1. 1 : : 2016/12/05(月) 22:15:23
    どうも皆さん!サシャスキーです!
    今回はアルサシャです!
    ほんわかしたのが書けたらいいんですが…
    では、注意点↓
    学生故の亀更新、誤字脱字、駄文、キャラの捏造や崩壊、cp要素
    …以上が大丈夫な神様はどうぞ!
  2. 2 : : 2016/12/05(月) 22:16:30
    2ゲト!期待です!
  3. 3 : : 2016/12/05(月) 22:18:03
    >>2
    かなたんさんありがとうございます!
    頑張らせていただきます(・∀・)
  4. 4 : : 2016/12/05(月) 22:22:47
    サシャ「(私は…意外かもしれないが昔から本を読むのが好きだった)」

    サシャ「(小さい頃から狩りが出来ない冬は完全に本の虫と化していて、よく父を困らせたものだ)」

    サシャ「(それでも、文字に触れる事自体は悪いことではないからと、父もたまに街に行ったらお土産として本をくれた)」

    サシャ「(訓練兵になってからも、私はいまだに本屋に行ったり、図書館に行ったりして休日を過ごすことがある)」
  5. 5 : : 2016/12/05(月) 22:26:50
    サシャ「(…しかし、訓練兵団での私のイメージはなかなかにキツいものばかりで)」

    サシャ「(もし、私が本を読むことを好むと言えば…驚かれるか、信じてもらえないか)」

    サシャ「(とにかく、私のキャラではないのだ)」

    サシャ「(なので、皆には私の本好きは秘密にしていた)」

    サシャ「(…だから)」

    クリスタ「ねえサシャ!今度ユミルやミーナと街に行くんだけど一緒に行かない?」
  6. 6 : : 2016/12/05(月) 22:32:54
    サシャ「(いくら恩人からの誘いであっても、前々から本屋に行く予定などがある時には断っていた)」

    サシャ「…う〜ん、いつですか?」

    クリスタ「えっと、三日後の休日だよ?」

    サシャ「(その日は、図書館に行きたいんですよね…クリスタには悪いですが)」

    サシャ「…すみませんクリスタ!その日は、ちょっと…」

    クリスタ「ううん、気にしないで!じゃあ、また今度行ける時ね?」

    サシャ「はい!…ところで、街といっても…トロスト区ですか?」

    クリスタ「え?うん、そうだよ?」
  7. 7 : : 2016/12/05(月) 22:38:51
    サシャ「そうですか!いえいえ、最近変質者が出たらしいので少し心配でして…」

    サシャ「トロスト区とは違いますし、大丈夫ですね!よかったです」

    クリスタ「そうなんだ、ありがとう!」

    サシャ「いえ」

    サシャ「(…トロスト区なら、鉢合わせしないためにも…少し遠い方の図書館にしましょうかね?)」

    サシャ「(…クリスタ達に嘘をつくのは少し心苦しいですが、言ったらユミルはイジリそうですし、ジャンは馬鹿にしてくるでしょうし…)」

    サシャ「(…そもそも、あまり知り合いに本の話で盛り上がりそうな人が…)」
  8. 8 : : 2016/12/05(月) 22:42:44
    サシャ「(…いたとしても、私が同じだと知れば笑われそうですけどね)」

    サシャ「(…これ以上考えても意味ないですし、早く寝ましょう)」

    サシャ「(休日、図書館でなに読みましょうかね?童話とかが一番好きですが、図鑑とかも見てて面白いです)」

    サシャ「(…図書館、新刊入っているといいんですが)」ワクワク

    サシャ「(…ふふ、楽しみです)」
  9. 9 : : 2016/12/05(月) 22:55:30
    三日後、図書館

    サシャ「(ようやく来れました)」

    サシャ「(クリスタ達や他の同期に見つかりたくないですから、隠れながらの移動で少し時間がかかりましたね)」

    サシャ「(でも、あえて訓練所から遠い方の図書館にしましたし)」

    サシャ「(あとはもう中に入ってしまえば、他の同期に見つかることなく読書を楽しめます)」

    サシャ「(早く中に入っちゃいましょう!新刊がないとしても、たまには読み返すのもまた一興ですから♪)」
  10. 10 : : 2016/12/05(月) 22:57:56
    図書館内

    サシャ「おお…」小声

    サシャ「(やっぱり、本がたくさんあるところは落ち着きますね)」

    サシャ「(さてさて、新刊コーナーに行ってみましょうかね?)」ワクワク




























    アルミン「…あれ?サシャ?」

    サシャ「…え?」
  11. 11 : : 2016/12/05(月) 23:04:02
    サシャ「ア…アル、ミン?」

    アルミン「え?うんそうだけど」

    サシャ「…」

    サシャ「!??!」

    サシャ「(ええええ⁉︎アルミン⁉︎なんでこんなところに⁉︎)」

    アルミン「えと?サシャ?」

    サシャ「…はっ!」

    アルミン「…とりあえず、何か本をとってどこか座ろうか?」

    サシャ「は、はい…」

    席について…

    サシャ「(うわぁ…向かいにアルミンが、座学トップの優等生が座ってます)」

    サシャ「え、えとアルミン…何故ここに?」

    サシャ「ここは訓練所から遠い方の図書館で、近い方の図書館より規模も小さいのに」
  12. 12 : : 2016/12/05(月) 23:11:39
    アルミン「あー…いや、ね?」

    〜〜〜〜〜〜
    時を少し戻して、訓練所から近い方の図書館前

    その頃、訓練所に近い方の図書館

    アルミン「え!今日清掃中でお休みなの⁉︎」

    アルミン「うぅ、ショックだな…今回は古本屋の気分でもないし、しょうがないな」

    アルミン「少し遠いけど、もう一つの方の図書館に行こうかな?」

    〜〜〜〜〜〜

    アルミン「…って感じ、かな?」

    サシャ「…マジですか」

    サシャ「いつも利用してるのに、そういう情報全然知らなかったです」

    アルミン「僕も驚いたよ、多分、急に決まったことじゃないかな?」
  13. 13 : : 2016/12/05(月) 23:17:01
    アルミン「…えっと、今度は僕が質問してもいいかな?」

    サシャ「!」ビクッ

    アルミン「今日ここにいたことや、新刊コーナーに入ってすぐ迷うことなく行ったところ、さっきの『いつも利用してるのに』って発言からして…」

    サシャ「…」






























    アルミン「もしかしてさ…サシャって結構、本読むの…好きだったり、する?」

    サシャ「…」

    サシャ「(…バ、バレたぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!!)」
  14. 14 : : 2016/12/05(月) 23:24:59
    サシャ「あ、いや…その」

    アルミン「あ、ご、ごめんね?なんか取り調べみたいな感じで…」

    アルミン「ただ、もしそうだったら…少し嬉しいなぁって」

    サシャ「…え?う、嬉しい?」

    アルミン「うん、ほら…僕も結構本が好きだから」

    アルミン「でも、あまりそのことで話せる人いなくてさ…」

    サシャ「(あ…)」

    アルミン「だからその…サシャが本読むの好きなら、嬉しいなって」

    サシャ「…」
  15. 15 : : 2016/12/05(月) 23:33:46
    アルミン「…ごめん、気にしないd…」

    サシャ「!…あ、あの」

    サシャ「わ、私のこと…」

    アルミン「え?」

    サシャ「私が、こんな風に図書館とかそういうところで本読んでること…内緒にしてくれるのなら」

    サシャ「私も、アルミンと…本の話とか、したいです、よ?」

    アルミン「ホ、ホント?」

    サシャ「…」コクリ

    アルミン「そ、そっか」

    アルミン「ならその…」

    サシャ「ほ、本読み仲間ということで」

    アルミン「うん、じ、じゃあ、サシャの本好きは秘密なんだね?」

    サシャ「そうしてください」

    アルミン「…分かった」ニコッ

    アルミン「それじゃあ、今日から本読み仲間として…よろしく」握手

    サシャ「…よろしくお願いします」ニコッ
  16. 16 : : 2016/12/06(火) 02:53:35
    期待
  17. 17 : : 2016/12/06(火) 06:42:28
    >>16
    文学少女さんコメント、お気に入り登録ありがとうございます!
  18. 18 : : 2016/12/06(火) 07:12:45
    サシャ「(その日は、そのまま帰る時間になるまでアルミンの向かい側に座り、本を読んでいた)」

    サシャ「(私の本好きがバレた時にはどうなることかと思いましたが…)」

    サシャ「(アルミンでよかったです)」

    サシャ「(秘密にしてもらえる上に、本読み仲間にまでなってもらえました)」

    サシャ「(アルミン、私が本好きと知っても、笑わないでくれました…)」
  19. 19 : : 2016/12/06(火) 07:43:08
    サシャ「(また次の休日も、アルミン…図書館来てくれますかね?)」

    サシャ「(来てくれたら、ええな)」
  20. 20 : : 2016/12/06(火) 07:50:03
    アルミン「(…意外だったな、サシャが本を読むことが好きなんて)」

    アルミン「(…でも、本読み仲間ができたことは嬉しいなぁ)」

    アルミン「(僕以外、本を読む同期はいるにはいるけど…皆暇つぶし程度で好きというほどじゃないんだよな)」

    アルミン「(僕やサシャみたいに、すすんで図書館や本屋に足を運んでまで本を読む人はいない)」

    アルミン「(せいぜい訓練所にある、資料とか談話室に置いてある数冊程度)」

    アルミン「(…サシャも)」

    アルミン「(サシャも、僕と本読み仲間になるまでそんな感じだったのかな?)」
  21. 21 : : 2016/12/06(火) 07:51:24
    アルミン「(…僕と本読み仲間になったこと、嫌がってないかな?)」

    アルミン「(…少しでもいいから)」

    アルミン「(嬉しいと、思ってくれてたらいいな)」
  22. 22 : : 2016/12/06(火) 12:32:59
    そして、次の休日-図書館

    サシャ「…あ」

    アルミン「あはは、またこっちに来ちゃった…えっと、向かい側座っていいかな?」

    サシャ「もちろんですよ、どうぞ?」
  23. 23 : : 2016/12/06(火) 14:20:42
    サシャ「(…来てくれた)」

    アルミン「…そ、そういえばさ」

    サシャ「あっは、はい」

    アルミン「サシャっていつも…どういうの読んでいるの?」

    サシャ「そうです、ね…よく読むとなるとやっぱり童話とかですよ」

    アルミン「童話?」

    サシャ「小さい頃からずっと読んでます…子供っぽいですかね?」

    アルミン「そんなことないよ、本の好みは人それぞれだし、結構僕も読むよ」

    サシャ「そうなんですか」

    アルミン「なんだか、読んでると自然と頰が緩むよね?懐かしいというか」

    サシャ「そう、そうなんですよ!」パァッ

    サシャ「しかも、結構同じ本でも、私が知ってる結末と違ってたりして飽きないんですよ」

    アルミン「あ、それすごく分かるよ!」
  24. 24 : : 2016/12/06(火) 14:31:32
    アルミン「同じ本でも、その本を開く度、今日はその物語はどんな感じに進んでいくのかワクワクするよね」

    サシャ「そうですよね!」

    サシャ「私よく父に本を読んでいる度、『またその本?』みたいなこと言われるんですが」

    サシャ「その日読む気分によっても、物語をどうとるかが全然違います」

    アルミン「そうそう!」

    サシャ「アルミン、わかっていますね!」

    アルミン「サシャもすごいよ!僕と本の話でここまで盛り上がったの初めてかもしれないよ」

    サシャ「えへへ、私が頭のいい人と会話で盛り上がることなんて想像したことなかったです」

    アルミン「僕も、運動が得意な人との会話でここまで盛り上がるとは想像しなかったよ」

    サシャ「アルミンもですか…なんだか私達、似てますねぇ」

    アルミン「…そうだね」ふふ
  25. 25 : : 2016/12/06(火) 14:39:36
    サシャ「ちなみに、アルミンは何を読むことが多いですか?」

    アルミン「僕は歴史書とか、図鑑とか、小説も読むし…」

    サシャ「小説や図鑑は私も読みますが…歴史書、ですか?」

    アルミン「歴史は実際に起こったことだけど、まるで物語を読んでるみたいな気分になるよ」

    アルミン「昔の王様の話とか、どんな風に人々は暮らしてきたか…自分達の今の生活にどんどん近づいていくのは、見てて楽しくなるんだ」

    サシャ「ほぉ…なんだか私も読みたくなって来ちゃいますねぇ」

    アルミン「今度、何か貸そうか?結構分かりやすい物があるよ」

    サシャ「いいんですか?」

    アルミン「もちろん、それに歴史書を読んでるところなら見られても大丈夫じゃないかな」

    サシャ「…確かに、歴史書なら普通に見ても読書と思う人は少ないですかね?」

    アルミン「勉強してる…くらいだろうね」
  26. 26 : : 2016/12/06(火) 14:58:32
    サシャ「うーん、私が勉強することも、びっくりする人はいるでしょうが…」

    アルミン「それなら、ここで読む?確か、持ち込みも可能だから」

    サシャ「おお、ありがとうございます!」

    サシャ「では楽しみにしていますね!」

    アルミン「うん、楽しみにしてて?」ニコッ

    サシャ「(その後、また私達は読書に戻った…時々会話しながら)」

    サシャ「(会話しているからかもしれないし、近くに人がいる状況で本を読むことに慣れてないからかもしれないが…)」

    サシャ「(少しだけ、いつもよりゆっくりとしたペースでページをめくる)」

    サシャ「(私がめくってしばらくするとアルミンがページをめくる音がする)」

    サシャ「(たまにアルミンのページをめくる音が私より早かったりする…)」

    サシャ「(たまに同時にめくった音がすると…)」

    ペラッ

    アルミンサシャ「あ…ふふ」

    サシャ「(目が合い、どちらともなく笑ってしまう)」

    サシャ「(なんだか、慣れてないからこそばゆい感じもするけど…決して居心地が悪いわけではなかった)」

    アルミン「…そろそろ時間だね」

    サシャ「あ…本当です」
  27. 27 : : 2016/12/06(火) 15:00:53
    期待!
  28. 28 : : 2016/12/06(火) 15:01:38
    >>27
    とある高校生さんありがとうございます!
  29. 29 : : 2016/12/06(火) 15:07:45
    サシャ「なんだか、いつもより早かった気もします」

    アルミン「サシャも?」

    サシャ「も?アルミンもなんですか?」

    アルミン「うん、いつもより読む量少なかった気もするな」

    サシャ「やっぱり、会話があるからですかね?」

    アルミン「そうだね、なんだかいつもより読めなかったはずなのに、全然嫌じゃないや」

    サシャ「…私もですよ」

    アルミン「…今度はいつ来るの?」

    サシャ「…また次の休日も来ます、その次はすでにクリスタ達との約束がありますが」

    アルミン「なら、サシャがクリスタ達といる日は僕は…古本屋でも行こうかな?」

    アルミン「なにか面白そうな童話あったら教えるね?」

    サシャ「ありがとうございます」ニコッ

    アルミン「どういたしまして…じゃあ、帰ろうか」

    サシャ「はい、帰りましょう」
  30. 30 : : 2016/12/06(火) 18:16:55
    アルサシャキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!僕が心のなかでちょと書いてほしいな...って思ってたやつです!!!これキタ!期待("`д´)ゞ
  31. 31 : : 2016/12/06(火) 20:42:43
    >>30
    心の充電器さんありがとうございます!
    そうなんですか⁉︎∑(゚Д゚)これは気合い入れなければ!(・∀・)ゞ
  32. 32 : : 2016/12/06(火) 22:00:59
    それから…
    〜〜〜〜

    アルミン「これ、前に言ってた歴史書…結構絵とか描いてあって分かりやすいと思うよ」

    サシャ「わあ…!ありがとうございますアルミン、早速読みますね!」

    〜〜〜〜
    〜〜〜〜

    サシャ「…アルミン、この童話知ってますか?」

    アルミン「ん?いや、聞いたことないタイトルだなぁ」

    サシャ「これ私の村では結構有名なお話なんですよ!オススメなので、是非」

    アルミン「あ、ありがとう!」

    〜〜〜〜

    アルミン「(結構、サシャと打ち解けて来たかな?)」

    アルミン「(最初はサシャって、かなりぶっ飛んだ子とか思ってた時期もあったのになぁ)」

    アルミン「(こうして、接してみると普通の本が好きな女の子で…)」

    アルミン「(話すのがすごく楽しいや)」
  33. 33 : : 2016/12/06(火) 22:05:22
    アルミン「(そういえば、課題が出てたな…レポートだっけ)」

    アルミン「(…レポートの課題、図書館でしようかな?)」

    アルミン「(流石にいないかもしれないけど)」

    図書館前

    サシャ「あ」

    アルミン「あ」

    アルミンサシャ「…」

    アルミン「…い、一緒にする?」

    サシャ「…しましょうか」

    アルミン「…ふふ」

    サシャ「あはは!」

    サシャ「…それじゃ、入りますか」

    アルミン「そうだね、いつもの席空いてるかな」

    サシャ「空いてるも何も、いつもガラガラで好きなところ座り放題ですよ」

    アルミン「それもそっか」クスッ
  34. 34 : : 2016/12/06(火) 22:07:53
    図書館内

    サシャ「やっぱり今日も空いてますね」

    アルミン「だね…でも、今日気温が高いから少し暑いね」

    サシャ「ですねぇ、私達がいつも座ってる席端の方ですし窓開けましょうか」

    アルミン「それがいいかもね」
  35. 35 : : 2016/12/06(火) 22:15:45
    アルミン「窓を開けて、っと」

    アルミン「よし、じゃあ始めようか」

    サシャ「はい」

    アルミン「あ、せっかくだから見せっこしようよ」

    サシャ「お、いいですよ」

    サシャ「誰かに見せるとなるとやる気出ますね…元々レポートは見せるものですが」

    アルミン「あはは」

    15分後

    アルミン「…」カリカリ

    サシャ「…」カリカリ

    アルミン「(…ふぅ、大分書けたかな?)」

    アルミン「(サシャはどんな感じかな?…ん?)」

    サシャ「…」カリカリ

    サシャ「…ハァ」パタパタ

    アルミン「(おかしいな窓開けてるから風が入ってるはずなんだけど…もしかして)」

    アルミン「…サシャ、サシャのところ風来ない?」

    サシャ「え?あ…まぁ、あまり」
  36. 36 : : 2016/12/06(火) 22:22:21
    アルミン「向かい側の僕のところには結構風くるんだけどな」

    サシャ「そもそも、窓自体小さいので、入る風が限られるのかもしれません」

    アルミン「そっか、う〜ん」

    アルミン「(…大丈夫、かな?)」

    アルミン「じ、じゃあさ」


























    アルミン「隣に、座る?」
  37. 37 : : 2016/12/06(火) 22:30:47
    サシャ「…え?」

    アルミン「あ、いやほら!サシャもこっち側座れば少しは涼しいと思うからさ!」

    サシャ「ちょっ!ア、アルミン」小声

    サシャ「一応、ここ図書館ですから声抑えてください…!」小声

    アルミン「あ、ご、ごめん」

    サシャ「い、いえ」

    サシャ「…えと、ではアルミンがよろしいのでしたら…座っても?」

    アルミン「あ、ど、どうぞ」

    サシャ「それでは、失礼して」

    サシャ「…といっても、くっついてると互いのレポートやらでゴチャゴチャになってしまいますし」

    サシャ「暑いと思うので、一席分開けて座りますね?」

    アルミン「あ…う、うん」

    アルミン「(…それもそうだ、涼しくなるために座るのにくっついてて、暑苦しかったら意味がないよね)」
  38. 38 : : 2016/12/06(火) 22:46:14
    アルミン「(右端に座っている僕の左側に、一席分開けて座るサシャ)」

    アルミン「(近いとは言えないけれど、向かい側に座っていた時期よりも断然距離は縮まっていて…)」

    アルミン「(少し、このなんとも言えない距離感が、居心地よく感じた)」

    サシャ「おお、確かにこっち側は結構風が来ますね」

    サシャ「これならちゃんと集中出来そうです」

    アルミン「そっか、なら良かったよ」

    アルミン「あとどれくらいだい?」

    サシャ「あと少し、ですかね?」

    サシャ「でも、誤字とか脱字…あと、その」

    アルミン「?」

    サシャ「少し…私の村の言葉が混じっちゃうので終わり次第チェックしないとですかね?」

    アルミン「サシャの?」

    サシャ「私の村、結構言葉が…特殊と言いますか」
  39. 39 : : 2016/12/06(火) 22:55:23
    アルミン「そうなんだ、あ、じゃあサシャが敬語なのって…」

    サシャ「…ご明察、です」

    アルミン「僕は気にしないけどなぁ」

    サシャ「…恥ずかしいんですよ」

    アルミン「そっか、まぁ無理矢理聞くことはしないから」

    サシャ「あ、ありがとう…ございます」

    アルミン「(結構、そういうところ気にするんだなぁ)」

    アルミン「(まぁ、サシャも女の子だし…そういう恥じらいがあっても当たり前だよね)」
  40. 40 : : 2016/12/06(火) 23:00:01
    それからさらに10分後

    サシャ「んーっ!終わりました」

    アルミン「お疲れ様」

    サシャ「それじゃ、見せっこしましょうか」

    アルミン「うん」

    サシャ「(…わぁ、アルミンびっしり書いてます)」

    サシャ「(字も丁寧だし、内容が分かりやすくて頭にスゥっと入ります)」

    サシャ「(こういうの書けたらいいんですけどねぇ)」

    サシャ「私のはどういう感じですかアルミン?」

    アルミン「え?あ、いやまだちゃんと見てなくて…もう少しだけ」

    アルミン「…」
  41. 41 : : 2016/12/06(火) 23:06:55
    アルミン「(これは…意外なほど興味深いレポートだ)」

    アルミン「(少し、文章に違和感があるけど、それを差し引いても引き込まれるものがある)」

    アルミン「(普通じゃ思いつかないことをサシャは普通に考えつくんだな)」

    アルミン「(ずっと、村にいたからこそ初めて見たことや知ったことに純粋に興味を持って掘り下げようとするのかもしれないな)」

    アルミン「…ありがとう、すごく見てて興味深かったよ」

    サシャ「え!ホントですか?」

    アルミン「うん、文章を少し直せばいい点取れると思う、手伝うよ」

    サシャ「あ、ありがとうございます!」パァッ
  42. 42 : : 2016/12/06(火) 23:14:50
    それからまた10分後

    アルミン「…うん、これならいいと思うよ」

    サシャ「わぁ…私のレポートとは思えないです、アルミン本当にありがとうございます!」

    アルミン「ふふ、どういたしまして」

    サシャ「いつも、レポートは文章で点引かれてるんですよねー」

    アルミン「確かに、内容はすごく良かったよ」

    サシャ「アルミンに言われると自信が出ますね!」

    サシャ「これでも一応、クリスタよりも座学得意なんですよ」

    アルミン「え?そうなんだ…でもレポート見ると納得いくな」

    サシャ「ふふん、ジャンとかは私のことよく馬鹿にしますが、そのあとユミルがフォローするのにはそういう裏事情があるのです」ふっふっふ

    アルミン「へぇそうなんだ」クスッ
  43. 43 : : 2016/12/06(火) 23:24:04
    サシャ「見直しましたか?」

    アルミン「うん、見直した」ニコッ

    サシャ「…」

    アルミン「?どうしたの?」

    サシャ「…はっ!い、いえっなにも…」

    サシャ「そ、そろそろ帰りましょうか」

    アルミン「あ、そうだねじゃあ、窓閉めないと…」

    ビュウッ

    フワッ…パサッ

    アルミン「(あ、レポートが)」スッ






























    アルミン「え?」

    サシャ「あ…」
  44. 44 : : 2016/12/06(火) 23:32:49
    アルミン「(僕がレポートを拾おうとするのと同時に、サシャも僕のレポートを拾おうと屈んだ)」

    アルミン「(それで、手が…触れて…)」

    サシャ「…」

    アルミン「…」

    アルミン「(なんとなく、互いが互いの目をそらせずにいた)」

    アルミン「(…僕と違う、琥珀色の目に僕がうつってる)」

    アルミン「(どれくらいそうしてたのかは分からない)」

    アルミン「(一秒とも、一分とも、一時間とも取れるその時間を終わらせたのはサシャだった)」

    サシャ「あ、ご、ごめんなさい!」バッ

    アルミン「えっい、いや全然!」

    アルミン「むしろ、えっと…レポート拾おうとしてくれてありがとう!うん!」

    サシャ「い、いえいえ全然!」
  45. 45 : : 2016/12/07(水) 00:00:04
    アルミン「あ、っと…その」

    サシャ「…」

    アルミン「…か、帰ろうか」

    サシャ「そ、そうですね帰りましょう」

    アルミン「(びっくりした…でも)」

    アルミン「(…もう少し)」

    アルミン「(もう少しだけ、見ていたかったかも…なんてね)」
  46. 46 : : 2016/12/07(水) 07:14:45
    その夜ー女子寮

    ユミル「…おい、マジでありゃなんなんだよ?」

    ミーナ「知らないよぉ」

    アニ「私達が部屋に入った時には…」チラッ

    サシャ「…」ボー…

    アニ「…あんな感じだったよ」

    サシャ「(…今日はびっくりしちゃいました)」

    サシャ「(あんなに、アルミンの顔が…近くに)」

    サシャ「(それに…)」

    〜〜〜〜

    アルミン「うん、見直した」ニコッ

    〜〜〜〜

    サシャ「(あのアルミンの顔が、頭から離れてくれない…)」
  47. 47 : : 2016/12/07(水) 07:44:56
    サシャ「…」ハァ…

    クリスタ「なんかあったのかなぁ」

    ユミル「けっ、大したことねぇだろ?」

    ユミル「おい、芋女、飯の時間になっちまうぞ?」

    サシャ「はぁ、そうですね…」

    サシャ「…」ボー…

    ユミル「なん…だと…⁉︎」
  48. 48 : : 2016/12/07(水) 08:08:44
    ミーナ「ちょっ、これはホントになんかあったんじゃ…」

    アニ「悩みがある、とか?」

    サシャ「…ハァ」ベッドにポスン

    女子「?」

    サシャ「…あぁぁぁ〜」ジタバタ

    女子「⁉︎」

    クリスタ「え、えっと…サシャ?」

    サシャ「クリスタ?どうかしましたか?」

    クリスタ「な、なにか悩みとかあるの?」

    サシャ「悩み…?」

    ユミル「さっきからボーっとしたりジタバタしたり…お前変だぞ」

    サシャ「へ、変」ガーン

    サシャ「…いや、別に悩みはありませんよ」

    サシャ「ただ…あることが忘れられなくてですね…」

    ミーナ「忘れられない?」

    アニ「やっぱり嫌なことがあったの?」
  49. 49 : : 2016/12/07(水) 08:13:37
    サシャ「え?いえ、忘れたいわけでは…むしろ」

    サシャ「(…むしろ)」

    クリスタ「むしろ?」

    ユミル「おい、何なんだよ?」

    サシャ「…頭から離れなくて…それで」

    サシャ「…うーん、何とも言えません」

    ミーナ「なにそれ?」

    サシャ「私が知りたいですよ〜」

    サシャ「ハァ…」

    アニ「とりあえず、ホントに夕食の時間になるから食堂行こう」

    サシャ「そうですね…ハァ」

    女子「(…一体なにが…)」
  50. 50 : : 2016/12/07(水) 16:42:42
    食堂

    サシャ「…」

    アルミン「(サシャが来た…と言っても、別に話しかけるわけではない)」

    アルミン「(サシャと僕が親しくしていれば何事かと気になる人物達がいる…その為、訓練所に来たらあまり関わらないようにするのが暗黙の了解だった)」

    アルミン「(サシャ、どこかボーっとしてるな、図書館での事気にしてるのかな)」

    ミカサ「アルミン、今日は帰って来てからボーっとしている、なにかあったの?」

    アルミン「え?あ、いやそんなんじゃないよ」

    アルミン「(…サシャも、僕と同じ理由で、ボーっとしてるのかな?…まさかね)」
  51. 51 : : 2016/12/07(水) 17:44:36
    サシャ「…」もぐもぐ

    クリスタ「(…い、いつもより食べるペースが遅い)」

    ユミル「(そもそも、びっくりするほど静かに食ってるぞ)」

    コニー「おいサシャ!明日の対人格闘、一緒に組もうぜ!」

    コニー「負けたら、勝者にパンを献上だ!」

    サシャ「ああ、いいですよ…」

    サシャ「…」もぐもぐ

    コニー「⁇お、おーい?サシャ〜?」

    ユミル「諦めな、今の芋女は完全に上の空だ」

    クリスタ「今日、帰って来てからずっとこんな感じらしくて…」

    コニー「はぁ⁉︎こいつが飯に関することにすらその状態ってどういうことだよ?」

    ユミル「知るかよ」
  52. 52 : : 2016/12/07(水) 22:06:23
    サシャ「(アルミンの顔が頭から離れない…忘れたいわけではない…なら忘れなくても困るものではないけど)」

    サシャ「(なにか…引っかかる)」

    サシャ「(…うーん、考えれば考えるほど分かりません)」

    サシャ「(ここはもういっそのこと考えるのは一旦置いておくとしますかね?)」

    サシャ「(またアルミンのあの顔を見れたら、もう一度考えて見ますか)」

    サシャ「(次に図書館に行ける日は…一週間後ですね)」

    サシャ「(…早く、早く一週間後になりませんかね?)」

    ユミル「(…まさか)」
  53. 53 : : 2016/12/08(木) 05:37:25
    今回も面白いです
    頑張ってください
  54. 54 : : 2016/12/08(木) 07:34:08
    >>53
    オジャマパジャマさんありがとうございます!
    頑張ります!(・∀・)
  55. 55 : : 2016/12/08(木) 08:06:24
    就寝時間ー女子寮

    ミーナ「えええ⁉︎」

    ユミル「バカ!声がデケェ!」小声

    アニ「…でも、それ確証あるの?」

    クリスタ「サ、サシャが…」































    クリスタ「恋をしてるって…」
  56. 56 : : 2016/12/08(木) 08:11:56
    ユミル「ちゃんとした確証はねえよ、だが」

    ユミル「考えてもみろ…あいつ、最近付き合い悪くなかったか?」

    ミーナ「あっ…た、確かに」

    クリスタ「元々、誘っても断ることはあったけど、最近は断る頻度が増えた気が…」

    アニ「じゃああれかい?」

    アニ「最近サシャは好きな奴が出来て、私達の誘いを断ってはそいつに会いに行ってた、と?」
  57. 57 : : 2016/12/08(木) 12:14:41
    ユミル「可能性としてはあり得るだろ?」

    クリスタ「まぁ…」

    ミーナ「それで、どうするの?」

    ユミル「…確かあいつは一週間後の休日も断っていたはずだ」

    ユミル「その日、サシャを尾行s…」

    サシャ「んん…」

    女子「⁈」ビクッ

    サシャ「…むにゃ」ゴロッ

    ミーナ「ビ、ビックリしたぁ…」ドキドキ

    ユミル「と、とにかく一週間後の休日、サシャを尾行して…相手確かめてやろうぜ?」

    アニ「…乗った」

    クリスタ「サ、サシャには悪いけど…気になるし」

    ミーナ「一週間後が楽しみになってきたよ」ワクワク

































    サシャ「…」

    サシャ「(な、なんということでしょう)」
  58. 58 : : 2016/12/08(木) 12:20:33
    サシャ「(話し声がして起きたら…とんでもないことになっているじゃないですか)」

    サシャ「(ついて来られたらこっちは大変なんですよ⁉︎)」

    サシャ「(私の本好きがバレるどころか、アルミンにまで被害が来てしまいます!)」

    サシャ「(100歩譲って私の本好きがバレたとしても!アルミンと変な噂が流れてしまったら…)」

    サシャ「(絶対、距離を置かれちゃいますよ)」

    サシャ「(…)」

    サシャ「(なんとかして、休日皆さんを撒く方法を考えないと…)」
  59. 59 : : 2016/12/08(木) 23:25:57
    そして迎えた一週間後

    サシャ「(つ、ついに来てしまいました)」

    サシャ「(とりあえず、図書館へ向かいましょう)」

    サシャ「それでは、いってきまーす」

    クリスタ「あ…うん、いってらっしゃい」

    ユミル「おう、土産、待ってるぜ?」ニヤ

    サシャ「(し、白々しい…⁉︎)」

    サシャ「(話を聞いていたから分かるこの…いつもと違う二人の雰囲気…)」

    サシャ「(それに気づかないフリをして、私は訓練所を出発した)」
  60. 60 : : 2016/12/08(木) 23:50:55


    サシャ「(…街について図書館への道を少し遠回りしながら歩く)」

    サシャ「(うわぁ…後ろから気配がします)」

    サシャ「(後ろ、といっても正しくは斜め後ろ…五時の方角から物凄い視線を感じる)」

    サシャ「(気配は…四人、あの時話してたメンバー全員来てますねこれ…)」

    サシャ「(狩人故に気配を察知するのは得意だったが、今までで一番この特技に感謝した)」

    サシャ「(どこかで、適当なお店に入って、帰るフリして撒く方法がいいですかね?)」

    サシャ「(そうと決まれば早速…)」




































    アルミン「あれ、サシャ?」

    サシャ「⁉︎」
  61. 61 : : 2016/12/08(木) 23:53:38
    サシャ「あ、あれ…アルミンっていつもこっちから来てるんですか」

    アルミン「え?うんまぁね」

    アルミン「こっちの道沿いの方が色々本屋があるから」

    サシャ「(…しくった)」

    サシャ「そ、そうですか」

    サシャ「(立ち話もなんだからと、私達は歩き出した)」

    サシャ「(…うぅ、明らかに視線が強くなってますよぉ…)」
  62. 62 : : 2016/12/08(木) 23:57:17
    ミーナ「え⁉︎あれアルミンよね⁉︎」

    ユミル「意外だな」ニヤニヤ

    アニ「いやまだ決めるのには早いんじゃ…」

    クリスタ「あ、歩き出した!」

    ミーナ「目的地が一緒?やっぱりアルミンなの⁉︎」

    ユミル「なんか話してるな、聞こえないけど」

    クリスタ「でも、結構いい雰囲気じゃない?」

    アニ「(アルミンとサシャねぇ…)」
  63. 63 : : 2016/12/09(金) 00:01:04
    サシャ「…アルミン」

    アルミン「ん?どうしたの?」

    サシャ「いいですか?これから何を言ってもその笑顔を出来る限り崩さず、振り向かず、話を聞いてください」

    アルミン「…わかった」

    サシャ「…どうやらユミル達が私達の仲を疑って尾行して来てます」

    アルミン「…うそぉ」

    サシャ「残念ですが本当です、昨日たまたま起きて聞いていたんです」

    サシャ「…このまま、いつものように図書館に行けばいい訳出来ないです…そこで」
  64. 64 : : 2016/12/09(金) 00:12:36
    ユミル「…ん?なんだ?別れたな」

    ミーナ「違ったってことかな?」

    クリスタ「サシャ…あ!近くのパン屋さん入った」

    アニ「やっぱり食べ物屋か…」

    ユミル「…ち、別れて尾行するか」

    ユミル「私とクリスタはアルミン見てっからミーナとアニ、お前らサシャ見ててくれ」

    ミーナ「了解」
  65. 65 : : 2016/12/09(金) 08:01:20
    ミーナ「とりあえず、サシャがお店から出てくるまで待機だね」

    アニ「うん」

    5分後

    アニ「出てこないね」

    ミーナ「何買うか考えているんじゃない?」

    10分後

    アニ「随分と悩んでるね」

    ミーナ「し、新作のパンでもあったのかな?」

    20分後

    アニ「…遅くないかい?」

    ミーナ「…うん」

    ユミル「おいお前らそっちどうだ?」

    ミーナ「ユミル?アルミンはどうしたの?」

    ユミル「いや、あいつ古本屋よったり雑貨屋よったり、 普通に買い物してたからよ」

    クリスタ「もしかしたらお相手は違う人?って思って戻って来たの」

    アニ「私達がここにまだいる時点で分かるだろ?まだサシャは店から出て来てない」
  66. 66 : : 2016/12/09(金) 08:05:57
    ユミル「20分もか?」

    ミーナ「だって、お店から出て来ない以上、サシャはお店にいるってことでしょ?」

    クリスタ「…あ」

    ユミル「どうしたクリスタ?」

    クリスタ「…私、前に聞いたことあるかも」

    アニ「…悪い予感しかしないけど、何を?」

    クリスタ「…サシャってよく仲良くしてる飲食店たくさんあるんだって」

    クリスタ「それこそ…」
































    クリスタ「従業員専用の出入り口を使わせてもらうくらいに…」

    ユミル「…やられた」
  67. 67 : : 2016/12/09(金) 08:12:54
    その頃

    サシャ「(うまくいった…!)」

    〜〜〜〜〜〜

    サシャ「そこで、一旦別れて行動しましょう」

    サシャ「私は近くの仲良くしてるパン屋さんに行くので、アルミンはいかにも買い物目的ですって感じで色んなお店を出たり入ったりしてください」

    サシャ「しばらくしたら、図書館に先に行っててください」

    サシャ「私は、パン屋さんの裏口から出ますから」

    アルミン「…分かった、それじゃあね?」

    サシャ「ええアルミン、ご武運を」

    〜〜〜〜〜〜

    サシャ「(今頃ユミル達は私が裏口から出たことには気づいたでしょう)」
  68. 68 : : 2016/12/09(金) 12:11:54
    イパンさんお気に入り登録ありがとうございます!(`・∀・´)
  69. 69 : : 2016/12/09(金) 16:25:58
    サシャ「(でも、時既に遅し!です)」

    サシャ「(しかし、思っているよりも時間をとりました…)」

    サシャ「(待っててくださいアルミン!そして新刊の本達!)」
  70. 70 : : 2016/12/09(金) 16:32:22
    図書館内

    アルミン「…サシャ、大丈夫かな?」

    アルミン「(少し遅いかもしれない…でも、ここで僕が何か行動を起こしてしまうのもよくない)」

    アルミン「…うーん」

    サシャ「どうしましたか?」

    アルミン「うおわ⁉︎」ビクッ

    サシャ「あ、ごめんなさい、びっくりさせちゃいましたね」

    アルミン「い、いや大丈夫…」

    サシャ「なんとか上手くいきました」Vサイン

    アルミン「そっか、よかった」

    サシャ「はい!おかげで私は今日もアルミンと本が読めます」ニコニコ

    アルミン「ふふ、嬉しそうだね」

    サシャ「もちろんですよ、ここでのアルミンとの読書は私の休日の楽しみですから!」

    アルミン「そう言ってもらえると嬉しいよ」ニコッ

    サシャ「…ただまぁ、今回はあまりにもアルミンとの読書を優先し過ぎてユミル達に怪しまれてしまいました…」シュン…
  71. 71 : : 2016/12/09(金) 21:55:30
    アルミン「いいって、こうしてなんとかなったんだし」

    アルミン「そんなにも、僕との時間を…その、優先してくれてたことは嬉しいからさ、ね?」

    サシャ「…そうですね」ニコッ

    サシャ「終わりよければ全てよし!ですよね?」

    アルミン「う、うん…多分、あってる、かな?」
  72. 72 : : 2016/12/10(土) 12:11:13
    サシャ「さて!私、今日読む本取ってきてないので、先に座って待っててください」

    アルミン「うん、分かった」

    アルミン「(サシャに先に座っててと言われ、いつもの席に座る)」

    アルミン「(一応、今日も気温が高めなので、窓を開けておく)」

    アルミン「(…今日も、ほとんど人がいないなぁ)」

    アルミン「(前にサシャが言っていた通り、この図書館はあまり人が来ない)」

    アルミン「(それこそ、トロスト区にある図書館の中では僕等の訓練所に近い所の方が人がいることだろう)」

    アルミン「(規模もそっちの図書館が大きいし、よくこっちの図書館は潰れないなと思う)」

    アルミン「(まぁ、誰も来ないおかげでサシャはここで邪魔されることなく読書をすることが出来るのだろう)」
  73. 73 : : 2016/12/10(土) 12:22:22
    アルミン「(…邪魔、か)」

    アルミン「(ふと、その言葉が引っかかった)」

    アルミン「(サシャは、今まで一度も僕のことをそう言ったことはなかったけど)」

    アルミン「(僕は、もしかしたら…サシャの聖域ともいえる場に土足で踏み込んでしまっているんじゃないかな…?)」

    アルミン「(自分が今まで隠してきたことを知られて、ちょっと強引に本読み仲間にされて)」

    アルミン「(僕との時間を優先させてきたのだって、もしかしたら誰かに言われるのが不安だからじゃ…)」





























    サシャ「アルミン?どうかしました?」
  74. 74 : : 2016/12/10(土) 12:29:38
    アルミン「あ、サシャ…な、なんでもないよ」

    サシャ「…うーむ、嘘ですね」

    アルミン「!」

    サシャ「なんでもない人は、あんな難しい顔して悩みませんって」

    アルミン「う…」

    サシャ「まぁ、頭がいいアルミンの悩みを私が解決出来るかは疑問がありますが…」

    サシャ「遠慮しないでくださいね」ニコッ
  75. 75 : : 2016/12/10(土) 12:37:21
    アルミン「え、遠慮?」

    サシャ「私、アルミンに最初本が好きなことがバレた時、それはもうパニックでした」

    アルミン「…」

    サシャ「…でも、アルミンも、本が好きで…」

    サシャ「それに共感してくれる人がいないって言った時、あ、私もって、思ったんです」

    アルミン「え…」

    サシャ「多分、私が皆さんに本が好きなこと隠しているのって、キャラじゃないと思われるのもそうですが…」

    サシャ「共感してもらえなかった時が、怖かったからな気もするんです」

    アルミン「!」
  76. 76 : : 2016/12/10(土) 12:40:59
    サシャ「この言葉遣いも…故郷の言葉で話して、拒絶されたら…というのが怖いからかもしれませんね」ふふ

    アルミン「サシャ…」

    サシャ「…だから、アルミンがこうして私の本読み仲間になってくれて」

    サシャ「本のことで共感してもらえることが…」

    サシャ「すごく嬉しいんです」ニコッ
  77. 77 : : 2016/12/10(土) 12:47:22
    サシャ「えっと、ですから…遠慮しなくてもいいですよと申しますか…」

    アルミン「…」

    アルミン「…あはは!」

    サシャ「⁉︎え、えと…アルミン?」

    アルミン「ご、ごめっあはははっ」

    アルミン「…ふぅ、うん、やっぱり相談しなくて良さそうだよ」

    サシャ「え…」ガァン

    アルミン「あ、いや別にサシャが頼りないわけじゃなくてね!」

    アルミン「なんというか、もう悩みが解決しちゃったんだ」

    サシャ「ええ?」

    アルミン「…ありがとうサシャ」ニコッ

    サシャ「…い、いえ、どういたしまして?」
  78. 78 : : 2016/12/10(土) 14:34:22
    アルミン「ほら、立ちっぱなしで疲れてるでしょ?早く座りなよ?」

    サシャ「そうですね、それでは失礼して…」ストン

    アルミン「え?」

    サシャ「?なにか?」

    アルミン「な、なんでもないよ」

    アルミン「(と、隣に座ってきた…)」

    サシャ「…ああ、いえ今日は別にレポートとかをするわけではないですから」

    サシャ「ダメでしたか?」

    アルミン「え⁉︎ううん全然!」

    サシャ「…よかった」ボソッ

    アルミン「え?」

    サシャ「なんでもないですよ〜」
  79. 79 : : 2016/12/10(土) 15:12:59
    アルミン「(そんな会話をして、ようやくお互いが今日の読書を始めた)」

    アルミン「(いつも空いていた一席分の距離がなくなり、さらに近くにサシャが座っている)」

    アルミン「(少しでも左手を動かせば、彼女の手に触れてしまいそうだ…)」

    アルミン「(あの時、レポートを拾おうとした時と同じように…)」

    アルミン「(ふと、僕は横目で彼女の様子を盗み見た)」

    サシャ「…ふふ」

    アルミン「(笑ってる、楽しい場面なのかな?)」

    サシャ「…ッ!」

    アルミン「(あ、今度は緊迫した場面?)」

    サシャ「…」グスッ

    アルミン「(泣いた⁉︎)」

    アルミン「(盗み見る度、彼女の表情は変わっていて飽きない)」
  80. 80 : : 2016/12/10(土) 15:21:18
    アルミン「(サシャが、彼女が物語を読んでいる時の表情は本当にコロコロ変わる)」

    アルミン「(だからと言って、他の本にそれがないわけじゃない)」

    アルミン「(例えば図鑑を見ているときは、新しい発見でキラキラと目を輝かせるし)」

    アルミン「(僕がすすめてから読むようになった歴史書だと、真面目な表情になる)」

    アルミン「(他にも、小説を読んでいるときのサシャは…どこか儚げな表情なんだ)」

    アルミン「(実は、僕はこのときのサシャの表情が一等好きだったりする)」

    アルミン「(普段の彼女とはどこか切り離されているその表情)」

    アルミン「(少し伏せ目がちにになっている彼女の長い睫毛が影を落として、すごく…)」


























    アルミン「(すごく綺麗なんだ)」
  81. 81 : : 2016/12/10(土) 15:35:26
    アルミン「(サシャのこの表情は多分、こうして本を読んでいるとき限定だと思う)」

    アルミン「(それを知ってることが嬉しいくてたまらない)」

    アルミン「(ねぇサシャ…僕は多分、欲張りなんだと思う)」

































    アルミン「(君のその表情を…誰にも見せたくない)」
  82. 82 : : 2016/12/10(土) 15:42:43
    アルミン「(この思いの名前くらい、知らないわけじゃないんだ)」

    アルミン「(だけど、君とのこの関係が終わるのは、嫌なんだ)」

    アルミン「(…ね?欲張りだろう?)」

    アルミン「(でも、僕は知ってるから)」

    アルミン「(この世界がどれ程残酷か)」

    アルミン「(ウォールマリアが陥落して、いつこのトロスト区にも巨人の脅威が迫ってもおかしくない)」

    アルミン「(気持ちを伝えたところで、君を守ることが出来るようになるわけじゃないし、言わなくてもそれは変わらない)」

    アルミン「(…だから、悔いがないように)」

    アルミン「(ちゃんと、伝えて見せるから)」

    アルミン「(それまで少し待ってて欲しいんだ…サシャ)」
  83. 83 : : 2016/12/10(土) 15:48:48
    アルミン「(…と言っても、いつがいいのだろう)」

    アルミン「(流石にサシャとの秘密を守る為には、誰かに相談するのは難しいし…)」ハァ…

    サシャ「…ん」クイッ

    アルミン「(あ、耳に髪をかけた…)」

    アルミン「(カーテンが揺れる程度とはいえ、風があるから、髪が揺れて邪魔なのかな?)」

    アルミン「(やっぱり髪が長いと…そうだ)」
  84. 84 : : 2016/12/10(土) 18:12:45
    その日、夕食に時間ー食堂

    サシャ「いただきまーす!」

    ユミル「…なぁ」

    サシャ「はい?どうしたした?」

    ユミル「…いや、なんでもねぇ」

    サシャ「さいですか」

    サシャ「(そりゃ聞けませんよね?アルミンと二人で何話してたか、なんて)」

    サシャ「(それでは尾行していた事を話すと言っても同じですから)」

    サシャ「(お土産もきちんと買ってきた以上、私に今日の事を深く聞くのは不可能…)」

    サシャ「(ユミルから一本とったと思うと今日のごはんが美味しいですねぇ)」もぐもぐ
  85. 85 : : 2016/12/10(土) 18:19:56
    サシャなかなかの知将じゃねーか!
  86. 86 : : 2016/12/10(土) 18:24:59
    >>85
    文学少女さんありがとうございます!
    アルミンと一緒にいる事で頭が良くなったのです!
    もともと座学成績はそこそこですから!
  87. 87 : : 2016/12/10(土) 18:28:29
    サシャ「(それにしても、アルミンまだ帰って来てないのでしょうか?)」

    サシャ「(私とはユミル達のお土産を買うために帰りで別れましたが…)」

    サシャ「(なにか買いに行ってるとしても、そろそろ門限過ぎちゃいますよ?)」

    アルミン「ごめん!エレン、ミカサ!少し遅くなっちゃった」

    サシャ「(と、噂をすればなんとやらですね)」
  88. 88 : : 2016/12/10(土) 18:37:25
    エレン「いいけどよ、何しに行ってたんだよ?」

    ミカサ「もう少しで、門限が過ぎてしまうところだった」

    アルミン「あはは、少し買うものに悩んじゃってさ」

    エレン「ふーん、何買ってたんだ?」

    アルミン「いつも通り、本だよ」

    アルミン「新刊が色々出ててね、どれ買うか悩んでた」

    ミカサ「そう、でも暗くなるまで帰ってこないと心配」

    アルミン「ごめん」
  89. 89 : : 2016/12/10(土) 23:11:07
    期待してます( ˘ω˘ )
  90. 90 : : 2016/12/10(土) 23:16:36
    >>89
    メシアんさんありがとうございます!
    頑張ります(・∀・)
  91. 91 : : 2016/12/11(日) 09:47:08
    エレン「おいミカサ、あんま子供扱いするなよ?アルミンも兵士なんだからよ」

    ミカサ「むぅ…」

    エレン「そういや、買った本ってどんなやつだ?」

    アルミン「あ、えっとねコレなんだけど…」

    サシャ「(そう言ってアルミンはあの後、私と別れた後買ったであろう本を紙袋から出した)」

    エレン「へぇ…相変わらず難しそうなの読んでるな」

    サシャ「(あ、アレ私がすすめたやつですね)」

    サシャ「(エレンはそう言っていたが、その本は分厚いだけで、中は短編集だから読みやすいものだ)」

    サシャ「(特に4番目のお話が好きでアルミンにすすめたのだが、律儀にも買ってくれたようだ)」

    サシャ「(そんな中、ある一人の人物が発した言葉で私とアルミンの警戒レベルが一気に引き上がった)」

    ジャン「…お、それ俺も読んだ事あるぜ?」

    ジャン「お子ちゃまのエレンには分からない面白さだったヨ」ニヤニヤ
  92. 92 : : 2016/12/11(日) 09:54:38
    アルミンサシャ「!!」

    エレン「んだと…」ピクッ

    ジャン「いやぁ、アルミンそれホント面白かったぜ?」

    サシャ「(!…マズい!この流れは!)」

    ジャン「でも結構幼稚な話も多かった気がしなくもないけどなぁ…特にさぁ」

    サシャ「(私は、考えるよりも先に身体が動いた)」

    ジャン「6番目の話なんてオチが…」





































    サシャ「(ジャァァァァァァアン!!!!)」

    サシャ「(ネタバレは…重罪ですよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおお!!)」

    サシャ「隙ありぃ!!」バッ
  93. 93 : : 2016/12/11(日) 09:58:30
    ジャン「げっ⁈」

    サシャ「ふふふ、ジャン、残念でしたね!」もぐもぐ

    ジャン「テメェ!人のパンに手ェ出してんじゃねぇよ!」

    サシャ「獲物を奪うのに作法はいらないんですよ〜♪」

    ジャン「クソッ」

    アルミン「…」

    サシャ「…」チラッ

    アルミン「!」

    サシャ「…」ニコッ

    アルミン「(…ありがとう、サシャ)」ニコッ

    サシャ「さぁて、私は自分の席に戻るとしますかね〜」

    ジャン「二度とこっちくんな芋女が!」
  94. 94 : : 2016/12/11(日) 11:57:28
    ネタバレ魔マジ信じられんよな


    先週録画してた逃げ恥を隣に座ってた女子どもにネタバレされた時は本当腹立った
  95. 95 : : 2016/12/11(日) 13:53:07
    >>94
    だ、大丈夫ですか?
    ネタバレは嫌ですよね、私は進撃とか好きな漫画を読んでいる人近くにいないので大丈夫ですが…(´・∀・`)
  96. 96 : : 2016/12/11(日) 13:56:13
    >>95


    腹立ったは誇張表現だったかもしれないけどワーッ!ってなった
  97. 97 : : 2016/12/11(日) 15:10:58
    >>96
    お疲れ様です(´・ω・`)
  98. 98 : : 2016/12/11(日) 15:32:13
    サシャ「(その後、なんとかジャンのネタバレからアルミンを守りきった私は入浴も終えて、あとは寝るだけとなった)」

    サシャ「(…今日は本当に危なかったです)」

    サシャ「(もしユミル達にバレていたら…今頃)」

    サシャ「…」ゾクッ

    サシャ「(どれだけいじられてたことか、想像するだけで恐ろしいです)」

    サシャ「(例えクリスタでも、ユミルでも、許せることと許せないことがあります)」

    サシャ「(…ああ、私はなんて嫌な子なのでしょうか)」

    サシャ「(私は、あの空間に…)」



























    サシャ「(アルミン以外を入れたくないんです)」
  99. 101 : : 2016/12/11(日) 15:35:26
    サシャ「(前までは誰にも邪魔されたくないと思っていた時間だった、けれど、今は…)」

    サシャ「(彼が来ない時…隣に誰もいないことがこんなにも違和感を感じることがあるのだと思った)」

    サシャ「(慣れたからこそ、急になくなると違和感に感じるのかもしれない)」

    サシャ「(…でも、きっとそれは違うのでしょう)」
  100. 102 : : 2016/12/11(日) 15:40:28
    サシャ「…アルミン」ボソッ

    サシャ「(もう、部屋の全員が寝ているがふと小さな声で彼の名前を呼んでみた)」

    サシャ「…〜ッ」ギュゥ…

    サシャ「(何故か急に切なくなって、毛布を強く握った)」

    サシャ「(なんだか、不思議だ)」

    サシャ「(彼と喋っている時にこの名前は何度も呼んだはずなのに、こうして一人で呟くとどこか、こそばゆくって、ムズムズして…落ち着かない)」
  101. 103 : : 2016/12/11(日) 15:49:48
    サシャ「(…話してる時に呼ぶ分にはむしろ落ち着くこの名前が、今はひどく私の心を掻きむしってくる)」

    サシャ「(アルミン…私はお馬鹿です)」

    サシャ「(この気持ちを、放っておいてはいけないのはわかるくせに、どうすればいいのか分からないんです)」

    サシャ「(…ああ、早く次の図書館に行ける日にならないでしょうか?)」

    サシャ「(図書館の本には、この気持ちがなんなのか…載ってないでしょうか?)」

    サシャ「(…頭の中がグチャグチャで、疲れちゃいました)」

    サシャ「(…寝ましょう)」

    サシャ「(どうか、夢の中でも、彼に会えますよう…)」
  102. 104 : : 2016/12/11(日) 23:10:35
    それから2週間後ー図書館

    アルミン「やぁ、サシャ」

    サシャ「あ、アルミン」

    サシャ「今日は少し遅かったですね?どうしましたか?」

    アルミン「あはは、ちょっとね…座っていい?」

    サシャ「断るわけがないでしょう?どうぞ」ニコッ

    アルミン「ありがとう」ストン

    サシャ「…」

    アルミン「…」

    サシャ「(…あれ?)」

    サシャ「(今日は少し静かですね?気のせいでしょうか?)」
  103. 105 : : 2016/12/11(日) 23:17:49
    サシャ「(いつもより、こう…会話がないというか…私、何かしてしまいましたか?)」

    アルミン「…あ、そうそうサシャ」

    サシャ「えっ!あ、な、なんです?」

    アルミン「この前のサシャがすすめてくれた短編集、面白かったよ」

    サシャ「お、お気に召しましたか?」

    アルミン「うん、僕は個人的には2番目と8番目の作品が好きだけど」

    アルミン「君がすすめてくれた4番目の作品もすごく面白かった」

    サシャ「えへへ、よかったです」

    サシャ「あの時ジャンがネタバレしようとしてた時は張っ倒してやろうかと思いましたが」

    サシャ「こうして無事アルミンが本を読んでくれたことですし…ジャンも許してあげましょう」

    アルミン「ふふ、あの時はホントありがとう」

    サシャ「いえいえ、私も本好きとしてあれは見逃せませんから」

    アルミン「うん、ホント…」

    アルミンサシャ「ネタバレは重罪だよ/ですよね?」

    アルミンサシャ「…ふふふっ」
  104. 106 : : 2016/12/12(月) 07:12:16
    アルミン「それで、さ」

    サシャ「?」

    アルミン「あの…えっと、その」

    サシャ「どうしました?歯切れの悪いアルミンなんて珍しい」

    アルミン「ハハ…や、やっぱりなんでもないや」

    サシャ「⁇は、はぁ…ならいいんですが」

    サシャ「(そして、私達はようやくいつものように会話を挟みながら読書を始めた)」
  105. 107 : : 2016/12/12(月) 07:52:04
    サシャ「そうそう、今日私が読む本、私が一番好きな本なんですよね」

    アルミン「サシャが?どんな本だい?」

    サシャ「相変わらず、絵本とか童話の類いですが、これです」

    アルミン「(そうして彼女から見せてもらった絵本は結構、王道な話)」

    アルミン「(魔物の城に囚われの姫、それを助ける騎士、最後は姫を救い出した騎士は姫と結婚してハッピーエンド)」

    アルミン「王道のストーリーだね」

    サシャ「ですよね、私が小さい時、その絵本はもうそれはそれはたくさん読んでまして…」

    サシャ「家に置いてある本はもうくたびれてしまってます」
  106. 108 : : 2016/12/12(月) 08:02:03
    アルミン「そんなにたくさん読んだの?…本当にこのお話好きなんだね」

    サシャ「はい!大好きです!」

    サシャ「まぁ、子供っぽいかとは思いますが…好きな理由も」

    アルミン「別に絵本や童話が好きだからって子供っぽいとは思わないけどなぁ」

    アルミン「それにしても…理由?」

    サシャ「ええ、あはは…」

    サシャ「…この登場人物のお姫様の名前です」

    アルミン「お姫様の名前?…ラウス姫」

    アルミン「…あ」

    サシャ「えへへ、サシャ・ブ(ラウス)…私の姓と似てるんです」
  107. 109 : : 2016/12/12(月) 08:12:36
    サシャ「ね?子供っぽいです」ふふ

    アルミン「…」

    サシャ「このお話のラウス姫は私とは似ても似つかぬ綺麗な金髪ですし」

    サシャ「…そもそも、子供の頃はともかく」

    サシャ「私は芋女ですし、もうお姫様のおの字もないです」あはは

    サシャ「あ、でも芋女にもおの字はありますかね?」

    サシャ「…私は女の子らしくないですから」

    サシャ「本好きなのもそう、柄じゃないんですよ」

    アルミン「…ねえサシャ」

    サシャ「はい?」

    アルミン「君が、女の子らしくないなんてありえないよ」

    サシャ「…アルミン?」

    アルミン「…ほら」スッ
































    アルミン「(僕はポケットから昨日買った物を取り出し、彼女につけた)」

    アルミン「すごく似合う」
  108. 110 : : 2016/12/12(月) 08:25:02
    サシャ「…え?コレは」

    アルミン「この前、帰りに君と別れた後買ったんだ」

    アルミン「ヘアピン、なんだけど」

    アルミン「(一度、サシャはそれを外してまじまじと見た)」

    アルミン「シンプルだけど、小さい花の装飾が綺麗でしょ?」

    サシャ「…はい、でもどうして」

    アルミン「この前、本読む時髪、邪魔そうにしてたから」

    サシャ「あ…」

    アルミン「もらってくれる?」

    サシャ「いいんですか?」

    アルミン「もちろん」

    サシャ「…ありがとうございます、アルミン」
  109. 111 : : 2016/12/12(月) 08:32:23
    アルミン「(礼を言うと彼女はもう一度それをつけた)」

    アルミン「うん、やっぱり」

    サシャ「?」

    アルミン「さっきも言ったけど…」

    アルミン「すごく似合う」ニコッ

    サシャ「!」

    サシャ「(あ、また…あの笑顔)」

    アルミン「?どうしたの、サシャ?」

    サシャ「(…もう一度それを見たら、ちゃんと考えるって決めちゃいましたからね)」

    サシャ「(…まぁ、考えるもなにもなにもないんですが)」

    サシャ「…アルミン」

    アルミン「?」

    サシャ「…」

    サシャ「私、あなたの事…」



































    アルミン「!待って!!」
  110. 112 : : 2016/12/12(月) 08:34:34
    サシャ「え?」

    アルミン「あ、いやその…」

    アルミン「(うわどうしよう⁉︎なんとなくもしかして?って思ったから、なんか止めちゃった)」

    サシャ「え、とアルミン?」

    アルミン「!あ、その…」

    アルミン「…そ、それ」



























    アルミン「僕から言いたい、かな?」
  111. 113 : : 2016/12/12(月) 08:39:02
    サシャ「⁉︎」

    アルミン「(どうだろ?もし…その、僕の考えてた通りなら)」チラッ

    サシャ「あ…え?///」

    アルミン「(よ、よし!予想通りのリアクション!)」

    サシャ「ア、アルミンは…私がこれから言う事分かるんですか?」

    アルミン「多分、かな?ちゃんと答え合わせはしないとかも…」

    サシャ「…ふふ、ではアルミン、解答をどうぞ?」ニコッ

    アルミン「…僕は」


































    アルミン「僕はサシャ、君が好きだ」

    アルミン「…どうかな?あってる?」

    サシャ「…正解です」

    アルミン「(カーテンが揺れる図書館の隅で、僕らはキスをした)」
  112. 114 : : 2016/12/12(月) 12:15:27
    アルミン「…」

    サシャ「…」

    アルミン「あはは、キスしちゃったね」

    サシャ「そ、そうですね」

    アルミン「…えっと、皆には付き合ったこと言う?」

    サシャ「…内緒にしましょう?」

    サシャ「誰にもいいたくありません」

    アルミン「…そうだね」

    サシャ「えへへ、秘密にすることが増えました」

    アルミン「そうだね、素敵な秘密だと思うよ」

    サシャ「私もです」

    サシャ「こんな素敵な秘密ならいくつだって抱えていたいですよ」ニコッ

    アルミン「…うん、僕も」

    アルミン「(これから先、僕らは残酷な道を歩いていくことになるかもしれない)」

    サシャ「(でも、それでも構いません)」



























    アルミンサシャ「(貴方と一緒なら)」
  113. 115 : : 2016/12/12(月) 12:18:27
    …はい完結です!
    時間がないので短く反省会!
    全然ほのぼのしてる気がしない!
    やっぱりジャンが当て馬になった!ジャンごめん!
    それ踏まえても、アルサシャはやっぱ可愛いです‼︎
    以上!ここまで見てくれた皆様ありがとうございました!
  114. 116 : : 2016/12/12(月) 16:33:05
    今回のss(アルサシャ)も本当に面白かったです!アルミン(可愛い)(背が低い)サシャ(可愛い)(背が高い)お似合いです!もう神作過ぎてヤバイです!←日本語になってるか?サシャスキーさんだからこそここまでアルサシャの良さを引き出せるんだと思います!次作に期待!本当に期待!マジで期待!もうヤバイ!!!!(*´ω`*)(*´ω`*)
  115. 117 : : 2016/12/12(月) 17:19:41
    >>116
    心の充電器さんありがとうございます!
    アルサシャの魅力は男女逆の2cm差と私は思っております(・∀・)そして男女揃って可愛いという
    神作⁉︎いえいえまだまだですよσ(^_^;)これからも頑張ります(・∀・)b
  116. 118 : : 2016/12/12(月) 19:29:43
    乙です


    個人的にはサシャスキーさんの作品の中では一番好きな作品だったのでもうちょい続いて欲しかったな


    次回も期待!
  117. 119 : : 2016/12/12(月) 19:36:56
    >>118
    文学少女さんありがとうございます!
    そうでしたか!(・∀・)続けられず申し訳ない…
    でもこの形が一番かな?と思ったのでこの形で完結とさせていただきます(^^)
    次作も頑張ります(・∀・)
  118. 126 : : 2017/01/06(金) 19:37:29
    塩さんお気に入り登録ありがとうございます!
  119. 127 : : 2017/01/10(火) 21:45:05
    心の充電器さんお気に入り登録ありがとうございます!!(・∀・)
  120. 128 : : 2017/02/07(火) 22:08:14
    えんぴつさんお気に入り登録ありがとうございます!
  121. 129 : : 2017/03/15(水) 06:26:42
    かずきさんお気に入り登録ありがとうございます!
  122. 130 : : 2017/05/28(日) 10:32:30
    アルサシャ大好きです!アルサシャもっと増えて欲しいですねぇ~増えませんかね!
  123. 131 : : 2017/05/28(日) 15:45:02
    >>130
    サシャ・ブラウスさんありがとうございます!
    アルサシャがもっと増えるといいですね!
  124. 132 : : 2017/07/16(日) 14:02:07
    アルサシャだぁぁぁぁ
    もう二人結婚すればいいのに(*^^*)
    こんな素晴らしい話を書いてくれてありがとうございます!
    これ見てるとき思わず顔がニヤニヤと......(*´∀`)
  125. 133 : : 2017/07/16(日) 14:26:58
    >>132
    アルサシャさんコメントありがとうございます!
    そこまで言ってくださりありがとうございます!
  126. 134 : : 2018/08/24(金) 20:59:38
    いいねいいね最高ダネー
  127. 135 : : 2019/02/19(火) 22:33:01
    さいっこうじゃねえか!

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サシャスキー@受験シーズン

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