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ベルトルト「恐怖のドキドキと、ハートのトキメキと」
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- 1 : 2016/12/01(木) 15:45:11 :
- ベルトルト「吊り橋効果って知ってる?」
ライナー「なんだ唐突に」
ベルトルト「僕、アニのこと好きじゃないかも…」
ライナー「待て。話に関連性を持たせてくれ、頼む」
ライナー「お前…あれだけアニへの好意を匂わせといて、どうしたんだよ」
ベルトルト「えっバレてた?」
ライナー「バレバレだ」
ベルトルト「さ、参考までに…どこらへんが?」
ライナー「訓練中もアニを見てるところとかな」
ベルトルト「う…わー…恥ずかしい」バタバタ
ライナー「足をバタつかせるな。他の奴が起きる」
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- 2 : 2016/12/01(木) 15:48:47 :
- ライナー「お前が言いたいのは…アニを好きじゃなくなった、って解釈でいいのか?」
ベルトルト「うーん…ちょっと違う」
ベルトルト「確かに、昨日まではドキドキしてたし、み…見てたし、好きだったよ」
ベルトルト「でも…今、好きかどうか問われたら」
ベルトルト「…うんとは言えない」
ライナー「つまり好きじゃなくなったんだな」
ベルトルト「違うよ!」
ベルトルト「わかってないなあ!ライナーは、もう」
ライナー「悪い」
ベルトルト「いいよ」
ライナー「おう」
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- 3 : 2016/12/01(木) 15:52:52 :
- ベルトルト「僕が言いたいのはつまり…」
ベルトルト「今まで好きだと思ってたけど、それが好きじゃ…ん?」
ライナー「なんだ?」
ベルトルト「急に語彙力が…」ウーン
ライナー「語彙力って急に引っ込むよな」
ベルトルト「うん」
ベルトルト「伝えたいことほど、引っ込むね」
ライナー「あー分かる」
ベルトルト「最近の女子にありがちなやつやるね」
ライナー「おう」
ベルトルト「もう、チョーやばいんですけど!なんかもうめっちゃやばい!本当やばすぎてやばい!」パンッパンッ
ライナー「分かる」
ライナー「分かるけど、パンパン!ってなんだ」
ベルトルト「え、最近の女子ってよく手を叩いてない?」
ライナー「理解した」
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- 4 : 2016/12/01(木) 15:55:38 :
- ライナー「じゃあ俺、アニの真似やるわ」
ベルトルト「大惨事になるからやめたほうがいい」
ライナー「平気だ。見とけって」
ベルトルト「君とアニの共通点は、同じ人間であることぐらいしかないんだぞ?」
ライナー「いやもうちょっとあるだろ」
ベルトルト「たとえば」
ライナー「…髪色とか」
ベルトルト「じゃあ訂正するね」
ベルトルト「…君とアニの共通点は、髪色と、同じ人間であることぐらいしかないんだぞ?」
ライナー「そうだな」
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- 5 : 2016/12/01(木) 16:08:06 :
- ライナー「じゃあモノマネ始めるわ」
ベルトルト「どうなっても知らないぞ」
ライナー「承知の上だ」
ベルトルト「なら、僕を倒してからにするんだな」
ライナー「今日のお前、ズボンのチャック全開だったぞ」
ベルトルト「うっ!!…や、やられた」ガクッ
ライナー「やったぜ」
ベルトルト「……ちょっと待って、嘘でしょ?」ガバッ
ライナー「死人が生き返るのはナシだろ」
ベルトルト「一日中社会の窓開け放してたの…僕…」
ライナー「冗談だ」
ベルトルト「だめ」
ライナー「は?」
ベルトルト「そういう紛らわしいの、禁止」
ライナー「わかった」
ベルトルト「念のために、君の右手に書き込んでおくから…この決まり破っちゃだめだよ」カキカキ
ライナー「鉛筆で直接肌に書き込むって、めちゃくちゃ痛いんだが」
ベルトルト「罰だと思って」
ライナー「わかった」
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- 6 : 2016/12/01(木) 16:14:14 :
- ライナー「モノマネ始めてもいいか?」
ベルトルト「僕、倒されちゃったし…いいよ」
ライナー「じゃ、いくぞ」
ライナー「…やばいね」フッ
ベルトルト「ブフッ」
ライナー「似てたろ」
ベルトルト「いや…声……声が…っ」プルプル
ライナー「そんなに感動したか」
ベルトルト「だって裏声…なんだもん…っめっちゃ似てない…ぶふっ」プルプル
ライナー「…そんなに笑わなくてもイイデショ?」
ベルトルト「やめっ…」
ベルトルト「もうアニの真似禁止!!!」バンッ
ライナー「急に大声出さないでくれ」
ライナー「うーん、やっぱり女子の真似はお前には敵わねえな」
ベルトルト「まあね。僕、容姿がアルミンだったら女子に溶け込める自信あるよ」
ライナー「192㎝のアルミンとか恐怖しかねえよ」
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- 7 : 2016/12/01(木) 16:18:43 :
- ベルトルト「…あっ今、語彙力が戻ってきた気がする」
ライナー「そうか、がんばれ」
ベルトルト「いくよ」
ライナー「おう」
ベルトルト「僕は…アニのことが好きだった」
ライナー「さっき聞いたな」
ベルトルト「ちょっと黙ってて」
ライナー「ん」
ベルトルト「…でもそれって、好きだと思い込んでただけで」
ベルトルト「本当は好きという感情さえ知らないんじゃないか?ってこと」
ライナー「…」
ベルトルト「はい、喋ってもいいよ」
ライナー「…中々深いテーマに突っ込んだな」
ベルトルト「好きってなんなんだろう」
ライナー「やめろ。恋愛小説読み始めると3秒でイビキかく俺にこれ以上深淵を見せるな」
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- 8 : 2016/12/01(木) 16:31:02 :
- ベルトルト「君、3秒も持たないの?」
ライナー「お前は?」
ベルトルト「んー13,500秒かな」
ライナー「そこはhourで教えてもらいてえな」
ベルトルト「3.75時間」
ライナー「俺の4500倍か」
ベルトルト「計算早いね」
ライナー「いや、勘」
ベルトルト「でも合ってるよ」
ライナー「計算早いのお前じゃね?」
ベルトルト「なんの話してたっけ」
ライナー「振ってきた奴が忘れるなよ」
ベルトルト「ん、思い出した」
ライナー「よかったな」
ベルトルト「ここ数日僕の寝相がアーティスティックに進化してる話だ」
ライナー「よくねえわ」
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- 9 : 2016/12/01(木) 16:34:45 :
- ライナー「その話も十分興味深いっちゃ興味深いが」
ベルトルト「もう、すごいよ。この間はブリッジできたんだ」
ライナー「…本題は、今までアニを好きだと思ってたけど、思い込みかもしれないって話だろ?」
ベルトルト「あ、そうそれ」
ベルトルト「僕なりに考えたんだけどさ…好きという感情がわかってないと恋愛はできないんじゃないか?」
ライナー「は?」
ベルトルト「でないと、何をもって相手に恋してると自覚することができるんだ?」
ライナー「…先例がなければ判断することはできないってことか?」
ベルトルト「恋愛の話なのに、ぽくない表現するね」
ライナー「俺が甘い言葉ささやいても誰も得しねえだろ」
ベルトルト「損しかないね」
ライナー「てめえ」
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- 10 : 2016/12/01(木) 16:35:50 :
ライナー「先例ならいくらでもあるだろ?」
ベルトルト「たとえば?」
ライナー「俺達が生まれる前から、先輩方はいるわけだ」
ベルトルト「先人に学ぶってわけだね」
ライナー「ああ」
ベルトルト「でももう試し済みなんだ。主に読書で」
ライナー「マジかあ」
ベルトルト「マジ」
ベルトルト「恋をすると動悸がするだの、食欲減退だの、色々書かれてあったよ」
ライナー「それで得た結論とは」
ベルトルト「これ、加齢の症状だよね?」
ライナー「ええ…」
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- 11 : 2016/12/01(木) 16:36:31 :
- ベルトルト「よって先人の知恵はアテにならない、と」
ライナー「バッサリ切り捨てたな」
ライナー「けどよ、人は空腹が何か教わらずとも、腹が減ったらとりあえず飯食うだろ?」
ベルトルト「…そうだなあ」
ライナー「うまく説明できねえけど、恋愛もそういった本能的な感覚に近いんじゃねえか」
ベルトルト「そうかも」
ライナー「ほらな」
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- 12 : 2016/12/01(木) 16:36:53 :
- ベルトルト「だけど僕、気付いちゃったんだ」
ライナー「気付いちゃったか」
ベルトルト「先人の知恵を拝借しようと、本を読み漁ってた時…」
ベルトルト「吊り橋効果っていう言葉を見かけてね」
ライナー「ここで初めに戻るわけか。壮大な伏線だな」
ベルトルト「吊り橋効果とは…吊り橋の上みたいに、恐怖や不安を感じるような状況にいると、恋に落ちやすいっていう現象の名称なんだ」
ベルトルト「人は恐怖のドキドキと、恋愛のドキドキを識別することができないんだよ」
ライナー「つまり恋したいなら肝試ししろ、と」
ベルトルト「具体例ありがとう」
ライナー「で、それがどうしたんだ」
ベルトルト「アニって怖くない?」
ライナー「お、おう」
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- 13 : 2016/12/01(木) 16:38:08 :
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ベルトルト「僕ってアニの前だといつもおどおどしてる気がするんだ」
ライナー「否定はできない」
ベルトルト「これは相手が異性という別の種族だから緊張してるのもあると思うんだけど」
ライナー「別種族」
ベルトルト「うん」
ライナー「…同じ人間だろ?」
ベルトルト「その中でもまた、種族に別れてるから…」
ライナー「まじか」
ベルトルト「それで、アニは…こう…読めないというか…」
ライナー「まあ、何を考えてるか分かりにくいよな」
ベルトルト「そう、そんな感じ」
ベルトルト「そして人は未知や謎といったものに恐怖を覚えるじゃないか」
ライナー「…んん?」
ベルトルト「分かる?」
ライナー「…要は、恐怖のドキドキを好きと勘違いしてるって?」
ベルトルト「ご名答」
ライナー「ええ…」
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- 14 : 2016/12/01(木) 16:54:45 :
- ライナー「うーん、いや…え、まじかあ…」
ベルトルト「どうかな。筋は通ってない?」
ライナー「…お前、巨人に恋したことあるか?」
ベルトルト「…ない」
ライナー「ユミ
ベルトルト「ない」
ライナー「即答だな」
ベルトルト「だって彼女怖いもん。あっ」
ライナー「ほらな。恐怖を感じても、それが恋愛対象かどうかはまた別なんだよ」
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- 15 : 2016/12/01(木) 16:55:25 :
- ライナー「というかお前の説明を聞く限り、吊り橋効果っつーのは"恐怖を感じる状況"で発生するのであって…対象に恐怖することとは違うんじゃないか?」
ライナー「もしそれがまかり通ったら、お前は吊り橋に恋することになるぞ」
ベルトルト「うーん…吊り橋と結婚か…」
ライナー「恋人段階すっ飛ばしてきたな」
ベルトルト「…好きってなんなんだろう」
ライナー「結局そこに行き着くか…」
ベルトルト「ちょっと、恋してきて」
ライナー「えっ」
ベルトルト「それで感想を僕に教えて。参考にするから」
ライナー「おう分かった、んじゃあちょっくら恋してくるぜ!」
ライナー「ってなるか」
ベルトルト「ならないよねえ」
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- 16 : 2016/12/01(木) 19:51:39 :
- ベルトルト「…ところでライナー、クリスタのことはどうしたんだよ」
ライナー「はあ?どうしたってなにが」
ベルトルト「女神だとか結婚したいだとか口にしてるじゃないか」
ライナー「あれは、偶像崇拝みたいなもんで…現に俺以外の男子もノリで同じこと言ってるだろ。言うなればクリスタはアイドルだ」
ベルトルト「好きなの?」
ライナー「直球来たなあ」
ベルトルト「うん、僕だって160キロのストレートくらい投げるよ」
ライナー「160出てるかどうかは知らねえけど…うーん」
ライナー「考えてもみなかった」
ベルトルト「好きじゃないのに結婚したいとか宣言してたの…こわ」
ライナー「ドン引きするのやめろ」
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- 17 : 2016/12/01(木) 19:53:56 :
- ライナー「好きか嫌いかで言ったら好きだぜ、もちろん」
ベルトルト「ドキドキする?」
ライナー「するなあ」
ベルトルト「じゃあ彼女に恋してる?」
ライナー「…うーむ」
ベルトルト「なんだよ煮え切らないなあ」
ライナー「…ベルトルト、お前はアニのどういうとこが好きだ?」
ベルトルト「えっ」
ベルトルト「…うーん、これが恋愛感情なのかは分かんないけど…」
ライナー「まあそこらへんは保留でいい。で、どこが好きなんだ」
ベルトルト「んー、恥ずかしいな…こういうの」
ライナー「俺もあとでクリスタの好きなとこ挙げてやるから」
ベルトルト「本当?言ったな?」
ライナー「ああ。誓ってもいいぜ」
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- 18 : 2016/12/01(木) 19:54:22 :
- ベルトルト「…えっと綺麗な金髪、とか……小柄なとことか…あと、肌が白くてすべすべ」
ベルトルト「それと笑った時がめちゃくちゃかわいい」
ライナー「俺もだ」
ベルトルト「え?」
ライナー「俺もだ」
ベルトルト「…素敵な笑顔の持ち主かどうかはともかく、綺麗な金髪と美肌であることは譲るとして」
ベルトルト「君、小柄じゃないだろ」
ライナー「へえ、髪と肌は認めるのか」
ベルトルト「触り心地が好み」
ライナー「嬉しくねえけど礼は言っとく」
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- 19 : 2016/12/01(木) 19:55:37 :
- ベルトルト「この際親友としてはっきり言わせてもらうけど、ライナーの笑顔はkawaiiの対極を攻めてるから勘違いしない方がいいと思うよ」
ライナー「忠告は有難いがあのな、俺は自分の長所をアピールしたんじゃないんだ」
ベルトルト「というと?」
ライナー「さっきの"俺もだ"っていう台詞はな、お前が挙げたアニの好きなところと、俺が思うクリスタの好きなところが被ってるっていう意思表示の言葉だ」
ベルトルト「その長い意思表示をたった三文字の言葉に含ませるなよ」
ライナー「(≧∇≦)ゞ」
ベルトルト「チョップ喰らいたくなかったらその顔やめて」
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- 20 : 2016/12/01(木) 19:56:18 :
- ベルトルト「…え?ライナーはクリスタの好きなところ言わないの?」
ライナー「お前と同じ内容だからな。時間の無駄だ」
ベルトルト「なんだよ、同じって…僕にだけ言わせてずるいぞ」
ライナー「被ってるんだから仕方ない」
ベルトルト「解せぬ」
ベルトルト「というか、好きなところは被ってるのに相手が違うってやばくない?」
ライナー「やばいな」
ベルトルト「やばいよね」
ライナー「本当はアニのこと好きじゃないだろ、お前」
ベルトルト「そんなこと!」
ベルトルト「…」
ベルトルト「ある」
ライナー「だよな」
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- 21 : 2016/12/01(木) 19:57:04 :
- ベルトルト「でもそれはライナーにも言えるんじゃないか?」
ライナー「まじか」
ライナー「…」
ライナー「確かに」
ベルトルト「だよね」
ライナー「つか俺、クリスタのこと好きじゃねえぞ」
ベルトルト「えっ嘘」
ライナー「いや好きだけどさ」
ベルトルト「どっちだよ」
ライナー「likeであって、loveじゃねーんだよ」
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- 22 : 2016/12/01(木) 19:57:35 :
- ライナー「そもそも例に外見しか挙がってないことの方が問題じゃねえか?」
ベルトルト「はっ…」
ライナー「もっと内面も見てやれよ」
ベルトルト「ライナーも見てあげなよ」
ライナー「こっちは遠くから拝むチャンスしかないんだが」
ベルトルト「そうか…高嶺の花タイプか…」
ライナー「おまけに護衛もついてるしな」
ベルトルト「ユミルか…」
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- 23 : 2016/12/02(金) 12:01:25 :
- ベルトルト「それよりさ」
ライナー「なんだ」
ベルトルト「どうして好きな人の好きなところなんて聞いたんだ?僕とライナーが面食いであることを確認するため?」
ライナー「俺ら面食い決定かよ」
ベルトルト「外見も大事な要素だよ」
ライナー「開き直ってんじゃねーよ」
ライナー「まあ…俺が言いたかったのは」
ライナー「好きかどうか定まっていないにも関わらず、ベルトルトはアニの好きな点を挙げられたように」
ライナー「そこに恋愛感情が生じていなくとも、相手を好意的に思うことはあるっつー話だ」
ベルトルト「…なるほどねー!」
ライナー「絶対俺の話分かってないだろ」
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- 24 : 2016/12/02(金) 12:01:48 :
- ライナー「しょうがねえなもっとわかり易い例出してやるよ」
ベルトルト「ありがとう」
ライナー「だからな?マルコいるだろ?」
ベルトルト「急なマルコ」
ライナー「マルコって良い奴だろ」
ベルトルト「良い奴だね」
ライナー「好きか?」
ベルトルト「まあね」
ライナー「じゃあマルコのどこが好きだ」
ベルトルト「え…っと、気配り上手で、優しくて、お母さんみたいなとこ」
ライナー「お母さん」
ベルトルト「104期男子のお母さん、な感じしない?」
ライナー「ちょっとわかる」
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- 25 : 2016/12/02(金) 12:02:13 :
- ライナー「な、マルコ好きだろ?」
ベルトルト「うん、ジャンよりずっと好き」
ライナー「比較対象は出さんでいい。ジャンが泣くぞ」
ベルトルト「ごめん、ジャン」
ライナー「で、お前はマルコにドキドキするか?」
ベルトルト「僕のことホモ扱いする前に鏡見てきなよ」
ライナー「喧嘩売ってんのかコラ」
ベルトルト「ちょこっと」
ライナー「あとで相手してやるからひとまず話に戻るぞ」
ベルトルト「うん」
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- 26 : 2016/12/02(金) 12:02:34 :
- ライナー「お前はマルコにドキドキしないだろ?」
ベルトルト「うん」
ライナー「loveの好きではないだろ?」
ベルトルト「うん」
ライナー「つまり俺の、"クリスタは好きだけど好きじゃない現象"と同じことが起きてると言える」
ベルトルト「でもクリスタは男じゃないよね?」
ライナー「そうだな」
ベルトルト「クリスタにドキドキはするんだよね?」
ライナー「まあな」
ベルトルト「好きじゃん!!!」
ライナー「違えつってんだろ!!好きだけどな!!!」
ベルトルト「好きじゃん…」
ライナー「いや…付き合いたいとか思ったことねえし」
ベルトルト「交際期間ゼロで結婚だもんね」
ライナー「バカ」
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- 27 : 2016/12/02(金) 12:04:19 :
- ライナー「あのなあ、本気で結婚考えて発言してるわけじゃねえよ」
ベルトルト「え、結婚する気ないのにそんな言葉口にしてたの…」
ライナー「え?いや…まあな」
ベルトルト「うわー…」
ベルトルト「今月の訓練所の標語、"有言実行"だぞ。今からでもしてきなよ、結婚」
ライナー「まじかいってくるわ」ガタッ
ライナー「って、標語なんてねえだろここ。勝手な設定作り上げるな」
ベルトルト「てへぺろ」
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- 28 : 2016/12/02(金) 12:05:33 :
- ライナー「…クリスタは…男子の理想が詰まった存在だとは思う」
ベルトルト「うん?」
ライナー「その素晴らしさに敬意を表して、生み出された賛辞が「結婚したい」っていう言葉であって
ライナー「俺なに言ってんだろな」
ベルトルト「自分の発言のバカバカしさに気付いたからって、突然正気に戻らないで」
ライナー「ほら…男前な奴を褒めるのに、「こいつになら掘られても良い」とか言うだろ?そんな感じだ多分」
ベルトルト「説明が雑」
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- 29 : 2016/12/02(金) 12:05:59 :
- ベルトルト「まあ、なんとなくは分かるよ」
ライナー「だろ」
ベルトルト「…kawaiiと、付き合いたいかどうかはまた別?的な?」
ライナー「要約するとそんな感じだな」
ライナー「ぶっちゃけ俺、クリスタのこと何も知らねえし。よくわからん相手とうまく付き合える自信はない」
ベルトルト「もし、明日クリスタが告白してきたら?」
ライナー「付き合う」
ベルトルト「おーい」
ライナー「いや、自分のこと好きになってもらえたら、誰だって嬉しくなってOKしちゃうだろ」
ベルトルト「ピュアピュアだね」
ライナー「完全に眼中にない方面から来たらさすがに断るけどな」
ベルトルト「男とかね」
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- 30 : 2016/12/02(金) 13:16:50 :
- ベルトルト「ライナーってさ、説明下手じゃない?」
ライナー「唐突なディスり」
ベルトルト「クリスタのくだり、話が二転三転するから頭がこんがらがったよ」
ライナー「それは話を逸らすのが妙にうまいお前にも責任がある」
ベルトルト「ムフー」
ライナー「自慢げになるとこじゃねえ」
ベルトルト「なんかもう考えることが億劫になってきた」
ライナー「言い換えると?」
ベルトルト「眠くなってきた」
ライナー「じゃあ寝るか」
ベルトルト「うん」
ベルトルト「おやすみ」モゾモゾ
ライナー「俺のこと、ベッドから蹴落とさないでくれよ。今朝みたいに、目が覚めたら冷たい床の上…なんてもうごめんだぜ」
ベルトルト「努力するよ」
ライナー「…(と言いつつ、きっとまたやるだろうな)」
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- 31 : 2016/12/02(金) 13:17:20 :
- ーーーーーー
ーーー
翌朝
ライナー「ほらな」ガクブル
コニー「えっ…なんで床の上で震えてんだ、ライナー」
ライナー「俺が暖かい思いをすることに、無性に腹が立つ人種がいるらしい」ガクブル
ベルトルト「ふわーぁ…あれ、ライナーは…?」ボーッ
ライナー「しかも無自覚で」ガクブル
コニー「なんだそりゃ…こっわ」
-
- 32 : 2016/12/02(金) 13:17:49 :
- その夜
ベルトルト「もう夜らしいよ」
ライナー「あっという間だな」
ベルトルト「僕、先に寝るよ。最近気付いたんだけど、睡眠が足りてないと寝相も悪化するみたいなんだ」
ライナー「まじかよ。すぐにでも眠りについてくれ、頼む」
ベルトルト「う、うん」
ライナー「俺はちょっと散歩してくる。まだ眠くないんでな」
ベルトルト「じゃ、おやすみ」
ライナー「またな」
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- 33 : 2016/12/02(金) 18:36:27 :
- ライナー「散歩するっつっても、外はさみいし、兵舎ん中ウロウロするだけだけどな」スタスタ
アニ「…」キョロキョロ
ライナー「ん?…アニか、どうした」
アニ「」チラ
アニ「…」スタスタ
ライナー「待てコラ。確認してから去るな」グイッ
アニ「だってライナーだし…いいかなって」
ライナー「よくないだろ」
アニ「チッ」
ライナー「舌打ちするな」
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- 34 : 2016/12/02(金) 18:37:34 :
- ライナー「で?こんなとこで何してんだ」
アニ「あんたは?」
ライナー「…散歩だが」
アニ「じゃあそれで」
ライナー「だめだ」
アニ「あんたはよくて、私はだめなの?それってずるくない?」
ライナー「その反論はなんか違くねえ?」
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- 35 : 2016/12/02(金) 20:48:49 :
- ライナー「そんなに言いたくないのか」
アニ「…ちょっと探し物してるだけだよ」
ライナー「なら俺も手伝うぜ。何探してるのか教えてくれ」
アニ「いいよ別に」
ライナー「気にするな。ほら、言えよ」
アニ「…」
アニ「猫」
ライナー「…何?」
アニ「猫を見かけて…それを追っかけてたらここに来てた」
ライナー「…」
アニ「今はちょっと見失ったけど、さっきまでいたんだよ本当に」
ライナー「そうかそうか。すごいなー」
アニ「…何、その目は」
ライナー「あたたかい目だ」
アニ「むかつくから目潰ししていい?」
ライナー「だめだ」
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- 36 : 2016/12/02(金) 21:44:18 :
- ベルトルト「…ライナー」スッ
ライナー「うおっ」ビクッ
アニ「」シュッ
ベルトルト「痛い!」バキイ
ライナー「なんだ…ベルトルトか」
アニ「あーびっくりした」
ベルトルト「扱いひどくない…?」
アニ「つい反射的にね。ごめん」
ライナー「平気か?」
ベルトルト「全然。流れ星が見えるよ」フラフラ
ライナー「こらアニ、急に蹴っちゃだめだろ」
アニ「じゃライナーが受け止めてくれる?」
ライナー「これはベルトルトが悪いな」
ベルトルト「手の平返すの早すぎ」
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- 37 : 2016/12/02(金) 21:55:31 :
- ライナー「つかお前はなんでここにいるんだ?」
ベルトルト「え?いちゃダメなの?」
ライナー「いや、さっきは寝るって言ってなかったか」
ベルトルト「…」
ベルトルト「もう寝てきたんだ」
ライナー「ぜってえ嘘だろ」
アニ「…もしかして私に何か用?」
ベルトルト「あっうん。ライナーにもあるけど」
ライナー「?…まあ言ってみろ」
ベルトルト「肝試ししよう」
ライナー「は?」
アニ「肝試し」
ベルトルト「うん」
ライナー「ベルトルト、お前はこれから寝るんだよな」
ベルトルト「そうとなったら移動しよう」スタスタ
アニ「え、今から?」
ライナー「寝るんだろ?な?」
ベルトルト「場所はどこがいいかな…」
ライナー「YESと言ってくれ頼むから」
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- 38 : 2016/12/05(月) 12:55:41 :
- ベルトルト「じゃあ、近くの湖まで目指そう」
ライナー「俺の求める答えはそれじゃない」
アニ「私…肝試しって夏にやるものだと思ってた」
ライナー「その認識で合ってるぞ。ベルトルトがおかしいだけだ」
アニ「…あいつになにか吹き込んだ?」チラ
ライナー「んー」
ライナー「……心当たりがありすぎて逆にわかんねえ」
アニ「は?…たとえば?」
ライナー「雨にあたりすぎると体が溶けるとか」
アニ「…」
ライナー「ナスを食べると肌が黒くなるとか」
アニ「…ベルトルトが雨とナスを嫌いな理由、よーくわかったよ」
ベルトルト「何してるんだ、行くよ。ほら」
ライナー「この寒空で、よくそんな元気が残ってるな…」
アニ「…悪いけどパス」
ベルトルト「教官に見つからないように裏口から出ようね」グイッ
アニ「あーれー」ズルズル
ライナー「ア、アニーッ!」
-
- 39 : 2016/12/05(月) 23:58:48 :
- ーーーーーーー
ーーーー
ベルトルト「スタート地点はここね」
アニ「それよりライナー遅くない?」
ライナー「こら…アニ、返せよ…」ゼエゼエ
アニ「来た」
ベルトルト「そんなに息を切らしてどうしたんだ、ライナー」
ライナー「お前がスパイ映画のごとく建物を飛び移って華麗に逃走するから…疲れたんだよ!」
ベルトルト「へへ…」
ライナー「むしろこうしてたどり着けた俺を褒めてほしいくらいだ」
アニ「えらいえらい」
ライナー「…ありがとな。バカにした感じが否めないが」
ライナー「おいベルトルト、どこで手に入れたんだあの身軽さは」
ベルトルト「内緒」
アニ「腰に立体起動装置が見える」ジッ
ベルトルト「アニ、しーっ!!」
アニ「やっぱり見間違い。忘れて」
ライナー「…無理だな」
-
- 40 : 2016/12/06(火) 00:10:30 :
- ライナー「まさか…寝るっつって俺と別れた後、こんなもん盗ってきてたのか…」
ベルトルト「これが読めないの?」
ライナー「どれだ」
アニ「…これのことじゃない?」スッ
ライナー「…名札が付いてるな。ベルトのところに」
ベルトルト「この立体起動装置は盗んだんじゃない。元より僕のだ」
アニ「まあそうだよね」
ライナー「…いや、お前のじゃねえぞこれ」
ベルトルト「えっ」
ライナー「名札読んでみろ」
アニ「…″ベルトルノ・フーバー"?」
ベルトルト「ここで僕の名前イジる?」
アニ「実際にそう書いてあるよ」
ベルトルト「」バッ
ベルトルト「…本当だ」
ライナー「ほらな。それはベルトルノ君のものなんだから、今すぐ返して来い」
ベルトルト「ほ、本当に僕のだから!」
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- 41 : 2016/12/06(火) 15:48:45 :
- ベルトルト「だ、誰かペン持ってない?」
ライナー「ねえな」
アニ「ないね」
ベルトルト「くうう…」
アニ「明日貸してあげるから元気だしなよ」
ライナー「な、帰ろうぜ」
ベルトルト「…うん」
ライナー「お、おお…?」
ベルトルト「肝試しが済んでからね」
ライナー「なんだよちくしょう」
ライナー「ベルトルト…ちょっと来い」
ベルトルト「なに?」テクテク
アニ「どうしたの」テクテク
ライナー「待て、お前は呼んでない」シッシ
アニ「チッチッチッ」
ライナー「舌打ちし過ぎだ」
ベルトルト「もはや鳥のさえずりの域」
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- 42 : 2016/12/06(火) 15:54:41 :
- ベルトルト「で、どうしたのライナー」ヒソヒソ
ライナー「…肝試しなんてバカなことやってないで、今すぐゴーホームしようぜ」
ベルトルト「嫌」
ライナー「即答かあ」
ベルトルト「僕、決めたんだ。白黒つけるって」
ライナー「お前は黒だ。はっきりとした黒だ。どうだ?これで満足か」
ベルトルト「僕の肌が白か黒か定めたいわけじゃないんだ」
ライナー「じゃあ何に白黒つけるんだ?」
ベルトルト「…アニだよ」
ライナー「あいつは白だ」
ベルトルト「いや、だから肌色じゃなくてさ」
-
- 43 : 2016/12/06(火) 16:04:46 :
- ベルトルト「今の曖昧な状態が嫌なんだよ。好きなら好きって、はっきりさせたいんだ」
ライナー「…それ肝試し関係あるか?」
ベルトルト「吊り橋効果って知ってる?」
ライナー「昨日聞いたなあ」
ベルトルト「じゃあもう僕が何を考えてるか分かるよね」
ライナー「…」
ライナー「ごめんな、ベルトルト」
ベルトルト「ん?」
ライナー「俺はたまに同性が好きだと疑われることがある」
ライナー「でもな、実はそれは根も葉もない噂で
ベルトルト「話の途中だけどちょっといい?僕、君と恋に落ちたいわけじゃないんだ」
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- 44 : 2016/12/06(火) 18:05:28 :
- ベルトルト「というか僕の話聞いてた?アニに対する気持ちをはっきりさせたいっていう流れなんだけど?」
ライナー「そうだっけか?」
ベルトルト「ごめんね、僕の説明不足だね。初めから説明するから聞いてね」
ライナー「おう」
ベルトルト「アニのことは好きだったんだ。でも、"好き"という感情について考えてるうちに…その」
ベルトルト「トキメキとか…あ、甘酸っぱい気持ちとか?…それがわからなくってきたんだよ」
ライナー「へえ」
ベルトルト「反応薄くない?もっと同情して」
ライナー「ベルトルト…ッ!お前って奴は…ッッ!!」
ベルトルト「やっぱりうざいからやめて」
ライナー「ええ」
-
- 45 : 2016/12/07(水) 12:35:02 :
- ライナー「お前の言い分をまとめると、とりあえずアニを落としたいってことで合ってるか?」
ベルトルト「ち、違うよ」
ベルトルト「うーん…なんというか…純粋に好きだった頃の気持ちを、取り戻したい…みたいな」
ベルトルト「これで心変わりしてたら、僕は軟派な奴みたいじゃないか。その程度の好きだったと思いたくないんだ」
ライナー「つまり落としたいんだな?」
ベルトルト「もういいよそれで」
ライナー「なら簡単だ。まず、相手の首を絞める」
ベルトルト「え、そっち?」
-
- 46 : 2016/12/07(水) 12:40:49 :
- ベルトルト「茶化すのはやめてよ、ライナー」
ライナー「…はっきり言わせてもらう。俺はお前の試みを応援してない」
ベルトルト「…へ?」
ベルトルト「ど…どうしてだ?いつも君は僕の力になってくれたじゃないか」
ライナー「我慢の限界なんだ」
ベルトルト「そんな…」
アニ「話終わった?まだ?」テクテク
ベルトルト「僕とはもう、付き合いきれないって言うのか!?」
アニ「(えっ何この修羅場)」
-
- 47 : 2016/12/07(水) 13:22:29 :
- ライナー「そうじゃない。ただ…」
アニ「ちょっと待ってよ」
ベルトルト「わっ…ア、アニ?」
ライナー「いたのか、お前。小さくて見えなかった」
アニ「ライナーはあとでぶっ飛ばす」
アニ「あのさ…私に黙ってコソコソするなんて、ひどいんじゃないの」
ベルトルト「……ごめん」
アニ「そりゃ言いにくいことだけど…私は受け入れるし」
ベルトルト「えっ」
ライナー「…?」
アニ「だから、初めから言ってくれたら良かったのに」
ベルトルト「ん?…んん?」
アニ「ほら、肝試しするんでしょ。行こ」
ライナー「待て、今この場でカップルが誕生したって認識でいいのか?」
ベルトルト「んんん?」
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- 48 : 2016/12/07(水) 13:35:41 :
- アニ「何言ってんの?もう付き合ってるんでしょ?」
ベルトルト「あ、えっと…んん?」
ライナー「ベルトルトの思考回路はショート寸前だぞ。これ以上追い打ちをかけるな」
アニ「え?まだ付き合ってなかったの?お似合いなのに?」
ライナー「まずいな、俺もショートしそうだ」
アニ「じゃ、一応通過儀礼として告白済ませとく?」
ベルトルト「こ、告白?」
アニ「うん」
ライナー「嘘だろ…」
アニ「早くしてベルトルト」
ベルトルト「えっ、えーと…」
ベルトルト「ま…前から…好き、でした
…?…これでいい…?」
アニ「おっけ」
ライナー「こんな酷い告白見たことねえ」
アニ「はい、返事は」
ベルトルト「…」
アニ「…」
ライナー「…?」
アニ「あんただよ」
ライナー「は?俺?」
-
- 49 : 2016/12/07(水) 13:42:11 :
- アニ「付き合うかどうとかで揉めてたんでしょ、あんたたち」
ベルトルト「…そうなの?」チラ
ライナー「んなわけねえだろ」
ライナー「アニ、お前は俺達の話をどこから聞いてたんだ」
アニ「ベルトルトが、僕と付き合うのやめるのか!って言ったとこ」
ライナー「ほとんど終わりの方じゃねーかふざけんな」
ベルトルト「しかもサラッと僕の発言改悪されてる」
アニ「あ、そう?」
ライナー「危うく薄い本の餌食になるとこだったぜ…」
-
- 50 : 2016/12/07(水) 14:16:31 :
- アニ「…じゃ何で肝試しするの?2人の仲を深めたい、とかじゃないんでしょ?」
ベルトルト「そ、それは…」
ライナー「…」
ライナー「ただ、バカやりたかっただけなんだよな」
ベルトルト「!」
ライナー「急に思い立って、何かをするって楽しいだろ?それを3人でやりたかったんだよ、コイツは」
アニ「ふうん…」
ベルトルト「ライナー…」
ライナー「だろ?」
ベルトルト「…うん、代弁してくれてありがとう」
アニ「…いい趣味してるじゃん、ベルトルト」
ベルトルト「そ、そうかな」
アニ「あんたらといると飽きないから好きだよ」
ライナー「そりゃ光栄だ」
ベルトルト「へへ…」
ライナー「じゃ帰るか」
ベルトルト「えっ」
-
- 51 : 2016/12/07(水) 14:22:27 :
- アニ「そうだね、寒いし。やっぱり肝試しする季節じゃないよ、今は」テクテク
ベルトルト「ちょ…ライナー!」アセアセ
ライナー「…いいか?俺が肝試しに反対してる理由は、お前の睡眠時間が削れることにある」
ベルトルト「…というと?」
ライナー「お前の睡眠時間が削れる、イコール寝相が悪化して俺の目覚めが悲惨になる」
ベルトルト「…」
ベルトルト「そんなことないよ」
ライナー「いいやあるな」
アニ「ねえ、帰んないのー!肝試しはまた来年の夏にやるってことでいいでしょー?」
ライナー「おう、今行くから待ってろー!」
ベルトルト「で、でも…」
ライナー「アニにお前の好意をバラすぞ」ボソッ
ベルトルト「うん!帰って寝ようか!」
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- 52 : 2016/12/07(水) 14:24:37 :
- 終。
-
- 53 : 2016/12/07(水) 17:34:55 :
- 乙!面白かった!
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- 54 : 2016/12/07(水) 18:39:34 :
- >>53
最後まで読んでくださってありがとうございます(○´ー`○)お褒めの言葉、嬉しいです
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- 55 : 2016/12/07(水) 19:19:44 :
- 乙です。
前作に続きあかささんの書く同郷は素晴らしいですね。
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- 56 : 2016/12/07(水) 19:46:25 :
- >>55
///(照)
同郷好きにはたまらないコメント、ありがとうございます。これからもそう言って貰えるよう頑張ります
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