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巨人に食われた兵士が死ぬまでの語り
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- 1 : 2016/11/22(火) 01:23:20 :
- この話は進撃の巨人の中でも原作に載っていない話を創作で書いていきたいと思ってます。
コメントくれると嬉しいです。
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段々と痛みも感覚も無くなってきたな…俺もう死ぬんだな。
そういや何で俺、訓練兵団になんか入ったんだろ…王に使えるため?大切な父さんや母さんを守るため?違うな。俺は皆に流されてただけだったな。
みんな、あの時に訓練兵を志望したんだ。壁がでっかい巨人にぶっ壊されて、たくさんの人が内地の方に避難してきた時だ。
あーあ。明日か明後日来てくれたら、俺は…いや、どのみち駐屯兵団でも駆り出されてたか。
母さん…おれ、訓練兵団に入団した時、とっても不安だったんだぜ。それなのに、アイツは女のくせにやる気だったんだ。俺は女みたいなのに、あいつは女の癖に男っぽい。
なんか、悔しかったよ。
だから、3年間俺は、必死に食らいついたさ。
死んじまいそうになるような訓練にも、ドンドン先に進むアイツにも。
でも、アイツは俺が手の届き用もないところまで上り詰めてたよ。
1年目の成績上位20位、あいつの名前が載ってたよ。それを見て、俺の順位の42位を見てるとなんだか、悲しくなっちまったよ。
2年目の成績には15位で載ってた。俺は頑張っても23位止まりだよ。
それなのに、3年目の春だったかな。俺は、あいつの事が大好きで大好きで、思い切って告白したんだよ。
「俺と結婚してくれ!」
笑っちゃうだろ…いくら元幼馴染みだとしても23位が15位に告白だなんてよ。しかも、「付き合ってくれ」じゃなくて、結婚してくれだぜ。
俺がアイツだったら、俺みたいな男は嫌だな。
でも、アイツはさ。
了承してくれたんだよ。お互い18だったから、その次の日俺達は訓練兵なのに内緒で席を入れたんだ。
結局、3年目の成績も俺はあいつに勝てなかったよ。アイツは15位で俺が16位。
一緒に駐屯兵団に行って、仲良く、楽しく、幸せに暮らそうと思ったのによ。
母さんや父さん、オバサンやオジサンに結婚した事を一番最初に伝えたかったのによ。
それなのに、巨人てのは嫌な存在だよな。もう少しだったのに、いきなり壁なんか壊しちまうんだからさ。
訓練兵なのに、駆り出されてよ。アイツとは別班になっちまうし。
アイツ、今何やってるかな。俺が食われちまったこと知らないんだよな。
でもさ、神様が言ってるのかな。俺みたいな男はアイツとは釣り合わない。分不相応の選択だって。
悔しいよ。
あぁ、段々目も見えなくなってきた。
頼むからお前は死ぬなよ。絶対に。絶対に死んでくれるなよ。俺は小さい頃からお前と一緒にいたから、どんな時に不機嫌になるのかも知ってるし、どんな時に泣いちまうのかも知ってる。
俺は心配だよ。お前の事が好きだから。
幸せになれよ。
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これは、壁の中で生まれ、幼馴染みの少女と入団し、幼馴染みと結婚し、そして、巨人に食われ死んでしまった一般兵(男性)のお話。
こんなストーリーがスピンオフがあったらいいなと思うお話を短いですが書いてみました。
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- 2 : 2016/11/22(火) 07:07:10 :
- 乙
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- 3 : 2016/11/22(火) 08:08:20 :
- ありがとうございます。次はこの話に出てくるアイツ視点で書いていきたいと思ってます
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