この作品はオリジナルキャラクターを含みます。
ガンダムビルドブレイカーズ
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- 1 : 2016/10/19(水) 21:54:08 :
- ガンダムビルドファイターズシリーズの続編をイメージしたssです。ガンダムssというよりはガンプラssと思っていただけると過去ガンダムシリーズを知らなくても楽しめると思います。
※注意※
・オリキャラ
・完全オリ機体(量少)
・制作過程短縮
・オリ世界観設定
・出るかもしれない過去キャラ
BFシリーズを知っている方へ
・シリーズと比べて痛快さはありますがややダークな雰囲気です
・時系列はトライからだいぶ先の話になっています
以上事を踏まえた上どのガンダム好きもそうでない方も遊ぶ目線でご覧下さい
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- 2 : 2016/10/19(水) 22:18:29 :
- <ナイトウ・ジン自宅>
「わぁ~・・・」パァァ
幼い子供が張り付くようにテレビの前ではしゃいでいる
「あれが・・・プラフスキー粒子の光・・・」
その画面に映し出されるのは「ガンプラ」
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今、世界は一つ夢物語を現実とした
二十数年前、世界は第二のガンプラブームを迎えることとなる
機動戦士ガンダムのプラスチックモデル・・・通称ガンプラはある時一大ブームを巻き起こした。だが、それは一時に過ぎず時代が進むにつれてガンプラは一般的なホビーというよりはファンが扱う物へと変化していった。
そして時代は新たな革命を迎える
「プラフスキー粒子」という、プラスチックに反応する新たな粒子の発見により「ガンプラ」は進化する
ガンプラを自由に動かし、戦う
「ガンプラバトル」
それは世界中の少年少女達に取ってまさに夢が現実となった瞬間であった
そして、現在
ガンプラバトルは更なる進化を遂げようとしていた______________
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- 3 : 2016/10/19(水) 22:48:48 :
- <イオリ模型店>
???「見つからないな・・・」
少年は探し物をしていた
???「ジン・・・?」
ジンと呼ばれた少年は声の主を見向きもせずに沢山のガンプラが並べられた棚を眺めていた
ジン「最近家の近くじゃ見つからなくなったエクストリームガンダムのガンプラ・・・多分この辺の棚にあれば並んでるハズ・・・」
???「あのねぇ・・・母さんはお仕事の資料の為にここに来ただけなのよ?」
ジン「母さんが良いって言ったんだろ?ここでガンプラ探しても良いって・・・」
ジン母(以下リン(母))「時間をかけ過ぎって言ってるのよ!二時間よ!二時間!もういい景色の写真なんてごろごろ撮れちゃったんだから!」
少年の母親は眼鏡についた汗を拭きながら愚痴を垂れる
リン(母)「それにここあんまり空調効いてないし・・・」
???「すみません・・・ちょっと空調壊れてて・・・」
申し訳なさそうに母親の背後から青い髪の青年が現れる
リン(母)「貴方ここの店員さん!?丁度良かった・・・あの子がずっとここでガンプラを見てて帰れないんです・・・なんとかなりませんか?」
青い髪の店員「ええ!勿論!」
ジン「あ、ちょっと母さん俺は・・・」
青い髪の店員「エクストリームガンダム・・・あった!」
ジン「え!?本当に!?・・・ああ、良かった・・・丁度このライフルの形状が欲しかったんです・・・」
青い髪の店員「そう!なんと言ってもこの機体の特徴と言えばこのギターケースのような・・・あ」
少年の母親は元気良くガンプラの説明を説明しだそうとする店員の雰囲気に圧倒されていた
リン(母)(変な人・・・)
ジン「ありがとうございます・・・でも時間が掛かったのは見つからなかっただけじゃなくて・・・」
そう言って少年は一つのガンプラを指さした
ジン「これ、凄く良いと思ったんです。見たところ旧式のプラフスキー回路が使われた形跡が胴体にありますが・・・この完成された装甲は並みのビルダーじゃ出来な・・・ん?」
青い髪の店員「さて、探し物は見つかったね?お母さん待ってるよ?」
リン(母)「そうよジン!早く帰って夕飯食べるわよ!」
母親は少年の肩を掴んで店から出そうとする
ジン「・・・俺、ガンプラが大好きなんです」
青い髪の店員「僕も大好きさ、それを忘れなければきっとまた会えるし・・・どんな事だって出来るよ」
少年はこの時知らなかった
この出会いがどれだけ大きな事であったか、又はこの青い髪の青年がどれだけ大きな存在であったかを
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あれから数年
少年はガンプラファイターを夢見た
普通の中学生でありながら、その夢は既に世界を目指していた
だがそれは儚い夢であり、ちょっとしたことでその夢は少しの間頓挫することになる
しかし夢を諦めた訳ではなく、普通とは違う形で夢を追うことになったから・・・そうせざる負えなかった
それは「新たなガンプラバトルの境地」であった
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- 4 : 2016/10/20(木) 17:48:24 :
- <どこか暗い場所>
『 Please set your GP Base 』
遠くで何か指示をする電子音が聞こえる
「Zzz・・・」
少年は起きない
『 Beginning plavsky particle dispersal 』
『 Field to space 』
『 Please set your GUNPLA 』
『 GUNPLAbattle fullCombatmode Startup 』
『 Battele start 』
少年は照明の無い、暗い場所で縛られていた
「起きろ」
黒い服を着た男が少年の拘束を解き、少年の目覚めを促す
少年が目を開けると、目の前には
ジン「____ッ・・・これは!」
ギラギラとした小さな粒を放出し続ける複数の六角形の形をした筐体と、それを囲む大量の人だかり
そしてその人の腕と足には枷のようにも見える複数のコードと繋がった「何か」があるのだった
ジン「ガンプラバトルか!?」
少年はこの手の施設を知っていた
ガンプラバトルの大きな大会はよくこのような場所で行われている
だが、少年は一つだけ違和感を感じていた
この枷のような物は少年には見覚えがなかった
「よく見ていろ」
黒服の男の男の顔をよく見ると、サングラスをしていた
少年はその異様な光景に呆気にとられながらも、興奮する気持ちを抑えられずにいた
自分が無理矢理この場所に連れてこられたのも忘れて___
ジン「モニターは!?どこに!」
「上だ」
ガンプラバトルの様子が天井近くのモニターに映し出されている
数々のガンプラ同士が火花を散らし、様々な光がフィールドを包み込む
ジン「沢山のガンプラが・・・戦って・・・
「それは違うな」
黒服の男が何かを含むような言い回しで少年に語り始める
「これは戦いではない、『壊し合い』だ」
ジン「壊し合い・・・?」
「ガンプラバトルは数年前の発見から新たな進化を遂げようとしている」
「あの第七回世界大会の後、一度失ったプラフスキー粒子をヤジマ・ニルスが取り戻してから・・・ガンプラバトルは急速に発展を繰り返していった」
ジン「それって・・・確かPPSE社が大きな事件を起こしたっていう・・・」
「そう、あれは私も見ていた・・・あの光景は今でも忘れられない」
「アシムレイトの発見や新たなバトルシステムの暴走によりもたらされた粒子の新たな可能性・・・」
「ここはそれらを更に強く、美しく、完全にする為の場所だ」
ジン「え?・・・」
ジン(聞いたことも無い話だ)
「その為に『壊す』」
ジン「どうしてそんなこと・・・」
「『壊れる』とは限界を超えたという事、自身の許容を超えて初めて物は『壊れる』」
「そして壊れることで壊れた物はその他の壊した物を使ったり、壊れた経験によって更に強くなって帰ってくる」
「そうして頂点へ上り詰める物があれば・・・それは『完全』と呼べる物ではないのかね?」
ジン「完全・・・」
「それに参加してもらう為にここに招いた、完全を創る為の実験に」
「お前は『ガンプラブレイカー』となるのだ」
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- 5 : 2016/10/21(金) 16:57:24 :
- <プラフスキーアンダーランド『ナイトウ・ジンの部屋』>
「ここからは私の管轄なので私からご説明させて頂きます」
黒服に連れてこられた部屋で可愛らしくも冷たさを感じる少女の声が響き渡る、その声の主の姿は無く・・・声は部屋の隅にあるモニターから聞こえてくる
モニターにも姿は見えないものの、それを覗き込むように少年は身を乗り出し質問した
ジン「あの、それより前にここはどこなのか教えて貰えるt
「ここはプラフスキーアンダーランドです。それ以上はお答えできません」
少年『ジン』の頭の中は疑問符で満杯だった
黒服の男に連れられ、『ガンプラブレイカー』なる物になれと言われお前の部屋だとここに連れてこられた
男曰く、今出来る最良の『製作所』だと言っていたがここにあるのは最低限のガンプラを作る設備とガンプラの性能設定をする端末『GPベース』がぽつんと置いてあるだけだった
何故こんな場所に自分が居るのか
そして何より、ここに連れてこられた経歴が思い出せない
ジン「じゃあオペレーターさんの名前を・・・」
「はい?」
ジン「間違いだったら答えなくても良いんだけど・・・さっきバトルしてた会場で撃墜されてたファイター・・・ここではブレイカーって言うんだっけ、その人に対して反応するみたいに女の子の声が聞こえた気がしたんだ、それは他のブレイカーも同じだったし・・・俺のオペレーターみたいな物なんだよな?」
「・・・そうですね。話が早いようで助かります」
「私はセレナ・アウェア、貴方のガンプラ創作及びバトルのサポートを務めさせていただきます」
ジン「じゃあセレナ・・・でいいよな?多分同い年くらいなんだし」
セレナ「別に呼び方や喋り方は何でも構いません。あ、それと・・・」
ジン「何かあるのか」
セレナ「私はガンダム作品及びガンプラに関してはあまり知識はありません、あくまでもここのシステムやルール、戦闘に関するサポートだけ行います」
ジン「えぇ・・・」
セレナ「既にバトルの予定が組まれています、時間が無いので早速創作に励んでください」
ジン「えぇ・・・・・・・ええ!?」
驚くのも無理は無かった。ジンはこの場所について何も知らないよそ者だったのだから、急にバトルをすると言われてもピンとも来ないどころか不安でしか無かった
セレナ「問題はありません。貴方にこの場所がどこかは教えることは出来ませんが、どんな所かは教えることが出来ます」
________________________
ジン「要するに『壊して』『創って』『勝てば』ここから出して貰えるのか」
セレナ「はい、そういうことになります」
プラフスキーアンダーランドと呼ばれるこの場所は基本的に出口は無い
ジンと同じくここに来た少年少女はほぼ全てが拉致されて来たのだとセレナは言った
何故それが世間で問題になっていないのか、何の目的があるのかは答えることが出来ないらしい
そしてその少年少女に要求されることは一つ
この場所の頂点に立つこと
今の所頂点に立つ候補を探している段階らしい
選抜されるのは12組
今は3組だけ決定している
そしてジンに今求められているのはその12組に仲間入り出来るようにサバイバル形式のバトルに勝ち続ける事
この場所ルールに則って・・・
ジン「相手の機体を壊してパーツを奪うことも許される・・・か」
セレナ「実際その方が手っ取り早く良いパーツが手に入ると多くのブレイカーが機体を壊すことに専念した改造を施しています」
ジン「それ以外だと勝つことで手に入るこの場所での通貨を使うしか無いと」
セレナ「GPP(ガンプラポイント)はそれ以外にもブレイカー間の売買にも利用する事が可能となっていますよ」
ジン「本当に『国』になってるんだな・・・」
セレナ「食事もGPPの有無によって大分変わります。勿論この部屋の設備も全てGPPによってグレードを上げることが出来ます」
ジン「まあわかった・・・明日早速バトルするんだったよな。ガンプラを作っておこう」
セレナ「ではベースとなるガンプラを指定してください。これは無償ですタダより安い物はありません」
ジン「あ、ああ・・・じゃあ・・・
彼女なりのユーモアだったのか、ジンにはその冷たい口調のせいでなるべく早く選べという脅迫にも感じたらしく素早く機体の名前を述べた
かくして、少年は歪んた道でありながらもガンプラの頂点へ歩み始めることとなった
episode1:かつてあった物語のような出会い
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- 6 : 2016/10/22(土) 17:31:00 :
- <プラフスキーアンダーランド『ナイトウ・ジンの部屋』>
セレナ「こんな時間に私を呼ぶとは」
不機嫌そうな声でセレナは呟いた
ジン「理不尽にもたった数時間で『勝てる』機体を作ることになったこっちの身にもなって欲しくてな」
セレナ「ふざけてるんですか、そんな態度ではここでは生きていけませんよ」
ジン「まさか俺のオペレーターなのに裏切りとか・・・?」
セレナ「そうですね、場合によります」
相変わらず、セレナは冷たい声で受け答えを繰り返す
ジン「あー・・・いや俺もな、こうずっと独り寂しく作業をしてると・・・こう虚しくなるんだよ」
セレナ「・・・」
ジン「だからあと・・・30分くらい付き合ってくれ、それで作り終わる」
セレナ「・・・?随分早いですね」
ジン「前から構想はあった機体だし・・・ここの設備も家よりは悪く無いからな・・・」
セレナ「・・・まさか貧乏」ボソッ
ジン「すまん、聞こえてる」
セレナ「私語は慎みます、ですが私としても貴方に負けて貰っては困るのです」
ジン「そうか・・・オペレーターは俺の戦績でGPPの増減が決まるんだっけ・・・でも大丈夫だよ、俺だって切羽詰まってるんだ・・・俺は早く外に出て夢を叶えたいし」
セレナ「夢・・・」
セレナ(そんな空元気がいつまで持つのかしら)
セレナ「所でその機体ですが、基礎能力はあまり高くはありませんね?どうして数ある中でもそんな機体を?」
ジン「俺はな・・・そんな数字で決まったスペックはあまり好きじゃないんだ」
セレナ「高ければ高い方が良いとよく聞きますが?」
ジン「『ガンダム』って物には人の可能性が沢山詰まってるんだよ」
ジン「俺はこの場所じゃまだ新米も新米、だから奇跡でも起こして見せないと生きていけないと思うんだ」
ジン「俺は絶対に生き残る」
セレナ「・・・そうでしょうか、私は確実に勝てる場合で無ければ貴方のように自信は持てません」
ジン「俺だって不安が無い訳じゃないさ・・・出来た」カチャ
セレナ(やっぱり早い・・・不良品を作ってなければ良いんだけど・・・)
ジン「さて、明日に備えてもう寝るよ。おやすみ」
セレナ「おやすみなさい、ナイトウ・ジン」
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- 7 : 2016/10/24(月) 21:47:28 :
- 次の日_____
セレナ「そろそろ時間です」
ジン「わかってるよ
ジン「だからあと五分寝かせて」
セレナ「ではGPPの取り分は全て私が
ジン「起きます」
粗末なベッドから飛び起きると配給されていた栄養ドリンクのような朝食を飲み干し、早足でバトルの会場へと向かう
そんなジンの姿を部屋の監視カメラから見たセレナはより一層に不安を募らせた
セレナ「本当にその機体は勝てる機体なんですか?」
ジン「少なくとも壊されるなんて真似はされないよ」
GPPは一切の比喩ではなくプラフスキーアンダーランドでの生きる為の手段である
それを得る手段の一つがオペレーターでありそれはバトルをすることに抵抗がある場合や苦手とする場合に大抵の連れてこられた人間が選ぶ『職業』なのだ
しかし、オペレーターも楽な訳ではなくそのGPPは直接戦うブレイカーとの交渉と戦績によって左右される
勝てば多く、負ければ少ないのは当然で他には横暴なブレイカーなら格安で雇おうとしたりもする
そんな中ジンは昨日セレナの取り分についての説明に対してこんなことしていた
「丁度あそこに黒服が居るな、平等の為に証人になって貰おう・・・」
そう黒服に証人になって貰うように促し、はっきりとした声で宣言する
「取り分は半々で良い、これは何があっても半々ということだ・・・勝っても負けても半々で良い」
セレナはこの宣言に相当驚いた
何故なら大抵のブレイカーなら半々では納得どころか速攻で交渉が決裂するような提案だからだった
ブレイカーはガンプラを作る、戦うという厳しい道をたどるのに対してオペレーターは何なら適当でも雇われてる限りブレイカーはGPPを払わなければならないというルールが存在するからである
普通はまだ会って間もない、ましてや初めて来た物にこの『国』のルールを教える為だけに適当に当てられたオペレーターにここまでの宣言はしない人間が多い
そんな事があった後、今現在もあまり緊張感を感じないこの少年の言動にセレナは危機感を感じていた
セレナ(もしかしてただのバカとか・・・)
セレナ(もしかしてもしかするともう早い内に手は切った方が良かったり・・・)
『 Please set your GP Base 』
筐体から聞こえる電子音声でセレナははっとした
ジン「セレナ、聞こえてるか」
セレナ「え、ええ聞こえています」
筐体内でガンプラを置いた端末、GPベースにはオペレーターと連絡を取ることが出来る機能が存在する
ジン「そういえば顔を合わせるのは初めてだな」
筐体内ならいやがおうにもカメラを通してブレイカーとオペレーターはお互いの顔を見ることになる
セレナ「そうですね、改めてよろしくお願いします」
セレナ(負けませんよーに!壊されませんよーに!)
ジン「ふむ・・・それはコスプレか?」
セレナ「この『国』の指定品です。GPPを使えばコーディネートすることが出来ますが私服ではオペレートが許されていません」
ジン「じゃあガンダム作品を知らないでその格好なのか!?名前とぴったりだ」
セレナ「はあ?まあまた後でその話を聞くとして、ブレイカーの皆さんが準備完了しているようです」
ジン「ああ・・・」
『 Field to forest 』
『 Please set your GUNPLA 』
ジン「頼むぜ・・・」カチャリ
『 GUNPLAbattle fullCombatmode Startup 』
ジン「鎧騎士 ユニコーンガンダム、出撃!」
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- 8 : 2016/10/26(水) 21:49:23 :
- ジン「ってあれ?・・・」
機体が動かない
セレナ「自分の名前も言わないと動きませんよ」
ジン「あ・・・」
________________
「さあ!バトルが開始されました!」
やたら元気の良いアナウンスが聞こえてくる
ジン「このバトルは中継でもされてるのか?」
機体を木々の間に隠しながらジンは疑問を呟いた
セレナ「ええ、所謂ここは闇の社会の賭け事の対象でもあるんです」
セレナ「多分誰も貴方には期待してないでしょう」
ジン「余計な一言だな・・・」
雑談をしているとセレナのオペレートモニターに何かが反応した
セレナ(・・・早い!)
セレナ「敵機接近・・・1、いや2機・・・あれ・・・?」
青ざめた彼女の顔を見てジンは機体の手に何かを握りながら問いかけた
ジン「何だ!何が見えた」
セレナ「13機・・・おそらく7組程の機体の軍勢がゆっくりですがこちらに向かって来てます!」
ジン「・・・それは奴らが手を組んで来たという事か?」
冷静に対処する為に、早くなる鼓動を抑えながらジンは言った
セレナ「一時的な物でしょう、前にも新入りが来た時はこのサバイバルルールで一部のブレイカーが手を組んで新入り潰しをしようとしてました」
ジン「それでしらみつぶしにゆっくり探してるのか・・・」
ジン「あと・・・」
セレナ「はい」
ジン「このサバイバルって言ってるルールについて聞いて無かったんだが・・・」
セレナ「・・・」
セレナ(何で昨日聞かなかったんだろう)
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- 9 : 2016/10/26(水) 22:30:22 :
- セレナ「サバイバルは文字通り、生き残れば勝ちのガンプラバトルで最も無法なルールです」
サバイバルルールは全てのガンプラを撃墜すれば良い、という訳では無く決められた時間制限無いで生き残れば良いという単純なルールが基本となる
しかし、今後選抜される12組の頂点の候補として選ばれるには撃墜数、ガンプラの出来、戦術等の点も考慮されることとなる
そして、このルールの特徴として他にチームを作る事が出来るというルールもある
人数は何人でも良く、特に決まりは無い
ジン「じゃあ大量に人海戦術でも使えば・・・」
セレナ「それがそういう訳にもいかない所があります。これはこの国ならではなのですが」
他人を手を組む際、最も気をつけなければならないのは裏切り行為である
セレナ「サバイバルはルール事態が曖昧なのですがチームに関しても基本的には強制でも無くこのバトルフィールドでは誰もが敵としても扱うように設定されているのです」
ジン「気を抜いたり、手回しをしておかないと寝首をかかれるのか」
セレナ「それにこのバトルではガンプラにダメージがそのまま返ってきますし、特例としてパーツの奪取も許されています」
ジン「前に言ってた奴か」
セレナ「行動不能となった敵機のパーツをフィールドの転送装置に置けば自動でこちらに後で自機と一緒に戻って来ます。今後も利用すればGPPの節約にもなりますよ」
ジン「それも手か・・・って今の状況は?」
セレナ「誰もこちらには気づいていないようです・・・ですが上空に4,5機程居ますね。その真っ白な機体では発見されるのも時間の問題でしょう」
言うやいなや、ジンは機体を思い切り上空へと動かしていた
セレナ「な・・・囲まれてるんですよ!?」
ジン「その方が都合が良い!」
_______________________
森林から残像しか見えない程の速さで上空に居たガンプラを押し退けるように白く輝く機体が飛び出した
「何だ!?」
咄嗟に盾を構えながら誰かが叫んだ
「モビルスーツだ!人型だった!間違い無い!」
「ほう・・・生意気にも王道を行くガンプラで勝負とは」
黒い機体を操る乗った男が偉そうに言う
その機体後ろには2機同じく黒い左右対称の形をしたガンプラがついて来ていた
「大将、行かないんですかい」
大将?「ああ参謀よ、まだ様子を見ていることにする」
(大将には誰もが生意気に見えるんだろうか・・・そもそも殆どの人がモビルスーツなんだから生意気も何も無いんじゃ・・・)
参謀?「先兵、今失礼な事を考えなかったかえ?」
先兵?「いえ、何でも無いです」
大将?「先兵、俺はお前が女だからって容赦しねぇかんな?」
凄みをきかせた声で恐喝された少女は無表情のままその言葉を無視していた
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- 10 : 2016/10/27(木) 22:17:26 :
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ジン「このままギリギリまで上空へ!」
セレナ「プラフスキー粒子残量に気をつけてください!急激なスピード変化で通常より多く消費しています」
セレナ(一体何を考えて・・・)
ジン「ここで全て打ち落とす!」
セレナ「!?そんな場所からではとても狙いも付けられませんよ!?」
ジン「このリボルバー・ビームマグナムなら・・・」
猛烈なスピード上空へたどり着いた白い機体はその身を翻し遥か下の地上へ拳銃のような形状をした武器を構えた
「あいつが新入りだぁ!」
「やっちまえ!」
地上からこちらが発見されているとわかる野次が飛んで来たがジンはそれをものともしなかった
ジン「一発目ぇ!」
拳銃の先から武器の大きさからは想像も出来ないような太さの赤いビームが打ち出される
「そんな遅いデカブツにやられるかよぉ!」
距離が遠すぎたのかそのビームは目視で確認してから避けるには簡単過ぎた
セレナ(・・・やっぱりバカなの!?)
ジン「俺の本気は、ここからだ!」
ビームが今にもわらわらと白い機体に向かって来るモビルスーツの集団を通り過ぎようとした瞬間、異変が起こった
「な、うわぁぁあぁぁぁ!」
「何だ!?何が起こってる!」
「おい・・・俺たち10機くらいで突撃してたんだよな・・・?」
「何で・・・何でもう3機しか残ってないんだよぉぉぉぉぉぉぉ!?」
セレナ「これは・・・」
目の前の光景を前にして、殆どの者が唖然とする中一人だけニヤニヤと静かに笑っていた
ジン「俺はいつだってガンプラ作りは本気だからな」
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- 11 : 2016/10/27(木) 22:37:14 :
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先兵「打ち抜きます!」
大将「おう、やっちまえ」
華奢な黒い機体が大物を構える
バイザーが光を反射し、その奥のアイカメラが鋭く白い機体を見据える
それはその黒い機体を駆る少女の目も同じだった
________________________
ジン「残りに3機に止めの・・・
「二発目ぇ!「下がって!」
ジン「ッ!?」
気迫に負けてジンは機体を後ろに下がらせる
セレナ(あれ・・・今私、レーダーにも反応なんて無かったのに)
「なんだぁ?腰が引けてるぞ、ただのこけおどしk
下から打ち出された細い光線がジンを襲おうとした機体の一機を貫き白い機体の目の前を通り過ぎる
そこはジンの白い機体が直前まで居た場所にピンポイントで狙撃されていた
_____________________
参謀「おかしい!」
大将「外したか、役立たずが」
先兵(!?そんなハズ・・・)
参謀「先兵の肩を持つ訳じゃありゃあしませんがこれはおかしいのです!あっしの計算では確実にあの白いのを打ち落とすハズだったのに」
大将「ああん?お前がそういうなら・・・一体・・・」
________________
一連の出来事を観客席で観ていたいかにも大金持ちだと強調するような服装の男が、独り言を呟いた
???「そうか、彼女もまたガンプラバトル・・・いや、プラフスキー粒子に適応した存在という事か」
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- 12 : 2016/10/28(金) 17:24:04 :
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騒ぎを聞きつけたかのように、そこへ全速力で向かうモビルスーツが一機
「問おう!貴殿が新入りか!」
ジン「今度は何だ・・・」
問いが聞こえたと思った瞬間、目の前には手足の細いまるで戦国時代の武将が被る兜のような頭部のモビルスーツが空中で静止していた
セレナ「その機体・・・ブシドー・ボーイ!」
ジン「なんだその面白そうな名前は!」
「ブシドー・ボーイが来ただと!」
「ったくなんだよこんな時に!」
ブシドー・ボーイ「君たちは邪魔だ!私はそこの騎士に用がある」
「騎士ぃ?」
ブシドー・ボーイ「そう、この真っ白に輝く甲冑のようなボディ!仮面を被ったような頭部!背中に見られるビームサーベル!」
ジン「いやぁSDガンダムの奴を参考にしたんだけどここまでわかってくれるとは・・・嬉しいなぁ」
セレナ「そんな事言ってる場合じゃありません!その人は今この国の頂点に最も近い既に選ばれた3組の一角・・・」
ブシドー・ボーイ「そこの2機はいつまでここにいる?、これは決闘の申し込みだ・・・去れ、去らぬのなら・・・」
「ひっ・・・
ブシドー・ボーイが台詞を言い終わった直後、ジンの機体を囲んでいた2機はパーツ事に綺麗にバラバラになった
セレナ「別名、『神速のブシドー』なんですよ!」
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- 13 : 2016/10/30(日) 15:20:42 :
- ジン「早い!」
ブシドー・ボーイ「はっはっはっはっは!どうした、こんな所で戦意喪失か騎士(ナイト)よ!」
挑発するように高速でナイトユニコーンの周りを飛ぶブシドーの機体に対して、ジンは迷っていた
セレナ「逃げましょう、今は分が悪い相手です!」
ジン「でも・・・俺は・・・俺は最強に・・・」
ジン「あの人にまた面と向かって会う為に!」
「忘れなければきっとまた会える」
その言葉はジンの脳裏に深く刻み込まれた生きる原動力だった
そしてそれは、彼を強くし続け進化する
ジン「リボルバー・ビームマグナム!」
先程の軍勢に撃ったように飛び交うブシドーの機体の残像に向けて赤いビームを放つ
ブシドー・ボーイ「フッ・・・」
ブシドーはそれをスレスレの所でかわしながら反撃に出ようとする
それは、ジンの狙い通りだった
ジン「よし!」
セレナ「危ない!」
ブシドーの機体がナイトユニコーンの目の前まで迫っていた
ジン「何だって!」
慌てて腰からビームサーベルを引き抜き、ブシドーの両手に構えるビームサーベルに合わせる
ビーム同士のぶつかり合う音よりも大きな声でブシドーが語りかけてきた
ブシドー・ボーイ「良い反応だ・・・それと一つ忠告をしておこう」
ジン(まさか・・・あんな遠くから見破られてたのか)
ブシドー・ボーイ「武士に二度とと同じ手は通用しない・・・私は目がいいんだ、すぐにわかったよ・・・あれは特殊加工された言わばビームの束だ。それが機体が近くに迫ると拡散するようになっている・・・ならばそうなる前に接近すれば問題は無いという訳だ」
ジン「そっちの武士道とは相性が悪いか・・・でも!」
ジンはブシドーのサーベルを受け止めている方とは違う腕でリボルバー・ビームマグナムの引き金を引いた
ブシドー・ボーイ「フンッ!」
それを見たブシドーがまた高速で回避運動を始める
ジン「速すぎて追いつかない!」
マグナムを乱射するが、一つもブシドーには当たらない
ブシドー・ボーイ「威勢が良いな!だがこれこそ当たらなければどうということは無いという状況だな!」
そう言いながらブシドーはジンのナイトユニコーンの背後に回り込んだ
ブシドー・ボーイ「少年!君の成長を楽しみにしているぞ!」
二本のビームサーベルがナイトユニコーンの背後に突き刺さらんとした時、そのビームサーベルの刀身が何かに引っかかり行く手を阻んだ
ブシドー・ボーイ「何!?」
ジン「騎士ユニコーン三種の神器・・・
「幻影のビームマント!」
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- 14 : 2016/11/06(日) 17:28:57 :
- ビームサーベルとの接触部分から広がる光る粒子が一枚の布のようにはためいて見える
ブシドー・ボーイ「バックパックの突起はビームサーベルでは無かったのか!?」
マントの上の端は今まで白い突起だった物が円形に変形してそこから粒子を放出していた
ジン「俺の機体は全てが本気の特別製だからな!」
しかしその直後にナイトユニコーンの機体全体が軋むような感覚がジンを襲った
ジン「なっ・・・思ったよりパワーが高すぎる・・・」
ジン(急いで作りすぎたのも原因か?)
セレナ「機体各所にレッドサインが出ています!このままでは・・・」
その様子にブシドー・ボーイは少し残念そうに呟いた
ブシドー・ボーイ「そちらの方もまだ未熟だったか・・・だが情けなど必要無い、このまま押し切らせて貰う・・・」
ブシドー・ボーイの機体の後ろから二本の刃が姿を見せた
ジン「二本でも精一杯なのに・・・四本腕なんて!」
その二本の刃がマントにぶつかる前に、ジンはまた一つ奥の手を使った
ジン「キャストオフ!」
ナイトユニコーンの各パーツの外装が吹き飛びブシドーの機体に直撃する
ブシドー・ボーイ「なんと・・・これが貴殿の・・・真の姿・・・」
全体的に武骨でまさに鎧を着て仮面を被った騎士ような見た目だったシルエットから一変し、その白い機体はとても華奢な造形をしていた
そして目立つのはまだ他にパーツを連結させたり建設(ビルド)する余地を残しているように見える所々の穴や剥き出しの関節だった
その名も・・・
ジン「鎧騎士ユニコーンガンダム改め、ビルドユニコーンガンダム・・・見参!」
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- 15 : 2016/11/12(土) 17:29:04 :
- ブシドー・ボーイ「先程が重装甲に包まれた甲冑の姿と見るならば、こちらはまるでフェンシングの選手のような身軽な形態という訳か」
ジン「フェイスオープン!放熱とプラフスキー粒子の放出を限界まで引き上げる、微調整と管理は君に任せた」
セレナ「え!?あ、はい!」
ジン「奴の機体を一突きで仕留める、それが限界だ・・・セレナは機体の向きを変える時に出る無駄な粒子の消費を抑えて欲しい」
セレナ「実戦での経験はあまりありませんが、善処します」
セレナの返事を聞いたジンが手元を素早く動かすとビルドユニコーンの頭部に『目』がはっきりと現れ、全体から粒子と蒸気が噴き出す
ブシドーの目にそれが確認された時には、既にビルドユニコーンがブシドーの機体の周りを先程のブシドーと同じように高速で螺旋状に回転していた
ブシドー・ボーイ(私の技を見抜かれた・・・?いやあれは高速で移動する機体としては基本的な戦術、遠心力を乗せた一撃を叩き込む準備段階・・・問題はそれが飛び出るタイミング!)
ジン「持ってくれよ・・・ビルドユニコーン!」
よく見ると機体のあちこちから電気のような物は走っている
ブシドー・ボーイ(やはりまだ未完成な部分が目立つ・・・ん?これは使えるか!?)
ブシドーがビルドユニコーンを注視していると機体を走る電気に異変が起こった
その直後、ビルドユニコーンは向きを変え突進して来た
ジン「でやぁぁぁ!」
それを見てブシドーの機体は身を引いて回避する
ブシドー・ボーイ(やはり・・・正々堂々の戦いとは言えないが私はあの騎士の癖を見抜いたぞ・・・大きく電気が走る時は不可がかかっている証拠、つまり私に突進する合図となっている)
ブシドー・ボーイ「しかし・・・」
再び機体の周りを飛び回るビルドユニコーンの姿を見てブシドーが呟く
ブシドー・ボーイ「私としては万全な姿のお前が良かった、というのはわがままかな?」
ジン「くらえ!」
電気がほとばしり、突進の構えが見える
ブシドー・ボーイ「フンッ!」
突進してくる機体をまた引いて避け、今度は後ろから突きをブシドーは入れた
しかし、それは空を切ることとなる
ブシドー・ボーイ「くっ!?」
ジン「その瞬間を待ってたんだぁぁぁ!」
身をくるりと回転させ、ビルドユニコーンはブシドーの前に向き直り構えたビームサーベルを突きつける
それは遠心力の乗っていた攻撃を捨ててまで出したビルドユニコーンの本当の最後の一手だった
ブシドー・ボーイ「トランザム!」
ブシドーの機体が赤く光り、その場から今までの3倍は速いスピードで遠ざかる
ジン「やっぱりまだ持ってたんだな・・・隠し技」
ブシドー・ボーイ「驚いたよ、やはり君には敬意すらも凌駕する愛着を感じる」
「制限時間になりました、バトルを強制終了します」
ブシドー・ボーイ「ふむ、もうそんな時間か・・・まあ私はそんな愛を感じる相手であっても負けることはプライドが許さないのでね。またいつかこの続きをしよう」
ジン「・・・」
ブシドー「この私と、この『スサノ-09』の本気でその時は戦うことにする。それまでに機体を完成させておくことだな、少年」
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- 16 : 2016/11/17(木) 20:45:32 :
- ガンプラの性能は、主に機体に備わったギミックと操縦者の意思によって形成される
過去にはそれによって数々の奇跡とも呼べる現象をガンプラファイターは生み出してきた
時にはフィールド一面を木々の生い茂る場所から開けた花々の香り漂う美しい空間に変えたり
筐体の領域を超えた範囲をプラフスキー粒子によってバトル空間へ変異させる等
果てには他には解析すら不可能にも思える独自の技や機構を備えたガンプラ創りだしたりもした
やがてそれはある研究者の手によってほぼ完全に制御するシステムとして生まれ変わる
心堂財閥の創始者であり、このプラフスキーアンダーランドの考案者でもある『彼』はあの『白い機体』にそのシステムを更に上へ昇華させることの出来る可能性を感じていた
???「あの少年なら・・・私の『たった一つの孤独な願い』を叶えてくれるのだろうか」
『彼』の見つめる先には・・・
???「この、『オーバースクランブルガンダム』は彼に託す事になるかもしれないな」
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- 17 : 2016/11/27(日) 22:33:59 :
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セレナ(あんな無茶な戦闘をしてる人に雇って貰ってるのは・・・この先不安かもしれない・・・)
ジン「あのさ・・・」
酷く浮かない声色で呟かれた言葉で、セレナは全てを察した
セレナ(もしかして、よっぽどあの戦いでブシドーを倒せなかったのがショックだったのかな・・・少しはフォローしてあげないと私の財布にかかわるかもなぁ・・・よし)
セレナ「先程の戦闘はかなり危なっかしい所が多々見られましたが「そうなんだよ」
セレナ「は・・・?」
ジン「キャストオフ、それにリボルバー・ビーム・マグナム・・・派手だったろ」
セレナ「はぁ」
ジン「あれで損傷もパーツの消費も派手過ぎてさっきのバトルの報酬はほぼ無くなりそうなんだ・・・」
セレナ「へ?」
ジン「お前は俺の報酬の一部をしっかり貰ってるはずだ・・・だから・・・」
セレナ「ん?」
セレナ(嫌な予感が・・・)
ジン「お金貸してくれ」
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- 18 : 2016/11/27(日) 22:54:35 :
- セレナは全てを察せ無かった
<プラフスキーアンダーランド:商店街>
ジン「なんでこんないっぱい露店が・・・」
セレナ「ここは管理者がGPPでプラモを始め生活必需品を引換えてくれるというだけでなく個人の取引を行う場所としても最も人の多い場所ですから、自然とこんな感じになりました」
ジン「それで『商店街』か」
ジン「それにしても意地でも俺と極力会わないつもりか」
セレナは実際にジンと向かい合って喋っている訳では無い
ジンは端末を片手に通信でアンダーランド内を案内して貰っていた
セレナ「・・・そんなことより、私のGPPを倍にして返すという話ですが私は信用していませんので」
ジン「な、じゃあなんでここに案内したんだよ!」
セレナ「私はパーツが欲しいなら案内すると言ったんです」
ジン「まさかタダでパーツが・・・」
セレナ「ええ、タダです」
ジン「なら条件があるはずだ・・・何か絶対裏があるに決まってる」
セレナ「当然・・・そろそろ入口が見えるはずですよ」
ジン「これは・・・」
見えるのはエレベーターの扉と複数の張り紙だった
『この先心意気無き者入るべからず』
『関係者以外の一切の記録の出来る物の持ち込みは禁止とする』
『アニャたんマルちゃんグッズ販売中』
『心意気守れぬ者は追放及び処刑とする』
ジン「・・・帰っていいかな
セレナ「(私の財政が危なくなるから)ダメです」
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