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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品は執筆を終了しています。

前世と今世の間で ミカアニ百合注意!!!! 合作

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  1. 1 : : 2016/09/28(水) 20:49:34
    こんにちは!*か弱い乙女*wです!
    今回はエレミカSSで人気のeremika好きの小5さんとの合作をさせて頂きます!

    内容は二人とも大好きなミカアニのGLSSとなっております。なので苦手な人は見るのをあんまりおすすめしません。

    ⚠️注意

    ・GL注意!!!!
    ・荒らしホントに禁止!あったら非表示にします
    ・性描写やグロテスクな表現を含む可能性あります!!!!

    ・合作のため不定期更新

    以上の事がご理解頂ける方のみご覧下さい!!!!


    んじゃいってみよー。
  2. 5 : : 2016/09/28(水) 21:39:48
    ミカサ「……どうして…?」


    アニ「」


    ミカサ「……酷いよ……私を置いて行かないで……」ポロポロ


    アニ「」


    ミカサ「アニぃ……!
    ……なんか……言ってよ……!!」


    アニ「」


    ミカサ「っ……、アニ……‼︎
    アニぃぃぃ!!!」




    私はミカサ・アッカーマン。

    今日、私の大好きだった彼が死んだ。

    もう……、立ち直れないかもしれない…

    神様がいるのなら、お願いします。

    どうか…、どうかこのまま、

    アニと私の縁を切らないでーーーー!




  3. 11 : : 2016/09/28(水) 21:53:56
    おk。


    アニ…また、遊園地行こうよ!

    また……海遊館…行こうよ!

    アニといったとこ……また行こうよぉ…



    アニ「」


    ミカサ「……っく…」


    私を…置いて行かないで………
  4. 13 : : 2016/09/28(水) 21:59:19
    >>11
    海遊館!?大阪!?
    あそこでジンベエザメのぬいぐるみ買った(どうでもいい

    期待です
  5. 14 : : 2016/09/28(水) 22:00:47
    >>13
    あ、私も大昔に買った(((
    期待ありがとうございます!
  6. 15 : : 2016/09/28(水) 22:18:30
    ミカサ「うっ……うわぁぁぁ‼︎‼︎アニ…!アニぃぃ‼︎‼︎‼︎
    なんで……私を置いて……
    バカ!アニのバカぁぁ……‼︎‼︎‼︎」


    やっとの思いで自宅に帰った私は、アニとの写真で埋めつくされた部屋で、
    ついに泣き崩れた。


    声がどれだけ枯れても、喉がどれだけ渇いても、この気持ちは、寂しさは和らがない。




    視界が涙でぼやけて良く見えない。

    なのにアニの笑顔は見える。


    きっと、頭が覚えてるのかな?




    両親を突然の事故で失って落ち込んでる私に、過度な詮索はせず寄り添ってくれた彼。

    彼がいたから、立ち直れたんだと思う。


    それなのに……、彼は逝ってしまった。

    もう私に寄り添ってくれる人はいない…。


    両親の死で、私は痛い程教えられたことがある。

    《死んだ人は何があっても戻って来ない。》

    ……アニも言ってたっけ。


    彼も確か、幼い頃に少し年の離れた弟を亡くしている。




    ならもう、戻って来てなんて言わない。


    私の願いはただ一つ。






    生まれ変わっても、彼と…アニ・レオンハートと出会えますようにーーーー。






  7. 19 : : 2016/09/29(木) 17:22:58
    頑張れ
  8. 20 : : 2016/09/29(木) 17:42:22
    >>19
    あっりがとうございます‼︎‼︎‼︎
  9. 21 : : 2016/09/29(木) 17:52:07
    2000年後ーー

    私はミカサ・アッカーマン。

    って言っても、2000年前に言ったけ。

    もう、私は15歳になりました。

    今でも彼……アニ・レオンハートを探しています。

    15年間探しているのにまだ会ってない。

    もうそろそろ会っても良い頃だと思うんだけどなぁ…。

    神様……アニと、合わせて下さいっ………
  10. 24 : : 2016/09/29(木) 17:54:11
    期待
  11. 25 : : 2016/09/29(木) 17:57:42
    お、進んでるねぇ〜
    期待っ
  12. 26 : : 2016/09/29(木) 17:59:46
    私は今受験生。

    アニとは会いたいけど……今会ってしまったら、ちょっと大変かなぁ…。

    良いや!勉強もするし、アニとお出かけもする!

    って、まだ会ってないんだけどね!

    もし…、アニがいたら、前世と同じ年齢なのかなぁ。

    同じって事は、一個上か。

    高1?なのかな?

    ミカサ「…」ポロポロ

    あれ……アニのこと考えてると、涙が……

    泣いてちゃ、ダメだよね!

    泣いてたら、アニに言われそうだから……。

    『泣いてないで、シャキッとする!」
  13. 27 : : 2016/09/29(木) 18:00:13
    >>24>>25
    ありがとうございます!
  14. 28 : : 2016/09/29(木) 18:03:31
    >>24>>25
    ありがとうございます!頑張るッス‼︎
  15. 31 : : 2016/09/29(木) 18:36:28
    アニを探す為にも、成績は安定させて塾行きは阻止しなきゃ……‼︎


    私は自分の頬をパァン!と叩いて、目の前に広がるテキストに取り掛かった。



    でも、勉強は嫌いなわけではない。
    まぁ好きでも無いけど……


    最初は嫌いだった勉強も、アニがよく教えてくれた。

    アニは教えるのも上手くて、私の成績はいつも右上がりだった。




    今ではそれもいい思い出だ。

    そのおかげもあって、最近、ついに学年トップにまで登り詰めることが出来た。


    『そりゃあ習うのだって2度目だから…』

    アニならそう言うだろうけど、そこは目を瞑って欲しい……!!!




    そんな中で、この間三者面談があった。

    ウチのクラスの担任は、中三の担当が多くて、高校にも詳しい方だった。


    そして勿論聞かれるのは志望校。

    生まれてこのかたアニのことしか考えてなかったような私に、そんなのある訳なかったけど。

    そのことを伝えると先生は少し固まって。


    「この学校なんてどうですか?少し頑張る必要はあると思いますが、アッカーマンさんの成績なら十分行けると思いますよ。」


    とパンフレットを差し出してきた。


    ミカサ「……え、進撃高校ですか…?」


    進撃高校といえば、偏差値64の難関校だ。


    私の隣に座っていた母さんは口角を上げたまま固まっていた。(目は凄いことになっていた。)


    でもその学校は部活や行事の種類が豊富で、行けるなら行ってみたいと思った。


    とはいえその日からは想像以上に勉強漬けの日々になってしまったけど。







  16. 33 : : 2016/09/29(木) 20:35:51
    学校で勉強…
    家に帰って勉強…

    進撃校に入ると決めてから、覚悟はしてたけどここまでとは……

    お母さんは応援してくれているし、期待に応えなくちゃ!

    今は勉強して…勉強が落ち着いたらアニを探す。

    とにかく今は……

    勉強だ!!!




    ぱ、ぱす…
  17. 34 : : 2016/09/29(木) 21:31:38
    そしてやってきた運命の日。

    って言っても、試験は2週間前に終わったから、今日は合格発表なんだけど。


    だけど試験より、ずっと緊張する……!

    きっと試験は集中するからだろうな…。






    ミカサ「……」


    進撃高校のグラウンドで、大きな掲示板を見つめて、自分の名前を探す。


    ミカサ母「……」


    母さんも真剣な様子だ。




    受験番号は、1632。


    周りからは歓喜の声や無言で背を向けて立ち去る様子も見られる。



    ありますように……!!



    そう思いながら、番号と名前で詰まった紙に目を凝らす。



    左上から順番に見て行ったけど、もう一番右端の下から5番目の名前に差し掛かっていた。

    未だに、私の名前が見つからない。



    ミカサ「……」


    もう無いかも……。

    そう思うと、目には涙が溜まる。



    そして私がセーターの袖で涙を拭った時だった。



    ミカサ母「あっ…、あった……!!
    あったわよミカサ‼︎おめでとう!!」



    母さんが隣で叫んで、肩をバシバシ叩いてきた。



    ミカサ「本当……!?」



    ミカサ母「ほらほら!」


    母さんが指したのは一番右端の下から3番目の名前。


    確かにそこには、ミカサ・アッカーマンと書かれていた。



    ミカサ「ぅっ……」


    嬉しいはずなのに、目から涙が溢れ出した。

    これが、嬉し涙と言うやつか。

    今ならよく分かる。



    ミカサ母「じゃっ、今日はご馳走作らなきゃねぇ」


    母さんはそう言いながら、手袋をはめた手と手をパンパンと叩いて、向かいの駐車場に停めている車に向かった。



    ミカサ「うん!!」



    頬を涙で濡らしながら、私はなんだか信じられなくて、振り返ってもう一度自分の名前を確認した。



    1632 ミカサ・アッカーマン



    でも間違いは無かった。

    そこには確かに私の名前が書いていた。



    ミカサ「……え?」



    だけどその喜びは突然の出来事とそれへの戸惑いで一瞬かき消された。



    私の名前の二つ下。

    つまり、一番最後の合格者。






    1634 アニ・レオンハート







  18. 37 : : 2016/09/29(木) 21:47:30
    ミカサ「?!」


    疲れてるんだよね、うん。


    私は目を擦りもう一度見た。


    1632 アニ・レオンハート


    ミカサ母「何してんの?行くわよー!」


    ミカサ「うぅっ……」ポロポロ


    ミカサ母「何よ、まだ泣いてるの?そんなに嬉しかったのね!」


    ミカサ「嬉しいよ……!嬉しいんだよ、私…!!」


    やっと……




    やっと見つけた……




    私の探してた人……
  19. 42 : : 2016/09/29(木) 22:00:03
    ボフッ!

    家に帰った私は、部屋に入るなりベッドにダイブした。


    ミカサ「……」


    1人だから当たり前なんだけど、訪れる沈黙。


    この沈黙の間、私の気持ちはついに爆発した。


    アニに…、アニに会える……‼︎‼︎



    ミカサ「やっ……たぁぁぁぁぁぁぁ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」



    私はこれ以上出せないくらいの大声でそう叫んで、脚をバタバタさせた。



    ガチャ


    するとドアが開いた。


    ミカサ母「ちょっと何?」



    ミカサ「ごめんなさい」




    怒られた。



  20. 44 : : 2016/09/29(木) 22:07:52
    こんな時に……


    こんな時に叫びの壺があれば……!!



    この前amazonで見て、くだらねって思ったけどこういう時に必要なのか、叫びの壺…!!



    私の頭は喜びで一杯だった。



    進撃校に合格できた事。



    もう、勉強しなくて良い事。



    何より……



    アニに会える事!!!



    私は改めて叫びの壺が欲しいと思った。
  21. 48 : : 2016/09/29(木) 22:19:28
    4月6日。ついにこの日がやってきた……‼︎‼︎


    アニに会える日!

    ……いや、入学式。

    一応難関の進撃高校の学生になるんだから、ここは気を引き締めていかないと。



    ……でもアニに会えるのは嬉しい‼︎‼︎




    にしても…、アニも合格者ってことは、進撃高校に行くんだよね?

    あー相変わらず頭良いなぁ…‼︎‼︎




    これからは、毎日会えるんだよね!

    じゃあとりあえずプリクラ撮って、海遊館も行って、遊園地も行って、ラウンド◯ンも行って……、勿論勉強も教えて貰わないと付いていけないだろうし、あとはあとはー、


    ミカサ母「ミカサァ!早く行くわよ!」


    ミカサ「はっ、はぁい!」


    なんかいつもより高い声が出た気がする。



    母さんの車の中で、始終にやけっぱなしの私。


    母さんは「よっぽど入学出来るのが嬉しいのねー」

    なぁんて言ってたけど、もっと嬉しいことが私を待ってる!!


    学校の前の大きな桜の木の前で下ろしてもらって、校門を跳んで入った。


    ああ!楽しみだなぁ……‼︎‼︎



  22. 54 : : 2016/09/30(金) 21:02:45
    私はゆっくりと辺りを見渡す。


    中学の時とは違う緊張感。


    前までとは違う、新しい世界。


    新しい生活をスタートさせる第一歩。


    今日から、全てが変わる!


    前に…、進めるんだ!


    望んでた事が……、待ってるんだ!


    そう思い、私の高校生活が始まった。
  23. 58 : : 2016/10/01(土) 17:04:22
    入学式の前に、とりあえず教室に集合するらしい。

    掲示板に貼り出されたクラス分けの表によると、私は3組だった。



    ミカサ「…ここか」



    教室の前に立つと、とてもドキドキする。



    クラスメイトと仲良く出来るかとか、勉強にはついていけるのかとか…



    ミカサ「…ふう。」


    私は短く息を吐いて、背筋を伸ばした。


    そして教室のドアを開けたーーーーー






  24. 60 : : 2016/10/01(土) 18:32:03
    ここが…



    ここが新しい教室……



    この教室で青春するんだ…



    みんなで泣きあって、
    笑い合って、
    時には喧嘩して、

    恋して……



    私は教室中を見渡した。



    だけど、金髪で小柄な……



    アニは居なかった。



    あ、アニのクラスどこか見るの忘れてた…。



    まぁ、いずれ来るでしょ。



    万が一…このクラスじゃ無かったとしても、会えるし……



    と、私が席に座ろうとすると女の子が一人……声を掛けてきた。
  25. 63 : : 2016/10/03(月) 13:35:53
    「ちょっと、悪いけどそこ私の席なんだよ。あんたの席はここ。」


    そう言って彼女が叩いたのは隣の席。



    ミカサ「えっ?」



    「教室のドアに席順表が貼ってあるだろ。ちゃんと見てないのかい?」



    突然の出来事に目をぱちくりさせる私に、彼女は笑って言った。


    ミカサ「ご、ごめんなさい!
    緊張してよく見てなくて……」


    多分とんだドジっ子だとか思われたんだろうなー……。



    「まぁ良いんだけど……
    私の左隣は中学の時から煩くて有名な男だ。あんたの学力は知らないけど、絶対集中出来なくなるよ」



    私が鞄ごと退いた席に、彼女は本を片手に座った。



    ミカサ「……私の為に、代わってくれるの?」


    「別に。だってこれが本当の席順だからさ。」



    ミカサ「……ありがとう」



    【優しい】。それが彼女への第一印象だった。




    ミカサ「私、は…、ミカサ・アッカーマン。宜しく」




    「……私はアニ・レオンハート。
    まぁ宜しくね」







  26. 66 : : 2016/10/03(月) 16:57:38
    ミカサ「?!」



    アニ「じゃ。頑張りなよ」



    そう言い、彼女は本を読み始めた。



    私は声が出なかった。



    でも、嬉しさと同時に疑問が浮かんできた。



    『彼女は……アニは私の事を覚えてないのだろうか?』



    アニは前世と同じ容姿だった。



    勿論私もだった。



    そうすると、覚えてないということになるのだろう。



    ミカサ(まぁ、いつか思い出してくれるよ!絶対!!)
  27. 68 : : 2016/10/03(月) 20:36:54
    とはいえ、やっぱり不安は大きい。



    もし、本当に覚えていなかったら?


    あの楽しかった日々は、もう思い出になってしまうの?



    そんな…、やだよ……


    またアニと一緒に笑い合いたい…




    ミカサ「……ぅっ…」


    そんなことを考えていると、目から涙が溢れ落ちた。




    だけど、私みたいに前世の事を覚えている人間の方が何倍も少ないんだから、否定は出来ないよね……。



    喜べる答えを探せば探すほど、悲しい答えが溢れ返ってしまう。



    ミカサ「どうしたらいいの……」



    涙でぼやける目で時計を見ると、
    時刻は既に夜中の三時を過ぎていた。




  28. 69 : : 2016/10/03(月) 20:53:21
    ミカサ「……」


    時計の針は、7と6のところ。


    でも、私にはそんなのどうでも良かった。





    ミカサ「……」



    私の頬は、濡れていた。






    アニの、夢を見た…から。




    アニが、私のことを忘れたまま、斜め前の席にいる容姿端麗、成績優秀の男の子に恋をした。


    私の大好きだった彼は、もういない。


    昔は、私にだけ見せてくれたとびっきりの笑顔。
    私だけが知っていた、アニの弱点。


    そんなのが、他の男の子にどんどん知れていくーーーー……。




    だけどアニは、私を親友という名の友達としか見てくれない。


    私の気持ちなんて知らないんだ。

    アニにとって私は、他のクラスメートよりもちょっとだけ仲の良い友達。



    そして最後、アニの幸せを願った私はーーーーーー




    そこで、目が覚めた。

    なんとなく先は分かった。


    ミカサ「それは…、ダメだな……。」


    絶対そんなことは嫌‼︎‼︎


    だったら答えはひとつしかない。



    ミカサ「ゼッッッタイ思い出させてやるんだから!」



    私はいつもより少し大きな声でいうと、気合を入れる時にはいつもするように顔をパァン!と叩いて、高校生活第1日目をスタートさせた。


    いざ、戦場へーーーー……‼︎






  29. 71 : : 2016/10/03(月) 21:56:13
    ミカサ「アニ、おはよう!」



    アニ「あぁ、おはよ」



    ミカサ「改めて宜しくね!」



    アニ「うん。よろしく」



    よし!緊張したけど、挨拶できた!




    アニは変わらず、本を読んでいた。




    アニって前世から本好きだよね。




    確か、ミステリー系とかよく読んでたはずだけど……。




    ミカサ「…」チラ




    やっぱり!




    好きだねぇ、ホント。




    私は恋愛系しか読まないからなぁ…。




    恋愛系の映画とか誘って、呆れ顔されながらも見に行ったこともあったよね。




    やっぱり、アニは優しいんだな。



    アニ「ふぅ…」



    ミカサ「読み終わったの?」



    アニ「うん」



    ミカサ「そうなんだ。本好きなんだね」



    アニ「大好き。家にもいっぱいあるんだよ」



    ミカサ「私は本あんまり読まないなぁ。何か良い本あったら教えてよ!」



    アニ「勿論。じゃあ、早速…」



    アニ「今読んでたこの本、すごくおすすめ。」



    ミカサ「ありがとう!すぐ返すね!」



    アニ「良いよ。いつでも」



    ミカサ「ありがとう!」



    アニの趣味の話で盛り上がった!



    これで気が合う子って思われたかな。



    …って言うか、まだ気付かないなんてやばいじゃん。



    ……相当頑張らなくちゃ…。
  30. 73 : : 2016/10/03(月) 22:16:47
    アニ「それで?」



    ミカサ「え?」



    アニ「…何か用があるから話しかけてきたんじゃないの?」



    ミカサ「いや、まぁえっと」


    用があるっちゃあるんだけど……



    ミカサ「そんなことはないよ」


    今する話じゃないしね。


    アニ「……」


    ミカサ「……何?」



    アニ「別に。
    ただ用も無いのに話しかけられた事なんて無かったからってだけ。」


    ミカサ「ごめん、迷惑だった?」



    これで【うん】って言われたら、私死んじゃうでしょ。

    なんで聞いたのよ私のバカ!



    アニ「……そうでも無いよ。全然。」



    ミカサ「話す理由がいるなら……、


    《仲良くなりたい》ってのじゃダメかな?」




    アニに否定されて調子に乗った……。

    私の悪いクセだ。



    アニ「そ、んなこと無い。
    その、」



    「嬉しかっただけ。」



    アニはそっぽを向いてボソッと言った。



    だけどそれは、初対面だと思ってるからだもんね。


    私は貴女が思ってるよりもずっと、ずーーーっと貴女の事を知ってるんだよ。

    そして、誰よりもあなたが好きだったーーー……。





  31. 77 : : 2016/10/05(水) 21:09:17
    ミカサ「あ、そうだ。この前本貸してくれたでしょ?だから、私もおすすめの持って来たんだよ!」

    つ『前世の記憶がある少女』

    ふふん♪どや!



    アニ「ありがt…っつ……」



    ミカサ「ど、どうしたの?!」



    アニ「ちょっと頭がズキっとなって…」



    ミカサ「大丈夫?保健室行く…?」



    アニ「大丈夫。もう、痛くないから……」



    ミカサ「そう?また痛かったら言ってね。」



    アニ「ん、ありがと…」



    これは……
  32. 78 : : 2016/10/05(水) 21:12:20
    効果ありなのか?



    すぐ思い出してくれると良いんだけど……



    私は貴女に早く思い出して欲しいだけなの…



    私だって、私なりに色々試してるんだから………



    でもこれは効果あるんだよね?!



    …って、アニにしか分かんないんだけどねっ!



    はぁ……
  33. 83 : : 2016/10/05(水) 21:38:11
    アニ「それにしても、前世だなんて面白いもの読むんだねミカサ」


    ミカサ「私はアニと違って、ファンタジーとか好きだからね」


    アニ「…そう。」




    ファンタジー。

    前世のアニは、嫌いとまでは行かずとも好きでは無かったなぁ。


    今もそうなのかな?

    女の子になって、ちょっとくらい変わってるところがあるかもしれない。


    ミカサ「…アニは、自分の前世ってなんだと思う?」


    アニ「え…?」



    こういうとき、女の子なら大半がする会話。


    《自分の前世ってなんだと思う?》


    これで、アニがどのくらい覚えてるのかとか分かるハズ‼︎

    我ながらナイスアイデア‼︎‼︎



    アニ「私の…前世…」


    ミカサ「私はね、今と変わらない感じの女の子だったの。名前も一緒。」



    私のを伝えてみる。
    そうすれば、効果はきっと絶大‼︎‼︎







    アニ「私…はーーーー」







    ミカサ「……」






    その時。

    バァン‼︎‼︎‼︎


    ミカサ「?!」


    アニの左隣の男子が、椅子と机を倒した音だった。


    ミカサ「びっくりした……」


    アニ「大丈夫かい?」



    結構大きな舌打ちをしたあとだったけど、アニはすかさず私に聞いてくれた。


    きっと、優しいところは変わってない。



    ミカサ「うん、ありがとう」


    アニ「コイツのとなりに座るほど不幸はことは無いよ。
    毎日のようにこうなるのさ。」



    私が答えると、アニは隣で『イテテテテ…』と言っていた男子を横目に、そう話した。



    ミカサ「それで、話の続きなんだけど。」




    ゴホン、と咳払いをしたあと、私はアニに向き直った。



    アニ「ああ、何の話だったっけ?」



    ミカサ「アニの前世。」




    アニ「私の前世はねーーー。」





    ミカサ「……」


    ゴクン…。

    唾液を飲んだ音が、こんなにハッキリと聞こえたのは生まれて初めてだった。




    アニ「……なん、だったかな……。」





    ミカサ「え?」






    さっき言おうとしていたことを忘れたのか、前世はなんだったのか、どっちに対しての言葉だったかは分からない。



    とはいえ、少なからず私は酷い絶望感と、椅子と机を倒した男子への恨みを胸に帰宅したっていうのは、言うまでもない。






  34. 85 : : 2016/10/05(水) 21:52:20
    私は家に帰るなり、パソコンを開いた。



    調べたいことがあるから。



    前世の記憶を取り戻す方法|


    前世の記憶を取り戻|


    前世の記|






    うーん…



    前世の記憶を思い出す方法|



    検索っと…。



    ふむふむ。



    私は暫くパソコンと睨めっこしていた。
  35. 86 : : 2016/10/05(水) 21:54:59
    調べた結果、人間は夢で思い出すことが多いらしい。



    私はどうだったか覚えてないけど。



    アニも寝ている間に思い出すことなどあるのだろうか…



    夢 検索…っと、



    あーぁ。今日はずっと調べなきゃなぁ…
  36. 89 : : 2016/10/06(木) 21:29:07
    おっ!
    しばらくきてない間に展開がっ
  37. 90 : : 2016/10/06(木) 21:39:40
    >>89
    でもこの時点でコメントが90越えってことは、まだまだ延びますよこの合作はww
  38. 92 : : 2016/10/06(木) 21:48:16
    ミカサ「……」


    寝れない。


    PCと睨めっこし過ぎた……。




    はぁ…



    結局、あの睨めっこで有力な情報は得られなかった。



    脳が気になっていることが夢になるーー



    そんなの私だって知ってるよー……



    アニが言ってたもん。




    ってことは、私がどうしようと、アニが前世の事を気にならない限り、この話に進展は無いって事でしょ。




    有力な情報どころじゃないじゃん。




    ミカサ「……はぁ……」


    つまりは、私がいかに前世を気にならせられるかってこと。



    実力の問題だな…




    そんな実力、生きてて使う人なんて世界で数えるぐらいしかいないだろうね。



    その中の一人になれるなんて……



    ミカサ「……チッ」




    光栄ですよ神様
  39. 96 : : 2016/10/09(日) 11:38:58
    ーーー次の日

    ミカサ「アニ、おはよう!」



    アニ「おはよ〜」



    ミカサ「いつも早いね!」



    アニ「うん。家に居るより学校で本読む方が良いからね」



    ミカサ「そうなんだ。…あっ、もう、あの本読んだ?」



    アニ「うん、半分位読んだ。そんなに前世って思い出せないもの?」



    ミカサ「そ、そうなのかなぁ〜?」



    アニ「……この前ミカサ、前世の記憶があるって言ってたでしょ?」



    アニ「それって……、私と関係あったりする……?」
  40. 100 : : 2016/10/09(日) 18:19:38
    ミカサ「……え?」



    アニ「……。いや、いい。今のは忘れて。」



    アニはそういうと、またいつも通り本を読み始めた。



    ミカサ「ある、よ」



    私の言葉に、アニは読んでいた本を伏せて勢いよく振り向いた。




    ミカサ「あるよ、私と、関係。」




    アニ「ウソ…でしょ……!?」




    ミカサ「関係大有りなんだから!
    責任持って思い出してアニ‼︎‼︎‼︎」




    アニ「……」



    アニ「…うん。」






    彼女は大人しく頷いていた。




    そして次の日、私は重要な事を知った。





  41. 104 : : 2016/10/09(日) 18:52:04
    アニ「私……、思い出したかもしれない」



    教室に入り、突然言われた事。



    ミカサ「?!本当…?」



    アニ「……うん。少ししか思い出せてないけど。」



    ミカサ「……どんな事を思い出したの?」



    聞くのが怖かった。



    最初に印象に残った事を最初に思い出すハズだから。



    アニにとって、印象に残っているのは私と以前から知り合っていた事、



    私と恋人だった事、



    私が____


























    私がいる目の前で命を引き取った事。



    その事だと思う。



    アニ「私達……、知り合ってたんだね」



    アニ「以前から…… 恋人だったんだねっ」



    そう言うとアニは泣き出していた。



    私の頬にも温かいものが通った。



    アニ「だからあの時泣いてたんだよね…、ごめん。本当にごめん!私は馬鹿だよ……っ、大馬鹿だよ!」



    アニは泣き崩れた。
  42. 107 : : 2016/10/09(日) 19:42:44
    アニ「ずっと…、何かが足りないって思ってた……。なんか、昔はもっと楽しくて、守りたいものがあったんじゃないかって……。
    でもそれがまさか、前世のことだなんて思ってもなかった……!」



    ミカサ「……うん。」




    私を抱きしめ、泣きながらアニは話した。

    ずっと、何かを後悔してたんだって。




    アニ「ほんとに……
    ほんとにごめんねミカサ……‼︎
    ずっと、1人で私を探してくれてたの……!?」




    ミカサ「……やっと…会えたね。」




    努めて笑顔でそう言った。


    もちろん本心だけど、突然の出来事に驚きがあったから。



    アニ「……きっと私は、ミカサを守れなかったことに後悔してたんだと思う。」


    ミカサ「うん……」



    アニ「それでやっと会えたのに、なのに…、ずっと友達だと思ってた……!
    ほんとにごめんね……‼︎‼︎」



    ミカサ「いいの……、アニが思い出してくれたから!」



    私がそういうと、アニは私から体を離して、涙を拭った。



    そして最高の笑顔で言ってくれた。


    アニ「その、女になっちゃったけど……、



















    また、私と付き合ってくれますか?」






  43. 109 : : 2016/10/09(日) 20:10:56
    ミカサ「女の子だろうと関係ない。あなたと逢えたから……」



    そう…関係ない。



    ミカサ「勿論、よろしくお願いします」



    これはクラスのみんなが居る前で出来事。



    つまりみんなはこの瞬間を見ていた。



    ぱちぱちぱちぱち



    「おめでとー」



    「女同士だよ。すごい…」



    気づくと歓声が上がっていた。



    アニ「あ、、、」



    ミカサ「教室だったね」



    ミカサ「ち、違うとこ行こっか…」



    アニ「うん……!」



    ー屋上ー

    ミカサ「思い出したっていうのも、少しだけなんだよね」



    アニ「うん……」



    ミカサ「そっか…」



    アニ「ミカサ、」



    ミカサ「何?」



    アニ「前世の出来事……、教えてくれない?」
  44. 113 : : 2016/10/09(日) 21:09:39
    ミカサ「……。
    私達が出会ったのは、11月の半ばあたりだったと思う。
    その日、私の両親が事故で亡くなっちゃってね、病院で2人の死に顔を見た帰り、私は大雨なのに傘も持ってなくて。
    だからってうちに帰る気分にもなれなくて、橋の上から川を見てたの。

    その時に現れたのが、貴女だったの。アニ。」



    アニ「……」



    ーーーーー
    ーーー




    アニ『……あんた、傘もささずに何してんの?』




    突然雨が止んだと思ったら、アニが私を傘に入れてくれてた。


    いや、正しくは私にさしてくれてた。
    だって貴方は濡れてたから。



    ミカサ『え……?』



    アニ『いや、こんな大雨の中橋の上で泣いてるなんて、只事じゃねえだろ』



    ミカサ『……両親を、亡くしちゃって…。』



    アニ『……そう、か…。その、悪い。』



    ミカサ『いえ……突然だったから、余計悲しいっていうか…』




    きっと、誰かに話したかったの。
    私には、兄弟も親しい親戚も居なかったから。



    アニ『……俺も昔、弟を亡くした。』



    ミカサ『…弟さんを?』



    アニ『あぁ。そん時、俺は小5…だったかな。少し歳は離れてたけど、仲は良かった。
    秋にしては寒過ぎた日、台風で氾濫した川に溺れたんだ。

    ……たった5年の人生を、アイツもまた突然終えた。』



    声こそ変わらなかったけど、その横顔はとても悲しげだったのを覚えている。



    アニ『まぁ…、小5とはいえまだ幼かった俺にとって、【死】ってのはよく分かんなかった。けど、死者は何があっても戻ってこねぇんだなぁー…とは身をもって知ったな。』




    ミカサ『死者は何があっても戻ってこない……』



    私には残酷すぎる言葉だった。

    きっと、経験のあるアニが言ったから余計に。




    アニ『…名前は?』




    ミカサ『…私の?』




    アニ『当たり前だろ、俺だって自分の名前ぐらい知ってるっての』



    ミカサ『私はミカサ。ミカサ・アッカーマン。』




    アニ『俺はアニ・レオンハート。宜しくな。』




    なんだか、心がとても軽くなった。




    ミカサ『はっくしょんっ!』



    アニ『あーあー!風邪引いてんじゃねえか!早く帰って風呂入れ!』




    アニはそういうと、私の頭をぐしゃぐしゃっと乱暴に撫でて、傘を押し付けて帰ろうとした。



    アニ『……!!』



    それを私は、引き止めた。




    ミカサ『……帰り……たくない……。』




    アニ『……生憎お金は持ってない。
    さっき後輩と飲みに行った時に使った。』



    ミカサ『……』



    アニ『だから、うちでも良いか?』




  45. 115 : : 2016/10/10(月) 07:14:42
    アニは私を引っ張り、アニの家まで連れて行った。



    アニ『ほら、さっさと風呂入ってあったまれ』



    ミカサ『ありが…と、う…』



    アニ『着替えはすまんがそのままにしてくれ』



    ミカサ『良い…』
    ーーーーーーーーー
    ーーーーーーー
    ーーーーー


    アニ「え、待って」



    ミカサ「何?」



    アニ「私、その時覗いてないよね」



    ミカサ「勿論。逆にあなたの性格で覗こうとすると思う?」



    アニ「……思わない」



    ミカサ「じゃ、続けるよ」

    ーーーーーーーーー

    ーーーーーーーー

    ーーーーー

    ミカサ『お風呂、上がったよ』



    アニ『温まったか?』



    ミカサ『ええ。色々ありがとう。』



    アニ『いいよ』



    ミカサ『…何で、あの時私を助けてくれたの?』



    アニ『何で…、何でだろうなぁ…』



    アニ『うまくは言えないけど、俺と同じように見えたかたら、かもしれない』



    ミカサ『同じ…?』



    アニ『ところでお前、何歳だ?』



    ミカサ『15歳』



    アニ『そうなのか。俺は16歳だ!』



    ミカサ『この世界は残酷だ…』



    アニ『あぁ?何だよそれ』



    アニはそう言い、笑った。



    アニ『俺は年下の方がいいけどな』



    ミカサ(そしてとても美しい…///)
  46. 117 : : 2016/10/10(月) 08:02:54
    面白い展開になってきターーーwwwww
  47. 118 : : 2016/10/10(月) 08:54:04
    >>116
    ミカサの名言うまいこと使ってんじゃねぇwwwww

    >>117
    でしょでしょーwww
  48. 120 : : 2016/10/10(月) 09:46:24
    ミカサ『では、そろそろ失礼する…』


    私はもう一度「ありがとう」と言って、ドアノブに手を掛けた。



    アニ『……待てよ』



    次は私が引き止められた。




    アニ『…これから、どうするつもりだ?
    どうせまだ、大人しく家には帰らねぇだろ』




    ミカサ『……』




    どうせ。
    その言葉で、私はもう貴方には何も隠せないんだと悟った。




    アニ『俺、も…、弟が死んだ時は、「家に帰ってもどうせ楽しくない」とか、「帰りたくない」とかいっぱい思ったもんだ。』



    ミカサ『……』



    アニ『人は、人が死ぬと家に帰りたくなくなる。それが大切な人であればあるほどな。』



    大切な人ーーーーー
    それは家族?

    だとしたら、家は家族を思い出すから?



    アニ『なんでだろーな。』



    アニは優しく微笑んだ。



    ミカサ『…だけど、貴方に迷惑を掛ける訳にはーーー』


    アニ『迷惑?
    いや、弟の話をした後に1人はちょっと…嫌。
    お前の所為で思い出したんだから、責任とれよ』



    ミカサ『責、任…』


    アニ『そう、責任』



    ミカサ『……うん。』


    素直に「責任を取る」とは言わなかった。
    けど、「責任は取らない」とも言わなかった。



    アニ『よし、そうと決まれば悲しい事はとりあえず忘れろ!
    そうすれば、勝手に楽しくなるって!』



    ミカサ『うん!』



    アニ『昔、俺が好きだった本に、こう書いてあった。

    「人生とは、オセロみたいなもの」

    だってな。』



    ミカサ『オセロ?』



    悲しい事も嬉しい事もあるってこと?



    アニ『いや、違うな。
    たった一枚の白で、黒はひっくり返るってことだ。』



    ミカサ『ひっくり返る…』



    アニ『おうっ!だから、今日はその黒を俺がひっくり返してやる!』




    今日一番の笑顔だった。

    その時からかもしれない。


    私が、貴方を好きになったのは。





  49. 122 : : 2016/10/10(月) 17:29:28
    ミカサ「……みたいな感じ」



    アニ「え、その後は?」



    ミカサ「敢えて言わない。」



    アニ「なんで?!一番気になるじゃん!」



    ミカサ「…じゃあ、教えよう」








    ミカサ『あの、泊めてもらって悪いので夕ご飯は作らせて』



    アニ『ん、助かる』



    ミカサ『何がいい?』



    アニ『なんでも良い』



    ミカサ『いちばん難しいんだけど、その答え』



    アニ『冷蔵庫の中にあるので作ったら?』



    ミカサ『おっけ。』



    人の家の冷蔵庫開けるのって凄く緊張するな……



    オープン!



    …あ、以外と普通。



    ジャガイモ…、人参…、カレーにしようかな?



    カレールーが無い…



    肉じゃがで良いかな?



    男の人に手料理を振る舞うのなんて初めて……



    美味しく作らなくっちゃ!
  50. 123 : : 2016/10/10(月) 17:29:40
    ぱっすんごれらい
  51. 124 : : 2016/10/10(月) 17:49:50
    期待
    支援
  52. 125 : : 2016/10/10(月) 17:51:52
    >>124
    あっりがとうございます!!
  53. 126 : : 2016/10/10(月) 18:12:09
    >>123
    シュベちゃんさりげに古い☆ww

    >>124
    あっりがとうございます!((心からの感謝
  54. 127 : : 2016/10/10(月) 18:38:35
    ミカサ「ではここから、ミカサの20分くっきんぐ〜♪」



    アニ「いい。肉じゃがの作り方ぐらい知ってる。ミカサより上手く作れるハズ。
    しかも20分て長い。」



    ミカサ「」



    ーーーーー
    ーーー




    アニ『……肉じゃが昨日も食った』


    ミカサ『ウソでしょ……⁈』



    アニ『まぁいいけど。
    どうせ俺のより美味い。』




    ミカサ『保証は出来かねます……』




    アニ『……』パク



    ミカサ『……どう?』




    アニ『…………うん、ダイジョブ食べれる。』




    えぇ……

    ダイジョブ食べれるってことは、美味しくは無いんでしょーが!



    ミカサ『ごめん、料理ってあんまりしなくて……』




    アニ『別に。食べれるし。』



    そこで張り合われても何か違う。




    アニ『毎日親の作った飯食ってんだろ?』




    ミカサ『……うん。』




    アニ『ならまぁそうなる。だから気にすんな。』




    そう言われて気が付いた。

    アニは、マンションで一人暮らしだった。


    考えれば確かに、家族がいる家に濡れた女を連れて帰ろうとは思わないだろう。




    だけど…、高1の男子ってもう一人暮らしするの?
    仮に高2だとしても…バイトがいいところじゃない?



    ミカサ『あのさ、答えたく無いならいいんだけど…その…、アニ、ご両親やご家族は?』



    アニ『……』


    アニの肉じゃがを食べる手が、一瞬止まった。



    ミカサ『ごめん……』



    アニ『いや……』



    そういってアニは、また肉じゃがを食べ始めた。




    ミカサ『……』


    やばい……なんか気まずくなっちゃった…




    アニ『ミカサは食べねーの?』


    ミカサ『え?』



    アニ『肉じゃが。晩御飯、食ってねぇだろ?』



    ミカサ『……じゃあ、食べよう…かな…』



    アニ『おう、食え食え!』




    お言葉に甘えて、私も一緒に食べることにした。


    ミカサ『……』パク


    ……。



    ミカサ『……。』



    食べれる。


    それ以上でもそれ以下でも無い……。




    アニ『……親は』




    私が微妙な顔になっていたであろう時、突然アニが話し出した。



    アニ『…母さんは、外国で暮らしてると思う。』



    ミカサ『思う?』




    外国で暮らしてるってのも勿論気になった。けど、思うっていう不確信的な言葉の方が、私は引っかかった。



    アニ『多分、どっかの男と豪遊してんじゃね?』



    ミカサ『……』


    どっかの男。つまりお父さんではない。


    アニ『親父は……

    どこにいんだろうなぁ……。』



    ミカサ『そんな……』



    生まれて初めて、私は幸せだと思った。

    お父さんもお母さんも死んじゃったけど、最後まで…、最期まで私を大切に思ってくれた。



    私はこんなにも、幸せだったーーー。





    アニ『……まぁ…、だったらなんだよって話なんだけどな。
    それでもおれはこうして生きてきけてる訳だし、いようがいまいが一緒だ。』



    こんなにも悲しそうに笑う人を、私は見たことがあった?


    こんなにも、悲しげに【嗤う】人も。









  55. 130 : : 2016/10/10(月) 19:16:51
    アニ『御馳走様』



    ミカサ『御馳走様でした』



    ミカサ『ごめんね、こんなのしか作れなくて』



    アニ『いい。俺だっていつも手抜きだから』



    じゃあ、これも手抜きなのね!



    ミカサ『洗うから、さげるよ』



    アニ『おう。』



    ミカサ『お風呂、入って来たら?』



    アニ『そうする』



    アニがお風呂入ってる間に掃除でもしよっかな。



    部屋 ピカピカ



    う…、何でこんなに綺麗なの……



    潔癖性…的な?



    アニって本当に完璧なんだね…



    そんな人に恋…していいのかな……
  56. 134 : : 2016/10/10(月) 20:20:03
    アニ「ちょっと待ってよ、なんで出会って初日ではや同棲みたいなことになってんの?」



    ミカサ「あなたはとても手の早い人だった///」

    アニ「言い方!!」




    ーーーーー
    ーーー




    アニ『……何してんの?』




    ミカサ『机に突っ伏しております』



    アニ『いやそれは見たら分かるけど』




    ミカサ『アニが完璧過ぎるからでしょ?!』



    アニ『お前…話の順序って知ってるか?』




    ミカサ『知ってるよ!
    アニが完璧過ぎるから、こんな私が好きになっても良いのかって悩んでるんだよ!!!!!』



    アニ『……?!///」




    ミカサ『……あっ……』




    あああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!





  57. 137 : : 2016/10/10(月) 20:52:35
    私バカァ?!



    何で言っちゃうのよ!!



    アニ『あんたバカァ?!/////』



    ミカサ『ご、ごめんなさい…』



    アニ『ったく///』



    アニ『普通、会って数時間で好きになる?!』



    もう、いいや。



    全てぶつけよう!!



    ミカサ『そうよ。私はアニのことが好きなのよ!って言うか考えて見なさいよ、びしょ濡れになっている私を拾って、家に連れて帰ってくれて!
    おまけに完璧で!好きにならない女子なんていないよ!!!』



    アニ『え、何で逆ギレされてんの……』



    アニ『はぁ、分かったから、考えるから、黙って』



    ミカサ『ご、ごめんなさい…』
  58. 142 : : 2016/10/11(火) 16:56:23
    アニ『その、あんたの気持ちは嬉しい。けどーー』




    【けど】

    その二文字で、もう続きには期待出来ないと思った。



    ミカサ『…ごめん……なさい…。』




    空気は肉じゃが以上にまずかった。



    私はなんでいつも、ろくなことが出来ないんだろう……




    アニ『明日からでもいいか?』



    ミカサ『え……?』



    なんで明日…なの?



    アニ『悲しい事があった日をスタートにするより、明日、楽しい日をスタートさせる方が良い。』





    ミカサ『うん……
    うん……!!』




    こんなに素敵な事を言えるなんて、この人はきっと…いや、絶対に優しい人だ。

    私はそう確信した。





  59. 144 : : 2016/10/12(水) 16:39:08
    アニ『取り敢えず、今日は泊まれ』



    アニ『そして、明日に備えてもう寝ろ』



    ミカサ『えぇ…?!流石に泊まるのは……』



    アニ『明日からなんだろ?』



    ミカサ『え、何が……?』



    アニ『つ、付き合うのだよ……///」



    か、かわいい……



    ミカサ『ふふ、じゃあ泊まる!』



    アニ『おう!最初からそうしろ!』



    アニ『ただ、ベットが一つしかないからどっちかが布団敷いて寝ることになるが、良いか?』



    ミカサ『一緒に寝るんじゃないの…?』



    アニ『は、はぁ?!流石にそれは……』



    ミカサ『アニ……』



    アニ『?』



    ミカサ『お願い!!』エコーエコーエコー



    アニ(一瞬で心を撃ち抜かれたでござる…)



    アニ『はぁ、分かったよ!』



    ミカサ『やっほーい!』(・8・)
  60. 146 : : 2016/10/12(水) 20:32:56
    アニ「あんたの方が手早いじゃん」


    ミカサ「……。それでね、」



    ーーーーー
    ーーー




    ミカサ『…狭い……』



    普通に横で並んで寝られるかと思いきや、背中をくっ付け無いと寝られない。



    アニ『五月蝿え。誰だ一緒に寝るっつったのは』



    ミカサ『…そうだけど……』



    だってまさかシングルベッドだとは思わないじゃん!



    アニ『バカ。うちは一人暮らしでダブルベッド使うほど経済的な余裕はねぇ』




    心読まれてるし…





    大体、好きな人と背中合わせで寝るなんて誰が出来るのよ!?




    少なくとも、私は出来ないから!
    恥ずかし過ぎる!!



    出来る人がいたら、それはきっと幼馴染みとか、よくて親友とかが良いとこね!



    いや、それでも緊張するでしょ!?




    それなのになぁんで男はこんなに気楽かなぁ??



    こっちの身にもなってよ!




    アニ『…すぅ……』



    ミカサ『え?』




    そんな事を考えながら百面相してる間に、背中からはアニの寝息が伝わってきた。


    寝るの、早く無い?




    そう思って、幸い私の視界に入る時計を見ると、時刻は既に12時を回っていた。



    ベッドに入ったのが確か…11時くらい?

    ヤだ…私1時間も百面相してたっての⁉︎



    ミカサ『…はぁ……』




    今日は、たぶん今後の人生でも無い程に忙しかった気がする。


    両親が死んで、彼氏が出来て…



    悲しい事と、嬉しい事が入り混じった、とっても忙しい日。だった。



    思い返せば、すごく複雑な気持ちになる。




    でも、順番がもし逆だったら?


    彼氏が出来てから、両親が死んでしまってたら?



    こうしてアニと背中合わせでいる今も、こんなに嬉しくなかったかもしれない。




    そういう意味では、お父さんとお母さんには感謝したいと思う。


    きっと彼らは、天国へ行っても、私の最大かつ最強の味方でいてくれるだろう。



  61. 147 : : 2016/10/12(水) 20:42:20
    まぁ、正確に言えば昨日の出来事…。


    もう過去の事。




    ミカサ『あ。』




    そこで私は気がついた。




    12時を回ったってことは、私たちもう付き合ってるって事でいいのかな?

    良いんだよね?




    ミカサ『…ふふっ……』



    そう考えると、口角は上がる一方で下げられない。


    この嬉しさを誰かに伝えたくて仕方ない。




    ミカサ『…アニ!私たち、もう彼氏と彼女なんだよ!』




    だから、隣で寝てるアニを起こさないように、小さな声で言った。




    返事はきっと、私が寝て起きてから。




    の、ハズなのに。




    アニ『…そうだな。』




    アニはそう言うと、最小限の動きでこちらを向き、私を引き寄せておでこにキスをした。




    ミカサ『〜〜〜〜〜?!///』




    アニ『おやすみ。』



    すると何事もなかったかのように、またあっちを向いて寝てしまった。






    アニのバカ!!!
    なんでこうして、あなたをもっと好きにさせるような事しか出来ないの?!




  62. 149 : : 2016/10/13(木) 19:33:24
    アニ「私すごい……」



    ミカサ「うん。すごいと思う。」

    ーーーーー
    ーーー


    ミカサ パチ



    時計 6時



    もうこんな時間か………



    アニは、まだ寝てるし…



    そうだ、美味しい朝ごはん作って驚かせよう!



    ふふふ、私の味方、クッ○パッド!!



    これさえあれば何でもできるのだ!



    うーん、フレンチトーストなんていいかもなぁ……








    アニ パチ



    時計 6時30分



    アニ『? なんかいい匂いする……』



    ミカサ『あ、おはよう!アニ!』



    アニ『おはよー』



    ミカサ『見て見て!朝からFrench toast作ったんだよ!』



    アニ『うん、フレンチトーストな。なんでそんなに発音いいんだよ……』



    ミカサ『いいから、食べてみて』



    アニ『………美味しい』



    ミカサ『やった!』



    アニ『ミカサにしては』



    ミカサ『酷い!』



    アニ『…そうだ、今日、どっか行こうぜ』



    ミカサ『どこか?』



    ど、どこかって………



    そ、それって………



    で、デート........!



    ミカサ『どこ行くの?』



    アニ『う〜ん……』



    流石アニ。



    悩んでる姿までカッコいいなんて……



    アニ『…! デパート』



    ミカサ『うん!』



    アニ『じゃ、10時くらいから行くか』



    ミカサ『分かった』



    アニ『なぁ……、ミカサ』



    ミカサ『何?』



    アニ『俺といっしょに……住まねぇ……?』
  63. 150 : : 2016/10/13(木) 19:39:03
    ミカサ『?!』



    な、な、な、な、何言って…



    ミカサ『アニ、本気…?』



    アニ『あぁ、俺は本気だ。まぁ、ミカサがいければ、だけどな』



    ミカサ『ぜ、是非!』



    アニ『良かった!じゃあ、俺ん家で良いか?その……ミカサって一軒家だろ…?一人じゃ心配だし、な』



    ミカサ『………ありがと』



    アニ『明日にでも、ミカサん家売りに行こっか』



    ミカサ『……うん』
  64. 155 : : 2016/10/13(木) 21:51:22
    キャラ崩壊注意って書いとけ
    既にキャラの原型留めてないから
  65. 156 : : 2016/10/13(木) 21:58:36
    アニ「…私もアンタに引けを取らず手が早いね」


    ミカサ「でしょでしょ」


    ーーーーー
    ーーー




    アニ『なんか欲しいもんあったら言えよー』



    デパートのエスカレーターに乗りながら、アニが言った。



    ミカサ『買ってくれるの?』


    アニ『まぁ金銭的には大丈夫だ。
    けど買うもんあるか?』


    ミカサ『あるよ!ちょうどスカートが欲しかったの!』



    そう言いながら、私はエスカレーターを下りてアニの手を引く。



    アニ『ここに売ってんのか?』




    立ち止まったのは、私が最近気に入っているお店。




    ミカサ『そうだよ!』



    アニ『ふーん…、ま好きなヤツ買えよ』




    素っ気ない人……。


    でもまぁいいや。

    この際好きなヤツかってもーらお!




    ミカサ『ねぇ!この緑のどう?似合う?』


    アニ『いいんじゃねぇ?』



    ミカサ『あーでもこっちもいいなぁ。
    赤も可愛いよね?』



    アニ『おぅ』



    ミカサ『一番売れてるのは青かー……』



    迷うなぁ……


    あの水玉のも可愛いし……

    でも最近のトレンドはストライプなんだよなぁー…




    ミカサ『ねぇ!どれが良いと思う?!』


    私は選びに選んだ5着のスカートを長椅子に並べて、アニに意見を求めた。



    アニ『えー……
    どれでもいいんじゃね?』



    それなのにアニと来たらダルそぉーに首を傾げてそう言うだけ。



    ミカサ『ちょっと!真剣に選んでよ!
    今から合わせるから、よく見て決めてね!?』



    アニ『えぇー……』



    先ずは最近流行りのストライプ。


    ミカサ『ねぇ!見て!』


    アニ『……うーん…』



    じゃあ青?



    ミカサ『どう?』


    アニ『あー……』




    赤?


    アニ『……えぇ……』




    水玉?


    アニ『……』



    じゃあ最後は私のお気に入り!


    ミカサ『これでどうだ!?』


    下になるにつれ色が薄くなっていく緑!



    アニ『……それでいいんじゃねぇか?』



    っ!


    ミカサ『ちょっと!真剣に見てよ!!
    買ってくれるんでしょ?!責任持ってよ!』



    あっ……
    つい叫んじゃった…



    みんながこっちを見てる…
    視線が痛い……



    アニ『そー言われてもなぁ……』



    アニは渋い顔をして頰を掻いた。



    アニ『だって選べって言われてもお前全部似合ってるし、スカートより楽しそうなお前の方が可愛いから決めらんねぇよ…』




    はっ……!?

    ミカサ『はぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎⁉︎///』



    さっきより大きな声で叫んだ私の周りで、アニの言葉を聞いたのか高校生くらいの女の子達がザワザワし始めた。



    ミカサ『〜〜〜//////』



    アニめ……!!




    アニ『……?どうした?』






    無自覚かぁぁぁぁ!!!???








  66. 159 : : 2016/10/14(金) 18:36:14
    ミカサ『はっ早く決めないといけないから/// どう思う?』



    アニ『えぇ?ミカサの好きなので良いよ……』



    ミカサ『私は優柔不断なの!』



    アニ『その緑ので良いじゃん』



    ミカサ『…じゃあ、これにする!』



    アニ『分かった分かった…、お会計するから早く持ってこい』



    ミカサ『はぁい!』



    アニ『やれやれ…』
  67. 161 : : 2016/10/14(金) 19:38:49
    期待‼︎二人共頑張れー‼︎
  68. 162 : : 2016/10/14(金) 19:47:27
    >>161
    ありがとうございまぁす!!
    頑張りまぁす!!
  69. 163 : : 2016/10/15(土) 20:08:13
    アニ『他になんか欲しいもんは?』



    お気に入りのお店の袋を持ってご機嫌な私に苦笑しつつも、アニが聞いてくれた。



    ミカサ『うーん……
    特に無い、かな。
    アニはなんかないの?』




    アニ『俺は別にねぇけど。』



    なぁんだ…

    好みが分かれば、もうちょっとアニのことも分かるかと思ったのに……




    アニ『それで?なんか見るか?それとも帰るか?』



    ミカサ『本屋さんに行きたい』



    アニ『本屋か!!いいなそれ!』





    凄い…クールなアニからは想像も出来ない程の満面の笑みだ……



    ミカサ『本…好きなの?』



    アニ『好きじゃねぇ。


    大好きだ。』






    なんだ。



    私と一緒じゃん。




  70. 165 : : 2016/10/15(土) 20:41:01
    ミカサ『本屋さんって何階だっけ?』



    アニ『2階だ!!ほら!早く行くぞ!』



    ミカサ『ちょ、ちょっと待ってぇ〜!』



    ー本屋ー

    アニ『よし!早く選ぶぞ、ミカサ!』



    ミカサ『わ…分かったから……、ちょっと待って…』



    アニ『わ、わりぃわりぃ…』



    ミカサ『もうっ!』







    アニ『よっし!無事に本も買えたことだし、帰るか!』



    ミカサ『うん!』



    アニ『…あ、ちょっと待て、ミカサに買いたいものがあるんだ』



    ミカサ『え?そうなの?』



    アニ『おう!ここにあるからちょっと待ってろ』



    ミカサ『わかった』


    ー五分後ー

    アニ『はい!』



    ミカサ『ありがとう!今見て良い?』



    アニ『おう!』



    ミカサ『これは……、マフラー?』



    アニ『俺に………巻かせてくれないか…?』



    ミカサ『…うん///』
  71. 167 : : 2016/10/15(土) 22:27:15
    翌日

    ミカサ『ん……』


    もう朝?

    7時半かー…




    ミカサ『……!』

    なんか物音がする。



    ミカサ『……』


    私は恐る恐る、音のするリビングへ足を運んだ。




    アニ『……おっ、おはよーミカサ』


    ミカサ『……何…してるの?』



    アニ『……何って…俺だって高校生だからな?』



    ミカサ『……学校行くの?!』


    アニ『ああ。でもまぁお前は無理すんなよ。』



    ミカサ『うん。』


    どうせ、今から出ても間に合わないしね。



    アニ『んじゃぁ俺、いってくっから』



    ミカサ『…いってらっしゃい。』


    アニ『朝飯は冷蔵庫に入ってるヨーグルトとか、そこにおいてある食パンとかで適当にしといてくれ』




    ミカサ『うん』



    アニ『じゃ。』



    バタン。
    ドアの音と共に、沈黙が訪れた。




    考えたら、暇だなぁ……。




    何しようかなー……





  72. 169 : : 2016/10/17(月) 17:58:11
    取り敢えず、朝ご飯食べて……



    ……勉強でもしようかなぁ…



    ーーーーー
    ーーー


    ミカサ『美味しかった〜』



    勉強、勉強っと……



    一応これでも受験生だし。



    この位しとかなくちゃいけないし!



    アニと同じ高校に入れたらなぁ……


    なんて。
  73. 171 : : 2016/10/18(火) 17:13:17
    アニ「……その話いる?」



    ミカサ「……」



    アニ「私が死ぬ前後あたりからでいいいよ」



    ミカサ「わかった」




    ーーーーー
    ーーー




    その日は雨が酷かった。


    というか、台風だった。


    暴風警報のせいで、学校も休み。



    私は一日中アニと過ごせる嬉しさで、少し浮かれてた。





    アニ『……っつーか、冷蔵庫の中なんもねぇんだよなー…
    学校終わったら食べて帰ろうと思ってたから』




    因みに、私もアニと同じ高校に入学した。

    結構急にレベルが上がったけど、特に行きたい学校も無かったしね。





    アニ『俺なんか買ってくるわ』




    ミカサ『危ないよ?』



    アニ『いや、お前が行くよりいいだろ』



    ミカサ『いやそうじゃなくて……』



    確かに私はドジだし、いらないものもいっぱい買って来ちゃうけど!



    アニ『それに、お前になんかあったら俺どうしたら良いんだよ』


    またそういうことを……!



    ミカサ『とっ、とにかくなんかないの?ラーメンとか…』
    アニ『ない。』



    ……聞いた私がバカだった。
    コイツは何があっても飯を作る男だ…!



    ミカサ『…じゃあ、冷蔵庫の中なにがあんの?』




    アニ『からし。』



    ミカサ『そんだけじゃないでしょ』



    アニ『玉ねぎと納豆』



    ミカサ『えぇ……』




    アニ『ってかお前が知ったところで何も作れねーだろーが』




    ミカサ『そうだけど……』



    アニ『じゃ俺いってくるな』



    ミカサ『待って!私も行くから!』




  74. 173 : : 2016/10/18(火) 17:26:38
    アニ『戸締りしっかりしとけよ!』



    ミカサ『……分かった』



    アニ『行ってきます』



    ミカサ『行ってらっしゃい!』



    アニだから大丈夫。



    その考えは間違っていた。


    ーーー
    ーー


    電話 prrrrrrr



    ミカサ『? 何だろう』



    急にかかってきた電話に少し戸惑いを見せながらも、私は受話器を取った。



    ミカサ『はい、レオンハートです』



    自分で言ってながらも、少し恥ずかしかった。



    ミカサ『…… え?』



    一瞬視界が真っ白になった。



    ありえない言葉が飛んで来たから。



    『アニさんが、交通事故で重症なんです!反撃病院まで早く来て下さい!』



    その人の喋り方からするに、結構危ない状態なんだろう。



    電話越しにでも伝わった。



    私はそこから、なにも言わず、ただただ反撃病院に走った_____。
  75. 176 : : 2016/10/18(火) 23:26:55
    アニ《それに、お前に何かあったら俺どうしたらいいんだよ》



    アニのバカ!

    貴方が怪我してどうすんのよ……!




    私こそ…どうしたらいいの……






    ミカサ『あのっ!レオンハートです!
    さっきアニのことでお電話頂いて…!』




    病院に着くなり私は、受付につく数歩前のところから声を出した。





    『レオンハート様?』




    これでも一応、足は速い。
    昔町内1の称号にも輝いた。



    だからまだ、アニのことは病院に広まってないんだろう。





    ミカサ『ええ!さっき事故にあって重症の、アニ・レオンハートです!!』




    自分で言うと、もうこの事を疑えなくなるようで辛かった。


    でも仕方ない。
    そうなれば、今はアニの生存を願おう。




    『レオンハート様ですね、少々お待ち下さい。』





    そういうと受付の女性は立ち上がって、向かって左側の壁に掛かっていた固定電話の受話器を取った。





    彼女は電話の隣にある表を見て、4桁の番号を押した。



    1634…



    私とアニが出会った特別な数字。


    この数字は、私とアニが別れる数字にもなってしまうのーーー?




  76. 178 : : 2016/10/19(水) 06:42:33
    >>175
    ずっと進撃してるままじゃダメなんだよ。ww
  77. 179 : : 2016/10/19(水) 06:51:43
    『こちらへどうぞ』



    私は看護師さんを追い抜く位のスピードで、歩いた。



    ……そして、アニがいる部屋へと案内された。



    『出来るだけ、手を尽くしたのですが……』



    ミカサ『嘘…、だよね?』


    『…………残念ながら…』



    ミカサ『そんなわけないでしょ、だって…、家を出る前はあんなに元気だったじゃない!』



    ミカサ『……どうして…?』



    アニ『』



    ミカサ『……酷いよ……私を置いて行かないで……』



    アニ『』



    ミカサ『アニぃ……!なんか……言ってよ……!!』



    アニ『』



    ミカサ『っ……、アニ……!!アニぃぃぃ!!!』
  78. 183 : : 2016/10/19(水) 21:16:59
    ミカサ『……』



    そう……



    ミカサ『……そっか…。貴方はもういないのね……。
    仕方…ないよね……。

    アニ、今までありがとう。
    最初で最後の、とっても素敵な彼だったよ…。

    ほんとにっ……、ありが、とう……!!
    うっ……愛、してるよ……!』



    チュッ…



    最初で最後のキスだった。


    アニは奥手だったから、いつかはしたいと思ってたけど、酷い……。


    こんなカタチでさせるなんて……




    アニの顔は、青白くて生気がなかった。



    あのアニがこんな顔をするなんて…。





    ミカサ『……。
    さようならアニ。

    また、会う日までーーーーー。』




    バタン。

    …悲しい音。






  79. 185 : : 2016/10/20(木) 17:43:27
    うるうるうるうるぅ。゚(゚´ω`゚)゚。
  80. 186 : : 2016/10/21(金) 16:51:09
    >>185
    だよね!うちも書きながら泣いてたよ……
  81. 187 : : 2016/10/21(金) 16:54:58
    アニ「……」



    ミカサ「…こんな感じ」



    アニ「……」



    ミカサ「アニ?」



    アニ「その時ミカサ、泣いてたんだよね」



    ミカサ「?…うん」



    アニ「よく...立ち直れることできたね」



    ミカサ「うーん、私は信じてたから!」



    アニ「何を?」



    ミカサ「貴女に……また会える事を!」
  82. 190 : : 2016/10/21(金) 22:30:24
    アニ「……」



    ミカサ「……」

    アニの真剣な青い瞳に、私はついそっぽを向いてしまった。


    というか、私達は隣同士に座ってたから、前を向いただけだったけど。




    ミカサ「……!!」

    …のハズなのに、何故か目の前にアニが現れて、私の唇に少し温かい感触。



    アニ「……ありがとう。」


    触れるだけのキスだった。


    彼女はそういって控えめに微笑むと、
    「ん〜!」
    と伸びをしながらどこかにいってしまった。





  83. 192 : : 2016/10/22(土) 06:57:04
    ミカサ「………」



    うん?



    キス?



    アニから?


    えっと……



    え?



    は?!



    ミカサ「………///」



    ゆ、夢が叶った……



    2000年越しの夢が……やっと……!



    ミカサ(今、会うのめっちゃ恥ずかしいじゃん!)



    そう思いながらも、アニがどんな風に接してくるのか、興味津々だった。
  84. 194 : : 2016/10/22(土) 14:10:22
    ー二週間後ー


    ミカサ「……」プクー




    あれから二週間たった。



    アニ「……どうしたの」


    ミカサ「べーつにー。」




    全てはアニのせい。





    アニ『……ありがとう。』





    あれ以来、彼女は何もしてくれない。


    ミカサ「……チッ」


    あのキスは何だったの?

    私をからかっただけ?


    ……とてもそんな雰囲気だったとは思えないけど。



    もちろん私だって簡単に引き下がったワケじゃない。



    何度も家に遊びに行かせてもらったし、勉強だって教えてもらったりした。



    それなのに進展0。




    ミカサ「なんでかなぁ?」




    何かあったっていいじゃん。


    家にまで行ったのに。



    家ってホラ、ね?



    ミカサ「……そうか!」



    アニは理性が強すぎるんだ!!



    ミカサ「ぅ…」


    そう思うと余計傷ついた。



    私はアニにとって、まだまだ理性を保てる相手?



    恋人って普通、理性を保てなくなるほどに好きな相手なんじゃないの?




    ミカサ「……ふん。」


    結構。

    ならアニ。
    貴女にはもっともっと、私の魅力に気付いて貰わなくちゃ。





  85. 196 : : 2016/10/23(日) 12:05:50
    ……と言ってもよく分からないから、調べないと。



    アニ「ミカサ、帰るよ」



    ミカサ「ごめん、私今日用事あるから早めに帰らなくちゃ…… ごめんね!」



    アニ「いいよ、バイバイ」



    ミカサ「ばいばい!」



    そう言い残し、私は大急ぎで本屋に向かった。



    ー本屋ー

    いい本が、あると良いんだけど…



    あ、これとか良いんじゃない?



    "彼に気づいてもらおう!女の子の魅力"



    これで良いかな…



    よく分からないし。
  86. 199 : : 2016/10/23(日) 13:30:58
    ーミカサ宅ー


    ミカサ「…えっと…?」ペラ


    ー作者ご挨拶ー


    ミカサ「…はいいや。」ペラ




    Point1

    まずは、なぜ彼氏が貴女の魅力に気付いてくれていないのかを考えてみましょう。


    貴女に魅力が無い?それとも奥手?もしや素っ気ない態度を取っている?



    ミカサ「……なに?あっちの味方に着くっていうの?」イラッ



    それを考えるには、まず自身と彼の性格や行動、日頃の態度を改めて振り返って。




    ミカサ「私の性格はー…、とにかく構ってほしい人?

    アニは……、クールビューティーしかないや」




    何か心当たりはありましたか?

    (考えてみたけどよく分からないって人は、P.18を見てね)



    ミカサ「…P.18……」



    考えてみたけどよく分からない!

    そんな貴女には、彼が貴女の魅力に気付いてくれない理由を幾つかご紹介しましょう。


    1.一番多いのは、とにかく構ってくれない!というヤツです。

    そもそも、構わないんだから貴女の魅力に気づくわけがない!!

    そうでしょう?




    ミカサ「ごもっともです」




    そういう人は大体、何かしらの構ってられない理由がある事があるはず。



    だって彼女だよ?好きでたまらないハズなのに。


    心当たりのあるそこの貴女!
    もしかして貴女の彼は、貴女が何をしても理性を保ってませんか?




    ミカサ「バレてる……」



    そこで、構ってられない理由ベスト5!



    1.遊び


    ミカサ「は」



    2.浮気(他に本命が)


    ミカサ「ふぁっ?!」



    3.遊びでも浮気でも無いけど好きでもない


    ミカサ「えっ…」




    4.は?いや告られたから付き合ってるだけだしwwwww



    ミカサ「告ってきたのはアニの方だ告ってきたのはアニの方だ告ってきたのはアニの方だ告ってきたのはアニの方だ…」



    5.カッコつけてるだけ



    ミカサ「アニはカッコなんてつけないよっ!」




    私の彼はそんなことしない!

    そう思ったでしょ?ね?ね??



    ミカサ「……ウザ…」



    でもね!!

    彼が貴女の魅力に気付いてくれないのには、彼女である貴女にも非はあるんです!!!!!!!



    ミカサ「……なによ…」



    それは禁断の四文字をしてないから…。

    ミカサ「禁断の…四文字…。」ゴクリ










    色仕掛け!!!




    貴女しました!?

    これをしてもダメなら理由は二つ!

    貴女の色仕掛けがヘタクソか、それとも彼氏が死んでるか!!!!



    やってない貴女!!!

    やってみなさい究極の方法です!!!



    ミカサ「」チーン…









  87. 202 : : 2016/10/23(日) 16:08:28
    (色仕掛けの方法がわからないって人はP.20を見てね)



    P.20…



    色仕掛けの簡単な方法!

    1 まずは上目遣い!これが出来ないと女子やっていけないよ!



    まじですか……



    ポイント
    上目遣いをした時睨まないようにね!



    2 ボディタッチは頻繁に!



    ボディタッチなんてアニにしたら怒られそう。



    3 聞き役になる女子は可愛いよ!



    聞き役ってアニの本の話を聞けば良いの??



    そのまま私はその本を読んでいた。



    ずっと?をつけてだけど。
  88. 204 : : 2016/10/23(日) 21:52:30
    ー翌日ー


    ミカサ「ふぅっ!」


    色仕掛け作戦初日!

    2日目が来ないように願いながら、私は教室のドアを開けた。




    ガラガラ…



    ミカサ「…!」


    いた。



    まずは上目遣いってヤツ。

    挨拶をする時にすると効果的…って書いてたな。



    ミカサ「アニ!おはy」


    待て待て待て待て待て!!!!!!!



    アニは確か153cm。



    ミカサ「私170あるだろ!!!!!!」




    アニ「……アンタ大丈夫?」



    ミカサ「大丈夫!!!だと思いたい!」



    アニ「そう…。大丈夫じゃないんだね」



    ミカサ「そんなことよりおはようアニ!!!!!!!」




    アニ「……おはよう」



    私のヤケクソの挨拶に顔を歪ませたけど、アニはおはよう返しをしてくれた。


    ああ、これは2日目来るな。



    アニ「……!!」



    ミカサ「大丈夫!?」



    直後、アニがまた顔を歪ませた。

    だけどそれは、さっき私の挨拶に驚いた時の感じじゃなかった。



    ミカサ「どこか痛いの……?」


    アニ「…いや……ただ頭痛がしただけ」



    ミカサ「無理しないでね。」



    アニ「うん。…ありがと」チラ




    ミカサ「……」


    ズッキュン


    アニが上目遣いだって!?


    いや本人はきっと無自覚だ。



    クソ、負けた。
    彼女が彼氏に負けるなんて……




    ミカサ「練習しよう。うん。」



    アニ「?」





  89. 207 : : 2016/10/24(月) 20:05:34
    ………取り敢えず次に移ろう。



    ボディタッチなんていつ、どのタイミングでするの?



    自分より身長が低い子を見ると、ナデナデしたくなってしまう、のは気のせいだろうか?



    ナデナデもボディタッチに入るのなら…



    ……さすがにダメだ、怒られる。



    ……これはダメだ、次。



    ミカサ「ねぇ、アニ。本のこと教えて?」

    アニ「…話せば長くなるんだけど…」

    ミカサ「…………なんとかなる」

    アニ「何?今の間は」



    キーンコーンカーンコーン


    アニ「……休み時間に話す」



    ミカサ「分かった……」



    チャイムの野郎めぇ…!!
  90. 209 : : 2016/10/24(月) 21:56:21
    ミカサ「…」グッタリ



    休み時間語ってくれたんだけど、やっぱり話し足りないらしく、放課後も付き合って今この状態です……



    本当に疲れたよ……



    どこかの誰かさんみたいに同じ事をタラタラ言ってるわけじゃないけど…


    うまく言えないけど疲れた。



    全部試してダメだったんだから、自分で考えるしかないじゃない…。



    やっぱり手料理なのかな……



    前世よりは作れるよ私。



    アニには劣るけど……、



    じゃあ今度家に誘わないとね!
  91. 211 : : 2016/10/26(水) 17:07:21
    アニ「急にどうしたの」


    ミカサ「だーかーらー、うちに来てよ!」


    アニ「なんで」


    ミカサ「いいからいいから!」





    ー30分後ー


    ミカサ「じゃーん!ここが私のい・え♪」


    アニ「……うん。」



    ミカサ「今日はー、手料理でも振る舞おうかなあと」



    アニ「そうなの?」



    ミカサ「そうなの!」



    どうやら前世の味は忘れてくれてるみたい……
    良かった……



    ミカサ「じゃっ、部屋で待っててねー」



    アニ「わかった」






  92. 212 : : 2016/10/26(水) 17:08:47
    ミカサ「さっ!」



    ここからが問題なんです。



    何作ろうかなぁ?



    肉じゃがrevenge?


    それとも新しいのにtry?



    ミカサ「どうしよーかなぁ〜?」




  93. 214 : : 2016/10/26(水) 18:08:17
    ミカサ「…そうだ、晩御飯一式全部作っちゃお〜♪」



    ……という訳で、肉じゃがrevenge。



    で、焼き魚とサラダにtry。


    部屋に小説いっぱい置いておいたし、アニは暇しないはず。


    サラダは簡単なんだけど、魚が上手くいくか不安……



    うん、まぁ、なんとかなる!



    ー30分後ー

    ミカサ「アニー!ご飯できたよ!」



    アニ「はいはい…」



    ミカサ「ジャン!」



    アニ「…これ全部ミカサが作ったの?」



    ミカサ「そうだよ!」



    アニ「ミカサって結構料理出来たりするんだね、意外」



    ミカサ「意外とは失礼な…!!」



    ミカサ「まぁ、良いから食べてみて」
  94. 216 : : 2016/10/26(水) 19:13:20
    アニ(パク)


    ミカサ「どうっ!?」



    アニ「…………うん。」




    ビミョーなのね?



    ミカサ「チッ」




    そうですよ!どーせ私の作る料理なんて所詮こんなもん…
    アニ「けど美味しい…」


    ミカサ「は?」


    けど?けどって何なの!?


    それはビミョーだけどどちらかと言えば美味しいってこと?

    それとも私がさっき舌打ちしたから気遣ってるの?



    アニ「なんか…アンタの愛を感じる」
    ミカサ「あい?」



    あい?愛?



    なるほどなるほど。

    一応!、
    ミカサ「愛情込めて作りましたので。」




    アニ「美味しいよ。」




    ミカサ「…うん。///」





    あぁもう!!

    女子になってもイケメンって何?!


    ほんっとムカつくんだから……!


    だけど……



    ミカサ「…大好き。」


    アニ「?」





  95. 218 : : 2016/10/26(水) 20:25:58
    はっ、


    ついつい声に……



    ミカサ「アニの家、今度行って良い?」



    アニ「良いよ。」



    ミカサ「アニってまた一人暮らしなの?」



    アニ「うん。高校に入る前からね」



    ミカサ「そうなんだ、寂しくないの?」



    アニ「全然寂しくない。寧ろ一人の方が楽でいいし」



    ミカサ「ふぅーん。私だったら寂しいけど…」



    アニ「……子供みたい」



    ミカサ「なっ…!まだ子供だもん!!」



    アニ「ふふっ…」



    ミカサ「ふんっ」



    まぁ、子供って言われてもおかしくないよね。



    私だし。



    自覚はあるよ。
  96. 220 : : 2016/10/27(木) 21:47:19
    ……。


    ミカサ「……子供みたいな人はキライ?」


    アニ「…別に。」



    ミカサ「良かった。」





    ……私は子供っぽい。

    だけど、アニは大人っぽすぎる。



    ミカサ「ふふっ……」


    なんだかとっても…


    とっても不思議だね。







  97. 221 : : 2016/10/27(木) 22:14:26
    アニ「…なら、明日にでもうちにおいでよ」



    ミカサ「え?いいの!?」



    アニ「うん」



    ……やっ……!
    ミカサ「たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」




  98. 223 : : 2016/10/28(金) 07:29:25
    ー翌日ー
    アニが言うにはここら辺なはずなんだけど…

    あ、ここか…!



    3階、3階…





    ピーンポーン

    アニ「…いらっしゃい」



    ミカサ「こ、こんにちは」



    アニ「何で緊張してんの…」



    アニ「前は普通に来てたんでしょ」



    ミカサ「だって、あの時は勢いだったんだもん!!」



    アニ「はいはい。早く入って。もう、お昼ご飯出来てるから」



    な、なんと…!


    もう、お昼ご飯を作り終わってるなんて…


    流石アニ…恐るべし。



    ミカサ「うわぁ……」



    部屋超綺麗、デコレーション可愛い、料理上手い!!



    アニ「なんで固まってんの?」



    ミカサ「いや、変わらなすぎて。綺麗過ぎて…、凄すぎて…」




    もうアニに、リスペクトしてるわ……
  99. 225 : : 2016/10/28(金) 18:36:07
    ミカサ「美味しい……」


    アニ「そーぉ?なんか足りなくない?」



    いや美味しいから!!
    アニの料理、相変わらず美味しい!!



    ミカサ「アニいつもどんな料理食べてんの……」




    アニ「別に。そんなに大層なものは食べてないけど。」



    ミカサ「そうですか、」


    結局、私の〈大層なもの〉とアニの〈大層なもの〉は違うのよね。




    アニ「ご飯、食べたら何する?」



    ミカサ「ゲホッ、ゴホッ、」



    突然すぎ……


    アニ「何?私なんか変なこと言った?」



    ミカサ「いやっ、別にっ、ゴホッ」




    アニ「ごちそうさまでした」


    ミカサ「ええっ、早い!」


    アニ「あんたが遅いんだろ」



    ミカサ「……」モグモグモグモグ…




    アニ「……ふふっ」


    ミカサ「……」モグモグゴックン

    「ごちそうさまでした!!」



    アニ「お粗末さま。」





  100. 227 : : 2016/10/28(金) 18:41:52
    ミカサ「……」


    神様は酷いね。


    私のなにが悪かったのか心当たりはいっぱいあるけど、





    本当に酷い。




  101. 228 : : 2016/10/28(金) 19:05:30
    ミカサ「……デートに行きたい!」



    アニ「デート?」



    食後、皿洗いをするアニに、私は言った。




    ミカサ「うん!前世でね、デパートにデートに行ったの!!!!」



    アニ「そうなの?」



    ミカサ「スカート!買ってもらったの!」



    アニ「ふぅん……」




    キュッ…
    水道の蛇口をひねる音がした。



    ミカサ「でもね、今日はプリクラとか撮りたいなー。」


    アニ「デパートでいいの?」



    ミカサ「うん!」



    アニ「……。じゃ、行こうか。」




    ミカサ「うん!!!!!!!」





    とっても楽しみ。

    まさか、アニとプリクラを撮る日がくるなんて。




    アニ「興奮しすぎ……」


    ミカサ「だって嬉しいから!」



    デパートが目と鼻の先の信号で、私は声を弾ませた。



    ミカサ「早く青にならないかな」


    アニ「もうなるよ…」



    ミカサ「なった!」



    アニの言う通り、信号はすぐ青になった。


    私は楽しみで仕方なくて、向こう側まで走り出した。



    その時だった。


    ミカサ「……え……」



    一台の大きなトラックが、私に猛スピードで近づいてくる。




    信号は青のハズでしょ?

    なんで……?



    そう思っていた時、突然突き飛ばされた。


    アニ「邪魔!!!!!!!」




    ミカサ「……!」


    《アニ‼︎》


    大好きな人の名前も言い終わらない間に、その人は頭から血を流してあっちに倒れてた。




    ミカサ「……バカ……!!!!!」



    あとは涙しか出なかった。






  102. 229 : : 2016/10/28(金) 19:42:03
    お、オーマイガー(察し
  103. 230 : : 2016/10/28(金) 22:25:58

    私、どんな死に方した?
    アンタがこれを読んでるってことは、私死んだんでしょ?

    死んでもないのにこれを読んだら、それは不法侵入だよ?笑

    だって、普段は入らないでって言ってる私の部屋に置いてるんだから。


    ミカサ。私が死んだら、アンタはきっと自分を責めて責めまくるだろうね。
    アンタの前で死んだんなら尚更。

    でもね、お願いだから責めないで。
    恨むなら、自分じゃなくて、私と私のこの体を恨んで。

    結論からすると、私実は病気なんだ。
    脳腫瘍とかいうやつ。
    だから、私が死んだとき、アンタがどんな判断をしてたとしても、結局死んでた。

    手術も出来ないって言われるほど進んでて、もう死ぬのを待つ以外に無かったのを、その残りの日々を、アンタは楽しく変えてくれた。
    医者に無理言って学校に行った甲斐があった。
    私はアンタに救われたんだよ。

    私がどんな死に方をしたかなんて知らないけど、もし少しでもアンタの為に死ねてたら、それで良いと思う。

    最後にひとつだけ、珍しく私からお願いがある。

    私を忘れてーーー
    なんてのは言わない。どうせ無理でしょ。
    だから、私を忘れなくてもいい。
    だけど、どうか幸せになってほしい。
    ミカサが選んだ人なら、その人はきっと素晴らしい人。
    そして、私の果たせなかった(ミカサを幸せにする)って夢を、代わりに果たしてほしい。


    アンタと出会えて、本当に楽しかった。
    来世があるのなら、また出会いたい。
    次はアンタが男ってのもいいかも…なんてね。

    私の家は、アンタの好きにしてよ。
    どうせ親もいないしさ。

    じゃあ、また会える日まで。


    私が誰よりも愛したミカサへ。
    アニ・レオンハートより。


    ミカサ「『ごめんね。』…」


    ーENDー



  104. 231 : : 2016/10/28(金) 22:30:33
    無事終わりましたね。
    いや無事といっていいのか?笑
    初の合作ということで、なんだか結構延びてしまいましたが、ここまで読んで下さった方いらっしゃいましたら、ありがとうございました!!!!!!!

    シュベも、ありがとね!あとお疲れ様!



    あと、この合作の終了と共に、私*か弱い乙女*wは再度活動を停止させていただきます。

    たまに気が向いたら来るかもですが…w


    それでは改めまして、ご覧下さった皆様、そして頑張ってくれたanimika好きの小5ちゃん、ありがとうございました!
  105. 232 : : 2016/10/29(土) 10:33:54
    >>231
    お姉ちゃんもお疲れ!
  106. 233 : : 2016/10/29(土) 16:15:31
    乙‼︎
  107. 234 : : 2016/10/29(土) 16:22:09
    >>233
    ありがとぅ!!!
  108. 235 : : 2016/10/29(土) 16:29:15
    乙!
    良かった!!
  109. 236 : : 2016/10/29(土) 16:30:40
    >>235
    ありがとうございます!そう言ってもらえると、めっちゃ嬉しいです♪
  110. 237 : : 2016/10/30(日) 09:03:15
    もう一周してくるぅε=ε=ε=ε=ε=ε=┌( ̄◇ ̄)┘

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rakuraku8686

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