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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品は執筆を終了しています。

俺に罰を、君に赦しを

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  1. 1 : : 2016/09/11(日) 00:04:06
    たけのこまんじゅうです!
    この度『秋のコトダ祭り』を開催させて頂くことになりました!

    この企画は、一定の縛りを設けた上で複数の執筆者さんにssを書いて頂き、各々の作品の違いを読者様に楽しんでいただくというものになっております!

    参加者は
    ・たけのこまんじゅう
    ・風邪は不治の病
    ・あげぴよ
    ・ゆーたまろ
    ・スカイ
    ・作者咲紗
    ・シャガルマガラ
    (敬称略)
    となっております!

    また、縛りといたしまして
    ジャンル : 青春
    テーマ : 人間関係
    キーワード : 殺人
    登場人物 : 登場人物欄参照
    を設けております!

    それでは、どうか最後までお付き合いくださいませ。
    何か質問があれば、是非「ダンガンロンパ公式グループ」の方へお願いいたします。
  2. 2 : : 2016/09/11(日) 00:06:10











  3. 3 : : 2016/09/11(日) 00:07:05
    俺は日向創、予備学科だ。


    今こうやって、ベンチに腰掛けて七海とゲームしてるけど、俺は予備学科の生徒だ。


    俺に才能はない。


    だから本科に行くこともない。


    親からバカみたいにお金を出してもらって『希望ヶ峰学園』という肩書きだけのために、そのためだけに俺は今ここにいる。


    才能を持ってるやつを疎ましく、嫉ましく思いながら、俺は今日も生きる。



    七海「…」


    日向「…」


    七海「…ほ」


    日向「……あ、負けた」


    七海「ふふーん」


    日向「…やっぱお前には敵わないな」


    七海「なに?また『才能がどーたら』とか言うつもり?」


    日向「いや、そうじゃなくて…」


    七海「ふーん…」


    日向「ははは…」



    図星だった。


    才能がどーたらだった。


    今俺は「ゲーム」という、すなわち七海の土俵で七海と戦っている。


    俺にはそもそも、俺の土俵がない。


    才能があるっていうのは、つまりそういう事なんだ。


    俺には…何も…。



    七海「あ、そろそろ帰らないとね」


    日向「あ、ああ…
    もうそんな時間か」


    七海「じゃあね、日向くん
    …また明日」


    日向「ああ、また明日」



    七海の背を見送り、俺は頭で考えていた。


    『明日も』ゲームするんだな、と。
  4. 4 : : 2016/09/11(日) 00:07:33
    いつも通り授業を済ませ、放課後七海とゲームをする。


    そんな日課がしばらく続いた頃だろうか。



    七海「今日はお話しよっか?」


    日向「え?」


    七海「私とゲーム以外の事するの、嫌?」


    日向「いや、そうじゃなくて!
    …どうしたんだ、いきなり?」


    七海「だってさ、私たちこうやって毎日一緒にゲームしてるのにお互いのこと何も知らなさすぎないかな?」


    日向「ああ、そういう事か…」


    七海「だから今日はお話しよ?」


    日向「ああ、そうしようか」


    七海「…」


    日向「…」



    気まずい!!!


    そうだ、よく考えたら今までの俺たちが異常すぎたんだ!


    毎日毎日お互い黙ってゲームしてるとか!


    おかしいだろこれ!なんだ今までの俺たち!



    七海「…あ、そうだ」


    日向「な、なんだ?」


    七海「日向くんの好きな食べ物は?」


    日向「あ、ああ…
    く、草餅が好きかな」


    七海「草餅?」


    日向「ああ、草餅」


    七海「ふーん、そっか…」


    日向「…」


    七海「…」



    なんでそんな満足そうな笑みを浮かべているんだ!


    七海にとってこの沈黙は気まずくないってことか!?


    あー…俺からも何か話題を振らないと…


    俺はこの沈黙に耐えきれない…



    日向「…そうだ、七海は?
    何が好きなんだ?」


    七海「うーん…ゲーム」


    日向「そ、それは知ってる…」


    七海「だよね」


    日向「…」

  5. 5 : : 2016/09/11(日) 00:07:53
    日向「…なあ七海、お前今楽しいか?」


    七海「え?どうして?」


    日向「なんて言うか、俺たち会話弾んでないよな?」



    うつむきながら、顔を見るのを避けながら、言葉を選びながら。


    七海に失礼がないように。



    七海「お世辞にも弾んでるとは言えないよね」


    日向「だからその…
    つまらなくないのかなって…」



    あ。



    七海「え?」


    日向「だ、だってさ!
    俺みたいなやつとただ黙って過ごすだなんて超高校級のお前からしたらつまらないに決まってるっていうか…」



    しまった…とも思うけど止まらない。


    1度口に出てしまえば、どんなに続けようと続けまいと後の祭り。



    七海「…」


    日向「ほ、ほら…あれだよ…
    俺なんかと無理に会話しようとしなくたっていいってことだよ…
    ゲームの相手なんていくらでもなってやるからさ、そのために俺なんかと仲良くする必要はないって…」


    七海「こらっ!」


    日向「!?」



    いつの間にか俺の正面には七海が立っていて、これまたいつの間にか両頬をつままれていた。



    日向「…いふぁい」


    七海「日向君がわけのわからないこと言うのがいけないんだよ?」


    日向「…」


    七海「あのね、聞いて日向君」


    日向「なんだよ」



    頬はつままれたまま、話は続く。


    痛い。
  6. 6 : : 2016/09/11(日) 00:08:17

    七海「私はね、毎日日向君とゲームをしてるから、だから日向君と仲良くなろうと思ったわけじゃないよ?」


    日向「…」



    痛い。



    七海「毎日ひなたくんとゲームしてて、それで日向君ともっと仲良くなりたいって思ったから…
    だからお喋りしようって言ったんだよ?」


    日向「…」



    痛い。



    七海「それにね、私は日向君に才能がないからって理由で差別したりもしない」


    日向「…」



    痛い。



    七海「日向君といると楽しかったの…
    だから、もっと仲良くなりたかった」


    日向「ななみ…」


    七海「でも、そのせいで日向君が苦しんでるなら…
    私のワガママで日向君が苦しんでるならダメだね」


    日向「え?」



    そして両頬から手は離れた。


    きっと、目の前の彼女と俺の距離も。



    七海「ごめん」


    日向「なんで?お前が謝る必要なんて…」


    七海「あるよ」


    日向「どうして?
    悪いのは俺なのに…やめてくれよ…」


    七海「ううん」


    日向「お、俺が…
    俺がお前の善意を踏みにじったからで…
    俺なんかが…俺なんかがお前の善意を…!」



    あ…。



    七海「…ほら、私がそういう考え方に走らせてる」


    日向「あ、七海!
    待ってくれよ!おい!」



    そして距離は離れてゆく。


    せっかくの友人を、俺自身の手で突き放してゆく。


    七海が見えなくなって、ベンチに1人。



    日向「…」



    七海といつも遊んでいた『ギャラオメガ』を1人でやってみた。



    日向「……はは」



    つまらなかった。
  7. 7 : : 2016/09/11(日) 00:08:37





    放課後。


    謝りたくて、ベンチに座って七海を待つ。


    来ない。



  8. 8 : : 2016/09/11(日) 00:09:02





    今日もベンチに座って七海を待つ。


    七海は来ない。



  9. 9 : : 2016/09/11(日) 00:09:41





    雨が降っている。


    ゲーム機が壊れないようにしながら七海を待つ。


    来ない。



  10. 10 : : 2016/09/11(日) 00:10:04





    どうやら風邪を引いたらしい。


    今日も雨が降っている。


    七海は来ない。



  11. 11 : : 2016/09/11(日) 00:10:28
    日向「…」



    フラフラする…


    昨日も雨に打たれたから風邪が悪化したか…


    そのぐらいでもしないと七海に会えないし、それにこの程度じゃ俺は許されない…



    日向「…」



    放課後、今日も七海を待つ。


    ベンチに座って、ゲーム機を持って。


    謝らなきゃいけない。


    それにあいつは俺より知ってるんだ。


    ゲームは1人じゃつまらないって、あいつは誰よりも分かってるんだ…


    だから謝らないと…


    あー…ぼーっとしてきた…視界が霞む…



    日向「あ…」



    人影…霞んでよく見えないけど…



    日向「…」



    霞んだ視界は、次は暗くなり始めていた。


    その頃には俺はもうベンチに腰掛けていられなくなっていて…


    まあ端的に言うと、俺は倒れた。


    それに気づいたのか、誰かが駆け寄ってくる。


    あ…七海…?


    七海なのか?


    謝らなきゃ…俺、お前に謝らなきゃ…



    日向「七海…ごめん…ごめん…
    ほんと…ごめん…」



    謝り続けているうちに、俺の意識は完全に沈んだ。
  12. 12 : : 2016/09/11(日) 00:11:00

    ーーーーー


    日向「…っ」


    目を覚ますと、俺はベッドに横たわっていた。


    熱がある時特有の浮遊感は軽く残っていて、思考もうまく働かない。


    確か俺は…七海に謝って…?ん?


    というか、ここはどこだ?



    罪木「あ、気がつきましたかぁ?」


    日向「…誰だ?」


    罪木「ご、ごめんなさぁい…
    名前も名乗らずに話しかけちゃって…」


    日向「あ…ああ…」



    この制服は……本科の人間か。


    なんで本科の人間が俺なんかに話しかけて…


    …ああ、ダメだろこの考え方は。



    罪木「え、えぇと…私は罪木蜜柑ですぅ…
    【超高校級の保健委員】で…えぇと…」


    日向「【超高校級の保健委員】…か」


    罪木「すみませぇん…
    安静にしてなきゃいけないのに喋らせてしまって…」


    日向「いや、それはいい…
    つまり俺のことを看病してくれていたんだろ?
    …ありがとう」


    罪木「あ、ありがとうなんて…!
    私は当たり前のことをしただけですぅ…」


    日向「…」



    当たり前のこと、か…


    才能がある奴にとって、それを発揮することは当たり前なんだろうな…


    俺には理解できない領域だけど。



    日向「そうだ、罪木」


    罪木「は、はいぃ…?」


    日向「じゃあここはどこだ?」


    罪木「保健室ですよぉ」


    日向「え?」


    罪木「保健室…知ってますよねぇ?」


    日向「あ、ああ…もちろん…」



    じゃあ…


    じゃあここは本科の敷地内…!?


    嘘だろ…!

  13. 13 : : 2016/09/11(日) 00:11:27
    日向「…」



    本来、予備学科の生徒に本科の校舎に入る資格はない。


    何か特別な理由でもない限りは…。


    まあ、逆は大丈夫っぽいけどな。


    佐藤の中学からの友達らしいコイズミって奴は普通に俺たちの教室に来てるし。


    …そう、逆ならいいんだ。


    罪木が予備学科校舎の保健室に俺を運んだならよかったんだ。



    罪木「あ、あのぉ…
    どうかしましたかぁ?」


    日向「…何でもない」


    罪木「うゆぅ…そうですかぁ?
    やっぱり顔色が優れないようですけどぉ…」


    日向「ははは…
    まだ本調子ではないっぽいからな…」


    罪木「うゆぅ…」


    日向「…」



    できれば本科の連中に俺がここにいることを悟られずに離脱したい。


    疑念を持たせるのも面倒だ。


    だがどうやって…


    …待て?


    そもそも俺はどうしてここに居るんだ?



    日向「なあ、罪木が俺のことをここに運んでくれたんだよな?」


    罪木「あれ?覚えてないんですか?」


    日向「え?」


    罪木「日向さん、ここに運ばれた時ずっと謝ってたら起きてると思ってたんですけど…
    寝言?ですかね?」


    日向「謝ってた?
    じゃなくて!じゃあ誰がここに俺を…」


    罪木「ふぇ?七海さんですよぉ?」


    日向「…!」

  14. 14 : : 2016/09/11(日) 00:38:56

    日向「…七海?今七海って言ったか?」


    罪木「はい…そうですけどぉ…」


    日向「…ッ!」



    じゃああいつは毎日俺のことを見てたのか!?


    とてもじゃないけど、偶然通りかかったなんて考えられない!


    多分七海は、俺から見えない所でずっと俺のことを見てたんだ!


    そして俺がそれを見つけられなかっただけ…!



    クソッ!クソッ!クソッ!



    日向「くそおおおおッ!!!!」


    罪木「あ!日向さぁん!
    まだ安静にしてないとぉ…!」



    罪木の制止も聞かず、俺はベッドから飛び起きて扉を開こうとしていた。


    今すぐあの場所へ…


    いつも七海とゲームをしていたあの場所へ行かなくちゃならなかった。


    会って、七海にきちんと謝らなきゃならなかった。


    だから保健室の扉を勢いよく開け、廊下を駆け抜けようとしていた。



    日向「うわっ!?」


    仁「うぉっ!
    …何だ、日向君か」



    できなかった。


    扉を開けたその先、そこには霧切学園長が立ち塞がっていて、廊下に出ることすら叶わなかった。



    日向「学園長…どうして…」


    仁「ああそれはね…七海君がここに日向君がいることを教えてくれたからだよ」


    日向「え?」



    七海が…?



    日向「学園長!
    七海は今どこにいるんですか!?」


    仁「待って待って落ち着きなさい…
    君、今本調子じゃないんだろう?」


    日向「そんなことどうでも…!」


    仁「日向創!」


    日向「!?」


    仁「いいかい?もう一度言うよ?
    落ち着きなさい…深呼吸して」


    日向「はっ…はっ…はっ…はぁ…
    …ふぅ」



    俺はゆっくりと息を吸い、そして吐き出した。


    視界も思考も、随分とクリアになっている。



    日向「…すみません、学園長」


    仁「…」


    日向「でも俺…行かなきゃならないんです」


    仁「待ちなさい」


    日向「…何でしょうか」


    仁「どうして七海君が僕をここへ連れてきたか分からないのかい?」


    日向「七海が連れてきた…?」


    仁「はぁ…
    君は予備学科の生徒だろう?
    予備学科の生徒が本科の校舎へ立ち入ることは固く禁じられている」


    日向「そう…ですけど…」


    仁「だから僕に頭を下げに来たんだ、彼女は」


    日向「え…ま、まさか…」


    仁「ああ、そのまさかだよ」


    日向「じ、じゃあ七海は…」



    学園長を盾にして、無断で本科の校舎に入った俺を守るために…?



    仁「彼女は『本科の保健室へ彼を連れて行った私に責任がある』の一点張りだった…
    …本来なら、君の体調管理の怠りを責めるべきなのにもかかわらず」


    日向「…」


    仁「すると彼女は『彼が体調管理を怠ったのも私のせいだ』と言いだした」


    日向「そう…ですか…」


    仁「丁度することもなかったし、仕方なく君を迎えに来たってわけだよ」


    日向「…ありがとう、ございます」


    仁「じゃあ、帰ろうか
    …予備学科に」


    日向「……はい」
  15. 15 : : 2016/09/11(日) 09:06:49
    期待です!
  16. 16 : : 2016/09/12(月) 12:55:05

    ーーーーー





    仁「…」



    日向君を送り届け、学園長室の扉を開く。


    と同時に電話のベルが鳴り響いた。


    …多分アレのことで上からかかってきたんだろう。



    仁「嫌になるな全く…」



    電話の先にいるであろう人物に悪態をつきつつ、受話器を取った。



    仁「はい、希望ヶ峰学園長 霧切です」


    『やあ霧切君、私だ』


    仁「お世話になっております」



    やはりな。


    どうやら、俺と日向君が接触したことを嗅ぎつけたらしいが…



    『どうだった?被験体は』


    仁「今回彼と会ったのは別件です
    …それに、私はあなた方のプロジェクトに賛同した覚えはありませんが」


    『学園長ともあろう者がこのプロジェクトの崇高さに気付けないのも考えものだな…』


    仁「…」



    何が『崇高なプロジェクト』だ…!


    非人道的な施術で人為的に希望を生み出すことのどこが!



    『まあいいさ…
    このプロジェクトにおいては君は何の力も発揮できないからな』


    仁「…」


    『それでは、精々頑張りたまえ』



    プツッ



    仁「…くそっ」



    学園長なのに何もできない。


    上の連中をどうにもできない。




    仁「…あーあ」



    本当、嫌になる。
  17. 17 : : 2016/09/12(月) 18:57:05
    応援してます!期待です!
  18. 18 : : 2016/09/12(月) 19:59:48

    ーーーーー



    朝、いつもの教室。


    いつもと違う所と言えば、私がゲームをしていない事ぐらい。



    七海「…」



    どうしよう…


    日向君、私のせいで倒れちゃって。


    しかも変な意地張っちゃって顔も合わせられなかった…


    日向君大丈夫かな…



    罪木「な、七海さぁん!
    おはようございますぅ!」


    七海「あ、罪木さん!
    あの…ひ、日向君…は…」


    罪木「多分もう大丈夫だと思いますよぉ!
    熱も引いたみたいですし、後はしばらく安静にさえしておけばすっかり良くなるはずですぅ!」


    七海「そっか…よかった…」



    自分でも大袈裟だなって思うぐらいの大きなため息をついて、私は机に突っ伏した。



    罪木「ど、どうしたんですかぁ?
    体の調子が悪かったりしますぅ…?」


    七海「いや…安心したら力が抜けて…」


    罪木「うふふ、安心できてよかったですねぇ」


    七海「ホントだよ…
    全く日向君はなんであんなに…」


    罪木「そう、私聞きたいことがあったんですよぉ!」


    七海「え?どうしたの?」


    罪木「どうして日向さんは倒れてしまったのかなぁって…」


    七海「…それは……」



    『雨の中傘もささずにずっとベンチに座ってたからだよ!』


    なんて言えない…


    しかもそれが私のせいだなんて口が裂けても言えない…


    大体、なんで日向君は傘さしてないんだよ!


    風邪ひくに決まってるよあんなの…


    私がそこに行く保証もないのに。



    罪木「あ、あのぉ…?」


    七海「…え?
    あ、ああ!なんでだろうね?
    分かんないや…あはは…」


    罪木「そうですかぁ…」


    七海「ごめんね?
    お役に立てなくて」


    罪木「そ、そんなことないですよぉ!」


    七海「そう…かな」



    ふと窓の外を見た。


    私の心とは真逆の、澄んだ青空。


    見てるのが辛くなって、私は机に伏せた。
  19. 19 : : 2016/09/12(月) 20:59:34
    罪木「あのぉ…七海さん?」


    七海「…ん」


    罪木「机に伏せてますけどぉ…
    やっぱり体調がすぐれないんじゃ…?」


    七海「ううん、元気」



    失礼だけど、伏したままで答えた。


    涙目になっちゃってて、とてもじゃないけど顔は見せられない。



    罪木「そう、ですかぁ…?
    …あ、あの!」


    七海「どうしたの?」


    罪木「その…日向さんが保健室にゲーム機を忘れていっちゃったみたいで…
    これ…なんですけどぉ…」


    七海「あ…」



    これ…


    そっか…私とゲームをするために持ち歩いてたんだ…



    罪木「これ、七海さんの方から日向さんに渡してもらえませんかぁ?」


    七海「…」


    罪木「?」


    七海「…ごめん罪木さん、私ちょっと日向君に顔を合わせられないからさ」


    罪木「はぁ…」


    七海「だから、罪木さんから渡してもらえないかな?」


    罪木「ふぇえっ!?」


    七海「広場に噴水あるでしょ?
    放課後、日向君多分そこにいるからさ」


    罪木「で、でもぉ…
    は、恥ずかしいですよぉ!」


    七海「大丈夫だよ、日向君優しいし」


    罪木「そういう問題じゃないですってばぁ!」


    七海「じゃ、ヨロシク」


    罪木「ちょ!
    七海さぁん!本当に私が渡さなきゃなんですかぁ!?」


    七海「ぐー…ぐー…」


    罪木「寝たフリで誤魔化さないでくださいよぉ!!!」



    自分で言っておいてなんだけど、罪木さんと日向君を会わせるのが何だか嫌だった。


    でも今は、それ以上に日向君に会いたくなかった。


    会わせる顔なんて、私には無いから。
  20. 20 : : 2016/09/12(月) 23:28:53




    日向「…」



    放課後。


    今日も1人、ベンチで七海を待つ。


    もしかしたら今も、どこかでこうやって惨めに座ってる俺のことを見てるかもしれないし。


    これで償いになるのなら、俺はいくらでも座っていよう。



    日向「…」



    俺はあいつに、謝ることだけでなくお礼も言わなくちゃならなくなった。


    ごめんと、ありがとうを伝えなきゃならなくなった。


    本当俺って惨めだよな。


    どれだけあいつに救われてるんだろう。



    日向「…はぁ」



    そんな事を無意味に考えていると、前方に人影が現れた。



    日向「…!」



    俺は思わず立ち上がる。


    きっと七海だ。七海に違いない。


    謝って、お礼を言って…それで…ゲームして…


    そうだ、お喋りもし直さないと…!


    …あれ?そういやゲーム機どこだ?



    罪木「日向さぁん!
    ホントにここにいましたぁ…」


    日向「なな……
    …なんだ、罪木か」


    罪木「え、えぇと…
    私でごめんなさぁい!!!


    日向「ちょ、泣くなって!
    誰もそんなこと思ってないから!」



    まあ、少し思ってしまったけど。



    日向「…それで、どうしたんだよ?」


    罪木「あ、あのぉ…これを…」



    罪木から手渡されたのは、たった今探していたゲーム機だった。



    日向「そっか…
    俺、保健室に忘れてしまってたのか…」


    罪木「すぐにお渡しした方がいいかなって思ってぇ…」


    日向「本当に助かった、ありがとう罪木」


    罪木「ふぇえっ!?
    お、お礼なんてぇ!そんなぁ!」


    日向「いいや、本当に助かった」



    無くしたことに気づいたのはついさっきだったけど。



    罪木「そ、それならよかったですぅ…」



    照れながら笑う罪木を、俺はただ微笑みながら見ていた。


    才能を持つ者に対してこんな風に接している自分を呪いながら。
  21. 21 : : 2016/09/13(火) 18:47:28

    罪木「そ、それじゃあ私これで失礼しますねぇ…」


    日向「あー、罪木待ってくれ」


    罪木「はいぃ?
    なんでしょうかぁ…?」


    日向「ジュースぐらい奢らせろよ
    昨日も今日も世話になったしさ」


    罪木「じ、じじじジュースなんてそんな!
    私なんかに奢るだなんて!
    日向さんにご迷惑がかかりますよぉ!」


    日向「いやいや迷惑かけたのは俺だろ?
    ジュースなんてお礼にもならないけど
    …な?」


    罪木「え、えぇっとぉ…じゃあ…
    あ、ありがとうございますぅ…」


    日向「よし、じゃあ自販機行くか」


    罪木「は、はいぃ!」


    日向「…そんなにかしこまらなくてもいいんだぞ?」


    罪木「うぇえっ!?
    す、すみませぇん…」


    日向「あははは…」



    他愛もない話をしながら、自販機がある方へ罪木と歩いてゆく。


    罪木の反応が一々面白くて、俺は思わず笑ってしまう。


    それを見て罪木が赤面して恥ずかしがる。


    ここ数日考え込んでしまっていたことを少し忘れられた気がした。



    ジュースを買って、噴水広場まで戻りベンチに腰掛ける。


    最初はオドオドしてた罪木も、だいぶ俺に対して気が許せたようだった。



    日向「じゃあ、お前は自分を手当てしててこの才能を?」


    罪木「えへへ…そうなんですぅ…
    誰もイジめないし、誰かが私のことを必要としてくれてる…
    スカウトされて本当によかったって思います」


    日向「罪木…」


    罪木「だから、日向さんを看病したのだって本当は感謝されるようなことでもないんですよぉ?
    当然のことをしたんですし」


    日向「…」



    異常なまでの下卑だった。


    きっと、七海の目には俺はこう見えていたんだろうな…


    ……才能があっても、何も変わらなかったのかもな。
  22. 22 : : 2016/09/13(火) 19:39:41
    期待しています
  23. 23 : : 2016/09/14(水) 00:13:17
    日向「…なあ罪木」


    罪木「は、はぃ…?」


    日向「お前はもっと自分に胸を張っていいと思う」


    罪木「え?」



    こんな事俺が言う資格なんてないかもしれないけど。


    それでも、言いたかった。


    伝えたかった。



    日向「その才能はお前が傷ついて傷ついて傷ついて…
    ずっと耐え抜いた結果の賜物だろ?」


    罪木「…」


    日向「だからさ、それはお前が過去に打ち勝って得た物なんだよ」


    罪木「勝って…」


    日向「そんな強い自分を悪く言っちゃいけない
    …お前はお前が思ってるより強いし、ずっと周りから必要とされてる」


    罪木「そ、そんなわけ…」


    日向「ある」


    罪木「…!」



    隣に座る罪木の目をまっすぐに見て、言葉を紡ぐ。



    日向「お前は胸を張っていいんだ!
    自信を持っていいんだよ!
    …勝ち得た才能は、お前が胸を張るためのものなんだからさ」


    罪木「…うぇっ…えぇっ…
    びぇぇぇえええっ!!!!!」


    日向「!?
    ちょ!?罪木抱きつくなって…!」



    当たってるから!当たってるからやめて!



    罪木「ひ゛な゛た゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛ん゛ん゛ん゛!!!!!」


    日向「落ち着け!落ち着けとりあえず!」


    罪木「…ありがとうございます」


    日向「急に落ち着くなよ怖いだろ!
    …って、え?」



    なんだって?



    罪木「私の事を面と向かって認めてくれて、それでいてこうやって励ましてくれて…
    嬉しいです」


    日向「そんな…
    俺はお前が自信を無くしてるみたいだったから…それで…」



    やばい…心臓がバクバクいってる…


    助けて…このままじゃ死ぬ…



    罪木「…あっ、ごめんなさいぃ!!!」


    日向「!」



    あ、よかった離れてくれた…よかった…



    罪木「…」


    日向「…」



    七海とここに座っていた時とは明らかに種類の違う沈黙。


    とてもじゃないが、罪木の顔を見る事もできない。


    顔が熱い。


    ここまでドキドキしているのは俺だけなのか?


    だとしたらみっともないぞ…


    ……。


    沈黙が気まずい…!


    けど俺から声を出すことができない!


    いま声出したら震えるに決まってる…



    日向「…」



    そんな永遠にも続くと思われた沈黙を破ったのは、罪木だった。




    罪木「…あ、あのぉ日向さん」


    日向「……な、なんだ?」


    罪木「…明日も来ていいですかぁ?」



    罪木は、俺の目をまっすぐ見てそう言った。
  24. 24 : : 2016/09/14(水) 18:37:17

    ーーーーー


    次の日、罪木さんはえらくご機嫌だった。



    七海「あ、罪木さんおはよう」


    罪木「えへ、えへへ…
    おはようございますぅ!」


    七海「どうしたの?
    何だかすごくご機嫌だね?」


    罪木「それはぁ…
    えへへっ、そんなことないですよぉ〜」



    誰の目から見ても明らかなほどそんな事あった。


    …話したくないみたいだし、別に追求する理由もないからいいけど。



    七海「あ、そうだ
    ごめんね、代わりにゲーム渡してもらって」


    罪木「…!
    い、いえいえいえいいんですよぉ!」


    七海「?」



    明らかに動揺したよね?


    ってことは、昨日日向君と会った時に何かいい事あったのかな?


    …気になる。



    七海「日向君元気そうだった?」


    罪木「げ、げげげ元気そうでしたぁ!
    体調もすっかり良くなってたみたいですしぃ…」


    七海「そっか、よかった」



    そっか…


    良かった…


    …でもなんか引っかかるなー


    昨日はとてもじゃないけど噴水広場に行く気なんてなかったからなー…


    …よし、今日行くか。


    何だか罪木さんの様子もおかしいし…



    罪木「…あ、あのぉ」


    七海「ん?」


    罪木「七海さんと日向さんって…そのぉ…」


    七海「…」


    罪木「…や、やっぱりなんでもないですぅ!
    失礼しましたぁ!!!」



    そう言うと罪木さんは早足に自分の席へ戻っていった。


    ……。


    まさか…ね?
  25. 25 : : 2016/09/14(水) 19:05:52



    まさかと思うけど気になるんだよね!


    というわけでやって来ました噴水広場!


    一昨日ぶり!元気してた!?


    …だめだ、変なテンションになってる。


    だって罪木さんのあの反応絶対そうだもん。


    恋する乙女的な反応だもん。


    そういうのよくわからないけど。


    …でも、1番わからないのは今私が変なテンションになってることだけどね。


    隠れる必要もないし。



    七海「あ」



    日向君…


    今日も私のこと待っててくれるのかな?


    また日が暮れるまで座ってるのかな?


    …ごめんね、日向君。


    私日向君とどんな顔して会ってたか忘れちゃった。


    もう少し落ち着いたら必ずそこに行くから…


    ごめ………



    七海「……ん?」



    あれ?罪木さん?


    なんでここに?


    すごく嬉しそうに日向君のところに向かってる…


    日向君も、罪木さんがここに来るって分かってたみたい…


    ……モヤモヤする。


    2人ともすごく楽しそうに会話してる。


    私もあんな風にお喋りできたら…


    …というか、私とはあんな風にお喋りできないんだね日向君。


    そっか、罪木さん相手ならそんな風に笑顔でいられるんだね。


    …そっか。



    七海「……あれ」



    なんで泣いてるのかな?


    やっぱり変だよ、私。



    七海「…」



    帰ろう。


    消化しきれてないタイトル何個もあるし。


    あの日からずっとゲームも手につかなかったけど、久々にゲームしよう。


    うん、そうしよう。


    楽しい楽しいゲームの時間だよ。



    七海「…だから泣き止んでよ、私」



    涙は止まってくれなかった。


    仕方ないから、泣きながら帰った。
  26. 26 : : 2016/09/14(水) 21:54:34


    結局ゲームも手につかず、泣きはらして泣き疲れて就寝。


    目が覚めて、まず言葉に出たのは



    七海「やっぱり気になる…」



    だった。


    なんだかストーカーみたいになっちゃうけど、それでも日向君と罪木さんのことが気になって仕方ない。


    寝て起きて余計にその思いが脹れ上がってるんだからこれはもう止められない。


    今日もあの広場に行ってみよう。


    うん。行こう。


    あの2人が話してる所に「やあ、七海だよ」みたいな感じで割り込むことはできないから、昨日みたいに隠れて様子を伺おう。


    うん…



    七海「…」



    気になるのは、何でかな?


    クラスメイトの恋路を応援したいから?


    じゃあなんで泣いたんだって話になっちゃうね。


    日向君と仲直りできてないから?


    それだけだったら逃げる必要なかった。



    七海「分かってるくせに」



    そう、最初からそうだったのに目を逸らして。


    「何でか分からない」なんて嘘をついて。


    認めたくなかっただけ。


    認めたら、何だか負けな気がするから。


    仲良くなりたかったのは、私が心からそう思ったからで。


    ……日向君のことをもっと知りたかったからで。


    罪木さんと日向君が楽しそうにお喋りしてて泣いて逃げたのは…モヤモヤしたのは。


    嫉妬したからで。


    だから、私は…


    罪木さんに嫉妬したってわけで…


    私は…日向君のことが…



    七海「……」



    …学校に行く準備しなきゃ。
  27. 27 : : 2016/09/14(水) 21:55:20






    日向君と罪木さんがお喋りし始めて2日目。


    今日も私は隠れて見てる。


    遠すぎて話の内容は聞こえない。




  28. 28 : : 2016/09/14(水) 21:56:17





    日向君と罪木さんがお喋りし始めて3日目。


    罪木さんが日向君の顔をチラチラと見る回数が昨日よりも多くなった気がする。


    日向君はその事に気づいてないみたい。




  29. 29 : : 2016/09/14(水) 21:57:49





    日向君と罪木さんがお喋りし始めて4日目。


    罪木さんが意識してしまったのか顔を伏せてしまった。


    日向君がものすごく心配してる。


    遠目でも分かるぐらい、罪木さん嬉しそうだった。




  30. 30 : : 2016/09/14(水) 21:59:02





    日向君と罪木さんがお喋りし始めて5日目。



    今日は土曜日だからお昼時から一緒にいたみたい。


    いいな…


    何だかデートしてるみたい…


    …いいな。




  31. 31 : : 2016/09/14(水) 22:00:58





    日向君と罪木さんがお喋りし始めて6日目。


    罪木さんが用事があるのか、今日は昼から今まで日向君はずっと1人。


    ずっと『ギャラオメガ』をやってるみたいだった。


    そろそろ日が暮れそうだけど、罪木さん来ないのかな?


    待ち合わせしてたわけじゃないのかな?




  32. 32 : : 2016/09/14(水) 22:02:52





    日向君と罪木さんがお喋りし始めて7日目。



    罪木さんが申し訳なさそうにしてる。


    昨日は学校の方で呼び出しがあったって今日罪木さんが言ってたから、多分それかな。


    日を重ねるごとに日向君と私の距離が離れていってる感覚に陥る。


    罪木さんが、どんどん日向君に近づいていくような。


    そんな感じ。




  33. 33 : : 2016/09/14(水) 22:05:43




    日向君と罪木さんがお喋りし始めて8日目。


    2人の様子を眺めながら、どうやって日向君と仲直りしようか考える。


    お喋りとかだったら私がすぐ満足しちゃうから…


    …あ、そう言えばよくキャッチボールで心の会話をするとかいうのを聞く。


    キャッチボールしよう。


    日向君とキャッチボール。


    学校のどこかに野球道具の一式ぐらいあるだろうし。


    うん、そうしよう。


    善は急げだ。




  34. 34 : : 2016/09/14(水) 22:15:36

    ーーーーー


    日向「…」



    今日は罪木はやる事があるらしく、保健室でずっと作業にふけるそうだ。


    俺は今まで通り、七海を待つ。


    罪木になるべくアプローチをかけてみたけど、七海は頑なに俺と会うことを拒んでたみたいだし…


    というか、あの2人クラスメイトだったんだな…



    日向「…」



    とか考えながら『ギャラオメガ』をプレイ。


    最近は暇さえあればこいつをやってるから、今ならもしかしたら七海に勝てるかもしれない。


    …なんてな。


    とか考えてると、俺の上に影ができる。


    あれ?罪木か?


    ゲームを一旦やめて、上を向く。



    日向「あれ?
    お前今日確かやることがあるっ…
    ……て」



    あれ?



    七海「日向君、キャッチボールしよう」


    日向「は?」



    頭が追いつかなさすぎて素で返事をしてしまった。



    七海「心の会話だよ
    …ほら、そういうのゲームでよく見るし」


    日向「どっちかって言うと漫画とかじゃないか?それ」


    七海「そうだっけ?」


    日向「そうだよ…」



    …じゃなくて!



    日向「じゃなくて!!!」


    七海「え?」


    日向「七海!おまっ、お前!
    お前!いきなり!!!」


    七海「そんなに驚かなくても…」


    日向「驚くわ!
    いきなり出てくるわ「キャッチボールしよう」とか言ってくるわ!
    何なんだよ!心臓に悪いだろ!」


    七海「えー、ごめん」


    日向「ああいや、別に…」



    じゃなくて!!!


    おいしっかりしろよ俺!



    日向「じゃなくて…
    俺…お前に」


    七海「ストップ」


    日向「…は?」


    七海「ボールで語ろう」



    自信満々に、七海は俺に野球ボールを突きつけてきた。



    日向「…お、おう?」



    応じるしかなかった。
  35. 35 : : 2016/09/14(水) 23:13:36

    しばらくひたすら無言でキャッチボールを続けた。


    ただ、ボールを投げるだけの作業。



    日向「…なあ、七海」



    沈黙が嫌になって、ボールを投げるタイミングで口を開いてみる。



    七海「なあに?」



    七海もまた、ボールを投げ返すタイミングで返事をした。



    日向「なんで金属バットなんて持ってきてんだよ」



    ボールを投げながらの会話が続く。



    七海「いるかなって思って」


    日向「いやキャッチボールに金属バットはいらないだろ…」


    七海「あはは、確かに」


    日向「…ったく」



    思わず笑みをこぼしてしまう。


    だけど、本当に言いたいことはそんなことじゃなくって…


    そうじゃなくって…



    日向「…七海!」


    七海「んー?」


    日向「ごめん!」


    七海「なにがー?」


    日向「才能があるお前を俺は妬んでた!」


    七海「…」


    日向「でもさ、才能なんてあっても無くてもいいんだって…
    そう理解できた」


    七海「…どうして?」


    日向「罪木もさ、俺みたいに自分を下卑してたんだよ」


    七海「…」


    日向「あいつがそういう事ばっかり言ってて…
    あ、七海には俺がこう見えてたのか
    …って思ってさ」


    七海「…」


    日向「すごくカッコ悪いなって、このままの姿を見られたくないなって思った!」


    七海「…え?」


    日向「ほら、やっぱりカッコつけたいだろ?」


    七海「…ばか」


    日向「なんか言ったか?」


    七海「なんでもないー!」


    日向「うわっ!
    強く投げすぎだって!」


    七海「ごめーん!
    …ふふっ」



    ボールを追いかける日向君の背中。


    日向君の優しい笑顔。


    …やっぱり私、


  36. 36 : : 2016/09/14(水) 23:23:01

    そんな事を考えてくると、ボールが飛んでくる。


    それをキャッチして、投げ返す時に聞いた。



    七海「ねえ日向君」


    日向「ん?」


    七海「…罪木さんの事好き?」


    日向「は、はぁっ!?」


    七海「あー!強く投げすぎだよ!」


    日向「ばっ…!
    お前がそんな事聞くからだろ!」


    七海「そうやって人のせいにするのは良くないと思うよ」


    日向「悪かったよ…」



    転がっていったボールを追いかけて、拾う。



    七海「で、どーなの!」



    また投げる。



    日向「…それはどういう意味のだ?」


    七海「うーん、どうだろうね」


    日向「はあ…
    …好きだよ、罪木のこと」


    七海「…っ」



    ジクリと胸が痛んだ。


    顔も少し引きつった。


    けど、なるべく表に出さないように努力する。



    七海「へぇ、そうなんだ」


    日向「…七海?」


    七海「やっぱり自分と似てる所があったから?」



    あれ、ボールが返ってこない。



    日向「どうしたんだ?」


    七海「罪木さんと話しててすごく楽しいから?」



    ああ、違う。



    日向「おい七海!」


    七海「私と話してる時よりずっとずっと楽しそうだったもんね!
    そうだよね!私とじゃ…」



    ボール、投げてない。



    日向「七海!」


    七海「っ!」



    いつの間にか日向君が目の前にいて、私の肩を掴んでた。



    日向「どうしたんだよお前…」


    七海「…なんでもない」


    日向「何でもないやつは泣いたりしない」


    七海「…」



    そっか…全然表に出しまくりだよ。


    隠せてなかったじゃん。



    日向「……ありがとう」


    七海「え?」

  37. 37 : : 2016/09/14(水) 23:53:01

    日向「俺さ、お前と出会えてなかったら今こんな風に胸を張って生きていない」


    七海「…」


    日向「大げさに聞こえるかもしれないけど…
    お前は俺の人生を変えてくれた」


    七海「…」


    日向「…あのな、罪木のことは好きだ
    けどそれは…」


    七海「…うぅっ」


    日向「ちょ、泣きそうな顔するなよ!」


    七海「だって…」


    日向「ああもう!勘違いしそうになるだろ!
    そういう事されると!」


    七海「…勘違いじゃないよ」


    日向「…え?」


    七海「私ね、日向君のこと…」


    日向「…いや待て」


    七海「え?」


    日向「こういうのはな、普通男から言うんだぞ」


    七海「え?
    だって日向君は罪木さんの事が…」


    日向「友達としてだよ!
    よくやるだろそういうやつ!」


    七海「やるかな?」


    日向「俺、罪木の事好きなんだ…」


    七海「えぇ、マジで?」


    日向「友達としてでしたー!
    って」


    七海「…やるかな?」


    日向「お前今ノってたよな!?」


    七海「…ふふっ」


    日向「なんだよ…」


    七海「…好きだよ、日向君」


    日向「あ、お前だから…!」


    七海「友達としてでしたー」


    日向「なんだそっか…
    あはははは…はぁ…」


    七海「…」



    すぐそこにいるのに、何もできない自分がもどかしい。


    勇気を出してみよう、うん。


    とりあえず抱きついてみた。



    七海「えいっ」


    日向「…」


    七海「…落ち着く」


    日向「なんっも落ち着かねぇよ!」


    七海「私は落ち着くからいいの」


    日向「お前こんな所でこんな…っ!
    ひ、人に見られたら…!」


    七海「…いい」


    日向「…はぁ」


    七海「ねえ日向君」


    日向「…ん?」


    七海「大好き
    …私、日向君のこと大好き」


    日向「あ!お前……はぁ
    …俺も、お前の事好きだよ」


    七海「…!」


    日向「だから離れてくれ…理性が持たない」


    七海「いいじゃん人に見られても」


    日向「理性が持たないって言ったよな!?」



    罪木「…見られてもいいんですかぁ」



    日向「だからよくな…
    …ん?」


    七海「…罪木さん」



    いつの間にかそこにいた。


    罪木さんは、そこにいた。



    罪木「そうですかぁ…
    日向さんは七海さんの事が好きなんですねぇ…」


    日向「…おい、七海
    この状況でも離れないってお前どういうつもりだよ」


    七海「え?」


    罪木「イチャつかないでよッ!」


    七海「っ!」



    流石にこう怒鳴られると離れるしかない。


    醜いけど、罪木さんの前では離れたくなかった。


    見せつけたかった。



    日向「つ、罪木…?」


    罪木「…」
  38. 38 : : 2016/09/15(木) 00:12:59

    罪木「日向さぁん…
    私、あなたのことを愛してますぅ」


    日向「罪木…」


    罪木「嬉しかったんですよねぇ…
    私を認めてくれる人に初めて会って…
    私を励ましてくれて…」


    七海「…」


    罪木「今日も本当はここに来るつもりは無かったんですけどぉ…
    日向さんがいるかなぁって思って…
    日向さんに会いたくなって来たんですぅ」


    日向「う、嬉しいけどさ罪木…それは…
    優しくしてもらって嬉しかったのを好意と勘違いしたとかじゃないのか?」


    罪木「そんなわけないでしょ!?
    私はあなたを愛してる!
    どうして信じてくれないの!?」


    日向「つ、罪木…?」


    七海「罪木さん落ち着い…」


    罪木「うるさいッ!
    七海さんは黙ってよ!」


    七海「っ!」


    罪木「だから必死にアピールしてたんですよぉ?
    七海さんに諦めさせるためにずぅーっと仲良しこよしを見せつけてましたしねぇ」


    日向「七海に見せつける…?」


    七海「…気づいてたんだ」


    罪木「あんなの隠れてるなんて言いませんよぉ?」


    日向「隠れる…?
    え、じゃあ七海お前…」


    七海「…」


    罪木「七海さぁん知ってますかぁ?
    日向さんね、ずぅっと七海さんに会いたがってたんですよぉ?
    毎日毎日私に取り合ってもらうよう頼んでぇ…」


    日向「え…?
    おい待てよ罪木!
    それじゃあお前七海にその事は…」


    罪木「伝えるわけないじゃないですか
    恋敵ですよ恋敵」


    七海「…」


    罪木「これから日向さんにゆっくりアプローチしていこうと思ってたのにぃ…
    …なのに今は日向さんと七海さんが一緒にいる」


    日向「おい罪木…
    お前少し落ち着けって…」


    罪木「落ち着けるわけないですよぉ!
    日向さんがぁ!日向さんが七海さんとぉ!
    うふっ!うふふっ!私とじゃなくてぇ!」


    日向「罪木!」


    罪木「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい!!!」


    七海「…」


    日向「お前…本当に罪木かよ…?」


    罪木「当たり前ですよぉ?
    罪木蜜柑ですよぉ?うふふ」


    日向「…っ」


    罪木「で」


    日向「え?」


    罪木「日向さんにフラれたので私は絶望しましたぁ」


    七海「絶望…?」


    罪木「日向さんは私にとっての生きる意味でした…
    それが無くなったので、死にますねぇ」


  39. 39 : : 2016/09/15(木) 01:06:57

    日向「は?」



    罪木はどこからかメスを取り出してた。


    どこから?


    いや今はそんな事どうでもいい!



    日向「おい罪木!
    お前何をしようと…」


    七海「ダメっ!」


    日向「七海!?」


    七海「そんな事で死んじゃダメだよ!」



    今まさに首に突き刺さろうとする鋭利なメス。


    私は罪木さんが動かそうとする腕を必死に止めた。



    罪木「邪魔しないでよ!
    私はもう死ぬんですよぉ!
    離して!」


    七海「だから!
    何でそんな事で…!」


    罪木「そんな事!?
    ふざけないでよ!私にとってはそんな事じゃないんだから!!!」


    七海「罪木さん危ないから!」


    日向「お、おい!」


    罪木「離してよぉ!!!」


    七海「あっ」


    日向「え?」



    罪木は力一杯、七海の腕を振り払った。


    その軌道はちょうど七海の首を巡っていて。

    巡っていて。


    それで?それで…それで。


    ああ、これが血しぶきなのかと。


    まずはそんな風に思った。



  40. 40 : : 2016/09/15(木) 01:13:36
    日向「は?」


    罪木「え?」



    七海が力なく崩れ落ちる。


    倒れた辺りは、すぐに血だまりとなった。



    罪木「え…七海さん?」


    日向「は…はは…」


    罪木「どうしよう…どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう」


    日向「ななみ?」



    とりあえず、七海の側へ駆け寄った。


    目を見開いて、力なく伏せている。


    血は止まりそうにない。


    肌も何だか白いし、というか手が冷たい。



    日向「罪木、七海が倒れてる」


    罪木「切った場所が悪すぎたこれじゃ血が止まらない今からじゃ間に合わないどうしようどうしようどうしようどうしよう」


    日向「保健委員なんだろ?
    ちょっと診てやってくれないか?」


    罪木「…ひ、日向さん」


    日向「どうしたんだ?」


    罪木「な、七海さんはぁ…!
    もう…助かりません」


    日向「は?」



    は?


    …は?


    助からない?何を言ったこいつ?



    日向「…」


    罪木「私が冷静じゃなかったからこんな事に…!
    どうしよう…どうし、ど、どどどうすれば」


    日向「…」


    罪木「あれ、日向さん…?」



    いつの間にか、日向さんは随分と遠くの方へ行ってて、何かを拾い上げていた。


    何を拾って…


    というか



    罪木「何を…?
    しようとしてますかぁ?」


  41. 41 : : 2016/09/15(木) 01:13:52






























  42. 42 : : 2016/09/15(木) 01:25:37

    気がつくと辺りはすっかり暗くなっていた。


    やたら両腕が重く感じる。


    疲弊している。


    何をしていたんだっけ。


    というか。


    何をしたら罪木の死体が出来上がるのだろう。


    疑問に思いつつ、疲れきった腕を見てみる。


    …ああ、金属バット。


    なるほど、じゃあ罪木を殺したのは俺なのか。


    七海は以前横たわってるし、罪木はもはや罪木ともわからないぐらいグチャグチャだし。


    これは流れに沿って俺も死ぬしかないな。


    どうやって死のう。


    七海みたいに首切って死ぬか。


    自分で自分を殴って死ぬだなんて無理そうだし。


    お、ちょうどそこに手頃なメスが落ちてる。


    これを拝借して…と。


    それじゃあ、今行くぞ2人とも…



    「やあ、日向創くん」



    ……邪魔が入った。



    日向「…あなたは確か」


    「ははは、評議員の者だよ」


    日向「どうも
    …生憎ですが今から死ぬのでどこかに行って頂けないでしょうか?」


    「まあ待ちたまえよ」



    ………。



    日向「なんですか?」


    「どうせ死ぬのなら、君が返事を渋っていたあのプロジェクトにイェスを頂きたいなと思ってね」


    日向「プロジェクト…
    ああ、あれですか」



    【超高校級の希望】を生み出すとかいう胡散臭いプロジェクト…


    『日向創』として生きていけなくなるっていうのがネックで承諾できてなかったんだっけ。




    「君が君で無くなるのだから、死ぬのと同義だろう?」


    日向「…まあ、確かに」


    「それに、本科の人間を殺した犯人が予備学科生だとこちらとしても後々が面倒でね…
    どうかね?書類にサインさえしてもらえば後は我々が保障しよう」



    結局は保身のため…ということか。


    まあでも、俺のせいでブランドに傷が入るのも嫌だな。



    日向「希望ヶ峰学園というブランドが俺のせいで汚れるなんて嫌ですもんね…
    分かりました、引き受けます」


    「そうかねそうかね!
    いやいやありがとう!」


    日向「…」


    「では、ついてきたまえ」


  43. 43 : : 2016/09/15(木) 01:43:27

    ーーーーー



    学園内に侵入した人間が生徒2人を殺した。


    そんな事件の後始末に暮れる毎日。


    そんな日の朝、私の元へ書類が届けられた。


    それに目を通し、すぐに電話をかけた。




    仁「どういう事ですか!
    日向君がプロジェクトを容認したなど!」


    『本当の事だが?
    書類のコピーもそちらに送付しただろう』


    仁「し、しかし…!」


    『これは本人が望んだ結果だ
    …彼もまた、我々の思想に賛同したのだよ』


    仁「何が賛同だ…!
    上手いこと言ってその流れに乗せたんだろう!?」


    『まあ何とでも言うがいいさ
    大体、君も先日の件で忙しいだろう?』


    仁「ぐぅっ…!
    確かにそうだが今はあなたに説明を求めている!」


    『説明も何も…
    ならば被験体と話すか?』



    …!


    被験体…つまり…



    仁「…そこに日向君がいるんですね?」


    『ほら、日向君
    …学園長からだ』



    しばらく間をあけて、慎重に声を出す。


    電話のその先の日向君に向けて…



    仁「……もしもし」


    日向『学園長、ご迷惑をかけております』


    仁「…その言い草はなんだ?」


    日向『罪木蜜柑を殺したのは俺ですから』



    …は?



    仁「…なんだと?」


    日向『その対応に追われているんですよね?
    すみません』


    仁「待て日向君!
    き、君が罪木君を…?」


    日向『はい』



    では評議員は、プロジェクトの被験体として…


    そして単純に事件のもみ消しのために彼を…!



    仁「……なぜプロジェクトを容認したんだ」


    日向『死のうとしたんです、俺』


    仁「…それで?」


    日向『ああ、どうせ死ぬのなら最期ぐらい希望ヶ峰学園の役に立たなきゃなって
    というか、迷惑かけちゃったし』


    仁「君がプロジェクトを容認しても希望ヶ峰学園の役には立たない!
    今からでも遅くはない!
    いいか?そこから逃げなさい!」


    日向『じゃあ、個人的な理由の方を』


    仁「個人的?」


    日向『これは罰なんです』


    仁「…」


    日向『七海を助けられなかった、罪木を殺してしまった俺への罰なんです』


    仁「罰を受けるべきと考えかているならば、正当に裁かれるべきだ…!」


    日向『正当に裁かれてのうのうと生きるだなんて考えられません』


    仁「生きてこその人生だろう!?」


    日向『だからこそ俺は死ぬんだ』


    仁「なっ…!」


    日向『俺は…日向創は死にます』


    日向『そして、今度こそ胸を張って七海の隣にいられるような人間に…
    そんな人間になるんです』


    日向『俺は死ぬんだから、この先どう使われようが構いません』


    仁「日向君…」


    日向『それでは、失礼します』


    仁「ま、待ちなさ……!」



    そして電話は切れた。


    掛け直しても、繋がることはなかった。



    仁「…ああっ!」



    乱暴に受話器を床に叩きつけ、何度も机を殴った。


    本当、嫌で嫌でたまらない。


    何もできない私が。
  44. 44 : : 2016/09/15(木) 01:44:41
















  45. 45 : : 2016/09/15(木) 01:52:36

    俺の名前は日向創。予備学科生だ。


    俺は今大掛かりな機械を頭に被せられ、そしてカプセルに入れられている。


    そろそろ死ぬみたいだ。


    もう『日向創』が目を覚ますことはないだろうと。


    そう、先生方も言っていた。


    別に悲しくはない。未練もない。


    七海を失い、罪木を殺した俺には。


    そんな物あるわけがない。



    日向「…」



    七海と向こうで会えるかな?


    肉体的に死なないから会えないのかな?


    罪木にも謝らないといけないのに。


    謝って許してもらえるのかな?


    …俺にこんな事を言う資格はないのか。


    俺は罰を受ける。


    罰を受け、そしてまた始めよう。


    俺じゃ送ることなんてできなかった、そんな人生を。


    希望に満ち溢れた人生を始めるんだ。


    それぐらい望んでもいいだろう?


    だって、目覚めるのは俺じゃないんだから。




    「それじゃあな、日向君」



    そんな言葉と共にカプセルの蓋が閉じてゆく。


    俺も瞼を閉じた。


    麻酔が注入されたようで、俺の意識は覚醒状態とは程遠くなってゆく。


    沈んでゆく意識の中。


    どこまでも暗い空間で、目の前に俺がいた。


    持ってた金属バットで俺を殴った。


    動かなくなる。


    動かなくなる。


    グチャグチャになったそいつは、きっともう死んだ。


    『日向創』は、死んだ。
  46. 46 : : 2016/09/15(木) 01:52:49







    fin
  47. 47 : : 2016/09/15(木) 01:55:15
    と、いうわけで!終了です!
    ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございます!

    コトダ祭りですので、他の方々の作品との違いを是非楽しんでいただきたいと思います!
    ダンガンロンパ公式グループにて『秋のコトダ祭り』専用のスレッドがありますので、是非足を運んで、感想などをレスしてみてくださいね!

    それではまたお会いしましょう!
  48. 48 : : 2016/09/15(木) 02:16:44
    お疲れ様でした!
  49. 49 : : 2016/09/17(土) 19:28:31
    健全な恋愛小説かと思いきや予想をはるか超えてまさかのバッドエンド…
  50. 50 : : 2016/09/17(土) 19:28:55
    だがそれがいい
  51. 52 : : 2016/11/13(日) 10:05:57
    神ss
  52. 53 : : 2018/12/18(火) 16:18:07
    読み終わったあとのこのなんとも言えない感じ好きだわwww
  53. 54 : : 2020/10/26(月) 23:04:49
    http://www.ssnote.net/users/homo
    ↑害悪登録ユーザー・提督のアカウント⚠️

    http://www.ssnote.net/groups/2536/archives/8
    ↑⚠️神威団・恋中騒動⚠️
    ⚠️提督とみかぱん謝罪⚠️

    ⚠️害悪登録ユーザー提督・にゃる・墓場⚠️
    ⚠️害悪グループ・神威団メンバー主犯格⚠️
    10 : 提督 : 2018/02/02(金) 13:30:50 このユーザーのレスのみ表示する
    みかぱん氏に代わり私が謝罪させていただきます
    今回は誠にすみませんでした。


    13 : 提督 : 2018/02/02(金) 13:59:46 このユーザーのレスのみ表示する
    >>12
    みかぱん氏がしくんだことに対しての謝罪でしたので
    現在みかぱん氏は謹慎中であり、代わりに謝罪をさせていただきました

    私自身の謝罪を忘れていました。すいません

    改めまして、今回は多大なるご迷惑をおかけし、誠にすみませんでした。
    今回の事に対し、カムイ団を解散したのも貴方への謝罪を含めてです
    あなたの心に深い傷を負わせてしまった事、本当にすみませんでした
    SS活動、頑張ってください。応援できるという立場ではございませんが、貴方のSSを陰ながら応援しています
    本当に今回はすみませんでした。




    ⚠️提督のサブ垢・墓場⚠️

    http://www.ssnote.net/users/taiyouakiyosi

    ⚠️害悪グループ・神威団メンバー主犯格⚠️

    56 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:53:40 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ごめんなさい。


    58 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:54:10 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ずっとここ見てました。
    怖くて怖くてたまらないんです。


    61 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:55:00 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    今までにしたことは謝りますし、近々このサイトからも消える予定なんです。
    お願いです、やめてください。


    65 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:56:26 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    元はといえば私の責任なんです。
    お願いです、許してください


    67 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:57:18 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    アカウントは消します。サブ垢もです。
    もう金輪際このサイトには関わりませんし、貴方に対しても何もいたしません。
    どうかお許しください…


    68 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:57:42 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    これは嘘じゃないです。
    本当にお願いします…



    79 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:01:54 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ホントにやめてください…お願いします…


    85 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:04:18 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    それに関しては本当に申し訳ありません。
    若気の至りで、謎の万能感がそのころにはあったんです。
    お願いですから今回だけはお慈悲をください


    89 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:05:34 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    もう二度としませんから…
    お願いです、許してください…

    5 : 墓場 : 2018/12/02(日) 10:28:43 このユーザーのレスのみ表示する
    ストレス発散とは言え、他ユーザーを巻き込みストレス発散に利用したこと、それに加えて荒らしをしてしまったこと、皆様にご迷惑をおかけししたことを謝罪します。
    本当に申し訳ございませんでした。
    元はと言えば、私が方々に火種を撒き散らしたのが原因であり、自制の効かない状態であったのは否定できません。
    私としましては、今後このようなことがないようにアカウントを消し、そのままこのnoteを去ろうと思います。
    今までご迷惑をおかけした皆様、改めまして誠に申し訳ございませんでした。

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donguri

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