このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
The world of slaughter and the black of the disaster 【GE】
- 未分類 × ソードアート・オンライン
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- 1 : 2016/08/16(火) 20:43:25 :
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まだ執筆中のスレッドがありますが、たてるだけたてておこうかなと思いまして。
思いのほかスレタイが長かった(笑)
うーん、スレタイだけみて何とコラボしているかわかる人いたらすごいな(笑)
サブタイトルの2文字がかなりヒントですが、じぶんでもまさかこのコラボが頭に浮かぶとは思いもしませんでした。
まぁ、どちらも同じく剣を振り回す世界ですので、安易に「ちょっと面白そうだな」程度で思い付いたのですが、どうでしょう。
あ、それは読む側が考える事か。(笑)
カップリングはですね、登場人物で分かる通りキリシノです。
前々からソードアート・オンラインのスレッドたてたいって話はどこかでしてたので、やろうと思ってたのですが、まだ途中の東京喰種のスレッドがあったので、たてようにもどうしようかと考えていましたが、「もうたてときゃいんじゃね?」って思ったのでたてます。(笑)
さぁ、コラボの正体(?)ですが。
はい、【ゴッドイーター】でございます。
ゴッドイーターの【GE】です。
突然すぎてます。ぶっ飛んでます。(笑)
まぁ、そこはご了承ください。(笑)
キリトとシノンの剣形態だけは決まってます。
キリトがロングブレードで、シノンがヴァリアントサイズで行こうと思ってます。
2人とも新型神機でいくいじょうは、シノンも決めておかないとなっと思いまして。
なんか鎌を持ってほしかったんだよね。←?(笑)
銃形態はどうしようか迷ってます。
そういったところも含めて、みなさんからの提案をいただければと思っております。
シノンの銃形態はスナイパーな気もするけど。(笑)
なんかそれしか思いつかんけど。(笑)
はい。ということで。長々と申し訳ありませんでしたが、何卒よろしくお願いいたします。
コメントよろしくね~(笑)
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- 2 : 2016/08/16(火) 22:59:24 :
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ソードアート・オンライン。通称SAO。
2022年、ユーザーによるベータテストを経て、世間を騒がせることになる、世界初のVRMMORPG。
その正式サービスが開始され、約1万人のユーザーは完全なる仮想世界を謳歌していた。
しかし、ゲームマスターにしてSAO開発者である天才プログラマー、茅場晶彦の非情な宣言により、その仮想空間は約1万人を捕らえた監獄、ソードアート・オンラインという名のデスゲームに豹変する。
プレイヤーの自発的なログアウトは不可能、SAOの舞台、【浮遊城アインクラッド】の最上部第100層のボスを倒してゲームをクリアすることだけがこのデスゲームから脱出する唯一の方法であること。
そして、次の発言でプレイヤー達は死のどん底へと叩きつけられる気分を味わう。
この世界でのゲームオーバー、つまり死亡してしまうことは、現実世界での死も意味する…と。
プレイヤーの1人、キリトはこの絶望的なデスゲームをクリアすべく、戦う決意をして旅立つ。
行く先々で様々な人に出会い、そして別れ、75層を経て、この世界の真実を暴き、デスゲームから生還することに成功する。
SAOに囚われてから、クリアに至るまで、既に2年が経ってしまっていたのだった。
SAOクリアから2ヵ月が経った、2025年1月、現実世界への帰還を果たしたキリトこと桐ヶ谷和人だったが、SAOから、300人ものプレイヤー達が意識を失ったまま眠り続けており、初期化されるはずのSAOサーバーも稼働を続けるという、不可解な事件が起こる。
その300人の中にはかつてSAOの中でキリト達と共に闘い抜いた仲間、アスナこと結城明日奈もいた。
しかし、妖精達のファンタジー世界を舞台としたハイスペックVRMMORPG【アルヴヘイム・オンライン】通称ALOの中でアスナらしき人物を目撃したという情報を得て、SAOの中で心を通わせた少女、シノンこと朝田詩乃と共にALOにダイブする。
今から話すのはそのさらに10ヵ月ほど先の、SAOがクリアされてから1年後のお話。
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- 3 : 2016/08/16(火) 23:00:56 :
- タカヤさんの新作期待してます
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- 4 : 2016/08/16(火) 23:03:00 :
>>3ありがとうございます。
ご期待にそえるように頑張ります(笑)
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- 5 : 2016/08/16(火) 23:07:19 :
あ、ちなみにタイトルですが、
黒の災厄と殺戮の世界【ゴッドイーター】
という意味です。
単純に英語にしたかったというだけです。(笑)
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- 6 : 2016/08/16(火) 23:22:35 :
冬の冷たい風をきって、黒いバイクを走らせる。
いくら防寒対策をしているとはいえ、やはりこの気温は堪える。
和人(もうそろそろだよな…)
遠目に目的地が見えてくる。
そこで待つ人はどのくらいそこに立っていたのだろうか。12月の寒さの中、ベージュのコートに身をつつみ、白い息を手に吹きかけている。
ブォン…ドッドッドッドッ…
和人「悪い、待たせちゃったか?」
ヘルメットを外してそう言うが、彼女はニコッと微笑みを返す。
詩乃「ううん、約束の時間よりも5分は早いから大丈夫。私が出るの早かっただけだから。」ニコッ
和人「…(今すぐ抱き締めたい。)」
詩乃「どうしたの、キリト?」
和人「いや、何でもないよ。じゃあ行くか。」
詩乃「うん。」
和人「あ、何回も言うけどもう1年たつんだし、そろそろこっちの名前で呼んで欲しいんだけど…」
詩乃「あっ…ごめんなさい、つい…でもそっちもわりとシノンって呼ぶじゃない。」
和人「うぐ…」
詩乃「まぁ、そこはお互い様。さ、早く行こう。待たせちゃうのも悪いでしょ。」
和人「あぁ、そうだな。しっかり掴まっとけよ。」
詩乃「はーい。黒の剣士様。」
和人「それはやめてくれ。」ブォン
詩乃「あはは、冗談。」
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- 7 : 2016/08/17(水) 14:37:24 :
15~20分ぐらいバイクを走らせて、銀座に着く。
ちょっとしたおしゃれなビルの下の駐車場にバイクを置き、エレベーターに乗る。
詩乃「菊岡さん、だっけ?」
和人「あぁ…急にどうしたんだか。」
ピンポーン
目的の階に着き、エレベーターが止まる。
店員「いらっしゃいませ。」
高級喫茶店の店員はスーツを着こなし、ホテルマンのようにも見える。
オーイキリトクン,シノンサン,コッチコッチ!
こちらに笑顔を向けながら大きな声で呼ぶ男。
和人「ぁぁ…」
詩乃「ぇ…っと」
和人「ったく…こんなところで大声出すもんじゃねぇよ…」スタスタ
詩乃「どうも、菊岡さん。」
和人「急に何の用なんだ。」ドカッ
少し雑に座る。
詩乃「ちょっと和人。」
菊岡「まぁまぁ。ここは僕がもつから。好きに頼んでよ。」
和人「じゃあ遠慮なくそうさせてもらいます。」
菊岡「ぎこちないなぁ。話しづらそうだから、ALOと同じでいいよ。」
和人「そ、そうか。なら、それも遠慮な…く…」
メニューに目を向けるが。
和人「んな…」
詩乃「どうしたの和…」
詩乃もメニューを見て驚いたようだ。
和人「え、えと、パルフェ・オ・ショコラと…フランボワーズのミルフィーユ…にヘーゼルナッツ・ラテ…」
詩乃「じゃあ…私もおんなじので…飲み物だけアイスコーヒー…」
店員「かしこまりました。」
和人「…」パタン…
予想以上の値段に詩乃と二人で息を飲む。
菊岡「ご足労願って悪かったねぇ、キリト君、シノンさん。」
和人「そう思うなら銀座なんぞに呼び出すなよ…それと…」
詩乃「人前でその呼び方は止めてくれ。でしょ?」
和人「あ、あぁ…」
菊岡「ん?つれないなぁ。1年前、病院で目覚めた君の元に真っ先に駆けつけたのはのは僕じゃないか。」
確かにそれは事実だ。
覚醒した俺を最初に訪ねてきたのは、対策チームのリーダーだったこの男。
総務省総合通信基盤局、高度通信網進行科第二別室、通称仮想科の菊岡誠二郎。
和人「んで何の用なんだ?SAO関係の話は随分と喋ったはずだろ。」
パタン!
菊岡がわりと勢いよくメニューを閉じる。
菊岡「ところが、今日はちょっと違っててね…」
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- 8 : 2016/08/18(木) 20:19:52 :
菊岡「君達は、SAOサーバーが再び動き出すかもしれないという可能性を考えたことはあるかい?」
和人「………は?」
言葉は出なかった。何を言っているんだコイツはといった感想。
詩乃「あの、どういう…」
菊岡「もしその可能性が0.1%以下だとしても、それが絶対にないと…言い切れるかい?」
和人「おい…何かの脅しか?シャレにならないぞ。」
菊岡「いやいや、あくまでこれは1つの質問だよ。シノンさんは、どう思う?」
詩乃「考えたくは…ないです…」
菊岡「つまり、結局はそんなことは絶対にあり得ないと言いたいのかな。」
和人「おい、いい加減に…」
パタン…
テーブルの上に置かれたのは、まぎれもない本物。
ソードアート・オンライン。
菊岡「僕はその可能性を考えてしまう方でね。こういった話をしに来たんだ。」
和人「菊岡さん、あんたがどんな考えを持って動き、俺達に会いに来たのかは今をもって知りたくはないが。場合によっては許さないぞ。」
詩乃「和人落ち着いて…」
和人「落ち着けるわけないだろッ!!!!!」ガタッ!!
ザワザワ
菊岡「…」
和人「…悪い。取り乱した…」ガタン
詩乃「…すみませんが菊岡さん、この話は…」
菊岡「まだ何も内容を伝えちゃいない。」
詩乃「ッ…」
和人「…」ジロ
菊岡「そう急かさないでくれ。さぁ、本題に入ろう。」
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- 9 : 2016/08/20(土) 08:18:43 :
- SAOとGEどちらも好きなので期待してます!頑張ってください!
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- 10 : 2016/08/20(土) 19:20:32 :
- 期待してます
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- 11 : 2016/08/23(火) 02:13:52 :
- 期待しています
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- 13 : 2016/08/23(火) 17:30:01 :
リザレクションに沿って進む感じって言った方がいいかな。
シノンも入るから、初期の新型は3人ですね。
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- 14 : 2016/08/23(火) 18:45:45 :
菊岡「キリト君とシノンさんはALOに最初にダイブした時、何を使ってダイブしたのかな。」
和人「…ナーヴギアだ。」
菊岡「影響がなかったとはいえ、誉められた事ではないね。」
詩乃「すみません…」
菊岡「まぁ、それはそれでおいておくとしよう。実はね、君達のような人がまだ結構いたんだよ。ナーヴギアを使って仮想世界にダイブしている人が。」
和人「まさかそれを全て回収しろだの馬鹿みたいな話じゃないだろうな。」
菊岡「そんな途方もない話ではないよ。(いや、ある意味今から話す内容も途方もないな…)」
菊岡「そのナーヴギアを被っている人達がね、昏睡状態に陥る事件が起きているんだ。」
和人「それを調べてこいと。」
菊岡「だいたいの事件の詳細は分かっている。ゲームの名前は、他のゲームのパッケージをわざと張られたSAO。パッケージはALOだったりもする。」
詩乃「…」
菊岡「昏睡状態になっている人にはある特徴があってね。」
和人「脳に損傷は。」
菊岡「ない。いや、つけられないといった方がいいかな。」
和人「どういう事だ。」
菊岡「コンピューターにも対策が練られていてね。今、ナーヴギアを被っていても脳を焼ききられることはない。アミュスフィアなんてそんな力があるわけがないだろう?」
和人「それで?」
菊岡「だからね、試してみたんだよ。アミュスフィアで。偽ALOなるSAOにログインしてみたんだ。」
詩乃「そんな危ないこと…」
菊岡「welcome to sword art onlineのところまでは行ったんだけどね、そのあとノイズが入って強制退場させられたんだ。」
和人「アミュスフィアでは昏睡状態にはならないと。」
菊岡「そういう事だね。ナーヴギアでしかならないと思う。」
和人「そうだな俺もそう思う。」
菊岡「僕もそこが気になってね。」
和人「遠回しに言ってないではっきりしたらどうなんだ菊岡さん。要するにその偽ALOとやらにログインしてこいって言うんだろ。」
菊岡「いやぁ、まぁ…」アハハ…
和人「やだよ!!何かあったらどうするんだよ!!」ガタッ
菊岡「あぁ!!待ってよ。昏睡状態になる可能性はないって、今君も同意に達したじゃないか!ケーキもうひとつ頼んでいいからさ!ね?」
和人「…」ガタ
詩乃「…なんでそんなに知る必要が?」
菊岡「上がね、知りたがってるんだよ。今後の仮想世界の行く末をね。」
和人「それで、俺達に協力を求めてるわけか。」
菊岡「かのSAOからゲームクリアし、生還した君達ならと思ってね。保証が欲しいなら協力費としてこれだけ…いや、これだけ出そう。」
菊岡は指を3本立てたあとに両手を使って立てた指を6本に増やした。その指から想像する額に息を飲む。
和人「…だがなぁ…詩乃…お前はどう思うよ…」
詩乃「…和人と一緒ならどこだっていいわ…それに、同じ被害に合う人がこれで減らせるなら…」
和人「…」
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- 15 : 2016/08/30(火) 23:54:11 :
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翌日。詩乃をバイクの後ろに乗せ、都立中央病院に着く。
あのあと詩乃と2人で話し合い、偽ALOにログインすることを決めた。
偽ALOの話は99%が噂の産物だろうと俺も思っている。
仮にそれがSAOの仮想世界だとしても、サーバーダウンを起こしているし、かの茅場晶彦のような超天才はおそらく現在の世界のどこにもいないからだ。
しかし、残り1%の可能性が、俺の足をこの場所に向けた。
詩乃「キリト…」
和人「…」コン、コン
7025と書かれたのスライド式のドアをノックし、ドアを開く。
和人「失礼…します。」
「おっす、桐ヶ谷君!朝田さん!お久しぶり!」
和人「え、ぇあ…ど、どうも…ご無沙汰してます…アキさん…」
そこには1人の看護師。
詩乃「どうも…って…ちょッ!?」
和人「んな!?」
身体中を触られる感覚。
アキ「おぉ~結構肉ついたねぇ~…でもまだまだ足りないよ~?ちゃんと食べてる?」
和人「た、食べてます食べてます!っていうか…なんでアキさんがここに…」
ゾワッ
和人「…詩乃?」チラッ
背中に圧力を感じ後ろを少し振り向くが、見なかったことにしよう。殺されかねん。
アキ「あの眼鏡のお役人さんから話聞いてるよ~、なんでもお役所の為に仮想ネットワーク?の調査するんだって?まだ帰ってきて1年も経ってないのに、大変だねぇ~…」
和人「まぁ…はい…」
アキ「それで、リハビリ中の桐ヶ谷君の担当だった私に是非モニターのチェックをしてほしいって言われて。今日はシフトから外されたんだぁ。」
和人「へぇ…」
アキ「看護師長とも話ついてるみたいでさ。さすが国家権力って感じだよねぇ~」
正面でにこやかに話すアキさんとは違い、先ほどから背中に刺さるような悪寒を感じる。非常に痛冷たい。
アキ「とりあえず、またしばらくよろしくね。桐ヶ谷君。」
そう言ってアキさんは右手を差し出す。
和人「あ…こちらこそ…」
アキ「朝田さんもよろしくね!」
詩乃「は…はぁ…」
アキさんの元気そうな感じに気をされ、詩乃も落ち着いたようだ…
和人「んでその…眼鏡の役人は来てないんですか?」
アキ「うん、代わりに伝言預かってるよ。」
そう言ってアキさんは胸ポケットから1枚の紙を取り出す。
例の件
―――――
報告書はメールでいつものアドレスに頼む。
諸経費は任務終了後、報酬と併せて支払うので
請求すること。
追記
年頃の女の子と若い美人看護師と個室にいるからといって
若い衝動を暴走させないように。
菊岡誠二郎
―――――――――
と書かれている。
詩乃「なんて書いてあるの?」チラッ
和人「…」グシャ
詩乃・アキ「?」
和人「あぁ、じゃあ早速ネットに接続しますんで…」
アキ「はいはい。準備できてるよ。」スタスタ
見ると並べれた2つのベッド。
ベッドに並べられているのは…電極か?
アキ「じゃあ脱いで、桐ヶ谷君。」
和人「は…はい?!?」
アキ「電極張るから。どうせ入院中に全部見ちゃったんだから。」
和人「あ、あの…上だけでいいですか…」
また背中に圧力がかかる。
アキ「うん…。」
少し間があき、了承を得る。
和人「はぁ…」ホッ
アキ「桐ヶ谷君の後で朝田さんもつけるからね。」
詩乃「えぇ!?私もですか…」
アキ「そうよ。モニターしなきゃいけないんだから。大丈夫よ。つけるときはベッドの間にカーテン引くし、つけた後は簡易入院服着てもらうし、女同士だから間違いは起きないわ。」フフッ
詩乃「はい…」ホッ
アキ「それとも君達は気にしないくらいまで…」
和人・詩乃「まだそこまでいってませんッ!!///」
アキ「まだ…ねぇ…」ニヤニヤ
和人・詩乃「ぐぅ…///」
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- 16 : 2016/08/30(火) 23:57:28 :
なんだ?最後めちゃめちゃ隙間空いちゃった。(笑)
アキさん、漢字分かんなかったので、カタカナにしました。
ご了承ください。
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- 17 : 2016/08/31(水) 00:02:43 :
- 引き続き支援していますよ~(^^)d
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- 18 : 2016/09/01(木) 14:02:57 :
- 期待してまーす
確かアキさんは「安岐」だったはずです
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- 20 : 2016/09/05(月) 15:00:46 :
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2人共電極を張り終え、間を隔てるカーテンも無くなる。思ったよりベッドが近かった。
安岐「ベッドくっつけてもいいんだよ?」ニコニコ
和人「いやそこまでは…」
詩乃「お願いします。」
詩乃さん!?
驚いて横を向くが、詩乃はただ笑っているだけだった。
詩乃「手だけ…繋ごう…?」
和人「……あぁ。」
単純にそれもそうだなと思っただけだが、繋いでやらなくては消えてしまいそうだ。
アミュスフィア越しに詩乃の目にはそれらしいものが映っていた。
それを見て今更に現実を知る。
両方帰ってこれればそれでいいが、片方が帰ってこられなかったり、悪ければ両方帰ってこれないかも知れない。
今になって残される側の恐怖を想像してしまう。
詩乃「根拠はないけど、大丈夫だよ和人。」ニコッ
辞めてくれ。笑顔を見てしまったら笑い返す他ないじゃないか。でも。
和人「そうだな。俺達は大丈夫。な?」ニコッ
詩乃「うん…」
安岐「さて、仲睦まじいところ申し訳ないけど、仕事はこなさいとね。」
和人・詩乃「はい。」
安岐さんが準備OKの合図をする。
和人・詩乃「リンクスタート。」
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- 21 : 2016/09/05(月) 15:01:51 :
短いですが、リンク前とリンク後に切る方がいいかなと思いました。
さて、リンク先はいったいどこなのでしょう。(笑)
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- 22 : 2016/09/05(月) 15:17:11 :
- 期待です
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- 23 : 2016/09/14(水) 18:25:49 :
>>22期待どもです。
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- 24 : 2016/09/14(水) 18:44:35 :
- 期待です!
東京喰種の方も、あるそうですが頑張ってください(´▽`)ノ
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- 25 : 2016/09/14(水) 19:02:51 :
>>24期待どもです。
東京喰種の方もよろしくです。
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- 26 : 2016/09/14(水) 21:22:15 :
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何が起こった。
確かにリンクしたはずだ。
途中まで接続したのが分かる。認証のOKマークが何個も出て、仮想空間には入った。
だがこれはどういうことだ。
真っ暗な空間。
重力を感じさせない。浮いてる…のか?
ゲーム設定ならこの時点でするはずだし、なにしろ菊岡が特別に複製したアカウントの自動コンバートだから設定なんて、端っからする必要がない。
そう、何も起きないのだ。
キリト「おいおい、まさか昏睡状態ってずっとこれかよ。」
「きゃあぁぁぁぁッ!!」
キリト「え…」
頭上からシノン。真上からシノン。何もないところからシノン。
別に3人いるわけではないが、とにかく落ちてきているのは分かる。
キリト「は…えぇッ!?」
シノン「キリト!?キリトぉぉぉッ!!!」
キリト「何やってんだぁぁぁッ?」
シノン「何でもいいけど、受け止めてぇぇぇッ!!」
キリト「ちょ、待ってッ!!」
寸前のところで。
フワッ
シノン「あら…止まった…」
まぁ、俺と同じように浮いている。
シノン「何、私達死んじゃったの?」
キリト「そういう発想のわりに落ち着いてるな。」
シノン「だって信じられないもの、死後の世界があるなんて。ここがそうだとしても、隣に人がいるのといないのとでは大分違うわ。」
キリト「まぁ、そうだな。」
シノン「てか、キリト。アンタそんな髪形だっけ…」
キリト「え…?」
シノン「なんか…外ハネがすごいね。」
キリト「…マジ?」
シノン「うん、正直それでもいいと思うけど…アンタ髪形とか興味なさそうだもんね。」
キリト「そう…ね…」アハハ
行きたい方向に前傾姿勢になると進むのが分かったので、しばらく浮き進む?ことにした。
シノン「急に行き止まりとか落ちるとかやめてほしい。」
キリト「まぁ、方角も分かんないしな。真っ黒なのは変わらない…」
シノン「なんか…急に恐くなってきた…」ゾゾ…
キリト「確かにこれはクるな…」
少しずつ精神が削られているような感覚だった。
何もないってこんなに恐いんだ。
考えまいと思えば思うほど、頭に浮かんでしまう。
ここはあの世なのか。自分達は死んでしまったのか。
キリト「やべ…震えが止まらない…」カタカタ…
シノン「キリト…恐いよ…」ガタガタ
キリト「ここから出たい…シノン…近くに…寄ってくれ…」
シノン「キリト…キリト…」
次第に震えは激しくなる。
キリト「嫌だ…嫌だ…」
シノン「やだよ…いやだよ…もう…いやだよッ!!」
キリト「シノン、落ち着け…落ち着け…俺も恐いから…でも一緒だから…」
シノン「キリト…キリトぉッ!!」ギュッ
キリト「くそ…」ギュッ
キリト「早く出せッ!!ここから出せぇッ!!!」
汝らは神を信じるか。
キリト・シノン「!!?」ビクッ
汝らは死を恐れるか。
キリト「な、に言って…」
頭の中で響くような声。
汝ら、己を超越すべく、【神】を喰らえ。
汝らの生きる道はそれのみ。
汝らの指し示す道に加護があらんことを。
神を喰らうべく者よ、その命燃え尽きるまで抗いたまへ。
(welcome to RESURRECTION)
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- 27 : 2016/09/17(土) 20:34:20 :
キリトの外ハネの髪形とはキャラ設定の時の、ヘアスタイル23です。
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- 28 : 2016/09/18(日) 19:45:14 :
一瞬、意識がプツリと切れ、すぐに戻る。
まぶたの裏から眩しさを感じ目を開くと、仰向けに倒れていて、上体を起こすとそこには荒廃した町が広がっていた。
キリト「とりあえず無事…か…」
シノン「うわ…眩しい…」
横に倒れているシノンも目を覚ましたようだ。
キリト「シノン、俺が分かるか。」
シノン「ええ。アインクラッドの英雄、黒の剣士様。」
キリト「嫌味なやつだな~。そろそろそのイジり辞めてくれ…」
シノン「はいはい。体は自由に動かせそうね。でも…」
キリト「視界に何もアイコンが映らないってことだろ?」
シノン「うん…右手と左手どっちをフリックしてもメニューも出ないし…」クイッ クイッ
キリト「やっぱおかしいよな。服装も…入院服だ…」
シノン「なんか…まるで現実世界からそのまんま飛んできたみたいな…」
キリト「だけど…」スタスタ
近くに見える水溜まりまで歩き、そっと覗きこむ。
キリト(髪型が違うし…自分で言うのもなんだが…俺こんなに大人っぽい顔してたか?)クルッ
少し考え、シノンの方を振り向く。
シノン「?」
キリト(シノン美人だな。……じゃなくて…シノンも同じくらい大人っぽくなったか?)
ズシ…ズシ…
キリト「なんのお…と…」
シノンの背後に迫る全長2mほどの脅威。白い体色に大きな顎。二足歩行のモンスター。
気配を感じたシノンはこちらに走りよってくる。
キリト「最初のMobってところか?」ジリ…
シノン「でも今は武器になるようなものも何もないしね。」
キリト「慣れって恐いな。この異常事態に落ち着けてしまってる。」
シノン「冷静な判断ができるわね。足音がまだ奥からするから複数体いるわね。」
キリト「とりあえず…逃げるぞ。戦う理由も手段もない。」
シノン「ええ。」
ダダッ
ギョワアァァァァッ
人間の走る速度と同じくらいの速さだ。追い付かれることはなさそうだが、危惧すべきは、身を潜めているであろう、他の複数体がいつどのタイミングでどこから姿を現すか分からないという事だ。
キリト「くそ…なんだ、この町。ビルに穴が空いてる。」
シノン「荒廃した町とはいえ、何か怪しすぎるわね。」
走りながら会話をしているうちに開けた場所に出る。
その時だ、後ろから先ほどのモンスターの断末魔のようなものが聞こえる。
そしてそれは次々と連鎖し、静まり返った後から人の足音。
コツ コツ コツ コツ
キリト「シノン…後ろにいろ。俺の傍から離れるな。」
シノン「うん。」スッ
足音は大きくなり、建物の陰から姿を現す。
焦げ茶色の革のような素材のコートに身を包み、煙草を口にくわえ、大きなチェーンソー型の身の丈ほどある大剣を肩に担ぎ、紺色の髪をなびかせた1人の男が。
「あらら、避難民か…入院服を着てるってことは…どこか施設が潰されたのか…いや、でもそんな報告入ってないしな~…なんかめんどくさい案件になりそうだな…」
キリト「……初対面でそれは失礼なんじゃないのか。そっちの獲物をまず下げてほしい。」
「おっとっと、聞こえてたかい…すまんな。自己紹介が遅れた。」ガシャン
大剣を地面に刺し、腰に手をあて男は言う。
リンドウ「俺の名前は雨宮リンドウ。ゴッドイーターをやってる。まぁ、とりあえずフェンリル本部に来たらどうだ。」
とても考えが軽い人だなと第一印象。
シノン「ゴッド…イーター?」
リンドウ「おぉ、後ろにはかわいいお嬢さん。なんだ、今のご時世ゴッドイーターを知らないのか。」
キリト「なんなんだ、そのゴッドイーターってのは。それにあのモンスターはなんだ。アンタが殺したのか。」
リンドウ「やれやれ、アラガミも知らないのか。これは本当にめんどくさそうな案件に引っ掛かっちまったもんだ。」
キリト「なんだって?」グッ
リンドウ「まぁまぁ、そんな興奮しなさんな。とりあえず救助って事だ。もうすぐここにトラックが来るだろうからそれに一緒に乗ってもらうぞ。ゴッドイーターに関しては道すがら話そう。」
シノン「信用していいのかしら。」
キリト「…」
リンドウ「警戒しすぎだ。俺を信用してくれ。何もとって食おうっていう訳じゃねぇんだ。」
キリト「…わかった。」
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- 29 : 2016/09/23(金) 19:55:49 :
リンドウ「はぁ?何言ってんだ。こんなリアリティに溢れつつも血生臭い世界が、ゲームの中の訳ねーだろ。」
その一言で混乱する。
ゲームの中ではない。
じゃあなんだこれは。
なんだこの世界は。
キリト「あの…リンドウ…さん。今は一体何年ですか。」
リンドウ「はぁ?ったくホントにおかしなヤツだな。今は西暦2072年だぞ?」
ゲームの世界ではなく、さらに50年後?どういうことだろうか。
リンドウ「まぁ、記憶喪失ってやつかもな。まぁ、ゆっくり休むといい。」
キリト「はい…」
シノン「…」
トラックが向かう先には巨大な壁がそびえ立っているのが見える。
リンドウ(こいつらに適性があればいいんだが…この世界で生き抜く術がなけりゃ…あっという間にアラガミの餌だからな…)
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- 30 : 2016/09/24(土) 12:32:52 :
- SAOもGEも大好きだから超期待
推しキャラの問題だと思うけれどただアスナを出してほしかった・・・
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- 31 : 2016/09/24(土) 19:18:54 :
>>30期待あざます。
推しキャラが違くってごめんなさい(´・ω・`)
推しカプもキリシノなんです(´・ω・`)
ご了承くださいませ…(´・ω・`)
でも見てくれるのはとっても感謝です。ありがとうございます。
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- 32 : 2016/09/24(土) 22:31:57 :
設定の変更します。
シノンさんの剣形態、やっぱりヴァリアントサイズからロングブレードにします。
ホントに申し訳ない。ご了承ください。m(__)m
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- 33 : 2016/09/24(土) 22:51:18 :
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壁に着くと、なにやら適性判断というものをさせられた。
ある一種の細胞を表面的に付着させたシールを腕に張り、出た色で判断するというものだ。
結果は2人とも通過。
この結果次第ではここから引き返すことになっていたらしい。
外には、先ほど説明を受けた【アラガミ】というものがうじゃうじゃと生息している中で、武器もなしに逃げ続けなければならないらしい。
そんなことはあまりにも残酷で、賛同し難いが、今は2人ともが通過したことに安心するしかなかった。
壁をくぐり、すぐに1番大きな鉄鋼で固められた要塞に通される。
人類最後の砦、【フェンリル】。
その精鋭、対アラガミ討伐部隊、【ゴッドイーター】。
オラクル細胞を武器として応用した【神機】を用い、喰らい、倒すもの。
オラクル細胞はアラガミを形成し、無限に働き続ける。
その根元を絶つ為、人類は抗い続ける。
それが、この世界。
キリト(なんか…とんでもないところに来ちまったな…)
リンドウ「さぁ、着いたぞ。ようこそ、フェンリル極東支部へ。」
その頃の極東支部、支部長室。
ビー…
「支部長、照合中のデータベースから新型神機の適合候補者が見つかりました。」
「そうか。名はなんという…?」カチ
「ほう、2人か。ふむ…早速適合試験を受けてもらうとしよう。」
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- 34 : 2016/09/25(日) 22:01:15 :
極東支部に入ると、制服を渡され、サイズとカラーを選べと言われる。
キリト(サイズは…どっちもL…か。カラーは…黒だな。)
早々と決まり、制服に腕を通す。
キリト「へぇ、妙にしっくりくるんだな…」
布の生地に少しのオラクル細胞を含んでいるという服は、身体に負担をかけない作りになっていた。
キリト(肩にも重さがかからない…オラクル細胞ってすごいんだな…)
「準備できましたか?」
更衣室の外からトーンの高い声が聞こえる。多分、オペレーターって言われていた人だろう。
キリト「あ、はい。」
「じゃあ、10分後にエントランスに降りてきて下さいね。」
足音が遠ざかっていく。
キリト「…」
ベンチに座ったまま天井を見上げ、意味もなく手のひらをかざす。
さっきの適性判断の時のシールの痕がまだ薄く残っている。
キリト「少し早いけど行くか…」ガタ
バシュ
自動のスライドドアが開く。
廊下にはすでにシノンが壁に寄りかかって待っていた。
キリト「待ってたんなら、声かけてくれればよかったのに。」
シノン「確かにそうだったかもね…」
キリト「…不安か?」
シノン「まぁ…ね…適合してなかったら…どうなっちゃうのかしらね…」
キリト「まぁ、制服を与えられたって事だから、もう追い出されたりはしないだろ。」
シノンが来ているコバルトブルーの制服を見ながら言う。
キリト「この制服…アインクラッドの時のロングコートくらいの長さにできないかな…」
シノン「アンタホントにあのコート好きよね。現実世界の家にレプリカ置いてあるでしょ?」
キリト「なんだ、知ってたのか。」
シノン「そりゃね。流石に出かけるときは着ないでほしいけど。」
キリト「着ないよ。それに着たとしても実際薄くて寒いしな。」
シノン「そういう問題じゃないわよ。」
他愛もない話で7分が経過していた。
シノン「ありがとう。少し落ち着いたわ。」
キリト「あぁ…それじゃあ、行こうか。」
シノン「えぇ。」
区画エレベーターを使い、エントランスまで降りていった。
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- 35 : 2016/09/26(月) 13:30:04 :
-
支部長「ようこそ、人類最後の砦、【フェンリル】へ。これから対アラガミ討伐部隊、【ゴッドイーター】の適合試験を始める。」
大ホールにアナウンスが鳴り響く。
支部長「リラックスすると良い。その方が、良い結果が出やすい。」
支部長「準備ができたら、中央のケースの前に立ってくれ。」
覚悟、みたいなものは無い。正直言ってこんな得体の知れないものと関わりたくはない。
キリト「…」
だが少しばかり気持ちが高揚しているのは、目の前に剣があるから。しかも自分好みの重そうな剣。
キリト「…多少の痛みがあるっつったか?まぁ…いいか。」スタスタ
支部長(ほぅ…少しも怖じ気づかないか…)
キリト「ここに右腕を乗っけるんだったよな。」トン
5秒ほど経った時、ケースは大きな音をたて腕輪を押し付け縛り付ける。
激痛。
キリト「うぐあああぁぁぁッッッ!!?」
全身に駆け巡る拒絶反応。しかし構わずオラクル細胞は体を内側から侵蝕していく。
血液が逆流しているように体が熱い。
キリト「ぐ…ぅッ…」ガシャ
ケースの上半分だけが開き、赤い腕輪が見える。
思ったよりゴツい感じだが、重さを感じるような事はない。オラクル細胞に腕を喰われてしまったかのような一体感。何故か不思議と体は軽い。
キリト「終わったのか…」
すでに痛みはない。治癒力も異常なようだ。
手に握られているのは、身の丈ほどありそうな大剣。
だがこちらは手に馴染む重みがある。
キリト「これ、ホントに両手持ちなのか?片手で振れそうだな。」
ヒバリ「支部長!!これを見てください!!」
支部長「これは…興味深いな。」
「どうしたんだい?」バシュッ
ヒバリ「あ、サカキ博士。これを。」
サカキ「何か面白いものでも…なッ…!?」
支部長「博士としてはどんな心境なのだね?ペイラー。」
サカキ「適合率が……普通の1.5…いや2倍はあるか…正直異常だ…」
サカキ「その適合率をもってしてもアラガミ化しない…恐らく彼は……慣れている。」
支部長「は…?オラクル細胞にか?」
サカキ「いや、彼がオラクル細胞に触れるのはこれで2回目くらいだろう。慣れているのはこういった状況にだ。恐らく死に直面した状況に幾度となくぶつかり、鈍くなっているんだ。それが精神だけでなく、身体的にも現れた。」
支部長「つまり…身体的に適合する細胞が他人より多く、更に余裕さえ持っているということか?」
サカキ「そう、これに近い状況になれてしまったために脳から身体中に「まだいける」という命令が出され、それに身体も応えてられているんだ。その証拠に叫び声こそあげたが少しもフラついていない。」
支部長「おまけに…」
キリト(ホリゾンタル・スクエアッ!!)ズバァッ
キリト(身体に染み付いちまってるな…)
サカキ「私はロングブレードを片手であんなに速く振れる奴を見たことがないよ。」
支部長「…」ニヤリ
支部長「おめでとう。君がこの支部初の新型ゴッドイーターだ。このあとメディカルチェックが残っている。体調が悪いときはすぐに申し出るように。」
キリト(新型…そんなこと言ってたっけな?)
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- 36 : 2016/10/12(水) 22:13:21 :
サカキ「すごいな。」ハハ…
シノン「はぁ…はぁ…」
支部長「彼女もか。2倍とはいかなくとも、1.7~8倍はあるな。」
サカキ「さすがに片手では振れないだろうけど、相当な力を発揮できると思うよ。」
支部長「おめでとう。君はこの支部で2番目の新型ゴッドイーターだ。このあとメディカルチェックが残っている。体調が悪いときはすぐに申し出るように。」
シノン(ってことは最初の新型はキリトか…)
エントランス…
シノン「キリト。」
キリト「シノン。お疲れ様。適合試験は…」
見るとシノンの右手首にも自分と同じ赤い腕輪がはめられている。
シノン「無事…ね。キリト、そちらは?」
コウタ「どーも、藤木コウタっていいます。キリト君とは出会って2~3分の仲です。」
キリト「君はよせって。」
コウタ「シノンさん、でしたっけ。ご趣味は?」
シノン「えと…読書…」
突然の事に真面目に答えるシノン。
コウタ「どうですか、今度是非お茶でも!」ガシッ
シノン「え、いや、あの…」
ポン
キリト「やめとけ。」
コウタ「…どうしたんだキリト。」
サッと横に並ぶシノン。若干服の袖を掴んでくる。
コウタ「え、何だよそういう仲だったの?先に言ってくれよ~、シノンさん美人さんだから…」
キリト「ったく…」
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- 37 : 2016/10/19(水) 18:16:29 :
「新入り3人。こちらに直れ。」
コウタ「へ?」
「直れと言っている。こちらを向かんか!」
コウタ「はい!」
「そっちの2人は。」
キリト・シノン「はい。」
ツバキ「私は雨宮ツバキ。お前たちの上官であり、教練担当者だ。予定が詰まっているので簡潔に話す。」
キリト(雨宮ってことは…リンドウさんのお姉さん…かな…)
ツバキ「メディカルチェックは…キリトといったか。お前からだ。」
キリト「はい。」
「メディカルチェックの後は早速戦闘訓練だ。心して行うように。以上だ。」
メディカルチェックはペイラー榊博士と支部長、ヨハネス・フォン・シックザール支部長の2人によって行われた。
オラクル細胞の活性化率など、細かい数値に打ち出して、再度適正判断をしたらしい。
気づけば、自室のベッドに横になっていた。居心地はいいが、居たことのない空間に若干の違和感を感じる。
キリト「戦闘訓練か。身体引っ掻き回されたストレス発散ってところだな。」
コンコン
キリト「はい…どうぞ。」
リンドウ「入るぞ新入り。」
キリト「そりゃ、入った後の言葉じゃないっすよ。」
リンドウ「まぁまぁ。どうだ、調子は。」
何を聞くにも対応したその質問を投げ掛けてくる。
キリト「全て初めての事なので…なんとも言いようがないです。」
リンドウ「まぁ、そうだろうな。とにかく頑張れや。そんだけだ。じゃな。」
そう言い捨てて部屋のドアをくぐる。
キリト「…何しに来たんだ。」
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- 38 : 2016/10/21(金) 20:53:36 :
-
コウタ「なんなんだよ。」
オウガテイル「グガァァァ…」ドシャアアァ
キリト「…ふぅ。」ガチャ
シノン「相変わらずね。戦闘狂の黒の剣士様は。」
キリト「まぁな。いやー、剣振るのが一番だな。」
周りにところ狭しと倒れ伏す戦闘訓練用ダミー(オウガテイル型)を見渡しながら訓練の感想を簡潔に述べる。
剣が大きくなろうとも、シノンとの連携は健在で、立ち回りをすぐに把握できた。
シノン「あんた、銃形態に変えろって言われたとき、少しも打たずに剣形態に変え直したでしょ。」
キリト「よく見てたな。だって難しいんだよ。」
シノン「あんたらしいっちゃらしいけど…」
ツバキ「訓練は終了だ。3人共好成績な為、明日からは簡単な実践任務から入ってもらう。神機のメンテナンス、忘れるなよ。以上だ。」
無線が入り、辺りの荒廃した町の景色は戦闘訓練ホールに戻る。
キリト「しっかしすげぇな。でもこんな技術があんのに、スマートフォンはないのな。」
シノン「はぁ…まだ言ってる…」
コウタ「アンタらすげぇんだな。同期でこんなに強いやつ、しかも初訓練でここまでとはなぁ…俺も負けてられないな!」
キリト「コウタの射撃もなかなかのもんだったよ。ツバキさんだっけ。あの人も3人共好成績って言ってたじゃないか。」
コウタ「いやいや、キリト達に比べたらなぁ…」ハハ…
ツバキ「何をしている。早く訓練ルームから出んか。」
コウタ「やべ。ほら2人共、行こーぜ。」
訓練を終わり、神機保管庫にてエンジニアのリッカさんと神機について相談をしていた。
神機のメンテナンスをしている間に、剣と銃の変換機能について教えてもらい、もう少し重くしてほしい事と、色を全体的に黒くしてほしいという要望を出した。
リッカ「オッケー、多分半日はかかると思うけど、いいかな。」
和人「半日で終わるんですか。」
リッカ「うん、エンジニアなめちゃいけないよ。えっと…キリト君だっけ。」
和人「桐ヶ谷和人です。和人でいいですよ。」
リッカ「あれ、さっきまでツバキさんがキリトって呼んでたよね?」
和人「えっと…名字と名前をくっつけてキリトってしてただけで…ほんとは違うんです。ツバキさんにID作成の書類渡された時に本名は違うこと説明したので。」
リッカ「じゃあシノンちゃんは?」
和人「本名は朝田詩乃です。」
リッカ「そうなんだね。じゃあ、和人君。これからもよろしくね。詩乃ちゃんにも言っておいて。」
和人「はい。あ、詩乃からも要望あると思うので、一応お願いします。」
リッカ「りょーかい。」
メンテナンスが終わり、自室でコーヒーを飲むためにお湯を沸かす。
和人「はぁ…なんか今日はどっと疲れたな。」
コーヒーの入ったカップを持ってソファーに沈みこむ。
和人「コーヒーがあって良かったな。落ち着ける。」
ふぅ…と息を吐きながら天井を見上げる。
和人「ゴッドイーター…神を喰らうもの、か…なんかとんでもない世界に来ちまったな…」
コンコン…
詩乃「和人、いる?」
和人「詩乃か。入っていいぞ。」
バシュゥ
スライド式のドアが開き、疲れた顔をした詩乃が入ってくる。
和人「ツバキさん、なんだって?」
詩乃「明日はオウガテイル6体の討伐だって。今日はあとはゆっくり休めって言ってた。」
和人「そうか…横、来るか?」
詩乃「うん。」
詩乃がソファー座り、寄りかかってくる。
ソファーが少しギシッと音を立ててまたさらに深く沈む。
和人「俺達、未来に来たのかな。」
詩乃「タイムスリップって事?仮想世界の次はタイムスリップかぁ…ずいぶんふざけた世界ね。」
和人「いいんだよ。仮想世界に行こうが、タイムスリップしようが、隣にいたならそれでいい。」
詩乃「…今日はここで寝ていい?」
和人「構わないよ。明日は早いらしいしな。寝つきが悪いといけないからな。横にいた方が安眠できそうだ。」
詩乃「私は抱き枕じゃないのよ。」
和人「分かってるよ。」
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- 39 : 2017/01/14(土) 20:55:49 :
- 最高ー!におもしろいですっ!今後も期待してます!!
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- 40 : 2017/01/15(日) 21:58:35 :
ピピピピピピピピ
ベッドに備え付けの目覚ましがなる。
ピピピ バシッ
和人「…」
スッ
和人「……夢、じゃなかったか…」
右手首にはめられた赤い腕輪を天井に掲げ見る。
太陽の光が射し込むわけではない真っ暗な部屋に腕輪が鈍く光る。
左手には自分の腕枕で心地良さそうに寝る詩乃の姿。
シーツにくるまっている姿はさながら猫のよう。
スゥスゥと寝息を立てて身体をこちらに寄せている。
和人「…悪いなまたこんなことに…」
思い返すのはSAOに始まり、ALOまでの苦い思い出。
雰囲気は違っても、また殺伐とした世界に戻ってきてしまった。
和人「でも…死ねない。ひとりになりたくないし、させたくない。」
詩乃「それは私も同じよ。」
和人「…起きたのか。」
詩乃「私たちは背中を預け合う。死と隣り合わせの世界であっても、逃げたりしない。そうでしょ?」
和人「あぁ、そうだったな。」
詩乃「うん。」
そっと頭を撫でてあげればニッコリと笑顔を向けてくれた。
和人「でもここはゲームの中じゃない…と思う。HPゲージがないから、死の基準は言ってしまえば不明確だ。生きるための逃げはありだと考えてる。」
詩乃「逃げないといっても、できるだけね。その考えには私も賛成。だって死にたくないもの。」
和人「そりゃそうだ。」ハハッ
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- 41 : 2017/01/15(日) 22:26:40 :
朝食をとり、エントランスに向かうとリンドウさんがソファーで居眠りをしていた。
和人「リンドウさん。」
リンドウ「んあ?おぉ、新入り。とりあえずおはようだな。」
詩乃「おはようございます。」
リンドウ「昨日はよく眠れたか。」
和人「まぁ、ぐっすりと。」
リンドウ「そかそか、そりゃ良かった。最初は慣れないと思うが、まぁ頑張ってくれ。」
スッ
リンドウ「あー、お前らと任務だったな。訓練じゃ2人とも中々の好成績を叩き出したんだって?」
詩乃「そう…みたいですね。」
リンドウ「みたいですねって、自覚ないのかお前ら。チラッと見たがありゃ結構様になった連携だったぞ。」
和人「いや、まぁ…」
リンドウ「詩乃ちゃんは飲み込み早いね。剣と銃のモードチェンジっつーの?…なんか早かった。」
詩乃「…ありがとうございます。」
リンドウ「和人。お前は俺の若い頃にそっくりだ。戦闘狂め。」
詩乃「戦闘狂…」プッ…ククク…
和人「それ誉めてます?」
リンドウ「誉めてる。誉めてる。特攻役にはぴったりだ。」
和人「はぁ…」
リンドウ「さてと。おしゃべりもここまでにして…任務の話だが、現地に向かいながら話す。神機格納庫に行くぞ。」
和人・詩乃「はい。」
リッカ「和人君、詩乃ちゃん、メンテナンス、終わってるよ。」
和人「おぉ、ちょうどいい重さ、そして黒い刀身。」ウットリ
リッカ「えっと…それで大丈夫かな?」
和人「はい。ありがとうございます。リッカさん!」
リッカ「それなら良かったよ。そんなに目を輝かせてくれるなんて。」
オッシャア、テンションアガッテキター
オォ、オマエノ、ズイブンクロイナァ
リッカ「男はテンション浮き沈みが激しいよね…」アハハ…
詩乃「はぁ…♪」キラキラ
リッカ「あらら…剣に見惚れてる…」
オォ、シノノジンキモカッコイイナァ
シンガタフタリハメグマレテルナァ、カッコイイジャネェカ
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- 42 : 2017/01/15(日) 22:50:20 :
http://livedoor.blogimg.jp/sag_alt-er_/imgs/1/5/15fda6ed.jpg
いい感じの見つけました。こんな感じ。
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- 43 : 2017/01/15(日) 22:52:04 :
あ、シノンの服は初期制服のコバルトブルーです。
髪色も現実世界の色かな。
GGOの方ではないです(ヾノ・∀・`)
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- 44 : 2017/01/15(日) 22:57:21 :
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/d2/c6a40b37e2e50fe315aab30e221ef9ba.jpg
キリト君の神機はこれを黒塗りした感じです。
刃の部分は銀色かな。
オラクル細胞の力が加わっているとはいえ、普通両手で振るものを片手で振ってます。キリト君。
そういう設定なんです。そういう設定にしたんです。許して。(笑)
シノンのロングブレードもこれかな。シノンのは全体を青くした感じで。
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- 45 : 2017/01/15(日) 23:07:44 :
http://dengekionline.com/elem/000/001/119/1119692/ger_037_cs1w1_720x645.jpg
これだぁ。シノンの神機はこれだぁ。
これにさっきの画像のスナイパーがくっつくと思ってください。
アリサもかわいい。もちろんこのストーリーでも出しますよ。かわいいですしね。(笑)
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- 46 : 2017/01/21(土) 22:39:20 :
- 期待です
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- 47 : 2017/01/26(木) 19:57:26 :
>>46期待ありがとうございます。
見てる人結構少ないのでありがたいです(* ̄∇ ̄*)
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- 48 : 2017/02/19(日) 00:03:59 :
- あ
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- 49 : 2017/11/10(金) 17:21:41 :
- これみないと死んじゃう
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