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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

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この作品は執筆を終了しています。

エレン「絶対に・・・変えてみせる」壁外調査編※エレンチート、キャラプチ崩壊

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  1. 1 : : 2016/07/21(木) 00:30:35
    5作目です。

    http://www.ssnote.net/archives/46662
    ↑前作になります。こちらもよろしくお願いします。

    http://www.ssnote.net/users/pwwWvZ1NdSdhDv6/series
    ↑シリーズ登録してますので1作目から見たい方はこちらからどうぞ。

    前作までで指摘されていたので先に述べておきます。
    この作品は原作に沿って進めていく方針になっているので原作と同じような文章が多くなる場合があります。そこをご了承いただいた上でご覧下さい。

    今まで通りの亀更新、粗雑な文章ですが見ていただけると嬉しいです。

    投稿は金曜日から開始します。
  2. 2 : : 2016/07/22(金) 00:37:20


    ーー

    ーーー

    ネス「これがエルヴィン団長が考案した理論だ。
    この陣形を組織する事で我々の生存率は飛躍的に伸びた」カンカンッ

    ネス「お前達新兵には今日から1ヶ月間でこの長距離索敵陣形を熟知してもらう」

    ネス「お前達新兵はここ、荷馬車の護衛班と索敵支援班の中間だ。ここで予備の馬との並走・伝達を任せる」

    ネス「主に巨人と接近するのは初列索敵班の兵士だ。
    彼らは巨人を発見次第赤の信煙弾を発射する」

    ネス「それを見た他の兵士は信煙弾を確認次第同じ様にして伝達。
    こうして先頭で指揮を執るエルヴィン団長に最短時間で巨人の位置を知らせる」
  3. 3 : : 2016/07/22(金) 00:39:12
    ネス「そして今度は団長が緑の信煙弾を撃つ。それを確認次第今度は皆が進路に向けて緑の信煙弾を撃つ。団長が信煙弾を撃った方向に陣形全体の進路を変えていく」

    ネス「同様の要領で巨人との接近を避けながら目的地を目指す。大抵の巨人は馬の長距離走力には敵わないから振り切れる。
    個体にもよるが力を限界まで消耗した巨人は極端に動きが鈍るから振り切れば安心だ」

    ネス「しかし毎度そう上手くまける訳ではない。個体によっては短時間の馬の走力を上回ったり、地形や障害物により発見が遅れ、陣形の内部に進入を許してしまう場合がある」

    ネス「そうなっては陣形を分断もしくは破壊される恐れがある。そうなっては大問題だ。その場合は班員と協力して振り切るか討伐するようにしてくれ」
  4. 4 : : 2016/07/22(金) 00:41:45
    ネス「基本的には巨人との戦闘は避けていく方針で進んでいくが、例外はある。行動が予想出来ない奇行種に対しての戦闘は避けられないだろう。見逃して陣形を壊させないよう、補足次第積極的に仕留めろ!」

    ネス「だが地形には気をつけろよ。立体物があれば良いが、平地では立体機動装置本来の性能は発揮しにくい。
    成功率は極めて低い上に落馬・隊列からの孤立の恐れがあるからな」

    ーーー

    ーー



    奇行種「」ドシンドシン ドシンドシン

    ドドドドド

    ネス「チクショー、やるしかねぇか。
    俺が新兵に教えた事だ……俺が出来なくてどうする!」シャッ

    ネス「シス!お前はうなじをやれ!!俺が動きを止める!」

    シス「了解!」

    ネス「向こうは確かアルミンか……まだ新兵をこいつに会わせたくねぇな………」ダンッ バシュッ
  5. 5 : : 2016/07/22(金) 00:43:47
    ザクッ

    ネス「」ギュイィィィン ズザザザザ

    ネス「ふんっ!」シュッ

    巨人「」スパッ グラッ

    ネス「今だ、シス!」ドサッ ガバッ

    シス「はい!」タンッ ギュイィィィン

    ズバッ!

    巨人「」シュゥゥゥゥ

    ネス「やったか……イテテテ」ヨロッ

    パカラッ パカラッ

    ネス「来てくれたか!流石はシャロット、俺の愛馬!」マタガル


    アルミン「やった!班長!」
  6. 6 : : 2016/07/22(金) 00:46:57
    ズシン ズシン ズシン

    シスネス「ん?」クルッ


    巨人「」ズシン ズシン


    ネス「……またか?右翼側の索敵は何やってんだ?」ハァ

    シス「無視してこっちに来たとなると、あれも奇行種のようですね……」

    ネス「しょうがねぇな……シス、もう一度やるぞ」シャッ

    シス「はい」

    パラッ パカラッ

    ネス「(2回連続とはついてねぇな……しかも14m級はありそうだ。コイツはしんどいぞ……)」チラッ

    奇行種?「」ズシズシズシズシ ゴオッ!

    ネス「なっ!?(いつの間に!?)」


    アルミン「何だあれ!?速すぎる!!」カチャ

    ドォォォォン
  7. 7 : : 2016/07/22(金) 00:47:10
    今日はここまでです。
  8. 8 : : 2016/07/22(金) 16:56:48
    期待
  9. 9 : : 2016/07/23(土) 00:36:14
    おぉ、期待だぜ!
  10. 10 : : 2016/07/23(土) 00:40:21
    やっぱシスとネスの二人は死ぬのかな?
  11. 11 : : 2016/07/23(土) 12:25:00
    奇行種?「」ドドドドド

    アルミン「まずい……!!班長!!」

    シスネス「くっ!」サッ!

    ドン!

    奇行種?「」ドドドドド

    ネス「!!(アルミンの方に……)」

    ネス「シス!行かせるな!!」ダンッ バシュッ

    シス「はい!」バシュッ

    ギュイィィィン

    シス「このっ……止ま ーーーー」

    奇行種?「」パシッ グシャ

    ネス「は?」

    奇行種?「」ブンッ!

    ネス「え ーーーー」グシャァ

    アルミン「」

    奇行種?「」チラッ

    アルミン「違うぞ……違う…奇行種じゃない!」

    ?巨人「」ダッ!

    アルミン「ネス班長教えて下さい、どうすればいいんですかヤツは!?通常種でも…奇行種でもありません……」

    アルミン「ヤツには知性がある!超大型巨人や鎧の巨人、レンと同じです!巨人の身体を纏った人間です!!」チラッ

    知性巨人「」ドドドドド

    アルミン「だっ…誰が!?なんでこんな!!」

    アルミン「まずいよ……!!どうしよう!?僕も死ぬ!僕も殺される!!」

    知性巨人「」スッ

    ズドオォォォン!!
  12. 12 : : 2016/07/23(土) 12:28:48
    アルミン「うっ……!」ゴロゴロ

    アルミン「ハァッ……ハァッ………」ググ グ

    ズン

    アルミン「!!」ビクッ

    知性巨人「」スッ

    アルミン「(何なんだ……コイツは…いや、コイツらは何が目的なんだ……?)」ブルブル

    知性巨人「」クイッ スッ

    アルミン「ハァッ…ハァッ……!」

    知性巨人「」スッ

    ズシン ズシン

    アルミン「……殺さない…のか?何だ今の……?」

    アルミン「フードをつまんで……顔…?顔を確認した……?」


    ドドッ ドドッ

    「アルミン!!」

    アルミン「ライナー!」

    ライナー「おい立てるか!?いや…とにかく馬を走らせねぇと壁外じゃ生きてられねぇぞ!急げ!!」スッ

    アルミン「う、うん!」パシ マタガル
  13. 13 : : 2016/07/23(土) 12:34:00
    ドドドドド

    ライナー「奇行種の煙弾を確認したが、あのいいケツした奴がそれか?」

    アルミン「奇行種じゃない!巨人の身体を纏った人間だ!!」

    ライナー「……何だって!?」

    アルミン「ちょっと待って!先に煙弾を撃たないと……!」アタフタ

    アルミン「急がないと……本部に緊急事態を…早く知らせないと……!」カチャカチャ

    ライナー「落ち着けアルミン。そんな複雑な情報を伝える方法なんて ーーーー」


    ドオォォォン


    アルミン「!?」クルッ

    ライナー「待て、ジャンが撃ったみたいだ……ん!?」


    ドオォォォン ドオォォォン


    ライナー「右翼側から上がったのか!?作戦遂行不能な痛手って事か!?」
  14. 14 : : 2016/07/23(土) 12:39:52
    ジャン「右翼索敵が一部壊滅したらしい!」

    アルミン「!!」

    ジャン「巨人がわんさかと来たんだ!なんでかは知らねぇけどよ!」

    ジャン「足の速ぇヤツが何体もいる!今は何とか食い止めているが、もう索敵が機能してない!!既に大損害だが下手すりゃ全滅だ!」

    アルライ「……!!」

    アルミン「右翼…アイツが来た方向からだ!
    まさか…アイツが巨人を率いて来たのか!?」

    ジャン「アイツ?…… !!」チラッ

    ジャン「なんであんな所に巨人がいるんだよ……奇行種か?」

    アルミン「いいや…違う、アイツは巨人の身体を纏った人間……レンと同じ事が出来る人間だ」

    ジャン「……何だって?」
  15. 15 : : 2016/07/23(土) 12:43:18
    ライナー「…………アルミン、どうしてそう思った?」

    アルミン「巨人は人を"食う"事しかしない。その結果として死なせているのであって、"殺す"行為自体は目的じゃないんだ」

    アルミン「だけどアイツは急所を狙われた途端に先輩と班長を"握り潰し"、"叩きつけた"。
    "食う"ためじゃなく初めから"殺す"ために殺したんだよ。他の巨人とはその本質が違う」

    アルミン「5年前のあの日に大勢の巨人を引き連れて来たのはきっとアイツだよ」

    ジャン「なら今回は俺達の全滅が目的って事か?」

    アルミン「……いや…どうかな。それならさっき僕の事を見逃した理由が見つからない。
    多分、誰かを探してるんじゃないかな……」

    アルミン「もし…そうだとすれば探しているのはきっと…レンだ」
  16. 16 : : 2016/07/23(土) 12:44:08
    今日はここまでです。
    明日は何時に投稿出来るか分かりませんが、時間見つけて投稿します。
  17. 17 : : 2016/07/24(日) 15:04:10
    期待!!!
  18. 18 : : 2016/07/24(日) 21:31:48
    ライナー「レンだと?レンのいるリヴァイ班ならアイツが来た右翼側を担当している筈だが」

    アルミン「!」

    ジャン「右翼側?俺に配布された企画紙には左翼後方辺りになってたぞ」

    アルミン「……僕の企画紙には右翼前方辺りだと記されていたけど……そんな前線に置かれる筈がない」

    アルミン「(エルヴィン団長があの時見ていたもの……考えたくはなかったけど………)」

    ライナー「じゃあ…レンはどこにいるってんだ?」

    アルミン「この陣形の一番安全な所にいると思う……だとしたら、中央の後方辺り…かな」
  19. 19 : : 2016/07/24(日) 21:34:44
    ジャン「アルミン!今は考え事してる時間はねぇぞ!」

    アルミン「!!」

    ジャン「煙弾が司令班まで届き、撤退運動に移れば右からの巨人集団は回避出来るだろうが……ヤツが本当に超大型・鎧級の脅威だとすりゃそんな複雑な情報を煙弾で伝達する手段はねぇ」

    ジャン「煙弾が届くまでもなく司令班を潰されちまえば陣形は崩壊して全滅だぜ」

    ライナー「何が言いたいんだ?」

    ジャン「……つまりだな、この距離ならまだヤツの気を引けるかもしれねえ。
    俺達で撤退までの時間稼ぎを出来るかもしれねえ……何つってな………」

    アルライ「……」
  20. 20 : : 2016/07/24(日) 21:38:06
    アルミン「アイツには本当に知性がある……アイツから見れば僕らは文字通り虫ケラ扱い……叩かれるだけで潰されちゃうよ?」

    ジャン「マジかよ…ハハッ…そりゃあおっかねぇな……」

    ライナー「……お前…本当にジャンなのか?俺の知るジャンは自分の事を中心に考えている男の筈だ」

    ジャン「……失礼だな、おい……俺はただ………」ギュッ

    ジャン「自分で決めた事を曲げて過去の自分に笑われたくねぇだけだ……」



    ジャン「俺は……俺には今、何をすべきかが分かるんだよ!そしてこれが俺達の選んだ仕事だ!力を貸せ!!」

    アルライ「」
  21. 21 : : 2016/07/24(日) 21:44:30
    アルミン「フードを被るんだ!深く!顔がアイツに見えない様に!アイツは僕らが誰か分からない内はヘタに殺せない筈だ!」グイッ ガボッ

    ジャン「……!」

    ライナー「なるほど……レンかもしれん奴は殺せんと踏んでか………」スッ

    ライナー「気休めにしては上出来だな、ついでにヤツの目が悪い事にも期待してみようか」ガボッ

    ジャン「……」

    ジャン「アルミン……お前はいつもミカサとつるんでるだだのチキンだと思ってたけど……行動力あるもんな………」ガボッ

    アルミン「え……?あぁどうも……でもそんな弱虫だと思われてただなんて酷いなぁ………」

    ライナー「(あのジャンが……本当に変わったな………)」

    ジャン「いいかお前ら、これから俺が言う事を踏まえておくんだ」

    ジャン「ーーーー」

    アルライ「……了解!」

    バッ!
  22. 22 : : 2016/07/24(日) 21:51:18
    知性巨人「」ドッ ドッ ドッ ドッ

    アルミン「(あっちから来た時よりだいぶ遅くなった…疲れたのか……?)」

    アルミン「(あの速度で再び走られたら手遅れだ!今やるべきなんだ……今手を打たないと………)」

    ライナー「」ドドッ ドドッ

    ジャン「(いいかお前ら…さっき言った通りだぞ……)」



    ーー

    ーーー

    ジャン「少しでも長く注意を引き付けて陣形が撤退出来る様に尽くせ。少しでも長くここに留めるんだ」

    ジャン「もし足の腱を削いだのなら十分以上!ただし無茶はしてくれるな……仕留めろとは言わん。」

    ジャン「アルミンが言うところヤツは弱点のうなじを把握してる。他の巨人とは全くの別物……仕留めるのは不可能だろう」

    ーーー

    ーー



    アルミン「(少なくとも…人間の常識に当てはめた限りではそうだろうけど……あの3人ならもしかしたら…)」

    知性巨人「」チラッ

    アルミン「ん?」
  23. 23 : : 2016/07/24(日) 21:52:23
    今日はここまでです。
    明日は夜に投稿します。
  24. 24 : : 2016/07/25(月) 02:04:46
    期待
  25. 25 : : 2016/07/25(月) 17:11:32
    知性巨人「」クルッ ドォッ! シュッ

    アルミン「うっ!!」グイッ

    バチッ!


    ジャン「!」

    ライナー「アルミン!」


    アルミン「っ!!」ドサッ ガシャッ ズザザザ

    ガランガラン

    知性巨人「」スッ

    ジャン「アルミン!」

    知性巨人「!」クルッ

    ジャン「うっ!(コイツ……運動精度が……!普通のヤツの比じゃねえ!!)」パシュッ ギュイィィィン

    知性巨人「」ブンッ!

    ジャン「(そりゃそうか…人が考えてこの巨体を操っているんだもんな…!クソッ!認識が甘かった…!)」パシュッ
  26. 26 : : 2016/07/25(月) 17:13:20
    ブオォン!

    ジャン「うっ!」ギュイィィィン

    ジャン「(危なかった……だけど…これでうなじに回り込ん ーーーー)」

    知性巨人「」サッ

    ジャン「(!?うなじを守りやがった!!)」ギュイィィィン

    ライナー「ジャン!」

    ジャン「(クソッ!もう逃げられねえ!仕留めるのも無理!!さっきは運良く躱せたがもう……!)」

    知性巨人「」スッ

    ジャン「ひっ!!(駄目だ、死んじまう!ワイヤー掴まれて終わりだ!)」ドクン

    アルミン「ジャン!仇をとってくれ!」

    知性巨人「」ピタッ

    ジャン「(アルミン!?)」
  27. 27 : : 2016/07/25(月) 17:18:27
    アルミン「右翼側で本当に死に急いでしまった死に急ぎ野郎の仇だ!そいつに殺された!!」フラッ グググ

    ジャン「(頭打って錯乱しちまったのか!?まずいぞ…こんな時に……!!)」

    ジャン「!?(動きが止まった?)」バシュッ

    ジャン「(何だか知らんがひとまず助かった……)」シュタッ ザザザ

    アルミン「僕の親友をコイツが踏み潰したんだ!足の裏にこびりついてるのを見た!!」


    タンッ バシュッ


    ジャン「!!(ライナー!)」

    ライナー「」ギュイィィィン

    ジャン「(……うなじを直接狙うのか!?いや、いける!
    ヤツがアルミンに気を取られている今なら……!)」

    知性巨人「」ピクッ ギロッ

    ライナー「!」

    パシッ

    アルジャン「!」

    知性巨人「」グッ

    ライナー「くっ……うっ〜!くっ!!」ギリギリ

    知性巨人「」フッ

    ブシュッ!!
  28. 28 : : 2016/07/25(月) 17:23:06
    ジャン「あぁっ!?」

    ジャン「…お…おい…ライナー…お前…」

    アルミン「…」


    女型の巨人「」ビシュッ!


    アルミン「え!?」

    ライナー「〜〜っらあ!!」ズバッ!


    バシュッ シュイィィィン

    スタッ タッタッタッ

    アルミン「……!」

    ライナー「もう時間稼ぎは十分だろう!?急いでコイツから離れるぞ!
    人食いじゃなけりゃ追いかけて来たりしない筈だ!(頼んだぞ……)」

    知性巨人「」ジーー スクッ

    ズシン ズシン

    ジャン「ハハハ…(ライナーの奴、やりやがった……レンとミカサが強烈で忘れてたが、あいつもズバ抜けて優秀で頼りになる奴だったな……)」

    ライナー「見ろ!デカ女のヤツ……ビビっちまってお帰りになるご様子だぞ!!」

    アルミン「(そんな……なんで……!?あっちは中央後方…レンのいる方向だ……!)」
  29. 29 : : 2016/07/25(月) 17:28:05
    ーーー

    ーーー

    ーーー

    ピイィィィィィ


    ライナー「どうだアルミン、立体機動装置は?」ホータイ マキマキ

    アルミン「大丈夫……留め具が正しく外れてくれたから壊れてはいないみたい」クラッ

    ライナー「そうか…それはよかったな。だがどうする?馬が1頭しかいないぞ」

    ライナー「ジャンの馬が戻って来れば3人共移動出来るんだが……」チラッ


    ジャン「(クソ…何でだ……ライナーの馬は戻って来たのにどうして俺の馬は戻って来ねえんだ……)」スゥ

    ピイィィィィィ

    ジャン「(これ以上ここに留まる訳にはいかねぇのに……このままじゃ、最悪1人をここに置いて行かないといけなくなるぞ……その場合の1人をどうやって決める?)」プハッ チラッ


    アルミン「」ボーー


    ジャン「(手負いのアルミンか?)」チラッ


    ライナー「」ホータイ マキマキ


    ジャン「(デカイから2人乗りがキツそうなライナーか?)」
  30. 30 : : 2016/07/25(月) 17:29:33
    時間が出来たので早めに投稿しました。
    予告と違う時間帯ですいません。

    明日から少しの間投稿出来ません。週末にまとめて投稿しますのでお待ち下さい
  31. 31 : : 2016/07/26(火) 21:17:55
    見させてもらってます!
    とても面白いです!
  32. 32 : : 2016/07/28(木) 08:57:04
    >>31
    ありがとうございます。

    用事が今日で終われそうなので明日から投稿再開します。
  33. 33 : : 2016/07/28(木) 23:35:49
    期待です!
    早く書いてください
  34. 34 : : 2016/07/29(金) 09:36:15
    ジャン「(それとも…俺が走って自分の馬を探すべきか?)……クソッ」スゥ

    ジャン「(そんな事に頭を悩ませるのはクソだ!たった今3人で死線をくぐったってのにずいぶんな仕打ちじゃねぇか!)」ピイィィィィィ


    アルミン「……」



    ーー

    ーーー

    知性巨人「」グググ スッ


    知性巨人「」ジーー スクッ

    ーーー

    ーー



    ライナー「アルミン」

    アルミン「」

    ライナー「おい!アルミン!」

    アルミン「!!な、何かな?」ビクッ

    ライナー「やはりまだ意識がはっきりしないか?」スッ

    アルミン「うん……まだちょっとボーっとするよ……」ガシッ

    ライナー「そうか……辛い選択だが、もう決めないとな…ここに残る1人を」グイッ

    アルミン「待って」

    ジャン「……!」

    アルミン「その前に煙弾を撃ってみよう。陣形が直進してたら四列三班あたりが近くに来てる筈だ」

    ジャン「あぁ……」カチャカチャ
  35. 35 : : 2016/07/29(金) 09:40:06
    ドォォォォン

    ジャン「緊急事態の信煙弾だ。これだけじゃ意図が伝わるとは思えねぇが……」

    ライナー「アルミン、あと3分だけ待つ。それまでに決めるぞ」クルッ

    アルミン「僕が残る」

    ライナー「!?ちょっと待てアルミン ーーーー」

    アルミン「変わりに報告して欲しい事があるんだ。出来ればエルヴィン団長にだけ……」

    ジャン「ちょっと待てアルミン。それはお前が自分で報告しろ」

    アルライ「!?」

    ジャン「誰か来たみたいだ!しかも……馬を2頭連れて!!」


    ドドッ ドドッ ドドッ ドドッ


    ライナー「あれは……」
  36. 36 : : 2016/07/29(金) 09:42:55
    ジャン「ヒストリア!」

    ヒストリア「みんな!早く乗って、右翼側が大変な事に……!」スッ

    アルミン「ありがとうヒストリア、助かったよ」バッ マタガル

    ヒストリア「アルミン、その怪我は……!?」

    アルミン「ちょっとあってね……走りながら話すよ」

    ジャン「ん……?俺の馬じゃねぇか!」

    ヒストリア「その子が酷く怯えてこっちに逃げて来たから何事かと思って……もしかして巨人と戦ったの?」

    ジャン「話は後だ。とにかく移動しねぇと……」マタガル


    ドドッ ドドッ
  37. 37 : : 2016/07/29(金) 09:45:24
    ーーー

    ーーー

    ーーー

    ドドッ ドドッ ドドッ ドドドッ

    ライナー「よくあの煙弾でこっちに来る気になったな」

    ヒストリア「ちょうど近くに来てたし、ジャンの馬もいたからね」

    ライナー「お前は馬にも好かれるし不思議な人徳があるようだな。命拾いした」

    ヒストリア「たまたまだよ。それよりも、最悪な結果にならなくてよかった……仲間を失うのは嫌だよ………」

    ジャン「そうだな……そのためにも急いで陣形に戻らねぇと。撤退の命令が出る筈だ」

    ジャン「ヤツは何故か先頭の指令班とは逆の方向に行っちまったしな(女神)」

    アルミン「そうだね……正直それは気掛かりだよ、帰るとしたら普通は自分が来た方向に戻る筈だからね(神様)」

    ライナー「……(結婚したい)」
  38. 38 : : 2016/07/29(金) 09:47:36
    ヒストリア「ヤツ?」

    ジャン「厄介なヤツがいたんだよ。しかし…壁を出て1時間たらずでとんぼ帰りとは想像以上に見通しは暗いぞ……」


    ドォォォォン ドォォォォン


    ライナー「な…!?」

    ジャン「緑の煙弾だと!?撤退命令じゃないのか…!?
    陣形の進路だけを変えて作戦続行って事か?」

    ライナー「作戦続行不可能の判断をする選択権は全兵士にある筈だが……」

    ヒストリア「まさか…指令班まで煙弾が届いてない?」

    アルミン「分からない。けど…今の状況じゃやる事は決まっている」カチャ スッ

    ドォォォォン

    アルミン「指示に従おう」

    ヒスジャンライ「……」コクッ
  39. 39 : : 2016/07/29(金) 09:50:29
    ーーー

    ーーー

    ーーー 五列中央

    ドォォォォン ドォォォォン


    ドドッ ドドッ ドドッ

    リヴァイ「オルオ、お前が撃て」

    オルオ「了解です!」カチャ


    前回と同じく全く巨人の気配がしないな

    だけどそろそろアイツが出てきてる筈……

    今回もそれなりに見殺しにしなきゃいけないのか……クソッ!


    調査兵「口頭伝達です」ドドッ ドドッ

    エレン「!」

    調査兵「右翼索敵壊滅的打撃!右翼索敵一部機能せず!!
    以上の伝達を左に回して下さい!」

    リヴァイ「聞いたかペトラ、行け」

    ペトラ「はい!」

    エレン「待ってくださいペトラさん。兵長、俺が行きます」

    リヴァイ「……ならさっさと行け」

    エレン「はい!」グイッ

    ドドッ ドドッ
  40. 40 : : 2016/07/29(金) 09:52:18
    エルド「なんでわざわざ伝達役を自分から申し出たんだ?」

    グンタ「さぁ?」


    ドォォォォン


    ペトラ「黒の煙弾!」

    リヴァイ「ペトラ、お前が撃て」

    ペトラ「はい!」カチャ スッ

    ドォォォォン

    リヴァイ「なんてザマだ……やけに陣形の深くまで侵入させちまったな」

    リヴァイ「(レンが伝達役を買って出たのは伝達の後にエルヴィンに何かを伝えるためだろう……合流は遅くなると考えておくか)」

    ドドッ ドドッ ドドッ ドドッ
  41. 41 : : 2016/07/29(金) 09:54:05
    ーーー

    ーーー

    ーーー 次列三・索敵

    ドドッ ドドッ ドドッ

    エレン「ーー 以上を左に回して下さい!」

    調査兵「分かった!」

    調査兵「右翼側が壊滅状態だと!?それでも撤退しないのか?」

    調査兵「何故……?」

    エレン「団長には団長の考えがあるんですよ、信じましょう。では俺はこれで」グイッ

    調査兵「おう、気をつけろよ!」

    ーーー

    ーーー

    ーーー

    シガー『エルヴィンの所に行くんだろ?』

    エレン「あぁ。先に団長にだけでも言っておかないとな」
  42. 42 : : 2016/07/29(金) 09:57:25
    ーーー

    ーーー

    ーーー 次列中央・指揮

    ドドッ ドドッ ドドッ

    エルヴィン「(そろそろ見えて来ると思うが……)」

    ドドッ ドドッ

    エレン「団長」

    ハンジ「レン?なんでここに?」

    エレン「ちょっと団長にお話が」

    エルヴィン「……何かな?」

    エレン「 ーーーー 」

    エルヴィン「!!」

    エレン「 ーーーー 」

    エルヴィン「……君はどこまで…いや……」フッ

    エルヴィン「 ーーーー 」

    エレン「ではそのようにしますね」

    エルヴィン「あぁ、頼んだよ」

    エレン「はい!」

    モブリット「見えてきましたよ団長、巨大樹の森が……」

    エルヴィン「巨人の往来があったようだ……路地に草木が生えていない。これなら荷馬車も進めそうだ」

    エルヴィン「後方に伝達してくれ。これより中列 荷馬車護衛班のみ森に侵入せよ、と」サッ

    エレン「俺はここで兵長達と合流します」

    エルヴィン「分かった」
  43. 43 : : 2016/07/29(金) 10:00:44
    ーーー

    ーーー

    ーーー 次列三・伝達

    サシャ「あの…班長、中列は森に入って行くみたいですが……私達このままじゃ森にぶつかっちゃいますよ?」

    調査兵「……回り込むぞ」グイッ

    サシャ「!?はい……」グイッ

    ーーー

    ーーー

    ーーー 三列三・伝達

    コニー「な…なぁ……中列だけ森の中に入って行ったみたいだけど、陣形ってどうなってるんだ?」チラッ

    ミカサ「陣形はもう無い。私達左右の陣形は森に阻まれてその周りを回るしかない。
    それで索敵能力は失われた」

    コニー「なんで進路を変えてこの森を避けなかったんだ?エルヴィン団長は地図読み間違えちまったのか?」

    ミカサ「それは分からない。右翼側の脅威を避けようとするあまり、ここまで追い込まれてしまった…のかもしれない」
  44. 44 : : 2016/07/29(金) 10:04:16
    ーーー

    ーーー

    ーーー 五列中央

    ドドッ ドドッ ドドッ

    リヴァイ「俺達は森に入る」

    エルオルグンペト「「了解です!」」

    オルオ「ん?あれは……」

    エレン「どうも皆さん」

    ペトラ「レン。戻るのが遅いと思ってたら…どこにいたの?」

    エレン「ちょっとありまして、先に着いたので皆さんを待ってました」

    リヴァイ「合流出来たならそれでいい。用事は済んだんだろ?」

    エレン「はい」

    リヴァイ「行くぞ」

    エレエルオルグンペト「「はい!」」

    ーーー

    ーーー

    ーーー

    エルド「……兵長」

    リヴァイ「……何だ」

    エルド「俺達中列だけ森に入っているみたいですが、ここでは索敵が機能しませんよ!」

    エルド「右から何か来てるみたいですし……どうやって巨人を回避したり荷馬車班を守ったりするんですか?」
  45. 45 : : 2016/07/29(金) 10:08:00
    リヴァイ「分かりきった事をわざわざ聞くな。もうそんな事出来る訳ねぇだろ」

    エルオルグンペト「「え!?」」

    オルオ「な!?何故…そんな……!」

    リヴァイ「周りをよく見てみろ。この無駄にクソデカい木を……立体機動装置の機能を生かすには絶好の環境だ」

    リヴァイ「そして考えろ。死にたくなきゃ必死に頭回せ」

    エレン「」チラッ

    オルオ「なんだよこれ…ほんと…なにこれ……」ブツブツ

    ペトラ「……」

    エルド「……」

    グンタ「……」

    そりゃいきなりこんな状況に放り込まれればそうなるよな……俺も2回目じゃなければ理解出来てないだろうからな


    ガゴォォン! ゴオォォォ!


    エルオルグンペト「「!?」」

    ペトラ「な…何の音!?」

    グンタ「すぐ後ろからだ!」


    来たか……!!


    エルド「右から来ていたという何かのせいか……!?」

    リヴァイ「お前ら剣を抜け。それが姿を現すとしたら…一瞬だ」

    知性巨人「」ガシッ ブンッ!

    調査兵「」グシャッ

    エルオルグルペト「「!!」」
  46. 46 : : 2016/07/29(金) 10:17:42
    ーーー

    ーーー

    ーーー 巨大樹上

    ジャン「正気かよ……」

    アルミン「え?」チラッ

    ジャン「当初の兵站拠点作りの作戦を放棄……その時点で尻尾巻いてずらかるべき所を大胆にも観光名所に寄り道………」

    ジャン「そのあげくには馬降りて抜剣して つっ立って、森に入る巨人を食い止めろって……?」

    アルミン「……」

    ジャン「あいつ…ふざけた命令しやがって……」チラッ

    アルミン「ジャン、聞こえるよ……」

    ジャン「構わねぇさ。それにロクな説明も無いってのが斬新だ。
    上官じゃなきゃ誰も相手にせず聞き流せるんだがな……」

    ジャン「まあ奴の心中も穏やかな気分ではない筈だからな……」

    アルミン「ジャン……それじゃあどうするの?」

    ジャン「あ?」

    ジャン「どうするってそりゃあ…命令に従う……巨人を森に入れない………」

    ジャン「お前もそうするべきだと思うんだろ?アルミン」クルッ

    アルミン「え?えーと……」

    ジャン「お前……さっきから何やら訳知り顔だが何か心当たりでもあるのか?」


    調査兵「5m級接近!」


    「「!!」」


    ジャン「要は…森の中に入れなければ良いんだろ?」


    5m級巨人「」ズシン ズシン


    ジャン「交戦する必要なんか無い…筈だよな……?」
  47. 47 : : 2016/07/29(金) 10:25:07
    ーーー

    ーーー

    ーーー 森の中

    ドドドドドドドド

    知性巨人「」

    エレン「……」ギロッ

    知性巨人「」ニタァ

    グンタ「くっ……!やはりこの森の中じゃ事前に回避しようが無い!」

    エルド「速い!追いつかれるぞ!!」

    ペトラ「兵長!立体機動に移りましょう!!」


    調査兵×2「」ギュイィィィン


    ペトラ「!!背後より増援!」


    知性巨人「」ダッ!

    ドンッ!

    調査兵「」ベチャッ

    知性巨人「」パシッ バンッ!

    調査兵「」バチャッ


    エルオングンペト「「……!!」」

    ペトラ「兵長!指示を!!」

    オルオ「やりましょう!アイツは危険です!!俺達がやるべきです!!」

    エルド「ズタボロにしてやる……」ジャキン

    リヴァイ「……」

    ペトラ「兵長!?」

    オルオ「指示をください!!」

    エレン「」スッ

    リヴァイ「全員、耳を塞げ」スッ

    キイィィイイィィィン!!
  48. 48 : : 2016/07/29(金) 10:32:44
    グンタ「音響弾!?」

    リヴァイ「お前らの仕事は何だ?その時々の感情に身を任せるだけか?」

    リヴァイ「そうじゃなかった筈だ……この班の使命はレンを無事に壁まで守るために尽くす事だ……命の限りな」

    リヴァイ「俺達はこのまま馬で駆ける。いいな?」

    ペトラ「了解です!」


    2回目だから理屈は分かってる・・・けど・・・


    オルオ「了解しました!」


    俺は・・・!!


    調査兵「」ヒュン ギュイィィィン


    エレン「増援です!俺達も加われば……」

    グンタ「レン!前を向け!!」

    エルド「歩調を乱すな!最高速度を保て!!」

    エレン「リヴァイ班がやらなくて誰がやるんですか!誰がアイツを止められるんですか!」


    知性巨人「」ブンッ!

    バチャ


    エレン「また死んだ!助けられたのに……!」
  49. 49 : : 2016/07/29(金) 10:36:46
    ペトラ「レン!前を向いて走りなさい!」

    エレン「戦いから目を背けろと!?仲間を見殺しにして逃げろって事ですか!?」

    ペトラ「……ええ、そうよ!兵長の指示に従いなさい!」

    オルオ「増援の奴らの犠牲を無駄にしないためにも黙って従え!!」

    エレン「……」スッ

    ペトラ「レン!?駄目よそれは!」

    エルオルグン「……!!」

    エレン「」グッ

    リヴァイ「レン」

    エレン「!」

    リヴァイ「お前は間違ってない。やりたきゃやれ」

    ペトラ「兵長!?」

    リヴァイ「俺には分かる。こいつは本物の化け物だ、"巨人の力"とは無関係にな」

    リヴァイ「どんなに力で押さえようとも……どんな檻に閉じ込めようとも……こいつの意識を服従させる事は誰にも出来ない」
  50. 50 : : 2016/07/29(金) 10:41:25
    リヴァイ「お前と俺達との判断の相違は経験則に基づくものだ。だがな……そんなもんはアテにしなくていい、お前が選べ………」

    リヴァイ「自分を信じるか、俺やこいつら調査兵団組織を信じるか」

    エレン「……」スッ

    リヴァイ「俺には分からない。ずっとそうだった……」

    リヴァイ「自分の力を信じても……信頼に足る仲間の選択を信じても……結果は誰にも分からなかった………」

    リヴァイ「だから……まぁせいぜい…悔いが残らない方を自分で選べ」

    エレン「」バッ


    知性巨人「」ブンッ ブンッ


    俺だって本当なら仲間を信じたい・・・けど・・・前回はそうやって俺が仲間を信じたいと思ったから皆死んだ。

    俺が選択を間違えたから・・・・・


    リヴァイ「遅い!さっさと決めろ!!」

    エレン「すいません皆さん……」クルッ バシュッ

    エルオルグンペト「「!」」

    リヴァイ「(それがお前の選択か、レン……それでいい)」


    だけど、今だけは許してほしい・・・自分を信じる事を・・・・・


    ギュイィィィン

    エレン「下がって!!」スッ

    調査兵「レン!?」バッ!

    エレン「これ以上……殺させねえ!!」ガリッ

    ピカッ ドオォォォン!!

    エレン巨人「アアアァァアアァ!!」
  51. 51 : : 2016/07/29(金) 10:46:09
    ペトラ「レン……」

    リヴァイ「全員立体機動に移れ。俺達はレンの援護に移る」バシュッ

    エルオルグン「了解です!」

    ペトラ「……はい」

    リヴァイ「ペトラは馬を連れてこのまま進み、エルヴィンと合流したらこの事を報告しろ」

    ペトラ「!?兵長、私もやります!」

    リヴァイ「命令だ…従え」ギロッ

    ペトラ「は、はい……」ビクッ

    ドドッ ドドッ ドドッ

    リヴァイ「さて……」クルッ

    エレン巨人「……」

    知性巨人「……」

    リヴァイ「(知性のある巨人同士の戦い……規模は計り知れねぇな……なら)」

    リヴァイ「エルド、オルオ、グンタ。最初は距離を保ちつつあの女型の観察だ。
    援護はレンが危なくなってからでいい」
  52. 52 : : 2016/07/29(金) 10:49:55
    エルド「それでは急な事態への対応が遅れませんか?
    相手も知性持ちです。レンの実力は知っていますが、状況が一瞬で変化しないとは言えません」

    リヴァイ「だからこそだ。知性を持った巨人同士の戦いは何が起こるか分からないからな。
    下手に手を出すと俺達が足を引っ張る確率の方が高い」

    グンタ「分かりました」


    お前と闘るのも久しぶりだな、アニ・・・いや、今は女型の巨人か


    女型の巨人「」ダッ! シュッ!

    エレン巨人「」ガシッ グイッ


    これ以上は1人も殺らせねぇぞ


    女型の巨人「!」グラッ

    エレン巨人「」ブンッ!


    グンタ「よし、入った!」


    バギン! ボキッ


    エルオルグン「!?」

    リヴァイ「あれは……」

    女型の巨人「」グラッ ビキビキ
  53. 53 : : 2016/07/29(金) 10:52:14
    今日はここまでです。
    明日も午前中に投稿します。

    毎日更新と言っておきながら私事で間を空けてしまい、申し訳ありませんでした。これからはまたペースを戻してやっていきます。
  54. 54 : : 2016/07/30(土) 11:26:50
    エルド「硬化能力……ヤツも使えるのか」

    グンタ「厄介だな」

    オルオ「……」

    エレン巨人「」シュゥゥゥゥ

    女型の巨人「」コキ コキ スッ ビキビキ


    もうか…早いな……焦ってるのか?


    オルオ「あの構えは……!」

    エルド「レンと同じ!?」

    グンタ「どうなってるんだ……」

    リヴァイ「(なるほどな)」

    女型の巨人「」シュッ!

    スカッ

    女型の巨人「!?」

    エレン巨人「」ザッ

    エルド「ハイキックで通常より多少は準備動作がかかったとはいえ…あの速度の蹴りを躱すか……」

    女型の巨人「」シュッ! シュッ! シュッ!

    エレン巨人「」バッ バッ バッ
  55. 55 : : 2016/07/30(土) 12:00:08
    相変わらず格闘技の時は感情的だな。初撃を防がれると単調になる。

    まあ、だからこそ扱いやすいんだがな。


    エレン巨人「」チラッ


    リヴァイ「!」


    エレン巨人「」コクッ

    リヴァイ「お前ら、行くぞ」

    グンタ「え!?」

    エルド「何故です!?」

    リヴァイ「レンからの合図だ」

    オルオ「合図…ですか?」

    リヴァイ「お前らは知らなくてもいい。行くぞ」バシュッ

    エルオルグン「はい……」バシュッ

    ギュイィィィン


    行ったな・・・さて・・・・・

    エレン巨人「」クイクイッ

    女型の巨人「」イライッ バッ ブンッ!

    エレン巨人「」ガシッ グイッ ポーイ

    女型の巨人「!!」ヒューン ズザザザ

    女型の巨人「ガアッ!」ムクリ


    エルヴィン「撃て!!」


    女型の巨人「!!」サッ!

    ドドドドドドドドドド!!!

    ドドドドドドドドドド!!!
  56. 56 : : 2016/07/30(土) 12:02:49
    エレン巨人「」ブシュゥゥゥゥ

    エレン「よし!」


    ドンッ!

    ドスドス

    女型の巨人「っ!」ギギギギ


    調査兵「関節の固定完了!」


    リヴァイ「動きは止まったようだな」スタッ

    エルヴィン「まだ油断は出来ない。しかしよくこのポイントまで誘導してくれた」

    リヴァイ「後列の班とレンのお陰だ。あれが無ければ不可能だった…犠牲者が増えていただろうな……」

    エルヴィン「そうか……」

    リヴァイ「あぁ……」チラッ


    女型の巨人「」ギシ ギシ ギギギ


    リヴァイ「彼らのお陰でコイツの中の奴と会える。中で小便漏らしてねぇといいんどが……」
  57. 57 : : 2016/07/30(土) 12:08:02
    エレン「団長」スタッ

    エルヴィン「レンか、ありがとう」

    エレン「いえ…俺がもっと早く判断してれば犠牲を減らせたかもしれないのに、俺はまた……」

    エルヴィン「(「また」?)過ぎた事は言ってもどうしようもない。君が戦ってくれたお陰で犠牲者はかなり少なくなっているんだ、あまり自分を責めるな」ポン

    エレン「……はい」

    エルヴィン「それよりも今は」チラッ


    女型の巨人「」ギシギシ ギギギ


    エルヴィン「中身をどうやって引きずり出すかだな」

    リヴァイ「あぁ……奴が硬化能力を持っている以上、立体機動での攻撃はほとんど効果が見込めねぇだろうからな」

    エレン「団長、俺に考えがあります」

    エルヴィン「何かな」クルッ

    エレン「引きずり出せるかもしれない奴に心当たりがあります。連れて来るのでそれまでここをお任せしても良いですか?」

    エルヴィン「分かった、早目に頼むぞ」

    エレン「はい」パシュッ

    ギュイィィィン パシュッ ギュイィィィン
  58. 58 : : 2016/07/30(土) 12:12:13
    ーーー

    ーーー

    ーーー 巨大樹の森 外周 樹上

    パキ


    ヒストリア「……っ!」ゾッ


    パキ パキ パキ パキパキ


    ヒストリア「あの……登って行ってますが………」

    ナナバ「そうだね、ここまで登ってこれたら私がどいてあげようかな。でも……」

    ヒストリア「?」

    ナナバ「多分もう少ししたら撤退命令が出ると思うけどね」

    ヒストリア「それは…さっき森の奥で鳴っていた爆発音と関係があるんですか?」チラッ

    ナナバ「……どうかした?」

    ヒストリア「……爆発音の少し前に聞こえたのってレンの巨人の声ですよね?少し心配で………」

    ナナバ「フフ…彼氏思いだね。でもレンなら大丈夫だよ」

    ヒストリア「だといいんですけど……いつも無茶しようとしますから………」

    ナナバ「(かわいい彼女にこんなに心配かけさせて……罪な男だね、レンは)」クスッ
  59. 59 : : 2016/07/30(土) 12:13:29
    今日はここまでです。
    明日も同じ時間帯に投稿します。
  60. 60 : : 2016/07/30(土) 17:43:33
    期待
  61. 61 : : 2016/07/30(土) 23:48:51
    超絶期待です!
  62. 62 : : 2016/07/31(日) 11:27:26
    期待しかない
  63. 63 : : 2016/07/31(日) 11:58:45
    ーーー

    ーーー

    ーーー 別の樹上

    サシャ「ミカサ…さっきの音何だと思いますか?森の中で大砲でも撃ったんでしょうか?」

    ミカサ「……」

    サシャ「ミカサー、無視しないでくださいよー」

    コニー「(もう訳が分からん……今、何の為に何してるんだ……?早く帰りたい)」ハァー

    ーーー

    ーーー

    ーーー 別の樹上

    ユミル「何だったんださっきの音は……うるさかったな」

    ユミル「なぁ?ベルトルさん、ヒストリアがどの辺に行ったか知らないか?」

    ベルトルト「ごめん…知らない」

    シュイィィィン

    エレン「よう」スタッ

    ユミル「レン?なんでお前がここにいるんだよ」

    ライナー「俺は数に入ってないのか」スタッ

    ベルトルト「ライナー?なんで君まで……」

    エレン「ちょっとライナーとベルトルトに頼みたい事があってな。ついて来てくれ」パシュッ

    ベルトルト「え?あ…うん……分かった」パシュッ

    ライナー「じゃあなユミル」パシュッ

    ユミル「へーへー」フリフリ
  64. 64 : : 2016/07/31(日) 12:02:27
    ーーー

    ーーー

    ーーー 別の樹上

    ジャン「少し移動するぞアルミン!野郎…コツを掴んできたみてぇだ…」バシュッ

    アルミン「うん!」バシュッ

    巨人「」ギシ ギシ

    ジャン「木登りが段々上手くなってきてるぞ」シュイィィィン スタッ

    アルミン「学習能力があるって事だ……怖いことに。それも個体差があるだろうけどね」シュイィィィン スタッ

    ジャン「なぁアルミン、今森の奥で何かやってるみてぇだが…何となく察しがついてきたぞ」

    ジャン「あの女型巨人を捕獲するためにここまで誘い込んだんだな?」チラッ

    アルミン「……!」

    ジャン「だとすればそんな大作戦を一部の兵にしか教えてない理由も分かってくる……」

    ジャン「人為的に壁を壊そうとする奴らが兵団の中にいるって事だろ?」

    巨人「」ギシ ギシ
  65. 65 : : 2016/07/31(日) 12:06:48
    アルミン「うん…僕もいると思う。多分…団長はそう確信している」

    アルミン「レンの存在は巨人が人為的に操作されている可能性を示唆するものだから、壁を壊そうとした巨人は人間であり…彼らは壁の内側にいると想定される。
    これはレンも兵法会議の時に言ってたよね」

    アルミン「だとすれば真っ先にやるべき事はその人間を特定して、これ以上壁が壊されるのを防ぐことだ」

    アルミン「それ以上に……彼らを捕まえる事が出来れば調査兵団の悲願である情報が…この世界の真相そのものが手に入ると期待出来るんだ」

    ジャン「ならあの音はそいつが罠にかかった音で、レンはそのエサか……」

    アルミン「多分ね。爆発音の前に聞こえた声は、レンが巨人化して女型の巨人と交戦したからじゃないかな」
  66. 66 : : 2016/07/31(日) 12:09:49
    ジャン「しかし……どうして団長はレンが壁を出たらヤツらが追ってくると確信出来た?」

    アルミン「それは多分、今回の襲撃で彼らが壁を完全に壊さなかったからだと思う」

    ジャン「は?」

    アルミン「彼らは今回、何故か壁の破壊を途中でやめてしまったんだ。
    ウォール・ローゼに続く内扉まで破壊しなければ彼らの目標は達成出来ない筈なのに……」

    アルミン「それには多分、中止する理由が途中で発生したんだ。
    せっかく壊した前門扉が塞がれてしまう時も特に何もしてこなかったし……おそらくそれどころじゃなくなったって事じゃないかな………」

    ジャン「だよな……その理由が始めから分かっていりゃ、事前に取り除いておくか…そもそも無駄な破壊行為はやめるだろうな」

    アルミン「うん……もし彼らが壁の破壊よりも重視する何かがあの時に起こったのだとしたら……それはレンが巨人になって暴れ回っていた事以外には考えにくい……」
  67. 67 : : 2016/07/31(日) 12:12:53
    ジャン「……って事は…えーっと、つまり?レンの巨人化をあの時に知った奴の中に諜報員のようなのがいるって事だな?」

    アルミン「…うん…」

    ジャン「……あの時、あの場所で見てた奴らの誰かが………」

    アルミン「(そして多分…レンはその犯人について確信に近いものを持っている……今のところの出来事を踏まえると、巨人は ーーーー)」

    ジャン「だとしても釈然としねぇな」

    アルミン「え…!?」

    ジャン「どこに諜報員がいるか分からないって状況にしても……もう少しぐらい多くの兵に作戦を伝えても良かったんじゃねぇか?
    相手が知性のある巨人だと知っていれば死なずに済んだ兵もいただろうに……」
  68. 68 : : 2016/07/31(日) 12:16:27
    今日はここまでです。
    明日は夕方頃の投稿になると思います。
  69. 69 : : 2016/08/01(月) 20:31:19
    ジャン「あの巨人の存在を知ってたら対応のしようもあった筈だ。
    お前のところの班長達だって……」

    アルミン「…いや…間違ってないよ」

    ジャン「は?何が間違ってないって?兵士がどれだけ余計に死んだと思ってんだよ」クルッ

    アルミン「ジャン…結果を知った後で選択する事は誰だって出来る。後で「こうすべきだった」って言うのは簡単だ」

    アルミン「でも…選択する前に結果を知る事は出来ないだろ?
    あの巨人の正体は誰か?何人いるのか?何が出来るのか?何を知っているのか?何を知られているのか?」

    アルミン「分からないよ!いつだって分からない事だらけだ!」

    アルミン「でも時間は流れていくものだから止まったりなんてしてくれない!
    結果が分からなくても選択しなきゃいけない時は必ず来るんだ!」

    ジャン「……けどよ………」
  70. 70 : : 2016/08/01(月) 20:34:28
    アルミン「結果責任って言葉もある。便利で正しい言葉だと思う。
    どれだけの成果を上げようと、兵士を無駄死なせた結果が無くなる訳じゃない」

    アルミン「確かに団長は非情で悪い人かもしれない……けど…僕はそれでいいと思う」

    アルミン「あらゆる展開を想定した結果、仲間の命が危うくなっても選ばなきゃいけなかったんだ。
    犠牲になる兵士の命と、壁の中の人類の命を……」

    アルミン「だから団長は選んだんだ……犠牲になる兵士の命を切り捨てる事を………」

    ジャン「……」

    アルミン「……まだ大して長くも生きてないけど、1つだけ確信してる事があるんだ」

    アルミン「何かを変えることの出来る人間がいるとすれば、その人はきっと…大事なものを捨てることが出来る人だ。
    化け物をも凌ぐ必要に迫られたのなら、人間性をも捨て去る事が出来る人だ」

    アルミン「強大な敵に勝つにはリスク無しでは勝てない様に、何も捨てることが出来ない人には、何も変えることは出来ないから……」
  71. 71 : : 2016/08/01(月) 20:36:39
    ーーー

    ーーー

    ーーー 森 奥部

    ハンジ「ふん!!」グイッ

    ドオッ

    ドスドスッ

    ハンジ「これでどう?もう痒いとこあっても搔けないよ?身じろぎ一つ出来ないよ、多分一生」ハァハァ

    女型の巨人「」シュゥゥゥゥ ググ

    ギシ ギシ

    ハンジ「傷を塞げば塞ぐほど関節はより強固に固まっていく仕組みだ」

    ハンジ「……しっかし………肝心の中身さんは相変わらずか?レンはまだ戻ってこないのかな?」


    ヒュン ヒュン ギュイィィィン!

    女型の巨人「」ピクッ

    ビキビキビキ

    ガキン! バキバキッ!

    リヴァイ「チッ……」

    ミケ「」フゥー

    シュィィィィン
  72. 72 : : 2016/08/01(月) 20:39:01
    ミケ「」スッ フルフル

    エルヴィン「ふむ……」チラッ


    女型の巨人「」ビキビキ


    エルヴィン「(ダメ元だったが、やはり硬質化能力がある限り立体機動の白刃攻撃での決定打を望むのは難しいか……)」

    エルヴィン「レンはまだ戻って来そうにないな……なら………」スッ

    調査兵「はい」シュィィィィン スタッ

    エルヴィン「発破の用意。目標の手を吹き飛ばせ」

    調査兵「了解です。しかし…常備している物の威力では、中身ごと吹き飛ばしてしまう可能性があります」

    エルヴィン「そうか……なら、手首を切断する様に仕掛けてみよう。
    合図を送ったら一斉に仕掛け、最短で起爆しろ」

    調査兵「了解!」バッ
  73. 73 : : 2016/08/01(月) 20:41:45
    リヴァイ「オイ……」シュィィィィン スタッ

    リヴァイ「いい加減出てきてくれないか?こっちはそんなに暇じゃないんだが」コンコン

    女型の巨人「」

    リヴァイ「なぁ?お前はこれからどうなると思う?
    この状況から抜け出す事が出来ると思うのか?」

    リヴァイ「こっちの迷惑も少しは考えてほしいもんだ。
    レンが持って来る手段がどれほどのもんかは知らないが、それまではお前を引きずり出す方法を試すのを繰り返さなきゃならないんだぞ」

    女型の巨人「……」

    リヴァイ「そういえばお前は確か…ここに来るまでに色々な方法で俺の部下を殺していたな……あれは楽しかったりするのか?」

    リヴァイ「今、俺は楽しいぞ。なぁ…お前もそうだろ?お前なら俺を理解してくれるだろ?」
  74. 74 : : 2016/08/01(月) 20:46:49
    女型の巨人「」

    リヴァイ「……」

    リヴァイ「……そうだ………1つ聞きたい事があった」

    リヴァイ「お前の手足は切断しても大丈夫か?また生えてくるんだろ?」

    女型の巨人「」ピク

    リヴァイ「お前自身の"本体"の方だ、死なれたら困るからな」

    女型の巨人「(気付かれてる…)」スゥゥ

    リヴァイ「?」

    女型の巨人「キィャアアアァアァァアアァアァァァアアアア!!!」

    調査兵「「「!!」」」バッ ミミフサグ

    ーーー

    ーーー

    ーーー 森 中部

    アァアアァァァァァ!!!

    エレン「!」

    ライベル「!(この声は……!)」


    嘘だろ・・・まだ戻るのには時間がかかるってのに・・・なんで・・・・・


    エレン「急ぐぞ!!」バシュッ

    ライベル「……」バシュッ

    ギュイィィィン!!
  75. 75 : : 2016/08/01(月) 20:47:17
    今日はここまでです。
  76. 76 : : 2016/08/02(火) 20:34:28
    面白い!
  77. 77 : : 2016/08/03(水) 00:16:47
    ーーー

    ーーー

    ーーー 森 外周 樹上


    アァアアァァァァァ!!


    新兵「「「!?」」」クルッ

    ミカサ「何……?この声」シャッ

    サシャ「ミカサ!警戒してください!さっきの声……故郷の村で聞いた事があります」

    ミカサ「……サシャの故郷で?」

    サシャ「アレと同じなんです……追い詰められた生き物が全てをなげうつ声と……!」

    ミカサ「……だから警戒しろと?」

    サシャ「狩りの最後程気を引き締めないといけないんです!いつもの100倍にしてください!森なめたら死にますよ、あなた!!」

    ミカサ「私も山育ちなんだけど……」

    サシャ「野菜作ってた子には分かりませんよ!」

    ミカサ「……そう(いや、でもサシャの勘は結構当たる時がある。しかも主に悪い予感の時に…)」

    コニー「オ、オイ!」

    ミカサシャ「」クルッ
  78. 78 : : 2016/08/03(水) 00:19:21
    巨人「「」」ダダダダ

    コニー「いきなり全員森の中に……コイツら全員奇行種だったのかよ!?」

    調査兵「どうでもいい!森の中に入れさせるな!全員戦闘開始だ!!」バッ

    ミカサシャコニー「ハッ!」バッ

    ーーー

    ーーー

    ーーー 外周 別の場所

    ナナバ「行かせちゃ駄目だ!戦闘開始だよ!!」バッ

    調査兵「」バッ

    ヒストリア「はい!」バッ

    ーーー

    ーーー

    ーーー 森 奥部

    ァァァァァ……

    調査兵「「「……」」」

    モブリット「断末魔…ってやつですか?迷惑な……」

    エルヴィン「(感情的な発声なのか?だとしたらこんなにも突然止めるのか……もしかしたら………)」

    ミケ「エルヴィン!」スタッ
  79. 79 : : 2016/08/03(水) 00:21:52
    エルヴィン「どうした」

    ミケ「臭うぞ!」

    エルヴィン「方角は?」

    ミケ「全方位から同時に、多数だ!」


    巨人「」ドドドド


    リヴァイ「オイ…てめぇ…さっき何かしやがったな?」ゴンゴン


    調査兵「巨人3体接近!」

    エルヴィン「荷馬車護衛班、迎え撃て!」

    調査兵「」バシュッ ギュイィィィン

    巨人「」スッ ドドドド

    調査兵「無視だと!?奇行種なのか!?」

    調査兵「リヴァイ兵長!」


    リヴァイ「」バシュッ タンッ

    ギュイィィィン ズバズバッ!

    巨人×2「」ズ-ン

    シュゥゥゥゥ

    小型巨人「」ガブッ

    エルヴィン「!(女型の巨人を狙っているのか?)」

    調査兵「全方位より巨人多数出現!!」

    エルヴィン「総員戦闘開始!女型の巨人を死守せよ!!」シャッ

    調査兵「!?」バッ


    女型の巨人「」ニタッ
  80. 80 : : 2016/08/03(水) 00:24:14
    ズバッ ズバッ ガブガブ ズバッ ブチブチ ベリベリ ズバッ

    ギュイィィィン

    エレン「あ…あぁ……」


    遅かった・・・!


    エレン「クソッタレ…お前ら…やめろおおおお!!!」

    巨人、ライベル「「「!!」」」ビリビリッ ピタッ

    エルヴィン「レン」

    エレン「団長…すいません、遅れました」スタッ

    エルヴィン「いや、よく来てくれた……総員一時撤退!」

    エレン「でも…女型を……」

    エルヴィン「そうだな…」ハハッ

    リヴァイ「オイ…てめぇ…なんで笑っていられる」

    エルヴィン「敵には全てを捨て去る覚悟があったという事だ……まさか自身を巨人に食わせて情報を抹消してしまうとはな………」
  81. 81 : : 2016/08/03(水) 17:59:18
    リヴァイ「どうすんだ?被害は甚大なのに対して実益は皆無……審議所であれだけ啖呵切っておいてこれじゃあ、レンや調査兵団がどうなるか知ったもんじゃねぇぞ」

    エルヴィン「そうだな……」

    エレン「俺は少し皆さんとは別行動させてもらいますね」

    リヴァイ「何故だ?」

    エレン「女型の中身が俺と同じ様に力の扱いに慣れていれば、さっきの混戦時に紛れて離脱する事も可能です。あの中なら食われる前に巨人化を解いて離れてもバレにくいですし」

    エレン「だとすればあまり怪しまれない様にそれほど遠くには行っていない筈……俺が一時的にでも孤立すればまた必ず襲ってくる筈です」

    エルヴィン「つまり……囮になって中身をおびき出すと?」

    エレン「はい」
  82. 82 : : 2016/08/03(水) 18:03:57
    エルヴィン「分かった。だが、中身と交戦し始める前に緊急事態の信煙弾を撃て。
    それを確認してから我々も向かう」

    リヴァイ「いやエルヴィン、お前らは動きの止まっている巨人の掃除をしてろ。レンと合流するのは俺の班だけでいい」

    エレン「そうですね、大勢で来られても邪魔になるかもしれませんのでその方が良いと思います」

    エルヴィン「……なら頼んだぞ」

    エレン「はい!では」バシュッ

    ギュイィィィン

    リヴァイ「エルド、オルオ、グンタ、ペトラ!」クルッ

    エルオルグンペト「「はい!」」スタッ

    リヴァイ「俺達は少しの間待機だ。レンからの合図を待て」

    エルオルグンペト「「了解です!」」バッ! ケイレイ

    エルヴィン「総員戦闘再開!停止している巨人を殲滅せよ!!」

    調査兵「「「ハッ!」」」バッ

    エルヴィン「君達はガスと刃を補充しておけ」カチャ スッ

    バシュゥゥゥゥ
  83. 83 : : 2016/08/03(水) 18:13:34
    ーーー

    ーーー

    ーーー 森 外周

    バシュゥゥゥゥ

    ナナバ「撤退だ……」クルッ

    ナナバ「総員撤退。馬に乗って帰れってさ」

    ヒストリア「はい」

    ーーー

    ーーー

    ーーー

    ジャン「何だ…終わったのか……?」

    アルミン「みたいだね……」

    ジャン「女型の奴は捕まえれたのか?」

    アルミン「それは帰れば分かるさ。今は無事に壁に帰る事を考えよう」

    ーーー

    ーーー

    ーーー

    ミカサ「撤退の合図……」

    サシャ「これで帰れるんですね!?」

    コニー「帰れる!やった!」

    ミカサ「(本当に……)」

    ーーー

    ーーー

    ーーー

    ユミル「どうやら終わったみてぇだな……」

    ベルトルト「……そうだね」スタッ

    ユミル「おうベルトルさん。頼まれ事は済んだのか?」

    ベルトルト「まあね(二人共……)」
  84. 84 : : 2016/08/03(水) 18:19:50
    ーーー

    ーーー

    ーーー 森 中部

    バシュッ ギュイィィィン

    エレン「シガー、アニの位置は?」

    シガー『2時の方向にもう少し行った所だ。それと……』

    エレン「何だよ」

    シガー『ライナーが一緒にいる』

    エレン「は!?」

    シガー『さっきお前がエルヴィンと話している時に回り込んでアニと合流したんだ。座標を使った時に動きが止まったのを利用して不自然にならないように動けたんだろうな』

    エレン「……どうする気だ………」

    シガー『分からない……だが、アニが危なくなれば乱入してくる事は考えられるから頭に入れておけよ』

    エレン「あぁ……」

    ギュイィィィン

    シュッ!

    エレン「!」

    ガギィン!

    エレン「危ねえな……」ギロッ


    アニ・・・


    アニ「……」バッ

    エレン「」スッ

    バシュゥゥゥゥ
  85. 85 : : 2016/08/03(水) 18:25:00
    ガギィン! ガギィン! ガギィィン!!

    アニ「チッ……」バシュッ

    エレン「どうした…早く巨人化しろよ」

    アニ「……」シュッ!

    エレン「巨人化無しで俺に勝てると思ってんのか?」シュッ!!

    バキン!!

    エレン「しないならこっちからいくぞ」スッ

    アニ「!」スッ

    ガリッ ピカッ ドオォォォン!!

    エレアニ巨人「」ドン ダッ!

    ブンッ!

    ーーー

    ーーー

    ーーー 森 奥部

    リヴァイ「合図だ、行くぞお前ら」カチャ

    エルオルグンペト「「はい!」」カチャ

    バシュッ ギュイィィィン
  86. 86 : : 2016/08/03(水) 18:25:18
    今日はここまでです。
  87. 87 : : 2016/08/04(木) 18:36:57
    くぅぅぅぅー次が気になるー
  88. 88 : : 2016/08/04(木) 19:48:41
    8/22〜9/16までテスト期間やら何やらで投稿出来なくなるので、一日の投稿量を頑張って増やし、それまでにこの章を完結させようと思っています。
    ご理解の方をお願いします。
  89. 89 : : 2016/08/04(木) 21:29:12
    ーーー

    ーーー

    ーーー 森 中部

    シガー『読者も分かりにくいと思うので俺が実況してやろう!』

    エレン巨人「」ダッ! シュッ!

    女型の巨人「」サッ!

    ビュッ!スパッ

    シガー『距離を詰めて繰り出したエレンのジャブを躱したと思ったが軽く掠っていた〜』

    女型の巨人「」シュゥゥゥゥ ビキビキ

    エレン巨人「」シュッ シュッ!

    女型の巨人「」ヒュッ ヒュッ

    シガー『エレンの猛攻を躱してばかりでアニは反撃しない…何か狙っているのか?』

    エレン巨人「」ドオッ! ブンッ!

    女型の巨人「」サッ! ブンッ!

    バキッ!

    シガー『おおっとここでカウンター!踏み込みが大きくなったところを完璧に合わせたカウンターが顎に入ったな。しかも硬質化した腕というコンボだ』

    女型の巨人「(やった!?)」ピク

    エレン「」ガガガガ ブンッ!

    ドォッ! バキバキバキ!

    シガー『しかしエレン!顎にくらいながらもそのまま距離を一気に詰めて渾身のアッパー決まったあああ!!』

    女型の巨人「!!」ヒューーン ドサッ!

    エレン「アアァアァアアァアアァァ!!」

    女型の巨人「」グ グ グ
  90. 90 : : 2016/08/04(木) 21:32:28
    シガー『これはかなり効いているか?(本体にはダメージ無いけど)』

    ギュイィィィン

    リヴァイ「レン」

    ペトラ「大丈夫?」

    エレン巨人「」シュゥゥゥゥ コクン

    ペトラ「そう?よかった……」ホッ

    グンタ「お前、顎が……やっぱりかなり高い戦闘能力を持っているみたいだな、アイツ」

    リヴァイ「そういう事だ、油断せずにいくぞ」

    エルオルグンペト「「はい!」」

    シガー『!エレン!来るぞ!!』

    エレン巨人「!!」バッ!

    ピカッ ドオォォォン!!

    エレン、女型の巨人以外「「!?」」バッ!

    鎧の巨人「」シュウゥゥゥ

    オルオ「よ、鎧の巨人……!?」

    ペトラ「なんで……」


    まずい事になったな……


    シガー『全くだ。どうする?』
  91. 91 : : 2016/08/04(木) 21:34:39
    リヴァイ「(まさかここで鎧が来るとはな……)」

    エレン巨人「」ブシュッ

    エレン「兵長、俺が鎧の相手をします。兵長達は女型を!」ブチブチ

    グンタ「無茶だ!1人じゃ ーーーー」

    エルド「分かった、頼むぞ」

    ペトラ「エルド!?」

    エルド「しょうがないだろ?俺達兵士のブレードは鎧には通用しないんだからな」

    オルオ「レンの巨人ならやり合えるかもしれないって事か?」

    リヴァイ「あぁ」

    エレン「巨人体なら損傷を受けても修復出来ますので、例え敵わなくても時間稼ぎくらいは出来ます。
    ですから俺の心配はしないで皆さんは女型を相手にする事に集中してください」
  92. 92 : : 2016/08/04(木) 21:40:19
    リヴァイ「分かった……死ぬなよ」

    エレン「まだ死ねませんよ、こんなところでは」ニッ

    リヴァイ「フッ……それでいい。行くぞ、お前ら」バシュッ

    エルド「頑張れよ」バシュッ

    グンタ「すぐに終わらせて来るからな」バシュッ

    オルオ「ちゃんと踏ん張ってろよ」バシュッ

    ペトラ「……気をつけてね」

    エレン「はい。皆さんもご武運を」トン ケイレイ

    ペトラ「」コクッ パシュッ

    ギュイィィィン

    エレン「さて……」ズズズ

    エレン巨人「」ズシン


    これで1対1だ・・・やろうぜ、ライナー


    鎧の巨人「」ザッ

    シガー『ここで終わらせるのか?』


    いや、無理に仕留めようとして万が一向こうと乱戦になったりでもしたら大変だからな・・・今は時間稼ぎに徹するつもりだ


    シガー『それがいいだろうな』

    鎧の巨人「」ピクッ

    エレン、鎧の巨人「」ダッ!
  93. 93 : : 2016/08/04(木) 21:42:53
    ーーー

    ーーー

    ーーー 森 奥部

    巨人「「「」」」シュゥゥゥゥ

    エルヴィン「総員撤退!!」


    調査兵「「「」」」バッ


    エルヴィン「全員装備の補充をすませろ!完了次第特別作戦班と合流する!!」

    ハンジ「審議所であれだけ啖呵切ったのに未だに成果はほぼ無し……このまま帰る事になっちゃったら思ってる以上に見通しは暗いかもね」スタッ

    エルヴィン「それはそうなった時に考えよう。今はとりあえずリヴァイ達との合流が優先だ……今はな」

    ハンジ「だね。外側で待機してる兵士はどうする?」

    エルヴィン「そのまま待機だ」

    ハンジ「了ー解」パシュッ

    バシュゥゥゥゥ バシュゥゥゥゥ
  94. 94 : : 2016/08/04(木) 21:45:57
    ーーー

    ーーー

    ーーー 森 中部

    女型の巨人「」ブンッ! ブンッ!

    ペトラ「くっ……」ヒュン

    オルオ「うおっ……!」ヒュン

    エルド「速い……!」

    リヴァイ「……」ギュイィィィン シュッ!

    ビキビキ

    ガギィン!

    リヴァイ「チッ……」

    グンタ「(やはりまずは動きを止めないと……)」クイクイ トン

    オルペト「」コクッ

    グンタ「うおおお!!」ギュイィィィン バシュッ

    女型の巨人「」ブンッ!

    グンタ「今だっ!」キュイィィィン サッ


    オルペト「」パシュッ


    女型の巨人「!」サクッ

    オルペト「」ギュイィィィン ズバズバッ

    ブシュッ!

    女型の巨人「アァアア!」グラッ
  95. 95 : : 2016/08/04(木) 21:48:49
    エルド「よし!(視力を奪った!これで少なくともヤツは1分間暗黒の中!)」

    女型の巨人「」サッ ズシ

    リヴァイ「(目の回復を待つか……)やらせねぇよ」チラッ トントン

    オルペト「」コクッ ヒュン

    ギュイィィィン!

    サクッ サクッ

    エルグン「」シュン

    ズバッ ズバッ!

    エルド「(腕上げてられなくなるまで削いでやるよ!)」

    グンタ「(肩周りの筋肉…全部だ!)」

    ズバッ! ズバズバ ズバッ ズバズバッ!!

    女型の巨人「」ダラン

    ペトラ「よし、腕が落ちた!」

    エルド「次は首だ!」シャッ

    オルオ「首を支える筋肉を削げば…うなじを狙える!」シャッ
  96. 96 : : 2016/08/04(木) 21:49:09
    今日はここまでです。
  97. 97 : : 2016/08/04(木) 23:38:50
    すごく続きが気になります!
    毎日楽しみに拝読させていただいております!
    これからも頑張って下さい!
  98. 98 : : 2016/08/05(金) 13:22:06
    リヴァイ班 · · ·  どうなるんだ?
    期待
  99. 99 : : 2016/08/05(金) 18:16:06

    流石だな、皆さんは


    シガー『エレン、集中しろよ。右フックくるぞ』

    鎧の巨人「」ブンッ!

    エレン巨人「」サッ

    シガー『ライナーも殺す気ではやってないだろうが、お前が隙を見せれば一気に襲ってくるぞ』


    そんな事分かってるよ。コイツらの前で油断するのがどれだけ愚かな事か、前回で十分なくらい身を以て学んでるからな


    シガー『なら良いんだがな』


    俺は仲間を信じる。
    リヴァイ兵長だっているんだ、今回は大丈夫だ。だから・・・

    エレン巨人「」スッ

    鎧の巨人「!!」ピク


    今はコイツをここに止める事だけに集中する
  100. 100 : : 2016/08/05(金) 18:22:12
    グンタ「」ギュイィィィン

    女型の巨人「」ピクッ

    エルド「!グンタ、退け!!」

    女型の巨人「」パチッ アーン

    グンタ「!?」

    オルペト「グンタ!!」

    ギュイィィィン ズバッ!

    ガコッ

    女型の巨人「!?」アガアガ

    リヴァイ「言っただろ……させねぇよ」シュイン

    グンタ「兵長!」

    リヴァイ「気をつけろ。ヤツは他の巨人とは違うって事を忘れるな」

    ペトラ「兵長、何故今アイツはグンタを正確に狙えたのでしょうか?」

    リヴァイ「知性があるが故だろうが……ヤツめ…片目だけ優先して治しやがった」

    ペトラ「片目だけ!?そんな事が出来るなんて……!!」


    「あれ?まだやってたの?」


    リヴァイ班「「!?」」クルッ
  101. 101 : : 2016/08/05(金) 18:28:59
    エルド「な…なんだコイツ……」

    グンタ「でかい……17m級はあるぞ」

    ペトラ「それに……巨人が…喋った……?」


    ???巨人「なーんでこんな数人の兵士にやられてんのかなー?」


    女型の巨人「」スッ


    ???巨人「ん?こいつ?」チラッ


    リヴァイ「あぁ?」ギロッ


    ???巨人「ふーん…確かに只者ではなさそうだね。ねえ君」

    リヴァイ「あ?何だよ」

    ???巨人「ここは見逃してくれないかな?」

    オルオ「なっ……!?何言ってやがる!!お前らを見逃せってか!?そんな事 ーーーー」

    リヴァイ「……良いぜ」

    オルエルグンペト「「兵長!!?」」

    リヴァイ「お前らは黙ってろ」
  102. 102 : : 2016/08/05(金) 18:48:25
    ???巨人「話が分かる奴で助かったよ。なら行くよ」クイッ ズシン ズシン

    女型の巨人「」コクッ ズシン ズシン

    ペトラ「兵長、何故ですか!」

    リヴァイ「ヤツは女型や鎧よりも更に上だ」

    エルド「上、と言いますと?」

    リヴァイ「アイツからは女型よりも危険なものを感じた。数でおせるようなヤツとは思えねぇし、今戦うのは得策じゃない」

    グンタ「兵長がそう仰るのでしたら……」



    ???巨人「お〜い、鎧君も行くよ」


    エレン鎧の巨人「!?」ピタッ


    獣の巨人!?なんでここに・・・?

    シガー!なんで知らせなかった!!
  103. 103 : : 2016/08/05(金) 18:52:26
    シガー『鎧の方に集中してたからな……流石にあっちこっちに意識を散らす事は俺だって出来ない。
    まさかここで獣が入って来るとは思っても見なかったんだ……ライナーと戦い始める前にチェックした時には確かに居なかったんだ……!』

    エレン巨人「」ググッ


    獣の巨人「何?やるの?別に今は争う気は無いんだけどなー」

    シガー『エレン、やめろ』

    エレン巨人「」ピクッ

    シガー『向こうがやる気が無いと言うなら無理に仕掛ける必要はないだろ。
    流石に今のお前でも獣、女型、鎧の3体を相手にして確実には勝てないだろう。それはお前が一番良く分かってる筈だ』

    エレン「」スッ

    獣の巨人「あ、やらないんだー良かった、今は余計な時間は取られたくないからね。じゃあ行こうか」クルッ

    鎧、女型の巨人「」ズシン ズシン
  104. 104 : : 2016/08/05(金) 18:55:39
    ーーー

    ーーー

    ーーー


    くそっ、逃がした


    エレン巨人「」ブシュゥゥゥゥ

    エレン「……」ブチブチッ


    シュィィィィン スタッ

    エルド「レン!」

    グンタ「大丈夫か?」

    エレン「はい」

    リヴァイ「戻るぞ。これ以上は何も得るものは無い」

    エレン「……はい」


    得るものは無い、か・・・・・

    ーーー

    ーーー

    ーーー

    パシュッ シュィィィィン

    エレン「なんで…アイツが……」ギリ

    ペトラ「さっきの巨人を知ってるの?」

    エレン「い、いえ…鎧の方の事です。まさか乱入してくるとは思ってなかったので」

    グンタ「まったくだ。鎧だけならあのままいけたのに、それに加えてあの猿みたいな巨人だもんな……何だったんだ、アイツ」
  105. 105 : : 2016/08/05(金) 18:59:14
    エレン『シガー、どうなってる?今までは些細な変化だったが、今回のは明らかに違うぞ。
    一度に起こる変化にしては大きすぎる!』

    シガー『俺にも分からん。ただ、今回の変化で良かった事が1つだけある』

    エレン『何だよ』

    シガー『早いタイミングで獣の存在を調査兵団が認識出来た事だ。
    前回はいきなりウルガルト城で現れていたからミケの班員がやられたんだ。
    今回はそれに比べればアニとライナーを逃がした事なんて大した事じゃない』

    エレン『……そんな楽観的でいいのかよ………』

    シガー『それにほら、顔を上げてみろ』

    エレン「?」


    オルオ「ーー まぁ…最初は生きて帰ってくりゃ上出来かもな……フッ」

    ペトラ「なんであんたはそんなに上から目線なのよ」

    グンタ「先輩風を吹かせたいんだろ、ほっとけペトラ」

    エルド「お前ら…ここ壁外なんだぞ。ピクニックとでも思ってるのか……」
  106. 106 : : 2016/08/05(金) 19:02:13
    シガー『今回は全員生きてる。それだけじゃ不満か?』


    そっか・・・今回は皆助かったんだ・・・・・

    俺は・・・正しい選択が出来たって言っていいのかな・・・

    ツーー

    ペトラ「……レン!?どうしたの!?」

    エレン「い、いえ…何でもありません」ゴシゴシ

    オルオ「腰が抜けたか?まだまだガキだな」

    オルオ「いいかレン、お家に帰るまでが壁外調査だからな」

    エレン「……分かってますよ」グシッ

    リヴァイ「……」


    シュィィィィン


    エレン「あっ……」

    リヴァイ「エルヴィン」

    エルヴィン「リヴァイ。女型の巨人は?」

    リヴァイ「悪いな……逃がした」
  107. 107 : : 2016/08/05(金) 19:02:22
    今日はここまでです。
  108. 108 : : 2016/08/06(土) 08:37:32
    ザワッ ザワザワ

    「まさか……!?」「特別作戦班でも駄目なのか……」「とんでもねえヤツだな……」

    ハンジ「それじゃあ作戦は……」

    エルヴィン「失敗、という事になるだろうな」

    ハンジ「どうするんだい?追う?」

    リヴァイ「やめておけ」

    ハンジ「え?」クルッ

    リヴァイ「女型のヤツだけなら問題無いが……ヤバいヤツがいた」

    エルヴィン「どういう事だ?」

    エレン「女型の巨人との交戦中に鎧の巨人が乱入してきました」

    調査兵「「「!?」」」

    エレン「その時は俺が巨人化して鎧の足止め、兵長達が女型と交戦していましたが、そこに更に巨人が乱入してきたんです」
  109. 109 : : 2016/08/06(土) 08:41:18
    エルヴィン「その巨人も知性を持った巨人だったのか?」

    エルド「はい。大きさは17m級、全身が体毛に覆われていてまるで獣の様な見た目でした」

    ミケ「そいつか……」

    ハンジ「何か心当たりがあるのかい?ミケ」

    ミケ「一時的に、やたらと匂いが強い巨人がいたのでおそらくソイツだろう。
    今は……匂わないな」スンスン

    エルヴィン「おそらく既に巨人化を解いて離れているのだろう。ここに残っていてもメリットは少ないからな」クルッ

    エルヴィン「総員撤退!カラネス区へ帰還する!!
    森外周部に待機している兵士と合流し、西側に陣形を再展開せよ!!」

    調査兵「「「ハッ!!」」」バッ!ケイレイ
  110. 110 : : 2016/08/06(土) 08:42:51
    ーーー

    ーーー

    ーーー 森 西側

    エルヴィン「全員揃ったな?それでは、これより帰還する!」

    ドドッドドッ ドドッドドッ

    エレン「結局今回も収穫は無しか…」

    リヴァイ「オイ、レン」

    エレン「?はい」

    リヴァイ「何故ヒストリアがここにいる?」

    エレン「何故って……ヒストリアだって調査兵団の一員ですよ?」

    リヴァイ「そういう意味じゃねぇ。班が違うだろって事だ」

    エレン「ヒストリアはこれからの調査兵団にとって重要な存在ですから、本当なら行きもこうするつもりだったんですよ。
    ただ、俺は女型から襲撃を受ける可能性があったので別行動にしてたんです」
  111. 111 : : 2016/08/06(土) 08:46:42
    リヴァイ「なら何故ヒストリアは右翼側の配置のままだった?分かっていたなら中央よりも左翼側にすべきだったんじゃねぇのか」

    エレン「それは……」チラッ

    ヒストリア「?」

    エレン「ヤツらの目的の1つにヒストリアを攫う事が含まれていると考えられるからです。
    なので、言い方はわるいですが、囮も兼ねて右翼側の配置にしたままにしていました」

    ヒストリア「そうだったの……」

    エレン「ごめんな、言い出せなくて」

    ヒストリア「ううん…いいよ。ナナバさん達もいたし……」

    ヒストリア「……それに、私はレンを信じてるから」ニコッ

    エレン「ヒストリア…ありがとな」ニコッ

    ヒストリア「それに…私が危なくなれば助けてくれるでしょ?」

    エレン「当たり前だろ」フン


    ペトラ「相変わらず仲いいね〜」ニコニコ

    オルオ「けっ……」

    グンタ「僻むな僻むな」

    リヴァイ「お前ら……壁に着くまで油断はするなよ」

    リヴァイ以外「「ハッ!」」
  112. 112 : : 2016/08/06(土) 08:53:17
    ーーー 壁到着

    ーーー

    ーーー カラネス区

    ガラガラ ガラガラ


    「何だ何だ」

    「朝っぱらから騒がしくしてたと思ったらもう帰って気やがった。まだ昼時だぞ」

    「減ってる数はいつもより少ないが……こいつらのシケた面を察するに、俺らの税をドブに捨てるのには成功したみたいだな」ハッ


    エレン「このっ……!」ググッ

    「やめろ」ガシッ

    エレン「!」クルッ

    リヴァイ「抑えろ」

    エレン「兵長……ですが、あいつら…俺達の苦労も知らずに……」

    リヴァイ「こんな事毎回言われてる。何もイラついてんのはお前だけじゃねぇんだよ。
    その時々の感情に任せて行動するのがお前の生き方か?」
  113. 113 : : 2016/08/06(土) 08:59:02
    エレン「……っ」スッ

    リヴァイ「……それでいい、行くぞ」スッ

    エレン「……はい」


    「かっけー!!」


    エレン「!」チラッ


    少年「見てみろよエリー!これがあの調査兵団だぜ!」

    エリー「お兄ちゃん、危ないよ!」

    少年「いいから早く来て見ろよ!あんなに少ない人数で巨人に立ち向かってるんだぜ!!」


    エレン「!!」



    ーー

    ーーー

    エレン「行くぞミカサ!英雄の凱旋だ!!」ダッ!

    ミカサ「待って、レン……」

    ーー

    ーー

    ミカサ「エレン……調査兵団はやめた方がいい」

    ーーー

    ーー



    エレン「っ……!!」フイッ

    ヒストリア「レン?」

    エレン「俺は…無力だ……」ポロポロ

    ヒストリア「……」

    ヒストリア「レン……自分を責めちゃ駄目だよ。私達じゃどうにも出来ない事だってあるんだから………」ギュッ

    エレン「けど……俺は……」ポロポロ ギュッ
  114. 114 : : 2016/08/06(土) 08:59:27
    今日はここまでです。
  115. 115 : : 2016/08/06(土) 20:25:34
    速く書いてください
    期待してますよー
  116. 116 : : 2016/08/07(日) 15:17:41
    期待!
  117. 117 : : 2016/08/07(日) 15:18:06
    期待!
  118. 118 : : 2016/08/07(日) 15:19:11
    ーーー

    ーーー

    ーーー

    ???「リヴァイ兵士長殿!」タッタッタッ

    リヴァイ「」チラッ

    ???「娘が世話になってます!ペトラの父です!実は、娘が手紙を寄越してきましてね」スッ

    ペトラ父「腕を見込まれてリヴァイ兵士長に仕える事になったとか、あなたに全てを捧げるつもりだとか……まあ、親の気持ちも知らんで惚気ていやがるワケですわ。ハハハ……」

    ペトラ父「その、まあ…父親としてはですなぁ……あいつもまだ若ぇし、これから色んな事が ーーーー」

    ポン

    ペトラ父「」クルッ

    ペトラ「お父さん?」ニコ

    ペトラ父「……では兵士長殿!これで!」ダッ

    ペトラ「あっ!ちょっと!」
  119. 119 : : 2016/08/07(日) 15:22:39
    ハンジ「結局手ぶらで帰って来ちゃったけど、どうするんだい?エルヴィン」

    エルヴィン「とりあえずこれから俺が報告に行ってくる。方針を考えるのはそれからだ」


    住民「エルヴィン団長!」「答えて下さい!」
    「今回の遠征で犠牲に見合う収穫はあったのですか!?」「死んだ兵士に悔いは無いとお考えですか!?」


    調査兵団「「「……」」」スタスタ


    シガー『今回の壁外調査に掛かった費用と損害による痛手は、調査兵団の信用を揺るがすと共に支持母体を失墜させるのには十分だった』

    シガー『翌日、エルヴィンを含む責任者とレンが弁解と事情聴取のために王都に招集される事が決定した』
  120. 120 : : 2016/08/07(日) 15:26:02
    ーーー

    ーーー 数日後

    ーーー ストヘス区 憲兵団支部

    アニ「」スタスタ

    ???「やっと起きて来た……」チラッ

    ???「ごめんねーアニィ。あんたのさあ…寝顔が怖くて起こせなかったんだ」

    ???「お前は最近弛み過ぎだぞ」チラッ

    ???「アニ…朝弱いのは知ってるけどさ、もう少し頑張って起きようよ。もう訓練所とは違うんだよ?」

    アニ「…マルコ……」

    ???「なにー?もう怒ってんの?ねぇー」

    ???「愛想の無いやつだな……」

    マルコ「ごめんね皆、後で言っておくからさ」

    ???「あんたも世話焼きだよねーマルコ」

    マルコ「いやヒッチ、本当はアニと同室の君に頼みたい事なんだよ?」


    カツ カツ カツ カツ


    ???「よせお前ら、来たぞ」ボソッ
  121. 121 : : 2016/08/07(日) 15:29:48
    コツ コツ

    新兵「「「」」」バッ!ケイレイ

    上官「いーってそんなの」バサバサ

    ???、マルコ以外「「」」スッ

    上官「今日はいつもの雑務とは違う仕事をやってもらう。だからここに集めた、聞いてくれ」

    上官「調査兵団の一行が王都へ招集される件についてだ」

    アニ「……!」パチリ

    上官「この間の壁外調査の話はしなくてもいいだろ?やつらが本日この街の中央通りを通る。
    護送自体は本部の仕事だから我々はこの街を通過する間だけでいいらしいが……えーっと……」ペラッ

    上官「「市街での立体機動が一時的に許可される。護送団と並走し、警護強化に努めよ」
    以上」

    マルコ「……1ついいでしょうか?」スッ

    上官「ん?何だ?」

    マルコ「護送団を何から守ればいいのでしょうか?」

    上官「さぁな」

    マルコ「……」
  122. 122 : : 2016/08/07(日) 15:33:32
    ???「この壁の中で王政に逆らう者など聞いたことがありません」

    ???「ちんけな犯罪者はいても、組織単位で歯向かうなら壁の外に拠点でもない限りは考えにくいですし……そもそも動機が不明です」

    ???「だとすれば、この護衛任務の意義が不明なのですが……」

    上官「おぉ…お前……」

    マルコ「マルロ……」

    上官「真面目だな、全て任せた。詳細はこれに書いてあるからな」バサッ

    マルロ「え?」ドサッ

    上官「我々上官は忙しい。お前達だけでやり通してみせろ。
    ……だが、ヘマだけはやるなよ?」ガチャ


    「遅いぞ、早く座れよ」

    上官「悪い悪い、ちと長引いてな」スッ

    バタン
  123. 123 : : 2016/08/07(日) 15:34:10
    今日はここまでです。
  124. 124 : : 2016/08/08(月) 00:49:23
    ナニーーー
    いいところだったのにぃ~
  125. 125 : : 2016/08/08(月) 14:33:46
    ーーー

    ーーー

    ーーー 外

    マルロ「クソ……」

    マルロ「ふざけてる……入って一月足らずの新兵に指揮を丸投げだと………」

    ヒッチ「確かに想像以上に腐ってたねーこの組織……まぁ…だから選んだんだけどさー」

    ヒッチ「でも新兵のうちはほとんどの仕事押し付けられるっていうのは知らなかったよーもー」ゲシッ

    カランガラン

    マルロ「……クズ共め……自分の事しか考えられないクズが………」ギリ

    マルコ「確かに……このままじゃ駄目だと思うよ………」

    ???「は?お前ら……自分は違うとでも言いたいのか?所属兵科でココを選んだ時点でお前らも同類だろうが」
  126. 126 : : 2016/08/08(月) 14:37:22
    マルコ「ボリス……そんな…俺は……!」

    マルロ「そうだ、同類じゃない。俺はお前らとは違うしクズじゃない。
    俺は憲兵団を正しくするためにここに来た」

    アニ「……」チラッ

    ヒッチ「え〜すごーいマルロ、あんたそういう奴だったのー?」パチパチ

    ボリス「……どうやってだ?」

    マルロ「上に立つ以外無いだろ……それまでの間はクズになってもいい…何だってしてやる」

    マルロ「だが俺が上に立ったら給料分はきっちり働かせる。税をちょろまかしたり不当に土地を奪った奴には相応の報いを受けさせる」


    アニ「あんたはそれで自分か身内が酷い目に遭ったりしたのかい?」
  127. 127 : : 2016/08/08(月) 14:40:47
    マルロ「!……いいや?だがそれらの悪行は誰でも知ってる事実だろ?」

    アニ「……」コクン

    マルロ「とにかくな、死ねとは言わん。だが恥を知ってもらう。
    理性が無いってのは所構わず排便する動物と同じだって事をな」

    マルロ「ただ普通の人間に戻す、それだけだ。人本来の正しい姿に……」グッ

    「「……」」

    ヒッチ「やべぇー!あんた本物じゃん!つまんない奴だと思ってたわごめんね〜!!」アハハハ バンバン

    マルコ「マルロ、僕も手伝うよ」

    マルロ「!!」クルッ

    マルコ「僕は子供の頃から夢だった王の元で働くという夢を叶えるために憲兵団に入った。だけど現実はこんな状況だった……」
  128. 128 : : 2016/08/08(月) 14:45:47
    マルコ「これじゃあ仮に王の元で働けたとしても今と変わらない現状が広がっているだけだ。いや…もしかしたらもっと酷くなってるかもしれない……俺と君の目的は一部噛み合ってる部分もあるし、お互いの夢のために協力していかないか?」

    マルロ「……そうだな、お前とは上手くやっていけそうだ。よろしくなマルコ」スッ

    マルコ「ああ、よろしく!」ガシッ

    ヒッチ「あんたもなんだマルコ!あんたらいいコンビになれるよ〜!!」バンバン

    「「……」」

    ボリス「そら大変ご立派な目標だな……せいぜい頑張れや」

    「どうだろうね」

    「「??」」クルッ

    アニ「あんた達みたいな"良い人"が体制を占めちゃったら、それこそおしまいだと思うけどね……」

    マルコ「アニ……?」
  129. 129 : : 2016/08/08(月) 14:52:54
    マルロ「なんだお前、まともに喋れたのか……続けてみろよ」

    アニ「あんた達は正しい人だと思うよ。正しい事を言うから。
    私はそういう人がいる事を知ってる」

    マルコ「……」

    アニ「大きな流れに逆らうのは勇気がいる事だから…尊敬するよ。ただ単にバカなだけかもしれないけど……」

    アニ「まぁ…明らかなのは、そういう人は珍しいって事だよ。つまり一般的とは言わない…普通とも言わない……あんた達のような人は"特殊な人"と呼ばれる」

    アニ「それに対して私達は何と呼ばれるべきかな……他人より自分の利益を優先させ、周りがズルをすれば一緒に流される」

    アニ「そういう人達をあんたはクズとか…悪と呼んだ」
  130. 130 : : 2016/08/08(月) 14:56:02
    アニ「私の見てきた訓練兵では、憲兵団を目指すクズと悪人が大半を占めていた」

    マルロ「……回りくどいな……つまり、自分達はそんなに悪くないって言いたいんだろ?」

    アニ「いいや?実際クズだし、悪い奴に違いないよ。
    到底正しい人間とは言えないだろうけど……それも普通の人間なんじゃないの?」

    マルマル「……」

    アニ「あんたの言う通り本来……人間が皆良い人であればこの組織はこんなに腐ってないでしょ?ただこの組織の仕組みが人間の本質がよく表れるような仕組みになってるだけで……」

    アニ「だから…私は……ただ、そうやって流されるような弱い奴でも人間だと思われたいだけ……それだけ」
  131. 131 : : 2016/08/08(月) 15:01:08
    ヒッチ「それだけって……あんた話長すぎ…つまんないし」

    ボリス「まさに普段喋んない奴が一度話し出すと…ってヤツだな、お前は」

    マルコ「(正しい人…か……)」

    マルロ「うーん……(全員が正しい人である事を前提とした仕組みに問題があるのなら、変わるべきは人じゃなく…仕組みの方…なのか……?)」パチッ チラッ

    マルロ「……長話しすぎたな、行くぞ!」

    ヒッチ「えぇ〜」

    「へいへーい」「めんどくせーなー」ゾロゾロ

    マルロ「俺は本気だからな!手始めにこの任務から完璧にこなしてやる!」タッ

    ボリス「まぁ……あいつがいれば退屈しないかもな」

    アニ「」スタスタ

    マルコ「アニ……さっき君が言ってたのって、レンの事かい?」

    アニ「…………さぁ?どうだろうね」

    マルコ「アニは周りに興味無さそうだったけど、結構見てるんだね。
    ここでもそうしていければ皆とも打ち解けられると思うよ。じゃ、俺は先に行くから」タッタッタッ


    アニ「……気のせいだよ」スタスタ

    「アニ」

    アニ「!!」クルッ
  132. 132 : : 2016/08/08(月) 15:01:49
    今日はここまでです。
  133. 133 : : 2016/08/09(火) 00:23:32
    速く書いてください
    ワクワクドキドキ
  134. 134 : : 2016/08/09(火) 06:08:28
    まあ……
    頑張りたまえ
  135. 135 : : 2016/08/09(火) 15:25:51
    アニ「」クルッ スタスタ

    「よう」

    アニ「レン…アルミン……ミカサまで」

    エレン「よう。もうすっかり憲兵団だな、アニ」

    アニ「なんでアンタがここに?」

    エレン「ちょっと付き合えよ」クイッ

    アニ「」

    スタスタ

    ーーー

    ーーー

    ーーー 裏路地

    スタスタ

    アニ「こんな場所に連れて来て……一体何なんだい?」

    アルミン「ちょっと頼みがあってね」

    アニ「頼み事?」

    アルミン「今回の壁外調査について王都で事情聴取を受ける事になってるんだけど、このままだとレンが憲兵団に引き渡しになる可能性があるんだ」

    アルミン「だから少しの間身を隠して時間を作り、その間に状況をひっくり返すだけの材料を揃える……必ず!!」
  136. 136 : : 2016/08/09(火) 15:31:01
    アニ「ひっくり返す材料……?そんなに都合のいい何かがあるの……?根拠は?」

    アルミン「……ごめん、言えない………」

    アニ「……!悪いけど話にならないよ……黙っといてやるから勝手に頑張んな」クルッ

    アルミン「アニ!お願いだよ!!このままじゃ…人類は終わってしまう!!」

    アニ「」ピタッ

    エレン「憲兵団に引き渡されても殺されたりはしないだろうな、ナイル師団長も俺の事は敵視してないからな。
    だけど、壁外に出られる可能性は絶望的になる」

    アルミン「おそらく保守派やウォール教の人間が圧力をかけてくるからね。そうなれば連中の保身のためだけに人類は破滅の道を進む事になってしまうんだ!!」

    ミカサ「……」
  137. 137 : : 2016/08/09(火) 15:39:20
    アルミン「説得力が無い事は分かってる……でも…それでも…もう大きな賭けに出るしか無いんだ!」

    エレン「もちろんお前に迷惑を掛けるような事にはしない。けど、ウォール・シーナの検問をくぐり抜けるには憲兵団の力があった方がいいんだよ!」

    アニ「なら……なんで私なんだい?マルコだっているじゃないか」

    ミカサ「彼は正義感の塊の様な人。とても今の提案に乗ってくれるような人じゃない」

    アニ「……確かにね………なら私は提案に乗る良い人って事かい?」

    エレン「良い人ね……」フゥ

    アルミン「それは……その言い方は…僕はあまり好きじゃないんだ。
    だってつまりそれは……自分にとって都合の良い人の事をそう呼んでいるだけのような気がするから」

    アニ「……」
  138. 138 : : 2016/08/09(火) 15:43:01
    アルミン「全ての人にとって都合の良い人なんていないと思う。誰かの役に立っていても他の誰かにとってその行動は都合の悪い事になったりするから……」

    アルミン「……だから………アニがこの話に乗ってくれなかったら……アニは僕にとって悪い人になるね………」

    アニ「……ふーん」

    エレアルミカ「……」

    アニ「……いいよ…乗った」スチャ


    この時に付けてたのか!


    アルミン「!」

    アニ「けど……レンは戻った方が良いんじゃないかい?アンタが馬車にいなきゃおかしいだろ?」

    エレン「一応ジャンが影武者として乗ってるから大丈夫らしいけど…そんなに長くもつとは俺も思ってねぇよ。
    あいつと俺、全然似てねぇから」
  139. 139 : : 2016/08/09(火) 15:46:57
    アニ「……適当過ぎじゃない?」

    エレン「体型近いから大丈夫だろ。人は案外興味無い事に対しては大まかな特徴しか見てない事が多いし、見るのは憲兵団様だからな。
    俺はあんな馬面じゃねぇけど……」

    アニ「……もし私が協力しなかったらどうするつもりだったの?」

    エレン「そうなったら大人しく王都に行くさ。何も引き渡しが確定してる訳じゃないしな」

    アニ「って事は…何かひっくり返すカードの用意はあるって事かい?」

    エレン「まぁな……ただ、それの確証がないから今それを得るための時間を作ろうとしてるんだよ」

    アニ「なんで今、ここでなの?」

    アルミン「ここの入り組んだ地形を利用しなければ替え玉作戦が成功しないと思ったからさ。
    真っ向から逆らって逃げるよりも、ある程度従順に振舞って警戒心を解いてからの方が稼げる時間も長くなりやすいからね」

    アニ「……そう…納得したよ」
  140. 140 : : 2016/08/09(火) 15:56:07
    ーーー

    ーーー

    ーーー

    スタスタ

    アルミン「あ!あった……ここだ」ピタッ

    アニ「…ここは?」

    アルミン「昔計画されていた地下都市の廃墟が残っているんだ。地下道がちゃんと外扉の近くまで続いてる。
    ここなら地上を歩くよりはるかに安全だからね」

    ミカサ「知らなかった……」

    エレアルミカ「」コツ コツ コツ

    アニ「」

    エレン「何やってんだよアニ。まさかお前…暗くて狭い場所が怖いとか言うなよ?」クルッ

    アニ「……そうさ、怖いんだ………アンタみたいな勇敢な死に急ぎ野郎にはきっと……か弱い乙女の気持ちなんて分からないだろうけどさ」チラッ

    アルミン「……」

    エレン「大男を空中で一回転させるような乙女はか弱くねぇよ……バカ言ってないで行くぞ」コツ コツ

    アニ「いいや、私は行かない」

    エレン「」ピク
  141. 141 : : 2016/08/09(火) 15:59:55
    アニ「そっちは怖い……地上を行かないなら協力は無しだ」

    エレン「あぁそうか……そうかよ!お前は結局そんな奴だったのかよ!!」

    ミカサ「レン!叫ばないで」

    アニ「大丈夫でしょ?ミカサ」

    アニ「さっきからこの辺には何故か全く人がいないから」キョロキョロ

    シーーン

    アニ「……まったく…傷付くよ」

    アニ「アルミン……一体いつからあんたは私を…そんな目で見るようになったんだい?」

    アルミン「アニ……なんであの時、自分の立体機動装置を提出しなかったの?」

    アニ「…………何言ってるんだい?あれは私のだよ」

    アルミン「いや、あれは君のじゃない」

    アニ「!」
  142. 142 : : 2016/08/09(火) 16:00:56
    >>135の上から4個めのアルミンの言葉がエレンになってたよ
  143. 143 : : 2016/08/09(火) 16:01:09
    今日はここまでです。
  144. 144 : : 2016/08/09(火) 16:02:40
    期待です!
  145. 145 : : 2016/08/09(火) 16:30:34
    なんですかこの神ssは!?
    作者さんすごいですね!
  146. 146 : : 2016/08/09(火) 18:22:43
    >>142
    ご指摘ありがとうございます。直しておきました。
  147. 147 : : 2016/08/09(火) 22:37:47
    アニ · · · どうなるんだ!?
  148. 148 : : 2016/08/10(水) 15:20:00
    アルミン「僕は何度か君と一緒に立体機動の訓練でペアになった事があったよね?そしてその訓練の後には整備も一緒にした」

    アニ「……あったね、そんな時も」

    アルミン「君との数少ない機会を思い出にしようとして、僕は細かい事まで覚えている。
    わずかなキズやヘコみも……貴重な思い出だから僕には分かった。あれは君の物じゃない」

    アルミン「(本当はポロッとボロが出ないか期待してやってただけなんだけどね……まさかこんな形で役に立つなんて)」

    アニ「……間違えて提出してただけかもしれないよ?」

    アルミン「それはありえないよ。装置の状態は報告書と照らし合わせながらチェックされていた。
    違う装置を出していれば何かしら指摘された筈だ。だけど君は何も言われなかった……つまり最初から報告書には提出したあの装置の状態が書かれていたという事になる」
  149. 149 : : 2016/08/10(水) 15:25:09
    アニ「そう…なら本当の事を教えてあげる。実はあれは拾いものでね……面倒臭かったからそっちを適当に書いたんだよ」

    アルミン「あれを拾っのは、検査で自分のを提出する事が出来なくなるのを知っていたからじゃないの?」

    アニ「……は?」

    アルミン「あの一斉検査が行われた理由は覚えているよね?」

    アニ「当然でしょ。生け捕りにした被検体を殺した犯人探しの為だよ」

    アルミン「そう」

    アルミン「2体の巨人には見張りも付いていて、殺すには立体機動装置の使用が不可欠だ。でも当然装置を使えばガスが減り、ブレードは消耗する」

    アニ「……」

    シガー『なんか……前回と違うな』

    エレン『静かにしてろ。今いいとこなんだよ』

    アルミン「そんな状態で提出しても自分が犯人ですと申告してるようなものだから犯人はどれか代わりに出す装置が必要になる……けどただ盗んで提出しても余計に怪しまれるだけ」

    アルミン「だから犯人は自分の立場を利用した」
  150. 150 : : 2016/08/10(水) 15:34:21
    アルミン「巨人の生け捕りに成功した事が知らされたのはまだ戦後処理の最中……作業中に死体から装置を拝借するのも可能だよね、死人に口無しだし、死体から装置が無くなっても誰も気にしない。巨人が食べたと思って終わりさ」

    アニ「それだけ聞けば確かに私が犯人に聞こえるね。でもまだ弱くないかい?
    他にも出来る訓練兵は大勢いるだろう?」

    アルミン「そこで思い出したのが君がその時提出した申請書だ」

    アニ「!!」

    アルミン「ブレードの追加補充申請だよ。それも6本も」

    アニ「……」

    アルミン「巨人殺しの犯人は最初1人だったが、逃げた1人を追っていたら後から出てきた2人に巨人が殺された……だったよね、レン」クルッ

    エレン「あぁ。そのせいで防げなかったんだ」

    アルミン「逃げる途中犯人は何度かレンに切りかかって、レンはそれをブレードで迎撃していた。それにより消耗したブレードは2本……」

    アルミン「そしてこれは兵士なら常識だけど、巨人を殺すにはブレードが少なくても2本必要だ。後から出てきた犯人は2人……つまり2×2で4本。
    見張りは一人目が逃げた時に駆けつけて二人目と三人目と鉢合わせしてしまったから口封じに殺されたんだろうね」

    アルミン「一人目が消耗したブレードの本数と、二人目、三人目が消耗した本数を足すと6本……君が申請していた本数と同じだ」クルッ
  151. 151 : : 2016/08/10(水) 15:38:09
    アルミン「アニ……君が…いや、君と他の2人が生け捕りにした巨人を殺した犯人じゃないのか?」

    アニ「……さぁね………でも、1ヶ月前にそう思っていたんなら……なんでその時に行動しなかったの?」

    アルミン「……今だって信じられないよ……きっと…何かの見間違いだって、思いたくて…そのせいで……」グッ

    アルミン「でも……アニだってあの時僕を殺さなかったから、今こんな事になっているんじゃないか……!」

    アニ「……あぁ………心底そう思うよ。まさかあんたにここまで追い詰められるなんてね」

    アニ「あの時…なんで…だろうね……」

    ミカサ「アニ、このままじゃ埒が明かない。さっさとこっちに来て。それでハッキリする」
  152. 152 : : 2016/08/10(水) 15:41:38
    アニ「そっちには行けない。私は…戦士に成り損ねた……」

    ミカサ「だから…それでは、分からないと……言っている……!!」

    アルミン「話してよアニ!僕達はまだ話し合う事が ーーーー」

    エレン「もういい」バサッ

    アルミカ「!?」ゾクッ

    エレン「これ以上は時間の無駄だ」カチャ パシュッ

    ギュイィィィン スタッ

    エレン「めんどくせぇ……」コキッ コキッ

    エレン「今度こそ殺してやるよ、女型の巨人」ギロッ
  153. 153 : : 2016/08/10(水) 15:45:38
    アニ「フッ…フフフフ……」

    アルミン「!!」

    アニ「フフッ…アッハハハハハ……!」

    エレミカ「……」

    アニ「アハハハハハハハ……!!」

    アニ「……アルミン………私があんたの良い人でよかったね……ひとまずあんたは賭けに勝った………」

    アニ「でも…………私が賭けたのは、ここからだから!」スッ

    エレン「お前ら、下がってろ!!」スッ

    ガリッ ピカッ ドオォォォン!!

    エレン、女型の巨人「アアアァアアァァ!!」

    女型の巨人「」スッ


    思えば前も、お前が女型だって気付いたのはその構えだったな・・・・・
  154. 154 : : 2016/08/10(水) 15:46:31
    今日はここまでです。
  155. 155 : : 2016/08/11(木) 01:17:42
    やべぇ……クソ面白い
    楽しみすぎるぜ\(^o^)/
  156. 156 : : 2016/08/11(木) 10:10:47
    期待です
    原作も今あついですよね!
    アルミンとエルヴィンどっちが助かるんでしょうね!
  157. 157 : : 2016/08/11(木) 14:44:09
    期待
  158. 158 : : 2016/08/11(木) 22:36:15
    ネタバレでアルミンが巨人になってベルサイユ喰ってたよ
  159. 159 : : 2016/08/12(金) 03:36:51
    き・た・い
    期待
  160. 160 : : 2016/08/12(金) 05:37:02
    ベルサイユ?
    ベトナムじゃなかったの!?
  161. 161 : : 2016/08/12(金) 06:11:01
    いや、ベストセラーやないん?
    それかベベベベベだった気が……
  162. 162 : : 2016/08/12(金) 08:25:22
    ーーー

    ーーー

    ーーー 街中

    ドオォォォン!!


    ナイル「なんだ……!?」

    ナイル「護衛班!ここはいい!状況を見てこい!」

    マルマル「了解です!」バッ

    エルヴィン「ナイル…すぐに全兵を派兵し、住民の避難を開始しろ。巨人が出現したと考えるべきだ」

    ナイル「な…何を言っている!ここはウォール・シーナだぞ!!巨人など現れる訳がない!!」

    エルヴィン「……」

    ナイル「……エルヴィンお前…まさか……」

    エルヴィン「頼んだぞ」

    ナイル「……全兵に通達!!今すぐ住民の避難誘導を開始しろ!!」
  163. 163 : : 2016/08/12(金) 08:43:54
    ーーー

    ーーー

    ーーー 地下道近く

    女型の巨人「」ビキビキ


    アニ・・・悪いな・・・

    今回は手加減無しでやらせてもらうぞ。


    シガー『それでは今回も俺が解説しよう』

    エレン巨人「」スッ ビキビキ

    女型の巨人「」シュッ!

    シガー『おっといきなりアニのハイキックだが……』

    ガシッ!

    女型の巨人「!?」

    エレン巨人「ガアッ!!」ブンッ!

    女型の巨人「」ヒューー ズガァン!

    シガー『エレンはそれをブロックしただけでなく掴み、投げたぁー!』

    「な、何だ!?」

    「き、巨人だ……」

    「なんでここに巨人が……!ここは内地だぞ」

    女型の巨人「……」グググ

    エレン巨人「」ザッ


    後ろは壁だ、これで逃げられねぇぞ


    シガー『おいエレン、壁に追い詰めたのはいいがあまり雑に動くなよ。
    壁に傷がつくし、住民にも被害が出かねん』


    分かってるさ。


    エレン巨人「グゥゥゥ……」スッ ダッ!

    女型の巨人「」シュッ!

    シガー『距離を詰めたところでまたもやアニのハイキック!この間から執拗に頭を狙ってきてるな……焦ってるのか?』


    まったく・・・無駄だってのがまだ分からねぇのか・・・・・
  164. 164 : : 2016/08/12(金) 08:49:30
    エレン巨人「」ガッ ガガガガ

    女型の巨人「!!」

    エレン巨人「」ブンッ!

    バキッ! バキバキ

    シガー『ブロックして脚を止め、その脚をそのままつたって一気に距離を詰めたところでエレンの渾身のアッパー!!
    硬質化とも相まってアニの巨人体の腹部を貫通したぁーーー!!!』

    女型の巨人「ガアァッ!!」ブンッ! ブンブンッ!!

    ガッ! ガリッ ガリッ!

    シガー『ヤバいヤバい!エレン、早く止めないと壁が……』

    くそっ・・・大人しく・・・してろ!!

    エレン巨人「」ガシッ グッ

    ブチブチッ

    シガー『おぅ……まさかの一気に首引っこ抜くとは……先に言えよ………』


    アルミン「今だ!」スッ

    パンッ!

    調査兵「「「今だ!引きずり出せ!!」」」バッ

    ズバッ! ズバッ!

    ハンジ「よし、開け!」

    ザクザクッ グイッ

    ブチブチブチ

    エレン巨人「」スッ
  165. 165 : : 2016/08/12(金) 08:57:48


    ーー

    ーーー

    ???「アニ……俺が間違っていた………」

    ???「今更俺を許してくれとは言わない。けど…1つだけ……1つだけでいい、頼みがある…」

    ーーー

    ーー



    エレン巨人「」グッ ガシッ

    シガー『おい、アニを掴んでどうする気だ。握り潰しでもするのか?』



    ーー

    ーーー

    アニ「お父さん……?」

    アニ父「この世の全てを敵に回したっていい……この世の全てからお前が恨まれる事になったとしても…父さんだけはお前の味方だ」

    アニ父「だから約束してくれ……必ず帰ってくるって………」ダキッ

    アニ「うん……じゃあ、私からも1つお願い」

    アニ「いつまでかかってもきっと戻って来るから、お父さんも待っててね」ニコ ギュッ

    アニ父「あぁ…待ってる……ここでずっと待ってるからな………」

    ーーー

    ーー



    アニ「!!」ツー

    シュウゥゥゥゥ!

    調査兵「「「!?なんだ!?退避!!」」」バッ!


    させるか!もうそれは繰り返させねぇ!!


    エレン巨人「」グッ

    ビキビキビキビキ!!
  166. 166 : : 2016/08/12(金) 09:02:59
    シュゥゥゥゥ


    ミカサ「今のは…… !?」


    エレン巨人「」ビキビキ

    アルミン「レン!!」

    ハンジ「腕が……!」

    エレン巨人「」ボロボロ

    ブシュッ!

    エレン「ぶはっ……危なかった………」

    スタッ

    ミカサ「レン!」タタタタ

    エレン「大丈夫だ。それよりハンジさん、アニを拘束する準備をお願いします」

    ハンジ「拘束?彼女は殻に閉じこもっちゃったじゃないか、どうやって拘束するんだい?」

    エレン「アニが使ったあれは、硬質化と似たようなものです。硬度は比べ物にはなりませんが」

    エレン「あれで身体を覆われてしまっては、アニが自分から出てくるまで誰も手出し出来なくなります」
  167. 167 : : 2016/08/12(金) 09:06:25
    エレン「なので、アニを掴んだ腕を硬質化させて、あの水晶が覆うのが止まってから硬質化と巨人化を解けば……ほら」スッ

    アルミン「あっ…空洞が……!」

    ハンジ「なるほどね……彼女の確保に移れ!!」

    調査兵「「「ハッ!」」」バッ

    ハンジ「でもレン、これじゃ同じ事の繰り返しにならないかな?彼女が起きたら今度こそ引きこもっちゃうよ?」

    エレン「水晶化を使うとしばらくは昏睡状態が続きますので、その間に身体に傷をつけられないようにしっかり拘束すれば大丈夫です」

    ハンジ「分かった。各員!作業は素早く!身体に傷をつけないように慎重にやれ!!」

    「「「了解!!」」」

    エレン「それじゃあ、俺はこれで ーーーー」フラッ

    バタッ

    アルミカハン「レン!??」
  168. 168 : : 2016/08/12(金) 09:07:34
    今日はここまでです。
  169. 169 : : 2016/08/12(金) 12:15:44
    期待です!
    べとるるべアルミンに食われたのか、、、
  170. 170 : : 2016/08/12(金) 12:25:56
    マルマル「利用です!」バッ
    になってますよー。
  171. 171 : : 2016/08/12(金) 16:16:03
    >>170
    マルコとマルロという意味で略したらマルマルになりました。
  172. 172 : : 2016/08/13(土) 00:01:42
    お前らベルルガンガ先生の名前間違えすぎだろ、間違えたベハーメルンだった
  173. 173 : : 2016/08/13(土) 00:25:23
    マルマル「了解です!」バッ
    じゃないんですか?って事ですw
  174. 174 : : 2016/08/13(土) 11:16:21
    ーーー

    ーーー

    ーーー エレンの精神世界

    エレン『……なんでだ?』

    シガー『こればっかりは俺にも分からん』

    エレン『理由が分からなきゃ対策のしようも無いぞ……』

    シガー『まぁ、推測で良ければ1つ心当たりはあるが』

    エレン『何だよ?』

    シガー『前兆、なのかもな』

    エレン『前兆?』

    シガー『結果が変わると同時に、前回との違いが生まれた分を修正するために何らかの負荷のようなものがお前に掛かっているんじゃないかと思う』

    エレン『はぁ?』

    シガー『元々不可能な筈の人生のやり直しに加えて物事の結果すら変えるという世界の理に逆らう行動をしてるからな、何かしらそういう力が働いてもおかしくはないだろ』
  175. 175 : : 2016/08/13(土) 11:19:34
    エレン『マジかよ……そんなオカルトみたいな事が………』

    シガー『俺達が今やっている事自体が本来ならオカルトだろうが。
    この推測が合っていれば、今回の様な事が起きるのは物事の区切りの時だ。そんなに警戒する事もないだろう』

    エレン『……だといいんだけどな』

    シガー『お前は今まで通り頑張れ。俺も何か考えておく』

    エレン『分かった』

    ーーー

    ーーー

    ーーー

    エレン「……」パチリ

    ヒストリア「レン」

    エレン「ヒストリア……ここは?」

    ヒストリア「ストヘス区の憲兵団支部だよ」

    エレン「そうか……心配かけたな」ムクリ

    ヒストリア「本当に心配したんだからね……!」ボフッ

    エレン「悪かったよ」ポン

    エレン「作戦はどうなった?」
  176. 176 : : 2016/08/13(土) 11:21:55
    ヒストリア「ハンジさんとアルミンが中心になって進めて、今は事後処理をしてるよ」

    エレン「憲兵団への説明は?」

    ヒストリア「そっちは今領主様達を含めてエルヴィン団長が話し合ってる。もうすぐ ーーーー」

    コンコン

    エレン「はい」

    マルコ「やあレン、起きたんだね、よかった」ガチャ

    エレン「久しぶりだなマルコ」

    マルコ「うん。でもびっくりしたよ、気絶したレンがいきなり運ばれてきたんだから」

    エレン「迷惑だったか?」

    マルコ「いや、今日の仕事は君に関する事だったからね、これも仕事の内さ」

    エレン「マルコは変わってないな。正直少し心配してたから変わりないようで良かったよ」
  177. 177 : : 2016/08/13(土) 11:25:46
    マルコ「うん。他の人の前じゃあまり言えない事だけど、本当にそう思うよ。ほとんどの人達は楽をするためだけにここに来てるからね」

    エレン「ほとんど?」

    マルコ「マルロって奴がいるんだけど、彼は憲兵団を変えるために来たって言ってたよ。
    実際マルロは真面目だし、彼とはいい仕事仲間になれそうだよ」


    マルロか・・・あいつは今回も変わらずなんだな。

    前回みたいな事にはならないと思うから、しっかりと憲兵団を立て直してくれる事を祈るか。


    ーーー

    ーーー

    ーーー

    マルロ「答えろ!あの2体の巨人は何なんだ!?」ガシッ

    アルミン「今説明出来る時間は無いんだ!君達は下がっててくれ!」

    マルロ「住民に被害が出た!死人も!何故ここに巨人がいて戦闘が行われたのか!?この責任は誰が負うんだ!?」

    ハンジ「新兵、君じゃ話にならないよ。上官を呼んでくるんだ、まだ誰か酔っ払ってないのがいればばいいけど……」

    ヒッチ「くっそ〜、アニってばこんな時にサボって……」

    マルロ「あぁ…まったくだ。あいつどこ行きやがったんだ……」イラッ
  178. 178 : : 2016/08/13(土) 11:27:42
    ーーー

    ーーー 夜

    ーーー 憲兵団支部 医務室

    エレン「」スー スー

    ミカヒス「……」

    ジャン「とりあえずはこれで……レンが王都に召還されるって話は無くなったんだよな………」

    アルミン「うん」

    ジャン「ならこれでとりあえずは一件落着、か?」

    エレン「いや、まだだ」ムクリ

    アルミン「レン、もういいの?」

    エレン「あぁ、少し休んだから大丈夫だ」

    エレン「お前らちょっと付き合ってきてくれるか?」

    アルミン「あ、うん」スクッ

    エレン「全員な」

    ジャン「……おう」

    ミカヒス「」スクッ
  179. 179 : : 2016/08/13(土) 11:30:35
    ーーー

    ーーー

    ーーー ウォール・シーナ近く

    スタスタ

    エレン「着いたぞ」ピタッ

    アルミン「ここ?」

    エレン「あぁ」

    ヒストリア「こんな時間に壁の近くまで来てどうするの?」

    エレン「ここ照らして見てみろ」コンコン

    ミカサ「?」スッ

    ボウッ

    壁ヒ?ヒ壁
    壁ビ?ビ壁
    壁ヒ?ヒ壁
    壁ビ?ビ壁

    アルミン「これは……?」

    エレン「見てろよ」スッ

    ザクッ

    シュゥゥゥゥ

    アルミカヒスジャン「「!!」」

    アルミン「これは……巨人の蒸気!?」

    ジャン「つまりこれは……この壁の中にいる巨人の身体の一部って事か?」

    エレン「そうなるな」

    ヒストリア「えっ……って事はまさか…ここだけじゃなくて、全ての壁に巨人がぎっしり……!?」

    ミカサ「……」ズキッ
  180. 180 : : 2016/08/13(土) 11:33:24
    エレン「そう考えるのが妥当だろうな」

    アルミン「つまり僕達は今まで……天敵であり、敵視して、実際に殺してきた巨人によって巨人から守られてた…って事?」

    ジャン「……笑えねぇな、その冗談」

    エレン「冗談なんかじゃねぇよ、これが現実だ」

    エレン「そしておそらく、壁の中に居る巨人達の硬質化によって3つの壁は築かれている」

    アルミン「確かに……そう考えれば巨人が壁の中に居る理由も説明がつくね。
    硬質化の汎用性は高いからありえない話じゃない」

    アルミン「!!待てよ…それなら ーー」ブツブツ

    ジャン「アルミン?」

    アルミン「ーー ゴメン、僕ちょっと用事できたから先に戻るね!」ヒョイ ダッ

    ジャン「なっ…おい、アルミン!?」
  181. 181 : : 2016/08/13(土) 11:41:38
    ーーー

    ーーー

    ーーー 宿屋

    エレン「さてと…そろそろ寝るかな」

    コンコン

    エレン「?」クルッ

    ミカサ「レン、少し良い?」

    エレン「良いぞ、入れよ」ガチャ

    ミカサ「ありがとう」スッ

    エレン「適当に座ってくれ」

    ミカサ「いや、立ったままでいい。すぐに終わる」スゥ

    ミカサ「レン」

    エレン「何だ?」

    ミカサ「あなたは、私の家族」

    エレン「そうだな」

    ミカサ「大切な人、命の恩人」

    ミカサ「だから、私はレンが好き」

    エレン「まだ言ってんのか……もう気にしなくていいんだって………」

    ミカサ「けど、最近はなんだかおかしい……」

    エレン「何がだ?」

    ミカサ「レンが本当はレンではないのではないか、レンとは誰なのかと思う時がある」

    エレン「!?」
  182. 182 : : 2016/08/13(土) 11:48:07
    ミカサ「普段は何も変わらない、いつも通りの日常」

    ミカサ「けれど、あなたの名前を呼んだり、昔の事を思い返そうとすると言いようのない違和感を感じてしまう」

    ミカサ「教えてレン……あなたは…一体何者なのか」

    シガー『これは…マズいな……』

    エレン『あぁ……』

    シガー『このままだともはや時間の問題だな』

    エレン『だな。出来るだけあいつらと一緒にいたかったが……しょうがない、皆がまた死んでいくのはもう見たくないからな』

    エレン「ミカサ……」スッ

    ミカサ「レン?どうし ーーーー」

    ダキッ

    ミカサ「!!」

    エレン「ごめんなミカサ」ギュッ

    ミカサ「レ……ン……?」

    エレン「俺は行く。これからは別行動だ」コツッ

    ミカサ「!!」ビリビリッ


    ーー ありがとう

    ーー さようなら


    ミカサ「レ……」ガクッ

    エレン「……」スッ


    もう会う事は無いだろうな・・・・・


    シガー『辛いだろうが、これも覚悟の上だろ?』

    エレン「あぁ、もちろんだ。行こうぜ」ガチャ


    もう時間がねぇ・・・

    俺はやる・・・まずは獣を殺す!!
  183. 183 : : 2016/08/13(土) 11:52:42
    この章はここまでです。
    ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

    新章はテスト終了後に投稿し始めます。

    新章でまたお会い出来ればと思います┏○ペコリ
  184. 184 : : 2016/08/13(土) 22:19:16
    新章期待してます!
  185. 185 : : 2016/08/14(日) 00:17:17
    北茨だよ
  186. 186 : : 2016/08/15(月) 17:44:53
    がんばってね!
  187. 187 : : 2016/08/15(月) 21:40:40
    新章のページはってもらえます?
  188. 188 : : 2016/08/16(火) 00:20:50
    >>184,>>185,>>186
    ありがとうございます!

    >>187
    まだ建ててませんので建てたら貼ります。

    作品についての意見などは常時受け付けてますので、遠慮なくどうぞ。
    また、書いて欲しいリクエストなどありましたらそちらもどうぞ。出来る範囲で順番に書かせていただきます。
  189. 189 : : 2016/08/26(金) 20:45:09
    期待してますよー
  190. 190 : : 2016/08/27(土) 01:48:53
    http://www.ssnote.net/archives/48095
    ↑新章ページです。
  191. 191 : : 2016/08/28(日) 22:12:31
    サチ...
  192. 192 : : 2016/11/10(木) 15:53:29
    ちょっとコードギアスっぽさを感じた
  193. 193 : : 2017/07/29(土) 15:28:40
    おもしろい
  194. 194 : : 2022/03/11(金) 17:50:49
    エレンチート最高!!

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屑豆は駆逐

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