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  1. 1 : : 2016/03/18(金) 15:48:20
    初投稿です。
    1日1回くらいのペースで進めます。
    急かさずに見守ってくれたら嬉しいです。

    シリーズにするつもりです
  2. 2 : : 2016/03/18(金) 15:58:41
    今日はエピローグ的なの投稿します
  3. 3 : : 2016/03/18(金) 16:30:51
    ーー
    ーーー
    ーーーー

    東京

    20区


    男「はぁ、、はぁ、、くっ」

    深夜。暗闇を走る親子。

    子「ヤるしかないよ!!このままだと追いつかれるッ!」

    男「ダメだっ!!奴は捜査官…喰種殺しの達人なんだぞ!?」

    そう。この親子は追われていたのだ

    命を狙われて


    後ろから迫り来る『死神』の足音。男は今までの経験から察していた。

    (奴に追いつかれること)
    (それが意味するのは…)


    『死』
  4. 4 : : 2016/03/18(金) 18:42:18
    「いけませんねぇ、クズ(喰種)はクズ(喰種)らしく…

    男「しまッた!?!?」

    男は後ろに気を取られていた故に、
    待ち伏せていた2人に気づかなかった

    子「あっ…」

    ゴミ箱に行か(死な)ないとォ!!!!」ビュン

    子供を目掛け武器を振る捜査官

    男「ッ」ダッ

    ズシュゥ

    鈍い音が響く

    子を庇った男は腹に深い傷を負っていた

    子「あっ、あぁ…」

    捜査官2「流石だね。クインケ捌きでお前に勝る者はそういないよ」

    捜査官1「くっくっくっ、伊達に長い間捜査官をやってるわけではないからねぇ」

    捜査官1「それにしても…」チラッ

    子を見る捜査官

    子「ッ!!」びくっ

    捜査官1「子供を守るなど…喰種ごときが人間の真似事か?虫唾が走るっ」

    男「…」スクッ

    男はよろよろと立ち上がる

    男「逃げるんだ」

    子「えっ、でもお父さんっ!その傷じゃ…

    「逃げなさいッ!!」

    ッッ!」ダッ

    あまりの男の迫力に、子はおとなしくいうことを聞く

    捜査官2「逃がさないよっ!…何っ!?」キィン!

    捜査官は男に邪魔をされ、武器を飛ばされた。

    男「…」

    捜査官1「これは…この男…手強いようですねぇ」

    捜査官2「…仕方ないね、君はここで倒さなければならない存在のようだ」

    男「…行かせない」

    捜査官1「くらえ喰種ッ!」ビュン
  5. 5 : : 2016/03/18(金) 18:45:22
    ーーーーー
    ーーーーーーーー
    ーーーーーーーーーーー


    食物連鎖の頂点、【人間(ヒト)】。

    そんなヒトにとって唯一の天敵

    人食いの化け物がいた。

    それが【喰種(グール)】。

    喰種はヒトと同じ外見をしている。

    故に人間社会に潜伏しながら生活して

    いる喰種もいるのだ。


    【人間】と【喰種】

    両者は敵対関係にある。

    それもそうだろう

    【人間】にとっての【喰種】は天敵

    【喰種】にとっての【人間】は獲物

    喰種と人間がお互いに分かり合うこと
    など不可能だと思われるのはそのためだ



    ある男は語る。

    「何かを変えることができるのは、何かを捨てることをできる人だ」



    この物語は、人間の生活を捨てた1人の

    男の子の物語。

  6. 6 : : 2016/03/18(金) 19:27:15
    期待してます
  7. 7 : : 2016/03/19(土) 15:09:54
    期待
  8. 8 : : 2016/03/19(土) 16:16:12
    面白そう!期待してます!
  9. 9 : : 2016/03/19(土) 20:16:37

    ーー
    ーーー
    お母さんはとても優しかった

    僕はそんなお母さんが大好きだった

    でも、お母さんは

    僕にだけは優しくなかった

    ストレスがたまると僕をぶった

    抵抗するとひどくなった

    僕はお母さんに優しくされたかった

    僕だけを見て欲しかった

    しかし、お母さんが僕に優しくすることは1度もなかった

    僕以外の全ての人に優しい母

    いつしか僕は、そんな母が




    大嫌いになっていた。





    その日の母は特に機嫌が悪かった

    仕事から帰って来るなり僕を殴った。

    なんども

    なんども

    なんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんどもなんども

    このままだと命に関わる

    そう感じた僕は、母を突き飛ばした



    逆上した母は包丁を手に僕に襲いかかった

    意識が遠のいていくのが分かる

    その時、玄関から何かが入ってくる音が聞こえた

    そして僕は意識を手放した
    ーーー
    ーー
  10. 10 : : 2016/03/19(土) 20:38:47
    ーーー
    ーー

    東京

    20区:とある病院


    目が覚めた。

    金木「ふわ〜ぁ…」

    欠伸をしてから周りを見渡してみる

    (ここは…病室かな?)

    コンコン

    金木「!」

    (誰だろう)

    ガラガラ

    「失礼します。」

    入って来たのは若い看護師だった

    看護師「起きてらしたんですね、金木くん」

    金木「あ、はい」

    看護師「あの場で生き残ったのは金木くんだけで…お母さんは残念だけど…。」

    (何があったんだろう…?)

    金木「すみません、僕、あまり覚えてなくて…。何があったのか教えてくれませんか?」

    看護師「!そうなんですね。じゃあ…

    コンコン

    「失礼します」

    看護師「あ、はい」

    ガラガラ

    ドアの前には白衣を着たおじさんが立っていた

    「やぁ、目が覚めたのかい。金木くん」

    金木「おじさんは誰?」

    嘉納「僕は嘉納という医者だよ。君が道路に倒れているのを見つけ、手術を行わさせてもらった」

    (僕が、道路に倒れていた…?)

    金木「すみません。僕、何があったのか覚えてなくて…」

    嘉納「…なるほど。じゃあ、私が教えよう」

    金木「ありがとう!おじさん!」

    看護師「私は一旦失礼しますね。
    …あ、金木くん。後でお食事をお持ちしますね」

    嘉納「……」

    金木「ありがとうごさいます」

    嘉納「どこから話そうか…まず…

    ーーー
    ーー
  11. 11 : : 2016/03/19(土) 20:43:10
    ーーー
    ーー

    嘉納先生に告げられて分かったこと

    僕があの時に聞いた足音はやはり警察官のものだった

    そして、警察官は僕を病院に送ろうとしたところを

    腹を空かせた子供の喰種に襲われた

    警察官と母は、その喰種に食い殺された

    その後、喰種は捜査官により捕獲され

    通りかかった嘉納先生により僕は病院に連れて行かれた

    僕は、母に刺された際に腎臓をひどく損傷してしまったらしく、臓器移植が必要だった

    手術は無事成功し、今に至る。



    金木「そうですか…。母は喰種に…。」

    嘉納「すまない。君の母を救ってあげることはできなかった…。」



    (そっか……)






    金木「よかったぁ」





    嘉納「…え?」

    金木「?」

    金木には、どうして嘉納が驚いているのかが分からなかった

    金木「だって…自業自得でしょ?」

    嘉納「」ゾクッ

    金木「悪いことした人にはバチが当たるんだよ?」

    嘉納は考え込んだ後、答えた

    嘉納「……そうだね。その通りだ。そして僕たち『アオギリ』は『悪い大人』に罰を与える…。」

    金木「……『アオギリ』?『悪い大人』…?」

    嘉納「…そろそろ他の患者のところに行かないといけないので、失礼するよ。安静にしておくように」

    嘉納「それと…君は『こっち』側につくべきだ。…何か困ったことがあった時はここに来なさい。私の知り合いが助けてくれる」スッ

    ガラガラ…ピシャ

    (…なんだったんだろう)

    金木「…暇になったなぁ〜」

    (あれ、そういえば僕、退院したらどこに行けばいいんだろう…)
  12. 12 : : 2016/03/19(土) 20:48:41
    今日はここまで。コメントは励みになるのありがたいです。
    投稿遅いですが必ず完結まで書きます。

    明日は退院まで書けたらいいなぁ…。
  13. 13 : : 2016/03/19(土) 21:02:56
    素晴らしい
    きたいー
  14. 14 : : 2016/03/20(日) 09:16:30
    期待
  15. 15 : : 2016/03/20(日) 18:25:19
    コンコン

    「失礼します」

    ガラガラ

    看護師「お食事をお持ちしましたよ〜」

    金木「ありがとうごさいます」

    看護師「いえいえ。それでは失礼しますね〜」

    ガラガラ

    ピシャ

    お盆の上には、味の薄そうなハンバーグや味噌汁、ご飯が並んでいる

    金木「いただきまーす」パク

    (ッッッ!?!?)

    金木は口に入れたハンバーグを吐き戻した

    「うぷっ、、ウぇェェッ!!」

    (なっ!これがハンバーグ!?まるで豚の内臓でも舐めてるみたいだッ!!)

    「こっちは…ッ!」

    (ダメだっ!この味噌汁も飲めたもんじゃない、濁った機械湯みたいだ)

    金木「はぁ…はぁ…。」

    「カネキー入るぞー」

    「おっすカネキっ!久し…って大丈夫か!?お前!?」

    ヒデ
    金木と同じ幼稚園に通う男の子。
    内気で友達のできなかった金木に初めてできた友達。
    今では他に友達もできたが、金木にとってヒデは無二の親友である。

    ヒデ「何があったんだ!?」

    金木「ご飯が美味しくなくて…」

    ヒデ「へぇ、珍しいなお前が好き嫌いなんて」パクっ

    (勝手に食べた…)

    ヒデ「…?普通に美味しいぞ?」

    (…)

    ヒデ「まぁいいか。それよりカネキ手術したんだって?」

    金木「うん。腎臓の移植だって。」

    ヒデ「死にかけだったんだろ?よくお前と同じAB型の臓器提供者なんて見つかったよな」

    金木「そう言われてみれば…」

    ヒデ「捕まった喰種のだったりしてなっ!!ナハハ!」

    (!!)

    金木「あ、あるわけないじゃん!そんなこと!!」

    ヒデ「じょ、冗談だってー怒んなよー」

    金木「も、もう…」

    金木はそうは言ったが、可能性は高い気がした。ヒデは幼稚園児とは思えないほど勘が鋭い

    (もし喰種の臓器だとしたら…僕の身体はどうなるのだろう。次におじさんに会ったら聞いてみよう)

    ヒデ「…そんな辛気臭い顔すんなって、カネキ」

    金木「え、僕そんな顔してた…?」

    ヒデ「おう。…色々大変だったろうけど…俺はお前の味方だぜ?」

    金木「うん…ありがとう」

    (やっぱりヒデは優しいな。)

    ヒデ「んなことより前に言ってたテレビ見たか!?俺の好きな女優が映画の宣伝のために出ててよ、それで〜〜」

    金木たちはそれからテレビの話で盛り上がった

    ヒデ「〜〜あ、そろそろ帰らないと母ちゃんに怒鳴られるわ…カネキまた今度な」

    金木「うん、バイバイ」

    ヒデ「おう」

    ガラガラ

    ピシャ

    ーーー
    ーー

    それからもちょくちょくヒデや他の友達がお見舞いに来た。
    金木は相変わらず食事をとることができなかった。
    そして、嘉納が金木の所に訪れることは一度もなかった。

    そんな日が続き、遂に退院の日。

    金木は、9歳でありながら人気作家である『高槻泉』のサイン会に行こうと街を歩いていた。
    しかし…

    (人。人。人。)

    (人。男。人。女。子供。肉。)

    (男。肉。人。肉。肉!肉!!)

    金木「」フー…フー…

    ヒソヒソ

    「ママ〜あの子よだれ垂らしてるー怖いー」

    「見てはいけません!」

    「見て〜あの子…」

    「…ちょっと頭があれなんだろ。」

    金木は空腹により限界だったが、なんとか理性を取り戻し、高槻泉のサイン会まで辿り着いた

    (えっと…着いた。まだやってるみたいだね、良かった)

    金木「えっと、列の最後尾は…ここかな」

    約30分後

    「次の方どうぞ〜」

    (やっと僕だ!)

    高槻「お!ちびっこだね〜」

    高槻の容姿は緑の髪にいかにも子供っぽい顔立ちだった。
    身長は金木とほぼ同じである。

    (この人が高槻先生…。っていうか)

    金木「僕5歳だしあまり変わらないと思いますけど…」

    高槻「それより君は5歳だっけ?保護者の方は?」

    金木「…いません」

    高槻「…そう、悪いことを聞いたね」

    金木「大丈夫ですよ。」

    高槻「それで、君は私のファンなんだよね?」

    金木「はい!先生の作品は全て5回ずつは読みました!!」

    高槻「す、凄いね。ほんとに5歳…?それで、どれが1番好きなんだい?」

    金木「『吊るしビトのマクガフィン』ですね。」

    高槻「そうか!あの作品はね…

    「先生。そろそろお時間です。」

    …もうそんな時間か」

    金木「あ、ではこの本に…」

    高槻「ほいほいっと…これでどうかな?」

    金木「ありがとうございますっ」

    高槻「それと…これ」スッ

    (電話番号…?)

    高槻「困った時は連絡して」にこっ

    金木「え、はい…」

    「先生時間です!次の方どうぞ〜」

    金木「あ、ありがとうございました」タタタッ

    高槻「…」

    高槻(あの子があいつの言ってた子かぁ…良い目をしている。…でも)

    高槻「あ、ヤモリのとこに行かせたのはそういうことかぁ…」

  16. 16 : : 2016/03/20(日) 19:29:43
    期待
  17. 17 : : 2016/03/20(日) 20:17:53
    期待
  18. 18 : : 2016/03/21(月) 00:21:49
    きったいー
  19. 19 : : 2016/03/21(月) 12:19:51
    ーーー
    ーー


    金木は空腹に苦しみながらも何とか自宅に辿り着いた

    「ヒデの家に置いてもらえないかなぁ…」

    5歳の子供が1人で生きるのには限界がある

    (それより先に食べられるものを探さないと死んじゃうな)

    ふわっ

    (!なんだろうこの香り…お母さんの部屋から…)

    よろよろと歩く

    「これは…コーヒー?」

    そこには飲みかけのコーヒーがあった

    「…」ズズッ

    「!!美味しい!やった…豆は食べられるのかな?」

    「うん…空腹を紛らわすことはできるけど…。」ボリボリ

    「はぁ…」

    金木はうすうす気付いていた。自分の身に何が起きているのかを

    (ヒデになんて説明しようかな…)

    その時金木はふいに嘉納の言葉を思い出した

    『それと…何か困ったことがあったらここに来なさい』

    (えっと…どこに置いたっけな…あ、あった。)ピラッ

    (えっと…11区…?)

    ーーー

    ーー



    金木は嘉納にもらった地図の場所に行くため、電車に乗るため駅に向かっていた。

    (あ、ここはヒデの家…。一応11区に行くこと言っとこうかな )

    ピンポーン

    ガチャ

    ヒデ母「まぁっ、カネキ君じゃない!!色々大変だったみたいねぇ!心配したのよ?あ、そうだ!家1人なんでしょう?うちに住まない!?きっとあの子も喜ぶわ!!あ、さぁさぁ立ち話もなんだし入って入って!!」

    出た。ヒデ家名物、ヒデママのマシンガントーク。

    金木「あ、ヒデくんにちょっと用事があるだけなので」

    ヒデ母「あらそうなの?でも生憎あの子は今いないのよ〜。金木君と遊びに行ったんだと思ってたけど…」

    金木「あ、そうなんですか…では失礼します」

    ヒデ母「金木君は礼儀正しいわね〜。うちの子にも見なって欲しいわ!」

    金木「あ、あはは」

    ヒデ母「またいらっしゃいね!」

    金木「はい…」

    (この人と話すのは相変わらず疲れるな…)

    (それにしても…ヒデはどこに行ったんだろう…?)

    ーーー

    ーー



    11区:?

    ???「これで全員かぁ!?」ブンッ

    「ぐはっ」ドサァ

    嘉納「そうだね。…では次はその子たちをここに連れて行くんだ」ピラッ

    ???「ああ!?じじい…俺を奴隷か何かと勘違いしてねぇか…?
    俺はいつでもお前を殺せるんだぜぇ!?」

    嘉納「そこに、ある子供が来る」

    ???「あぁん!?」

    嘉納「その子は君の好きにして構わないよ」

    ???「!!へぇ…。じゃあこいつらはその時使ってもいいのか?」

    嘉納「あぁ。」

    ???「…今回は言うこと聞いてやるよ。」

    嘉納「ありがとう、…ヤモリ君」

    ヤモリ「チッ」

    ーーー

    ーー



    20区

    (散々な目にあった…)

    金木はあの後、ヒデの母に呼び止められ、世間話やらヒデの話しを無理やり聞かされ、気付いたら夜になっていた。

    (11区に行くのはまた明日にしよう…)

    その時金木の視界にいい雰囲気の喫茶店が入って来た。

    (…お母さんのお金はあるし、コーヒーでも飲んで帰ろ)

    しかし…

    (あれ…視界がぼやけ…て…)ドサッ

    金木は1ヶ月以上何も食べていないため、限界だった

    ……………

    カランカラン

    「ありがとうごさいましたー

    って何!?この子…変わった匂いね…。
    とりあえず運ばないと。芳村さーん!」

    ーーー

    ーー



    20区:喫茶あんていく

    「ん…ここは…」

    目が覚めた金木は少し戸惑った。
    見たこともない天井。
    辺りを見渡してもここがどこかは分からない。
    それに金木は違和感も感じていた…

    (お腹が空いてない…?)

    ガチャ

    ドアの前には金木より年下だろう女の子がいた

    「……」

    金木「……えっと」

    「!!!っっ」バタン!ドタドタ…

    (逃げられた…)

    金木は精神的ダメージを受けた

    コツ…コツ…

    (戻ってきたのかな?)

    ギィ…

    「やぁ、起きたらしいね。とうかちゃんから聞いたよ。」

    トーカ「……」ササッ

    トーカと呼ばれる女の子はドアの隙間からこちらを覗いている

    金木「ここはどこですか?」

    「ここは喫茶『あんていく』。私は店長の芳村だ。…トーカちゃん大丈夫だよ。入っておいで」

    (あぁ、このお店の前で倒れたんだった)

    トーカ「……お兄ちゃんは」

    金木「?」

    トーカ「お兄ちゃんは…どっち?」

    (何の話だろう)

    芳村「…それは私や他の子も気になっていた。よければ教えて頂きたい。
    君は『どっち』だい?」

    トーカ「…」

    (まさか…この人たち…)

    金木「あなた達は、喰種…ですか?」

    芳村「…そうだよ」

    金木「僕は…人間ですが…」

    トーカ「っっ!!」ギリっ

    金木「今は…喰種です。」

    トーカ「!?」

    芳村「…詳しく教えてくれないかな?」

    ーーー

    ーー

  20. 20 : : 2016/03/21(月) 13:07:26
    ちびっ子トーカ・・・グハッ!!


    期待です
  21. 21 : : 2016/03/21(月) 18:23:30
    きったい
  22. 22 : : 2016/03/22(火) 18:31:03
    機体
  23. 23 : : 2016/03/22(火) 19:03:54
    期待!
  24. 24 : : 2016/03/23(水) 08:15:54
    ーーー

    ーー



    金木はここ数日にあったことを全て話した

    芳村「なるほど…では君は『半喰種』といったところかな…」

    金木「半喰種…ですか」

    芳村「よければ、『赫眼』を見して貰えないかい?」

    金木「赫眼…?」

    トーカ「…これのことだよ」ギンッ

    (目が赤く…)

    芳村「喰種は興奮状態になると目が赤くなるんだ。慣れれば制御できるんだけど…さて、どうしたものか…」

    トーカ「…」スタスタ

    金木「…?」

    トーカ「……手」

    金木「?」スッ

    ボキッ

    金木「ぁぁぁぁぁ!?痛い痛い痛いっっ!!何で…ッ…こんなこと…!!」

    右手の小指があらぬ方向へと曲がっていた

    芳村「トーカちゃん…」

    トーカ「…これが1番手っ取り早いから…はい、鏡」スッ

    金木「ッ!鏡なんか今いらな…あれ…」

    (左目が赤くなってる…)

    芳村「!君は左目なのか…」

    金木「僕の他にも…?」

    芳村「…『隻眼の梟』。君と同じ隻眼の喰種だ。」

    金木「じゃあ…僕と同じ元人間…?」

    芳村「…どうだろうね。それより、右手をご覧」

    金木「…!!」

    (指が戻ってる!?)

    芳村「君は…『鱗赫』かな?」

    金木「鱗赫…?」

    芳村「『赫子』。喰種の『赫包』から出る補食器官のことだよ。
    赫子には種類があるんだ。『羽赫』『甲赫』『鱗赫』『尾赫』の4種。
    ……トーカちゃん」

    トーカ「分かった…」ズズッ

    トーカの肩まわりから赤黒い羽の様なものが出てきた

    金木「!これが…赫子…」

    芳村「トーカちゃんのは羽赫だね。あと、赫子には相性があるんだ」

    金木「相性…」

    芳村「例えば甲赫は羽赫に強い。
    又、羽赫は尾赫に、尾赫は鱗赫に、
    そして鱗赫は甲赫に強い。」

    金木「なるほど…僕は甲赫に強いけど尾赫に弱い…」

    芳村「それと、喰種の身体能力は赫子ごとに異なる。
    羽赫の喰種は素早いが体力が少ない。
    甲赫は頑丈だが動きが遅い。
    尾赫はバランスがよく特に弱点はないが、攻撃の決め手に欠ける。
    君のような鱗赫の喰種は回復力が高く、攻撃の破壊力もある。
    しかし、攻撃に弱い。」

    金木「なるほど…」

    芳村「何か質問があったら言ってご覧?」

    金木「いえ、特には…あ」

    芳村「なんだい?」

    金木は朝からずっと疑問に思っていたことを聞いた

    金木「…昨日までずっと苦しんでいた空腹を感じないんです。」

    芳村「!」

    トーカ「…」

    金木「これって…そういうことなんですよね…。」

    芳村「…すまない。そうしなければ君は助からなかった」

    金木「…謝らないで下さい。仕方がなかったんですから…」

    芳村「しかし、安心して欲しい!!
    僕たちあんていくのメンバーは、
    自ら命を絶った人の肉を食べるんだ」

    金木は驚いた

    金木「!死体の肉を…」

    芳村「そうだ。僕は…

    人が好きなんだよ」

    金木「!」

    (喰種だからってみんながみんな危険な訳ではないのか…)

    金木「そういえば…トーカちゃんは何でここに…?」

    トーカ「ッ!!」グッ

    芳村「…この子の両親は先日亡くなったんだ」

    金木「!そんな…」

    芳村「ハト…『喰種捜査官』2人の手にかけられて…」

    (捜査官は相手が喰種だったら見境なく殺すのか…?これじゃどっちが化け物か…)

    芳村「それに、この子に残された唯一の兄も行方不明なんだ…もしかしたら彼も…

    トーカ「ッ生きてるっ!!」

    トーカ「アヤトは…生きてる」

    芳村「トーカちゃん…」

    (喰種捜査官…か)

    ガチャ

    「店長、笛口さんがいらっしゃってます」

    トーカ「!ヒナミっ」ダッ

    ヒナミ「トーカちゃん!」

    芳村「ありがとう、入見君」

    入見「いえいえ」

    芳村「…りょうこさん、ハトには…」

    リョーコ「大丈夫ですよ」

    芳村「そうですか…良かった」

    (この人たちも喰種なのか…)

    金木「芳村さん、この人もお店の従業員ですか…?」

    芳村「いや、違う。彼女達は逃げてきたんだ」

    金木「逃げて来たって…まさか!!」

    芳村「…ハトだ」

    ーーー

    ーー

  25. 25 : : 2016/03/23(水) 08:44:26
    アヤトはトーカの弟だぞ


    期待
  26. 26 : : 2016/03/23(水) 10:03:05
    ↑原作と変更点が多々あります
  27. 27 : : 2016/03/23(水) 10:06:24
    カネキ:5歳
    トーカ:3歳
    アヤト:14歳
    ヒナミ:3歳
    リゼ:5歳
    エト:9歳

    こんなもんですかね
  28. 28 : : 2016/03/23(水) 10:09:45
    あと、真戸のパートナーは篠原です
  29. 29 : : 2016/03/23(水) 10:13:47
    ーーー

    ーー



    ??「呉緒」

    真戸「篠原君じゃないか、どうしたんだい?」

    真戸呉緒(まどくれお)。
    CCG本局所属、上等捜査官。
    クインケの扱いは最高クラス。
    クインケ『フエグチ』を扱う。
    顔が怖いため、新人にはよく恐れられている。

    篠原「『骸拾いのアラタ』のことだ」

    篠原幸紀(しのはらゆきのり)。
    捜査官の最高位である特等捜査官。
    クインケ『オニヤマダ』を扱う。

    真戸「そうか…奴は推定SSSレートの喰種だった…間違いなく良いクインケになるよぉ!!」

    篠原「そのことだが…奴は赫者だっただろ…?」

    真戸「そうだねぇ…実に手強かった」

    ーーー

    ーー



    アラタ『…』

    アラタの体は、甲赫の赫子がよろいの様に全身を包んでいた。

    篠原(『赫者』!!)

    真戸『これは…この喰種、手強いようですねぇ』

    篠原『…仕方ないね、君はここで倒さねばならない存在のようだ』

    アラタ『…行かせない』

    真戸『くらえ喰種ッ!!』ビュン

    アラタは避けようとはしない

    キィン

    アラタ『…』

    真戸『やはり硬いな…!』

    篠原『うおおおお!』ブンッ

    キィン

    アラタ『…』

    篠原(そんな…!!オニヤマダでも
    無傷とは…)

    真戸『さて…どうしたものか』

    アラタ『…僕はあなた達を傷つけたくない』

    篠原『何…?』

    アラタ『帰って下さい…あなた達は僕には勝てない』

    真戸『それはどうかなァ!?』ビュッ

    再びクインケをアラタに向けて振る

    ザンッ

    アラタ『なっ…!!』ガクッ

    真戸『関節まで鎧を纏うとまともに動けないからねぇ…やはり関節だけ鎧がない。上手くいったようだねぇ、
    くくくっ』

    アラタ『くっ』ズズッ

    傷が回復していく

    篠原『回復能力も中々のものだね…
    流石、赫者と言ったところだ』

    真戸『貴様が攻撃してこないのならばッ鎧が剥がれるまで攻撃するだけダァ!!くくくっ』ビュン

    ザンッザン

    アラタ『くそっ』ガクッ

    真戸が関節をクインケで攻撃し、篠原が鎧にダメージを与える。
    次第に鎧にダメージが蓄積されていった
    そして…

    ピシッ

    アラタ『っっっ!!』

    篠原『!鎧が…』

    真戸『仕上げだァァァァァ』ビュ

    パァン

    真戸のクインケは後方に吹き飛ばされていた

    真戸『…!!』

    攻撃はして来ないと踏んでいた真戸は戸惑った

    ブンっ

    ボコォ!!

    真戸『グハァ!っなんと重い拳だっ』

    真戸は後方へ吹き飛ばされた。

    シュ

    ブンッ

    篠原『かはっ…っ効くねぇ!!
    赫者の蹴りっ!!まさか1発で立てなくなるとは…』

    真戸『万事休すですねぇ…』

    アラタ『アヤトのとこには行かせないッ!!』

    アラタ『うおおおおぉぉぉぉォォォォァァァァァァァァァァァァァァァ』

    アラタが叫び声を上げると、
    体を纏っていた鎧が右手に集中していく

    篠原『おいおいおいおいっあんなの喰らったら…』

    アラタ『ァァァァァァァァァァっ!』

    ブンッ

    アラタは右手で篠原に攻撃しようとした、だが…

    ズブッ

    アラタ『…え』

    アラタは後ろからクインケにより串刺しにされていた。
    鎧を解いたのが仇となったのだ

    アラタ『な、なにが…ぇ』

    後ろには、死神が立っていた

    振り返った瞬間、アラタの左目が貫かれる

    アラタ『ッガハァ!!おぉぁぁぁぁ』

    有馬『…』

    次の瞬間、アラタの意識は飛んだ

    ーーー

    ーー

  30. 30 : : 2016/03/23(水) 10:14:40
    ーーー

    ーー



    真戸「有馬君が来てなかったら今頃
    天国にいるだろうねぇ…ククク」

    篠原(天国に行けると思ってるのか…?)

    篠原「…赫者。共食いを繰り返した
    喰種の中から稀に生まれる変態種。
    赫者となった喰種には複数の赫包があり、通常の赫子と別に、体を纏う特殊な赫子が生じる。」

    真戸「彼の赫包は赫者の割には少なかったねぇ」

    篠原「喰種は基本、赫包を破壊すれば死ぬ。だが…」

    真戸「複数の赫包を持つ喰種は、全ての赫包を破壊しない限りは死なない…だろう?」

    篠原「ああ。そして破壊された赫包は時間はかかるがいずれ回復される。
    CCGはその性質を利用することになった…。」

    真戸「ほう…利用…というと?

    篠原「クインケ『アラタ』の複製だ」

    真戸「!!なるほど…赫包が回復されるなら無限にクインケが作れる…」

    篠原「性能は恐らく今までのクインケの比にはならないだろう…
    まぁ、だからといって誰にでも使えるものではないよ。下手な奴が使えば逆にクインケに食われてしまう。」

    真戸「楽しみだったのだが…私には使いこなせないという訳だね?」

    篠原「そうだ。まだ製作途中だが、
    使用する捜査官は決まっているんだ」

    真戸「ほう…誰だい?」

    篠原「僕といわっちょ……
    そしていずれは亜門君も使うことになるだろうね」

    真戸「亜門上等か…実力は既に
    特等レベルと聞いたが?」

    篠原「いや…まだ経験が足りないよ…
    ま、いずれ特等捜査官になるだろうね」

    真戸「楽しみだねぇ、クククッ」

    篠原「あと、もう一つ…フエグチの居場所が分かった…20区だ」

    真戸「!そうかい、なら行こうか」

    篠原「あぁ」

    真戸「待っていろ私のクインケ…
    クククッ」

    ーーー

    ーー

  31. 32 : : 2016/03/23(水) 10:16:36
    期待
  32. 35 : : 2016/03/23(水) 22:58:17
    機体
  33. 36 : : 2016/03/24(木) 11:34:40
    ーーー

    ーー



    20区:あんていく

    金木は芳村とリョーコが話してる間、
    トーカとヒナミの相手をしていた。

    ヒナミ「じゃあこれは…?」

    金木「『あじさい』だね」

    ヒナミ「じゃあこれ…」

    金木「『しゅうう』だよ」

    トーカ「へー、金木って頭いいんだ」

    金木「…お母さんに教わったから」

    トーカ「ふーん」

    (少しは打ち解けられたかな…)

    ガチャ

    リョーコ「ヒナミ、お待たせ」

    ヒナミ「お母さん!」

    リョーコ「今日は夜も遅いし、ここに泊まらせてもらいましょう。」

    芳村「金木君」

    金木「はい?」

    芳村「君も行くところがあったんだろう?今日は泊まって、リョーコさんたちと一緒に明日の朝、出発するといい。」

    金木「ありがとうございます」

    芳村「いいんだよ。あんていくのモットーは助け合いだから、ね」

    芳村「さ、今日はもうお休み」

    金木達は明日に備え、眠りについた

    ーーー

    ーー



    翌日

    金木「本当にありがとうございました」ぺこりっ

    芳村「いいんだよ。またいつでもおいで」

    金木「はい。またコーヒーを飲みに来ますね」ニコっ

    芳村「…金木君、赫子は出せるようになっておきなさい。何かあったとき自分で自分を守れるように。」

    金木「分かりました」

    ヒナミ「お兄ちゃん、行こ」

    金木「うん」スタスタ

    芳村「りょうこさん…くれぐれも気を付けて」

    リョーコ「…ありがとうございます、では」スタスタ

    〜〜〜

    スタスタ

    金木達は駅に向かって歩いていた

    リョーコ「金木君も電車に?」

    金木「はい。11区に用事があるので」

    ヒナミ「……」モジモジ

    金木「どうしたの…?ヒナミちゃん」

    ヒナミ「お兄ちゃん、あのね…」

    金木「?」

    ヒナミ「…」スッ

    リョーコ「あら、ヒナミったら金木君と手を繋ぎたいんですって」くすくす

    ヒナミ「お、お母さんっ///」

    (?どうしたんだろう…)

    金木「そうなの?」ギュ

    ヒナミ「///」

    リョーコ「ふふっ」

    ヒナミ「お兄ちゃん。私ね、大きくなったら、あんていくで働こうと思うの!だから…絶対に見に来てね?」

    金木「うん。約束する」

    ザッザッ

    (!!あの人…)

    金木「……リョーコさん!!!」

    リョーコ「どうしたの?」

    金が「アタッシュケースを持った、白い服の男の人が僕たちをつけてます。もしかしたら…」

    ヒナミ「!!」

    リョーコ「そんな…まだ昼にもなってないのに、こんな所で……金木君!!
    ヒナミ!!走るわよ!」

    ダダダッ

    「……」

    (追ってこない?どうして…)

    リョーコ「そこの突き当たりを左に曲がるわよっ」

    ダダッ

    「……」

    左に曲がるとそこには捜査官が待ち伏せていた

    金木「くっ…右に行きましょう!」

    それから何度か捜査官に遭遇しつつも10分程逃げ続けたが…

    (おかしい…)

    (さっきから全員追ってこない…
    それに…どうしてわさわざ1つ逃げ道を残すような真似を…?)

    リョーコ「はぁはぁ…だいぶ街から離れたわね…追っ手も見えないわ」

    (!まさか…)

    「作戦成功、ですねぇ」

    「……」

    金木たちの目の前に2人の男が立ち塞がった

    リョーコ「…そういうことね」

    ヒナミ「そんな…」

    (やっぱり…)

    白髪の男が近づいてくる

    「騒ぎを起こさないために街から
    遠ざけるよう仕組んだのだが…
    こうもうまく行くとはねぇ」

    もう1人の捜査官がポケットから
    名刺のようなものを出した

    篠原「喰種捜査官の篠原という者です。」

    真戸「同じく真戸です…さて、お話を聞かせてもらえませんかねぇ?
    フエグチさん」

    リョーコ「…金木君、ヒナミを連れて逃げて」ぼそっ

    金木「そんな…!」

    ヒナミ「え…お母さんは…?」

    リョーコ「…お母さんも後で行くから…」

    ヒナミ「で、でも

    金木「…」グイッ

    金木はヒナミを引っ張り、走り出した

    ヒナミ「お、お兄ちゃん!?待って」

    金木「ごめん…僕は戦えないから…リョーコさんに従うのが1番なんだ」
    ダッ

    ヒナミ「…お母さん……っ」ダッ

    篠原「逃げる気かっ…呉緒、ここは任せた」ダッ

    リョーコ「行かせな…」

    ブシュウ!

    リョーコに真戸のクインケが襲いかかる

    リョーコ「ぅ…」ぽたぽた

    真戸「私がいるのに後ろの心配とは…随分と舐められたものですねぇ…」
    カチャ

    リョーコ「え……なんで…」

    真戸「ああ、これですか?貴様の旦那さんの赫子から作られたクインケですよ…こいつは手強かったですねぇ」

    リョーコ(そんな…あなた……)

    リョーコ「許さない…あの人を返して!!!」クグッ…バサァ

    真戸「貴方もすぐにクインケにしてあげますよォ!!」ビュン!

    ーーー

    ーー

  34. 37 : : 2016/03/24(木) 17:24:25
    期待だぉー
  35. 38 : : 2016/03/24(木) 18:00:35
    期待だぉー
  36. 39 : : 2016/03/25(金) 11:57:48

    ーーー

    ーー



    ヒナミ「はぁはぁ…」

    (とりあえず…あんていくまで走れば…匿って貰える!)

    「おっと、鬼ごっこはここまでだよ」

    ヒナミ「ッ!!」

    (そんな…)

    篠原「1人知らない子がいるが…君は
    何者だい?」

    金木「……ヒナミちゃん、」ボソッ

    ヒナミ「!」

    金木「逃げて」

    ヒナミ「そんな…そんなことしたら…
    お兄ちゃんが…」

    金木「ヒナミちゃんはこのことを芳村さんに伝えて」

    (赫子…出るかな…)

    ヒナミ「…分かった」タタッ

    篠原「!逃がさないよッ」ダダッ

    金木「ッ」ダッ

    (おりゃっ!)シュッ

    篠原「!!」サッ

    ガァン

    金木の拳は軽々と塞がれた

    (痛ったァ!!?これがクインケか…)

    篠原「せいッ!!」シュ!

    ボギャ

    篠原は金木の腹に強烈な蹴りを入れる

    金木「ぐほぁ…!」ゴホッゴホッ

    (この人には…赫子が出ても時間稼ぎしかできないな…)

    それもそのはず。
    相手は最上位の捜査官、特等捜査官なのだ。

    篠原「…その身体能力、君も喰種か」

    金木「……」

    (出ろッ赫子!!!くそ……ダメか)

    篠原「いくら子供の喰種でも、人間にとっては脅威なんだ…悪い思うなよ」カチャ

    (頼むよッ!早く出てくれッ)

    篠原「…君、もしかして赫子が出せないのか?」

    金木「ッ!!」

    (こうなったら赫子なしで戦うしかないな…)

    篠原「図星か…」ブンッ

    (大丈夫…ギリギリ避けられるッ!)

    金木「ッ」スッ

    金木は顔面すれすれの所で篠原のクインケを避けた

    金木「よしっ!」ダダッ

    篠原(中々すばしっこいな…)

    篠原「ふんっ」ブゥン!ブゥン

    (この武器を避けながら…)スッ!

    金木「どうだッ」

    シュ…

    ガシィ!!

    金木「ッ…くそっ」ギチギチ

    (なんて力だよッ!!)

    篠原「動きに無駄があり過ぎるね…
    君に恨みはないけど、立場上見逃す訳にはいかない」スッ

    (時間を…時間を稼がないとッ!!)

    金木「何故あなたたちはヒナミちゃん達を狙うんですか…?」

    篠原「…?それは、お前らが

    金木「人間の敵だから…?」

    篠原「…そうだ」

    金木「ヒナミちゃん達は…死体を食べて生活しているんだ」

    篠原「!!」

    金木「何もしていない喰種を襲うなんて…あの子たちからしたら、あなたの方がよっぽど化け物だッ!!」

    篠原「…」カチャ

    金木「何を言っても無駄なようですね」ビキッ

    篠原「なッ!!隻眼!?!?」バッ

    (!!隙ができた!)

    ズリュ…

    (この絶好のチャンス…逃したら僕の命はないっ)

    篠原「ッ!鱗赫が4本だと!?まず…

    金木「っらぁぁぁァァァァ」ギュオ

    ガギィィィィン!

    篠原のクインケは弾き飛ばされた

    篠原「なっ…クインケを…」

    篠原(…隻眼に驚き隙を作ってしまった…。いくら赫子が強力とはいえ、動きはまるで素人だったのだが…)

    篠原「君は一体何者なんだ…隻眼。」

    金木「…」

    (危なかった…この人が油断してなかったら…)

    ヒュン!!

    ブシュウ!

    金木「え…」ポタポタ

    金木は篠原に勝ったことで油断し、
    後ろからの敵に気づかなかった

    真戸「クククッ…油断しましたねぇ」

    横腹を抉られた金木は焦っていた

    (傷が深すぎるッ!治すには時間が…)

    真戸「篠原君…君ともあろう者が……
    なにがあったんだい?」ヒュン!

    真戸は喋りつつも攻撃の手を緩めない

    金木「ぐはぁ!!」

    (足の関節部分を抉って逃げられないように…!)

    篠原「…油断した」カチャ

    金木「なんで貴方がここに…まさか」

    真戸「あぁ。殺したよ。時間がかかりそうだったけど…滝澤君のお陰だ」

    滝澤「ありがとうございますッ!」

    滝澤政道(たきざわせいどう)。
    二等捜査官。
    羽赫のクインケ『ドゥヒ』を扱い、
    味方のサポートをすることが多い。

    真戸「守りに徹したフエグチは中々厄介だった。彼の援護で隙を生み出さなければもっと時間がかかっただろう」

    滝澤「自分は当然のことをしたまでです!現場を通ったのもたまたまですし…。」

    金木「う…あ」ズズッ

    真戸「!もう傷がほぼ治っている…」ヒュ!

    金木「あ…ぐはァ…」ズシュ!

    (捜査官が3人…これはもう…)

    篠原「さて…彼はこの場で処分すべきか…」

    真戸「そうだねぇ、この回復力では生け捕りは難しいだろう」

    (ここまでかな…)

    その瞬間…

    ドゴォォォォン!!!

    モクモク…

    金木「!?」

    滝澤「な、なんだ!?」

    篠原「何か落ちてきたのか…!?」

    その場にいた者全てが動揺していた。

    そして、煙の中から何者かが現れる

    真戸「…奴だ」

    ??「……」

    真戸「隻眼の梟…!!」
  37. 40 : : 2016/03/25(金) 11:58:25

    ??「金木君を渡して貰おう…」

    (この声…芳村…さん?)

    真戸「貴様…絶対に逃さんぞッ」カチャ

    篠原「SSSレート隻眼の梟…まさかこんな大物に出くわすとわ…」カチャ

    滝澤「…え、援護します!!」カチャ

    芳村「君たちには一旦眠って貰おう」
    スッ…

    「あなたもね」

    ヒュン

    ドゴォォォォォォォォン!!!!!

    芳村「!?!?」

    篠原「今度はなんだ!?」

    真戸「そんな…まさか…」

    ??「コンニチワ、ハトの諸君。
    偽の梟。そして…金木君」

    真戸「2体目の…梟」

    篠原「はは…悪夢だね…」

    (この人…僕の名前を…)

    ??「今、用がアルのはそこのジジイだけなんだよ。どいてくれるかな?」

    芳村「…」

    真戸「黙れ…うおおおお」ダッ

    篠原「…どけるわけないでしょうがっ!!」ダッ

    滝澤「あっ…あぁ」ガクガク

    ??「はぁ…」ダダダダダッ

    2体目の梟は2人の足に羽赫の赫子で攻撃し、動きを止めた

    捜査官の実力者が2人とも、一瞬にして戦闘不能になったのだ

    篠原「く…」ガクッ

    真戸「梟…逃がさんぞ…」ガクッ

    ??「さぁて…」クルッ

    芳村「…久しぶ

    グォン

    ドシャア

    芳村「…りだ…ね…?……ゴハァ」ドサ

    芳村の腹には大きな穴が空いていた

    篠原「なッ…赫者が一瞬にして…」

    ??「ごめんね。昔話をしに来たんじゃないんだ。」ガシッ

    金木「て、店長ッ!」

    ??「…金木君、またね」クルっ

    2体目の梟が振り返ると、そこには…

    滝澤「ひっ」ガクガク

    ??「…うん、キミも持って帰るかな」ヒュ

    バキィ

    滝澤「かっ…は…」ドサッ

    ??「…さて帰ろー」ガシィ

    バッ、ドシュゥン……

    芳村と2体目の梟、滝澤の姿は見えなくなった

    真戸「くそぉぉぉぉ、梟ッ!!いつか必ずッ」

    金木「…!」

    (騒ぎも聞きつけた捜査官がそろそろ来るかもしれない…!)

    金木の体はすっかり回復していたため、逃げるのは容易だった

    タタタッ

    ーーー

    ーー

  38. 41 : : 2016/03/25(金) 18:47:05
    良作だな・・・とても期待して待ってるぜ
  39. 42 : : 2016/03/25(金) 20:15:23
    最高だね
    期待だぉー
  40. 43 : : 2016/03/26(土) 17:33:46
    ーーー

    ーー



    20区:とある病院

    篠原「2体の梟…新たな隻眼…か」

    ガラガラ

    「よーお篠原ァー」

    篠原「マル!」

    丸手「んだァ!?梟にやられたってゆーから飛んで来てやったのによォ。
    ピンピンしてんじゃねぇか」

    丸手斎(まるでいつき)。
    特等捜査官。
    主に作戦の指揮を執る

    篠原「足に奴の羽赫を貰っただけだからね。すぐに現場にも戻れるよ。」

    丸手「そうか。その様子だと真戸の奴も大丈夫そうだな」

    篠原「ああ。… それで、今日は見舞いの為だけに来たんじゃないだろう?」

    丸手「ああ。話は聞いてるが…梟が2体とはなァ」

    ガラガラ

    篠原「!いわっちょ!!」

    黒磐「うむ」

    黒磐巌(くろいわいわお)。
    特等捜査官。
    10年前の梟戦にて隻眼の梟の赫包に
    ダメージを与えることに成功。
    クインケ「黒磐Special」を扱う。

    黒磐「その話、わしに思い当たる節がある」

    丸手「…聞こうか」

    黒磐「梟による2区の襲撃はこれまでに3度起こっておる。
    2度目の襲撃の際、わしは梟の赫包にダメージを与えた。しかし、それから間も無く3度目の襲撃が行われた」

    篠原「その際いわっちょが与えたダメージが完治していたね」

    丸手「…」

    黒磐「私が奴の赫包に与えたダメージは、いくら回復が早くても3度目の襲撃の際には間に合わん筈なのだ」

    丸手「…なるほど、2度目と3度目の梟は別の個体…ってことか」

    篠原「確かに…3度目はそれまでと違い死者は出なかったしね…」

    黒磐「うむ」

    篠原「『隻眼の梟』と『不殺の梟』…
    。」

    丸手「…どちらもCCGにとってはかなりの脅威だな。」

    丸手「…篠原、黒磐。5日後の計画、お前達にも来てもらう。」

    篠原・黒磐「!」

    丸手「アオギリの樹を率いる『隻眼の王』…もし、『隻眼の梟』だったら、お前達の協力は不可欠だ。」

    篠原「なるほどな、分かった。」

    黒磐「篠原、アラタのプロトタイプが完成したらしい。5日後までに取りに行くのがよかろう。」

    篠原「!!…分かった」

    黒磐「わしは仕事があるんでな。これで失礼する」

    ガラガラ

    丸手「…梟のことは置いておいて、篠原。フエグチリョーコとその娘の捕獲は成功したのか?」

    篠原「そのことなんだが、20区に新たな強敵が現れた…」

    丸手「何ィ!?」

    篠原「フエグチリョーコは真戸が仕留めた。しかし…新手の喰種の邪魔が
    入って、娘の方は逃してしまった…すまない」

    丸手「特徴は?」

    篠原「性別は男で年齢は4〜6歳ぐらい。赫子は鱗赫で、4本あった。
    そして、隻眼だ。梟とは逆で左目だよ」

    丸手「何ィ!?また隻眼か…それで、そいつは強いのか?レートの配置はどうすればいい」

    篠原「動きは戦い慣れしてなかったから、赫子にさえ注意すれば上等捜査官でも勝てるはずだよ。しかし…赫子の1本1本の威力がかなりでかかった。」

    丸手「お前にそこまで言わせるとは…今後、危険な喰種になるのは間違いないな。」

    篠原「子供の内に駆逐しないといけないね。レートは…A〜に配置しておいてくれ」

    丸手「分かった。」

    ーーー

    ーー

  41. 44 : : 2016/03/26(土) 17:37:27
    ーーー

    ーー



    20区:あんていく

    ヒナミ「え…」

    入見「そんな…リョーコさんと芳村さんが…」

    金木「すみません…」

    トーカ「……」

    入見「どこに連れて行かれたのかも検討つかないし…どうしようもないわね…」

    ギィ…カランカラン

    「…検討はつく」

    (誰だろう…あんていくの人…?)

    トーカ「…!ヨモさん…」

    四方「…俺だけじゃない」

    後ろの2人が入って来る

    「これはこれは…この『魔猿』の出番かな?」

    「こんにちわー」

    トーカ「ウタさん!」

    古間「……」

    ウタ「芳村さんには僕もお世話になってるからねー。」

    入見「四方くん、芳村さんがどこにいるか分かるの…?」

    四方「…あぁ。後で説明する」

    金木「あのー」

    四方「…?」

    金木「僕も行ってもいいですか?今回のことは僕にも責任があるので…」

    四方「…駄目だ」

    金木「な、なんで」

    四方「…俺はお前のことを知らない。戦力になるかも分からない奴を連れて行くことはできない。」

    金木「そんな…」

    ウタ「蓮示くんは君を心配してくれてるんだよ」ボソっ

    四方「…余計なことを言うな」

    入見「金木君は11区に用事があるんでしょう?心配しなくていいわ。私たち
    、そこそこ強いから。」

    金木「…わかりました」

    四方「……」

    古間「僕抜きで話を進めてるようだけど、ちょっといいかな?」

    今まで黙って話を聞いていた古間が口を開いた

    入見「…居たの?」

    古間「なんと今回は助っ人を呼んでいるんだ。」

    カランカラン…

    「ンン?今日はいつもと少し変わった香りがするね?」

    (うわ、スタイルいい人だな)

    トーカ「げっ」

    「香りの源は…君かな?お名前は?」

    金木「か、金木研です」

    「リトル金木。僕は月山習だよ。以後お見知り置きを」

    (すごい…なんていうか…)

    トーカ「キザ野郎が…」

    (うん、それ)

    入見「『美食家(グルメ)』…。」

    月山習(つきやましゅう)。
    美食家(グルメ)と呼ばれる喰種。
    Sレート喰種としてCCGからは危険視されている。
    赫子は甲赫。

    古間「彼には今回手伝って貰うことにした。実力は申し分ないしね。」

    月山「ミスター魔猿。貴方には及びませんよ。」

    古間「ふっ、君とは仲良くできそうだよ。」

    月山「共に芳村氏救出の為、力を尽くしましょう!」

    古間「ああ!」

    ガシッ

    ウタ「…」

    四方「…」

    入見「…あんたは留守番よ」

    古間「……承知っ」

    四方「ウタと入見、月山は上に来い。作戦について話す」

    ーーー

    ーー



    11区:???

    ??「タタラさーん」ズルズル

    タタラ「お帰り。エト」

    エト「うん、ただいま。嘉納はどこ?」

    タタラ「ああ、上にいるはず。」

    エト「分かったー。」ズルズル

    〜〜〜

    エト「おーい」ズルズル

    嘉納「あ、エトさん。ちょうど今リゼベースの半喰種が2体出来た所なんですよ。」

    エト「へえー。強いの?」

    嘉納「リゼちゃんや金木君には劣るけど、中々の出来ですよ…」

    嘉納「両手に持ってるのは何です?」

    エト「こっちのおじさんは赫者だからいい素材になるよー。こっちは新しい半喰種候補。5日後までに間に合うかな」

    嘉納「候補は余るほどいますし、ギリギリ間に合うかもしれないですね。」

    エト「5日後、アジト襲撃の時に、私とタタラさんたちでコクリアに行くから。死なないようにしてね」

    嘉納「はは。いざとなったら護衛に守って貰いますよ。」

    ??「…」

    エト「じゃあこの人たちよろしくねー」ドサドサ

    ーーー

    ーー

  42. 45 : : 2016/03/26(土) 22:08:46
    期待だぉ〜
  43. 46 : : 2016/03/27(日) 23:21:47
    期待だぁー
  44. 47 : : 2016/03/31(木) 18:54:16
    都合によりあと一週間は投稿できません。すみません。
    楽しみにしてる人はいないと思うけどね
  45. 48 : : 2016/04/01(金) 13:10:39
    楽しみにしてますよ〜
  46. 49 : : 2016/04/03(日) 10:50:16
    期待してます!
  47. 50 : : 2016/04/07(木) 09:24:56
    まだですか?
  48. 51 : : 2016/04/07(木) 10:22:11
    時来たり1週間待ち続けてこの時がやっと来た
    作者さんマヂで期待です。
  49. 52 : : 2016/04/10(日) 15:45:03
    期待
  50. 53 : : 2016/04/11(月) 09:49:25
    まだですかー?
  51. 54 : : 2016/04/12(火) 22:25:05
    期待
  52. 55 : : 2016/04/13(水) 23:41:11
    エトカネはまだですか!?期待!!
  53. 56 : : 2016/04/24(日) 10:26:55
    期待
  54. 57 : : 2016/04/24(日) 15:56:05
    1週間とか言いつつそろそろ1ヶ月ですね…遅くなってすみません、放置ではないです。
    今日の夜から再開します。
  55. 58 : : 2016/04/24(日) 16:24:07
    今更ですが、原作と設定が大分異なるキャラについて。

    カネキ
    5歳(今後成長する予定)。鱗赫。
    今は黒髪。

    芳村
    年齢は原作と同じ。羽赫。
    SSSレート。
    原作の店長が好きな人。注意してくださいね笑

    アヤト
    14歳。トーカの兄。羽赫。
    レートは作中で説明すると思う
    この作品の1番初めらへんに出てきてる

    アラタ
    甲赫。骸拾いのアラタ。
    SSSレート。
    アヤトと同じで既に作中に出てきてる

    今の所はこんな感じです。
    原作と強さが異なるキャラがいます。
    リゼ・有馬・ピエロなどの謎が多いキャラは勝手に設定作ってます。
    後、reキャラも出てきます
  56. 59 : : 2016/04/24(日) 23:43:20
    ーーー

    ーー



    ガタン…ガタン…

    あれから少しして、金木は11区に向かう電車に乗っていた。
    嘉納の知り合いが待っているであろう場所に行く為だ。

    (…住める場所、食料の問題が解決したら赫子の練習をしないとね)

    (自衛の為にも)

    (…リョーコさんの様な人をもう出さない為にも)

    ガタン…ガタン…

    ーーー

    ーー



    20区:あんていく

    四方「…というわけだ。恐らくハトがアジトを攻めるこの日を逃せば、
    アオギリの連中全てを敵に回すことになる」

    入見「そうね、いい作戦だわ」

    ウタ「蓮二くん」

    四方「…なんだ」

    ウタ「『彼』が来たら作戦は中止だよ」

    四方「!!」ガタンッ

    「ッだが奴は俺がっ

    月山(彼…?)

    ここで喋らないあたりは、
    意外と空気の読める月山である

    入見「今回の目的は店長奪還よ、四方くん」

    四方「…そうだな」

    月山「あんていく諸君っ!そんな辛気臭い顔で芳村氏に会うと心配させてしまいますよ?」

    入見「そうね…ふふ、案外いい子じゃない、貴方」

    月山「恐縮です」

    ウタ「それで、肝心のアジトの場所は分かってるの?」

    四方「ああ。11区だ」

    入見「11区ね…って11区!?金木君が危ないじゃないっ!!」ガタンっ

    月山「What!?リトル金木君が!?」ガタンっ

    入見(今日初めてあった子の心配するなんて…

    月山「それはいけない…リトル金木君が…リトルカネキは…」ググっ

    入見(やっぱりやさし

    「僕のだぞっっっっっ!!!!」クワッ!!

    入見「」

    月山「あぁ…この店に入った時の違和感…そして彼を嗅いだ時のスメル…」
    ゾクゾク

    ウタ「」

    月山「正にdólce…最高の美食っ!!!そんな彼が11区にいて戦いに巻き込まれでもしたら!?!?schrecklich!!!…ぁぁ」ガクっ…ドサっ

    四方「…落ち着け。何もアオギリのアジトへ向かっている訳じゃないだろう、ケンは」

    入見「…そうね」

    月山「」ぴくぴく

    四方「話はこれて終わりだ。俺は行く」ガチャ

    入見「また探しに行くの?トーカちゃんと居てあげたら?」

    四方「…トーカもアヤトと一緒の方が嬉しいだろ」パタン

    ウタ「不器用だね〜」クスクス

    月山「リトルトーカには兄が?」

    ウタ「生き返ったんだね」

    入見「そうよ。どこで何してるのでしょうね…アヤト君」

    ーーー

    ーー



    11区

    金木「ここが11区か…やけに静かだな」

    まだ夕方なのに人が少ない町に対して、金木は疑問に思っていた

    「坊主、余所モンか?」

    金木「あ、はい。20区から来ました」

    「遅くまで外を出歩くんじゃねえぞ。最近は物騒だからな。」

    (物騒?)

    「喰種が出たんだってよ、それも集団の。」

    金木「!そうなんですか」

    「ああ。じゃあな」スタスタ

    (11区は20区よりも喰種が目立ってるみたいだな)スタスタ

    (それにしても、この地図…)スタスタ

    (随分と町に離れたとこに住んでるんだなぁ。急がないと夜になっちゃう)スタスタ

    〜〜〜

    ヤモリ「この臭いは…やっと来たか、待ちくたびれたぜ。3日しか遊べないじゃねぇか」ニタァ

    〜〜〜

    金木「うわぁ…ほんとにこんなとこに住んでるのか…?」

    地図の通りに歩いていくと1つの建物に着いた。しかし…

    (家っていうよりは、廃墟だ)

    金木「」スッ

    トントン

    金木「すみませーん。どなたかいらっしゃいますか?」

    「嘉納先生の紹介で来ました、金木です!」

    ギィ…

    (!!!)

    「やぁ、遠いところから大変だったね。嘉納先生から話は聞いている。入って」

    (でかい男の人だなぁ…見た目ほど怖くはなさそうだけど…)

    男「ほら、遠慮しないで」

    金木「はい、失礼します」

    ギィ…バタン

    ーーー

    ーー

  57. 60 : : 2016/04/25(月) 16:05:56
    きたいー
  58. 61 : : 2016/04/26(火) 08:07:25
    ーーー

    ーー



    金木「う…こ…こは?」

    (なんで真っ暗なんだ?)

    (そもそもなんで眠っていたんだ?)

    (確か、あんていくを出て11区に…)

    (!!そうだ

    「目が覚めたかい。金木君」

    金木「!!ッーーーーー!!」

    (な!?喋れない!?!?)

    ヤモリ「無駄だよ。それに、手も足も動かせないようにして置いた。」

    金木「ッーーーーー〜〜!!ーー!」
    モゴモゴ

    ヤモリ「…流石に可哀想だし口だけでも動けるようにしてあげるよ」スルッ

    金木「ヤモリさん…騙したんですか!?なんで!!!」

    ヤモリ「騙したのは嘉納だろ?」

    (!!なんで嘉納先生が…)

    ヤモリ「さて、なんで君は拘束されていると思う?」

    金木「そんなの…知るわけないッ」

    ヤモリ「嘉納から聞いたよ…君は特別な喰種なんだろ?だってほら」

    金木「」ギョロ

    ヤモリ「隻眼だなんて…あぁ」ゾクゾク

    (…なんだ?)

    ヤモリ「こんな珍しいモノ、壊したいに決まってるじゃないかァァァァァ」

    金木「!?!?」

    (この人…やばい)

    ヤモリ「僕は…」はぁはぁ

    「僕は、拷問をするのが大好きでねェ!?」

    「君は今から3日間ボクのオモチャだッ!!」

    「前のはすぐに壊れたから欲求不満なんだよッ!!さァ始めようッ」

    金木「やめて…やめ…あああああああああああああああああァァァァァァァァァァ………

    その夜、金木の叫び声が途切れることはなかった

    〜〜〜

    金木「…」

    朝。
    カーテンで窓は閉められているが、
    僅かに隙間から入ってくる日光により部屋の隅のゴミ箱が照らされている。
    そこに入りきらないほどの爪や指。
    金木のものだったのだろう。
    そしてその横には腕や足が
    乱雑に積み重なっている。
    合わせて30本程だろうか。
    勿論、金木には既にあと2日も耐えられる程の体力は残っていなかった

    ギィ…

    金木「ッーー」びくっ

    ヤモリ「やぁ。君の回復の為の休憩は終わりだ」

    金木「ぁ…あァ…まっ、て、待って…」

    「ま、まだ治りきってないから…」

    ヤモリ「…どこが?」

    金木「ぅぁ…ァ…やめ、やめて…もうむりだ…むりだって」ガクガク

    ヤモリ「さァ始めようっ!!まだ精神が崩壊してないのもっ!!もう四肢が回復してるのもッ!!オマエが初めてだァッ!!金木イイィィ!!」ガチンガチン

    金木「むり…むりむりむり…だってもうむりだってっこれいじょうはっだってこわれる、いやだいやだいやだおねがいたすけてなんでもするからごめんなさいたすけてむりだってやめてやめていやだいやだ嫌だ嫌だ嫌だイヤだイヤダァァァァァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ











    『ブチィィィ!!!!』










    ヒぃうギぐぁ…ぁァァあぁアぁァャァァぁァァゃァァぉァァァァぃァァェァァァぁァァァぁぁぇァァをァァァァぁぅぇえぁォンンがぁァァぁぁぁァぁ」

    ヤモリ「たのしイイィィぃぃぃぃぃぃっっっ壊したいぃぃ!!ッが、まん!、がまんだもっと、楽しまな、
    きゃ、またおあずけダ、」

    ヤモリ「…一日中遊んであげるよ…」
    はぁはぁ

    ーーー

    ーー



    ヤモリ「あははははハハハハっ!!」

    ブチィィィ!!!

    金木「…」

    (2日は経っただろうか)

    (もはや痛みも感じなくなった…)

    ヤモリ「凄い…ここまで壊れにくいとはね」

    ヤモリ「…少し待ってて」スタスタ

    ガチャ…パタン

    (なんで)

    (なんで僕ばっかりこんな目に会うんだ)

    (お母さんも、ヤモリも)

    (僕は何も悪くない)

    金木「全部お前らが悪い」

    ヤモリ「それはどうだろうね」

    (いつのまに…)

    金木「それは…?」

    ヤモリの両腕には黒い布に包まれたものがあった

    ヤモリ「君は、体力面でも精神面でも思った以上にタフだった」

    ヤモリ「そこで今度はちょっと趣向を変えてみようと思う」
  59. 62 : : 2016/04/26(火) 08:11:22


    (趣向を変える?)

    ヤモリ「ククク」

    バサッ

    ヤモリは両腕の物体から黒い布をとった。するとそこには…

    金木「Aくん!?それにB君まで!?」

    友人A「あ…金木くん…」

    友人B「ここはどこなんだ…?」

    ヤモリ「」ブンッ

    AとBはヤモリに放り投げられた

    A「うわぁ!!」ドサァ

    B「いって!!」ドサァ

    金木「なんでここに…」

    ヤモリ「今から君に30秒あげる」

    「生かしたい方…いや、殺したい方を選べ」ニタァ

    (…え)

    ヤモリ「選ばなかったらどっちも殺すから」

    (そんな…僕が選んだ方は…死ぬ)ゾク

    ヤモリ「いーち、にーい…」

    金木「そんな…そんなの…選べない」

    (僕が選んだ方が、死ぬ)

    (僕が殺すんだ)

    (選べない選べない選べない)

    ヤモリ「20。あと10秒だよ」

    (どちらか殺さなきゃ両方死ぬ)

    (選ぶしかないのか…?)

    A「カネキ君!」

    金木「!!」

    A「助けて…」

    金木「え…」

    B「ふざけんなよッ!!」

    「カネキ…俺を助けろッ!!」

    金木「ッ」

    (ムリだ…選べないッ)

    ヤモリ「にーぃ」

    A・B「速くッ」

    金木「あ、あぁぁ」

    ヤモリ「いぃぃぃぃち!!」

    金木「嫌だッ!!!殺したくな

    ブシュゥ!!…

    ドサァ!

    金木「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

    ヤモリ「あーあ、どっちも殺しやがったッ」

    (ころした。僕が。2人を。)

    ヤモリ「さて、嫌『次の』持ってくるから待ってて」ガチャ

    (…また選ばなきゃならないのか?)

    (今度こそ、どちらかは助けないと)

    (覚悟を決めろ)ギリッ

    ヤモリ「やぁ、お待たせ」ガチャ

    金木「…」

    ヤモリの両手には先程と同じように、黒い物体が握られていた

    ヤモリ「さて、始めようか」ブンッ

    ヤモリは2つの黒い物体を金木の側に放り投げた。
    その時、黒い布から顔をだしたのは…

    金木「C君と…っヒデ!?!?」

    C「…」

    ヒデ「悪りぃカネキ。捕まっちまった」にこっ
  60. 63 : : 2016/04/26(火) 08:15:31

    (そんな。ヒデも捕まってるなんて…)

    ヤモリ「よーい、始め」

    ヤモリが数を数えていく

    ヒデ「カネキ、俺を選んでくれ」

    金木「!?!?」

    (何言ってるんだ!?そんなことしたら)

    金木「選ばれた方が死ぬんだよ!?」

    ヒデ「だからだよ」

    金木「!?」

    ヒデ「AやBと違って、俺ならお前に殺されても、お前を恨んだりしない」

    金木「ヒデ…」

    ヒデ「俺たち…親友だからな」ニコッ

    金木「…ありがと、ヒデ」

    ヤモリ「28」

    ヒデ「さぁ、時間がねえぞ!金木!」

    金木「ヤモリ…僕は…」

    ヤモリ「29っ!!!」

    金木「Cを殺すッ」

    ヒデ「…は?」

    C「…ふざけん

    ドシャア!!!

    ヤモリが30を数え終わった瞬間、Cの頭部が吹っ飛んだ

    金木「…僕は、ヒデに死んでほしくない」

    ヒデ「カネキ…」

    金木「親友…だもんね…?」

    ヒデ「…あぁっ!そうだな!」

    (これでいいんだ。ヒデを助けれた)

    そう思った金木だったが、金木はこの拷問の意味を忘れていた。
    ヤモリの目的は、金木を精神的に追い詰めること。そしてそのためには…

    ズブッ…

    ヒデ「ぇ…なに…が…」ゴプッ

    ヒデの腹はヤモリによって貫通されていた。喰種だったら時間は掛かるものの再生できるだろう。しかしヒデは人間だ

    金木「…い」

    金木「嫌だーーーっっっっ待ってっっ

    ブシュゥ…

    ヒデ「…は、はは…わりぃ…カネ…き」

    ドサァ…

    金木「ヤ…モリィィィィィィッッッツ」

    金木は力の限り叫んだ

    金木「お前がッッッっヒデをッッッ」

    ヤモリ「悪いのは僕じゃない。全部君が悪い」

    金木「ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

    ヤモリ「この言葉を知ってるかい?『この世の不利益は全て当人の能力不足』」

    金木「!!!」ぴくっ

    ヤモリ「嘉納にまんまと騙されたのは誰だ?僕への警戒心を解いたせいで気絶させられたのは?だれのせいだ」

    金木「そ…それは…」

    (それは…僕…)

    (この世の不利益は全て当人の能力不足…)

    (僕が嘉納を信用しなかったらヒデたちは死ななかった)

    (僕がお母さんの期待に応えていれば虐待もなかった)

    (僕が強ければ、リョーコさんは死ななかった)

    (僕が強ければ、芳村さんも攫われなかった)

    (そうか…みんな)

    (僕が殺したんだ)

    金木「あ、ははは」

    ヤモリ「!!」

    金木「あハははハハはハははハひゃヒャはヒャひゃッッ」

    金木は既に精神崩壊を起こしていた。
    そしてそれを見たヤモリは…

    ヤモリ「金木くん、君は強かった。
    今までで1番楽しかったっっっ」

    ヤモリ「ひと思いに殺してあげるよォォぉぉぉぉぉっっっ!!!」

    しかし、ヤモリは重大なミスを犯していたことに気付かなかった。
    拷問に夢中になりすぎていたのだ。

    金木「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」ズモズモズモ

    ヤモリ「あ!?!?しまったっっっRC細胞抑制剤が…」

    ヤモリは至近距離から金木の赫子をモロに受けてしまった

    ヤモリ「ッッッなんて赫子だッッッツ」ドクシャ!!

    そう。金木の赫子は篠原と戦っていた時に比べて格段に大きくなっていた。
    CCGでクインクス技術を開発した医者は言う。
    『喰種は傷つけられる度、強くなる』
    と。

    ドゴォォォン…

    ヤモリが叩きつけられた壁は大きな音を立て崩れた。ヤモリは瓦礫の下敷きになっている。

    金木「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」ビュ

    自我を失った金木は、自ら開けた穴から飛び出し、走り去った

    ーーー

    ーー



    ガラガラ…

    「いてぇ」

    「痛ぇじゃねぇか…カネキィィィィィィィィィィィ!!!!!!」

    ドガシャアン!!

    「逃さねぇぞォォォ見つけ出して殺してやるっっっ」

    ???「ヤモリさん」

    「あぁ!?なんだチビ!!!今俺は機嫌がわりぃんだっ失せろっっ!!」

    ???「タタラさんから連絡です」

    「…お前、タタラんとこの新入りだったな」

    ???「霧嶋アヤトです。」

    アヤト「タタラさんが、『作戦はもう始まっている。早く来ないと殺す』と仰ってます」

    ヤモリ「くそっ、アイツはまた今度だ。行くぞチビ」

    ーーー

    ーー

  61. 64 : : 2016/04/26(火) 08:37:33
    期待
  62. 65 : : 2016/04/26(火) 22:38:21
    きたい
  63. 66 : : 2016/04/30(土) 06:55:36
    ーーー

    ーー



    11区:アオギリの樹 アジト

    金木がヤモリの元を離れる少し前、
    ここにはかなりの数の捜査官が集まっていた

    丸手「お前らオモチャは持ったか!?」

    「「「はい!!!」」」

    作戦の開始を目前に控えた捜査官達が士気を高めている。

    ??「それにしても…」

    篠原「!亜門か。久し振りだね」

    亜門「お久しぶりです。篠原特等。」

    亜門 鋼太郎(あもん こうたろう)。
    一等捜査官。
    クインケ『ドウジマ』を扱う。

    亜門「それにしても、よくこれだけの方々が集まりましたね。」ピラっ

    亜門が持っている書類は、本作戦の構成員の一覧だ。

    〜〜〜

    『11区特別対策班』
    特等…丸手、篠原、黒磐
    准特等…法寺、他
    上等…真戸、平子、他
    一等…亜門、他
    三等…鈴屋、他 』

    〜〜〜

    亜門「真戸上等に平子上等。どちらも実力は准特等の域です。」

    亜門「法寺准特等は昇進の噂もあるくらいですし」

    亜門「それに加えて特等が3人とは…」

    篠原「仕方ないよ。現在確認されているだけでも、Sレート瓶兄弟、
    更には『13区のジェイソン』」

    篠原「法寺の話じゃ、中国のSSレート喰種『タタラ』が居るかも分からないらしいしね」

    亜門「しかし、これだけの精鋭が揃えば流石に大丈夫でしょう」

    篠原「…どーも嫌な予感がするんだよね…」

    亜門「?」

    篠原「…さて、無駄口叩くのはここまでだ、亜門。気を引き締めろよ」

    亜門「!はい!!」

    捜査官達は各々準備を整え、合図を待つ

    そして数十分後…

    丸手「では、作戦開始だっっっ」

    ーーー

    ーー



    什造「なーんで、攻めないんですかねェ?」

    鈴屋 什造(すずや じゅうぞう)。
    三等捜査官。
    クインケ『サソリ』を扱う。

    亜門「『攻められない』んだ」

    亜門「CCGの11区支部から奪われた武器のせいで、上の階から狙い撃ちされてる」

    什造「そうなんですかー。納得です」

    什造「ところで亜門さんのそのクインケ、大っきいですね。」

    什造「それ『何カク』です?」

    亜門「…甲赫だ。」

    篠原「亜門は重たいのが得意なんだよな」

    什造「下さい」

    亜門「断る」

    篠原「…」

    什造「ちぇー」くるっ

    その時、什造がある物を見つけた

    什造「…篠原さん」

    篠原「ん?」

    什造「あのバイク誰のです?」

    篠原「ああ、ありゃ丸手のだよ。あいつ仕事場にも乗り付けて…って什造!?」

    什造「よいしょ、よいしょ」ググッ

    丸手「…あれ、俺の愛車にそっくりだな」

    篠原「…お前のだよ」はぁ

    丸手「ちょ…ちょっと待て、アイツ俺のバイクで何する気だ…?」

    什造「どいてくださーい」カチッ

    ブオンっ…ギャリリリ

    丸手「待て ちょっ」

    什造「そ〜〜れっ」ヴォォォォォ

    亜門「飛んだ!?!?」

    ガシャャャャャャン!!

    パパパパパン…パバババ…ブシュ…

    什造が飛び移った二階からは、しばらく発砲音が絶えなかった

    しかし…

    什造「入ってどうぞ〜」ヒョコ

    亜門「…なんて奴だ」

    丸手「とつげェェェェエエエエエッき!!!!!」

    「「「「オオオオオオ!!!」」」」

    そうして、CCGは一斉にアジトの中へと浸入して行った

    ーーー

    ーー


  64. 67 : : 2016/04/30(土) 06:57:20

    ーーー

    ーー



    CCGがアジトに侵入してから約数十分が経った。奥に進む度に多くの喰種が襲いかかってくる。
    亜門達は、特等・准特等を奥へと進める為、道中の喰種を蹴散らしていた。

    亜門「ふんっ」ドゴォォォ!!

    モブ捜査官「凄い…これが亜門鋼太郎か…」

    一等捜査官のレベルを優に超えている亜門の戦いぶりに、ほとんどの捜査官は驚いていた

    亜門(くそっ、速くこの雑魚共を
    蹴散らし、特等方のサポートに行かねばならないのだが…)

    亜門「こいつで最後かッ」ドゴッ!!

    モブ捜査官「亜門一等、お疲れ様です!」
    亜門「ああ。早く特等方の後を…!」

    「「…」」

    亜門たちの前に2人の喰種が立ちはだかる

    亜門「お前らは、アオギリの樹の幹部…」

    亜門「『瓶兄弟』。二人合わせてSレートだったな」

    モブ捜査官「え、Sレート…」

    亜門「こいつらは俺がやる。お前達は後ろの雑魚を」

    モブ捜査官「りょ、了解です」

    瓶(弟)「兄ィ、あいつ結構やるぜ」

    瓶(兄)「…そうだな」

    亜門「Sレートとヤるのは初めてだが…」ガチャ

    瓶兄弟「「行くぜッ!!」」シュ

    亜門「負けんッ」ザッ

    ーーー

    ーー



    一方その頃…

    喰種A「大分攻め込まれてるね」

    喰種B「…」

    喰種C「…」

    喰種D「ああ」

    喰種A「そういえば、前に年寄りがアジトに連れて来られてたけど、どうなったのかな?」

    喰種D「お前、知らないのか?あのジジイは今、タタラさんの監視下に置かれてるらしいぜ。何でも『喰種を作る』とか」

    喰種A「へぇ。タタラさんはどこに居るの?」

    喰種D「アジトの1番奥だ。お前、
    話聞いとけよな」

    喰種B「ありがとう。じゃあ、君は用済みだ。」

    喰種D「は?…お前ら何者

    喰種C「…」ドシュ!

    喰種D「…だ…ガハッ」ドサァ

    喰種B「何者?
    …あんていく、さっ」

    四方(喰種C)「…」

    ウタ(喰種A)「蓮二くんしか居ないけどね」

    月山(喰種B)「これはミステイク」

    月山「さて、芳村氏の所へ急ぎましょう」

    四方「…いや、待て。何かいる」

    「…」スッ

    ウタ「誰?きみ」

    四方「こいつは…っ樹の幹部『ノロ』」

    四方「レートはSSレートだが、気を付けろ。只者ではない」

    ノロ「…」

    月山「チャーミン・マウス。今宵のディナーにしてあげる!」ダッ!

    ーーー

    ーー


  65. 68 : : 2016/04/30(土) 06:59:47
    ーーー

    ーー



    篠原「…だいぶ奥まで来たね」ダダッ

    真戸「そうだねェ」ダダッ

    黒磐「…!!止まれ!!!」ピタっ

    篠原・真戸「!!」ピタっ

    黒磐「…何かいる」

    篠原「…!?!?なんだこれは…」

    篠原達が見たのは、血まみれで倒れる1人の喰種の姿だった。

    「……」

    黒磐「死体か?」

    真戸「仲間割れでもしたのかねぇ」

    篠原「…息がある」

    「ッ…くっ…」シュー…

    黒磐「回復していく…凄まじい再生能力だ。…始末するか?」

    篠原「…ああ。こいつは危険だ」

    「待って貰おうか。それは私の大事な実験体なんだよ」

    篠原達の前には嘉納とその護衛、そして1人の喰種が立っていた

    篠原「何者だ…お前」

    (それに隣の奴は、法寺の言っていた…)

    嘉納「タタラさん」

    タタラ「ああ、分かった」

    真戸「やっと親玉のお出ましかぃ?
    ククッ」

    タタラ「…」スタスタ

    その時、先程まで篠原達の足元にいた筈の男がタタラの目の前に立っていた

    「…」

    タタラ「芳村…貴様ッ!!」ピタッ

    芳村「…」ドゴッッ!!

    タタラ「クハッ、」ドガァァァァン…

    タタラは芳村の強烈な一撃により大きく吹き飛ばされた。

    その光景にしばらく呆然としてしまった篠原達だったが…

    黒磐「チャンスだ!!何が起こっとるか分からんが、今仕留めるのが得策だろう!!」

    しかし…

    「待てぃ!!!」

    「オイおっさん!!こいつらは俺がやるから手出すんじゃネェ!!」

    篠原「SSレート『鯱』にSレート『ナキ』!?」

    黒磐「まさかあの鯱がアオギリじゃったとは…」

    鯱「小僧、此奴等は儂がやる。」

    篠原・黒磐「…」

    ナキ「じゃあ俺はこのおっさんだ!」

    真戸「ククッ」

    鯱「疾ッ」ヒュン

    瞬間、鯱は凄まじい速さで2人の後ろへ回り込み、

    篠原「は、速い!!」

    鯱「壊ッ」ダンッ!

    鯱「ヌ?」(手応えが…)

    黒磐「…」シュゥゥゥゥゥ…

    篠原「なんて一撃の重さだ…『アラタ』を起動していなかったらやられてた」シュゥゥゥゥゥ…

    黒磐「うむ」

    鯱「赫者の鎧かッ!」

    篠原「今度はこっちから行くよッ」

    〜〜〜

    タタラ「なぜ邪魔をする」ガラガラ

    芳村「…命を奪う行為は等しく悪だ」

    芳村「君たちを放っておく訳にはいかない」ズズ…

    芳村の身体を赫子が覆っていく

    タタラ「赫者か…厄介だ」ズズッ

    タタラも巨大な尾赫を出現させる

    芳村「…」ダッ…シュタタタタ

    芳村は距離を詰めながら羽赫を放つ

    タタラ(速いな…)カカカカッ

    赫子で羽赫の弾幕をガードするが、芳村は段々距離を詰めて来る

    芳村「」ブンッ

    距離を詰めた芳村は、羽赫の攻撃を休めることなく肩のブレードでもタタラに攻撃を仕掛ける

    しかし…

    タタラ「…」ズモモモモ…

    タタラは新たな赫子を出し、全身に纏わせていく

    芳村「何!?」グググっ

    タタラは射撃を防御していた赫子を、ブレードの防御に使っていた

    タタラ「お前の射撃は威力が低い…わざわざ止めなくても問題ない」グググっ

    芳村(どうしたものか…)タタッ

    (遠距離の戦闘に特化した羽赫と、バランスの良い尾赫)

    (私の羽赫では火力不足。しかしスピードはこちらが上だろう)

    (赫者同士での戦いは初めてだが…相手が甲赫じゃなくて良かった)

    (一定の距離を保ちつつ、羽赫の射撃で隙を作る。隙が出来たら空かさずブレードで…)

    タタラ「…」ブンッブンッ

    (あの大きさの赫子は危険過ぎる。しかし、あれにさえ当たらなければ…)

    芳村「さて、行こうか」シュ!

    芳村が猛スピードでタタラの周りを移動する

    タタラ「…」

    芳村「」シュタタタタ!!!!

    タタラ「…効かん」カカカカッ

    射撃を放つものの、タタラの鎧に全て弾かれる

    芳村「知っているさ」ビュッ

    芳村が射撃を止め、タタラに突っ込む

    タタラ「…」スッ

    芳村「ふんっ」ブンッ

    タタラ「…」ググッ

    両肩のブレードで攻撃を仕掛けるが、赫子で止められてしまう

    芳村「今だっっ」シュ!!

    タタラ(この後に及んで射撃だと?)

    しかし…

    タタラ「」グサッ!!

    タタラ「あぁ!?!?こいつ…っ目を!」

    芳村「君の赫子は巨大だが、攻撃の出処が分からなければ防げないだろう」

    タタラ「く、!!」

    芳村「さらばだ…」ブンッ

    ズバァァァァ!!!

    タタラ「…」

    芳村「…な…に?」ポタポタ

    芳村は何が起こったのか分からなかった。


    芳村「下……か…ら?」チラッ

    芳村「!!分離…持ち…か…ッ」ドサッ

    タタラ「流石に強かったぞ、芳村 功善」

    〜〜〜
  66. 69 : : 2016/05/02(月) 08:36:18
    タタラ強ええぇぇぇ!
  67. 70 : : 2016/05/02(月) 21:33:23
    ーーー

    ーー



    亜門「くそっ」ブンッ

    瓶兄弟「トロいぜっ!」ビュンビュン

    亜門は瓶兄弟のスピードについて行けていなかった

    (ドウジマでは重すぎるのか…?奴らに当てることができん)

    瓶(弟)「兄ィ、そろそろ決めよーぜ。あいつエモノがでけーだけだ。」

    瓶(兄)「そうだな。行くぞ」ダッ

    瓶兄弟「」シュバババババ

    亜門「くそっ、」ブンッ

    スカッ

    (ここまでか…!!)

    瓶兄弟は尾赫の赫子を出し、とどめを刺そうとする

    しかし…

    「」グォン!!!!

    瓶(兄)「!!誰だ貴

    ドギャャャャャャァァァァァ!!!

    瓶(兄)は何者かの赫子によって、
    押し潰された

    金木「…」

    そこに居たのは、ヤモリの元を離れた後、大量の血の匂いを嗅ぎつけた金木だった。

    亜門(だれ…だ?)

    瓶(弟)「てメェ良くも兄ィをッ!
    組織の喰種じゃねぇな!?」

    金木「守…る…」

    瓶(弟)「あ?」

    金木「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
    ビュン!!

    瓶(弟)「は、はや

    ブシャア!!

    亜門「瓶を2人共…」

    金木「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ブンッブン…ドガァァァァン!!

    亜門(何なんだあいつは…)

    亜門「何故俺を助けたッ」

    金木「皆僕がッ…僕がまもるぅぅぅぅぅ!!」ブォン!!

    亜門「なっ!!」サッ

    咄嗟にドウジマで金木の赫子を防ぐ。しかし…

    (甲赫のドウジマと奴の巨大な鱗赫では…)

    バキィィィ!!

    ドウジマは粉々に砕け散った。
    亜門は壁に叩きつけられる

    亜門「カハッ…」ドサッ

    金木「あははははははははは」タタタッ

    金木は亜門は死んだと判断し、走り去っていった

    (行ったか)

    (ドウジマがここまで粉々とは…)

    (それに、去り際に見えた奴の目)

    (髪の色は話とは違うが…)

    (間違いない、『隻眼の少年』だ)

    ーーー

    ーー



    什造「」ブシュ!ズシャ!

    モブ喰種「ぐはぁ」ドサッ

    什造「こんなのばっかじゃいつまで経ってもサソリちゃんのまんまです〜」

    「君…いい匂いがするね」

    什造「!」

    ヤモリ「金木を捕まえるまでは君で我慢するよ」ズズッ

    什造「やっと僕のくいんけが来ました〜」カチャ

    ーーー

    ーー



    ナキ「くそっ、うねうねずりぃぞ!」ブンッブンッ!

    真戸「ククッ、どうしたクズ!!」
    ビュンッ

    ナキは真戸の攻撃を全て避けていた。
    しかし、無駄な動きが多い為か、疲労の色が見え始める

    ナキ「くそっ、この野郎!」はぁはぁ

    真戸「足元ががら空きだァ!!」ビュ

    真戸はナキの隙を狙って、フエグチで右足を掴んだ

    真戸「くくくっ」ググッ…

    ナキ「うわ!」ズルズル

    遂にナキと真戸の距離は約2メートルの所まで近づいた。
    そして…

    真戸「終わりだクズッ」シュ!

    「グガァァァァァァ」ガシっ

    「グギィィィィィィ」ガシっ

    真戸「何!?!?」

    真戸のクインケは押さえつけられてしまう

    「グゴォォォォォォ」ググッ

    「アニギヲマモレェェェェェ」ググッ

    ナキ「ガギ…グゲ…お前ら…」

    真戸「くっ、邪魔だ!!!」

    ナキ「」ビュン

    ナキは赫子を真戸の目の前に突きつける

    ナキ「ザ・エンドだ」どやっ

    真戸「……」カチっ

    バサァ!!

    ナキ「何だァ!?」

    真戸「ククッ…あの夫婦は2体とも優秀だ」

    真戸が持っているのは、クインケ『フエグチ弐』である
    笛口リョーコの赫子から作られたクインケだ

    真戸「このクインケは守りにも最適だが…」

    真戸「攻撃にも使えるんだよっ!」グオッ

    大きく広がっていたクインケが急に閉じていく。ナキの体を押しつぶすつもりだ。

    ガギ・グゲ「アニギィィィィ!!」

    ナキ(ヤモリの神アニキ…ごめんな)

    ナキ(これ、死んじゃうやつだ)

    トゴッッッ!!バキバキ…

    真戸「な!?今度は何だ!!」ボロボロ

    フエグチ弐は完全に破壊されてしまっていた

    「「…」」

    〜〜〜

    その頃、アジトの外では…

    捜査官「建物から誰か出てくるぞっ!」ババッ

    シーン…

    コツ…コツ…

    嘉納「やあ、鳩の諸君」

    ??「…」

    丸手(喰種か?2人ともマスクは見た事ないな…)

    丸手「何者だッ」

    嘉納「さて…中にはあの3人を行かせたから、君は僕の護衛を頼むよ」

    ??「わかりました」スッ

    丸手「!ッ来るぞっ」

    〜〜〜

    真戸「なんだ…貴様らは」

    ナシロ「間に合ったみたいだね、クロナ」

    クロナ「うん。早く殺ろう、ナシロ」

    真戸「やってみろクズッ」ヒュン

    ズシャア!!

    シロ・クロ「…」

    真戸「ククッ…まずったな」ドサっ

    真戸「隻眼をこの手で葬るまでは…まだ…」

    シロ・クロ「…!」

    真戸「」

    ナシロ「…」

    クロナ「行こう、ナシロ」

    タタタタ

    ーーー

    ーー

  68. 71 : : 2016/05/03(火) 10:27:25
    きたい
  69. 72 : : 2016/05/04(水) 13:11:20
    期待
  70. 73 : : 2016/05/04(水) 15:48:15
    ーーー

    ーー



    四方「なんなんだコイツは…」

    ノロ「…」ズズズ

    ウタ「喰種の回復力を超えてるね。赫子の化け物かも」

    月山「どう調理すればいいんだい?」

    ノロ「…」

    四方「…赫子を出さない所為で赫包の位置が分からん」

    ウタ「ほんとに喰種なんだったら赫包さえ潰せばいいんだけどね」

    月山「なら、とにかく赫子を出されなければならないね」

    ノロ「…」

    「ガァァァァァァァァァァァァ!!」

    ドゴォォォン!!

    叫び声と共に部屋の壁が壊される。

    現れたのは…

    四方「…ケン…か?」

    金木「…ぁ」

    月山「リトル金木!何故ここに!?」

    金木「…」チラッ

    ノロ「…」

    金木は視界にノロの姿を捉えると、
    険しい顔になる

    ウタ「やめたほうがいいよ。あいつは攻撃してもすぐ治っちゃうから」

    金木「…」ズモモモモ…

    ノロ「!」

    四方「ケン!やめろっ」

    月山(いや…これは…)

    金木「ガァッ!!!!」ブォ!!

    ノロ「…!」グシャァ!

    金木の赫子を避けなかったノロは、腹から上の部分が弾け飛んでしまう

    ウタ「…凄いね」

    四方「なんてでかさの赫子だ…」

    四方「だが…」

    ズズズズズ…

    ノロ「…」

    月山「これでも回復するのか…」

    金木「グッ…!」ドサっ

    金木はこの3日間で1度も休めていない。その為、遂に意識を失ってしまった。

    四方「ケンっ!…!?」

    (なんだこの衣服の破れ方は)

    (それにこの髪…)

    ウタ「金木くん、休んでて」

    月山「君のおかげで、彼を倒せる」

    四方「…奴は尾赫だ」

    ノロ「…」ズモモモモ

    ノロは赫包の位置がばれたからか、
    ついに赫子を出現される

    月山「チャーミン・マウス。君は確かに強い。しかし」

    ウタ「3人がかりで弱点もばれたし」

    四方「…終わりだ」

    ノロ「…」

    四方「俺が奴の赫子を止める。ウタは月山を援護しろ」ダッ

    ウタ「りょーかい」ダッ

    月山「今度は外さないよ」ダッ

    3人は一斉に走り出す

    ノロ「…」ブンっ

    四方「!」ヒュン

    ガッ…シュタタタタタ

    四方は大きめの羽赫をノロの赫子に差し、動きを止めることに成功した

    ノロ「グッ…ギ」

    ウタ「えい」ドプ…ガシ

    ウタが後ろから胴体を貫く。
    そしてそのままノロの体をがっちりと掴んだ。

    月山「フィナーレだ…!」ブンッ

    ノロ「…」

    ガシィ!!

    タタラ「…そこまでだ」

    四方「…お前は」

    タタラ「芳村はアヤトに預けている。早く戻るぞ」

    (アヤトだと!?何故アオギリに…)

    ノロ「ギギ」

    タタラ「それに…奴が向かって来ているみたいだ。」

    四方「!」(まさか…)

    タタラとノロはその場から立ち去って行った

    その時、先程まで倒れていた金木が急に立ち上がった

    金木「ッ」ダッ!

    四方「待て!ケン!!」

    ーーー

    ーー



    アヤト「くそっ!!」ドサっ

    アヤトはCCGから、Sレート『ラビット』と呼ばれている。その強さは月山と互角だろう
    しかし、そんなアヤトの体は既にボロボロだった

    (予想外だ…SSレートの喰種にはまだ勝てねぇ)

    (まさか入見さんがいるとはな…)

    入見「アヤト君、店長は返して貰うわね。」タタッ…

    そう言って、入見はアジトから出て行った

    アヤト「糞っ」

    「…アヤト」

    アヤト「」びくっ

    タタラ「…何があった?」

    ノロ「…」

    アヤト「す、すみません。やられました」

    タタラ「鳩か?」

    アヤト「…『黒狗』です」

    タタラ「なら仕方ない。別にいいよ」

    アヤト「すみません、俺…」

    タタラ「…口調変わった?」

    アヤト「!!」

    タタラ「前までは『僕』だった気がするが」

    アヤト「…」

    タタラ「まぁいいけど」

    アヤト「…」

    (俺は…強くならないといけない)

    (親父は弱いから死んだ)

    (俺が弱いから親父を守れなかった)

    (俺はこの組織で強くなる…)

    (トーカは…俺が)

    アヤト「」ギュ


    「……」ザッ


    アヤト「!」

    タタラ「貴様は…さっきの」

    金木「…」

    ーーー

    ーー


  71. 74 : : 2016/05/08(日) 10:52:09
    ーーー

    ーー



    金木がタタラに追いついた頃、下の階では激しい戦闘が繰り広げられていた

    鯱「噴っ」ドゴッ

    (火力不足か)

    篠原「どらぁぁぁぁ」ブンッ

    鯱「くっ」スッ

    鯱は篠原達の攻撃を全て避け切っている。しかし

    鯱(体力が…)はぁはぁ

    黒磐「…そろそろじゃな」

    篠原「アラタを装備した特等2人を相手に、ここまでやれるとは…」

    黒磐「アラタの防御壁も段々崩れてきておる。急ぐぞ」

    篠原「あぁ」ダッ

    鯱「くっ」スッ

    鯱は篠原の攻撃をすれすれで躱した。

    黒磐「…」ブンッ

    鯱「!しまっ

    ドゴォ!!

    鯱「グハァ!!」バタッ!

    鯱は攻撃をモロに喰らい、倒れ込んでしまう。

    篠原「ハァハァ…長い戦いだった…」

    黒磐「うむ…」ハァハァ

    鯱「…」ぐぐっ

    篠原「あまり出没しない喰種だったから、危険度からしてSSレートだったが…」

    黒磐「実力はSSSでもおかしくないな」

    篠原「そうだね…」

    鯱(ここまでか…)


    ギャアァァァァァァァァァァ…


    篠原「叫び声…?近いな」

    グチャ…ドチャ…ブシュゥ…

    黒磐「!こっちに来るぞ!!」

    ドッゴォォォォォォン!!

    パラパラ…


    モブ捜査官「ぁ…特等…助け


    ブシュゥ!!


    ???「…」ガブガブ…グチャァ


    篠原「な、なんだ…こいつは」

    ーーー

    ーー



    入見「な、なんなの…これ」

    入見はアジトから脱出した直後、驚愕した

    アジトの外は捜査官が包囲している筈で、四方や入見は、1番警備が薄いアジトの裏側から脱出する手筈だったのだが…

    入見「外の鳩が…全滅?」

    〜〜〜

    その頃、アジトからかなり離れた場所にその2人は居た

    嘉納「流石だね」

    ??「…」

    嘉納「やはり僕の実験の最高傑作は、クロナやナシロでも、金木くんでもない」

    ??「…光栄ですね、それは」

    嘉納「とは言っても、アレの出来も中々のものだ」

    ??「芳村ベース『オウル』ですか?」

    嘉納「ああ。君に次ぐ出来だよ。彼は」

    ーーー

    ーー



    鯱「あの童は…」

    オウル「ウマウマ」ゴクン…

    オウル「」くるっ

    オウルは篠原と黒磐、鯱の存在に気付き、振り返った

    篠原「!?!?お前…」

    (滝沢か…!?)

    オウル「あれぇ?とくとうじゃないですかぁ」

    篠原「お前、やはりッ」

    オウル「しのはらとくとぉ」








    オウル「じゃむくれ」ドヒュッ!!










    バキバキ…!!

    篠原「ゴハァッッ!!!」

    (アラタが…!!しかも尋常じゃない速さだッ)

    ドッゴォォォォォォン!!

    篠原「」ガクッ

    黒磐「篠原っ!」

    オウル「よえええぇぇぇぇ」バギィ

    黒磐「ケハッ」

    バキバキ…ドゴォォォォン!

    オウルは篠原を一撃で気絶させ、
    黒磐を上階まで吹き飛ばした。

    〜〜〜

    ドゴォォォォン!!

    金木「!?!?」

    アヤト「なんだ!?下から何か…」

    タタラ「…?」

    パラパラ…

    黒磐「」

    そこには、気絶した黒磐と…

    オウル「よぇよぇじゃねぇかぁ」

    金木「…」

    (なんだ…あいつ)

    タタラ「オウルか」

    アヤト(…誰だ?)

    オウル「おぉ?タタラかァ」

    アヤト「お前ッ!誰に向かって

    タタラ「いい、アヤト」

    アヤト「!」

    金木「おい、お前ッ」

    タタラ「?」

    金木「店長は何処だッ!!」

    タタラ「ああ、奴なら奪われたよ。」

    金木「!(そういえば入見さんが居なかったな…)」

    オウル「おい」

    金木「…?」

    オウル「お前、カネキケンか?そうだろ?」

    オウル「匂うぜェ」

    金木「…だったらなんだ?」

    タタラ「おい、やめ

    オウル「俺に…」ヒュン

    金木「!?消えーーー

    オウル「殺させろ」ドガァ!!

    金木「がふぉァ!?」ボコォォォン!!

    金木はアジトの外まで殴り飛ばされてしまう

    金木「ガハッ…く…」ゲホっ、ゲホ…

    オウル「おいおい、しっかりしろよぉ」

    ーーー

    ーー


  72. 75 : : 2016/05/08(日) 10:55:35
    ーーー

    ーー



    亜門「くっ、誰か来ないのか」

    亜門は金木から受けた攻撃により足の骨が折れてしまい、立つ事ができなかった

    (糞っ、アジトが崩れ始めている!
    早く出ないと…)

    ??「…大丈夫か?」

    亜門「!!あ、有馬特等!何故ここに…」

    有馬「ここから連れ出せ」

    「「「はい!!」」」

    ーーー

    ーー



    什造「っ」ハァ…ハァ

    ヤモリ「中々面白い戦い方をするね、君。正直ここまで時間が掛かるとは思わなかった」

    什造「…これは…まずいですね…」

    什造はヤモリの赫子をモロに受け、左腕の骨が折れていた。

    什造「…」

    ヤモリ「さて、そろそろお終いにしよう」ズズッ…グオっ!!



    ブシュゥ…!!



    什造「………?」

    ヤモリの攻撃は什造に当たる事はなかった

    ボトボト…

    ヤモリ「……あ?俺の赫子と右腕…」

    法寺「間に合いましたか」シュゥゥゥ

    平子「…」チャキ

    法寺「下がってなさい、鈴屋くん」

    什造「はいです」

    ヤモリ「てめぇらぁぁぁぁぁァァァ」
    バキバキ…

    ヤモリの体を赫子が覆っていく

    法寺「半赫者ですか…彼を思い出します」

    平子「…」

    ヤモリ「シネェェェェェ!」ヒュン

    平子「」キィィィン!!

    ヤモリ「何!?」

    法寺「…」ドンッ!ドンッ!

    ヤモリ「ごヘァ!オゴォ!!」ボシュ、グチャ!!

    ??「それくらいにしてあげてくれない?」スタッ

    法寺「!?誰です?」

    平子(あれは…レート不明、
    『エト』か)

    エト「私だけじゃないよ」

    スタスタ

    タタラ「法寺か…」ギリッ

    ノロ「…」

    鯱「…」

    法寺「!あなたは…」

    ナキ「アニギィィィィィ」グスッ

    平子「Sレート『ナキ』、SSレート『鯱』、SSレート『ノロ』、SSレート〜「タタラ」か」

    法寺「まずいですね…」

    什造「…」

    タタラ「安心しろ、今お前達に構っている暇はない」スタスタ…

    ザッ、ザッ…

    平子「行ったようですね」

    法寺「…正直助かりました」

    ーーー

    ーー



    金木「エグァ!!オグッ!ヒィアグッ!!グホェッッ」

    ドガッ、ドスッ、ブシュァ、ドプッ

    圧倒的な力の差を前に、金木は既に戦意を失っていた

    オウル「がっかりだぜぇ?…コイツが俺と同じとか、ありえねェ」

    金木「ぼ…が…」

    オウル「あ?」

    金木「ぼくが…守らない…と」

    オウル「…くひ」

    「面白いこと言うなァ、カネキケン」

    「よぇぇぇぇ奴には何も守れねェよ!!!」

    ドシャ!!

    オウルはそう言って金木の右腕を握りつぶした

    金木「うがぁぁぁぁぁぁ!!!」

    ガクっ

    ??「…」

    オウル「…なんだてメェら」

    四方「…ケンを返せ」

    オウル「いいぜ、飽きたし。殺す価値もねぇ」ポイっ

    金木「…ぁ」

    ウタ「っと」ガシっ

    オウル「…じゃあな」くるっ

    オウル「!!」

    タタラ「…行くぞ」

    鯱(あれは…例の…)

    金木「…」

    エト「…ねぇ、金木君」

    (何で名前を…?)

    エト「『アオギリ』に来なよ。歓迎するよ。」

    四方「!?」

    金木「な…で……」

    エト「行こう、皆」

    スタスタ

    フワァ

    (!!この匂いは…)

    四方「…俺たちも行くぞ、ウタ」

    ウタ「あれ?そういえば月山君は?」

    四方「…ケンがやられているのを見て気絶した。」

    ウタ「…置いていこうか」

    〜〜〜

    その後、アジトには0番隊が増援に来た
    ことで、残っていた喰種は全滅。

    しかし、確認された喰種の死体の数から考えると、『樹』のアジトは他にも存在する模様である。

    更に、本作戦で特等捜査官3名が重傷を負い、真戸上等捜査官が殉職。
    CCG側はかなりの痛手を負ってしまった。

    〜〜〜
  73. 76 : : 2016/05/09(月) 17:22:51
    期待
  74. 77 : : 2016/05/09(月) 18:02:59
    月山死ぬんじゃねww
  75. 78 : : 2016/05/18(水) 16:45:56
    期待!
  76. 79 : : 2016/05/20(金) 19:30:23
    期待
  77. 80 : : 2016/05/23(月) 00:32:55
    ーーー

    ーー



    作戦から数日後
    篠原は真戸の墓に訪れていた

    篠原「呉緒…」

    丸手「篠原、ここに居たのか。病院に居なくていいのか?」

    篠原「手術は終わったからな、ちょっとくらい大丈夫さ。それで、会議は?」

    丸手「さっき終わった所だ」

    篠原「真戸を殺った奴は分かったのか?」

    丸手「それなんだが…」

    篠原「…」

    丸手「赫子痕が『隻眼の少年』と殆ど一致した」

    篠原「!!何故あの場に奴が…」

    丸手「しかし、恐らく真戸を殺ったのは奴じゃない」

    篠原「…どういうことなんだ?」

    丸手「赫子痕の大きさが、お前の時より明らかに小さい。『隻眼の少年』のはもっとデカかった」

    篠原「じゃあ、一体何者なんだ?」

    丸手「そして更に調査を進めた結果、真戸を殺した喰種と『大喰い』の赫子痕が一致したんだ」

    篠原「!!」

    丸手「赫子痕の大きさから考えて、今回真戸を殺した喰種は奴ではなく、『大喰い』で間違いないだろう」

    篠原「『隻眼の少年』と『大喰い』は何かしらの関係があるのか…?」

    丸手「身内なのかもしれぇな。赤の他人でこんな事はありえねえ」

    篠原「そうか…」

    丸手「それにしても、アオギリの樹…」

    「タタラ、ノロ、ジェイソン、鯱…どいつも厄介だ」

    「それに加え、最近は身を潜めていた『大喰い』…鯱と戦った後とはいえ、お前が太刀打ちできなかった相手『オウル』」

    「正直ヤバいぞ。有馬の奴が来なかったら全滅だった」

    篠原「オウル…か」

    丸手「どうした?」

    篠原「…いや、何でもない」

    篠原「呉緒の分もこれから働かないとね」

    丸手「あ、そーいやお前の次のパートナーだが…」

    丸手「真戸の娘だ」

    篠原「!」

    丸手「じゃーな。アオギリの件で忙しいんだ、俺は」

    篠原「ああ」

    (呉緒の娘…か)

    「篠原特等!」

    丸手が去った後、篠原は1人の青年に声をかけられた

    篠原「亜門!この前は大活躍だったらしいね」

    亜門「いえ、自分はまだまだです。今回の作戦でも…」

    篠原「なあに言ってんだ。今回の作戦での駆逐数、トップはお前だぞ。亜門『上等』」

    亜門「…しかし

    篠原「お前はもう教わる側じゃないんだ。しっかりしろ」

    亜門「!はい!!」

    篠原「で、お前の相方は決まったの?」

    亜門「それが…」

    亜門「局長から、『お前にはいずれ、ある部隊を率いてもらうつもりだから、その時まで単独で行動をしろ』と言われまして」

    篠原「部隊?そんな話聞いたことないな」

    亜門「確か、部隊の名は…」

    「『クインクス』」

    ーーー

    ーー


  78. 81 : : 2016/05/23(月) 00:35:19
    ーーー

    ーー



    20区:あんていく

    「う…ん…?」パチっ

    ヒナミ「!!」

    ヒナミ「皆んな!お兄ちゃんがっ

    ドタドタ…

    トーカ「ヒナ!!本当!?」ガチャ

    金木「あ、おはよう」

    トーカ「っおはようじゃないよ!!」

    ヒナミ「お兄ちゃん3日間もめをさまさなかったんだよ!?」ぐすっ

    金木「ちょ、泣かないで…」

    トーカ「…」ぐす

    金木「」オロオロ

    「…なに起きて早々女の子泣かせてるのよ」

    金木「入見さん!?これは違

    入見「下に来なさい。あなたが起きるのを待ってるわよ」

    金木「…えっと」

    入見「店長」

    金木「!」

    (そうだ、確かヤモリに捕まって、それから…)

    金木「…そっか。店長、助かったんですね」

    入見「早く行ってあげなさい。心配してたわよ」

    金木「…はい」スタスタ

    入見「…」

    ーーー

    ーー



    金木「お久しぶりです店長。それに四方さんも。」

    四方「…起きたのか」

    芳村「金木君、久し振りだね」

    金木「すみません。3日も待たせてしまって…」

    芳村「いいや、私も昨日目が覚めたばかりだからね」

    芳村「礼なら四方くんやトーカちゃんたちに言ってあげなさい。看病してくれてたみたいだよ」

    四方「…俺はトーカの世話をしてただけだ」

    金木「ありがとうございます。四方さん」

    四方「…ああ」

    芳村「…四方君から話は聞いたよ」

    金木「!」

    芳村「何故君があの場に居たのか、教えてくれないかい?」

    金木「それは…」

    四方「…誤魔化しは効かない。自分の姿を見てみろ」スッ

    四方に渡された鏡を見た金木は驚愕した

    金木「え…」

    (髪の色が…)

    芳村「精神的ストレス。それもよっぽどのものでなければそんな風にはならない」

    芳村達に心配をかけたくないと思っていた金木だが、隠し通せないと判断した為に全て話すことにした

    金木「…僕のことを話す代わりに、僕にも教えて下さい」

    四方「…何をだ」

    金木「『アオギリの樹』について」

    芳村「…分かった」

    ーーー

    ーー



    芳村「そうか…それは辛かったね」

    金木はこの3日間で自らの身に起こった出来事を全て話した。
    話を聞いた芳村と四方は驚きを隠せないでいた。
    この年齢の子供が両親を失い、人間の頃の友人も失う。どれ程辛いかは想像できないだろう。しかし金木は話の最中、一度も辛そうな顔を見せなかった

    芳村(感情を押し殺しでもしなければ壊れてしまうのだろう…)

    金木「これで僕の話は終わりです。次は僕の質問に答えて貰えますか?」

    芳村「何でも言ってくれ。知っていることは全て話そう」

    金木「では2つだけ」

    「1つ目は、奴らの目的です」

    芳村「目的か…誰のことかは分からないが、『嘘つきを見つける』ことらしいよ」

    金木「嘘つき…ですか。」

    芳村「2つ目の内容は?」

    金木「包帯の喰種についてです」

    芳村「!(エトか…)」

    芳村「彼女の名はエト…私の娘だ」

    金木「!?店長の…」

    芳村「何故彼女のことを聞くんだい?」

    金木「それは…」

    金木はエトが去り際に言っていた言葉を思い出していた

    四方「…樹に入る気か?」

    金木「!」

    芳村「!?」

    四方「やめておけ」

    金木「僕は…弱い」

    「だから誰も守れない…そんなのはもう嫌なんだ」

    芳村「確かにアオギリに行けば強くなれるだろう」

    芳村「しかしそれ以上に危険すぎる。君を生かしておく保証なんてどこにもない」

    金木「でももう、何もできないのは…」

    四方「…俺が面倒を見てやる」

    金木「!四方さんが…」

    四方「不満か?」

    芳村「金木くん、四方くんの実力はあの『13区のジェイソン』よりも上だよ」

    (ヤモリより強い!?!?)

    四方「…お前の赫子・再生能力は異常だ。動きは素人そのものだが、鍛えればジェイソンや俺よりも強くなれる」

    金木「僕が…ヤモリを…」グッ

    金木「四方さん、お願いします。僕に闘いを教えて下さい」

    四方「ああ」

    芳村「ありがとう、四方くん」

    四方「いえ、いいんですよ」

    四方(…それにしても)

    四方は金木とオウルの戦いを思い出していた。

    (あの喰種による攻撃は確実にケンの胴体を貫いていた…)

    (腰から腹辺りまで殆ど抉り取られていたはずだ)

    (幾らケンの再生能力が高くても…)

    四方「ケン…お前、鱗赫なんだよな?」

    金木「?そうですよ?」

    四方「…」

    (鱗赫の喰種の赫包の位置は腰辺り…どういうことだ…?)

    ーーー

    ーー

  79. 82 : : 2016/05/23(月) 13:46:02
    期待
  80. 83 : : 2016/05/23(月) 18:01:13
    ちょっとだけ投稿。
    夜にも投稿すると思う。
  81. 84 : : 2016/05/23(月) 18:01:28
    ーーー

    ーー



    ?区

    CCGに大きな傷跡を残した喰種組織
    『アオギリの樹』はアジトを移していた。

    エト「嘉納先生、ジジイはいいの?」

    嘉納「ああエトさん、いいんですよアレは」

    エト「ふぅーん。どうして?」

    ??「効率が悪かったんですよ。あれじゃ被験体がどれだけ居ても足りませんから」

    エトの問いに答えたのは嘉納の隣に居た男だった。

    エト「…お前には聞いてない」

    ??「酷いなぁ」

    エト「第一お前は信用できない…何者なんだ」

    嘉納「彼は僕の護衛。それ以外の何者でもないですよ」

    ??「そーゆーことですよ、おチビちゃん」

    エト「黙れ…わ

    嘉納「すみませんエトさん。それ位にしてやってください」

    エト「…チッ」スタスタ

    エトがその場から去った後、嘉納の隣の男が嘉納に対して話しかける

    ??「それにしても先生。SSSレート『不屈の梟』がベースの成功体『オウル』…彼は何故あの子を殺さなかったのですか?」

    嘉納「さあね…彼は第4の成功体にして1番思考が読めないから…」

    ??「ん…?第4…?」

    嘉納「ああ。君に、シロ・クロ、そして彼」

    ??「あの子は成功体じゃないんですか…カネキケン君。幾らオウルよりも弱くても、あの双子に劣ってるとは思いませんよ?」

    嘉納「そうだね…確かにあの子は強い。オウルにも劣らない可能性はある」

    嘉納「でもあの子は僕の実験の成功体じゃないんだよ」

    ??「どういうことです?」

    嘉納「リゼちゃんの赫包移植…全てが予想通りに進んだ訳ではないんだよ」

    嘉納「1つだけ想定外のことがあったんだ…手術自体には支障はなかったけどね」

    ??「…」

    嘉納「私も困惑したよ…何せ人間の体に赫包があったんだからね」

    ??「!?そんな馬鹿なっ」

    嘉納「金木君の体の謎…その解決の糸口となる可能性のある人物を見つけたんだ」

    嘉納「君にその人物から情報を探ってきて欲しいんだ」

    ??「えー!また仕事ですか!?」

    嘉納「君にしかできないんだよ」

    嘉納「対象はCCGの死神『有馬貴将』だ」

    嘉納「任せたよ、旧多」

    旧多「りょーかいでーす」

    ーーー

    ーー

  82. 85 : : 2016/05/23(月) 23:28:19
    な、なんやて!?
    期待!
  83. 86 : : 2016/05/24(火) 01:37:37
    期待
  84. 87 : : 2016/05/24(火) 06:56:48
    期待
  85. 88 : : 2016/06/05(日) 08:48:24
    今日投稿するかも…
  86. 89 : : 2016/06/07(火) 02:30:30
    期待です!
    頑張って
  87. 90 : : 2016/06/12(日) 18:24:21
    いつから投稿するんですか?
  88. 91 : : 2016/06/14(火) 18:59:20
    期待
  89. 92 : : 2016/06/15(水) 19:40:05
    期待
  90. 93 : : 2016/06/16(木) 18:45:23
    期待
  91. 94 : : 2016/06/17(金) 17:45:29
    今日初めて見させて頂きましたがものすごく面白いですね!
    これからも頑張ってください!
    期待してますー!
  92. 95 : : 2016/06/17(金) 23:36:21
    期待ですな
  93. 96 : : 2016/06/17(金) 23:37:18
    ストーリーが上手いですね
  94. 97 : : 2016/06/17(金) 23:38:16
    人間に赫包って面白い
  95. 98 : : 2016/06/18(土) 18:27:57
    期待─
  96. 99 : : 2016/06/23(木) 23:24:01
    期待期待。
  97. 100 : : 2016/06/26(日) 12:48:14
    期待
  98. 101 : : 2016/07/03(日) 16:29:23
    期待!!!
  99. 102 : : 2016/07/09(土) 15:02:39
    期待
  100. 103 : : 2016/07/10(日) 22:55:22
    期待作
  101. 104 : : 2016/07/13(水) 16:48:45
    期待ンゴwwww
  102. 105 : : 2016/07/21(木) 18:38:35
    期待
  103. 106 : : 2016/08/11(木) 10:13:18
    \( 'ω')/ウオオオオオアアアーーーッ!
  104. 107 : : 2016/08/13(土) 16:31:18
    まだですかい?
  105. 108 : : 2016/08/14(日) 11:01:37
    生存報告しなくてすみません(土下座)。
    短いかもですが投稿します
  106. 109 : : 2016/08/14(日) 11:04:54
    ーーー

    ーー



    瓜江「喰種捜査官です」

    「なぜ」

    「お菓子を作ったなどと【嘘】をつくんですか?」

    瓜江 久生(うりえ くき)
    二等捜査官
    クインクス班の班長である。
    赫子は甲赫。

    瓜江「僕 ヒトより鼻が利くんで
    軽く洗ったぐらいじゃ分かりますよ」

    「血の匂い」

    タクシーの運転手はトンネルの中にも関わらず、大きくハンドルを左に切った

    キィィィィ…

    ガァァァァン!!

    喰種「…美味しそうな匂いがしますねぇ」

    「捜査官のお客さん」

    瓜江は壁にぶつかる直前にタクシーから飛び出した為に、怪我を負うことは無かった。

    瓜江「…(こいつがトルソーか?)」

    喰種「ヒヒっ」ズズッ…

    体内から赤黒い爪のようなものを出す喰種。

    (赫子か…厄介だな)

    (…!)ぴくっ

    瓜江「…余計なことを」

    パパパパパンッ!!

    喰種「!?いてぇッ」

    不知「うーりーえーくん」

    不知 吟士(しらず ぎんし)

    三等捜査官
    クインクス班の1人。
    赫子は羽赫である

    不知「あれ?クインケどしたの?忘れたの?」

    瓜江「必要ない(邪魔なのが来た…)」

    不知「頼むよ班長ォ」ケケ

    喰種「なんだコイツは…!?さっきの攻撃…【箱持ち】じゃないのか!?」

    喰種「(ええい、しるか!!)」ブンッ

    不知「!?危ね

    瓜江「下がっていろ(邪魔だ)」キィン!

    喰種「な…赫子だと!?それにその目…ッ」

    瓜江「俺たちクインクスは…」

    「お前らの能力を使う(赫子で戦う)」

    ズプッ…

    喰種「か…は ぁ」

    ドサッ




    六月「瓜江くん!不知くん!」タタッ

    六月 透(むつき とおる)
    三等捜査官
    赫子は尾赫だが、赫子を出すことが出来ない為、クインケで戦う。

    六月「もう!単独で動くなって先生がいつも…」

    不知「半分…いや3分の2は俺の手柄だな」ドヤァ

    瓜江「不知三等は何もしていないだろう(煩わしい)」

    不知「あ?」

    六月「もう…」ハァ

    六月「それで、この喰種は…」

    瓜江「トルソーではない。トルソーはAレートの喰種…こいつは精々B+だ」

    六月「そっか…」

    ?「えーっとお前ら」

    「「「!?!?」」」
  107. 110 : : 2016/08/14(日) 11:05:39
    クインクス達が声がした後ろを振り返ると、蛇のようなマスクをつけた喰種が1人、立っていた

    不知「…ッ」

    (この雰囲気…ただモンじゃねぇ…)

    六月「ぁ…」ゾクっ

    瓜江「資料で見たことがある…」

    「S〜レート、オロチ…」ニヤッ

    瓜江は喜んでいた。
    Sレートを駆逐する…それは捜査官の中でも上等以上でなければかなり厳しいことである。
    個人の駆逐能力がSレート相当と認められた捜査官は【白単翼章】をとれる可能性もある。

    オロチ「あー、俺のこと知ってんの?じゃあ話は早いわ」

    不知「…?」

    オロチ「トルソーの情報知ってんだろ?寄越せよ」

    瓜江「…」ダッ

    不知「オイっ、正気かよ!!」

    瓜江「死ねッッ(昇進ッ)」シュ!!

    瓜江は右腕の赫子で攻撃を仕掛ける…が

    オロチ「ッハ!!」ニヤッ

    バギィィィン!!

    瓜江「なッ…赫子が一撃で壊れるだと!?(馬鹿なっ)」ボロッ

    オロチ「んだそりゃ。所詮紛いもんだな」ズズッ…ブゥン!!

    ズプッ…ズシャァ!!

    瓜江「ぐ…ぉ」ドサッ

    不知「ウリ!!」ダッ

    オロチ「仲間想いなこった」

    「でも俺、アオギリと捜査官には容赦しねぇから」シュっ

    バギィッッ

    オロチは凄まじい速さで不知の腹を蹴り上げた

    不知「ぉ…ぅぷ」ドサッ

    六月「ぁ…ぁあ」

    オロチ「オイオイただの蹴りだぜぇ!!」ケラケラ

    オロチ「あと1人…」くるっ

    六月「…ッ」びくっ!!

    (瓜江くんと不知くんがやられた)

    (戦わないと)

    (戦わないと死ぬ)

    (出てくれ赫子ッ出ろッ出ろッ…)

    オロチ「んだお前。赫子出せなねえのか?…ハッ」

    六月「!!(気づかれたッ)」

    オロチ「紛いモンにもなりきれねぇとはなァ」

    オロチ「死んどけ」ブンッ

    六月は死を覚悟し、目を閉じた。

    (あぁ…もう少し生きたかったなぁ…)

    六月「…?」

    いつまで経っても攻撃が来ない

    六月「(なんで…ぁ)」パチっ

    オロチ「新手かよ…めんどくせぇ」グッ…

    ?「大丈夫かっ!透っ!!」ググッ

    六月「先生!!」

    亜門「無事なようだなッ他の皆んなは!?」

    六月「不知くんは意識を失ってるだけだと思います!瓜江くんもそろそろ回復するかと…」

    瓜江「くっ…(亜門上等か…)」

    オロチ「おしゃべりとは随分と余裕じゃねぇかっ!」グオッ

    亜門「っ!?なんて力だっ」ドガァン!

    亜門はオロチの力に押し負け、壁に叩きつけられてしまう。

    六月「先生…っ」

    亜門「くっ…(俺が力負けするか…ならばっ)」ググっ

    バキッ

    オロチ「なるぼどな…力で勝てねえ時には2つに分解できる仕組みか…」

    亜門「S〜レート、オロチ…Sレート以上との闘いは久し振りだが」

    (あの時を思いだすな…2年前のあの日を)

    亜門「悪いが勝たして貰おう」カチッ

    オロチ「!?!?(なんだあの装備…黒い…鎧?)」

    亜門「」シュ!

    オロチ「!?(消え…

    ドガァァァァン!!

    オロチ「ぐぼぁ!?!?」

    (目で追えねぇ!!ヤベェなこりゃ)

    亜門「ぬぅぁぁぁあああ」ドゴォォォ!

    オロチ「グブおぇァ…何て野郎だよ…特等とは殺り合うつもりなんてねぇ…」ダダッ…タンッ!

    オロチは亜門には勝てないと踏んだのか、屋根をつたって逃げて行った

    亜門「…逃げられたか…」カチッ

    ーーー

    ーー

  108. 111 : : 2016/08/14(日) 11:06:13
    ーーー

    ーー



    亜門家

    亜門「それで、何か言いたいことはあるか」

    不知「すんません」

    瓜江「…すみませんでした()」

    六月「あはは、だから言ったのに…」

    (アラタ装備しながら怒ると迫力あるなぁ)

    ?「…ナンデサイコマデ正座

    亜門「…」カチッ

    才子「」

    米林 才子(よねばやし さいこ)
    三等捜査官
    赫子は鱗赫である。
    亜門に怒られている理由は、いつも家に居て仕事をしないからである
    最近は少し肥満気味。

    亜門「全く、Sレート相手に突っ込むとは…考えられん」

    不知「スンマセン…でもよアモッさん」

    亜門「なんだ」

    不知「喰種相手に逃げたらダメなんだろ?いつもアモッさんが

    亜門「逃げるのと応援を待つのは別だ。」

    不知「」

    亜門「それにチームで行動しなければ勝てない喰種もいるだろう」

    「【オウル】、【タタラ】。」

    亜門「それに…隻眼」

    瓜江「【隻眼の梟】ですか(上等ならオウルやタタラとも単独で問題ないと思うが)。」

    六月「SSSレート【隻眼の梟】ですね…あれと戦うことを想定するなんて、やっぱり先生は凄いなぁ」

    亜門「ああ、それもそうだか俺が言っているのは、少年の方だ…今は【白髪の少年】だったか」

    不知「あ、確かアモッさん2年前負けたんだよな」

    瓜江「S〜レート【白髪の少年】。単独で行動し、喰種を喰らう危険な喰種ですね」

    六月「しかも共喰いしてる所を襲おうとした捜査官は皆んな返り討ち。この前なんてあの上西上等がやられたんですよね…。怖いなぁ」

    亜門「…あぁ。」

    ーーー

    ーー

  109. 112 : : 2016/08/15(月) 09:11:46
    久々の更新!
  110. 113 : : 2016/08/16(火) 15:25:06
    期待
  111. 114 : : 2016/08/16(火) 21:31:41
    きたい
  112. 115 : : 2016/08/17(水) 19:40:56
    おぉ期待
  113. 116 : : 2016/08/27(土) 22:20:57
    きたい
  114. 117 : : 2016/10/20(木) 13:27:29
    待機
  115. 121 : : 2016/12/19(月) 10:42:53
    期待!
  116. 125 : : 2017/02/08(水) 05:32:05
    かなり間空いてしまいましたが、需要があるなら続けようと思います。
  117. 126 : : 2017/02/10(金) 15:54:05
    タイトル変更しました。
  118. 127 : : 2017/04/02(日) 16:25:12
    期待
  119. 128 : : 2017/05/22(月) 00:13:00
    すごく面白いです。
    期待しています頑張って下さい。
  120. 129 : : 2017/06/05(月) 16:16:39
    期待ですー( ^ω^ )
  121. 130 : : 2017/07/22(土) 12:49:15
    期待でーす
    ( ´Д` *)
  122. 131 : : 2018/09/23(日) 13:16:39
    はやくはやくはやくハヤクハヤクハヤクハやく羽辞喰羽辞喰羽辞喰
    かーけぇー!!
  123. 132 : : 2018/09/23(日) 17:50:22
    黙ってろ♪ コロスゾ(威圧)
  124. 133 : : 2018/09/24(月) 00:48:10
    ・・・・・すいません・・・でした(泣)
  125. 134 : : 2018/09/25(火) 11:19:02
    期待
  126. 135 : : 2018/12/31(月) 14:51:30
    放置という名の放置。放置すんならスレ立てんな。邪魔。

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puding

いろはす

@puding

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