このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品はオリジナルキャラクターを含みます。
この作品は執筆を終了しています。
世界に絶望した少女と世界の終わりを見守る少年
-
- 1 : 2015/12/05(土) 14:44:08 :
- ども!モモみっちゃんというものです!
今回は、深陽(みはる)という少年と世界に絶望した茅根希望(かやねひかり)という少女、希望のクラスの学級委員の少女、菊川純恋子(きくがわすみれ)という少年少女達話を書きたいと思います。
個人的に時間が無いので色々はぶかせて頂きますが宜しくお願いします。
最後まで読んで頂いたら嬉しいです。
では始めます!
-
- 2 : 2015/12/05(土) 14:46:15 :
- 私の感覚は幼い頃から他の人より少しズレていた。
世の中はクズだらけだ。
クズがクズを育て、そのクズがクズを作っていく。
毎日毎日、同じ事を続け、愛想を振りまき、やがて腐敗してゆく…
なんてシンプルで分かりやすい世界なのだろうか。
こんな世界に、自分がいるのが恥ずかしくて、恥ずかしくてたまらない。
なんど自分を傷つけても、人を傷つけても、どうしても生きて感覚がない。
こんな世界、本当に生きているのだろうか。
本当に存在するのだろうか?
こんな世界どうしてやろうか。
壊してやりたい。
どうやったら壊してやれるだろうか?
未来に行けたら?
過去に行けたら?
権力を持てたら?
魔法使いに慣れたら?
-
- 3 : 2015/12/05(土) 18:35:08 :
-
8月中旬。夏休みが半分過ぎた頃。
私はパーカーを着て外をを歩く。
そのおかげで、立ち行く人々は私のことを、チラチラ見て行く。
鬱陶しい。
夏休みに外に出るのだなんて、塾以外始めてだ。
今年は兄が大学受験なので家族旅行に行っていない。
それに遊ぶ相手がいないからである。
それにしても、長袖はきつい。
この時期に長袖着る事自体間違っているのだ。
では、私はなぜ薄パーカーを来ているのだろうか。
いや、そもそも私がこのまっ昼間から外にいること自体間違っているのだ。
きっとそうだ。
では何故こんなまっ昼間から、私は外に居るのだろうか。
正解は「自分でもよく分からない。」
そう答えを出すのが良いだろう。
流石に、この真夏の暑さに耐えきれず、周りを見渡し自動販売機を探す。
だが、見当たらない。
喫茶店でも探してみるか。
少し歩いたところにお洒落なカフェがあるのに気が付く。
私は、走ってカフェに向かう。
カフェの前に立った私は、何かに気が付く。
なんだか不思議な感じがする。
だが、今はそんなことよりもこの暑さのほうが問題だ。
-
- 4 : 2015/12/05(土) 18:38:51 :
-
そう自分に言い切り、ドアを開ける。
すると、普通のカフェとは違う構造になっていた。
天井と壁、床は何処まで続いているのか分からず、中に入っていいのかもわからない。
暑さに負け、幻覚を見ているのか。
流石にやばいと思い、外に出ようとするが、いつの間にかドアがなくなっている。
ましてや、"元からドアがなかったのではないか"と思わせるぐらいだ。
あたりを見渡すと、さっきまではいなかったはずの少年がいる。
高校生ぐらいで、深く帽子をかぶっている。
私が気が付いたことを知っただろう少年は、口を開き始める。
「ここに入って来れましたか。」
いきなり何を言い出すのだろう。
普通にドアあったんですけど。
「凄い警戒されてますね」
しないほうがおかしいわ。
「まぁ、ここに入れたってことは、貴女にチカラがあるという意味ですから。」
「ち…から…?」
「お、やっと警戒とりました?」
「っ!」
しまった。
思わず反応してしまった。
すると少年は私に近づいてくる。
私は後ずさりしようとする。
ドンッ
後ろになかったはずの壁にぶつかる。
何故だ。
後ろに壁なんて…
「あれ〜?後ろになかったはずの壁がありますね〜」
少しずつ近づいてくる少年は、ニヤニヤしながらこっちに向かってくる。
コイツ…絶対何か知ってる…!
-
- 5 : 2015/12/05(土) 18:41:03 :
-
「ちょっと、説明してくれない?」
「どの説明ですか?」
「分かってるでしょ…?」
「あぁ、この空間のことですか?」
「そうよ」
「この空間は僕がつくった、架空の世界です。」
つくった…?
架空の世界…?
「この空間は魔力を持った者しか入れないのです。」
「ということは、私の中には魔力が存在する」
「ピンポンピンポン正解でーす!」
意味が分からない。
「自分の中に魔力があったとして、なんでいままでその魔力は使われなかったの…?」
「それは私の元に会いに来なかったからです。」
「えっ…?」
「私は、魔法使いではありません。魔使いです。」
「魔使いですか?」
「はい。世界の種子と言ってもいいでしょう。」
「世界のしゅ、種子!?」
「はい。僕は世界がはじまったときから存在します。」
「じゃあ、この世の魔使いは全員…」
「勝手に魔使い増やさない出くださいよ〜」
「この世に魔使いは1人しか存在しません。」
「じゃあ、今まで何兆年も生きてきたってことか。」
「思いっきり他人事ですね。」
「そりゃ、他人事ですから。」
-
- 6 : 2015/12/05(土) 19:28:31 :
-
「世の中には、魔使い…こと僕と魔法使いという者達が存在します。」
「魔使いと魔法使いはどう違うのですか?」
「魔使いは死にませんが、魔法使いは普通に死にます。」
「普通に社会で生活してる感じですか?」
「そういうことですね。」
「で、なんで私は魔法使いなんですか?」
「さぁ?」
しらないのかよ。
「魔力を持った者は私のところに来ないと魔力は発動しません。」
さっき聞きましたけど…
「ということは、貴女の一族の中に私のに会わなかった者がいる、ということですね。」
「ふーん。…ってことは、私のは魔法使いってことですね?」
「そういうことです。」
ってことは、なんでも出来るってことか…!
「ここから出してもらえませんか?」
「後ろに扉、ありますよ?」
いつの間に…
これも魔法なんだろうな
「ではでは〜」
-
- 7 : 2015/12/06(日) 15:36:13 :
魔使いの少年と別れ、家に帰った私は魔法の練習に励んでいた。
魔法を使うのは意外と難しい。
でも、なれてくると、考えるだけで物を動かしたり出来る。
なんて便利なんだろう。
なんでこんな魔法が存在するのだろう…
どうして魔法が存在するのだろう。
聞きたいことは聞いたはずなのに…
聞かなければならないようなことが浮かんでくる。
次の日・・・
私はいつもなら夏休みという理由で11時頃まで寝ている。
だが、今日は珍しく7時に起きたのだ。
朝ご飯食べに1階に行くと、母と父はとてもびっくりしていた。
「お、おはよう」
なんでこんなにびっくりされないといけないのだろう。
「おはよう。こんな時間に起きてくるなんて珍しいわね。」
「本当に。さぁ、一緒に朝ごはんを食べよう。」
なんだかこういうの久しぶりだな。
テレビを見ていると戦争のような映像が流れてくる。
最近、新しいことが起きたんだ。
ニュース全然見てなかったな。
「物騒だな…」
お父さん、この世はクズばかりだからね。
「平和になって欲しいものね。」
お母さん、それは無理だよ。
そんな世の中だから、成り立ってるんだよ。
「どうにかならないものか」
「ねぇ、じゃあどうしたら平和になると思う?」
「どうしたらか…」
「それは難しい質問ね。」
「じゃあ、なんでそんなデタラメな事いえるの?」
そうだ。
どうしたらいいのかなんて分からないくせに。
平和を訴えるなんて…
じゃあ、私がつくり替えてやる・・・!
パリーン
そう、自分に言い聞かせた瞬間、部屋の窓ガラスが割れた。
「・・・っ!?」
「希望大丈夫か!?」
「希望、ケガしてない!?」
なんで…?
どうして急に窓ガラスが割れたの…?
近所の子供が石を投げた…?
違う…
元々ガラスにひび割れがあった…?
違う…
私の魔法…?
違う…
私、魔法なんてかけてない…
その後、私は部屋に行って塾の宿題をした。
昨日は、魔法の練習をしていたから宿題をしていなかったのだ。
窓ガラスのことがあって、全く宿題がはかどらない。
そんな事をしている内に時間が経ち、塾に行く時間になってしまった。
宿題のことは適当に言い訳をしようと思い、家を出る。
玄関をでて階段を降りていくと、家の前に誰かがいるのが分かった。
誰か、待っているのだろうか。
話しかけようとすると向こうの方が早かった。
「ねぇ、あなた新米の魔法使いなんですってね?茅根さん。」
「えっ…?」
そんなことが言ったのは、私のクラスの学級委員の菊川純恋子だった。
どうして菊川純恋子がここに?
「どうしてそう思ったの?」
「私も魔法使いだからよ」
予想はしていたけど、やっぱりか。
「で、何をしにきたの?」
「私は魔法協会の会長、菊川純恋子です。」
そういい、名刺を出してきた。
魔法協会…会長…
この人凄いな。
「私、今から塾だから手短かにしたいんだけど。」
「そうね、塾終わった後あえるかしら?」
「別にいいけど。」
「じゃあ、5時に駅前のドーナツ屋さんでいいかしら。」
「分かった。」
といい、連絡先が書いてある紙を渡され、その場を離れた。
一体なんなんだろう。
-
- 8 : 2015/12/06(日) 16:03:20 :
塾が終わった後、駅前のドーナツ屋さんに行った。
注文をし、2階に上がると菊川純恋子が手を振ってくれた。
「手間かけさせて申し訳ないわね。」
じゃあ、話さっさと終わらしてよ。
「話に入るわね。」
「はぁ…」
「あなた、その魔法どこで手に入れたの?」
「えっ、魔使いさんにたまたま会って。」
「そう。」
「何か、問題でも?」
「いいえ。なんでもないわ。」
というと、菊川純恋子は落ち着いたのかコーヒーを一口飲んだ。
「じゃあ、帰りますね。」
と私がいうと、慌てもしずに話し始めた。
「ちょっと待って。本題はここからよ。」
まだ話があるのか…
「普通はね、魔法は遺伝するものなの。」
「はぁ…」
「魔法使いは、全員異世界って場所で10年修行を得てからこっちの世界にくるんのだけれど。
あなたは違う。普通は3歳で魔力を受け継ぎ、13歳でこっちの世界に来る。
だから、あなたには今から大切な決断をしてもらいたいの」
「ようは、10年間修行するか、棄てるかってことですよね。」
「そうよ。解釈が早くて助かるわ。」
始めから言いたいことまとめとけよ。
「で、棄てるを選ぶなら今ここで棄てることが出来るわ。」
「魔法でそんなことが?」
「ええ、私の得意魔法よ。」
今まで何人の魔力とってきたんだよ。
「断れば?」
「今すぐ、異世界に来てもらうことになるわ。」
面倒くせぇ
でも、私にはやることが…
「魔法って怖いものなの。
制御の仕方を学ばないと、感情的になっただけで日常生活に支障が出る。」
じゃあ、窓ガラスが割れたのは私の魔法のせいってことか。
「この子は異世界に行く必要はないよ。」
といって現れたのは魔使いだった。
「深陽さん、あなた何したか分かってますよね…?」
この人深陽って名前なんだ。
「だって面白そうじゃ〜ん」
「あなたはそれでいつも…!」
「それ以上口走ったら、魔力とるぞ。」
魔使いの言葉の中から、冷たい何かがはしる。
「すいません。魔使いさん。」
「うん!それでいい!」
-
- 9 : 2015/12/06(日) 16:28:43 :
空気が重い…
菊川純恋子が話しだす。
「あの、この子…茅根さんはどうして…」
「いいかい。この子はホンモノだ。
このまま野放しにしといた方がこの子の為だ。」
「まさか…」
「そうさ。君が今調べていることだよ。
協会の方には魔力を奪ったということにしておけ。」
「…はい。」
「そうすれば、君の知りたいこと全てを教えてあげる。」
「分かりました。」
話が分からん。
こいつら一体何の為に私呼んだんだよ。
「帰っていいですか。」
「ええ、いいわ。ごめんなさいね。来んなとこまでこさせて…」
「じゃあ、帰ります。さようなら。」
「さようなら。次は新学期で会いましょう。」
「はぁ…」
出来ればもう会いたくないんだけど。
「ばいばーい!」
魔使いさん子供過ぎだろ。
-
- 10 : 2015/12/06(日) 20:57:07 :
家に戻った私はスマホでニュースを見ていた。
やっぱり、戦争の記事はあるんだな。
そんな記事ばかりを見ている。
戦争…自爆テロ…人質…
みんな、馬鹿なんだな。
『平和はいつくるの?』
そんなコメントがある。
来る訳がない。
平和なんて…
そうだ・・・
つくり変えるって決めたじゃないか・・・!
今の自分なら出来るかもしれない。
いや、出来る。
私は願った。
こんな世界壊れてしまえ・・・
そしたら、もう一度…つくり返せばいい…
誰も、気づかないように…
内側から徐々に…徐々に…
「あら、何しているの…?」
と、どこからか出てきたのは菊川純恋子だった。
「うわぁ!?」
「そんなにびっくりしなくても…何か危ないことでもしていたのかしら。」
「どこから来た…?」
「あなたの部屋の窓開いてるんだもの。」
「どうやって入ってきた…?」
「空中魔法よく空中魔法。」
「様子を見に来たのよ。」
「別に来なくても…」
「いいえ。魔法のことは学ばなければならないわ。」
いや、もうすぐ私がこの世界壊すから意味ないし…
「あなたなら、立派な魔法使いに慣れるわ。
そして魔使いに。」
「え…待って。」
今なんて言った…?
「ああ、話してなかったわね。」
「…」
「あなたの一族は、もともと魔法族だった。
だけれど、なぜかいつの世代からか魔力が受け継がれなくなった…」
「うん。知ってるけど…」
「そのせいで、受け継がれるはずだった魔力がたまりにたまって…上限を超えてしまった。
そして、最近になってチカラを解放したことによって、その魔力が全て茅根さんのところにいってしまった。」
「それがどう私が魔使いになるのと関係があるの。」
「魔力が上限を超えた時こそ、魔使いの世代交代なのよ。」
「こんなこと…過去に一度もなかったのに…」
意味がわからない…
「私は魔使いにならなくてはいけないの…?」
「ええ。次代魔使いのチカラが解放された時から、今の魔使いの魔力はあなたの元へと吸い取られていっている…」
「もう、時間の問題ってこと…?」
「ええ」
「急に言われても分かんないし…!
こんな、世の中壊そうとした奴が世界の種子なんて絶対無理…!」
「そんなこと言わないで。
私が支えになるから…」
「勝手なこと言わないでよ…!」
「ッ!…そんなk「きれいごと並べないでよ!」
「そうやって私が魔使いになった時はほっとくんでしょ!?」
「…」
「ほら、何も言えない…」
こんなこと、言うつもりじゃなかったのに…
「私は、あんたみたいな奴だいっ嫌いなんだから…!」
うん。
嫌い。
こんなきれいごと並べる奴…
ずっと嫌い。
こういう奴と付き合ったら、どうなるか…私、知ってる…
-
- 11 : 2015/12/06(日) 22:39:55 :
これは私が中学3年生の時の話。
この当時、私は友達に囲まれていて、とても楽しい毎日を送っていた。
私のグループは私を入れて6人。
そしてとても権力が高かった。
クラスではなく、学年や後輩からも怖がられていたぐらいだった。
ある日、グループの子の1人の雪(ゆき)がリーダー愛優(みゆ)の意見に反対した。
すると、その瞬間からイジメが始まった。
皆、雪のことをシカトし始めた。
もともと雪は、ポジティブ思考だったため、自分の声が小さいだけだと思ったらしい。
次第には、「ウザい」しか言われなくなった。
その後、雪は学校に来なくなり、不登校になった。
私は、このままじゃダメだと思い、愛優に雪とまた仲良くしないか聞いてみた。
すると、私もイジメを受けた。
その後、私は雪の様子を見に、雪の家に向かった。
私は、言った。
『あの時はごめん』
『また一緒に遊ぼう』
『自分も今、イジメられている。』
『私は次雪がイジメられていたらきっと助ける。』
そういうと雪は言った。
『私がイジメられていたら、助けてくれなかったのに、私は貴女を助けろって?
綺麗事並べないで。
一生顔も見たくない。
大ッ嫌い。』
そう言われてしまった。
だから、私は綺麗事なれべるような、自分みたいなやつが大ッ嫌いだ。
-
- 12 : 2015/12/06(日) 23:16:05 :
私は、家を飛び出した。
あんな…きっと綺麗ごというような奴がいるから、いつまでも平和にならないんだ。
「やぁ、次期魔使いさん。」
「魔使いさんか…」
「今の心境をどうぞ!」
「いいわけない…」
「まぁまぁ、そう言わずに。」
「もうすぐ死ぬってどんな感じですか。」
「よく分からないよ。
いままで、生きてきて死ぬなんて考えたことなかったからね。」
「…」
「じゃあ、全部壊してもかまわないですか。」
「もちろんいいさ。
でも、君は死ねない。」
「だったら、見守ります。
あなたみたいに、次の世界の終わりを。」
「はは、そうしてくれたまえ」
「僕の魔力は3分の1君のもとにあるんだ。
星一つぐらいを終わらすことは簡単だろう。」
「深陽さんは壊そうとは思わなかったんですか。」
「あったよ。けどね、僕にはこの世界の終わりを見守る役目がある。
だから、それは出来なかった。」
「強いんですね。」
「それに、この生まれ変わる世界を見るのも楽しかったしね。」
「では。さようなら。」
「ああ、さようなら。魔使いさん。」
そういい、深陽さんはその場を離れていく。
あの人は優しいんだ。
だから、壊さなかった。
生まれた時からあるこの世界が可愛くて仕方なかったのだろう。
だけど、私は壊したい。
次は私が魔使いなんだ。
こんな世界にはさせないから。
-
- 13 : 2015/12/06(日) 23:42:25 :
ビルが崩れていく・・・
人々が当てもない場所に逃げようとする。
なんだか心が変な感じがする。
誰かこっちに飛んでくる。
あれは、菊川純恋子だ。
どうしてこっちにくるのだろう。
彼女の上に崩れているのビルがある。
ああ。かわいそうに。
彼女の上にビルが落ちていく。
どうせ皆死ぬんだ。
だったら…
「茅根さん…あなた…」
「っ…」
「どうして、私をかばったの…?」
「…」
どうしてかばったのだろう…
「私のこと、嫌いなんじゃ…」
「…い……ら…い」
「え…?」
「あんたみたいな奴、一番だいっきらい…」
それだけは確信している。
「あ〜あ、今死んじゃったか〜」
出てきたのはさよならしたはずの深陽さんだった。
「でも、魔使い、世界の種子になった茅根さんは…」
「違うよ。まだ、次期だからね。」
「じゃあ、死…」
「そう、僕の魔力をこの子は全部吸い取った訳じゃないしね。」
「そんな…」
「茅根君、死ぬってどんな気分だい?」
「…」
どんな気分なんだろう…
私にとって、世界はどんなモノだったんだろう。
どうして私は菊川純恋子をかばったのだろう。
世界は…世の中はクソだ。
皆、自分のことばかり考えて…
自分の地位、価値を上げ、人を見下す。
でも、人は人を愛す。
それは、孤独を嫌がるからだ。
自分は、何がしたかったのだろう。
何を信じたかったのだろう。
-
- 14 : 2015/12/06(日) 23:53:34 :
・・・生きている…?
目が覚めたのは自分の部屋だった。
「茅根さん…!」
夢じゃない…
「お、起きたか。元魔法使い。」
どういうことだろう。
「はは、よく分からなそうな顔してるね。」
「そりゃ。」
「魔使いさんが、時間を巻き戻したのよ。」
「何でもありだな」
「でも、茅根さん、あなたの魔力はないわ。」
「なぜだろうね。僕にも分からないよ。」
「でも、良かった。」
「えー!僕はやっと死ねると思ったのにー!」
こういうとき、なんて言えばいいんだっけ。
なんか目から水が出てくる。
なんだか口元が緩くなっていく。
「だいっきらい」
私は、世界が嫌いだ。
でも、それは世界を好きになりたかったから。
きっとそうだ。
この答えが明確じゃなくても、そう思うことにしよう。
世の中は、間違いだらけだ。
だから、正解に導くのはとても難しい。
だから正解なんだ・・・
-
- 15 : 2015/12/06(日) 23:56:39 :
世界に絶望した少女と世界の終わりを見守る少年
END
-
- 16 : 2015/12/06(日) 23:57:04 :
世界に絶望した少女と世界の終わりを見守る少年
END
- このスレッドは書き込みが制限されています。
- スレッド作成者が書き込みを許可していないため、書き込むことができません。
- 著者情報
- 「ファンタジー」カテゴリの人気記事
- 「ファンタジー」カテゴリの最新記事
- 「ファンタジー」SSの交流広場
- ファンタジー 交流広場