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想いと花と花言葉

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  1. 1 : : 2015/11/22(日) 22:23:41
    私の第1作
    ペトラ「兵長、ありがとうございました。」
    の改正版です。


    リヴァペトです。
  2. 2 : : 2015/11/22(日) 22:28:58
    いつからだろう。

    気がつけば私はあの人の後ろ姿を追いかけていた。

    「人類最強」そう呼ばれている。

    最初はただの憧れだと思っていた。

    気づいたらそうじゃなくなっていた。

    小柄で目つきが悪くて潔癖症。口も悪い。

    でも本当はとても仲間思い。

    私はあの人に近づきたくて必死で訓練をした。

    だからリヴァイ班に選ばれた時の嬉しさは半端じゃなかった。

  3. 3 : : 2015/11/22(日) 22:30:47



    今日から私達はリヴァイ班の一員。

    兵長がくるまで皆でしゃべっている。

    ペトラ「今日からリヴァイ兵長のもとではたらける…嬉しすぎて実感がわかないや」

    グンタ「兵長に直接指名されたなんて光栄だ。」

    オルオ「ふっ、まぁ俺は討伐数トップだから選ばれて ペトラ「ちょっと黙ってくれない?」

    エルド「ペトラはオルオには毒舌だなー」

    グンタ「夫婦漫才かよ。やるなら外でやってこーい!」

    ペトラ「は?やめてよ!」

    オルオ「俺の女房を気取るには必要な手順をこなしてな ペトラ「舌をかみきって死ね!」

    エルグン「あははは」

    ワイワイ

    ガチャ

    ペトエルオルグン「兵長!」 敬礼

    リヴァイ「あぁ。」ガタッ

    ペトラ「ペトラ・ラルです!兵長のもとではたらけるなんて光栄です!精一杯頑張ります!」

    グンタ「グンタ・シュルツです!お役に立てるよう頑張ります!」

    オルオ「オルオ・ボザドです!憧れの兵長のもとではたらかせてもらえるなんて光栄です!」

    エルド「エルド・ジンです!お役に立てるよう精一杯頑張ります!」

    リヴァイ「あぁ、よろしくな。お前らも知ってるかもしらんが、エレンという巨人になれる奴がいる。俺たちの役目はそいつの監視だ。もしそいつが暴走したら俺たちが殺す。明日エレンがこっちへくる」

    巨人化できる少年。風の噂で聞いた。
    私たちの役目はその子の監視…か

  4. 4 : : 2015/11/23(月) 13:42:56

    翌日


    エレンが来た。
    巨人になる子って聞いてたから、どんなむっきむきのいかつい子が来るんだろう、と思っていたから勝手だけどちょっと拍子抜けだ。
    そんなにごつい体なわけでもないし、まだ幼い顔。
    エレンも次の壁外調査にいくらしい。
    その日したことは掃除だった。


    私掃除嫌いになった…

    ・・・夜・・・


    今日の掃除は疲れたなー…
    私はエレンと一緒にやっていた。
    エレンはとても素直でいい子だった。
    オルオは後輩ができて嬉しいのかエレンに絡んで舌をかんでいた。ほんと学習しないんだから。
    明日は訓練だから日記付けてから寝よう。
    ーー○月*日ーー
    今日はエレンが来ました。
    想像と違いすぎてちょっとびっくりしました。
    オルオは絡んで舌をかんでました(笑)
    ほんとバカ。
    明日は立体起動の訓練。
    兵長の立体起動みるの楽しみだな。
    少しでも近づけるように頑張らなくちゃ。
    ・・・せっかくだからエレンの歓迎会みたいなのしたいな。
    明日提案してみようかな。
  5. 5 : : 2015/11/23(月) 13:47:53
    翌日


    リヴァイ「これから立体起動の訓練を開始する!この訓練は壁外調査の時にこの班に巨人が接近してきたのを想定した訓練だ。動き方はさっき説明した通りだ。巨人に見たてた置物をおいてある。」
    「はじめ!」
    皆が一斉に飛び立つ。
    えっと…私はオルオとリヴァイ兵長と右側担当。
    オルオと組んできた私が足の腱を削ぎ、ダメージを与えてからオルオがうなじをそぐ、という形でやっていた。
    でも今回はリヴァイ兵長もいる…リヴァイ兵長と一緒だ。ちょっと嬉しいかも…いままでの努力を見せられるチャンスかも。
    オルオ「前方10m3体接近!」
    余計なことを考えているうちに前を飛んでいたオルオの声が聞こえてきた。
    リヴァイ「よし、1人一体ずつだ」

    オルペト「はい!」
    3人はそれぞれの巨人がいる方向に別れた。
    アンカーを刺して、削ごうとした時


    ブチッ!


    え…うそ!ワイヤーが切れた!?
    やばい!と思った時には木が近づいてくる。
    結構なスピードで飛んでいたからどんどん木が目の間に迫ってくる。


    ペトラ「…‼︎」


    「ペトラ!!」


    誰かの声が聞こえてきた瞬間に私の意識が途切れた。























































    目を開けて最初に見えたのは天井。頭がぼーっ、とする。
    薬品の匂いがする。
    リヴァイ「ペトラ!」

    横を向くと兵長が心配そうに私の方を見ていた。

    ペトラ「へい、ちょう…」


    リヴァイ「大丈夫か!?」


    やっぱり兵長は優しい。


    ペトラ「あの、ここは…?」


    リヴァイ「医務室だ。びっくりした。オルオがお前を抱きかかえて俺のところまできたんだ。」


    オルオが?


    リヴァイ「よかったな。オルオがあそこで助けてくれていなかったら地面まで落ちて脳震盪と打ち身じゃすまなかったぞ。
    これが訓練だったから良かったが、壁外だったら間違いなく死んでたぞ。」


    ペトラ「すいません…」


    リヴァイ「まぁ、いい。後でオルオに礼をいっておけ。もう夜だ。寝ろ。
    念のため明日の訓練休んでおけ。
    飯はそこにある。食べれるなら食べろ」


    うそ!もうそんな時間!?半日近く寝てたんじゃん!その間、リヴァイ兵長ずっといてくれたってこと?


    ペトラ「はい。あの…ずっとここにいてくださったんですか?」


    リヴァイ「あぁ。もう…心配させないでくれ。じゃあ、俺は行く。」


    ペトラ「本当にすいませんでした。」


    リヴァイ「ゆっくり休め」



    キィ…ガチャン

    ほんと最悪だ。しょっぱなからあんな失敗して…



    悔しさで涙が少しこぼれた。



    次の日は1日、医務室のベッドの上で過ごすこととなった。
  6. 6 : : 2015/11/23(月) 16:23:06

    ーその翌日ー
    今日は午後から訓練だ。
    考えごとをしながら歩いているとオルオがいた。




    ペトラ「オルオ!」

    オルオ「お!ペトラか。大丈夫なのか?」

    ペトラ「うん。あの時ありがとね。」

    オルオ「いや、どーってことない。あ、もしかして俺に惚れたか?」

    ペトラ「は?バカ?」

    オルオ「隠さなくてもいいぞ、ペトラ」



    …一瞬でもかっこいいとおもった私がバカだった。




    ペトラ「は?バカ言わないでよ!私には好きな人がいるの!」

    オルオ「ったく…」




    ギャーギャーワーワー




    一通りの言い合いのあとペトラは立ち去っていった。
















    オルオ「なんで、あんな事ばっかいっちまうんだろう。好きな女に。」


    ペトラには聞こえていなかっただろう。
  7. 7 : : 2015/11/23(月) 16:27:21


    今日の訓練は索敵関係らしい。

    私たちの配置は陣形の中でも最も安全な場所。

    今回の壁外調査はシガンシナ区にあるエレンの生家までエレンを送り届ける試運転だって。

    そこになんか秘密があるらしいけどなんだろう。












    何も考えなくなると兵長の事が頭に浮かんでしまう。


    やっぱり私は兵長に恋をしているんだろうな。


    一昨日もずっとそばにいてくれた、って聞いて嬉しかった。


    できることなら兵長に告白したいな…
    恋仲になろう、なんて無謀な事は考えていない。ただ、この気持ちを知ってほしいだけ…







    兵長か一人で歩いている。

    何しているんだろう。気になるな…



    ちょっとだけ見にいってみよう。
    バレないようにしたらいけるだろう。



  8. 8 : : 2015/11/23(月) 20:38:58
    壁Ⅰ ̄ )←ペトラ
    ペトラ「(あれって、石碑だよね?」


    兵長は石碑の前で何かつぶやいている。
    なんか敵とか力とかいってる気がするけど…
    ちゃんと聞こえないなー…ちょっとだけ近づいてみr
    パキッ!
    あ"あ"ぁー!私ばか!木の枝踏んじゃうなんてぇー!

    リヴァイ「誰だ。そこにいるのは。」

    やばい、ばれちゃったよ。
    しょうがない、こっそり見てました、って謝ろう。

    ペトラ「すいません、私です。」

    リヴァイ「ペトラか。なんだ、こそこそして。」

    ペトラ「窓から兵長が見えて、気になって…すいません。こっそり見てて。」

    リヴァイ「見たものはしようがない。」

    そういって兵長はまた石碑に向き合った。
    これは…もしかして、いままで死んだ部下の名前?

    ペトラ「兵長、これってもしかして、いままで死んだ部下の名前ですか?」

    リヴァイ「あぁ。毎回こうやって名前を掘っているんだ。」

    そういう兵長の目は悲しそうな目をしていた。
    この人は、いままで死んだ部下の事をずっと考えて、悲しみを背負っているんだ。部下達の意志も何もかも全部、全部…。


    その兵長を見た瞬間、私は兵長に告白なんてできない、と思った。

    私はこの気持ちを伝えれて満足するかもしれないけど、もし私が死んだら兵長はペトラ・ラルという1人の好意を持った部下が死んでしまった、と私の死を1人で背負いこんでしまうだろう。
    兵長に大きな枷をつけてしまう。

    私が死んだときに少しでも兵長の重荷になってしまうのは、嫌だから。

    兵長が苦しむくらいなら、私が死んでもその死を背負いこまずに忘れてほしいから。


    だから、告白はできない。


    そう思って石碑の下を見ると花が置かれていた。
    これは…たしか、シオンと赤のガーベラ。
    花言葉は『追憶、君を忘れない』と『前進』。
    いい花言葉。


    ペトラ「花を置かれているんですね。」


    リヴァイ「何もなかったらさみしいだろう。あそこで俺が植えたやつだから、そんないいやつじゃないがな。名前も知らない花だ。」


    ペトラ「いえ、いい花言葉の花ですよ。こっちがシオン、といって花言葉は追憶・君を忘れないです。そして、こっちが前進です。」


    リヴァイ「物知りだな。」


    ペトラ「……昔、母親が教えてくれたんです。母は花が大好きだったので。」


    リヴァイ「…そうか。ペトラ、こんど街に花を買いに行くんだがその時ついてきてくれないか?いい花言葉の花を一緒にみてほしい。」

    え、うそ!兵長と街におでかけ…嬉しすぎる!


    ペトラ「いいんですか?」


    リヴァイ「あぁ、頼む。」






    私、顔が紅くなってなかったかしら…?

  9. 9 : : 2015/11/23(月) 23:11:18
    ー休暇ー

    うそ、もうこんな時間…
    待ち合わせまであと40分しかない!
    服選ばなきゃ!
    デートでもなんでもない、ただ買い物に付き合うだけなんだけど、嬉しすぎて舞い上がってしまう。
    うーん、こっちのズボンもいいけど、白のワンピースもいいんだよねー。
    よし、白のワンピースにしよう。





    〜待ち合わせ場所〜
    よかった、まだ兵長きてない。
    あと五分か。緊張するよー///

    リヴァイ「ペトラ。遅れてすまん。」

    ペトラ「大丈夫ですよ。全然まってません。」

    兵長の私服かっこよすぎるわ…

    リヴァイ「」ジー

    ペトラ「どうかしましたか?」

    リヴァイ「すまん、ワンピースきているのが珍しいから。
    …似合ってる」

    ペトラ「///ありがとうございます//」

    ダメだ、絶対顔真っ赤っかだよ。

    リヴァイ「よし、いくか。」





    ー花屋



    店員「リヴァイさん。またきてくださったのね。毎回ありがとうございます。」

    リヴァイ「あぁ、決まったらまた持っていくから」


    店員「あら、そちらは奥様?いつのまにー?」


    ペトラ「そそそ…そんな//、奥様だなんて…」


    店員「あら、まだご結婚はなさってないのね。うふふ…私はお邪魔ね。奥でまってますね。」


    ペトラ「…/////」

    …!!兵長が、無口…

    ペトラ「!兵長!すみません…その…間違えられたして…」


    リヴァイ「別に気にしていない。それよりペトラ、どれがいい?」


    よかったぁー…


    ペトラ「ふぅ…そうですね…これはどうでしょう。感謝、という花言葉です。
    これは、途絶えない記憶です。あとは、兵長が前にそなえていたジオンと赤のガーベラで良いと思います。」

    リヴァイ「そうか。ではこれをかってくる。」

    <オイ、コレヲクレ。
    ハイハイ、エットジャアダイキンハー

    ペトラ「(花きれいだな…マーガレットか。これの花言葉は…そうだ。兵長に渡そう。これくらい、いいよね?)」

    <スイマセーンコレクダサイ
    ハイハイ、オダイキンハー…



    リヴァイ「ペトラ、もういいのか?」

    ペトラ「はい、終わりました。お待たせしました。」

    リヴァイ「飯でも食いに行くか。今日付き合ってくれたお礼に奢ろう。」

    ペトラ「いいんですか!」

    リヴァイ「あぁ。」

    ペトラ「ありがとうございます!」



    〜1時間後〜



    ペトラ「ご馳走様でした。」

    リヴァイ「今日は付き合わせて悪かった。助かった。」

    ペトラ「いえ、お役にたたてよかったです。



    …兵長、よかったらこの花どうぞ。
    きれいだったので。」

    リヴァイ「…この花の花言葉はなんていうんだ。」

    ペトラ「……すいません、その花の花言葉はしらないんです。ただきれいだったので。」

    リヴァイ「…そうか。くれる、というならもらっておく。じゃあな。」

    兵長、嘘ついてごめんなさい。その花の花言葉知ってるんです。











    『心に秘めた愛』













    これくらい、許してください。

  10. 10 : : 2015/11/23(月) 23:13:08



    ー壁外調査前々日ー



    あぁーもうすぐで壁外調査だぁー。今回はエレンも一緒だもんねー。
    結局やりたかった歓迎会はできなかった…


    今日は休暇だ。なにしとこうか。暇だぁー!


    …兵長に会いたい。話がしたい…
    恋。
    それも叶うことのない…
    恋って大変だ…







    コンコン






    ん、誰だろ?

    リヴァイ「ペトラ、いるか?」

    兵長ぉーーー!?

    ペトラ「は、はひ、います!」



    噛んだ…//




    兵長が部屋にはいってくる。




    リヴァイ「これ、お前にやる。いままで花選びに付き合ってもらった礼だ。」


    小さな鉢が2つ。


    リヴァイ「時間がなかったから買ったやつだが。受け取ってくれ。」


    兵長…


    ペトラ「はい、わざわざありがとうございます!大事にしますね!」


    兵長はいじわるですね。


    リヴァイ「用はこれだけだ。じゃあな。」



    兵長、花言葉知らないですよね?



    ペトラ「わざわざありがとうございます!」


    キィ、バタン



    私、勘違いしちゃいますよ。







    3色スミレとステルンベルギア。




















    『あなただけが私の思いを独占している』









    そして


















    『あなたを愛している』













  11. 11 : : 2015/11/23(月) 23:14:57
    ー壁外調査当日ー
    エルヴィン「第57回壁外調査を実施する!!!!」
    「前進せよ!!!」

    一同「おおおーーーーーー!!!」

    バタバタ…



    壁外調査は何度行っても慣れない。必ず、顔見知りが死ぬから。
    そして、自分も死ぬかもしれないから。

    ・・・なんかさっきから様子が変だな…なにかあったのかな。


    前方になにか見えてきた。
    あれは…巨大樹の森?
    え、ちょっとまって?どーゆーこと?
    聞いてないよ!?
    エレンがずっと何か言っている。


    普段ならアドバイスとかしてあげれるんだけど、いまは自分も何が何だかわかっていない…

    ーカッ





    ふいに後ろで光った。
    後ろを向くと…
    女型の巨人!?なんでいきなり!?
    なにあいつ!
    走るのが速すぎる。
    これでは追いつかれてしまう。

    ペトラ「兵長!立体起動に移りましょう!」

    リヴァイ「お前ら、全員耳をふさげ。」


    キュイイイイーン



    音響弾?



    「目標、加速します!」

    リヴァイ「全力で走れ!」

    やだ、もう…何が何だかわかんないよ。
    でも、全力で走る。
    これがリヴァイ兵長の判断なら私はそれを信じて走る。

    怖い、怖い、怖い…



    「うわぁぁぁぁ」グシャ



    「やめてくれーー!」ブチュ



    「ぎゃぁぁぁぁ…」グシャ




    あぁ、後ろで人が殺される音が…嫌だ!怖いよ…
    ごめんなさい、ごめんなさい…

    ただただ無心で馬を走らせ続けた。
    あるポイントを通り過ぎた時…

    「撃てーーーーーーーーっ!」


    団長の声と共に何かがとびでてくる。


    バババババババババ





    うそ!あの女型を生け捕りに?


    リヴァイ「少し離れたところで馬をつないで立体起動にうつれ。」


    よかった…助かった。
    少し離れたところで私たちは立体起動に移った。


    この時、油断していたのがいけなかったのかもしれない…


  12. 12 : : 2015/11/24(火) 00:08:37

    エルド「しっかし、お前らも優秀になったよなー」

    グンタ「初陣の時に漏らしてたもんなー」

    え、ちょっとぉーー!

    ペトラ「ぎやぁぁぁぁ!」

    オルオ「おい、なんでここでいうんだよ!」

    ペトラ「言うなよ!威厳とかなくなっちゃうからさぁ!」

    オルオ「討伐数は俺の方が上なんだが?ばか、バーカ!」

    エルド「討伐数だけで兵士の優劣は語れない…」

    エレン「じゃあ、空中で撒き散らしたってことですか?すげえ!」

    エルド「ちなみに俺は漏らしていない」

    グンタ「お前らピクニックでも来てんのか!?ここは壁外だぞ!エレン、その話は壁内に帰ってから嫌というほどしてやるから!」

    オルペト「「しなくていい!いらんこと教え込むな!!」」


    このとき、もっと気を引き締めておけば…


    エルド「…あ、リヴァイへいちy」

    エルドの動きが急にとまった!うなじが削がれている…なんで!

    ペトラ「誰だ!でてこい!最低でも刺し違えてやる!」

    ーカッ

    後ろで光った。後ろをみると、女型がいた。
    なんで!さっき捕らえたはずじゃ…

    こっちにはしってくる!

    ペトラ「エレン!全速力で本部に向かって!」

    エレン「俺も戦います!」

    オルオ「だめだ!お前の力は不確実な要素が多すぎる!」

    エレン「…っ、



    我が班の勝利を信じています!
    どうぞご武運を!!」

    よかった…
    私たちは簡単なジェスチャーとアイコンタクトで攻撃にかかる。

    いつもどうり、私とグンタが動きを止めにかかる。

    ザシュ

    バシュ

    よし、腱と視力は奪えた!これで一分間は暗闇のなかだ。

    ペトラ「よくも、仲間を、、!しねぇぇぇ!」

    オルオ「はっ!目が片方だけ治りかけている…!?ペトラ!止まれ!」

    え、オルオ!?どういうこと…
    なんで!片目だけなおってる!まだ30秒もたってない。
    そんな…片目だけ優先して直すなんて…
    全速力で女型に向かっていた私は止まるのに十分な距離は残されていなかった。

    バシッ!

    女型に弾きとばされた。

    オルオ「ペトラァーー!!」

    ペトラ「いやぁぁ!」

    私は地面に落ちる。すごいスピードで落ちたから体を強打する。動けない。からだから血がどんどんでていく。

    オルオ「よくもペトラを!!殺してやる!!」
    オルオが必死で女型にかかっていく。
    ダメ、オルオ。逃げて!危ない!

    ペトラ「オルオォー!いやぁぁぁぁぁぁぁ!オルオォーーーー」

    グシャ…

    オルオが握り潰された…

    ズン…ズン…

    女型がゆっくりこっちをむいて歩いてくる。
    次は私の番…
    いや、こないで…やめて…ころさないで…
    いままでの人生が走馬灯のようにかけめぐっていく。
    私の人生もここまでか…
    短かったな。
    でも調査兵団を希望していたときから覚悟していたこと。

    お父さん、反対を押し切って調査兵団に入って、お父さんより先に死んでいく親不孝な娘を許してね…


    女型の足が近づいてくる…

    兵長、お花ありがとうございました。
    私のこと、忘れてくださって結構です。
    兵長が辛い思いをするくらいなら…
  13. 13 : : 2015/11/24(火) 00:09:18
    ーヒュン


    ザシュ

    女型が倒れた…だれ?
    え、リヴァイ兵長?ミケさんにハンジさん、エルヴィン団長まで。
    女型が一方的にやられている。
    斬撃が速過ぎて女型が硬化で防ぐ暇もあたえない。

    ハンジ「いやっほぉーー!」

    リヴァイ「クソメガネ、いらないとこばかり削いでずに、うなじを狙え。他は十分そいだ。また動き出したらどうする。」

    ハンジ「ちぇっ、はいはーい」


    ザシュ

    ザシュ



    女型の中身がでてきた….!?
    私たちの仲間をたくさん殺した…


    ピキピキ…

    なに?中身がなにか、水晶みたいなもので覆われていく。

    パシュー

    黄色の信煙弾…作戦成功…

    人がどんどん集まってくる。

    ダメだ、どんどん意識が遠のいていく…
    頭をおもいっきりうってしまったから…

    リヴァイ「ペトラ!大丈夫か!?すまない、遅くなって。いますぐ助けるから!」

    ペトラ「へい…ちょ…う…
    きてくださったん…です…ね…」
    喋ろうとするけど、声がうまくでない。

    「こっちに負傷者だ!はやくこい!大怪我をしているんだ!!ペトラ、無理に喋るな!」

    安心した瞬間、私の意識は途切れた。






  14. 14 : : 2015/11/24(火) 00:11:08






    ペトラ…お願いだから死なないでくれ!
    いまお前に死なれたら、俺はどうすればいいんだ!





    リヴァイは治療室で横になっているペトラの側にいた。




    女型捕獲作戦は成功した。
    だが、リヴァイ班の班員はリヴァイとペトラとエレンを除き、皆死んでしまった。リヴァイ班以外にも多数の死者をだした。
    今回の損害は大きかった。
    ペトラも今は危ない状況だ。




    医療班員「…兵長、ペトラさんですが…とても危険な状況です。
    落下の衝撃で内臓が破裂してしまっています。出血量もひどい。
    助かる見込みは…ほぼないかと…丸一日たった今生きているのが不思議なくらいです。」


    そんな…うそだろ…


    リヴァイ「なんとかしてくれ!お願いだ!なぁ!」



    リヴァイは今までにないほど感情的になっていた。


    医療班員「…」


    ペトラ「…うっ…」


    リヴァイ「ペトラ!?気がついたのか!?」


    ペトラ「へい…ちょ…」


    リヴァイ「無理にしゃべんな!」


    「おい、すまんが、2人にしてもらえないか?」


    医療班員「…はい」

    ガラガラガラ



    ペトラ「私…しぬ…ん…ですよ…ね」


    「わた…し…は、人類…の…役…にたちま…した…か?」


    リヴァイ「あぁ、十分すぎるくらいやくにたった。」


    「あと、お前はまだ俺がしなせん、死なないでくれ。」


    俺は、お前が生きがいだったんだ。お前に死なれたら俺はどうすればいいんだ!!



    ペトラ「へい…ちょ…。お花…かれて…ません…か?」


    リヴァイ「枯れていない。大丈夫だ。」


    ペトラ「あれ…わたし…の、形見に…なるはず…です。からさ…ない…で…ください…」


    リヴァイ「枯らすもんか!」


    ペトラ「わたしは…へい…ちょの…部下として…はたらけ…て…とても…幸せ…でし…た。ありがとう…ござい…ました…」


    リヴァイ「なにをいっているんだ!」


    ペトラ「この…死も…無駄でないと…わかって…よかった…です…」


    「へい…ちょ…お花…ありがと…ございまし…た…へい…ちょは…多分花…言葉、しらないと…思います…が嬉し…かった…です。」


    ペトラの声はどんどんよわくなっていく。



    ペトラ「目が…見えま…せ…ん、まっ…く…ら…です。」


    リヴァイ「ペトラ!ペトラ!」


    ペトラ「へい…ちょ…ありがと…う…ござ…い…まし……………」


    リヴァイ「ペトラ!死なないでくれ!」


    リヴァイの叫びも無常に、ペトラはどんどん冷たくなっていく。

    ガラガラ…


    医療班員が入ってくる。




    医療班員「○時**分、ペトラ・ラル、死亡。」






    呆然と座り込むリヴァイの頬には一筋の涙があった…






    その涙は窓から差し込む月の光に照らされて儚く輝いていた…



  15. 15 : : 2015/11/24(火) 00:12:37


    兵長、私の死で悲しまないでください。
    巨人を絶滅させるまでこっちにはこないでくださいね?

    早く来たら私たち、怒りますよ?

    お花の水やり、忘れないでください。

    あと、もう私のことはきれいさっぱりわすれて、前に進んでください。


























































    やっぱり、少しだけでいいので覚えておいてください。

    心の隅の隅でいいです。

    たまにだけでいいので私を思い出してくれませんか?

    ワガママでごめんなさい。










    私は兵長のそばにいることができて幸せでした。






    神様…もしワガママが叶うなら…



    次は戦いのない…平和な世界で兵長と合わせてください。
    これがただ一つの願いです。































    外は2人の気持ちを表すかのようなどしゃぶりの雨となっていた…




  16. 16 : : 2015/11/24(火) 00:16:17
    壁外調査から3日。
    リヴァイはずっと食事もとらず部屋にこもっていた。
    心ここにあらず、という感じだ。



    コンコン

    ハンジ「リヴァイー!入るよー?」

    ハンジ「ちょっと、リヴァイ!あんたやつれすぎだよ。ちゃんと食べなきゃ。」

    リヴァイ「あぁ、ハンジか。なんだ?」

    ハンジ「あんたが部屋からでずに食事もとらない、ってエレンがいってたから食事もってきてあげたんだよ。」

    リヴァイ「…そうか。」

    ハンジ「後、ペトラの日記。リヴァイの事書いてあったから持ってきてあげたの。あとで親御さんに返すから、みときなよ。ここに置いとくからね。」つ 日記

    パタン

    ハンジが出て行ったあと、リヴァイは日記を開いた。

    ーーーー

    ○月※日

    今日は訓練だった。
    結構しんどかった。
    でも兵長が「悪くない」といってくれた。
    嬉しかったな。


    ーーーー

    ○月×日

    やっぱり、わたし兵長のこと好きなのかな?
    告白、できたらいいんだけどね…私にはそんな勇気ないし。片思いで我慢しておこう。

    ーーー

    ○月%日

    今日は兵長が石碑にいるところを邪魔してしまいました…
    石碑の前にいる兵長…すこし悲しげな目をしていました。
    私はこのとき、告白してはいけない、と思った。
    私はそれで満足かもしれないけど、兵長からしたら、ペトラ・ラルという1人の部下から好意をもたれていた、という事実がずっと残るもんね。
    兵長は部下の死を1人で背負いこむ人だから…
    もし、私が死んだら私のことはきれいさっぱりわすれて、前に進んでほしいから。


    ーーー

    ○月¥日

    今日は、兵長と街へ買い物に行きました。
    買い物に付き合えるだけでも嬉しかった。
    花を買いにいった。
    店先をみていたらマリーゴールドが目に入った。
    花言葉は兵長は知らないはずだから渡した。
    受け取ってもらえてよかった。

    ーーーー

    ○月〒日

    今日はエレンの巨人化の訓練だった。
    いきなり巨人化したからびっくりした。
    疑ったりしてエレンには悪いことをしてしまった。

    ーーーー

    パラパラ…

    リヴァイは無言で日記を読んでいた

    綴られている想い。

    自分の想いにも気付いていたのに気付いていないふりをしていた。
    傷つくのが怖かったから。
    後悔の波がおしよせてくる。

    俺がちゃんと伝えていれば…



    ーーーー

    ○月#日

    もうすぐ壁外調査だ。
    今日はとても嬉しいことがあった!
    兵長がお花をくれました!
    3色スミレとステルンベルギア。
    花言葉知ってくれたのかな?
    んん、考え過ぎだよね。ただたんに綺麗だからくれたんだよね。
    でも、嬉しいな。
    壁外調査、絶対生きて帰ってくるぞ!

    ーーー

    リヴァイ「…っ」

    涙がまだでてくる。あれだけないて、もう涙なんて残っていないはずなのに…

    救ってやれなくて悪かった、ペトラ。





    ……こんなことなら人類最強の称号なんていらなかった。

    普通の人間でよかったから愛した女くらい守りたかった…

    ペトラの部屋の花…とりにいかないとな。



    キィー






    リヴァイがおくった花は日当たりの良い窓辺に置かれていた。

    リヴァイ「ペトラ、花、もらっていくぞ。俺の部屋においておくから。」




    キィー、バタン…



  17. 17 : : 2015/11/24(火) 00:21:03


    ーー翌日



    ハンジ「リッヴァーイ!ご飯食べた?」



    ハイテンションのハンジが入ってくる。



    リヴァイ「あぁ、少しだけどな」


    ハンジ「あ、花じゃん。これ、マリーゴールドだよね。リヴァイが部屋に花をおくなんて以外だねー。」


    リヴァイ「ペトラがくれた。」


    ハンジ「…花言葉、しってる?」


    リヴァイ「知らん」


    ハンジ「『心に秘めた愛』だよ…ペトラは自分の思いを花に込めて伝えたんだね…。」


    リヴァイ「よくそんなこと知っているな、クソメガネのくせに」


    ハンジ「あ、ひどい!これでも乙女だよ」


    リヴァイ「お前が乙女なら世の中みんな乙女だ」


    ハンジ「あはは、ひどいなー。あ、それは、3色スミレとステルンベルギアだね。」


    リヴァイ「それは俺がペトラにやった」



    ハンジ「花言葉は…」







    リヴァイ「知っている。」




    ハンジ「そっか…」


    「今日、これから会議があるんだけどこれる?」


    リヴァイ「あぁ。いこうか」












    (兵長、ありがとうございました。)















    どこからともなくペトラの声が聞こえてきたような気がした。




    リヴァイ「…ん?」


    辺りを見渡すが、誰もいない。





    ハンジ「どうしたの?」


    リヴァイ「いや、なんでもない。いくぞ。」




























    この世界は甘くない。
    時には人の心をも捨て、非情にならなければならない。

    守りたいものを全て守り通すことができるのは本のなかだけだ。
    力があろうとも守れないものの方が多いのだから。

    この世界では信じることも選択することもただの祈りや気休めでしかなくて。

    こんな世界でもしも次があるのならば、次こそは幸せになれる世界に…

















    バタン

















    扉が閉められる。














    (兵長、大好きですよ。)






    (さようなら。)























    声はリヴァイに届いたのだろうか…





    部屋の隅にいたペトラは机におかれた花瓶に一輪花をさした。
    そして、安心したような顔で消えていった。
























    『「さようなら」は悲しい別れの言葉ではないから。
    「さようなら」は私たちの心を繋ぐ言葉なんだ。

    たとえ永遠に会えなくなってしまったとしてもいなくなるわけじゃない。
    本当の仲間だったのならどこかでは必ず繋がっているのだろう。

    たとえ違う空へ飛び立ったとしてもこの記憶と想いは途絶えることはないから。

    もし、また巡り会えるのならばこの想いはその時まで胸にしまって飛び立とう。

    次の新しい空へ。』





















    空にはキレイな虹が架かった。




























    花瓶のなかにはワレモコウの花が一輪、美しく揺れていた。





























    【ワレモコウ:感謝、愛して慕う】








































    〜fin〜







  18. 19 : : 2015/11/28(土) 09:09:23
    とても、いいお話でした(*^^*)お疲れさまでした(^-^)
  19. 20 : : 2015/11/28(土) 23:03:18
    >>19ポンジ様

    コメありがとうございます!
    私のへたくそな作品によくコメントしてくれてほんと感謝です(o^^o)
  20. 21 : : 2015/11/28(土) 23:55:05
    ペトラさん・・・・(泣き)
    どうか来世で幸せに・・・。
  21. 22 : : 2015/11/29(日) 14:02:00
    >>21連夜様

    コメありがとうございます(o^^o)

    ペトラさんは来世で幸せになってもらいたいです…
  22. 23 : : 2015/12/02(水) 18:28:41
    涙崩壊…うあああああ悲しい!悲しすぎますっ!!感動!!
    すごく素敵な物語、ありがとう!!
  23. 24 : : 2015/12/03(木) 16:26:58
    >>23ペトラ大好き♪♪乙女さん

    コメありがとうございますーーー!

    素敵な物語だなんて…\(//∇//)\
  24. 25 : : 2015/12/03(木) 16:27:39
    http://www.ssnote.net/archives/41448

    リヴァイサイド(最後はペトラサイドになるかと)

    をかいてます。よければみてください!
  25. 26 : : 2016/04/18(月) 16:50:06
    ヤバイ泣いちゃうよー!ハンカチ無しには、見れないよー!!
    何回見ても泣いちゃうぐらいとてもいいさくひんです!!

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