このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
僕という生き物 ※R18※
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- 1 : 2015/11/17(火) 07:02:49 :
- -前書き-
どうも、まだまだおです
懲りずに二作目です
ですが今回の作品は一作目の
『アルミン「僕の好きな女性のタイプ?」』
とは別のストーリーのお話になります
ですので安心して読んでいただけます
それに前作よりずっと短いです
※※注意※※
この作品では大量の
『同性愛描写』及び『ハーレム描写』
が含まれます
『コウノトリ』や『キャベツ畑』を信じておられる可愛い女の子に(ry
という内容
主人公及び視点は『アルミン』です
つまり
『ホモ』
です
既に吐き気を催されている方はブラウザバックをお勧めします
更に、少し…というかそれなりに
アルミンが『黒い』です
とはいってもゲスミンではありません
なんでしょう、ドロッとした黒さではなく
アッサリと、サラッとした黒さがある感じです
目指せ官能的エロス。
という訳で始まります。
よろしくお願いします。
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- 2 : 2015/11/17(火) 07:12:08 :
- 昔、犬が『交尾』をしているのを見たことがある…
子供のころは何をしているのか分からなかった
エレンやミカサも分からないと言っていた
遊んでいるんじゃないのか?なんて話していたっけ…
でも、本で知識を蓄えて行くうちに何をしているのか分かった
あれは子孫を残すためにする行為
雄と雌が生命を創る
崇高な行為
ならばなぜ…
目の前の『彼』は
子を孕むことのできない僕を
『犯しているのだろうか』
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- 3 : 2015/11/17(火) 09:16:05 :
- 小さな物置小屋で『ソレ』は行われている
中には僕を含む四人
あまり話したこともない三人の内の一人に僕は組み敷かれ
犯されている
荒い息遣いと棒を突き入れられた下半身に走る鈍い痛み
顔にかけられた精液の放つ悪臭の中で
頭だけが独立して思考を続ける
元々、僕は男性に好意を寄せられることが多かった
大人しい見た目と線が細く華奢な体
声も高く中性的
そんな僕が訓練兵になり
辛い訓練と禁欲を余儀なくされる生活に入り込む
思春期真っ盛りの男子達の中でこんな見た目と性格の僕が
紛れ込んだのなら
そういった目で見てしまうのも仕方のないことなのだろう
僕は男子の何人かに告白されたこともある
元々彼らも同性愛者などではなかったはず
ただ…禁欲生活の中で、性欲のはけ口が欲しいだけ
そんな男子達を僕の友人たちは威嚇するようにして追い払う…
そんな事が多々あった
今はその友人たちも教官に呼び出され今はいない
だからこの状況に陥っている訳だけど…
あれこれ考えている内に
一人が一通り満足したのだろう
僕から硬直した棒を引き抜いて
自分の手で擦り上げた後に僕の胸に近づけ
白く粘性の液体を僕の胸にかけていく
これで二人目
あと一人でこの生産性も何もない『ごっこ遊び』は終わる
そう考えていた矢先
中から木製とはいえ閂が掛けられていたにもかかわらず
小屋の扉はけたたましい轟音を響かせて破られる
ある人物達によって
「アルミンっ!大丈っ……」
「…くそ……遅かった…」
「っ……この野郎…」
あぁ…見られてしまった
この姿を
見られたくはなかった
こんな僕を
見られなければ
終わった後も僕が黙っていれば何事もなく過ごせていたのだろう
「ライ…ナー、ベル…トルト…、エレン…」
呟くように名前を呼ぶ
「っ……貴様ら…覚悟は出来ているんだろうな…」
「……タダでは済まさない……君達は…」
「…………殺してやるよ」
声を荒げることもなく
ただ淡々と、それぞれが思い思いの言葉を並べる
僕を犯していた三人は慌てている
当たり前だ
今こうやって怒り狂う事もなく
冷静に、且つ本気で言った事を実行しようとしている三人は
男子の中での対人格闘の成績はトップ3
一人は185センチ、95キロ
筋骨隆々で、大柄な体格をしており
肉体は逆三角形を極めた筋肉の鎧を纏っている
丸太というに相応しい太く逞しい剛腕と
岩から削り出したハンマーのような拳から繰り出される
手加減など一切なしの
全身を使い大きく振りかぶった右ストレートが
相手の顔を捉えて殴り飛ばす
一人は192センチ、81キロ
訓練所内一の高身長ですらっとした見た目から
勘違いされることが多いが
手足が細いのではなく、手足がとても長い
それ故に相対的に手足が細く見えすらっとしたシルエット
になっている
平均で人体の17%程の重量を持つ片足
つまり13キロ強の重量と硬いブーツの硬度を持った凶器が
回し蹴りの要領により、鞭のようにしなりながら
ガードに回されたであろう腕ごと相手の体を弾き飛ばす
最後は170センチ、63キロ
平均的な身長、体重からも数字からは脅威には思えないが
その実、彼が男子の中で対人格闘の成績が一番高く
数年間で仲間から体に叩きこまれ、培った技術は
彼の足技に刃のような鋭さと正確さを持たせ
繰り出される上段蹴りは
相手の下あごを引っ掛けるようにして打ち抜き
相手を膝から崩れ落ちさせる
そこから先はただひたすら
オス オス
『強者が弱者を食い殺す』ような凄惨で一方的な攻撃が
相手が死ぬ数歩手前まで行われた
それを止めたのはマルコが呼んできたのであろう教官だった
教官の怒号により場の動きが止まる
教官は周りを見渡し、僕を見た後に指示をする
「ブラウン、フーバー、イェーガー…そこまでだ
貴様らは営倉に入り頭を冷やせ…ボット、お前は
アルレルトの体を拭いた後アルレルトを連れ医務室に行け
その後、他の訓練兵を集めてから担架を三つ持ってこい」
「ハッ!」
「後の処理は私が受け持つ…全く…
この怪我ではこいつらは兵士として使い物になどならん。
まぁ…このような事をした兵士を見逃すつもりもないがな」
マルコが濡らしたタオルとバケツをもって走り寄ってくる
「大丈夫かいアルミン…くそ…滅茶苦茶じゃないか…」
そういって僕の体についた精液を丹念にふき取っていく
「ありがとう…マルコ」
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- 4 : 2015/11/17(火) 10:33:03 :
- 「僕はお礼を言われる資格はないよ…
君がこんな事になっているのに気づけなかったのだから…」
僕の体を一通り拭き終わると
今度は脱がされた僕の服についた土と砂を払う
「これを着て…医務室に行って怪我の具合を見てもらおう」
服を着た後
手を取られ立ち上がる
下半身の痛みは消えないが
心なしか楽になった
「エレン達は退団になることはないよ…
多分…数日は営倉から出てこれないと思うけど…」
「そうだ…お礼…言わないと…」
「ちょっと!?駄目だよアルミン!フラフラじゃないか!」
足取りが重い
目の前が暗くなる
あれ…
なんで…
目の前に壁が…?
「…アルミン!…ミン!…ン!」
あぁ…僕…倒れたのか…
マルコの声…
段々小さく…
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-
目を覚ましたら、ベッドの上だった
「ここは…」
「っ!大丈夫アルミン!?おかしい所はない!?」
目を覚ました僕に慌てて声をかけてくる
「ミカサ…」
「っ…すまない…私がそばにいれば…こんな事には…」
手を握り締めて絞り出すような声でミカサが言う
「仕方ないよ…すっと一緒に居れる訳でもないし
いつか僕が一人になるタイミングでこうなっていたと思う」
「っ…それでも…!」
体の痛みは随分と小さくなっている
「どれくらい経ったの?」
「っ…あれから…5時間程…貴方は倒れていた」
「…そう…部屋に戻って…明日の準備をしないと…」
体を起こそうとするとミカサが制止する
「貴方には…休みが必要…教官も最長で二週間の休みをくれた」
「二週間も…?そんなに休んでられないよ…」
「貴方は自分が考えている以上に傷ついている…主に精神が…」
「大丈夫だよ…僕は…」
「大丈夫ではない…顔は蒼白を越えて最早土気色…安静にして」
「…」
「…」
無言の圧力
「そう…わかったよ…」
諦めて体をベッドに預けて目を閉じる
瞬間
――フラッシュバック
脳裏によみがえるのは
荒い息遣い
悪臭
痛み
オス
『自分の欲求を満たす事しか考えない男』
悪夢のような記憶が
高速で切り替わる紙芝居のように流れ続ける
そして
彼らの姿が映る
オス
『強く逞しい体を持つ男』
オス
『躊躇が無く冷酷さを持つ男』
オス
『目を奪う鮮やかな技術を持つ男』
彼らの『強さ』を思い出す
返り血に塗れ
ただ『相手を打ちのめす』
彼らには僕を犯していた男たちにはない
人を惹きつける『強さ』があった
確信する
彼らは違う
オス
彼らは『あんな下らない男達』じゃない
彼らは…
彼らなら…
「…アルミン?」
「…っあぁ…何でもないよ…」
心臓が鼓動を早める
気持ちが昂る
『興奮していた』
彼らに…
『抱かれる』
そのイメージで、僕は興奮していた
女の子が好きで同性愛の趣味など僕にはない…そう思っていた
そう思い込んでいた
…違う
女の子『が』好き…なんじゃない
女の子『も』好き…
『女々しい』
『女男』
様々な罵倒を浴びて来た
それらに反発するように否定した
強く見せようとした
男であると見せようとした
僕は男なのだからおかしい…と…
この気持ちを…
『押し殺し』
『頭の隅に追いやっていた』
でも…
今日の事で気づいた
彼らが『僕を守ってくれた』
『僕のために戦ってくれた』
『僕のために…』
そう考えだしたらもう止まらない
考える
『彼らは僕の事をどう思っているのか…』
ただの『友達』?
それとも『恋愛対象』?
知りたい
いや…望んでいる
『恋愛対象』であることを
『愛してもらうこと』を
『彼らを受け入れること』を
早く時間が進んでほしい
彼らに会いたい
彼らにお礼を言って
この頭を使って
時間をかけて
彼らを魅了して
一人一人に愛してもらう
僕も一人一人を愛するから
早く会いたい
犯されたことの嫌悪感等は既に消えていた
残ったのは彼らを考えた事による『安堵』と
彼らへの『想い』
それらの感情を胸に
眠りにつく
「…(よかった…安心しているようだ…)」
頭を撫でられ
さらに深い眠りへと
僕は誘われた
-
- 7 : 2015/11/18(水) 02:18:40 :
- ―――――翌日―――――
最長で二週間の長期休暇ともとれる休みを貰った
ミカサやライナー等の成績上位陣の人間が怪我を負って
取らせてもらうのならなんらおかしくはないだが
座学の成績は一位を取れたけど
体力も並みの兵士以下でユミルからは冗談か本気か
分からないが『劣等生』なんてあだ名の
ある僕が二週間も休みを貰う
本来ならばあり得ない待遇
ミカサは少なすぎる位だと言っていたが流石に座学の成績を
考えるとそこまで休んではいられない
勉強だけでも少ししておこう
そう思い学習用具を取りに部屋に行く
朝食が終了したタイミングだった
すれ違う数人の訓練兵
昨日の事が訓練所内に漏れたのであろう
汚いものを見るかのように皆僕から目をそらす
事実
僕は女性ではないが…穢されたのだから
僕は
『悪くないのに』
気分が沈む
平衡感覚が狂っていく
体がグラついて視界がぶれる
ドン
と不意に人にぶつかった
「ごめん」
呟くように横をすり抜けようとすると
「駄目だよアルミン、まだフラフラじゃないか」
と肩を抱きとめられる
顔を上げて確認する
「…マルコ」
「おはようアルミン…どうしたの?」
いつもと変わらない笑顔で微笑みかけてくる
「…座学の予習だけでもしておこうと思って…」
「学習用具?」
「うん…」
「わかった、僕が取ってくるから…医務室で休んでいるんだ」
そういって体の向きを変えさせられる
「…」
「ほら、戻った戻った」
背中を押されて医務室に逆戻り
ベッドに腰かけるように促される
「…」
「窓、開けるね」
そういって窓を開け放つ
ヒュウ
風がするりとマルコと僕の頬を撫でる
『心地よい』
そう思った
「あぁ…そういえば朝食まだでしょ?
学習用具のついでに君の分取ってくるね」
そう言って医務室を後にしようとする
「なんで…?」
「…ん?」
なんで…
「僕にやさしくしてくれるの?」
「…」
マルコが息をのむ
「…」
「…」
暫くの沈黙
「アルミン…君は…僕の大切な友達だ」
マルコが口を開く
目はしっかりと僕の両眼を見据えている
「…」
「僕は…今の君のような状況に陥ったことはないから…
君の辛さは計り知れないけど…君が傷ついているのはわかる」
「…」
「そんな君を支えるのは…当たり前だろ?」
そう言ったあと少し恥ずかしそうに笑みを浮かべる
「…朝食取ってくるね」
ドアを閉めて行ってしまう
「…」
マルコもまた…僕を守ろうとしてくれている
エレン達とは違う方法
でも、素直に嬉しい
マルコの開けた窓から入る風
風が髪を揺らす
心地いい風
落ち着いた気持ち
『安堵』
またこの気持ち
彼にも…
『愛してもらえるのかな』
…ふふ
こんな不純な考え方してるから…
他の子たちにあんな目で見られるんだろうね
でもいい
『関係ない』
『僕は僕』
なんで自分の恋愛事を他人に左右されなきゃいけないのか
そう考えて
ベッドに横たわり
目を閉じる
---
--
-
「…あ」
眠ってしまっていたようだ
少し頭がボーッとする
周りを見渡すと
書置きと朝食であろう
パンとスープ、そしてコップに注がれた水が置いてあった
時間を確認すると
一時間ほど眠ってしまっていたようだ
書置きを確認する
『眠っているようだから、朝食とお水を置いていくね
僕は訓練があるから先に戻ってるね、またお昼に来るよ』
思わず笑みがこぼれる
スープを口に含む
スープはもう冷めてしまっている
でも
『暖かかった』
-
- 8 : 2015/11/18(水) 23:32:02 :
- コンコン
「はい」
ガチャ
「おはよう、体調と…お尻の怪我どうだい?」
入ってきたのは訓練兵団の担当医官だった
「ハッ!回復しつつあります!」ドン!
「うん、よかった。でもメンタルの方はもう少し様子見ね」
「そう…ですか…」
わかってはいたけど…少し心配になってくる
「うん、君の状況は特殊だからね…
君自身何となくこうなるんじゃないかって覚悟はあった
みたいだから…外見では気づきにくいかもしれないけどさ
精神の傷っていうのは自分でも気づきにくいもの
だから…最低で一週間、最長で二週間
それが僕からキース教官に出した君の治療の提案だよ」
「ありがとう…ございます」
「あ、楽にしていいよ。これでも本当は短いくらいだからね
そうだ、お尻の方の軟膏も渡しておこうか…
全く…酷い子たちだよねぇ…無理矢理だなんてさ…
僕自身『男の子同士』でしようとしてお尻怪我しちゃう子
毎年見てるけど…君はずっとずっと酷いからね」ガサガサ
「…あの…」
「ん?どうしたの?」
「その…『男の子同士』って事は…毎年あるんですか?」
「うん、やっぱり何人かいるね。今年は少ないかな…はいこれ」
そうだったんだ…
「同性でする分には妊娠したりするリスクはないから…
やっぱり異性とするよりは…ってなっちゃうのが現状
それでも感染症は怖いからコンドームとかは着けるように
したり、オイルなんかの潤滑油を使うように指示してるね
でもやっぱり一番必要なのは相手を気遣って
優しくしてあげる事が必要かな…道具も大切だけどさ」
これは…いい事聞いたかな…?
「まぁ、大抵は興味本位で付き合って本気で…
って子は殆どいない…仕方ないかもしれないけどさ」
「…関係が続いた人たちっているんですか?」
すごく興味があるけど…落ち着いて質問をする
「あー…いたいた
それこそ…申し訳ないけど君みたいに中性的な子
と活発な子の組み合わせが…
活発な子は本来『異性愛者』だったみたいだけど
中性的な子がアプローチかけてたら恋人になったみたい
しかも凄いことにその中性的な子は『両性愛者』でね
女の子も落しちゃってたみたいだし
両手に花というか何というか…凄くない?」
「凄いですね…その…活発な人と女の子は喧嘩とかは…?」
「全然なかったらしいよ?
卒団した後は三人でした事もあったらしいし…」
「…本当に凄いですね…それしか言葉が見つかりません…」
「あははは!そうだよね!っとと、そうだそうだ
そういえば君のこれからの事話すの忘れてたよ」
「何でしょうか」
「君は治療が必要だけど流石に何もしないで一週間、二週間
と休みをあげる訳にはいかないんだよね…
だから君には休みの間に兵団での仕事を頼みたい」
「承知しました」
「うん、基本は訓練兵が何人かでする仕事を
日中に君に一人でしてもらう」
「掃除などでしょうか…」
「そうだね、それは僕や他の教官がたまにここ来る
みたいだからその時に聞いてくれればいいかな」
一人で出来る仕事ならいいけど…
「ちなみに今日は何をするべきでしょうか」
「うーん…怪我したのも昨日今日の事だから
休んでていいよって言ってあげたいのは山々なんだけど…
とりあえず厩舎で馬のお世話か、トイレ掃除か、用具の運搬
どれがいい?」
「…トイレ掃除ですかね」
達成感ありそうだから…
「うん、わかった。一人で出来る事には限りがあるし
女性用に入るのは難しいかもしれないけど頼んだよ
女性用とはいっても訓練中だから来る事たぶん無いし」
「あ…そうだった…」
女性用もあるのか…
「大丈夫大丈夫、小便器ないだけだし
とりあえずここの傍のトイレをやってくれたら今日はお終い」
「わかりました」
「頼んだよ、終わったら自主勉強してくれればいいから」ガチャ
バタン
さて…早めに始めてしまおう
―――――男子用便所―――――
「うー…流石にこれは汚いよ…」
取り合えず男子用に来たのはいいけど…凄く汚い
人が使うことがあまりないから
汚れがこびりついちゃってるし…
仕方ない…
洗剤と…手袋と…掃除用具…
よし、始めるか
---
--
-
よし…会心の出来
我ながら完璧じゃないだろうか
ちょっと楽しくなってきたな…
次は女子用トイレ掃除しよっと
-
- 9 : 2015/11/19(木) 01:10:21 :
- ―――――女子用便所―――――
「し…失礼します」
流石に緊張するな…
パパッと手早く済ませてしまおう
えっと…汚れ具合は…
うん、男子用に比べればずっと綺麗だね
窓を開けて…
始めようか
個室に入ってっと…やっぱ用具も一緒に入れると狭いな…
ギィ
「あ?」カチャ…
「っ!?」ビクッ!
振り返ると
用を足しに来たであろう
ユミルがベルトの金具を外しながら入ってきていた
「ユユユユミル!?ごごごめん!今出るから!」ウワアア
「あぁ…その声…お前アルミンか…」
「そっ!そうだけど!どうしてここに!?」
いや!一回ベルト戻して!その…下着見えてるから!
「こっちのセリフなんだが…
クリスタがすっころんでな…足痛めたみたいだから付き添い」
「あぁ…そう…」
成程ね
「…」
「…」
―――沈黙
「いや、用足したいから出てってくれるか」
「っ!あぁ!ごめんね!時間置いてまた来るよ!」バタバタ
「…騒がしい奴だな」
―――医務室―――
バタン
「あぁ…びっくりした…」
「あ、アルミン?どうしたの?」
「っ!?」ビクッ!
ガタン!
「きゃっ!?」ビクッ!
「いきなりびっくりしないでよ!びっくりした…」
「あぁ…ごめんクリスタ…いろいろとテンパっちゃって…」
「…いいけど…何その恰好?」
「トイレ掃除しようとしてたんだけど…」
「…あ、ユミルがトイレ行くって言ってたねそういえば」
「…クリスタは怪我したんだっけ?」
「うん…足軽く捻挫しちゃって…」
「じゃあ僕が治療するよ、応急処置始めちゃおうか」
掃除用のエプロンを外す
「アイシングからだね」
氷嚢に水と氷を入れる
「クリスタ、ブーツ脱いで…どこ痛めたのかな」
「よいしょっと…ここ」ヌギヌギ
足首だね
「少し冷たいよ?」
そう言った後に氷嚢を当てる
「ひゃっ…ごめん//」カァァ…
…何この子可愛い
「あはは、大丈夫だよ…ここ抑えといて…痛い?」
「うん…少し…」
「うーん…10分くらい当てておけばいいかな…
終わったら包帯で固定するから10分経ったら教えて?」
「わかった、ありがとうアルミン」
「これくらい大丈夫だよ
今は特にすることないからね、退屈だったんだ」
「アルミン…ミカサからは長めに休みを取るみたいだけど…
どれくらい休むつもりなの?」
「最低でも一週間は休んでくれって言われたよ」
「そうなんだ…その…『辛かったね』?」
「…」
「…アルミン?」
「…あぁ…うん…ありがとう…心配してくれて」
―――違和感
何だろう…
心配してくれてるんだろうけど…
『響かない』
「ちょっと…考え事してて…」
何でかな…マルコに心配してもらった時は…
落ち着いたんだけど…
ガチャ
「お?アルミンにやってもらってるのか」
「うん、もう少ししたら包帯巻いてもらうの」
「良かったなアルミン、クリスタの綺麗な足触れてよ」
「もう、止めてよユミル」
「あはは」
いや、止そうか
「さて…クリスタの治療が終わるまでサボれる訳だが…」
「訓練戻ったら?」
「はぁ?そんな面倒なことするかよ…
もうすぐ昼だしな…動きたくねぇ」
「…そうだった」
もうすぐお昼か…
「寝るわ、治療終わったら起こしてくれ」ボスッ
「そこ僕が使うベッドなんだけど…」
「いいじゃねぇか…お?アルミンの匂いか…?」クンクン
「止めて!?」
「ユミル!」
「お前も寝るかクリスタ?いい匂いするぞ?」
「え…どうしよう」
「うん、迷わないでクリスタ…恥ずかしいし
それに香水とかはつけてないはずだけど…」
「じゃああれだな、フェロモン的な…」クンクン
「だから恥ずかしいって…」
「まぁいいじゃねぇか、クリスタも包帯で固定した後は
挙上して腫れないようにしなくちゃいけないわけだし
ほらこっち来いクリスタ」
「はーい」ボスッ
「クリスタ!?」
「…あ!ホントだ!なんかいい匂いがする!」クンクン
「クリスタまで…」ハァ…
「石鹸とかも他の奴と同じはずだよな?」
「うん…ここのだよ?」
「他の男の子は汗の匂いだけなんだけど…何だろう」
「お前もこっち来て嗅いでみたら?」
「自分の匂いなんて分からないじゃないか!?」
「いいからいいから」
グイ
「うわっ」ボスッ
-
- 10 : 2015/11/19(木) 04:00:40 :
- 「いや…あの//」
ユミルを中心に川の字になる…
ユミルの顔が近い
恥ずかしいとかってレベルじゃない
「ふふーん…どうだ?」
「ユミル…君僕に恥ずかしい思いさせたいだけでしょ?」
「どうだかな…いい匂いしないか…?」
「…」クン…
全然わかんない
「全然わからないよ…自分の匂いだし」
「そうか…いい匂いだけどな」クン…
「うわっ//」
ユミルが鼻先を首筋に摺り寄せてくる
「今更恥ずかしがるなって…私の下着見てたくせに」
バレてた…
「え、どういう事アルミン」ジトッ…
「いや…その…」
「まぁ敢えて見えるようにしてたんだけど」
「はぁ…ユミルも人をからかうのにそういう事しちゃダメだよ
女の子なんだからさ…」
「私を女として見てる奴なんて上位の男とコイツだけだろ」
「そんな事ないよ」
「お前は馬鹿正直だからなぁ、アルミン」
そういって抱き寄せてくる
「あの…何これ…恥ずかしいんだけど?//」
「…抱き枕?」
「クリスタで良くない!?」
「良くないよ!」
何この生殺し
「いい匂いするし…いいだろ…ねむ…」ファ…
「はぁ…先にクリスタの手当て終わらせてからだからね」
「ちゃんとこっち来いよー…おやすみぃ…」
「何でこうなったのかな…僕だって男なのに…」ボソボソ
性指向は少し変だけど…それでも女性だって好きなんだから…
「ほら…クリスタ…足出して…」
「うん…ユミルもダメだよねアルミン」
「少しきつく巻くよ」ギュ
「いつつ…」
「…手際良いね」
「ありがとう…応急処置は知ってて損ないからね」テキパキ
「これで良し…後はタオルケットをベッドに敷いて
何回か畳んでその上に足を乗せればいいよ」
「うん、ありがとうアルミン…よいしょっと」ボス
「さて…自主勉強するかな…」
「…こっち来ないの?」ポンポン
「流石に行けないよ、ユミルも寝てるし…これでも男だしね
ていうか…そんな事他の男の子にしてみなよ…襲われるよ?」
少し思い出しちゃったし…はぁ…
「…そっか」
なんで少し悲しそうなのさ…
「アルミン…ユミルは多分アルミンの事励まそうと
してるんだよ」
「…ユミルが?」
「うん、ユミル言ってたもん…
今のアルミンに必要なのは言葉じゃなくて『暖かさ』だって」
「…『暖かさ』?」
「そう…『何も言わずに傍にいてくれる』
『ただ支えてくれる』…そういう『暖かさ』」
――そんな君を支えるのは…当たり前だろ?――
同じだ…
「………ユミルって優しいんだね」
「ユミルは優しいよ、ぶっきらぼうなだけ」
「…」
ギシ…
「お昼まで…ね…」
「うん」
「おやすみクリスタ」
「うん、おやすみアルミン」
「……ありがとうね…ユミル」ボソ
「スー…スー…(どういたしまして)」
---
--
-
ガチャ
「アルミンいるー?って…何この状況」
「よ、マルコ」
「ユミル…どうしたのこれ…(ライナーが見たら発狂しそう)」
「寝かしつけてやってる」ナデ…
「見ればわかるけどさ…アルミン今日は良く寝るね…」
「まぁ…ただの寝不足か…
それかストレスで睡眠の質が悪かったんじゃないか?」
「色々あったからね…」
「…あぁ」
「ユミルがそういう事してるの初めて見たよ」
「意外だったか?」
「んー…あぁ…でも考えるとそうでもないかな?」
「何でだ?」
「だってユミル…サシャによく構ってあげてるし」
「あれは単純に面白いから」キッパリ
「…あぁ…そう(サシャ…)」
「コイツの場合は…見捨てる気になれないんだよな…何故か」
「それすっっごく分かる…なんでだろうね」禿同
「営倉にぶち込まれてる奴らもコイツ以外のやつが
この状況だったらあそこまではならなかっただろうな」
「ライナー辺りは怒りそうだけどね」
「聞いたところだと怒るというよりかはキレてたみたいだな」
「凄かったからね…凄惨極まりないって感じ」
「コイツには人を惹きつける何かがあるんだろうな」
「…あるだろうね、実際」
「さて…お前は何をしに来たんだ?」
「いや…お昼一緒に食べようと思って」
「ジャンは大丈夫なのか?」
「誘うよ?下手なこと言わないように釘刺しておくからさ」
「そうか…なら私たちも行くかな
ほら…起きろ、アルミン…クリスタ」
ペチペチ
-
- 12 : 2015/11/19(木) 09:54:43 :
- 「ん…あ…?ユミル…?」
「ふぁ…おはようユミル」
「おはようクリスタ…アルミン、さっさと起きろー」
「あ…そうだ…寝ちゃってた…おはよう」
そうだ…寝たんだった…
「…よく寝れたか?」
「うん…ぐっすり眠れた」
「そいつはよかった」
「二度目のおはようだねアルミン、ご飯行こう」
「ふふ…おはようマルコ…」
「そら、私達も飯にするぞ…歩けるか?」
「うん、痛みも殆どないから」
「それはよかったよ」
ガチャ
―――――食堂―――――
「よし…座っててアルミン。ご飯持ってくるね」スタスタ
「お前も座ってろクリスタ…飯持ってきてやる」スタスタ
「ありがとう」
「ありがとうユミル」
トントン
肩をたたかれる
「ん?」
「おはようアルミン…調子は大丈夫?」
「ミカサ…大丈夫だよ?」
「良かったら一緒に食べてもいいだろうか」
「僕は大丈夫だよ?」
「私も大丈夫」
「よかった…アルミンの分を持って来よう」
「あぁ、大丈夫…マルコが行ってくれてるから」
「マルコが…?そう…なら自分の分を取って来よう」スタスタ
「行ってらっしゃい…どうしたのクリスタ?」
「…この足じゃ明日の訓練出来そうにないやって思って」
「そうだね…痛みが引くまで少し休ませてもらったら?」
「うん…教官には相談するけど…」
「そうだ…休みが貰えたら一緒に厩舎で馬のお世話する?」
「それいいね!そうしよう!」
「楽しそうだな、どうしたんだ?ほい、飯」コト
「ありがとうユミル!今度一緒に馬のお世話する事になったの!」
「そうかそうか、よかったな」
「馬のお世話か…今度丁寧にブラッシングしてあげようかな?
はい、アルミン」コト
「ありがとうマルコ、そうだ…ミカサも一緒に食べたい
みたいだけど大丈夫だよね?」
「大丈夫だよ、あ…僕もジャン誘っちゃったけどいいよね?」
「構わないよ」
「アルミン…隣いいだろうか」コト
「大丈夫」
「よぉ…体調はどうだ?」コト
「ジャン…大丈夫だよ」
「そいつは良かったな…」
―――席順―――
ユ マ ジ
―――――
―――――
ク ア ミ
―――以上―――
「…(コイツアルミンに変な事言わないだろうな…)」チラリ
「…(大丈夫…『釘は刺しておいたし』…
ミカサもいるから不用意な事は話さないよ)」コク
「そういやぁ…死にいs…エレン達の事だが…」
ピクッ
「…どうしたの?」
「…(いきなり爆弾ぶっこんだな…
『糠に釘』じゃねぇかマルコよ?)」ジトー
「…(…ごめん)」ハァ…
「明日には戻れるそうだ」
「っ…ホント!?」
「…(おいおいおい、アイツ等戻るのは明後日のはずだぞ?)」
「…(…ジャンの事だから…何かあるのかな?)」
「あぁ、俺から何か言うつもりもねぇが…明日には戻ってくる…
『助けるの遅いよ』って言ってぶん殴るといいぜ」
「…うん!」
「…(喜んでるな…嘘だったら張り倒すぞコイツ…)」
「…(嘘だったら流石に怒るよ?…というか殴るよ?)」
「ジャン…どうして貴方がそのような事を知ってるの?」
「教官の会話を聞いてな…日程を繰り上げるそうだ」
「そう…それはよかった」
「…(でもミカサの前で嫌われるような嘘をつく
とは考えにくい…本当とみていいのかな)」
「良かったなアルミン(まぁ…信じてもいいか?)」
「うん!」ニコニコ
「…三人も上位の人がいないと訓練が締まらないもんね」
「ライナーがいないから男子がたるんでいるのは確か」
「ライナーは…男子への注意の仕方が怖いからね…」
そういえばライナーに注意された事あまりないし…
どんな感じだろうか
「ライナーが注意するときってどんな感じなの?」
「…言わないでおくよ」
「あれはビビるよな…(背後に立って…
『そんなに暇なら俺とあっちで楽しい事しようぜ?』
って肩揉まれるんだぜ…?ホラーだろ)」
「…(何となく想像できるな…)」
「死n…エレンもいないならいないで
練習の士気に関わってくるタイプだからな…」
「彼の必死さには当てられちゃうよ
(ジャン…どれだけエレン=死に急ぎ野郎なのさ…)」
「それすっごく分かる!対人格闘とか気迫が凄いよね」
「…(本気で来るクリスタも可愛いからいいがな)」
「ベルトルトは…特にないな」
「…失礼だけどそうだね」
「…うん」
「…(不憫だな…ベルトルさん…)」
-
- 13 : 2015/11/20(金) 23:19:57 :
- 皆が明日戻ってくる
お礼はしないといけないし
「そういえばアルミン」
「…」
なんて言おうか
「アルミン?」
「…?何?マルコ」
「この後座学なんだけどノート取っておいた方がいいかな?」
「そうだね…
僕はまだ出ない方がいいだろうし…お願いできる?」
一応居ない間は座学だけでも完璧にしておきたいし…
「わかったよ」
「流石座学一位様…勉強熱心だね全く…」
「座学だけでも評価は落さないようにしたいからさ…」
「まぁ…座学で一位取ってるから今こうやって長い間
休みが貰えてるんだろうな」
「もし平均的な成績だったら数日で訓練に参加させられてた」
「良かったなその頭脳があって」
「うん…」
「じゃあ僕勉強道具取りに行ってくるね」
「ごめんねアルミン…朝食と一緒に置いておこうと
思ったんだけど君の用具見つからなくて…
君の鞄とか探るのもどうかと思ってさ…」
「構わないよマルコ、それじゃあまた夕食に」
「うん」
「またね皆」
---
--
-
―――――自室―――――
バタン
さて…と…用具は
ガサゴソ
よし
やっぱり三人ともいないから僕一人
いつもはライナーとエレンが話してるから賑やかなんだけど
静かだな
「…」クン…
やっぱり医務室とは違って少し汗の匂いがする
僕自身汗の匂いは嫌いじゃないんだけどさ
少し閉め切ってたし換気はしておこうか
カチャ…キィ…
うん、風もあるからこれで少しはこもった匂いもなくなる
…陽もあるしみんなのシーツとかも洗って干しちゃおうか
うん、そうしよう
バサ…
「…ん?」
ライナーのマットの下…何かある
雑誌かな
…
やっぱり『そういうの』だよね
「…」ウズ…
どうしよう…すごく見たい
ちょっとだけ
「…」ドキドキ
パラ…
…うん
普通の女性の漫画だね
少し金髪の女性が多いかな
こっちの雑誌の子はセミロングだし
クリスタと重ねてるのかな
他の雑誌は…あった
パラ…
この女の子はボブカットで金髪
…
あれ…
え…?
この子…
『男の子』だ…
…
「…//」ドキドキ
パラ…
わわ…舌を這わせて…
パラ…
…キスしてる…
ライナーもこういうの好きなのかな
でも持ってるって事は少なくとも興奮するって事だし
…
ペラ…
この二人…僕とライナーみたい…
男の子は僕と似た髪型で
もう一人は体も大きいし…
…ライナー…この子を僕と重ねてたのかな
「っ…//」ムラ…
っやばい…『したくなっちゃった』
…今…皆座学に行ってるよね…?
エレン達も営倉にいるし
今は絶対に帰ってくることはない…
「…//」ドキドキ
…ギシ
ライナーのベッド…
…ボスッ
「…ハァッ…」スン…
っ…ライナーの香り…汗の匂い…
一応…部屋の鍵をかけて…
カチャ
よし…
下…脱いじゃおう…
スル
パサ
…よし
-
- 14 : 2015/11/20(金) 23:25:01 :
- お ま た せ
※軽い?R展開に入ります
地の文が入りますので幾分か読みにくくなります
さらに妄想の表現のために『』などの記号を多用します
ですので正直かなり読みづらいと思います
ご了承下さい
-
- 15 : 2015/11/21(土) 08:56:19 :
- 『アルミン…本当にいいのか?』
『うん…大丈夫』
『…わかった…じゃあ…服脱いでくれ』
さっきの本だと男の子だけが裸になってた
一緒になるように服を脱ぐ
展開を重ねる
『綺麗だ…アルミン』
舌に見立てて指を這わせる
首筋から鎖骨へ
鎖骨から胸
胸から脇腹
ゆっくりと柔らかく
滑らせるように
体が熱くなる
「……」
硬直を自分の手で触る
片腕で自分自身を抱きしめベッドに顔をうずめる
ライナーの匂い
抱きしめられたかのような錯覚
「っ…//」
少しずつ擦る
『はは…少し先走りが出てきたな…気持ちいいか?アルミン』
『うん…』
「気持ちいいよ…」
クチ…と音が出てくる
『まだ駄目だぞ?』
刺激を柔らかくする
焦らす様に
ゆっくりと
『ライナー…焦らさないで…』
「っ…ハッ…//」
『さて…どうしようか?』
手を放し
太ももと下腹部を指先でさする
じわじわと
熱が血液と一緒に
腰から背中
脊髄を通じて
頭に回る
「…っ…//」
『…こっちも…』
『…何だ…我慢のできない奴だな…』
グチュ…グチ…
一度掛け直したシーツにシミが出来ている
既に手の平はベトベト
『我慢なんてできる訳ないよ』
『分かった、…そろそろいいか』
脊髄に走る波
細かく
大きくなる
息も少しずつ細かく
乱れる
頭がしめつけられる感覚
視界に靄がかかる
「ッハ…ツッ……//」
『ライナーッ…僕…もう…』
『あぁ…いいぞ』
力を強めて早く擦る
大きな波が筋肉を強張らせる
「っ…くっ…んっ…//」
手の平の中で
大きく脈を打つ
「…ッハァ…//」
熱が指の間から漏れ出しシーツに落ちる
「…洗わないと…ハァ…//」
体を起こす
脱ぎ散らかした服を集める
少し…というかかなり早かった…
興奮していたから仕方ないけど…
ボタンを留めてジャケットを羽織る
これで服はよし
エレン達のシーツも僕のシーツも洗って干しちゃおう
-----
----
---
--
-
-
- 16 : 2015/11/23(月) 02:07:06 :
- ―――――洗濯場―――――
ジャバジャバ
一応シミにならないように…
精子が付いた所に洗剤をかけて
お湯につけておけばこれでオーケー
ライナーのシーツを浸している間エレン達のはもみ洗いで
よく洗う
ジャバジャバ
…これでいいかな
ライナーのもちゃんと洗って…
…よし
シミも…なし
後は干しておくだけ
これで明日の夜には綺麗なシーツで皆を寝かせてあげられる
さて…とりあえず終わったし医務室に戻って自主勉強しようかな
---
--
-
―――――医務室―――――
( ..)φカリカリ
よし…キリのいいところまで進めれた
コンコン
「はい」
ガチャ
「…勉強中?」
「ハッ」ドン
「勉強が終わったら、『おつかい』頼まれてくれない?」
「『おつかい』…ですか?」
「うん、治療に使う消耗品をいくつか買ってきて欲しいんだ」
「消耗品…ですか?支給されるのでは?」
「そうなんだけどさ…
ここ最近は怪我やらなんやらで消費量が多くてね…
次の納品までは多少の予備を置いておきたいんだ」
「でしたらキリのいいところでしたので今から行きますか?」
「じゃあ買ってきてほしいもののメモ渡すからお願いね」
「わかりました」
--ー
--
-
-
- 17 : 2015/11/27(金) 00:49:12 :
- ―――――街―――――
-必要な物-
『包帯』
『湿布』
『ガーゼ』
『脱脂綿』
量が多い気がする…
多めにお金を渡されたし
一応スリなんかには警戒しておこうか
ライナーやエレンだったら絡まれることなんて皆無だろうなぁ…
それにしても…
このお金とは別に
『これお礼代わりのお金ね、好きなの買いなよ』
ってお小遣いとしてお金を貰ったけど…
どうしようかな…
…まぁ買った後で考えようか
---
--
-
アリガトウゴザイマシタ-
…よし
これで『おつかい』も終わったし『欲しいもの』も買えた
…後は本を買おうか
―――本屋―――
「あぁ…いらっしゃいアルミン」
「こんにちは」
ここは僕が贔屓にしている本屋さん
何故なら…
『品揃え』が豊富
それこそ『検閲対象』になるような本も売ってくれる
『性的表現』の過激な本も
ここにくれば大抵の本は少し高いお金を出せば手に入る
だからここは訓練兵の多くも通い詰めているらしい
憲兵なんかも『そういった本』目的で
この本屋に通っていたりするので手を出さない
憲兵でも毎度毎度のように性処理の際
裏路地の娼館に通うことはそうそう出来る事でもないのだろう
僕は『性的表現』の過激な本は偶にしか買わない
ここでは僕は憲兵よりも『更に特別なお客様』として扱われる
それはここの店主との『趣味の一致』によるもの
「いつものかい?」
「えぇ…新しいもの入荷していますか?」
「うん、いくつか入ってるよ」
その後に別の店員に店を任せた後僕を案内する
普通に考えたら本の在庫等が置いてあるのだろう裏方の倉庫
倉庫の中の隠されている地下室に降りて
奥の扉をくぐった先に案内される
そこには僕にとっての夢の世界
『壁の外の世界』についての本が多く置いてある
はいこれ、と何冊かの本をドサッと目の前に置かれる
「自由に見てくれていいよ、欲しいのがあったら教えてね」
そういって店主は近くの安楽椅子に腰かけた後
傍のテーブルに置いてある本を手に取りページをめくる
僕も置かれた本を手に取る
壁の中の生物と外の生物の生態の違いについての記述や
見たこともない生物の図鑑等も置いてある
目を輝かせながらもページをめくっていく
---
--
-
「欲しいものは決まった?」
うわ…もう夕方?…少し読み過ぎてた
「えぇ…少し長居してしまいましたね」
「いいよ別に、僕も店番休めたし」
「ははは…これと後別に欲しい本があるんですけど…」
「何?」
「その…なんというか…」
「あぁ…成程、じゃあ後で代金だけ渡してくれればいいよ」
「ありがとうございます」
---
--
-
―――――医務室―――――
コンコン
「はーい」
「失礼します」
ガチャ
「頼まれてたものを買ってきました、お釣りと領収書です」
「はいお疲れさまー、遅かったね」
「少し自分の買い物もしてしまいましたので」
「そっか、じゃあもうすぐ夕飯だから支度しておきな」
「はい」
「僕はまた医務室あけるけど自由に使っちゃって」
「わかりました」
バタン
さて…夕食まで時間もあるし買ってきた本を読んじゃおう
---
--
-
-
- 18 : 2015/11/27(金) 18:15:53 :
- そろそろ夕食の時間か…
マルコが一回ここに来るだろうから本だとかは片づけちゃおう
流石に紙袋の中身やこの内容の本は見せたくはない
見せたら色々と…ね?
でも…
久しぶりに官能小説を読んだな…
最近は漫画だとか直接的な表現のものが多かったし
間接的な表現の文章を想像力を働かせて場面をイメージする
というのもやっぱり楽しい
官能小説だとか興味をひかれやすいものなら尚更ね
ふふ…エレンの活字嫌いも官能小説を読ませたら直るかな
今度官能小説じゃないまでも恋愛小説でも進めてみよう
コンコン
「はい」
ガチャ
「アルミン、ご飯行こう」
「マルコ、一旦自分の部屋に寄っていいかな?」
本とか置いてこないと
「うん、いいよ?何か忘れたのかい?」
「いや、買ってきた本だとか物を置いてきたいんだ」
紙袋を見せる
「成程ね、あとついでにノートも渡しておくよ」
「ありがとう」
---
--
-
「おまたせ」
「よし、行こうか」
―――――食堂―――――
「アルミン」ヌッ
「わっ!ミカサ…びっくりするじゃないか」
「すまない、一緒にご飯を食べよう」
「うん、いいよ」
「マルコもいいだろうか」
「僕も大丈夫」
ポンポン
「ん?」
「アルミン、隣いい?」
クリスタ…
「クリスタ、いいよ?」
「皆もいいかな?」
「大丈夫」
「僕も」
「マルコ、飯食おうぜ?お前らもいいか?」
「いいよジャン」
「構わない」
「僕も大丈夫だよ」
「よぉ、またこの面子だな…飯一緒にいいか?」
「大丈夫だよユミル」
「エレンがいない今私の落ち着く場所はアルミンの隣だけ」ドヤァ
何故にドヤ顔?
「はいはい、仲良しなのはわかったから飯にしようぜ」
「そうだアルミン、明日は一日座学だから休めなかったけど
明後日は安静にしておけって休み貰えたんだ」
「そっか、じゃあ明後日は一緒に厩舎で仕事しようか」
「うん!」
「…(明後日サボって二人の様子見てたいな…)」
「…(ユミルの考えが手に取るようにわかる)」
「明日は何しようかな」
「訓練ができないのも退屈だろうな」
「ジャンはいいよね…
僕の場合だと立体機動の訓練だって結構辛いからさ」
「まぁ出来るから立体機動の訓練が好きって所もあるからな」
「本を買ったから退屈はしのげるんだけどね…」
「本?何買ったんだ?」
「うーん…恋愛小説かな」
流石に官能小説だよ、なんて言えないよね
「え!?アルミンそういうの読むの!?」
何この食いつき
「よ、読むよ?基本なんでも読むからね?」
「どんなの読んでるの!?教えてくれない!?」
「えっ…ちょ…」
「クリスタの恋愛小説好きは異常だからな…
おかげで『恋に恋して白馬の王子さまを待つお姫様状態』
になっちまってるからな、恋愛に夢見過ぎだろ」
「ユミルは乾きすぎなんだってば…」
「展開とか色々あり得ないだろ…」
「まぁ…結構都合がいいというか…あるよね」
「普通犯されて終わりだろ、助けなんてこない」
「それも…言い過ぎな気もするけどね」
「でも恋愛小説はやっぱり王道が一番」
「…ミカサも読むのかい?」
意外だな
「クリスタのおすすめとやらを薦められて
貸してもらったことがある、私は好きだった」
「(…恋愛小説読んだことないから話についていけねぇ)」ズズ
「(…僕もあまり読まないからなぁ)」パク
「ユミルも何か恋愛もの読んだりするのかい?」
「…読むぞ?」
「ユミルのは…うん」
「正直人を選ぶものだろう」
「どストレートなレズものだ」ドヤァ
だろうね
「うわぁ…」
「ジャン…失礼だよ」
「百合とか?」
「あれは百合なんてプラトニックな物じゃないよ」
「一言でいうならガチレズ」
「…うーん…僕も百合物なら読んだことあるけど…」
「あるの!?」
「うん…僕は百合物は結構好きだよ?神聖な感じがしない?」
「おぉ…話せるなお前…今度貸してやるよ」キラキラ
「…(ユミルが仲間を見つけて嬉しそうにしている…)」
「ふふ、ありがとう」
「…(こいつ…こんなキャラだったか?)」
「…(…精神的に何か問題がでた…訳でもなさそうだね)」ジー
「これ以上はスープが冷めてしまう、食べてしまおう」
「うん、そうだね」
---
--
-
-
- 19 : 2015/11/28(土) 08:47:10 :
- 「ご馳走様でしたっと、じゃあ私たちは部屋に戻るぞ」
「明後日楽しみにしてるねアルミン」
「うん、わかった」
「それじゃあまた明日」
「じゃーなー」
「また明日ご飯を食べよう」
「うん、じゃあね皆」
…あ、そうだ
シーツ取り込まないと
忘れちゃってた
---
--
-
―――――自室―――――
…シーツもちゃんと乾いてたしみんなの分も引けたし
これでいいでしょ
…医務室に戻る前に本の続きでも読もう
---
--
-
―――二時間後―――
うん、面白かった
『少年愛』をテーマにした小説だったんだけど
少年愛っていうのは昔からポピュラーだったみたいだし
作品数も多いしで面白いものが多いね
いいなぁ…こんな小説みたいな関係
…
ジャンの言う事が正しければ明日皆帰ってくるんだよね…
…
「ふ…ふふ…」ニタァ
…明日からの作戦を考えようか
名づけて
『ドキッ☆彡ハーレム大作戦』
対象:エレン・イェーガー
ライナー・ブラウン
ベルトルト・フーバー
ってことだけど…
やっぱり落すならライナーからだよね
『アレ』読んでるくらいだから簡単に落せそう
難易度EASYにも程があるね
ベルトルト…はどうだろう
好みがわからない以上ミスをして友情が壊れてしまうのは
正直怖い
…少しずつ…意識させるアプローチで外堀から埋めていこう
じっくりと…ね
エレン…は…
僕自身エレンは凄く魅力的なんだけど…
というか僕が好きになったのもエレンが最初だし…
昔からエレンやミカサに守られてたから…
依存…というか…どこかに甘えがあるというか
無くてはならない存在…になっちゃったんだよね
…男としてどうなのって話なんだけど
これが僕ってわかっちゃったから…仕方ないね
エレンなら思い切ったアプローチしても大丈夫だろうから
気楽に行こうか
問題はミカサだね…ミカサに悟られずにエレンを落とす…
かなり難しい気がする
…
…あれ?ミカサも落したらいいんじゃないか?
…エレンを落としてエレンと一緒にミカサを落とす…
この方法なら高確率でいける
順序としては…ライナー、エレン&ミカサ、ベルトルト…かな?
ベルトルトによってはライナーの次にもなりそう
勝負は明日から、数日間ってとこかな…
皆の関係を壊さずに皆を僕に夢中にさせる…
燃えてきたね
明日が楽しみだ
今日はもう医務室に戻ってから少し勉強して寝ちゃおうか
-
- 20 : 2015/11/29(日) 09:10:57 :
- ―――攻略初日―――
『対象:ライナー・ブラウン』
さて…朝です
今日エレン達が帰ってくる訳なんだけど
とりあえず朝ごはんにしようか
コンコン
「はーい」
ガチャ
「おはようアルミン、ご飯に行こうか」
「おはようマルコ」
「おはようアルミン、今日は私も起こしに来た」
「おはようミカサ」
「うーっす」
「おはよう」
ゾロゾロ
「ユミルにクリスタ…なんだかいっぱい来たね?」
「アルミンと話すのは楽しい」
「そうだね(何より心配だからね)」
「まぁそんなとこか?(フォロー位してやらないとな…)」
「うん!」
―――――食堂―――――
「~♪」パクパク
「…(上機嫌だなこいつ)」
「…(エレン達が出てくるからだろうね)」
「アルミン、嬉しいのは分かるが…詰め込むのはいけない」
「あ…ごめんね」パク…
「…今日のいつ戻ってくるんだろうね?」
「…昼じゃねぇか?」
「今日の座学って午前は何するの?」
「確か昨日の復習だったはず」
昨日の分も勉強しなければいけないし…
「ということは今日の朝かな」
「…だろうか」
「どうだろうな、昼くらいで見ておくのが妥当だろ」
「そうかな」
「まぁ…もやもやした気持ちで待ちたいってんなら期待しても
いいんじゃないか?」
「もー」
バタン
ゾロゾロ
「あー…やっと出てこれた…ベッドが悪くて体が痛ぇ」コキ…
「全く…僕たち悪くないよね…ベッドが小さすぎて
体に合わなかった…体バキバキだよ…」…ポキポキ
「やりすぎって言われてもな…ベッドに関しては同意見だ
体重で軋んじまって寝返りが打ちにくいのなんの…」ゴキ…
…あ
「…エレン…皆」ガタッ
「っ…アルミン…」
「…あ…あの…エレ「すまん!」」
…?
「ごめんアルミン!」
「俺たちがもっと早く気づいてれば…」
「「「本当にごめん!!」」」
…
あ…そうか…僕に責任感じてるのか…
…なんて言えばいいんだろう
「あー…うん…僕は大丈夫だよ?」
「でも…お前…その…」
「そこまで…もうこの話は終わり、ライナー達も…もう終わり」
「あ…あぁ」
「ご飯にしよ」
「う…うん…」
ゾロゾロ
「…(理由が理由なだけに失礼だが…シュールだなあの光景)」
「…ほら、座りなよ」
「あぁ…」ガタ
「…いただきます」
「エレン、お帰り」
「おう」
「もうちょっと長く営倉にぶっこまれるもんだと思ってたが」
「本当は俺たちが出てくるのは明日だったんだよ」
「え?でも…ジャンが…今日出てくるって
言ってた教官の話を聞いたって」
ジャンは今日って言ってたよね
「あぁ…なんでもジャンが教官に進言したんだとよ」
「進言?」
「『彼等がいないから訓練の士気に影響が出てる…
それに彼等のした事は兵士なら至極当然の事』
だとかなんとか言って一日早めさせたらしい」
「…そうなんだ」
お礼は言わないといけないかな
「…(嘘ついてまで隠したかったんだろうな…
恥ずかしいだろうに…哀れだなジャン)」
「何だかんだでジャンもアルミンの事考えてたんだね」
「エレン達はこの後どうするの?」
「一旦教官のとこに呼び出しされたしな…
訓練は午後から合流だろう」
「一人ずつ当時の状況やらなんやらを聞くんだとよ」
「時間かかりそうだね…」
「あぁ…飯食ったら早く来いだとさ」
「なら早く食べてしまった方がいいだろう」
「そうだな」
---
--
-
-
- 21 : 2015/11/29(日) 21:49:12 :
- ―――医務室―――
さて…ご飯も食べたし…皆も帰ってきた…
ライナーと友情をすっ飛ばして愛情を深めたいところ…
なんだけど、問題がある
『場所』と『タイミング』を決めるのが難しい
可能な限り人が来ない場所…タイミング…
僕にもいろいろと『下準備』があるし
流石にライナーと『シテる』所は見られたくないからね
タイミング…は…まぁ…他の訓練性がいないタイミング
就寝時間後とかかな…でも教官の見回りが怖い
ばれたら問答無用で走らされるし、休みも無くなるだろう
ここなら担当医官も座学で出てるしバッチリなんだけど
僕の『下準備』が出来てない
ライナーは僕とは違って座学に出ないといけないし…
本当に難しい
なんとか…ならないかな
コンコン
「…?はい?」
担当医官は今座学だし…座学だから怪我人が出ることもない…
一度怪我人が出たことがあったけどあれはコニーとサシャが
返されたプリントで折った紙飛行機を飛ばして
それが不幸にも他の訓練兵の目に直撃するという事故だったし…
目は無事だったけど…コニー達が無事じゃなかったね
っとと…そんなことは今はいい
「失礼します…っと?アルミンだけか?」
…?
「ライナー?どうしたの?」
何でここに?
「少し怪我を見てもらおうと思ってな」
「怪我?大丈夫…?」
「あぁ…拳なんだがな…利き腕だし痛んで鉛筆が握れんから
事情を話して医務室に来た」
「…見せて?」
「あぁ…」
…少し…というかかなり腫れてるね
「これ…」
「…『この前』にな」
「当たり前だよ…サポーターもつけずに拳で殴るなんて…
しかも体ならまだしも君相手の顔殴ってたでしょ…
脳を守るためにも頭蓋骨が骨で一番硬いの知ってるでしょ?」
折れてるかな…?
「痛みはどう?」
「普通にしている分には大丈夫だが…
鉛筆を握ったり力を入れると…痛みがある」
…ヒビ…とかかな
「うーん…骨折してるかもしれないし…ヒビだけかも…
少なくとも担当医官が戻るまでは治療は待った方がいいね」
「そうか…」
ごつごつした大きい拳…僕の拳よりも一回りも二回りも大きい
「…」ナデ…
「…?アルミン?」
「こんな怪我するまで相手を殴ることなかったんじゃない?」
「……それは違うな」
「…だってもし…君が開拓地送りにでもなったら…」
「…おいおい、仮だけど俺は『次席』だぞ?
相手を殺したりしない限りは開拓地送りにはならんだろ」
「でも…君正直相手を殺しそうだったじゃないか」
現に相手はもう兵士として…というかしばらくはまともに
生活できないだろう怪我だったし…
「まぁ…我を忘れてたというのはある」
「はぁ…もうやめてよ?こんなこと…」
「それは無理な相談だな」
「何で?」
「お前がまた『ああ』なるようなら俺は何度だって相手を殴る
お前は兵士としての『仲間』だし…なにより…」
「…」
「『友達』だからな」
…
「…そう」
「あぁ、そうだ」
…あぁ…本当に仲間想いなんだね…ライナー
「…じゃぁ…次は…次からは…『守ってくれる?』」ニッコリ
「っ…任せとけ(微笑みながら首をかしげて『守ってくれる?』
なんて…可愛すぎるな…
クリスタも可愛いが…アルミンも悪くない…)」ドキドキ
「さて…座学が終わるまで時間があるし…何か話す?」
「といっても然程話す事なんてないぞ」
「そうだね…じゃあ…恋バナしようか」
「珍しいな…アルミンそういう話乗り気じゃなかった筈だろ?」
「そうでもないよ?乗り気じゃない…というより
好きな人がいなかったから話に乗れなかったって感じだし」
今はもう一杯いるんだけどさ
「そうか…」
「僕はこういうのも何だけど『僕を守ってくれる』人がいいな」
「…そうなのか?」
「うん…僕はずっと誰かに守られる性質な人間でさ…
この前で身に染みて…というか…気づいたって感じかな」
「お前は強い奴だろ…訓練でもそうだ…
エレンと同じ…下手したらエレンよりも負けん気がある」
「別に卑屈になってるわけじゃないよ…言ったでしょ?
『気づいた』って」
「どういう意味だ?」
-
- 22 : 2015/11/29(日) 22:43:53 :
- 「本を読んだんだ…本というよりは記述に近い
自分の考えを書き連ねただけの哲学書のようなものをね
その中にね『王と英雄の違い』について書かれてたんだ」
「…どんな違いなんだ?」
「どちらも人を動かすという点においては同じ存在…
自分が前に出て戦いその背中に人を追随させるのが『英雄』
人に守られ…人を動かして戦うのが『王』
簡単な理屈だけどさ、僕はこれを読んでハッとしたよ」
「…」
「僕は『英雄』に憧れてたんだ…エレンやミカサ…
ライナーにベルトルト…強い…『英雄』に…でもね…
僕は『王』だったんだ」
昔からエレンやミカサに守られて…二人は僕のために戦った
今は僕を守る人がもっといる
「…何だかスケールの大きな話だな」
「たとえ話だよ…僕は人に守られて…自分で戦わずに人を
動かして戦う卑怯な人間
君は人を守って…自分で戦い抜く強い人間
そういう違い」
「…お前は卑怯じゃないだろう」
「卑怯だよ…人の揚げ足を取るような人間だからね」
「揚げ足?」
「…僕が好きになるのは…『僕を守ってくれる』人…
ライナー…君…言ったよね?」
「守ってくれるって」
目を見据え
拳に手を重ねる
「っ……アルミン?」
「嫌かな?」
「あ…その…何が何だかよくわからないんだが…」
「…でも少しは『こうなる』事に期待してたんじゃない?」
「…そんな事ないぞ?」
嘘
『とある本』の名前を呟く
それは僕がライナーのベッドで見つけた本の名前
「っ!?」
「ごめんね?…勝手に見ちゃって…君たちが戻ってくるから
ベッドを綺麗にしておこうと思ったら…ね?」
「マジでか…」
「僕ね…正直言ってあの本読んでさ…『興奮』してたんだ」
「っ…」
「あの本…出てくる人が『僕とライナー』に似てなかった?
少なくとも僕はそう見て『興奮』してた」
「ア…アルミン…」
「君もそうなんでしょ?僕は『君に抱かれるイメージ』で
興奮してた…その時自慰もしちゃったんだ」
「自慰って…」
「ふふ…凄く興奮したよ?
君の舌が僕の肌を滑って…少し焦らされながらイかされる
そういう『イメージ』
自分でもびっくりするぐらい早くイっちゃったんだ」
ゆっくりと
緩く首に腕をまわす
「ライナー…嫌なら解いていいよ?僕は力は込めないから」
あくまでライナーに『選択』をさせる
無理矢理なんてつまらないし、したくもない
「っ…」
「もし…解かないなら…『そういう事』」
「あ…」
「…5秒…数えようか」
「5」
「ちょ…ちょっと待ってくれアr「4」…っ」
待たない
「3」
「解くなら今しかないよ…2」
「っ…」
「1」
「……」
「……」
―――沈黙
「…『時間切れ』」
-
- 23 : 2015/11/30(月) 05:40:06 :
- お ま た せ
※ここからR展開及び性描写が入ります
冒頭でも説明したように『ホモ』展開ですので
耐性のない方は少なからず吐き気を催します
もう一度警告をしますがお嫌いな方はブラウザバック推奨です
『覚悟はいいか?俺は出来てる』な方はこのままお進みください
この先地の文が増えますので読みにくい事があります
ご了承ください
-
- 24 : 2015/12/01(火) 04:03:13 :
- 「ふふふ…『そういう事』…でいいかな?ライナー」
ドサ
首に回した腕を引き寄せて腰かけていたソファーに倒れ込む
プチ…
腕を解いて自分のシャツのボタンを外す
鎖骨と胸元をはだけさせる
僕には女性みたいにふっくらとした膨らみなんかは
無いけど…興奮するのかな
「どうかな?」
金色の瞳を見つめる
先ほどまでの焦っていた様子もない
「…」
スル
「っ!//」ピク
「…大丈夫か?」
鎖骨を指先で撫でられる
反応して少し息が詰まってしまう
「うん…ちょっとびっくりしただけ…//」
「…今更『止めてくれ』なんて言わないよな?
『誘った』のはお前だからな…
そんな恰好見せられて我慢なんて出来る訳ないだろう」
「それは覚悟できてるから大丈夫…
一応鍵かけてもらっていいかな?」
見られたら嫌だからね
「…もし怪我人が来たらどうするんだ?」
「その時は…どうしようね」
「まぁ…午前は座学だし大丈夫だろう」
ライナーが体を起こして扉に向かう
スタスタ
カチリ
「全く…初めて抱く人間がまさか男だとはな…」
「…ライナーって女の子抱いたことないの?」
ライナーって確か一番男子でモテてた筈だけど…
「無いぞ…訓練で忙しいし…言い寄られたり告白されただけで
はいそうですかと好きでもない奴を抱けるか」
…
「なら…僕は『好きな奴』なのかな?」
「好きに捉えてくれて構わん…まぁ…『そういう事』だ」
「ありがとう…でも…そうなんだ…
ライナーが男子では一番人気だから
とっくの昔に『初めて』は済ませてあると思ってたよ…」
「昔から大人の女に言い寄られたりすることは多かった
中には夫や子供がいるのに俺に関係を持ち掛けようとした
女だって何人かいる
でもそんな女達を相手にしてたらキリがない…面倒だ」
「なんか冷めてるね…」
「俺が冷めてるんじゃない…
あっちが勝手に熱くなって発情してるだけだ」
「ここでも似た感じなの?」
「…まぁ昔ほど顕著じゃないが…少しあるな
それにドロドロした関係にならない分こっちの方が気楽だ」
「そうなんだ…ライナーって誰でも
分け隔てなく接してると思ったんだけど…」
「そんなことない…俺にだって嫌いな奴はいる
訓練に乗り気じゃない奴だとかを見ると腹が立つ」
「…ジャンとか?」
「あいつは…対人格闘ではふざけてるが
他の訓練では至って真面目に取り組んでいる…問題ない
…というかもう色々と我慢が出来ないんだが…
お話はここまでにしないか?」
おしゃべりが過ぎたかな…
「そうだね…でもライナーは『初めて』なんでしょ?
それに思い切って誘った手前言いづらいんだけど…
僕今日は『下準備』をしてなくてさ…
もしよければ『本番』は無しって事にしない?…駄目かな?」
「…まぁ…お前がそうしたいなら俺はお前に合わせる」
「うん…ありがとう…
その代わり…
『口 』でしてあげる」
口の中が少し見える位に開けて舌を垂らす
少し恥ずかしいけど…
「お前…色気凄いよな」
「そう?」
「あぁ…色気のある女子は何人かいるが…
正直男でもお前のその仕草にはあてられるだろうな」
「僕も誰でもいいわけじゃないよ…?」
隣同士に腰かけたソファーの隙間を狭める
ライナーの手と肩に両手を当てて僕から近づく
少し恥ずかしいけど…
最初は唇…ではなく顔をそらして耳にする
チュッ
気持ちばかりのリップ音を添えて
「っ…//」ゾク
ライナーの手が一瞬強張る
可愛い…というのもライナーに対して可笑しいけど…
反応してくれるのが楽しい
「…ふふふ」クス
「…(結婚したい)」
首筋
頬
少しずつ唇に近づける
一応は焦らしているつもり
効果があるのかは他の人にもしたことが無いからわからない
段々と唇に近づくので
逸らしていた顔が少しずつ向き合う形になる
唇のすぐ傍にキスをする
…最後
恥ずかしいのもあるけど、ライナーの感触も感じたいから
目を閉じる
…
唇に触れるライナーの感触
数秒間だけの小さな温もり
唇を離して目を開ける
金色の瞳と目が合う
「は…恥ずかしいね…//」カァァ
「…(結婚しよ)」
-
- 25 : 2015/12/03(木) 00:28:21 :
- ライナーのシャツのボタンを外していく
「やっぱりライナーの体って綺麗だよね…」
鍛え上げられた筋肉についつい見惚れてしまう
僕には得ることの出来ない肉体
開いたシャツの隙間に手を差し込む
お椀型に鍛えられた大胸筋
ズレもなく左右に整ってガッチリとした腹直筋
触れるか触れないかの柔らかさで指を滑らせる
「っ…」ピクッ
「あ、ごめん…くすぐったい?」
「多少な?…でも…そんなに触りたくなるものなのか?」
「それは…僕にはないものだし…見惚れちゃうよね」
「まぁ…お前はまだ体が小さいし…増やせる筋肉量にも
限界があるだろうからな…とはいえ…だ…」
「?」
抱きかかえられ膝の上に乗せられる
「俺は今のお前位のサイズが好きなんだがな…」
後ろから手をまわされ
シャツの隙間から差し込まれた手で胸を撫でられる
「ん…君が僕に感じてる感情は
『同性愛』というよりは『少年愛』に近いんだろうね//」ピクン
「…かもしれない」
「落ち込まないでよ…『これでいい』んだからさ
だから…この『短い間』だけでも…ね?」
「…あぁ、善処しよう」
僕は結構本気なんだけどね…
でも…いつか僕も体つき変わっちゃうし、『愛されるような体』
ではなくなるだろうからね…
僕が『女の子』だったら…どれだけ…
「アルミン…大丈夫か?」
「うん…大丈夫」
体を向きなおして顔を合わせる
「一応言っておくけど…
僕に『本気』になっちゃダメだからね?
僕は『浮気性』で『移り気』なんだ…だから君を失望させる」
「成程な…」
「だからこの関係は「まぁ俺は気にしないけどな」」
「え…?」
「お前が『誰』を『何人』好きになろうと俺がお前を『好き』
であることには変わりない」
そう言うライナーの目はとても真っすぐ
「…普通『自分だけを愛してほしい』って思ったりしないの?」
「…まぁこんな関係な以上普通も何もないけどな」
「間違いないね」
「俺は…『愛して欲しい』なんて思う『資格』はないんだろう」
「ライナー…?…どうしたの?」
「…っあぁ…何でもない」
「今日は止めようか?」
「冗談だろ?…こんなとこでお預けなんて御免だ」
「そうだね…うん」
顔を近づけて唇を重ねる
口を開いて舌を受け入れる
ライナーの舌はざらざらしていて口の中で暴れてくる
前歯の裏
上あご
歯で撫でられてゾクゾクとした感覚が首筋から背筋に走る
「ん…//」
負けじと舌を入れ込む
何度か攻防を繰り返す
クチュ…ピチャ
「…ぷは//」
唇を離す頃には僕の体は火照って熱くなっていた
「…ふぅ」
「ライナー…キス巧いね…」
「そうなのか?初めてだからわからん」
「うん…僕体凄く火照っちゃって…」
「まぁ俺も興奮しているが…」
「…みたいだね」
見るとライナーの下半身は大きく膨らんでいる
「じゃあ失礼するよ?」
「頼む」
熱く硬いソレを取り出す
「やっぱりライナーのって大きいよね…」
「そうか…?」
「うん…」
舌を出して舐め上げる
…あれ?
「ライナー体洗ったの?」
「ん…?あぁ…朝食堂に行く前に一度
水浴びをしてから体をキチンと拭いたが?」
「そうなんだ…あまり汗の味とかしなかったから」
舐めやすいとはいえ…ちょっと味気ないかも
「…なにか悪いことしたか?」
「んー…少し味気ないかなって」
「味気ないって…お前…」
「まぁいいけどね」
モゴモゴと舌を動かして唾液をためてから
「…ん」
ツツー
貯めた唾液を多めにかける
「っ…」
再度唾液をため直してから
歯を立てないように咥える
ジュプ…ズズ
少し音を立てて亀頭を吸い上げる
舌で裏筋を撫でるのと手で竿をするのも忘れずに
慣れないから口と舌、手を同時に動かすのが難しい
「『ふぃもひいぃ』?」ズズ…
「…あぁ、気持ちいいぞアルミン」ゾク
グチャ…ズズズ、ジュプ
段々とコツを掴んで来る
上目遣いでライナーと目を合わせる
少し顔が赤い…それなりに興奮してるみたいだね
んーあともう少し続けよう
ジュプ…クチャ
あ…少し動きが多くなってきたね
ジュプ…
そろそろイきそうなのかな
よし
ここで一気にスピードと吸い上げる力を上げる
ズプ‼ジュプ‼
「ん…ふ…」
「っ…アルミン…もういいか?」
「ん…いいよ」
-
- 26 : 2015/12/03(木) 09:13:20 :
- 一度大きく膨らんだように感じた途端口の中に一気に苦みが広がる
「ん…」
何度かに分けて大きくなる苦みと臭い
苦みと臭いで思い出してしまう
あぁ…最悪…
「アルミン」
「…?」ズズ
「気持ちよかった…ありがとうな」
ポン…
頭に手を置かれて撫でられる
「ん…」
強めに吸い上げた後に顔を離す
悪寒も幾分か撫でられて和らいだし
唾液をため込んで
生ぬるく、まるで風邪をひいたときにでる痰のような
ドロリとした塊とヌルリとした液体が合わさった物が
僕の喉をずるりと滑り降りる
何度かに分けて飲み下す
「…ん…く…」ゴク
「アルミン!?飲む必要ないんだぞ!?」
ゴク…
「ぷは…ま…不味い…」
「当たり前だろ…」
「まぁ…必死に飲み込もうとするお前も可愛かったし…
本当に気持ちよかったから…ありがとうなアルミン」
ナデナデ
「うん…」
流石に自分の精液を飲み込んだ僕とキスするのは抵抗がある
だろうから胸元にキスをする
少し舐めてから…唇を密着させて強めに吸い上げる
「??」
ヂュ…
チュパ
「これでいいかな?」
キスしたあとにはうっすらと赤みをさした痕がある
「『これで君は僕の物』」
「まぁ…別にいいけどよ…他のやつに見られたらどうするんだ」
「それは大丈夫でしょ…蚊に刺されたとでも言えば」
同室の人皆落すつもりだからね
「さて…これからどうする?」
「そうだな…一回帰ってもノートも写せないからな…」
「じゃあ僕と一緒に勉強しようか、二人でやればいいだろうし」
「頼めるか?」
「うん、あ…鍵開けといてもらえるかな」
「そうだったそうだった」
スタスタ
カチャ
「よし…じゃあ勉強しようか」
「おう」
---
--
-
-
- 27 : 2015/12/04(金) 20:12:16 :
- コンコン
「はい」
「あぁ…ライナー君、何で授業に戻ってこなかったんだい」
「申し訳ありません、手の治療をお願いしたかったのですが
医官殿は座学中だったので此処で待っていました
この怪我ではノートを写すこともできないので…
彼に教えてもらいました」
「そうなんだ…まぁ他の子に頼むのも迷惑になるだろうからね
わかったよ、じゃあ治療しようか…怪我を見せて?」
「はい」
手慣れた手つきで治療をしていく
「うん…ヒビが入ってるだろうね…
折れてないから固定だけでいいかな」
「ありがとうございます」
「まぁしばらく不便だろうけど…我慢してね」
「はい」
ササッと包帯を巻いて固定する
「はいおしまい」
「ありがとうございます、それじゃあ私はこれで失礼します
ありがとうなアルミン」
「お大事に」
「うん、また後でね」
バタン
「よし、それじゃあ今日の仕事は何にする?
トイレ掃除、用具の運搬、厩舎の掃除…何がいい?」
「午前はトイレ掃除をしてしまおうと思います
昨日出来なかった箇所があるので…午後は用具の運搬を」
「うん、わかったよ、お願いするね」
「それでは掃除に取り掛かります」
「何かあったら僕はここにいるから」
「失礼します」
バタン
昨日女子トイレ出来なかったからね…
終わらせちゃおうか
---
--
-
「よし」
これで…終わりだね
便器も全部磨いたし、残したところもない
本当なら昨日で終わってたはず何だけど…
ユミルが来ちゃったし…
本当に…ユミルが入ってきたときは心臓が止まるかと思ったよ
…止まるというか止められると思ったよね…物理的に
さて…後はご飯に行ってから用具の運搬だね
---
--
-
―――――食堂―――――
「アルミン、隣…いいだろうか」
「大丈夫だよ」
「隣座るぞ」
「いいよ、僕が居なくても座学ちゃんとできたエレン?」
「馬鹿にすんなって…あれくらい出来る」
「嘘…質問された時間違えてた」
「黙ってろよミカサ…」
「間違えるのは仕方ないけどもう理解はちゃんとできてる?」
「…出来てる」
…
「うん、夕食の後医務室に来なよ…教えてあげるから」
「うるせぇな…別にいい」
…あれ?
「エレン…どうかした?」
なんか不機嫌…だね
「なんでもねぇ」パクパク
「…ならいいけど」
嘘だね…何か不機嫌だ…
チラリ
「…」フリフリ
ミカサは何も知らないみたいだし…
…まぁ…その内話してくれるかな
「ごちそうさま、先に部屋戻る」ガタッ
「あ…」
スタスタ
バタン
「…どうしたんだろ」
「わからない…」パク…
「…アイツ不機嫌だったな」
「ライナー…どうしてだろうね」
「珍しいよね…エレンがアルミン達にも不機嫌なのって…」
「ベルトルト…何でだろうね?」
「さぁ…(まぁ…本当は知ってるんだけど…
言うべきじゃないよね…僕も正直びっくりしたし)」
「うーん…深くは聞かない方がいいよね」
「だろうね(…エレンが医務室の方から歩いて来て
声をかけたら凄く不機嫌で…
アルミンと喧嘩でもしたのかと思って
医務室に行ってみたらアルミンとライナーが…だもんね
聞き耳でしか判断できなかったけど
まさか…あんなことになってるとはね…)」
「じゃあ僕は医務室に戻るね、この後用具の運搬があるんだ」
「…用具の運搬?」
「うん、医官に頼まれてね」
「…用具って事は一人だと大変なんじゃない?」
「うーん…だとは思うけど…時間はあるし少しずつ進めるよ」
「俺は手を怪我してるから重いものは
持たない方がいいだろうからな…手伝えそうにない」
「…この後座学だし…僕も手伝えないな…
でももし夕方から始めるなら手伝えるよ?」
「うーん…それだと…時間とか大丈夫かな」
「大丈夫でしょ…二人なら効率もグッとあがるからね」
うーん…そっちの方がいいかな…
「じゃあお願いしてもいいかな?」
「うん、任せといて」
「アルミン、私も手伝いたい所だが
私は私で別の用事を頼まれてしまった…」シュン
「気持ちだけ受け取っておくね、ベルトルトもいるし大丈夫」
「じゃあ座学が終わったらって医務室に行くね」
「うん、よろしくねベルトルト」
---
--
-
-
- 28 : 2015/12/06(日) 00:03:17 :
- 『対象:ベルトルト・フーバー』
φ(..)カリカリ
ふぅ…これだけ予習しておけば座学は心配ないね
そろそろ座学が終わるころだし、ベルトルトを待ってようかな
コンコン
…噂をすれば…だね
「はい」
「失礼します…アルミン、行けるかい?」
「うん、大丈夫だよ」
---
--
-
「用具の運搬って…これ?」
「…だろうね」
「…これは流石に僕も来てよかったと思うよ」
「うん…僕も『何か』までは聞いてなかったから…」
教官に新しく届いた用具のある場所を聞いて来たら…
そこにあったのは
ズン
『替えのブレード』の山、山、山
「これ正直一人二人で運ぶ量じゃないよね」ウワァ…
四人以上は欲しいね…これは…
「まぁ…力持ちのライナーやミカサが居ない以上
僕たちでやるしかないよね」
「他の人も呼ぶ?」
「うーん…エレン…は機嫌が治って無さそうだし
かといって他の男子に頼むのもね」
上位の仲のいい男子以外は殆ど僕を避けてるし…
「そうだよね…(特に仲がいい訳でもない男子は
アルミンを避けてるし…薄情なものだね)
まぁ…呼びに行く時間ももったいないし二人でやろうか」
「筋肉痛必至だね」
「本当だよ…明日は普通に訓練あるのに…」ヤレヤレ
「ありがとうねベルトルト…よっと」ガシャ
お…重いな…
「これくらいお安い御用さ…よいしょっと」ガシャ
---
--
-
―――三十分後―――
どうしよう…腕がパンパン…
「…う…腕が」プルプル
「あはは…少し休みなよ、僕はまだ大丈夫だから」ガシャ
「ご…ごめんね…」ヨロヨロ
「いいっていいって」ガシャガシャ
僕が一度に運ぶ量の二倍近い量を軽々と運んでる…
はぁ…腕揉んでよ
モミモミ
…僕の腕…細いなぁ
僕の腕は細いから付いてる筋肉の量もたかが知れてる
でもベルトルトは腕も長いし太さもライナー程ではないとはいえ
僕よりも一回り以上太い…
なんだかなぁ…
「…ふぅ…結構進んだんじゃない?」
「七割位は運べたね」
半分はベルトルトが運んでくれたようなものなんだよね…
「じゃあラストスパートかけちゃおうか」ヨーシ
「僕ももう大丈夫だよ、よいしょっと」ガシャ
――――ニ十分後―――
ガシャン
「これでお終いっと…重かったね」
「本当にありがとうねベルトルト…
君が居なかったら今日中に終わらなかったよ…」
「だからいいってこれくらい…『友達』でしょ?」
…
「…うん」
「それじゃあ僕は部屋に戻るね」
「待った…ちょっと医務室寄ろうよ」
「え…何で?」
「お礼も兼ねて『マッサージ』してあげる」
「『マッサージ』?」
「だって明日は訓練があるでしょ?
筋肉痛が出たら訓練に支障が出かねないから…予防にね」
「うーん…正直僕よりもマッサージが必要なのは
アルミンに見えるんだけど…?」
「僕はいいの!明日も休みだから!」
「…そう?…じゃあお願いしようかな」
「うん、じゃあ医務室に行こうか」
---
--
-
-
- 30 : 2015/12/07(月) 08:22:38 :
- ―――――医務室―――――
バタン
「…ほら、そこのベッドに寝て」
「うん」
ボス
「うつ伏せになって」
「はい…(…この布団凄くいい匂いがする)」ゴロン
「…ベルトルト?」
「あぁ、ごめんごめん…始めてくれる?」
「うん…」
それにしても…
ベルトルトが寝ると本当に体の大きさが際立つね…
僕の寝てたベッドにギリギリで体が収まってるって感じ
「じゃあ二の腕から始めようか、腕を上から背中に回して」
「ん」クイ
「痛かったら教えてね…よし、じゃあ息はいて」
「フー」
背中に回された腕の手首と肘にそれぞれ両手を当てて
下に引いていく
ググ…ググ
「大丈夫?」
「うん、気持ちいいよ」
ゆっくりと時間をかけて筋肉を伸ばす
「手伝ってくれてありがとうねベルトルト…エレンも
呼べたら呼びたかったけど…
呼んでも来てくれなさそうだったからさ…君にばかり
負担をかけてしまったね」
「そんなに感謝されても戸惑うんだけどね…
エレンに関しては…まぁ…『仕方ないよね』…
(気持ちいい…マッサージ上手いなぁ…)」フゥ
……?
「…」
「…『仕方ない』?」
「…っ」ドキッ
「…ねぇ?…ベルトルト?」
「…(やばいやばいやばい…)」
「…何か知ってるの?」
「…」タラ…
知ってるんだね…
「…教えてくれるかな?」
「…あぁ、今日の座学で質問に答えられないのが
悔しかったみたいでね?
(これなら実際にあったことだし…嘘でいいから
なんとかごまかさないと…)」
ベルトルトの手首から脈を読む
落ち着いてるように見せてるけど…脈が不規則…嘘だね
何より質問に答えられなかっただけであそこまで
エレンは不機嫌にならないし
「…嘘はつかないで?」
「え?嘘じゃないよ?」
「…」
「…」
相手がライナーやエレンなら直ぐに聞き出せるんだけど…
ベルトルト…か…
「それはおかしいんだ…エレンが質問に答えられない位で
あそこまで不機嫌になることはないよ?」
「でも…そうなんだから仕方ないよね」
…
「うーん…エレンがあそこまで不機嫌になるとなると…」
ミカサ関係…かな?
でも…ミカサというよりは僕に対してだったみたいだし
…僕に対して怒ってる…?
何で?
…エレンを怒らせるようなことしてないよね
「…アルミン?」
ベルトルトから聞き出すより僕自身で考えた方が早いかな
とりあえずエレンが質問に間違えたことはどうでもいい
それだけであそこまで不機嫌にはならない
それを踏まえて
1、エレンがミカサではなく『僕に対して』不機嫌に
なっている
2、ベルトルトが『僕に』隠している事
もし僕に隠すようなことでもないならこうやって推理する
必要もない
3、前提としてエレンは『朝』の時点では機嫌は悪くなかった
これでエレンが不機嫌になったのは朝食後って事
「ねぇ…ベルトルト?」
「何かな?」
「どうして…食堂ではエレンが不機嫌な理由を聞いたとき
『さぁ』って返したの?」
「…」
「君が言ったことが正しいならそこでミカサの言ったことを
肯定すればそれで終わりだよね」
「…(頭回りすぎだよアルミン…)」
これは食堂ではごまかす、若しくは知らないふりをしないと
行けなかったという事+αで食堂では言えない事
あの場所には…ミカサ、僕、ライナーがいたよね
4、この中にベルトルトが『黙っている必要』がある人物がいる
てこと
さて…この要素から…考えるに
『朝食後、僕と関係があって…ベルトルトが話を振れない人物』
…
…
…あっ(察し)
「…ベルトルト…その…僕…一つだけ…『心当たり』が
あるんだけど」
「…」
「その…本当?」
「……うん」
さっき『仕方ない』って言ってたから…
ベルトルトも理由を知っているって事だからね…
「正直に言ってほしいんだけど…『君も』?」
「その…聞こえちゃってね…?」
…やっちゃったね
「はぁ…」
「…」
「…」
「まぁいいや」
遅かれ早かれバレてたし
「え」
むしろ『好都合』かな
「ねぇ…君はどう思った?」
「え?」
「僕とライナーがその…『シテる所』を聞いて…どう思った?」
とはいっても『口』でだけなんだけど
「…特に何も?個人の自由だしね」
…脈が不規則
「もう…脈を読んでるんだよ…?
『嘘はいけないなぁ』」ペロリ
-
- 32 : 2015/12/14(月) 03:58:48 :
- 「…(…背中越しでアルミンが凄い顔してる気がする)」ゾク
ベルトルトはうつ伏せで…
今は僕が腰のあたりに座っている状況
「ねぇ…ベルトルト?」
「ア、アルミン?…その…僕自身『男の子』とは…」
…
「…嫌かな」
ほんの少し
トーンを落とす
「…(…アルミン傷ついてる?…いや『男の子』は流石に
ダメでしょ…ダメだよね?)」
「…君が嫌なら僕も引き下がるよ」
ベルトルトの上からどいてベッドに座る
「…」
ベルトルトが体勢を戻してベッドに腰かける
「僕も『無理矢理』は嫌だからさ…」
ファサ
「ッ…」ドクン
「…?…どうしたのベルトルト?」
「あ…いや…何でもないよ…(今の…)」
「そう…」
「…」
「…」
「ア…アルミン?」
「…どうしたの?」
「君は…その…『同性愛者 』なのかい?」
「え…?『両性愛者 』じゃないかな」
ミカサやクリスタは可愛いと思うし
「…その…『男の子』はどうして好きになるのかな?」
「僕は中途半端な人間だからね…女々しいけど
男だし…男だけど力がない」
「…(憧れの気持ちの昇華って事かな)」
「まぁ…この気持ちに気づいたのがこの前なんだけど…」
「え…(無理矢理されて気づいたって事…?)」
「あぁ…安心してよ、無理矢理されて男に目覚めた
なんてことじゃなくて…あの時の君たちを見てたら…ね」
「あぁ…よかったよ(精神的に『歪んだ』とかじゃなくて)」
「言っとくけど『誰でも』好きになるわけじゃないからね?」
「とはいっても何人も好きになる時点で結構不純だよね」
「それはそれ、これはこれ」
「…ずるいなぁ」
「その点では僕もライナーも割り切ってるからね」
「割り切ってる?」
「ライナー言ってたんだ…『俺は誰かに愛される資格はない』
ってね
僕はライナー大好きなんだけどさ」
「…」
「何よりライナーは僕が誰を好きになろうと別にいいって
言ってたから」
「そう…なんだね」
「ねぇ…ベルトルト?」
「…何だい?」
「僕には興味ない?」
「…」
あ、考えてる
「もし…君が望むのなら…『君もどうかな』?」
「どうって…」
「ライナーも僕を認めてくれたんだよ?
あの常識人のライナーがね」
「…」
「だから『何も可笑しくはない』」
「…」
あと一押し
「僕は言っちゃったら正直下手な女子よりも女っぽいって評判
だからさ…
君が僕に『変な気持ち』を抱いても可笑しくはないよ?」
ベルトルトがため息をつく
「…うん、告白するけど確かに君に『そう言った気持ち』
を抱いたことは何度かあるんだ…
その時は自己嫌悪が凄かったけどさ…」
うん、ベルトルトも大丈夫そう
「あはは…でもいいんじゃない?
僕を無理矢理なんてことはしなかったんだし」
ベルトルトもなんだかんだ言って僕に対してそういう気持ちは
あるんだね
「男の子相手にっていうのも何だかダメな気がしてね」
「まぁ…僕を男としてみれる男子も少ないと思うけど…」
「…」
「今の間…確かにって思ったでしょ」
「え?そんな事ないよ?」
「…『嘘つき』」
少しだけ目を細めてベルトルトを見据える
「あ…あはは…」
「さて…君の気持ちも聞けたことだし…僕としては色々と関係
を深めたいところだけど…
どうする?」
「うーん…僕としてはいきなりって訳には…」
まぁベルトルトはライナー程僕に対して気持ちが強い訳でも
ないみたいだし
仕方ないかな
「うん、僕も焦ってることでもないし…
少しずつでいいかな……と い う 訳 で」
トン
「あ…えっと…」
「今だけは『こうしてようか』」
ベルトルトの肩に頭を預ける
肩…というかどちらかと言えば腕だけど…
うん…安心する
「…(男の子なのが不思議だね)」
「ふふふ…こうしてまったりするのも僕好きなんだ」
「…これくらいなら僕も抵抗ないよ」
「それは良かった」
「…」
気まずい訳ではない
心地よい沈黙
目を閉じて力を抜く
頭がボーっとしてくる
「…うん…少し眠くなってきちゃった」フア…
「重労働だったからね…疲労からの眠気だろうね」
「…一緒に寝る?」
「…邪魔じゃない?」
「大丈夫大丈夫」グイ
「うわっと」ボス
「んふふ…おやすみ」
「…うん、おやすみ」
-
- 33 : 2015/12/16(水) 18:26:30 :
- 「…(さて…流されるままにベッドの中な訳だけど…)」
チラリ
「…(寝顔可愛いな…っていやいや…切り替え早いな僕)」
「…」スー…スー
「…(『男の子とは』って言っておきながらこれだからね…
これがライナーも落ちたアルミンの魅力なのか…)」ウーン
「んん…」コロン
「…アルミン?(…あれ?)」
「…」スー…
「……(え?…寝付くの早くない?)」
「…」スー
「…(…だってまだニ~三分しか経ってないよ?
そんなに疲れてた?…いや…でもこれは流石に…)」
「…」スー…
「…(ちょっと…考えようか…
まずアルミンは自分の管理はしっかりしてる…
だから夜更かしも無い筈
それに訓練も参加してないから過労って訳でもない
訓練に参加してなかったから体が鈍ってた…?
いや、それもない…
最後に訓練をしたのはアルミンが暴行を受ける当日
鈍るほどの期間は空いていない…
数日間の休みは逆に疲労した筋肉を回復させるから
その線はないとみていい…)」
「…(何より暴行を受ける前日と前々日は休みが重なって
体を休めるには十分な時間があった…
だから細かい疲労の蓄積って事もない…)」ウーン
「…(考えろベルトルト…って、そんなに深刻な問題でも…
いや待てよ…もしかして…原因は『肉体面』じゃなくて
『精神面』…か…?…まさか…)」チラリ
「ん…」ウーン…
「…(『過眠症』…?)」
「…(…『心的外傷 』から引き起こされた睡眠障害
そう考えれば素人考えでも納得いくけど…だとしたら…
アルミンは…大丈夫なのか?)」
「…(まず間違いなくこれは黙っていた方がいい…
下手をしてアルミンが兵士として不適格な状態だと
見られでもしたら確実に開拓地に送られる…
僕の判断ではどうしようもないだろう
医官に相談…も…あまりしたくない…
もし医官から教官に漏れたら同じく開拓地行き
になる可能性が高い
僕に出来ることは…
アルミンが訓練に復帰した後のサポート…くらいだ)」
「…(本来『精神的』な面で引き起こされる病気…は治療に
長い時間を要する…
薬物治療があっても一~二週間で治るものでもない
と思う…
医官に相談できないから薬物治療は出来ない
だから治療にはさらに長い時間がかかる…
おそらく月単位…)」
「…(本当になめた真似してくれたね…『彼ら』は…
でも起きてしまったことは仕方ない…この問題は
信頼に足る人間だけに話すことにしよう
僕一人では難しいけど…数人ならアルミンのサポート
も難しくはない筈…)」
「…(全く…ライナー達以外と関わりは持たないって
決めてたのに…
何でこうなっちゃったかな…
まぁ…このまま無視したら『戦士』だとか『兵士』
以前に『僕という存在』そのものが『屑』になる
アルミン…君を見捨てるという選択肢は僕にはない)」
---
--
-
「…」パチリ
…そういえば寝てたんだった
「おはようアルミン」
「おはようベルトルト」
「もう夕飯の時間だからご飯取りに行ってきたよ
そこに置いといたから食べちゃって」
「ありがとう」
「時間は経ってないからまだ暖かいよ」
「うん」カチャ
「…ねぇ…アルミン」
「なに?」パク…
「これからの事だけど…」
「…?」
「僕が…憲兵団に入るまで…だけど…
その…この訓練所に僕がいる間は…」
「…どうしたの?」
「『君は僕が守るよ』」
「え…」
「…」
「あ…いや…その…//」カァァ
何これ…凄い嬉しいけど…凄い恥ずかしい…
「『割り切った関係』…でいいならね?」
「あ…うん…よろしくおねがいします…//」
「うん…よろしく」
「……//」パク…
顔が凄く熱い…
うー…ドキドキする…
こんな状態で食べ物がのどを通るわけないじゃないか
「僕は部屋に戻るから…」
「あ…はい//」
「ふふ…何で他人行儀なのさ…おやすみアルミン」
「うん…//」
バタン
…ダメだ…今のはダメだ
絶対に忘れられない…
あああ、明日からベルトルトの顔まともに見れないよ…
「ずるいよ今の…//」…パク
-
- 34 : 2015/12/19(土) 18:00:23 :
- お ま た せ
ここから性描写が入ります
少し地の文が増えますので読みにくくなりますが
ご了承ください
-
- 35 : 2015/12/24(木) 18:45:27 :
- ---
--
-
『対象:エレン・イェーガー』
…
「んー…」カリ…
ダメだ…
ベルトルトが戻ってからしばらく勉強をしてたけど…
集中できない…
「今日はもういいかな…」パタン
歯も磨いておいたしもう寝ちゃおうか…
そういえばここ数日は凄く寝てる気がする
うーん…まぁ身体に不調はないから問題ないだろうけど
コンコン
「…?…はい」
誰だろう…
ガチャ
「…あ」
「よぉ」
「エレン…?どうしたの…?」
「…」
…え?
「…?」
スタスタ
何も言わずに無言でエレンが近づいてくる
「エ…エレン?」
ガシ
「え」
グイ
パシン
「うわっ!?」
ボスッ
襟を掴まれた後、足を払われてベッドの上に引き倒される
「ちょっ…エレ…んっ…」
覆いかぶさられて、強引に口を塞がれる
「んっ…っふ…」
クチュ…
エレンの舌が唇と歯を割り込んで入ってくる
エレンの舌を噛むわけにもいかない
口を開けてエレンを迎える
ググ…
胸を押して押し返そうとするが
僕を抱き寄せる腕が強く一向に離せない
「エレ…ちょっ…ッ!」
エレンの手が腰にかかる
『脱がす気だ』
そう理解するのは余りにも簡単な状況
顔を逸らして声をかける
「ちょ…ちょっと待ってエレン!」
腕を抑えて呼びかける
「嫌だ」
「ちょっと!?」
「…」
伸びてくる腕を押さえつける
「エレン!待ってって!」
「…」
「エレンってば」
「嫌だ」
…
「…エレン
『待 っ て』
って言ってるでしょ?」
語気を強める
「…」
エレンが腕を退けるのを見てから体を起こす
「…どうしたの?」
-
- 36 : 2015/12/29(火) 17:31:17 :
- 「…」
「エレン…黙ってたらわからないよ?」
「あぁ………悪かった」
「うん…僕は大丈夫だけど…本当にどうしたの?」
「いや…まぁ…」
「…」
いきなり押し倒されて正直怖かったんだけど…
「怖くてよ」
「…?」
怖い?
「何?…怖いって…?」
「…あぁ…その…」
「…うん」
「お前が…俺から離れるんじゃないかって…思ってな」
?
「…離れる…何で?」
「その…お前がさっきライナーと『シテる』とこ…聞いてな」
「あぁ…知ってる」
「はっ!?」
「ベルトルトから聞いたから」
「いや…は!?」
面白いぐらいにいい反応するね
「うん、だから君に聞かれてたの知ってる」
「…」
「…流石にさっきのはびっくりしたけど」
さっきのは『嫉妬』からくるものだったのか
…よくよく考えてみれば嫉妬でもない限りキスなんてしないか
「それにしても…まさか…エレンからキスしてくれるなんてね」
「え…あぁ…」
「でも無理矢理はダメだと思うよ?それじゃあ『彼ら』と一緒
じゃないか」
「……それは…本当に悪かった、何とかしないとって思ってな」
「まぁ…エレンなら…
強引なのもいいかなって思ったけどね」
「え」
ガシッ‼
「は!?」
グイ
ボスン
エレンの両肩を掴んで引き倒す
「ちょ…待てって!」
「ごめんね…正直さっきので『スイッチ』入っちゃってさ
それに始めたのはエレンだからね?」
シャツのボタンを外しながらエレンの上に馬乗りになる
「おい待てって!」
エレンのシャツの中に手を入れてお腹をまさぐる
「くっ…」
「我慢しなくていいんだよ?」
「お前、教官が来たらどうするんだよ…」
「来ないよ、何でかは知らないけど。信用されてるのかな」
エレンの腹筋をなぞっていく
「うぁ…//」
「ふふ…エレンの感じてる声聞いたの初めて」
首筋に舌を押し付け息を吐きかける
「さて…どこまでする?」
「どこまでって…」
「エレン…君ちゃっかり『ローション』持って来たんだね」
「…買った」
「突発的に僕を襲おうとしたにしては考えてたみたいだし」
「このタイミングしかないと思った」
「エレン…反省してる?」
「反省はしてる」
後悔はしてないんだね
まぁ結局この状況だしエレンにとってはラッキーなんだろうけど
「まぁいいけどね…ほら…脱いで?」
服を脱がしていく
「…こんなこというのも変だけどやっぱり皆体綺麗だなぁ」
「…?」
「なんでもないよ」
「さてと…じゃあ始めようか」
-
- 37 : 2016/01/08(金) 20:34:07 :
- ベッドの上にタオルケットをかける
ローションを使う以上ベッドが多少濡れるだろうから
流石にベタベタなベッドで寝たくはない
「ちょっと冷たいよ?」
「おう…うぉ…冷てぇ」
「本来なら人肌程度に温めてから使うんだけど…
今はお湯も用意できないし我慢して…
僕の手の平でよければ直ぐ温めるから」
ローションをエレンのお腹にかけて少しずつ塗り広げる
「…」
ヌル…
これ…
想像以上に…
「…エロくね?」
「…うん」
何がって見た目的にもそうだけど何よりも…
『手触り』
…うん、手触りがエロいというか…卑猥なんだよね
「…」
ヌルヌル
「ちょ…くすぐったいって…」
「…」
ヌルヌル
「おい…クッ…くすぐってぇって…ッ」
「…あぁ…ごめん…これ凄く手触りが面白くて」
「…そんなに面白いのか?」
「面白い…というか不思議な感じ、自分以外の人の肌を…
ましてや素肌をこんなに撫でるなんて初めてだから」
「……俺もやる」
「え」
「いいだろ減るもんじゃねぇし…いやローションが減るか
まぁ無くなるわけでもねぇから別にいいだろ、よっと」
「うわっ」
直ぐに上下を返されて僕が下になってしまう
「ちょっとエレン!?」
流石にエレンのペースに持ってかれると怖い
「…」
「…エレン?」
エレンが僕の顔を見て止まる
「…お前…『何焦ってるんだ?』」
「え゛?…何の事?」
「隠しても無駄だぞ…お前の脈を測ってるんだからな
なんだったか…嘘をついたときのストレスで心拍数が変化
するんだろ?
お前が教えてくれたもんな」
エレンの手は僕の手首を抑えている
「…いや…緊張してるからね?」
取り合えず焦ってるって事がばれると危なそうだから言い訳を…
「…声も上ずってたぞ」
…少し自信がなくなってきたみたいだね
「お腹の上に乗られちゃって息が苦しいからさ」
「…」
これでいいはず、あとは何とか言ってまた僕が上になればいい
「まぁいいか、じゃあ続きやるか」
ケロッとした顔でエレンがローションを手に取る
「いや待ってよ!」
「ん?何だ?」
「僕がやるからいいって!」
「いや、俺がやりたいだけだから…大人しくしてろって
ほーら冷たいぞー」
「ちょっと待っ…ひゃっ」ビクッ
ローションでヌルヌルだし手つきが変だしで
変な声出ちゃったじゃん!
「…は?」
エレンが驚いた顔で見下ろす
「っ…」
慌てて顔を逸らす
「…」
「…」
「…へぇ…お前撫でられるのダメなんだろ」ニタリ
「本当にストップ!待ってって…ッ…うあっ」
ローションのせいでいつもなら感じないようなところも
感じるようになってる
「…成程な
焦ってたのは『感じやすいから』…
自分が攻められると直ぐにバテるって所か…」
「ふ…ぁっ…//」
「…(いや…エロ過ぎだろ)」
ヌル
「っく…//」
…まずい、もう色んなところが起ちっぱなしだ
「…(もう顔赤くなって汗ばんできてるし
何よりも…声がやばい)」
「ん…ふっ…//」
「あー…その…何だ…」
「…?//」
「悪いアルミン…ちょっとペース上げるぞ」
エレンがキスをしてくる
強引なキス
「ん…っふ…//」
グチュ…
理性は残ってるけど拒む気力が湧かない
「…っ(…あぁもう…可愛過ぎるだろ)」
舌をねじ込まれてかき回してくる
それでいて丁寧にお腹や胸はちゃんと撫でてくる
「ふっ…エレン…?君経験あるの?」
「無いぞ」
「そう…手つきとか…手慣れてる感があってね」
「…」
「天然の女たらし?」
「俺が天然ならお前は故意の女たらしだな
いや、人たらしか?」
「あはは…否定はしないよ、こんな状況だしね」
「全く…お前に惚れる奴が可哀想になってくる」
「そうでもないよ?
『自分だけを見て』、なんてつまらないことを言って
僕の事を縛ろうとしない限り精一杯愛してあげるつもりさ」
「そういう事をちゃんと実行出来る辺りがなおの事性質が悪い」
「それで?君は後悔するのかい?」
「するわけないだろ」
「…」
即答…か…
やっぱりエレンって決めるところは決める人なんだよね
「よし…じゃあ続きするか」
「いいけど…あんまり飛ばさないでね?
エレンのペースは付いていける気がしないから」
「ん、わかった」
-
- 38 : 2016/01/22(金) 13:29:10 :
- 「それじゃぁ脱いでくれ」
「…うん」
シャツを脱いで下着を下す
「これでいい?」
「あぁ」
エレンの手が胸に当てられる
「…女の子じゃないんだし触っても何もないけど」
「…ハァ…お前はわかってない」
「えぇ…」
そんな真面目な顔で言われても…
「…だって男だし…触っても硬いでしょ?」
「え…柔らかいけど」
エレンが自分の胸と比較する
「それは君みたいに胸筋が鍛えられてるわけじゃないから
君程は硬くないけど…それでも女の子よりは硬い筈だよ?」
ローションが胸にまで塗り広げられる
「いや…そうでもないぞ」
「…?
女の子の胸触ったことあるの?」
「まぁ…な」
「…」
もしかして…
ある可能性が頭に浮かぶ
エレンの事になると暴走する彼女
「…ミカサ?」
「…あぁ」
「一応聞くけど…何で?」
「知らねぇよ…いきなり手を掴まれて押し付けられた」
ミカサ…
「…うーん」
「本当に意味が分からん」
自分の魅力を教えたかったんだろうけど…
「で…ミカサよりも僕の方が柔らかいってこと?」
「あぁ…ミカサの時は服越しだったから
絶対にそうだとは言い切れないけどな」
「…でもミカサの方が大きいでしょ」
「いや…ミカサは女だけど…大きさはそこまでだった」
?
「え?僕と同じくらいだったの?」
流石にそれは無いでしょ…
二次性徴の関係もあるし少なくとも男よりはある筈
「…少なくとも大きいとは思わなかった」
「びっくりしたよ
正直…あれは女のイメージが…」
「絶対に言いふらしちゃダメだからね?」
「わかってる…
でも…本当に胸柔らかいなお前…」
人差し指と中指で挟むようにして刺激してくる
外から中へ快感を寄せ集め
下から上へ快感を押し上げる
肌が痺れ熱を持つ
「お…乳首も起ってきたな」
エレンが口を付けて咥える
飴でも舐めるように胸に舌を押し付けてくる
母乳が出る訳でもないのに吸い付いてくるエレンが子供のように
思えてくる
「…ふふ…子供みたい」
「…」
ふとエレンが顔を傾けて僕と目を合わせた後
胸の先を軽く甘噛みする
「…っ//」ピクッ
ジワリと熱が走り軽く汗ばむ
「…男でも胸は感じるんだな」
エレンの吐息が柔らかい刺激となって胸にかかる
「それは…二次性徴で見た目の変化は生じるけど…
皮膚なんかの性感帯において男女で差が出るって事は無いよ」
「…でも人によっては感じない部分もあるだろ?」
脇腹と背筋に手を滑らせて来る
「っ…それは…人によっては感じ方も違うし…
僕は人の性感帯は『有無』じゃなくて『強弱』
だと思ってるから…誰でも刺激を受ければ感じると思うよ」
例えば…とエレンの首筋に舌を這わせる
「ぅうおっ!?」ゾゾ
「…ふふ…手や指で触る分にはなんともない場所でも
舌で刺激を受けたりすると感じる事だってある…
更に何気なく触ってるような部位でも他の部位を攻められて
快感を得やすくなっている状態なら…」
次はエレンの耳のふちを舌でなぞる
「っく…//」
エレンの肌が軽く粟立つ
「ただの刺激が快感に変わりやすいんだ」
「…一体そんな知識どこで覚えたんだか」
「本さ…こういう知識なら男子の中で一番だって宣言出来るよ」
「お前猥談には参加しないのにな」
「参加してもいいけど…流石に試してもない事を我が物顔で
教えたりすることはできないからね
間違ったことや効果が無い事を教えたりすると
実践した相手の恋愛関係にも軋轢が生じかねないし」
「…俺は実験台か?」
「そんな事ないよ…これくらいの事なら『自分が気持ちいい』
と思う箇所を刺激してあげればいいだけだし…
問題は『自分ではわからない』箇所…つまりは異性の性器
に対してのアプローチの事だよ」
「…あー…確かに…難しいな…それは」
「でしょ?…口では『気持ちいい』なんて言っておきながら
実際は全く気持ちよくなかったりした事が初体験だったなんて
可哀想だからね…
そこまでの責任を負うことは僕にはできないよ」
「そんなもんか?」
「まぁ…手間と時間をかければ初めてでも相手に最高の体験
を味わわせてあげる事は出来るけどね」
「…どうするんだ?」
「秘密…というか実践しないことにはどうにも言えないかな
まぁ実践できないまま死んじゃったりとかもあり得るけど…」
「縁起でもねぇ事言うなよ」
「ごめんごめん」
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