このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品は執筆を終了しています。
桑田「おおおおおい!校門で人が人に食われてんぞぉぉぉぉ」
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- 1 : 2015/09/14(月) 05:14:40 :
- 叫びながら乱暴に扉を開き血相を変え78期の教室へ駆け込む
「何だって!」
特攻服に身を包んだ大和田 紋土は立ち上がり桑田 怜恩の声に負けない声を張り上げる
グラウンドからここまで走ってきたのであろう桑田は靴を履いたままであり超高校級の野球選手の彼には珍しく額には汗が浮かび
顔面に至ってはお汁粉に入っている白玉のような白さだ
「ぷっ」
「やだよぉぉ・・・僕も食べられちゃうの?」
机に座る不二咲 千尋は零れる涙を拭うこともせず己のつま先だけを見つめていた
「桑田っち、冗談が過ぎるべ そんなSFみてーな話あるわけ」
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- 2 : 2015/09/14(月) 05:14:57 :
- 雑誌を広げた机を踏み台にしてグラウンドの様子を見た葉隠 康比呂は次の言葉を発することはできなかった
「まさか・・・」
つま先を見ていた顔を葉隠に向けると
引きつった笑みを浮かべ振り返る葉隠の顔は澄み渡った青空よりも青く 沖縄の海よりも青く
中学生時代の行動よりも青かった
「くくっ」
その時、何かが破裂したかと思う程のけたたましい音をたてドアが開いた
『うああああああああああああああああああああああああああああああああ』
「何をしているんだね君たち、下校時間はとっくに過ぎているだろう」
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- 3 : 2015/09/14(月) 05:15:21 :
- 白い制服に身を包んだ石丸 清多夏が般若のような顔で机に草履で上がっている葉隠と土足で教室に立っている桑田
涙を流している不二咲とその隣で血管を浮き出して拳を握りしめている大和田、そして台本を読んでいるボクに視線を向けた
「説明したまえ!」
正座をさせられる生徒5名とその前に立つ男子生徒
「いや、水差すなよーいいんちょ折角オレたちが遊んでたのによー」
口を尖らせて反省の色を見せずに呟く桑田
「そうだべ!暇を持て余した高校生の遊びだべ!」
早々に正座を崩し胡坐をかいてへらへらとした態度で話しかけるが般若は未だに般若のままだ
「いやよぉ・・・オレが本気で不二咲を虐めるとでも思ってんのかよ」
「うっうん・・・別にいじめられてたわけでは無く演技だったんだぁ大和田君を責めないで欲しいな」
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- 4 : 2015/09/14(月) 05:15:38 :
- 長らくの沈黙
座っている4人の目線がボクに突き刺さる
「え、ボク?」
般若もボクに視線を向けた
「ボクはみんなでコントしようってなったから台本を書いて読み上げてただけだよ」
4人がその発言を聞きにやりと笑みを作る
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- 5 : 2015/09/14(月) 05:15:59 :
- 「そーだべ!苗木っちがどーしてもっていうから俺たちは演技してやったんだべ」
おいこら最年長ふざけんな
「そーそー、オレたちはやめよ?って言ったんだけどよあんなに必死に頼み込まれちゃなぁ・・・なぁ総長」
くそ、乗っかりやがったな!さらりと振るんじゃねーよ そんな振り方されたら絶対
「おっ・・・おう」
ほら見ろ!そうなった!
でも、大丈夫ボクには1つの希望がある
それは不二咲さん!きっと説明してくれるであろう
嗚呼マイエンジェル!ボクはあなたについていきます さぁその麗しいその口でボクの潔白を証明してください
天使は少し悩む表情を浮かべ口を開く
ボクは『その通りです』という言葉を用意し発言を待った
「苗木君ごめんね・・・ばれちゃったね」
「その通り・・・はぁぁぁぁぁぁぁ!?」
裏切りやがったなぁあああああああああああこの『ピー』で『ピー』なクソ『ピー』がよぉぉぉぉぉぉ!
「苗木くんまた君かね」
「えっあっいや・・・その・・・」
また君かねじゃねーよ!!もしボクだったらこんな5週も連続で怒られるような事しねーよぉぉぉ
5週連続でなすりつけやがっておまえらぁぁぁぁ
4人を睨むとビクッとする不二咲さん以外はへらへらと笑っていた
「掃除用具をとってくる、掃除をしたまえ!」
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- 6 : 2015/09/14(月) 05:16:17 :
- 白い制服が教室から出るのを確認し
「また怒られたジャンかよぉぉぉぉ」
「ハハハハハ、てかなんだよお汁粉の中の白玉のような顔って笑いこらえんの必死だったっつーの」
「青い顔を表現するのに中学て、苗木っち天才だべ」
「よくお前演技で涙流せんな」
「えへへ、得意なんだぁ」
ワイワイと騒ぐみんなの笑顔がボクは大好きだった
「苗木!机の上でパン一になって正座しとけよ!」
「やだよ!そんな完全に変態じゃんかよ」
「苗木パン一から俺の特攻服羽織れよそれのが変態っぽいだろ」
「だから変態っぽいのが嫌なのになんで更に変態度を増すのさ」
「イケイケ苗木っち!」
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- 7 : 2015/09/14(月) 05:16:35 :
- 「全くしょうがないなぁ・・・」
嫌な顔を見せつつも若干乗り気で服を脱ぎ捨てる
「わぁ、やる気満々だぁ」
こんなこともあろうかとボクの腹には『誠』の文字をマッキーで書いておいた
さながら気分は新選組だ
「おいおい、仕込んでたのかよ!」
「苗木っち天才だべー」
廊下鳴らす靴の音が近づきボクはさっと机の上に飛び乗り真面目な顔を作る
「掃除用具をもってきたぞなえ・・・」
目が合う
「何をしてるんだね君という奴は!」
そのツッコミを待っていたかのようにボクと彼を抜いた4人の笑う声が響き渡った
「本当に苗木くん!君という奴は・・・・」
呆れて首を振る彼の首が一点を見つめ止まった
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- 8 : 2015/09/14(月) 05:16:57 :
- 彼の顔がみるみるうちに蒼白となっていく
その視線の先を確認した他の4人の顔も青ざめていく
「がっ・・・学園長」
ドアから顔を出す体制で希望ヶ峰学園の学園長が僕たちの様子を見ていた
「こっこれは違うんだべがくえんちょ・・・んーつまりな」
必死で言い訳をする葉隠の言葉も聞こえていないかのように学園長の視線は誰もいない虚空を一点に見つめていた
「これやべーんじゃねーのか・・・?」
思いっきり額から汗をかいてボクの方を見る
「とっ・・・とりあえず1列に並びたまえ!」
彼の言葉にキビキビと動いて並ぶ
「下校時間を過ぎてまで学園内に残ってしまい申し訳ありませんでした」
『申しわけありませんでしたっ』
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- 9 : 2015/09/14(月) 05:17:10 :
- 一斉に頭を下げる
一瞬、遅れてしまったボクは見てしまった
一斉に頭を下げたみんなと同時に
学園長の顔が落ちていくのを
ボトリと鈍い音をたてて
廊下に落ちたそれは
鈍く少しバウンドした後またボクらの方に向いた
そして、学園長の首を踏みつけた生物は
人型の形をした別の存在
それはボクらの姿を確認すると
血塗られた口を大きく開いた
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- 10 : 2015/09/14(月) 05:19:10 :
- 彼らの戦いは始まったばかりだっ!((完結))
どうもゆーたまろと申します
日常から非日常への導入を書きたかったため投稿しました
今回は会話文で進んでいくスピード重視にしてみました
気が向いたら続編を書こうとは思っていますが
今のところ何も思いつていません
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- 11 : 2015/09/15(火) 00:27:00 :
- 前半の文章がやけにリリカルでゆーたまろさんこういう方針も試してるのかって思ったらまず騙されて、オチでまた騙されました!
面白かったです。お疲れさまでした!
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