このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品は執筆を終了しています。
秋の思い出
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- 1 : 2015/09/04(金) 18:38:20 :
- どうも
注意
誤字脱字あり
ホラーとか言っといてホラー要素少ない
他諸々あり
でもいい人どうぞ
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- 2 : 2015/09/04(金) 19:44:39 :
- オギャァオギャァ
この日は、少しずつ冷え込んできた、秋の日であった。
この日、双子の赤ん坊が産まれた。
一人は男の子、もう一人は女の子だった。
女の子は、産声を上げた。
しかし、男の子の方は、産声を上げることがなかった。
この日は、秋の日の真っ只中であった。
―――――――――――――――――――――
数年後
秋には、読書の秋とか、食欲の秋とか言われる。
私は秋になると、よく観察をする。
空を観察をする。
落ち葉を観察をする。
石の裏にいる、ダンゴムシを観察する。
私の秋は、観察の秋だった。
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- 3 : 2015/09/08(火) 15:35:37 :
- 私、
秋 四葉 は、13歳になる。
四葉「ン~」
今、学校の帰りで、葉っぱを見つけた。
私は秋の葉っぱは好きだ。
普段見れない色の葉を、見ることが出来るからだ。
「お~い、四葉あ~」
四葉「あ、龍、涼!」
私のことを呼んだのは、林 龍、風見 涼だ。
二人は、私の親友だ。
小学生の頃、初めて会ったときから仲がよく、いつも、三人でいた。
龍「行こうぜ!」
涼「…」
四葉「うん!」
―――――涼の家―――――
涼「…負けた…」
四葉「勝った~」
ただいま、涼の家で、ゲームをしている。
今は私と涼が対戦をしていた。
結果は、私の圧勝だった。
龍「四葉はつええな」
四葉「まあね!」
相手を観察して、弱点突いたからね。(それに結構やってるしね、ゲーム。)
時計を見ると、今18時半。
四葉「それじゃ、帰るね」
涼「ああ」
龍「じゃあな」
私は、涼の家を出た。
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- 4 : 2015/09/08(火) 17:59:50 :
- 四葉「ただいまー」
母「お帰り」
四葉「今日のご飯何ー」
母「サンマよ」
四葉「おー、サンマですか。秋ですなー」
母「待っててね」
四葉「うん」
―――――四葉の部屋―――――
四葉「ふー、疲れた」ドサ
私はベットに倒れこむ。
四葉「ん?なんだ、このノート」
机の上に、見たことのないノートが置いてある。
四葉「日記?でも、私ここにノート置かなかったけどな~」パラパラ
ノートのページをめくってく。
四葉「勝手に人のノートをめくるのは、いけないことでしょうか、ははは」
…
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- 5 : 2015/09/09(水) 15:06:48 :
- 四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉四葉
なにこれ…
私は次のページをめくる。
四葉、あ~四葉君がほしいああ君のことが君の体が君の足が君の手が君の顔が君の爪が君の髪の毛が君の皮膚が君の筋肉が君の鼻が君の目が君の口が君の歯が君の舌が君の腹が君の肺が君の腸が君の肝臓が君の胃が君の骨が君の心臓が君の脳ミソが君の命が君の名前が君の名前が
…恐ろしい…
また、ページをめくる。
四葉
君が
うらやましい
生きていられる
君が
十数年生きている
君がうらやましい
早く、来いよ
俺だけじゃなくて
お前も
来いよ
「来いよ」
どこからか、男の声が聞こえた。
私は倒れた。
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- 6 : 2015/09/10(木) 14:06:46 :
- 四葉「ん、ん~ん」
どのぐらい寝ていただろうか…
時計を見ると、今は7時半。
帰ってきたのが6時40分ぐらいだったから、40分ぐらいか。
四葉「さ、さむ」ブル
窓が開いていて、そこから、風が入ってくる。
四葉「秋風、寒いわ」
私は、開いた窓を閉めようとする。
ドン
私の体が、窓からでて空に浮く。
押された?誰に?
何か押される感じがした。
でも…違う。
自分の足で、窓から出たんだ。
私は落下している。
何で、私の足は、勝手に動いた…
このままじゃあ…
ドン
思考はそのまま中断された。
-
- 7 : 2015/09/10(木) 21:23:25 :
- 目を覚ますと、そこは、見慣れない白い天井だった。
龍「よ、四葉?」
四葉「ん、龍…どうしたの?ここは…」
涼「病院だ。お前。家の二階から、飛び降りたんだ」
四葉「え!」
龍「幸い、気絶だけですんだがな」
そこで思い出す。
そうだ、あのノートを見て…
龍「でも、なんでお前こんな危ないことしたんだ!?」
涼「そうだぞ。今回は死ななかっただけよかったが…もしも…」
四葉「アハハハハ、ごめんごめん。心配させちゃったね…ごめん」
龍「いや、お前が大丈夫ならいいけどよ」
涼「とりあえず、お前は寝てろ」
四葉「ハハ、そうするよ」ガバ
そう言うと、私は毛布を被る。
涼「じゃ」
龍「俺達いくから!」
四葉「うん!来てくれてありがとう!」
涼と龍は、そのまま部屋を出ていく。
四葉「…」
私の頭の中に、あのノートのことが、思い出される。
あの、私のことを書いてあったノート。
その後、私が部屋から飛び降りたこと。
すべてが繋がっている。
四葉「…でもなんで…」
外を見ると、空には紅い葉が、青空に舞っていた。
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- 8 : 2015/09/10(木) 21:28:05 :
- どこか、暗闇
???「くそ、ダメだったか!」
暗闇の中には、一人少年がいた。
悔しがってはいるものの、その顔は、何か楽しんでいた。
???「ま、いいや。これからが面白いんだから」
そう言うと少年は、四葉の写真を見る。
???「ヒヒヒ、四葉あ~、君は、俺のものだからな~。ヒヒヒ」
奇妙な笑い声が、部屋に広がっていった。
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- 9 : 2015/09/11(金) 20:26:14 :
- それから、私には不思議なことが起こり始めた。
時には車に引かれかけ、時には階段から落ちかけ、時には窓などから飛び降りかけそうになった。
あのノート、すべてはあれが始まりだ。
そう確信していた。
これからどうするのか、この呪いのような出来事は、いつ終わるのか、私には、わからなかった
-
- 10 : 2015/09/13(日) 23:47:12 :
- 四葉「…」
私は、最近、死の恐怖からか、寝ることも、何か口にすることも出来なかった。
そのため、前に比べると、だいふげっそりし、目の下には大きなクマを作っていた。
四葉「…」
眠い、お腹も減った。
でも、何もできない。
龍「…」
涼「…」
二人は、そんな四葉を見ていると、とても不安だった。
今まで四葉がこんなことになったことはない。
何かがおかしい。
涼「…な、なあ」
四葉「…なに…」ボソ
龍「なにか…あったのか?」
四葉「…」
話すべきだろうか…
あのノートは今も持っている。
しかし、ノートを見せて、私みたいにならないだろうか…
四葉「…」
なにも言わない。
なにか、二人に迷惑はかけたくない。
涼「…なにか、悩みでもあるのか?」
四葉「…なにも、ないよ…」
龍「なにもないわけないだろ」
お願い、私に関わらないで…
私みたいになってほしくない…
涼「…」
こうなったら、私はなにも言わない。
そう、この二人は知ってる。
龍「あ!」
なにか思い出したように、龍は自分の鞄からなにか取り出す。
龍「これ、とりあえずなにか食え!」
その手にあったのは焼きいもだ。
一応、今は下校中なので、焼きいもは食べてもいいわけだが…
四葉「これ…どこで…?」
龍「いやよ、ついさっき買ったんだよ」
涼「俺の金を使ってな」チッ
私は芋を手に取る。
龍「お前、焼きいも好きだったろ、なにかあったらとりあえず食って忘れろ!だ」
涼「俺の場合は食っても忘れられないけどな」
なんだ。
何でか知らないけど、私はそう思った。
この二人はいつだって、私の味方だった。
今だって、私のために、頑張ろうとしてくれてる。
私は焼きいもを一口、口の中にいれる。
四葉「美味しい…」
なんだろう、嬉しいのに、涙が出てくる。
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- 11 : 2015/09/14(月) 22:29:33 :
- その後、私は二人にノートを見せた。
涼「…」ゴク
龍「なんだ…これ…」
二人とも、驚いているようだった。
とても奇妙な、恐怖のノートに…
龍「こ、こんなの、いったい誰が…」
四葉「わからない…気づいたら、私の家の机の上にあったの」
涼「気味悪いな…」
四葉「うん…」
少しの沈黙。
少し考えていたような涼が、こう言った。
涼「このノートを見たときから、お前の身の回りにおかしなことが起き始めたんだよな?」
四葉「うん」
涼「そのときなにか、些細なことでもいい、なにかなかったか」
四葉「なにか…」
四葉は、あのときのことを、思い出す。
なにか、なにかあったか…
四葉「あ、そう言えば」
龍「なにかわかったか?」
四葉「うん、まあね。あのノートを見た後、なにか、私の中から声がしたの。それに、同じ声が時々、危なくなった時、聞こえてくる。」
涼「謎の声…」
龍「多分それだ!原因は!」
涼「確かに…そうだな。その声って、なにをいってるんだ?」
四葉「何をって…来いよって、男の声が聞こえる。」
涼「来いよ…か…」
龍「その声、来いよの他に、なにも言ってないのか?」
四葉「いや、何かを言ってるようだったけど…私には分からない」
龍「そうか…う~ん、なんだかな~」
涼「その声、よく聞いて見たらどうだ?」
四葉「よく、聞いてみるか…」
-
- 12 : 2015/09/15(火) 16:59:00 :
- 来いよ
!声…
来いよ
来いよ…どこに…
来いよ
来いよと言われても、私はどこに行けばいいのか分からない。
来いよ
ずっと響く。
どこに行けばいい。
私は…
来いよ
この声を…
来い
知ってる。
四葉「あ」バタ
龍「え」
涼「四葉!」
私の意識は、一旦暗闇の中に沈んだ。
-
- 13 : 2015/09/16(水) 19:54:00 :
- 四葉「ここは…」
私は、いつの間にか暗闇にいた。
目の前に、少年がいるのが分かる。
???「来た…か…」
四葉「あなたは…」
???「俺か…俺は、お前の兄だ。」
私の…兄…
私の兄は、赤ん坊の時に死んだはずだった。
名前は、紅葉
紅葉「俺は、お前が憎い。お前は生き、俺は死ぬ。何でだ…」
生きられないことの恨み、生きている私の恨み。
紅葉「だから…お前を殺そうとした。だから…今、お前を…」
分かった。
私の身の回りに起こったことが…
四葉「…」
紅葉は、私に勢いよく、私に迫ってくる。
紅葉「あ…」
私は、バックの中の物を取り出す。
中に入っていたのは、焼きいもだ。
ついさっき、一口だけ食べた、焼きいもだ。
それを半分にする。
紅葉「グギギギギギギギギイ」
紅葉は、もう私に届く位置まで迫ってきている。
四葉「これ」
焼きいもの半分を差し出す。
紅葉「ん!」
四葉「私が、いつ、あなたのところに行けるか分からない。でも、必ず行く。だから、待ってて。これ、食べてさ」
紅葉は、焼きいもを、受け取った。
-
- 14 : 2015/09/16(水) 21:03:06 :
- 数日後
私は、兄、紅葉の墓に、龍と涼と一緒に来ていた。
四葉「なんだったんだろうね…」
ボソリと、私は漏らした。
紅葉は、いったい何を望んでいたのか、私を殺して、何をしたかったのか、私には、わからなかった。
龍「寂しかったんだじゃいか」
四葉「寂しかった?」
龍「やつは、産まれると共に、死んじまった。誰とも、会話をせずに、何もできずに死んじまった。だから、寂しかったんじゃないかな」
…
涼「龍、たまにはいいこと言うな!バカだけど…」
龍「誰がバカだ!」
…私は、これからどうすればいいのか…
それが、分からない。
涼「何を悩んでる、四葉」
四葉「…なんかさ、これからどうすればいいんだろうかなって…」
涼「…別にさ、悩む必要は、ないと思うぜ」
四葉「え…」
涼「俺達はさ、秋に枯れていく木の葉になるまで、これまでの人々の分まで生きること。それが重要だと思うぜ」
…そうか…
なんか、悩んでたのが、バカらしくなってきた。
私は近くにあった紅葉を手に取り、眺める。
初めてかな、この秋になって、観察するの。
四葉「いこっか」
交差点。
信号は、まだ赤だ。
近くから、車がスピードを出して、迫っていた。
ドン
背中を押される。
体が前に出る。
その体が、車に当たる。
そのとき、声が聞こえる。
芋、食べたからさ、来いよ
-
- 15 : 2015/09/16(水) 21:07:01 :
- これで終わりです。
秋について書いたはずがこんなのが出来てしまった…
ま、出来てしまったものはしょうがないかハハハ
では、また
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