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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

君との約束を エレクリ

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  1. 1 : : 2015/08/30(日) 23:43:35
    目次
    >>2  少年と少女
    >>15 シガンシナ
    >>29 訓練兵団
    >>49 格闘訓練
    >>65 訓練兵の休日
    >>78 二人の休日

    以前の作品です

    これ駄目だなと感じたら終了します
  2. 2 : : 2015/08/30(日) 23:46:20

    少女にとって子供とは、塀の外から石を投げてくる危険な生き物だった
    だから塀の近くで作業している時はすぐに逃げ隠れ出来るようにしていた


    しかしこの日は……


    「いたぞ!一斉に投げろ!!」


    少女(あっ……に、逃げなきゃ!!)


    少女「うぁ…」ドテッ


    「あいつダッセェ~」ケラケラ


    「ボーナスタイムだ!早く当てろぉ!」ケラケラ


    少女(はやく…逃げな『こいつを…』


    少女(!?)


    『こいつを』


    少女(…このまま……)


    『殺す勇気が…私にあれば』


    三日前、家から出て行った母親の言葉が耳元で聞こえた気がした


    少女(死んじゃっても…いいかな…)
  3. 3 : : 2015/08/30(日) 23:47:36
    「なかなか当たんねぇなっと」ブンッ


    スカッ


    「またハズレ~」ケラケラ


    「お前だって当ててねえだろ!……次こそは…」ガシッ


    「ああっ!?」


    少年「女の子1人に寄ってたかって…お前ら恥ずかしくねぇのか!!」


    「…んだと、やんのか!」ブン!


    ボカッボコッ!ボカッボコッ!


    「ヒクッ…お、覚えてやがれ!」ニゲロー


    少年「うっせぇぞ!負け犬が!!」フンッ!
  4. 4 : : 2015/08/30(日) 23:53:54
    少女「…………」ジー


    少年「お~い!もう大丈夫だぞ!」


    少女「………」


    少年「こっちに来て一緒に話さないか?」


    少女「……」ブンブン クビヲフル


    少年「…なら…そっちにいっていいか?」



    答えを聞く前に塀を越えると、少女は後ずさりし怯えた



    少女「い、石…投げない?」ブルブル


    少年「投げなからそんな怯えんなよ…」
  5. 5 : : 2015/08/30(日) 23:59:56
    少年は少女が転んだ時につけた泥を落とし、擦り傷にハンカチを巻いた



    少女「…あ…ありがとう」


    少年「気にするなよ」ニコッ



    すべての人は少女が生きているのを快く思っていない。
    母が去った日、それを理解した
    大人は少女を蔑み
    子供は嗤いながら石を投げる
    それが少女の世界



    少女「あ、あの…なんで助けてくれたの?」


    少年「いや…普通…助けるだろ?」ナニイッテンダ


    少女「…………」


    少年「それよりさぁ、一緒に遊ぼうぜ!」


    少女「!!?」


    少女「で、でも私「ほら行くぞ!」ガシッ!


    少女「えっ?え…えぇぇぇぇぇ!?」
  6. 6 : : 2015/08/31(月) 00:01:40
    少年に手を引かれながら少女は考える

    何でだろうか?

    敷地の外は子供が沢山いる危険な世界
    そんな危険な場所を歩いている
    それも少女が危険だと認識している子供と一緒に


    本当に…










    少女「なんでだろう」ボソッ


    少年「ん?なんか言ったか?」


    少女「な、なんでもない」


    少年「そっか、もう少しで着くからな」


    少女「…うん」
  7. 7 : : 2015/08/31(月) 00:03:48
    少年「ほら、着いたぞ!」



    森を抜けるとそこには、辺り一面に花が咲き誇っていた



    少女「………」


    少年「どうした?」


    少女「こんなに沢山のお花…見たことなくて…」


    少年「すごく綺麗だろ」


    少女「うん♪」ニコッ


    少年「ッ!」ドキッ!


    少年「そ、その、喜んでくれて良かった///」


    少女「ニコニコ


    少年「さぁ、早速遊ぼうぜ!」
  8. 8 : : 2015/08/31(月) 00:05:27

    少女(綺麗…)


    少年「セッセッ


    少女「何してるの?」


    少年「ん?ちょっと待ってろよ…」


    少女(何を作ってるんだろ?)


    少年「ほら、できた!」スッ


    少女「お花の…冠?」


    少年「よくできてるだろ?」


    少女「うん!」


    少年「やるよ」


    少女に花の冠を被せる


    少女「うわぁ~ありがとう///」ニコニコ


    少年「作り方教えてやろうか?」


    少女「うん、教えて!」
  9. 9 : : 2015/08/31(月) 00:08:37
    ~数時間後~


    少年「…暗くなってきたし帰ろうぜ」


    少女「え……そうだね…」


    先程まで可愛らしく笑っていた少女が、少年の【帰ろう】の一言を聞くなり悲しそうな顔をした


    少女「………」


    少年「家まで送るよ」


    少女「うん…ありがとう」


    少年「明日もこようぜ」


    少女「明日も!?」


    少年「ダメか?」


    少女「だ、ダメじゃない!!」ブンブン


    少年「ならさ!明日の予定作りしながら帰ろうぜ!」


    少女「うん♪」


    少年「よっし!あと、俺達はもう友達だから困ったことがあったら直ぐに俺に言うんだぞ!」


    少女「……うん!!」 





    すべての人は少女が生きているのを快く思っていない。

    大人は少女を蔑み

    子供は嗤いながら石を投げる


    それが少女の〈世界〉



    しかし少女の〈世界〉は変わりはじめていた
  10. 10 : : 2015/08/31(月) 00:10:58

    少年の表情は暗いものだった



    数週間前
    母親に初めて友達ができた事を報告した
    母親は自分の事のように喜んでくれたが、直ぐに申し訳無さそうな顔をした

    なぜそんな表情をするのか気になり
    どうしたのか尋ねると

    父の仕事の都合で、近いうちに引っ越しをする事を伝えられた。
    しかも、少女に会いに行ける距離ではないようだった


    この事を少女に話そうとしたが少女を悲しませたくない………そうだ!
    別に今日伝える必要はない
    明日でいいや


    よし、明日にしよう


    まだ大丈夫、明日がある


    引っ越し中止しないかな……


    明日…明日…明日…明日…


    ………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………明日



    そうして伝えられないまま
    引っ越し前日になった



    明日からは会えない、遊べないと伝えなければいけない



    どうやって切り出そうか?



    少年は重い足取りで少女の元に向かうのだった
  11. 11 : : 2015/08/31(月) 00:31:05
    ~牧場 塀の前~


    少年「おかしいな」ボソッ



    いつもなら少年が塀の前に立つと、木の陰から少女がひょこっと現れるのだが
    今の所、現れる気配はない

    どうしたものか考えていると、向こうの方から農具を持つお爺さんがやってきた

    少女の祖父だろうか?


    そのお爺さんはこちらへ向かってくる



    少年(そうだ!このお爺さんに少女の事を聞いてみよう!)

    そう考えたが

    少年(どう聞こうか…ん?…そう言えば俺…あいつの名前知らない…)



    引っ越の事で頭がいっぱいで、互いの名前を知らないことに、少年は今更であるが気がついた



    少年(特徴を言えば何とかなるか…)



    そう考えているうちにお爺さんが目の前までやってきた



    お爺さん「どうしたのかな?」


    少年「……馬…カッコいいなと思って…」



    なぜか少女の事を聞いてはいけない。話してはいけない。そんな気がして誤魔化す



    お爺さん「そうか…馬を……」


    お爺さん「ところで、この位の背で金髪の女の子見なかったかな?」



    あきらかに少女の事だ
    そして見なかったかな?と言う事は少女はこの牧場にはいないようだ?



    少年「女の子…?」


    ここでも知らないふりをする


    お爺さん「ああ、かくれんぼをしているんだが見つからなくてな…」


    少年「ん~見てないです」



    お爺さん「…そうか…馬、さわっていくか?」


    少年「そろそろ帰るから…また今度…」


    少年は逃げるようにその場から立ち去る




    そして少し距離をとった場所で先程の場所をみるとそこには、お爺さんと黒いコートの男達がいて、山積みの藁をかき分けていた
  12. 12 : : 2015/08/31(月) 00:33:42
    ~花が咲き誇る場所~



    少年(いた!)



    少女は木によりかかり眠っていた



    少年「おい!起きろ!」ユサユサ


    少女「…ん?ん……おはよう…」


    少年「寝ぼけてんのか?それより 少女「お別れを言いに来たの…」


    少年「おわかれ…?」


    少女「…うん…私………開拓地に行くことになったの」


    少女「今日の早朝、出発だったんだけど…抜け出して来たの………」



    少女は少し涙ぐんでいた
  13. 13 : : 2015/08/31(月) 00:37:30

    少女「私なんかと仲良くしてくれてありがとう」


    少女「それ 「こい!!」ガシッ



    少年は少女の手を引く 
    そして少女の家とは逆の方向へと向かう



    少女「私…帰らないと…だから…手を…」



    それ以上は言わせない
    離してなんかやらない
    そして手をさらに強く握る



    少年「開拓地に行くんだろ?」


    少女「…うん」


    少年「お前捨てられたって事だろ?」


    少女「…………うん…」


    少年「なら一緒に行くぞ!!」


    少女「…?」


    少年「俺の家、明日の朝に遠くへ引っ越すんだ。おまえも一緒に来い!」


    少女「だ、ダメだよそんなの!」


    少年「ダメじゃない!」


    少女「でも…」


    少年「父さんも母さんも俺が説得する!」


    少年「何があっても守ってやる!だから黙って俺について来い!!」


    少女「は、はい!」


    少年の勢いに少女はついうなづいてしまう


    少年と少女は黙り込む


    木々の音、風の音が2人を優しく包んだ
  14. 14 : : 2015/08/31(月) 00:40:21


    少年「あっ…」


    少年は思い出したように少女の顔を見る


    少女「どうしたの?」


    少年「俺達…友達なのにさぁ…」


    少女「…うん…」


    少年「未だに自己紹介してなかったな」ハハハ


    少女「そう…だったね」クスクス


    2人の笑い声が辺りに響く


    少年「俺は、エレン・イェーガーだ」


    少女「私は……」













    「クリスタ・レンズ」



    ーーーーー
    ーーー
  15. 15 : : 2015/08/31(月) 00:52:32
    シガンシナ
    ~シガンシナ区 町外れ~



    「おい、起きろよ」ユサユサ



    エレン「ん…おはよう……よいしょ……ぉ?」


    起き上がろうとすると服の裾を引っ張られていた。
    視線を向けると、エレンの服の裾をガッツリと握りしめるクリスタの姿があった



    エレン(服が伸びちまう…)


    「ほら、クリスタも起きろよ」


    クリスタ「ん……うん……zzz」ムニャムニャ


    「天使だな……(おい、寝るなよ!)」


    エレン(こいつなに言ってんだ?まぁ、いいや)


    エレン「おい、クリスタ起きろ。そして俺の服を解放しろ」


    クリスタ「……うん…うん…おきた…」ポケー


    「おはようクリスタ!」バッ!


    クリスタ「わっ?!ユミル!!ビックリさせないでよ!!」


    ユミル「ヘヘッ、悪いな」
  16. 16 : : 2015/08/31(月) 00:55:58

    ユミル「まったくあんたは…枝拾いが終わったから眠ってるのかと思ってたら…はぁ」タメイキ


    エレン「ね、寝てから拾う手筈だったんだよ!関係ねえだろ!!」


    ユミル「手伝った恩人様になんて口を利くんだか…」


    エレン「うっ…勝手に手伝ったんじゃないか…」ボソッ


    ユミル「ぼそぼそとよく言えたもんだな」


    ユミル「それに比べてクリスタは偉いなぁ」ナデナデ


    クリスタ「ゆ、ユミル///」


    ユミル「ちゃんと自分の仕事をした後に休憩してたんだからな!そして誰かさんの手伝いもしてくれたんだからなぁ~」


    ユミル「礼の一つくらいな……なぁ!エレン!!」


    エレン「うぐ……あ、ありが…とう


    「おっ!お前らなにやってんだ?」


    エレン「ん?ハンネスさん」


    クリスタ「お久しぶりです」


    ユミル「枝拾いだよ。」


    ユミル「オヤジこそ何やってんだ?」
  17. 17 : : 2015/08/31(月) 01:15:10
    期待してます
  18. 18 : : 2015/08/31(月) 11:14:18

    ハンネス「うぉ!ゆ、ユミルいたのか!?」アセアセ


    ユミル「最初っからいたよ…なんか…怪しい…」ジー


    ハンネス「と、とうちゃんを疑うのか?!」


    そう言いながらも、不自然にユミルの前に立ち死角をつくろうとする


    エレン「あ~!ユミル!ここに酒あるぞ!!」


    しかし無駄に終わった


    ハンネス「わっ!やめろ!」


    ユミル「今日仕事だろ!なに酒盛りしようとしてんだよ!!」


    ハンネス「…………」


    ハンネス「まぁ、待て…門の警備は暇なんだ。それに差し入れに酒が混ざっているだけだろ?なんの問題もないからな。さぁ!子供は元気に遊んできなさい!」


    クリスタ「よく分からないけど…開き直った…」


    エレン「よく分からないけど…コレが大人か…」


    ユミル「これは母さんにつげぐちだな」


    ハンネス「ちょ?!それだけは…」


    ユミル「ならわかるよな」ニンマリ


    そしてユミルは口止め料として、駄賃を手に入れた
  19. 19 : : 2015/08/31(月) 17:58:17
    ユミル「やりぃ!」


    ハンネス「くっそ~ その金なにに使うんだ?」


    ユミル「ヘヘッ秘密だ!じゃあな!」


    ハンネス「お、おい! ユミル「行くぞ!」


    エレン「競争だな!クリスタ!」


    クリスタ「え、うん」


    ユミル「おーい!オヤジ~」


    ユミル「今日は飲み過ぎんなよ~!」



    ~5分後~



    ユミル「やったぞ!何とか間に合ったぞ!」


    クリスタ「やったねユミル♪」


    ユミル「ん、ああ。明日が楽しみだ!」ニコニコ


    エレン「え?明日何があるんだよ?」


    ユミル「あれ…?そういやぁ、お前には言ってなかったな」


    ユミル「実はな……」
  20. 20 : : 2015/08/31(月) 18:01:03

    ハンネス「行っちまった……なにに使うんだか…」ハァ


    「アクセサリーでも買うんじゃないか?」


    ハンネス「ユミルが………それは…ないな」ハッハハ


    「違いねぇ!」ガッハハ


    ハンネス「まぁ、アクセサリーとかに興味持ってくれたら、親としても嬉しいんだけどな…」


    ハンネス(ガサツな子だが着飾れば………きっと綺麗になるよな……花嫁衣装とか……)


    ハンネス「うっ…」ブワァ


    「急にどうした!」アセアセ


    ハンネス「す、すまん。ユミルが嫁に行くのを考えちまった…」


    「何年後の話してんだよ……まぁ後は酒飲みながら…なっ」


    ハンネス「そうだな。今日はトコトン……」


    『今日は飲み過ぎんなよ!』


    ハンネス(明日休みなんだし、今日ぐらい良いだろうに……ん?…あした…)


    ハンネス「……まさか…」


    「どうした?トコトン飲むぞ」


    ハンネス「いや、今日は控えめにしとく」


    「なんでだよ?」


    ハンネス「実はよぉ」
  21. 21 : : 2015/08/31(月) 18:02:57
    エレン「ハンネスさんの誕生日?」


    ユミル「ああ、それでプレゼントを考えてたんだけど金が足りなくてな…まぁ、臨時収入でなんとか買えるよ」ニカッ


    エレン「それって……」



    ハンネスから徴収したお金でプレゼントを買う。ツッコミを入れたい所だが、ユミルの安堵した顔を見てやめた



    ユミル「喜んでくれると良いなぁ…」


    クリスタ「きっと喜んでくれるよ」


    ユミル「だと嬉しいな…」シミジミ



    ユミル「プレゼント買って帰えるから、ここでお別れだ。飯食ったらいつもの場所でな!」


    エレン「おう!またな~」
    クリスタ「また後でね~」

  22. 22 : : 2015/08/31(月) 18:08:41

    ~広場~



    ユミル「あいつら…まだ来てないのか…」



    広場は静寂に包まれていた
    まるでこの世界に自分しかいないのではないかと錯覚してしまう程に…
    石段に腰をかけ何をするわけでもなく、ただボーッと空を眺めていた


    無意識のうちについ歌を口ずさんでいた
    そんなユミルに背後からそっと近づく2つの影が…


    ユミル「~♪……ふぅ」


    「ユミル!」ガバッ!


    ユミル「おっ!?…って、あんたらか…びっくりさせるなよ」


    振り向くとエレンとクリスタがいた


    クリスタ「朝の仕返し!!それよりもっと聞かせてよ!」


    ユミル「…また今度な」プニプニ


    クリスタ「ひょっぺいじりゃないりぇ!(ほっぺいじらないで!)」


    ユミル「ハッハ!よく伸びらぁ!よし!結婚しようぜ!!」


    クリスタ「しない!」プイ


    ユミル「クリスタはカワエエなぁ~」ギュー


    クリスタ(く、くるしい~~)


    エレン「なぁ、あの話また聞かせてくれよ」


    ユミル「あの話……なんだっけ?」パッ!


    クリスタ(たすかった~~)


    エレン「外の世界の話だよ」キラキラ


    クリスタ「そと??」


    エレン「すげぇ面白いんだぜ!」


    ユミル「えぇ~どうしよっか 
    クリスタ「私も聞きたい!」



    ユミル「よし!教えてやるよ!」
  23. 23 : : 2015/09/01(火) 00:33:59




    クリスタ「…すごい…」


    エレン「なっ、すげぇだろ!」


    クリスタ「うん、海とか見てみたいな……」


    クリスタ「エレンは?」


    エレン「俺は…何でもいい…何でも良いから見てみたいな……」




    ピシャーン!
    ドシーン!

    突如、閃光が走り大地が揺れた


    クリスタ「きゃ!」


    エレン「クリスタ大丈夫か!」


    クリスタ「うん、ありがとう」


    ユミル「タッ


    エレン「ユミル!行くぞクリスタ!」



    ユミルの後を追う
    彼女は大通にいた…



    ユミル「…」



    大通には近くに住む人たちが集まっていた



    エレン「ユミル…いったいどうし…」



    そして皆…一点を見ていた



    エレン「あれは……」





    「…巨人」
  24. 24 : : 2015/09/01(火) 00:51:26
    期待です!!
  25. 25 : : 2015/09/02(水) 12:21:46
    大地が揺れる


    人や瓦礫が宙を舞う衝撃的な光景…


    それだけでは終わらない


    ユミル「…か…壁に…穴をあけられた…!?」


    ユミル「逃げろ二人とも!」


    ユミル「早くしないと、次々と巨人が入ってくる!!」


    エレン「ダッ!!


    ユミル「エレン!?」


    エレン「破片が飛んでいった先に家が!! 母さんが!!」


    クリスタ「!!」ダッ!


    ユミル「クリスタ!?」


    エレンとクリスタは走り去った


    二人の無事を祈り
    彼女は扉に向かい動き出す


    彼女はこの平穏な日常を気に入っていた
    自分を我が子のように接してくれる
    父と母
    仲良くしてくれる親友達
    大切な人達



    それが破壊された
    あの巨人が破壊した



    「始末しないと…」
  26. 26 : : 2015/09/02(水) 16:26:10

    家に当たってるわけがない
    とっくに逃げたに決まってる…
    あの角を曲がれば……
    いつもの家が……
    いつもの……


    エレン「………」


    家は瓦礫で潰れ………巨人がいた


    エレン「う…うそ…だ」


    巨人は両手で人を掴んでいた


    エレン「……か…さん?」


    血塗れでピクリともしない


    エレン「……か…あ」


    巨人は見せつけるように…
    それをゆっくりと口に運ぶ


    骨の砕ける音
    肉が裂ける音
    破裂するように血が辺りに飛び散った


    エレン「…う…あ…あぁぁぁぁぁ!」


    ハンネス「お前達!」


    ガシッ


    巨人を睨み付け今にも飛びかかろうとするエレンを抱きかかえる


    ハンネス「クリスタ!こっちに来い!」


    クリスタ「…カルラおかあさんが…」


    ハンネス(まさか…あれがカルラなのか…!?)


    巨人の口から足がはみ出ていた


    ハンネス(…すまない…もう少し早くきていれば…)


    もっと早く来ていれば助けられたのではないか?
    そんな考えが頭をよぎった
  27. 27 : : 2015/09/02(水) 23:21:18
    路地裏に入り息を整える
    そろそろ動こうとすると少女がこちらを見ていた



    少女「お前、体から煙出てるぞ。熱くないのか?」


    少年「へっ、や、大丈夫…熱くないよ」



    少女はニヤツきながら少年を見つめる



    少年「き、君も早く逃げないと」
    少女「運がいい……」


    少女「こんなに早く見つかるなんて…運がいい」


    少年「あ、あの…運って?」


    少女「カマトトぶんなって」


    少女「なぁ、面見りゃわかんだよ」


    少女「人殺し」


    少年「……」


    少女「お前、さっきのデカい巨人だろ?」


    少年「な、なにをいって 少女「あのさぁ…」


    少女「この壁の中で…体から蒸気を発する人間は…」


    少女「私だけかと思ってたよ」ニタァ


    少年「ひぃ!」


    少年は後ずさる


    少女「早く巨人化しろよ」


    少年(にげなきゃ…はやく…にげなきゃ)


    一刻も早くここから立ち去りたい
    その想いで少年は逃げ出す



    少女「そうだよな…あんなデカけりゃ…燃費悪いわな」



    少年の予想が当たっていれば…この少女は…



    少女「逃げても無駄だ…逃げても」




    「喰っちまうぞ」



    かすかに聞こえた言葉

    辺りは光に包まれた
  28. 28 : : 2015/09/03(木) 00:15:25

    民家に逃げ込み息を整えようとするが、ちぎれた右腕の痛みが邪魔をする

    まず回復しないと。そして意識を集中する


    少年「…………うそだろ」


    蒸気がでない


    少年「なんで……なんでだよ……これじゃあ」


    ただ、血が流れる一方


    少年「これじゃあ!人間と同じじゃないか!!」



    動揺し大声を上げるが
    ハッとして直ぐに口を塞ぐ



    少年(落ち着け!まだ、アイツが近くにいるかも知れない!)



    これからどうするかを考えようとすると



    少年(うで!ち!血を止めなきゃ!!)



    部屋をあさり、止血に使えそうな布を巻いた



    少年「なんでさ、……いつもなら……勝手に治ってくれるじゃないかぁ」


    悶えるがすぐにピタッと止まり

    立ち上がり机の上に置いていた写真棚を手にした



    少年「ゆるさない……僕の腕を」


    少年「ユルサナイ……」



    写真は両親に囲まれて幸せそうな顔をしているあの『少女』がいた
  29. 29 : : 2015/09/03(木) 00:17:17
    訓練兵団
    ~開拓地~


    クリスタ「こうやって一緒のベットで眠るのも最後なんだね」


    エレン「ああ、そうだな」


    開拓地では物資などが足りず
    エレンとクリスタは一つのベットを二人で使用する事を余儀なくされていた


    エレン「なぁ……」


    クリスタ「…なに…?」


    エレン「父さん…どこにいるんだろうな…」


    門が破られてから半年が立つが、未だに父・グリシャから連絡はなかった


    クリスタ「…きっと、私達の事…探してるよ…」


    クリスタはそう言うが


    エレン「そうかな…」


    エレンは二度と父に会えない気がしていた



    エレン「クリスタ…」


    クリスタ「なに?」


    エレン「お前は…いなくならないよな…」


    クリスタ「うん…ずっと一緒にいるよ」


    クリスタ「だから…」


    クリスタ「エレンも…いなくなっちゃ…ダメだよ」ギュ


    エレンの手を握る


    クリスタ「……約束だか…」


    そこまで言って
    規則正しい寝息が聞こえた


    クリスタ「エレン…?」


    まさかと思い顔を向けるとエレンはぐっすりと眠っていた


    エレン「…zzz」


    クリスタ「もぅ………」



    クリスタ(明日から環境が変わるけど…)


    クリスタ「エレンがいれば…なにも怖くないよ…」


    そう言うと少女も眠りにつくのであった
  30. 30 : : 2015/09/03(木) 07:24:13

    サシャ「半分…どうぞ」


    キース「は…半…分…?」


    サシャ「フーッ





    ユミル「おーあの芋女、まだやってやがる」
     

    エレン「え?すごいな、5時間ぶっ通しか」


    エレン「…ダウパー村って言ってたな」


    コニー「確か人里外れた山奥にある、少人数の狩猟の村だ」


    マルコ「まだ、そんな村があったなんて…」


    マルコ「そういえば君は出身とか聞かれてなかったけど…どこに住んでいたんだい?」


    エレン「シガンシナ区だ」


    コニー「ってことはよ、その日もいたよな。シガンシナ区に!」

    マルコ「お、おい!」


    コニー「見たことあるのか?」


    コニー「超大型巨人!」
  31. 31 : : 2015/09/03(木) 07:25:57
    ~食堂~


    ガヤガヤ


    オオガタキョジンッテドンナノダッタンダ?


    クリスタ(近付けない……)


    エレンを囲むように人垣ができていた
    食堂に入ってからずっと…



    クリスタ(お休みの挨拶したいのに…)



    実際は話したいことは沢山あるのだが、ここまで近づけないので、クリスタは妥協をしてしまうのであった



    クリスタ(もう、部屋に戻ろうかな…)



    同じ部屋にはユミルがいる

    一緒に部屋に戻ろうとユミルを探すが
    人が多すぎて発見できそうになかった



    クリスタ(そういえば…)


    クリスタ(あの女の子、大丈夫かな)



    未だ、走っているだろう同室の子の事を思い出す
    晩御飯抜きだと言われたときの絶望した顔を思い出す



    クリスタ(お腹空いてるよね…)チラッ


    クリスタ「コソコソ



    バレないように余ったパンと水を持ち外へでた



    ユミル「…(まぁた余計なことやる気だな)
  32. 32 : : 2015/09/04(金) 01:11:04

    サシャ「じ…じぬ」ゲホッ


    サシャ(短い人生でした…もっとお腹いっぱい食べたかったです…)ガクッ



    ゆっくりと地面に倒れ込む



    サシャ(…ん………?)ピクッ


    サシャ(…これ…って……)クンクン


    サシャ(…この匂いは!)カバッ!



    獲物を狙う狼のように飛びかかる



    クリスタ「きゃあああああ」ドサッ


    サシャ「」


    サシャ「ハッ!!(これは!?)」


    サシャ「パァン!!」


    クリスタ「…それだけしか無いけど、取っておいたの…」


    サシャ「」


    クリスタ「イヤ…でも…まず先に、水を飲まないと…」


    サシャ(え!?神様?)


    サシャ「神様ですか!?あなたが!?」


    クリスタ「??」


    ユミル「オイ!?」


    サシャ「ひっ!!神ぃいい」バクバク
     

    ユミル「また…余計なことをして…」


    ユミル「教官に見つかったらどうするつもりだ」


    クリスタ「だって…」


    サシャ「zzz」


    ユミル「とにかく…ベットまで運ぶぞ」
  33. 33 : : 2015/09/04(金) 01:12:38
    ~女子寮~


    ユミル「あの芋女…人の服に涎つけやがって…」


    クリスタ「ふふっ、手伝ってくれてありがとね」


    ユミル「気にすんなよ」


    ユミル「私とお前の仲だろ」


    クリスタ「ふふ…」


    ユミル「さぁ、もう寝ようぜ」


    クリスタ「うん。おやすみ」


    ユミル「おやすみ」






    クリスタ「…ねぇ…ユミル」


    ユミル「ん?」


    クリスタ「エレン…1人で寂しくないかな…」


    ユミル「…心配しすぎたろ」ハァ


    クリスタ「だって…」


    ユミル「それに…寂しいのはお前だろ」


    クリスタ「うっ」ギク!


    ユミル「なんなら、エレンに夜這いかけに行くか?」ケラケラ


    クリスタ「!?…もう!おやすみ!!」


    ユミル(布団に潜り込んじゃって…やることかわいいな)


    ユミル「今度こそおやすみ」クスッ
  34. 34 : : 2015/09/04(金) 01:15:12

    チュンチュン


    クリスタ「ユミル、朝だよ!」


    ユミル「う~ん」


    ユミル「…おやすみ」ムニャムニャ


    クリスタ「こらー!お~き~ろ~」


    ユサユサ

    体を揺さぶられ仕方なく起き上がる
    クリスタと知らない奴がいた


    ???「……」


    ユミル「あんた誰?」


    ???「あ、自己紹介?」


    ???「私は…ミカサ」


    クリスタ「えっとね…昨日は挨拶できなかったけど同じ部屋の子だよ」


    クリスタ「こっちはユミル。私の親友なの」


    ミカサ「そう…よろしく」


    ユミル「よろしく(こいつ眠たそうな面してんな)」


    クリスタ「さぁ、食堂に行こう!」


    ユミルはあたりを見渡す


    クリスタ「どうしたの?」


    ユミル「ん、芋女はどうした?」


    クリスタ「サシャは…」





    サシャ『ご飯!いってきまーす!』ダダダダ


    ミカサ「そう言って出て行った」


    ユミル「……朝飯も抜きになれば面白いのに…」
  35. 35 : : 2015/09/04(金) 01:16:19
    ~食堂に向かう途中~


    クリスタ「あっ!エレン」


    エレン「ん?」


    エレン「よう、これから飯か?」


    ユミル「ああ、お前もだろ」


    エレン「まぁな」


    ????「…あの…」


    クリスタ「?…そっちの子は?(女の子…?)」


    ユミル(こいつは…確か…バカみてえな名前で、巨人のエサの…)


    アルミン「アルミン・アルレルトです」


    クリスタ(あれ?男の子?!)


    エレン「アルミンもシガンシナ出身なんだってよ!」
  36. 36 : : 2015/09/04(金) 01:18:11
    ~訓練所 立体機動訓練~



    ユミル(ただぶら下がるだけで合格なんて…楽勝だな)


    ユミル(適正落とす奴なんているのかね…)





    アルミン『それで適正を見るんだよ』

    クリスタ『物知りだね』

    エレン『だろ!アルミンは凄いんだぜ』エッヘン

    ユミル『何でお前が誇らしげなんだよ』

    ミカサ『…適正がなければどうなる?』

    アルミン『それは…開拓地行きかな…』




    ユミル「………」


    ユミル(あいつ…大丈夫だよな…)


    ーーーーー


    ミカサ「」ピタッ


    ユミル(ほぅ、ミカサの奴全くブレない)



    サシャ「」ピタッ


    ユミル(芋女もやるじゃないか…)



    アルミン「くっ!」グラグラ


    ユミル(アルミンは少し危なかっしいな)



    エレン「」グラ プルプル


    ユミル(おっ~耐えるな…)



    クリスタ「」プラーン


    ユミル「…………」


    ユミル「…………えっ!?」


    クリスタ「」プラーン


    キース「なにをやっている!上体を起こせ!」


    クリスタ(あれ…全然起き上がることが出来ない ……。な、なんで…)
  37. 37 : : 2015/09/04(金) 01:20:31
    訓練終了後、夕食までの時間を利用し、クリスタの自主練習に付き合っていた


    ユミル「いいか、余計なことは考えるなよ。落ち着いてやれば出来る!巨人の餌アルミンにだって出来たんだからな」


    アルミン「そうだよ!巨人の餌の僕にだって出来たんだから!」


    クリスタ「えっ…うん(アルミンが分からない)」


    エレン(アルミン…お前それで良いのか…?)




    エレン「準備はいいか?」


    クリスタ「うん!エレンお願い!!」


    エレン「いくぞ」


    クリスタ(ぶら下がるだけ…ただ、ぶら下がるだけ…)


    クリスタ「(ぶら下が)あっ」グルン


    エレン&ユミル&アルミン「!!」


    ガッ! ゴツン!


    クリスタ「キュ~
  38. 38 : : 2015/09/04(金) 21:41:08
    ~食堂~



    クリスタ「ポケー


    ユミル「クリスタ」


    クリスタ「ポケー


    ユミル「おい!クリスタ!!」


    クリスタ「な、何!?」ハッ!


    エレン「大丈夫か?」


    クリスタ「う、うん…」


    アルミン「大丈夫だよ。明日出来ればいいんだ」


    クリスタ「うん…」


    ユミル(こりゃ、打ちのめされてるな)


    「あいつだろ」


    「あぁ、可哀想に…ありゃ開拓地行きだ」ニヤニヤ


    クリスタ「シュン


    エレン&ユミル「ギロ


    「ひっ!…む、向こうの席行こうぜ」


    ユミル「ちっ!腰抜けが!!」


    エレン「気にする必要ないからな」


    クリスタ「…ありがとうエレン、ユミル」


    クリスタ(でも…このままじゃ本当に開拓地に…エレンと離ればなれになっちゃうよ……)


    クリスタ(何とかしなきゃ……)
  39. 39 : : 2015/09/05(土) 16:21:10

    クリスタ「お願い!コツを教えて!」


    ミカサ「…」


    ミカサ「ぶら下がるのにコツがあるとは思えない。ので、期待するような助言はできそうにない」


    クリスタ「そう…」


    ミカサ「…」


    ミカサ「どうして兵士になりたいの?」


    ミカサ「あなたは兵士には向いてない。ただ、死に急ぐだけ……」


    クリスタ「えっとね、別に兵士になりたいわけじゃないんだよ…」


    クリスタ「大切な人…家族と離たくないの…」


    クリスタ「それだけなんだ」


    そう、本当にそれだけだった
    あの時からずっとエレンと一緒にいた
    エレンだけがいてくれた
    彼女にとってエレンが世界だった
    だから…


    ミカサ「それは、あなたの命を懸けるに値するの?」


    クリスタ「うん…」コク


    自らの命も軽く思えた


    クリスタの言葉を聞いたミカサは考え込む
    少しすると優しく口を開く


    ミカサ「明日… ベルトの調整から見直した方がいい。あなたならやれる」


    クリスタ「調整……うん、ありがとう。やってみる!」
  40. 40 : : 2015/09/05(土) 21:23:20
    クリスタ「…」


    ミカサ「…」


    会話が終わり沈黙が続く


    クリスタ(何か話題………あっ!そうだ!)


    クリスタ「そう言えば…」


    ミカサ「?」


    クリスタ「ミカサさんは、どうして兵士になるの?」


    ミカサ「…………」


    クリスタ「ミカサさん?」


    ミカサ「……ミカサ…」


    クリスタ「えっ?」


    ミカサ「呼び捨てでいい、私もそうさせてもらう。いい?」


    クリスタ「う、うん」コク



    カン、カン、カン



    ミカサ「そろそろ消灯の時間…」


    ミカサ「急いで戻ろう。クリスタ」


    クリスタ「そうだね…」


    クリスタ(はぐらかされた…のかな)
  41. 41 : : 2015/09/05(土) 21:24:51
    ~女子寮~


    サシャ「zzz」


    ミカサ「zzz」


    クリスタ(不安で眠れない)


    クリスタ(もし、ダメだったら…)グスッ


    クリスタ(そ、そんなの考えちゃダメだ!)ブンブン


    クリスタ(とにかく明日の為に寝なくちゃ!!)ヨシ!

     
    クリスタ(……やっぱり不安で眠れない…)ハァ

    ユミル「なぁ」


    クリスタ「あっ騒がしかったかな…」


    ユミル「気にするなよ」


    ユミル「それより、頑張れよ」


    クリスタ「うん」


    ユミル「応援してるからな」


    クリスタ「うん」


    ユミル「合格したら、結婚してやるからな」


    クリスタ「ふふ、ユミルったら」クスクス


    ユミル「ってエレンが言ってた」


    クリスタ「えっ!!!!」バサッ!


    ユミル「し、静かにしろよ。冗談だよ、ジョーダン」


    クリスタ「…もう、だと思ったよ」


    ユミル「信じたくせに」ボソッ


    クリスタ「むぅ…」ジー


    ユミル「悪かった、許してくれよ」


    ユミル「このとーり」


    クリスタ「しかたないな~」


    ユミル「ありがとな」


    クリスタ「…私の方こそ…ありがとね」


    クリスタ(私がんばるから)


    クリスタ「おやすみ」


    ユミル「ああ、おやすみ」







    ミカサ「……」
  42. 42 : : 2015/09/05(土) 21:48:53
    期待
  43. 43 : : 2015/09/06(日) 03:05:53
    ~訓練所 立体機動訓練~


    キース「覚悟はいいか?」


    クリスタ「はい!(装置に問題はなかった…)」


    クリスタ(私には素質はないかもしれないけど…)


    キース「始めろ」


    クリスタ(一緒にいるために……成功させる!)グググ


    「おお!!」


    クリスタ(できた!!)グラ


    グルン ガキン ゴンッ!


    クリスタ「うっ!」


    キース「!」


    クリスタ「あっ、あぁ…わたし…そんな…」


    クリスタ「ま…まだ…!」ジタバタ


    キース「降ろせ」


    クリスタ「わたしは…」


    キース「カロライナ」


    ミーナ「ハッ!」


    キース「レンズと装備を交換しろ」
  44. 44 : : 2015/09/06(日) 03:07:20
    クリスタ(な…何で!?)


    クリスタ(急に…できた…)ピタッ


    装置を換えただけでこうも簡単に出来るようになるのか?
    困惑しながらもクリスタは顔を上げた



    キース「装備の欠陥だ」


    キース「金具が破損していた。ここが破損するなど聞いたことがない。たに整備項目に加える必要がある」


    クリスタ「て、適正判断は…」


    キース「問題ない…修練に励め」


    クリスタ(や、やった!)バッ


    クリスタ(やったよ!2人とも!!)
  45. 45 : : 2015/09/06(日) 05:30:54
    最後まで書いてください。
    期待してます。
  46. 46 : : 2015/09/06(日) 23:53:57
    ミカサ「よかった…」


    サシャ「さすが神様です」


    アルミン「すごい喜んでるね」


    エレン「そうだな…ユミ…ル」


    ユミル「うっ…ぐす…よがった…よがったよ~」ズビビ


    エレン&ミカサ&サシャ「……」ビックリ



    まさか、隣でユミルが号泣してるとは思わず驚いていた



    アルミン「ユミル…ハンカチ使う?」


    ユミル「ありがどう」グス


    ユミル「チーン、ありがとうな」ハイ


    アルミン「うへぇ」ハナミズツイタハンカチ


    クリスタ(これで一緒にいられる)ニコッ


    エレン(よかったなクリスタ)ニコッ


    クリスタ「///」ニコニコ
  47. 47 : : 2015/09/07(月) 00:02:00
    アルミン(本当に良かった……でも…)チラッ


    「あぁ…すごい…可愛い」

    「結婚したい」

    「待て!俺が結婚するんだ!」

    「なんだと!やんのかコラ!」

    「俺の女神だぞ!!」

    ワイワイガヤガヤ


    アルミン(なんか変なの始まったよ…)


    ユミル「………」ギロッ!


    アルミン(そして…ユミルが怖い…)


    ユミル「ちょっと行ってくる」


    アルミン「え!?(あっ!なんか、お腹がキリキリしてきた!!)」




    ユミル「テメェ等!好き勝手言ってんじゃねえぞ!全員駆逐してやる!!」


    ユミル「まずテメェからだ!!」ガシ


    ライナー「お、ちょ!あが!がががが!!」


    ゴス!ゴス!ゴス!ゴス!メキ!


    アルミン「ちょ、ちょっと!ユミルー!」


    アルミン「エレン!ユミルを…って、あれ!?いない!!」キョロキョロ


    アルミン(ミカサもサシャもマルコも!…みんないない!なんで…!!)


    周りを見渡すが、自分と喧嘩している9名しかいなかった…

    ザッザッ

    いや、あと1名いた

    ザッザッ!

    足音はアルミンの直ぐ後ろで止まった
    置いて行かれた事実に、ショックを受けながらもゆっくりと振り返る



    アルミン「…(いやな予感が…)」チラッ


    キース「……」ゴゴゴゴ!


    アルミン(なんで………)


    キース「貴様等…」


    アルミン(そうか…そうだよ)


    キース「死ぬまで…」


    アルミン(この世界は…)


    キース「走ってこい!!!」


    アルミン(残酷なんだ…)
  48. 48 : : 2015/09/07(月) 00:03:45
    ミカサ「だけど…美しい…」


    クリスタ「?どうしたの急に」


    ミカサ「言わないといけない気がした」



    教官の怒りを買う前に逃げ延びた一行は食堂に向かっていた



    サシャ「そんなことより!今日の晩ご飯何ですかね~♪」


    コニー「お前は食い物の事しか頭にねえのか?」


    マルコ「いや~それにしても…」


    ジャン「いち早く離脱できて良かったぜ」


    マルコ「だね!」


    エレン「……?」


    エレン「なぁ、マルコ」


    マルコ「なんだい?」


    エレン「アルミンがいない」キョロキョロ


    マルコ「えっーと」キョロキョロ


    ジャン「おい…まさか…」


    マルコ「まさかね…」


    エレン「まさかな…」


    (すまん…アルミン)



    同じ部屋の仲間を忘れたことに今更気がつき心の中で謝罪するのだった
  49. 49 : : 2015/09/07(月) 00:08:55
    格闘訓練
    ~格闘訓練所~



    アルミン「ハァ~~~」



    今日もこの訓練が始まってしまったと深いため息を吐く



    アルミン(憂鬱だ…)



    彼にとって、対人格闘は苦痛でしかなかった
    まず、体の使い方が分からない
    相手を投げようとしても力負けする
    投げられる時は簡単に投げられ練習にならないと言われるほどだった



    アルミン(さぼろうかな…)


    アルミン(………うん…僕と訓練しても…相手に迷惑かけるだけだし…)



    情けなくなったが
    教官の目を盗みながら移動することにするのだった
  50. 50 : : 2015/09/07(月) 00:13:48
    エレンチート?
  51. 51 : : 2015/09/07(月) 00:35:21
    >>50
    チートと言われるほどの能力はありません

    エレンの能力

    立体機動  ミカサ以下
    格闘術   アニ以下
    馬術    クリスタ以下
    状況判断力 マルコ以下
    座学    アルミン以下

    見ての通りNo.1にはなれない男です
  52. 52 : : 2015/09/07(月) 00:38:15
    アルミン(教官にバレないように…っと)


    ガシッ!


    アルミン(え!?まさか…)


    背後から肩を掴まれる


    アルミン(き教官…)


    教官?「おい、貴様なにをしている!」


    アルミン「うわぁ!す、すみません…ってユミル」


    ユミル「びっくりしたか?」


    アルミン「…心臓に悪いからやめてくれよ」


    ユミル「ハハッ!わりいな!」


    アルミン「もう…」


    ユミル「でさぁ、お前なにやってんの?」
  53. 53 : : 2015/09/07(月) 00:40:28
    能力は原作に近いしいいと思います。
    頭に関しても原作ではアルミンより下という事しか分からないですから。
  54. 54 : : 2015/09/07(月) 00:43:28
    まさかサボってますと公言出来るわけもなくなんとか誤魔化そうとする



    アルミン「…動きを観察しているんだよ。上手い人を真似ると勉強になるし!


    ユミル「ふーん」


    アルミン「ユミルこそ、どうしたの?」


    ユミル「サボリだよ」


    アルミン「……」



    流石と言うべきか、小心者の自分に出来ないことを平然と言えるユミルに尊敬の念を抱く



    アルミン「あれ?そういえば…クリスタはどうしたの?」


    クリスタとよく対人格闘をしているのを思い出す


    ユミル「ああ、してやられたよ…女神様はミカサの技術がお気に召したらしいぜ…あれにゃあかなわねぇよ」


    パートナーをとられて、お手上げだと笑って見せた


    アルミン「そうなんだ…」


    ユミル「……」


    ユミル「ジー


    アルミン「……な、何かな…?」


    ユミル「お前暇だろ。相手してくれよ」
  55. 55 : : 2015/09/11(金) 00:45:54
    アルミン「遠慮しとくよ」


    ユミル「遠慮すんなよ。お前が暴漢役な!」


    アルミン「ダメだって…僕は君より非力だし鈍臭いから勤まらないよ」


    ユミル「いいから、ほら、教官が見てるぞ」


    アルミン「えっ!う、うん」


    ユミル「私の指示通りにな!わかったな」


    アルミン「コクコク


    ~数分後~



    指示通りに動けずボロボロになったアルミンだが、最後の力を振り絞り、腕を掴み流れを利用してユミルを地面に叩きつけた


    ドサッ!


    ユミル「ぐっ!」


    アルミン「だ大丈夫!?怪我はない!!?」


    ユミル「あぁ、気にすんなよ。それよりどうだ?」


    アルミン「すごいよ!ユミルの言った通りに動いたらできたよ!!僕よりも重いユミルを投げれるなんて夢にも思わなかったよ!!」


    ゴツン!


    興奮気味にはしゃぐアルミンに拳骨をお見舞いする


    アルミン「痛っぅぅぅ!」


    ユミル「重いは余計だ!」


    アルミン「ご、ごめんなさい」


    ユミル「フッ…まぁ、動きはよかったよ」


    アルミン「パァ~


    ユミル「だが!」


    アルミン「!」


    ユミル「免許皆伝はまだまだだ!」


    アルミン「………」


    ユミル「対人格闘の時はミッチリと鍛えてやるから覚悟しとけよ!」


    アルミン(いや、もう勘弁して欲しいな。逃げ延びる策を考えておかないと…とにかくここは頷いておこう)コク


    ユミル「あっ、それとな」


    アルミン「?」


    ユミル「逃げれるとおもうなよ…」ニヤリ


    アルミン「…は、はい」
  56. 56 : : 2015/09/20(日) 00:46:15
    ーーーーー
    ーーー



    ミカサ「少し休憩しよう」


    クリスタ「う、ん…」ゼェゼェ



    クリスタ「ミカサはすごいね、息切れとかしてないし」


    ミカサ「……そうだろうか?」


    クリスタ「そうだよ」


    クリスタ「あれ?ユミルは…?」キョロキョロ


    ミカサ「ユミルなら…あそこ、アルミンと一緒にいる」


    クリスタ「ホントだ!……二人とも楽しそうだね」


    ミカサ「…二人とも…?(どこをどう見てもアルミンが泣きそうなのだけど………)」


    クリスタ「……ねぇ、ミカサ…あれ、エレンだよね」


    ミカサ「…………うん」


    クリスタ「ジワッ


    ミカサ「クリスタ、大丈夫。あれは事故…」


    クリスタ「で、でも…」ウルウル


    視線の先には
    エレンに馬乗りで、異常なほど顔を近付けているアニの姿がそこにはあった
  57. 57 : : 2015/09/20(日) 00:50:12
    数ヶ月後 
    ~格闘訓練所~



    アルミン「いくよ!」


    ユミル「こいよ!」


    ユミル(軽く押さえ込んでやるかねぇ)


    アルミン「はっ!」バッ


    ユミル(よし、ここで…あっ!)ツルッ


    アルミン「え……」


    ユミル(やば!)


    アルミン「うッぐっ!」バタッ


    ユミル「だ、大丈夫か!?」


    アルミン「チーン


    ユミル「アルミン!おい!アルミン!!」



    タイヘンダ!カオニキョウレツナケリガハイッタゾ!
    アタマカラチガデテキタ!ハヤクイムシツニ!
  58. 58 : : 2015/09/20(日) 00:52:14
    ~食堂~


    クリスタ「アルミン大丈夫かな?」


    ミカサ「頭を強く打ったから、当分安静に。らしい」


    コニー「へぇ~ユミルはどうしたんだ?」


    サシャ「ユミルは医務室ですよ」


    ミカサ「あんなに落ち込んでいるユミルは見たことがない」


    コニー「ユミルでも責任感じるんだな」


    エレン「後で見舞いに行こうぜ」


    クリスタ「うん、そうだね」


    ライナー(おっ!今日はクリスタの隣があいてるぞ!!この気を逃すかぁ!!)ウホッ!


    ライナー「くり
    ミーナ「そこの席、あいてる?」


    ライナー「」


    クリスタ「うん」


    ミーナ「アニ!ここだよ!」


    クリスタ「!!?」


    アニ「邪魔するよ」


    クリスタ「…………」


    ミカサ(あの日からエレンはアニと対人格闘をしている…ただ対人格闘をするだけならいい…稀に……たしか…あれ?…なんだっけ…)


    ミカサ(…ら…ら………そうだ……ラッキースケベだ…)


    これは先週、アニに押さえ込まれたエレンが、必死にもがき脱出しようとした際に
    偶然アニの胸を鷲掴みした瞬間をみたライナーが大声で放ったセリフである

    もちろんクリスタもその一部始終をみていた


    ミカサ(クリスタも気が気でない)
  59. 59 : : 2015/09/20(日) 02:27:42
    ミーナ「それより聞いた?あの話」


    アニ「興味ない」


    ミーナ「もう!ちょっとは興味もってよ!」グググ


    アニ「…わかったから……教えて…」


    ミーナ「実はね…」


    ミーナ「ハンナったら明日フランツとデートなんだって~」キャッキャッ


    アニ「……あんたはそればかりだね…」


    ミーナ「だって羨ましいじゃない!私は一人で買い物だよ!!グッ!


    アニ「わ、わかったから…」チカイ…


    ミーナ「ふぅ…みんなは休みどうするの?」


    ミカサ「私はクリスタと買い物にいく」


    サシャ「え…」ガーン!


    クリスタ「ミカサ、ユミルとサシャも一緒だよ」


    ミカサ「………はっ!…忘れてた」


    サシャ(ハブられたと思いました)ホッ!


    ミーナ「へぇ~それでミーナさんの買い物につきあってくれないアニはどんな予定が入ってるの?」


    アニ「自主練」


    ミーナ「……………」


    ミーナ「ブワッ!


    ミーナ「友情より自主練をとるとは…」ヨヨヨ
  60. 60 : : 2015/09/20(日) 04:14:08
    ミーナ「自主練に負ける私の存在…自主練以下の私の存在……そうだ…」ズーン


    アニ(また落ち込んだふりして…)


    ミーナ「そうだよね…私は豚小屋出身、家畜以下だもん…そりゃ自主練に負けるよ…」チラッチラッ


    アニ「よくわかってるじゃないか」


    ミーナ「ちょっと!そこは『ごめんねミーナ!明日一緒に買い物行こうか!』でしょうが!!」


    アニ「今日のパン美味しい」モグモグ


    ミーナ「…………クリスタ~~」カバッ!


    クリスタ「うわっと…」


    ミーナ「アニが冷たいよぉ~」


    クリスタ「な、なら、私達と一緒に出かける?」


    ミーナ「えっ?いいの!?」


    クリスタ「もちろん!」


    ミカサ「コク


    ミーナ「ありがとう!」


    サシャ(ミーナはパン食べないんでしょうか?)ソー


    サシャ(美味しいです♪)モグモグ
  61. 61 : : 2015/09/20(日) 04:34:02
    ミーナ「貴方達の予定は?」


    コニー「俺達も街にくり出すぜ!そして服を買いに行くんだ!」


    ミーナ「服?」


    ライナー「あぁ、最近シャツがピチピチでな」


    サシャ(ライナーもパン食べないんでしょうか?)ソー


    サシャ(美味♪)モグモグ


    ミーナ「ほぅ、成長期ってやつですな」


    ミカサ「確かに…みんな大きくなった」


    コニー「そんで、ジャンとマルコも来るんだぜ!」


    クリスタ「あれ?エレンは行かないの?」


    エレン「明日は自主練」


    クリスタ「そうなんだ」



    クリスタ(自主練…イヤな予感がする)



    エレン「アニに稽古付けてもらうんだ」


    クリスタ「あ、アニに…………………」トオイイメ


    ミカサ「気をしっかりもちなさい」


    ライナー「エレン…お前って奴は……」


    ミーナ「友情が負けるわけだ」


    コニー「それよりお前らのパン食われてるぞ」


    ライナー「あっ!」


    ミーナ「ホントだ!」


    サシャ「ごちそうさまでした♪」


    ギャーギャーワーワー


    アニ「モグモグ…


    アニ「ふっ……うるさい」ボソッ
  62. 62 : : 2015/09/20(日) 20:14:35
    ~医務室~


    ユミル「ホントに…すまなかった」


    アルミン「いや、本当に気にしないでよ。あれは事故なんだし、それに訓練だから怪我だってするさ!だから…ね!」


    ユミル「…………」ズーン


    アルミン(うわぁ~僕は全く気にしてないのに…何でひどく落ち込んでるのさ)


    アルミン(眼も赤く腫れて…俯いてる…あの…背も大きくて…カッコ良くて…姉御肌で喧嘩っ早いユミルが…)ドキドキ


    ユミル「…なぁ…アルミン…」


    アルミン(なんだ!この感情は!ユミルがこんなに…可愛いなんて…)


    ユミル「アル…ミン…?」ドウシタ?


    アルミン「ユミル!!」ガシッ!
    ユミル「ビクッ!?


    アルミン「僕と明日出かけよう!!」


    ユミル「………」


    ユミル「…悪い…」


    アルミン(ダメか……)


    ユミル「…実はな…言いづらいんだが…」


    アルミン(なにコレ?まさか…実は僕のこと嫌いでした!とかじゃないよね…)


    ユミル「お前、明日明後日は医務室で療養…になってるんだ」


    アルミン「あっ…そうなんだ…なんだ…そんな事か…」


    ユミル「そんな事…」


    ユミルは怪我をさせたことではなく
    せっかくの休みを奪ってしまった事に対する罪悪感で、落ち込んでいたようだった。

    僕が本当に気にしてないことを伝えると少しだけ笑って「出かけるのはまた今度な」と言ってくれた
  63. 63 : : 2015/09/21(月) 00:25:22


    ーーー
    ーーーーー


    ユミル「欲しい物あるか?」


    アルミン「ん~特にないかな…」


    ユミル「お前、土日医務室にいるんだから暇だろ。遠慮なく言えよ。持ってくるぞ……それとも私がつきっきりで看病してやろうか?暇つぶしの話し相手としては最適だろ?」


    アルミン「ふふっ、それは魅力的だね」


    ユミル「だろ」フッ


    ユミルに笑みがこぼれる


    アルミン(落ち込んだユミルも可愛かったけど…やっぱりいつものユミルも良い!)


    アルミン「でも、明日は約束があるんだろ?」


    ユミル「まぁ、そうだけど…」


    アルミン「なら、そのついでにお使い頼んで良いかな?」


    ユミル「あぁ、もちろんだ。なにを買ってくればいい」


    アルミン「推理小説なんだけど…」
  64. 64 : : 2015/09/21(月) 00:27:27
    ユミル「それじゃ、小説だけでいいんだよな」


    アルミン「うん、宜しく頼むよ」パラッ


    ユミル「その包帯緩いな…私が締め直してやるよ」


    アルミン「え、うん」


    ユミル「てか、お前汗くさいな…」


    アルミン「ハハッ…(格闘訓練後の体だからね……)」


    ユミル「脱げ。拭いてやる」


    アルミン「へっ?………えぇぇぇぇ!!」


    ユミル「体拭いてやるから脱げ」


    アルミン「いいから!君が帰ったら自分で拭くよ」


    ユミル「私に責任あんだから脱ぎやがれ」ガバッ!


    アルミン「やぁだぁぁ!やめてえぇぇ!」



    ガチャ!バン!



    コニー「おーい!………」


    サシャ「お見舞いに……」


    ユミル「………」


    アルミン「………」ハンヌギ


    サシャ&コニー「………」


    ユミル「おい、まて、誤解するなよ。これはな、違うんだ」


    コニー「お、おう…」


    サシャ「後ろから突然…」


    サシャ&コニー「失礼しましたぁ~!!」スタコラサッサ


    ユミル「おい!待てって!!」
     

    ユミル「アルミン!ちょっと待ってろよ!直ぐ戻ってくる!!」


    アルミン「コクコク


    タイヘンダ!
    タイヘンデス
    アルミンガユミルニオソワレテイマス!!
    ナンダッテー
    アルミンヲタスケナイト!

    マテヨ!ゴカイダ!

    ゴカイ?マサカドウイノウエデ…

    ワーワーギャーギャー


    アルミン(今のうちに体拭こう…)ゴシゴシ
  65. 65 : : 2015/09/21(月) 13:39:14
    訓練兵の休日
    ~トロスト区 市街地~


    サシャ「ふへへへへ」ニヤニヤ


    ユミル「年頃の娘とは思えない顔付きだな…おい」


    サシャ「は、はやくお昼に…ふへ、へへへへへ」ガシ


    ユミル「少しは我慢しろ…ッ!涎つけんなよ!」キタネエ


    クリスタ「ここなんてどう?」


    ミーナ「ホントだ!すっごく良い!!」


    ミカサ「よく分からないので…任せる」


    ユミル「おい!いつまで服選んでるんだ!早く決めてくれ!」


    サシャ「にく!にく!にく!にく!にく!にく!にく!にく!」


    ユミル「うるせぇ!わかったから静かにしろ!」
  66. 66 : : 2015/09/21(月) 20:13:06
    ~本屋~


    ユミル「ん~(このほんでいいんだよな…)」ムムム…


    サシャ「なにを悩んでるんでしょうか?」コソ


    クリスタ「きっとアルミンへの贈り物だよ」コソ


    サシャ「あぁ、昨日医務室でもお熱かったですものね///」コソ


    ミカサ「2人はそんな関係///」コソ


    ミーナ「羨ましい///」


    クリスタ「///」


    ユミル「……おい、お前ら聞こえてるぞ」


    ユミル「ご解されたくないから言っておくけどよ。本当に、包帯を交換しようとしてただけだからな!」


    ユミル「そして!これは、贈り物じゃなくて、頼まれたからであって…お前らの考えてるような事はないからな!」


    ミカサ「必死」ニヤニヤ


    サシャ「ですね」ニヤニヤ


    ミーナ「あとで詳しく教えて」ニヤニヤ


    ユミル「……頼むから…黙ってくれ」


    ニヤニヤ


    ユミル「覚えてろよ…サシャ」


    サシャ「なんと!私だけですか!?」
  67. 67 : : 2015/09/21(月) 20:55:38
    サシャ「近くの公園で出店やってるみたいですよ!行きましょう!!」


    ユミル(アルミン……暇してるよな……早く本を渡したいし…)


    ユミル「そろそろ帰る」


    サシャ「え!?な!!」


    クリスタ「(エレンのことが気になるし…)私も帰るよ」


    サシャ「ちょ!?クリスタもですか!!」


    ミーナ「(クリスタには悪いけどアニとエレンの様子が気になるし…)なら私も!」


    サシャ「ミーナまで……」


    サシャ「み、ミカサは行きますよね!出店!!」


    ミカサ「パンあげるから帰ろう」


    サシャ「!?」


    サシャ「やぁだぁーーーー!!!!出店ぇ!!」


    ユミル「ひとりで行けよ」


    サシャ「ひとりじゃ寂しいです!」


    ミカサ「………」ジー


    サシャ「だから一緒に…」
    ミカサ「あそこにコニー達がいる」


    ミーナ「あ~ホントだ!」


    少し遠くの方にコニー、ライナー、ジャン、マルコがいた


    ミカサ「サシャを預けてこよう」
  68. 68 : : 2015/09/21(月) 21:11:35


    ーーー
    ーーーーー

    ジャン(俺は…ミカサと二人で歩いている!
    そうだ!俺は賭けに勝った!女神が俺に味方してくれたんだ!)


    ~回想~


    ユミル『てな訳で宜しく頼むよ』


    コニー『任せろ!』


    ユミル『じゃあ私らは帰るわ』


    ミカサ『……』


    ジャン(いいのか!?今ここで声をかけないと…チャンスなんてねぇ!話しかけるんだ…!誘うんだ…!勇気を…出せ…!!)


    ジャン『………』ゴクッ


    ジャン『ミカサ!!』ワァ!


    ミカサ『な、なに?』ビックリ


    ジャン『で、出店!!』


    ジャン『俺と一緒に…二人で見て回らないか!?』


    ミカサ『ごめんなさい…私は…』


    ジャン(そうだよな…そう簡単に上手くいかねえよな……わかってたはずだろ…ミカサが俺に興味ないことぐらい…分の悪い賭だって…)


    ミーナ『はい!ストッ~プ!!』


    ミカサ&ジャン『!!?』


    ミーナ『良いじゃない。行ってきなさいよ!』


    ミカサ『いや、でも私は…クリスタとかえ…』チラッ


    クリスタ『ミカサ、せっかくだから行っておいでよ』


    ミカサ『………』


    ミカサ『わかった』シブシブ


    ライナー『俺もジャンに続くか』ボソッ

    ライナー『なぁ!クリスタ』
    クリスタ『ライナー!サシャの事宜しくね』


    ライナー『お、おう…任せてくれ…』ニガワライ


    コニー『ライナー!俺!棒パンくいてぇ!』


    サシャ『私も食べたいです!!あとジャガバターも!!』


    ~回想終了~
  69. 69 : : 2015/09/21(月) 21:12:29
    ジャン「くふふ」ニヤニヤ


    ミカサ「…何かおもしろいことでもあった
    ?」クビカシゲ


    ジャン「いやぁ~いい天気だと思ってよ」


    ミカサ「そう……たしかに…いい天気………あっ…」


    ジャン「どうした?」


    ミカサ「………」ジー


    ジャン(髪留め…を見てるんだよな。結構可愛らしいな)


    ミカサ「…………」ガサガサ


    ジャン(財布と相談してやがるな)


    ミカサ「………」ムム…


    ジャン(悩んでる……よし!)


    ジャン「この髪留め一つくれ」


    ミカサ「!?」


    店主「あいよ」


    ーーーーー
    ーーー
  70. 70 : : 2015/09/22(火) 01:11:58
    ~訓練所~


    アニ(私…なにしてるんだろう…)



    エレン「おい!何ボッーとしてるんだ!怪我するぞ!!」


    アニ「……」


    アニ「生意気なことを…言うじゃないか!」バッ!


    アニ(ほんと…なにしてるんだか…)









    エレン「はぁ、はぁ」


    アニ「…ここまでにするよ」チラッ


    エレン「ああ…」ドサッ


    アニ「水…飲む?」


    エレン「おう、もらうよ」ゴクゴク


    アニ(こいつ等を…滅ぼさないといけない)


    アニ(なのに…なんで体術なんて教えてるんだろう?無駄なことなのに…)


    アニ(……なんで?)ジー


    エレン「…………どうした?俺の顔に何かついてるか?」


    アニ(不思議な奴…)


    アニ「別に何もついてないよ…ただ…」


    エレン「ただ?」


    アニ「ふっ…………」


    アニ「とんでもない悪人面だと思ってね」


    エレン「俺が悪人面なら、お前はさらに……ハッ!?」


    アニ「…………」


    アニ「どうやらアンタさ…」ゴゴゴ


    エレン「ち、ちがう…いまのは」アワワ


    アニ「お仕置きされたいみたいだね」ガバッ


    エレン「や…やめ…ぐっ…腕はそっちにい!…まがあぁぁぁぁぁ!!!」アーーーー



    ただ分かることがあるんだ



    あんたといると…



    すごく…居心地がいい……




    この気持ちは…なに?
  71. 71 : : 2015/09/22(火) 09:16:01
    ~格闘訓練所~



    ユミル「いねえなぁ」


    クリスタ「うん…」


    ユミル「どうする」


    クリスタ「食堂の方に行ってみる」


    ユミル「そっか、私は医務室に行くからな」


    クリスタ「わかった、アルミンに宜しくね」


    ~食堂~


    ガヤガヤ


    クリスタ「ん~ここにもいない」キョロキョロ


    ミリウス「誰か探してるのか?」


    クリスタ「うん、エレンを探してるんだけど…」


    ミリウス「エレンならさっき医務室の方に行ったぜ」


    クリスタ「医務室だね!ありがとうミリウス」
  72. 72 : : 2015/09/22(火) 09:20:49
    ~医務室~


    ガチャ


    ユミル「アルミン起きてるか?」


    アルミン「やぁ、ユミル」


    エレン「よう!」


    アニ「……」


    ユミル「……」


    なぜいるのか一瞬気になったが、ボロボロなエレンを見て納得する


    ユミル「あんた派手にやられたな」クククッ


    アルミンに本を渡しエレンの顔を見て笑いがこみ上げる


    ユミル「何やったらそこまでボロボロになるんだ?悪人面に磨きがかかってるぞ」


    訓練にしてはやりすぎだ
    内容によっては許す事はできない


    エレン「それは…」


    言いよどむエレンの変わりにアニが口を開く


    アニ「こいつが悪人面なら…私は更におっかない顔らしいよ…」ジロッ


    エレン「……つい…口がすべっ…ち!違った!今のは…」ゲシッ


    エレン「ガハッ!」


    ユミル「……………まぁ…自業自得だわな」
  73. 73 : : 2015/09/23(水) 17:08:05
    エレン「痛ッ!!」


    アニ「おとなしくしな…」


    エレン「もっと優しく!」


    アニ「うっさい」バシッ!


    エレン「うがぁ!」


    ガチャ


    クリスタ「エレン!……とアニ………」


    エレン「クリスタ」


    アニ「………」


    一瞬アニと目が合うが、直ぐにエレンに視線を戻す


    クリスタ「エレン…なんでそんなにボロボロなの?」


    ユミル「それがさぁ~カクカクシカジカってことなんだよ」


    クリスタ「エレンひっどーいよ!女の子にそんな事言っちゃ駄目だよ!!」


    エレン「うっ…ちゃんと謝ったよ」


    アニ「別にもう気にしてないから…ほら、おとなしくしなよ」


    エレン「お、おう」


    クリスタ「待って!私がやるよ!」


    アニ「はっ?なんで?」


    クリスタ「なんでって……か、家族である私がやるべきだよ!」


    アニ「怪我させたのは私だ…怪我させた奴が治療するのがスジだろ…任せなよ」


    クリスタ「…………」


    アニ「…………」


    エレン(どっちでもいいから…早く治療してくれ…)
  74. 74 : : 2015/09/23(水) 17:11:12
    ~男子寮~



    ライナー「じゃあなにか、ミカサは髪留めじゃなく隣の鉄アレイを見てたのか!?」


    ジャン「その通りだ」


    コニー「ジャンだせぇー」ウププ


    ジャン「うっせぇ笑ってんじゃねえよ!」


    ライナー「まぁ、落ち着けよ。ミカサの反応はどうだったんだ?」


    ジャン「は、反応か!それがよぉ、嬉しそうな顔して…」

    『ありがとう…人からプレゼントを貰うのは初めてかもしれない///』テレ


    ジャン「だってよ!こりゃあ脈ありだろ!」


    マルコ「やったじゃないかジャン(実際は無表情だったけどね)」


    ジャン「お前等はどうだった?」


    マルコ「僕はミーナと一緒に行動してたよ。(ジャンとミカサを見守ってたからね)」


    コニー「俺はサシャと二人で」


    ジャン「おっ!二人で…」


    コニー「ライナーの財布を頼りに飯食ってた」


    ジャン「そいつは…傑作だな…」ハハ…


    マルコ(かわいそうに…)


    ライナー「おかげでスッカラカンだ…」グス


    ジャン&マルコ(だろうな…)


    コニー「悪いなライナー」
  75. 75 : : 2015/09/23(水) 17:12:27
    マルコ「そういえばさぁ…」


    ジャン「?」


    マルコ「エレン、まだ帰ってこないね」


    ジャン「………アイツのことだから、まだ訓練でもやってんじゃねぇか」


    マルコ「そうかな…」


    コニー「エレンが帰ってきたら、ジャンの話を聞かせてやろうぜ!」


    ジャン「やめろよ。自慢になっちまうだろ」ニヤニヤ


    ライナー(あきらかに自慢したいオーラがでているな)


    ガチャ


    アルミン「ただいま」


    コニー「おあえり」


    ライナー「もう大丈夫なのか?」


    アルミン「うん、おかげさまで」


    ジャン「アルミンの復帰祝いに俺の話を聞かせてやろう」


    コニー「まてよ!エレンが来てからにしようぜ!」


    アルミン「エレンなら…当分帰ってこないよ…」


    ジャン&コニー「?」


    マルコ「どう言うことだい?」


    ライナー「エレンに何かあったのか?」


    アルミン「実は…」
  76. 76 : : 2015/09/26(土) 22:27:39
    ~回想~


    クリスタ『…………』


    アニ『…………』


    エレン『あのよぉ、どっちでも…』

    クリスタ『エレンは黙って!』
    アニ『アンタは黙ってな!』


    エレン(なんか話し合いが始まった…)


    ミカサ『この状況は…なに?』ボソッ


    エレン『!?…ミカサ…いつ入ったんだ?』


    ミカサ『今来た…』


    ミカサ『それより怪我してる…治療しよう』


    エレン『おお、頼む』






    アルミン『あの…ユミルさん』コソコソ


    ユミル『シィ!静かに見てろ』コソコソ
  77. 77 : : 2015/09/26(土) 22:31:51
    ~数分後~

    ミカサ『どう?』


    エレン『いい感じだ、サンキューなッ!』


    クリスタ&アニ『!?』



    クリスタ『ミカサ…なにしてるの…?』ゴゴゴ


    ミカサ『?…エレンの治療…今終わった…のだけど…お、怒ってるの?』


    アニ『……アンタ…何で私たちが話し合ってたか分かる?』


    ミカサ『えっ…えっ?』


    アニ『あんたは分かってるはずだね…』ギロ


    エレン『お、おう、どっちが包帯まくかで…だよな』


    ミカサ『なっ!?』


    ミカサ『…ミーナに呼ばれてる(気がする)…ので』


    ミカサ『サヨナラ!!』ダッ!


    ミカサは逃げるように去っていった



    クリスタ『ごめんね…アニ』


    アニ『いや、私の方こそ意地になってたよ…悪かったね』


    2人はがっちりと握手をした


    クリスタ『あとは…』
    アニ『後はアンタに任せるよ…私はもう寝る』


    クリスタ『ありがとう、おやすみ』


    アニ『…おやすみ』


    ユミル『私も帰るかなっと!』


    アルミン『ぼ、僕も!部屋のベットで眠りたいな!そうだ!医務官に許可もらってこようかな!』


    エレン『俺も!!』ガシッ!


    急いで立ち上がるが肩を掴まれる


    エレン『く、クリスタ…さん…』


    クリスタ『少し…話そうか…』ニコッ


    顔は笑っていたが…あきらかに怒っていた



    ~回想終わり~


    アルミン「て事があったんだ」


    コニー「へぇ~よくわかんねぇけど、エレンは怒られてるんだな」


    マルコ(今二人っきりなんだ…)


    ジャン「おい聞いたか!ライナー!!」


    ジャン「あれ…ライ…ナー?」


    ライナー「シロメ


    マルコ「うおっ!白目むいてるぞ!!」


    ジャン「戻ってこい!ライナー!!」 


    バシッ!バシッ!


    彼らの騒がしい夜は、始まったばかりである
  78. 78 : : 2015/09/29(火) 00:59:40
    二人の休日
    ~次の日 トロスト区~


    クリスタ「エレ~ン~こっちだよ!」


    エレン(機嫌直してくれたみたいだな)


    昨夜
    静かに怒るクリスタをなだめた結果、クリスタと街にサーカスを見に行くことになった


    エレン(今日も自主練したかったけど…)


    クリスタ「サーカス楽しみだね!」ニコニコ


    クリスタの嬉しそうに笑う顔を見て、たまには良いかな?そう思えた


    エレン(サーカス終わったら解放されるし、その後やればいいか)


    クリスタ「空中ブランコとか凄そうだよね♪あっ!ここ見て!!」
     

    パンフレットを広げハシャぐクリスタ
    その光景を見てるだけで楽しく思える


    クリスタ「エレン、話聞いてるの?」ムスッー


    エレン「心配しなくても聞いてるよ」


    クリスタ「ならいいや♪」ニコニコ


    エレン「そんなにサーカス楽しみなのか?」


    クリスタ「………う~ん、うん!楽しみだよ!」


    エレン「その間は何だよ」


    クリスタ「えっとね、サーカスも楽しみだよ。でもそれより、エレンと二人で外出するの初めてだな~って思ったら、なんか楽しくなっちゃって」


    エレン「………」


    エレン(そう言われてみれば…訓練兵団に入ってから二人でどこかに行くってなかったな……)


    エレン「なぁクリス……」
    クリスタ「あっ!開いたよ!早く行こう♪」
  79. 79 : : 2015/09/29(火) 11:55:45


    ーーー
    ーーーーー


    クリスタ「凄かったね!ゾウの玉乗り!!」


    エレン「そうだな、またこようか(なんか…懐かしいな…)」


    クリスタ「うん」


    クリスタ「それじゃあ…帰ろっか…」


    エレン「おう、そうだな(どうしよう…このまま帰って自主練……したいけど……)」ニギッ


    クリスタ「あ…えエレン、手ぇ…///」カァ~


    急にエレンに手を引かれる
    子供の頃よく手を繋ぎ無邪気に遊んでいたが…今されると嬉し恥ずかしく顔を上げれなかった


    エレン(2人で散策でもすっかな…)


    クリスタ(こ、これは兵舎まで、手をつないで行こう…ってことかな///)


    この時のエレンは懐かしさから、無意識で行動していた。


    エレン(…いや、でも自主練…)ウ~ン


    ゆえに…手を繋いでいる事に気づいていない
  80. 80 : : 2015/09/29(火) 22:24:38
    そして未だに迷っていた


    エレン(どうする…自主練……クリスタ…自主練…クリスタ。このまま真っ直ぐ行けば兵舎、右に行けば街…)


    ニャーニャー


    クリスタ「あっ、猫だ」スリスリ


    猫はクリスタの足に擦りよっていた


    エレン「人懐っこいな」


    クリスタ「そうだね」


    「おや、うちの子はそこにいたかい」


    猫とじゃれ合っていると老婆が話しかけてきた
    どうやら、この猫の飼い主のようだ


    クリスタ「こんにちは」


    老婆「あら、可愛らしい子じゃないか。そして…うんうん…その子が、懐きそうな子だよ」


    クリスタ「?」
  81. 81 : : 2015/09/30(水) 16:28:15


    老婆「アンタ気に入ったよ!今から家にきな、占ってあげるよ」


    クリスタ「良いんですか!?」


    この老婆どうやら有名な占い師のようだ
    その占い師が占ってくれるので、クリスタは目を輝かせていた


    クリスタ「あっ、でも……」


    心配そうな表情でチラッとエレンをみる


    クリスタ(今日はエレンと一緒にいたいし…おばあさんには悪いけど…帰ろう)


    クリスタ「あの」
    エレン「俺も付き添いでついて行って良いですか?」


    クリスタ「!?」


    老婆「構わないよ」


    クリスタ「自主練はいいの?私に気を使わなくていいんだよ?」


    エレン「そんなんじゃねぇから、アニに蹴られて体が痛ぇんだよ。だから今日は休みだ」


    クリスタ「そう、それなら…良かった」


    老婆「さぁ、ついて来な」
  82. 82 : : 2015/09/30(水) 17:56:51
    ~老婆宅 広間~


    老婆「さて、さっそく占ってやろうかね」


    クリスタ「お願いします」


    老婆「じゃあ、こっちにきな」



    老婆「あぁ、そうだった。アンタは終わるまで待ってな」


    エレン「えっ!?なんで!!?」


    老婆「なんでって…」ハァ


    老婆「お嬢ちゃん、アンタ占い結果を彼氏に聞かれて良いのかい?」


    クリスタ「かぁ…彼氏!!?///」アタフタ


    エレン「彼氏じゃないですよ、家族です」


    クリスタ「…はい……家族です…なので聞か」
    老婆「おや?そうなのかい。恋占いを聞かれても大丈夫?」


    クリスタ「エレンはここで待ってて」


    エレン「……」


    老婆「あんたもここで待ってな」


    ニャー?


    そして広間に1人と一匹が残るのだった
  83. 83 : : 2015/09/30(水) 23:48:31
    ~約20分経過~


    ソファーに腰をかけ天井を眺め一言


    エレン「暇だな…」


    とつぶやく


    隣の部屋から微かにだが、楽しそうな声が聞こえてくる


    エレン「ほんと…暇…」チラッ


    視界の隅でノビをする猫


    エレン「なぁ、俺の相手してくれねぇ?」


    手を伸ばすと猫は膝の上に登ってきた


    エレン「ほんと、人懐っこいな」ハハッ



    猫をなでている手を見てふと思い出す



    エレン(手…柔らかかったな…)



    無意識だったとはいえ流石にわかる
    気付いたらクリスタの手を握っていた
    たぶんだが、この猫とクリスタがじゃれ合ってなければ、兵舎まで手を繋いで帰っていただろう



    エレン「お前のせいだぞ。俺はもう少し握っていたかったんだからな」



    と猫に語りかける



    エレン「///」カァ~



    耳が熱くなるのが分かる。



    エレン(たぶん顔は真っ赤だろうな///)


    エレン「猫相手に…なに言ってんだ俺は…」


    ニャー?



    猫は不思議そうに首を傾げた
  84. 84 : : 2015/10/01(木) 09:47:47
    ガチャ


    エレン「!?」


    クリスタ「お待たせ♪」タッタタ


    占いの結果が良かったのか、嬉しそうに近寄る


    エレン「お、おう」


    クリスタ「どうしたの?顔真っ赤だよ!」


    エレン「う、この部屋…暑くてよ」アタフタ


    クリスタ「そうなの?」


    エレン「それより帰るか?」


    老婆「なんだい、あんたは占っていかないのかい?」


    エレン「俺はその、興味ないんで」


    老婆「時間はとらせないよ」


    エレン「いや…」
    老婆「良いから部屋にきな!」クワッ!


    エレン「は、はい」


    クリスタ「いってらっしゃい」


    バタン


    クリスタ「ほら、ニャンコおいで~♪」
  85. 85 : : 2015/10/02(金) 00:04:42






    占いが終わり二人は老婆に礼をいい帰宅していた


    エレン「長居しちまったな」


    クリスタ「うん、そうだね」


    日が傾き始めていた




    クリスタ「ねぇ、エレンは何を占ってもらったの?」


    エレン「健康運と恋愛運」


    クリスタ「なんて言われたの?教えて!!」ワクワク


    エレン「怪我に注意しろって」


    クリスタ「それで?」


    エレン「それで終わりだ」


    クリスタ「…………」


    クリスタ「そうじゃなくて、恋愛の方を教えて!」


    エレン「教えてもいいけど…」


    クリスタ「けど?」


    エレン「お前のも教えてくれよ」


    クリスタ「それはダメ!」


    大きなバッテンをつくる


    クリスタ「女の子に聞くなんてエレンはデリカシーがないよ!」


    エレン「なら、教えない」


    クリスタ「むぅ、いじわる…」


    頬を膨らませ抗議した
  86. 86 : : 2015/10/02(金) 00:06:31
    クリスタ「ムゥ~


    エレン(そんな顔されてもな…実際教えるつもりなんてないし…)



    『だから、あの子の気を引かないと!』

    『まず優しく手を握って抱き寄せる!そしてチッスだよ!チッス!!』

    『その後は……分かるだろ』ニタニタ


    これは占い開始直後に放たれた言葉である


    エレン(流石にこんな内容お前に話せねえよ)


    エレン(それよか、クリスタもこんな感じで下世話な話を…)ジー


    心配になり顔を見つめる


    クリスタ「どうしたの?顔になにか付いてる?」ペタペタ


    エレン「お前、ちゃんと占ってもらったのか?変な話聞かされなかったか?」


    クリスタ「うん、占ってもらったよ。……変な話って例えば?」クビカシゲ


    エレン「いや、いいや。忘れてくれ」


    クリスタ「え、うん」


    グゥ~


    どこからともなく腹の音が鳴る


    クリスタ「///」カァ~


    エレン「………」ジー


    クリスタ「…な、なに?」


    エレン「可愛い腹の音だと思ってさ」


    クリスタ「かぁ、かわ…///」ボッ!


    エレン「何食べたい?」


    クリスタ「クレープ…」ボソッ


    エレン「クレープ?まだやってる店あるのか…?」


    クリスタ「うん、急げば…まだやって」

    ニギッ!

    クリスタ「え!?(また手を…)」


    エレン「なら走っていくぞ!」
  87. 87 : : 2015/10/02(金) 00:36:32


    手を引かれさらに頬が朱色に染まる



    エレン、アナタは今どんな表情をしているの?



    いつも通り?それとも…?



    ………………


    鈍感だもんね…

    エレンは鈍感だもの………


    きっと何食わぬ顔でいるよね



    でも、今はいいの…

    こうして貴方の温もりを感じられれば




    それだけで…私は幸せ
  88. 88 : : 2015/10/02(金) 22:48:34
    鼓動が早くなる



    クリスタ、お前はどんな顔をしているんだ?



    初めて手を繋いだ時みたいにキョトンとしてるのか?


    それともクレープが食べれるから喜んでるのか?


    どっちなんだろうな…


    お前の顔をみたいよ


    …………




    愛想尽かされてなきゃいいな…




    改めて思うよ…



    俺はお前が好きだ



    家族としてじゃない




    1人の女性として…








    あぁ、顔が焼けそうに熱い
  89. 89 : : 2015/10/06(火) 01:54:28
    最後の訓練
    ~食堂~


    サシャ「やっと、最終試験終わりましたね」


    クリスタ「そうだね、結果が楽しみだね♪」


    サシャ「もうこれで訓練しなくていいと思うと清々しいです!」


    ユミル「あぁ?お前なに言ってんの?」


    サシャ「はい?何がですか?」


    アルミン「最終試験が終わっても、兵団配置まで、まだ一ヶ月残ってるんだよ」


    ユミル「当然その期間は訓練するだろ」


    サシャ「なっ!?」


    サシャ「わ、私てっきり…一ヶ月休暇だと思ってました……」ズーン


    ユミル「んなこと言ってるバカは、お前1人…」

    コニー「なぁ!アルミン今の話、本当か!?」


    ユミル「…………」


    ユミル「バカは二人いたとな…」ヤレヤレ
  90. 90 : : 2015/10/06(火) 17:29:23
    期待
  91. 91 : : 2015/10/09(金) 08:45:02
    クリスタ「でも、どんな訓練するんだろうね」


    ミカサ「三日後…」


    ミカサ「二名一組の行軍がある」


    クリスタ「へぇ~」


    ミカサ「そしてパートナーは自分達で決めれる」


    全員「!!?」


    ジャン(教官でなく…)キリッ


    ライナー(パートナーを…)キリッ


    アルミン(僕らで!!?)キリッ


    フランツ(ハンナと二人っきりで行軍…いい!)キリッ


    コニー(みんな真剣な顔になったぞ?よくわかんねぇけど、俺もしといた方がいいよな)キリッ


    マルコ(まて!何故ミカサだけその情報を知っている?……誤情報の疑いありだ!喜ぶのはまだ早いぞ!!)


    マルコ「ところで、それはどこ情報だい?」


    ミカサ「…キース教官が他の教官に話してたのを聞いた」


    男子全員(喜ぶしかないじゃないか!)キリッ


    ユミル(下心丸見えじゃないか)ハァ…
  92. 92 : : 2015/10/09(金) 08:47:59
    エレン「クリスタ、俺と組もうぜ」


    クリスタ「うん、いいよ」


    オレラノメガミガ!?
    マジカヨ…
    オレハ…オワッタ…
    エレンノヤロウ…
    ヤルシカネェ

    ザワザワ


    エレン(なんか寒気が…)ゾクッ


    ライナー「おい、エレン」


    エレン「どうしたんだ?」


    モブ「ちょっと来てもらおうか」ガシッ


    クリスタ「え、えれ」


    ライナー「エレン借りてくぞ」


    タッタタタ


    クリスタ「行っちゃった…」アゼン


    ユミル「良かったじゃねえか、アイツと組めて」


    クリスタ「うん♪」



    クリスタ「よく考えれば、初めてエレンとパートナーになれたかも」


    ユミル「そのまま人生のパートナーにしてもらったらどうだ?」ケラケラ


    クリスタ「ゆ、ユミル!?///」ボッ!


    ハンナ「私がアドバイスするよ」


    フランツ「僕も助言するよ」
  93. 93 : : 2015/10/12(月) 13:51:35
    ~男子部屋~


    エレン「なんだよ」


    ライナー「お前、クリスタの事どう思ってるんだ?」


    エレン「あっ?なんだよ急に…」


    ライナー「聞き方を変えよう」


    ライナー「好きなのか?嫌いなのか?」


    エレン「そりゃ…好きだ……家族…ッ」


    家族だから
    そう言ってはぐらかそうとしたが、言葉に詰まる

    なぜだろう…?

    クリスタの笑顔が、頭に思い浮かぶ



    エレン「…違う…」



    エレン「俺は自分の気持ちにウソはつけねぇ…偽っちゃいけねぇ!」


    エレン「俺は…!クリスタが好きだ!!」


    ライナー「そうか……おまえの気持ちを……本心を聞けて良かったよ」


    モブ「俺達はお前を応援するよ」


    モブ2「女神を幸せにな」 


    エレン「あぁ、ありがとな。俺、思いを伝えるよ」


    ライナー「頑張れよ」ダキッ!


    エレンを中央に男達は抱き合った
    そしてさらなる信頼が芽生えるのだった
  94. 94 : : 2015/10/12(月) 13:52:50
    ライナー「なんて綺麗に終わるはずねえだろが!!」


    エレン「えっ?」


    ライナー「我らクリスタ同盟は盟約により先駆けをした者を処罰せねばならぬ!」


    エレン「ポカーン


    ライナー「野郎共!エレンを押さえろ」


    エレン「ハッ?!」


    エレン「な!なんだよ!!服掴むなよ!!伸びちゃうだろうがァ!!!」


    モブ2「服よりも自分の心配しろよ」


    エレン「なんだと!」


    モブ3「これが何か分かるか…」


    エレン「あぁ!?…………靴下だよな」


    ライナー「そう、さらに言うと俺が一日中履いてた靴下だ」ニヤリ


    ライナー「これを…」


    エレン「や、やめ」


    ライナー「顔に」


    エレン「くっさ!くっさぁ!!近づけんな!」


    ライナー「のっける!」


    ペタッ!


    エレン「………」


    エレン「バタッ


    エレン「シロメ


    ライナー「制裁完了」


    ライナー「そして、エレン…クリスタは任せたぞ」


    ………


    モブ4「これで、同盟も解散か…」


    モブ「寂しいもんだな」


    モブ5「なら、今日は語り明かそうぜ」


    モブ6「良い考えだ!俺の部屋で話そうぜ」


    ガチャ バタン


    「そういえば…調査兵団にすごく可愛い女性がいるらしいぞ」


    「まじかよ…」


    「しかも、フリー!」


    ウオォォォォォォ!!!

     
    「今度見に行こうぜ!」


    ワイワイ


    「ほんと…お前ら最高だぜ!」


    彼らの夜は続く。
  95. 95 : : 2015/10/13(火) 01:44:35
    その頃クリスタは…



    ハンナ「ねぇ、フランツ♪」


    フランツ「なんだい?ハンナ」


    ハンナ「私のこと好き?」


    フランツ「もちろんさ!」


    クリスタ「ゲッソリ


    クリスタ(かれこれ40分…こんな感じ)


    クリスタ(アドバイスというアドバイスもないし)


    クリスタ(もう、帰りたい…)グスン



    ーーーーー
    ーーー
  96. 96 : : 2015/10/13(火) 01:51:02

    三日後
    ミカサの情報通りの行軍が開始された

    この訓練では二人一組を重視している
    他の組と合流しないように出発地点及び
    時間はバラバラであった



    エレン「今どこらへんだ?」


    クリスタ「だいたい真っ直ぐ歩いてきたし…えっと、ここらへんかな?」



    地図を広げだいたいの位置を指した



    エレン「………」ウーン


    エレン「こうも木ばかりだとな…」


    クリスタ「目印があればいいんだけどね」


    エレン「まぁ、とにかく北を目指すか」


    クリスタ「そうだね」


    ポツ


    エレン「ん…?雨か?」


    空を見つめる


    ポツ ポツ


    エレン「しかも強くなるやつだな。…雨衣着るか」


    クリスタ「そうだね」
  97. 97 : : 2015/10/13(火) 01:53:00
    ザァァァァァァ


    雨衣を着て数分
    予想は的中し、雨足は強くなり
    視界も悪くなっていた


    クリスタ「すごい雨…」


    エレン「そうだな……寒くないか?」


    クリスタ「平気…でも……」


    エレン「でも?」


    クリスタ「雨衣がもう意味をなしてないの…」


    エレン「そうか、俺もだ」


    二人の雨衣はさほど機能していなかった


    エレン(体温奪われる前に雨をしのげる場所見つけねえと)


    クリスタ「エレンあそこ!」


    エレン「納屋だな」


    エレン「ありがてぇ、雨宿りしていこう」
  98. 98 : : 2015/10/13(火) 01:54:42
    コンコン



    クリスタ「おじゃまします」



    シーン



    エレン「誰もいないな」


    クリスタ「いた形跡もないね」


    クリスタ「と言うことは」バサッ


    地図を広げる


    クリスタ「ここらへんかな…」


    エレン「この無人休憩所か?」


    クリスタ「たぶん…」


    エレン「とにかく上がらせてもらおうぜ」


    クリスタ「うん」


    エレン「おい、暖炉もあるぞ」


    クリスタ「薪探してくるね」


    ~数分後~


    パチッ  パチッ


    エレン「暖けぇ~」


    クリスタ「火があるだけで違うね」


    エレン「そうだな」ヌギヌギ


    クリスタ「え!エレン///」


    エレン「服乾かそうぜ」


    クリスタ「う、うん///」


    エレン「おっ!見ろよ!この毛布ふかふかだ!」


    クリスタ「…………」モジモジ


    エレン「どうした?」


    クリスタ「えっと///」


    クリスタ「こっちみないで///」


    エレン「えっ………あっ、あぁ…ごめん…」
  99. 99 : : 2015/10/13(火) 23:53:03
    期待
  100. 100 : : 2015/11/29(日) 23:30:54
    続き

  101. 101 : : 2016/02/08(月) 03:08:40
    着替えを終えた二人は暖炉の前で体を暖めていた



    ザァァァァァァァァ



    クリスタ「また…強くなってきたね…」スポッ



    毛布にくるまっていたクリスタが顔を出し呟いた


    クリスタ「外ももう真っ暗だし、明日の朝までじっとしてた方がいいかもね」


    エレン「そうだな。時間にも余裕があるから慎重にいくか」


    クリスタ「うん」コクッ


    エレン「…………」


    エレン「この訓練が終われば特別休暇だな」


    クリスタ「確か、2日もあるんだよね」


    エレン「……なんか予定とか入ってるか?」


    クリスタ「ううん、なにもないよ」


    エレン「そうか!なら俺と街に行こう!」


    クリスタ「!?」
  102. 102 : : 2016/02/08(月) 09:39:49
    久しぶりに更新されてる!
    期待です。
  103. 103 : : 2016/02/09(火) 13:14:23


    クリスタ(エレンと街に!?)



    エレン「どうした?」


    クリスタ「え、あっ、エレンから誘ってくれるのはじめてだなぁ~って……」



    クリスタ(それって『二人で』かな)



    エレン「そうだっけか?結構誘ってた気するけど」


    クリスタ「自主蓮しよう!はあったけど、街に行こう!はなかったよ」



    クリスタ(きっと、エレンのことだから…『みんなで』…だよね…)



    エレン「ん~~あぁ~~なんかそんな気がする……」


    クリスタ「それで他に誰が来るの?」


    エレン「俺とお前の2人」 





    クリスタ「…………」





    クリスタ「うそっ!!?」ガタッ


    エレン「うわっ!……い、イヤ…だったか?ユミルとかも……」ビクッ


    クリスタ「あっ!?ち、ちがうの!行く!行こう!二人っきりで!!」グッ



    握りこぶしを作り、勢いのまま頷くクリスタに気圧されエレンは床に倒れ込んだ
  104. 104 : : 2016/02/15(月) 01:30:47


    エレン「イテテ……」


    クリスタ「ご、ごめんなさい!怪我してない!?」スッ


    エレン「ん、うん、平気だ」


    クリスタ「そう、良かった」ホッ



    怪我がないことを安心したクリスタは、
    エレンを起こそうと手を差し出した


    その手を見たエレンは丁度いいと、仕返しもといイタズラを思い付いた



    クリスタ「エレン?」


    エレン「おぉ、わりぃ」ニヤッ



    ニヤッとするのと同時にクリスタを勢いよく引き寄せた



    ドサッ!



    クリスタ「キャッ!!」


    エレン「さっきの…」



    さっきの仕返しだ
    そう言ってやろうと思っていたが



    クリスタ「………」


    エレン「…………」



    少し動けば、互いの唇が触れ合うほどの距離
    あまりにも刺激が強すぎて、それどころではなくなった
  105. 105 : : 2016/02/15(月) 03:02:07

    先程の狼狽が嘘のようにエレンは冷静さを取り戻していた








    エレン(綺麗だ…)



    クリスタの頬は、彼が今までに見たことがないほど朱色に染まっていた



    クリスタ「え、えれ…ん…うでが…」


    エレン(うで?……あぁ、これか……)



    そう言われて気付いた


    エレン「抱き締めてるな…」



    自分がクリスタを抱き締めていることを



    クリスタ「も、もし……もし…ふざけてるなら……やめて……」



    そう訴えるクリスタの目尻には涙が溜まっていた

    エレンは片方の腕でクリスタを抱き締めたまま、もう片方の方で優しく拭った



    エレン「俺は本気だ」


    クリスタ「ほんき…?本気って…?」









    エレン「お前の事が好きだ…」
  106. 106 : : 2016/03/01(火) 00:45:02

    うれしい……すごくうれしい……



    エレンが私のことを好きでいてくれたなんて…



    告白してくれるなんて…




    まるで



    そう



    夢をみてるみたい……




    夢?




    もしかしたら……本当に夢なのかも……
    眠りから覚めたら、いつも通りで





    いつも通り家族として過ごして




    家族のまま……




    終わってしまって……



    エレン「クリスタ?」



    …………何をいってるんだろう…



    エレンの体温が鼓動が

    この優しい声が

    夢じゃないことを教えてくれてるのにね…




    クリスタ「ふふっ」クスッ




    エレン「ん?」



    クリスタ「エレン」





    クリスタ「私もエレンが好きだよ」



  107. 107 : : 2016/03/05(土) 13:13:28

    お互いの視線が交差し熱を感じた



    エレン「なぁ…」



    その熱はエレンの気を昂らせた



    エレン「………キス…していいか…?」



    クリスタ「……!!??」



    クリスタは硬直して直ぐに小さく頷き目を閉じた



    エレン(キスって…あの本みたいにやればいいんだよな…)


    同期で仲の良いアルミンが持っていた本を思い出しながらだが


    それを頭の中でも反復し


    恐る恐るキスをした



    クリスタ「んっ……ぁ……」





    クリスタ(私……エレンとキスしちゃった……心臓がまだバクバクいって死んじゃうかと思ったよ~)


    クリスタ(でも……もう一度したいなぁ…)


    エレン「クリスタ……」


    クリスタ「は、はい!」


    エレン「悪い!我慢できねぇ!」カバッ!


    クリスタ「うぁっ!?」


    体勢が入れ替わりエレンが上、クリスタが下になった
  108. 108 : : 2016/03/05(土) 17:40:50
    期待!
  109. 109 : : 2016/03/08(火) 00:22:20

    クリスタ「ぇれ!んぁ…ンクゥ…ンッ」


    驚きに声をあげようとするがエレンに唇を塞がれた


    クリスタ「!?」


    先程のキスとは違った


    クリスタ(エレンの舌が…はいってきてる…)


    とても濃厚で、互いを貪る大人のキスだった


    そしてクリスタの知らぬところでエレンのあいた手がシャツを捲り形の良い胸を露出させた


    クリスタ「ん!んんんんんン…んんハァ」ビクッ


    胸は愛撫でされ、突起した乳首をコリコリとコネ繰り回されていた


    突然の刺激に驚き腕でガードするが、エレンの手はクリスタのパンツの中に侵入する


    腰をクネらせ逃れようとするがエレンの指はクリスタの弱い部分ばかりを狙っていった


    そして


    クリスタ「んんんん!!ーーーーんんん!!」ビクッビクン


    体が小さく震えると同時に抵抗が無くなった
  110. 110 : : 2016/03/08(火) 01:38:37
    動きを止めクリスタを見ると、肩で息をし呼吸を整えようとしていた


    その間、エレンの思考は更に先にいく
    クリスタのズボンとパンツを脱がした


    恥ずかしそうにしていたが目は期待に満ち溢れていた


    愛撫でし、指をいれ、割れ目から流れる密を舐めとっていく



    卑猥な音と喘ぎ声が部屋中に響いていた



    クリスタ「エレン……私はもう……大丈夫だから…エレンも……脱いで」


    エレン「……そ、そうだな」スルスル スッ


    衣服を脱ぎ捨て膨張する股間をクリスタの秘部にあてがうが


    クリスタ「ま、待ってぇ…!はじめあっ…心の…ん…じゅ準備が…」


    懇願されギリギリの所で止めた


    クリスタ(あ、あんなに大きいのが……)


    自分の体で気持ちよくなって欲しい想いはあるが、想像よりも大きくて腰が引けてしまった


    寸土目されているエレンは秘部の先端同士が、擦り合わさって、まるでキスをしているかのような感覚に襲われていた



    エレン(あともう少しで…今すぐ…早く…挿入れたい…無理矢理にでも…)



    逸る気持ちが、彼をもどかしい思いにさせた
  111. 111 : : 2016/03/08(火) 01:46:40
    エレン(ダメだ…)


    クリスタの手を取り指を絡める


    エレン「クリスタ……」


    優しく耳元で囁く
    クリスタは大きく深呼吸すると
    意を決し小さくうなづく

    それを確認し、
    雄々しくそびえ立つそれを
    クリスタの中にゆっくりと押し込んだ


    クリスタ「ひぃ!…あ…っ………んっ」


    エレン「大丈夫か?」


    痛みに声を上げる


    クリスタ「へ、平気だよ…私は、幸せ…だから…エレンの…好きにして…」


    想い人と一つになれた喜びが
    クリスタを慈愛に満ちた表情にさせる

    それは破壊力抜群で、エレンの理性をぶっ壊した





    獣のように腰を振り室内に肉のぶつかる音が鳴り響く


    クリスタは痛みに顔を歪ませていたが、次第に快楽を求めるように喘ぎ、刺激を欲して、エレンの腰に足を回す


    快楽の波が押し寄せ、限界が近い事を告げる。


    エレン(くっ!出る……!!)


    クリスタ「あっ!な、んか…な の あつい、んっ あああぁっ!」


    悲鳴をあげ、のけ反り同時に絶頂を迎えた
  112. 112 : : 2016/03/13(日) 17:52:01
    期待!
  113. 113 : : 2016/03/13(日) 21:18:33
    結構前の作品で、エレンの翼さんが書いた
    恋愛よりバスケ
    という作品を知りませんか。検索しても出ないので
  114. 114 : : 2017/12/12(火) 13:36:37
    クリスタレンズに時限爆弾を仕掛けた。ハンジゾエがそうゆっていた。
  115. 115 : : 2018/06/28(木) 23:03:25
    俺は暁政府を作るぞ。
  116. 116 : : 2018/07/01(日) 12:51:10
    俺も暁政府に入りたいぞ。
  117. 117 : : 2018/08/17(金) 17:15:01
    放置( ゚ω^ )ゝ 乙であります!
  118. 118 : : 2018/08/17(金) 17:23:00
    ヒャッハー
  119. 119 : : 2018/08/18(土) 05:48:26
    これまだ待ってる人いる?
  120. 120 : : 2018/08/23(木) 15:30:14
    よろしくおねがいします
  121. 121 : : 2020/04/04(土) 03:17:42
    待ってますよ!
  122. 122 : : 2020/11/15(日) 17:50:04
    期待

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