ミカサ「私の太陽」エレミカ
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- 1 : 2015/08/11(火) 22:10:58 :
- 町は雨で満たされていた
ここは町の中でも窪地で全ての音がよく聞こえる
村人たちは雨が上がるのを今か今かと待ちわびているようだ
ゆっくりと闇に包まれつつある家々の窓に明かりがともる
そんな中、全身をずぶ濡れにしながら歩く少女が一人
触れただけで折れてしまいそうな細く小さな足でゆっくりと町の中心までやってくる
長い黒髪に雨の雫を滴らせる少女の目は虚ろに曇っていた
少女は空を見上げる
雨にぬれた顔は整っているが青白く、生気が無い
そんな少女の所に何人かの少年たちが走ってくる
それを見た少女は呟く
「ああ・・またこれだ・・」
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- 2 : 2015/08/11(火) 22:35:14 :
- 少女が下を向くと間髪入れずに拳ほどの大きさの石が投げつけられる
あまりの痛みに少女は崩れ落ちる
立ち上がろうとぬかるみに手をつくとその手が何者かに踏みつけられる
「立つんじゃねえよ!気持ち悪い」
おそらく石を投げた少年だろう
取り巻きとやってきた少年はいじめっ子特有の汚い笑い方で少女を蔑む
だが少女は表情を変えずに踏まれた手を引き立ち上がる
少女は彼らと面識があった
村の子供の中でリーダー格の少年だ
「気持ち悪いんだよバケモノめ!」
少女は少年達の歪んだ好奇心の目にさらされていた
「こんなところで何してるんだ!村に来るな!」
少女は黙って背を向ける
少女は雨とは違うものが降ってきていることを感じた
それは窓から見つめる大人の視線に違いなかった
少年たちを止めるものはいない
口には出さないが誰もが少年達と同じ思いを感じていたからだ
「おい、どこいくんだよ?お前に家族はいないだろ?」
少年はいじめには慣れているのだろう
少年の一言は少女の心の傷を抉った
「そうだよなあ?またダンボールで一人暮らしか?あ?」
少女には家が無かった
彼女が執拗ないじめをうけてもここに来るのはここが両親の死に場所だったからだ
今まで表情一つ変えなかった少女の顔が曇る
そんな少女の姿を見て少年達はニヤニヤと笑う
「お前はどこに行っても気持ち悪い『邪魔者』なんだからな!」
雨は止んだ
彼女の心の傷を流してくれるものは無くなった
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- 4 : 2015/08/11(火) 22:55:38 :
- 少女はため息をつく
いつもこうだ、と
両親が無くなってから一度たりとも味方などいなかった
私は彼らの言うような邪魔者なのかもしれない
天にさえも見放された失敗作なのかもしれないのだ、と
少女がうなだれるのみて少年達はニヤつきながら近づいてくる
一人の少年が少女の顎をつかみ言った
「なあ、こいつが人間かどうか確かめてみないか?」
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- 5 : 2015/08/11(火) 23:16:38 :
- 少年は汚く笑う
「お、おいどういう意味だよ?」
少年の意図が汲めない取り巻きが質問をする
「わかるだろ?服を脱がせるんだよ」
「・・・」
「なあ、お前らも知りたいだろ?こいつの正体を」
少年が言い終わるやいなや少年達の好奇心は爆発した
少年達の力に対応するすべを知らなかった少女のつぎはぎの服はすぐに破れた
肌を露にした少女は慌てて両手で体を隠す
「お前、人間らしいことするんだな」
蔑みの視線を見せ少年は少女の肩に手をかける
「お前ら、全部剥ぎ取っちまうぞ、下もだ!」
少年は少女を押し倒し叫んだ
少女は目をつぶった。
もう、いいんだと。私を必要とする人など、いないのだから
だが、覚悟を決めた痛みや恥辱はやってこなかった
少年達の悲鳴のような声が聞こえて暖かな手が首に触れた
何年ぶりかに感じた人の温もりに、少女はゆっくりと目を開けた
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- 6 : 2015/08/12(水) 08:52:23 :
- まず見えたのは心配そうにこちらを見ている黒髪の少年だった
今までなんどもここを訪れる少女も彼を見たのは初めてだった
後ろには悶絶して倒れこむリーダー格の少年
取り巻きの少年たちは助けるでもなくただ、逃げ出したくなるのをこらえているようだった
「おい、何するんだテメー!殺す気か!?」
黒髪の少年は少女を座らせて少年たちのほうを向く
「お前達、今何してた?」
怒気を含んだその言葉に思わず少年たちが怯む
「うるせー!お前は引っ越してきたばかりだから知らねえかも知れないけどな!そいつは『バケモノ』なんだよ!人間じゃねえんだ」
「はぁ?どこが人間じゃねえんだよ」
黒髪の少年は少女をちらと見て言った
「どこからどう見ても人間じゃねえか。人間じゃねえのはこんな事するお前らのほうじゃないのか?」
少年は容赦ない言葉に歯をギリギリと軋ませる
「出て行けよお前ら!忌まわしいやつらめ!」
少年達はそう言い残して逃げ出していった
少年達の姿が見えなくなると黒髪の少年は肌が露になった少女のほうを向き直り、慌てて自分のマフラーを少女に巻きつけた
その顔からは怒気が消え心配そうに眉をひそめている
「大丈夫・・だったか」
「え・・」
長い間人との関わりが無かった少女は息を詰まらせた
人に優しくされるなど、全く無かったからだ
「大丈夫なわけないよな。ひどい傷だ、俺の家に来いよ」
少年は少女に手を差し伸べる
「・・・・だい・・じょう・・ぶ」
少女は自分の力で立ち上がり言った
「私は邪魔者だから・・ここに生きる価値なんて無い。私といるとあなたは不幸になってしまう・・だから・・大丈夫」
気丈にも歩き出した少女だったが数歩歩いたところで倒れてしまった
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- 7 : 2015/08/12(水) 09:13:49 :
- 「・・・ん」
少女が目を覚ますとそこは暖かいベッドの中だった
「おお起きたか!」
事態が飲み込めていない少女の下に黒髪の少年がやって来た
「なんでここに・・?」
「なんでってお前立ち上がったあとにすぐ倒れただろ?俺の父さん医者だから、連れてきた」
少年は照れくさそうに笑った
「そういや、お前何ていうんだ?」
「名前・・」
少女は名前をよく覚えていなかった
両親が死んで以降名前など呼ばれたことが無かった
私の名前は・・・・なぜか父の顔が浮かんだ
「・・・ミカサ」
思い出した。まだ父が生きていたころ私は、そう呼ばれていた
父との思い出が濁流のように押し寄せ、彼女は懐かしさに涙がこぼれた
「あれ、俺何か悪いこといっちゃったかな・・」
「大丈夫、あなたの事じゃないから・・」
「そ、そっか。俺はエレンだ。よろしくな」
エレンと名乗る少年はニコリと笑った
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- 8 : 2015/08/12(水) 10:31:06 :
- エレン「ちょっと待ってて、父さんを呼んでくるから」
エレンはそう言って部屋から出て行った
ミカサは一人になって考えた。
今までの人生でいい事があったか、と。
物心がついたころから楽しいことなど一つも無かった
周りからは恐れられ友達も居たことが無かった
話しかけることなど怖くて出来なかった
大人は見て見ぬふり、子供は石を投げつける。悪魔の子だと罵って。
それから彼女は人との関わりを避けてきていたのだった
ふと我に返るとエレンの父と母であろう人物がそばにいた
グリシャ「私はグリシャだ。グリシャ・イェーガー、こいつは妻のカルラだ。よろしく」
ミカサ「よろしくお願いします」
グリシャ「体に痛い所は無いか?」
グリシャはミカサの細く白い肌に触れていった
ミカサ「・・・大丈夫です」
うかない表情のミカサにエレンが問いかける
エレン「どうした?」
ミカサ「助けてくれたのは感謝しています。でも・・」
泣かない、絶対に泣かないと決めていた。しかし、我慢していた涙がベッドに落ちる
ミカサ「助けてくれなくても良かった」
エレン「・・え?」
ミカサ「生きてたって邪険にされる。汚い、気持ち悪いって言われる。
私といると、皆が不幸になる!私は死ぬべきなんだ。私はここには居られない!だから!私は」
不意に抱きしめられミカサは声が出なくなる
カルラが両手を伸ばしてミカサを抱きしめてくれたいた
初めて会ったばかりのカルラだったが、その温もりはどこか懐かしさを感じるものだった
カルラ「ミカサ、あなたが苦しむ必要は無いわ。私達はあなたが今までどうしていたかはわからない。でも、あなたが悪い事をしていないのはわかる。だから、簡単に死ぬなんて口にしないで」
グリシャがそばに来て言った
グリシャ「生と死の間には長い長い橋があるんだ。それは人によって長さが違う。生まれたときからゆっくりとその橋を渡るんだ。いいかい?その橋を渡り終えるまでは、生きる義務があるんだよ」
ミカサは下を向いて、ただ嗚咽をこらえるばかりだった
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- 13 : 2015/08/14(金) 09:54:26 :
- 疲れてしまったのだろうか
いつのまにかミカサは眠りに入ってしまった
カルラ「ミカサちゃんはどこの家庭の子なのかしら」
部屋に戻ったカルラが口を開いた
グリシャ「ここの村では無さそうだ。引っ越してきたときにご近所周りはしてきたが、あんな少女は見かけなかったぞ」
カルラ「でも、きっと親御さんも心配してるわ。早く連絡してあげないと」
グリシャ「エレンの話だとミカサはこの村の少年達にいじめられていたんだよな?」
エレン「うん。俺が来たときには洋服がボロボロにされたミカサがいて、それで思わず・・」
グリシャ「ああ、わかってる。お前の話が全て本当ならばお前は悪くない。子供の好奇心は危険に働くことがあるからな」
その言葉にエレンはホッとしたような表情になった
グリシャ「だが、お前がしたのは紛れも無い暴力行為だ。うちの家族は引っ越してきたばかりで右も左もわからないたちだ。波風をたてないためにも謝罪しに行くべきだ」
エレン「でも、俺は何も・・」
エレンが抗議をしようとするのをグリシャが遮った
グリシャ「エレン、問題を解決する方法は暴力だけではない。もし、相手の親が何か言うような事があれば私が答える。お前は反省して、謝ればいい。いいな?」
エレン「はい・・」
グリシャとエレンはいじめっ子の少年の家に謝罪に行くことにした
グリシャ「・・ん?」
だがその必要は無くなった。戸口の前に少年の親が立っていたからだ
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- 15 : 2015/08/14(金) 20:57:07 :
- 「うちの子が、お宅の息子さんに殴られたと聞いたんですけど!」
グリシャがドアを開けると鬼の様な形相で少年の親が詰め寄ってきた
グリシャ「この度は申し訳ございません」
グリシャが深々と頭を下げる
グリシャ「ほら、エレンも」
エレン「・・・すいませんでした」
エレンが不承不承といった顔で頭を下げる
親「まあいいでしょう」
親は予想以上に素早く二人を許した
親「でも、あの娘には関わらないほうがいいわよ」
グリシャ「あの娘・・?ミカサの事ですか?」
親「ミカサ・・?ああ、あの娘そんな名前なの。あの娘は危ないわよ。巨人の子よ。呪われてるの」
グリシャ「どういうことですか」
グリシャが平静を装って尋ねる
「聞きたい?しょうがないわね」
言葉とは裏腹に待ってましたというような顔で話し出した
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- 16 : 2015/08/14(金) 21:51:54 :
- 親「あの子はねぇ捨て子なの。村の外れに捨てられててね」
グリシャ「捨て子・・じゃあ誰の子供なのかはわかっていないのですか?」
親「そうなの。それで、誰が引き取るか話し合ってね、アッカーマンさんが引き取ることになったの。アッカーマンさんはねぇ、お嫁さんが急死しちゃって一人だったんだけどそれはそれは優しくて立派な人でねぇ・・」
グリシャ「その後はどうなったんですか?」
話が脱線しそうになりグリシャが本筋に戻す
親「アッカーマンさんは立派でね。あの娘を一生懸命育て上げてた。でもミ・・・娘さんはね、無愛想で笑顔一つ見せないの、アッカーマンさんがご飯を作ってもぜんぜん食べないんだって」
彼女はミカサと呼ぶのに抵抗があるようだ
それほどまでにミカサを嫌っているのだろう
親「あれから・・二年前だからあの娘が9歳になったときかしら、あの娘がアッカーマンさんを殺したの。ナイフで何十箇所も刺して」
エレン「え・・・」
グリシャ「9歳ですよね。そんな事がありえるのでしょうか」
親「それはあの娘が巨人の子だからよ。じゃなかったらあんなひどい事出来るはずがないわ」
グリシャ「他の犯人の可能性については考えなかったのですか?」
親「ありえないわ。そんなの。あの娘以外は全員アリバイがありましたもの」
彼女はそういって聞かなかった
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- 17 : 2015/08/14(金) 22:06:44 :
- 今日はここまでで
見てくれた人ありがとうございました
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- 19 : 2015/08/15(土) 22:28:33 :
- 親「まあ、私が言いたいのは、あんな娘早くどこかにやりなさいってこと。それじゃ、また」
ひとしきり喋り終えて満足したのか、彼女は家に帰って行った
カルラ「どうだった?随分長かったね」
昼食の準備をしていたカルラが問いかける
グリシャ「ちょっと長い話を聞かされてね。何でもミカサが巨人の子なんだと」
カルラ「え?どういうこと?」
グリシャは先ほど聞いた事をカルラに伝えた
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- 20 : 2015/08/16(日) 09:03:28 :
- カルラ「随分と突飛な話ね」
話を聞き終えたカルラが感想を口にした
グリシャ「ああ、私もおかしいとは思った。だが本当の可能性もある」
カルラ「もし本当なら危ないわ」
エレン「ミカサはそんな奴じゃないよ!」
エレンが疑念を持ちかけていた両親に抗議をする
エレン「俺が助けた時のミカサはそんな目をしていなかった!」
グリシャ「目・・か」
カルラ「でも、正体を隠しているかもしれないわよ」
エレン「わかった。じゃあいいよ!俺がミカサに聞いてくる」
エレンがそういってミカサの部屋に向かった
カルラ「私達も行きましょう」
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- 21 : 2015/08/16(日) 09:59:50 :
- ミカサの部屋に向かうといつものようにミカサが虚ろな表情で前を見つめていた
エレン「なあ、ミカサ」
グリシャ「エレン、待ちなさい」
興奮して全てを話しそうなエレンをグリシャが制す
グリシャ「ミカサ。ご両親は今どこにいるかな」
ミカサ「どちらも死にました。お母さんには会ったこともありません」
グリシャ「・・・お父さんは?」
グリシャが緊張の面持ちでミカサに尋ねた
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- 22 : 2015/08/16(日) 19:21:45 :
- グリシャが尋ねたとたんにミカサの目がカッと見開いた
体はガタガタと震え汗が流れ出していた
エレン「ど、どうしたんだ?」
ミカサ「あ・・・ああ・・」
ミカサの震えは大きくなってきている
グリシャ「落ち着いて。ゆっくり深呼吸だ」
グリシャが手を掴んでミカサに優しく話しかけた
ミカサ「はあ・・はあ・・」
ミカサは少しずつだが落ち着いてきたようだ
ミカサ「ごめんなさい・・・私・・」
グリシャ「大丈夫だ。少しずつでいいから私達に話してくれないか。私達は君を信じる」
ミカサ「・・・わかりました」
-
- 23 : 2015/08/16(日) 22:41:41 :
- ミカサ「私のお父さんは・・・悪い人に殺されました。信じてくれないだろうけど・・」
ミカサ「村の人は、みんな私がやったって思ってて・・」
ミカサ「私、知ってます。この家に村の人が来たこと。私のことを話しているのも聞こえました」
ミカサは淡々と話す。少し疲れたような顔と11歳とは思えない落ち着きははこれまでの壮絶な人生を物語っていた
グリシャ「・・・」
ミカサ「私は・・・何もしていないのに・・・」
カルラ「ミカサ・・」
ミカサの表情は嘘をついているようには見えなかった
ミカサ「でも、もういいんです。石を当てられることにも、大人に睨まれるのも慣れました。もういいんです・・」
エレン「おかしいよ・・」
エレンにはミカサの言葉の自分に言い聞かせるような言葉に理不尽さを感じた
エレン「ミカサは何もしていないんだろ?何で・・・何でそんな仕打ちを受けなきゃいけないんだ・・」
エレン「お父さん、ミカサを助けてあげようよ、ねえ!」
ミカサはその言葉に驚いた。今まで私の存在を認めてくれたものなど居なかった。それなのに今、目の前でエレンは私を認めてくれているのだ
グリシャ「・・・少し待っていてくれ」
グリシャはそういってカルラを連れて部屋を出て行った
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- 24 : 2015/08/16(日) 22:55:31 :
- 数分が経つとグリシャとカルラが戻ってきた
カルラ「ミカサ、私たちでよく相談したんだけどね」
ミカサ「・・・なんですか」
カルラ「もし良かったらだけど・・・・・私達の家族にならない?」
ミカサ「え・・・?」
ミカサは唖然とした表情でカルラを見つめた
カルラ「・・・嫌かな?」
ミカサ「うれしいです・・・でも・・・」
グリシャ「迷惑がかかるとかは思わなくて良い。私達はミカサを信頼したんだ。ミカサも信用してくれ」
エレン「大丈夫!な、ミカサ!」
ミカサ「よ・・よろしくお願いします」
ミカサは悩んだ表情の後に頷いた
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- 25 : 2015/08/16(日) 22:57:15 :
- 今日はここまでで。
気づいたらお気に入りが4!
ありがとうございますm( )m
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- 26 : 2015/08/16(日) 22:59:12 :
- 良い展開!
乙です
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- 27 : 2015/08/20(木) 00:13:57 :
- 期待!
-
- 28 : 2015/08/20(木) 23:25:18 :
- すいません
風邪引いてました
明日から更新します!
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- 29 : 2015/08/21(金) 22:39:56 :
- エレン「お母さん!俺、お腹すいた!」
少し重かった空気に嫌気がさしたのかエレンが大きな声で言った
カルラ「そうね。ご飯にしましょう」
グリシャ「そうだな。エレン、ミカサを食卓まで案内してくれ」
そういってグリシャとカルラは出て行った
エレン「・・・立てるか?」
ミカサ「・・・うん」
ミカサがベッドに手をかけて立ち上がった
ミカサ「痛っ!」
ミカサが一歩踏み出すと足首に激痛が走った
少年たちにもみくちゃにされたときに足を捻ったのだろう
エレン「だ、大丈夫?肩かすよ」
エレンがぎこちない表情で問いかけた
ミカサ「ありがとう・・」
エレン「俺の家は2階建てで、食卓は下だから」
ミカサに肩をかし、慎重に歩き、食卓までたどり着いた
カルラ「全員揃ったわね。じゃあ、食べましょうか」
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- 30 : 2015/08/22(土) 08:35:01 :
- 今日の昼ごはんはキッシュだった
ここでは定番といわれている料理だ
「いただきます」
ミカサがそっとキッシュを口に含んだ
カルラ「お口にはあう?」
ミカサ「・・・おいしい。こんなの久し振り・・」
ミカサは驚いたように目を見開いた
カルラ「なら良かったわ」
カルラが微笑んだ
食事の時間はゆっくりと進んでいく
いつもはよく喋るエレンも今日は何故か静かだ
「ごちそうさまでした」
食事を終え、ミカサとエレンは部屋に戻っていった
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- 31 : 2015/08/22(土) 09:32:28 :
- 部屋に戻り、ミカサをベッドに座らせた
ミカサ「わざわざごめん。がんばって治すから・・」
エレン「気にしなくていいから」
そういってエレンはベッドの向かい側に座った
エレン「ミカサは年はいくつ?」
ミカサ「年・・」
ミカサが考え込むような動作をした
ミカサ「多分11歳」
エレン「おお!じゃあ俺がお兄ちゃんだな。俺は12だ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
グリシャ「なあカルラ、本当に良かったのか?」
洗い物を終えたカルラにグリシャが問いかけた
カルラ「何のこと?」
グリシャ「ミカサの事だ」
カルラ「後悔はしてないわ。私達は間違ってない。それにエレンだって、喜んでると思うわ。きっとエレンはまだあの事で」
グリシャ「カルラ、もうその話はするな」
カルラ「・・・そうね。ごめんなさい」
夫婦の会話は、そこで途絶えた
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- 32 : 2015/08/23(日) 07:49:51 :
- エレン「あ、そうだ!この本読んでみてよ!」
エレンが思い出したように一冊の本を取り上げた
ミカサ「本?」
エレン「お父さんがくれたんだ。外の世界の事が書いてあるんだって!」
ミカサ「外の世界・・・壁の外のこと?」
エレン「ああ!他の人には秘密だぞ」
本の中にはびっしりと字が書いてあった
ミカサ「私・・・漢字が読めないの・・・」
無理もない。ミカサは成長に大事な時期を独りで過ごしたのだから
エレン「じゃあ俺が漢字を教えてやるよ!」
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- 33 : 2015/10/07(水) 23:02:17 :
- 期待
-
- 34 : 2015/11/28(土) 19:14:32 :
- ミカサ頑張って
-
- 35 : 2016/01/24(日) 20:13:39 :
- 期待!!
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- 36 : 2016/03/07(月) 15:58:21 :
- 早く続き!!早く早く!!
もーーーー
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- 37 : 2016/03/07(月) 17:47:27 :
- 名無しですが期待してます!
-
- 38 : 2016/03/07(月) 17:47:47 :
- 早くかいてほしいです!
-
- 39 : 2016/05/24(火) 16:19:59 :
- 続き、待ってます。
小6より
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- 40 : 2016/06/25(土) 23:27:33 :
- 久々に書こうかなと思います。
よろしくお願いします
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- 41 : 2016/09/12(月) 20:38:07 :
- 楽しみ!
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- 42 : 2017/11/18(土) 20:23:53 :
- 期待!!
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