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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品は執筆を終了しています。

走れクリスタ【ごめんなさい】

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  1. 1 : : 2015/07/12(日) 21:41:03

    【走れメロス】のパクリです。

    太宰治さん申し訳ございません。

    真面目なところもありますが、主にギャグ系です。

    もう一度言いますごめんなさい。
  2. 2 : : 2015/07/12(日) 21:51:45

    クリスタは激怒した。

    隣町の、アルレルト王が私を好き?
    ふざけないでちょうだい。アルレルト王は世界中の女に手を出して泣かせているのよ?

    そんな悪い噂の人を私が好きになれる訳がない。

    それに、アルレルト王の弟、ライナー王子も私のことが好き?

    ふざけないでちょうだい。ライナー王子は会う美女ごとに
    「結婚しよ」
    とか言って困らせているのよ?

    そんな気持ち悪い人を私が好きになれる訳がない。


    しかし、隣町に用事ができてしまった。

    今度、私の妹、アニがキルシュタイン家の牧人と結婚することになってしまった。

    そのために、衣装やら何やら買わないといけないの。

    本当は、末っ子のミカサに行かせたいけど、まだ10歳だもん。

    かわいいから拉致されたら大変。

    幼馴染みのエレン君と一緒に行きたいって言ってたけど、エレン君もかわいいからとても心配。

    美味しいアップルパイを買ってくると言って承知させたけど、正直行くのは嫌だ。

  3. 3 : : 2015/07/12(日) 21:56:36
    期待!!
  4. 4 : : 2015/07/12(日) 22:00:40

    しかし、隣町にはユミルと言う無二の親友がいる。

    ぶっきらぼうで、ちょっと怖いけど、とても優しい性格の持ち主でカッコいい旦那さんもいる。

    ……旦那さんが、ライナー王子と仲がいいらしいけど。

    まあ、そこはいいや。

    さっさと言ってユミルとたくさんお話してさっさと戻ろう。


    アニ「……姉さん、気をつけてね」


    ミカサ「私が行きたかったのに……」ムスー


    エレン「えー、いーじゃんめんどくせー」


    ミカサ「ガーン」


    クリスタ「ふふ、行ってきます」


    山をみ一越えしたとき、ポツリポツリと小雨が降ってきた。

    クリスタは嫌な予感がしたが、すぐに止んだのでそれほど気に止めなかった


  5. 5 : : 2015/07/12(日) 22:09:01

    しばらく歩いて行くと、隣町の【シーナ】にたどり着いた。

    さすが内地で、何でも揃っている。

    クリスタはアニにあうドレスを選びに選び抜いた。

    そして、ミカサと約束していた美味しいと評判のアップルパイを買った。

    最後にユミルに会おうと、民家へと足を運んだ

    運が悪かった。

    王に遣える者に見つかってしまった。


    兵士「貴様、今すぐアルレルト王の元へ行け」


    クリスタ「はい?嫌ですよ」


    兵士「王が貴様を呼んでいる」


    クリスタ「本当に王様が、な訳」


    兵士「フム、仕方ない。ならば王から聞こうではないか」


    兵士はその格好に似合わずスマホを取りだし王に連絡した。


    アルミン『マジで?クリスタ見つかったん?ひゃっほい!』


    兵士「すぐそちらへ?」


    アルミン『当たり前だ!……但しライナーには見つかるなよ?』


    兵士「はっ!了解!」


    兵士「……ということだ」


    クリスタ「ちぇっ」


    クリスタは文句言いながら、王の地へと兵士と共に進んだ。
  6. 6 : : 2015/07/12(日) 22:20:28
    宮殿では、ニヤニヤした王が待ち構えていた。


    アルミン「ようこそ、クリスタ。我が宮殿へ」


    クリスタ「……バーカ」ボソッ


    気にも止めず王は話を続けた。


    アルミン「ずっと探していたぞ?さあ結婚しよう!」


    クリスタ「チッ……申し訳ございませんが王様、お断り致します」


    アルミン「……え?」


    アルミン「え?王様と結婚だよ!嬉しいでしょ?」


    クリスタ「……いえ、私には心に決めた方がいます」


    クリスタは嘘をついた。この場を逃れる為のハッタリである。


    アルミン「……罰だ。」


    クリスタ「……えっ!」


    アルミン「僕のプロポーズを断った罰を与える!結婚しろ!さぁ今すぐ結婚式だ!」


    突然の発言にびっくりした。

    と、同時にクリスタは底知れぬ悪寒を感じた。
  7. 7 : : 2015/07/12(日) 23:05:16
    アルミン・・・あ、ちょ、エレン!いったらダメだって!!
  8. 8 : : 2015/07/12(日) 23:05:51

    クリスタ「お、王様!私は先程心に決めた者がいると申した筈ですが……」


    アルミン「ええい!黙れぇ!お前は黙って僕と結婚していればいいの!」


    クリスタ「」ブチッ


    王の自分勝手な考えに、クリスタは激怒した。


    クリスタ「うるさいわよキノコ頭!誰があんたみたいな自分勝手な奴と結婚しないと行けないのよ!」


    アルミン「……殺すよ?」


    クリスタ「……」


    一瞬、見せた王の冷徹な顔にクリスタは圧倒させられた。

    クリスタは渋々、承諾するしかない。

    しかし、妹に何としてでも結婚式を挙げさせたい。

    私はこのまま、王の元で離れられないで暮らすかもしれないから。


    クリスタは、王に願いを申し出た。


    クリスタ「……分かりました。しかし、王様。私に5日の猶予を下さい」


    アルミン「ぬ?」


    クリスタ「必ず5日後には貴方と結婚致します。だから、お願いです。どうかあと5日間だけ、自由をください」


    アルミン「……ならん」


    クリスタ「そんな……」


    アルミン「……と、言いたい処だが、愛するクリスタのためだ。許そうじゃないか。しかし、5日後には必ず帰ってくるのだ。」


    誰が守るかバーカと思いながらクリスタは礼を言った。


    アルミン「そうだ!もしもの為に遣いをだそう。クリスタの側にいるものを。そしてクリスタ!君は人質を差し出せ。そしたら本当に許そう」


    最初よりも、かなり条件が増えているではないか。

    クリスタは心の中で舌打ちを打った。

    人質はユミルしかいない。

    無二の友達を人質にしたくはないのだが……クリスタはユミルを呼び寄せた。


    二人は2年振りの再会だった。

    抱き合った。友と友の間では、それだけでいいはずがない。


    クリスタ「ユミル、ごめんなさい…」


    ユミル「いや、いいんだクリスタ。私はお前を信じている。いいか?決して嘘をつくな。愛を忘れるな」


    クリスタ「わかった。ユミル、必ず帰ってくるからね、待っててね」


    アルミン「何をブツブツと話している。ほれ、遣いだよ」


    ベルトルト「うわ!」


    ユミル「ベル!!」


    遣いとは、ユミルの旦那だった。

    中々のイケメンフェイスが、今となっては殴られ、腫れている。

    抵抗し、傷つけられたのだ。


    アルミン「僕にしては手荒だけど、クリスタが悪いんだよ?」


    クリスタ「……っ、ごめんなさい」


    期限は、5日後の日没まで。

    クリスタとベルトルトは、クリスタの故郷への向かった。
  9. 9 : : 2015/07/12(日) 23:16:58

    帰ると辺りはすっかり暗くなっていた。

    温かかったアップルパイが、完全に冷めてしまっている。


    ベルトルト「……荷物、持とうか?」


    クリスタ「大丈夫だよ。ありがとう」


    ベルトルトは優しかった。

    傷つけられても、クリスタを一言も責めなかった。

    ユミルも、彼のこんなところに惹かれたのだとクリスタは勝手に納得した。


    家に帰ると、ミカサがほっぺを膨らませてフグになっていた。

    アニが珍しく、料理を作っていた。


    クリスタ「ただいまぁ……」


    ミカサ「遅い」


    アニ「遅かったね」


    姉妹二人から言われた。


    クリスタ「……実はね」


    クリスタは、【シーナ】での出来事を全て話した。

    話終えていたときには、ミカサは涙を浮かべていた。


    ミカサ「そんな……」


    アニ「……」


    アニも黙り込んでしまった。


    ミカサ「やだ。クリスタ、行かないで」


    ミカサは生意気にも姉を呼び捨てで呼ぶ。

    しかし、この呼び方のときは甘えている時なのだ。


    アニ「……ミカサ。姉さんは王様と結婚しないと、友人が殺されるんだよ?」


    ミカサ「……」


    クリスタ「……大丈夫だよ。ミカサ。もうすぐアニも結婚するから、ジャン君とも一緒に暮らせばいい」


    ミカサ「嫌だ。クリスタの代わりにはならない」


    クリスタ「ミカサ!」


  10. 10 : : 2015/07/12(日) 23:24:21

    ミカサがこう言うのも無理はない。

    今まで、クリスタに支えられ姉妹は生きてきた。

    父も母もいない。

    10歳の、与えられた愛がまだまだ足りないミカサにとってはとてもとても苦しい宣告なのだ。


    アニ「ジャンが嫌でもあんたにはエレンがいるじゃない」


    ミカサ「……エレンなんか知らない!!」プイッ


    エレンの話題を出すと急に不機嫌になった。


    アニ「……やっぱりね」


    クリスタ「何かあったの?」


    アニ「喧嘩したみたい」


    クリスタ「……こんなときに…」


    ミカサの部屋からは、ススリ泣きが聞こえた。

    クリスタは一晩中、胸が苦しくなった。

  11. 11 : : 2015/07/12(日) 23:42:42

    朝が来た。

    しかし、クリスタは体を起こす気にはなれなかった。


    コンコン


    クリスタ「誰?」


    「……僕だ」


    声の主は、ベルトルトだった。

    彼は家の前にテントを立てて野宿をしていた。


    クリスタ「……入って」


    ベルトルト「……」


    クリスタ「ごめんね。ちょっと起きる気になれないの」


    ベルトルト「無理もないさ。あんなことがあったんだ」


    クリスタ「……はぁ…」


    ベルトルト「……とりあえず、朝食食べなよ。アニ……さんだっけ?作ってくれたよ」


    クリスタ「……うん、そうだね。せっかく作ってくれたもん」


    妙に重い体を無理矢理起こした。


  12. 12 : : 2015/07/12(日) 23:51:10


    家には、クリスタとベルトルトしかいなかった。

    アニは婚約者の元へ。

    ミカサは何処かへ行ってしまった。


    朝食を取り終えて外へ出た。

    自然豊かな空気を吸うのは、何だか久しぶりのような気がした。

    しかし気分は暗かった。


    ベルトルト「……僕に、出来ることがあったら言ってね」


    クリスタ「ユミルまで、人質になってもらってるのに悪いよ」


    ベルトルト「ううん。ユミルはああいう人だから。ちっとも悪いなんて思ってないよ」


    クリスタ「でも……」


    ベルトルト「君とユミル。無二の友だろう?」


    そうだった。ユミルはそういう人だった。


    クリスタ「……やっぱり夫婦だね」


    ベルトルト「えっ……///」カアア


    クリスタ「ふふふ」


    幸せがくれば、難は二倍になって帰ってくるものだ。


    アニ「姉さん大変!ミカサが……」


    クリスタ「えっ!?」
  13. 13 : : 2015/07/13(月) 00:06:51


    ミカサは、深い川を覗いていた。

    何か、深刻なことを考えているようにクリスタには見えた。

    ザワザワ……

    人々はハラハラとミカサを見守る。


    ミカサが片足を川に浸けた。

    人々のザワザワは、どよめきへと変化した。


    クリスタ「ミカサぁ!!」


    ミカサ「……!」


    クリスタ「やめて!ミカサ!お願いだから!」


    ミカサ「……?」


    こっちに気を取られて、片足が、川の底へと引きずられた。

    バランスを崩し、流されそうになる。


    クリスタ「ミカサ!!!」


    ベルトルトが助けようとしたがスピード的に無理だ。


    その時、ベルトルトよりも電光石火のごとく走り抜ける者がいた。

    そして、華麗にミカサを抱き締めた。


    ミカサ「……!」


    エレン「バカちん!」


    エレンだった。


    エレン「流されたらどうしたんだよ!」


    ミカサ「……流されてそのまま死ねたかもね」


    クリスタは傷付いた。

    そこまで追い詰めていたなんて……


    エレン「お前が死んだら何人の人が泣くと思ってるんだ!お前の姉さん、近所のおばちゃん、商店街のおっちゃん……それに俺だって!」


    ミカサ「……!」


    エレン「たくさん、泣くんだぞ!お前の為に!そんなに泣かせて神様が怒らないと思ってるのか!」


    ミカサ「……だって。もう……」


    ミカサは大きく息を吸った。


    ミカサ「もう、私になんか価値ないよ!!」


    今までにないぐらい大きな声を出した。


    目の前にいたエレンは勿論、人々も固まった。

    エレンを振りきってミカサは駆けていった。


    クリスタ「ああ……私のせいだ」


    ベルトルト「違う。全ての始まりは王様だ」


    ベルトルトはそういうが、クリスタには届かなかった。

  14. 14 : : 2015/07/13(月) 00:14:35


    クリスタは、決心した。


    明日、アニの結婚式を挙げよう。

    そのために、夜に出掛けキルシュタイン家を訪ねた。

    突然結婚式なんて困ると、初めは追い返そうとしていたがクリスタの真剣な眼差しを見て渋々承諾した。

    気がつくと朝の4時だった。

    急いで式場を用意し、クリスタは誠意一杯祝った。


    アニは幸せそうな顔をしていた。


    クリスタ「おめでとう。アニ。」


    アニ「……恥ずかしいね、中々」


    クリスタ「いいなぁ。アニはいい人と結婚できて」


    アニ「……姉さん。本当に王様でいいの?後悔しないの?」


    クリスタ「……後悔はするだろうね。でも過去は変えられないんだよ。過去の罪は未来の自分が足掻くしかないのよ」


    アニ「……」


    クリスタ「ジャン君」


    ジャン「は、はい。」


    クリスタ「そんなに緊張しないでよ。それと、アニをよろしく頼むよ?泣かせたりしたら承知しないんだから」


    ジャン「はい!」


  15. 15 : : 2015/07/13(月) 02:13:51
    期待です
  16. 16 : : 2015/07/13(月) 21:27:58
    期待です!MARIAさんのss大好きです!!
  17. 17 : : 2015/07/13(月) 21:34:43
    あら嬉しいこと
  18. 18 : : 2015/07/13(月) 21:42:20

    黒い暗雲が空を覆った。

    しばらくすると、大雨が降ってきた。

    人々は、不吉な予感を感じたが徐々に皆、我を忘れ祝宴を楽しんだ。

    クリスタも、王様との約束を忘れいていた。


    クリスタは、決心した。

    今から一日寝たら、出発しようと。

    それからクリスタは死んだように眠った。

    ベルトルトが起こそうとしても寝返りひとつしなかった。


  19. 19 : : 2015/07/13(月) 21:55:22
    三日が経過した。もう昼過ぎである。

    クリスタは王の下へ向かうべく、支度を始めた。

    ベルトルトも、遣いの者として手伝った。

    手伝ったおかげで予定よりも早く出発することを決めた。

    クリスタは町の皆にさよならを言った。

    優しいクリスタを、この町から失うのは損失が大きかった。精神的にも。


    クリスタ「皆、今までありがとうね」


    アニ「姉さん……ありがとう。私の為に結婚式挙げてくれて」


    クリスタ「いいよ。アニの花嫁姿見たかったし♪」


    ミカサ「……」


    今までクリスタを避けていたミカサも、この時ばかりは姿を現した。

    エレンが強く手を握り絞めていた。


    エレン「な、なあ!」


    クリスタ「なぁに?」


    エレン「お、お、俺が!ミカサを幸せに、する!だから……行ってこい!」


    小さい二人は顔を赤らめていた。

    クリスタは二人の姿を見て、微笑んだ。


    クリスタ「頼んだよ」


    クリスタとベルトルトは出発した
  20. 20 : : 2015/07/13(月) 21:58:51
    うわぁ…すごいです…!!
    エレミカまで入ってる…!!
    期待ですー!!!
  21. 21 : : 2015/07/14(火) 17:54:54
    期待!
  22. 22 : : 2015/07/14(火) 18:16:39
    期待です
  23. 23 : : 2015/07/14(火) 21:37:38

    まだ、約束までには2日ある。

    歩いていれば今日が終わらないうちに【シーナ】に着くだろう。

    ……自分は、王と結婚。

    ……自分の意思も願望も聞き入れて貰えずに。

    ……あの、自分勝手な王様に。

    そう思うと、腹が立ってきた。


    クリスタ「バカやろーー!!」


    ベルトルト「!?」


    気が付けば叫んでいた。


    トコトコと、山の半分……頂上まで上り詰めた。

    太陽も天高く見下ろしており、そろそろお昼頃だった。

    クリスタとベルトルトは昼食をとるべく、木陰に腰を下ろした。


    クリスタ「王様が幻滅するように太っとこうかな」ケケ


    ベルトルト「……」ゾクッ


    クリスタ「なーんてね♪」


    ベルトルト「(女の人の裏って怖いなぁ……)」


    ベルトルトはこっそりとそう思った。
  24. 24 : : 2015/07/14(火) 21:42:49
    女子は裏怖いですよねw←
    期待です★
  25. 25 : : 2015/07/15(水) 16:36:15
    アルミンが悪みんwww
    期待です
  26. 26 : : 2015/07/15(水) 23:32:18
    期待してるから早く続きが読みたいです。
  27. 27 : : 2015/07/16(木) 19:32:07
    お昼を少し過ぎた頃、再び雨が降ってきた。

    始めはポツリポツリだったが、徐々にサーーッと降ってきた。

    大雨になった。

    クリスタとベルトルトは木の下で雨宿りをした。

    木の隙間から雨が降ってきて、じめじめして気持ち悪かった。


    クリスタ「……何だか、嫌な予感がするよ」


    ベルトルト「……当たらないのいいね」


    そんな悪い予感は、見事に的中してしまう_______
  28. 28 : : 2015/07/18(土) 21:08:00
    わ、悪い予感!?な、何だろう?期待です!
  29. 29 : : 2015/07/18(土) 21:34:33

    山賊「ふはははは!お前らの持っているもの全て、俺に差し出せ」


    クリスタ「どーしてー?」


    山賊「え……」


    山賊は突然の質問に狼狽えた。


    山賊「い、いいから出せよ!!さもないと殺すぞ!」


    クリスタ「いいからじゃなくて答えてよ、もー」


    山賊「いやあのねぇ……」


    山賊は困った。

    実は、王の命令でクリスタ、ベルトルトを襲いにかかったのだ。

    何故かと聞かれても答えに困るのも無理はないだろう。(多分)


    クリスタ「ねぇ?ねぇ?答えてよ?ん?早く早く早く!ねぇってねぇってねぇってば。はよはよはよはよ。ほらほら私が1数えるまでに答えないとこっちが殺るよ?ねねねね?」


    クリスタはおかしくなっていた。

    ベルトルトも影を薄くして見守っていた。

    クリスタは、王との結婚が嫌すぎてついにテンパってしまったのだ。

    そのテンパりを山賊にぶつけているのだ。


    クリスタ「はい、1。終わりー!ざーんねぇん!HAHAHAHAHA!」


    ベルトルト「(悪魔だ……)」


  30. 30 : : 2015/07/18(土) 21:39:02
    山賊は逃げた。

    そして、思った。


    山賊「(もう山賊やめて真面目に働くわ……)」


    クリスタは悪人を善人に密かに変えていたのだった。


    クリスタ「チッ、逃がしたか」


    ベルトルト「……」冷や汗ダラダラ


    クリスタ「おいノッポ何モタモタしてるんだ!さっさと私をおんぶして走れ!」


    性格が、ガキ大将に変わっていた。


    ベルトルト「は、はい!」


    ベルトルトはクリスタをおぶり、隣町までずっと全力で走らされた。


  31. 31 : : 2015/07/18(土) 21:42:23


    隣町【シーナ】にたどり着いた。

    クリスタは不機嫌になっていた。
    ベルトルトはぜぇぜぇと息を切らしていた。


    クリスタ「早く王のとこいって!」


    ベルトルト「う、うん……でもちょっと休ませてよ」ぜぇぜぇ


    クリスタ「……うん」


    ここまで運んできてくれたことをクリスタは思いだし、休みをとった。


    クリスタ「ごめんなさい、ベルトルト」


    ベルトルト「ううん。あの王と結婚だろう?そりゃおかしくもなるよ」(苦笑)


    クリスタ「……ありがとう」


    ようやく平常心を取り戻してきた。


  32. 32 : : 2015/07/18(土) 21:53:36
    期待
  33. 33 : : 2015/07/19(日) 09:51:19
    ベルトルさぁーーん
  34. 34 : : 2015/07/19(日) 13:33:13
    期待です!
  35. 35 : : 2015/07/19(日) 23:54:35
    マリアさんのssほんっと大好きです!
    今までコメントできなかったけど、エレミカのssで、マリアさんのを初めて見て、エレミカ大好きになりました!

    期待です!!
  36. 36 : : 2015/07/20(月) 14:28:41
    面白いですー
  37. 37 : : 2015/07/20(月) 22:36:46
    >>35
    う、嬉しい!私の夢だった!私の作品でエレミカを好きになってくれる人が一人でもいればいいなと思い続いて書いてた!!超嬉しい!最近、エレミカの執筆やめようかと思ってたけど、やっぱり続けることにした!ありがとう!良かったらグループとかで話でも……
  38. 38 : : 2015/07/20(月) 22:47:22

    しばらく、二人は仮眠を取った。


    すっかり辺りは暗くなり虫の鳴く声が聞こえてきた。


    ベルトルト「そろそろ、行こうか」


    クリスタ「……そうだね」


    二人は王の元へ急いだ。


    宮殿についた。


    アルミン「クリスタぁ~!」


    王が、クリスタを襲おうとしたが見事に蹴り飛ばした。


    クリスタ「約束です。私の友人を、ユミルを、返して!」


    アルミン「いーよー」


    ユミル「くっ、離せ!!」


    アルミン「!?」


    ベルトルト「!?」


    クリスタ「!?」


    ユミル「このゴリラっ!!」


    思わぬ事態が起きた。


    ライナー「クリスタよ、この俺と結婚しなければこいつを惨殺するぞ!」


    アルミンの弟、ライナーが立ちはだかったのだ。

    クリスタは今までにないほど激怒した。


    クリスタ「……」


    クリスタ「やめんかクソゴリラぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


    宮殿中に声は響きわたる。

    驚いたのか、遠くで皿の割れる音が聞こえた。


    クリスタ「ユミルを殺したら……私も死ぬ!!」


    ユミル「よせ、クリスタ!!」


    クリスタ「そうよ……元々私がいなければこんなことには……HAHAHA」


    アルミン「ライナー、離すんだ!!」


    ライナー「クリスタ……し、死ぬなよ……?」


    アルミン「聞けよゴリラ!!」


    クリスタは近くにあった細い剣を手に取った。


    クリスタ「これで心臓を貫けば、死ねる……」


  39. 39 : : 2015/07/20(月) 22:55:02

    ライナー「あ…ああ……」


    ライナーはユミルを縛っていた縄を緩めた。

    クリスタはニヤリと笑った。


    クリスタ「ベルトルト!」


    ベルトルト「!」


    クリスタ「さぁ、行け!」


    ベルトルトはクリスタの号令と共に駆け出した。

    ユミルの近くにいるライナーを弾き飛ばした。


    ベルトルト「すまない、ライナー……」


    ベルトルトは妻であるユミルを救出した。


    アルミン「……ははは、そんなにクリスタ、僕との結婚がいいのかい?」


    クリスタ「……王様」


    クリスタは、ゆっくりと王に近づいた。

    そして、思いきりビンタした。

    王は気絶した。


    クリスタ「ふふ、ほらユミルとベルトルト!イチャイチャしてないでひ逃げるよ!」


    ユミル「し、してねぇし!」///


    ベルトルト「///」


    クリスタ「フフ」


  40. 40 : : 2015/07/20(月) 22:58:48


    そのまま、ユミルとベルトルトはクリスタの町に引っ越した。

    クリスタは町に戻ってきた。

    皆は喜び、祝杯をあげた。

    王はあのあと、ショックのあまり自殺を計ったが結局死ぬことはできなかったらしい。


    あれから、五年の月日が過ぎた。


  41. 41 : : 2015/07/20(月) 23:02:56


    クリスタは、結婚する。


    隣村、【マリア】の騎士とだ。


    名は、「リヴァイ」と言う。

    数年前知り合い、二人は生き方に共感し、交際を始めてゴールインした。


    結婚式には、驚くことに王子が来ていた。


    王子は新しい美女を見つけ、つい最近、結婚していた。

    相手は、「サシャ」という食欲旺盛な美女である。


    子供を抱いたアニと、ウェディングドレスを持つミカサがやってくる。


  42. 42 : : 2015/07/20(月) 23:08:11


    アニ「姉さん、おめでとう」


    クリスタ「ありがと」フフ


    ミカサ「……わ、私も」


    クリスタ「うん。エレンと約束したもんね?」


    ミカサ「なっ……///」カアア


    二人は今、思春期真っ盛りだ。

    お互いを意識し始める時期になっている。


    ミカサ「お、お姉ちゃん。」


    クリスタ「ん?」


    ミカサ「……」モジモジ


    アニ「はぁ……」


    アニは軽いため息を一つ吐いた。


    アニ「姉さん、ウェディングドレス、来てあげなよ。ミカサは自分がデザインしたドレスを着てほしいんだよ」


    妹はひどく赤面した。


    赤ん坊の笑う声が、部屋中に響いた。


    ~完~

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eremika1

MARIA

@eremika1

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